JP2004039574A - 低温作動固体酸化物形燃料電池用シール材 - Google Patents
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Abstract
【課題】低温作動のSOFCにおけるセパレータ相互間やセパレータと電池間でのシールの問題を解決し、ガス漏れを防止できる低温作動固体酸化物形燃料電池用のシール材を得る。
【解決手段】650〜800℃の範囲で作動する低温作動の固体酸化物形燃料電池用シール材であって、該シール材がAg、Cu、Ti、Ni、Au及びAlのうち少なくとも1種の金属を含む金属ろう材からなるか、または、それら金属ろう材とセラミックスを含むシール材からなることを特徴とする低温作動固体酸化物形燃料電池用シール材。
【選択図】なし
【解決手段】650〜800℃の範囲で作動する低温作動の固体酸化物形燃料電池用シール材であって、該シール材がAg、Cu、Ti、Ni、Au及びAlのうち少なくとも1種の金属を含む金属ろう材からなるか、または、それら金属ろう材とセラミックスを含むシール材からなることを特徴とする低温作動固体酸化物形燃料電池用シール材。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低温作動の固体酸化物形燃料電池用のシール材に関し、より具体的には作動温度が650〜800℃の範囲である低温作動固体酸化物形燃料電池用のシール材に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体酸化物形燃料電池〔SOFC(=Solid Oxide Fuel Cells):以下適宜SOFCと略称する〕は、作動温度が800〜1000℃程度、通常1000℃程度と高い。SOFCの単電池すなわちセルは固体酸化物電解質を挟んで燃料極及び空気極(酸化剤として酸素が用いられる場合は酸素極)が配置され、燃料極/電解質(固体酸化物電解質)/空気極の3層ユニットで構成される。
【0003】
空気極に導入される空気は空気極で酸化物イオン(O2−)となり、固体酸化物電解質を通って燃料極に至る。ここで、燃料極に導入される燃料と反応して電子を放出し、電気と水等の反応生成物を生成する。空気極での利用済み空気は空気極オフガスとして排出され、燃料極での利用済み燃料は燃料極オフガスとして排出される。単電池1個の電圧は低いため、通常、単電池を複数層積層して構成される。
【0004】
電解質材料としては、例えばイットリア安定化ジルコニア(YSZ)等のシート状焼結体が用いられ、燃料極としては、例えばニッケルとイットリア安定化ジルコニアの混合物(Ni/YSZサーメット)等の多孔質体が用いられ、空気極としては、例えばSrドープのLaMnO3等の多孔質体が用いられ、通常、電解質材料の両面に燃料極と空気極を焼き付けることにより単電池が構成される。
【0005】
図1はそのような単電池の2個を組込んだ平板方式のSOFCスタックの態様を説明する図である。SOFCには円筒方式や一体積層方式などもあるが、原理的には平板方式の場合と同じである。このSOFCは、固体酸化物電解質膜自体でその構造を保持するようになっており、この意味で自立膜式と称される。このため固体酸化物電解質膜はその膜自体を厚くする必要があり、その厚さは通常100μm程度と厚く構成される。
【0006】
隣接する単電池を電気的に接続すると同時に燃料極と空気極のそれぞれに燃料と空気とを適正に分配、供給し排出する目的で、セパレータ(=インターコネクタ=スペーサ)と単電池とが交互に積層される。図1では、単電池を二個、その間にセパレータを一個、上方単電池の上面及び下方単電池の下面にそれぞれ枠体(枠体も一種のセパレータである)を備えている。
【0007】
ところで、このようなSOFCでは、流通する燃料、空気、燃料極オフガス、空気極オフガスはすべて気体であり、しかも作動温度が1000℃程度と高いことから、セパレータ相互間やセパレータと電池間でのシールが不十分であるとガス漏れが生じて電池として致命的となる。このため、そのためのシール材やシール箇所の構造上の改良について幾つかの提案がなされている(特開平8−134434号、特開平9−120828号、特開平10−168590号)。
【0008】
特開平8−134434号では、ガラス粉とマグネシア粉を所定の比率で混合してなる高温シール材、あるいはこの混合粉末に対し酸化物セラミックス粉を混合してなる高温シール材が提案され、また、特開平9−120828号では、ガラスをマトリックスとし、平均粒径10μm以下のガラスと反応しないか、あるいはガラスとの反応性が低い微粒子を分散させてなる燃料電池用封止材料が提案されている。
