JP2004040312A - 画像読み取り装置及びその制御方法並びに画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】両面原稿読み取り時と片面画像読み取り時とで最適な原稿走査速度にて画像読み取りを行うことができるようにする。
【解決手段】両面原稿読み取り時にはCIS(コンタクトイメージセンサ)を用いた等倍光学系のプロセススピードでCIS及びCCDセンサでの両面画像の同時読み取りを行い、片面原稿読み取り時にはCCDセンサを用いた縮小光学系のプロセススピードでCCDセンサでの画像読み取りを行う。また、CCDセンサへの入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換える。その際、CCDの感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部内の増幅回路のゲインを両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにし、更に、原稿照明手段の照度を切り換える。
【選択図】 図1
【解決手段】両面原稿読み取り時にはCIS(コンタクトイメージセンサ)を用いた等倍光学系のプロセススピードでCIS及びCCDセンサでの両面画像の同時読み取りを行い、片面原稿読み取り時にはCCDセンサを用いた縮小光学系のプロセススピードでCCDセンサでの画像読み取りを行う。また、CCDセンサへの入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換える。その際、CCDの感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部内の増幅回路のゲインを両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにし、更に、原稿照明手段の照度を切り換える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばスキャナー、複写機、FAX(ファクシミリ)等の画像形成装置に適用される画像読み取り装置、特に二つの読み取り手段を用いて原稿の両面画像の同時読み取りを行う画像読み取り装置及びその制御方法並びに画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機等の画像形成装置の画像読み取り部(リーダ部)においては、原稿台ガラスの下側で原稿を照明する光源、該光源の光を原稿に集光する反射傘、及びミラーの三つが収容されたキャリッジと、上記ミラーにて反射された光を所定方向に反射させる2枚のミラーを収容したキャリッジと、上記2枚のミラーで反射された原稿からの反射光もしくは投影光を集光させるレンズと、該レンズにより集光された原稿からの反射光もしくは投影光を受光するCCDセンサの4点からなる縮小光学系の画像読み取り装置、あるいはLEDアレイ光源と、ロッドレンズアレイ及びCIS(コンタクトイメージセンサ)を用い、原稿に密着して画像を読み取る等倍光学系の画像読み取り装置のような単一の読み取りセンサを用いた画像読み取り装置が用いられている。
【0003】
これらの画像読み取り装置において、原稿の両面の画像を読み取る場合には、DF(ドキュメントフィーダ)等の原稿反転手段を用いて、両面原稿の表面及び裏面を交互に読み取るようにしている。しかしながら近年では、図4に示すような両面同時読み取り機構を有する画像読み取り装置が提案されている。
【0004】
図4はこのような画像読み取り装置の概略構成を示す断面図であり、ここでは原稿の両面の読み取り位置と搬送経路のレイアウトを主に示している。同図中、101はCCDセンサ、102はCIS、103は基準白色板、104は白色シート、105は原稿トレイを示している。
【0005】
この構成の画像読み取り装置は、原稿の表面(第1面)を読み取る第1の読み取りセンサ(CCDセンサ101)と、同原稿の裏面(第2面)を読み取る第2の読み取りセンサ(CIS102)とを備え、原稿トレイ105上に置かれた原稿を排紙側に送る途中で上記第1及び第2の読み取りセンサによって該原稿の両面を1回の搬送で読み取る機構になっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般的にCISを用いた等倍光学系の原稿走査速度はCCDセンサを用いた縮小光学系の走査速度より遅いため、上記のような紙搬送で両面読みを行う機構においては、CCDセンサを用いた縮小光学系の走査速度を能力(実力)よりも低い走査速度であるCISを用いた等倍光学系の走査速度まで落とし、両者の走査速度を合わせて両面画像の同時読み取りを行わなければならない。
【0007】
このため、CCDセンサ、CISそれぞれの光学系の走査速度を同一に設定した場合、CCDセンサを用いた縮小光学系で片面画像原稿を読み取る場合においてもCCDセンサを用いた縮小光学系の能力より遅い速度であるCISを用いた等倍光学系の走査速度で原稿を走査しなければならないという問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、両面原稿読み取り時と片面画像読み取り時とで最適な原稿走査速度にて画像読み取りを行うことができ、生産性の高い画像読み取り装置及びその制御方法並びに画像形成装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の係る画像読み取り装置及びその制御方法並びに画像形成装置は、次のように構成したものである。
【0010】
(1)原稿台上に静止して配置された原稿を副走査方向に移動しながらあるいは原稿を移動させながら静止して該原稿上の画像を読み取る第1の画像読み取り手段と、原稿を移動させながら静止して該原稿上の画像を読み取る第2の画像読み取り手段とを有し、両面画像原稿の読み取り時には前記第2の画像読み取り手段の走査速度で前記第1及び第2の画像読み取り手段を駆動して読み取り、片面画像原稿の読み取り時には前記第1の画像読み取り手段を駆動して読み取るとともに、前記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにした。
【0011】
(2)上記(1)において、前記第1の画像読み取り手段単独での画像走査速度V1(mm/sec)と、前記第2の画像読み取り手段単独での画像走査速度V2(mm/sec)とは、V1>V2なる関係を有するようにした。
