JP2004051005A - ブレーキアクチュエータ用圧入部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧入した部材で一部分を構成するブレーキアクチュエータ用の圧入部品について、ブレーキ液の洩れ、圧入した部材の抜け、圧入部に対する空気封入を生じさせずに部材の圧入を行えるようにする。
【解決手段】例えば、ピストン12(第1部材)に非貫通穴19を設け、その穴にピン(第2部材)15を圧入する。このとき、ピストン12又はピン15に非貫通穴19を外部に連通させる通路20を設けて圧入を行い、非貫通穴19内の空気を外部に逃がすようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】例えば、ピストン12(第1部材)に非貫通穴19を設け、その穴にピン(第2部材)15を圧入する。このとき、ピストン12又はピン15に非貫通穴19を外部に連通させる通路20を設けて圧入を行い、非貫通穴19内の空気を外部に逃がすようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、母体となる部材に別部材を圧入一体化して構成されるブレーキアクチュエータ用の部品(この発明ではこれを圧入部材と云う)に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知の液圧ブレーキ装置の中に、図5に示すものがある。これは特開2000−54968で提案されているものであって、減圧制御時にホイールシリンダ7から排出されるブレーキ液を蓄え、ポンプ8が作動したときに蓄えたブレーキ液をポンプ8に供給するリザーバ10を備えている。
【0003】
そのリザーバ10には、マスタシリンダ3の出力ポートとリザーバ10の液室Aとの間の通路を開閉する遮断弁14を伴わせており、その遮断弁14の働きで、リザーバ10からポンプ8への供給液量が不足するときは不足分がマスタシリンダ3から補われ、また、リザーバ10の貯液量が所定量を越えたときには遮断弁14が閉じてマスタシリンダ3からリザーバ10へのブレーキ液の流動が停止する。なお、図中1はブレーキペダル、2はブースタ、4はリニア差圧制御弁、5は増圧制御弁、6は減圧制御弁、9は逆止弁を示している。
【0004】
図6に、リザーバ10と遮断弁14の詳細を示す。リザーバ10は、ハウジング11の内部に、液室Aと大気室Bを区画するピストン12と、そのピストン12を液室A側に押し動かすスプリング13を組み込んで成る。
【0005】
また、遮断弁14は、ピストン12に一体化したピン(突き棒)15と、ボール弁16と、そのボール弁を接離させる弁座17とから成る。
【0006】
ピン15は、部品の加工を容易化するために、ピストン12にそのピストンとは別加工したものを圧入して取り付けている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したリザーバ用のピン付きピストンは、図7に示すように、ピストン12に貫通穴18を設けてその穴にピン15を圧入すると、液圧回路内のブレーキ液がピン圧入部から外部に洩れ出す虞れがある。また、内部圧力によりピン15が穴から抜けることも考えられ、ブレーキ装置の信頼性を低下させる。
【0008】
一方、その対策としてピン15を図8に示す非貫通穴19に圧入すると、圧入時に穴内の空気が圧縮されて穴底部に閉じ込められ、その空気が後に穴から徐々に流出してブレーキ液中に混入する虞れがあり、また、閉じ込められた空気の圧力でピン15が穴から抜ける虞れもある。
【0009】
液圧回路のブレーキ液中に空気が混入すると、ブレーキペダルを踏み込んだときに回路内の空気が圧縮されていわゆるスポンジブレーキの状態になり、ペダルフィーリングの悪化、ブレーキの効きの悪化を招く。
【0010】
ブレーキアクチュエータ用の圧入部品は、ここで述べたピン付きピストンのほかにもバルブの弁体などを一体化したピストン、ストッパピンなどを一体化した筐体など種々のものが考えられ、いずれの部品も圧入部が液圧回路のブレーキ液に晒される構造になっていると、前述の問題が生じる。
【0011】
この発明は、液圧ブレーキ装置の性能維持、信頼性向上のために上記の不具合を解消したブレーキアクチュエータ用の圧入部品を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明においては、第1部材又は、その第1部材に圧入される第2部材に前記非貫通穴を穴の外部に連通させる通路を設ける。
【0013】
その通路は、第2部材の圧入部を断面切欠円形状にし、これを断面円形の非貫通穴と組み合わせて生じさせることができる。
