JP2004036215A - 不要電波抑制方法及び道路付帯設備 - Google Patents

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Hiroshi Kurihara
栗原 弘
Yoshito Hirai
平井 義人
Koji Takizawa
滝沢 幸治
Ichiro Tafu
袋布 一郎
Kazuya Yotsugi
世継 和也
Kenichi Kimura
木村 謙一
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TDK Corp
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Sekisui Jushi Corp
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Abstract

【課題】簡単な構成で、所定の入射角度で入射する電波に対する反射波を効果的に減衰させ、電波を用いた通信又はセンシング時において、その通信又はセンシングを行う周辺の道路付帯設備に起因して発生する不要電波の抑制方法及び不要電波の発生を抑制できる道路付帯設備を提供する。
【解決手段】電波減衰体を道路付帯設備に取り付け、又は道路付帯設備の主要部を形成することで、道路付帯設備に入射する電波は電波減衰体において、第2の反射面に対する入射角度がθで電波が入射したときに、第1の反射面で反射された電波と第2の反射面で反射された電波の間に2分の1波長の奇数倍に相当する位相差が生じ、この位相差により、2つの反射波が重なった後の電波が減衰され、もって不要電波を抑制することができる。
【参照図】図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電波を用いた通信又はセンシング時において、その通信又はセンシングを行う周辺の道路付帯設備に起因して発生する不要電波の抑制方法及び不要電波の発生を抑制した道路付帯設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
元来、道路交通は安全で安心して走行できる施設とドライバーのルール遵守によって成り立っているが、交通量が激しくなりスピード化が進むにつれて、人間が瞬時に判断して対処できる限度を遥かに超えてしまうことがあり、結果的に交通事故という痛ましい事態が発生してしまうことがある。とりわけ交差点や急カーブ地点等の見通しの悪い、または見通しの利かないゾーンにあっては、視認できない前方の情報が把握できないために咄嗟の衝突または追突事故が避けられない状況が発生してくる。
【0003】
かかる事態を重視して、例えば急カーブ地点の路側に走行車両を検出するセンサーを配設し、そのセンサーで検知した情報を走行方向の対向車に向けて設置された路側発光体によって文字や記号標示で光らせ、それによって注意を喚起する手段が知られている。
【0004】
しかしながら、前記センサーによって車両を検知して対向車に対して路側発光体などを媒体として認知させようとする手段は、対向車のドライバーの咄嗟の判断によって事故を未然に防止できるものであって、路側発光体などの情報板を即座に認識できなかったり、またはその対処が遅れると事故につながる怖れがある。
【0005】
他方、無線通信を利用した走行支援道路システム(Advanced Cruise−Assist Highway System)の研究開発も進められている。走行支援道路システムとは、道路に設置したセンサー等から収集した他の車や歩行者、障害物等の道路上の情報を車両に提供し、走行を支援するシステムであって、この走行支援道路システムによれば、道路に設置された路側通信設備と走行支援道路システム車両に搭載された車載通信装置との無線通信によって、従来不可能であった前方の見えない障害物や交差車両などの情報をリアルタイムにドライバーへ提供できるようになり、飛躍的に安全で安心な走行を目指して事故の大幅な削減を図ることが出来るものと期待されている。
【0006】
又、道路については、前記走行支援道路システムの他、有料道路における料金所の渋滞の解消やキャッシュレス化による利便性の向上等を目的として、路側通信設備と車載通信装置との間で双方向通信を行うことにより、有料道路における料金所で一旦停止することなく自動的に料金の支払いを行う自動料金収受システム(Electronic Toll Collection System、以下ETCと言う。)も実用化されている。このETCや前記走行支援道路システムにおいては、一般には通信エリアが限定されており、数mから数100mの狭い範囲を対象とした通信方式である狭域通信(Dedicated Short Range Communication)が一般に採用される。前記狭域通信の通信技術は、道路上以外においても、駐車場管理や物流管理、ガソリンスタンド代金支払等のあらゆる分野への展開が期待されている。
【0007】
前記の如き走行支援道路システムによれば、車両側で警鐘を鳴らしてドライバーに対し強制的に注意を促したり、または自動的に制動が掛かる形態も採用できるので、事故につながる可能性は少なくなる。しかし、通信手段として電波を飛ばして通信したり、電波によってセンシングを行おうとすると、電波障害の問題が発生する。例えば中央分離帯や路側などに設置された防護柵や遮音壁など、道路に付帯する安全施設や環境保全などを目的とした道路付帯設備は、一般的に金属物で製作されている為に、これら発信された電波が直接道路面や当該道路付帯設備又諸々の車などに注がれて多重反射し、その電波が所望の方向と異なる方向にも放出されるので、本来情報を伝えたい車両には混信電波となって届き、またそれ以外の車にも電波が受信されるので、目的とする当該車両の制御が出来なくなってしまうことがある。即ち、受信された電波は電磁波の相互干渉や遅延分散に伴う混信または誤作動を起こして、正確な情報を提供できなくなってしまうことがある。
【0008】
図1は、前記の如き道路付帯設備での反射によって生じる不要電波の様子を示したものであって、同図(イ)では、路側通信設備bよりの電波cは通信エリアdに放出されるが、通信エリアdの道路付帯設備eで反射し、さらに通信エリアd外に再反射して車両の車載通信装置fで受信されると、再反射によって通信エリアdが拡大したこととなり、適切なタイミングで情報が入手できず、ドライバーが困惑する可能性がある。
【0009】
又、同図(ロ)では、一の路側通信設備b1よりの電波cが前記の如く反射し、この路側通信設備b1の通信エリアd1を外れ、他の路側通信設備b2の通信エリアd2に到達し、この到達した通信エリアd2において、一の路側通信設備b1よりの反射電波とこの路側通信設備b2よりの電波とによる混信や通信品質の低下をもたらす可能性がある。
【0010】
上記の如く、道路付帯設備での反射による不要電波の発生によって、システムに誤動作を起こすような重大な問題が発生したり、または不明瞭な情報を受けてドライバーに混乱を来したり、場合によってはドライバーの生命に関わる重大な事故を引き起こす可能性があるといった問題点がある。
【0011】
又、ETCにおいても、周辺の道路付帯設備によって電波が反射し、通信障害を起こすと、料金の支払いを行うことなく車両が料金所を通過したり、料金の支払いが誤ったり、さらに料金所のゲートが開かないと、大事故につながる恐れがある。
【0012】
かように、電波を用いて通信したり、電波によってセンシングをすることによって、安全走行や渋滞の解消等を効果的に図ることができるものの、電波障害が発生すると大事故につながったり混乱する恐れが多分にある。
【0013】
この電波障害の問題は、道路上で電波を用いて通信したり、電波によってセンシングを行おうとする場合に、周辺の道路付帯設備によって発生する問題であるので、前記の如き路側設備と走行車両間で通信する路車間通信のみならず、例えば、車両に搭載された車載通信装置と歩行者が携帯する携帯通信装置とによって無線通信を行う車人間通信の場合や、道路に設置された路側通信設備と歩行者が携帯する携帯通信装置とによって無線通信を行う路人間通信の場合、車載通信装置を搭載した複数の車両が、前記車載通信装置によって無線通信を行う車車間通信の場合、レーダ装置を搭載した車両が、前記レーダ装置より電波を発信及び受信、又は受信することによって行うセンシングの場合等においても、周辺の道路付帯設備からの電波反射が通信障害やセンシング障害を起こし得る可能性がある。
【0014】
図2は、交通安全を図るために、道路に設置された路側通信設備と歩行者が携帯する携帯通信装置とによって無線通信を行う路人間通信の場合における横断歩道での道路付帯設備での反射によって生じる不要電波の様子を示したものであり、ここで横断待機者gは、横断歩道hを横断しようとしている老人や身体障害者であるとする。横断待機者gが携帯している携帯通信装置jは、歩行者信号kに内蔵された路側通信設備mと通信を行い、横断待機者gが老人や身体障害者であるという情報を伝え、歩行者信号kは通常よりも長く横断時間を設定する。ところが、周辺の車両用信号支柱n等での反射によって、他の歩行者信号oの路側通信設備pにも横断待機者gからの情報が伝達され、健常者である横断待機者qが横断予定の歩行者信号oにも必要以上の横断時間が設定され、渋滞の原因となり得る可能性がある。
【0015】
図3は、レーダ装置を搭載した車両が、レーダ装置より電波を発信及び/又は受信することによって行うセンシングの場合における道路付帯設備での反射によって生じる不要電波の様子を示したものであり、表示灯や料金所屋根等の道路付帯設備rは、その面積が大きいことにより電波の反射量が大きいため、遠方にあっても近くにある車両と同程度の反射量となる。レーダ装置sを搭載した車両tが、坂道にある状態でセンシングを行った場合において、遠方にある表示灯や料金所屋根等の道路付帯設備rからの反射波を前方車両の反射として受信し、追突防止システム等が作動する恐れがある。
【0016】
また図4は、複数の車線を有するETCを示すものであるが、乗用車4C、トラック4T、ミキサー車4M等の車両4が通過する際に、車両4に搭載された車載通信装置41へ、路側通信装置3から料金の収受に関わる電波aが放射されるが、電波aは車載通信装置41での受信を確実に行うためにある程度広い範囲に放射される。車載通信装置41以外に放射された電波は不要電波a1となるが、その一部が比較的車高が高く、また上面が金属製の曲面を有するミキサー車4Mのミキサー部4M1等に当たった場合、当たった電波は側方や斜め下方に反射され、不要電波a2が発生する。そのような不要電波a1やa2が他の同方向の車線を走行する車両4Cや、反対方向の車線を走行する車両4C、4Tの車載通信装置41にて受信され、料金の収受が誤って行われることがある。
【0017】
前記不要電波の発生は道路交通上に限らず、道路交通上以外においても発生する。例えば、電波を用いて通信したり、電波によってセンシングを行うことによって、駐車場管理や物流管理、ガソリンスタンド代金支払等を行う場合においても、周辺の道路付帯設備からの電波反射が通信障害やセンシング障害を起こす恐れがあり、かかる場合においても問題となる。
【0018】
