JP2004048726A - スイッチ・キャパシタに接続された駆動回路及びその動作方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】集積回路の消費電力の低減等を実現するために改良されたドライバ回路を提供する。
【解決手段】集積回路ドライバは、DC電源端子間に互いに直列に接続されたPFET及びNFETのソース・ドレイン経路を有する出力段を備える。1対のCMOSインバータは、PFETとNFETのゲート電極の2レベル信号駆動に同時に応答する。これらのインバータは、出力段のPFETとNFETのゲート電極に分路を形成するようにそれぞれ接続された電圧制御式スイッチ・キャパシタとして機能するところのNFET及びPFETデバイスに接続された抵抗を備える。これらのインバータ、抵抗及びキャパシタにより、出力段のPFET及びNFETが同時にオンになるのが阻止される。
【選択図】図1
【解決手段】集積回路ドライバは、DC電源端子間に互いに直列に接続されたPFET及びNFETのソース・ドレイン経路を有する出力段を備える。1対のCMOSインバータは、PFETとNFETのゲート電極の2レベル信号駆動に同時に応答する。これらのインバータは、出力段のPFETとNFETのゲート電極に分路を形成するようにそれぞれ接続された電圧制御式スイッチ・キャパシタとして機能するところのNFET及びPFETデバイスに接続された抵抗を備える。これらのインバータ、抵抗及びキャパシタにより、出力段のPFET及びNFETが同時にオンになるのが阻止される。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に、駆動回路、及び、その操作方法に関するものであり、とりわけ、スイッチ・キャパシタを含む回路要素による2レベル電圧源の第1と第2の電圧レベル間における遷移に応答して、同時に導通するのが阻止される、第1と第2の逆導電タイプのトランジスタを含む駆動回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
集積回路チップに特によく用いられる、あるタイプの駆動回路には、それぞれが、制御電極と、1対の他の電極間においてオン及びオフにされる経路を含む、第1と第2の逆導電タイプのトランジスタが含まれている。各経路は、あるしきい値の両側にある、特定のトランジスタの制御電極に印加される電圧に応答して、オン及びオフになる。第1及び第2のトランジスタの経路は、DC電源の端子間に直列に接続されている。直列に接続された経路間にある出力端子によって、負荷が駆動される。
【0003】
典型的な集積回路チップの場合、トランジスタは、逆導電タイプの金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)であり、制御電極がゲート電極であり、他の電極は、ソース電極とドレイン電極である。こうしたドライバには、正(極性)チャネル電界効果トランジスタ(PFET)と、負(極性)チャネル電界効果トランジスタ(NFET)が含まれている。各電界効果トランジスタ(FET)のソース電極とドレイン電極間におけるスイッチ経路は、ソース・ドレイン経路と呼ばれる場合が多く、PFET及びNFETのソース・ドレイン経路は、電源の逆極性端子間に直列に接続されている。
【0004】
典型的な集積回路チップには、通常は電源端子における電圧にほぼ等しい、第1と第2の電圧レベル間において正及び負に向かう遷移を生じる2レベルソース(ここでは2レベル電圧源)に応答する、こうしたドライバが多数含まれている。2レベル電圧源は、データ・ソースまたはクロック・ソースとすることが可能である。2レベル電圧源が第1の電圧レベル(低電圧レベル)になるのに応答して、PFET及びNFETが、それぞれ、オン及びオフになり、一方、2レベル電圧源が第2の電圧レベル(高電圧レベル)になるのに応答して、NFET及びPFETが、それぞれ、オン及びオフになる。2レベル電圧源が第1及び第2の電圧レベルにある間、オフであるNFETまたはPFETのソース・ドレイン経路によって、比較的高いインピーダンスが生じるので、ドライバのPFET及びNFETの両方とも、ほとんど電流が流れることはない。電力消費を最小限に抑えるには、PFET及びNFETは、遷移中、同時にオンになるべきではない。
【0005】
典型的な集積回路チップにおける上記タイプのドライバの多くは、遷移に対して同時に応答する。上記タイプのドライバの多くが、遷移に対して同時に応答し、これらのドライバの各々のPFET及びNFETが、遷移中、同時にオンになった場合、クローバー(crow bar)電流としばしば呼ばれるかなりの量の電流が、電源から引き出されることになる。電流が大幅に増大すると、集積回路チップが過熱し、電源端子間にかなりの電圧降下を生じることになる可能性がある。エミッタ・コレクタ経路が直列に接続されたPNP及びNPNトランジスタを含むバイポーラ・ドライバにも、同様の問題が生じる可能性がある。
【0006】
従来、この問題を解決するためのアプローチの1つには、集積回路の製造における処理変数、並びに、回路を担持する集積回路チップの電源電圧及び温度が変動する結果として回路素子に生じる変化を考慮した、複雑な回路構成が必要とされた。もう1つの複雑なアプローチには、多くの電界効果トランジスタを接続することが必要とされた。これらの複雑な回路は、集積回路チップ上においてかなりの量のスペースを占有し、さらなる電力を消費するので、結果として、チップが不必要に加熱される可能性が生じる。
【0007】
従来のコンデンサが、ソース・ドレイン経路が直列に接続された逆の導電タイプの電界効果トランジスタのゲート電極に対して、負帰還経路をなすように接続されている、先行技術による回路が存在する。従来のコンデンサの利用に関する問題は、結果として、こうしたコンデンサに加えられる遷移に応答することになる指数関数的波形の勾配が、コンデンサ両端の電圧がDC電源電圧に関連した目標値に近づくにつれて、大幅に緩やかになるという点である。従って、従来のコンデンサの利用は、通常、数百MHzを超えて動作する集積回路に関連したような、高周波動作には適合しない。この先行技術による回路の場合、電界効果トランジスタは、両方とも、遷移中、同時にオンになり、結果として、かなりの電流が流れることになるように思われる。この先行技術による回路のもう1つの問題は、抵抗器ではなく、追加の電界効果トランジスタのソース・ドレイン経路を介して、コンデンサの充電及び放電が行われるという点にある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
集積回路の消費電力の低減等を行うために、ドライバ回路を改良することが本発明の課題である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の態様の1つによれば、駆動回路には、第1と第2のレベルを有し、そのレベル間で遷移を生じる電圧源に接続するための入力端子が含まれている。駆動回路には、それぞれが、制御電極と、制御電極に印加される電圧があるしきい値の両側のそれぞれになるのに応答して、1対の他の電極間においてオン及びオフにされる経路とを含む、第1と第2の(それぞれが)逆の導電タイプのトランジスタが含まれている。第1と第2のトランジスタの経路は、電源端子間に直列に接続されている。第1の端子と制御電極間に接続される回路構成によって、(1)電圧源が第1のレベルにある間、第1及び第2のトランジスタの経路が、それぞれ、オン及びオフになり、(2)電圧源が第2のレベルにある間、第1及び第2のトランジスタの経路が、それぞれ、オフ及びオンになる。第1の端子とドライバの間に接続された少なくとも1つのキャパシタ(コンデンサ。ここでは、スイッチ・キャパシタ)によって、第1と第2のレベル間における遷移に応答して、第1と第2のトランジスタの経路が同時にオンになるのが阻止される。
【0010】
少なくとも1つのスイッチ・キャパシタが、それぞれ、第1と第2のトランジスタの制御電極への遷移の結合を遅延させるために接続される、第1と第2の電圧制御式スイッチ・キャパシタを含むのが望ましい。
【0011】
望ましい実施態様の場合、第1と第2の逆導電タイプのトランジスタは、逆導電タイプの電界効果トランジスタ、すなわち、PFET及びNFETである。この実施態様の場合、第1と第2のスイッチ・キャパシタは、それぞれ、第1と第2のトランジスタの導電タイプとは逆の導電タイプの第3と第4の電界効果トランジスタであることが望ましい。第1と第3のトランジスタのゲート電極は、互いに接続されており、第2と第4のトランジスタのゲート電極は、互いに接続されている。第3のトランジスタのソース・ドレイン経路は、電源端子の一方に接続され、第4のトランジスタのソース・ドレイン経路は、もう一方の電源端子に接続されている。
【0012】
第1と第2のスイッチ・キャパシタは、電圧源に応答するように接続された第1と第2のインバータ回路によって充電及び放電されるのが望ましい。各インバータ回路には、1対の逆の導電タイプのトランジスタが含まれており、それらのトランジスタの各々が、制御電極と、制御電極に印加される電圧があるしきい値の両側(のそれぞれ)になるのに応答して、1対の他の電極間においてオン及びオフにされる経路を含む。各インバータのトランジスタの経路は、電源端子間に直列に接続されている。各インバータには、特定のインバータのトランジスタの経路に接続された抵抗性のインピーダンス(以下、抵抗インピーダンス)が含まれている。インバータ及びその抵抗インピーダンスは、(1)電圧源の電圧が第1のレベルにある間、電流が、第1のインバータの抵抗インピーダンスを流れるが、第2のインバータの抵抗インピーダンスには流れないように、また、(2)電圧源の電圧が第2のレベルにある間、電流が、第2のインバータの抵抗インピーダンスを流れるが、第1のインバータの抵抗インピーダンスには流れないように接続されている。上記構成によれば、第1と第2のトランジスタのスイッチングに関して優れた制御が可能になり、同時に、その回路構成の所要電力は最小限に抑えられる。
【0013】
駆動回路が集積回路チップ上にある望ましい実施態様の場合、第1と第2の逆導電タイプのトランジスタは、逆導電タイプの電界効果トランジスタ、すなわち、PFET及びNFETであり、インバータには、やはり、逆導電タイプの電界効果トランジスタ(FET)が含まれるのが望ましい。集積回路チップにおける抵抗インピーダンスは、FETのソース・ドレイン・インピーダンスでは通常実現できない、比較的値の低い抵抗器であるのが好ましい。抵抗器の低い値は、遅延時間を比較的短くすることができるので、高周波数の使用にとって望ましい。抵抗器の抵抗インピーダンスは、ソース・ドレイン経路に伴う、チップ処理、電圧、温度の関数としての値の大幅な変動を被ることがないので、抵抗器には、FETソース・ドレイン経路に対する利点もある。