【0009】
しかし、これらに記載の高温シール材あるいは封止材料は、その記載、特に実施例の記載からみても、作動温度が800〜1000℃程度、特に1000℃程度という高温作動のSOFCに対するものであり、650〜800℃程度の範囲、例えば700℃程度というような低温作動のSOFC用のシール材や封止材料についてのものではない。
【0010】
以上のように、従来のSOFCはその作動温度が800〜1000℃程度と高いが、最近では800℃程度以下、例えば750℃程度の温度で作動するSOFCも開発されつつある。本発明者らは、このような低温作動のSOFCに特に注目し開発を進めており、これまで幾つかの成果を得ている(特願2001−144034、特願2001−176739、特願2002−28847等)。
【0011】
図2〜3はその態様例を説明する図である。図2は単電池(セル)の構成例、図3は単電池を組込んだSOFCスタックの構成例である。図2のとおり、単電池は、燃料極の上に電解質膜(固体酸化物電解質膜)が配置され、固体酸化物電解質膜の上に空気極が配置されて構成され、この単電池が、図3のように組込まれてSOFCスタックが構成される。
【0012】
電解質膜として、例えばLaGaO3系やイットリア安定化ジルコニア等のジルコニア系などの材料を用いて、その膜厚を例えば10μm程度というように薄くし、これを膜厚の厚い燃料極で支持するように構成されており、この意味で支持膜式と称される。支持膜式においては、固体酸化物電解質膜の膜厚を薄く構成できることなどから、前記自立膜式の場合に比べてより低温で運転できる。このため、その構成材料として例えばフェライト系ステンレス鋼などの安価な材料の使用を可能とし、また小型化が可能であるなど各種利点を有する。
【0013】
図3のとおり、支持膜式SOFCスタックは、上部から下部へ順次セパレータA、セパレータB、セパレータC、接合材、単電池(セル)、セパレータDが配置される。セパレータAの上部、セパレータDの下部には集電板等が配置されるが、図示は省略している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような低温作動のSOFCにおいても、流通する燃料、空気、燃料極オフガス、空気極オフガスはすべて気体であり、しかも作動温度が650〜800℃程度と、なお高いことから、セパレータ相互間やセパレータと電池(セル)間でのシールが不十分であるとガス漏れが生じて電池として致命的となり、またSOFCは繰返し使用されることから、低温作動のSOFCについてもこの問題が解決されないと、SOFCとして体をなさず、実用化は困難である。
【0015】
本発明は、低温作動のSOFCにおけるセパレータ相互間やセパレータと電池間等での上記のようなシールの問題を解決するためになされたものであり、起動→運転→停止→起動というように繰返し使用してもガス漏れを防止し、長期間にわたり安定して作動できる低温作動の固体酸化物形燃料電池用シール材を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、650〜800℃の範囲で作動する低温作動の固体酸化物形燃料電池用シール材であって、該シール材がAg、Cu、Ti、Ni、Au及びAlから選ばれた少なくとも1種の金属を含む金属ろう材からなるか、または、それら金属ろう材とセラミックス粉を含むシール材からなることを特徴とする低温作動固体酸化物形燃料電池用シール材を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明は、低温作動、すなわち650〜800℃の範囲で作動する低温作動の固体酸化物形燃料電池用シール材である。そして、該シール材がAg、Cu、Ti、Ni、Au及びAlから選ばれた少なくとも1種の金属を含む金属ろう材からなるか、または、それら金属ろう材とセラミックスを含むシール材からなることを特徴とする。セラミックスの例としては、例えばアルミナ、ジルコニア、イットリア安定化ジルコニア、LaGaO3などが挙げられる。
【0018】
上記金属ろう材としては、Ag、Cu、Ti、Ni、Au及びAlのうち少なくとも1種の金属を含むものであればいずれも使用できるが、その例としてはAg−Cu系合金、Ag−Cu−Ti系合金、Ag−Cu−Ti−In系合金、Ag−Cu−Zn系合金、Ag−Cu−Zn−Sn系合金、Ag−Cu−Zn−Cd系合金、Ag−Cu−Zn−Cd−Ni系合金、Ag−Cu−Ni系合金、Ag−Cu−Pd系合金、Ni−Cr−Si系合金、Ag−Cu−Au系合金、Cu−Sn系合金、Cu−Au系合金、Au−Ni系合金、Al−Si系合金、Al−Si−Cu系合金、Ti−Zr−Cu系合金などが挙げられる。
