JP2004055453A - 有機elデバイスおよび製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】パターンエッジに発生していたダークスポットの発生が防止する。
【解決手段】少なくとも2層の有機層うちの1層は、発光素子の基材側の電極の上面と離間領域に設けられており、且つ基材側の電極の側面には設けられておらず、
少なくとも2層のうちの1層とは別の層は、少なくとも2層のうちの1層と基材側の電極の側面とを覆い、且つ離間領域にも延在して設けられていることを特徴とする有機ELデバイスを提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】少なくとも2層の有機層うちの1層は、発光素子の基材側の電極の上面と離間領域に設けられており、且つ基材側の電極の側面には設けられておらず、
少なくとも2層のうちの1層とは別の層は、少なくとも2層のうちの1層と基材側の電極の側面とを覆い、且つ離間領域にも延在して設けられていることを特徴とする有機ELデバイスを提供する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有機ELデバイスおよびその製造方法に関し、より具体的には対向する一対の間に設けられた複数あるうちの1層が複数の有機発光素子間にまで延在して設けられる有機ELデバイスおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機EL発光素子は、蛍光性有機化合物を含む薄膜を、陰極電極と陽極電極とで挟んだ構成を有し、前記薄膜に電子および正孔(ホール)を注入して再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して発光させる素子である。
【0003】
この有機EL発光素子の特徴は、10V以下の低電圧で100〜100000cd/m2程度の高輝度の面発光が可能であり、また蛍光物質の種類を選択することにより青色から赤色までの発光が可能なことである。
【0004】
有機EL発光素子は、安価な大面積フルカラー表示素子や安価で消費電力の少なく小型の光源を実現するものとして注目を集めている(電子情報通信学会技術報告、第89巻、NO.106、49ページ、1989年)。報告によると、強い蛍光を発する有機色素を発光層に使用し、青、緑、赤色の明るい発光を得ている。これは、薄膜状で強い蛍光を発し、ピンホール欠陥の少ない有機色素を用いたことで、高輝度なフルカラー表示を実現できたと考えられている。
【0005】
製造方法としては、一般的には発光部に対応したストライプ状の陽極電極(透明性)を有する基板に、有機EL層を形成し、さらにシャドウマスクを用いて陽極電極と垂直に交わるストライプ状の陰極電極(金属)を形成する方法がある。
【0006】
また、特開平5−3076号公報に開示されているように、発光部に対応したストライプ状の陽極電極(透明性)を有する基板に、有機EL層及び陰極電極層(金属)を形成し、集光レーザービームにより陰極電極層の一部を切削して陽極電極と垂直に交わるストライプ状の陰極電極を形成する方法がある。
【0007】
さらに、特開平8−315981号公報に開示されているように、発光部に対応したストライプ状の陽極電極(透明性)を有する基板に、陽極電極にオーバーハング部を有する垂直かつストライプ状の隔壁を形成し、さらに隔壁間の陽極電極部に有機層及び陰極電極を形成する方法がある。
【0008】
これらの方法とは別に、特許第2848371号に開示されているように、発光部に対応したストライプ状の陽極電極(透明性)を有する基板に、この陽極電極間に陽極電極と平行に絶縁隔壁を設け、この隔壁を用いて、シャドーマスクと陽極電極の間隔を制御して、陽極電極と垂直かつストライプ状に有機EL層及び陰極電極を形成する方法がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
陽極電極間に絶縁隔壁を形成する方法は隔壁の形状によるところは大きいが、隔壁を乗り越えて、陰極電極を形成することが難しく、陰極電極の断線等が発生しやすい。
【0010】
また、シャドーマスクを用いたり、オーバーハング状のセパレーターを陽極電極に対して垂直に用いる場合、フォトリソ/エッチングで形成された、ストライプ状の透明電極の端部形状は不安定であり、この部分に形成された有機EL層も膜厚等が不安定である。
【0011】
また、このように、有機EL層の膜厚が不安定、特に極端に薄くなると、抵抗値が低下し部分的に電流が流れ、過電流状態となり有機EL層が劣化し、ダークスポットなりやすい。さらにはこのダークスポットは徐々に成長するという問題がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
よって本発明は、
互いに対向する一対の電極と、前記一対の電極の間に設けられている少なくとも2層の有機層とを有する発光素子を離間領域を介して複数基材上に有する有機ELデバイスであって、
前記少なくとも2層の有機層うちの1層は、前記発光素子の前記基材側の電極の上面と前記離間領域に設けられており、且つ前記基材側の電極の側面には設けられておらず、
前記少なくとも2層のうちの1層とは別の層は、前記少なくとも2層のうちの1層と前記基材側の電極の前記側面とを覆い、且つ前記離間領域にも延在して設けられていることを特徴とする有機ELデバイスを提供する。
【0013】
また本発明は、互いに対向する一対の電極と、前記一対の電極の間に設けられている少なくとも2層の有機層とを有する発光素子を離間領域を介して複数基材上に有する有機ELデバイスの製造方法であって、
複数の発光素子の前記一対の電極の基材側の電極を前記基材上に設ける工程と、
それぞれの前記基材側の電極の上面と前記離間領域に前記少なくとも2層のうちの1層を設ける工程と、
それぞれの前記少なくとも2層のうちの1層に前記基材側の電極の側面と前記離間領域上の前記1層に延在するように前記少なくとも2層のうちの1層とは別の層を設ける工程とを有する事を特徴とする有機ELデバイスの製造方法を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
【0015】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る有機ELデバイスは、下部電極(対向する電極のうち、基板側の電極)上面に第1の有機層を設け、第2の有機層が下部電極側面及び第1の有機層上面とを覆い且つそれぞれの有機発光素子間にも延在して設けられている構成である。
【0016】
図1は本発明の第1の実施の形態に係る有機ELデバイスを模式的に表した図であり、上図は基材上に設けられた有機発光素子を基材面側から模式的に表した図であり、また下図は上図A−A’における断面模式図である。
【0017】
