JP2008268740A - ポジ型感光性組成物及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents
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- Materials For Photolithography (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
Abstract
【解決手段】(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び(B)特定の、側鎖にエステル基を2個有する繰り返し単位を有し、酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂を含有するポジ型感光性組成物及びそれを用いたパターン形成方法。
【選択図】なし
Description
このため、脂環炭化水素構造を有する樹脂を含有するArFエキシマレーザー用レジストが開発されてきている。特開平9−73173号公報には脂環構造を有する酸分解性樹脂を含有するレジスト組成物が記載されている。しかしながら、線幅100nm以下のような微細なパターンを形成する際には、更なる高解像性が求められており、また、解像性能が優れていても、形成したラインパターンが倒れてしまい、デバイス製造時の欠陥となってしまうパターン倒れ改良が求められていた。
(B)下記一般式(I)で表される基を有する繰り返し単位を有し、酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂
を含有することを特徴とするポジ型感光性組成物。
A1は、2価の連結基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rzは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。
RxとRyが結合して環構造を形成してもよい。
Rx及び/又はRyとA1が結合して環構造を形成してもよい。
A1は、2価の連結基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rzは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。
RxとRyが結合して環構造を形成してもよい。
Rx及び/又はRyとA1が結合して環構造を形成してもよい。
A1は、2価の連結基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rzは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。
RxとRyが結合して環構造を形成してもよい。
Rx及び/又はRyとA1が結合して環構造を形成してもよい。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本発明のポジ型感光性組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(「酸発生剤」ともいう)を含有する。
そのような酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線
又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
り酸を発生する化合物も使用することができる。
R201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
X-は、非求核性アニオンを表し、好ましくはスルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、ビス(アルキルスルホニル)アミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン、BF4 -、PF6 -、SbF6 -などが挙げられ、好ましくは炭素原子を含有する有機アニオンである。
Rc1は、有機基を表す。
Rc1における有機基としては、炭素数1〜30のものが挙げられ、好ましくは置換し
ていてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、またはこれらの複数が、単結合、−O−、−CO2−、−S−、−SO3−、−SO2N(Rd1)−などの連結基で連結された基を挙げることができる。Rd1は、水素原子又はアルキル基を表し、結合しているアルキル基、シクロアルキル基、アリール基と環構造を形成してもよい。
Rc1の有機基として、より好ましくは1位がフッ素原子またはフロロアルキル基で置換されたアルキル基、フッ素原子またはフロロアルキル基で置換されたシクロアルキル基、フッ素原子またはフロロアルキル基で置換されたフェニル基である。フッ素原子またはフロロアルキル基を有することにより、光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上する。Rc1において炭素原子を5個以上有する時、少なくとも1つの炭素原子は水素原子が全てフッ素原子で置換されているのではなく、水素原子を有していることが好ましく、水素原子の数がフッ素原子より多いことがより好ましい。炭素数5以上のパーフロロアルキル基を有さないことにより生態への毒性が軽減する。
Rc6は、炭素数4以下、より好ましくは2〜4、更に好ましくは2〜3のパーフロロアルキレン基、1〜4個のフッ素原子及び/又は1〜3個のフロロアルキル基で置換されたフェニレン基を表す。
Axは、単結合又は2価の連結基(好ましくは、−O−、−CO2−、−S−、−SO3−、−SO2N(Rd1)−)を表す。Rd1は、水素原子又はアルキル基を表し、Rc7と結合して環構造を形成してもよい。
Rc7は、水素原子、フッソ原子、直鎖状若しくは分岐状アルキル基、単環若しくは多環のシクロアルキル基又はアリール基を表す。アルキル基、シクロアルキル基、アリール基は、置換していてもよいが、置換基としてフッ素原子を有さないことが好ましい。
Rc3、Rc4及びRc5は、各々独立に、有機基を表す。
Rc3、Rc4及びRc5の有機基として、好ましくはRc1における好ましい有機基と同じものを挙げることができる。
