JP2004050887A - 乗物用開閉式窓の構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数が少なく、製造が容易な乗物用開閉式窓を提供する。
【解決手段】窓用開口部1a、11aを設けるとともに、内部を中空状に一体成形した樹脂製の窓本体1、11の内部に、平板状の遮蔽部材2、12a、12bを平面方向への移動を可能として設置した。前記遮蔽部材2、12a、12bは、窓遮蔽状態時は前記窓用開口部1a、11aを遮蔽し、窓開放状態時は、窓本体1、11の中空状の内部に収納されるように、任意に摺動移動させることとした。
【選択図】 図1
【解決手段】窓用開口部1a、11aを設けるとともに、内部を中空状に一体成形した樹脂製の窓本体1、11の内部に、平板状の遮蔽部材2、12a、12bを平面方向への移動を可能として設置した。前記遮蔽部材2、12a、12bは、窓遮蔽状態時は前記窓用開口部1a、11aを遮蔽し、窓開放状態時は、窓本体1、11の中空状の内部に収納されるように、任意に摺動移動させることとした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、乗物における開閉式窓の構造に関する技術である。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、特開平11−256918では、車両ドアにおける窓ガラス昇降装置において、ドアパネルとインナパネルをそれぞれ成形し、双方の間にドアサッシュを設け、さらに、ドアパネルとインナパネルの間に窓ガラス及び窓ガラスの昇降装置を設けることにより、前記窓ガラスをドアサッシュに沿って上下移動可能としている。
【0003】
前記の窓ガラス昇降装置においては、部品点数が多いことに起因して、生産性が低いという問題点を有する。従って本発明においては、部品点数を減らすとともに、生産性の高い開閉式窓を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の乗物用開閉式窓の構造は、窓用開口部を有する窓本体と、前記窓用開口部を開閉自在に遮蔽する遮蔽部材とから構成され、前記窓本体は、内部に中空状部を設けて一体成形した樹脂製のものであるとともに、前記窓用開口部に沿うスリットを備えており、前記遮蔽部材は、窓の開放時に前記スリットを介して前記中空部に収納されることを特徴とするものである。ここでスリットとは、連続的に形成した細長い貫通孔を指すものであって、基本的に前記窓用開口部と前記中空部の間に設けられるが、窓用開口部の周囲に設ける場合も含むものである。
【0005】
本発明の請求項2においては、請求項1に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記内部に中空部を設けて一体成形した樹脂製の窓本体は、ブロー成形によって成形されていることを特徴とするものである。
【0006】
本発明の請求項3においては、請求項1又は2に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記内部を中空状に一体成形した樹脂製の窓本体は、乗物の開口部を開閉するドアであることを特徴とするものである。
【0007】
本発明の請求項4においては、請求項1乃至3に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記スリットは、前記窓用開口部の周囲全域に連続して形成されているとともに、前記遮蔽部材は、少なくとも窓遮蔽時に、その端部が前記スリットに挿入されていることを特徴とするものである。
【0008】
本発明の請求項5においては、請求項1乃至4に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記遮蔽部材は端部の少なくとも一部に、その面方向と直交する方向に突出する突部を設け、前記窓本体のスリットの近傍には、前記突部と当接して遮蔽部材の開閉方向と直交する方向の動きを規制する規制部を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
本発明の請求項6においては、請求項1乃至5に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記遮蔽部材は複数に分割されているとともに、窓遮蔽時は、複数の遮蔽部材が各々の端部を重ねた状態で前記窓用開口部全域を遮蔽することを特徴とするものである。
【0010】