【0019】
本シール材の使用形態については、特に制限はなく、粉体、スラリー、ゾル、ペースト、シート、あるいはワイヤー等の形で使用することができる。スラリーやゾルやペーストは、例えば金属ろうの粉、あるいは金属ろう粉とセラミックス粉の混合粉をPVA等のバインダーとともに水や有機溶媒等の溶媒に分散させることで作製される。シートやワイヤーは、例えば金属ろうの粉、あるいは金属ろう粉とセラミックスの混合粉を成形することで作製される。本シール材を特にシートやワイヤーの形で使用すれば、その配置箇所の形状に合わせて適用できるので作業上も非常に有利である。
【0020】
図4は、図3中X−X線断面図で、本シール材による接合箇所を示す図である。シール材は、セパレータAとセパレータBの間の周縁、セパレータBとセパレータCの間の周縁、セパレータCとセパレータDの間の周縁、セパレータDと集電板の周縁に加え、セパレータCと電解質膜の間の周縁に配置され、それら間を接合する。このうちセパレータCと電解質膜の間の周縁に対するシール材は、図3中接合材として示すものに相当している。
【0021】
セパレータA〜Dはステンレス鋼、例えばフェライト系ステンレス鋼で構成され、固体酸化物電解質膜としては、例えばイットリア安定化ジルコニア等のジルコニア系やLaGaO3系などのシート状焼結体が用いられる。これら電解質膜はセラミックスであるが、本発明に係るシール材によれば、金属であるセパレータA〜D相互間はもちろん、金属であるセパレータCとセラミックスである電解質膜との間、金属であるセパレータAと集電板の間についても十分に接合し、シールされ、長期間にわたり起動→運転→停止→起動というように繰返し作動して使用してもガス漏れを防止することができる。
【0022】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないことはもちろんである。
【0023】
〈実施例1〉
固体酸化物電解質膜としてY2O3をドープしたZrO2を主成分とするシート状焼結体を用い、燃料極としてニッケルとイットリア安定化ジルコニアの混合物(Ni/YSZサーメット)を用い、空気極としてSr及びFeをドープしたLaCoO3の多孔質焼結体を用いて図2のように単電池を構成した。これをセパレータA〜D及び集電板とともに図3のように配置し、図4に示す各接合箇所をシール材により接合してSOFCスタックを構成した。セパレータA〜Dとしてはフェライト系ステンレス鋼(SUS430鋼)製のセパレータを用いた。
【0024】
シール材としてAg−Cu−Ti系合金からなるシート状の金属ろうを用いた。これは組成Ag(69.2wt%)−Cu(28.5wt%)−Ti(2.3wt%)からなる合金をシート状に成形したしたものである。このシート状の金属ろうを図4中の接合箇所として示す各箇所に配置し、電気炉中で600〜1300℃の範囲の各所定温度に加熱して接合し、各SOFCスタックを作製した。
【0025】
以上のように作製した各SOFCスタックを用いてガスリーク試験を行った。各SOFCスタックを電気炉に入れ、温度制御を電気炉で行った。試験開始時に、温度を200℃/hrの速度で上げた。所定の温度:750℃に達した時点から燃料及び空気を導入しながら1時間保持した後、200℃/hrの速度で降温し、200℃より低い温度へは12時間かけて炉冷した。この単位を1熱サイクルとし、繰返し実施した。燃料として水素を用いた。図5にSOFCスタック及び導入燃料、排気燃料、導入空気、排気空気の流通状況を示している。シール材箇所で漏れが発生していなければ導入した全量が排気として出てくる。
【0026】
【表1】
【0027】
表1はその結果である。表1のとおり、接合温度700℃で接合したSOFCスタックの場合、初期段階で、燃料については、導入燃料2NLM(Normal Liter per Minute)に対して、排気燃料は1.5NLMであり、0.5NLMだけリークしている。空気については、導入空気2NLMに対して、排気空気は1.6NLMであり、0.4NLMだけリークしている。10回の熱サイクル後では、燃料については、導入燃料2NLMに対して、排気燃料は1.2NLMであり、0.8NLMだけリークしている。空気については、導入空気2NLMに対して、排気空気は1.1NLMであり、0.9NLMだけリークしている。1000時間(42日)経過時では、燃料については、導入燃料2NLMに対して、排気燃料は1.4NLMであり、0.6NLMだけリークしている。空気については、導入空気2NLMに対して、排気空気は1.0NLMであり、1.0NLMだけリークしている。
