JP2004043473A - 抗菌性添加剤及びかかる抗菌性添加剤を含むインク組成物 - Google Patents

抗菌性添加剤及びかかる抗菌性添加剤を含むインク組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】表面乾燥を防ぎ,貯蔵安定性を図り,インク内のバクテリアなどの生成及び成長を防止しつつ一般の染料や顔料との相容性にも優れる抗菌性添加剤及びそれを含むインク組成物を提供する。
【解決手段】次の化学式を有する抗菌性物質と所定の添加剤が化学反応して結合した化合物である抗菌性添加剤と,着色剤,溶媒及び前記抗菌性添加剤を含むインク組成物を製造する。このとき,下記の化学式中のRは,水素原子,ヒドロキシ基,アミノ基等を,R〜Rは水素原子,ハロゲン原子,アミノ基等を表わす。
Figure 2004043473

【選択図】なし

Description

 本発明は,抗菌性添加剤及びこの抗菌性添加剤を含むインク組成物に係り,さらに詳しくは抗菌機能のある化合物をインク組成物のうち湿潤剤または貯蔵安定剤と結合させて抗菌性が付与された抗菌性添加剤とこの抗菌性添加剤を含むインク組成物に関する。
 本発明に係る抗菌性添加剤とこの抗菌性添加剤を含むインク組成物の利用分野は,例えば塗料,ペイント,インクなどがあり,そのうちプリンタ用インク組成物,特にインクジェットプリンタ用インク組成物が代表的である。インクジェットプリンタ用インク組成物として利用する場合を以下で具体的に説明する。
 プリンタによる印字方式は,非接触プリント方式と接触プリント方式の二種に大別される。このうち,インクジェットプリントは,非接触プリント方式の一つであって,接触プリント方式に比べて低騒音であり,レーザービームプリンタに比べてカラー具現が容易であるという長所がある。
 インクジェットプリント方式は,再び二種類の方式があるが,連続噴射インクジェット方式とドロップオンデマンド(drop-on-demand:DOD)方式とに区分される。連続噴射インクジェット方式は,インクがオリフィスまたはノズルが圧力によって連続的に噴射される。噴射されたインクは,オリフィスから所定の距離に液滴を形成しつつ撹乱される。この液滴は分散されながらデジタルデータ信号に合わせて電荷を帯び電磁気場を通過しつつ各液滴の軌道が調節され,再循環されるか,または記録媒体上の所定位置上のガーター(gutter)に向かう。ドロップオンデマンド方式は,液滴がデジタルデータ信号に合わせてオリフィスから記録媒体上の位置に早速噴射される。記録媒体上に噴射されない液滴は,形成,放出されない。
 ドロップオンデマンド方式は,インク回復,電荷,または偏向を求めないため連続噴射方式に比べて遥かに簡単である。ドロップオンデマンド型インクジェット方式には二種類があり,すなわちサーマルインクジェット(またはバブルジェット(登録商標)とも呼ばれる)方式と圧電式インクジェット方式である。
 サーマルインクジェット方式は,インクを加熱して発生するバブルの膨張から発生する圧力を用いて噴射する。サーマルインクジェット方式は,高速の液滴を生産しノズルの極めて近接した間隔を許容する。このようなサーマルインクジェット方式の導入によってドロップオンデマンド方式は,連続噴射方式に比べて,さらに単純で安価な高速印字能力が維持されるプリンタを提供できるようになった。
 一方,圧電式インクジェット方式は,電気によって力学的に液滴に変形を引き起こす圧電板を用いて圧力を発生させインクを噴射する。このような圧電式インクジェット方式は,圧電板の割りと大きいサイズがノズルの近接した間隔を妨害し,そのような圧電板の物理的制限がインク液滴の速度を低下させる結果を引き起こす。低い液滴速度は,液滴速度変化に対する耐性を深刻に減少させ,またこれは良質の印刷品質を提供するところに影響を及ぼす。圧電式インクジェット方式を採用したドロップオンデマンド方式は,印字速度が遅いという短所も指摘されている。
 一方,最近は,インクジェットプリンタのドットサイズが小さくなる傾向があり,高解像度で高品質の印字物が求められている。一層小さいドットサイズを得るためにインクジェットプリンタのヘッドが一層少ないノズル開口部を有するが,そのようなノズル開口部は詰まりやすくなり,インクジェット液滴は,大きさに影響を与える沈澱物などによって性能が左右される。インク配合物の成分がノズル詰まりに影響を与えることはよく知られている事実であり,これを防止するために通常湿潤剤がインクジェット用インクに添加されている。
 また,インクジェットプリンタ用インク組成物は,基本的に着色剤,溶媒及び添加剤で構成される。しかし,これをインクジェットプリンタに適用してカラー印刷に応用するため,インク組成物はプリンタで期待された通りにジェッチングされる物質を有するべきであり,ジェッチングされた後対象媒体によく吸着または吸収され期待された通りの画像を示すべきである。従って,インク組成物は粘度,表面張力,画像の鮮明性,ジェッチング安定性,乾燥時間,滲み性,貯蔵安定性,カラー具現性,プリンタヘッド及び記録媒体との親和性,耐摩擦性,画像の耐水性などで適切な性能を示すべきなので,これを満たすために各種添加剤が混合される。このうち,インク組成物の貯蔵安定性を具現させるための添加剤中の一つとして,2-ピロリドン,N-メチル-2-ピロリドン,1,3-ジメチル-2-イミダゾルのような窒素を含んだ色々のヘテロ環化合物を用いる方法が提案されている(例えば,特許文献1〜9を参照。)。これらの特許文献に開示された特許に基づき添加剤として2-ピロリドン,N-メチルピロリドン,N-メチル-2-ピロリドン,1,3-ジメチル-2-イミダゾルリジノンのような窒素を含むヘテロ環化合物を使えば,貯蔵安定性,湿潤性及び乾燥性が改善される効果が得られる。
アメリカ特許第5,108,503号 アメリカ特許第5,858,075号 アメリカ特許第5,980,622号 アメリカ特許第5,990,202号 アメリカ特許第6,057,384号 アメリカ特許第5,641,346号 アメリカ特許第5,972,086号 アメリカ特許第6,039,796号 アメリカ特許第6,095,645号
 インクジェットプリンタ用インク組成物のうち着色剤として染料を使用する場合は,インクの耐水性と耐光性に劣るので,その使用が制限的である。一方,着色剤として顔料を使用する場合は染料を使用する場合に比べてインクの耐水性と耐光性に優れる。しかしながら,このような染料または顔料を着色剤として含むインク組成物は,バクテリアなどの生成によってインク特性が低下し,長期間貯蔵安定性に問題点が発生する。従って,バクテリアなどの生成及び成長を抑えるために別の抗菌剤を添加する方法が提案された。しかし,このような抗菌剤がインク組成物に添加される場合,抗菌剤がインク組成物のうち他の添加剤と結合して巨大分子を形成するので,インク絡みによるノズル詰まり現象が著しく増加し,均質性の確保が困難になる問題点があった。またこのような副作用を抑えられる抗菌剤を使用する場合は,抗菌性に弱くて長期間の貯蔵安定性が低下される場合があり,抗菌剤と相容性に優れた染料や顔料の選定が複雑となり最適の色相具現が困難であるという問題点があった。
 本発明は,前述したような問題点を解決するために案出されたもので,本発明の目的は,抗菌性のある化合物をインク組成物のうち湿潤剤または貯蔵安定剤として添加される物質と化学反応を通して結合させた抗菌性添加剤を提供することによって,表面乾燥を防止し貯蔵安定性を図り,インク内のバクテリアなどの生成及び成長を防止しつつ,一般の染料や顔料との相容性にも優れた抗菌性添加剤及びこの抗菌性添加剤を含むインク組成物を提供することにある。
 上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,以下の化学式(1)を有する抗菌性物質と所定の添加剤が化学反応して結合した化合物であることを特徴とする。
Figure 2004043473
 上記の化学式において,Rは,水素原子,ヒドロキシ基,アミノ基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つ,及びR,R,R,R,R及びRは,それぞれ独立して水素原子,ハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,置換されたまたは置換されないCからC30のアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアルケニル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアルキニル基,置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアリル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアリルアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアリル基,及び置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つである。
 このとき,置換されたまたは置換されないCからC30のアルキル基は,CからC30の直鎖状または分枝状のアルキルラジカルを含むこととしてもよい。