本発明の請求項7においては、請求項6に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記複数に分割された遮蔽部材の端部は、それぞれ窓用開口部の下端部付近に設置した固定部で回転自在に固定され、前記複数の遮蔽部材は、互いに重ねた状態で前記中空部に収納されることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の請求項8においては、請求項1乃至7に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記内部に中空部を設けて一体成形した樹脂製の窓本体は、その底部に底開口部が設けられていることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明における第一の実施の形態であり、小型車両用のサイドドアを示したものである。(a)はその側面図を示したものであり、(b)は、(a)中のI―Iにおける断面矢視図である。本発明は、主に、ドア本体(請求項における窓本体)1と遮蔽部材2によって形成されるものであり、図1(a)中二点鎖線は、遮蔽部材2が最上端に位置することによって、ドア本体に形成された窓用開口部1aが完全に遮蔽された状態(以下窓遮蔽状態と記す)を示し、図1(a)中一転鎖線は、遮蔽部材2が最下端に位置することによって、前記窓用開口部1aが開放された状態(以下窓開放状態と記す)を示している。
【0013】
まず、本体1は、熱可塑性樹脂を主原料とするものであり、ブロー成形(押し出し機から成形材料をパイプ状に押し出し、これを一対の金型で挟み、その中に空気などを吹き込んで成形する方法。これにより、内部が中空となった樹脂成形品が形成される)によって窓用開口部1aを形成するとともに、内部を中空状に成形したものである。この本体1は、ブロー成形後に窓用開口部1aの周囲全域に連続的にスリット1bを設けるとともに、底部(図1(a)中最下部)にも図1(a)中左端付近から右端付近にかけて連続的に細長い底開口部を形成している(図示なし)。
【0014】
次に、遮蔽部材2は、アクリル樹脂をもちいた透明なシート上のものであって、図1(a)における二点鎖線で示すように、窓用開口部1aとほぼ同形状でかつ窓用開口部1aよりもやや大きく形成されている。ただし、その下端には係合溝2aが形成されており、窓開放状態時に、後述する固定ピン5と係合する構成となっている。
【0015】
さらに、遮蔽部材2には、図1(a)中右端部付近の上下方向にかけて連続的に板部材(請求項における突部)3が固定されている。この板部材3は、遮蔽部材2を本体1に設置した際、本体1に形成されているスリット1bを形成する樹脂端部(請求項における規制部)と当接することとなる。
【0016】
また、遮蔽部材2には、ロック部材4が固定されている。このロック部材4は、図1(a)における遮蔽部材2の右上端付近に固定されているものであって、図1中右端部方向へ突出するよう、図示しないバネ部材により常時付勢されている。また、前記スリット1bを形成する樹脂端部のうち、図1(a)中右端に位置する部分の縦方向何れかの位置に複数の貫通孔1cを設けており、さらに、前記板部材3の上端部付近には、ロック部材4が位置するのと同高さ部分に貫通孔3a(以下被ロック部3aと記載する)が設けられている。従ってロック部材4は、窓の開閉操作時以外は、常に前記の貫通孔1c及び被ロック部3aに挿通された状態となっている。
【0017】
加えて、製造時に、図1(a)における底部に形成した底開口部(図示なし)より、遮蔽部材2を本体1内に入れて設置した後、図のように、中空状に形成されたドア本体1の一側面から他側面にかけて固定ピン5を複数打ち込み固定する。これにより、遮蔽部材2が所定の位置より下方へ落下するのを防ぐことが可能となる。
【0018】
次に、以上のように構成されるサイドドアにおける窓の開閉動作について記す。最初に窓遮蔽状態(図中二点鎖線)では、ロック部材4が図中右端部方向へ突出して、挿通孔1cおよび被ロック部3aに挿通してロックされた状態となっている。この状態から窓を開けるには、前記ロック部材4を人為的に引張って前記の挿通孔1c及び被ロック部3aから抜き、前記ロック部材4を引張り保持した状態で遮蔽部材2を最下部まで下げる(窓開放状態)。遮蔽部材2を窓の最下部まで下げた状態で前記ロック部材4をはなすと、ロック部材4は、図示しないバネに付勢されて、前述した窓遮蔽状態時とは別の挿通孔1cに挿通し、同時に被ロック部3aに挿通される。この時、遮蔽部材2の最下端における係合溝2aは、本体1に固定された固定ピン5と係合することによって、遮蔽部材2のそれ以上の下降および車両前後方向への移動を抑制している。
【0019】
なお、窓開放状態から窓遮蔽状態への遮蔽部材2の移行は、前述の操作順序を逆にすることによって行うことができる。
【0020】
以上が第一の実施の形態である。次に第二の実施の形態について説明する。図2が第二の実施の形態を示す図であり、第一の実施の形態と同じく小型車両のサイドドアを示したものである。図2(a)はその側面図を示したものであり、図2(b)は(a)中のII―IIにおける断面矢視図である。また、図2(a)中二点鎖線は窓用開口部11aが遮蔽された状態(以下窓遮蔽状態と記す)を示し、一点鎖線は窓用開口部11aが開放された状態(以下窓開放状態と記す)を示している。なお、後述する遮蔽部材12a、12bが、窓遮蔽状態から窓開放状態へ移行する方向を以下窓開放方向と記し、その逆を窓遮蔽方向と記す。
【0021】
まず、第二の実施の形態におけるドア本体11は、前述した第一の実施の形態と同じく、ブロー成形によって窓用開口部11aを形成するとともに、内部を中空状に一体成形したものである。ただし、前述した第一の実施の形態と異なり、窓用開口部11aの周囲は、ブロー成形時における成形型を変形させることにより、窓用開口部11aの下部に位置する部分以外は、成形によりあらかじめ溝部11d(以下窓周囲溝部11dと記す)が設けられた状態となっている。このドア本体11は、ブロー成形後に窓用開口部11aの下部に位置する部分にスリット11bを設けるとともに、底部(図2(a)中最下部)にも図2(a)中左端付近から右端付近にかけて連続的に底開口部を形成している(図示なし)。
