JP2004316109A - 開口装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い気密性を得ることが容易であると共に、一度閉めた障子を再び開けるときの抵抗が小さい開口装置を提供する。
【解決手段】枠体に沿って障子をスライドさせることで前記枠体の開口部を閉鎖または開放することができる開口装置での戸先框50と当該戸先框に当接する枠体の内面11との一方にパッキン52を設けると共に、当該パッキンに当接する突出部13を他方に設け、前記パッキンの形状を、自由端側の領域52bにおける先端部52cが固定端側に曲がった形状とし、かつ、開口部を閉鎖するときと開口部を開放するときとで、平面視上、同じ側の面52sで当該パッキンを前記突出部の片面13aに当接させる。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、枠体に形成されたガイドに沿って障子をスライドさせることで前記枠体の開口部を閉鎖または開放することができる建具(以下、この建具を「開口装置」という。)に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、建具には高い気密性、水密性、遮音性、断熱性等が求められるようになり、これらの要求を満たすために、多くの建具では建物に枠体を取り付け、この枠体に障子を取り付けた構造となっている。さらに、引き違い戸、片引き戸、上げ下げ窓等、枠体に形成されたガイドに沿って障子をスライドさせることで前記枠体の開口部を閉鎖または開放する開口装置では、前記開口部を閉鎖したとき(障子を閉めたとき)の気密性を高めるために、障子を閉めたときには戸先框と当該戸先框が当接する枠体の内面とによって気密構造が形成される。
【0003】
図9は気密構造が形成される前、すなわち、障子が開いているときの戸先框と、当該戸先框が当接される枠体の内面とを概略的に示し、図10は図9に示した戸先框を枠体の内面に当接させたとき、すなわち、障子を閉めたときの戸先框と枠体の内面とを概略的に示す。
【0004】
図9および図10に示すように、上記の気密構造を形成するためには、一般に、障子310の戸先框315にパッキン320と振れ止め部材325とが設けられ、障子310を閉めたときに戸先框315が当接する枠体の内面340には楯状のリブ345が設けられる。
【0005】
パッキン320は、戸先框315の内側に形成された気密材ホール316に一端側の領域が固定され、自由端側に3枚のフィン320a、320b、320cを有する部材である。振れ止め部材325は、パッキン320とリブ345との相対位置を制御するためのガイド面326を有する部材であり、ガイド面326には、室外側に湾出した湾曲部326aと、図9および図10中に矢印Aで示す障子310のスライド方向に平行な平坦部326bとが形成されている。リブ345は、枠体の内面340から障子310のスライド方向に突出して形成されている。これらのパッキン320、振れ止め部材325、およびリブ345は、いずれも、戸先框315の長手方向に延在している。なお、湾曲部326aに代えて、平面視したときに平坦部326bに向かって斜行する平面が形成されることもある。
【0006】
障子310を閉めるときには、先ず、湾曲部326aとリブ345とが当接し、障子310を閉めるに従って振れ止め部材325でのリブ345の当接位置が平坦部326b側に移行する。したがって、パッキン320がリブ345側に漸次引き寄せられ、3枚のフィン320a、320b、320cそれぞれの先端部が、順次、見付け方向内側に湾曲した状態でリブ345の片面(室外側の面)345aに当接する。最終的には、リブ345と平坦部326bとが当接するまで障子310が枠体の内面340側にスライドされ、図10に示すように、パッキン320、振れ止め部材325、およびリブ345によって気密構造350が形成される。
【0007】
なお、図9および図10に示した戸先框315は、アルミニウム等の金属材料によって形成された框本体315aと、框本体315aの片面(室内側の面)に取り付けられた樹脂製カバー315bとを有する複合框である。各図中の参照符号330は障子310に嵌め込まれたガラスパネルを示しており、参照符号335はガラスパネル330と戸先框315との間に配置されたビードを示している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したパッキン320を有する従来の開口装置では、障子310を閉めたときに高い気密性を得ることができるが、一度閉めた障子310を再び開けるときに比較的大きな抵抗が生じ、開けにくい。