1は基材、2は基板側の電極(下部電極)、3は有機層(第1の有機層)、4は別の有機層(第2の有機層)、5は基板側の電極と対向して配置されている電極(上部電極)である。
【0018】
図1上図からわかるように、本図においては12個の有機発光素子が設けられている。すなわち、有機発光素子とは下部電極4と上部電極5とが交差する領域にある素子のことであり、これら電極が一対の対向する電極として、そしてその対向する電極間に第1及び第2の有機層が配置されている素子である。本図のような構成の有機ELデバイスとはパッシブマトリクス型の有機ELデバイスと称することができる。
【0019】
基材1は透明部材である。そして下部電極4も透明であり、下部電極2と上部電極5との間において発光し、下部電極2、基材1を超えて光が出光する。また基材は撓まない部材(例えばガラス等の硬質基材)でもよいし、あるいはフレキシブルな部材(例えばPET)でもよい。
【0020】
また図1上図において模式的に下部電極2を、一方の実線からなる矩形を他方の実線からなる矩形が囲む2重矩形形状に図示した。これは内側の矩形が下部電極2の上面(下図第1の有機層3が接して配置されている下部電極2の面)を表し、外側の矩形が下部電極2の下側(基材と接する側の面)を表すもので、すなわち下部電極は上部電極から下部電極へ向かう方向においてその幅が広がる、言い換えればテーパーを有するテーパー構造であることを意味する(下図A−A‘断面図参照)。以下テーパー面(例えば図1下図の台形状に模式的に表現した下部電極2の台形斜辺に相当する面)を側面と称する。またこの下部電極2は例えばITOを材料とする透明電極である。そして上部電極5は反射性の高い金属電極(例えばAgやCuやAl等の金属あるいはそれらを含むメタルアロイ、合金)である。この場合、光は基材側へ出光する。
【0021】
第1の有機層3は上述したように下部電極2の上面に接して設けられるが、図1下図に示すように第1の有機層3の幅は下部電極2の矩形の上面の幅と等しい。すなわち第1の有機層3は下部電極2の上面の幅と等しくそして下部電極2と接して設けられている。
【0022】
A−A’断面方向における1つの下部電極2と隣の別の下部電極2との間の領域である離間領域には、第1の有機層3が基材上に設けられている。この離間領域に設けられている第1の有機層3は下部電極2上面に設けられる第1の有機層3が下部電極2上面に設けられる工程中に設けられるものである。
【0023】
矩形形状でストライプ状に設けられた複数の下部電極3に直交するように、矩形形状でストライプ状に複数の第2の有機層4が互いに離間して配置されている。第2の有機層4は下部電極2と交差する方向において第1の有機層3と下部電極2の側面とを覆っている。またさらにこの第2の有機層4は、離間領域にも延在している。
【0024】
上部電極5は第2の有機層4の上に接して設けられている。第2の有機層4も上部電極5もともに模式的に矩形形状で表している。上部電極5の幅は、第2の有機層4よりも狭く、また上部電極5の長尺方向(図1上図でいうA−A’断面方向)の長さは第2の有機層4よりも長い。これは上部電極5が第2の有機層4より超えた部分を用いて外部と電気な接続をするための部分である。
【0025】
本実施形態において発光領域は下部電極2の上面と上部電極3とが交差している領域である。もちろん下部電極2の側面と上部電極3とが交差している領域も両電極の間に有機層が設けられている以上、この有機層が発光能力をもっているなら発光しないとはいえない。ただ、実質的な発光領域は下部電極2の側面と上部電極3とが交差している領域すなわち第1の有機層3と第2の有機層4とが両電極間に設けられている両電極の交差領域である。
【0026】
本実施形態、すなわち第1の有機層3を下部電極2の上面のみに設けて、下部電極の側面に設けない構成とすることにより、両電極間におけるショートを防ぐことができる。つまり第2の有機層4は下部電極2の側面と、下部電極2の上面に設けられた第1の有機層3の上とに設けられるが、両者の場所が第1の有機層3の側部(第1の有機層3の厚み)を介して離れるのでこの第1の有機層3の側部において厚く形成することができ、その結果下部電極2の側部と下部電極2の上面との境における第1の有機層の膜厚が薄くなることによる両電極間のショートを防ぐことができるのである。
【0027】
また本実施形態のように下部電極をテーパー構造にもすることで両電極のショートをさらに防ぐことができる。
【0028】
本実施形態では、図1下図に示すように下部電極2上面と第1の有機層3との幅とが実質同じ幅であるが、上下電極2、5の間のショートを防ぐことができるように第2の有機層4の厚みを得ることができれば、第1の有機層3の幅を下部電極2の幅よりも少しだけ小さくしてもよい。
【0029】
本実施形態では、離間領域に第1の有機層3を設けているが、設けなくてもよい。ただし、離間領域に第1の有機層3を設けることで、第1の有機層3の厚みにより離間領域における第2の有機層4の底部が第1の有機層3の厚み分だけ底上げされるので、その結果、離間領域における第2の有機層4の上面が高い位置となるので好ましい。第1の有機層3の厚み分だけ第1の有機層3上方に設けられている上部電極5はその高さ位置が高くなるので、仮に離間領域において第1の有機層3が無いとすると離間領域と下部電極2上方との間(下部電極2の側面上方)において上部電極5の傾斜が大きくなりその途中が薄くなり上部電極が断線する可能性が高くなってしまう。一方離間領域においてもダミーである第1の有機層3があれば上部電極5の傾斜を小さくすることができ、上部電極5の断線を防ぐことができる。
【0030】
また離間領域に設けられた第1の有機層3は下部電極2上面に設けられた第1の有機層を形成する工程に同じに設けてもよい。
【0031】
あるいは本図離間領域には第1の有機層3に代わり別の部材を用いてもよい。
【0032】
本実施形態の有機ELデバイスの作成工程は概略以下のとおりである。
まず基材上に下部電極2をストライプ状に例えば蒸着等により設ける。次いで第1の有機層をウエットプロセスにより下部電極2のストライプパターンに倣ってその上面に設ける。そしてこれらストライプ状の下部電極あるいは第1の有機層3のストライプ方向に交差するように第2の有機層4をストライプ状に設ける。そして上部電極5をストライプ状の第2の有機層4のそれぞれに倣って、そして第2の有機層4の幅よりも狭くなるように第2の有機層4上に設ける。
【0033】
再び有機ELデバイスの構成要素に関して述べる。
【0034】
ここで陽極電極は光取り出し構造の違いにより、透明性が必要な場合と必要としない場合がある。ただし、仕事関数が大きい(4eV以上)材料が適している。透明性陽極としては、CuI、ITO、SnO2、ZnOなどが良い。尚、光透過性に関しては可視光波長にて透過率が大きいほど良く、好ましくは80%以上である。
【0035】
不透明な陽極としては上記透明性陽極材料の下にアルミ、クロム、金、銅などの一般的な材料及びそれらの合金や酸化物などを用いても良い。