【0022】
また、後述する第一遮蔽部材12aに固定されるロック部材14と任意に着脱できるものとして、前記窓周囲溝部11dのうち、図2(a)中右端に位置する部分で、窓遮蔽状態において、ロック部材14が位置するのと同高さの位置に磁石で構成される被ロック部材16を設置している。
【0023】
次に、遮蔽部材12a、12bは、アクリル樹脂をもちいた透明なシート状のものを二つに分割したものであって、以下、窓遮蔽状態に位置した際に、図2(a)において右側に位置する遮蔽部材を第一遮蔽部材12a、左側に位置する遮蔽部材を第二遮蔽部材12bと記す。第一遮蔽部材12a及び第二遮蔽部材12bは共に連結ピン18(請求項における固定部)によってドア本体11に固定されており、その連結ピン18を回転中心として窓遮蔽状態と、窓開放状態へ回転作動させることができることとなっている。
【0024】
また、第一遮蔽部材12aの図2中右端部にはロック部材14が固定されている。このロック部材14には、その先端に磁性体が固定されており、窓遮蔽状態時は、このロック部材14の磁性体が前述した被ロック部材16の磁石と接着することにより、ロックされる。なお、このロック部材14は、図2(b)に示すように、L字形に形成されており、第一遮蔽部材12aの開閉作動時は、乗員がこのロック部材14をつまんで操作することができることとなっている。
【0025】
さらに、第一遮蔽部材12aと第二遮蔽部材12bは、図2(a)(b)に示すように、それぞれの端部に連結部材17の端部をそれぞれ固定されたものとなっている。この連結部材17は、細い金属ワイヤーの表面を樹脂によって被覆したものであって、撓みやすくなっており、また、表面が遮蔽部材12a、12bと接触しても遮蔽部材12a、12bの表面が傷付かない構成となっている。
【0026】
この連結部材17により、窓開放状態から、窓遮蔽状態への移行時に乗員が第一遮蔽部材12aに固定されたロック部材14をつまんで窓遮蔽方向へ移行させれば、第二遮蔽部材12bも連結部材17により、第一遮蔽部材12aに追従して窓遮蔽方向へ移行することとなる。
【0027】
なお、本体11の底開口部から内部に遮蔽部材12a、12bを挿入した後、ドア本体11の一側面から他側面にかけて固定ピン15を複数打ち込み固定する。これにより、遮蔽部材12a、12bの所定以上の回転を規制することとなり、遮蔽部材12a、12bと固定ピン15の接触する位置が遮蔽部材12a、12bにおける窓開放状態位置となる。
【0028】
次に、以上のように構成される第二の実施の形態におけるサイドドアの窓の開閉動作について記す。最初に窓遮蔽状態では、第一遮蔽部材12aに固定されたロック部材14が被ロック部材16に対して磁石により接着された状態となっており、それとともに、第二遮蔽部材12bが連結部材17によって吊り上げられている状態となっている。この状態から、乗員が窓を開放しようとする時は、ロック部材14をつまんで被ロック部材16から離脱するとともに、連結ピン18を中心として窓開放方向へ第一遮蔽部材12aを回転移行させる。それと同時に、第一遮蔽部材12aと第二遮蔽12bを連結する連結部材17の位置が移動するため、第二遮蔽部材12bも同時に窓開放方向へ移行することとなる。さらに、第一遮蔽部材12aを回転移行させると、まず最初に第二遮蔽部材12bが、固定ピン15と当接することにより、第二遮蔽部材の回転は止まることとなる。さらにその状態から第一遮蔽部材12aを回転させると、連結部材17は、その両端が第一遮蔽部材12aと第二遮蔽部材12bの端部付近にそれぞれ固定された状態で、中央部が弛んでぶら下がった状態となる。そして、第一遮蔽部材12aが、固定ピン15に当接した状態で、遮蔽部材の回転移行は終了し、これにより、窓開放状態となる。
【0029】
なお、窓開放状態から窓遮蔽状態への遮蔽部材12a、12bの移行は、前述の操作順序を逆にすることによって行うことができる。
【0030】
以上に本発明における実施の形態を記したが、本発明はこれらに限るものではなく、例えば以下の実施の形態も考えられる。
【0031】
まず、第一、第二の実施の形態ともに、窓遮蔽状態と、窓開放状態を示したが、ロック部、被ロック部の固定場所、ロック方法により、中途位置に窓を開いた状態で窓を固定することも考えられ、窓の開閉度を調節することができる。
【0032】
また、前述した第二の実施の形態では、窓用開口部11aの周囲を中空状に形成しているが、この場合は、窓周囲溝部11dを形成することのみが必要であり、中空状にするのではなく、樹脂が充填された状態であってもよい。これにより、窓用開口部11aの周囲の剛性を高めることができる。
【0033】
また、室内への雨や埃の浸入を防止する上では、第一及び第二の実施の形態におけるスリット1b、11b及び窓周囲溝部11dに、シールゴムを固定し、シールゴムと遮蔽部材2、12a、12bとの接触によって、ドア本体1、11内への雨や埃の浸入を抑制することが可能となる。また、同時に遮蔽部材2、12a、12bとドア本体1、11の擦れによる異音発生も抑制できることとなる。
