JP2005344120A - インク組成物,インクカートリッジ,およびインクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】保存安定性及びノズルでの湿潤性を向上させ,着色剤の流動性を低減させて用紙などの印刷媒体との付着性を高め,印刷された画像の色相間のにじみ性を最小化し,印刷された画像の耐水性と乾燥及びウェットな状態での耐擦過性を向上させて印刷媒体上で優秀な染色堅牢性を表すインク組成物,インクカートリッジ,およびインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】本発明により,染料または顔料を用いた着色剤,水性液体溶媒,または水性液体溶媒と有機溶媒との混合溶媒,湿潤剤,及びアミド系化合物を含むインク組成物,インクカートリッジ100,およびこれらを備えたインクジェット記録装置が提供される。
【選択図】図2

Description

本発明は,インク組成物,インクカートリッジ,およびインクジェット記録装置に係り,さらに詳細にはアミド系化合物を含有して着色剤の流動性を低減し,用紙などの印刷媒体との付着性を高めることで,印刷された画像の色相間のにじみ(bleeding)を最小化したインク組成物に関する。
一般に,可視光線を選択的に吸収または反射することによって固有色を表す物質を着色剤というが,着色剤は染料と顔料とに区分される。
溶媒に溶解される染料は,所定の方法で,繊維,皮革,毛皮,紙類のような被染物に染着され,日光,洗濯,摩擦などに堅牢度を有する着色剤であり,溶媒に不溶である顔料は,着色剤を有する微粒子であって,被染物の表面に直接染着せずに,物理的方法(接着など)により被染物の表面に付着して固有色を出すものである。
染料は,溶媒に混合溶解するが,顔料は,一般的に水などの溶媒に不溶性なので,顔料微粒子を溶液中に均一によく分散させ,再凝集されない分散状態を永久に安定維持させることが最も重要である。
水溶性染料インクは,長期保存安定性に非常にすぐれ,均一性が保持され,色相と輝度とが鮮明であるという長所がある一方,耐水性,耐光性などにおいて脆弱であるという短所がある。
顔料型インクは,光学濃度が高く,耐水性と耐光性とにすぐれ,色相間のにじみが少ないという長所がある一方,色相の鮮明度が良好ではなく,長期保存安定性が染料インクに比べて落ちるという短所がある。また,顔料型インクが印刷された画像は,乾燥した状態及びウェットな状態でのこすり合わせに対して脆弱であるという短所があって改善の余地がある。また,染料または顔料でカラー印刷(多色印刷)を行うとき,各色相境界面でにじみ現象が発生して画像の鮮明性を落とすので,この改善もまた重要な事案であった。
基材上で着色剤の流動性を下げ,耐擦過性(rubfastness),染色堅牢性(colorfastness)を向上させるために,顔料と水溶性樹脂とを含むインクジェット用インク組成物(例えば,特許文献1参照)と,特定のアルコール混合物を添加剤として使用するインクジェット用インク組成物(例えば,特許文献2参照)が開示されている。また,上記特許文献以外にも,インクジェット用インク組成物に関する特許文献8,9や,水性インク組成物に関する特許文献10が開示されている。
また,他の方法としては,金属イオンのキレーティングによる方法(例えば,特許文献3参照),陽イオンと陰イオンとの反応による方法(例えば,特許文献4参照),及び高分子反応による方法(例えば,特許文献5参照)が開示されている。
一方,インク組成物で性能を向上させるための添加剤として,2−ピロリドン,N−メチル−2−ピロリドン,1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンのような窒素を含んださまざまなヘテロ環化合物を利用することによって,インク組成物を噴射する前の状態で保存安定性と湿潤性とを改善させる方法が提案されている(例えば,特許文献6,特許文献7参照)。
米国特許第5,172,133号明細書 米国特許第5,529,616号明細書 米国特許第4,694,302号明細書 米国特許第5,623,294号明細書 米国特許第5,629,359号明細書 米国特許第5,108,503号明細書 米国特許第5,981,623号明細書 米国特許第6,102,998号明細書 特開昭61−055172号公報 特開2001−152067号公報
しかしながら,特許文献1,2で開示されたインクジェット用インク組成物は,プリンティング方式がノズルを介した噴射型であるため低粘度が保持されねばならず,高分子結合剤の含有量が最小化されねばならないという制約がある。しかし,結合剤の含有量を最小にすることによって,基材に対する顔料粒子の結合力が十分ではなくなり,染色堅牢性や耐擦過性などが低下するという問題点があった。
また,特許文献3,4,5に開示されたような金属イオンのキレーティング方法を適用する場合,インク内に含まれていた金属イオンと各インク成分との反応による長期保存安定性の確保が困難であり,陰イオンと陽イオンとの反応による方法を利用する場合においても,インク成分内での反応だけではなく,基材とイオン成分との反応などによって,長期保存安定性が低下するという問題があった。また,高分子反応による方法を使用する場合には,長期保存安定性の確保の困難さ以外に,高分子硬化のための硬化装置または硬化時間の必要性や,未反応モノマーの存在による環境危害性などの問題があった。
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的は,保存安定性及びノズルでの湿潤性にすぐれ,用紙などの印刷媒体に印刷するとき,インクの耐にじみ性や耐摩耗性,耐水性などの染色堅牢性を向上させ,印刷画像の品質,耐久性及び長期保存安定性を向上させたインク組成物と,インクカートリッジと,これらを備えたインクジェット記録装置とを提供することにある。