 アルキルラジカルの例を挙げれば,メチル,エチル,n-プロピル,イソプロピル,n-ブチル,イソブチル,sec-ブチル,t-ブチル,ペンチル,イソアミル,ヘキシル,へプチル,オクチル,ノニル,デシル,ドデシルを含むが,これに限られない。
 ここで,置換されたCからC30のアルキル基,置換されたCからC30のアルケニル基,置換されたCからC30のアルキニル基,置換されたCからC30のヘテロアルキル基,置換されたCからC30のアリル基,置換されたCからC30のアリルアルキル基,置換されたCからC30のヘテロアリル基,及び置換されたCからC30のヘテロアリルアルキル基は,それぞれ独立して少なくとも一つの水素原子がハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,CからC20のアルキル基,CからC20のアルケニル基,CからC20のアルキニル基,CからC20のヘテロアルキル基,CからC20のアリル基,CからC20のアリルアルキル基,CからC20のヘテロアリル基,及びCからC20のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つに置換されることが望ましい。
 上記の化学式(1)の抗菌性物質と化学反応する添加剤は,湿潤剤または貯蔵安定剤である。ここで湿潤剤は,アルコール,ジオール,トリオール,ポリオール,ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコールで構成されたグループの中から選ばれたものを少なくとも一つ以上含むこととしてもよい。
 貯蔵安定剤は,置換されたまたは置換されない2-ピロリドン,N-メチルピロリドン,ピリジン,イミダゾル,ピペリジン,2-ピロリジノン,1次アミン,2次アミン,3次アミン,アマイド,ラクトン,及びラクタムで構成された含窒素化合物の中から選ばれたものを少なくとも一つ以上含むこととしてもよい。ここで,置換された含窒素化合物は,少なくとも一つ以上の水素原子がハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,CからC20のアルキル基,CからC20のアルケニル基,CからC20のアルキニル基,CからC20のヘテロアルキル基,CからC20のアリル基,CからC20のアリルアルキル基,CからC20のヘテロアリル基,及びCからC20のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つに置換されたものである。
 また,本発明の抗菌性添加剤は,上記で例示した湿潤剤と化学結合した抗菌性添加剤と貯蔵安定剤と化学結合した抗菌性添加剤のうち少なくとも一つ以上含むことができ,二種の抗菌性添加剤を全て含むこともできる。
 また,本発明の別の観点によれば,着色剤,溶媒及び抗菌性添加剤を含み,本インク組成物に含まれる抗菌性添加剤は,上記の化学式(1)で示される抗菌性物質と所定の添加剤が化学反応して結合した化合物であることを特徴とする。
 上記の化学式(1)において,Rは,水素原子,ヒドロキシ基,アミノ基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つ,及びR,R,R,R,R及びRは,それぞれ独立して水素原子,ハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,置換されたまたは置換されないCからC30のアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアルケニル基,置換されたまたは置換されないCからC30 のアルキニル基,置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアリル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアリルアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアリル基,及び置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つである。
 ここで置換されたまたは置換されないCからC30のアルキル基は,CからC30の直鎖状または分枝状のアルキルラジカルを含むことができ,このアルキルラジカルは,メチル,エチル,n-プロピル,イソプロピル,n-ブチル,イソブチル,sec-ブチル,t-ブチル,ペンチル,イソアミル,ヘキシル,へプチル,オクチル,ノニル,デシル,ドデシルで構成されたグループなどを含むが,これに限られない。
 ここで,置換されたCからC30のアルキル基,置換されたCからC30のアルケニル基,置換されたCからC30のアルキニル基,置換されたCからC30のヘテロアルキル基,置換されたCからC30のアリル基,置換されたCからC30のアリルアルキル基,置換されたCからC30のヘテロアリル基,及び置換されたCからC30のヘテロアリルアルキル基は,それぞれ独立して少なくとも一つの水素原子がハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,CからC20のアルキル基,CからC20のアルケニル基,CからC20のアルキニル基,CからC20のヘテロアルキル基,CからC20のアリル基,CからC20のアリルアルキル基,CからC20のヘテロアリル基,及びCからC20のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つに置換されることが望ましい。
 本発明のインク組成物に含まれる抗菌性添加剤において上記の化学式(1)の抗菌性物質と化学反応する添加剤は,湿潤剤または貯蔵安定剤である。
 ここで湿潤剤は,アルコール,ジオール,トリオール,ポリオール,ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコールで構成されたグループの中から選ばれたものを少なくとも一つ以上含むこととしてもよい。
 また,貯蔵安定剤は,置換されたまたは置換されない2-ピロリドン,N-メチルピロリドン,ピリジン,イミダゾル,ピペリジン,2-ピロリジノン,1次アミン,2次アミン,3次アミン,アマイド,ラクトン,及びラクタムで構成された含窒素化合物の中から選ばれたものを少なくとも一つ以上含むこととしてもよい。ここで置換された含窒素化合物は,少なくとも一つ以上の水素原子がハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,CからC20のアルキル基,CからC20のアルケニル基,CからC20のアルキニル基,CからC20のヘテロアルキル基,CからC20のアリル基,CからC20のアリルアルキル基,CからC20のヘテロアリル基,及びCからC20のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つに置換されたものである。
 また,本発明の抗菌性添加剤を含むインク組成物の抗菌性添加剤は,上記に例示した湿潤剤と化学結合した抗菌性添加剤と貯蔵安定剤と化学結合した抗菌性添加剤のうち少なくとも一つ以上含むことができ,二種の抗菌性添加剤を全て含むこともできる。
 本発明の抗菌性添加剤を含むインク組成物において,抗菌性添加剤は,インク組成物100重量部について0.1重量部から30重量部の範囲以内であることとしてもよい。
 溶媒は,水を単独で使用するもの,または水と有機溶媒を混合して使用することが可能である。
 水と有機溶媒を混合して使用する場合,有機溶媒の含量が上記のインク組成物100重量部について5重量部から50重量部の範囲以内のものとしてもよい。
 また,有機溶媒は,メチルアルコール,エチルアルコール,n-プロピルアルコール,イソプロピルアルコール,n-ブチルアルコール,sec-ブチルアルコール,t-ブチルアルコール,イソブチルアルコールで構成されたアルコール系溶媒;アセトン,メチルエチルケトン,ジアセトンアルコールで構成されたケトン系溶媒;エチルアセテート,エチルラクテートで構成されたエステル系溶媒;エチレングリコール,ジエチレングリコール,トリエチレングリコール,プロピレングリコール,ブチレングリコール,1,4-ブタンジオル,1,2,4-ブタントリオール,1,5-ペンタンジオール,1,2,6-ヘキサントリオール,ヘキシレングリコール,グリセロール,グリセロールエトキシレート,トリメチルプロパンエトキシレートで構成された多価アルコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル,エチレングリコールモノエチルエーテル,ジエチレングリコールメチルエーテル,ジエチレングリコールエチルエーテル,トリエチレングリコールモノメチルエーテル,トリエチレングリコールモノエチルで構成されたアルキルエーテル系溶媒;2-ピロリドン,N-メチルピロリドン,N-メチル-2-ピロリドンで構成された含窒素溶媒;及びジメチルスルホキシド,テトラメチレンスルホン,チオグリコールで構成された含硫溶媒とから構成されたグループの中から選ばれた化合物で製造された溶媒である。
 本発明に係るインク組成物のうち着色剤が顔料の場合,インク組成物は,分散剤をさらに含むこととしてもよい。