【0034】
さらに、前述した第二の実施の形態では、第二遮蔽部材12bが第一遮蔽部材12aに追従して回転移行させるために、両遮蔽部材12a、12bをつなぐ連結部材17を設置しているが、例えば第一遮蔽部材12aに、その連結ピン18との結合部付近にフックを固定することによっても同様の目的を達成することができる。この場合、窓開放状態から窓遮蔽方向へ第一遮蔽部材12aが所定角度回転したところで、前記フックが第二の遮蔽部材12bに当接し、その後は、第一の遮蔽部材12aの窓遮蔽方向への回転移行に追従して、前記フックと当接した第二遮蔽部材12bは窓遮蔽方向へ回転移行することとなる。これにより、連結部材17をなくし、窓遮蔽時における見映えを向上させることが可能となる。
【0035】
加えて、前述した実施の形態では、内部を中空状にした窓本体を、ブロー成形により形成しているが、ブロー成形に限らず例えば回転成形(加熱炉内で粉末樹脂を入れた密閉金型を回転させることにより、金型内面に均等に融着させ、冷却後取り出す方法)など他の方法も考えられる。
【0036】
なお、前述した実施の形態では、サイドドアに開閉式窓を設置した場合について記したが、本発明はサイドドアに限らず、後部窓や天窓など、乗物のボディー自体に開閉式窓を設置する場合にも用いることが可能となる。
【0037】
【発明の効果】
次に本発明において得られる効果を記述する。
【0038】
まず、請求項1に記した本発明における乗物用開閉式窓の構造は、従来少なくとも二枚のパネルをそれぞれ形成してから張り合わせていた窓本体を、樹脂の中空成形により一部品とし、その中空部に収納可能な遮蔽部材を設置したため、部品点数の少ない簡易的な窓の作製が可能となる。また、同時に軽量化も図られることとなる。
【0039】
また、請求項2に記した本発明における乗物用開閉式窓の構造は、前記樹脂の中空成形はブロー成形により行った為、他の中空成形に比較して容易な成形が可能となる。
【0040】
さらに、請求項3に記した本発明における乗物用開閉式窓の構造は、本発明における開閉式窓をドアに設置したことにより、ドアを軽量化することが可能となる。
【0041】
加えて、請求項4に記した本発明における乗物用開閉式窓の構造は、窓用開口部の周囲全域にスリットを設け、少なくとも窓遮蔽時は、遮蔽部材の端部がスリットに挿入されることとしたため、遮蔽部材における面方向に直交する方向への動きを規制することが可能となる。
【0042】
さらに、請求項5に記した本発明における乗物用開閉式窓の構造は、前記遮蔽部材の端部に設けた突部と、前記スリットを形成する樹脂端部に設けた規制部を当接させて、遮蔽部材の開閉方向と直交する方向の動きを規制することとしたため、遮蔽部材の開閉移動時に位置ずれ等が起こりにくく、スムーズな作動を可能とする。
【0043】
また、請求項6又は7に記した本発明における乗物用開閉式窓は、遮蔽部材を複数に分割したことにより、重ねた状態で窓本体の内部に収納できる為、窓本体の内部の中空部を大きくする必要がない。従って、窓用開口部を大きく形成することが可能となる。
【0044】
さらに、請求項8に記した本発明における乗物用開閉式窓の構造は、樹脂製の窓本体の底部に底開口部を設けたことにより、製造時に、遮蔽部材をその底開口部より挿入して壁の内部に設置できるとともに、使用時に、内部に浸入した雨、埃等を壁の外部に排除できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明における第一の実施の形態を示した図
(b)図1(a)におけるI―I方向における断面矢視図
【図2】(a)本発明における第二の実施の形態を示した図
(b)図2(a)におけるII―II方向における断面矢視図
【符号の説明】
1 ドア本体
1a 窓用開口部
1b スリット
1c 挿通孔
2 遮蔽部材
2a 係合溝
3 板部材
3a 被ロック部
5 固定ピン
11 ドア本体
11a 窓用開口部
11d 窓周囲溝部
12a 第一遮蔽部材
12b 第二遮蔽部材
14 ロック部材
15 固定ピン
16 被ロック部材
17 連結部材
18 連結ピン
【発明が属する技術分野】
本発明は、乗物における開閉式窓の構造に関する技術である。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、特開平11−256918では、車両ドアにおける窓ガラス昇降装置において、ドアパネルとインナパネルをそれぞれ成形し、双方の間にドアサッシュを設け、さらに、ドアパネルとインナパネルの間に窓ガラス及び窓ガラスの昇降装置を設けることにより、前記窓ガラスをドアサッシュに沿って上下移動可能としている。
【0003】