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,着色剤,溶媒及び下記化学式1で表示されるアミド系化合物を含むインク組成物が提供される。
Figure 2005344120
上記の化学式で,R及びRは,互いに独立に水素,置換または非置換のC−C20のアルキル基,置換または非置換のC−C20のヘテロアルキル基,置換または非置換のC−C20のアルケニル基,置換または非置換のC−C20のアルコキシ基,置換または非置換のC−C20のアルキルスルホンアミド基,置換または非置換のC−C20のアリールスルホンアミド基,置換または非置換のC−C20のアシルアミノ基,C−C20のアルキルウレイド基,C−C20のアリールウレイド基,C−C20のアルコキシカルボニル基,C−C20のアルコキシカルボニルアミノ基,カルバモイル基,スルファモイル基,スルホ基とその塩,カルボキシ基とその塩,置換または非置換のC−C20のヒドロキシアルキルオキシアルキル基,置換または非置換のC−C20のジアルキルアミノアルキル基,置換または非置換のC−C20のピリジルアルキル基,置換または非置換のC−C20のピリジル基,置換または非置換のC−C20のイミダゾリル基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,C−C20の置換または非置換のピリジルアルキル基,置換または非置換のC−C20のアリール基,置換または非置換のC−C20のアリールアルキル基,置換または非置換のC−C20のヘテロアリール基,または置換または非置換のC−C20のヘテロアリールアルキル基,C−C20の置換または非置換のヘテロアリールアルケニル基,置換または非置換のC−C20のヘテロアリールアルケニル基,または置換または非置換のC−C20のヘテロ環アルキル基を表し,Aは,−CH=CH−,または−C2m−を表し,Bは,−CH=CH−,または−C2n−を表し,mとnは,互いに独立な0〜8の整数であり,2≦m+n≦8を満たし,Xは,単置換または多置換の置換基であり,互いに独立的に水素,置換または非置換のC−C20のアルキル基,置換または非置換のC−C20のヘテロアルキル基,置換または非置換のC−C20のアルケニル基,置換または非置換のC−C20のアルコキシ基,置換または非置換のC−C20のアルキルスルホンアミド基,置換または非置換のC−C20のアリールスルホンアミド基,置換または非置換のC−C20のアシルアミノ基,C−C20のアルキルウレイド基,C−C20のアリールウレイド基,C−C20のアルコキシカルボニル基,C−C20のアルコキシカルボニルアミノ基,カルバモイル基,スルファモイル基,スルホ基とその塩,カルボキシ基とその塩,置換または非置換のC−C20のヒドロキシアルキルオキシアルキル基,置換または非置換のC−C20のジアルキルアミノアルキル基,置換または非置換のC−C20のピリジルアルキル基,置換または非置換のC−C20のピリジル基,置換または非置換のC−C20のイミダゾリル基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,C−C20の置換または非置換のピリジルアルキル基,置換または非置換のC−C20のアリール基,置換または非置換のC−C20のアリールアルキル基,置換または非置換のC−C20のヘテロアリール基,またはC−C20のヘテロアリールアルキル基,C−C20の置換または非置換のヘテロアリールアルケニル基,C−C20の置換または非置換のヘテロ環アルキル基を表す。
ここで,上記のR及びRは,水素またはメチル基であり,上記のA及びBは,互いに独立に−CH=CH−,−CHCH−,−CH−,または−CH(CH)−であることが可能である。
また,上記の化学式1で表示される化合物は,具体的には下記化学式2〜化学式7で表示される化合物であっても良い。
Figure 2005344120
Figure 2005344120
Figure 2005344120
Figure 2005344120
Figure 2005344120
Figure 2005344120
上記の化学式1で表示されるアミド系化合物の含有量は,溶媒100重量部に対し,0.1〜30重量部とすることが可能である。
また,上記の着色剤として,染料または顔料を用いることが可能であり,着色剤の含有量は,溶媒100重量部に対し,0.5〜10重量部とすることが可能である。
上記の溶媒は,水性液体媒質,または水性液体媒質と有機溶媒との混合物を用いることが可能である。
また,本発明に係るインク組成物は,20℃での表面張力が1.5×10−4〜7.0×10−4N/cmであり,粘度が1.5〜10cpsであるように形成することが可能である。
インク組成物を構成する溶媒の総含有量は,インク組成物を構成する着色剤とアミド系化合物の総重量100重量部に対し,40〜95重量部とすることができる。
上記の溶媒は,水性液体媒質と有機溶媒とを含有し,有機溶媒の総含有量は,溶媒総含有量100重量部に対し,2〜60重量部の範囲で用いることができる。
上記の有機溶媒は,一級アルコール,二級アルコール,三級アルコール,多価アルコール類,ケトン類,エステル類,低級アルキルエステル類,窒素含有化合物及び硫黄含有化合物からなる群から選択される溶媒を使用することが可能である。
