JP2004035728A - ジ(メタ)アクリレートモノマー、及びその製造法 - Google Patents
ジ(メタ)アクリレートモノマー、及びその製造法 Download PDFInfo
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の構造を有する架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマー、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、熱可塑性樹脂に架橋構造を導入すると、機械物性の向上、ガラス転移温度の上昇、耐溶剤性の向上などの特性を付与できる。そのため架橋樹脂は塗料、建材、光学レンズなど、様々な分野で利用されている。その反面、一度架橋させた樹脂は熱可塑性を失い不溶不融になるため、リサイクルして使用するには適さなかった。近年、ポリマーリサイクルの観点から架橋樹脂を使用後に再可溶化もしくは再可塑化する技術が注目され、多数検討されている(角岡ら,高分子学会予稿集,2000,Vol.49,191,高分子学会予稿集,2000,Vol.49,1409など)。またこれらはレジスト材料としても注目されており、光の露光によって不溶化したレジスト塗膜を現像し、第3級水酸基由来のエステル結合部位を熱分解することで脱架橋し、溶解洗浄させる技術が種々報告されている。また同様な観点から特開2001−354731号公報では1分子中に2級および3級アルコールに起因するエステルを有するジメタクリレートが開示され、180℃〜300℃で脱架橋させる方法が開示されている。
これまでに知られている再可溶化または再可塑化可能な架橋樹脂では、脱架橋反応の進行に伴って高沸点の有機化合物が脱離し、それらが樹脂に残存するため、機械強度の低下、着色などを生ずる場合があり、リサイクル樹脂の性能が大幅に低下することがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、リサイクルしても有機化合物が脱離する等の品質低下の少ない、脱架橋が可能な架橋樹脂に使用できる架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマーを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、1分子中に第3級アルコールに起因するエステル結合を有するジメタクリレートのうち、特定の新規ジ(メタ)アクリレートが架橋剤として有効であり、また加熱脱架橋時に高沸点の有機化合物が脱離しないため、樹脂のリサイクル性が良好であることを見いだし、本発明を完成した。
【0005】
すなわち、本発明は以下の(1)〜(6)に記載する発明である。
(1)下記一般式(I)で表される、架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマー。
【化3】
(式中、R1、R2は、それぞれ独立してメチル基又は水素原子を表す。)
【0006】
(2)一般式(I)で表されるジ(メタ)アクリレートモノマーが下記式(II)で表される2−メチル−1,2−プロパンジオールジメタクリレートである架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマー。
【化4】
【0007】
(3)(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ハライド、及び(メタ)アクリル酸エステルから選ばれた1種と2−メチル−1,2−プロパンジオールとを用いてエステル化反応もしくはエステル交換反応させることによって製造することを特徴とする、一般式(I)の架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマーの製造方法。
【0008】
(4)2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸ハライドとを反応させることを特徴とする一般式(I)のジ(メタ)アクリレートモノマーの製造方法。
【0009】
(5)メタクリル酸、メタクリル酸ハライド、及びメタクリル酸エステルから選ばれた1種と2−メチル−1,2−プロパンジオールとを用いてエステル化反応もしくはエステル交換反応させることによって製造することを特徴とする、一般式(II)の架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマーの製造方法。
【0010】
(6)一般式(I)に記載の化合物の少なくとも一種を必須成分として含有する架橋重合性モノマー組成物。
【0011】
本発明のジ(メタ)アクリレートモノマーは、公知のエステル化技術を用いて製造できる。すなわち2−メチル−1,2−プロパンジオール1当量に対し、2当量以上の(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ハライド、(メタ)アクリル酸エステルから選択された1種を用いてエステル化反応もしくはエステル交換反応させることで容易に合成できる。なお、本発明における(メタ)アクリレートとはメタクリレートとアクリレートのいずれか単独、又は混合物を意味する。同様に(メタ)アクリル酸とは、メタクリル酸とアクリル酸のいずれか単独、又は混合物を意味する。
【0012】
また2−メチル−1,2−プロパンジオールから誘導した2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル(メタ)アクリレートに対して(メタ)アクリル酸ハライドを反応させることによって製造することも可能である。エステル交換反応が容易な第1級水酸基を先にエステル化した後に第3級水酸基に(メタ)アクリル酸ハライドを反応させると、収率、選択率良く本発明のジ(メタ)アクリレートを製造することができる。
【0013】
本発明の架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマーを製造する反応は、種々の触媒の存在下に実施される。触媒は、特に限定されるものでないが、原料として(メタ)アクリル酸、又は(メタ)アクリル酸エステルを選択し、エステル化反応、エステル交換反応を行う際には、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、錫、亜鉛、鉛、チタン、ビスマス、ジルコニウム、ゲルマニウム、コバルト、クロム、鉄、銅等の金属及び有機金属化合物、有機酸塩、無機酸塩、ハロゲン化物、ヒドロキシドなどの金属化合物、有機スルホン酸あるいはナトリウムメトキシド、リチウムメトキシド、アルミン酸ナトリウム、カチオン型イオン交換樹脂、ゼオライト類、シリカ−アルミナ、シリカ−チタニア、ベントナイト、モンモリロナイト又は活性白土などの固体酸などが用いられる。