前記の窓ガラス昇降装置においては、部品点数が多いことに起因して、生産性が低いという問題点を有する。従って本発明においては、部品点数を減らすとともに、生産性の高い開閉式窓を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の乗物用開閉式窓の構造は、窓用開口部を有する窓本体と、前記窓用開口部を開閉自在に遮蔽する遮蔽部材とから構成され、前記窓本体は、内部に中空状部を設けて一体成形した樹脂製のものであるとともに、前記窓用開口部に沿うスリットを備えており、前記遮蔽部材は、窓の開放時に前記スリットを介して前記中空部に収納されることを特徴とするものである。ここでスリットとは、連続的に形成した細長い貫通孔を指すものであって、基本的に前記窓用開口部と前記中空部の間に設けられるが、窓用開口部の周囲に設ける場合も含むものである。
【0005】
本発明の請求項2においては、請求項1に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記内部に中空部を設けて一体成形した樹脂製の窓本体は、ブロー成形によって成形されていることを特徴とするものである。
【0006】
本発明の請求項3においては、請求項1又は2に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記内部を中空状に一体成形した樹脂製の窓本体は、乗物の開口部を開閉するドアであることを特徴とするものである。
【0007】
本発明の請求項4においては、請求項1乃至3に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記スリットは、前記窓用開口部の周囲全域に連続して形成されているとともに、前記遮蔽部材は、少なくとも窓遮蔽時に、その端部が前記スリットに挿入されていることを特徴とするものである。
【0008】
本発明の請求項5においては、請求項1乃至4に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記遮蔽部材は端部の少なくとも一部に、その面方向と直交する方向に突出する突部を設け、前記窓本体のスリットの近傍には、前記突部と当接して遮蔽部材の開閉方向と直交する方向の動きを規制する規制部を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
本発明の請求項6においては、請求項1乃至5に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記遮蔽部材は複数に分割されているとともに、窓遮蔽時は、複数の遮蔽部材が各々の端部を重ねた状態で前記窓用開口部全域を遮蔽することを特徴とするものである。
【0010】
本発明の請求項7においては、請求項6に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記複数に分割された遮蔽部材の端部は、それぞれ窓用開口部の下端部付近に設置した固定部で回転自在に固定され、前記複数の遮蔽部材は、互いに重ねた状態で前記中空部に収納されることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の請求項8においては、請求項1乃至7に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記内部に中空部を設けて一体成形した樹脂製の窓本体は、その底部に底開口部が設けられていることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明における第一の実施の形態であり、小型車両用のサイドドアを示したものである。(a)はその側面図を示したものであり、(b)は、(a)中のI―Iにおける断面矢視図である。本発明は、主に、ドア本体(請求項における窓本体)1と遮蔽部材2によって形成されるものであり、図1(a)中二点鎖線は、遮蔽部材2が最上端に位置することによって、ドア本体に形成された窓用開口部1aが完全に遮蔽された状態(以下窓遮蔽状態と記す)を示し、図1(a)中一転鎖線は、遮蔽部材2が最下端に位置することによって、前記窓用開口部1aが開放された状態(以下窓開放状態と記す)を示している。
【0013】
まず、本体1は、熱可塑性樹脂を主原料とするものであり、ブロー成形(押し出し機から成形材料をパイプ状に押し出し、これを一対の金型で挟み、その中に空気などを吹き込んで成形する方法。これにより、内部が中空となった樹脂成形品が形成される)によって窓用開口部1aを形成するとともに、内部を中空状に成形したものである。この本体1は、ブロー成形後に窓用開口部1aの周囲全域に連続的にスリット1bを設けるとともに、底部(図1(a)中最下部)にも図1(a)中左端付近から右端付近にかけて連続的に細長い底開口部を形成している(図示なし)。
【0014】
次に、遮蔽部材2は、アクリル樹脂をもちいた透明なシート上のものであって、図1(a)における二点鎖線で示すように、窓用開口部1aとほぼ同形状でかつ窓用開口部1aよりもやや大きく形成されている。ただし、その下端には係合溝2aが形成されており、窓開放状態時に、後述する固定ピン5と係合する構成となっている。
【0015】
さらに、遮蔽部材2には、図1(a)中右端部付近の上下方向にかけて連続的に板部材(請求項における突部)3が固定されている。この板部材3は、遮蔽部材2を本体1に設置した際、本体1に形成されているスリット1bを形成する樹脂端部(請求項における規制部)と当接することとなる。
【0016】