【0036】
陰極電極も光取り出し構造の違いにより、透明性が必要な場合と必要としない場合がある。ただし、仕事関数が小さい(4eV以下)材料が適している。透明性陰極としては、セシウム及びマグネシウム、ナトリウム、リチウム、インジウムや希土類金属及び合金、酸化物、炭酸化物などの薄膜が良い。尚、光透過性に関しては可視光波長にて透過率が大きいほど良く、好ましくは80%以上であり、抵抗値を下げる為にはITOとの複合化が好ましい。
【0037】
不透明な陰極材料としてはセシウム及びマグネシウム、ナトリウム、リチウム、インジウムや希土類金属及び合金、酸化物、炭酸化物などが良い。さらに、抵抗値を下げる為に上記陰極材料にアルミ、クロム、金、銅などの一般的な材料及びそれらの合金や酸化物などを複合化しても良い。
【0038】
陽極電極と陰極電極の一対の電極の間に設けられる層は複数の層で構成されており、それぞれは、分子量5000以下のものが好ましく、発光材料、正孔注入材料、電子注入材料、正孔輸送材料、電子輸送材料より選ばれる少なくとも2種類以上を用いることが出来る。また、前記有機EL層を発光効率のよいアモルファス膜とするために、融点mpとガラス転移点Tgとの差が50℃以上であるものが好ましい。
層の数は2層以上でもよい。
【0039】
各色の発光材料は、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、ポリアリーレン、芳香族縮合多環化合物、芳香族複素環化合物、芳香族複素縮合環化合物、金属錯体化合物等及びこれらの単独オリゴ体あるいは複合オリゴ体が使用できるが、これに限られる物ではない。
【0040】
また、正孔注入及び輸送材料としては、可溶性のフタロシアニン化合物、トリアリールアミン化合物、導電性高分子、ペリレン系化合物、Eu錯体等が使用できるが、これに限られるものではない。
【0041】
また、電子注入及び輸送材料としては、アルミに8−ヒドロキシキノリンの3量体が配位したAlq3、アゾメチン亜鉛錯体、ジスチリルビフェニル誘導体系等が使用できるが、これに限られるものではない。
【0042】
ウエットプロセス法により陽極電極に最も近い層を形成するに際しては、材料を常温で水分溶解度が低い疎水系有機溶媒に希釈または溶解させて用いる。溶媒としては、クロロホルム、トルエン、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、キシレン、シメン、シクロヘキサノン、オクチルベンゼン、ドデシルベンゼン、デカリン、キノリン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、チモール、ニトロベンズアルデヒド、ニトロベンゼン、二硫化炭素、2ヘプタノン、ベンゼン、ターピネオール、ブチルカルビトールアセテート、セルソルブ類等の単一もしくは混合溶媒が使用できるが、これに限られるものではない。
【0043】
さらに、適当な結着樹脂中に材料を分散して使用することも可能である。
【0044】
陽極電極と陰極電極の一対の電極の間に設けられる複数層(有機EL層)の膜厚は0.05〜0.2μm程度必要であり、特に、陽極電極に最も近い層は0.01〜0.05μm程度である。膜厚は陽極電極上の厚さを基準とする。
【0045】
例えば、陽極に透明電極としてITOを用いる場合、ガラス基板に直接電極を形成する場合は、このITOパターンはスパッタ、蒸着等で成膜し、レジスト塗布後に配線パターンを露光現像し、レジストのない部分のITOを酸によりエッチングし、最後にレジストを剥離して形成する。またはガラス基板にレジストでパターニングした後ITOを成膜し、レジストを剥離するときにITOも同時に剥離するリフトオフ法により形成する。
【0046】
特に、ウェットプロセス方法においては、陽極電極の端部側面と基板とのなす角度は15°以上であることが特徴であり、好ましくは30°以上である。また、陽極電極の厚さは陽極電極に最も近い層の10倍以上であることが特徴であるが、好ましくは15倍以上である。
【0047】
例えば、陰極に金属電極としてアルミを用いる場合、パターン形成方法は透明電極と同じで、ガラス基板に直接の場合はフォトリソエッチング法やリフトオフ法を用い、有機EL層を形成した後はシャドーマスクを用いる。
【0048】
本発明のウェットプロセス方法としては、例えば、高精度高精細のパターニングが低コストで安定的に形成できるオフセット印刷方法、低粘度インクのパターニングに適しているインクジェット印刷方法、パターニングはできないが均一な膜を全面に塗布する方法としてスピンコート法やスリットコート法等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0049】
このような本実施形態の有機ELデバイスにより、基板側の電極(陽極電極)の前記側面部では発光に必要な少なくとも2つの有機層全てがそろってもうけられていない。またそこでは電気的絶縁状態となり、膜厚不安定(薄膜化)による抵抗値低下が発生しない。したがって、電荷集中によるダークスポットの発生が防止できる。また、隔壁等の構造物がないため陰極電極の断線等がなく、信頼性が向上する。
【0050】
【実施例】
(実施例1)
本実施例は、図1に示したような陽極と陰極の間に正孔注入兼輸送層と発光層/電子輸送層をもつ、パッシブ型の表示素子デバイスを作製した例である。
【0051】
図1に示すように、ガラス基板1上に陽極である透明電極2を形成した。透明電極はイオンプレーティング蒸着により0.32μm成膜したITOを用い、ストライプ状にフォトリソプロセスにより形成した。ITOの端部側面と基板とのなす角度は5°であった。
【0052】
次に、陽極電極に最も近い層を正孔注入兼輸送材料として、トリフェニルアミン6量体(TPA−6:分子量1461、融点277℃、Tg156℃)を用いて真空蒸着法により0.03μmの膜厚を形成した。ITOの陽極電極上にパターニングするために、電鋳法により作成したシャドウマスクを用いた。
【0053】
次に、打ち抜き法により作成した、シャドウマスクを用いた真空蒸着法によりAlq3とクマリン6を共蒸着させた。パターンは取り出し電極部をマスクし、発光部は全面蒸着とした。Alq3にクマリン6を0.5wt%ドープした発光層0.02μmが形成された。
さらに、クマリン6の蒸着を停止し、Alq3を続けて真空蒸着し、電子輸送層0.04μmが形成された。
【0054】
最後に、陽極電極と垂直に交わるストライプパターンの電鋳法によるシャドウマスクを用いて、厚さ0.12μmのMgAg金属電極5を蒸着法により形成した。これにより、パッシブ型の発光素子部が完成した。
【0055】
次に、酸化カルシウムの吸湿剤6を内側に形成したSUS製封止缶をUV硬化型エポキシ接着剤(長瀬産業のXNR5516HP)にてガラス基板に接着した。
【0056】
以上により、表示素子デバイスが完成した。
【0057】