【0014】
また、非貫通穴の内周面又は第2部材の圧入部の外周面に溝を設けて生じさせることもできる。
【0015】
さらに、第2部材を非貫通穴の中心部において穴底に接触させ、その接触部の周囲に周方向に連続する隙間を生じさせると、ブレーキ液圧回路のエアー抜き時にブレーキ液が通路を通って穴底部にも確実に流入する。
【0016】
【作用】
第2部材圧入時に、この発明で設けた通路がエア抜き通路となって非貫通穴内の空気が外部に逃げる。従って、圧縮された空気が穴底部に閉じ込められることが無く、空気圧で第2部材が穴から抜けることも無くなる。
【0017】
また、ブレーキ液圧回路のエアー抜き時にブレーキ液が前記通路を通って非貫通穴の穴底部に流入し、このため、圧入時に通路と穴底部に残留する大気圧の空気も排出され、ブレーキ液への空気漏洩が無くなってスポンジブレーキになることが防止される。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1に、この発明の圧入部品の実施形態を示す。例示の部品は、先に説明したリザーバ用のピン付きピストンである。
【0019】
ピストン12には非貫通穴19が設けられ、その穴19にピン15が圧入されている。その圧入は、非貫通穴19の内周面とピン15との間に通路20を設けてなされており、非貫通穴19内の空気が圧入時に通路20を通って外部に逃げ、穴底部と通路20に僅かに残る空気は大気圧となっている。
【0020】
その残留空気は、ブレーキ液圧回路のエアー抜き時に通路20を通って流入するブレーキ液と置換されて回路外に排出される。
【0021】
通路20は、図1では、ピン15の圧入部15aの外周に圧入部の断面を切欠円形状にするカット面21を設け、これと断面円形の非貫通穴19を組み合わせて生じさせているが、図2に示すように、非貫通穴19の内面(又は圧入部15aの外周面)に溝22を設けて構成されるものであってもよい。
【0022】
また、通常のドリルを使用して穿孔した非貫通穴19は、穴底が図9に示すように凹形円錐面になる。この場合、ピン15の圧入力が強過ぎるとピストン12とピン15の相互接触部が潰れ、通路20と穴底との連通が断たれて穴底に空気が密封されることがある。その密封された空気は、エアー抜き時に排出されずに残り、後にブレーキ液中に流出する。従って、この問題に対する対策も講じておくのがよい。
【0023】
図3、図4に、その策の好ましい例を示す。
図3は、非貫通穴19を穴底が凸形円錐面になる穴にしており、ピン15が穴の中心部において穴底に接触し、その接触部の周囲に周方向に連続した隙間23が形成される。従って、通路20は塞がれることなく隙間23に連通し、液圧回路のエアー抜き時に隙間23にブレーキ液が支障無く流入する。
【0024】
図4に示すように、非貫通穴19の穴底を凹形円錐面、ピン15の圧入側端面を凸形円錐面にし、凸形円錐面の頂角α1を凹形円錐面の頂角α2よりも小さくする構造でも、ピン15と非貫通穴19の穴底との間に周方向に連続する隙間23を生じさせて図3に示すものと同じ効果を得ることができる。
【0025】
非貫通穴19の穴底を凸形円錐面、ピンの圧入側端面を凹形円錐面にして両円錐面の頂角に差をつける構造や、穴底中心部又はピンの圧入側端面の中心部に突起を設ける構造でも同様の隙間を生じさせてエアー抜きの効果を高めることができる。これ等の構造の中では図4に示した構造が最も加工性に優れている。
【0026】
なお、ブレーキアクチュエータ用の圧入部品としてここではリザーバ用のピン付きピストンを例に挙げたが、この発明は、アクチュエータ内でブレーキ液に晒される圧入部品の全てに適用できる。
【0027】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、第2部材圧入用の穴を非貫通穴にしてその穴を外部に連通させる通路を設けたので、第2部材圧入部からのブレーキ液の洩れ、内部圧力による第2部材の抜け、ブレーキの効きとブレーキフィーリングの悪化につながるブレーキ液への空気混入、及び封入空気の圧力による第2部材の抜けの各問題を無くすことができ、液圧ブレーキ装置の性能維持と信頼性向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)この発明の圧入部品の一例を示す断面図
(b)同上の部品のピン圧入部の平面図
【図2】ピストンとピン間に設けた通路の変形例を示す断面図
【図3】非貫通穴の穴底を凸形円錐面にした例の拡大断面図
【図4】非貫通穴の穴底を凹形円錐面、ピンの圧入側端面を凸形円錐面にした例の拡大断面図
【図5】液圧ブレーキ装置の一形態を示す回路図
