JP5277319B2 - 有機el素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、有機EL素子及びその製造方法に関する。
有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子は、発光層を含む有機機能層を陽極と陰極で挟んだ構造である。この構成において電圧を印加すると、陽極および陰極から発光層に注入されたホール(正孔)と電子が再結合して自己発光する。
有機EL素子は、一般的に、大気中の酸素や水分に対する耐性が低い素子であり、典型的な劣化として発光領域にダークスポットと呼ばれる非発光部が発生及び拡大していく現象がある。ダークスポットが生じるメカニズムには、諸説あるものの、素子内に浸入した酸素や水分などによって陰極から隣接する有機層への電子の注入が阻害されることが一因であると考えられている。
陰極の材料としては、電子の注入を良好なものとするために、Mg:Ag、Li:Al、Ca、LiO/Alなどの仕事関数が低い材料が用いられる。このため、陰極は、大気中の酸素や水分によって酸化され易い。例えばAlを用いるとAlOxが形成されてしまうなど、材料によっては、絶縁性の酸化被膜を形成してしまう。ダークスポットは、酸化劣化した部位の陰極が電子を注入する機能を失ってしまい、また局所的に界面抵抗が上昇するなどして発生する。
従来においては、陰極が酸化するのを抑制するための対策の一つとして、窒化ケイ素(SiNx)などの、酸素及び水分の透過率が小さい材料を薄膜状に形成して素子を封止する膜封止構造が用いられている。しかしながら、このような膜封止構造を用いたとしても、ピンホールやクラックなどの欠陥部から酸素や水分が浸入してダークスポットが発生および拡大するのを完全に防止することは難しい。特に、有機EL素子は、プラスッチックなどの可撓性を有する基板上に作成可能であることが特長の一つでもあり、曲げたときにクラックが発生し易いという問題があった。
ここで、従来の有機EL素子の中には、熱還元性金属層を介在させて電子輸送層とホール輸送層を積層したホール−電子電流変換層を有する構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。このホール−電子電流変換層は、ホール電流を効率よく電子電流に変換することを目的として配置される。しかしながら、アルミニウム等の熱還元性金属は、陰極と同様に酸化され易く、酸化皮膜が形成されるとホール−電子電流の変換効率が低下するという問題がある。加えて、特許文献1の図8及び図9の結果からも分かるように、熱還元性金属が存在しなければ発光自体が起こらなくなる。このように、特許文献1に開示されている構造の有機EL素子にとって熱還元性金属は不可欠な要素である。従って、陰極のみならず熱還元性金属の酸化によるダークスポットの発生も問題となる。
また、特許文献1の有機EL素子は、Liなどの仕事関数が低い材料で形成した陰極が酸化されてしまうと、当該素子が発光するのに必要な電荷移動錯体が形成されないという問題もある。
特許第4243237号公報
すなわち、本発明が解決しようとする課題には、上述した問題が一例として挙げられる。よって本発明の目的は、水分や酸素に対する耐性を有し、ダークスポットなどの非発光部が発生および拡大することが抑えられる有機EL素子及びその製造方法を提供することが一例として挙げられる。
また、本発明の他の目的としては、たとえ水分や酸素が素子に浸入しても、電極が酸化するのを抑制できる有機EL素子及びその製造方法を提供することが一例として挙げられる。
本発明の有機EL素子は、請求項1に記載のように、少なくとも1層以上の発光層を含む有機機能層を、第1電極と第2電極の間に配置した有機EL素子であって、前記有機機能層が電子とホールを生成する両極性電荷発生層を含み、前記第1電極および第2電極の一方の電極がホール受電極であり、前記両極性電荷発生層が、酸素によって両極性に変化した有機半導体を含む材料で形成されていることを特徴とする。
本発明の有機EL素子の製造方法は、請求項10に記載の通り、少なくとも1層以上の発光層を含む有機機能層を、第1電極と第2電極の間に配置した有機EL素子を製造する方法であって、前記有機機能層を構成する層の一つに電子とホールを生成する両極性電荷発生層を形成することによって、前記第1及び第2電極の一方の電極をホール受電極とし、前記両極性電荷発生層を形成する材料が、酸素によって両極性に変化する有機半導体を含み、前記材料を用いて真空下で成膜した後に、酸素を含む気体に曝すか、又は酸素を含む気体を供給して両極性電荷発生層にしたことを特徴とする。