【0012】
(3)上記(1)または(2)において、前記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるために、前記第1の画像読み取り手段の感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部内の増幅回路のゲインを両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにした。
【0013】
(4)上記(1)または(2)において、前記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるために、前記第1の画像読み取り手段の原稿照明手段の照度、感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部内の増幅回路のゲインを両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにした。
【0014】
(5)上記(4)において、前記第1の画像読み取り手段の原稿照明手段の片面画像原稿の読み取り時における照度I1(lx)と、両面画像原稿の読み取り時における照度I2(lx)とは、I1>I2なる関係を有するようにした。
【0015】
(6)上記(1)ないし(5)何れかにおいて、前記第1の画像読み取り手段は、CCDセンサを用いた縮小光学系の画像読み取り手段であり、前記第2の画像読み取り手段は、CIS(コンタクトイメージセンサ)を用いた等倍光学系の画像読み取り手段であるようにした。
【0016】
(7)上記(1)ないし(5)何れかにおいて、前記第1の画像読み取り手段と前記第2の画像読み取り手段は、共にCIS(コンタクトイメージセンサ)を用いた等倍光学系の画像読み取り手段であるようにした。
【0017】
(8)原稿台上に静止して配置された原稿を副走査方向に移動しながらあるいは原稿を移動させながら静止して該原稿上の画像を読み取る第1の画像読み取り手段と、原稿を移動させながら静止して該原稿上の画像を読み取る第2の画像読み取り手段とを有した画像読み取り装置の制御方法であって、両面画像原稿の読み取り時には前記第2の画像読み取り手段の走査速度で前記第1及び第2の画像読み取り手段を駆動して読み取り、片面画像原稿の読み取り時には前記第1の画像読み取り手段を駆動して読み取るとともに、前記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにした。
【0018】
(9)上記(5)において、前記第1の画像読み取り手段単独での画像走査速度V1(mm/sec)と、前記第2の画像読み取り手段単独での画像走査速度V2(mm/sec)とは、V1>V2なる関係を有しているようにした。
【0019】
(10)上記(8)または(9)において、前記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるために、前記第1の画像読み取り手段の感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部内の増幅回路のゲインを両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにした。
【0020】
(11)上記(8)または(9)において、前記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるために、前記第1の画像読み取り手段の原稿照明手段の照度、感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部内の増幅回路のゲインを両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにした。
【0021】
(12)上記(11)において、前記第1の画像読み取り手段の原稿照明手段の片面画像原稿の読み取り時における照度I1(lx)と、両面画像原稿の読み取り時における照度I2(lx)とは、I1>I2なる関係を有しているようにした。
【0022】
(13)上記(8)ないし(12)何れかにおいて、前記第1の画像読み取り手段は、CCDセンサを用いた縮小光学系の画像読み取り手段であり、前記第2の画像読み取り手段は、CIS(コンタクトイメージセンサ)を用いた等倍光学系の画像読み取り手段であるようにした。
【0023】
(14)上記(8)ないし(12)何れかにおいて、前記第1の画像読み取り手段と前記第2の画像読み取り手段は、共にCIS(コンタクトイメージセンサ)を用いた等倍光学系の画像読み取り手段であるようにした。
【0024】
(15)画像形成装置において、上記(1)ないし(7)何れかの画像読み取り装置を備えた。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面について説明する。
【0026】
(第1の実施例)
図1は本発明の実施例による画像読み取り装置の構成を示す断面図であり、複写機、FAX等の画像形成装置に組み込まれる画像読み取り装置の概略構成を示している。
【0027】
本実施例の画像読み取り装置は、原稿台ガラス上に静止して配置された原稿を副走査方向に移動しながらあるいは原稿を移動させながら静止して該原稿上の画像を読み取る第1の画像読み取り手段と、原稿を移動させながら静止して該原稿上の画像を読み取る第2の画像読み取り手段と、原稿を移動させる原稿搬送手段とを有しており、両面画像原稿の読み取り時には上記第2の画像読み取り手段の走査速度で上記第1及び第2の画像読み取り手段を駆動して読み取り、片面画像原稿の読み取り時には上記第1の画像読み取り手段を駆動して読み取るようにしている。
【0028】
また、上記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにしている。その際、上記第1の画像読み取り手段の感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部内の増幅回路のゲインを両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにし、更に、上記第1の画像読み取り手段の原稿照明手段の照度を切り換えるようにしている。
【0029】