100mA/cm2の低電流24時間耐久試験後のダークスポット観察では陽極電極端部側面からダークスポットの発生がなかった。
【0058】
(実施例2)
本実施例は、図3に示したような陽極電極をもち、ウェットプロセスにより正孔注入兼輸送層を形成した、パッシブ型の表示素子デバイスを作製した例である。
【0059】
図3に示すように、ガラス基板1上に陽極である透明電極2を形成した。透明電極はイオンプレーティング蒸着により0.22μm成膜したITOを用い、ストライプ状にフォトリソプロセスにより形成した。ITOのパターニングの際に実施例1よりも早いエッチングスピードを用いた為、陽極電極端部側面と基板とのなす角度は30°であった。
【0060】
次に、正孔注入輸送材料としてトリフェニルアミン6量体(TPA−6:分子量1461、融点277℃、Tg156℃)をトルエンに溶解し0.5%溶液を作成し、スピンコート法によりコーティングした。加熱乾燥することによって、厚さ0.02μmの正孔注入兼輸送層3が形成された。
【0061】
この正孔注入兼輸送層3はITOの膜厚と形状及び正孔注入兼輸送層の厚さにより、陽極電極端部側面に成膜しなかった。
次に、実施例1と同様に、打ち抜き法により作成した、シャドウマスクを用いた真空蒸着法によりAlq3とクマリン6を共蒸着させた。パターンは取り出し電極部をマスクし、発光部は全面蒸着とした。Alq3にクマリン6を0.5wt%ドープした発光層0.02μmが形成された。
さらに、クマリン6の蒸着を停止し、Alq3を続けて真空蒸着し、電子輸送層0.04μmが形成された。
【0062】
最後に、陽極電極と垂直に交わるストライプパターンの電鋳法によるシャドウマスクを用いて、厚さ0.12μmのMgAg金属電極5を蒸着法により形成した。これにより、パッシブ型の発光素子部が完成した。
【0063】
次に、酸化カルシウムの吸湿剤6を内側に形成したSUS製封止缶をUV硬化型エポキシ接着剤(長瀬産業のXNR5516HP)にてガラス基板に接着した。
【0064】
以上により、表示素子デバイスが完成した。
【0065】
100mA/cm2の低電流24時間耐久試験後のダークスポット観察では陽極電極端部側面からダークスポットの発生がなかった。
【0066】
(比較例1)
本比較例は、図2に示したような陽極と陰極の間に正孔注入輸送層と発光層/電子輸送層をもつ、パッシブ型の表示素子デバイスを作製した例である。
実施例1と同様にして、陽極パターンが形成された基板を作成した。
【0067】
次に、正孔注入輸送材料としてトリフェニルアミン6量体(TPA−6:分子量1461、融点277℃、Tg156℃)を取り出し電極部をマスクした打ち抜き法により作成したシャドウマスクを用いて、真空蒸着法により成膜し、厚さ0.03μmの正孔注入兼輸送層3が形成された。
【0068】
次に、同様の打ち抜き法により作成した、シャドウマスクを用いた真空蒸着法によりAlq3とクマリン6を共蒸着させた。Alq3にクマリン6を0.5wt%ドープした発光層0.02μmが形成された。
【0069】
さらに、クマリン6の蒸着を停止し、Alq3を続けて真空蒸着し、電子輸送層0.04μmが形成された。
【0070】
最後に、陽極電極と垂直に交わるストライプパターンの電鋳法によるシャドウマスクを用いて、厚さ0.12μmのMgAg金属電極5を蒸着法により形成した。これにより、パッシブ型の発光素子部が完成した。
【0071】
次に、酸化カルシウムの吸湿剤6を内側に形成したSUS製封止缶をUV硬化型エポキシ接着剤(長瀬産業のXNR5516HP)にてガラス基板に接着した。
【0072】
以上により、表示素子デバイスが完成した。
【0073】
100mA/cm2の低電流24時間耐久試験後のダークスポット観察では陽極電極端部側面からダークスポットが発生していた。
【0074】
(比較例2)
本比較例は、図4に示したような陽極と陰極の間に正孔注入輸送層と発光層/電子輸送層をもつ、パッシブ型の表示素子デバイスを作製した例である。
実施例1と同様にして、陽極パターンが形成された基板を作成した。ただし、ITOの膜厚は0.17μmとした。
【0075】
次に、実施例2と同様にして、正孔注入輸送材料としてトリフェニルアミン6量体(TPA−6:分子量1461、融点277℃、Tg156℃)をトルエンに溶解し0.5%溶液を作成し、スピンコート法によりコーティングした。加熱乾燥することによって、厚さ0.02μmの正孔注入兼輸送層3が形成された。
【0076】
この正孔注入兼輸送層3はITOの膜厚と形状及び正孔注入兼輸送層の厚さにより、陽極電極端部側面に成膜した。
【0077】
次に、実施例1と同様に、打ち抜き法により作成した、シャドウマスクを用いた真空蒸着法によりAlq3とクマリン6を共蒸着させた。パターンは取り出し電極部をマスクし、発光部は全面蒸着とした。Alq3にクマリン6を0.5wt%ドープした発光層0.02μmが形成された。
さらに、クマリン6の蒸着を停止し、Alq3を続けて真空蒸着し、電子輸送層0.04μmが形成された。
【0078】
最後に、陽極電極と垂直に交わるストライプパターンの電鋳法によるシャドウマスクを用いて、厚さ0.12μmのMgAg金属電極5を蒸着法により形成した。これにより、パッシブ型の発光素子部が完成した。
【0079】
次に、酸化カルシウムの吸湿剤6を内側に形成したSUS製封止缶をUV硬化型エポキシ接着剤(長瀬産業のXNR5516HP)にてガラス基板に接着した。
【0080】
以上により、表示素子デバイスが完成した。
【0081】
100mA/cm2の低電流24時間耐久試験後のダークスポット観察では陽極電極端部側面からダークスポットが発生していた。
【0082】
【発明の効果】
以上説明のように、本発明によれば、従来、パターンエッジに発生していたダークスポットの発生が防止できる。
【0083】
また、ウェットプロセスを用いることにより正孔注入兼輸送層において、陽極パターンとのアライメントが不要になり、工程が簡略された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態および実施例1に係る有機発光表示デバイスの上面及び断面を示す模式図である。
【図2】比較例1に係る有機発光表示デバイスの上面及び断面を示す模式図である。
【図3】本発明の実施例2に係る有機発光表示デバイスの上面及び断面を示す模式図である。
【図4】比較例2に係る有機発光表示デバイスの上面及び断面を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板(基材)
2 陽極電極(基板側の電極)
3 正孔注入兼輸送層
4 発光層/電子輸送層
5 陰極電極(基板と離れた側の電極)
【発明の属する技術分野】