本発明の第1実施形態による有機EL素子の縦断面図である。 上記有機EL素子の両極性電荷発生層を説明するための図である。 上記有機EL素子のホールと電子の流れを模式的に示した図である。 上記有機EL素子を大気暴露したときの発光状態を撮影した画像データである。 従来構造の有機EL素子を大気暴露したときの発光状態を撮影した画像データである。 上記有機EL素子の好ましい製造過程を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態による有機EL素子の縦断面図である。 本発明の第4実施形態による有機EL素子の縦断面図である。 上記第4実施形態に従う実施例2の有機EL素子を大気暴露したときの発光状態を撮影した画像データである。
1 基板
2 陽極
3 有機機能層
31 発光層
32 両極性電荷発生層
33 ホール注入層
34 ホール輸送層
35 電荷発生促進層
35 電荷発生促進層
4 ホール受電極
以下、本発明の好ましい実施形態による有機EL素子及びその製造方法について、添付図面を参照しながら詳しく説明する。但し、以下に説明する実施形態によって本発明の技術的範囲は何ら限定解釈されることはない。
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態に従う有機EL素子は、基板1上に、陽極として機能する第1電極2、少なくとも一層以上の発光層31を含む有機機能層3、およびホール受電極として機能する第2電極4が積層された構造である。第1電極2と第2電極4の間に有機機能層3を配置する構造は、従来における構造と同様である。しかしながら、本実施形態では、バイアス電圧が印加されると電子とホール(正孔)を生成する両極性電荷発生層32を、発光層31と第2電極4の間に位置するように有機機能層3内に配置したことによって、第2電極4が、従来のような電子注入型の電極(陰極)ではなく、発光層31からホールを受け取るホール受電極となっている。
有機機能層3は、発光層31と両極性電荷発生層32を少なくも有していれば、層構造自体は特に制限されることはなく、適宜変更することが可能である。例えば、エレクトロルミネッセンス現象を促進させて発光効率を高めるため、或いは素子の用途などに応じて、ホール注入層、ホール輸送層、電子注入層、電子輸送層、キャリアブロック層などの機能層を配置することができる。この場合、各々の層が単層構造、又は異なる材料で成膜した複数の層からなる積層構造であってもよい。さらに、層内に無機材料を含有したり、無機材料からなる層を積層構造中に含んでいたりしてもよい。図1は、陽極2側から順に、ホール注入層33、ホール輸送層34、発光層31、両極性電荷発生層32を積層してなる有機機能層3を一例として示している。
両極性電荷発生層32は、バイアス電圧を印加すると電子とホールを生成する両極性の材料で形成されている。そのような材料としては、両極性の有機半導体が一例として挙げられる。層内には、両極性以外の材料を含んでいてもよい。ここで、両極性の有機半導体とは、MOS−FETなどでnチャネルでもpチャネルでも駆動できる有機半導体のことを言う。すなわち、電界印加により電子もホールも生成できる材料、或いは電子もホールも生成し易い材料と言い換えることが出来る。デプレッション型FETで見られるような、電界印加しない状態であっても、どちらか一方又は両方の電荷が存在している有機半導体であってもよい。
両極性電荷発生層32は、両極性を有する材料を含んでいればよく、層を形成する材料が限定されることはない。しかしながら、図2に模式的に示すように、イオン化ポテンシャルと電子親和力との差、すなわちIp−Eaギャップ(HOMO−LUMOギャップ)が狭い材料で形成されていることが望ましい。Ip−Eaギャップ(HOMO−LUMOギャップ)が狭いと、電界印加時の三角ポテンシャルを小さくすることができ、容易にトンネル効果が起こり、電子とホールが生成されるからである。より具体的には、Ip−Eaギャップが2.5eV以下であることが望ましい。