図1の装置は、原稿給送装置1と原稿読み取り装置19によって構成されており、第1の読み取り手段は、原稿読み取り装置内19の露光部13と原稿3とを相対的に移動させながら読み取り、第2の読み取り手段は、密着型イメージセンサ部20と原稿3とを相対的に移動させながら原稿上の情報を読み取る。密着型イメージセンサ部20は、図示していないが光源のLEDアレイ、ロッドレンズアレイ及びCISから構成されている。
【0030】
原稿トレイ2にセットされた原稿3は、分離パッド5と対になっている原稿給紙ローラ4により1枚ずつ給送される。この給送された原稿3は、中間ローラ対6により装置内部に送られ、大ローラ8と第1従動ローラ9により更に内部の搬送路に渡され、大ローラ8を回る形で第2従動ローラ10による搬送が行われる。
【0031】
上記大ローラ8と第2従動ローラ10により搬送された原稿は、流し読み原稿台ガラス12と原稿ガイド板17の間を通り、ジャンプ台18を経て再び大ローラ8と第3従動ローラ11により搬送される。このとき、流し読み原稿台ガラス12と原稿ガイド板17の間では、原稿ガイド板17の部材により原稿3は流し読み原稿台ガラス12に接触する形で搬送される。
【0032】
また、原稿3が更に内部に搬送される前に、第1、第2の読み取り手段の読み取り部でシェーディングが行われる。このとき、第1の読み取り部では基準白色板22を読み取り、第2の読み取り部では基準白色部材の更新部21における白色シート23を読み取ることによって、それぞれ適正な白レベルを得る。
【0033】
そして、原稿3は流し読み原稿台ガラス12上を通過する際に、露光部13により流し読み原稿台ガラス12に接している面を露光される。露光部13は、原稿3を露光することにより該原稿3から反射してくる原稿画像情報をミラーユニット14に伝達する。この伝達された原稿画像情報は、レンズ15を通過し集光されて画像読み取りセンサ部16にて電気信号に変換される。その後、原稿3は排紙ローラ対7により原稿給紙装置1の外部に排紙される。
【0034】
以上の過程で、原稿3の第1面(表面)の画像が読み取られる。次に、大ローラ8と第3従動ローラ11により搬送された原稿3は、原稿排紙ローラ対7の方向へ搬送される過程で、密着型イメージセンサ部20によって第2面(裏面)の画像が読み取られ、その後装置外に排出される。
【0035】
図2は本実施例の画像制御系の主な機能構成を示すブロック図である。
【0036】
画像読み取りセンサ部(CCDセンサ部あるいはCIS部)16は、画像処理部32に内蔵されているタイミング生成回路によって生成されたタイミング信号35に従って、光情報を順次アナログ画像信号37に変換して出力する。アナログ信号処理部31は、同じく画像処理部32からのタイミング信号36に従って、画像読み取りセンサ部16から出力されたアナログ画像信号37をディジタル画像信号38に変換する。このディジタル画像信号38は画像処理部32に入力され、シェーディング補正等の処理が行われる。画像処理部32は、メモリI/F(インターフェイス)40を介して画像メモリ部33に対して画像情報の書き込み・読み出しを行う。
【0037】
CPU34は、画像処理部32、センサ入力部42、モータドライバ部43、原稿照明手段45の制御といった原稿読み取り装置19全体の制御を司る。またCPU34は、CPUバス39を介して画像処理部32の設定や制御及び画像情報の読み書きを行うとともに、操作部44の操作により読み取りモード設定及び読み取り動作開始指示を行う。この操作部44には表示部41が設けられている。
【0038】
なお、図2においては、画像読み取りセンサ部16、アナログ信号処理部31、及び原稿照明手段45の各機能ブロックはそれぞれ一つずつしか図示していないが、本実施例のように複数の原稿読み取り手段を持つ場合は、各読み取り手段ごとに上記の各機能ブロックを持つことは言うまでもない。
【0039】
次に、実際の動作の流れを図3に示す。図3は実施例の制御動作を示すフローチャートであり、図2のCPU104により予め記憶されたプログラムに従って実行されるものである。なお、CISは密着型イメージセンサ(Contact
Image Sensor)を示している。
【0040】
まず、原稿3の読み取り動作開始前に片面あるいは両面読み取りのモードを設定する(S101)。読み取りモードが片面であった場合は(S102)、片面読み取り時の設定を行う(S103)。具体的には、第1の読み取り手段であるCCDセンサの走査速度をVCCD(mm/sec)に設定し、CCDの感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部37内の増幅回路のゲインをそれぞれ所定値に設定する。
【0041】
次に、原稿がセットされて(S104)、読み取り開始指示が与えられると(S105)、CCDセンサのシェーディング動作を行う(S106)。続いて原稿読み取り装置19は原稿給送装置1により原稿3を1枚ずつ搬送し、CCDセンサにて原稿3の表面(おもて面)の画像情報の読み取りを行う(S107)。そして、1枚の原稿を読み込み、原稿トレイ2上の原稿3の搬送が終了していなければ、次の原稿3の搬送及び読み取りを行う(S107)。原稿トレイ2上の原稿3をすべて読み終われば片面読み取りモードを終了し(S108)、通常のスタンバイ状態に移行する。
【0042】
このとき、CCDセンサの読み取りの走査速度は、CISよりも速いCCDセンサ単独の走査速度VCCD(mm/sec)をとることで、両面原稿の読み取り時よりも速い搬送と読み込みを行う。
【0043】
両面読み取りモードであった場合は(S109)、両面読み取り時の設定を行う(S110)。具体的には、第1の読み取り手段であるCCDセンサの走査速度をVCIS(mm/sec)に設定し、CCDの感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部31内の増幅回路のゲインをそれぞれ設定する。
【0044】
次に、原稿がセットされて(S111)、読み取り開始指示が与えられると(S112)、CCDセンサ及びCISのシェーディング動作を行う(S113)。続いて原稿読み取り装置19は原稿給送装置1により原稿3を1枚ずつ搬送し、CCDセンサにて原稿3の表面(おもて面)の読み取りを行う(S114)。更に原稿3が搬送されてCIS位置まで到達したときに、原稿3の裏面(うら面)の読み取りをCISにて行う(S115)。そして、1枚の原稿3の表面及び裏面を読み込み、原稿トレイ2上の原稿3の搬送がすべて終了していなければ、次の原稿3の搬送及び読み取りを行う(S114、S115)。原稿トレイ2上の原稿3をすべて読み終われば両面読み取りモードを終了し(S116)、通常のスタンバイ状態に移行する。