Rc3とRc4が結合して環を形成していてもよい。Rc3とRc4が結合して形成される基としては、アルキレン基、アリーレン基が挙げられる。好ましくは炭素数2〜4のパーフロロアルキレン基である。Rc3とRc4が結合して環を形成することにより光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上し、好ましい。
R201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
R201、R202及びR203としての有機基の具体例としては、後述する化合物(ZI−1
)、(ZI−2)、(ZI−3)における対応する基を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201
〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基、シクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、アリールジシクロアルキルスルホニウム化合物を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基などのアリール基、インドール残基、ピロール残基、などのヘテロアリール基が好ましく、更に好ましくはフェニル基、インドール残基である。アリールスルホニム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖若しくは分岐状アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているシクロアルキル基は、炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
R201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては炭素数1〜12の直鎖若しくは分岐状アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、特に好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基
の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
化合物(ZI−2)は、式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す場合の化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
R201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
R201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、特に好ましくは直鎖、分岐2−オキソアルキル基である。
R201〜R203としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。R201〜R203としてのシクロアルキル基は、環状2−オキソアルキル基であることがより好ましい。
R201〜R203としての直鎖、分岐、環状の2−オキソアルキル基は、好ましくは、上記のアルキル基、シクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
R201〜R203としてのアルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基)を挙げることができる。
R201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基等によって更に置換されていてもよい。
R1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表す。
R6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
R1c〜R7c中のいずれか2つ以上、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいて
もよい。R1c〜R7c中のいずれか2つ以上、及びRxとRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
X-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於ける、X-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
R1c〜R7cとしてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜8個のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。
R1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
R1c〜R7cは、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基等によって更に置換されていてもよい。
好ましくはR1c〜R5cのうちいずれかが直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、又は直鎖、分岐、環状アルコキシ基であり、更に好ましくはR1c〜R5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、より溶剤溶解性が向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制される。
Rx及びRyとしてのアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基と同様のものを挙げることができる。Rx及びRyとしてのアルキル基は、直鎖若しくは分岐2−オキソアルキル基、アルコキシメチル基であることがより好ましい。
Rx及びRyとしてのシクロアルキル基は、R1c〜R7cとしてのシクロアルキル基と同様のものを挙げることができる。Rx及びRyとしてのシクロアルキル基は、環状2−オキソアルキル基であることがより好ましい。