【0009】
そこで、本発明は、高い気密性を得ることが容易であると共に、一度閉めた障子を再び開けるときの抵抗が小さい開口装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本件発明者は、閉めた障子310を再び開けるときに従来生じていた比較的大きな抵抗の原因について鋭意検討した結果、上記の抵抗がパッキン320における自由端側の領域(図9に示したフィン320a、320b、320cそれぞれでの先端側の領域)の変形に起因することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、障子310を完全に閉めた状態では、図10に示したようにフィン320a〜320cそれぞれの先端部が障子310の見付け方向内側に屈曲した状態でリブ345の片面345aに当接しており、障子310を再び開けるときには、図11〜図13に段階的に示すように、上記先端部が徐々に変形して障子310の見付け方向外側に屈曲した状態となる。そして、この変形によって上記の抵抗が生じることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
以下、本発明について説明する。以下の説明では、本発明の理解を容易にするために添付図面中の参照符号を括弧書きで付記するが、それによって本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0013】
本発明の一態様では、枠体(20)に沿って障子(40、60、140)をスライドさせることで前記枠体の開口部(18)を閉鎖または開放することができ、前記開口部を閉鎖したときに、前記障子の戸先框(50、70、150)と該戸先框が当接する枠体の内面(11、111)とによって気密構造(90、190)が形成される開口装置(100、200)であって、前記気密構造は、前記障子のスライド方向に突出した状態で前記戸先框または前記枠体の内面に形成されて前記戸先框の長手方向に延在する突出部(13、151a)と、平面視したときの一端側の領域(52a、152a)が固定された状態で前記長手方向に延在し、前記開口部を閉鎖するときには自由端側の領域(52b、152b)が前記突出部の片面(13a、151a)に当接するパッキン(52、152)とを含み、前記パッキンは、前記自由端側の領域における先端部(52c、152c)が前記一端側に曲がった形状を有し、該パッキンが、前記開口部を閉鎖するときと前記開口部を開放するときとで、平面視上、同じ側の面(52s、152s)で前記突出部の片面に当接する開口装置を提供して、上記の課題を解決する。
【0014】
この開口装置では、気密構造を形成するパッキンが上述の形状を有しており、かつ、当該パッキンが、開口部を閉鎖するときと開口部を開放するときとで、平面視上、同じ側の面で前記突出部の片面に当接する。すなわち、一度閉めた障子を再び開けるときには、パッキンにおける自由端側の領域に大きな変形が起きない。その結果として、障子を開けるときの抵抗が小さい。勿論、障子を閉めたときにはパッキンの自由端側の領域がリブの片面に当接するので、高い気密性を得ることが容易である。
【0015】
なお、本発明でいう「パッキンの自由端側の領域の先端部」とは、パッキンにおける自由端側の領域のうち、上記突出部との当接箇所よりも先端側の領域を意味する。
【0016】
障子を閉めたときの気密性を高め、かつ、障子を開けるときの抵抗を小さくするうえからは、上記の気密構造を形成するにあたって、前記開口部を閉鎖するときに前記リブと摺動して当該リブと前記パッキンとの相対位置を制御することができるガイド面(53a)を備えた振れ止め部材(53)を更に用い、この振れ止め部材での前記ガイド面をガイド方向の全長に亘って斜状面とすることが好ましい。
【0017】
ここで、本明細書でいう「斜状面」とは、パッキンと、当該パッキンでの自由端側の領域が当接される突出部とを、障子を閉めるに従って密着させることができる曲面もしくは平面視上斜めに形成された平面を意味する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しつつ詳述する。
【0019】
<第1実施形態>