さらに、両極性電荷発生層32は、複数の材料からなる混合層であってもよい。具体例としては、CuPcとF16CuPcの混合層、CuPcとC60の混合層、ペンタセンとF16CuPcの混合層、ペンタセンとパーフルオロペンタセンの混合層などが挙げられる。有機材料と有機材料の混合層でなくともよく、有機材料と無機材料の混合層であってもよい。但し、それぞれの材料からなる膜を積層した構造とするのは好ましくない。空乏領域が広くなってトンネル効果が起こらず、電子とホールの生成が不十分であるか或いは生成されない場合があるからである。両極性の層を配置するにあたって空乏領域の制御は重要である。特許文献1に開示されている有機EL素子の構造では、大気不安定である熱還元性金属層をホール−電子電流変換層から省略すると、空乏領域が広くなってしまい、低仕事関数金属がドープされた層(一般にN−ドープ層)である電子輸送部において電子が生成され難く(すなわち、N−ドープ層で電荷移動錯体となり難く)、発光が起きない。
従って、本実施形態では、それぞれの材料が層内に分散された混合層としている。このような混合層は、例えば共蒸着などで成膜することが好ましい。すなわち、CuPc:F16CuPc、CuPc:C60、ペンタセン:F16CuPc、ペンタセン:パーフルオロペンタセンなどである。溶媒に溶かすか又は分散させて、塗布法によって成膜してもよい。複数の有機半導体からなる混合層で両極性電荷発生層32を形成する場合においても、その混合された有機半導体のうち、最も小さいIpと、最も大きいEaとの差が2.5eV以下であることが、さらに望ましい。
また、両極性電荷発生層32を形成する材料としては、例えば大気中の酸素により両極性へと変化する有機半導体を用いることができる。酸素により両極性へと変化する有機半導体としては、具体的には、フラーレン(LUMO=4.4eV、HOMO=6.3eV)、またはフラーレン誘導体(参考:A.Tapponnier,et.al Appl. Phys.Lett.86,112114(2005))、TiOPc(LUMO=3.8eV、HOMO=5.2eV)(参考:H.Tada,et.al Appl. Phys. Lett.76,873(2000))などが挙げられる。これらの材料は、溶媒に殆ど溶けないので、通常、塗布法で成膜することは行わず、真空蒸着によって成膜する。従って、真空下で成膜した後、酸素を含む気体に曝すか、又は酸素を含む気体を供給して両極性に変化させるようにすることができる。例えば、大気中に曝して両極性に変化させることができる。
両極性電荷発生層32の好ましい膜厚については、Ip−Eaギャップや、隣接する機能層(図1の場合は発光層31)のHOMOおよびLUMOにも影響されて電荷発生量が左右されるため、素子の電荷バランスに応じて適宜調整される。なお、両極性電荷発生層32として機能するためには、最低でも1nm以上は必要である。但し、膜厚が厚くなると抵抗値が高くなり駆動電圧が高くなってしまうので、100nm以下であることが好ましい。
ホール受電極4は、従来の陰極のように電子を注入するのではなく、両極性電荷発生層32で生成したホールを受け取るので、仕事関数が4.0eV以上であることが好ましい。さらに好ましくは、両極性電荷発生層32からのホールを受け取るためにIpが大きく、且つ、大気中で安定性のある材料である。具体的には、大気中で安定なAu、Ptなどや、酸化されても絶縁性とならないAg、Cr、Moなど、または合金により大気雰囲気下で安定性のある材料として、例えばAl:Nd、Ti:Alなど、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、SnOxなどの導電性酸化物が挙げられる。これらは、従来の電子注入型の電極(陰極)には使用できない仕事関数(Wf)の高い材料である。なお、ホール受電極4側から発光を取り出すトップエミッション構造とする場合には、ITOやIZOなどの透明材料が用いられる。例えば、共振効果を利用するマイクロキャビティ構造とする場合には、透明でなく反射性を有する材料が用いられる。なお、図1では図示を省略しているが、ホール受電極4にはバイアス電圧を印加するための引き出し電極(配線電極)が接続されている。
基板1の材料は、その表面に素子が形成できるものであれば特に限定されることはない。基板1の一例としては、例えばガラス基板、金属基板、プラスチックなどの樹脂基板が挙げられる。後述するように、本実施形態に従う有機EL素子は、封止膜にクラックなどの欠陥部が生じても大気中の酸素や水分によって非発光部が発生および拡大することを抑制可能である。そのため、封止膜にクラックなどが生じ易い可撓性を有する基板を用いた場合に、前記効果が最も発揮されると言える。