【0028】
また、接合温度1300℃で接合したSOFCスタックの場合、燃料については、初期段階で0.1NLMリークし、10回の熱サイクル後で0.7NLMリークし、1000時間経過時で0.2NLMリークしている。空気については、初期段階で0.2NLMリークし、10回の熱サイクル後で0.3NLMリークし、1000時間経過時で0.2NLMリークしている。
これらの事実からして、700℃というように低い接合温度の場合、また1300℃というように高い接合温度の場合には、シールの役目を果たし得ないことを示している。
【0029】
これに対して、表1のとおり、接合温度750℃、800℃、900℃、1000℃、1100℃及び1200℃で接合して構成したSOFCスタックの場合には、燃料及び空気ともに、初期段階、10回の熱サイクル後、1000時間経過時のいずれの段階でも全くリークしていない。
【0030】
〈実施例2〉
シール材としてNi−Cr−Si系合金からなるシート状金属ろうを用いた以外は、実施例1と同様にして、各SOFCスタックを作製し、各SOFCスタックを用いてガスリーク試験を行った。本金属ろうは組成Ni(バランス)−Cr(19.0wt%)−Si(10.2wt%)−C(0.1wt%)からなる合金をシート状に成形したものである。表2はその結果である。
【0031】
【表2】
【0032】
表2のとおり、接合温度700〜900℃、および1300℃で接合したSOFCスタックの場合、燃料及び空気ともに、初期段階からリークし、10回の熱サイクル後でも、1000時間(42日)経過時でもリークしている。これら事実からして、接合温度700〜900℃というように低い接合温度の場合、また1300℃というように高い接合温度の場合にはシールの役目を果たし得ないことを示している。
【0033】
これに対して、表2のとおり、接合温度1000〜1200℃で接合して構成したSOFCスタックの場合には、燃料及び空気ともに、初期段階、10回の熱サイクル後、1000時間経過時のいずれの段階でも全くリークしていない。
【0034】
〈実施例3〉
Ni−Cr−Si系合金からなる金属ろうに対して、イットリアをドープしたジルコニアを含むシート状のシール材を用いた以外は、実施例1と同様にして、各SOFCスタックを作製し、各SOFCスタックを用いてガスリーク試験を行った。本シート状のシール材は、組成Ni(バランス)−Cr(19.0wt%)−Si(10.2wt%)−C(0.1wt%)からなる合金粉80wt%に対して、8モル%のイットリアをドープしたジルコニア粉を20wt%混合し、その混合物をシート状に成形したものである。表3はその結果である。
【0035】
【表3】
【0036】
表3のとおり、接合温度700〜800℃で接合したSOFCスタックの場合、燃料及び空気ともに、初期段階からリークし、10回の熱サイクル後でも、1000時間(42日)経過時でもリークしている。これらの事実からして、本例のシール材を用いる場合、800℃以下というように低い接合温度で作製した場合はシールの役目を果たし得ないことを示している。
【0037】
これに対して、表3のとおり、接合温度900℃以上、すなわち900〜1300℃で接合して作製したSOFCスタックの場合には、燃料及び空気ともに、初期段階、10回の熱サイクル後、1000時間経過時のいずれの段階でも全くリークしていない。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、低温作動のSOFCにおけるセパレータ相互間やセパレータと電池間でのシールの問題を解決し、長期間にわたり起動→運転→停止→起動というように繰返し作動して使用してもガス漏れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】単電池の2個を組込んだ平板式のSOFCスタックの態様例を示す図
【図2】単電池の構成例を示す図
【図3】単電池を組込んだSOFCスタックの構成例を示す図
【図4】図4中X−X線断面図で、シール材による接合箇所を示す図
【図5】実施例におけるSOFCスタック及び導入燃料、排気燃料、導入空気、排気空気の流通状況を示す図
【発明の属する技術分野】