本発明は有機ELデバイスおよびその製造方法に関し、より具体的には対向する一対の間に設けられた複数あるうちの1層が複数の有機発光素子間にまで延在して設けられる有機ELデバイスおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機EL発光素子は、蛍光性有機化合物を含む薄膜を、陰極電極と陽極電極とで挟んだ構成を有し、前記薄膜に電子および正孔(ホール)を注入して再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して発光させる素子である。
【0003】
この有機EL発光素子の特徴は、10V以下の低電圧で100〜100000cd/m2程度の高輝度の面発光が可能であり、また蛍光物質の種類を選択することにより青色から赤色までの発光が可能なことである。
【0004】
有機EL発光素子は、安価な大面積フルカラー表示素子や安価で消費電力の少なく小型の光源を実現するものとして注目を集めている(電子情報通信学会技術報告、第89巻、NO.106、49ページ、1989年)。報告によると、強い蛍光を発する有機色素を発光層に使用し、青、緑、赤色の明るい発光を得ている。これは、薄膜状で強い蛍光を発し、ピンホール欠陥の少ない有機色素を用いたことで、高輝度なフルカラー表示を実現できたと考えられている。
【0005】
製造方法としては、一般的には発光部に対応したストライプ状の陽極電極(透明性)を有する基板に、有機EL層を形成し、さらにシャドウマスクを用いて陽極電極と垂直に交わるストライプ状の陰極電極(金属)を形成する方法がある。
【0006】
また、特開平5−3076号公報に開示されているように、発光部に対応したストライプ状の陽極電極(透明性)を有する基板に、有機EL層及び陰極電極層(金属)を形成し、集光レーザービームにより陰極電極層の一部を切削して陽極電極と垂直に交わるストライプ状の陰極電極を形成する方法がある。
【0007】
さらに、特開平8−315981号公報に開示されているように、発光部に対応したストライプ状の陽極電極(透明性)を有する基板に、陽極電極にオーバーハング部を有する垂直かつストライプ状の隔壁を形成し、さらに隔壁間の陽極電極部に有機層及び陰極電極を形成する方法がある。
【0008】
これらの方法とは別に、特許第2848371号に開示されているように、発光部に対応したストライプ状の陽極電極(透明性)を有する基板に、この陽極電極間に陽極電極と平行に絶縁隔壁を設け、この隔壁を用いて、シャドーマスクと陽極電極の間隔を制御して、陽極電極と垂直かつストライプ状に有機EL層及び陰極電極を形成する方法がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
陽極電極間に絶縁隔壁を形成する方法は隔壁の形状によるところは大きいが、隔壁を乗り越えて、陰極電極を形成することが難しく、陰極電極の断線等が発生しやすい。
【0010】
また、シャドーマスクを用いたり、オーバーハング状のセパレーターを陽極電極に対して垂直に用いる場合、フォトリソ/エッチングで形成された、ストライプ状の透明電極の端部形状は不安定であり、この部分に形成された有機EL層も膜厚等が不安定である。
【0011】
また、このように、有機EL層の膜厚が不安定、特に極端に薄くなると、抵抗値が低下し部分的に電流が流れ、過電流状態となり有機EL層が劣化し、ダークスポットなりやすい。さらにはこのダークスポットは徐々に成長するという問題がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
よって本発明は、
互いに対向する一対の電極と、前記一対の電極の間に設けられている少なくとも2層の有機層とを有する発光素子を離間領域を介して複数基材上に有する有機ELデバイスであって、
前記少なくとも2層の有機層うちの1層は、前記発光素子の前記基材側の電極の上面と前記離間領域に設けられており、且つ前記基材側の電極の側面には設けられておらず、
前記少なくとも2層のうちの1層とは別の層は、前記少なくとも2層のうちの1層と前記基材側の電極の前記側面とを覆い、且つ前記離間領域にも延在して設けられていることを特徴とする有機ELデバイスを提供する。
【0013】
また本発明は、互いに対向する一対の電極と、前記一対の電極の間に設けられている少なくとも2層の有機層とを有する発光素子を離間領域を介して複数基材上に有する有機ELデバイスの製造方法であって、
複数の発光素子の前記一対の電極の基材側の電極を前記基材上に設ける工程と、
それぞれの前記基材側の電極の上面と前記離間領域に前記少なくとも2層のうちの1層を設ける工程と、
それぞれの前記少なくとも2層のうちの1層に前記基材側の電極の側面と前記離間領域上の前記1層に延在するように前記少なくとも2層のうちの1層とは別の層を設ける工程とを有する事を特徴とする有機ELデバイスの製造方法を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
【0015】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る有機ELデバイスは、下部電極(対向する電極のうち、基板側の電極)上面に第1の有機層を設け、第2の有機層が下部電極側面及び第1の有機層上面とを覆い且つそれぞれの有機発光素子間にも延在して設けられている構成である。
【0016】
図1は本発明の第1の実施の形態に係る有機ELデバイスを模式的に表した図であり、上図は基材上に設けられた有機発光素子を基材面側から模式的に表した図であり、また下図は上図A−A’における断面模式図である。
【0017】
1は基材、2は基板側の電極(下部電極)、3は有機層(第1の有機層)、4は別の有機層(第2の有機層)、5は基板側の電極と対向して配置されている電極(上部電極)である。
【0018】
図1上図からわかるように、本図においては12個の有機発光素子が設けられている。すなわち、有機発光素子とは下部電極4と上部電極5とが交差する領域にある素子のことであり、これら電極が一対の対向する電極として、そしてその対向する電極間に第1及び第2の有機層が配置されている素子である。本図のような構成の有機ELデバイスとはパッシブマトリクス型の有機ELデバイスと称することができる。
【0019】
基材1は透明部材である。そして下部電極4も透明であり、下部電極2と上部電極5との間において発光し、下部電極2、基材1を超えて光が出光する。また基材は撓まない部材(例えばガラス等の硬質基材)でもよいし、あるいはフレキシブルな部材(例えばPET)でもよい。
【0020】
また図1上図において模式的に下部電極2を、一方の実線からなる矩形を他方の実線からなる矩形が囲む2重矩形形状に図示した。これは内側の矩形が下部電極2の上面(下図第1の有機層3が接して配置されている下部電極2の面)を表し、外側の矩形が下部電極2の下側(基材と接する側の面)を表すもので、すなわち下部電極は上部電極から下部電極へ向かう方向においてその幅が広がる、言い換えればテーパーを有するテーパー構造であることを意味する(下図A−A‘断面図参照)。以下テーパー面(例えば図1下図の台形状に模式的に表現した下部電極2の台形斜辺に相当する面)を側面と称する。またこの下部電極2は例えばITOを材料とする透明電極である。そして上部電極5は反射性の高い金属電極(例えばAgやCuやAl等の金属あるいはそれらを含むメタルアロイ、合金)である。この場合、光は基材側へ出光する。