陽極2は、隣接するホール注入層33へのホールの注入が行えるように、仕事関数の高い材料が用いられる。具体的には、例えばCr、Mo、Ni、Pt、Auなどの金属またはその化合物、あるいはそれらを含む合金などを用いることができる。基板1側から発光を取り出すボトムエミッション構造とする場合には、ITOやIZOなどの透明な導電性酸化物を用いる。陽極2の厚みが特に限定されることはない。なお、図1では図示を省略しているが、陽極2にはバイアス電圧を印加するための引き出し電極(配線電極)が接続されている。
発光層31としては、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体(Alq3)などの蛍光性有機金属化合物、4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)−ビフェニル(DPVBi)などの芳香族ジメチリディン化合物、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼンなどのスチリルベンゼン化合物、3−(4−ビフェニル)−4−フェニル−5−t−ブチルフェニル−1,2,4−トリアゾール(TAZ)などのトリアゾール誘導体、アントラキノン誘導体、フルオノレン誘導体等の蛍光性有機材料、ポリパラフィニレンビニレン(PPV)系、ポリフルオレン系、ポリビニルカルバゾール(PVK)系などの高分子材料、白金錯体やイリジウム錯体などの燐光性有機材料を用いることができる。但し、これらの材料に限定されることはない。
ホール注入層33及びホール輸送層34としては、ホールの輸送特性が高い材料で形成されていればよく、一例として、銅フタロシアニン(CuPc)などのフタロシアニン化合物、m−MTDATA等のスターバースト型アミン、ベンジジン型アミンの多量体、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]−ビフェニル(NPB)、N−フェニル−p−フェニレンジアミン(PPD)等の芳香族第三級アミン、4−(ジ−P−トリルアミノ)−4’−[4−(ジ−P−トリルアミノ)スチリル]スチルベンゼン等のスチルベン化合物、トリアゾール誘導体、スチリルアミン化合物などの材料が用いられる。また、ポリカーボネート等の高分子材料中に低分子材料を分散させた高分子分散系の材料を使用してもよい。但し、これらの材料に限定されることはない
電子注入層や電子輸送層としては、電子の輸送特性が高い材料で形成されていればよく、一例として、PyPySPyPy等のシラシクロペンタジエン(シロール)誘導体、ニトロ置換フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体などの有機材料、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム(Alq3)などの8−キノリノール誘導体の金属錯体、メタルフタロシアニン、3−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−4−フェニル−1,2,4−トリアゾール(TAZ)などのトリアゾール系化合物、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾ−ル(PBD)などのオキサジアゾール系化合物を使用することができる。但し、これらの材料に限定されることはない。
封止膜を設ける場合には、例えば水蒸気や酸素の透過率が小さい無機材料で形成することができる。従来より行われているように、窒化ケイ素(SiNx)、窒化酸化ケイ素(SiOxNy)、酸化アルミニウム(AlOx)、窒化アルミニウム(AlNx)などを用いて、例えば蒸着法で成膜した膜封止構造とするができる。しかしながら、本実施形態の有機EL素子は、大気安定性を有するので、従来のような強固な封止とはせず、簡易な封止構造とすることができる。この場合、製作コストの低減を図ることができる利点がある。簡易な封止としては、例えば、封止膜を薄膜化した構造や、封止膜を用いない固体封止構造(特開平5-182759等)や、気体透過率が比較的大きい高分子樹脂層(エポキシ樹脂等)などにより保護した構造などを挙げることができる。また、少量の乾燥剤を封入した中空の封止であってもよい。
