JP2008248245A - 樹脂およびその製造方法、それを用いたポジ型感光性組成物及びパターン形成方法 - Google Patents

樹脂およびその製造方法、それを用いたポジ型感光性組成物及びパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】組成分布が均一な樹脂、およびそれをを再現性良く供給できる製造方法を提供し、さらに、それを含有するポジ型感光性組成物によってレジスト性能(LER(ラインエッジラフネス)・露光ラチチュード)が改良されたポジ型感光性組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供する。
【解決手段】二種類以上のモノマーを含有するモノマー溶液を加熱した溶剤に滴下して重合する工程と、モノマー溶液の滴下終了前もしくは後に重合を停止させる工程、を含むことを特徴とする酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、さらにその他のフォトファブリケーション工程で用いられるポジ型感光性組成物に使用される、樹脂の製造方法、その製造方法によって製造された樹脂、その樹脂を含有するポジ型感光性組成物及びそれを用いたパターン形成方法に関するものである。さらに詳しくは250nm以下、好ましくは220nm以下の遠紫外線などの露光光源、および電子線などによる照射源とする場合に好適なポジ型感光性組成物に使用される、樹脂の製造方法、その製造方法によって製造された樹脂、その樹脂を含有するポジ型感光性組成物及びそれを用いたパターン形成方法に関するものである。
化学増幅系感光性組成物は、遠紫外光等の放射線の照射により露光部に酸を生成させ、この酸を触媒とする反応によって、活性放射線の照射部と非照射部の現像液に対する溶解性を変化させ、パターンを基板上に形成させるパターン形成材料である。
KrFエキシマレーザーを露光光源とする場合には、主として248nm領域での吸収の小さい、ポリ(ヒドロキシスチレン)を基本骨格とする樹脂を主成分に使用するため、高感度、高解像度で、且つ良好なパターンを形成し、従来のナフトキノンジアジド/ノボラック樹脂系に比べて良好な系となっている。
一方、更なる短波長の光源、例えばArFエキシマレーザー(193nm)を露光光源として使用する場合は、芳香族基を有する化合物が本質的に193nm領域に大きな吸収を示すため、上記化学増幅系でも十分ではなかった。
このため、脂環炭化水素構造を有する樹脂を含有するArFエキシマレーザー用レジストが開発されてきている(例えば、特許文献1及び2参照)。これらのレジスト樹脂は組成分布が広いと溶剤溶解性が悪化する。組成分布を狭くする方法に、モノマー溶液を重合容器に滴下して重合する方法(滴下重合法)が提案されている(特許文献3参照)。しかし、パターン幅が100nm以下になるにつれ、ラインエッジラフネス(LER)に対する要求が厳しくなり、従来の滴下重合法で製造された樹脂では十分な性能を出すことが出来なかった。
特開平9−73173号公報 米国特許第6388101号明細書 国際公開第99/50322号パンフレット
本発明は、かかる従来技術の問題点に対してなされたものであり、組成分布の狭い樹脂、およびそれを再現性良く供給できる製造方法を提供し、さらに、ラインエッジラフネスが改良されたポジ型感光性組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討したところ、滴下重合において滴下重合を停止させる工程を導入することにより、ポリマーの組成分布が均一になり、ラインエッジラフネス、さらには露光ラチチュードを改良することを見出し本発明に到達した。
本発明は、以下の構成よりなる。
<1>
酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂の製造方法に於いて、二種類以上のモノマーを含有するモノマー溶液を加熱した溶剤に滴下して重合する工程と、モノマー溶液の滴下終了前もしくは後に重合を停止させる工程を含むことを特徴とする酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂の製造方法。
<2>
重合を停止させる工程がモノマー溶液の滴下終了後であることを特徴とする上記<1>に記載の酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂の製造方法。
<3>
上記<1>または<2>に記載の方法で製造されたことを特徴とする酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂。
<4>
(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び
(B)上記<3>に記載の酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂を含有することを特徴とするポジ型感光性組成物。
<5>
上記<4>に記載のポジ型感光性組成物により、膜を形成し、該膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成法。