 この場合,分散剤は,ポリビニルアルコール,セルロース系ポリマー,エチレンオキシドに改質されたフェノール系ポリマー,エチレンオキシドポリマー,プロピレンオキシドポリマー,ソジウムポリアクリレート溶液,変成ポリアクリル樹脂溶液,低分子ポリカルボン酸ポリマーのアルキロールアンモニウム塩溶液,多機能性ポリマーのアルキロールアンモニウム溶液,ポリエーテルシロキサン共重合体,及びAが置換されたまたは置換されないCからC30のアクリル系モノマーの疏水性ホモポリマーまたはアクリル系モノマーのコポリマーであり,Bが置換されたまたは置換されないCからC30のアクリル系モノマーの親水性ポリマーまたはアクリル系モノマーのコポリマーよりなる親水性ポリマーであるAB構造を有するABポリマー及びBAB構造を有するBABポリマーとから構成されたグループの中から選ばれた物質を含むことが望ましく,特にABポリマーはアクリル酸/アクリレートコポリマー,メタクリル酸/メタクリレートコポリマーの中から選ばれたいずれか一つであり,上記のBABポリマーは,アクリル酸/ポリジアルキルシロキサン/アクリレートブロックコポリマーであることが望ましい。
 本発明に係るインク組成物は,粘度調節剤をさらに含む。インク組成物が粘度調節剤をさらに含む場合,粘度調節剤の含量はインク組成物100重量部について0.1重量部から10.0重量部の範囲以内のものが望ましい。また,粘度調節剤はカセイン,カルボキシメチルセルロース,ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコール,ポリビニルピロリドン,ポリエチレンイミン,ポリビニルアルコールで構成されたグループの中から選ばれた物質を含むことがさらに望ましい。
 また,本発明に係るインク組成物は,界面活性剤をさらに含むことができる。インク組成物が界面活性剤をさらに含む場合,界面活性剤は,CからC1000のアルキルカルボキシル酸の塩,CからC1000のアルキルスルホン酸の塩,CからC1000であるアルキルスルホン酸エステルの塩,CからC1000のアルキルベンゼンスルホン酸の塩で構成された陰イオン性界面活性剤,及びアルキル基がCからC1000であるポリオキシエチレンアルキルエーテル,アルキル基がCからC1000であるポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル,ポリオキシエチレン二次アルコールエーテル,ポリオキシエチレン-オキシプロピレンブロックコポリマー,ポリグリセリン脂肪酸エステル,ソルビタン脂肪酸エステルで構成された非イオン性界面活性剤とから構成されたグループの中から選ばれた物質を含むことが望ましいが,これに限られない。
 また,界面活性剤の含量は,インク組成物100重量部について0.1重量部から5重量部の範囲以内のものが望ましい。
 以下,本発明をさらに詳しく説明すれば次の通りである。
 本発明は,特定作用基を有する抗菌性物質と所定の添加剤が化学反応して結合した抗菌性添加剤及び該抗菌性添加剤を含むインクに関する。
 本発明に係る抗菌性添加剤は,抗菌性物質を他の添加剤と化学反応で結合させ抗菌性物質と結合する添加剤本来の機能を維持しつつ,同時に抗菌性の機能も兼備するものである。本発明に係る抗菌性添加剤の製造に使用される抗菌性物質は,以下の化学式(1)を有する化合物である。この化合物は,ベンゾイミダゾルとも呼ばれる。
Figure 2004043473
 ここで,Rは,水素原子,ヒドロキシ基,アミノ基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つ,及びR,R,R,R,R及びRは,それぞれ独立して水素原子,ハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,置換されたまたは置換されないCからC30のアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアルケニル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアルキニル基,置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアリル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアリルアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアリル基,及び置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つである。
 上記の化学式(1)で表す化合物のうち次の化学式(2)で表す化合物を抗菌性物質として使用するのがさらに望ましい。
Figure 2004043473
 ここで,Rは,水素原子,ヒドロキシ基,アミノ基及びカルボキシル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つ,及びR及びR10は,それぞれ独立して水素原子,ハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,置換されたまたは置換されないCからC30のアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアルケニル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアルキニル基,置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアリル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアリルアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアリル基,及び置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つである。
 上記化学式(1)及び化学式(2)の化合物のうち,Rグループについて具体的に説明すれば,次の通りである。
 アルキル基は,CからC30の直鎖状または分枝状ラジカルを含み,望ましくはCからC20の直鎖状または分枝状ラジカルを含む。さらに望ましくは,CからC12のラジカルを含むアルキル基である。このようなラジカルは,メチル,エチル,n-プロピル,イソプロピル,n-ブチル,イソブチル,sec-ブチル,t-ブチル,ペンチル,イソアミル,ヘキシル,へプチル,オクチル,ノニル,デシル,ドデシルで構成されたグループなどを含むが,これに限られない。
 また,アルキル基のうち一つ以上の水素原子は,ハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,CからC20のアルキル基,CからC20のアルケニル基,CからC20のアルキニル基,CからC20のヘテロアルキル基,CからC20のアリル基,CからC20のアリルアルキル基,CからC20のヘテロアリル基,及びCからC20のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つに置換され得る。
 アルケニル基またはアルキニル基は,上記のアルキル基においてアルキル基の中間または末端に炭素二重結合,または炭素三重結合を含有することを意味する。例えば,エチレン,プロピレン,ブチレン,ヘキシレン,アセチレンなどがある。アルケニル基またはアルキニル基のうち少なくとも一つ以上の水素原子は,ハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,CからC20のアルキル基,CからC20のアルケニル基,CからC20のアルキニル基,CからC20のヘテロアルキル基,CからC20のアリル基,CからC20のアリルアルキル基,CからC20のヘテロアリル基,及びCからC20のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つに置換され得る。
 ヘテロアルキル基は,前述したようなアルキル基が窒素原子,硫黄原子,酸素原子,及び燐原子の中から選ばれたいずれか一つを含んでいることを意味する。例えば,メトキシ,エトキシ,プロポキシ,ブトキシ及びt-ブトキシが挙げられる。置換基を有しているヘテロアルキル基の例を挙げれば,フルオロメトキシ,クロロメトキシ,トリフルオロメトキシ,トリフルオロエトキシ,フルオロエトキシ及びフルオロプロポキシのようなハロアルコキシラジカルがある。ヘテロアルキル基のうち少なくとも一つ以上の水素原子は,ハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,CからC20のアルキル基,CからC20のアルケニル基,CからC20のアルキニル基,CからC20のヘテロアルキル基,CからC20のアリル基,CからC20のアリルアルキル基,CからC20のヘテロアリル基,及びCからC20のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つに置換され得る。