上記の有機溶媒は,具体的には,メチルアルコール,エチルアルコール,n−プロピルアルコール,イソプロピルアルコール,n−ブチルアルコール,sec−ブチルアルコール,t−ブチルアルコール,イソブチルアルコールからなるアルコール類から選択されるもの,もしくは,エチレングリコール,ジエチレングリコール,トリメチロールプロパングリセロール,ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコールからなる多価アルコール類から選択されるもの,もしくは,アセトン,エチルメチルケトン,ジアセトンアルコールからなるケトン類から選択されるもの,もしくは,エチルアセテート,エチルラクテート,エチレングリコールモノメチルエステル,エチレングリコールモノエチルエステル,ジエチレングリコールメチルエステル,ジエチレングリコールエチルエステル,トリエチレングリコールモノメチルエステル,トリエチレングリコールモノエチルエステルなどの低級アルキルエステルから選択されるもの,もしくは,2−ピロリドン,N−メチル−2−ピロリドン,カプロラクタムなどの含窒素化合物から選択されるもの,もしくは,ジメチルスルホキシド,テトラメチレンスルホン,チオグリコールから選択されるものを使用することができる。
また,本発明に係るインク組成物は,分散剤,粘度調節剤,界面活性剤及び金属酸化物のうちから選択された少なくとも一つをさらに含むことができる。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,上記のインク組成物を含有するインクカートリッジを提供することができる。
上記課題を解決するために,本発明のさらに別の観点によれば,上記のインク受容ユニットまたはインクカートリッジを備えたインクジェット記録装置を提供することができる。
本発明によれば,化学式1で表示されるアミド系化合物を含有し,保存安定性及びノズルでの湿潤性を向上させ,着色剤の流動性を低減させて用紙などの印刷媒体との付着性を高め,印刷された画像の色相間のにじみ性を最小化し,印刷された画像の耐水性と乾燥及びウェットな状態でのこすり合わせに対して耐性を向上させて用紙上で優秀な染色堅牢性を表すインク組成物,インクカートリッジ,およびインクジェット記録装置を提供することができる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本発明のインク組成物は,下記化学式1で表示されるアミド系化合物を含む。
Figure 2005344120
上記化学式で,R及びRは,互いに独立に水素,置換または非置換のC−C20のアルキル基,置換または非置換のC−C20のヘテロアルキル基,置換または非置換のC−C20のアルケニル基,置換または非置換のC−C20のアルコキシ基,置換または非置換のC−C20のアルキルスルホンアミド基,置換または非置換のC−C20のアリールスルホンアミド基,置換または非置換のC−C20のアシルアミノ基,C−C20のアルキルウレイド基,C−C20のアリールウレイド基,C−C20のアルコキシカルボニル基,C−C20のアルコキシカルボニルアミノ基,カルバモイル基,スルファモイル基,スルホ基とその塩,カルボキシ基とその塩,置換または非置換のC−C20のヒドロキシアルキルオキシアルキル基,置換または非置換のC−C20のジアルキルアミノアルキル基,置換または非置換のC−C20のピリジルアルキル基,置換または非置換のC−C20のピリジル基,置換または非置換のC−C20のイミダゾリル基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,C−C20の置換または非置換のピリジルアルキル基,置換または非置換のC−C20のアリール基,置換または非置換のC−C20のアリールアルキル基,置換または非置換のC−C20のヘテロアリール基,または置換または非置換のC−C20のヘテロアリールアルキル基,C−C20の置換または非置換のヘテロアリールアルケニル基,置換または非置換のC−C20のヘテロアリールアルケニル基,または置換または非置換のC−C20のヘテロ環アルキル基を表し,Aは,−CH=CH−,または−C2m−を表し,Bは,−CH=CH−,または−C2n−を表し,mとnは,互いに独立な0〜8の整数であり,2≦m+n≦8を満たし,Xは,単置換または多置換の置換基であり,水素,置換または非置換のC−C20のアルキル基,置換または非置換のC−C20のヘテロアルキル基,置換または非置換のC−C20のアルケニル基,置換または非置換のC−C20のアルコキシ基,置換または非置換のC−C20のアルキルスルホンアミド基,置換または非置換のC−C20のアリールスルホンアミド基,置換または非置換のC−C20のアシルアミノ基,C−C20のアルキルウレイド基,C−C20のアリールウレイド基,C−C20のアルコキシカルボニル基,C−C20のアルコキシカルボニルアミノ基,カルバモイル基,スルファモイル基,スルホ基とその塩,カルボキシ基とその塩,置換または非置換のC−C20のヒドロキシアルキルオキシアルキル基,置換または非置換のC−C20のジアルキルアミノアルキル基,置換または非置換のC−C20のピリジルアルキル基,置換または非置換のC−C20のピリジル基,置換または非置換のC−C20のイミダゾリル基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,C−C20の置換または非置換のピリジルアルキル基,置換または非置換のC−C20のアリール基,置換または非置換のC−C20のアリールアルキル基,置換または非置換のC−C20のヘテロアリール基,またはC−C20のヘテロアリールアルキル基,C−C20の置換または非置換のヘテロアリールアルケニル基,C−C20の置換または非置換のヘテロ環アルキル基を表す。
上記の化学式1のAおよびBにおいて,mとnは,互いに独立な0〜8の整数であり,2≦m+n≦8を満たす。従って,もしm=0であるならば,2≦n≦8であり,また,もしn=0であるならば,2≦m≦8である。
本発明の一実施形態において,化学式1で表示されるアミド系化合物は,6員環以上の環化合物である。4員環及び5員環化合物の場合には,環変形によって不安定となるだけではなく,RおよびR置換基の立体障害によって不安定さが増大するが,6員環以上の環化合物は,安定である。また,紙の主要構成物質であるセルロースが6員環構造に−OH基を含んでいるので,アミド系化合物のアミド基と水素結合を形成する際に,環骨格が類似していれば,結合角などの点から,さらに強い水素結合を形成できるため,6員環以上の環骨格が望ましい。