上述の構造を有する有機EL素子にバイアス電圧を印加すると、図3に模式的に示すように、陽極2からホール注入層33にホールが注入され、隣接するホール輸送層34を通じて発光層31にホールが供給される。一方、電界印加された両極性電荷発生層32ではホールと電子が生成される。生成されたホールは、ホール受電極4に受け取られ、生成された電子は、発光層31へと供給される。そして発光層31内でホールと電子が再結合することによって、発光が起こる。
図4に示す画像データは、有機半導体であるフラーレンを用いて両極性電荷発生層32にあたる層を成膜し、その後で酸素を利用してフラーレンを両極性に変化させたときの素子の発光状態を図中に示した経過時間で撮影した一例である。すなわち、通常は両極性を有しないフラーレンを真空下で成膜し、例えば大気に曝して両極性へと変化させた。具体的には、ガラス基板1上に陽極2、ホール注入層33、ホール輸送層34、発光層31、電子注入層を形成した後、例えば真空下で蒸着法によってフラーレンを成膜し、さらにホール受電極4を形成する。通常、これを封止するが、ここでは封止膜を形成しないで素子を大気中に置き、バイアス電圧を印加した。陽極/ホール注入層/ホール輸送層/発光層/電子注入層/両極性電荷発生層/ホール受電極の材料は、それぞれITO(110)/CuPc(25)/αNPD(45)/Alq(30)/LiO(1)/C60(25)/Au(80)を用いた。カッコ内の数値は膜厚(単位nm)である。なお、この試験は、後述する実施例1に対応する。
図4に示されるように、フラーレンがまだ両極性に変化していない初期段階(0h)では発光は得られていない。しかし、時間が経過するに従って発光領域が発生および拡大していく。これは、両極性電荷発生層32の上面はAu電極4で覆われているが、封止膜を形成していないことから側端面が大気雰囲気に曝されているため、側端面から酸素が浸透してフラーレンが両極性に徐々に変化したからである。そして、500hを経過する頃には発光領域の全面が発光し、2500hを超えても電極の酸化劣化が抑えられ、発光し続けていた。封止なしで2500hまで発光し続けているので、封止を適用すればさらなる長寿命化が望める。なお、前記発光領域とは、発光を取り出す面から見て、陽極2及び発光層31並びにホール受電極4が重なっている領域である。
一方、図5に示す画像データは、従来構造の有機EL素子を作製して同様の大気暴露試験を行った結果の一例である。すなわち、ガラス基板上に、陽極、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子注入層、陰極の順に積層して従来構造の有機EL素子を作製した。そして、封止膜を形成しないで素子を大気中に置き、バイアス電圧を印加した。陽極/ホール注入層/ホール輸送層/発光層/電子注入層/陰極の材料は、それぞれITO/CuPc/αNPD/Alq/LiO/Alを用いた。
図5に示されるように、従来構造の有機EL素子は、初期段階(0h)では全面が発光しているが、時間が経つにつれてダークスポットが発生および拡大する。そして2500hの時点では全面が非発光になっている。陰極(特に、電子注入層との界面)が酸化劣化して、電子の注入ができなくなったからである。
図4及び図5の結果を見れば明らかなように、酸素により両極性に変化する有機半導体を用いた場合の有機EL素子は、大気中の酸素および水分に対して従来の素子とは全く反対の挙動を示す。すなわち、従来の有機EL素子は、大気中の酸素や水分が発光を阻害する劣化要因であったのに対し、本実施形態の有機EL素子は、酸素および水分を発光を促進させる活性要因としている。
以上のように、本実施形態によれば、第1電極2、有機機能層3、第2電極4の順に積層した有機EL素子において、電子とホールを生成する両極性電荷発生層32を、発光層31と第2電極4の間に配置したことにより、第2電極4を、従来の電子注入電極からホール受電極に電極機能を変えることができる。これにより、仕事関数が高い材料を用いて第2電極4を形成することができる。ホール受機能を良好なものとするには仕事関数が高い材料である方がむしろ好ましい。その結果、酸素や水分に対する素子の耐性が高められ、ダークスポットなどの非発光部が発生および拡大することが抑制可能となる。すなわち、第1及び第2電極が共に仕事関数の高い材料で形成可能とした結果、酸素や水分に対する耐性を高めることが可能となったのである。
とりわけ、電極の仕事関数が4.0eV以上となる材料を選択すれば、酸化をより確実に抑制することが可能である。