 アリル基は,一つ以上の環を含むCからC30のカルボサイクル芳香族システムを意味し,この環は,ペンダント法で共に付着され,融合され得る。アリルという用語は,フェニール,ナフチル,リンダン及びビフェニールのような類似した芳香族ラジカルを含む。アリル基は,フェニールまたはナフチルであることが望ましい。またアリル基のうち少なくとも一つ以上の水素原子は,ハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,CからC20のアルキル基,CからC20のアルケニル基,CからC20のアルキニル基,Cから C20のヘテロアルキル基,CからC20のアリル基,CからC20のアリルアルキル基,CからC20のヘテロアリル基,及びCからC20のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つに置換され得る。
 アリルアルキル基は,前述したようなアリル基からアリル基の水素原子のうち一部が低級アルキル,すなわちメチル,エチルまたはプロピルのようなラジカルに置換されることを意味する。例えば,ベンジル,フェニールエチル,フェニールプロピル,フェニールイソプロピルなどが属する。アリルアルキル基のうち少なくとも一つ以上の水素原子はハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,CからC20のアルキル基,CからC20のアルケニル基,CからC20のアルキニル基,CからC20のヘテロアルキル基,CからC20のアリル基,CからC20のアリルアルキル基,CからC20のヘテロアリル基,及びCからC20のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つに置換され得る。
 ヘテロアリル基は,N,O,P,Sで構成されたグループの中から選ばれたヘテロ原子を少なくとも一つ含み,残り環原子は,炭素として環原子数CからC30の1価モノサイクリックまたは非サイクリック芳香族ラジカルを意味する。また,ヘテロアリルの用語は,環内ヘテロ原子が酸化または四元化された,すなわちN-オキシドまたは4次塩を形成する1価モノサイクリックや非サイクリック芳香族ラジカルを意味する。例えば,チエニル,ベンゾチエニル,ピリジル,ピラジニル,ピリミジニル,ピリダジニル,キノリニル,キノキサリニル,イミダゾリル,フラニル,ベンゾフラニル,チアゾリル,イソキサゾリル,ベンズイソキサゾリル,ベンズイミダゾリル,トリアゾリル,ピラゾリル,ピロリル,インドリル,2-ピリドニル,4-ピリドニル,N-アルキル-2-ピリドニル,ピラジノニル,ピリダジノニル,ピリミジノニル,オキサゾロニル,上記の例示された物質にそれぞれ相応するN-オキシド(例えばピリジルN-オキシド,キノリニルN-オキシド),及び上記の例示された物質の各4次塩などがあり,必ずこれに限られない。
 ヘテロアリル基のうち少なくとも一つ以上の水素原子は,ハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,CからC20のアルキル基,CからC20のアルケニル基,CからC20のアルキニル基,CからC20のヘテロアルキル基,CからC20のアリル基,CからC20のアリルアルキル基,CからC20のヘテロアリル基,CからC20のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つに置換され得る。
 ヘテロアリルアルキル基は,前述したようなヘテロアリル基のうち一部の水素原子がアルキル基に置換されることを意味する。ヘテロアリルアルキル基のうち少なくとも一つ以上の水素原子は,ハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,CからC20のアルキル基,CからC20のアルケニル基,CからC20のアルキニル基,CからC20のヘテロアルキル基,CからC20のアリル基,CからC20のアリルアルキル基,CからC20のヘテロアリル基,CからC20のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つに置換され得る。
 本発明において使用されるRグループの置換基であるアルキレン基,アルケニレン基,アリキニレン基,ヘテロアルキレン基,アリーレン基,アリルアルキレン基,ヘテロアリーレン基,及びヘテロアリルアルキレン基の定義は,それぞれ前記アルキル基,アルケニル基,アルキニル基,ヘテロアルキル基,アリル基,アリルアルキル基,ヘテロアリル基,及びヘテロアリルアルキル基の定義と同様である。但し,Rグループの置換基の場合,最終末端に連結されることではなく,化合物の結合の中間部に挿入される形態のラジカルであるという点において違う。
 本発明に係る抗菌性添加剤は,インクジェットプリンタ用インク組成物100重量部について0.1重量部から30重量部の範囲以内に含まれることが望ましい。抗菌性添加剤の重量部が30重量部より大きい場合は,粘度調節が不可能な問題点があり,抗菌性添加剤の重量部が0.1重量部より小さい場合は,抗菌効果が現れない問題点がある。
 本発明に係る抗菌性添加剤は,上記の化学式(1)または化学式(2)の抗菌性物質と所定の添加剤が化学反応で結合した化合物,すなわちベンゾイミダゾル誘導体である。
 本発明の抗菌性添加剤の望ましい例は,抗菌性物質と結合する所定の添加剤がインク組成物に湿潤剤として添加される物質の場合である。上記の化学反応中の一つとして例えば以下の反応式で表される反応式(1)が挙げられる。
Figure 2004043473
 上記の反応式(1)の反応物において,A-OHは,湿潤剤であり,左側の化合物は,化学式(2)の化合物のうち,Rがカルボキシル基に置換され,R及びR10は,それぞれ独立して水素原子,ハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,置換されたまたは置換されないCからC30のアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアルケニル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアルキニル基,置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアリル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアリルアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアリル基,置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つである。
 上記の反応式(1)において,抗菌性物質のカルボキシル基と湿潤剤のヒドロキシル基がエステル反応して結合した生成物が抗菌性添加剤になる。この抗菌性添加剤のうち-COOAは,湿潤剤本来の機能を果たし,残り構造は抗菌剤として働く。
 湿潤剤は,アルコール,ジオール,トリオール,ポリオール,ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコールで構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つまたは2以上の混合物が使用されうる。このような湿潤剤は,化学式(1)及び化学式(2)の抗菌性物質との反応性,反応後生成物の安定性などを考慮して選択され得る。従って,本発明に係る抗菌性添加剤を提供するために使用される湿潤剤は,上記に例示したことに限られない。
 また,本発明に係る抗菌性添加剤の他の望ましい例は,抗菌性物質と結合する添加剤がインク組成物に貯蔵安定剤として添加される物質の場合である。このような化学反応のうち一つとして例を挙げれば次の反応式(2)で表される。
Figure 2004043473
 上記の反応式(2)の反応物において,A-NHは,貯蔵安定剤であり,左側の化合物は,化学式(2)の化合物のうち,Rは,カルボキシル基に置換され,R及びR10は,それぞれ独立して水素原子,ハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,置換されたまたは置換されないCからC30のアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアルケニル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアルキニル基,置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアリル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアリルアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアリル基,置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選択されたいずれか一つである。
 上記の反応式(2)において,抗菌性物質のカルボキシル基と貯蔵安定剤のアミノ基がアミド反応して結合した生成物が抗菌性添加剤になる。この抗菌性添加剤のうち-CONHAは,貯蔵安定剤本来の機能を果たし,残り構造は,抗菌剤として働く。