【0014】
本発明のもう1つの態様は、それぞれが、制御電極と、制御電極に印加される電圧に応答して制御される、1対のさらに他の電極間の経路を含む、第1と第2の逆導電タイプのトランジスタを備えるドライバを動作させる方法に関するものである。第1と第2のトランジスタの経路は、逆の電源端子間(例えば、逆極性の端子間)に直列に接続される。直列に接続された経路間には、出力端子が設けられている。第1と第2のスイッチ・キャパシタは、それぞれ、制御電極と分路をなすように接続される。この方法には、第1のインターバル(間隔)において、(1)第1のトランジスタの制御電極に第1の値の第1の電圧を印加し、(2)第2のスイッチ・キャパシタの両端に第1の値の電圧を印加し、及び(3)第2のトランジスタの制御電極に第1の値の第2の電圧を印加することにより、第2のスイッチ・キャパシタが充電され、第1のスイッチ・キャパシタがオフになる間に、それぞれ、第1及び第2のトランジスタの経路をオン及びオフにするステップが含まれる。第2のインターバル(間隔)においては、(1)第1のトランジスタの制御電極に第2の値の第1の電圧を印加し、(2)第1のスイッチ・キャパシタの両端に第1の値の電圧を印加し、及び(3)第2のトランジスタの制御電極に第2の値の第2の電圧を印加することにより、第2のスイッチ・キャパシタがオフになり、第1のスイッチ・キャパシタが充電される間、それぞれ、第1及び第2のトランジスタの経路をオフ及びオンにする。第1と第2のインターバルの間の第1の遷移期間の初期部分においては、第1のスイッチ・キャパシタがオフのままで、第2のスイッチ・キャパシタが充電される間、第1の電圧を第1の値から第2の値に変化させることによって、第1のトランジスタの経路をオフにし、一方、第2のトランジスタの経路をオフに維持する。第1の遷移期間の第2の部分においては、第2のスイッチ・キャパシタの電荷を変化させて、第2の電圧の値を第1の値から第2の値に変化させることによって、第2のトランジスタの経路をオンにし、第1の経路をオフに維持する。第2と第1のインターバルの間の第2の遷移期間の初期部分においては、第2スイッチ・キャパシタがオフのままであり、第1のスイッチ・キャパシタが充電される間、第2の電圧を第2の値から第1の値に変化させることによって、第2のトランジスタの経路をオフにし、一方、第1のトランジスタの経路をオフに維持する。第2の遷移期間の第2の部分においては、第1のスイッチ・キャパシタの電荷を変化させて、第1の電圧の値を第2の値から第1の値に変化させることによって、第1のトランジスタの経路をオンにし、第2のトランジスタの経路をオフに維持する。
【0015】
望ましい実施態様の場合、第1のスイッチ・キャパシタは、第1のトランジスタの制御電極に印加される第1の電圧の値が第1の値に達する前に、第1の遷移期間の第2の部分においてオフにされ、第2のスイッチ・キャパシタは、第1のトランジスタの制御電極に印加される第2の電圧の値が第2の値に達する前に、第2の遷移期間の第2の部分においてオフにされる。第1および第2のスイッチ・キャパシタは、それぞれ、第1および第2のスイッチ・キャパシタに関連した第1及び第2のしきい値の両側において値を有する第1及び第2の電圧に応答して、オン及びオフされるのが望ましい。
【0016】
本発明の以上の及びそれ以外の目的、特徴、及び、利点については、とりわけ、添付の図面と併せ読めば、その特定の実施態様に関する下記の詳細な説明を検討することによって明らかになるであろう。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、図面のうち図1を参照すると、2レベル電圧源12と負荷14の間に接続された駆動回路10が例示されている。駆動回路10、電圧源12、及び、負荷14は、+Vddの電位の正のDC電源端子16と、大地電位(すなわち、接地電位)の負のDC電源端子18を備えた、集積回路チップ上の相補形金属酸化膜半導体(CMOS)回路である。データ・ソースまたはクロック・ソースとすることが可能な電圧源12の2レベル出力は、一般に、1.0Vddと0Vddの電位間においてスイッチし(すなわち、切りかわり)、これらの電位間において、持続時間の短い正及び負に向かう遷移を生じる。一般には、集積回路上にある他の回路要素及び/またはオフ・チップ(すなわち、チップ外の)回路要素である負荷14は、特定の時間に作動する、負荷14の回路数に応じて、大きく変動する。
【0018】
駆動回路10には、電圧源12の出力によって同時または並列に駆動されるよう接続されたインバータ20及び22が含まれている。駆動回路10には、電圧源12に接続するための入力端子39が含まれ、また、負荷14を駆動するようにDC回路に接続された出力端子26を含む出力段24も含まれている。出力段24は、それぞれが電圧制御式分路スイッチ・キャパシタ32及び34を含むDC回路28及び30を介して、インバータ20及び22の出力電圧に応答するように接続されている。
【0019】
インバータ20には、PFET36及びNFET38の形をとる相補形トランジスタが含まれており、それらのゲート電極は、電圧源12の2レベル出力によって並列(または同時)に駆動されるように接続され、それらのソース・ドレイン経路は、PFET及びNFETのゲート電極に印加される電圧によって相補的にオン及びオフにされる。PFET36及びNFET38のソース・ドレイン経路は、互いに、及び、DC電源端子16及び18間に直列に接続されている。抵抗インピーダンス、すなわち、抵抗器40は、インバータ20のPFETとNFETのドレイン間において、PFET36及びNFET38のソース・ドレイン経路に直列に接続されている。抵抗インピーダンスとして抵抗器40を利用するのは、(1)より小さい抵抗を実現することが可能になり、(2)集積回路の温度及び電源電圧の変動、及び、集積回路チップ処理に関して、抵抗値のより優れた安定性が得られるので、有利である。DC回路28の第1の端部は、抵抗器40の一方の側における共通端子、及び、PFET36のドレイン電極に接続されている。
【0020】
インバータ22は、PFET42及びNFET44と、抵抗器46の形をとる抵抗インピーダンスを含んでいるという点において、インバータ20と同様である。PFET42及びNFET44のゲート電極は、電圧源12の出力電圧によって並列(または同時)に駆動されるように接続され、PFET42及びNFET44のソース・ドレイン経路は、互いに、及び、抵抗器46と直列に接続されている。しかし、抵抗器46の共通端子及びNFET44のドレインが、DC回路30の第1の端部に接続されているので、インバータ22は、インバータ20と異なっている。インバータ20及び22は、従って、その出力端子に対して、電源電圧1.0Vdd及び0Vddにほぼ等しい電圧を選択的に供給するためのスイッチング回路とみなすことが可能である。
【0021】
出力段24には、ソース・ドレイン経路が、DC電源端子16及び18間において互いに直列に接続された、PFET48及びNFET50が含まれている。PFET48及びNFET50のドレイン電極は、負荷14に接続された出力端子26に対する共通接続を備えている。PFET48及びNFET50は、ゲート電極が、それぞれ、DC回路28及び30の第2の端部に接続されている。PFET48及びNFET50のゲート電極は、それぞれ、分路スイッチ・キャパシタ32及び34の第1の電極に接続されている。スイッチ・キャパシタ32の第2の電極は、接地DC電源端子18に接続され、一方、スイッチ・キャパシタ34の第2の電極は、+Vdd電源端子16に接続されている。スイッチ・キャパシタ32及び34の電極が、PFET48及びNFET50のゲート電極、及び、電源端子16及び18における定電圧に接続されているので、スイッチ・キャパシタ両端間の波形は、負荷14が出力段24から引き出す電流とは無関係である。PFET48及びNFET50は、しきい値を有しており、(1)PFET48のしきい値電圧未満及びそれを超える電圧が、PFET48のゲート電極に印加されるのに応答して、それぞれ、PFETのソース・ドレイン経路がオン及びオフになり、また、(2)NFET50のしきい値電圧未満及びそれを超える電圧が、NFET50のゲート電極に印加されるのに応答して、それぞれ、NFETのソース・ドレイン経路がオフ及びオンになる。
【0022】
望ましい実施態様の場合、スイッチ・キャパシタ32及び34は、それぞれ、NFET52及びPFET54を含む電圧制御式スイッチ・キャパシタである。スイッチ・キャパシタ32及び34のそれぞれの電極の一方は、それぞれ、NFET52及びPFET54のゲート電極をなしている。スイッチ・キャパシタ32及び34のそれぞれの電極のもう一方は、それぞれ、NFET52及びPFET54のソース・ドレイン経路をなしている。NFET52のソース電極及びドレイン電極は、互いに、及び、接地端子18に接続され、一方、PFET54のソース電極及びドレイン電極は、互いに、及び、+Vdd電源端子16に接続されている。NFET52及びPFET54のそれぞれには、ゲート電極とソース・ドレイン経路の間に絶縁体が含まれている。NFET52及びPFET54は、絶縁体にかかる電圧がしきい値電圧を超えるのに応答して、絶縁体間に有限のキャパシタンス(容量)値を有する。NFET52及びPFET54の絶縁体にかかる電圧がしきい値未満になるのに応答して、各絶縁体のインピーダンスを開路とみなすことができる。
【0023】
PFET48及びNFET50のしきい値を含む図1の回路構成によれば、PFET48及びNFET50のソース・ドレイン経路が同時にオンになることはない。従って、クローバー電流が、PFET48とNFET50のソース・ドレイン経路を通って、電源端子16と18の間を流れることはない。図1の回路構成は、それぞれ、NFET52及びPFET54を含む電圧制御式スイッチ・キャパシタ32及び34の動作、及び、スイッチ・キャパシタと、インバータ20及び22、並びに、PFET48及びNFET50のゲート電極との接続方法のために、高速動作にも適している。
【0024】
次に、図面のうち、図1の回路の動作を説明するのに役立つ図2を参照することにする。2レベル波形60によって表示された、50−50のデューティ・サイクルの電圧源12の出力電圧が例示されているが、もちろん、電圧源12の出力は、クロック・ソースまたはデータ・ソースに適した任意のデューティ・サイクルを有することが可能である。