【0021】
第1の有機層3は上述したように下部電極2の上面に接して設けられるが、図1下図に示すように第1の有機層3の幅は下部電極2の矩形の上面の幅と等しい。すなわち第1の有機層3は下部電極2の上面の幅と等しくそして下部電極2と接して設けられている。
【0022】
A−A’断面方向における1つの下部電極2と隣の別の下部電極2との間の領域である離間領域には、第1の有機層3が基材上に設けられている。この離間領域に設けられている第1の有機層3は下部電極2上面に設けられる第1の有機層3が下部電極2上面に設けられる工程中に設けられるものである。
【0023】
矩形形状でストライプ状に設けられた複数の下部電極3に直交するように、矩形形状でストライプ状に複数の第2の有機層4が互いに離間して配置されている。第2の有機層4は下部電極2と交差する方向において第1の有機層3と下部電極2の側面とを覆っている。またさらにこの第2の有機層4は、離間領域にも延在している。
【0024】
上部電極5は第2の有機層4の上に接して設けられている。第2の有機層4も上部電極5もともに模式的に矩形形状で表している。上部電極5の幅は、第2の有機層4よりも狭く、また上部電極5の長尺方向(図1上図でいうA−A’断面方向)の長さは第2の有機層4よりも長い。これは上部電極5が第2の有機層4より超えた部分を用いて外部と電気な接続をするための部分である。
【0025】
本実施形態において発光領域は下部電極2の上面と上部電極3とが交差している領域である。もちろん下部電極2の側面と上部電極3とが交差している領域も両電極の間に有機層が設けられている以上、この有機層が発光能力をもっているなら発光しないとはいえない。ただ、実質的な発光領域は下部電極2の側面と上部電極3とが交差している領域すなわち第1の有機層3と第2の有機層4とが両電極間に設けられている両電極の交差領域である。
【0026】
本実施形態、すなわち第1の有機層3を下部電極2の上面のみに設けて、下部電極の側面に設けない構成とすることにより、両電極間におけるショートを防ぐことができる。つまり第2の有機層4は下部電極2の側面と、下部電極2の上面に設けられた第1の有機層3の上とに設けられるが、両者の場所が第1の有機層3の側部(第1の有機層3の厚み)を介して離れるのでこの第1の有機層3の側部において厚く形成することができ、その結果下部電極2の側部と下部電極2の上面との境における第1の有機層の膜厚が薄くなることによる両電極間のショートを防ぐことができるのである。
【0027】
また本実施形態のように下部電極をテーパー構造にもすることで両電極のショートをさらに防ぐことができる。
【0028】
本実施形態では、図1下図に示すように下部電極2上面と第1の有機層3との幅とが実質同じ幅であるが、上下電極2、5の間のショートを防ぐことができるように第2の有機層4の厚みを得ることができれば、第1の有機層3の幅を下部電極2の幅よりも少しだけ小さくしてもよい。
【0029】
本実施形態では、離間領域に第1の有機層3を設けているが、設けなくてもよい。ただし、離間領域に第1の有機層3を設けることで、第1の有機層3の厚みにより離間領域における第2の有機層4の底部が第1の有機層3の厚み分だけ底上げされるので、その結果、離間領域における第2の有機層4の上面が高い位置となるので好ましい。第1の有機層3の厚み分だけ第1の有機層3上方に設けられている上部電極5はその高さ位置が高くなるので、仮に離間領域において第1の有機層3が無いとすると離間領域と下部電極2上方との間(下部電極2の側面上方)において上部電極5の傾斜が大きくなりその途中が薄くなり上部電極が断線する可能性が高くなってしまう。一方離間領域においてもダミーである第1の有機層3があれば上部電極5の傾斜を小さくすることができ、上部電極5の断線を防ぐことができる。
【0030】
また離間領域に設けられた第1の有機層3は下部電極2上面に設けられた第1の有機層を形成する工程に同じに設けてもよい。
【0031】
あるいは本図離間領域には第1の有機層3に代わり別の部材を用いてもよい。
【0032】
本実施形態の有機ELデバイスの作成工程は概略以下のとおりである。
まず基材上に下部電極2をストライプ状に例えば蒸着等により設ける。次いで第1の有機層をウエットプロセスにより下部電極2のストライプパターンに倣ってその上面に設ける。そしてこれらストライプ状の下部電極あるいは第1の有機層3のストライプ方向に交差するように第2の有機層4をストライプ状に設ける。そして上部電極5をストライプ状の第2の有機層4のそれぞれに倣って、そして第2の有機層4の幅よりも狭くなるように第2の有機層4上に設ける。
【0033】
再び有機ELデバイスの構成要素に関して述べる。
【0034】
ここで陽極電極は光取り出し構造の違いにより、透明性が必要な場合と必要としない場合がある。ただし、仕事関数が大きい(4eV以上)材料が適している。透明性陽極としては、CuI、ITO、SnO2、ZnOなどが良い。尚、光透過性に関しては可視光波長にて透過率が大きいほど良く、好ましくは80%以上である。
【0035】
不透明な陽極としては上記透明性陽極材料の下にアルミ、クロム、金、銅などの一般的な材料及びそれらの合金や酸化物などを用いても良い。
【0036】
陰極電極も光取り出し構造の違いにより、透明性が必要な場合と必要としない場合がある。ただし、仕事関数が小さい(4eV以下)材料が適している。透明性陰極としては、セシウム及びマグネシウム、ナトリウム、リチウム、インジウムや希土類金属及び合金、酸化物、炭酸化物などの薄膜が良い。尚、光透過性に関しては可視光波長にて透過率が大きいほど良く、好ましくは80%以上であり、抵抗値を下げる為にはITOとの複合化が好ましい。
【0037】
不透明な陰極材料としてはセシウム及びマグネシウム、ナトリウム、リチウム、インジウムや希土類金属及び合金、酸化物、炭酸化物などが良い。さらに、抵抗値を下げる為に上記陰極材料にアルミ、クロム、金、銅などの一般的な材料及びそれらの合金や酸化物などを複合化しても良い。
【0038】
陽極電極と陰極電極の一対の電極の間に設けられる層は複数の層で構成されており、それぞれは、分子量5000以下のものが好ましく、発光材料、正孔注入材料、電子注入材料、正孔輸送材料、電子輸送材料より選ばれる少なくとも2種類以上を用いることが出来る。また、前記有機EL層を発光効率のよいアモルファス膜とするために、融点mpとガラス転移点Tgとの差が50℃以上であるものが好ましい。
層の数は2層以上でもよい。
【0039】