また、遮蔽部材2には、ロック部材4が固定されている。このロック部材4は、図1(a)における遮蔽部材2の右上端付近に固定されているものであって、図1中右端部方向へ突出するよう、図示しないバネ部材により常時付勢されている。また、前記スリット1bを形成する樹脂端部のうち、図1(a)中右端に位置する部分の縦方向何れかの位置に複数の貫通孔1cを設けており、さらに、前記板部材3の上端部付近には、ロック部材4が位置するのと同高さ部分に貫通孔3a(以下被ロック部3aと記載する)が設けられている。従ってロック部材4は、窓の開閉操作時以外は、常に前記の貫通孔1c及び被ロック部3aに挿通された状態となっている。
【0017】
加えて、製造時に、図1(a)における底部に形成した底開口部(図示なし)より、遮蔽部材2を本体1内に入れて設置した後、図のように、中空状に形成されたドア本体1の一側面から他側面にかけて固定ピン5を複数打ち込み固定する。これにより、遮蔽部材2が所定の位置より下方へ落下するのを防ぐことが可能となる。
【0018】
次に、以上のように構成されるサイドドアにおける窓の開閉動作について記す。最初に窓遮蔽状態(図中二点鎖線)では、ロック部材4が図中右端部方向へ突出して、挿通孔1cおよび被ロック部3aに挿通してロックされた状態となっている。この状態から窓を開けるには、前記ロック部材4を人為的に引張って前記の挿通孔1c及び被ロック部3aから抜き、前記ロック部材4を引張り保持した状態で遮蔽部材2を最下部まで下げる(窓開放状態)。遮蔽部材2を窓の最下部まで下げた状態で前記ロック部材4をはなすと、ロック部材4は、図示しないバネに付勢されて、前述した窓遮蔽状態時とは別の挿通孔1cに挿通し、同時に被ロック部3aに挿通される。この時、遮蔽部材2の最下端における係合溝2aは、本体1に固定された固定ピン5と係合することによって、遮蔽部材2のそれ以上の下降および車両前後方向への移動を抑制している。
【0019】
なお、窓開放状態から窓遮蔽状態への遮蔽部材2の移行は、前述の操作順序を逆にすることによって行うことができる。
【0020】
以上が第一の実施の形態である。次に第二の実施の形態について説明する。図2が第二の実施の形態を示す図であり、第一の実施の形態と同じく小型車両のサイドドアを示したものである。図2(a)はその側面図を示したものであり、図2(b)は(a)中のII―IIにおける断面矢視図である。また、図2(a)中二点鎖線は窓用開口部11aが遮蔽された状態(以下窓遮蔽状態と記す)を示し、一点鎖線は窓用開口部11aが開放された状態(以下窓開放状態と記す)を示している。なお、後述する遮蔽部材12a、12bが、窓遮蔽状態から窓開放状態へ移行する方向を以下窓開放方向と記し、その逆を窓遮蔽方向と記す。
【0021】
まず、第二の実施の形態におけるドア本体11は、前述した第一の実施の形態と同じく、ブロー成形によって窓用開口部11aを形成するとともに、内部を中空状に一体成形したものである。ただし、前述した第一の実施の形態と異なり、窓用開口部11aの周囲は、ブロー成形時における成形型を変形させることにより、窓用開口部11aの下部に位置する部分以外は、成形によりあらかじめ溝部11d(以下窓周囲溝部11dと記す)が設けられた状態となっている。このドア本体11は、ブロー成形後に窓用開口部11aの下部に位置する部分にスリット11bを設けるとともに、底部(図2(a)中最下部)にも図2(a)中左端付近から右端付近にかけて連続的に底開口部を形成している(図示なし)。
【0022】
また、後述する第一遮蔽部材12aに固定されるロック部材14と任意に着脱できるものとして、前記窓周囲溝部11dのうち、図2(a)中右端に位置する部分で、窓遮蔽状態において、ロック部材14が位置するのと同高さの位置に磁石で構成される被ロック部材16を設置している。
【0023】
次に、遮蔽部材12a、12bは、アクリル樹脂をもちいた透明なシート状のものを二つに分割したものであって、以下、窓遮蔽状態に位置した際に、図2(a)において右側に位置する遮蔽部材を第一遮蔽部材12a、左側に位置する遮蔽部材を第二遮蔽部材12bと記す。第一遮蔽部材12a及び第二遮蔽部材12bは共に連結ピン18(請求項における固定部)によってドア本体11に固定されており、その連結ピン18を回転中心として窓遮蔽状態と、窓開放状態へ回転作動させることができることとなっている。
【0024】
また、第一遮蔽部材12aの図2中右端部にはロック部材14が固定されている。このロック部材14には、その先端に磁性体が固定されており、窓遮蔽状態時は、このロック部材14の磁性体が前述した被ロック部材16の磁石と接着することにより、ロックされる。なお、このロック部材14は、図2(b)に示すように、L字形に形成されており、第一遮蔽部材12aの開閉作動時は、乗員がこのロック部材14をつまんで操作することができることとなっている。
【0025】
さらに、第一遮蔽部材12aと第二遮蔽部材12bは、図2(a)(b)に示すように、それぞれの端部に連結部材17の端部をそれぞれ固定されたものとなっている。この連結部材17は、細い金属ワイヤーの表面を樹脂によって被覆したものであって、撓みやすくなっており、また、表面が遮蔽部材12a、12bと接触しても遮蔽部材12a、12bの表面が傷付かない構成となっている。
【0026】