【0014】
原料として(メタ)アクリル酸ハライドを選択し、エステル化反応を進行させるには第三級アミンおよび無機塩基が触媒として好適である。具体例としては、例えばトリエチルアミン、トリプロピルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリジン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられ、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミンが特に好適に用いられる。
【0015】
エステル交換反応は、上記触媒の存在下、温度40〜250℃、好ましくは50〜150℃で、生成するアルコール、水などを除去しながら行う。圧力は大気圧以上でも大気圧以下でも行えるが、反応が進行するに従って大気圧以下で行うのが好ましく、特に好ましくは40000Pa以下で行う。また生成するアルコール、水などを除去容易にするため、アルコールや水と共沸する溶媒を共存させてもよい。(メタ)アクリル酸ハライドを用いたエステル化反応での温度は、通常−10〜80℃、好ましくは0〜60℃である。−10℃未満では反応が十分に進行せず、また80℃を越えると重合反応等の副反応が起こり易くなる。
【0016】
これらの反応は通常有機溶媒中で行われる。例えば塩化メチレン、クロロホルムのようなハロゲン系溶媒、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、3−メチルペンタン、2−ヘキセン、シクロヘキサン、石油ナフサ、ミネラルスピリットのような脂肪族炭化水素溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、α−ヒドロキシイソ酪酸メチル、β−ヒドロキシイソ酪酸メチルのようなエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル系溶媒、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
【0017】
上記エステル交換反応およびエステル化反応は、p−ハイドロキノン、4−メトキシフェノール、4−t−ブチルカテコール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス(6−t−ブチル−4−エチルフェノール)といったフェノール系の重合禁止剤やp−ベンゾキノンや2,5−ジ−t−ブチルベンゾキノンのようなキノン系の重合禁止剤、フェノチアジンやN,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミンといった芳香族アミン系の重合禁止剤などの存在下で行ってもよい。
【0018】
本発明で得られる架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマーは、ラジカル重合、アニオン重合、配位アニオン重合など公知の重合法を用いて単独重合、又は種々のビニルコモノマー類と容易に共重合することができ、分子内に有する二つのビニル基の反応性がほぼ等価であることから、効果的に架橋構造を構築することができる。種々の重合方法のうち、特にラジカル重合が容易であるため好適に用いられる。
【0019】
架橋樹脂を製造する際に、本発明の架橋剤の使用量はその使用目的によって異なり、通常ビニル系単量体100重量部に対して通常0.1〜100重量部、好ましくは1〜50重量部である。架橋剤の使用量を前記0.1重量部以上にすることにより、架橋反応を効果的に進行させることができ、物性に寄与する効果が期待できる。また、架橋剤の使用量を前記50重量部以下にすると架橋樹脂の強度等の物性が低下するのを防止できる。
【0020】
ラジカル重合は重合開始剤の加熱や、励起光の照射、またレドックス反応によって誘起されるラジカル種によって進行する。その他、放射線による開始手段等が挙げられるが、いずれの方法も好適に用いられる。開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等のアゾ化合物、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン等のパーオキシケタール類、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート等のパーオキシエステル類、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ヘキシルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、ジ−n−プロピルペルオキシジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルペルオキシジカーボネート等のペルオキシカーボネート類が挙げられる。
【0021】
前記共重合可能なビニル系単量体としては、不飽和カルボン酸又はそのエステル化合物、スチレン、スチレン誘導体、共役ビニル化合物又はα―オレフィンから1種類以上が選択されるが、使用の目的に応じてその種類や含量を選択することができ、数種を組み合わせて用いても良い。例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートや2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート類、また2−(メタ)アクロイルオキシエチルホスホリルコリンなどのリン脂質類似官能基を有する(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート類、スチレン、α―メチルスチレン、クロロスチレンなどの芳香族ビニル化合物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクロレイン、メタクロレインなどのビニル化合物、エチレンやプロピレンなどのα−オレフィン類、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのN−置換マレイミド類、アクリルアミド類、ビニルピロリドン類、(メタ)アクリル酸などが挙げられる。また多官能性単量体として、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートやポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどの多官能性(メタ)アクリレート類やジビニルベンゼンなどの多官能性オレフィンなどが挙げられる。