各色の発光材料は、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、ポリアリーレン、芳香族縮合多環化合物、芳香族複素環化合物、芳香族複素縮合環化合物、金属錯体化合物等及びこれらの単独オリゴ体あるいは複合オリゴ体が使用できるが、これに限られる物ではない。
【0040】
また、正孔注入及び輸送材料としては、可溶性のフタロシアニン化合物、トリアリールアミン化合物、導電性高分子、ペリレン系化合物、Eu錯体等が使用できるが、これに限られるものではない。
【0041】
また、電子注入及び輸送材料としては、アルミに8−ヒドロキシキノリンの3量体が配位したAlq3、アゾメチン亜鉛錯体、ジスチリルビフェニル誘導体系等が使用できるが、これに限られるものではない。
【0042】
ウエットプロセス法により陽極電極に最も近い層を形成するに際しては、材料を常温で水分溶解度が低い疎水系有機溶媒に希釈または溶解させて用いる。溶媒としては、クロロホルム、トルエン、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、キシレン、シメン、シクロヘキサノン、オクチルベンゼン、ドデシルベンゼン、デカリン、キノリン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、チモール、ニトロベンズアルデヒド、ニトロベンゼン、二硫化炭素、2ヘプタノン、ベンゼン、ターピネオール、ブチルカルビトールアセテート、セルソルブ類等の単一もしくは混合溶媒が使用できるが、これに限られるものではない。
【0043】
さらに、適当な結着樹脂中に材料を分散して使用することも可能である。
【0044】
陽極電極と陰極電極の一対の電極の間に設けられる複数層(有機EL層)の膜厚は0.05〜0.2μm程度必要であり、特に、陽極電極に最も近い層は0.01〜0.05μm程度である。膜厚は陽極電極上の厚さを基準とする。
【0045】
例えば、陽極に透明電極としてITOを用いる場合、ガラス基板に直接電極を形成する場合は、このITOパターンはスパッタ、蒸着等で成膜し、レジスト塗布後に配線パターンを露光現像し、レジストのない部分のITOを酸によりエッチングし、最後にレジストを剥離して形成する。またはガラス基板にレジストでパターニングした後ITOを成膜し、レジストを剥離するときにITOも同時に剥離するリフトオフ法により形成する。
【0046】
特に、ウェットプロセス方法においては、陽極電極の端部側面と基板とのなす角度は15°以上であることが特徴であり、好ましくは30°以上である。また、陽極電極の厚さは陽極電極に最も近い層の10倍以上であることが特徴であるが、好ましくは15倍以上である。
【0047】
例えば、陰極に金属電極としてアルミを用いる場合、パターン形成方法は透明電極と同じで、ガラス基板に直接の場合はフォトリソエッチング法やリフトオフ法を用い、有機EL層を形成した後はシャドーマスクを用いる。
【0048】
本発明のウェットプロセス方法としては、例えば、高精度高精細のパターニングが低コストで安定的に形成できるオフセット印刷方法、低粘度インクのパターニングに適しているインクジェット印刷方法、パターニングはできないが均一な膜を全面に塗布する方法としてスピンコート法やスリットコート法等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0049】
このような本実施形態の有機ELデバイスにより、基板側の電極(陽極電極)の前記側面部では発光に必要な少なくとも2つの有機層全てがそろってもうけられていない。またそこでは電気的絶縁状態となり、膜厚不安定(薄膜化)による抵抗値低下が発生しない。したがって、電荷集中によるダークスポットの発生が防止できる。また、隔壁等の構造物がないため陰極電極の断線等がなく、信頼性が向上する。
【0050】
【実施例】
(実施例1)
本実施例は、図1に示したような陽極と陰極の間に正孔注入兼輸送層と発光層/電子輸送層をもつ、パッシブ型の表示素子デバイスを作製した例である。
【0051】
図1に示すように、ガラス基板1上に陽極である透明電極2を形成した。透明電極はイオンプレーティング蒸着により0.32μm成膜したITOを用い、ストライプ状にフォトリソプロセスにより形成した。ITOの端部側面と基板とのなす角度は5°であった。
【0052】
次に、陽極電極に最も近い層を正孔注入兼輸送材料として、トリフェニルアミン6量体(TPA−6:分子量1461、融点277℃、Tg156℃)を用いて真空蒸着法により0.03μmの膜厚を形成した。ITOの陽極電極上にパターニングするために、電鋳法により作成したシャドウマスクを用いた。
【0053】
次に、打ち抜き法により作成した、シャドウマスクを用いた真空蒸着法によりAlq3とクマリン6を共蒸着させた。パターンは取り出し電極部をマスクし、発光部は全面蒸着とした。Alq3にクマリン6を0.5wt%ドープした発光層0.02μmが形成された。
さらに、クマリン6の蒸着を停止し、Alq3を続けて真空蒸着し、電子輸送層0.04μmが形成された。
【0054】
最後に、陽極電極と垂直に交わるストライプパターンの電鋳法によるシャドウマスクを用いて、厚さ0.12μmのMgAg金属電極5を蒸着法により形成した。これにより、パッシブ型の発光素子部が完成した。
【0055】
次に、酸化カルシウムの吸湿剤6を内側に形成したSUS製封止缶をUV硬化型エポキシ接着剤(長瀬産業のXNR5516HP)にてガラス基板に接着した。
【0056】
以上により、表示素子デバイスが完成した。
【0057】
100mA/cm2の低電流24時間耐久試験後のダークスポット観察では陽極電極端部側面からダークスポットの発生がなかった。
【0058】
(実施例2)
本実施例は、図3に示したような陽極電極をもち、ウェットプロセスにより正孔注入兼輸送層を形成した、パッシブ型の表示素子デバイスを作製した例である。
【0059】
図3に示すように、ガラス基板1上に陽極である透明電極2を形成した。透明電極はイオンプレーティング蒸着により0.22μm成膜したITOを用い、ストライプ状にフォトリソプロセスにより形成した。ITOのパターニングの際に実施例1よりも早いエッチングスピードを用いた為、陽極電極端部側面と基板とのなす角度は30°であった。
【0060】
次に、正孔注入輸送材料としてトリフェニルアミン6量体(TPA−6:分子量1461、融点277℃、Tg156℃)をトルエンに溶解し0.5%溶液を作成し、スピンコート法によりコーティングした。加熱乾燥することによって、厚さ0.02μmの正孔注入兼輸送層3が形成された。
【0061】
この正孔注入兼輸送層3はITOの膜厚と形状及び正孔注入兼輸送層の厚さにより、陽極電極端部側面に成膜しなかった。
次に、実施例1と同様に、打ち抜き法により作成した、シャドウマスクを用いた真空蒸着法によりAlq3とクマリン6を共蒸着させた。パターンは取り出し電極部をマスクし、発光部は全面蒸着とした。Alq3にクマリン6を0.5wt%ドープした発光層0.02μmが形成された。