上記化学式1で,R及びRは,水素またはメチル基であり,A及びBは,−CH=CH−,−CHCH−,−CH−,または−CH(CH)−であることが望ましい。
上記化学式1でXは,多置換の場合,1個〜8個が結合可能である。
上記化学式1で表示されるアミド系化合物の具体的な例としては,以下に示す,化学式2で表示されるウラシル,化学式3で表示される5,6−ジヒドロウラシル,化学式4で表示されるグリシン無水物,化学式5で表示されるチミン,化学式6で表示されるサルコシン無水物,化学式7で表示されるアラニン無水物などを含むが,本発明において,アミド系化合物は,上記の化合物に限定されない。
Figure 2005344120
Figure 2005344120
Figure 2005344120
Figure 2005344120
Figure 2005344120
Figure 2005344120
本発明の一実施形態で,アミド系化合物が用紙などの印刷媒体上で耐久性(耐水性,耐摩耗性),耐にじみ性を表す原理を概略的に説明すれば次の通りである。
下記化学式8に示されたように,アミド系化合物はさまざまな共鳴構造を有することができ,かつ極性が非常に大きいため,電荷を有しやすい。
Figure 2005344120
上記化学式8から分かるように,アミド系化合物は,酸素側では陰イオン性,窒素側では陽イオン性の特性を有すると見ることができる。
もしBが単純に化学結合を表す,つまりn=0の場合,2つのアミド結合が互いに隣接するように連結され,2つのアミド結合の窒素及びその間の炭素には,陽イオンが非局在化していると表現できる(下記化学式9参照)。
Figure 2005344120
このように,アミドの両側の窒素に非局在化している陽イオンは,顔料と用紙表面とに存在している陰イオンとの静電気的な結合を結び,着色剤がメディア表面で移動度を低下させることにより,耐久性及び耐にじみ性の向上に寄与できるようになる。実際に,顔料の表面には,分散安定性を高めるために,陰イオンが荷電されており,また,用紙には,−OH基,C=O(カルボニル)基などが多く含有されているので,陽イオンとの静電気的な結合が可能になる。
以上のアミド系化合物を含むインク組成物は,インクジェットインク,印刷インク,塗料,捺染,製紙,化粧品製造,窯業などに多様に使用可能である。
本実施形態のインク組成物で,上記の化学式1で表示されるアミド系化合物の含有量は,溶媒100重量部に対し,0.1〜30重量部である。もし,化学式1のアミド系化合物の含有量が0.1重量部未満ならば,上記の性能発現が微小であり,30重量部を超過すれば,水溶液での溶解度が低下して望ましくない。
本実施形態のインク組成物を構成する着色剤は,染料または顔料を使用し,顔料としては,分散剤を別途に使用しなくてもよい自家分散型顔料を使用することもできる。着色剤の含有量が溶媒100重量部に対し,0.5〜10重量部であることが望ましい。もし,着色剤の含有量が0.5重量部未満ならば,色濃度が低く色相具現が困難となり,10重量部を超過すれば,ノズル詰まりなどの長期保存安定性が低下して望ましくない。
上記の溶媒としては,例えば,水性液体媒質,または水性液体媒質と有機溶媒との混合物を使用することができる。
本実施形態のインク組成物は,20℃での表面張力が1.5×10−4〜7.0×10−4N/cmであり,粘度が1.5〜10cpsであることが望ましい。もし,インク組成物の20℃での表面張力が上記の範囲未満ならば,用紙に印刷されたインクの用紙への浸透が速すぎて,色濃度が低下し,色相具現が困難となり,上記の範囲を超過すれば,用紙への浸透が遅すぎるために乾燥時間が長くなってしまい,望ましくない。そして,インク組成物の粘度が上記の範囲未満ならば,インクジェット時のドットサイズが小さすぎ,用紙に対する浸透が著しく起こり,上記の範囲を超過すれば,流動性が不良となって望ましくない。
以下では,本実施形態のアミド系化合物の含まれたインクジェット用インク組成物について詳細に説明するが,以下の詳細な説明は,アミド系化合物の含まれたインクジェット用インク組成物の一例であって,本発明のインクジェット用インク組成物が,以下のものに限定されるものではない。
本実施形態のインク組成物では,溶媒として水性液体媒質を使用するが,水性液体媒質は水だけを使用するか,また他の1以上の有機溶媒を混合して使用できる。ここで,インク組成物を構成する溶媒の総含有量は,インク組成物を構成する着色剤とアミド系化合物の総重量100重量部に対し,40〜95重量部であることが望ましい。
上記の有機溶媒の総含有量は,溶媒総含有量100重量部に対し,2〜60重量部であることが望ましい。このように,溶媒として有機溶媒を共に使用すれば,インク組成物の粘度及び表面張力を適正範囲に調節できる。
上記の有機溶媒としては,特別に制限されるものではないが,メチルアルコール,エチルアルコール,n−プロピルアルコール,イソプロピルアルコール,n−ブチルアルコール,sec−ブチルアルコール,t−ブチルアルコール,イソブチルアルコールなどのアルコール類,エチレングリコール,ジエチレングリコール,トリメチロールプロパングリセロール,ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコールなどの多価アルコール類,アセトン,メチルエチルケトン,ジアセトンアルコールなどのケトン類,エチルアセテート,エチルラクテートなどのエステル;エチレングリコールモノメチルエステル,エチレングリコールモノエチルエステル,ジエチレングリコールメチルエステル,ジエチレングリコールエチルエステル,トリエチレングリコールモノメチルエステル,トリエチレングリコールモノエチルエステルなどの低級アルキルエステル,2−ピロリドン,N−メチル−2−ピロリドン,カプロラクタムなどの含窒素化合物,ジメチルスルホキシド,テトラメチレンスルホン,チオグリコールからなる群から選択された炭化水素溶媒を使用することができる。