本発明は、非常に簡便な方法により組成分布が均一な樹脂が得られ、それを含有するポジ型感光性組成物によってレジスト性能(LER(ラインエッジラフネス)・露光ラチチュード)が改良されたポジ型感光性組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本発明は、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂の製造方法に於いて、二種類以上のモノマーを含有するモノマー溶液(以後、モノマー溶液(A)という)を重合容器に滴下して共重合(滴下重合)する工程と、モノマー溶液(A)の滴下終了前もしくは後に重合を停止させる工程(重合停止工程という)を含むことを特徴とする。この方法により、組成分布の均一性が向上する。
通常、樹脂の合成は滴下完了後、収率を上げるために長時間反応を続けさせる。しかし、滴下重合終了時は、重合速度が遅いモノマー成分が仕込み時の比率よりも多く存在しており、滴下重合終了後にさらに重合を続けると、重合速度が遅いモノマーからなる繰り返し単位を多く含む樹脂が生成することになり、樹脂の不均一性が増加していることがわかった。そこで、モノマー溶液の滴下終了前もしくは後に重合停止工程を導入することで、前記の不均一性が解消され、樹脂の均一性が向上する。
本発明において、重合停止工程は、能動的に重合を停止させる手段を用いることをいう。これにより、重合速度が遅いモノマーを多く含む樹脂が生成することを防ぐことができる。
重合停止工程は、滴下終了前もしくは後に行うことが、生産性とモノマーの均一性の向上を両立する上で重要である。ここでいう「滴下終了前」とは、好ましくは、モノマー溶液(A)の滴下終了時間30分前〜滴下終了直前を表す。例えば、滴下開始〜滴下終了時間が360分であれば、重合開始から330分〜360分直前を滴下終了前という。また、ここでいう「滴下終了後」とは、滴下終了時〜滴下終了時に残存している全モノマー量が50%消費される時間のことをいう。
本発明においては、モノマー溶液の滴下終了後に重合停止工程が行われることが好ましい。特に、重合停止工程は重合停止時に残存しているモノマーが0〜40%消費される前に導入するのが好ましく、0〜20%消費される前に導入するのが最も好ましい。
重合停止工程に用いる重合停止方法は、公知の方法を特に制限なく使用することができる。
重合を停止する方法として、具体的には、滴下終了後に反応温度を下げる方法、重合停止剤(重合禁止剤)を添加する方法等が挙げられる。これらを組み合わせて用いても良い。
反応温度を下げて重合を停止する方法として、反応器の加熱を止めて放冷する方法や、冷却装置を用いて冷却する方法、反応温度よりも液温が低い溶媒と混合する方法等が挙げられる。
重合停止剤を添加して重合を停止する場合、重合停止剤は一括で加えても良く、逐次的に加えても良い。重合停止剤は、仕込み開始剤量に対して0.01モル当量〜20.0モル当量用いることができ、0.05モル当量〜10.0モル当量用いることが好ましく、0.1モル当量〜5.0モル当量用いることが最も好ましい。重合停止剤には、公知のものを使用することができ、例えば、フェノール系化合物(フェノール、ヒドロキノン、カテコール、p−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、ペンタエリスリトール テトラキス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)、p−メトキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール等)、ニトロベンゼン系化合物(ニトロベンゼン、m−メチルニトロベンゼン等)、スルホン酸系化合物(ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、オクチルスルホン酸ナトリウム等)、カルボン酸系化合物(安息香酸、2−クロロ安息香酸等)、四級アンモニウム塩(ブチルトリエチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド等)、ニトロキシル化合物(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシ フリーラジカル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシ フリーラジカル等)が挙げられ、特にフェノール系化合物(特に、p−メトキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、カテコール、p−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェノールが好ましい)、ニトロベンゼン系化合物(特にニトロベンゼンが好ましい)が好ましい。
本発明における滴下重合について説明する。滴下重合とは、加熱した溶剤を含む重合容器にモノマー溶液(A)と開始剤の溶液を1〜24時間かけて滴下して加える方法である。重合方法としてラジカル重合、カチオン重合、イオン重合等の付加重合や、重縮合等が挙げられるが、特にラジカル重合が好ましい。