直鎖若しくは分岐状2−オキソアルキル基、環状2−オキソアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基、シクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cとしてのアルコキシ基と同様のものを挙げることができる。
Rx及びRyは、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基等によって更に置換されていてもよい。
Rx、Ryは、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基であり、より好ましくは6個以上、更に好ましくは8個以上のアルキル基である。
R204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
R204〜R207のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。
R204〜R207としてのアルキル基は、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。
R204〜R207としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
R204〜R207は、置換基を有していてもよい。R204〜R207が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1
〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
X-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
Ar3及びAr4は、各々独立に、アリール基を表す。
R206は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
R207及びR208は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は電子吸引性基を表す。R207として、好ましくは、アリール基である。R208として、好ましくは、電子吸引性基であり、より好ましくは、シアノ基、フロロアルキル基である。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
更に、活性光線又は放射線の照射により、下記一般式(AC1)〜(AC3)で表される酸を発生する化合物が好ましい。
酸発生剤の組成物中の含量は、ポジ型感光性組成物の全固形分を基準として、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である。
本発明のポジ型感光性組成物は、下記一般式(I)で表される基を有する繰り返し単位を有し、酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂(「(B)成分」ともいう)を含有する。
A1は、2価の連結基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rzは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。
RxとRyが結合して環構造を形成してもよい。
Rx及び/又はRyとA1が結合して環構造を形成してもよい。
Rx’及びRy’は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。Rx’及びRy’が結合して環構造を形成してもよい。
A2は、単結合、アルキレン基、アルケニレン基又はアルキニレン基を表す。
像力が改良される。
A2に於ける、アルキレン基としては、A1に於いて挙げたものと同じものが挙げられる。アルケニレン基としては、例えば、ビニレン基、アリレン基等が挙げられる。アルキニレン基としては、例えば、エチニレン基等が挙げられる。
シクロアルキル基は、炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の単環のシクロアルキル基、アダマンチル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基等の多環のシクロアルキル基が挙げられる。
Rx及びRyは、好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基である。
Rzに於ける、アルキル基は、炭素数1〜15のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基等が挙げられる。
シクロアルキル基は、炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の単環のシクロアルキル基、アダマンチル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基等の多環のシクロアルキル基が挙げられる。
アリール基は、好ましくは、炭素数6〜30であり、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基等が挙げられる。
アラルキル基は、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
RxとRyが結合して形成される環構造としては、炭素数5〜20の単環又は多環の環構造が好ましく、例えば、シクロペンタン、シクロヘサン、アダマンタン、ノルボルナン、テトラシクロドデカン、トリシクロデカンなどの環構造が挙げられる。
Rx及び/又はRyとA1が結合して形成される環構造としては、炭素数5〜20の単環又は多環の環構造が好ましく、例えば、シクロペンタン、シクロヘサン、アダマンタン、ノルボルナン、テトラシクロドデカン、トリシクロデカンなどの環構造が挙げられる。
Rx、Ry、Rz、A1としての各基、RxとRyが結合して形成する環構造、及び、Rx及び/又はRyとA1が結合して形成する環構造は、置換基を有していてもよく、置換基としては、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基等が挙げられ、置換基の炭素数は、1〜10が好ましい。