ところで、従来より、不要な電波を減衰させるものとして、フェライト等の電波吸収材料を用いて構成された電波吸収体が知られている。そこで、このような電波吸収体を、上述のような道路付帯設備に取り付けるか、又は主要部を形成することで不要電波を抑制する方法が考えられる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記電波吸収体のような、不要電波抑制のための手段を設ける場合には、その手段は必然的に屋外に設置される。そのため、道路付帯設備における不要電波抑制のための手段としては、電波の反射減衰率が十分なものであると共に、耐久性や設置の容易性を高めるために、構成が簡潔な手段が望まれる。
【0020】
従来の発泡ポリエチレンにカーボンブラックを含有させたり、合成樹脂中にフェライトを含有させたもの等である電波吸収体を直接道路付帯設備に取り付ける方法では、屋外に設置した際に紫外線や降雨、結露等により短時間で劣化が起こり、電波吸収性能が低下することのみならず、道路付帯設備から脱落する恐れもある。
【0021】
また前記の如き電波吸収体を金属、合成樹脂等を用いて形成されたケース内に収納するのでは、耐久性は向上されるもののケースが必要となり且つケースに収納するのには手間もかかり、更に、例えば道路付帯設備が透光性を有する遮音パネルの周囲に形成された枠体の表面といった、幅は狭いものの長さが長いようなものであれば、ケースは極めて横長のものとなり、ケースの形成及び道路付帯設備への取り付けが困難なものであった。
【0022】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、簡単な構成で、所定の入射角度で入射する電波に対する反射波を効果的に減衰させることができ、電波を用いた通信又はセンシング時において、その通信又はセンシングを行う周辺の道路付帯設備に起因して発生する不要電波の抑制方法及び不要電波の発生を抑制できる道路付帯設備を提供するものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明は以下のような構成としている。すなわち、電波を用いた通信又はセンシング時において、周辺の道路付帯設備によって発生する不要な電波を抑制するために、前記道路付帯設備に電波減衰体を取り付け、又は道路付帯設備の主要部を電波減衰体から形成し、該電波減衰体は電波を反射する第1の反射面と、前記第1の反射面から電波の到来側に所定の距離だけ離れた位置に配置され、電波を反射する第2の反射面とを備え、前記第2の反射面に対する電波の入射角度をθ、電波の波長をλ、前記第1の反射面と前記第2の反射面との間の比誘電率をεr、mを0以上の整数としたとき、前記第1の反射面と前記第2の反射面との距離dは、d=(2m+1)λ/{4√(εr−sinθ)}で表されるものであることを特徴とするものである。
【0024】
本発明によれば、かかる電波減衰体を道路付帯設備に取り付け、又は道路付帯設備の主要部を形成することで、道路付帯設備に入射する電波は電波減衰体において、第2の反射面に対する入射角度がθで電波が入射したときに、第1の反射面で反射された電波と第2の反射面で反射された電波の間に2分の1波長の奇数倍に相当する位相差が生じ、この位相差により、2つの反射波が重なった後の電波が減衰され、もって不要電波を抑制することができる。
【0025】
電波を用いた通信は、道路に設置された路側通信設備と車両に搭載された車載通信装置とが無線通信を行う路車間通信であってもよいし、車両に搭載された車載通信装置と歩行者が携帯する携帯通信装置とが無線通信を行う車人間通信でもよく、又、道路に設置された路側通信設備と歩行者が携帯する携帯通信装置とが無線通信を行う路人間通信であってもよく、さらに車載通信装置を搭載した複数の車両が、前記車載通信装置によって無線通信を行う車車間通信であってもよい。
【0026】
又、電波を用いたセンシングは、レーダ装置を搭載した車両が、前記レーダ装置より電波を発信及び受信、又は受信することによって行うセンシングであってもよい。
【0027】
前記電波を用いた通信は、走行支援道路システムにおいて行う通信であってもよいし、狭域通信であってもよく、又、前記走行支援道路システムにおける狭域通信であってもよい。前記走行支援道路システム(Advanced Cruise−Assist Highway System、以下AHSと言う。)とは、道路に設置したセンサー等から収集した他の車や歩行者、障害物等の道路上の情報を車両に提供し、走行を支援するシステムであり、狭域通信(Dedicated Short Range Communication、以下DSRCと言う。)とは、前記AHSやETC等で一般に採用される数mから数100mの狭い範囲を対象とした通信方式である。
【0028】
又、不要な電波は、AHS等における道路付帯設備の反射及び反射によって発生するものであるので、前記電波吸収体は、前記周辺の道路付帯設備の反射、透過によって発生する不要な電波を抑制するようになされているのが好ましく、また前記電波吸収体は、AHSやETC等において一般に使用されているDSRCの一般的な周波数5.8GHz帯域の反射を抑制するものや、追突防止レーダに使用されるミリ波帯、例えば60GHz帯、76GHz帯の電波の反射を抑制するもの、又、携帯電話で使用される周波数帯、例えば800MHz帯(基地局)、900MHz帯(移動局)、1.5GHz帯、1.9GHz帯(PHS)、2GHz帯等の電波の反射、透過を抑制するものであってもよい。
【0029】
本発明の電波減衰体において、第1の反射面で反射する電波から見た第1の反射面の面積の合計と、第2の反射面で反射する電波から見た第2の反射面の面積の合計は等しくてもよい。
【0030】
本発明の電波減衰体において、第1の反射面および第2の反射面に対して平行で且つ互いに直交する2方向について、第1の反射面と第2の反射面が交互に配置されていてもよい。この場合、2方向のそれぞれについて、第1の反射面と第2の反射面の境界部分の間隔は電波の波長以上であってもよい。
【0031】
また本発明に係わる電波減衰体は、前記第1の反射面および前記第2の反射面に対して平行で且つ互いに直交する2方向において、一方の方向の長さが電波の波長の2倍未満、他方の方向の長さが電波の波長の2倍以上となされ、前記一方の方向には前記第1の反射面と前記第2の反射面の境界部分を設けられず、前記他方の方向に前記第1の反射面と前記第2の反射面の境界部分が少なくとも1つ設けられていてもよい。
【0032】
また前記電波減衰体は、前記他方の方向について、前記第1の反射面と前記第2の反射面の境界部分の間隔は電波の波長以上であってもよい。
【0033】
また、本発明の電波減衰体において、第1の反射面と第2の反射面は電気的に連続していてもよいし、電気的に不連続であってもよい。
【0034】
また、本発明の電波減衰体において、第1の反射面と第2の反射面は、第1の反射面となる凹部と第2の反射面となる凸部とを有する電波反射体によって形成されていてもよい。
【0035】
また、本発明の電波減衰体において、第1の反射面は、板状の第1の電波反射体によって形成され、第2の反射面は、第1の反射面および第2の反射面に対して平行で且つ互いに直交する2方向についてそれぞれ所定の間隔を空けて配列された複数の孔を含む板状の第2の電波反射体によって形成されていてもよい。この場合、本発明の電波減衰体は、更に、第1の電波反射体と第2の電波反射体との間に充填された充填部材を備えていてもよい。充填部材は吸音性を有していてもよい。また、充填部材は誘電体であってもよい。
【0036】
また、本発明の電波減衰体において、第1の反射面と第2の反射面は、可視光を透過させる電波反射体によって形成されていてもよい。この場合、可視光を透過させる電波反射体は、光学的に透明な誘電体と、誘電体の面上に形成された光学的に透明な導電性の薄膜とを有していてもよい。また、誘電体は、ガラスまたは透明な有機高分子からなっていてもよい。また、導電性の薄膜は、金属酸化物、金属窒化物、金属またはこれらの混合体からなっていてもよい。
【0037】
また、本発明の電波減衰体において、第1の反射面および第2の反射面の少なくとも一方は、電波を反射する材料によって形成されたメッシュによって形成されていてもよい。この場合、第1の反射面がメッシュによって形成され、電波減衰体は、更に、メッシュにおける電波到来側とは反対側に配置された吸音材を備えていてもよい。
【0038】
また、本発明の電波減衰体は、更に、第1の波長の電波に対して第1の反射面として機能する面を有する第1の反射部と、第1の波長の電波に対して第2の反射面として機能する面を有する第2の反射部とを備え、第1の反射部は、第1の波長よりも短い第2の波長の電波に対して第1の反射面および第2の反射面として機能する2つの反射面を有し、第2の反射部は、第2の波長の電波に対して第1の反射面および第2の反射面として機能する2つの反射面を有していてもよい。この場合、第2の波長は、第1の波長の8分の1以下であってもよい。
【0039】
また前記電波減衰体を道路付帯設備に取り付ける場合は、道路付帯設備の少なくとも電波到来側に沿って取り付けるのが効果的である。
【0040】
また前記電波減衰体は、5.8GHz帯における円偏波の電波に対して、電波吸収体に対する入射角度が0度から30度の範囲内において反射減衰量が20dB以上、電波吸収体に対する入射角度が0度から45度の範囲内において反射減衰量が15dB以上、電波吸収体に対する入射角度が0度から55度の範囲内において反射減衰量が10dB以上となるものである。かような反射減衰量を有することで、AHSやETC等において一般に使用されているDSRCの一般的な周波数5.8GHz帯域の円偏波の電波の反射を抑制し、通信やセンシング時における誤認を防止することができる。
【0041】
また、電波減衰体は、その外面に水滴付着防止のコーティングがなされていることが好ましい。電波吸収体は、その外面に付着した水滴により電波が表面付近にて乱反射されることで、電波吸収特性の低下が起こるが、外面に水滴付着防止のコーティングを施すことでその防止又は緩和ができると共に、反射層を保護することもできる。前記コーティングは、反射層の表面に直接施してもよく、又、前記抵抗層及び反射層の前面に、ポリカーボネートやアクリル樹脂等の合成樹脂やガラス等の透視性の誘電体を配置し、その外面に施してもよい。
【0042】
水滴付着防止のコーティングとしては、電波吸収体の外面に超撥水性の被覆層や、超親水性の被覆層を設けるのが好ましい。超撥水性の被覆層を設けることにより、外面に付着した水滴は球状となり、その自重により容易に滑落される。超親水性の被覆層を設けることで、外面に付着した水は、水滴とならずに表面に均一な水膜となって、電波の乱反射が抑えられる。
【0043】
超撥水性の被覆層は、撥水剤を撥水に適する形状の表面に塗布すること等により形成できる。超親水性の被覆層は、酸化チタン等の光触媒を含有した被覆層であって、紫外線が照射されることで活性化されて、超親水性を発現すると共に、その外面に付着した汚染物質をも分解して、汚れ防止としての機能も具備させることができる。本発明に係わる電波減衰体が透明なものであれば、汚れ防止の機能を具備させることで、その透視性を維持するのにも有効となり得る。
【0044】
本発明に適用される道路付帯設備は、主に道路に付帯する安全施設や環境保全などを目的として設置され、その反射、透過等によって不要な電波の発生源となるものであれば、特に限定されず、各種道路付帯設備に適用される。
【0045】
例えば、道路付帯設備として、道路の側縁や中央分離帯に沿って設置される防音壁がある。この防音壁には、透光性を有する合成樹脂やガラス等の透光板を用いた透視性を有する遮音壁等、設置目的に対応した各種の防音壁がある。