本発明は、低温作動の固体酸化物形燃料電池用のシール材に関し、より具体的には作動温度が650〜800℃の範囲である低温作動固体酸化物形燃料電池用のシール材に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体酸化物形燃料電池〔SOFC(=Solid Oxide Fuel Cells):以下適宜SOFCと略称する〕は、作動温度が800〜1000℃程度、通常1000℃程度と高い。SOFCの単電池すなわちセルは固体酸化物電解質を挟んで燃料極及び空気極(酸化剤として酸素が用いられる場合は酸素極)が配置され、燃料極/電解質(固体酸化物電解質)/空気極の3層ユニットで構成される。
【0003】
空気極に導入される空気は空気極で酸化物イオン(O2−)となり、固体酸化物電解質を通って燃料極に至る。ここで、燃料極に導入される燃料と反応して電子を放出し、電気と水等の反応生成物を生成する。空気極での利用済み空気は空気極オフガスとして排出され、燃料極での利用済み燃料は燃料極オフガスとして排出される。単電池1個の電圧は低いため、通常、単電池を複数層積層して構成される。
【0004】
電解質材料としては、例えばイットリア安定化ジルコニア(YSZ)等のシート状焼結体が用いられ、燃料極としては、例えばニッケルとイットリア安定化ジルコニアの混合物(Ni/YSZサーメット)等の多孔質体が用いられ、空気極としては、例えばSrドープのLaMnO3等の多孔質体が用いられ、通常、電解質材料の両面に燃料極と空気極を焼き付けることにより単電池が構成される。
【0005】
図1はそのような単電池の2個を組込んだ平板方式のSOFCスタックの態様を説明する図である。SOFCには円筒方式や一体積層方式などもあるが、原理的には平板方式の場合と同じである。このSOFCは、固体酸化物電解質膜自体でその構造を保持するようになっており、この意味で自立膜式と称される。このため固体酸化物電解質膜はその膜自体を厚くする必要があり、その厚さは通常100μm程度と厚く構成される。
【0006】
隣接する単電池を電気的に接続すると同時に燃料極と空気極のそれぞれに燃料と空気とを適正に分配、供給し排出する目的で、セパレータ(=インターコネクタ=スペーサ)と単電池とが交互に積層される。図1では、単電池を二個、その間にセパレータを一個、上方単電池の上面及び下方単電池の下面にそれぞれ枠体(枠体も一種のセパレータである)を備えている。
【0007】
ところで、このようなSOFCでは、流通する燃料、空気、燃料極オフガス、空気極オフガスはすべて気体であり、しかも作動温度が1000℃程度と高いことから、セパレータ相互間やセパレータと電池間でのシールが不十分であるとガス漏れが生じて電池として致命的となる。このため、そのためのシール材やシール箇所の構造上の改良について幾つかの提案がなされている(特開平8−134434号、特開平9−120828号、特開平10−168590号)。
【0008】
特開平8−134434号では、ガラス粉とマグネシア粉を所定の比率で混合してなる高温シール材、あるいはこの混合粉末に対し酸化物セラミックス粉を混合してなる高温シール材が提案され、また、特開平9−120828号では、ガラスをマトリックスとし、平均粒径10μm以下のガラスと反応しないか、あるいはガラスとの反応性が低い微粒子を分散させてなる燃料電池用封止材料が提案されている。
【0009】
しかし、これらに記載の高温シール材あるいは封止材料は、その記載、特に実施例の記載からみても、作動温度が800〜1000℃程度、特に1000℃程度という高温作動のSOFCに対するものであり、650〜800℃程度の範囲、例えば700℃程度というような低温作動のSOFC用のシール材や封止材料についてのものではない。
【0010】
以上のように、従来のSOFCはその作動温度が800〜1000℃程度と高いが、最近では800℃程度以下、例えば750℃程度の温度で作動するSOFCも開発されつつある。本発明者らは、このような低温作動のSOFCに特に注目し開発を進めており、これまで幾つかの成果を得ている(特願2001−144034、特願2001−176739、特願2002−28847等)。
【0011】
図2〜3はその態様例を説明する図である。図2は単電池(セル)の構成例、図3は単電池を組込んだSOFCスタックの構成例である。図2のとおり、単電池は、燃料極の上に電解質膜(固体酸化物電解質膜)が配置され、固体酸化物電解質膜の上に空気極が配置されて構成され、この単電池が、図3のように組込まれてSOFCスタックが構成される。
【0012】
電解質膜として、例えばLaGaO3系やイットリア安定化ジルコニア等のジルコニア系などの材料を用いて、その膜厚を例えば10μm程度というように薄くし、これを膜厚の厚い燃料極で支持するように構成されており、この意味で支持膜式と称される。支持膜式においては、固体酸化物電解質膜の膜厚を薄く構成できることなどから、前記自立膜式の場合に比べてより低温で運転できる。このため、その構成材料として例えばフェライト系ステンレス鋼などの安価な材料の使用を可能とし、また小型化が可能であるなど各種利点を有する。