本実施形態のインク組成物は,場合によっては,分散剤,粘度調節剤,界面活性剤,金属酸化物などの添加剤をさらに含むことができる。
本実施形態の組成物を構成する界面活性剤は,組成物の表面張力を調節してノズルでの噴射性能を安定化させる役割を担う。かかる機能を行う界面活性剤として,例えば,陰イオン性界面活性剤や非イオン性界面活性剤を使用することができる。
界面活性剤の含有量は,一般的なレベルとして,溶媒100重量部を基準として,0.1〜5.0重量部を使用する。
粘度調節剤は,円滑な噴射維持が可能なように粘度を調節する物質であり,例えば,ポリビニルアルコール,カゼイン,カルボキシメチルセルロースのうちから選択された一つを使用することができる。ここで,粘度調節剤の含有量は,溶媒100重量部を基準として,0.1〜10重量部であることが望ましい。
本実施形態のインク組成物には,酸または塩基がさらに含まれることもある。ここで,酸または塩基は,溶媒に対する湿潤剤の溶解度を向上させ,着色剤を安定化させる役割を果たし,その含有量は,溶媒100重量部を基準として,0.1〜20重量部であることが望ましい。
本実施形態のインク組成物の製造時に使われる分散剤の具体的な例として,例えば,ナフタレンスルホン酸−ホルマリン縮合物のナトリウム塩(Demol N,Kao Co.製)などを使用することが可能であり,その含有量は,溶媒100重量部を基準として,0.1〜5重量部であることが望ましい。
上述のような造成を有するインク組成物を製造する方法について述べれば,次の通りである。
まず,溶媒に着色剤,化学式1のアミド系化合物及び湿潤制などを付加して混合した後,撹拌器で十分に撹拌して均一状態にする。
その後,上記の生成物を,フィルタを通過させることで濾過することにより,本実施形態によるインク組成物を得る。
一方,本実施形態のアミド系化合物と着色剤とが含まれたインク組成物は,その用途が特別に制限されず,インク組成物以外にも,トナー組成物,各種塗料,コーティング液などに使用可能である。
本実施形態の化学式1で,非置換のC−C20であるアルキル基の具体的な例としては,メチル基,エチル基,プロピル基,イソブチル基,sec−ブチル基,ペンチル基,iso−アミル基,ヘキシル基などを挙げることができ,上記のアルキル基のうち,一つ以上の水素原子は,ハロゲン原子,ヒドロキシ基,ニトロ基,シアノ基,アミノ基,アミジノ基,ヒドラジン,ヒドラゾン,カルボキシル基やその塩,スルホン酸基やその塩,リン酸やその塩,またはC−C20のアルキル基,C−C20のアルケニル基,C−C20のアルキニル基,C−C20のヘテロアルキル基,C−C20のアリール基,C−C20のアリールアルキル基,C−C20のヘテロアリール基,またはC−C20のヘテロアリールアルキル基に置換可能である。
上記のヘテロアルキル基は,上記のように定義されたアルキル基が,窒素原子,硫黄原子,酸素原子またはリン原子を含有しているということを意味する。その例としては,メトキシ基,エトキシ基,プロポキシ基,ブトキシ基及びt−ブトキシ基を挙げることができ,置換基を有している例としては,フルオロメトキシ基,クロロメトキシ基,トリフルオロメトキシ基,トリフルオロエトキシ基,フルオロエトキシ基及びフルオロプロポキシ基のようなハロアルコキシラジカルを挙げることができる。それらヘテロアルキル基のうち,少なくとも一つ以上の水素原子は,上記のアルキル基の場合と同じ置換基に置換可能である。
上記の非置換のC−C20のアルケニル基は,上記のように定義されたアルキル基の中間部や末端に,炭素二重結合を含有しているということを意味する。例としては,エチレン基,プロピレン基,ブチレン基,ヘキシレン基などがある。それらアルケニル基のうち,少なくとも一つ以上の水素原子は,上記のアルキル基の場合と同じ置換基に置換可能である。
上記のアリール基は,単独または組み合わせて使われ,一つ以上の環を含む炭素原子数6〜20の炭素環芳香族基を意味し,これらの環は,ペンダント法で共に付着,融合可能である。アリールという用語は,フェニル,ナフチル,テトラヒドロナフチルのような芳香族ラジカルを含む。アリール基は,ハロアルキレン基,ニトロ基,シアノ基,アルコキシ基及び低級アルキルアミノ基のような置換基を有することができる。また,アリール基のうち,一つ以上の水素原子は,上記のアルキル基の場合と同じ置換基に置換可能である。
上述のアリールアルキル基は,上記のように定義されたアリール基において,水素原子のうち一部が低級アルキル基,例えばメチル基,エチル基,プロピル基のようなラジカルに置換されているものを意味する。例えば,ベンジル基,フェニルエチル基などがある。また,アリールアルキル基のうち一つ以上の水素原子は,上述のアルキル基の場合と同じ置換基に置換可能である。
上記のヘテロアリール基は,N,O,PまたはSのうちから選択された1個〜3個のヘテロ原子を含み,残りの環原子がCである炭素数1〜20の一価もしくは二価の単環または二環芳香族化合物を意味する。上記のヘテロ原子のうち,一つ以上の水素原子は,上記のアルキル基の場合と同じ置換基に置換可能である。
上記のヘテロアリールアルキル基は,上記のヘテロアリール基の水素原子の一部が,アルキル基に置換されていることを意味する。ヘテロアリールアルキル基のうち,一つ以上の水素原子は,上述のアルキル基の場合と同じ置換基に置換可能である。
このようにして得られるインク組成物は,印刷された画像の画質が改善されるだけではなく,長期保存安定性にもすぐれるため,これを利用してインクジェットインク,印刷インク,塗料,捺染,製紙,化粧品製造,窯業などに多様に使用可能である。