【0022】
重合体の製造時には、上記モノマー成分と開始剤のみを用いて塊状重合することもできるし、適当な溶媒を用いて溶液重合したり、懸濁重合や乳化重合を適用することもできる。溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類やTHF、DMF、ジメチルスルホキシド、トルエン、アセトンなどの有機溶媒又は水などを単独で、またそれらを組み合わせて任意の割合で混合して用いることができる。必要ならば、連鎖移動剤を用いることもできる。さらに、要求に応じて抗酸化剤、紫外線吸収剤、滑剤、流動性調節剤、離型剤、耐電防止剤、光拡散剤などの添加剤やガラス繊維や炭素繊維又は粘土化合物などの無機フィラーを、適宜添加することもできる。
【0023】
本発明の架橋重合性モノマーを使用して得られる架橋重合体は、加熱によって第3級水酸基由来のエステル結合を選択的に分解することで架橋結合を切断することができ、溶剤に可溶な熱可塑性樹脂に変換することができる点に最大の特徴があり、スルホン酸基のような強酸存在下では、加水分解反応が促進されるため、より低温側で脱離反応が進行することが知られている。架橋樹脂中に9−フルオレニリデンイミノp−トルエンスルホナートの如き光酸発生剤を添加しておけば、水銀灯の照射などにより、低温での脱架橋反応を誘起することもできる。またp−スチレンスルホン酸エステルなどを共重合モノマーとして用いることで、ポリマー骨格に光酸発生基を導入することによっても同様に脱架橋反応を低温で誘起することができる。 通常、第3級水酸基由来のエステル結合はカルボン酸基と第3級水酸基へと変換される。しかし強酸存在下では分解した第3級水酸基から水が遊離し、メタリル基へと変換される反応が促進されることや、スルホン酸エステルから遊離する物質が存在するため、これら強酸性化合物を添加する場合にはリサイクル樹脂の性能を低下させない範囲で利用することが好ましい。
【0024】
本発明の架橋重合性モノマーを使用して得られる架橋樹脂は、架橋剤の分子内に有するもう一方のエステル結合が安定な1級水酸基由来であるため、脱架橋重合反応を起こさせる際、比較的高温での加熱が可能であるため加熱可能な温度の領域が広い。スルホン酸基などの強酸基が樹脂内に存在する場合は120℃〜300℃で脱架橋反応がおこる。好ましい加熱温度は160〜280℃である。強酸性化合物の存在しない場合の分解温度は180〜300℃であり、好ましい加熱温度は200〜280℃である。強酸非存在下で、加熱温度が180℃未満の場合では脱架橋を誘起できない、もしくは効率よく進行させることができない。また300℃を越えると主鎖のランダム分解が進行し、分子量の低下やモノマー成分の発生といった現象が起こるため、架橋重合体をポリマーの形態でリサイクルすることが困難になるため好ましくない。
【0025】
加熱の方法、加熱時間は特に限定されないが、架橋樹脂の形状や、再使用時の形態に合わせた様々な方法が考えられる。架橋樹脂をオーブン中で加熱したり、熱風を局所的に吹き付けたりすることが可能であるほか、押出機中で混練しながら脱架橋させることも可能である。
【0026】
再熱可塑化したポリマーはそのまま熱可塑性の樹脂としてリサイクルすることもできるし、エステル部位の分解によって生じたカルボキシル基、第3級水酸基、その脱水によって生じるメタリル基を用いて種々の機能を付与することも可能である。例えばカルボキシル基に対してジエポキシ化合物を反応させれば、再び架橋樹脂としての機能を果たすこともできる。
【0027】
本発明の架橋重合性モノマーを使用して得られる架橋重合体は、各種成形体、フィルム、シート、繊維、粘着剤、接着剤、塗料、人工大理石、導光板、光ファィバー、緩衝材や食品トレイなどの発泡体、コンタクトレンズや人工血管、カテーテル、血液浄化膜、歯科材料などの医療材料、微生物や菌体、薬理活性物質などの担体、マイクロカプセル、化粧品基材、インキ、繊維処理剤、紙処理剤、木材処理剤、逆浸透膜材料、各種バインダー用樹脂など種々の用途に用いることができるが、これらに限定されるものではない。また成形時に、その用途に応じて各種の成形助剤、例えばフィラー、着色剤、補強剤、ワックス類、熱可塑性ポリマー、オリゴマーなどを併用することもできる。
【0028】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によりその範囲を限定されるものではない。
実施例1
撹拌機、分留コンデンサー、温度計、ガス導入管を備えた1000ミリリットル(mL)反応器に2−メチル−1,2−プロパンジオール(IBG)180g(2.0モル)、メタクリル酸メチル(MMA)400g(4.0モル)、カリウム−t−ブトキシド2.24g(0.02モル)、重合禁止剤として、2、2−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(川口化学工業(株)製、商品名:アンテージW−400)0.25gを仕込み、空気を8mL/minの速度で吹き込みながら反応させた。反応温度を80℃で1時間保持した後に昇温、反応液温度が130℃の時にメタノールが流出し始め、その後1時間半で反応を終了とし、橙色の反応液510gを得た。蒸留水250mLとクロロホルム500mLを加えて抽出操作を4回行い、得られた有機層をエバポレータ−で留去し、淡黄色の液体235gを得た。全収率は40重量%で、ガスクロマトグラフによる純度は92重量%であった。これをさらにカラムクロマトグラフィーで精製したところ、透明な液体が得られた。GC−MAS(ガスクロマトグラフ付き質量分析法)、1H−NMR及び13C−NMRで分析した結果、生成物が2−メチル−1,2−プロパンジオールジメタクリレートであることを確認した(純度98重量%)。1H−NMRおよび13C−NMRのスペクトルとその帰属を図1および図2に示す。
【0029】
実施例2