【0046】
又これ以外の道路付帯設備として、防音壁の上部に取り付けられ、回折音を低減することで遮音効果を高める回折音低減装置、トンネルの壁面や天井面に設置されてトンネル内の視環境を改善させるトンネル内装板、トンネル内での反響音を低減させるトンネル吸音板、高架橋や橋梁の桁裏面に取り付けられ反響音を低減する桁裏面吸音板、桁裏面の景観を向上させる桁裏面美粧板、切り通し等の道路に設けられ反響音を低減する掘割吸音板、高架橋や橋梁の脚部の景観を向上させる高架橋の脚美粧板、運転者に情報を伝達する道路標識、その他、車両の安全走行や車両を保護する、壁高欄、防眩板、料金所屋根、料金所窓、ガードレール、柵、道路標識、視線誘導標、道路照明ポール、地点標、非常電話、信号機、歩道橋防音壁、歩道橋歩道橋等がある。
【0047】
これらの道路付帯設備は、車両等の騒音を効果的に低減、遮音し、また視環境や景観を向上し、又は車両の安全走行を促す等、設置された目的に応じてそれぞれの機能を有しているものの、これらに電波が当たったときに、電波が反射、透過し、その周囲に不要な電波が発生することから、これらの道路付帯設備に、電波減衰体を取り付け、又はこれらの道路付帯設備の主要部を電波減衰体から形成し、不要な電波の反射、透過を防止することにより、設置されたそれぞれの目的に応じた機能を発揮させ、尚かつ電波減衰体を透明なものとすれば、視野や光線を遮ることなく、電波を用いた通信又はセンシング時における不要電波の抑制を効果的に図ることができる。
【0048】
このほかに、本発明に適用される道路付帯設備として特に好適に用いられるのが、電波吸収機能を有する壁を構成する金属製の支柱や、防音パネルを支柱間に差し渡して形成された防音壁において、遮音板の周囲に金属製の枠体を形成した防音パネルの金属製の枠体や、電波吸収体とそれを保持する金属製の枠体を備えた電波吸収パネルなどが挙げられる。
【0049】
前項の如き道路付帯設備の電波到来側の面に、本発明に係わる電波減衰体を取り付けることで、簡単な構成で、所定の入射角度で入射する電波に対する反射波を効果的に減衰させることができる。
【0050】
次に、本発明に係る道路付帯設備は、電波を用いた通信又はセンシング時における不要な電波の反射、透過を抑制するための電波減衰体が取り付けられ、又は主要部が電波減衰体からなる道路付帯設備であって、前記道路付帯設備は、防音壁、電波減衰機能を有する壁の支柱、電波吸収パネル又は防音パネルの枠体、防音壁の上部に取付けられた回折音低減装置、トンネル内装板、トンネル吸音板、桁裏面吸音板、桁裏面美粧板、高架橋の脚美粧板、掘割吸音板、壁高欄、防眩板、料金所屋根、料金所窓、ガードレール、柵、道路標識、視線誘導標、道路照明ポール、地点標、非常電話、信号機、歩道橋防音壁、歩道橋、同方向の車線間又は対向する車線間の仕切壁、照明灯からなる群から選ばれた少なくとも一つであることを特徴とするものである。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照にして詳細に説明する。
図5及び図6は、本発明の実施の一形態が適用されるAHSを目的とした路車間通信ゾーン内での路車間による双方向通信された電波の流れの一例を示す説明図である。道路1の外壁11に沿って遮音壁21が延設され、中央分離帯12には防護柵22が設けられるといった一般的な道路付帯設備が形成された道路形態において、路側通信設備3などのAHSを目的とした路側通信設備一式が路側の要所に点在して設置されて、AHSを目的とした路車間通信ゾーンを形成している。
【0052】
かかるAHSを目的とした路車間通信ゾーンではAHSを目的とした車載通信装置41を搭載した車両4が進入してくると、前記路側通信設備3との間で通信が行われ、当ゾーン内に存在する車両4に必要な情報、例えば車両認証情報や、セキュリティ情報、車両センシング情報、路面状況や障害物の存在などのインフラセンシング情報、及び道路関連情報などがリアルタイムにドライバーに提供され、それによって障害物などへの衝突防止サービスを始め、車線逸脱防止、安全車間保持サービスなどが受けられるようになり、危険箇所などでの事故を未然に防止する手段が採られている。
【0053】
しかし、AHSを目的とした路車間通信ゾーン内で不要な電波反射が抑制されない状態で前記通信がなされると、路側通信設備3から放射される電波aの内、直接遮音壁21や防護柵22などの道路付帯設備に注がれる電波a1は当該道路付帯設備の金属面で反射し、また路面等でも反射し、複雑な多重反射を繰り返して間接的な電波a2となって車両4の車載通信装置41に受信されるようになるので、前記路側通信設備3から直接に車両4の車載通信装置41に受信される電波aと混信及び/又は通信品質が低下してしまう恐れがある。
【0054】
更には、ポリカーボネート、ガラス等を主要部として遮音壁21を形成すると、高架下を走行する車両4Kにも不要電波a1が影響を及ぼす場合もある。そこで、電波減衰体5が前記遮音壁21、防護柵22等の道路付帯設備の電波反射面や電波透過面に取り付けられるか、または電波減衰体5により道路付帯設備が形成されると、路側通信設備3から放射された電波a1は電波減衰体5によって反射及び透過が抑制されるので、不要電波が抑制されて車両4の車載通信装置41で受信される電波は、混信及び/又は通信品質が低下することがなくなる。
【0055】
当該電波減衰体5は、電波を反射する第1の反射面と、前記第1の反射面から電波の到来側に所定の距離だけ離れた位置に配置され、電波を反射する第2の反射面とを備え、前記第2の反射面に対する電波の入射角度をθ、電波の波長をλ、前記第1の反射面と前記第2の反射面との間の比誘電率をεr、mを0以上の整数としたとき、前記第1の反射面と前記第2の反射面との距離dは、d=(2m+1)λ/{4√(εr−sinθ)}で表されるものであり、電波が照射されると電波減衰体において、第2の反射面に対する入射角度がθで電波が入射したときに、第1の反射面で反射された電波と第2の反射面で反射された電波の間に2分の1波長の奇数倍に相当する位相差が生じ、この位相差により、2つの反射波が重なった後の電波が減衰される。
【0056】
又、水滴付着による電波減衰特性低下を防止又は緩和及び反射面を保護するために、前記反射面の表面に超撥水性や超親水性を具備させておくのが好ましい。又、前記反射面を保持、保護すべく、ポリカーボネートやアクリル樹脂等の合成樹脂やガラス等の誘電体が存在してもよく、この場合には水滴付着による電波減衰特性低下を防止又は緩和のために、誘電体の表面に超撥水性や超親水性を具備させておくのが好ましい。
【0057】
図7及び図8は、かかる電波減衰体の構成について詳しく説明したものであり、図7は正面図、図8は図7のA−A線断面図で電波吸収体の構成の一形態を示すものである。
【0058】
電波減衰体5は、例えば金属板によって形成された電波反射体51を有している。この電波反射体51には格子状に配列された凹部と凸部が形成されている。なお、便宜上、図7では、凹部はハッチングを付して表している。
【0059】
また、電波減衰体5は、電波を反射する複数の第1の反射面61と、第1の反射面61から電波の到来側に所定の距離だけ離れた位置に配置され、電波を反射する複数の第2の反射面62とを備えている。第1の反射面61は電波反射体51の凹部によって形成され、第2の反射面62は電波反射体51の凸部によって形成されている。
【0060】
第1の反射面61と第2の反射面62は、面積の等しい正方形形状をなしている。また、第1の反射面61と第2の反射面62は、第1の反射面61および第2の反射面62に対して平行で且つ互いに直交する2方向、すなわち図7における上下方向および左右方向について交互に配置されている。
【0061】
図7における上下方向および左右方向の2方向のそれぞれについて、第1の反射面61と第2の反射面62の境界部分の間隔、すなわち第1の反射面61と第2の反射面62の一辺の長さLは、各反射面21,22が実際に電波を反射する面として機能するように、電波の波長以上であることが好ましい。一方、長さLが大き過ぎると、反射面21で反射した電波と反射面22で反射した電波との重なり方が小さくなるので、長さLは、電波の波長の3倍以下であることが好ましい。
【0062】
また、本実施の形態では、後述するように位相差を有する第1の反射面61での反射波と第2の反射面62での反射波とを重ね合わせることによって電波の強度を減衰させるので、電波減衰体5の全体において、第1の反射面61で反射する電波から見た第1の反射面61の面積の合計と、第2の反射面62で反射する電波から見た第2の反射面62の面積の合計は、等しいか、ほぼ等しいことが好ましい。
【0063】
ここで、図9を参照して、上述の第1の反射面61で反射する電波から見た第1の反射面61の面積の合計と、第2の反射面62で反射する電波から見た第2の反射面62の面積の合計の意味について説明する。図9に示したように、第1の反射面61および第2の反射面62に対して斜め方向から電波が入射する場合には、第2の反射面62では、その全体の領域A2に電波が入射し、且つ入射した電波は全て第2の反射面62の前方に出射される。これに対し、第1の反射面61では、その一部の領域A1に入射した電波のみが第1の反射面61で反射し、且つ第2の反射面62の前方に出射される。従って、第1の反射面61の領域A1の面積の合計と、第2の反射面62の領域A2の面積の合計とが、等しいか、ほぼ等しいことが好ましい。第1の反射面61で反射する電波から見た第1の反射面61の面積の合計とは上記領域A1の面積の合計であり、第2の反射面62で反射する電波から見た第2の反射面62の面積の合計とは上記領域A2の面積の合計である。
【0064】
なお、第1の反射面61および第2の反射面62に対して電波が垂直に入射する場合には、第1の反射面61で反射する電波から見た第1の反射面61の面積の合計は、第1の反射面61の全体の領域の面積の合計となる。
【0065】
また、本実施の形態では、図8に示したように第2の反射面62に対する電波の入射角度をθとし、電波の波長をλ、第1の反射面61と第2の反射面62との間の部分の比誘電率をεr、mを0以上の整数としたとき、第1の反射面61と第2の反射面62との距離dは、以下の式(1)で表されるようにする。
【0066】
d=(2m+1)λ/{4√(εr−sinθ)} ...(1)
【0067】
なお、第1の反射面61と第2の反射面62との間の部分が空気の場合には、εr=1となり、上記式(1)は、d=(2m+1)λ/(4cosθ)となる。また、距離dは、m=0のときに最も小さくなり、この場合には、式(1)は、d=λ/(4cosθ)となる。
【0068】
また、本実施の形態では、凹部と凸部を有する電波反射体51によって、第1の反射面61と第2の反射面62とを形成したので、第1の反射面61と第2の反射面62は電気的に連続している。しかし、第1の反射面61と第2の反射面62は電気的に不連続であってもよい。
【0069】