Xaは、水素原子、アルキル基(好ましくはメチル基)、シアノ基、フロロアルキル基(好ましくはトリフロロメチル基)又は−CH2−ORa5基を表し、好ましくは炭素数15以下である。Ra5は、水素原子、アルキル基、アシル基又はラクトン基を表す。
Ra2〜Ra4は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シアノ基又はアルコキシカルボニル基を表し、好ましくは炭素数10以下である。
nは、0又は1を表す。
A1、Rx、Ry及びRzは、一般式(I)に於ける、それらと同義である。
Xa、A1、Rx、Ry、Rz、Ra2〜Ra4、nは、一般式(I−1a)及び(I−
2a)に於ける、それらと同義である。
(B)成分は、更に、脂環炭化水素構造を含有する酸分解性基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。
本発明においては、酸分解性基は、アセタール基又は3級エステル基が好ましい。
(pI)〜一般式(pV)で示される酸で脱離する基で置換した基が挙げられる。
R11は、直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。
Zは、炭素原子とともにシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
R12〜R16は、各々独立に、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしくはR15、R16のいずれかはシクロアルキル基であることが好ましい。
R17〜R21は、各々独立に、水素原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R17〜R21のうち少なくとも1つはシクロアルキル基であることが好ましい。また、R19及びR21のいずれかは、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。
R22〜R25は、各々独立に、水素原子、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R22〜R25のうち少なくとも1つはシクロアルキル基であることが好ましい。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
Rは、水素原子、ハロゲン原子又は直鎖もしくは分岐のアルキル基(好ましくは1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基)を表す。複数のRは、各々同じでも異なっていてもよい。
Aは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルホンアミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。好ましくは、単結合、−COO−CH2−である。
Rp1は、上記一般式(pI)〜(pV)のいずれかの基を表す。
クトン構造を有する基が主鎖に直接結合していてもよい。好ましいラクトン構造としては、一般式(LC1−1)、(LC1−4)、(LC1−5)、(LC1−6)、(LC1−13)、(LC1−14)であり、特定のラクトン構造を用いることでラインエッジラフネス、現像欠陥が良好になる。
Rb0は、水素原子、ハロゲン原子、又はアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。Rb0のアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。
Rb0のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
Rb0は、水素原子、メチル基が好ましい。
Abは、単結合、アルキレン基、単環若しくは多環の脂環炭化水素構造を有する2価の連結基、エーテル基、エステル基、カルボニル基、カルボキシル基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。
好ましくは、単結合、−Ab1−CO2−で表される連結基である。Ab1は、直鎖若しくは分岐アルキレン基、単環若しくは多環のシクロアルキレン基であり、好ましくはメチレン基、エチレン基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基である。
Vは、一般式(LC1−1)〜(LC1−16)のうちのいずれかで示される基を表す。
R2c〜R4cは、各々独立に、水素原子、水酸基又はシアノ基を表す。ただし、R2c〜R4cのうち少なくとも1つは、水酸基又はシアノ基を表す。好ましくは、R2c〜R4cのうち1つまたは2つが水酸基で、残りが水素原子である。一般式(VIIa)において、更に好ましくはR2c〜R4cのうち2つが水酸基で、残りが水素原子である。
R1cは、水素原子、メチル基、トリフロロメチル基又はヒドロキシメチル基を表す。
R2c〜R4cは、一般式(VIIa)〜(VIIc)に於ける、R2c〜R4cと同義である。
Z2は、−O−又は−N(R41)−を表す。R41は、水素原子、水酸基、アルキル基又は−OSO2−R42を表す。R42は、アルキル基、シクロアルキル基又は樟脳残基を表す。R41及びR42のアルキル基は、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)等で置換されていてもよい。
本発明はこれらに限定されない。
R50〜R55は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、
R50〜R55の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。R50〜R55は、全てがフッ素原子であることが好ましい。
。
(式中、Rxy1は、水素原子またはメチル基、Rxa1及びRxb1は、各々独立に、メチル基またはエチル基を表す。)
シリコン原子を有する樹脂としては、トリアルキルシリル構造、単環または多環の環状シロキサン構造を有する樹脂が好ましく、下記一般式(SS−1)〜(SS−4)で表される構造を有する繰り返し単位を有する樹脂がより好ましく、一般式(SS−1)〜(SS−4)で表される構造を有する、(メタ)アクリル酸エステル系繰り返し単位、ビニル系繰り返し単位またはアリル系繰り返し単位を有することがより好ましい。