この連結部材17により、窓開放状態から、窓遮蔽状態への移行時に乗員が第一遮蔽部材12aに固定されたロック部材14をつまんで窓遮蔽方向へ移行させれば、第二遮蔽部材12bも連結部材17により、第一遮蔽部材12aに追従して窓遮蔽方向へ移行することとなる。
【0027】
なお、本体11の底開口部から内部に遮蔽部材12a、12bを挿入した後、ドア本体11の一側面から他側面にかけて固定ピン15を複数打ち込み固定する。これにより、遮蔽部材12a、12bの所定以上の回転を規制することとなり、遮蔽部材12a、12bと固定ピン15の接触する位置が遮蔽部材12a、12bにおける窓開放状態位置となる。
【0028】
次に、以上のように構成される第二の実施の形態におけるサイドドアの窓の開閉動作について記す。最初に窓遮蔽状態では、第一遮蔽部材12aに固定されたロック部材14が被ロック部材16に対して磁石により接着された状態となっており、それとともに、第二遮蔽部材12bが連結部材17によって吊り上げられている状態となっている。この状態から、乗員が窓を開放しようとする時は、ロック部材14をつまんで被ロック部材16から離脱するとともに、連結ピン18を中心として窓開放方向へ第一遮蔽部材12aを回転移行させる。それと同時に、第一遮蔽部材12aと第二遮蔽12bを連結する連結部材17の位置が移動するため、第二遮蔽部材12bも同時に窓開放方向へ移行することとなる。さらに、第一遮蔽部材12aを回転移行させると、まず最初に第二遮蔽部材12bが、固定ピン15と当接することにより、第二遮蔽部材の回転は止まることとなる。さらにその状態から第一遮蔽部材12aを回転させると、連結部材17は、その両端が第一遮蔽部材12aと第二遮蔽部材12bの端部付近にそれぞれ固定された状態で、中央部が弛んでぶら下がった状態となる。そして、第一遮蔽部材12aが、固定ピン15に当接した状態で、遮蔽部材の回転移行は終了し、これにより、窓開放状態となる。
【0029】
なお、窓開放状態から窓遮蔽状態への遮蔽部材12a、12bの移行は、前述の操作順序を逆にすることによって行うことができる。
【0030】
以上に本発明における実施の形態を記したが、本発明はこれらに限るものではなく、例えば以下の実施の形態も考えられる。
【0031】
まず、第一、第二の実施の形態ともに、窓遮蔽状態と、窓開放状態を示したが、ロック部、被ロック部の固定場所、ロック方法により、中途位置に窓を開いた状態で窓を固定することも考えられ、窓の開閉度を調節することができる。
【0032】
また、前述した第二の実施の形態では、窓用開口部11aの周囲を中空状に形成しているが、この場合は、窓周囲溝部11dを形成することのみが必要であり、中空状にするのではなく、樹脂が充填された状態であってもよい。これにより、窓用開口部11aの周囲の剛性を高めることができる。
【0033】
また、室内への雨や埃の浸入を防止する上では、第一及び第二の実施の形態におけるスリット1b、11b及び窓周囲溝部11dに、シールゴムを固定し、シールゴムと遮蔽部材2、12a、12bとの接触によって、ドア本体1、11内への雨や埃の浸入を抑制することが可能となる。また、同時に遮蔽部材2、12a、12bとドア本体1、11の擦れによる異音発生も抑制できることとなる。
【0034】
さらに、前述した第二の実施の形態では、第二遮蔽部材12bが第一遮蔽部材12aに追従して回転移行させるために、両遮蔽部材12a、12bをつなぐ連結部材17を設置しているが、例えば第一遮蔽部材12aに、その連結ピン18との結合部付近にフックを固定することによっても同様の目的を達成することができる。この場合、窓開放状態から窓遮蔽方向へ第一遮蔽部材12aが所定角度回転したところで、前記フックが第二の遮蔽部材12bに当接し、その後は、第一の遮蔽部材12aの窓遮蔽方向への回転移行に追従して、前記フックと当接した第二遮蔽部材12bは窓遮蔽方向へ回転移行することとなる。これにより、連結部材17をなくし、窓遮蔽時における見映えを向上させることが可能となる。
【0035】
加えて、前述した実施の形態では、内部を中空状にした窓本体を、ブロー成形により形成しているが、ブロー成形に限らず例えば回転成形(加熱炉内で粉末樹脂を入れた密閉金型を回転させることにより、金型内面に均等に融着させ、冷却後取り出す方法)など他の方法も考えられる。
【0036】
なお、前述した実施の形態では、サイドドアに開閉式窓を設置した場合について記したが、本発明はサイドドアに限らず、後部窓や天窓など、乗物のボディー自体に開閉式窓を設置する場合にも用いることが可能となる。
【0037】
【発明の効果】
次に本発明において得られる効果を記述する。
【0038】
まず、請求項1に記した本発明における乗物用開閉式窓の構造は、従来少なくとも二枚のパネルをそれぞれ形成してから張り合わせていた窓本体を、樹脂の中空成形により一部品とし、その中空部に収納可能な遮蔽部材を設置したため、部品点数の少ない簡易的な窓の作製が可能となる。また、同時に軽量化も図られることとなる。
【0039】
また、請求項2に記した本発明における乗物用開閉式窓の構造は、前記樹脂の中空成形はブロー成形により行った為、他の中空成形に比較して容易な成形が可能となる。
【0040】