【0025】
電圧源の出力値が1.0Vddである電圧源12の半サイクルにおいて、NFET38及び44がオンになり、PFET36及び42がオフになる。従って、端子18における接地電圧にほぼ等しい電圧が、低インピーダンスを介して、DC回路28の第1の端部(PFET36のドレイン)に供給され、PFET38のソース・ドレイン経路及び抵抗器40がオンになる(すなわち、電流が流れる)。同時に、端子18における接地電圧が、低インピーダンスを介して、DC回路30の第1の入力端部(NFET44のドレイン)に供給され、NFET44のソース・ドレイン経路がオンになる。電圧源12の出力電圧値が1.0Vddである半サイクルの終了直前に、インバータ20及び22によって、接地端子18の電圧にほぼ等しい低電圧がPFET48及びNFET50のゲート電極に供給され、PFET及びNFETが、それぞれ、オン及びオフになる。さらに、この時点において、NFET52のゲート電極及びそのソース・ドレイン経路が、両方とも、ほぼ接地電位であるため、NFET52の絶縁体にはほとんど電圧がかからず、その結果、NFET52はオフになり、スイッチ・キャパシタ32は、(オフになって)回路から切り離される。対照的に、(1)NFET44が、オンになって、DC経路30の入力がほぼ接地電位、すなわち、0Vddになり、(2)PFET54のソース・ドレイン経路が1.0Vddであるため、有限のキャパシタンス値を有する、オンになったPFET54の絶縁体に、1.0Vddにほぼ等しい電圧がかかることになる。
【0026】
電圧源12の出力電圧値が0Vddである電圧源12の半サイクルにおいて、NFET38及び44がオフになり、PFET36及び42がオンになる。従って、端子16における1.0Vddの電圧が、低インピーダンスを介して、DC回路28の第1の入力端部(PFET36のドレイン)に供給され、PFET36のソース・ドレイン経路がオンになる。同時に、端子16における1.0Vddにほぼ等しい電圧が、低インピーダンスを介して、DC回路30の第1の端部(NFET44のドレイン)に供給され、PFET42のソース・ドレイン経路及び抵抗器46がオンになる。電圧源12の出力電圧値が0Vddである半サイクルの終了直前に、インバータ20及び22によって、電源端子16の1.0Vdd電圧にほぼ等しい高電圧がPFET48及びNFET50のゲート電極に印加され、PFET及びNFETが、それぞれ、オフ及びオンになる。さらに、この時点において、PFET54のゲート電極及びそのソース・ドレイン経路が、両方とも、ほぼ1.0Vddであるため、PFET54の絶縁体両端の電圧差がほとんど無くなり、その結果、PFET54はオフになり、スイッチ・キャパシタ34は、回路から切り離される。対照的に、(1)PFET36がオンになって、DC経路28の入力がほぼ1.0Vddになり、(2)NFET52のソース・ドレイン経路が接地電位であるため、有限のキャパシタンス値を有する、オンになったNFET52の絶縁体には、1.0Vddにほぼ等しい電圧がかかることになる。
【0027】
波形62及び63によって示すように、インターバル64において、PFET48がオンになり、インターバル66において、NFET50がオンになる。インターバル64及び66は、交番し、相互に排他的である。
【0028】
波形60によって示すように、1.0Vddから0Vddに向かう、電圧源12の電圧の持続時間の短い負に向かう遷移68の開始時及びその間、PFET36は、急速に、オフ状態からオン状態に移行し、一方、NFET38は、急速に、オン状態からオフ状態に移行する。スイッチ・キャパシタ32は、基本的に、この時点において開路であるため、DC回路28の入力におけるPFET36のドレインの電圧は急速に正方向に変化し、これにより、波形69で示されるPFET48のゲートに印加される電圧は、波形部分70によって示すように、0Vddにほぼ等しい値から1.0Vddにほぼ等しい値に急速に変化することになる。この結果、PFET48が、波形62のインターバル64の終端における負に向かう遷移によって示すように、オン状態からオフ状態に急速に変化するが、オフになったスイッチ・キャパシタ32にかかる電圧にはすぐに影響することはない。
【0029】
負に向かう遷移68の開始時及びその間、PFET42は、急速に、オフ状態からオン状態に移行し、一方、NFET44は、急速に、オン状態からオフ状態に移行する。スイッチ・キャパシタ34は、負に向かう遷移68の開始時において1.0Vddまで完全に充電されているため、抵抗器46を流れる電流が、突然変化することはないが、主として、抵抗器46の値及びスイッチ・キャパシタ34の有限のキャパシタンスによって決まる速度で、指数関数的に増大する。抵抗器46を流れる電流が指数関数的に増大すると、スイッチ・キャパシタ34両端間及びNFET50のゲートとソース間の電圧が、NFET50のゲート電極とソース電極間の電圧を表わす、波形74の一部72によって示されるように、指数関数的に上昇する。
【0030】
波形部分72の開始時、NFET50のゲートにかかる電圧は、図2の場合、0.33Vddであると想定される、NFETのしきい値より小さい。従って、NFET50は、負に向かう遷移68に後続する所定の期間(インターバル)にわたって、オフのままである。この所定の期間中、PFET48及びNFET50は、クローバー電流が、そのソース・ドレイン経路を通って、電源端子16と18の間に流れるの阻止するために、両方ともオフである。波形63のインターバル66の開始時における正に向かう遷移によって示されるように、NFET50のゲートにかかる電圧が、波形部分72において、そのNFETのしきい値と交差するのに応答して、NFET50はオンになり、この結果、インターバル66において、電流が負荷14とNFET50の間に流れることが可能になる。
【0031】
電圧源12の電圧が0Vddに等しい間、指数関数的電流が、スイッチ・キャパシタ34と抵抗器46を通って流れ続けるので、波形74の一部76によって示されるように、NFET50のゲートに印加される電圧の勾配が漸減することになる。目標電圧である1.0Vddを迅速に実現できるようにするために、波形部分76において、0.67Vddである図2に例示のPFETのしきい値において、PFET54がオフにされる。PFET54をオフにする結果として、NFET50のゲートにおける電圧が、波形74の一部78によって示されるように、いっそう急速に上昇し、波形部分76と78の間において、波形74に「キンク(ねじれ)」が生じることになる。波形74は、波形60の正に向かう遷移80が生じる直前に、目標値である1.0Vddに達する。
【0032】
電圧源12の半サイクル全体にわたって、電圧源は、駆動回路10に0Vddの電圧を印加するが、PFET48のゲートにおける電圧は、波形69の波形部分82によって示されるように、ほぼ1.0Vddのままである。これは、PFET36によって、端子16における1.0Vddの電圧がPFET48のゲートに結合されるためである。
【0033】
駆動回路10には、波形60の正に向かう遷移80に応答して、負に向かう遷移68に応答して生じる作用に対する相補性の作用が生じることになる。従って、抵抗器46を流れる電流が、波形74の一部84によって示される、NFET50のゲートにおける電圧と同様に突然減少する。その結果、NFET50は、インターバル66の終了時における波形63の負の遷移によって示されるように、突然、オン状態からオフ状態に移行する。正に向かう遷移80に応答して、PFET48のゲート電圧が、波形69の一部86によって示されるように、指数関数的に低下する。PFET48は、図2において0.67Vddと想定されているしきい値と交差するまでオフのままである。波形部分86が0.67Vddのしきい値と交差するのに応答して、PFET48は、インターバル64の開始時における波形62の正に向かう遷移によって示されるようにオンになる。スイッチ・キャパシタ32両端の電圧は、図2において0.33Vddと想定されているNFET52のしきい値に達するまで、指数関数的に低下し続ける。スイッチキャパシタ32両端の電圧がスイッチ・キャパシタ32のしきい値と交差するのに応答して、スイッチ・キャパシタはオフになり、波形68の勾配は、波形部分88によって示されるように上昇する。スイッチ・キャパシタ32の両端、及び、PFET48のゲートにおける電圧は、波形60の次の負に向かう遷移68の直前に、0Vddにほぼ等しい目標値に達する。このように動作は継続する。
【0034】
本発明の特定の実施態様について説明し図示したが、特許請求の範囲において規定された本発明の真の思想及び範囲を逸脱することなく、具体的に図示し、説明した実施態様の細部に種々の変更を加えることが可能であることは明かである。例えば、トランジスタ及びスイッチ・キャパシタにFETを用いるのは、集積回路にとって特に有利であるが、本発明の原理は、バイポーラ・トランジスタ及びバラクターダイオードにも適用可能である。
【0035】
以下においては、本発明の種々の構成要件の組み合わせからなる例示的な実施態様を示す。
1.第1と第2のレベルを有し、前記レベル間で遷移する電圧源(12)に接続するための入力端子(39)と、
第1及び第2の逆の導電タイプのトランジスタ(48,50)を含むドライバであって、前記トランジスタの各々が、制御電極と、前記制御電極に印加される電圧があるしきい値の両側(またはそれぞれの側)になるのに応答してオン及びオフに切り換えられる経路を含み、前記第1及び第2のトランジスタの経路が、(例えば逆極性の)電源端子(16、18)間に直列に接続される、ドライバと、
前記経路間にある出力端子(26)と、
前記第1の端子(39)と前記制御電極との間に接続されて、前記第1及び第2のトランジスタ経路が、(a)前記電圧源が第1のレベルの間、オン及びオフになり、(b)前記電圧源が第2のレベルの間、オフ及びオンになるようにする回路要素(28、30)と、
前記第1の端子と前記ドライバの間に接続されて、前記第1と第2のレベル間における遷移中に、前記第1及び第2のトランジスタの経路が同時にオンになるのを阻止するための少なくとも1つのスイッチ・キャパシタ(32、34)
を備える、回路。
2.前記少なくとも1つのスイッチ・キャパシタ(32、34)にかかる電圧が、前記第1と第2のレベルの間において、あるしきい値電圧の両側間で変化するのに応答して、前記少なくとも1つのスイッチ・キャパシタ(32、34)が、有限のキャパシタンス値とほぼ開路との間でスイッチされる、上項1に記載の回路。