次に、本実施の形態に係る電波減衰体5の作用について説明する。図8に示したように、同じ位相の電波が第2の反射面62に対して入射角度θで入射する場合において、第1の反射面61と第2の反射面62との距離dが式(1)を満たす場合には、第1の反射面61での反射波と第2の反射面62での反射波との間には、2分の1波長の奇数倍に相当する位相差が生じる。第1の反射面61での反射波と第2の反射面62での反射波は、それぞれ広がりを有するので、電波減衰体5から十分離れた位置では、2つの反射波は重なり合う。ここで、第1の反射面61での反射波と第2の反射面62での反射波の強度が等しければ、この2つの反射波が重なった後の電波の強度は原理的にはゼロになる。また、第1の反射面61での反射波と第2の反射面62での反射波の強度が多少異なっていても、2つの反射波が重なった後の電波の強度は、各反射波単独の強度に比べて大幅に減少し、ゼロに近い値となる。このように、本実施の形態に係る電波減衰体5によれば、この電波減衰体5に対して所定の入射角度θで入射する電波を減衰させることができる。
【0070】
また、本実施の形態に係る電波減衰体5では、第1の反射面61および第2の反射面62に対して平行で且つ互いに直交する2方向について、第1の反射面61と第2の反射面62が交互に配置されている。従って、第1の反射面61と第2の反射面62とを含む電波減衰体5の反射面全体の形状は、ほぼ等方的である。そのため、本実施の形態に係る電波減衰体5では、電波の入射方向や電波の偏波状態によって特性が大きく変化することを防止することができる。なお、電波の偏波状態には、電界が入射面に垂直な直線偏波であるTE(Transverse Electronic)波、磁界が入射面に垂直な直線偏波であるTM(Transverse Magnetic)波、円偏波等がある。
【0071】
図10は、シミュレーションで求めた本実施の形態に係る電波減衰体5の特性の一例を示す特性図である。ここでは、電波の周波数を5.8GHzとしている。この場合、電波の波長λは約51.7mmとなる。図10には、第1の反射面61と第2の反射面62との距離dが13mm、14mm、15mm、17mm、26mmおよび30mmの6つの場合について、それぞれ、入射角度と反射減衰量との関係を示している。式(1)によれば、dが13mm、14mm、15mm、17mm、26mmおよび30mmの6つの場合は、それ入射角度θが約4°、約23°、約30°、約40°、約60°および約64°の場合に対応する。
【0072】
図10に示した例では、dが13mm、14mm、15mm、17mm、26mmおよび30mmの6つの場合には、それぞれ、入射角度が約4°、約23°、約30°、約40°、約60°および約64°の近傍において反射減衰量が大きくなっている。
【0073】
ここで、dが26mm、すなわちλ/2の場合は、入射角度が約60°のときに反射減衰量がピークに達するが、0°から50°程度の範囲内の入射角度で入射する電波に対しては反射減衰量が小さく、電波減衰体としての機能を果たさない。このことから、特開平11−261283号公報の図2(B)に示された電波吸収体では、0°から50°程度の範囲内の入射角度で入射する電波に対しては電波吸収体としての機能を果たさないことが分かる。また、dを更に大きくし、例えば30mmとすると、反射減衰量のピークは、入射角度がより大きい方へ移動する。
【0074】
次に、試作した電波減衰体5の特性の測定結果の一例について説明する。試作した電波減衰体5は、入射角度30°で入射する周波数5.8GHzの電波を減衰させるようにdを15mmとし、且つ第1の反射面61と第2の反射面62の境界部分の間隔を、電波の波長λの約2倍である100mmとしたものである。試作した電波減衰体5の特性の測定では、周波数5.8GHzの円偏波の電波を2°、20°および40°の入射角度で電波減衰体5に入射させて、反射減衰量を測定した。その結果、入射角度が2°、20°および40°のときの電波減衰体5による反射減衰量は、それぞれ13.4dB、15.6dBおよび12.4dBであった。なお、入射角度が2°、20°および40°のときの電波減衰体5による反射減衰量の計算値は、それぞれ12.2dB、17.0dBおよび15.2dBである。
【0075】
以上説明したように、本実施の形態に係る電波減衰体5によれば、第1の反射面61と第2の反射面62とを備えた簡単な構成で不要な電波を抑制することが可能になる。
【0076】
また、本実施の形態によれば、第1の反射面61と第2の反射面62との距離dを、式(1)で表されるように設定したので、電波減衰体5に対して所定の入射角度で入射する電波に対する反射波を効果的に減衰させることができる。なお、本実施の形態に係る電波減衰体5では、反射減衰量が十分大きくなる入射角度の範囲は限られてくる。しかし、例えば自動料金収受システムにおいては、道路付帯設備に入射する不要な電波については、入射角度ごとに必要とされる反射減衰量に一定の基準があり、本発明に係わる電波減衰体5を設計するに当たって前述の如く、dの変更して反射減衰量のピークを調節し、入射角度毎に必要とされる反射減衰量をカバーできるようにすることで、本発明に係わる電波減衰体5を用いた不要電波抑制方法は不要な電波の入射角度が多様である箇所においても適用することが可能となり得る。
【0077】
ところで、本実施の形態において、電波反射体51は、金属板によって形成されたものに限らず、他の材料によって形成されていてもよい。例えば、電波反射体51は、樹脂製の基材に導電性の薄膜を溶射、蒸着等の方法でコーティングして形成されたものでもよい。
【0078】
また、電波反射体51は、可視光を透過させるものであってもよい。このような可視光を透過させる電波反射体51は、例えば、光学的に透明な誘電体と、その面上に形成された光学的に透明な導電性の薄膜とを有するものであってもよい。この場合、光学的に透明な誘電体は、例えば、透明なガラスからなっていてもよいし、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ABS樹脂、アクリル、塩化ビニール、フッ素樹脂等の有機高分子からなっていてもよい。また、導電性の薄膜としては、例えば、金属酸化物、金属窒化物、金属またはこれらの混合体からなる薄膜がある。このような薄膜としては、具体的には、酸化錫、酸化錫ドープ酸化インジウム(ITO)、酸化亜鉛、窒化チタンまたは銀等からなる薄膜がある。
【0079】
また、光学的に透明な誘電体の面上に光学的に透明な導電性の薄膜を形成する方法としては、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等がある。また、光学的に透明な導電性の薄膜の面抵抗値は、0Ω□より大きく、50Ω□以下であることが好ましい。すなわち、この場合には、導電性の薄膜によって十分に大きな反射量を得ることができる。
【0080】
電波反射体51が金属板のように可視光を透過させないものである場合には、既設の照明装置や表示板等の目視が必要な物の前に電波減衰体5を設置することができない。これに対し、電波反射体51が可視光を透過させるものである場合には、電波減衰体5は照明装置からの光を透過させ、あるいは電波減衰体5を通して表示板等を目視することが可能になるので、既設の照明装置や表示板等の前に電波減衰体5を設置することも可能になる。
【0081】
図11は、本発明に係わる電波減衰体5の他の実施形態を示す断面図である。α方向から到来する電波に対して、第1の反射面61及び第2の反射面62が距離dをおいて設けられているが、第1の反射面61は金属等の電波反射体51が露出した道路付帯設備2により形成され、第2の反射面62は一定の厚みを有するシート状の合成樹脂等の誘電体52の上に形成されている。
【0082】
かような構成とすることで、誘電体52上に金属等の電波反射体51を設けるのみで、第1の反射面61を特に形成することなく電波減衰体5を形成することが可能となり、第1の反射面61を形成する手間や材料を節減することができる。また、誘電体52を可撓性の材料で形成すれば、電波減衰体5をロール状にして保管しておき、必要となった時点で巻き出して設置することもでき、保管や輸送等に関して便宜を図ることができる。
【0083】
図12は、本発明に係わる電波減衰体5の他の実施形態を示す断面図である。本実施形態においては、第1の反射面61を形成する電波反射体51及び第2の反射面62を形成する電波反射体51の外気と接触する部分に保護部材53を設けたものである。
【0084】
かような保護部材53を設けることで、前述の如き金属を主な材料として形成され、長期の使用において腐食や錆が発生しやすい電波反射体51を降雨や結露、湿気等から隔離し、長期の使用における電波減衰体5の性能低下を防止することができる。
【0085】
保護部材53は、電波の到来する方向α側に設けるものは誘電体とする必要があるが、特に限定されるものではなく、接着剤や、接着剤によりシート状やフィルム状の合成樹脂やガラス等を貼着したものを好適に用いることができる。また誘電体を用いて積層体を形成したものであってもよい。電波の到来する方向αと反対方向の保護部材53については、特に限定されるものではなく、誘電体でも導電体であってもよい。従って、上記の如き材料や、不要電波抑制の対象となる道路付帯設備であってもよい。
【0086】
図13は、本発明に係わる電波減衰体5の他の実施形態を示す断面図である。第1の反射面61を形成する電波反射体51を挟んで、両側に誘電体52が設けられ、更にそれぞれの誘電体52の上に電波反射体51が設けられ、第1の反射面と距離dをおいて第2の反射面62を形成しているものである。
【0087】
かような構成とすることで、例えば自動料金収受システムを備えた複数の車線が平行している箇所に仕切壁として設置する場合の如く、不要電波がα、βの両方の方向から入射する状況においても、それぞれの側に対して電波減衰体5として機能して不要な電波を抑制することができる。
【0088】
更に、電波減衰体5を挟んで一方の方向α及び他方の方向βの両方の方向から到来する不要な電波を抑制できる構成としては、図14及び図15に挙げるものであってもよい。図14は、第1の反射面61と第2の反射面62の距離が距離dとなるようになされ、合成樹脂からなる誘電体52を挟んで、交互に金属箔からなる電波反射体51を電波的に隙間をなからしめるように設けて形成された電波減衰体を示すものである。誘電体52の一方の方向α側に設けられた電波反射体51Aは、方向αから到来する電波に対しては第2の反射面62として機能し、他方の方向β側から到来する電波に対しては第1の反射面61として機能する。更に誘電体52の方向β側に設けられた電波反射体51Bは、方向α側から到来する電波に対しては第1の反射面61として機能し、方向β側から到来する電波に対しては第2の反射面62として機能する。かかる電波反射体51A及び51Bを誘電体52を挟んで交互に、且つ電波的に隙間なく配置することで、方向α及びβから到来する電波を遮蔽し、且つ反射される電波を減衰でき、両方の方向に対して不要な電波を抑制することが可能となる。また本実施形態は図13に示したものの如く誘電体52の間に電波反射体51を設ける必要がなく、電波反射体51を形成する材料が低減できると共に形成が容易なものとなり得る。
【0089】
図15は、金属からなる電波反射体51を方向を変えながら垂直に、且つ第1の反射面61と第2の反射面62との距離が距離dとなるように折り曲げることで形成された電波減衰体5を示すものである。この電波減衰体5は、そのまま用いて空気を誘電体としてもよく、折り曲げにより形成された凹部に合成樹脂等の誘電体を充填してもよく、更には両面に保護部材を設けてもよい。電波到来方向に垂直な面となされた電波反射体51A及び51Bは図14に示した実施形態と同様に方向α側から到来する電波に対してはそれぞれ第1の反射面61及び第2の反射面62、方向β側から到来する電波に対してはそれぞれ第2の反射面62及び第1の反射面61として機能し、電波的に隙間をなからしめていることで方向α及びβから到来する電波を遮蔽し、且つ反射される電波を減衰でき、両方の方向に対して不要な電波を抑制することが可能となる。また本実施形態における電波減衰体5は、図13に示したものと比較して形成が容易であると共に電気的に連続しているものであることから、電波の遮蔽はほぼ完全に行われるものとなる。