【0045】
このとき、原稿3の搬送速度は一定であるので、CCDセンサの読み取りの走査速度をCIS読み取りの走査速度VCIS(mm/sec)に合わせて両面原稿を読み取ることとなる。但し、CCDセンサの走査速度をCCDセンサ単独での走査速度VCCD(mm/sec)から落とす場合、CCDセンサで読み取る原稿3の表面画像の副走査方向の画素数を走査速度の減少に見合った分だけ増やす必要がある。このため、画像処理部32は、画像読み取りセンサ部16のCCDドライバに走査速度の減少分だけCCDの感光画素の蓄積時間を長く、画素の読み出し速度を走査速度の減少に対応するだけ小さく、アナログ信号処理部31内の増幅回路のゲインを小さくするように、S110のモード設定にて設定・制御する。
【0046】
なお、本実施例ではCCDセンサとCISを用いているが、双方ともCISを用いた構成としても良い。また本実施例では、第1の画像読み取り手段の原稿照明手段45の片面画像原稿の読み取り時における照度I1(lx)と、両面画像原稿の読み取り時における照度I2(lx)とは、I1>I2なる関係を有するようにしている。
【0047】
(第2の実施例)
本実施例では、図3の各モード設定(S103、S110)にて、第1の画像読み取り手段であるCCDセンサの原稿照明手段45の照度、CCDの感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部31内の増幅回路のゲインを各読み取りモードごとに設定する。
【0048】
そして、両面読み取りモード時には、CCDセンサ単独で画像読み取りを行う場合(片面読み取りモード)とCCDの感光画素への入力光量が同等になるように、CPU34はCCDセンサの原稿照明手段45に対し照度を落とすように指令を出し、上述の第1の実施例と同様に画像処理部32は、画像読み取りセンサ部16のCCDドライバに走査速度の減少分だけCCDの感光画素の蓄積時間を長く、画素の読み出し速度を走査速度の減少に対応するだけ小さく、アナログ信号処理部31内の増幅回路のゲインを図3のモード設定(S110)にて設定・制御する。
【0049】
本実施例によれば、両面原稿読み取り時には、CISを用いた等倍光学系の原稿走査速度によりCIS及びCCDセンサでの両面画像の同時読み取りを行い、片面原稿読み取り時には、CCDセンサを用いた縮小光学系の原稿走査速度、つまり両面読み取り時よりも速い走査速度で片面画像を読み取ることで、片面原稿の読み取り速度を両面原稿の同時読み取り時よりも速くすることが可能となり、生産性の高い画像読み取り装置及びその制御方法並びに画像形成装置を提供することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、両面原稿読み取り時と片面画像読み取り時とで最適な原稿走査速度にて画像読み取りを行うことができる、生産性が高く、効率の良い画像読み取りを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による画像読み取り装置の構成を示す断面図
【図2】実施例の画像制御系の主な機能構成を示すブロック図
【図3】実施例の制御動作を示すフローチャート
【図4】従来例の構成を示す斜視図
【符号の説明】
1 原稿給送装置
2 原稿トレイ
3 原稿
4 原稿給紙ローラ
5 分離パッド
6 中間ローラ対
7 排紙ローラ対
8 大ローラ
9 第1従動ローラ
10 第2従動ローラ
11 第3従動ローラ
12 流し読み原稿台ガラス
13 露光部
14 ミラーユニット
15 レンズ
16 画像読み取りセンサ部
17 原稿ガイド板
18 ジャンプ台
19 原稿読み取り装置
20 密着型イメージセンサ部
21 基準白色部材の更新部
31 A/D変換部
32 画像処理部
33 画像メモリ部
34 CPU
35 タイミング信号
36 タイミング信号
37 アナログ画像信号
38 ディジタル画像信号
39 CPUバス
40 メモリI/F
41 表示部
42 センサ入力部
43 モータドライバ部
44 操作部
45 原稿照明手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばスキャナー、複写機、FAX(ファクシミリ)等の画像形成装置に適用される画像読み取り装置、特に二つの読み取り手段を用いて原稿の両面画像の同時読み取りを行う画像読み取り装置及びその制御方法並びに画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機等の画像形成装置の画像読み取り部(リーダ部)においては、原稿台ガラスの下側で原稿を照明する光源、該光源の光を原稿に集光する反射傘、及びミラーの三つが収容されたキャリッジと、上記ミラーにて反射された光を所定方向に反射させる2枚のミラーを収容したキャリッジと、上記2枚のミラーで反射された原稿からの反射光もしくは投影光を集光させるレンズと、該レンズにより集光された原稿からの反射光もしくは投影光を受光するCCDセンサの4点からなる縮小光学系の画像読み取り装置、あるいはLEDアレイ光源と、ロッドレンズアレイ及びCIS(コンタクトイメージセンサ)を用い、原稿に密着して画像を読み取る等倍光学系の画像読み取り装置のような単一の読み取りセンサを用いた画像読み取り装置が用いられている。
【0003】
これらの画像読み取り装置において、原稿の両面の画像を読み取る場合には、DF(ドキュメントフィーダ)等の原稿反転手段を用いて、両面原稿の表面及び裏面を交互に読み取るようにしている。しかしながら近年では、図4に示すような両面同時読み取り機構を有する画像読み取り装置が提案されている。
【0004】
図4はこのような画像読み取り装置の概略構成を示す断面図であり、ここでは原稿の両面の読み取り位置と搬送経路のレイアウトを主に示している。同図中、101はCCDセンサ、102はCIS、103は基準白色板、104は白色シート、105は原稿トレイを示している。
【0005】