図1(A)は、本発明に係る第1実施形態の開口装置100が閉められているときに当該開口装置100を室内側から正面視したときの概略図であり、図1(B)は、図1(A)に示した開口装置100を開けたときの状態を室内側から正面視したときの概略図である。
【0020】
これらの図に示すように、開口装置100は、上枠1、下枠5、左縦枠10、および右縦枠15によって構成される枠体20と、枠体20の開口部18を閉鎖または開放するために当該枠体20に取り付けられた2枚の障子40、60とを備えている。障子40が外障子(以下、「外障子40」という。)であり、障子60が内障子(以下、「内障子60」という。)である。
【0021】
外障子40は、上框41と、下框45と、左縦枠10側の縦框である戸先框50と、内障子60側の縦框である召外框55と、これらの框に固定されたガラスパネル58とを有している。同様に、内障子60は、上框61、下框65、縦枠15側の縦框である戸先框70、外障子40側の縦框である召内框75、および、これらの框に固定されたガラスパネル78を有している。外障子40と内障子60との召し合わせ部には、戸締まりのためのクレッセント80が取り付けられている。
【0022】
外障子40および内障子60はいずれも引き戸であり、開口部18を閉鎖または開放する(以下、「障子を閉める」または「障子を開ける」という。)にあたって見付け方向へスライドされる。図1(A)および図1(B)においては、前記の見付け方向を矢印Aで示している。
【0023】
図2は、開口装置100を左縦枠10側からみたときの枠体20と外障子40、内障子60との関係を概略的に示す。なお、図2には左縦枠10が現れていない。同図に示すように、上枠1は、第1上枠1A、第2上枠1B、および第3上枠1Cを有し、この上枠1は、第1上枠1Aと第2上枠1Bとを連結部材2によって互いに連結し、更に、第2上枠1Bと第3上枠1Cとを互いに嵌合させることによって形成されている。第1上枠1Aの下面側には外障子40用のガイド(ガイドレール)3aが形成されており、第2上枠1Bと第3上枠1Cとの境界部には内障子60用のガイド(ガイドレール)3bが形成されている。
【0024】
一方、下枠5は、第1下枠5Aおよび第2下枠5Bを有し、この下枠5は、第1下枠5Aと第2下枠5Bとを連結部材6によって互いに連結させることによって形成されている。第1下枠5Aの上面側には外障子40用のガイド(ガイドレール)7aが形成されており、第2下枠5Bの上面側には内障子60用のガイド(ガイドレール)7bが形成されている。
【0025】
外障子40の上部には見付け方向に延在する第1溝43が、また、下部には見付け方向に延在する第2溝47が形成されており、第2溝47内には例えば2個の戸車48(図2においては、1個の戸車48のみが描かれている。)が取り付けられている。同様に、内障子60の上部には見付け方向に延在する第1溝63が、また、下部には見付け方向に延在する第2溝67が形成されており、第2溝67内には例えば2個の戸車68(図2においては、1個の戸車68のみが描かれている。)が取り付けられている。
【0026】
外障子40は、第1溝43内にガイド3bの下端が入り、戸車48がガイド7aに載るようにして枠体20に取り付けられている。同様に、内障子60は、第1溝63内にガイド3bの下端が入り、戸車68がガイド7bに載るようにして枠体20に取り付けられている。
【0027】
遮音性や気密性を高めるために、第1溝43、63それぞれには、必要に応じて、ガイド3aまたはガイド3bに当接しつつ第1溝43、63の長手方向に延在するタイト材(図示せず。)を配置することができる。また、召外框55(図1(A)および図1(B)参照)には、外障子40と内障子60とを閉めたときに内障子60の召内框75の室外側の表面に当接するようにして、当該召外框55の長手方向に延在するパッキン(図示せず。)を設けることができる。
【0028】
断熱性および防露性を高めるために、外障子40および内障子60における各框は、召外框55を除き、アルミニウム等の金属によって形成された框本体と、框本体の室内側表面を覆うようにして当該框本体に装着された樹脂製カバーとを有している。召外框55は召内框75と召し合うので、当該召外框55には樹脂製カバーが装着されていない。図2においては、戸先框50を構成している框本体を参照符号51Aで示し、当該框本体51Aに装着されている樹脂製カバーを参照符号51Bで示している。また、召内框75を構成している框本体を参照符号76Aで示し、当該框本体76Aに装着されている樹脂製カバーを参照符号76Bで示している。
【0029】