以下,本発明を下記のような実施例を挙げて詳細に説明するが,本発明が下記実施例のみに限定されるものではない。本実施例は,インクを中心として特性を評価したことを明らかにし,評価の方法は,インク以外にも,湿式トナー,乾式トナー,塗料,コーティング液等に適用することでも行うことができる。以下,アミド系化合物と着色剤とが含まれたインク組成物を適用した組成物についての実施例の代表として,インクについてのみ記述する。
(実施例1)
カーボンブラック(Cabot−300,Cabot Co.製)(自家分散型顔料)4.0g,化学式2のウラシル6.0g,水66.0g,ジエチレングリコール8.0g,トリメチロールプロパン8.0g,グリセリン8.0gを混合し,それらを撹拌器で30分以上十分に撹拌して均一状態にした。
その後,生成物を孔径が0.45μmのフィルタに通過させてインク組成物を製造した。
(実施例2)
カーボンブラック(Cabot−300,Cabot Co.製)の代わりにカーボンブラック(Regal 330,Cabot Co.製)を使用し,化学式2のウラシルの代わりに化学式3の5,6−ジヒドロウラシルを使用したことを除いては,実施例1と同じ方法によって実施し,インク組成物を製造した。
(実施例3)
染料(C.I.Direct Black 154)4.0g,化学式4のグリシル無水物6.0g,水66.0g,PEG200(関東化学(株)社製)8.0g,トリメチロールプロパン7.0g,グリセリン9.0gを混合し,撹拌器で30分以上十分に撹拌して均一状態にした。その後,生成物を孔径が0.45μmのフィルタに通過させてインク組成物を製造した。
(実施例4)
アミド系化合物として化学式5のチミンを使用し,染料としてC.I.アシッドブラック7(Acid Black 7)を使用することを除いては,実施例3と同じ方法によって実施し,インク組成物を製造した。
(実施例5)
カーボンブラック(Raven 5250,Columbian Co.製造)4.0g,化学式6のサルコシン無水物6.0g,水64.0g,分散剤(Demol N,Kao Co.製)2.0g,PEG400(関東化学(株)社製)7.0g,1,5−ペンタンジオール8.0g,グリセリン9.0gを混合し,撹拌器で30分以上十分に撹拌して均一状態にした。その後,生成物を孔径が0.45μmのフィルタに通過させてインク組成物を製造した。
(実施例6)
アミド系化合物として化学式7のアラニン無水物を使用し,カーボンブラック(No.258,三菱社製)顔料を使用することを除いては,実施例5と同じ方法によって実施し,インク組成物を製造した。
(比較例1〜比較例6)
上記の実施例1〜実施例6で,それぞれアミド系化合物を使用しないことを除いては,それぞれ実施例1〜実施例6と同じ組成及び製造方法でインク組成物を製造した。
上記の実施例1〜実施例6及び比較例1〜比較例6によって製造されたインク組成物の特性を下記方法によって評価した。
1)長期保存安定性
上記の実施例1〜実施例6で得られたインク組成物を耐熱性ガラスボトルに100mlずつ入れた後,入口を密封して60℃の恒温槽に保存した。これを2ヵ月間放置した後で,ガラスボトルの底での沈殿の有無を確認し,次の通り評価した。結果を,表1に示した。
○:沈殿物なし
×:沈殿物あり
Figure 2005344120
上記の表1を参照すれば,実施例1〜実施例6のインク組成物を使用した場合,沈殿物がいずれも形成されておらず,これに比べて比較例2,3及び6の場合は,沈殿形成が確認された。上記のような結果から,実施例1〜実施例6の場合は,保存安定性にすぐれるということが分かった。
2)ノズル詰まりテスト
実施例1〜実施例6及び比較例1〜比較例6で得られたインク組成物を,三星インクカートリッジに,常温(25℃)および低温(−18℃)で二週間ずつ置き印刷したときに,ノズルが詰まってインクを排出できない程度を次の通り評価した。その結果を以下の表2に示した。
○:いかなるノズルの詰まりも観察されない
△:1,2個のノズル詰まりが観察される
×:3個以上のノズル詰まりが観察される
Figure 2005344120
上記の表2を参照すれば,実施例1〜実施例6,及び比較例3,比較例6のインク組成物を使用した場合,いかなるノズルの詰まりも観察されなかった一方,比較例1,2,4及び5の場合は,ノズル詰まりが観察された。
3)耐摩耗性テスト
実施例1〜実施例6及び比較例1〜比較例6で得られたインク組成物を,インクカートリッジM−50(三星社製)にリフィールした後,プリンタ(MJC−2400C,三星社製)で棒の絵(2cm×10cm)を印刷した後,これを24時間乾かした。その後,テスト器を利用して5回こすり合わせたときに,棒の絵で転移された画像のOD(Optical Density)を,こすり合せる前における棒の絵の画像ODと比較して百分率で表し,次の通り評価した。その結果を以下の表3に示した。
A(%)=(転移された画像のOD/元の棒の絵のOD)×100
○:A<20
△:20≦A<30
×:A>30
Figure 2005344120
上記の表3から,実施例1〜実施例6のインク組成物を利用する場合,比較例1〜比較例6の場合と比較して,耐摩耗性が向上するということが分かった。
4)耐水性テスト
実施例1〜6及び比較例1〜6で得られたインク組成物を,インクカートリッジM−50(三星社製)にリフィールした後,プリンタ(MJC−2400C,三星社製)で棒の絵(2cm×10cm)を印刷した。5分後に5滴の水を落とし,これを24時間乾かした後,水が流れて行って低下したODを,元の棒の絵のODと比較して百分率で表し,次の通り評価した。その結果を以下の表4に示した。
A(%)=(水が流れた後の画像OD/元の棒の絵のOD)×100
○:A>95
△:90≦A<95
×:A<90