この構成の画像読み取り装置は、原稿の表面(第1面)を読み取る第1の読み取りセンサ(CCDセンサ101)と、同原稿の裏面(第2面)を読み取る第2の読み取りセンサ(CIS102)とを備え、原稿トレイ105上に置かれた原稿を排紙側に送る途中で上記第1及び第2の読み取りセンサによって該原稿の両面を1回の搬送で読み取る機構になっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般的にCISを用いた等倍光学系の原稿走査速度はCCDセンサを用いた縮小光学系の走査速度より遅いため、上記のような紙搬送で両面読みを行う機構においては、CCDセンサを用いた縮小光学系の走査速度を能力(実力)よりも低い走査速度であるCISを用いた等倍光学系の走査速度まで落とし、両者の走査速度を合わせて両面画像の同時読み取りを行わなければならない。
【0007】
このため、CCDセンサ、CISそれぞれの光学系の走査速度を同一に設定した場合、CCDセンサを用いた縮小光学系で片面画像原稿を読み取る場合においてもCCDセンサを用いた縮小光学系の能力より遅い速度であるCISを用いた等倍光学系の走査速度で原稿を走査しなければならないという問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、両面原稿読み取り時と片面画像読み取り時とで最適な原稿走査速度にて画像読み取りを行うことができ、生産性の高い画像読み取り装置及びその制御方法並びに画像形成装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の係る画像読み取り装置及びその制御方法並びに画像形成装置は、次のように構成したものである。
【0010】
(1)原稿台上に静止して配置された原稿を副走査方向に移動しながらあるいは原稿を移動させながら静止して該原稿上の画像を読み取る第1の画像読み取り手段と、原稿を移動させながら静止して該原稿上の画像を読み取る第2の画像読み取り手段とを有し、両面画像原稿の読み取り時には前記第2の画像読み取り手段の走査速度で前記第1及び第2の画像読み取り手段を駆動して読み取り、片面画像原稿の読み取り時には前記第1の画像読み取り手段を駆動して読み取るとともに、前記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにした。
【0011】
(2)上記(1)において、前記第1の画像読み取り手段単独での画像走査速度V1(mm/sec)と、前記第2の画像読み取り手段単独での画像走査速度V2(mm/sec)とは、V1>V2なる関係を有するようにした。
【0012】
(3)上記(1)または(2)において、前記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるために、前記第1の画像読み取り手段の感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部内の増幅回路のゲインを両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにした。
【0013】
(4)上記(1)または(2)において、前記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるために、前記第1の画像読み取り手段の原稿照明手段の照度、感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部内の増幅回路のゲインを両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにした。
【0014】
(5)上記(4)において、前記第1の画像読み取り手段の原稿照明手段の片面画像原稿の読み取り時における照度I1(lx)と、両面画像原稿の読み取り時における照度I2(lx)とは、I1>I2なる関係を有するようにした。
【0015】
(6)上記(1)ないし(5)何れかにおいて、前記第1の画像読み取り手段は、CCDセンサを用いた縮小光学系の画像読み取り手段であり、前記第2の画像読み取り手段は、CIS(コンタクトイメージセンサ)を用いた等倍光学系の画像読み取り手段であるようにした。
【0016】
(7)上記(1)ないし(5)何れかにおいて、前記第1の画像読み取り手段と前記第2の画像読み取り手段は、共にCIS(コンタクトイメージセンサ)を用いた等倍光学系の画像読み取り手段であるようにした。
【0017】
(8)原稿台上に静止して配置された原稿を副走査方向に移動しながらあるいは原稿を移動させながら静止して該原稿上の画像を読み取る第1の画像読み取り手段と、原稿を移動させながら静止して該原稿上の画像を読み取る第2の画像読み取り手段とを有した画像読み取り装置の制御方法であって、両面画像原稿の読み取り時には前記第2の画像読み取り手段の走査速度で前記第1及び第2の画像読み取り手段を駆動して読み取り、片面画像原稿の読み取り時には前記第1の画像読み取り手段を駆動して読み取るとともに、前記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにした。
【0018】
(9)上記(5)において、前記第1の画像読み取り手段単独での画像走査速度V1(mm/sec)と、前記第2の画像読み取り手段単独での画像走査速度V2(mm/sec)とは、V1>V2なる関係を有しているようにした。
【0019】
(10)上記(8)または(9)において、前記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるために、前記第1の画像読み取り手段の感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部内の増幅回路のゲインを両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにした。
【0020】
(11)上記(8)または(9)において、前記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるために、前記第1の画像読み取り手段の原稿照明手段の照度、感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部内の増幅回路のゲインを両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにした。
【0021】