また、本実施形態によれば、バイアス電圧が印加されると電子とホールを生成する両極性の材料を用いて両極性電荷発生層32を形成したことにより、単層で両極性電荷発生層32を形成することができる。特に、酸素により両極性に変化する有機半導体を用いれば、酸素を発光を促進させる活性要因とすることが可能である。これは、従来構造の有機EL素子には到底あり得ない作用である。ここで、例えば基板上にR(赤),G(緑),B(青)にそれぞれ発光する有機EL素子を配置してフルカラーディスプレイ装置を形成する場合には、各素子間を隔てる隔壁部を形成する場合がある。隔壁部は、塗布法によってRGB素子を塗り分けるのに利用することができる。このような構成においても、隔壁部の材料に気体透過性が大きい材料、例えばフッ素成分を含有するレジストなどを用いることによって酸素を透過供給することができる。また、両極性電荷発生層32の端面を一部露出させる構造として、この部分から酸素を供給するようにしてもよい。
(第2実施形態)
続いて、図1に示した構造の有機EL素子を製造する方法の一例について、図6を参照しながら説明する。但し、詳述した通り、本実施形態に従う有機EL素子は、種々の材料を適用することが可能である。従って、以下においては、説明の便宜上、両極性電荷発生層32の材料にフラーレンを用い、酸素により両極性に変化させて両極性電荷発生層32にした一例について説明する。
図6に示すように、基板1としてガラス基板を用い、例えば蒸着やスパッタ法などで基板1上に透明材料によって陽極2(例えば、ITO)を成膜する(処理100)。電極のパターニングは、例えばフォトリソグラフィー法によって行うことができる。例えばパッシブ型の場合は、電極をストライプ状に形成し、例えばアクティブ型の場合は、駆動回路毎に接続されたアイランド状に電極2を形成する。
次に、ホール注入層33の液体材料を塗布し、乾燥させて成膜する(処理110)。塗布の方法は限定されることはないが、例えばインクジェット法を採用することができる。ホール輸送層34も同様に塗布法によって成膜する。さらに、発光層31についても、同様に塗布法によって成膜する(処理120)。膜厚は、例えば液体材料の塗布量によって調節することができる。次に、例えば蒸着法を用いて、真空下で両極性電荷発生層32を成膜する(処理130)。発光層31と両極性電荷発生層32の間に電子注入層を形成する場合には、同様に蒸着法などによって成膜することができる。さらに、例えば蒸着やスパッタ法などを用いてホール受電極4を成膜する(処理140)。ホール受電極4のパターニングは、メタルマスクなどのマスクを用いることができる。例えばパッシブ型の場合、ホール受電極4をストライプ状にパターニングすることができ、例えばアクティブ型の場合、パターニングを行わず、いわゆるベタ電極とすることができる。最後に、必要に応じて素子を封止し、電気回路を作製することによって有機EL素子が完成する(処理150)。
なお、複数の材料で両極性電荷発生層32を形成する場合には、例えば共蒸着法によって成膜することができる。また、酸素によって両極性に変化する材料で両極性電荷発生層32を形成する場合には、ホール受電極4まで成膜した後に、酸素を含む気体(例えば、大気)に曝すことによって両極性に変化させる。勿論、ホール受電極4を形成する前に酸素を含む気体に曝して両極性へと変化させてもよい。さらに、両極性電荷発生層32を形成する方法として、有機気相成長法(OVPD:Organic Vapor Phase Deposition)を適用し、キャリアガスに酸素を含ませるようにすれば、成膜しながら酸素を供給することが可能である。
(第3実施形態)
本実施形態は、図1に例示した第1実施形態の変形例である。すなわち、図7に示すように、発光層31と両極性電荷発生層32の間に、電荷発生促進層35を配置したことを除けば図1に例示した構造と同様である。この電荷発生促進層35は、両極性電荷発生層32の層内における電荷発生を促進させるために配置する。電荷発生促進層35は、例えば、LiFやMgFなどの材料を用いて、例えば蒸着法によって成膜することができる。図4及び実施例1に例示したLiOによる電子注入層も、電荷発生促進層35として機能する。このような構成であっても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、電荷発生促進層35を配置して第1電極2と第2電極4の間の膜厚を大きくすることで、短絡などの不良を防止することができる。
(第4実施形態)