さらに、請求項3に記した本発明における乗物用開閉式窓の構造は、本発明における開閉式窓をドアに設置したことにより、ドアを軽量化することが可能となる。
【0041】
加えて、請求項4に記した本発明における乗物用開閉式窓の構造は、窓用開口部の周囲全域にスリットを設け、少なくとも窓遮蔽時は、遮蔽部材の端部がスリットに挿入されることとしたため、遮蔽部材における面方向に直交する方向への動きを規制することが可能となる。
【0042】
さらに、請求項5に記した本発明における乗物用開閉式窓の構造は、前記遮蔽部材の端部に設けた突部と、前記スリットを形成する樹脂端部に設けた規制部を当接させて、遮蔽部材の開閉方向と直交する方向の動きを規制することとしたため、遮蔽部材の開閉移動時に位置ずれ等が起こりにくく、スムーズな作動を可能とする。
【0043】
また、請求項6又は7に記した本発明における乗物用開閉式窓は、遮蔽部材を複数に分割したことにより、重ねた状態で窓本体の内部に収納できる為、窓本体の内部の中空部を大きくする必要がない。従って、窓用開口部を大きく形成することが可能となる。
【0044】
さらに、請求項8に記した本発明における乗物用開閉式窓の構造は、樹脂製の窓本体の底部に底開口部を設けたことにより、製造時に、遮蔽部材をその底開口部より挿入して壁の内部に設置できるとともに、使用時に、内部に浸入した雨、埃等を壁の外部に排除できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明における第一の実施の形態を示した図
(b)図1(a)におけるI―I方向における断面矢視図
【図2】(a)本発明における第二の実施の形態を示した図
(b)図2(a)におけるII―II方向における断面矢視図
【符号の説明】
1 ドア本体
1a 窓用開口部
1b スリット
1c 挿通孔
2 遮蔽部材
2a 係合溝
3 板部材
3a 被ロック部
5 固定ピン
11 ドア本体
11a 窓用開口部
11d 窓周囲溝部
12a 第一遮蔽部材
12b 第二遮蔽部材
14 ロック部材
15 固定ピン
16 被ロック部材
17 連結部材
18 連結ピン
Claims (8)
- 窓用開口部を有する窓本体と、前記窓用開口部を開閉自在に遮蔽する遮蔽部材とから構成され、前記窓本体は、内部に中空部を設けて一体成形した樹脂製のものであるとともに、前記窓用開口部に沿うスリットを備えており、前記遮蔽部材は、窓の開放時に前記スリットを介して前記中空部に収納されることを特徴とする乗物用開閉式窓の構造。
- 請求項1に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記内部に中空部を設けて一体成形した樹脂製の窓本体は、ブロー成形によって成形されていることを特徴とする乗物用開閉式窓の構造。
- 請求項1又は2に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記内部を中空状に一体成形した樹脂製の窓本体は、乗物の開口部を開閉するドアであることを特徴とする乗物用開閉式窓の構造。
- 請求項1乃至3に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記スリットは、前記窓用開口部の周囲全域に連続して形成されているとともに、前記遮蔽部材は、少なくとも窓遮蔽時に、その端部が前記スリットに挿入されていることを特徴とする乗物用開閉式窓の構造。
- 請求項1乃至4に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記遮蔽部材は端部の少なくとも一部に、その面方向と直交する方向に突出する突部を設け、前記窓本体のスリットの近傍には、前記突部と当接して遮蔽部材の開閉方向と直交する方向の動きを規制する規制部を設けたことを特徴とする乗物用開閉式窓の構造。
- 請求項1乃至5に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記遮蔽部材は複数に分割されているとともに、窓遮蔽時は、複数の遮蔽部材が各々の端部を重ねた状態で前記窓用開口部全域を遮蔽することを特徴とする乗物用開閉式窓の構造。
- 請求項6に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記複数に分割された遮蔽部材の端部は、それぞれ窓用開口部の下端部付近に設置した固定部で回転自在に固定され、前記複数の遮蔽部材は、互いに重ねた状態で前記中空部に収納されることを特徴とする乗物用開閉式窓の構造。
- 請求項1乃至7に記載の乗物用開閉式窓の構造において、前記内部に中空部を設けて一体成形した樹脂製の窓本体は、その底部に底開口部が設けられていることを特徴とする乗物用開閉式窓の構造。
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-
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- 2002-07-17 JP JP2002208042A patent/JP2004050887A/ja active Pending
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