【0090】
図16は、本発明に係わる電波減衰体5の他の実施形態を示す斜視図である。合成樹脂等の誘電体52を、同一の形状の矩形の部位が、交互に凹部と凸部を形成している外形に成形し、凹部と凸部の上方の面に金属等の電波反射体を蒸着、溶射等することで第1の反射面61及び第2の反射面62を形成したものである。
【0091】
かような構成とすることで、プレス等により容易且つ迅速に誘電体52を形成して第1の反射面61及び第2の反射面62を形成することが可能となり、第2の反射面62を形成するのに位置決め等を行う必要がないことから、大量生産することが容易となり得る。
【0092】
更に図17は、本発明に係わる電波減衰体5の他の実施形態を示す斜視図である。電波減衰体5は、第1の反射面61および第2の反射面62に対して平行で且つ互いに直交する本図に示すa方向及びb方向において、a方向の長さが電波の波長の2倍未満、b方向の長さが電波の波長の2倍以上となされ、a方向には第1の反射面61と第2の反射面62の境界部分を設けず、b方向に第1の反射面61と第2の反射面62の境界部分を、距離b1の間隔で設けたものである。
【0093】
かような構成とすることで、本発明に係わる電波減衰体5を形成すべき部分の幅が電波の波長の2倍未満であっても、a方向に第1の反射面61と第2の反射面62の境界部分を設けることなく電波減衰体5を設けて入射する電波の反射を抑制することができる。電波減衰体5はb方向について、第1の反射面61と第2の反射面62の境界部分の間隔b1は、電波の波長以上であることが好ましい。
【0094】
上記の電波減衰体5において、5.8GHz帯での角度特性は、例えば、自動料金収受システムにおける通信に用いられる5.8GHz(右旋)円偏波の入射電波に対して、電波減衰体5に対する入射角度が0度以上55度以下の範囲内において反射減衰量が10dB以上であることが好ましく、また入射角度が0度以上45度以下の範囲内において反射減衰量が15dB以上、入射角度が0度以上30度以下の範囲内において反射減衰量が20dB以上であることが好ましい。かような反射減衰量とすることで、道路付帯設備に入射される不要な電波の強度を低減させ、通信領域外に放射される不要な電波の強度を車載器の誤作動や通信品質の低下等を起こさない範囲にまで減衰させることができる。
【0095】
又、ミリ波帯又は携帯電話で利用される周波数帯に対する電波減衰体5では、所望の周波数の入射電波に対して、電界が入射面に垂直な偏波(TE波)と磁界が入射面に垂直な偏波(TM波)のいずれに対しても、電波減衰体5に対する入射角度が0度以上45度以下の範囲内において反射減衰量が10dB以上であることが好ましい。加えて入射角度が0度以上30度以下の範囲内において反射減衰量が15dB以上であることがより好ましく、さらに加えて0度以上20度以下の範囲内において反射減衰量が20dB以上であることがより好ましい。
【0096】
次に、上記の如き電波減衰体5を道路付帯設備である遮音壁21に用いられる場合の実施の一形態について以下に説明する。図18は、遮音壁21を構成する遮音パネル2Aを示すもので、透視性の遮音板2A1の周囲に、遮音板2A1を保持する金属からなる枠体2A2を設けたものである。遮音板2A1を、透光性の電波吸収体で形成すれば、遮音板2A1からの電波の反射による不要な電波の発生はないものの、枠材2A2は遮音パネル2Aにかかる風荷重やアクシデント時の衝撃等を考慮して、強度の高い材料から形成する必要があり、従ってアルミニウムや鉄鋼、ステンレス等の電波反射体である金属材料から形成される場合が多い。
【0097】
かような枠材2A2に電波が照射されると、電波はほとんど減衰されることなく反射されて不要な電波となり、通信領域外に到達して車載器の誤作動や通信品質の低下を引き起こす怖れがある。但し、かかる枠材2A2の表面に、従来からのカーボン含有ゴム系材料やフェライトを含有するタイル等の電波吸収体を貼着するのでは、コストが高くなるのに加え、遮音壁21は屋外に設置されるものなので、長期の使用が懸念されるものであった。
【0098】
通常、前記の如き電波吸収体を屋外に設置する場合においては、電波吸収体をケーシング等により包含して電波吸収パネルとし、降雨や結露、紫外線等から保護する方法がとられているが、遮音パネル2Aの枠材2A1の表面は小さく、かような小さい表面に適用できる電波吸収パネルを形成するのでは、効果に対する手間や費用等がかかりすぎるという問題点があった。
【0099】
前記の如く小さい表面に対しても、本発明に係わる電波減衰体5は凹凸を形成するのみで入射する電波を減衰させることが可能であり、またケーシング等により包含して保護することも必要ないことから、効果に対する手間や費用等を小さいものとでき、とりわけ好適に適用されうるものである。
【0100】
また、枠体2A2の電波到来側αに電波減衰体5を取り付けるのみならず、遮音板2A1自体を可視光を透過する電波減衰体5で形成するものであってもよい。例えば図11〜図17に示した実施形態による電波減衰体5で、電波反射体51を可視光を透過させるものとし、且つ誘電体52も可視光を透過し、尚かつ必要なだけの遮音性を備えたものとすれば、遮音板は2A1は電波を減衰させると共に、遮音性、透視性を有するものとなり得る。
【0101】
更には、本図に示すαと反対側からの不要な電波の抑制が必要な場合であれば、枠材2A2の、αと反対側の面に電波減衰体5を取り付けてもよく、更には図13〜図15に示した如き電波減衰体5により遮音板2A1を形成して、遮音パネル2Aを挟んで両側からの不要な電波を抑制してもよい。
【0102】
図19は、立設された複数の支柱の間に遮音パネルを積み上げて形成した遮音壁を示すものである。H型の断面を有する2本の支柱211の間に、遮音パネル2Aが差し渡されて積み上げられ、防音壁21を形成しているが、支柱211は、防音壁21にかかる風荷重等をを考慮して、強度の高い材料から形成する必要があり、従ってアルミニウムや鉄鋼、ステンレス等の電波反射体である金属材料から形成される場合が多い。
【0103】
かような支柱211の、電波到来側αの面に従来からの電波吸収体を取り付けると、前述した遮音パネル2Aの場合と同様に、長期の使用や、効果に対する手間や費用といった点で難点があることから、凹凸を形成するのみで電波を減衰させることができ、またかかる小さな表面に対して適用しても、効果に対する手間や費用等が小さい本発明に係わる電波減衰体5はとりわけ好適に用いられるものである。また、遮音壁21に係わる他の部材、例えば遮音壁下方に設けられ外観の向上及び音波の漏洩を防止する下段パネル、遮音壁上方に設けられ遮音パネル上面の保護及び外観の向上に寄与する笠木や、本実施形態に示す制御ボックス212等の、電波反射体である外面に電波減衰体5を取り付けてもよい。
【0104】
遮音パネル2Aは、図18に示した実施形態の如き枠材2A2に電波減衰体5を取り付けたものや、また遮音板2A1を透視性の電波減衰体5により形成したものを用いてもよい。また、遮音パネル2Aを積み上げて遮音壁21を形成した後に、枠材2A2に電波減衰体5を取り付けてもよい。かような方法により、上下の枠材が重ねられた部分に一時に電波減衰体5を取り付けることができ、取り付けに係わる手間や時間を節減することができる。
【0105】
更に、上記の如き電波減衰体5を道路付帯設備である防護柵22に用いられる場合の実施の一形態について以下に説明する。図20は、立設された支柱221に防護板222を取り付けることで形成された防護柵22を示すものである。防護柵22も、車両の衝突を考慮して、強度の高い材料にて形成されるものであり、従って電波反射体である金属材料により形成される場合が多い。
【0106】
かかる防護柵22の防護板222に電波が照射されると、電波はほとんど減衰されることなく反射されて不要な電波となり、通信領域外に到達して車載器の誤作動や、通信品質の低下等に繋がる恐れがある。防護板222の電波到来方向α側に電波減衰体5を取り付けることで入射する電波を減衰し、前記の如き悪影響を及ぼすことのない強度にまで減衰させることで、不要な電波を抑制し、前記の如き問題を解決することができる。
【0107】
本実施形態においては、面状体で入射された電波が一方向に反射されやすく、また面積が広いために広範囲に亘って不要な電波による悪影響が懸念される防護板222の電波到来方向α側に電波減衰体5を取り付けているが、入射する電波の強度が高い等の理由で、支柱221から反射される不要な電波が悪影響を及ぼす恐れがある状況においては、支柱221に電波減衰体5を取り付けるものであってもよい。
【0108】
以上、遮音壁21、防護柵22など道路付帯設備の少なくとも電波が入射する面に電波減衰体5が全面に亘って取り付けられて、当該電波減衰体5の面に入来した電波a1は電波減衰体5によって反射、透過が抑制される。よって、例えばAHSを目的とした車載通信装置41を搭載した車両4については、受信する電波aは主として路側通信設備3からの直進電波のみを得ることになり、混信又は通信品質の低下がなく、もって不要電波が抑制される。
【0109】
本発明において不要電波の発生を抑制する道路付帯設備としては、透光性を有する合成樹脂やガラス等の透光板を用いた透視性を有する遮音壁等の道路の側縁や中央分離帯に沿って設置される防音壁、トンネルの壁面や天井面に設置されてトンネル内の視環境を改善させるトンネル内装板、高架橋や橋梁の桁裏面に取付けられ、桁裏面の景観を向上させる桁裏面美粧板、高架橋や橋梁の脚部の景観を向上させる高架橋の脚美粧板、同方向又は対向方向へ車両が走行する道路の車線間に設置される仕切壁、運転者に情報を伝達する道路標識、その他、車両の安全走行や車両を保護する、壁高欄、ガードレール、柵、視線誘導標、照明灯、地点標、非常電話、料金所屋根、信号機、歩道橋等が例示できる。
【0110】
これらの道路付帯設備に電波減衰体5によって電波吸収性能を具備させるには、道路付帯設備の種類に応じて適宜手段や適宜電波減衰体5が適用される。例えば、前記形態においては、道路付帯設備の一部である透明板自体が電波減衰体5であったが、これら電波減衰体5は、シート状やフイルム状とし、道路付帯設備の外面に貼着するようにしてもよく、又、電波減衰体5よりも電波到来側に存在し、合成樹脂等で形成された道路付帯設備を含めて電波吸収性能が設計された場合には、電波減衰体5は、道路付帯設備の内部に配置してもよい。さらに道路付帯設備自体を電波減衰体5で形成するようにしてもよい。
【0111】
図21は、道路付帯設備が同方向に走行する車線間に設置される仕切壁2Bの、支柱2C1に支持された屋根部2C2を有する料金所2C付近での設置状態を示すものであり、この仕切壁2Bに電波減衰性能を具備させた実施の一形態を示すものである。車両はγの方向に進入し、路側通信設備3は車両に向かって電波aを料金収受に関わる電波を放射するが、放射された電波が進入した車両に当たって、隣接する車線の車両に不要電波として伝播される恐れがある。主要部が電波減衰体5からなる車線間の仕切壁2Bを、支柱31及び梁32を用いて固定し、車線との間に設置することで不要電波の抑制が可能となる。