3.前記少なくとも1つのスイッチ・キャパシタに、前記第1及び第2のトランジスタの前記制御電極への前記遷移の結合を遅延させるためにそれぞれ接続される、第1及び第2の電圧制御式スイッチ・キャパシタが含まれる、上項1又は2に記載の回路。
4.前記第1及び第2のスイッチ・キャパシタが、それぞれ、前記第1及び第2のトランジスタの前記制御電極と分路をなすように接続されており、これにより、(a)前記第1のスイッチ・キャパシタが、第1の電圧しきい値の第1の側において有限のキャパシタンス値を有し、前記第1のしきい値の第2の側においてほぼ開路になり、(b)前記第2のスイッチ・キャパシタが、第2の電圧しきい値の第2の側において有限のキャパシタンス値を有し、前記第2のしきい値の第1の側においてほぼ開路になることと、前記第1及び第2のしきい値が、互いに異なり、前記第1と第2のレベルの間にあることからなる、上項3に記載の回路。
5.前記第1及び第2のトランジスタが、それぞれ、PFET及びNFETであり、前記第1及び第2の分路スイッチ・キャパシタが、それぞれ、NFET及びPFETである、上項1〜4のいずれかに記載の回路。
6.前記入力端子における電圧に応答して、前記第1及び第2の分路スイッチ・キャパシタに電流を供給するようにそれぞれ接続される第1及び第2の抵抗性インピーダンスをさらに含む、上項4または5に記載の回路。
7.第1及び第2のインバータ(20,22)をさらに含み、各インバータが、(a)前記第1及び第2のインバータが前記入力端子における電圧に同時に応答できるようにするための入力端子と、(b)出力端子を備えており、前記第1のインバータの前記出力端子が、第1のDC経路を介して、前記第1のキャパシタ及び前記第1のトランジスタの前記制御電極に電流を供給するように接続され、前記第2のインバータの前記出力端子が、第2のDC経路を介して、前記第2のキャパシタ及び前記第2のトランジスタの前記制御電極に電流を供給するように接続されることからなる、上項1〜6のいずれかに記載の回路。
8.前記第1及び第2のトランジスタが電界効果トランジスタであり、前記第1及び第2のインバータが電界効果トランジスタから構成され、前記第1及び第2のキャパシタが電界効果デバイスから構成され、前記電界効果トランジスタ及びデバイスの全てが、集積回路チップ上に含まれており、前記第1及び第2の電界効果トランジスタ及び前記第1及び第2のインバータと回路をなすようにそれぞれ接続された第1及び第2の抵抗器を含み、前記第1及び第2の抵抗器が、それぞれ、前記第1及び第2のインバータに含まれる、上項7に記載の回路。
9.ドライバの動作方法であって、前記ドライバは、第1及び第2の逆の導電タイプのトランジスタ(48、50)と出力端子と第1及び第2のスイッチ・キャパシタ(32,34)を含み、第1及び第2の逆の導電タイプのトランジスタはそれぞれ、制御電極と、前記制御電極に印加される電圧に応答して制御される1対のさらに他の電極間の経路を含み、前記経路は、(例えば逆極性の)電源端子(16、18)間に直列に接続されており、前記出力端子は、前記直列に接続された経路(26)間にあり、前記第1及び第2のスイッチ・キャパシタは、前記制御電極に分路をなすようにそれぞれ接続されており、
第1のインターバルにおいて、
(a)前記第1のトランジスタの前記制御電極に第1の値の第1の電圧を印加し、
(b)前記第2のスイッチ・キャパシタに第1の値の電圧を印加し、
(c)前記第2のトランジスタの前記制御電極に前記第1の値の第2の電圧を印加することによって、前記第2のスイッチ・キャパシタが充電され、かつ、前記第1のスイッチ・キャパシタがオフになる間に、前記第1及び第2のトランジスタの経路をそれぞれオン及びオフにするステップと、
第2のインターバルにおいて、
(a)前記第1のトランジスタの前記制御電極に第2の値の前記第1の電圧を印加し、
(b)前記第1のスイッチ・キャパシタに前記第1の値の電圧を印加し、
(c)前記第2のトランジスタの前記制御電極に前記第2の値の前記第2の電圧を印加することによって、前記第2のスイッチ・キャパシタがオフになり、かつ、前記第1のスイッチ・キャパシタが充電される間に、前記第1と第2のトランジスタの経路をそれぞれオフ及びオンにするステップと、
前記第1と第2のインターバルの間の第1の遷移期間の初期部分において、
前記第1のスイッチ・キャパシタがオフのままであり、かつ、前記第2のスイッチ・キャパシタが充電される間に、前記第1の電圧を前記第1の値から前記第2の値に向かって変化させることによって、前記第1のトランジスタの経路をオフにする一方で、前記第2のトランジスタの経路をオフに維持するステップと、
前記第1の遷移期間の第2の部分において、
前記第2のスイッチ・キャパシタの電荷を変化させて、前記第2の電圧の値を前記第1の値から前記第2の値に向かって変化させることによって、前記第2のトランジスタの経路をオンにし、前記第1のトランジスタの経路をオフに維持するステップと、
前記第2と第1のインターバルの間の第2の遷移期間の初期部分において、
前記第2スイッチ・キャパシタがオフのままであり、かつ、前記第1のスイッチ・キャパシタが充電される間に、前記第2の電圧を前記第2の値から前記第1の値に向かって変化させることによって、前記第2のトランジスタの経路をオフにする一方で、前記第1のトランジスタの経路をオフに維持するステップと、
前記第2の遷移期間の第2の部分において、
前記第1のスイッチ・キャパシタの電荷を変化させて、前記第1の電圧の値を前記第2の値から前記第1の値に向かって変化させることによって、前記第1のトランジスタの経路をオンにし、前記第2のトランジスタの経路をオフに維持するステップ
を含む、方法。
10.前記第1のトランジスタの前記制御電極に印加される前記第1の電圧の値が前記第1の値に達する前に、前記第1の遷移期間の前記第2の部分において、前記第1のスイッチ・キャパシタをオフにするステップと、
前記第1のトランジスタの前記制御電極に印加される前記第2の電圧の値が前記第2の値に達する前に、前記第2の遷移期間の前記第2の部分において、前記第2のスイッチ・キャパシタをオフにするステップをさらに含む、上項9に記載の方法。
【0036】
本発明の集積回路ドライバは、DC電源端子間に互いに直列に接続されたPFET及びNFETのソース・ドレイン経路を有する出力段を備える。1対のCMOSインバータは、PFETとNFETのゲート電極の2レベル信号駆動に同時に応答する。これらのインバータは、出力段のPFETとNFETのゲート電極に分路を形成するようにそれぞれ接続された電圧制御式スイッチ・キャパシタとして機能するところのNFET及びPFETデバイスに接続された抵抗を備える。これらのインバータ、抵抗及びキャパシタにより、出力段のPFET及びNFETが同時にオンになるのが阻止される。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、集積回路のドライバを構成する出力段のトランジスタが同時にオンになるのが阻止されるので、集積回路の消費電力の低減等を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の望ましい1実施態様の回路図である。
【図2】図1の回路の動作を説明するのに役立つ一連の波形図である。
【符号の説明】
12 電圧源
16、18 入力端子(電源端子)
20、22 インバータ
26 出力端子
28、30 回路要素(DC回路)
32、34 スイッチ・キャパシタ
39 入力端子
48、50 トランジスタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に、駆動回路、及び、その操作方法に関するものであり、とりわけ、スイッチ・キャパシタを含む回路要素による2レベル電圧源の第1と第2の電圧レベル間における遷移に応答して、同時に導通するのが阻止される、第1と第2の逆導電タイプのトランジスタを含む駆動回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
集積回路チップに特によく用いられる、あるタイプの駆動回路には、それぞれが、制御電極と、1対の他の電極間においてオン及びオフにされる経路を含む、第1と第2の逆導電タイプのトランジスタが含まれている。各経路は、あるしきい値の両側にある、特定のトランジスタの制御電極に印加される電圧に応答して、オン及びオフになる。第1及び第2のトランジスタの経路は、DC電源の端子間に直列に接続されている。直列に接続された経路間にある出力端子によって、負荷が駆動される。
【0003】
典型的な集積回路チップの場合、トランジスタは、逆導電タイプの金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)であり、制御電極がゲート電極であり、他の電極は、ソース電極とドレイン電極である。こうしたドライバには、正(極性)チャネル電界効果トランジスタ(PFET)と、負(極性)チャネル電界効果トランジスタ(NFET)が含まれている。各電界効果トランジスタ(FET)のソース電極とドレイン電極間におけるスイッチ経路は、ソース・ドレイン経路と呼ばれる場合が多く、PFET及びNFETのソース・ドレイン経路は、電源の逆極性端子間に直列に接続されている。
【0004】
典型的な集積回路チップには、通常は電源端子における電圧にほぼ等しい、第1と第2の電圧レベル間において正及び負に向かう遷移を生じる2レベルソース(ここでは2レベル電圧源)に応答する、こうしたドライバが多数含まれている。2レベル電圧源は、データ・ソースまたはクロック・ソースとすることが可能である。2レベル電圧源が第1の電圧レベル(低電圧レベル)になるのに応答して、PFET及びNFETが、それぞれ、オン及びオフになり、一方、2レベル電圧源が第2の電圧レベル(高電圧レベル)になるのに応答して、NFET及びPFETが、それぞれ、オン及びオフになる。2レベル電圧源が第1及び第2の電圧レベルにある間、オフであるNFETまたはPFETのソース・ドレイン経路によって、比較的高いインピーダンスが生じるので、ドライバのPFET及びNFETの両方とも、ほとんど電流が流れることはない。電力消費を最小限に抑えるには、PFET及びNFETは、遷移中、同時にオンになるべきではない。
【0005】
典型的な集積回路チップにおける上記タイプのドライバの多くは、遷移に対して同時に応答する。上記タイプのドライバの多くが、遷移に対して同時に応答し、これらのドライバの各々のPFET及びNFETが、遷移中、同時にオンになった場合、クローバー(crow bar)電流としばしば呼ばれるかなりの量の電流が、電源から引き出されることになる。電流が大幅に増大すると、集積回路チップが過熱し、電源端子間にかなりの電圧降下を生じることになる可能性がある。エミッタ・コレクタ経路が直列に接続されたPNP及びNPNトランジスタを含むバイポーラ・ドライバにも、同様の問題が生じる可能性がある。