さらに、クマリン6の蒸着を停止し、Alq3を続けて真空蒸着し、電子輸送層0.04μmが形成された。
【0062】
最後に、陽極電極と垂直に交わるストライプパターンの電鋳法によるシャドウマスクを用いて、厚さ0.12μmのMgAg金属電極5を蒸着法により形成した。これにより、パッシブ型の発光素子部が完成した。
【0063】
次に、酸化カルシウムの吸湿剤6を内側に形成したSUS製封止缶をUV硬化型エポキシ接着剤(長瀬産業のXNR5516HP)にてガラス基板に接着した。
【0064】
以上により、表示素子デバイスが完成した。
【0065】
100mA/cm2の低電流24時間耐久試験後のダークスポット観察では陽極電極端部側面からダークスポットの発生がなかった。
【0066】
(比較例1)
本比較例は、図2に示したような陽極と陰極の間に正孔注入輸送層と発光層/電子輸送層をもつ、パッシブ型の表示素子デバイスを作製した例である。
実施例1と同様にして、陽極パターンが形成された基板を作成した。
【0067】
次に、正孔注入輸送材料としてトリフェニルアミン6量体(TPA−6:分子量1461、融点277℃、Tg156℃)を取り出し電極部をマスクした打ち抜き法により作成したシャドウマスクを用いて、真空蒸着法により成膜し、厚さ0.03μmの正孔注入兼輸送層3が形成された。
【0068】
次に、同様の打ち抜き法により作成した、シャドウマスクを用いた真空蒸着法によりAlq3とクマリン6を共蒸着させた。Alq3にクマリン6を0.5wt%ドープした発光層0.02μmが形成された。
【0069】
さらに、クマリン6の蒸着を停止し、Alq3を続けて真空蒸着し、電子輸送層0.04μmが形成された。
【0070】
最後に、陽極電極と垂直に交わるストライプパターンの電鋳法によるシャドウマスクを用いて、厚さ0.12μmのMgAg金属電極5を蒸着法により形成した。これにより、パッシブ型の発光素子部が完成した。
【0071】
次に、酸化カルシウムの吸湿剤6を内側に形成したSUS製封止缶をUV硬化型エポキシ接着剤(長瀬産業のXNR5516HP)にてガラス基板に接着した。
【0072】
以上により、表示素子デバイスが完成した。
【0073】
100mA/cm2の低電流24時間耐久試験後のダークスポット観察では陽極電極端部側面からダークスポットが発生していた。
【0074】
(比較例2)
本比較例は、図4に示したような陽極と陰極の間に正孔注入輸送層と発光層/電子輸送層をもつ、パッシブ型の表示素子デバイスを作製した例である。
実施例1と同様にして、陽極パターンが形成された基板を作成した。ただし、ITOの膜厚は0.17μmとした。
【0075】
次に、実施例2と同様にして、正孔注入輸送材料としてトリフェニルアミン6量体(TPA−6:分子量1461、融点277℃、Tg156℃)をトルエンに溶解し0.5%溶液を作成し、スピンコート法によりコーティングした。加熱乾燥することによって、厚さ0.02μmの正孔注入兼輸送層3が形成された。
【0076】
この正孔注入兼輸送層3はITOの膜厚と形状及び正孔注入兼輸送層の厚さにより、陽極電極端部側面に成膜した。
【0077】
次に、実施例1と同様に、打ち抜き法により作成した、シャドウマスクを用いた真空蒸着法によりAlq3とクマリン6を共蒸着させた。パターンは取り出し電極部をマスクし、発光部は全面蒸着とした。Alq3にクマリン6を0.5wt%ドープした発光層0.02μmが形成された。
さらに、クマリン6の蒸着を停止し、Alq3を続けて真空蒸着し、電子輸送層0.04μmが形成された。
【0078】
最後に、陽極電極と垂直に交わるストライプパターンの電鋳法によるシャドウマスクを用いて、厚さ0.12μmのMgAg金属電極5を蒸着法により形成した。これにより、パッシブ型の発光素子部が完成した。
【0079】
次に、酸化カルシウムの吸湿剤6を内側に形成したSUS製封止缶をUV硬化型エポキシ接着剤(長瀬産業のXNR5516HP)にてガラス基板に接着した。
【0080】
以上により、表示素子デバイスが完成した。
【0081】
100mA/cm2の低電流24時間耐久試験後のダークスポット観察では陽極電極端部側面からダークスポットが発生していた。
【0082】
【発明の効果】
以上説明のように、本発明によれば、従来、パターンエッジに発生していたダークスポットの発生が防止できる。
【0083】
また、ウェットプロセスを用いることにより正孔注入兼輸送層において、陽極パターンとのアライメントが不要になり、工程が簡略された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態および実施例1に係る有機発光表示デバイスの上面及び断面を示す模式図である。
【図2】比較例1に係る有機発光表示デバイスの上面及び断面を示す模式図である。
【図3】本発明の実施例2に係る有機発光表示デバイスの上面及び断面を示す模式図である。
【図4】比較例2に係る有機発光表示デバイスの上面及び断面を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板(基材)
2 陽極電極(基板側の電極)
3 正孔注入兼輸送層
4 発光層/電子輸送層
5 陰極電極(基板と離れた側の電極)
Claims (4)
- 互いに対向する一対の電極と、前記一対の電極の間に設けられている少なくとも2層の有機層とを有する発光素子を離間領域を介して複数基材上に有する有機ELデバイスであって、
前記少なくとも2層の有機層うちの1層は、前記発光素子の前記基材側の電極の上面と前記離間領域に設けられており、且つ前記基材側の電極の側面には設けられておらず、
前記少なくとも2層のうちの1層とは別の層は、前記少なくとも2層のうちの1層と前記基材側の電極の前記側面とを覆い、且つ前記離間領域にも延在して設けられていることを特徴とする有機ELデバイス。 - 前記基材側の電極は基板側から離れるに従い幅が狭くなるテーパー構造であり、前記側面は前記基板に対して15°以上のテーパー角を有することを特徴とする請求項1に記載の有機ELデバイス。
- 互いに対向する一対の電極と、前記一対の電極の間に設けられている少なくとも2層の有機層とを有する発光素子を離間領域を介して複数基材上に有する有機ELデバイスの製造方法であって、
複数の発光素子の前記一対の電極の基材側の電極を前記基材上に設ける工程と、
それぞれの前記基材側の電極の上面と前記離間領域に前記少なくとも2層のうちの1層を設ける工程と、
それぞれの前記少なくとも2層のうちの1層に前記基材側の電極の側面と前記離間領域上の前記1層に延在するように前記少なくとも2層のうちの1層とは別の層を設ける工程とを有する事を特徴とする有機ELデバイスの製造方法。 - 前記少なくとも2層のうちの1層はウエットプロセスによって設けることを特徴とする請求項3に記載の有機ELデバイスの製造方法。
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