重合反応は窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。重合開始剤としては市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。ラジカル開始剤としてはアゾ系開始剤が好ましく、エステル基、シアノ基、カルボキシル基を有するアゾ系開始剤が好ましい。好ましい開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、ジメチル2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などが挙げられる。重合開始剤とともにチオール化合物などの連鎖移動剤を併用してもよい。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は5〜50質量%であり、好ましくは10〜30質量%である。反応温度は、通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは60〜100℃である。
(B)成分の重量平均分子量は、GPC法によりポリスチレン換算値として、好ましくは1,000〜200,000であり、更に好ましくは3,000〜20,000、特に好ましくは5,000〜15,000である。重量平均分子量を、1,000〜200,000とすることにより、耐熱性やドライエッチング耐性の劣化を防ぐことができ、且つ現像性が劣化したり、粘度が高くなって製膜性が劣化することを防ぐことができる。
分子量分布(Mw/Mn)は、通常1〜5であり、好ましくは1〜2、更に好ましくは1.3〜2の範囲のものが使用される。分子量分布の小さいものほど、解像度、レジスト形状が優れ、且つレジストパターンの側壁がスムーズであり、ラフネス性に優れる。
また、本発明において、(B)成分は、1種で使用してもよいし、複数併用してもよい。
本発明のポジ型感光性組成物には、アルカリ可溶性基、親水基、酸分解性基から選ばれるすくなくとも1つを有する、分子量3000以下の溶解制御化合物(以下、「溶解制御化合物」ともいう)を加えてもよい。
溶解制御化合物としては、カルボキシル基、スルホニルイミド基、α位がフロロアルキル基で置換された水酸基などのようなアルカリ可溶性基を有する化合物、水酸基やラクトン基、シアノ基、アミド基、ピロリドン基、スルホンアミド基、などの親水性基を有する化合物、または酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基または親水性基を放出する基を含有する化合物が好ましい。酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基または親水性基を放出する基としては、カルボキシル基あるいは水酸基を酸脱離性基で保護した基が好ましい。溶解制御化合物としては220nm以下の透過性を低下させないため、芳香環を有さない化合物を用いるか、芳香環を有する化合物を用いる場合には、芳香環を有する化合物をポジ型感光性組成物の固形分に対し20wt%以下の添加量で用いることが好ましい。
好ましい溶解制御化合物としてはアダマンタン(ジ)カルボン酸、ノルボルナンカルボン酸、コール酸などの脂環炭化水素構造を有するカルボン酸化合物、またはそのカルボン酸を酸脱離性基で保護した化合物、糖類などのポリオール、またはその水酸基を酸脱離性基で保護した化合物が好ましい。
本発明のポジ型感光性組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減あるいは、露光によって発生した酸の膜中拡散性を制御するために、塩基性化合物を含有することが好ましい。
R250、R251及びR252は、各々独立に、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜20)を表す。R250とR251は、互いに結合して環を形成してもよい。これらは、置換基を有していてもよく、置換基を有するアルキル基及びシクロアルキル基としては、アミノアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)又はアミノシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)、ヒドロキシアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)又はヒドロキシシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)が好ましい。
また、これらはアルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を含んでも良い。
一般式(E)に於いて、
R253、R254、R255及びR256は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基を示す。
本発明のポジ型感光性組成物は、更に、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
本発明のポジ型感光性組成物からなるレジスト膜を、液浸水を介して露光する場合には、必要に応じてさらに表面疎水化樹脂を添加することができる。これにより、レジスト膜表面の後退接触角を向上させ、液浸水追随性をよくすることができる。表面疎水化樹脂としては、表面の後退接触角が添加することにより向上する樹脂であれば何でもよいが、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する樹脂であることが好ましい。添加量は、レジスト膜の後退接触角が60°〜80°になるよう適宜調整して使用できるが、ポジ型感光性組成物の全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.1〜5質量%である。
本発明のポジ型感光性組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤に溶解して用いる。
使用し得る有機溶剤としては、例えば、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。