外障子40を完全に閉めたときの戸先框50と左縦枠10(図1(A)および図1(B)参照)との間の気密性を高めるために、戸先框50にはパッキン52と振れ止め部材53とが設けられており、左縦枠10の内面には楯状のリブが形成されている。図2には示されていないが、内障子60を完全に閉めたときの戸先框70と縦枠15(図1(A)および図1(B)参照)との間の気密性を高めるために、戸先框70にもパッキンと振れ止め部材とが設けられており、右縦枠15の内面には楯状のリブが形成されている。
【0030】
上述した構造を有する開口装置100は、外障子40の戸先框50および内障子60の戸先框70にそれぞれ設けられているパッキンの形状に最大の特徴を有している。以下、戸先框50を例にとり、上記パッキンの形状について図3〜図6を参照しつつ詳述する。
【0031】
図3は、外障子40を開けているときの当該外障子40と左縦枠10とを概略的に示す水平断面図であり、断面を平面視したときの図である。同図に示すように、外障子40を閉めたときに戸先框50と当接する左縦枠10の内面11には、戸先框50の長手方向に延在する楯状のリブ13が形成されている。このリブ13は、図3中に矢印Aで示す外障子40のスライド方向に突出している。
【0032】
一方、戸先框50には上記のパッキン52および振れ止め部材53が設けられている。これらのパッキン52および振れ止め部材53は、いずれも、戸先框50の長手方向に延在している。
【0033】
パッキン52を平面視したときの一端側の領域52aは、戸先框50の内側面に形成されている気密材ホール51Cに挿入されている。その結果として、パッキン52は戸先框50に固定されている。以下、領域52aを「固定端側の領域52a」という。このパッキン52の自由端側の領域52bは、戸先框50の内側に向かって斜めに延在しており、その先端部52cは、室外側に向かって、かつ戸先框50の内側に向かって、弧を描きながら反っている。自由端側の領域52bは、固定端側の領域52aよりも肉厚が薄くなっており、固定端側の領域52aに比べて可撓性に富んでいる。固定端側の領域52aと自由端側の領域52bとの境界の大まかな位置を、参照符号52tで示す。
【0034】
振れ止め部材53は、戸先框50に嵌合させることによって当該戸先框50に固定されている。この振れ止め部材53は、外障子40を閉めるときにリブ13と摺動して当該リブ13とパッキン52との相対位置を制御することができるガイド面53aを有しており、このガイド面53aは、そのガイド方向の全長に亘って、室外側に湾出した曲面になっている。当該ガイド面53aよりも室外側の領域53bおよび室内側の領域53cそれぞれの外表面は、見込み方向と平行な平坦面になっている。なお、図3中の参照符号58は図1(A)および図1(B)に示したガラスパネルを示し、参照符号59はガラスパネル58と戸先框50との間に配置されたビードを示している。
【0035】
図4〜図6は、それぞれ、外障子40を閉めるときのリブ13、パッキン52、および振れ止め部材53の相対的な位置関係を概略的に示す水平断面図であり、断面を平面視したときの図である。これらの図に示した部材は全て図3に示されているので、各部材には図3で用いた参照符号と同じ参照符号を付してある。
【0036】
図4に示すように、外障子40を閉めるときには、先ず、リブ13の先端部とパッキン52における自由端側の領域52aの片面52sとが当接する。次いで、外障子40が更に左縦枠10側にスライドされて、図5に示すように、リブ13の先端部と振れ止め部材53のガイド面53aとが当接する。このとき、パッキン52における自由端側の領域52bの先端部52cは、室外側に若干押し潰される。
【0037】
この後、リブ13の先端が振れ止め部材53における上記の領域53bに突き当たるまで外障子40が更に左縦枠10側にスライドされて、外障子40が完全に閉まる。リブ13の先端部がガイド面53aに当接してから当該リブ13の先端が領域53bに突き当たるまでの間、振れ止め部材53でのリブ13との当接箇所は、ガイド面53aの湾曲形状に沿って領域53b側に漸次移行する。したがって、外障子40自体が室内側に漸次スライドし、パッキン52がリブ13側に漸次引き寄せられる。
【0038】
その結果として、パッキン52における自由端側の領域52b(片面52s)とリブ13における室外側の面13aとの密着性が高まり、高い気密性、水密性が得られる。少なくとも外障子40を完全に閉めた状態下では、図6に示すように、リブ13、パッキン52、および振れ止め部材53によって、気密構造90が形成される。