【0006】
従来、この問題を解決するためのアプローチの1つには、集積回路の製造における処理変数、並びに、回路を担持する集積回路チップの電源電圧及び温度が変動する結果として回路素子に生じる変化を考慮した、複雑な回路構成が必要とされた。もう1つの複雑なアプローチには、多くの電界効果トランジスタを接続することが必要とされた。これらの複雑な回路は、集積回路チップ上においてかなりの量のスペースを占有し、さらなる電力を消費するので、結果として、チップが不必要に加熱される可能性が生じる。
【0007】
従来のコンデンサが、ソース・ドレイン経路が直列に接続された逆の導電タイプの電界効果トランジスタのゲート電極に対して、負帰還経路をなすように接続されている、先行技術による回路が存在する。従来のコンデンサの利用に関する問題は、結果として、こうしたコンデンサに加えられる遷移に応答することになる指数関数的波形の勾配が、コンデンサ両端の電圧がDC電源電圧に関連した目標値に近づくにつれて、大幅に緩やかになるという点である。従って、従来のコンデンサの利用は、通常、数百MHzを超えて動作する集積回路に関連したような、高周波動作には適合しない。この先行技術による回路の場合、電界効果トランジスタは、両方とも、遷移中、同時にオンになり、結果として、かなりの電流が流れることになるように思われる。この先行技術による回路のもう1つの問題は、抵抗器ではなく、追加の電界効果トランジスタのソース・ドレイン経路を介して、コンデンサの充電及び放電が行われるという点にある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
集積回路の消費電力の低減等を行うために、ドライバ回路を改良することが本発明の課題である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の態様の1つによれば、駆動回路には、第1と第2のレベルを有し、そのレベル間で遷移を生じる電圧源に接続するための入力端子が含まれている。駆動回路には、それぞれが、制御電極と、制御電極に印加される電圧があるしきい値の両側のそれぞれになるのに応答して、1対の他の電極間においてオン及びオフにされる経路とを含む、第1と第2の(それぞれが)逆の導電タイプのトランジスタが含まれている。第1と第2のトランジスタの経路は、電源端子間に直列に接続されている。第1の端子と制御電極間に接続される回路構成によって、(1)電圧源が第1のレベルにある間、第1及び第2のトランジスタの経路が、それぞれ、オン及びオフになり、(2)電圧源が第2のレベルにある間、第1及び第2のトランジスタの経路が、それぞれ、オフ及びオンになる。第1の端子とドライバの間に接続された少なくとも1つのキャパシタ(コンデンサ。ここでは、スイッチ・キャパシタ)によって、第1と第2のレベル間における遷移に応答して、第1と第2のトランジスタの経路が同時にオンになるのが阻止される。
【0010】
少なくとも1つのスイッチ・キャパシタが、それぞれ、第1と第2のトランジスタの制御電極への遷移の結合を遅延させるために接続される、第1と第2の電圧制御式スイッチ・キャパシタを含むのが望ましい。
【0011】
望ましい実施態様の場合、第1と第2の逆導電タイプのトランジスタは、逆導電タイプの電界効果トランジスタ、すなわち、PFET及びNFETである。この実施態様の場合、第1と第2のスイッチ・キャパシタは、それぞれ、第1と第2のトランジスタの導電タイプとは逆の導電タイプの第3と第4の電界効果トランジスタであることが望ましい。第1と第3のトランジスタのゲート電極は、互いに接続されており、第2と第4のトランジスタのゲート電極は、互いに接続されている。第3のトランジスタのソース・ドレイン経路は、電源端子の一方に接続され、第4のトランジスタのソース・ドレイン経路は、もう一方の電源端子に接続されている。
【0012】
第1と第2のスイッチ・キャパシタは、電圧源に応答するように接続された第1と第2のインバータ回路によって充電及び放電されるのが望ましい。各インバータ回路には、1対の逆の導電タイプのトランジスタが含まれており、それらのトランジスタの各々が、制御電極と、制御電極に印加される電圧があるしきい値の両側(のそれぞれ)になるのに応答して、1対の他の電極間においてオン及びオフにされる経路を含む。各インバータのトランジスタの経路は、電源端子間に直列に接続されている。各インバータには、特定のインバータのトランジスタの経路に接続された抵抗性のインピーダンス(以下、抵抗インピーダンス)が含まれている。インバータ及びその抵抗インピーダンスは、(1)電圧源の電圧が第1のレベルにある間、電流が、第1のインバータの抵抗インピーダンスを流れるが、第2のインバータの抵抗インピーダンスには流れないように、また、(2)電圧源の電圧が第2のレベルにある間、電流が、第2のインバータの抵抗インピーダンスを流れるが、第1のインバータの抵抗インピーダンスには流れないように接続されている。上記構成によれば、第1と第2のトランジスタのスイッチングに関して優れた制御が可能になり、同時に、その回路構成の所要電力は最小限に抑えられる。
【0013】
駆動回路が集積回路チップ上にある望ましい実施態様の場合、第1と第2の逆導電タイプのトランジスタは、逆導電タイプの電界効果トランジスタ、すなわち、PFET及びNFETであり、インバータには、やはり、逆導電タイプの電界効果トランジスタ(FET)が含まれるのが望ましい。集積回路チップにおける抵抗インピーダンスは、FETのソース・ドレイン・インピーダンスでは通常実現できない、比較的値の低い抵抗器であるのが好ましい。抵抗器の低い値は、遅延時間を比較的短くすることができるので、高周波数の使用にとって望ましい。抵抗器の抵抗インピーダンスは、ソース・ドレイン経路に伴う、チップ処理、電圧、温度の関数としての値の大幅な変動を被ることがないので、抵抗器には、FETソース・ドレイン経路に対する利点もある。
【0014】
本発明のもう1つの態様は、それぞれが、制御電極と、制御電極に印加される電圧に応答して制御される、1対のさらに他の電極間の経路を含む、第1と第2の逆導電タイプのトランジスタを備えるドライバを動作させる方法に関するものである。第1と第2のトランジスタの経路は、逆の電源端子間(例えば、逆極性の端子間)に直列に接続される。直列に接続された経路間には、出力端子が設けられている。第1と第2のスイッチ・キャパシタは、それぞれ、制御電極と分路をなすように接続される。この方法には、第1のインターバル(間隔)において、(1)第1のトランジスタの制御電極に第1の値の第1の電圧を印加し、(2)第2のスイッチ・キャパシタの両端に第1の値の電圧を印加し、及び(3)第2のトランジスタの制御電極に第1の値の第2の電圧を印加することにより、第2のスイッチ・キャパシタが充電され、第1のスイッチ・キャパシタがオフになる間に、それぞれ、第1及び第2のトランジスタの経路をオン及びオフにするステップが含まれる。第2のインターバル(間隔)においては、(1)第1のトランジスタの制御電極に第2の値の第1の電圧を印加し、(2)第1のスイッチ・キャパシタの両端に第1の値の電圧を印加し、及び(3)第2のトランジスタの制御電極に第2の値の第2の電圧を印加することにより、第2のスイッチ・キャパシタがオフになり、第1のスイッチ・キャパシタが充電される間、それぞれ、第1及び第2のトランジスタの経路をオフ及びオンにする。第1と第2のインターバルの間の第1の遷移期間の初期部分においては、第1のスイッチ・キャパシタがオフのままで、第2のスイッチ・キャパシタが充電される間、第1の電圧を第1の値から第2の値に変化させることによって、第1のトランジスタの経路をオフにし、一方、第2のトランジスタの経路をオフに維持する。第1の遷移期間の第2の部分においては、第2のスイッチ・キャパシタの電荷を変化させて、第2の電圧の値を第1の値から第2の値に変化させることによって、第2のトランジスタの経路をオンにし、第1の経路をオフに維持する。第2と第1のインターバルの間の第2の遷移期間の初期部分においては、第2スイッチ・キャパシタがオフのままであり、第1のスイッチ・キャパシタが充電される間、第2の電圧を第2の値から第1の値に変化させることによって、第2のトランジスタの経路をオフにし、一方、第1のトランジスタの経路をオフに維持する。第2の遷移期間の第2の部分においては、第1のスイッチ・キャパシタの電荷を変化させて、第1の電圧の値を第2の値から第1の値に変化させることによって、第1のトランジスタの経路をオンにし、第2のトランジスタの経路をオフに維持する。
【0015】
望ましい実施態様の場合、第1のスイッチ・キャパシタは、第1のトランジスタの制御電極に印加される第1の電圧の値が第1の値に達する前に、第1の遷移期間の第2の部分においてオフにされ、第2のスイッチ・キャパシタは、第1のトランジスタの制御電極に印加される第2の電圧の値が第2の値に達する前に、第2の遷移期間の第2の部分においてオフにされる。第1および第2のスイッチ・キャパシタは、それぞれ、第1および第2のスイッチ・キャパシタに関連した第1及び第2のしきい値の両側において値を有する第1及び第2の電圧に応答して、オン及びオフされるのが望ましい。
【0016】
本発明の以上の及びそれ以外の目的、特徴、及び、利点については、とりわけ、添付の図面と併せ読めば、その特定の実施態様に関する下記の詳細な説明を検討することによって明らかになるであろう。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、図面のうち図1を参照すると、2レベル電圧源12と負荷14の間に接続された駆動回路10が例示されている。駆動回路10、電圧源12、及び、負荷14は、+Vddの電位の正のDC電源端子16と、大地電位(すなわち、接地電位)の負のDC電源端子18を備えた、集積回路チップ上の相補形金属酸化膜半導体(CMOS)回路である。データ・ソースまたはクロック・ソースとすることが可能な電圧源12の2レベル出力は、一般に、1.0Vddと0Vddの電位間においてスイッチし(すなわち、切りかわり)、これらの電位間において、持続時間の短い正及び負に向かう遷移を生じる。一般には、集積回路上にある他の回路要素及び/またはオフ・チップ(すなわち、チップ外の)回路要素である負荷14は、特定の時間に作動する、負荷14の回路数に応じて、大きく変動する。
【0018】