合溶剤としては、水酸基を有する溶剤、エステル構造を有する溶剤、ケトン構造を有する溶剤、ラクトン構造を有する溶剤、カーボネート構造を有する溶剤から選ばれる少なくとも2種を含有する混合溶剤が好ましい。異なる官能基を有する混合溶剤としては以下の(S1)〜(S6)の混合溶剤が好ましい。
(S1)水酸基を有する溶剤と、水酸基を有さない溶剤とを少なくとも含有する混合溶剤、
(S2)エステル構造を有する溶剤と、ケトン構造を有する溶剤とを少なくとも含有する混合溶剤、
(S3)エステル構造を有する溶剤と、ラクトン構造を有する溶剤とを少なくとも含有する混合溶剤、
(S4)エステル構造を有する溶剤と、ラクトン構造を有する溶剤と、水酸基を有する溶剤とを少なくとも含有する混合溶剤、
(S5)エステル構造を有する溶剤と、カーボネート構造を有する溶剤と、水酸基を有する溶剤とを少なくとも含有する混合溶剤及び
(S6)エステル構造を有する溶剤と、ケトン構造を有する溶剤と、ラクトン構造を有する溶剤とを少なくとも含有する混合溶剤。
これによりレジスト液保存時のパーティクル発生を軽減でき、また、塗布時の欠陥の発生を抑制することができる。
水酸基を有さない溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等を挙げることができ、これらの内で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチルが、より好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、シクロヘキサノンが、更により好ましい。
ケトン構造を有する溶剤としては、例えば、シクロヘキサノン、2−ヘプタノンなどが挙げられ、好ましくは、2−ヘプタノンである。
エステル構造を有する溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、酢酸ブチルなどが挙げられ、好ましくは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートである。
ラクトン構造を有する溶剤としては、γ−ブチロラクトンが挙げられる。
カーボネート構造を有する溶剤としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネートが挙げられ、好ましくはプロピレンカーボネートである。
(S2)に於ける、エステル構造を有する溶剤と、ケトン構造を有する溶剤との混合比(質量)は、通常、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは40/60〜80/20である。エステル構造を有する溶剤を50質量%以上含有する混合溶剤が塗布均一性の点で特に好ましい。
(S3)に於ける、エステル構造を有する溶剤と、ラクトン構造を有する溶剤との混合
比(質量)は、通常、70/30〜99/1、好ましくは80/20〜99/1、更に好ましくは90/10〜99/1である。エステル構造を有する溶剤を70質量%以上含有する混合溶剤が経時安定性の点で特に好ましい。
(S4)に於ける、エステル構造を有する溶剤と、ラクトン構造を有する溶剤と、水酸基を有する溶剤を混合する際は、エステル構造を有する溶剤を30〜80質量%、ラクトン構造を有する溶剤を1〜20質量%、水酸基を有する溶剤を10〜60質量%含有することが好ましい。
(S5)に於ける、エステル構造を有する溶剤と、カーボネート構造を有する溶剤と、水酸基を有する溶剤を混合する際は、エステル構造を有する溶剤を30〜80質量%、カーボネート構造を有する溶剤を1〜20質量%、水酸基を含有する溶剤を10〜60質量%含有することが好ましい。
(S6)に於ける、エステル構造を有する溶剤と、ケトン構造を有する溶剤と、ラクトン構造を有する溶剤を混合する際は、エステル構造を有する溶剤を30〜80質量%、ケトン構造を有する溶剤を10〜60質量%、ラクトン構造を有する溶剤を1〜20質量%含有することが好ましい。
本発明のポジ型感光性組成物には、必要に応じて、更に、染料、可塑剤、前記フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の界面活性剤、光増感剤を含有させることができる。
フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤としては、具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタン脂肪族エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪族エステル類等のノニオン系界面活性剤を挙げることができる。
これらの界面活性剤は、単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
本発明のポジ型感光性組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤、好ましくは前記混合溶剤に溶解し、フィルター濾過した後、次のように所定の支持体上に塗布して用いる。フィルター濾過に用いるフィルターは0.1ミクロン以下、より好ましくは0.05ミクロン以下、更に好ましくは0.03ミクロン以下のポリテトラフロロエチレン製、ポリエチレン製、ナイロン製のものが好ましい。
露光量は、適宜設定できるが、通常1〜100mJ/cm2である。露光後、好ましくはスピンまたは/かつベークを行い、現像、リンスを行い、パターンを得る。
また、液浸露光を行なう際に液浸媒体と感光性膜が直接触れ合わないようにするために
感光性膜の上にさらにオーバーコート層を設けても良い。これにより感光性膜から液浸媒体への組成物の溶出が抑えられ、現像欠陥が低減する。
反射防止膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、アモルファスシリコン等の無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型のいずれも用いることができる。また、有機反射防止膜として、ブリューワーサイエンス社製のDUV30シリーズや、DUV−40シリーズ、シプレー社製のAR−2、AR−3、AR−5等の市販の有機反射防止膜を使用することもできる。
さらに、上記アルカリ現像液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜14.0である。
(a) 被加工基板上に有機材料からなる下層レジスト層を形成する。