撹拌機、分留コンデンサー、温度計、ガス導入管を備えた300mL反応器を窒素置換し、2−メチル−1,2−プロパンジオール(IBG)21g(0.23モル)、トリエチルアミン47g(0.46モル)、塩化メチレン70gを仕込み、メタクリル酸クロリド48g(0.46モル)と塩化メチレン50gの溶液を30分かけて滴下した。反応温度25℃で12時間反応させた後、蒸留水を系内に加え、クロロホルム500mLを加えて抽出操作を4回行い、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、エバポレータ−で留去し、透明な液体45gを得た。GC−MAS(ガスクロマトグラフ付き質量分析法)、1H−NMR及び13C−NMRで分析した結果、生成物が2−メチル−1,2−プロパンジオールジメタクリレートであることを確認した。
【0030】
実施例3
撹拌機、分留コンデンサー、温度計、ガス導入管を備えた300mL反応器を窒素置換し、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルメタクリレート(2−HBMA)32g(0.20モル)、トリエチルアミン26g(0.26モル)、塩化メチレン60gを仕込み、メタクリル酸クロリド25.5g(0.24モル)と塩化メチレン30gの溶液を30分かけて滴下した。反応温度25℃で12時間反応させた後、蒸留水を系内に加え、クロロホルム500mLを加えて抽出操作を4回行った。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、エバポレータ−で留去し、透明の液体48gを得た。GC−MAS(ガスクロマトグラフ付き質量分析法)、1H−NMR及び13C−NMRで分析した結果、生成物が2−メチル−1,2−プロパンジオールジメタクリレートであることを確認した。
【0031】
実施例4
滴下する溶液を、メタクリル酸クロリド24g(0.23モル)とアクリル酸クロリド21g(0.23モル)、塩化メチレン50gの溶液に変えた以外は実施例2と同様に合成を行った。得られた淡黄色の液体38gは、GC−MAS(ガスクロマトグラフ付き質量分析法)で分析したところ、2−メチル−1,2−プロパンジオールにアクリロイル基とメタクリロイル基がランダムに付加した4種類の化合物の混合物であった。
【0032】
実施例5
MMA95重量部(以下「部」と記すことがある)、IBGDMA5部、ドデシルメルカプタン(DSH)0.3部および重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.1部を混合した架橋性組成物をポリエチレン製容器に仕込み、窒素雰囲気下60℃で2時間重合を行った。得られた透明の硬化物から5mgを削り取り、テトラヒドロフラン(THF)に溶解させようとしたところ、膨潤するのみで溶解しなかった。窒素雰囲気下、表1に示すような種々の条件でサンプルを加熱したところ、加熱後の試料はTHFに完全に溶解した。加熱後の試料についてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレンによる検量線を用いて分子量を測定した。
【0033】
【0034】
比較例1
IBGDMAを用いる代わりにエチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)を用いた以外は実施例5と同様に重合を行った。得られた重合体について、実施例5と同様THFへの溶解性を調べた結果を表2に示す。いずれの条件でも重合体は、膨潤するのみで溶解せず、また、加熱後のサンプルも膨潤するのみであった。
【0035】
【0036】
実施例6
実施例5で得られた架橋樹脂を粉砕器で粉砕し、シリンダー温度250℃、スクリュー回転数150rpmに調節した押出機にフィードした。得られたストランドはTHFに完全に溶解した。得られたリサイクル樹脂のペレットを用いて射出成形品を作製したところ、表3に示すように、色調、機械強度ともに良好な結果であった。
【0037】
比較例2
実施例6の比較として、別途合成したポリメチルメタクリレートホモポリマーのペレット(重量平均分子量10万)を用いて射出成形品を作製した。結果を表3に示す。
【0038】
表3
実施例、比較例番号 実施例6 比較例2
全光線透過率(%) 92 93
YI 1.2 0.8
引っ張り強さ(MPa) 75 76
引っ張り伸び率(%) 6 6
曲げ強度(MPa) 123 120
曲げ弾性率(MPa) 3250 3200
アイゾット衝撃値(kJ/m 2 ) 2.2 2.0
【0039】
上記評価は以下の試験条件で測定した。
(1)全光線透過率およびYI:全光線透過率はASTM D1003に準拠して、日本電色工業製Z−SensorΣ80NDHを用いて透過法で測定した。
(2)引っ張り強さおよび引っ張り伸び率:ASTM D638に準拠して測定した。
(3)曲げ強度および曲げ弾性度:ASTM D790に準拠して測定した。
(4)アイゾット衝撃値:ASTM所定のノッチ付試験片を作製し、ASTM D256に準じて衝撃試験を行って、アイゾット衝撃値(kJ/m2)を測定した。
【0040】
【発明の効果】
本発明のジ(メタ)アクリレートモノマーは、二つの(メタ)アクリロイル基を有していることからビニル重合性架橋剤として極めて有用である。
本発明の架橋重合性モノマーを用いた架橋樹脂の第3級水酸基由来のエステル結合部位を加熱分解すれば、架橋樹脂の再可溶化を誘起することができる。さらに、当該架橋樹脂は、脱架橋の際に有機化合物の脱離を抑制できるので、リサイクル使用する際に樹脂の品質低下を防止できる。本発明の架橋重合性モノマーを含むモノマー組成物を重合して得られる架橋樹脂は、成形体、塗料、レジスト材料など、幅広い分野での使用が可能であり、架橋樹脂のリサイクル性に大きく寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1で得られた2−メチル−1,2−プロパンジオールジメタクリレートの1H―NMRスペクトルを表すチャートである。