【0039】
一度閉めた外障子40を再び開けるときには、図6に示した状態から図5、図4、図3に示した状態に順次移行する。その際、パッキン52においてリブ13の片面13aと当接する面は、上述した自由端側の領域52bの片面52sのみである。すなわち、障子40を閉めるときと開けるときとで、パッキン52は同じ側の面(片面52s)でのみ、リブ13に当接する。
【0040】
別の見方をすれば、パッキン52における自由端側の領域52bとリブ13との当接箇所85を通る法線L1(図4参照)または垂線L2(図5および図6参照)を基準にした前記先端部52cの相対的な位置は、見付け方向外側および見付け方向内側のいずれか同じ側(図示の例では見付け方向内側)にあり、この相対的な位置は、法線または垂線を基準にして見付け方向外側および見付け方向内側のどちらにあるかという点で、外障子40を閉める際の相対的な位置と同じである。
【0041】
さらに別の見方をすれば、パッキン52における固定端側の領域52aと自由端側の領域52bとの境界52tを通り、かつ、障子40の見込み方向に延在する直線(図示せず。)を基準にした前記先端部52cの相対的な位置は、見付け方向外側および見付け方向内側のいずれか同じ側(図示の例では見付け方向内側)にあり、この相対的な位置は、前記の直線を基準にして見付け方向外側および見付け方向内側のどちらにあるかという点で、外障子40を閉める際の相対的な位置と同じである。
【0042】
すなわち、外障子40では、当該外障子40を開けるときおよび閉めるときのいずれのときでも、図10〜図13に示した従来の気密構造150とは異なり、パッキン52における自由端側の領域52bおよび先端部52cに大きな変形が起きない。
【0043】
その結果として、開口装置100では、一度閉めた外障子40を再び開けるときの抵抗が小さい。また、振れ止め部材53のガイド面53aに図9に示したような平坦部126bが形成されていないことから、リブ13とガイド面53aとの当接は実質的に線接触である。この点からも、一度閉めた外障子40を再び開けるときの抵抗が小さい。
【0044】
なお、図示してはいないが、本実施形態の開口装置100では、内障子60を閉めたときにおいても、右縦枠15と内障子60の戸先框70とによって、図6に示した気密構造90と同様の気密構造が形成される。この気密構造では、パッキン52が相対的に室内側に配置され、振れ止め部材53が相対的に室外側に配置される。
【0045】
したがって、開口装置100では、外障子40および内障子60のいずれを閉めたときでも高い気密性を得ることができると共に、一度閉めた外障子40または内障子60を再び開けるときの抵抗が小さい。
【0046】
<第2実施形態>
図7は、本発明に係る第2実施形態の開口装置200での外障子140と左縦枠110とを概略的に示す水平断面図であり、断面を平面視したときの図である。図示の開口装置200は、(1)パッキン152および振れ止め部材153が左縦枠110に設けられている点、ならびに、(2)気密構造190を構成する部材として、楯状のリブに代えて戸先框150に形成された突出部151pが利用されている点で、第1実施形態の開口装置100と異なる。突出部151pは、框本体151Aの一部である。
【0047】
他の構成は第1実施形態の開口装置100と同様であるので、図7に示した構成部材のうちで図3に示した構成部材と機能上共通するものについては、図3で用いた参照符号の数値部分に100を加えた参照符号を付してその説明を省略する。図7中の参照符号112aは、パッキン152を固定するために左縦枠110に形成された第1リブを示し、参照符号112bは、振れ止め部材153を固定するために左縦枠110に形成された第2リブを示している。
【0048】
図示の開口装置200においては、外障子140を閉めたときに、パッキン152における自由端側の領域15bでの片面152sと框本体151Aの室内側表面151aとが当接し、かつ、戸先框150(框本体151A)の見込み面と振れ止め部材153における室内側の領域153bの外表面とが当接して、気密構造190が形成される。
【0049】
この開口装置200においても、第1実施形態の開口装置100と同様の理由から、高い気密性を得ることが容易であると共に、一度閉めた外障子140を再び開けるときの抵抗が小さい。
【0050】