駆動回路10には、電圧源12の出力によって同時または並列に駆動されるよう接続されたインバータ20及び22が含まれている。駆動回路10には、電圧源12に接続するための入力端子39が含まれ、また、負荷14を駆動するようにDC回路に接続された出力端子26を含む出力段24も含まれている。出力段24は、それぞれが電圧制御式分路スイッチ・キャパシタ32及び34を含むDC回路28及び30を介して、インバータ20及び22の出力電圧に応答するように接続されている。
【0019】
インバータ20には、PFET36及びNFET38の形をとる相補形トランジスタが含まれており、それらのゲート電極は、電圧源12の2レベル出力によって並列(または同時)に駆動されるように接続され、それらのソース・ドレイン経路は、PFET及びNFETのゲート電極に印加される電圧によって相補的にオン及びオフにされる。PFET36及びNFET38のソース・ドレイン経路は、互いに、及び、DC電源端子16及び18間に直列に接続されている。抵抗インピーダンス、すなわち、抵抗器40は、インバータ20のPFETとNFETのドレイン間において、PFET36及びNFET38のソース・ドレイン経路に直列に接続されている。抵抗インピーダンスとして抵抗器40を利用するのは、(1)より小さい抵抗を実現することが可能になり、(2)集積回路の温度及び電源電圧の変動、及び、集積回路チップ処理に関して、抵抗値のより優れた安定性が得られるので、有利である。DC回路28の第1の端部は、抵抗器40の一方の側における共通端子、及び、PFET36のドレイン電極に接続されている。
【0020】
インバータ22は、PFET42及びNFET44と、抵抗器46の形をとる抵抗インピーダンスを含んでいるという点において、インバータ20と同様である。PFET42及びNFET44のゲート電極は、電圧源12の出力電圧によって並列(または同時)に駆動されるように接続され、PFET42及びNFET44のソース・ドレイン経路は、互いに、及び、抵抗器46と直列に接続されている。しかし、抵抗器46の共通端子及びNFET44のドレインが、DC回路30の第1の端部に接続されているので、インバータ22は、インバータ20と異なっている。インバータ20及び22は、従って、その出力端子に対して、電源電圧1.0Vdd及び0Vddにほぼ等しい電圧を選択的に供給するためのスイッチング回路とみなすことが可能である。
【0021】
出力段24には、ソース・ドレイン経路が、DC電源端子16及び18間において互いに直列に接続された、PFET48及びNFET50が含まれている。PFET48及びNFET50のドレイン電極は、負荷14に接続された出力端子26に対する共通接続を備えている。PFET48及びNFET50は、ゲート電極が、それぞれ、DC回路28及び30の第2の端部に接続されている。PFET48及びNFET50のゲート電極は、それぞれ、分路スイッチ・キャパシタ32及び34の第1の電極に接続されている。スイッチ・キャパシタ32の第2の電極は、接地DC電源端子18に接続され、一方、スイッチ・キャパシタ34の第2の電極は、+Vdd電源端子16に接続されている。スイッチ・キャパシタ32及び34の電極が、PFET48及びNFET50のゲート電極、及び、電源端子16及び18における定電圧に接続されているので、スイッチ・キャパシタ両端間の波形は、負荷14が出力段24から引き出す電流とは無関係である。PFET48及びNFET50は、しきい値を有しており、(1)PFET48のしきい値電圧未満及びそれを超える電圧が、PFET48のゲート電極に印加されるのに応答して、それぞれ、PFETのソース・ドレイン経路がオン及びオフになり、また、(2)NFET50のしきい値電圧未満及びそれを超える電圧が、NFET50のゲート電極に印加されるのに応答して、それぞれ、NFETのソース・ドレイン経路がオフ及びオンになる。
【0022】
望ましい実施態様の場合、スイッチ・キャパシタ32及び34は、それぞれ、NFET52及びPFET54を含む電圧制御式スイッチ・キャパシタである。スイッチ・キャパシタ32及び34のそれぞれの電極の一方は、それぞれ、NFET52及びPFET54のゲート電極をなしている。スイッチ・キャパシタ32及び34のそれぞれの電極のもう一方は、それぞれ、NFET52及びPFET54のソース・ドレイン経路をなしている。NFET52のソース電極及びドレイン電極は、互いに、及び、接地端子18に接続され、一方、PFET54のソース電極及びドレイン電極は、互いに、及び、+Vdd電源端子16に接続されている。NFET52及びPFET54のそれぞれには、ゲート電極とソース・ドレイン経路の間に絶縁体が含まれている。NFET52及びPFET54は、絶縁体にかかる電圧がしきい値電圧を超えるのに応答して、絶縁体間に有限のキャパシタンス(容量)値を有する。NFET52及びPFET54の絶縁体にかかる電圧がしきい値未満になるのに応答して、各絶縁体のインピーダンスを開路とみなすことができる。
【0023】
PFET48及びNFET50のしきい値を含む図1の回路構成によれば、PFET48及びNFET50のソース・ドレイン経路が同時にオンになることはない。従って、クローバー電流が、PFET48とNFET50のソース・ドレイン経路を通って、電源端子16と18の間を流れることはない。図1の回路構成は、それぞれ、NFET52及びPFET54を含む電圧制御式スイッチ・キャパシタ32及び34の動作、及び、スイッチ・キャパシタと、インバータ20及び22、並びに、PFET48及びNFET50のゲート電極との接続方法のために、高速動作にも適している。
【0024】
次に、図面のうち、図1の回路の動作を説明するのに役立つ図2を参照することにする。2レベル波形60によって表示された、50−50のデューティ・サイクルの電圧源12の出力電圧が例示されているが、もちろん、電圧源12の出力は、クロック・ソースまたはデータ・ソースに適した任意のデューティ・サイクルを有することが可能である。
【0025】
電圧源の出力値が1.0Vddである電圧源12の半サイクルにおいて、NFET38及び44がオンになり、PFET36及び42がオフになる。従って、端子18における接地電圧にほぼ等しい電圧が、低インピーダンスを介して、DC回路28の第1の端部(PFET36のドレイン)に供給され、PFET38のソース・ドレイン経路及び抵抗器40がオンになる(すなわち、電流が流れる)。同時に、端子18における接地電圧が、低インピーダンスを介して、DC回路30の第1の入力端部(NFET44のドレイン)に供給され、NFET44のソース・ドレイン経路がオンになる。電圧源12の出力電圧値が1.0Vddである半サイクルの終了直前に、インバータ20及び22によって、接地端子18の電圧にほぼ等しい低電圧がPFET48及びNFET50のゲート電極に供給され、PFET及びNFETが、それぞれ、オン及びオフになる。さらに、この時点において、NFET52のゲート電極及びそのソース・ドレイン経路が、両方とも、ほぼ接地電位であるため、NFET52の絶縁体にはほとんど電圧がかからず、その結果、NFET52はオフになり、スイッチ・キャパシタ32は、(オフになって)回路から切り離される。対照的に、(1)NFET44が、オンになって、DC経路30の入力がほぼ接地電位、すなわち、0Vddになり、(2)PFET54のソース・ドレイン経路が1.0Vddであるため、有限のキャパシタンス値を有する、オンになったPFET54の絶縁体に、1.0Vddにほぼ等しい電圧がかかることになる。
【0026】
電圧源12の出力電圧値が0Vddである電圧源12の半サイクルにおいて、NFET38及び44がオフになり、PFET36及び42がオンになる。従って、端子16における1.0Vddの電圧が、低インピーダンスを介して、DC回路28の第1の入力端部(PFET36のドレイン)に供給され、PFET36のソース・ドレイン経路がオンになる。同時に、端子16における1.0Vddにほぼ等しい電圧が、低インピーダンスを介して、DC回路30の第1の端部(NFET44のドレイン)に供給され、PFET42のソース・ドレイン経路及び抵抗器46がオンになる。電圧源12の出力電圧値が0Vddである半サイクルの終了直前に、インバータ20及び22によって、電源端子16の1.0Vdd電圧にほぼ等しい高電圧がPFET48及びNFET50のゲート電極に印加され、PFET及びNFETが、それぞれ、オフ及びオンになる。さらに、この時点において、PFET54のゲート電極及びそのソース・ドレイン経路が、両方とも、ほぼ1.0Vddであるため、PFET54の絶縁体両端の電圧差がほとんど無くなり、その結果、PFET54はオフになり、スイッチ・キャパシタ34は、回路から切り離される。対照的に、(1)PFET36がオンになって、DC経路28の入力がほぼ1.0Vddになり、(2)NFET52のソース・ドレイン経路が接地電位であるため、有限のキャパシタンス値を有する、オンになったNFET52の絶縁体には、1.0Vddにほぼ等しい電圧がかかることになる。
【0027】
波形62及び63によって示すように、インターバル64において、PFET48がオンになり、インターバル66において、NFET50がオンになる。インターバル64及び66は、交番し、相互に排他的である。
【0028】
波形60によって示すように、1.0Vddから0Vddに向かう、電圧源12の電圧の持続時間の短い負に向かう遷移68の開始時及びその間、PFET36は、急速に、オフ状態からオン状態に移行し、一方、NFET38は、急速に、オン状態からオフ状態に移行する。スイッチ・キャパシタ32は、基本的に、この時点において開路であるため、DC回路28の入力におけるPFET36のドレインの電圧は急速に正方向に変化し、これにより、波形69で示されるPFET48のゲートに印加される電圧は、波形部分70によって示すように、0Vddにほぼ等しい値から1.0Vddにほぼ等しい値に急速に変化することになる。この結果、PFET48が、波形62のインターバル64の終端における負に向かう遷移によって示すように、オン状態からオフ状態に急速に変化するが、オフになったスイッチ・キャパシタ32にかかる電圧にはすぐに影響することはない。
【0029】
負に向かう遷移68の開始時及びその間、PFET42は、急速に、オフ状態からオン状態に移行し、一方、NFET44は、急速に、オン状態からオフ状態に移行する。スイッチ・キャパシタ34は、負に向かう遷移68の開始時において1.0Vddまで完全に充電されているため、抵抗器46を流れる電流が、突然変化することはないが、主として、抵抗器46の値及びスイッチ・キャパシタ34の有限のキャパシタンスによって決まる速度で、指数関数的に増大する。抵抗器46を流れる電流が指数関数的に増大すると、スイッチ・キャパシタ34両端間及びNFET50のゲートとソース間の電圧が、NFET50のゲート電極とソース電極間の電圧を表わす、波形74の一部72によって示されるように、指数関数的に上昇する。