【図2】図2は実施例1で得られた2−メチル−1,2−プロパンジオールジメタクリレートの13C―NMRスペクトルを表すチャートである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の構造を有する架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマー、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、熱可塑性樹脂に架橋構造を導入すると、機械物性の向上、ガラス転移温度の上昇、耐溶剤性の向上などの特性を付与できる。そのため架橋樹脂は塗料、建材、光学レンズなど、様々な分野で利用されている。その反面、一度架橋させた樹脂は熱可塑性を失い不溶不融になるため、リサイクルして使用するには適さなかった。近年、ポリマーリサイクルの観点から架橋樹脂を使用後に再可溶化もしくは再可塑化する技術が注目され、多数検討されている(角岡ら,高分子学会予稿集,2000,Vol.49,191,高分子学会予稿集,2000,Vol.49,1409など)。またこれらはレジスト材料としても注目されており、光の露光によって不溶化したレジスト塗膜を現像し、第3級水酸基由来のエステル結合部位を熱分解することで脱架橋し、溶解洗浄させる技術が種々報告されている。また同様な観点から特開2001−354731号公報では1分子中に2級および3級アルコールに起因するエステルを有するジメタクリレートが開示され、180℃〜300℃で脱架橋させる方法が開示されている。
これまでに知られている再可溶化または再可塑化可能な架橋樹脂では、脱架橋反応の進行に伴って高沸点の有機化合物が脱離し、それらが樹脂に残存するため、機械強度の低下、着色などを生ずる場合があり、リサイクル樹脂の性能が大幅に低下することがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、リサイクルしても有機化合物が脱離する等の品質低下の少ない、脱架橋が可能な架橋樹脂に使用できる架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマーを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、1分子中に第3級アルコールに起因するエステル結合を有するジメタクリレートのうち、特定の新規ジ(メタ)アクリレートが架橋剤として有効であり、また加熱脱架橋時に高沸点の有機化合物が脱離しないため、樹脂のリサイクル性が良好であることを見いだし、本発明を完成した。
【0005】
すなわち、本発明は以下の(1)〜(6)に記載する発明である。
(1)下記一般式(I)で表される、架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマー。
【化3】
(式中、R1、R2は、それぞれ独立してメチル基又は水素原子を表す。)
【0006】
(2)一般式(I)で表されるジ(メタ)アクリレートモノマーが下記式(II)で表される2−メチル−1,2−プロパンジオールジメタクリレートである架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマー。
【化4】
【0007】
(3)(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ハライド、及び(メタ)アクリル酸エステルから選ばれた1種と2−メチル−1,2−プロパンジオールとを用いてエステル化反応もしくはエステル交換反応させることによって製造することを特徴とする、一般式(I)の架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマーの製造方法。
【0008】
(4)2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸ハライドとを反応させることを特徴とする一般式(I)のジ(メタ)アクリレートモノマーの製造方法。
【0009】
(5)メタクリル酸、メタクリル酸ハライド、及びメタクリル酸エステルから選ばれた1種と2−メチル−1,2−プロパンジオールとを用いてエステル化反応もしくはエステル交換反応させることによって製造することを特徴とする、一般式(II)の架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマーの製造方法。
【0010】
(6)一般式(I)に記載の化合物の少なくとも一種を必須成分として含有する架橋重合性モノマー組成物。
【0011】
本発明のジ(メタ)アクリレートモノマーは、公知のエステル化技術を用いて製造できる。すなわち2−メチル−1,2−プロパンジオール1当量に対し、2当量以上の(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ハライド、(メタ)アクリル酸エステルから選択された1種を用いてエステル化反応もしくはエステル交換反応させることで容易に合成できる。なお、本発明における(メタ)アクリレートとはメタクリレートとアクリレートのいずれか単独、又は混合物を意味する。同様に(メタ)アクリル酸とは、メタクリル酸とアクリル酸のいずれか単独、又は混合物を意味する。
【0012】
また2−メチル−1,2−プロパンジオールから誘導した2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル(メタ)アクリレートに対して(メタ)アクリル酸ハライドを反応させることによって製造することも可能である。エステル交換反応が容易な第1級水酸基を先にエステル化した後に第3級水酸基に(メタ)アクリル酸ハライドを反応させると、収率、選択率良く本発明のジ(メタ)アクリレートを製造することができる。
【0013】
本発明の架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマーを製造する反応は、種々の触媒の存在下に実施される。触媒は、特に限定されるものでないが、原料として(メタ)アクリル酸、又は(メタ)アクリル酸エステルを選択し、エステル化反応、エステル交換反応を行う際には、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、錫、亜鉛、鉛、チタン、ビスマス、ジルコニウム、ゲルマニウム、コバルト、クロム、鉄、銅等の金属及び有機金属化合物、有機酸塩、無機酸塩、ハロゲン化物、ヒドロキシドなどの金属化合物、有機スルホン酸あるいはナトリウムメトキシド、リチウムメトキシド、アルミン酸ナトリウム、カチオン型イオン交換樹脂、ゼオライト類、シリカ−アルミナ、シリカ−チタニア、ベントナイト、モンモリロナイト又は活性白土などの固体酸などが用いられる。
【0014】
原料として(メタ)アクリル酸ハライドを選択し、エステル化反応を進行させるには第三級アミンおよび無機塩基が触媒として好適である。具体例としては、例えばトリエチルアミン、トリプロピルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリジン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられ、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミンが特に好適に用いられる。