本実施形態は、図7に示した第3実施形態をさらに変形した変形例である。すなわち、図8に示すように、両極性電荷発生層32とホール受電極4の間に、第2の電荷発生促進層36を配置したことを除けば図7に例示した構造と同様である。第2の電荷発生促進層36も、両極性電荷発生層32の層内における電荷発生を促進させるために配置する。勿論、第1の電荷発生促進層35については省略することもできる。本実施形態の電荷発生促進層36としては、例えばMoO、V、HAT−CNなどの材料を用いて、例えば蒸着法によって成膜することができる。このような構成であっても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上述した第1〜第4実施形態は、有機機能層3に発光層31を一層配置した構造を例示したが、これに限定されることはなく、有機機能層3に複数の発光層31を配置した構造であってもよい。すなわち、ホール輸送層34/発光層31/電子輸送層などで構成した発光ユニットを複数積層したマルチフォトン構造であってもよい。このような構成であっても、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、上述した第1〜第4実施形態は、基板1側に陽極2を配置した構造であるが、これに限定されることはなく、ホール受電極4を基板1側に配置するようにしてもよい。
上記実施形態に従う技術は、有機ELディスプレイ、有機TFT、太陽電池といった有機デバイスに適用することができる。また、酸素によって両極性に変化して発光するという作用は、酸素検出計としての適用可能性もある。但し、用途が限定されることはない。
以上、本発明を具体的な実施形態に則して詳細に説明したが、形式や細部についての種々の置換、変形、変更等が、特許請求の範囲の記載により規定されるような本発明の精神及び範囲から逸脱することなく行われることが可能であることは、当該技術分野における通常の知識を有する者には明らかである。従って、本発明の範囲は、前述の実施形態及び添付図面に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものに基づいて定められるべきである。
<HTL/EML/両極性電荷発生層/ホール受電極>
ガラス基板1上に、公知技術によりスパッタ法にてITO陽極2を形成し、真空蒸着法にて、ホール注入層33としてCuPc、ホール輸送層34としてαNPD、発光層31としてAlq、電子注入のための電荷発生促進層35としてLiF、両極性電荷発生層32としてC60、ホール受電極4としてAuを成膜し、有機EL素子を作製した。
無封止のまま、大気中に放置(22℃50%RH)したところ、図4にも示したように、酸素が浸入した領域のみ発光し始めた。実施例2において示すが、このメカニズムは、エッジ付近から酸素がデバイス中に浸入し、C60が両極性に変化したことによるものであることが分かった。すなわち、酸素が侵入した両極性C60領域では、C60より下段のAlq側に電子を、C60の上段のAu側にはホールを生成させていたと考えられる。このとき、Auは電子を注入するのではなく、ホールを受け取る役割を担っている。
その後、約500hで2mm×2mmの発光領域が全て光るようになり、図5に示した従来構造では非発光領域の拡大が顕著となる1000h以上においても良好な発光状態を保っていた。以上のように、非発光部の拡大を抑制する効果が確認できた。勿論、封止をすれば更なる発光時間を得ることが可能である。
<HTL/EML/両極性電荷発生層/HTL/ホール受電極>
実施例2では、実際に酸素が浸入したC60が両極性の電荷発生層となっていて、Auがホール受電極4となっているかの実証実験として行った。両極性電荷発生層32のC60とホール受電極4とするAuとの間に、電荷発生促進層36であるαNPDを挿入した有機EL素子を作製した。電荷発生促進層36のαNPDは電子輸送性が乏しいため、Auから電子が注入されることはない構造となる。作製方法は以下のように行った。
ガラス基板1上に、公知技術によりスパッタ法にてITO陽極2を形成し、真空蒸着法にて、ホール注入層33としてCuPc、ホール輸送層34としてαNPD、発光層31としてAlq、電子注入のための電荷発生促進層35としてLiF、両極性電荷発生層32としてC60、ホール輸送のための電荷発生促進層36としてαNPD、ホール受電極4としてAuを成膜し、有機EL素子を作製した。