【0030】
波形部分72の開始時、NFET50のゲートにかかる電圧は、図2の場合、0.33Vddであると想定される、NFETのしきい値より小さい。従って、NFET50は、負に向かう遷移68に後続する所定の期間(インターバル)にわたって、オフのままである。この所定の期間中、PFET48及びNFET50は、クローバー電流が、そのソース・ドレイン経路を通って、電源端子16と18の間に流れるの阻止するために、両方ともオフである。波形63のインターバル66の開始時における正に向かう遷移によって示されるように、NFET50のゲートにかかる電圧が、波形部分72において、そのNFETのしきい値と交差するのに応答して、NFET50はオンになり、この結果、インターバル66において、電流が負荷14とNFET50の間に流れることが可能になる。
【0031】
電圧源12の電圧が0Vddに等しい間、指数関数的電流が、スイッチ・キャパシタ34と抵抗器46を通って流れ続けるので、波形74の一部76によって示されるように、NFET50のゲートに印加される電圧の勾配が漸減することになる。目標電圧である1.0Vddを迅速に実現できるようにするために、波形部分76において、0.67Vddである図2に例示のPFETのしきい値において、PFET54がオフにされる。PFET54をオフにする結果として、NFET50のゲートにおける電圧が、波形74の一部78によって示されるように、いっそう急速に上昇し、波形部分76と78の間において、波形74に「キンク(ねじれ)」が生じることになる。波形74は、波形60の正に向かう遷移80が生じる直前に、目標値である1.0Vddに達する。
【0032】
電圧源12の半サイクル全体にわたって、電圧源は、駆動回路10に0Vddの電圧を印加するが、PFET48のゲートにおける電圧は、波形69の波形部分82によって示されるように、ほぼ1.0Vddのままである。これは、PFET36によって、端子16における1.0Vddの電圧がPFET48のゲートに結合されるためである。
【0033】
駆動回路10には、波形60の正に向かう遷移80に応答して、負に向かう遷移68に応答して生じる作用に対する相補性の作用が生じることになる。従って、抵抗器46を流れる電流が、波形74の一部84によって示される、NFET50のゲートにおける電圧と同様に突然減少する。その結果、NFET50は、インターバル66の終了時における波形63の負の遷移によって示されるように、突然、オン状態からオフ状態に移行する。正に向かう遷移80に応答して、PFET48のゲート電圧が、波形69の一部86によって示されるように、指数関数的に低下する。PFET48は、図2において0.67Vddと想定されているしきい値と交差するまでオフのままである。波形部分86が0.67Vddのしきい値と交差するのに応答して、PFET48は、インターバル64の開始時における波形62の正に向かう遷移によって示されるようにオンになる。スイッチ・キャパシタ32両端の電圧は、図2において0.33Vddと想定されているNFET52のしきい値に達するまで、指数関数的に低下し続ける。スイッチキャパシタ32両端の電圧がスイッチ・キャパシタ32のしきい値と交差するのに応答して、スイッチ・キャパシタはオフになり、波形68の勾配は、波形部分88によって示されるように上昇する。スイッチ・キャパシタ32の両端、及び、PFET48のゲートにおける電圧は、波形60の次の負に向かう遷移68の直前に、0Vddにほぼ等しい目標値に達する。このように動作は継続する。
【0034】
本発明の特定の実施態様について説明し図示したが、特許請求の範囲において規定された本発明の真の思想及び範囲を逸脱することなく、具体的に図示し、説明した実施態様の細部に種々の変更を加えることが可能であることは明かである。例えば、トランジスタ及びスイッチ・キャパシタにFETを用いるのは、集積回路にとって特に有利であるが、本発明の原理は、バイポーラ・トランジスタ及びバラクターダイオードにも適用可能である。
【0035】
以下においては、本発明の種々の構成要件の組み合わせからなる例示的な実施態様を示す。
1.第1と第2のレベルを有し、前記レベル間で遷移する電圧源(12)に接続するための入力端子(39)と、
第1及び第2の逆の導電タイプのトランジスタ(48,50)を含むドライバであって、前記トランジスタの各々が、制御電極と、前記制御電極に印加される電圧があるしきい値の両側(またはそれぞれの側)になるのに応答してオン及びオフに切り換えられる経路を含み、前記第1及び第2のトランジスタの経路が、(例えば逆極性の)電源端子(16、18)間に直列に接続される、ドライバと、
前記経路間にある出力端子(26)と、
前記第1の端子(39)と前記制御電極との間に接続されて、前記第1及び第2のトランジスタ経路が、(a)前記電圧源が第1のレベルの間、オン及びオフになり、(b)前記電圧源が第2のレベルの間、オフ及びオンになるようにする回路要素(28、30)と、
前記第1の端子と前記ドライバの間に接続されて、前記第1と第2のレベル間における遷移中に、前記第1及び第2のトランジスタの経路が同時にオンになるのを阻止するための少なくとも1つのスイッチ・キャパシタ(32、34)
を備える、回路。
2.前記少なくとも1つのスイッチ・キャパシタ(32、34)にかかる電圧が、前記第1と第2のレベルの間において、あるしきい値電圧の両側間で変化するのに応答して、前記少なくとも1つのスイッチ・キャパシタ(32、34)が、有限のキャパシタンス値とほぼ開路との間でスイッチされる、上項1に記載の回路。
3.前記少なくとも1つのスイッチ・キャパシタに、前記第1及び第2のトランジスタの前記制御電極への前記遷移の結合を遅延させるためにそれぞれ接続される、第1及び第2の電圧制御式スイッチ・キャパシタが含まれる、上項1又は2に記載の回路。
4.前記第1及び第2のスイッチ・キャパシタが、それぞれ、前記第1及び第2のトランジスタの前記制御電極と分路をなすように接続されており、これにより、(a)前記第1のスイッチ・キャパシタが、第1の電圧しきい値の第1の側において有限のキャパシタンス値を有し、前記第1のしきい値の第2の側においてほぼ開路になり、(b)前記第2のスイッチ・キャパシタが、第2の電圧しきい値の第2の側において有限のキャパシタンス値を有し、前記第2のしきい値の第1の側においてほぼ開路になることと、前記第1及び第2のしきい値が、互いに異なり、前記第1と第2のレベルの間にあることからなる、上項3に記載の回路。
5.前記第1及び第2のトランジスタが、それぞれ、PFET及びNFETであり、前記第1及び第2の分路スイッチ・キャパシタが、それぞれ、NFET及びPFETである、上項1〜4のいずれかに記載の回路。
6.前記入力端子における電圧に応答して、前記第1及び第2の分路スイッチ・キャパシタに電流を供給するようにそれぞれ接続される第1及び第2の抵抗性インピーダンスをさらに含む、上項4または5に記載の回路。
7.第1及び第2のインバータ(20,22)をさらに含み、各インバータが、(a)前記第1及び第2のインバータが前記入力端子における電圧に同時に応答できるようにするための入力端子と、(b)出力端子を備えており、前記第1のインバータの前記出力端子が、第1のDC経路を介して、前記第1のキャパシタ及び前記第1のトランジスタの前記制御電極に電流を供給するように接続され、前記第2のインバータの前記出力端子が、第2のDC経路を介して、前記第2のキャパシタ及び前記第2のトランジスタの前記制御電極に電流を供給するように接続されることからなる、上項1〜6のいずれかに記載の回路。
8.前記第1及び第2のトランジスタが電界効果トランジスタであり、前記第1及び第2のインバータが電界効果トランジスタから構成され、前記第1及び第2のキャパシタが電界効果デバイスから構成され、前記電界効果トランジスタ及びデバイスの全てが、集積回路チップ上に含まれており、前記第1及び第2の電界効果トランジスタ及び前記第1及び第2のインバータと回路をなすようにそれぞれ接続された第1及び第2の抵抗器を含み、前記第1及び第2の抵抗器が、それぞれ、前記第1及び第2のインバータに含まれる、上項7に記載の回路。
9.ドライバの動作方法であって、前記ドライバは、第1及び第2の逆の導電タイプのトランジスタ(48、50)と出力端子と第1及び第2のスイッチ・キャパシタ(32,34)を含み、第1及び第2の逆の導電タイプのトランジスタはそれぞれ、制御電極と、前記制御電極に印加される電圧に応答して制御される1対のさらに他の電極間の経路を含み、前記経路は、(例えば逆極性の)電源端子(16、18)間に直列に接続されており、前記出力端子は、前記直列に接続された経路(26)間にあり、前記第1及び第2のスイッチ・キャパシタは、前記制御電極に分路をなすようにそれぞれ接続されており、
第1のインターバルにおいて、
(a)前記第1のトランジスタの前記制御電極に第1の値の第1の電圧を印加し、
(b)前記第2のスイッチ・キャパシタに第1の値の電圧を印加し、
(c)前記第2のトランジスタの前記制御電極に前記第1の値の第2の電圧を印加することによって、前記第2のスイッチ・キャパシタが充電され、かつ、前記第1のスイッチ・キャパシタがオフになる間に、前記第1及び第2のトランジスタの経路をそれぞれオン及びオフにするステップと、
第2のインターバルにおいて、
(a)前記第1のトランジスタの前記制御電極に第2の値の前記第1の電圧を印加し、
(b)前記第1のスイッチ・キャパシタに前記第1の値の電圧を印加し、
(c)前記第2のトランジスタの前記制御電極に前記第2の値の前記第2の電圧を印加することによって、前記第2のスイッチ・キャパシタがオフになり、かつ、前記第1のスイッチ・キャパシタが充電される間に、前記第1と第2のトランジスタの経路をそれぞれオフ及びオンにするステップと、
前記第1と第2のインターバルの間の第1の遷移期間の初期部分において、
前記第1のスイッチ・キャパシタがオフのままであり、かつ、前記第2のスイッチ・キャパシタが充電される間に、前記第1の電圧を前記第1の値から前記第2の値に向かって変化させることによって、前記第1のトランジスタの経路をオフにする一方で、前記第2のトランジスタの経路をオフに維持するステップと、
前記第1の遷移期間の第2の部分において、