【0015】
エステル交換反応は、上記触媒の存在下、温度40〜250℃、好ましくは50〜150℃で、生成するアルコール、水などを除去しながら行う。圧力は大気圧以上でも大気圧以下でも行えるが、反応が進行するに従って大気圧以下で行うのが好ましく、特に好ましくは40000Pa以下で行う。また生成するアルコール、水などを除去容易にするため、アルコールや水と共沸する溶媒を共存させてもよい。(メタ)アクリル酸ハライドを用いたエステル化反応での温度は、通常−10〜80℃、好ましくは0〜60℃である。−10℃未満では反応が十分に進行せず、また80℃を越えると重合反応等の副反応が起こり易くなる。
【0016】
これらの反応は通常有機溶媒中で行われる。例えば塩化メチレン、クロロホルムのようなハロゲン系溶媒、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、3−メチルペンタン、2−ヘキセン、シクロヘキサン、石油ナフサ、ミネラルスピリットのような脂肪族炭化水素溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、α−ヒドロキシイソ酪酸メチル、β−ヒドロキシイソ酪酸メチルのようなエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル系溶媒、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
【0017】
上記エステル交換反応およびエステル化反応は、p−ハイドロキノン、4−メトキシフェノール、4−t−ブチルカテコール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス(6−t−ブチル−4−エチルフェノール)といったフェノール系の重合禁止剤やp−ベンゾキノンや2,5−ジ−t−ブチルベンゾキノンのようなキノン系の重合禁止剤、フェノチアジンやN,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミンといった芳香族アミン系の重合禁止剤などの存在下で行ってもよい。
【0018】
本発明で得られる架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマーは、ラジカル重合、アニオン重合、配位アニオン重合など公知の重合法を用いて単独重合、又は種々のビニルコモノマー類と容易に共重合することができ、分子内に有する二つのビニル基の反応性がほぼ等価であることから、効果的に架橋構造を構築することができる。種々の重合方法のうち、特にラジカル重合が容易であるため好適に用いられる。
【0019】
架橋樹脂を製造する際に、本発明の架橋剤の使用量はその使用目的によって異なり、通常ビニル系単量体100重量部に対して通常0.1〜100重量部、好ましくは1〜50重量部である。架橋剤の使用量を前記0.1重量部以上にすることにより、架橋反応を効果的に進行させることができ、物性に寄与する効果が期待できる。また、架橋剤の使用量を前記50重量部以下にすると架橋樹脂の強度等の物性が低下するのを防止できる。
【0020】
ラジカル重合は重合開始剤の加熱や、励起光の照射、またレドックス反応によって誘起されるラジカル種によって進行する。その他、放射線による開始手段等が挙げられるが、いずれの方法も好適に用いられる。開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等のアゾ化合物、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン等のパーオキシケタール類、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート等のパーオキシエステル類、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ヘキシルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、ジ−n−プロピルペルオキシジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルペルオキシジカーボネート等のペルオキシカーボネート類が挙げられる。
【0021】
前記共重合可能なビニル系単量体としては、不飽和カルボン酸又はそのエステル化合物、スチレン、スチレン誘導体、共役ビニル化合物又はα―オレフィンから1種類以上が選択されるが、使用の目的に応じてその種類や含量を選択することができ、数種を組み合わせて用いても良い。例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートや2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート類、また2−(メタ)アクロイルオキシエチルホスホリルコリンなどのリン脂質類似官能基を有する(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート類、スチレン、α―メチルスチレン、クロロスチレンなどの芳香族ビニル化合物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクロレイン、メタクロレインなどのビニル化合物、エチレンやプロピレンなどのα−オレフィン類、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのN−置換マレイミド類、アクリルアミド類、ビニルピロリドン類、(メタ)アクリル酸などが挙げられる。また多官能性単量体として、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートやポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどの多官能性(メタ)アクリレート類やジビニルベンゼンなどの多官能性オレフィンなどが挙げられる。
【0022】
重合体の製造時には、上記モノマー成分と開始剤のみを用いて塊状重合することもできるし、適当な溶媒を用いて溶液重合したり、懸濁重合や乳化重合を適用することもできる。溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類やTHF、DMF、ジメチルスルホキシド、トルエン、アセトンなどの有機溶媒又は水などを単独で、またそれらを組み合わせて任意の割合で混合して用いることができる。必要ならば、連鎖移動剤を用いることもできる。さらに、要求に応じて抗酸化剤、紫外線吸収剤、滑剤、流動性調節剤、離型剤、耐電防止剤、光拡散剤などの添加剤やガラス繊維や炭素繊維又は粘土化合物などの無機フィラーを、適宜添加することもできる。