(b) 下層レジスト層上に中間層及び放射線照射で架橋もしくは分解する有機材料からなる上層レジスト層を順次積層する。
(c) 該上層レジスト層に所定のパターンを形成後、中間層、下層及び基板を順次エッチングする。
中間層としては、一般にオルガノポリシロキサン(シリコーン樹脂)あるいはSiO2塗布液(SOG)が用いられる。下層レジストとしては、適当な有機高分子膜が用いられるが、各種公知のフォトレジストを使用してもよい。たとえば、フジフイルムアーチ社製FHシリーズ、FHiシリーズ或いは住友化学社製PFIシリーズの各シリーズを例示することができる。
下層レジスト層の膜厚は、0.1〜4.0μmであることが好ましく、より好ましくは0.2〜2.0μmであり、特に好ましくは0.25〜1.5μmである。0.1μm以上とすることは、反射防止や耐ドライエッチング性の観点で好ましく、4.0μm以下とすることはアスペクト比や、形成した微細パターンのパターン倒れの観点で好ましい。
ピナコール5gをTHF30mlに溶解させ、これに氷冷下、1.6Nのn−ブチルリチウムヘキサン溶液32mlを30分かけて加えた。室温で1時間攪拌した後、氷冷下、1−アダマンタンカルボニルクロリド10.1gのTHF溶液を30分かけて加えた。室温で2時間攪拌した後、水10mlを加え、これを酢酸エチルで抽出、有機相を水で洗浄、乾燥、濃縮すると、粗生成物が得られた。カラムクロマトグラフィーで精製すると、下記重合性化合物(2)が7.4g得られた。
1H−NMR(CDCl3)
δ1.58(s、6H)、δ1.63(s、6H)、δ1.6〜1.8(m、7H)、δ1.86(s、6H)、δ1.92(s、3H)、δ2.01(s、3H)、δ5.51(s、1H)、δ6.05(s、1H)
窒素気流下、シクロヘキサノン2.9gを3つ口フラスコに入れ、これを80℃に加熱した。これに、重合性化合物(2)4.18g、ガンマブチロラクトンメタクリレート3.06g、重合開始剤V−601(和光純薬製)をモノマーに対し10mol%をシクロヘキサノン26.1gに溶解させた溶液を6時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに80℃で2時間反応させた。反応液を放冷後、ヘプタン350m/酢酸エチル150mlの混合液に20分かけて滴下し、析出した粉体をろ取、乾燥すると、樹脂(RA−1)が6.3g得られた。得られた樹脂の重量平均分子量は、標準ポリスチレン換算で7800、分散度(Mw/Mn)は1.67であった。
<レジスト調製>
下記表1に示す成分を溶剤に溶解させ固形分濃度5質量%の溶液を調製し、これを0.03ミクロンのポリエチレンフィルターでろ過してポジ型レジスト溶液を調製した。調製したポジ型レジスト溶液を下記の方法で評価し、結果も表1に示した。
<レジスト評価1>
スピンコーターにてヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上にブリューワーサイエンス社製反射防止膜DUV−42を600オングストローム均一に塗布し、100℃で90秒間ホットプレート上で乾燥した後、190℃で240秒間加熱乾燥を行った。その後、各ポジ型レジスト溶液をスピンコーターで塗布し、120℃で60秒乾燥を行い160nmのレジスト膜を形成させた。
このレジスト膜に対し、マスクを通してArFエキシマレーザーステッパー(ASML社製NA=0.75、ダイポール)で露光し、露光後直ぐに120℃で60秒間ホットプレート上で加熱した。さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、ラインパターンを得た。
解像力評価:
線幅80nmのラインアンドスペースのマスクパターンを再現する露光量を最適露光量
とし、最適露光量における限界解像力を測定した。値が小さいほどより微細なパターンを解像でき解像力に優れる。
パターン倒れ評価:
80nmラインアンドスペースのマスクパターンを再現する露光量を最適露光量とし、最適露光量からさらに露光量を増大させて形成されるラインパターンの線幅を細らせた際に、パターンが倒れずに解像する線幅をもって定義した。値が小さいほど、より微細なパターンが倒れずに解像することを表し、パターン倒れが発生しにくいことを示す。
DIA:2,6−ジイソプロピルアニリン
TEA:トリエタノールアミン
TMEA:トリス(メトキシエトキシエチル)アミン
PEA:N−フェニルジエタノールアミン
〔界面活性剤〕
W−1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素系)
W−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素及びシリコン系)
W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)(シリコン系)W−4:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)(シリコン系)
〔溶剤〕
S1:プロピレングリコールメチルエーテルアセテート
S2:2−ヘプタノン
S3:シクロヘキサノン
S4:γ−ブチロラクトン
S5:プロピレングリコールメチルエーテル
S6:乳酸エチル
S7:プロピレンカーボネート
<レジスト調製>
表1の実施例1〜7及び比較例1の成分に下記表面疎水化樹脂(Polymer―A)を0.2g添加し、溶剤に溶解させ固形分濃度5質量%の溶液を調製し、これを0.03μmのポリエチレンフィルターで濾過してポジ型レジスト溶液を調製した。調製したポジ型レジスト溶液を下記の方法で評価した。ポジ型レジスト溶液をスピンコーターで塗布し
120℃で60秒乾燥を行い160nmのレジスト膜を形成させた際のレジスト膜の純水の後退接触角は65〜75°であった。
ArFエキシマレーザー液浸スキャナー(NA=0.85)を用い、液浸液としては超純水を用いて液浸露光を行った以外は、レジスト評価1と同様の手法を用い、解像力、パターン倒れ性能を評価した。
評価結果を、表1に示した。
Claims (4)
- 請求項1に記載のポジ型感光性組成物により、感光性膜を形成し、該感光性膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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