上述した第1実施形態の開口装置100および第2実施形態の開口装置200は、いずれも、外障子と内障子とを有する引き違い戸であるが、本発明の開口装置は片引き戸や上げ下げ窓等であってもよい。
【0051】
また、障子を閉めたときに形成される気密構造は、最低限、枠体の内面または戸先框に設けられたパッキンと、当該パッキンの自由端側の領域の先端部が当接する突出部とを有していればよい。前記の突出部は、第1実施形態の開口装置100でのリブ13や、第2実施形態の開口装置200での戸先框150(框本体151Aに形成された突出部151p)のように、障子のスライド方向に突出して形成されて戸先框の長手方向に延在していることが好ましい。この突出部をリブによって形成する場合、当該リブは、戸先框150に形成することも可能である。
【0052】
上記のパッキンにおける自由端側の領域は、先端部が固定端側に曲がっていれば、平面視上、見込み方向に延在していてもよい。一度閉めた障子を再び開けるときの抵抗をできるだけ小さくするうえから、パッキンにおける自由端側の領域は、例えば図3〜図7に示したように、平面視上、突出部(リブ13や、戸先框150の框本体151Aに形成された突出部151p等。)の片面での垂線の方向から傾けるか、または、図8(A)に示すパッキン252での自由端側の領域252bのように、平面視上、固定端側の領域252aから先端部252cにかけて湾曲させることが好ましい。
【0053】
図8(A)に示したパッキン252のように、固定端側の領域252aから見込み方向突出するようにしてフィン252eを設け、かつ、障子を閉めたときに自由端側の領域252bの先端部252cが図8(B)に示すようにフィン252eの先端部と当接するように設計することにより、パッキン252による気密性を更に高めることが可能である。なお、図8(A)および図8(B)中の参照符号252tは、固定端側の領域252aと自由端側の領域252bとの境界の大まかな位置を示している。
【0054】
気密構造を形成するためのパッキンの材料としては種々の有機材料を用いることができるが、一度閉めた障子を再び開けるときの抵抗をできるだけ小さくするうえからは、摺動性の高い材料が好ましい。
【0055】
気密構造を形成するための振れ止め部材におけるガイド面の形状は、パッキンと、当該パッキンでの自由端側の領域の先端部が当接される突出部(リブ13や、戸先框150の框本体151Aに形成された突出部151p等)とを、障子を閉めるに従って密着させることができる形状であることが好ましい。当該ガイド面は、例えば、図9に示した振れ止め部材125のガイド面126のように湾曲部126aと平坦部126bとを有する形状とすることもできるが、一度閉めた障子を再び開けるときの抵抗をできるだけ小さくするうえからは、当該ガイド面をガイド方向の全長に亘って斜状面とすることが好ましい。
【0056】
気密構造を形成するにあたってパッキンと振れ止め部材とを併用する場合、パッキンおよび振れ止め部材のいずれを室外側に配置するかは適宜選択可能であるが、外障子については振れ止め部材によって当該外障子が室内側に引き寄せられ、内障子については振れ止め部材によって当該内障子が室外側に引き寄せられるようにすることが好ましい。なお、気密構造を形成するにあたっては、振れ止め部材を省略することも可能である。ただし、高い気密性や高い水密性を有する開口装置を得るうえからは、振れ止め部材を設けることが好ましい。
【0057】
以上、現時点において最も実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う開口装置もまた、本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、障子をスライドさせて枠体の開口部を閉鎖するときでも開放するときでも、戸先框と当該戸先框に当接される枠体の内面とによって形成される気密構造中のパッキンに大きな変形が起こらない。したがって、上記開口部を閉鎖したときには高い気密性を得ることが容易であると共に、上記開口部を一旦閉鎖した後に再び開放するときの障子の抵抗を小さくすることができる。
【0059】