(12)上記(11)において、前記第1の画像読み取り手段の原稿照明手段の片面画像原稿の読み取り時における照度I1(lx)と、両面画像原稿の読み取り時における照度I2(lx)とは、I1>I2なる関係を有しているようにした。
【0022】
(13)上記(8)ないし(12)何れかにおいて、前記第1の画像読み取り手段は、CCDセンサを用いた縮小光学系の画像読み取り手段であり、前記第2の画像読み取り手段は、CIS(コンタクトイメージセンサ)を用いた等倍光学系の画像読み取り手段であるようにした。
【0023】
(14)上記(8)ないし(12)何れかにおいて、前記第1の画像読み取り手段と前記第2の画像読み取り手段は、共にCIS(コンタクトイメージセンサ)を用いた等倍光学系の画像読み取り手段であるようにした。
【0024】
(15)画像形成装置において、上記(1)ないし(7)何れかの画像読み取り装置を備えた。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面について説明する。
【0026】
(第1の実施例)
図1は本発明の実施例による画像読み取り装置の構成を示す断面図であり、複写機、FAX等の画像形成装置に組み込まれる画像読み取り装置の概略構成を示している。
【0027】
本実施例の画像読み取り装置は、原稿台ガラス上に静止して配置された原稿を副走査方向に移動しながらあるいは原稿を移動させながら静止して該原稿上の画像を読み取る第1の画像読み取り手段と、原稿を移動させながら静止して該原稿上の画像を読み取る第2の画像読み取り手段と、原稿を移動させる原稿搬送手段とを有しており、両面画像原稿の読み取り時には上記第2の画像読み取り手段の走査速度で上記第1及び第2の画像読み取り手段を駆動して読み取り、片面画像原稿の読み取り時には上記第1の画像読み取り手段を駆動して読み取るようにしている。
【0028】
また、上記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにしている。その際、上記第1の画像読み取り手段の感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部内の増幅回路のゲインを両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにし、更に、上記第1の画像読み取り手段の原稿照明手段の照度を切り換えるようにしている。
【0029】
図1の装置は、原稿給送装置1と原稿読み取り装置19によって構成されており、第1の読み取り手段は、原稿読み取り装置内19の露光部13と原稿3とを相対的に移動させながら読み取り、第2の読み取り手段は、密着型イメージセンサ部20と原稿3とを相対的に移動させながら原稿上の情報を読み取る。密着型イメージセンサ部20は、図示していないが光源のLEDアレイ、ロッドレンズアレイ及びCISから構成されている。
【0030】
原稿トレイ2にセットされた原稿3は、分離パッド5と対になっている原稿給紙ローラ4により1枚ずつ給送される。この給送された原稿3は、中間ローラ対6により装置内部に送られ、大ローラ8と第1従動ローラ9により更に内部の搬送路に渡され、大ローラ8を回る形で第2従動ローラ10による搬送が行われる。
【0031】
上記大ローラ8と第2従動ローラ10により搬送された原稿は、流し読み原稿台ガラス12と原稿ガイド板17の間を通り、ジャンプ台18を経て再び大ローラ8と第3従動ローラ11により搬送される。このとき、流し読み原稿台ガラス12と原稿ガイド板17の間では、原稿ガイド板17の部材により原稿3は流し読み原稿台ガラス12に接触する形で搬送される。
【0032】
また、原稿3が更に内部に搬送される前に、第1、第2の読み取り手段の読み取り部でシェーディングが行われる。このとき、第1の読み取り部では基準白色板22を読み取り、第2の読み取り部では基準白色部材の更新部21における白色シート23を読み取ることによって、それぞれ適正な白レベルを得る。
【0033】
そして、原稿3は流し読み原稿台ガラス12上を通過する際に、露光部13により流し読み原稿台ガラス12に接している面を露光される。露光部13は、原稿3を露光することにより該原稿3から反射してくる原稿画像情報をミラーユニット14に伝達する。この伝達された原稿画像情報は、レンズ15を通過し集光されて画像読み取りセンサ部16にて電気信号に変換される。その後、原稿3は排紙ローラ対7により原稿給紙装置1の外部に排紙される。
【0034】
以上の過程で、原稿3の第1面(表面)の画像が読み取られる。次に、大ローラ8と第3従動ローラ11により搬送された原稿3は、原稿排紙ローラ対7の方向へ搬送される過程で、密着型イメージセンサ部20によって第2面(裏面)の画像が読み取られ、その後装置外に排出される。
【0035】
図2は本実施例の画像制御系の主な機能構成を示すブロック図である。
【0036】
画像読み取りセンサ部(CCDセンサ部あるいはCIS部)16は、画像処理部32に内蔵されているタイミング生成回路によって生成されたタイミング信号35に従って、光情報を順次アナログ画像信号37に変換して出力する。アナログ信号処理部31は、同じく画像処理部32からのタイミング信号36に従って、画像読み取りセンサ部16から出力されたアナログ画像信号37をディジタル画像信号38に変換する。このディジタル画像信号38は画像処理部32に入力され、シェーディング補正等の処理が行われる。画像処理部32は、メモリI/F(インターフェイス)40を介して画像メモリ部33に対して画像情報の書き込み・読み出しを行う。
【0037】
CPU34は、画像処理部32、センサ入力部42、モータドライバ部43、原稿照明手段45の制御といった原稿読み取り装置19全体の制御を司る。またCPU34は、CPUバス39を介して画像処理部32の設定や制御及び画像情報の読み書きを行うとともに、操作部44の操作により読み取りモード設定及び読み取り動作開始指示を行う。この操作部44には表示部41が設けられている。
【0038】
なお、図2においては、画像読み取りセンサ部16、アナログ信号処理部31、及び原稿照明手段45の各機能ブロックはそれぞれ一つずつしか図示していないが、本実施例のように複数の原稿読み取り手段を持つ場合は、各読み取り手段ごとに上記の各機能ブロックを持つことは言うまでもない。
【0039】