【0112】
ここで、仕切壁2Bを形成するには、可視光を透過する電波減衰体5により主要部を形成するのが好ましい。料金所周辺の車線はそれ自体が狭く、それらを可視光を透過しない仕切壁で分離すると、運転者に不安感や圧迫感を与え、また隣接する車線を走行する車両が見えなくなり、合流の際に周囲の車両の動向が予測できず、安全運転に支障を来す恐れがある。電波減衰体5が可視光を透過できることで、かような問題点を解決し、安全運転に繋げることができる。
【0113】
仕切壁2Bは、支柱31及び梁32により門型ラーメン構造を形成することで、より小さい基礎で風荷重に対する仕切壁2Bの設置強度を確保することができる。支柱31及び梁32が金属等の電波反射体により形成されている場合には、電波減衰体5を取り付けてもよい。また、本実施形態に示す如く、仕切壁2Bを料金所への進入車線付近のアイランド7上のみならず、料金所2C内にも設けることで、より確実に不要な電波の抑制することができ、更には支柱2C1が電波反射体により形成されている場合でも、支柱2C1に電波が到達するのを防止し、不要な電波の発生を抑制できる。
【0114】
前述の如く、不要電波としてとりわけ問題視されるのは、トラックやミキサー車等の車高の高い車両の荷台等によって反射されるものであり、車線仕切壁2Bはその高さ以上の地上高が必要であることから、上端の路面からの高さは5〜6mであることが好ましい。下端については、路側通信装置3からの電波の入射角が小さくなることと、反射された電波が下方からでは車載器に受信される角度となり得ることがないことから、路面から1〜2mの高さまで隙間が開いているものでもよい。かような隙間を設けることで、風荷重を軽減することもできる。
【0115】
図22は、本発明に係わる実施の一形態を示すもので、料金所付近の斜視図である。道路付帯設備2が、有料道路の料金所にETCを備えたゲートを併設したものである場合であって、路側通信設備3から放射される電波aが路面や走行車両に当たって反射されて、料金の収受に支障を来す恐れがある箇所である。
【0116】
料金所2Cを構成する支柱2C1及び料金所の屋根2C2の裏面2C21、アイランド7、ETCのゲート33などが電波反射体である場合、本発明に係わる電波減衰体5を取り付けるか、又は主要部分を電波減衰体5により形成することで、反射及び/又は透過により発生する不要な電波を抑制することができる。尚、これらの道路付帯設備については、透光性の有無に係わらず電波減衰体5を用いることができる。
【0117】
また、料金所の屋根2C2に取り付けられた照明灯のカバー2Dにも電波減衰体5を取り付けることで照明灯のカバー2D内への不要な電波の透過や照明灯のカバー2D内からの反射を防止でき、不要な電波を抑制することができるが、照明灯のカバー2Dは可視光を透過させる必要がある箇所であり、また料金所の窓2Eも透視性が必要な箇所であり、かような部分を可視光を透過する電波減衰体5により形成することで、視野及び光線を遮ることなく入射する電波を減衰させ、不要な電波を抑制することが可能となる。
【0118】
図23は、道路付帯設備2が、運転者に道路に関わる情報を伝達する道路標識2Fである場合であって、この道路標識2Fの標示面2F1に電波減衰体5を取り付けて不要な電波を抑制する実施の一形態を示すものである。標示面2F1は通常電波反射体であるアルミニウム等の金属により形成されることが多く、更には表面積が大きく運転者に情報が認識しやすいように路面に向けてやや傾斜させられていることから、照射された電波は反射され、不要な電波となり易いものである。かかる標示面に電波減衰体5を取り付けることで、反射により発生する不要な電波の強度を減衰させ、通信に係わる機器等に悪影響を及ぼさないようにできる。
【0119】
標示面2F1の前面に取り付ける電波減衰体5は、標示面2F1に記載された情報の伝達を妨げることのないよう、可視光を透過するものを用いるのが好ましい。かような構成とすることで、道路標識2Fとしての機能を損なうことなく不要な電波を抑制することができる。また支柱2F2や横梁2F3にも電波減衰体5を取り付けてもよく、これらに用いられる電波減衰体5は、透視性の有無に係わらず適用できる。
【0120】
図24は、道路付帯設備2がトンネルの壁面や天井面に設置されてトンネル内の視環境を改善させるトンネル内装板2Gである場合を示すものである。トンネル内装板2Gは、合成樹脂、金属樹脂複合板、タイル、塗装金属板等を用いて形成したものが多いが、合成樹脂以外の材料は電波反射体であり、それらに電波が放射されると反射されて不要な電波となる。また合成樹脂から形成されている場合であっても、合成樹脂により十分に電波が減衰されない場合には、コンクリート等からなるトンネル2G1の壁面に当たって反射され、不要な電波となる恐れもある。
【0121】
トンネル内装板2Gの外面に電波減衰体5を取り付けることにより、既に設置されている道路付帯設備2に対しても、容易にトンネル内装板2Gからの不要な電波の発生を抑制し、トンネル内における不要な電波を抑制することができる。またトンネル内の照明灯のカバー2Daについても、可視光を透過する電波減衰体5を適用してもよい。
【0122】
図25は、道路付帯設備が、高架橋や橋梁の桁2H1裏面に取付けられ、桁裏面の景観を向上させる桁裏面美粧板2Hである場合であって、この桁裏面美粧板2Hに電波減衰性能を具備させた実施の一形態を示したものであり、例えば、合成樹脂、金属樹脂複合板、タイル、塗装金属板等を用いて形成され、桁裏面に取り付けられた桁裏面美粧板2Hの前面に電波減衰体5を取り付けることで、既に設置されている桁裏面美装板に対しても、容易に入射する電波を減衰させ、反射により発生する不要な電波を抑制することができる。
【0123】
高架橋や橋梁の脚部の景観を向上させる高架橋の脚美粧板の場合は、前記した桁裏面美粧板の場合とほぼ同様にして電波減衰体を前面に取り付けることで電波減衰機能を具備させることができる。
【0124】
図26は、道路付帯設備が、車両の安全走行や車両の道路外や対向車線へのはみ出しを防止する壁高欄2Jである場合であって、この壁高欄2Jから反射される電波を減衰させる実施の一形態を示したものであり、コンクリート製の壁高欄2Jの表面に、電波減衰体5をアンカーボルトや粘着材又はこれらを併用し取り付けたものである。
【0125】
図27は、道路付帯設備2が、遮音板周囲に枠体を形成していない防音パネル2Kを示すものである。透光性の防音板が設けられた道路を走行する運転者が周囲の景観を眺めようとする場合は、大抵視界は斜め前方に向けられるが、遮音板2K1の周囲に枠体を形成すると斜め方向から見たときに特に枠体が視界の妨げとなる。防音パネルを本実施形態に示す如く遮音板2K1の下方に枠体2K2を形成し、押さえ板2K3により遮音板2K1を枠体2K2に固定することで枠体が視界の妨げとならず、防音パネルの外観も良好なものとなり、更には防音板を設置したときに運転者に与える圧迫感を更に軽減できる。
【0126】
しかしながら、かかる防音パネル2Kは枠体を遮音板2K1の周囲に形成していないことから、風圧による風荷重から耐えるには、遮音板2K1の厚みを厚いものとするのは勿論のこと、押さえ板2K3に強度の高い金属製のものを用いることが必要となる。防音パネル2Kが通信領域を有する車線の辺縁などに設置される場合に、電波反射体である金属製の押さえ板2K3や金属製の枠体2K2の、電波到来側に電波減衰体5を設けることで、不要な電波の反射を抑制することができる。
【0127】
更に道路付帯設備2が電波吸収体及び電波吸収体を保持する金属製の枠体を備え不要な電波を吸収する電波吸収パネルである場合を説明するが、まず図28は従来の電波吸収パネルの一例を示す説明図であり、a)は斜視図、b)はa)のA−A断面図である。電波吸収パネル2Lは、金属製の枠体2L2及び合成樹脂からなる保護部材2L3により電波吸収体2L1を包接し、方向αからの不要な電波を吸収するものである。電波吸収体2L1を包接する枠体2L2は電波吸収パネル2L自体の機械的強度を保持するために鉄鋼、アルミニウム等の金属により形成されるが、金属製であることから電波反射体であり、一部分であっても電波吸収体2L1より電波到来方向α側に突出すると電波吸収体2L1により吸収される以前の電波を反射し、不要な電波の発生源となる。
【0128】
かかる状態を回避すべく、本実施形態における電波吸収パネル2Lは枠体2L2及び保護部材2L3を上面が開口した箱形状のものとし、ボルト、リベット等の締結手段2L4を用いて固定することで電波吸収体2L1を包接し、枠体2L2を電波到来方向αから遠ざけるものとしている。しかし、かかる構成の電波吸収パネル2Lにおいては、前面側が合成樹脂である保護部材2L3のみで形成されていることから機械的強度が低下し変形の恐れがある。また保護部材2L3の角部2L31に応力が集中し、破損が起こる恐れもある。更には、箱形状である枠体2L2と保護部材2L3とを締結手段で固定するには、孔位置を合わせる等煩雑な手間がかかるものとなる。
【0129】
次に本発明に係わる電波吸収パネルの実施形態を図29〜図32に示す。図29は電波吸収パネル2Lの、a)は斜視図、b)はa)のA−A断面図である。電波吸収パネル2Lは、金属製の枠体2L2及び合成樹脂からなる保護部材2L3により電波吸収体2L1を包接し、方向αからの不要な電波を吸収するものであるが、図28に示したものより枠体2L2の端縁は電波到来方向α側に位置しており、機械的が強度は高められ、また取り付けも容易なものとなされているが、枠体2L2の端縁に何ら処理を施さない場合には不要な電波を発生するものである。枠体2L2の、電波到来方向αの端縁に電波減衰体5が形成することで、かような不要な電波の発生を抑制することができる。
【0130】
図29の、B部における枠体2L2の詳細を示す拡大図が図30である。枠体2L2の端縁をかかる形状として、本発明に係わる第1の反射面61及び第2の反射面62を形成することで、方向αから到来する電波の反射を減衰し、不要な電波の発生を抑制するものである。
【0131】
更に電波吸収パネル2Lは図31に示す如きものであってもよい。金属製の枠体2L2は、その端部が電波吸収体2L1の電波到来方向αの側に回り込んでいることで、電波吸収パネル2Lのパネルとしての機械的な強度は回り込んでいないものと比較して格段に向上されているが、反面電波反射体である金属からなる枠体2L2の電波到来方向に回り込んでいる部分が、電波吸収体2L1に吸収される前の電波を反射し、不要な電波を発生するという問題が生じる。そこで本発明に係わる電波減衰体5を枠体2L2の電波到来方向α側に回り込んでいる部分に設けることで、不要な電波を抑制する機能を損なうことなく機械的な強度が高い電波吸収パネルを得ることが可能となる。
【0132】
図31の、C部における枠体2L2の詳細を示す拡大図が図32である。枠体2L2の、電波吸収体2L1の前面に回り込んでいる部分をかかる形状として、本発明に係わる第1の反射面61及び第2の反射面62を形成することで、方向αから到来する電波の反射を減衰し、不要な電波の発生を抑制するものである。
【0133】
その他、道路付帯設備として、車両を誘導する視線誘導標、道路を照らす道路照明灯、所定距離毎に設置して基準点からの距離を表示する地点標、非常電話等が高速道路等に取付けられ、又交差点周辺には信号機や歩道橋等が設けられているが、これらに対しても、前記したものとほぼ同様にして、反射する電波の強度を減衰させ、不要な電波の発生を抑制することができる。