【0023】
本発明の架橋重合性モノマーを使用して得られる架橋重合体は、加熱によって第3級水酸基由来のエステル結合を選択的に分解することで架橋結合を切断することができ、溶剤に可溶な熱可塑性樹脂に変換することができる点に最大の特徴があり、スルホン酸基のような強酸存在下では、加水分解反応が促進されるため、より低温側で脱離反応が進行することが知られている。架橋樹脂中に9−フルオレニリデンイミノp−トルエンスルホナートの如き光酸発生剤を添加しておけば、水銀灯の照射などにより、低温での脱架橋反応を誘起することもできる。またp−スチレンスルホン酸エステルなどを共重合モノマーとして用いることで、ポリマー骨格に光酸発生基を導入することによっても同様に脱架橋反応を低温で誘起することができる。 通常、第3級水酸基由来のエステル結合はカルボン酸基と第3級水酸基へと変換される。しかし強酸存在下では分解した第3級水酸基から水が遊離し、メタリル基へと変換される反応が促進されることや、スルホン酸エステルから遊離する物質が存在するため、これら強酸性化合物を添加する場合にはリサイクル樹脂の性能を低下させない範囲で利用することが好ましい。
【0024】
本発明の架橋重合性モノマーを使用して得られる架橋樹脂は、架橋剤の分子内に有するもう一方のエステル結合が安定な1級水酸基由来であるため、脱架橋重合反応を起こさせる際、比較的高温での加熱が可能であるため加熱可能な温度の領域が広い。スルホン酸基などの強酸基が樹脂内に存在する場合は120℃〜300℃で脱架橋反応がおこる。好ましい加熱温度は160〜280℃である。強酸性化合物の存在しない場合の分解温度は180〜300℃であり、好ましい加熱温度は200〜280℃である。強酸非存在下で、加熱温度が180℃未満の場合では脱架橋を誘起できない、もしくは効率よく進行させることができない。また300℃を越えると主鎖のランダム分解が進行し、分子量の低下やモノマー成分の発生といった現象が起こるため、架橋重合体をポリマーの形態でリサイクルすることが困難になるため好ましくない。
【0025】
加熱の方法、加熱時間は特に限定されないが、架橋樹脂の形状や、再使用時の形態に合わせた様々な方法が考えられる。架橋樹脂をオーブン中で加熱したり、熱風を局所的に吹き付けたりすることが可能であるほか、押出機中で混練しながら脱架橋させることも可能である。
【0026】
再熱可塑化したポリマーはそのまま熱可塑性の樹脂としてリサイクルすることもできるし、エステル部位の分解によって生じたカルボキシル基、第3級水酸基、その脱水によって生じるメタリル基を用いて種々の機能を付与することも可能である。例えばカルボキシル基に対してジエポキシ化合物を反応させれば、再び架橋樹脂としての機能を果たすこともできる。
【0027】
本発明の架橋重合性モノマーを使用して得られる架橋重合体は、各種成形体、フィルム、シート、繊維、粘着剤、接着剤、塗料、人工大理石、導光板、光ファィバー、緩衝材や食品トレイなどの発泡体、コンタクトレンズや人工血管、カテーテル、血液浄化膜、歯科材料などの医療材料、微生物や菌体、薬理活性物質などの担体、マイクロカプセル、化粧品基材、インキ、繊維処理剤、紙処理剤、木材処理剤、逆浸透膜材料、各種バインダー用樹脂など種々の用途に用いることができるが、これらに限定されるものではない。また成形時に、その用途に応じて各種の成形助剤、例えばフィラー、着色剤、補強剤、ワックス類、熱可塑性ポリマー、オリゴマーなどを併用することもできる。
【0028】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によりその範囲を限定されるものではない。
実施例1
撹拌機、分留コンデンサー、温度計、ガス導入管を備えた1000ミリリットル(mL)反応器に2−メチル−1,2−プロパンジオール(IBG)180g(2.0モル)、メタクリル酸メチル(MMA)400g(4.0モル)、カリウム−t−ブトキシド2.24g(0.02モル)、重合禁止剤として、2、2−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(川口化学工業(株)製、商品名:アンテージW−400)0.25gを仕込み、空気を8mL/minの速度で吹き込みながら反応させた。反応温度を80℃で1時間保持した後に昇温、反応液温度が130℃の時にメタノールが流出し始め、その後1時間半で反応を終了とし、橙色の反応液510gを得た。蒸留水250mLとクロロホルム500mLを加えて抽出操作を4回行い、得られた有機層をエバポレータ−で留去し、淡黄色の液体235gを得た。全収率は40重量%で、ガスクロマトグラフによる純度は92重量%であった。これをさらにカラムクロマトグラフィーで精製したところ、透明な液体が得られた。GC−MAS(ガスクロマトグラフ付き質量分析法)、1H−NMR及び13C−NMRで分析した結果、生成物が2−メチル−1,2−プロパンジオールジメタクリレートであることを確認した(純度98重量%)。1H−NMRおよび13C−NMRのスペクトルとその帰属を図1および図2に示す。
【0029】
実施例2
撹拌機、分留コンデンサー、温度計、ガス導入管を備えた300mL反応器を窒素置換し、2−メチル−1,2−プロパンジオール(IBG)21g(0.23モル)、トリエチルアミン47g(0.46モル)、塩化メチレン70gを仕込み、メタクリル酸クロリド48g(0.46モル)と塩化メチレン50gの溶液を30分かけて滴下した。反応温度25℃で12時間反応させた後、蒸留水を系内に加え、クロロホルム500mLを加えて抽出操作を4回行い、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、エバポレータ−で留去し、透明な液体45gを得た。GC−MAS(ガスクロマトグラフ付き質量分析法)、1H−NMR及び13C−NMRで分析した結果、生成物が2−メチル−1,2−プロパンジオールジメタクリレートであることを確認した。
【0030】
実施例3