また、請求項2に記載の発明によれば、上記気密構造を形成するために用いられる振れ止め部材でのガイド面、すなわち、上記開口部を閉鎖するときに前記リブと摺動して当該リブと前記パッキンとの相対位置を制御することができるガイド面が、ガイド方向の全長に亘って斜状面となっているので、当該ガイド面と前記リブとの当接が線接触になる。その結果として、上記開口部を一旦閉鎖した後に再び開放するときの障子の抵抗を更に小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は、本発明に係る第1実施形態の開口装置が閉められているときに当該開口装置を室内側から正面視したときの概略図であり、図1(B)は、図1(A)に示した開口装置を開けたときの状態を室内側から正面視したときの概略図である。
【図2】図1(A)および図1(B)に示した開口装置を左縦枠側からみたときの枠体と外障子、内障子との関係を示す概略図である。
【図3】図1(A)および図1(B)に示した開口装置の外障子を開けているときの当該外障子と左縦枠とを概略的に示す水平断面図であり、断面を平面視したときの図である。
【図4】図3に示した外障子を閉めるときの外障子と左縦枠とを概略的に示す水平断面図であり、断面を平面視したときの図である。
【図5】図3に示した外障子を図4に示した状態から更に閉めたときの外障子と左縦枠とを概略的に示す水平断面図であり、断面を平面視したときの図である。
【図6】図3に示した外障子を完全に閉めたときの外障子と左縦枠とを概略的に示す水平断面図であり、断面を平面視したときの図である。
【図7】本発明に係る第2実施形態の開口装置での外障子を閉めているときの当該外障子と左縦枠とを概略的に示す水平断面図であり、断面を平面視したときの図である。
【図8】本発明の開口装置において気密構造を構成するパッキンの一変形例を概略的に示す水平断面図である。
【図9】従来の開口装置において障子が開いているときの戸先框と当該戸先框が当接される枠体の内面とを概略的に示す水平断面図であり、断面を平面視したときの図である。
【図10】図9に示した開口装置の障子を完全に閉めたときの戸先框と当該戸先框が当接された枠体の内面とを概略的に示す水平断面図であり、断面を平面視したときの図である。
【図11】図9に示した開口装置の障子を図10に示した状態から若干開けたときの戸先框と当該戸先框が当接されている枠体の内面とを概略的に示す水平断面図であり、断面を平面視したときの図である。
【図12】図9に示した開口装置の障子を図11に示した状態から更に開けたときの戸先框と当該戸先框が当接されている枠体の内面とを概略的に示す水平断面図であり、断面を平面視したときの図である。
【図13】図9に示した開口装置の障子を図12に示した状態から更に開けたときの戸先框と当該戸先框が当接されている枠体の内面とを概略的に示す水平断面図であり、断面を平面視したときの図である。
【符号の説明】
11、111 左縦枠の内面
13 突出部(楯状のリブ)
13a 突出部(楯状のリブ)の片面
18 枠体の開口部
20 枠体
40、140 外障子
52、152、252 パッキン
52a、152a、252a パッキンにおける固定端側の領域
52b、152b、252b パッキンにおける自由端側の領域
52c、152c、252c パッキンにおける自由端側の領域の先端部
52s、152s 突出部と当接する片面
53、152 振れ止め部材
53a、153a ガイド面
60 内障子
90、190 気密構造
100、200 開口装置
151p 戸先框に形成された突出部
151a 戸先框に形成された突出部の片面

Claims (2)

  1. 枠体に沿って障子をスライドさせることで前記枠体の開口部を閉鎖または開放することができ、前記開口部を閉鎖したときに、前記障子の戸先框と該戸先框が当接する枠体の内面とによって気密構造が形成される開口装置であって、
    前記気密構造は、前記障子のスライド方向に突出した状態で前記戸先框または前記枠体の内面に形成されて前記戸先框の長手方向に延在する突出部と、平面視したときの一端側の領域が固定された状態で前記長手方向に延在し、前記開口部を閉鎖するときには自由端側の領域が前記突出部の片面に当接するパッキンとを含み、
    前記パッキンは、前記自由端側の領域における先端部が前記一端側に曲がった形状を有し、該パッキンが、前記開口部を閉鎖するときと前記開口部を開放するときとで、平面視上、同じ側の面で前記突出部の片面に当接する開口装置。
  2. 前記気密構造が、前記開口部を閉鎖するときに前記突出部と摺動して該突出部と前記パッキンとの相対位置を制御することができるガイド面を備えた振れ止め部材を更に含み、前記ガイド面がガイド方向の全長に亘って斜状面となっている請求項1に記載の開口装置。
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