前記第2のスイッチ・キャパシタの電荷を変化させて、前記第2の電圧の値を前記第1の値から前記第2の値に向かって変化させることによって、前記第2のトランジスタの経路をオンにし、前記第1のトランジスタの経路をオフに維持するステップと、
前記第2と第1のインターバルの間の第2の遷移期間の初期部分において、
前記第2スイッチ・キャパシタがオフのままであり、かつ、前記第1のスイッチ・キャパシタが充電される間に、前記第2の電圧を前記第2の値から前記第1の値に向かって変化させることによって、前記第2のトランジスタの経路をオフにする一方で、前記第1のトランジスタの経路をオフに維持するステップと、
前記第2の遷移期間の第2の部分において、
前記第1のスイッチ・キャパシタの電荷を変化させて、前記第1の電圧の値を前記第2の値から前記第1の値に向かって変化させることによって、前記第1のトランジスタの経路をオンにし、前記第2のトランジスタの経路をオフに維持するステップ
を含む、方法。
10.前記第1のトランジスタの前記制御電極に印加される前記第1の電圧の値が前記第1の値に達する前に、前記第1の遷移期間の前記第2の部分において、前記第1のスイッチ・キャパシタをオフにするステップと、
前記第1のトランジスタの前記制御電極に印加される前記第2の電圧の値が前記第2の値に達する前に、前記第2の遷移期間の前記第2の部分において、前記第2のスイッチ・キャパシタをオフにするステップをさらに含む、上項9に記載の方法。
【0036】
本発明の集積回路ドライバは、DC電源端子間に互いに直列に接続されたPFET及びNFETのソース・ドレイン経路を有する出力段を備える。1対のCMOSインバータは、PFETとNFETのゲート電極の2レベル信号駆動に同時に応答する。これらのインバータは、出力段のPFETとNFETのゲート電極に分路を形成するようにそれぞれ接続された電圧制御式スイッチ・キャパシタとして機能するところのNFET及びPFETデバイスに接続された抵抗を備える。これらのインバータ、抵抗及びキャパシタにより、出力段のPFET及びNFETが同時にオンになるのが阻止される。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、集積回路のドライバを構成する出力段のトランジスタが同時にオンになるのが阻止されるので、集積回路の消費電力の低減等を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の望ましい1実施態様の回路図である。
【図2】図1の回路の動作を説明するのに役立つ一連の波形図である。
【符号の説明】
12 電圧源
16、18 入力端子(電源端子)
20、22 インバータ
26 出力端子
28、30 回路要素(DC回路)
32、34 スイッチ・キャパシタ
39 入力端子
48、50 トランジスタ
Claims (10)
- 第1と第2のレベルを有し、前記レベル間で遷移する電圧源(12)に接続するための入力端子(39)と、
第1及び第2の逆の導電タイプのトランジスタ(48,50)を含むドライバであって、前記トランジスタの各々が、制御電極と、前記制御電極に印加される電圧があるしきい値の両側(またはそれぞれの側)になるのに応答してオン及びオフに切り換えられる経路を含み、前記第1及び第2のトランジスタの経路が、(例えば逆極性の)電源端子(16、18)間に直列に接続される、ドライバと、
前記経路間にある出力端子(26)と、
前記第1の端子(39)と前記制御電極との間に接続されて、前記第1及び第2のトランジスタ経路が、(a)前記電圧源が第1のレベルの間、オン及びオフになり、(b)前記電圧源が第2のレベルの間、オフ及びオンになるようにする回路要素(28、30)と、
前記第1の端子と前記ドライバの間に接続されて、前記第1と第2のレベル間における遷移中に、前記第1及び第2のトランジスタの経路が同時にオンになるのを阻止するための少なくとも1つのスイッチ・キャパシタ(32、34)
を備える、回路。 - 前記少なくとも1つのスイッチ・キャパシタ(32、34)にかかる電圧が、前記第1と第2のレベルの間において、あるしきい値電圧の両側間で変化するのに応答して、前記少なくとも1つのスイッチ・キャパシタ(32、34)が、有限のキャパシタンス値とほぼ開路との間でスイッチされる、請求項1に記載の回路。
- 前記少なくとも1つのスイッチ・キャパシタに、前記第1及び第2のトランジスタの前記制御電極への前記遷移の結合を遅延させるためにそれぞれ接続される、第1及び第2の電圧制御式スイッチ・キャパシタが含まれる、請求項1又は2に記載の回路。
- 前記第1及び第2のスイッチ・キャパシタが、それぞれ、前記第1及び第2のトランジスタの前記制御電極と分路をなすように接続されており、これにより、(a)前記第1のスイッチ・キャパシタが、第1の電圧しきい値の第1の側において有限のキャパシタンス値を有し、前記第1のしきい値の第2の側においてほぼ開路になり、(b)前記第2のスイッチ・キャパシタが、第2の電圧しきい値の第2の側において有限のキャパシタンス値を有し、前記第2のしきい値の第1の側においてほぼ開路になることと、前記第1及び第2のしきい値が、互いに異なり、前記第1と第2のレベルの間にあることからなる、請求項3に記載の回路。
- 前記第1及び第2のトランジスタが、それぞれ、PFET及びNFETであり、前記第1及び第2の分路スイッチ・キャパシタが、それぞれ、NFET及びPFETである、請求項1〜4のいずれかに記載の回路。
- 前記入力端子における電圧に応答して、前記第1及び第2の分路スイッチ・キャパシタに電流を供給するようにそれぞれ接続される第1及び第2の抵抗性インピーダンスをさらに含む、請求項4または5に記載の回路。
- 第1及び第2のインバータ(20,22)をさらに含み、各インバータが、(a)前記第1及び第2のインバータが前記入力端子における電圧に同時に応答できるようにするための入力端子と、(b)出力端子を備えており、前記第1のインバータの前記出力端子が、第1のDC経路を介して、前記第1のキャパシタ及び前記第1のトランジスタの前記制御電極に電流を供給するように接続され、前記第2のインバータの前記出力端子が、第2のDC経路を介して、前記第2のキャパシタ及び前記第2のトランジスタの前記制御電極に電流を供給するように接続されることからなる、請求項1〜6のいずれかに記載の回路。
- 前記第1及び第2のトランジスタが電界効果トランジスタであり、前記第1及び第2のインバータが電界効果トランジスタから構成され、前記第1及び第2のキャパシタが電界効果デバイスから構成され、前記電界効果トランジスタ及びデバイスの全てが、集積回路チップ上に含まれており、前記第1及び第2の電界効果トランジスタ及び前記第1及び第2のインバータと回路をなすようにそれぞれ接続された第1及び第2の抵抗器を含み、前記第1及び第2の抵抗器が、それぞれ、前記第1及び第2のインバータに含まれる、請求項7に記載の回路。
- ドライバの動作方法であって、前記ドライバは、第1及び第2の逆の導電タイプのトランジスタ(48、50)と出力端子と第1及び第2のスイッチ・キャパシタ(32,34)を含み、第1及び第2の逆の導電タイプのトランジスタはそれぞれ、制御電極と、前記制御電極に印加される電圧に応答して制御される1対のさらに他の電極間の経路を含み、前記経路は、(例えば逆極性の)電源端子(16、18)間に直列に接続されており、前記出力端子は、前記直列に接続された経路(26)間にあり、前記第1及び第2のスイッチ・キャパシタは、前記制御電極に分路をなすようにそれぞれ接続されており、
第1のインターバルにおいて、
(a)前記第1のトランジスタの前記制御電極に第1の値の第1の電圧を印加し、
(b)前記第2のスイッチ・キャパシタに第1の値の電圧を印加し、
(c)前記第2のトランジスタの前記制御電極に前記第1の値の第2の電圧を印加することによって、前記第2のスイッチ・キャパシタが充電され、かつ、前記第1のスイッチ・キャパシタがオフになる間に、前記第1及び第2のトランジスタの経路をそれぞれオン及びオフにするステップと、
第2のインターバルにおいて、
(a)前記第1のトランジスタの前記制御電極に第2の値の前記第1の電圧を印加し、
(b)前記第1のスイッチ・キャパシタに前記第1の値の電圧を印加し、
(c)前記第2のトランジスタの前記制御電極に前記第2の値の前記第2の電圧を印加することによって、前記第2のスイッチ・キャパシタがオフになり、かつ、前記第1のスイッチ・キャパシタが充電される間に、前記第1と第2のトランジスタの経路をそれぞれオフ及びオンにするステップと、
前記第1と第2のインターバルの間の第1の遷移期間の初期部分において、
前記第1のスイッチ・キャパシタがオフのままであり、かつ、前記第2のスイッチ・キャパシタが充電される間に、前記第1の電圧を前記第1の値から前記第2の値に向かって変化させることによって、前記第1のトランジスタの経路をオフにする一方で、前記第2のトランジスタの経路をオフに維持するステップと、
前記第1の遷移期間の第2の部分において、
前記第2のスイッチ・キャパシタの電荷を変化させて、前記第2の電圧の値を前記第1の値から前記第2の値に向かって変化させることによって、前記第2のトランジスタの経路をオンにし、前記第1のトランジスタの経路をオフに維持するステップと、
前記第2と第1のインターバルの間の第2の遷移期間の初期部分において、
前記第2スイッチ・キャパシタがオフのままであり、かつ、前記第1のスイッチ・キャパシタが充電される間に、前記第2の電圧を前記第2の値から前記第1の値に向かって変化させることによって、前記第2のトランジスタの経路をオフにする一方で、前記第1のトランジスタの経路をオフに維持するステップと、
前記第2の遷移期間の第2の部分において、
前記第1のスイッチ・キャパシタの電荷を変化させて、前記第1の電圧の値を前記第2の値から前記第1の値に向かって変化させることによって、前記第1のトランジスタの経路をオンにし、前記第2のトランジスタの経路をオフに維持するステップ
を含む、方法。 - 前記第1のトランジスタの前記制御電極に印加される前記第1の電圧の値が前記第1の値に達する前に、前記第1の遷移期間の前記第2の部分において、前記第1のスイッチ・キャパシタをオフにするステップと、
前記第1のトランジスタの前記制御電極に印加される前記第2の電圧の値が前記第2の値に達する前に、前記第2の遷移期間の前記第2の部分において、前記第2のスイッチ・キャパシタをオフにするステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
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