【図6】同上の装置に採用したリザーバと遮断弁の詳細を示す図
【図7】ピストンに貫通穴を設けてピンを圧入した例を示す図
【図8】ピストンに非貫通穴を設けてピンを圧入した例を示す図
【図9】非貫通穴の穴底が凹形円錐面のときに起こる問題の説明図
【符号の説明】
1 ブレーキペダル
2 ブースタ
3 マスタシリンダ
4 リニア差圧制御弁
5 増圧制御弁
6 減圧制御弁
7 ホイールシリンダ
8 ポンプ
9 逆止弁
10 リザーバ
11 ハウジング
12 ピストン
13 スプリング
14 遮断弁
15 ピン
15a 圧入部
16 ボール弁
17 弁座
19 非貫通穴
20 通路
21 カット面
22 溝
23 隙間
【発明の属する技術分野】
この発明は、母体となる部材に別部材を圧入一体化して構成されるブレーキアクチュエータ用の部品(この発明ではこれを圧入部材と云う)に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知の液圧ブレーキ装置の中に、図5に示すものがある。これは特開2000−54968で提案されているものであって、減圧制御時にホイールシリンダ7から排出されるブレーキ液を蓄え、ポンプ8が作動したときに蓄えたブレーキ液をポンプ8に供給するリザーバ10を備えている。
【0003】
そのリザーバ10には、マスタシリンダ3の出力ポートとリザーバ10の液室Aとの間の通路を開閉する遮断弁14を伴わせており、その遮断弁14の働きで、リザーバ10からポンプ8への供給液量が不足するときは不足分がマスタシリンダ3から補われ、また、リザーバ10の貯液量が所定量を越えたときには遮断弁14が閉じてマスタシリンダ3からリザーバ10へのブレーキ液の流動が停止する。なお、図中1はブレーキペダル、2はブースタ、4はリニア差圧制御弁、5は増圧制御弁、6は減圧制御弁、9は逆止弁を示している。
【0004】
図6に、リザーバ10と遮断弁14の詳細を示す。リザーバ10は、ハウジング11の内部に、液室Aと大気室Bを区画するピストン12と、そのピストン12を液室A側に押し動かすスプリング13を組み込んで成る。
【0005】
また、遮断弁14は、ピストン12に一体化したピン(突き棒)15と、ボール弁16と、そのボール弁を接離させる弁座17とから成る。
【0006】
ピン15は、部品の加工を容易化するために、ピストン12にそのピストンとは別加工したものを圧入して取り付けている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したリザーバ用のピン付きピストンは、図7に示すように、ピストン12に貫通穴18を設けてその穴にピン15を圧入すると、液圧回路内のブレーキ液がピン圧入部から外部に洩れ出す虞れがある。また、内部圧力によりピン15が穴から抜けることも考えられ、ブレーキ装置の信頼性を低下させる。
【0008】
一方、その対策としてピン15を図8に示す非貫通穴19に圧入すると、圧入時に穴内の空気が圧縮されて穴底部に閉じ込められ、その空気が後に穴から徐々に流出してブレーキ液中に混入する虞れがあり、また、閉じ込められた空気の圧力でピン15が穴から抜ける虞れもある。
【0009】
液圧回路のブレーキ液中に空気が混入すると、ブレーキペダルを踏み込んだときに回路内の空気が圧縮されていわゆるスポンジブレーキの状態になり、ペダルフィーリングの悪化、ブレーキの効きの悪化を招く。
【0010】
ブレーキアクチュエータ用の圧入部品は、ここで述べたピン付きピストンのほかにもバルブの弁体などを一体化したピストン、ストッパピンなどを一体化した筐体など種々のものが考えられ、いずれの部品も圧入部が液圧回路のブレーキ液に晒される構造になっていると、前述の問題が生じる。
【0011】
この発明は、液圧ブレーキ装置の性能維持、信頼性向上のために上記の不具合を解消したブレーキアクチュエータ用の圧入部品を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明においては、第1部材又は、その第1部材に圧入される第2部材に前記非貫通穴を穴の外部に連通させる通路を設ける。
【0013】
その通路は、第2部材の圧入部を断面切欠円形状にし、これを断面円形の非貫通穴と組み合わせて生じさせることができる。
【0014】
また、非貫通穴の内周面又は第2部材の圧入部の外周面に溝を設けて生じさせることもできる。
【0015】
さらに、第2部材を非貫通穴の中心部において穴底に接触させ、その接触部の周囲に周方向に連続する隙間を生じさせると、ブレーキ液圧回路のエアー抜き時にブレーキ液が通路を通って穴底部にも確実に流入する。
【0016】
【作用】