【0134】
以上、道路付帯設備に電波減衰性能を具備させる各種例を示したが、電波減衰体5には前記した如き保護部材53を表面に設けることができ、保護部材53を設けると電波減衰体としての機能を長期間維持させることができる。また電波減衰体5や保護部材53の表面に、超撥水性被覆層を設けることで水滴や着雪を防止したり、光触媒含有層等を形成して超親水性被覆層を設けることで、水滴による電波の反射や汚染物質の易洗浄性を具備させてもよい。
【0135】
【実施例】
本発明の、電波減衰特性に関する実施例について、以下に具体的に説明する。
【0136】
(実施例1)
図33は、本発明に係わる実施例1の電波減衰体の構成を示す斜視図であり、図34は断面図を示すものである。電波減衰体5は、図33に示す如く25cm四方の正方形であり、金属である電波反射体51が、ポリカーボネート樹脂からなる板状の誘電体52の上に5cm四方の正方形の形状で、配置されている部分と配置されていない部分とが等面積で交互に配置されて電波到来方向α側に第2の反射面62を形成している。
【0137】
前記電波減衰体5の断面を図34に示すが、誘電体52の、電波到来方向αと反対の面には第1の反射面61を形成する電波反射体51が設けられ、第1の反射面61と第2の反射面62とは、距離dをおいて配置されている。入射角度θで入射した電波は、第1の反射面61には誘電体52を通過して到達し、且つ第2の反射面62にまで反射されるが、実施例1においては誘電体52がポリカーボネート樹脂でありその比誘電率εr=2.8−j0.02であることから、誘電体52が空気の場合よりも比誘電率εrが大きく、従って所望する周波数帯の電波を減衰させるのに最適なdの値は、誘電体52が空気の場合よりも小さいものとなる。
【0138】
実施例1に示す電波減衰体の、5.8GHz帯における電波の入射角度に対する反射減衰量を、シミュレーションで求めたものを図35〜図37のグラフに示す。図35が円偏波、図36がTM波、図37がTE波によるものを示し、それぞれ第1の反射面と第2の反射面の距離dを7.8mm、8.0mm、8.2mmの3種類に設定してシミュレーションを行っている。それぞれのグラフにおいては、Aで示す曲線がd=7.8mm、Bで示す曲線がd=8.0mm、Cで示す曲線がd=8.2mmにおける反射減衰量を示すものである。
【0139】
円偏波については、0度から30度の入射角度で20dB以上、0度から45度の入射角度で15dB以上、0度から55度の入射角度で10dB以上の反射減衰量となれば良好な電波減衰特性を有すると判断できるが、図35に示したグラフによれば、距離dが大きくなるにつれて反射減衰量のピークの部分は入射角度が高い方向に移行してゆき、距離dが7.8mm以下となると入射角度が45度以上において反射減衰量が15dBを下回り、8.2mm以上となると、入射角度が30度以下において反射減衰量が20dBを下回る。従って、本実施形態においては、距離dを8.0mmとすることで円編波の入射角度に対してバランスの取れた、良好な反射減衰量を得ることができる。
【0140】
TM波については、0度から20度の入射角度で20dB以上、0度から30度の入射角度で15dB以上、0度から45度の入射角度で10dB以上の反射減衰量となれば良好な電波減衰特性を有すると判断できるが、図36に示したグラフによると、円偏波の場合と同様に距離dが大きくなるにつれて反射減衰量のピークの部分は入射角度が高い方向に移行してゆくが、距離dが8.2mm以上となると、入射角度が20度以下において反射減衰量が20dBを下回る。従って、本実施形態においては、距離dを8.0〜8.2mmとすることでTM波の入射角度に対してバランスの取れた、良好な反射減衰量を得ることができる。
【0141】
TE波については、0度から20度の入射角度で20dB以上、0度から30度の入射角度で15dB以上、0度から45度の入射角度で10dB以上の反射減衰量となれば良好な電波減衰特性を有すると判断できるが、図37に示したグラフによると、円偏波、TM波の場合と同様に距離dが大きくなるにつれて反射減衰量のピークの部分は入射角度が高い方向に移行してゆくが、距離dが8.2mm以上となると、入射角度が20度以下において反射減衰量が20dBを下回る。従って、本実施形態においては、距離dを8.0〜8.2mmとすることでTE波の入射角度に対してバランスの取れた、良好な反射減衰量を得ることができる。
【0142】
(実施例2)
実施例1に用いた電波減衰体で、d=8.0mmとした電波減衰体を、電波暗室内で、5.8GHz帯円偏波用アンテナから5.8GHzの右旋円偏波を電波減衰体に対して4度、20度、55度のそれぞれの入射角度で、図38の方向▲1▼及び方向▲2▼から放射し、反射された円偏波を、ネットワークアナライザーを用いて測定し反射減衰量を求めた。その結果を図39及び図40のグラフに示す。
【0143】
図39は方向▲1▼から、図40は方向▲2▼からの円偏波に対しての反射減衰量であるが、点線Bで示したシミュレーションにおける反射減衰量と多少ずれている部分もあるが概ね整合している。また前述の、0度から30度の入射角度で20dB以上、0度から45度の入射角度で15dB以上、0度から55度の入射角度で10dB以上の反射減衰量も満足してしており、本実施形態における電波減衰体は良好な電波減衰特性を有しているものと判断できる。
【0144】
【発明の効果】
本発明によれば、かかる電波減衰体を道路付帯設備に取り付け、又は道路付帯設備の主要部を形成することで、道路付帯設備に入射する電波は電波減衰体において、第2の反射面に対する入射角度がθで電波が入射したときに、第1の反射面で反射された電波と第2の反射面で反射された電波の間に2分の1波長の奇数倍に相当する位相差が生じ、この位相差により、2つの反射波が重なった後の電波が減衰され、もって不要電波を抑制することができる。
【0145】
かかる不要電波抑制方法を用いることで、道路付帯設備に、電波減衰体を取り付け、又はこれらの道路付帯設備の主要部を電波減衰体から形成し、不要な電波の反射、透過を防止することにより、設置されたそれぞれの目的に応じた機能を発揮させ、電波を用いた通信又はセンシング時における不要電波の抑制を効果的に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】道路付帯設備で電波の反射する様子を示した説明図である。
【図2】道路付帯設備で電波の反射する様子を示した説明図である。
【図3】道路付帯設備で電波の反射する様子を示した説明図である。
【図4】道路付帯設備での不要電波の発生する様子を示した説明図である。
【図5】道路付帯設備での不要電波の発生する様子を示した説明図である。
【図6】本発明の実施の一形態が適用されるAHSを目的とした路車間通信ゾーン内での路車間による双方向通信された電波の流れの一例を示す説明図である。
【図7】本発明に係わる電波減衰体の実施の一形態を示す正面図である。
【図8】本発明に係わる電波減衰体の実施の一形態を示す断面図である。
【図9】本発明に係わる電波減衰体の、電波減衰の仕組みを表す説明図である。
【図10】本発明に係わる電波減衰体の、電波減衰特性を表すグラフである。
【図11】本発明に係わる電波減衰体の他の実施形態を示す断面図である。
【図12】本発明に係わる電波減衰体の他の実施形態を示す断面図である。
【図13】本発明に係わる電波減衰体の他の実施形態を示す断面図である。
【図14】本発明に係わる電波減衰体の他の実施形態を示す断面図である。
【図15】本発明に係わる電波減衰体の他の実施形態を示す断面図である。
【図16】本発明に係わる電波減衰体の他の実施形態を示す斜視図である。
【図17】本発明に係わる電波減衰体の他の実施形態を示す斜視図である。
【図18】本発明が適用された道路付帯設備である遮音パネルを示す説明図である。
【図19】本発明が適用された道路付帯設備である遮音パネルを示す説明図である。
【図20】本発明が適用された道路付帯設備である防護柵を示す説明図である。
【図21】本発明に係わる他の実施形態で、ETC周辺を示す説明図である。
【図22】本発明に係わる他の実施形態で、料金所周辺を示す説明図である。
【図23】本発明に係わる他の実施形態で、道路標識を示す説明図である。
【図24】本発明に係わる他の実施形態で、トンネル内装板を示す説明図である。
【図25】本発明に係わる他の実施形態で、桁裏面美装板を示す説明図である。
【図26】本発明に係わる他の実施形態で、壁高欄を示す説明図である。
【図27】本発明に係わる他の実施形態で、防音パネルを示す説明図である。
【図28】従来の電波吸収パネルの一例を示す説明図である。
【図29】本発明に係わる他の実施形態で、電波吸収パネルを示す説明図である。
【図30】図29に示した電波吸収パネルの枠材の詳細を示す斜視図である。
【図31】本発明に係わる他の実施形態で、電波吸収パネルを示す説明図である。
【図32】図31に示した電波吸収パネルの枠材の詳細を示す斜視図である。
【図33】本発明に係わる電波減衰体の実施の一例を示す斜視図である。
【図34】本発明に係わる電波減衰体の実施の一例を示す断面図である。
【図35】実施例1に示した電波減衰体の反射減衰量を示すグラフである。
【図36】実施例1に示した電波減衰体の反射減衰量を示すグラフである。
【図37】実施例1に示した電波減衰体の反射減衰量を示すグラフである。
【図38】本発明に係わる電波減衰体の、反射減衰量の測定方向を示す説明図である。
【図39】実施例2に示した電波減衰体の反射減衰量を示すグラフである。
【図40】実施例2に示した電波減衰体の反射減衰量を示すグラフである。
【符号の説明】
1  道路
11 外壁
12 中央分離帯
2  道路付帯設備
21 遮音壁
22 防護柵
2A 遮音パネル
2B 仕切壁
2C 料金所
2C2 料金所屋根
2D 照明カバー
2E 料金所窓
2F 道路標識
2G トンネル内装板
2H 桁裏面美粧板
2J 壁高欄
2K 道路標識装置
2L 電波吸収パネル
3  路側通信設備
31 支柱
32 梁
33 ゲート
4  車両
4C 乗用車
4T トラック
4M ミキサー車
41 車載通信装置
5  電波減衰体
51 電波反射体
52 誘電体
53 保護部材
61 第1の表面
62 第2の表面
7  アイランド
a  電波
a1 不要電波
a2 間接的な電波

Claims (45)

  1. 電波を用いた通信又はセンシング時において、周辺の道路付帯設備によって発生する不要な電波を抑制するために、前記道路付帯設備に電波減衰体を取り付け、又は道路付帯設備の主要部を電波減衰体から形成し、該電波減衰体は電波を反射する第1の反射面と、前記第1の反射面から電波の到来側に所定の距離だけ離れた位置に配置され、電波を反射する第2の反射面とを備え、前記第2の反射面に対する電波の入射角度をθ、電波の波長をλ、前記第1の反射面と前記第2の反射面との間の比誘電率をεr、mを0以上の整数としたとき、前記第1の反射面と前記第2の反射面との距離dは、d=(2m+1)λ/{4√(εr−sinθ)}で表されるものであることを特徴とする不要電波抑制方法。
  2. 電波を用いた通信は、道路に設置された路側通信設備と車両に搭載された車載通信装置とが無線通信を行う路車間通信であることを特徴とする請求項1に記載の不要電波抑制方法。
  3. 前記路車間通信は、走行支援道路システムにおいて行う通信であることを特徴とする請求項2に記載の不要電波抑制方法。