【0013】
図3のとおり、支持膜式SOFCスタックは、上部から下部へ順次セパレータA、セパレータB、セパレータC、接合材、単電池(セル)、セパレータDが配置される。セパレータAの上部、セパレータDの下部には集電板等が配置されるが、図示は省略している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような低温作動のSOFCにおいても、流通する燃料、空気、燃料極オフガス、空気極オフガスはすべて気体であり、しかも作動温度が650〜800℃程度と、なお高いことから、セパレータ相互間やセパレータと電池(セル)間でのシールが不十分であるとガス漏れが生じて電池として致命的となり、またSOFCは繰返し使用されることから、低温作動のSOFCについてもこの問題が解決されないと、SOFCとして体をなさず、実用化は困難である。
【0015】
本発明は、低温作動のSOFCにおけるセパレータ相互間やセパレータと電池間等での上記のようなシールの問題を解決するためになされたものであり、起動→運転→停止→起動というように繰返し使用してもガス漏れを防止し、長期間にわたり安定して作動できる低温作動の固体酸化物形燃料電池用シール材を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、650〜800℃の範囲で作動する低温作動の固体酸化物形燃料電池用シール材であって、該シール材がAg、Cu、Ti、Ni、Au及びAlから選ばれた少なくとも1種の金属を含む金属ろう材からなるか、または、それら金属ろう材とセラミックス粉を含むシール材からなることを特徴とする低温作動固体酸化物形燃料電池用シール材を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明は、低温作動、すなわち650〜800℃の範囲で作動する低温作動の固体酸化物形燃料電池用シール材である。そして、該シール材がAg、Cu、Ti、Ni、Au及びAlから選ばれた少なくとも1種の金属を含む金属ろう材からなるか、または、それら金属ろう材とセラミックスを含むシール材からなることを特徴とする。セラミックスの例としては、例えばアルミナ、ジルコニア、イットリア安定化ジルコニア、LaGaO3などが挙げられる。
【0018】
上記金属ろう材としては、Ag、Cu、Ti、Ni、Au及びAlのうち少なくとも1種の金属を含むものであればいずれも使用できるが、その例としてはAg−Cu系合金、Ag−Cu−Ti系合金、Ag−Cu−Ti−In系合金、Ag−Cu−Zn系合金、Ag−Cu−Zn−Sn系合金、Ag−Cu−Zn−Cd系合金、Ag−Cu−Zn−Cd−Ni系合金、Ag−Cu−Ni系合金、Ag−Cu−Pd系合金、Ni−Cr−Si系合金、Ag−Cu−Au系合金、Cu−Sn系合金、Cu−Au系合金、Au−Ni系合金、Al−Si系合金、Al−Si−Cu系合金、Ti−Zr−Cu系合金などが挙げられる。
【0019】
本シール材の使用形態については、特に制限はなく、粉体、スラリー、ゾル、ペースト、シート、あるいはワイヤー等の形で使用することができる。スラリーやゾルやペーストは、例えば金属ろうの粉、あるいは金属ろう粉とセラミックス粉の混合粉をPVA等のバインダーとともに水や有機溶媒等の溶媒に分散させることで作製される。シートやワイヤーは、例えば金属ろうの粉、あるいは金属ろう粉とセラミックスの混合粉を成形することで作製される。本シール材を特にシートやワイヤーの形で使用すれば、その配置箇所の形状に合わせて適用できるので作業上も非常に有利である。
【0020】
図4は、図3中X−X線断面図で、本シール材による接合箇所を示す図である。シール材は、セパレータAとセパレータBの間の周縁、セパレータBとセパレータCの間の周縁、セパレータCとセパレータDの間の周縁、セパレータDと集電板の周縁に加え、セパレータCと電解質膜の間の周縁に配置され、それら間を接合する。このうちセパレータCと電解質膜の間の周縁に対するシール材は、図3中接合材として示すものに相当している。
【0021】
セパレータA〜Dはステンレス鋼、例えばフェライト系ステンレス鋼で構成され、固体酸化物電解質膜としては、例えばイットリア安定化ジルコニア等のジルコニア系やLaGaO3系などのシート状焼結体が用いられる。これら電解質膜はセラミックスであるが、本発明に係るシール材によれば、金属であるセパレータA〜D相互間はもちろん、金属であるセパレータCとセラミックスである電解質膜との間、金属であるセパレータAと集電板の間についても十分に接合し、シールされ、長期間にわたり起動→運転→停止→起動というように繰返し作動して使用してもガス漏れを防止することができる。