 貯蔵安定剤は,置換されたまたは置換されない2-ピロリドン,N-メチルピロリドン,ピリジン,イミダゾル,ピペリジン,2-ピロリジノン,1次アミン,2次アミン,3次アミン,アマイド,ラクトン,及びラクタムで構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つまたは2以上の混合物が使用できる。このような貯蔵安定剤は,化学式(1)及び化学式(2)の抗菌性物質との反応性,反応後生成物の安定性を考慮して選択できる。従って,本発明に係る抗菌性添加剤を提供するために使用される貯蔵安定剤は,上記の例示されたことに限られない。
 本発明に係る抗菌性添加剤は,上記の抗菌性物質が湿潤剤と化学反応して結合した化合物または上記の抗菌性物質が貯蔵安定剤と化学反応して結合した化合物が可能であり,これらの混合物も可能である。
 本発明の他の目的は,前述したように製造された抗菌性添加剤を含むインク組成物を提供することである。従って,本発明に係る抗菌性添加剤を含むインク組成物中に含まれた抗菌性添加剤は,前述したような特徴を有する。
 本発明に係る抗菌性添加剤を含むインク組成物に使用される溶媒は,水性液体媒質が使用される。水性液体媒質は,水を単独で使用でき,または水と1種以上の有機溶媒を混合して使用できる。有機溶媒を使う場合,有機溶媒の総含量は,インク組成物100重量部について5重量部から50重量部の範囲以内であることが望ましい。
 水性液体媒質に添加される水と有機溶媒の量は,多様な要因,すなわち粘度,表面張力,インクの透過程度のようなインク組成物の特性によって違ってくる場合がある。このような特性はインクが使用されるインクジェット印刷方法によって相違になり,またインクが印刷される基材の種類などによって違ってくるが,本発明に係るインク組成物の場合,このような特性を考慮して有機溶媒の含量が前述したように使用されることが望ましい。
 本発明に係る溶媒である水性液体媒質で使用される有機溶媒は,メチルアルコール,エチルアルコール,n-プロピルアルコール,イソプロピルアルコール,n-ブチルアルコール,sec-ブチルアルコール,t-ブチルアルコール,イソブチルアルコールで構成されたアルコール系溶媒;アセトン,メチルエチルケトン,ジアセトンアルコールで構成されたケトン系溶媒;エチルアセテート,エチルラクテートで構成されたエステル系溶媒;エチレングリコール,ジエチレングリコール,トリエチレングリコール,プロピレングリコール,ブチレングリコール,1,4-ブタンジオル,1,2,4-ブタンジオル,1,5-ペンタンジオール,1,2,6-ヘキサントリオール,ヘキシレングリコール,グリセロール,グリセロールエトキシレート,トリメチルプロパンエトキシレートで構成された多価アルコール系溶媒;エチレングリコール,モノメチルエーテル,エチレングリコールモノエチルエーテル,ジエチレングリコールメチルエーテル,ジエチレングリコールエチルエーテル,トリエチレングリコールモノメチルエーテル,トリエチレングリコールモノエチルエーテルで構成された低級アルキルエーテル系溶媒;2-ピロリドン,N-メチルピロリドン,N-メチル-2-ピロリドンで構成された含窒素化合物系溶媒;ジメチルスルホキシド,テトラメチレンスルホン,チオグリコールで構成された含硫化合物系溶媒とから構成されたグループの中から選ばれたものであるが,上記の有機溶媒に限定されない。
 本発明の抗菌性添加剤を含むインク組成物において着色剤として顔料を使用する場合,着色剤の分散安定性のために分散剤をさらに含むことができ,本発明において使用可能な分散剤に対する特別な制限は,ない。すなわち,比較的構造が単純であり分子量の小さい分散剤だけではなく,インク組成物に直接含まれている場合に,インクの物性や安定性及び機能性を制限する虞のあるブロックコポリマーのような大きい分子量の分散剤であって,本発明の分散剤として使用され得る。
 例えば,比較的,分子量が小さく,構造が簡単な分散剤は,ポリビニルアルコール(PVA),セルロース系ポリマー,エチレンオキシドに改質されたフェノール系ポリマー,エチレンオキシド/プロピレンオキシドポリマー,ソジウムポリアクリレート溶液(TEGO,disperse 715W),変成ポリアクリル樹脂溶液(TEGO,disperse 735W),低分子ポリカルボン酸ポリマーのアルキロールアンモニウム塩溶液(BYK-Chemie,Disperbyk),多機能性ポリマーのアルキロールアンモニウム塩溶液(BYK-Chemie,Disperbyk-181)の中から選ばれたいずれか一つまたはこれらの混合物などが使用でき,上記の例示したことに限られない。
 また,構造が複雑であり,かつ大きい分子量の分散剤の例を挙げれば,次の通りである。ポリエーテルシロキサン共重合体(TEGO,Wet KL 245/Wet 260)のようなシロキサン系が使用され得る。または,ABまたはBABの構造を有し,ここでAは,置換されたまたは置換されないCからC30のアクリル系モノマーの疏水性ホモポリマーまたはコポリマーであり,Bは,置換されたまたは置換されていないCからC30のアクリル系モノマーの親水性ポリマーまたはアクリル系モノマーのコポリマーよりなる親水性ポリマーであるABポリマーまたはBABポリマーが可能である。ABポリマーまたはBABポリマーの例を挙げれば,アクリル酸/アクリレートコポリマー,メタクリル酸/メタタクリレートコポリマー,アクリル酸/ポリジアルキルシロキサン/アクリレートブロックコポリマーがあり,このようなポリマーの混合物も使用可能である。但し,上記に列挙したものは,構造が複雑であり分子量の大きい分散剤の例示に過ぎず,これに限定されるものではない。
 本発明において使用する分散剤の含量は,インク組成物100重量部について1重量部から20重量部の範囲以内であることが望ましい。この範囲内の重量部で分散剤が含まれた場合に,顔料が絡むことを防ぐ分散効果が優秀である。
 本発明に係るインク組成物は,必要に応じて粘度調節剤,界面活性剤,金属酸化物などの添加剤がさらに含まれる。
 粘度調節剤は,円滑なジェッチングが維持できるよう粘度を調節する役割を果たす物質である。本発明に係る粘度調節剤は,カセインまたはカルボキシメチルセルロースが使用されうる。粘度調節剤の含量は,インク組成物100重量部について0.1重量部から5.0重量部の範囲以内であることが望ましい。
 界面活性剤は,インク組成物の表面張力を調節してノズルにおけるジェッチング性能を安定化させる役割を果たす。界面活性剤は,陰イオン性界面活性剤または非イオン性界面活性剤が使用される。
 本発明に使われる陰イオン性界面活性剤は,CからC1000のアルキルカルボキシル酸の塩,CからC1000のアルキルスルホン酸エステルの塩,CからC1000のアルキルスルホン酸の塩,CからC1000のアルキルベンゼンスルホン酸の塩で構成されたグループから選ばれたいずれか一つまたはその混合物である。特に,C10からC200のアルキルカルボキシル酸の塩,C10からC200のアルキルスルホン酸エステルの塩,C10からC200のアルキルスルホン酸の塩,C10からC200のアルキルベンゼンスルホン酸の塩で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つまたはその混合物であることが好ましい。
 本発明に使われる非イオン性界面活性剤は,アルキル基がCからC1000のポリオキシエチレンアルキルエーテル,アルキル基がCからC1000のポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル,ポリオキシエチレン二次アルコールエーテル,ポリオキシエチレン-オキシプロピレンブロックコポリマー,ポリグリセリン脂肪酸エステル,ソルビタン脂肪酸エステルで構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つまたはその混合物である。特に,アルキル基がC10からC200のポリオキシエチレンアルキルエーテル,アルキル基がC10からC200のポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル,ポリオキシエチレン2次アルコールエーテル,ポリオキシエチレン-オキシプロピレンブロックコポリマー,ポリグリセリン脂肪酸エステル,ソルビタン脂肪酸エステルで構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つまたはその混合物であることが好ましい。
 このような界面活性剤の含量は,インク組成物100重量部を基準にして0.1重量部から5重量部の範囲以内であるものが望ましい。
 前述した組成を有するインク組成物の製造方法を説明すれば次の通りである。
 まず,抗菌性物質と湿潤剤が化学反応を通して結合した化合物,抗菌性物質と貯蔵安定剤が化学反応を通して結合した化合物,またはこれらの混合物である本発明に係る抗菌性添加剤を製造する。
 その後,着色剤と製造された抗菌性添加剤を分散剤,粘度調節剤,界面活性剤などの添加物と共に水性液体媒質に混合する。その後,この混合物を撹拌機で十分撹拌して均一な状態にする。その後結果物を0.45μmまたは0.8μmのフィルターで通過させ濾過することによって本発明に係る抗菌性添加剤を含むインク組成物が得られる。