  4. 前記路車間通信は、狭域通信であることを特徴とする請求項2又は3に記載の不要電波抑制方法。
  5. 電波を用いた通信は、車両に搭載された車載通信装置と歩行者が携帯する携帯通信装置とが無線通信を行う車人間通信であることを特徴とする請求項1に記載の不要電波抑制方法。
  6. 前記車人間通信は、走行支援道路システムにおいて行う通信であることを特徴とする請求項5に記載の不要電波抑制方法。
  7. 電波を用いた通信は、道路に設置された路側通信設備と歩行者が携帯する携帯通信装置とが無線通信を行う路人間通信であることを特徴とする請求項1に記載の不要電波抑制方法。
  8. 前記路人間通信は、狭域通信であることを特徴とする請求項7に記載の不要電波抑制方法。
  9. 電波を用いた通信は、車載通信装置を搭載した複数の車両が、前記車載通信装置によって無線通信を行う車車間通信であることを特徴とする請求項1に記載の不要電波抑制方法。
  10. 前記車車間通信は、走行支援道路システムにおいて行う通信であることを特徴とする請求項9に記載の不要電波抑制方法。
  11. 電波を用いたセンシングは、レーダ装置を搭載した車両が、前記レーダ装置より電波を発信及び受信、又は受信することによって行うセンシングであることを特徴とする請求項1に記載の不要電波抑制方法。
  12. 前記電波減衰体は、電波を用いた通信又はセンシングを行う周辺の道路付帯設備に対して、電波が反射及び/又は透過することによって発生する不要な電波を抑制するものであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の不要電波抑制方法。
  13. 前記電波減衰体は、周波数5.8GHz帯の電波の反射及び/又は透過を抑制するものであることを特徴とする請求項12に記載の不要電波抑制方法。
  14. 前記電波減衰体は、ミリ波帯の電波の反射及び/又は透過を抑制するものであることを特徴とする請求項12に記載の不要電波抑制方法。
  15. 前記電波減衰体は、携帯電話で使用される周波数帯の電波の反射及び/又は透過を抑制するものであることを特徴とする請求項12に記載の不要電波抑制方法。
  16. 前記電波減衰体は、前記第1の反射面で反射する電波から見た第1の反射面の面積の合計と、前記第2の反射面で反射する電波から見た第2の反射面の面積の合計は略等しいことを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の不要電波抑制方法。
  17. 前記電波減衰体は、前記第1の反射面および前記第2の反射面に対して平行で且つ互いに直交する2方向について、前記第1の反射面と前記第2の反射面が交互に配置されていることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の不要電波抑制方法。
  18. 前記電波減衰体は、前記2方向のそれぞれについて、前記第1の反射面と前記第2の反射面の境界部分の間隔は電波の波長以上であることを特徴とする請求項17に記載の不要電波抑制方法。
  19. 前記電波減衰体は、前記第1の反射面および前記第2の反射面に対して平行で且つ互いに直交する2方向において、一方の方向の長さが電波の波長の2倍未満、他方の方向の長さが電波の波長の2倍以上となされ、前記一方の方向には前記第1の反射面と前記第2の反射面の境界部分を設けられず、前記他方の方向に前記第1の反射面と前記第2の反射面の境界部分が少なくとも1つ設けられたことを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の不要電波抑制方法。
  20. 前記電波減衰体は、前記他方の方向について、前記第1の反射面と前記第2の反射面の境界部分の間隔は電波の波長以上であることを特徴とする請求項19に記載の不要電波抑制方法。
  21. 前記電波減衰体は、前記第1の反射面と前記第2の反射面は電気的に連続していることを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の不要電波抑制方法。
  22. 前記電波減衰体は、前記第1の反射面と前記第2の反射面は電気的に不連続であることを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の不要電波抑制方法。
  23. 前記電波減衰体は、前記第1の反射面と前記第2の反射面は、前記第1の反射面となる凹部と前記第2の反射面となる凸部とを有する電波反射体によって形成されていることを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の記載の不要電波抑制方法。
  24. 前記電波減衰体は、前記第1の反射面は、板状の第1の電波反射体によって形成され、前記第2の反射面は、前記第1の反射面および前記第2の反射面に対して平行で且つ互いに直交する2方向についてそれぞれ所定の間隔を空けて配列された複数の孔を含む板状の第2の電波反射体によって形成されていることを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の不要電波抑制方法。
  25. 前記電波減衰体は、更に、前記第1の電波反射体と前記第2の電波反射体との間に充填された充填部材を備えたことを特徴とする請求項24記載の不要電波抑制方法。
  26. 前記充填部材は吸音性を有することを特徴とする請求項25記載の不要電波抑制方法。
  27. 前記充填部材は誘電体であることを特徴とする請求項25または26記載の不要電波抑制方法。
  28. 前記電波減衰体は、前記第1の反射面と前記第2の反射面が可視光を透過させる電波反射体によって形成されていることを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の記載の不要電波抑制方法。
  29. 前記可視光を透過させる電波反射体は、光学的に透明な誘電体と、前記誘電体の面上に形成された光学的に透明な導電性の薄膜とを有することを特徴とする請求項28に記載の不要電波抑制方法。
  30. 前記誘電体は、ガラスまたは透明な有機高分子からなることを特徴とする請求項29記載の不要電波抑制方法。
  31. 前記導電性の薄膜は、金属酸化物、金属窒化物、金属またはこれらの混合体からなることを特徴とする請求項29または30記載の不要電波抑制方法。
  32. 前記電波減衰体は、前記第1の反射面および前記第2の反射面の少なくとも一方は、電波を反射する材料によって形成されたメッシュによって形成されていることを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の記載の不要電波抑制方法。
  33. 前記第1の反射面は前記メッシュによって形成され、更に、前記メッシュにおける電波到来側とは反対側に配置された吸音材を備えたことを特徴とする請求項32に記載の不要電波抑制方法。
  34. 前記電波減衰体は、更に、第1の波長の電波に対して第1の反射面として機能する面を有する第1の反射部と、前記第1の波長の電波に対して第2の反射面として機能する面を有する第2の反射部とを備え、前記第1の反射部は、第1の波長よりも短い第2の波長の電波に対して第1の反射面および第2の反射面として機能する2つの反射面を有し、前記第2の反射部は、前記第2の波長の電波に対して第1の反射面および第2の反射面として機能する2つの反射面を有することを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の記載の不要電波抑制方法。
  35. 前記第2の波長は、前記第1の波長の8分の1以下であることを特徴とする請求項34に記載の電波減衰体。
  36. 前記電波減衰体は、5.8GHz帯における円偏波の電波に対して、電波吸収体に対する入射角度が0度から30度の範囲内において反射減衰量が20dB以上となるものであることを特徴とする請求項16〜35のいずれか1項に記載の不要電波抑制方法。
  37. 前記電波減衰体は、5.8GHz帯における円偏波の電波に対して、電波吸収体に対する入射角度が0度から45度の範囲内において反射減衰量が15dB以上となるものであることを特徴とする請求項16〜35のいずれか1項に記載の不要電波抑制方法。
  38. 前記電波減衰体は、5.8GHz帯における円偏波の電波に対して、電波吸収体に対する入射角度が0度から55度の範囲内において反射減衰量が10dB以上となるものであることを特徴とする請求項16〜35のいずれか1項に記載の不要電波抑制方法。
  39. 前記電波減衰体は、シート状の誘電体上に前記第2の反射面を形成したものであって、前記道路付帯設備の電波反射面に該電波減衰体を取り付け、前記電波反射面を前記第1の反射面とすることを特徴とする請求項16〜38のいずれかに記載の不要電波抑制方法。
  40. 前記電波減衰体は、外面に水滴付着防止のコーティングがなされていることを特徴とする請求項1〜39のいずれか1項に記載の不要電波抑制方法。
  41. 前記道路付帯設備は、防音壁、防音壁の上部に取付けられた回折音低減装置、電波による通信が行われる車線の辺縁に設置される仕切壁、トンネル内装板、トンネル吸音板、桁裏面吸音板、桁裏面美粧板、高架橋の脚美粧板、掘割吸音板、壁高欄、防眩板、料金所屋根、料金所窓、ガードレール、柵、道路標識、視線誘導標、道路照明ポール、地点標、非常電話、信号機、歩道橋防音壁、歩道橋からなる群から選ばれた少なくとも1つであることを特徴とする請求項1〜40のいずれか1項に記載の不要電波抑制方法。
  42. 前記道路付帯設備は、支柱間に差し渡されて防音壁を形成し、遮音板の周囲に金属製の枠体を形成した防音パネルであって、該金属製の枠体の電波到来側の面に前記電波減衰体を取り付けることを特徴とする請求項1〜40のいずれかに記載の不要電波抑制方法。
  43. 前記道路付帯設備は、電波吸収機能を有する壁を構成する金属製の支柱であって、該金属製の支柱の電波到来側に前記電波減衰体を取り付けられ、又は支柱自体を電波減衰体として機能させるべく形成していることを特徴とする請求項1〜40のいずれかに記載の不要電波抑制方法。
  44. 前記道路付帯設備は、電波吸収体及び該電波吸収体を保持する金属製の枠体を備え不要な電波を吸収する電波吸収パネルであって、該電波吸収パネルの電波到来側に金属製の枠体の少なくとも一部分が電波反射体として存在し、前記電波反射体の電波到来側に前記電波減衰体を取り付けられ、又は前記枠体自体を電波減衰体として機能させるべく形成していることを特徴とする請求項1〜40のいずれかに記載の不要電波抑制方法。
  45. 電波を用いた通信又はセンシング時における不要な電波の反射を抑制するための電波減衰体が取り付けられ、又は主要部が電波減衰体からなる道路付帯設備であって、前記道路付帯設備は、防音壁、電波減衰機能を有する壁の支柱、電波吸収パネル又は防音パネルの枠体、防音壁の上部に取付けられた回折音低減装置、電波による通信が行われる車線の辺縁に設置される仕切壁、トンネル内装板、トンネル吸音板、桁裏面吸音板、桁裏面美粧板、高架橋の脚美粧板、掘割吸音板、壁高欄、防眩板、料金所屋根、料金所窓、ガードレール、柵、道路標識、視線誘導標、道路照明ポール、地点標、非常電話、信号機、歩道橋防音壁、歩道橋からなる群から選ばれた少なくとも1つであることを特徴とする道路付帯設備。
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