【0022】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないことはもちろんである。
【0023】
〈実施例1〉
固体酸化物電解質膜としてY2O3をドープしたZrO2を主成分とするシート状焼結体を用い、燃料極としてニッケルとイットリア安定化ジルコニアの混合物(Ni/YSZサーメット)を用い、空気極としてSr及びFeをドープしたLaCoO3の多孔質焼結体を用いて図2のように単電池を構成した。これをセパレータA〜D及び集電板とともに図3のように配置し、図4に示す各接合箇所をシール材により接合してSOFCスタックを構成した。セパレータA〜Dとしてはフェライト系ステンレス鋼(SUS430鋼)製のセパレータを用いた。
【0024】
シール材としてAg−Cu−Ti系合金からなるシート状の金属ろうを用いた。これは組成Ag(69.2wt%)−Cu(28.5wt%)−Ti(2.3wt%)からなる合金をシート状に成形したしたものである。このシート状の金属ろうを図4中の接合箇所として示す各箇所に配置し、電気炉中で600〜1300℃の範囲の各所定温度に加熱して接合し、各SOFCスタックを作製した。
【0025】
以上のように作製した各SOFCスタックを用いてガスリーク試験を行った。各SOFCスタックを電気炉に入れ、温度制御を電気炉で行った。試験開始時に、温度を200℃/hrの速度で上げた。所定の温度:750℃に達した時点から燃料及び空気を導入しながら1時間保持した後、200℃/hrの速度で降温し、200℃より低い温度へは12時間かけて炉冷した。この単位を1熱サイクルとし、繰返し実施した。燃料として水素を用いた。図5にSOFCスタック及び導入燃料、排気燃料、導入空気、排気空気の流通状況を示している。シール材箇所で漏れが発生していなければ導入した全量が排気として出てくる。
【0026】
【表1】
【0027】
表1はその結果である。表1のとおり、接合温度700℃で接合したSOFCスタックの場合、初期段階で、燃料については、導入燃料2NLM(Normal Liter per Minute)に対して、排気燃料は1.5NLMであり、0.5NLMだけリークしている。空気については、導入空気2NLMに対して、排気空気は1.6NLMであり、0.4NLMだけリークしている。10回の熱サイクル後では、燃料については、導入燃料2NLMに対して、排気燃料は1.2NLMであり、0.8NLMだけリークしている。空気については、導入空気2NLMに対して、排気空気は1.1NLMであり、0.9NLMだけリークしている。1000時間(42日)経過時では、燃料については、導入燃料2NLMに対して、排気燃料は1.4NLMであり、0.6NLMだけリークしている。空気については、導入空気2NLMに対して、排気空気は1.0NLMであり、1.0NLMだけリークしている。
【0028】
また、接合温度1300℃で接合したSOFCスタックの場合、燃料については、初期段階で0.1NLMリークし、10回の熱サイクル後で0.7NLMリークし、1000時間経過時で0.2NLMリークしている。空気については、初期段階で0.2NLMリークし、10回の熱サイクル後で0.3NLMリークし、1000時間経過時で0.2NLMリークしている。
これらの事実からして、700℃というように低い接合温度の場合、また1300℃というように高い接合温度の場合には、シールの役目を果たし得ないことを示している。
【0029】
これに対して、表1のとおり、接合温度750℃、800℃、900℃、1000℃、1100℃及び1200℃で接合して構成したSOFCスタックの場合には、燃料及び空気ともに、初期段階、10回の熱サイクル後、1000時間経過時のいずれの段階でも全くリークしていない。
【0030】
〈実施例2〉
シール材としてNi−Cr−Si系合金からなるシート状金属ろうを用いた以外は、実施例1と同様にして、各SOFCスタックを作製し、各SOFCスタックを用いてガスリーク試験を行った。本金属ろうは組成Ni(バランス)−Cr(19.0wt%)−Si(10.2wt%)−C(0.1wt%)からなる合金をシート状に成形したものである。表2はその結果である。
【0031】
【表2】
【0032】