無封止のまま、大気中に放置(22℃50%RH)したところ、図9に示すように、エッジ付近から酸素がデバイス中に浸入し、実施例1と同様にして、酸素が浸入した領域のみ、発光し始めた。電荷発生促進層36のαNPDは電子輸送性が乏しいため、Auから電子が注入されているのではなく、Auがホール受電極4となっており、またC60が両極性電荷発生層32になっていることが示された。酸素が侵入した両極性C60領域では、C60より下段のAlq側に電子を、C60の上段側にはホールを生成させており、αNPDを介してホール受電極4のAuへと伝播したと考えられる。
その後、約500hで2mm×2mmの発光領域が全て光るようになり、従来素子では非発光領域の拡大が顕著となる1000h以上においても良好な発光状態を保っていた。以上のように、非発光部の拡大を抑制する効果が確認できた。勿論、封止をすれば更なる発光時間を得ることが可能である。

Claims (9)

  1. 少なくとも1層以上の発光層を含む有機機能層を、第1電極と第2電極の間に配置した有機EL素子であって、
    前記有機機能層が電子とホールを生成する両極性電荷発生層を含み、
    前記第1電極および第2電極の一方の電極がホール受電極であり、前記ホール受電極と前記発光層との間に前記両極性電荷発生層が形成され、
    前記両極性電荷発生層が、素子周囲の雰囲気に含まれる酸素によって端部側から両極性に変化して発光領域が形成される有機半導体を含む材料で形成されていることを特徴とする有機EL素子。
  2. 前記第1電極および第2電極の他方の電極が陽極であり、
    前記両極性電荷発生層が、前記発光層とホール受電極との間に配置され、電子とホールを生成する材料を含む単一層で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
  3. 前記ホール受電極の仕事関数が4.0eV以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機EL素子。
  4. 前記両極性電荷発生層のイオン化ポテンシャル(Ip)と電子親和力(Ea)の差が、2.5eV以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  5. 前記有機半導体がフラーレン又はフラーレン誘導体であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
  6. 前記発光層と両極性電荷発生層の間の第1の電荷発生促進層、及び/又は、前記両極性電荷発生層とホール受電極の間の第2の電荷発生促進層をさらに有し、前記第1の電荷発生促進層はLiF、MgF 、Li Oのいずれかで形成され、前記第2の電荷発生促進層はMoO 、V 、HAT−CNのいずれかで形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
  7. 陽極、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、両極性電荷発生層、ホール受電極の順に積層され、前記第1の電荷発生促進層を有する場合には前記発光層と前記両極性電荷発生層の間に前記第1の電荷発生促進層が配置され、前記第2の電荷発生促進層を有する場合には前記両極性電荷発生層とホール受電極の間に前記第2の電荷発生促進層が配置されることを特徴とする請求項に記載の有機EL素子。
  8. 少なくとも1層以上の発光層を含む有機機能層を、第1電極と第2電極の間に配置した有機EL素子を製造する方法であって、
    前記有機機能層を構成する層の一つに電子とホールを生成する両極性電荷発生層を形成することによって、前記第1及び第2電極の一方の電極をホール受電極とし、前記ホール受電極と前記発光層との間に前記両極性電荷発生層を形成し、
    前記両極性電荷発生層を形成する材料が、素子周囲の雰囲気に含まれる酸素によって端部側から両極性に変化して発光領域が形成される有機半導体を含み、前記材料を用いて真空下で成膜した後に、酸素を含む気体に曝すか、又は酸素を含む気体を供給して両極性電荷発生層にしたことを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  9. 少なくとも発光領域の全体に亘って前記有機半導体が両極性に変化した後に、素子を封止することを特徴とする請求項に記載の有機EL素子の製造方法。

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