撹拌機、分留コンデンサー、温度計、ガス導入管を備えた300mL反応器を窒素置換し、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルメタクリレート(2−HBMA)32g(0.20モル)、トリエチルアミン26g(0.26モル)、塩化メチレン60gを仕込み、メタクリル酸クロリド25.5g(0.24モル)と塩化メチレン30gの溶液を30分かけて滴下した。反応温度25℃で12時間反応させた後、蒸留水を系内に加え、クロロホルム500mLを加えて抽出操作を4回行った。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、エバポレータ−で留去し、透明の液体48gを得た。GC−MAS(ガスクロマトグラフ付き質量分析法)、1H−NMR及び13C−NMRで分析した結果、生成物が2−メチル−1,2−プロパンジオールジメタクリレートであることを確認した。
【0031】
実施例4
滴下する溶液を、メタクリル酸クロリド24g(0.23モル)とアクリル酸クロリド21g(0.23モル)、塩化メチレン50gの溶液に変えた以外は実施例2と同様に合成を行った。得られた淡黄色の液体38gは、GC−MAS(ガスクロマトグラフ付き質量分析法)で分析したところ、2−メチル−1,2−プロパンジオールにアクリロイル基とメタクリロイル基がランダムに付加した4種類の化合物の混合物であった。
【0032】
実施例5
MMA95重量部(以下「部」と記すことがある)、IBGDMA5部、ドデシルメルカプタン(DSH)0.3部および重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.1部を混合した架橋性組成物をポリエチレン製容器に仕込み、窒素雰囲気下60℃で2時間重合を行った。得られた透明の硬化物から5mgを削り取り、テトラヒドロフラン(THF)に溶解させようとしたところ、膨潤するのみで溶解しなかった。窒素雰囲気下、表1に示すような種々の条件でサンプルを加熱したところ、加熱後の試料はTHFに完全に溶解した。加熱後の試料についてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレンによる検量線を用いて分子量を測定した。
【0033】
【0034】
比較例1
IBGDMAを用いる代わりにエチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)を用いた以外は実施例5と同様に重合を行った。得られた重合体について、実施例5と同様THFへの溶解性を調べた結果を表2に示す。いずれの条件でも重合体は、膨潤するのみで溶解せず、また、加熱後のサンプルも膨潤するのみであった。
【0035】
【0036】
実施例6
実施例5で得られた架橋樹脂を粉砕器で粉砕し、シリンダー温度250℃、スクリュー回転数150rpmに調節した押出機にフィードした。得られたストランドはTHFに完全に溶解した。得られたリサイクル樹脂のペレットを用いて射出成形品を作製したところ、表3に示すように、色調、機械強度ともに良好な結果であった。
【0037】
比較例2
実施例6の比較として、別途合成したポリメチルメタクリレートホモポリマーのペレット(重量平均分子量10万)を用いて射出成形品を作製した。結果を表3に示す。
【0038】
表3
実施例、比較例番号 実施例6 比較例2
全光線透過率(%) 92 93
YI 1.2 0.8
引っ張り強さ(MPa) 75 76
引っ張り伸び率(%) 6 6
曲げ強度(MPa) 123 120
曲げ弾性率(MPa) 3250 3200
アイゾット衝撃値(kJ/m 2 ) 2.2 2.0
【0039】
上記評価は以下の試験条件で測定した。
(1)全光線透過率およびYI:全光線透過率はASTM D1003に準拠して、日本電色工業製Z−SensorΣ80NDHを用いて透過法で測定した。
(2)引っ張り強さおよび引っ張り伸び率:ASTM D638に準拠して測定した。
(3)曲げ強度および曲げ弾性度:ASTM D790に準拠して測定した。
(4)アイゾット衝撃値:ASTM所定のノッチ付試験片を作製し、ASTM D256に準じて衝撃試験を行って、アイゾット衝撃値(kJ/m2)を測定した。
【0040】
【発明の効果】
本発明のジ(メタ)アクリレートモノマーは、二つの(メタ)アクリロイル基を有していることからビニル重合性架橋剤として極めて有用である。
本発明の架橋重合性モノマーを用いた架橋樹脂の第3級水酸基由来のエステル結合部位を加熱分解すれば、架橋樹脂の再可溶化を誘起することができる。さらに、当該架橋樹脂は、脱架橋の際に有機化合物の脱離を抑制できるので、リサイクル使用する際に樹脂の品質低下を防止できる。本発明の架橋重合性モノマーを含むモノマー組成物を重合して得られる架橋樹脂は、成形体、塗料、レジスト材料など、幅広い分野での使用が可能であり、架橋樹脂のリサイクル性に大きく寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1で得られた2−メチル−1,2−プロパンジオールジメタクリレートの1H―NMRスペクトルを表すチャートである。
【図2】図2は実施例1で得られた2−メチル−1,2−プロパンジオールジメタクリレートの13C―NMRスペクトルを表すチャートである。
Claims (6)
- (メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ハライド、及び(メタ)アクリル酸エステルから選ばれた1種と2−メチル−1,2−プロパンジオールとを用いてエステル化反応もしくはエステル交換反応させることにより製造することを特徴とする、請求項1に記載の架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマーの製造方法。
- 2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸ハライドとを反応させることを特徴とする請求項1に記載の架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマーの製造方法。
- メタクリル酸、メタクリル酸ハライド、及びメタクリル酸エステルから選ばれた1種と2−メチル−1,2−プロパンジオールとを用いてエステル化反応又はエステル交換反応させることにより製造することを特徴とする、請求項2に記載の架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマーの製造方法。
- 請求項1記載の架橋重合性ジ(メタ)アクリレートモノマーの少なくとも一種を含有する架橋重合性モノマー組成物。
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