表2のとおり、接合温度700〜900℃、および1300℃で接合したSOFCスタックの場合、燃料及び空気ともに、初期段階からリークし、10回の熱サイクル後でも、1000時間(42日)経過時でもリークしている。これら事実からして、接合温度700〜900℃というように低い接合温度の場合、また1300℃というように高い接合温度の場合にはシールの役目を果たし得ないことを示している。
【0033】
これに対して、表2のとおり、接合温度1000〜1200℃で接合して構成したSOFCスタックの場合には、燃料及び空気ともに、初期段階、10回の熱サイクル後、1000時間経過時のいずれの段階でも全くリークしていない。
【0034】
〈実施例3〉
Ni−Cr−Si系合金からなる金属ろうに対して、イットリアをドープしたジルコニアを含むシート状のシール材を用いた以外は、実施例1と同様にして、各SOFCスタックを作製し、各SOFCスタックを用いてガスリーク試験を行った。本シート状のシール材は、組成Ni(バランス)−Cr(19.0wt%)−Si(10.2wt%)−C(0.1wt%)からなる合金粉80wt%に対して、8モル%のイットリアをドープしたジルコニア粉を20wt%混合し、その混合物をシート状に成形したものである。表3はその結果である。
【0035】
【表3】
【0036】
表3のとおり、接合温度700〜800℃で接合したSOFCスタックの場合、燃料及び空気ともに、初期段階からリークし、10回の熱サイクル後でも、1000時間(42日)経過時でもリークしている。これらの事実からして、本例のシール材を用いる場合、800℃以下というように低い接合温度で作製した場合はシールの役目を果たし得ないことを示している。
【0037】
これに対して、表3のとおり、接合温度900℃以上、すなわち900〜1300℃で接合して作製したSOFCスタックの場合には、燃料及び空気ともに、初期段階、10回の熱サイクル後、1000時間経過時のいずれの段階でも全くリークしていない。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、低温作動のSOFCにおけるセパレータ相互間やセパレータと電池間でのシールの問題を解決し、長期間にわたり起動→運転→停止→起動というように繰返し作動して使用してもガス漏れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】単電池の2個を組込んだ平板式のSOFCスタックの態様例を示す図
【図2】単電池の構成例を示す図
【図3】単電池を組込んだSOFCスタックの構成例を示す図
【図4】図4中X−X線断面図で、シール材による接合箇所を示す図
【図5】実施例におけるSOFCスタック及び導入燃料、排気燃料、導入空気、排気空気の流通状況を示す図
Claims (7)
- 650〜800℃の範囲で作動する低温作動の固体酸化物形燃料電池用シール材であって、該シール材がAg、Cu、Ti、Ni、Au及びAlから選ばれた少なくとも1種の金属を含む金属ろう材からなることを特徴とする低温作動固体酸化物形燃料電池用シール材。
- 650〜800℃の範囲で作動する低温作動の固体酸化物形燃料電池用シール材であって、該シール材がAg、Cu、Ti、Ni、Au及びAlから選ばれた少なくとも1種の金属を含む金属ろう材とセラミックスを含むシール材からなることを特徴とする低温作動固体酸化物形燃料電池用シール材。
- 上記セラミックスが、アルミナ、ジルコニア、イットリア安定化ジルコニアまたはLaGaO3の粉末であることを特徴とする請求項2に記載の低温作動固体酸化物形燃料電池用シール材。
- 前記金属ろう材が、Ag−Cu−Ti系合金またはNi−Cr−Si系合金からなる金属ろう材であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の低温作動固体酸化物形燃料電池用シール材。
- 上記シール材が、スラリー、ゾルまたはペーストであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の低温作動固体酸化物形燃料電池用シール材。
- 上記シール材の形状が、シートまたはワイヤーであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の低温作動固体酸化物形燃料電池用シール材。
- 上記低温作動固体酸化物形燃料電池の作動温度が750℃であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の低温作動固体酸化物形燃料電池用シール材。
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