 以上述べたような本発明によれば,インク組成物に含まれる湿潤剤や貯蔵安定剤を抗菌性の機能のある化合物と結合させ抗菌性添加剤を提供し,またこの抗菌性添加剤を含むインク組成物を提供することによって,添加剤本来の機能と抗菌機能を同時に発揮できる抗菌性添加剤及びこの抗菌性添加剤を含むインク組成物を提供できる効果を奏でる。また,販売中の抗菌剤を単純にインクに添加した場合,抗菌剤が高分子物質なのでインクの貯蔵安定性が問題になることなく,本発明は,長期間貯蔵時にても沈澱が生じない貯蔵安定性を保有した抗菌性添加剤が含まれたインク組成物を提供できる効果がある。
 以下,本発明の好適な実施例を通してさらに具体的に説明する。
 抗菌性添加剤の製造
 500ml三角フラスコにグリセリン27.6g,DMSO300ml,及び次の化学式(3)のカーベンダジム誘導体18.0gを加えて溶解させた。これに沸騰石1〜2個を入れ濃い硫酸30mlをゆっくり滴加した後,この三角フラスコを還流冷却器に連結して,80℃で8時間十分に反応させた。この反応液を室温に冷却させた後に,過量のメタノールを加えてできた結晶を吸入濾過器で濾過した。未反応物を除去するために,上記の結晶をDMSOに再び溶かした後に,メタノールを加えてできた結晶を吸入濾過器で濾過しオーブンで乾燥させて以下の化学式(4)の抗菌性添加剤24.5gを得た。
Figure 2004043473
Figure 2004043473
 インク組成物の製造
 上記の化学式(4)の抗菌性添加剤を含むインク組成物を製造するために次のそれぞれの成分を混合し撹拌機で30分以上十分に撹拌して均一な状態を作った。その後,0.45μmのフィルタ−で濾過して抗菌性添加剤を含むインク組成物を製造した。
CIダイレクトブラック168  3.5g
上記の化学式(4)の抗菌性添加剤  8.0g
イソプロピルアルコール  2.0g
2-ピロリドン  10.0g
蒸留水  76.5g
 抗菌性添加剤の製造
 500ml三角フラスコにDMSO300mlと上記の化学式(3)のカーベンダジム誘導体18.4gを入れて溶解させた。これにSOCl7.1gを入れ,室温で1時間以上反応させA溶液を得た。DMSO 200mlに,以下の化学式(5)の2,2,6,6-テトラメチル-4-ピぺリジノール57.2gを溶かした溶液を上記のA溶液に入れ沸騰石1〜2個を入れた後,還流冷却器に連結して80℃で6時間以上十分に反応させた。この反応液を室温に冷却させた後,過量のメタノールを加えてできた結晶を吸入濾過器で濾過した。未反応物を除去するために,上記の結晶をDMSOに再び溶かした後に,メタノールを加えてできた結晶を同様に吸入濾過器で濾過しオーブンで乾燥させ,次の化学式(6)の抗菌性添加剤12.6gを得た。
Figure 2004043473
Figure 2004043473
 インク組成物の製造
 上記の化学式(6)の抗菌性添加剤を含むインク組成物を製造するために,次の各成分を混合し,撹拌機で30分以上十分に撹拌して均一な状態を作った。その後,0.45μmのフィルタ−で濾過して抗菌性添加剤を含むインク組成物を製造した。
CIダイレクトブラック9  2.0g
CIダイレクトブラック168  2.0g
上記の化学式(6)の抗菌性添加剤  6.0g
イソプロピルアルコール  2.0g
プロピレングリコール  8.0g
ポリエチレングリコール  4.0g
蒸留水  76g
 抗菌性添加剤の製造
 500ml三角フラスコにDMSO100mlと次の化学式(7)のカーベンダジム誘導体18.0gを入れて溶解させた。これにSOCl 4.2gを入れ室温で1時間以上反応させC溶液を得た。DMSO200mlに次の化学式(8)の2-ピロリドン-5-カルボキシル酸12.9gを溶かした溶液を上記のC溶液に入れ沸騰石1〜2個を入れた後,還流冷却器に連結して80℃で6時間以上十分に反応させた。この反応液を室温に冷却させた後,過量のメタノールを加えてできた結晶を吸入過器で濾過した。未反応物を除去するために上記の結晶をDMSOに再び溶かした後,メタノールを加えてできた結晶を同様に吸入濾過器で濾過しオーブンで乾燥させ,次の化学式(9)の抗菌性添加剤12.5gを得た。
Figure 2004043473
Figure 2004043473
Figure 2004043473
 インク組成物の製造
 上記の化学式(9)の抗菌性添加剤を含むインク組成物を製造するために次の各成分を混合し,撹拌機で30分以上十分に撹拌して均一な状態を作る。その後,0.45μmのフィルタ−で濾過して抗菌性添加剤を含むインク組成物を製造した。
CIダイレクトブラック199  4.0g
上記化学式(9)の抗菌性添加剤  8.0g
イソプロピルアルコール  4.0g
1,5-ペンタンジオール  10.0g
蒸留水  74g
 抗菌性添加剤の製造
 500ml三角フラスコにDMSO100mlと次の化学式(10)のカーベンダジム誘導体45gを入れて溶解させた。これにSOCl2 7.7gを入れ,室温で1時間以上反応させE溶液を得た。DMSO200mlに次の化学式(11)のエチレングリコール誘導体47.6gを溶かした溶液を,上記のE溶液に入れ沸騰石1〜2個を入れた後,還流冷却器に連結して80℃で6時間以上十分に反応させた。この反応液を室温に冷却した後,過量のメタノールを加えてできた結晶を吸入濾過器で濾過した。未反応物を除去するために上記の結晶をDMSOに再び溶かした後,メタノールを加えてできた結晶を同様に吸入濾過器で濾過しオーブンで乾燥させ,次の化学式(12)の抗菌性添加剤75.2gを得た。
Figure 2004043473
Figure 2004043473
Figure 2004043473
 インク組成物の製造
 上記の化学式(12)の抗菌性添加剤を含むインク組成物を製造するために,次の各成分を混合し,撹拌機で30分以上十分撹拌して均一な状態を作った。その後,0.45μmのフィルタ−で濾過して,抗菌性添加剤を含むインク組成物を製造した。
CIリアクティブレッド180  4.5g
上記化学式(12)の抗菌性添加剤  10g
エタノール  3.0g
N-メチルピロリドン  6.0g
蒸留水  76.5g
 抗菌性添加剤の製造
 500ml三角フラスコに上記の化学式(8)のピロリドンカルボキシル酸25.8g,DMSO300mlと次の化学式(13)のカーベンダジム誘導体24.2gを入れて溶かした。これに沸騰石1〜2個を入れて濃い硫酸30mlをゆっくり滴下した後還流冷却機に連結して80℃で8時間以上十分反応させた。この反応液を室温に冷却させた後過量のメタノールを加えてできた結晶を吸入濾過器で濾過した。未反応物を除去するために,上記の結晶をDMSOに再び溶かした後メタノールを加えてできた結晶を同様に吸入濾過器でオーブン乾燥させ次の化学式(14)の抗菌性添加剤26.0gを得た。
Figure 2004043473
Figure 2004043473
 インク組成物の製造
 上記の化学式(14)の抗菌性添加剤を含むインク組成物を製造するために,次の各成分を混合し,撹拌機で30分以上十分撹拌して,均一な状態を作る。その後,0.45μmのフィルタ−で濾過して抗菌性添加剤を含むインク組成物を製造した。
CIアシドイエロー(Acid Yellow)23  3.0g
上記の化学式(14)の抗菌性添加剤  8.0g
エチレングリコール  4.0g
プロピレングリコール  5.0g
蒸留水  80.0g
 抗菌性添加剤の製造
 本実施例6の抗菌性添加剤は,上記の実施例4の抗菌性添加剤の製造と同様な方法で製造された化学式(12)の化合物である。
 インクの製造
 上記の化学式(12)の抗菌性添加剤を含むインク組成物を製造するために次の成分を混合した。
カーボンブラック  4.0g
スチレン/アクリレートコポリマー  4.0g
モノエタノールアミン  0.5g
上記の化学式(12)の抗菌性添加剤  8.0g
2-ピロリドン  4.0g
ポリエチレングリコール  2.0g
イソプロピルアルコール  4.0g
蒸留水  73.5g
上記の成分を混合した後,次のような条件下で混合物の分散を進行した。
分散機器 :サンドミル
分散媒 :ガラスビーズ(glass bead)(直径1cm)
分散媒適用比率 :50%(体積比)
分散時間 :3時間
 最終的に粒子サイズ0.1μm以下の分散インクを確保するために12,000rpmの速度で20分間遠心分離を進行して大きい粒子は,全て除去した。
 抗菌性添加剤の製造
 本実施例7の抗菌性添加剤は,上記の実施例1の抗菌性添加剤の製造と同じ方法で製造された化学式(4)の化合物である。
 インクの製造
 上記の化学式(4)の抗菌性添加剤を含むインクを製造するために次の成分を混合した。
フタロシアニンブルー  4.5g
スチレン/アクリレートコポリマー  3.5g
トリエタノールアミン  0.3g
上記の化学式(4)の抗菌性添加剤  10.0g
N-メチルピロリドン  6.0g
ポリエチレングリコール  2.0g
イソプロピルアルコール  3.0g
蒸留水  70.7g
 上記の成分を混合した後,次のような条件下で混合物の分散を進めた。
分散機器 :サンドミル
分散媒 :ガラスビーズ(glass bead)(直径1cm)
分散媒適用比率 :50%(体積比)
分散時間 :3時間
 最終的に,粒子サイズ0.1ml以下の分散インクを確保するために12,000rpmの速度で20分間遠心分離を進めて大粒子を全て除去した。
(比較例1)
 上記の実施例1において上記の化学式(4)の抗菌性添加剤の代りにエチレングリコール4gとジエチレングリコール6gを使用したことを除けば,上記の実施例1と同様な方法でインクを製造した。