第2部材圧入時に、この発明で設けた通路がエア抜き通路となって非貫通穴内の空気が外部に逃げる。従って、圧縮された空気が穴底部に閉じ込められることが無く、空気圧で第2部材が穴から抜けることも無くなる。
【0017】
また、ブレーキ液圧回路のエアー抜き時にブレーキ液が前記通路を通って非貫通穴の穴底部に流入し、このため、圧入時に通路と穴底部に残留する大気圧の空気も排出され、ブレーキ液への空気漏洩が無くなってスポンジブレーキになることが防止される。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1に、この発明の圧入部品の実施形態を示す。例示の部品は、先に説明したリザーバ用のピン付きピストンである。
【0019】
ピストン12には非貫通穴19が設けられ、その穴19にピン15が圧入されている。その圧入は、非貫通穴19の内周面とピン15との間に通路20を設けてなされており、非貫通穴19内の空気が圧入時に通路20を通って外部に逃げ、穴底部と通路20に僅かに残る空気は大気圧となっている。
【0020】
その残留空気は、ブレーキ液圧回路のエアー抜き時に通路20を通って流入するブレーキ液と置換されて回路外に排出される。
【0021】
通路20は、図1では、ピン15の圧入部15aの外周に圧入部の断面を切欠円形状にするカット面21を設け、これと断面円形の非貫通穴19を組み合わせて生じさせているが、図2に示すように、非貫通穴19の内面(又は圧入部15aの外周面)に溝22を設けて構成されるものであってもよい。
【0022】
また、通常のドリルを使用して穿孔した非貫通穴19は、穴底が図9に示すように凹形円錐面になる。この場合、ピン15の圧入力が強過ぎるとピストン12とピン15の相互接触部が潰れ、通路20と穴底との連通が断たれて穴底に空気が密封されることがある。その密封された空気は、エアー抜き時に排出されずに残り、後にブレーキ液中に流出する。従って、この問題に対する対策も講じておくのがよい。
【0023】
図3、図4に、その策の好ましい例を示す。
図3は、非貫通穴19を穴底が凸形円錐面になる穴にしており、ピン15が穴の中心部において穴底に接触し、その接触部の周囲に周方向に連続した隙間23が形成される。従って、通路20は塞がれることなく隙間23に連通し、液圧回路のエアー抜き時に隙間23にブレーキ液が支障無く流入する。
【0024】
図4に示すように、非貫通穴19の穴底を凹形円錐面、ピン15の圧入側端面を凸形円錐面にし、凸形円錐面の頂角α1を凹形円錐面の頂角α2よりも小さくする構造でも、ピン15と非貫通穴19の穴底との間に周方向に連続する隙間23を生じさせて図3に示すものと同じ効果を得ることができる。
【0025】
非貫通穴19の穴底を凸形円錐面、ピンの圧入側端面を凹形円錐面にして両円錐面の頂角に差をつける構造や、穴底中心部又はピンの圧入側端面の中心部に突起を設ける構造でも同様の隙間を生じさせてエアー抜きの効果を高めることができる。これ等の構造の中では図4に示した構造が最も加工性に優れている。
【0026】
なお、ブレーキアクチュエータ用の圧入部品としてここではリザーバ用のピン付きピストンを例に挙げたが、この発明は、アクチュエータ内でブレーキ液に晒される圧入部品の全てに適用できる。
【0027】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、第2部材圧入用の穴を非貫通穴にしてその穴を外部に連通させる通路を設けたので、第2部材圧入部からのブレーキ液の洩れ、内部圧力による第2部材の抜け、ブレーキの効きとブレーキフィーリングの悪化につながるブレーキ液への空気混入、及び封入空気の圧力による第2部材の抜けの各問題を無くすことができ、液圧ブレーキ装置の性能維持と信頼性向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)この発明の圧入部品の一例を示す断面図
(b)同上の部品のピン圧入部の平面図
【図2】ピストンとピン間に設けた通路の変形例を示す断面図
【図3】非貫通穴の穴底を凸形円錐面にした例の拡大断面図
【図4】非貫通穴の穴底を凹形円錐面、ピンの圧入側端面を凸形円錐面にした例の拡大断面図
【図5】液圧ブレーキ装置の一形態を示す回路図
【図6】同上の装置に採用したリザーバと遮断弁の詳細を示す図
【図7】ピストンに貫通穴を設けてピンを圧入した例を示す図
【図8】ピストンに非貫通穴を設けてピンを圧入した例を示す図
【図9】非貫通穴の穴底が凹形円錐面のときに起こる問題の説明図
【符号の説明】
1 ブレーキペダル
2 ブースタ
3 マスタシリンダ
4 リニア差圧制御弁
5 増圧制御弁
6 減圧制御弁
7 ホイールシリンダ