次に、実際の動作の流れを図3に示す。図3は実施例の制御動作を示すフローチャートであり、図2のCPU104により予め記憶されたプログラムに従って実行されるものである。なお、CISは密着型イメージセンサ(Contact
Image Sensor)を示している。
【0040】
まず、原稿3の読み取り動作開始前に片面あるいは両面読み取りのモードを設定する(S101)。読み取りモードが片面であった場合は(S102)、片面読み取り時の設定を行う(S103)。具体的には、第1の読み取り手段であるCCDセンサの走査速度をVCCD(mm/sec)に設定し、CCDの感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部37内の増幅回路のゲインをそれぞれ所定値に設定する。
【0041】
次に、原稿がセットされて(S104)、読み取り開始指示が与えられると(S105)、CCDセンサのシェーディング動作を行う(S106)。続いて原稿読み取り装置19は原稿給送装置1により原稿3を1枚ずつ搬送し、CCDセンサにて原稿3の表面(おもて面)の画像情報の読み取りを行う(S107)。そして、1枚の原稿を読み込み、原稿トレイ2上の原稿3の搬送が終了していなければ、次の原稿3の搬送及び読み取りを行う(S107)。原稿トレイ2上の原稿3をすべて読み終われば片面読み取りモードを終了し(S108)、通常のスタンバイ状態に移行する。
【0042】
このとき、CCDセンサの読み取りの走査速度は、CISよりも速いCCDセンサ単独の走査速度VCCD(mm/sec)をとることで、両面原稿の読み取り時よりも速い搬送と読み込みを行う。
【0043】
両面読み取りモードであった場合は(S109)、両面読み取り時の設定を行う(S110)。具体的には、第1の読み取り手段であるCCDセンサの走査速度をVCIS(mm/sec)に設定し、CCDの感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部31内の増幅回路のゲインをそれぞれ設定する。
【0044】
次に、原稿がセットされて(S111)、読み取り開始指示が与えられると(S112)、CCDセンサ及びCISのシェーディング動作を行う(S113)。続いて原稿読み取り装置19は原稿給送装置1により原稿3を1枚ずつ搬送し、CCDセンサにて原稿3の表面(おもて面)の読み取りを行う(S114)。更に原稿3が搬送されてCIS位置まで到達したときに、原稿3の裏面(うら面)の読み取りをCISにて行う(S115)。そして、1枚の原稿3の表面及び裏面を読み込み、原稿トレイ2上の原稿3の搬送がすべて終了していなければ、次の原稿3の搬送及び読み取りを行う(S114、S115)。原稿トレイ2上の原稿3をすべて読み終われば両面読み取りモードを終了し(S116)、通常のスタンバイ状態に移行する。
【0045】
このとき、原稿3の搬送速度は一定であるので、CCDセンサの読み取りの走査速度をCIS読み取りの走査速度VCIS(mm/sec)に合わせて両面原稿を読み取ることとなる。但し、CCDセンサの走査速度をCCDセンサ単独での走査速度VCCD(mm/sec)から落とす場合、CCDセンサで読み取る原稿3の表面画像の副走査方向の画素数を走査速度の減少に見合った分だけ増やす必要がある。このため、画像処理部32は、画像読み取りセンサ部16のCCDドライバに走査速度の減少分だけCCDの感光画素の蓄積時間を長く、画素の読み出し速度を走査速度の減少に対応するだけ小さく、アナログ信号処理部31内の増幅回路のゲインを小さくするように、S110のモード設定にて設定・制御する。
【0046】
なお、本実施例ではCCDセンサとCISを用いているが、双方ともCISを用いた構成としても良い。また本実施例では、第1の画像読み取り手段の原稿照明手段45の片面画像原稿の読み取り時における照度I1(lx)と、両面画像原稿の読み取り時における照度I2(lx)とは、I1>I2なる関係を有するようにしている。
【0047】
(第2の実施例)
本実施例では、図3の各モード設定(S103、S110)にて、第1の画像読み取り手段であるCCDセンサの原稿照明手段45の照度、CCDの感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部31内の増幅回路のゲインを各読み取りモードごとに設定する。
【0048】
そして、両面読み取りモード時には、CCDセンサ単独で画像読み取りを行う場合(片面読み取りモード)とCCDの感光画素への入力光量が同等になるように、CPU34はCCDセンサの原稿照明手段45に対し照度を落とすように指令を出し、上述の第1の実施例と同様に画像処理部32は、画像読み取りセンサ部16のCCDドライバに走査速度の減少分だけCCDの感光画素の蓄積時間を長く、画素の読み出し速度を走査速度の減少に対応するだけ小さく、アナログ信号処理部31内の増幅回路のゲインを図3のモード設定(S110)にて設定・制御する。
【0049】
本実施例によれば、両面原稿読み取り時には、CISを用いた等倍光学系の原稿走査速度によりCIS及びCCDセンサでの両面画像の同時読み取りを行い、片面原稿読み取り時には、CCDセンサを用いた縮小光学系の原稿走査速度、つまり両面読み取り時よりも速い走査速度で片面画像を読み取ることで、片面原稿の読み取り速度を両面原稿の同時読み取り時よりも速くすることが可能となり、生産性の高い画像読み取り装置及びその制御方法並びに画像形成装置を提供することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、両面原稿読み取り時と片面画像読み取り時とで最適な原稿走査速度にて画像読み取りを行うことができる、生産性が高く、効率の良い画像読み取りを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による画像読み取り装置の構成を示す断面図
【図2】実施例の画像制御系の主な機能構成を示すブロック図
【図3】実施例の制御動作を示すフローチャート
【図4】従来例の構成を示す斜視図
【符号の説明】
1 原稿給送装置
2 原稿トレイ
3 原稿
4 原稿給紙ローラ
5 分離パッド
6 中間ローラ対
7 排紙ローラ対
8 大ローラ
9 第1従動ローラ
10 第2従動ローラ
11 第3従動ローラ
12 流し読み原稿台ガラス
13 露光部
14 ミラーユニット
15 レンズ
16 画像読み取りセンサ部
17 原稿ガイド板
18 ジャンプ台
19 原稿読み取り装置