(比較例2)
 上記の実施例2において,上記の化学式(6)の抗菌性添加剤の代りにN-メチルピロリドン6.0gを使用したことを除けば,上記の実施例2と同様な方法でインクを製造した。
(比較例3)
 上記の実施例3において,上記の化学式(9)の抗菌性添加剤の代りに2-ピロリドン8.0gを使用したことを除けば,上記の実施例3と同様な方法でインクを製造した。
(比較例4)
 上記の実施例4において,上記の化学式(12)の抗菌性添加剤の代りにジエチレングリコール10.0gと抗菌剤としてBIT0.2gを使用したことを除けば,上記の実施例4と同様な方法でインクを製造した。
(比較例5)
 上記の実施例5において,上記の化学式(14)の抗菌性添加剤の代りにカプロラクタム8.0gと抗菌剤としてBIT0.1gを使用したことを除けば,上記の実施例1と同様な方法でインクを製造した。
(比較例6)
 上記の実施例6において,上記の化学式(12)の抗菌性添加剤の代りにジエチレングリコール8.0gを使用したことを除けば,上記の実施例6と同様な方法でインク組成物を製造した。
(比較例7)
 上記の実施例7において,上記の化学式(4)の抗菌性添加剤の代りに,エチレングリコール3.0g,ジエチレングリコール7.0g及び抗菌剤としてBIT0.1gを使用したことを除けば,上記の実施例7と同様な方法でインク組成物を製造した。
 評価1
 上記の実施例1から実施例7及び比較例1から比較例7によるインクを放置保管した場合,各インクの沈澱有無に対する実験結果を以下の表1に示した。この実験は,14個の250ml瓶に上記の実施例1から実施例7及び比較例1から比較例7のインクをそれぞれ100mlずつ入れた後に,入口を密封し60℃恒温槽に貯蔵した。これを一定時間放置したままインクが入ってある各瓶の底の沈澱有無を確認しつつ,その結果を次の表1で表わした。
Figure 2004043473
 ここで,Oは,沈澱物がない場合を示し,×は,沈澱物がある場合を示す。
 上記の表1によれば,本発明に係る実施例1から実施例7による抗菌性添加剤が含まれたインクは,本発明に係る抗菌性添加剤による沈澱が発生しなかった。一方,比較例1から比較例3,比較例6の抗菌性添加剤が含まれていないインクは,短期間保管する場合は,沈澱物がないが,長期間保管する場合には,カビや沈澱物が生成され,抗菌剤BITを別に添加した比較例4,比較例5及び比較例7では,初期から沈澱が形成されることを確認できた。この結果から,本発明に係る実施例1から実施例7による抗菌性添加剤は,その抗菌性添加剤が含まれたインク組成物のうち他の成分と混和性が良好であり,インク組成物内でその抗菌機能を良く発揮していることが分かる。
 評価2
 上記の実施例1から実施例7及び比較例1から比較例7によるインクをカートリッジに適用した時,ノズル詰まり有無に対する実験結果を次の表2に示した。この実験は,上記の実施例1から実施例7及び比較例1から比較例7のインクを14個のレックスマークのカートリッジにそれぞれ50mlずつ充填した後,常温で放置した。所定時間が経過した後,レックスマークのプリンタをもって,ノズルでパターンを撮ってノズル詰まり有無を確認した。
Figure 2004043473
 ここで,Oは,ノズル詰まりが無いことを,△は,ノズル詰まりが一部にあること を,×は,ノズル詰まりが多くあることを示す。
 上記の表2によれば,本発明に係る実施例1から実施例7の抗菌性添加剤を含むインクは,カートリッジに適用して長期保管する場合に,ノズル詰まりが発生しなかった。一方,比較例1から比較例7のインクは,一部または大半のノズル詰まりが発生したが,それによって比較例1から比較例7のインクが安定的でないことが分かる。すなわち,本発明に係る実施例1から実施例7の抗菌性添加剤は,その抗菌性添加剤が含まれるインク組成物のうち,別の成分と混和性に優れ抗菌性添加剤を製造するために添加された添加剤本来の機能は,湿潤剤または貯蔵安定剤の機能を正しく発揮していることが分かる。
 評価3
 本発明では,本発明に係る抗菌性添加剤が含まれたインク組成物の抗菌性効能を測定するためにハロゾーンテスト(halo zone test)を使用した。ハロゾーンテストで,先に滅菌されたぺトリディッシュ(petri dish,直径10cm)にジャガイモデキストロース(potato dextrose)寒天培地を製造した後,実施例1から実施例7及び比較例1から比較例3,比較例6で染料や顔料を除いて作ったインクをそれぞれ印刷したOHPフィルム上にコロコウジカビ胞子液を薄く塗布した。その後,上記の着色剤を除いて作ったインクを印刷したOHPフィルム上に蒸留水溶液20μlを滴下した後,紫外線下のクリーンベンチで1時間放置した。この紙をコロコウジカビが塗布された寒天培地の中央に載置し,30℃の恒温培養器で72時間培養した。その後,周囲でコロコウジカビが成長したか否かを肉眼で観察した。実施例1から実施例7の抗菌性添加剤を含むインクは,カビが成長できなくて透明な領域が維持された。一方,比較例1から比較例3,比較例6の抗菌性添加剤が含まれていないインクは,カビが成長し,繁殖して透明でなくなった。従って,実施例1から実施例7の抗菌性添加剤が抗菌機能を発揮しており,これを含んだインク組成物も高い抗菌性を有していることが分かる。
 上記の投光度に対する評価を行い,その結果を次の表3に表した。実施例のインクは,実施例1から実施例7のインクであり,比較例のインクは,比較例1から比較例3,比較例6のインクである。
Figure 2004043473
 上記の表3のように,実施例1から実施例7の抗菌性添加剤を含んだインク組成物の抗菌性は,菌を培養した後菌の濃度が増加しなくて投光度が変らなかった。一方,比較例1から比較例3,比較例6の抗菌性インクを含まないインクでは,細菌が繁殖して投光度が減少することが分かる。
 以上では本発明の望ましい実施例について示しかつ説明したが,本発明は前述した特定の望ましい実施例に限らず,請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱せず当該発明の属する技術分野において通常の知識を持つ者ならば誰でも多様な変形実施が可能なことは勿論,そのような変更は請求の範囲の記載範囲内にある。
 本発明に係る抗菌性添加剤及び抗菌性添加剤が含まれたインク組成物は,塗料,ペイント,インクなどの産業分野において用いられ,特にプリンタ用インク組成物分野に用いれば,その効果が顕著である。

Claims (26)

  1. 以下の化学式(1)を有する抗菌性物質と所定の添加剤が化学反応して結合した化合物であり,
    Figure 2004043473
     前記化学式(1)において,
     Rは,水素原子,ヒドロキシ基,アミノ基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,より構成されたグループの中のいずれか一つであり;及び
     R,R,R,R,R及びRは,それぞれ独立して水素原子,ハロゲン原子,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,置換されたまたは置換されないCからC30のアルキル基,置換された,または置換されないCからC30のアルケニル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアルキニル基,置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアリル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアリルアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアリル基,及び置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中のいずれか一つ;であることを特徴とする,抗菌性添加剤。
  2.  前記アルキル基は,CからC30の直鎖状または分枝状のアルキルラジカルを含むことを特徴とする,請求項1に記載の抗菌性添加剤。
  3.  前記置換されたCからC30のアルキル基,前記置換されたCからC30のアルケニル基,前記置換されたCからC30のアルキニル基,前記置換されたCからC30のヘテロアルキル基,前記置換されたCからC30のアリル基,前記置換されたCからC30のアリルアルキル基,前記置換されたCからC30のヘテロアリル基,及び前記置換されたCからC30のヘテロアリルアルキル基は,それぞれ独立して少なくとも一つの水素原子がハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,CからC20のアルキル基,CからC20のアルケニル基,CからC20のアルキニル基,CからC20のヘテロアルキル基,CからC20のアリル基,CからC20のアリルアルキル基,CからC20のヘテロアリル基,及びCからC20のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中のいずれか一つに置換されることを特徴とする,請求項1に記載の抗菌性添加剤。
  4.  前記所定の添加剤は,湿潤剤であることを特徴とする,請求項1に記載の抗菌性添加剤。