8 ポンプ
9 逆止弁
10 リザーバ
11 ハウジング
12 ピストン
13 スプリング
14 遮断弁
15 ピン
15a 圧入部
16 ボール弁
17 弁座
19 非貫通穴
20 通路
21 カット面
22 溝
23 隙間
Claims (6)
- 第1部材に設けた非貫通穴に第2部材を圧入して作られ、ブレーキ液圧回路のブレーキ液に晒される位置に組み込まれてブレーキアクチュエータを構成する圧入部品において、前記第1部材又は第2部材に前記非貫通穴を穴の外部に連通させる通路を設けたことを特徴とするブレーキアクチュエータ用圧入部品。
- 第2部材の圧入部を断面切欠円形状にし、これを断面円形の非貫通穴と組み合わせて前記通路を生じさせた請求項1記載のブレーキアクチュエータ用圧入部品。
- 非貫通穴の内周面又は第2部材の圧入部の外周面に溝を設けて前記通路を生じさせた請求項1記載のブレーキアクチュエータ用圧入部品。
- 第2部材を非貫通穴の中心部において穴底に接触させ、その接触部の周囲に周方向に連続する隙間を生じさせた請求項1乃至3のいずれかに記載のブレーキアクチュエータ用圧入部品。
- 非貫通穴の穴底を凸形円錐面にして第2部材との間に前記接触部と隙間を生じさせた請求項4記載のブレーキアクチュエータ用圧入部品。
- 非貫通穴の穴底とピンの圧入側端面のいずれか一方を凹形円錐面、他方を凸形円錐面となし、その凹形円錐面と凸形円錐面の頂角に差をつけて前記接触部と隙間を生じさせた請求項4記載のブレーキアクチュエータ用圧入部品。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002212469A JP2004051005A (ja) | 2002-07-22 | 2002-07-22 | ブレーキアクチュエータ用圧入部品 |
US10/622,716 US20040084958A1 (en) | 2002-07-22 | 2003-07-21 | Element for brake actuator |
DE10333091A DE10333091A1 (de) | 2002-07-22 | 2003-07-21 | Element für ein Bremsstellglied |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002212469A JP2004051005A (ja) | 2002-07-22 | 2002-07-22 | ブレーキアクチュエータ用圧入部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004051005A true JP2004051005A (ja) | 2004-02-19 |
Family
ID=30437615
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002212469A Withdrawn JP2004051005A (ja) | 2002-07-22 | 2002-07-22 | ブレーキアクチュエータ用圧入部品 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20040084958A1 (ja) |
JP (1) | JP2004051005A (ja) |
DE (1) | DE10333091A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013168629A (ja) * | 2012-01-16 | 2013-08-29 | Denso Corp | 電磁アクチュエータ |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102004060529A1 (de) * | 2004-12-16 | 2006-06-22 | Robert Bosch Gmbh | Elektrohydraulisch regelbare Fahrzeugbremsanlage mit Schlupfregeleinrichtung |
DE102018010167A1 (de) * | 2018-12-28 | 2020-07-02 | Zf Active Safety Gmbh | Hydraulische Kraftfahrzeug-Bremsanlage und Verfahren zum Betreiben derselben |
Family Cites Families (23)
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