Figure 2005344120
上記の表4から,実施例1〜実施例6のインク組成物を利用する場合,比較例1〜比較例6の場合と比較して,耐水性が向上するということを確認することができた。
5)耐にじみ性テスト
実施例1〜6及び比較例1〜6で得られたインク組成物を,インクカートリッジM−50(三星社製)にリフィールした後,C−60(三星社製)カラーインクと共にプリンタ(MJC−2400C,三星社製)でテストパターンを印刷した。30分後に,隣接した2つのカラー間の境界線を基準とした場合の,カラーミキシングの起こるドットラインの位置を顕微鏡で測定した(評価基準:米国特許第5,854,307号明細書参照)。結果を以下の表5に示した。
以下を評価基準として,にじみ性程度を評価する。
5:境界線全体でカラーミキシングが現れない
4:1dot径に該当するほどの幅でカラーミキシングが現れる
3:2dot径に該当するほどの幅でカラーミキシングが現れる
2:3dot径に該当するほどの幅でカラーミキシングが現れる
1:4dotまたはそれ以上の径に該当するほどの幅でカラーミキシングが現れる
(ただし,600dpi基準時,1 dot径=100μm)
Figure 2005344120
上記の表5から分かるように,実施例1〜実施例6のインク組成物を利用する場合,比較例1〜比較例6の場合と比較して,耐にじみ性がさらに改善されることがわかった。
図1に図示されたように,本発明の一実施形態におけるインクジェット記録装置は,着色剤,溶媒及び化学式1のアミド化合物を含有するインク組成物を含むインク受容ユニットまたはインクカートリッジを備える。プリンタカバー8は,プリンタ5の本体13と連結されている。移動性ラッチ10の固定ラッチ9と互いに噛み合う部分は,ホール7を介して突出形成されている。固定ラッチ9は,カバー8が閉じられるとき,プリンタカバー8の内部に連結される。カバー8は,ホール7を介して延びた移動性ラッチ10の噛み合う部分に対応するリセス14を備える。インクカートリッジ11は,インクカートリッジ11の下部を通過する紙3にインクを位置させるように装着される。
図2は,本発明の一実施形態のインク組成物を含むインク受容ユニットまたはインクカートリッジの断面図である。インクカートリッジ100は,インク保存器112を形成するカートリッジ本体110,インク保存器112のトップ領域をカバーする内部カバー114,前記内部カバー114と所定の間隔で離隔され,インク保存器112と内部カバー114とをシーリングする外部カバー116を備える。
上記のインク保存器112は,垂直バリア壁123によって,第1及び第2チャンバ124,126が区画される。第1及び第2チャンバ124,126間にインク通路128が垂直バリア壁123の底に形成される。インクが第1チャンバ124及びスポンジ129を充填し,さらに第2チャンバ126を充填する。第2チャンバ126に対応するベントホール126aが内部カバー114に形成される。
フィルタ140は,第2チャンバ126の下部に形成され,インク内の不純物及び微細バブルを濾過してプリンタヘッド130の排出ホールがクロッギングされることを防止する。フック142は,フィルタ140のエッジ(端領域)上に形成され,スタンドパイプ132のトップ領域に配置される。インク保存器120のインクがプリンタヘッド130の排出ホールを通過し,印刷媒体に小液滴状に排出される。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明のインク組成物は,例えばインクジェットインク,印刷インク,塗料,捺染,製紙,化粧品製造,窯業などに効果的に適用可能である。
本発明の一実施形態によるインク組成物を含むインクカートリッジを含有するインクジェット記録装置の斜視図である。 本発明の一実施形態によるインク組成物を含むインクカートリッジの断面図である。
符号の説明
3 紙
5 プリンタ
7 ホール
8 プリンタカバー
9 固定ラッチ
10 移動性ラッチ
11 インクカートリッジ
13 本体
14 リセス
100 インクカートリッジ
110 カートリッジ本体
112 インク保存器
114 内部カバー
116 外部カバー
123 垂直バリア壁
124 第1チャンバ
126 第2チャンバ
126a ベントホール
128 インク通路
129 スポンジ
130 プリンタヘッド
132 スタンドパイプ
140 フィルタ
142 フック

Claims (15)

  1. 着色剤,溶媒及び下記化学式1で表示されるアミド系化合物を含むインク組成物:
    Figure 2005344120
    前記化学式1で,R及びRは,互いに独立に水素,置換または非置換のC−C20のアルキル基,置換または非置換のC−C20のヘテロアルキル基,置換または非置換のC−C20のアルケニル基,置換または非置換のC−C20のアルコキシ基,置換または非置換のC−C20のアルキルスルホンアミド基,置換または非置換のC−C20のアリールスルホンアミド基,置換または非置換のC−C20のアシルアミノ基,C−C20のアルキルウレイド基,C−C20のアリールウレイド基,C−C20のアルコキシカルボニル基,C−C20のアルコキシカルボニルアミノ基,カルバモイル基,スルファモイル基,スルホ基とその塩,カルボキシ基とその塩,置換または非置換のC−C20のヒドロキシアルキルオキシアルキル基,置換または非置換のC−C20のジアルキルアミノアルキル基,置換または非置換のC−C20のピリジルアルキル基,置換または非置換のC−C20のピリジル基,置換または非置換のC−C20のイミダゾリル基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,C−C20の置換または非置換のピリジルアルキル基,置換または非置換のC−C20のアリール基,置換または非置換のC−C20のアリールアルキル基,置換または非置換のC−C20のヘテロアリール基,または置換または非置換のC−C20のヘテロアリールアルキル基,C−C20の置換または非置換のヘテロアリールアルケニル基,置換または非置換のC−C20のヘテロアリールアルケニル基,または置換または非置換のC−C20のヘテロ環アルキル基を表し,