  5.  前記湿潤剤は,アルコール,ジオール,トリオール,ポリオール,ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコールで構成されたグループの中から選ばれたものを,少なくとも一つ以上含むことを特徴とする,請求項4に記載の抗菌性添加剤。
  6.  前記所定の添加剤は,貯蔵安定剤であることを特徴とする,請求項1に記載の抗菌性添加剤。
  7.  前記貯蔵安定剤は,置換されたまたは置換されない2-ピロリドン,N-メチルピロリドン,ピリジン,イミダゾル,ピペリジン,2-ピロリジノン,1次アミン,2次アミン,3次アミン,アマイド,ラクトン,及びラクタムで構成された含窒素化合物の中から選ばれたものを,少なくとも一つ以上含むことを特徴とする,請求項6に記載の抗菌性添加剤。
  8.  前記置換された含窒素化合物は,少なくとも一つ以上の水素原子がハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,CからC20のアルキル基,CからC20のアルケニル基,CからC20のアルキニル基,CからC20のヘテロアルキル基,CからC20のアリル基,CからC20のアリルアルキル基,CからC20のヘテロアリル基,及びCからC20のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つに置換されることを特徴とする,請求項7に記載の抗菌性添加剤。
  9.  前記抗菌性添加剤は,前記湿潤剤及び前記貯蔵安定剤で構成されたグループの中から選ばれたものを,少なくとも一つ以上含むことを特徴とする,請求項4から8のうちいずれか1項に記載の抗菌性添加剤。
  10. 着色剤,溶媒及び抗菌性添加剤を含むインク組成物において,
     前記抗菌性添加剤は,以下の化学式(1)を有する抗菌性物質と所定の添加剤が化学反応して結合した化合物であり,
    Figure 2004043473
     前記化学式(1)において,
     Rは,水素原子,ヒドロキシ基,アミノ基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つであり;及び
     R,R,R,R,R及びRはそれぞれ独立して水素原子,ハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,置換されたまたは置換されないCからC30のアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアルケニル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアルキニル基,置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアリル基,置換されたまたは置換されないCからC30のアリルアルキル基,置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアリル基,及び置換されたまたは置換されないCからC30のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つ;であることを特徴とする,抗菌性添加剤を含むインク組成物。
  11.  前記アルキル基は,CからC30の直鎖状または分枝状のアルキルラジカルを含むことを特徴とする,請求項10に記載の抗菌性添加剤を含むインク組成物。
  12.  前記置換されたCからC30のアルキル基,前記置換されたCからC30のアルケニル基,前記置換されたCからC30のアルキニル基,前記置換されたCからC30のヘテロアルキル基,前記置換されたCからC30のアリル基,前記置換されたCからC30のアリルアルキル基,前記置換されたCからC30のヘテロアリル基,及び前記置換されたCからC30のヘテロアリルアルキル基は,それぞれ独立して少なくとも一つの水素原子がハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,CからC20のアルキル基,CからC20のアルケニル基,CからC20のアルキニル基,CからC20のヘテロアルキル基,CからC20のアリル基,CからC20のアリルアルキル基,CからC20のヘテロアリル基,及びCからC20のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つに置換されることを特徴とする,請求項10に記載の抗菌性添加剤を含むインク組成物。
  13.  前記所定の添加剤は,湿潤剤であることを特徴とする,請求項10に記載の抗菌性添加剤を含むインク組成物。
  14.  前記湿潤剤は,アルコール,ジオール,トリオール,ポリオール,ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコールで構成されたグループの中から選ばれたものを少なくとも一つ以上含むことを特徴とする,請求項13に記載の抗菌性添加剤を含むインク組成物。
  15.  前記所定の添加剤は,貯蔵安定剤であることを特徴とする,請求項10に記載の抗菌性添加剤を含むインク組成物。
  16.  前記貯蔵安定剤は,置換されたまたは置換されない2-ピロリドン,N-メチルピロリドン,ピリジン,イミダゾル,ピペリジン,2-ピロリジノン,1次アミン,2次アミン,3次アミン,アマイド,ラクトン,及びラクタムで構成された含窒素化合物の中から選ばれたものを少なくとも一つ以上含むことを特徴とする,請求項15に記載の抗菌性添加剤を含むインク組成物。
  17.  前記置換された含窒素化合物は,少なくとも一つ以上の水素原子がハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,カルボキシル基とその塩,スルホン酸基とその塩,燐酸とその塩,CからC20のアルキル基,CからC20のアルケニル基,CからC20のアルキニル基,CからC20のヘテロアルキル基,CからC20のアリル基,CからC20のアリルアルキル基,CからC20のヘテロアリル基,及びCからC20のヘテロアリルアルキル基で構成されたグループの中から選ばれたいずれか一つに置換されることを特徴とする,請求項16に記載の抗菌性添加剤を含むインク組成物。
  18.  前記抗菌性添加剤は,前記湿潤剤及び前記貯蔵安定剤で構成されたグループの中から選ばれたものを少なくとも一つ以上含むことを特徴とする,請求項13から17のうちいずれか1項に記載の抗菌性添加剤を含むインク組成物。
  19.  前記抗菌性添加剤は,前記インク組成物100重量部について0.1重量部から30重量部の範囲以内であることを特徴とする,請求項10に記載の前記抗菌性添加剤を含むインク組成物。
  20.  前記溶媒は,水を単独で使用することを特徴とする,請求項10に記載の抗菌性添加剤を含むインク組成物。
  21.  前記溶媒は,水と有機溶媒を混合して使用することを特徴とする,請求項10に記載の抗菌性添加剤を含むインク組成物。
  22.  前記有機溶媒の含量が前記インク組成物100重量部について5重量部から50重量部の範囲以内であることを特徴とする,請求項21に記載の抗菌性添加剤を含むインク組成物。
  23.  前記有機溶媒は,
     メチルアルコール,エチルアルコール,n-プロピルアルコール,イソプロピルアルコール,n-ブチルアルコール,sec-ブチルアルコール,t-ブチルアルコール,イソブチルアルコールで構成されたアルコール系溶媒;
     アセトン,メチルエチルケトン,ジアセトンアルコールで構成されたケトン系溶媒;
     エチルアセテート,エチルラクテートで構成されたエステル系溶媒;
     エチレングリコール,ジエチレングリコール,トリエチレングリコール,プロピレングリコール,ブチレングリコール,1,4-ブタンジオル,1,2,4-ブタントリオール,1,5-ペンタンジオール,1,2,6-ヘキサントリオール,ヘキシレングリコール,グリセロール,グリセロールエトキシレート,トリメチルプロパンエトキシレートで構成された多価アルコール系溶媒;
     エチレングリコールモノメチルエーテル,エチレングリコールモノエチルエーテル,ジエチレングリコールメチルエーテル,ジエチレングリコールエチルエーテル,トリエチレングリコールモノメチルエーテル,トリエチレングリコールモノエチルで構成されたアルキルエーテル系溶媒;
     2-ピロリドン,N-メチルピロリドン,N-メチル-2-ピロリドンで構成された含窒素溶媒;及び
     ジメチルスルホキシド,テトラメチレンスルホン,チオグリコールで構成された含硫溶媒;とから構成されたグループの中から選ばれた化合物で製造された溶媒であることを特徴とする,請求項21に記載の抗菌性添加剤を含むインク組成物。
  24.  前記着色剤が顔料であり,前記インク組成物が分散剤をさらに含むことを特徴とする,請求項10に記載の抗菌性添加剤を含むインク組成物。
  25.  前記インク組成物が粘度調節剤をさらに含むことを特徴とする,請求項10に記載の抗菌性添加剤を含むインク組成物。
  26.  前記インク組成物が界面活性剤をさらに含むことを特徴とする,請求項10に記載の抗菌性添加剤を含むインク組成物。
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