20 密着型イメージセンサ部
21 基準白色部材の更新部
31 A/D変換部
32 画像処理部
33 画像メモリ部
34 CPU
35 タイミング信号
36 タイミング信号
37 アナログ画像信号
38 ディジタル画像信号
39 CPUバス
40 メモリI/F
41 表示部
42 センサ入力部
43 モータドライバ部
44 操作部
45 原稿照明手段
Claims (15)
- 原稿台上に静止して配置された原稿を副走査方向に移動しながらあるいは原稿を移動させながら静止して該原稿上の画像を読み取る第1の画像読み取り手段と、原稿を移動させながら静止して該原稿上の画像を読み取る第2の画像読み取り手段とを有し、両面画像原稿の読み取り時には前記第2の画像読み取り手段の走査速度で前記第1及び第2の画像読み取り手段を駆動して読み取り、片面画像原稿の読み取り時には前記第1の画像読み取り手段を駆動して読み取るとともに、前記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えることを特徴とする画像読み取り装置。
- 前記第1の画像読み取り手段単独での画像走査速度V1(mm/sec)と、前記第2の画像読み取り手段単独での画像走査速度V2(mm/sec)とは、V1>V2なる関係を有することを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
- 前記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるために、前記第1の画像読み取り手段の感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部内の増幅回路のゲインを両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えることを特徴とする請求項1または2記載の画像読み取り装置。
- 前記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるために、前記第1の画像読み取り手段の原稿照明手段の照度、感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部内の増幅回路のゲインを両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えることを特徴とする請求項1または2記載の画像読み取り装置。
- 前記第1の画像読み取り手段の原稿照明手段の片面画像原稿の読み取り時における照度I1(lx)と、両面画像原稿の読み取り時における照度I2(lx)とは、I1>I2なる関係を有することを特徴とする請求項4記載の画像読み取り装置。
- 前記第1の画像読み取り手段は、CCDセンサを用いた縮小光学系の画像読み取り手段であり、前記第2の画像読み取り手段は、CIS(コンタクトイメージセンサ)を用いた等倍光学系の画像読み取り手段であることを特徴とする請求項1ないし5何れか記載の画像読み取り装置。
- 前記第1の画像読み取り手段と前記第2の画像読み取り手段は、共にCIS(コンタクトイメージセンサ)を用いた等倍光学系の画像読み取り手段であることを特徴とする請求項1ないし5何れか記載の画像読み取り装置。
- 原稿台上に静止して配置された原稿を副走査方向に移動しながらあるいは原稿を移動させながら静止して該原稿上の画像を読み取る第1の画像読み取り手段と、原稿を移動させながら静止して該原稿上の画像を読み取る第2の画像読み取り手段とを有した画像読み取り装置の制御方法であって、両面画像原稿の読み取り時には前記第2の画像読み取り手段の走査速度で前記第1及び第2の画像読み取り手段を駆動して読み取り、片面画像原稿の読み取り時には前記第1の画像読み取り手段を駆動して読み取るとともに、前記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにしたことを特徴とする画像読み取り装置の制御方法。
- 前記第1の画像読み取り手段単独での画像走査速度V1(mm/sec)と、前記第2の画像読み取り手段単独での画像走査速度V2(mm/sec)とは、V1>V2なる関係を有していることを特徴とする請求項5記載の画像読み取り装置の制御方法。
- 前記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるために、前記第1の画像読み取り手段の感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部内の増幅回路のゲインを両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにしたことを特徴とする請求項8または9記載の画像読み取り装置の制御方法。
- 前記第1の画像読み取り手段への入射光量を両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるために、前記第1の画像読み取り手段の原稿照明手段の照度、感光画素の蓄積時間、画素読み出し速度、及びアナログ信号処理部内の増幅回路のゲインを両面画像原稿の読み取り時と片面画像原稿の読み取り時とで切り換えるようにしたことを特徴とする請求項8または9記載の画像読み取り装置の制御方法。
- 前記第1の画像読み取り手段の原稿照明手段の片面画像原稿の読み取り時における照度I1(lx)と、両面画像原稿の読み取り時における照度I2(lx)とは、I1>I2なる関係を有していることを特徴とする請求項11記載の画像読み取り装置の制御方法。
- 前記第1の画像読み取り手段は、CCDセンサを用いた縮小光学系の画像読み取り手段であり、前記第2の画像読み取り手段は、CIS(コンタクトイメージセンサ)を用いた等倍光学系の画像読み取り手段であることを特徴とする請求項8ないし12何れか記載の画像読み取り装置の制御方法。
- 前記第1の画像読み取り手段と前記第2の画像読み取り手段は、共にCIS(コンタクトイメージセンサ)を用いた等倍光学系の画像読み取り手段であることを特徴とする請求項8ないし12何れか記載の画像読み取り装置の制御方法。
- 請求項1ないし7何れか記載の画像読み取り装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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