    Aは,−CH=CH−,または−C2m−を表し,
    Bは,−CH=CH−,または−C2n−を表し,
    mとnは,互いに独立な0〜8の整数であり,2≦m+n≦8を満たし,
    Xは,単置換または多置換の置換基であり,水素,置換または非置換のC−C20のアルキル基,置換または非置換のC−C20のヘテロアルキル基,置換または非置換のC−C20のアルケニル基,置換または非置換のC−C20のアルコキシ基,置換または非置換のC−C20のアルキルスルホンアミド基,置換または非置換のC−C20のアリールスルホンアミド基,置換または非置換のC−C20のアシルアミノ基,C−C20のアルキルウレイド基,C−C20のアリールウレイド基,C−C20のアルコキシカルボニル基,C−C20のアルコキシカルボニルアミノ基,カルバモイル基,スルファモイル基,スルホ基とその塩,カルボキシ基とその塩,置換または非置換のC−C20のヒドロキシアルキルオキシアルキル基,置換または非置換のC−C20のジアルキルアミノアルキル基,置換または非置換のC−C20のピリジルアルキル基,置換または非置換のC−C20のピリジル基,置換または非置換のC−C20のイミダゾリル基,ヒドラジン基,ヒドラゾン基,C−C20の置換または非置換のピリジルアルキル基,置換または非置換のC−C20のアリール基,置換または非置換のC−C20のアリールアルキル基,置換または非置換のC−C20のヘテロアリール基,またはC−C20のヘテロアリールアルキル基,C−C20の置換または非置換のヘテロアリールアルケニル基,C−C20の置換または非置換のヘテロ環アルキル基を表す。
  2. 前記化学式1では,R及びRは,水素またはメチル基であり,A及びBは,互いに独立に−CH=CH−,−CHCH−,−CH−,または−CH(CH)−であることを特徴とする,請求項1に記載のインク組成物。
  3. 前記化学式1で表される化合物が,下記化学式2〜化学式7で表される化合物であることを特徴とする,請求項1に記載のインク組成物:
    Figure 2005344120
    Figure 2005344120
    Figure 2005344120
    Figure 2005344120
    Figure 2005344120
    Figure 2005344120
  4. 前記化学式1で表されるアミド系化合物の含有量が,前記溶媒100重量部に対し,0.1〜30重量部であることを特徴とする,請求項1に記載のインク組成物。
  5. 前記着色剤が,染料または顔料であることを特徴とする,請求項1に記載のインク組成物。
  6. 前記着色剤の含有量が,前記溶媒100重量部に対し,0.5〜10重量部であることを特徴とする,請求項1に記載のインク組成物。
  7. 前記溶媒が,水性液体媒質,または水性液体媒質と有機溶媒との混合物であることを特徴とする,請求項1に記載のインク組成物。
  8. 20℃での表面張力が1.5×10−4〜7.0×10−4N/cmであり,粘度が1.5〜10cpsであることを特徴とする,請求項1〜請求項7のうちのいずれか1つに記載のインク組成物。
  9. 前記インク組成物を構成する溶媒の総含有量が,前記インク組成物を構成する前記着色剤と前記アミド系化合物の総重量100重量部に対し,40〜95重量部であることを特徴とする,請求項1に記載のインク組成物。
  10. 前記溶媒は,水性液体媒質と有機溶媒とを含有し,前記有機溶媒の総含有量は,前記溶媒総含有量100重量部に対し,2〜60重量部であることを特徴とする,請求項1に記載のインク組成物。
  11. 前記有機溶媒が,一級アルコール,二級アルコール,三級アルコール,多価アルコール類,ケトン類,エステル類,低級アルキルエステル類,窒素含有化合物及び硫黄含有化合物からなる群より選択されることを特徴とする,請求項10に記載のインク組成物。
  12. 前記有機溶媒は,メチルアルコール,エチルアルコール,n−プロピルアルコール,イソプロピルアルコール,n−ブチルアルコール,sec−ブチルアルコール,t−ブチルアルコール,イソブチルアルコール,エチレングリコール,ジエチレングリコール,トリメチロールプロパングリセロール,ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコール,アセトン,エチルメチルケトン,ジアセトンアルコール,エチルアセテート,エチルラクテート,エチレングリコールモノメチルエステル,エチレングリコールモノエチルエステル,ジエチレングリコールメチルエステル,ジエチレングリコールエチルエステル,トリエチレングリコールモノメチルエステル,トリエチレングリコールモノエチルエステル,2−ピロリドン,N−メチル−2−ピロリドン,カプロラクタム,ジメチルスルホキシド,テトラメチレンスルホン,及びチオグリコールからなる群より選択されることを特徴とする,請求項11に記載のインク組成物。
  13. 分散剤,粘度調節剤,界面活性剤及び金属酸化物のうちから選択された少なくとも一つをさらに含むことを特徴とする,請求項1に記載のインク組成物。
  14. 請求項1〜請求項13のうちのいずれか1つに記載のインク組成物を含む,インクカートリッジ。
  15. 請求項1〜請求項13のうちのいずれか1つに記載のインク組成物を含むインク受容ユニットまたはインクカートリッジを備える,インクジェット記録装置。
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