反応溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル系溶媒やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンのようなケトン系溶媒、酢酸エチルのようなエステル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒、さらには後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルような本発明の組成物を溶解する溶媒が挙げられる。これらの溶媒は単独で用いても良く、混合して用いても良い。より好ましくは本発明のポジ型感光性組成物に用いられる溶剤と同一の溶剤を用いて重合することが好ましい。これにより保存時のパーティクルの発生が抑制できる。
重合反応は窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。
重合開始剤としては市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。ラジカル開始剤としてはアゾ系開始剤が好ましく、エステル基、シアノ基、カルボキシル基を有するアゾ系開始剤が好ましい。好ましい開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などが挙げられる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加しても良い。
反応中の反応液の濃度は5〜50質量%であり、好ましくは10〜30質量%である。
反応温度は、通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは60℃〜100℃である。
重合は、連鎖移動剤を添加して行っても良い。連鎖移動剤としては、硫黄を含有する化合物が好ましく、炭素数が1〜10のチオール、炭素数が2〜20のジスルフィドが好ましい。チオールとしては、1−ブタンチオール、1−ペンタンチオール、シクロヘキサンチオール、1−オクタンチオール等が挙げられる。ジスルフィドとしては、ジブチルジスルフィド、ジオクチルジスルフィド、ジシクロヘキシルジスルフィド等が挙げられる。
これら連鎖移動剤の添加量は、目的の重合体の分子量によるため一義的に決定できないが、全モノマーモル数に対し、概ね0.01〜10モル%である。重合反応の全モノマー濃度は5〜50質量%であり、好ましくは10〜30質量%である。また、連鎖移動剤を用いる場合、分子量調整剤として機能させるためには、開始剤の使用量は連鎖移動剤の使用量に対して、1.0モル当量以下が好ましい。
本発明により製造された樹脂は溶剤に投入して析出させ、固体として回収することが好ましい。
溶剤には、水、スルホキシド系溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド等)、ケトン系溶媒(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等)、エステル系溶媒(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、エーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、脂肪族炭化水素系溶媒(例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等)、芳香族炭化水素系溶媒(例えば、トルエン、キシレン、メシチレン等)、ニトリル系溶媒(例えば、アセトニトリル、プロピオンニトリル等)、アミド系溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等)、カルボン酸系溶媒(例えば、酢酸、プロピオン酸等)、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、3−メチルブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等)、ハロゲン系溶媒(例えば、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等)が挙げられるが、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、ニトリル系溶媒、アミド系溶媒、アルコール系溶媒が好ましい。これらは単独で用いてもよく、混合して用いも良い。
用いる溶剤の量は、収率および生産性の観点から重合溶液に対し1.0〜50重量倍用いることができるが、2.5〜30重量倍用いることが好ましく、4.0〜15重量倍用いることが最も好ましい。
本発明の樹脂の製造方法は、モノマー溶液(A)と重合開始剤を、モノマー溶液(B)に連続的に添加しながら共重合する工程を含むことが好ましい。該モノマー溶液(A)は、該モノマー溶液(B)と比較して重合速度が速いモノマーを多く含み、該モノマー溶液(B)は該モノマー溶液(A)と比較して重合速度が遅いモノマーを多く含む。すなわち、モノマー溶液(A)のみで重合を行った場合の中の重合速度が最も速いモノマー成分を(P)、最も遅いモノマー成分を(Q)とし、モノマー溶液(A)及びモノマー溶液(B)中の(P)の割合(モル%)をそれぞれPa及びPb、モノマー溶液(A)及びモノマー溶液(B)中の(Q)の割合(モル%)をそれぞれQa及びQbとすると、Pa>Pb且つQb>Qaである。
この方法により、重合初期からモノマー消費が均一となり、樹脂の組成分布が狭くなる。
尚、Pa、Pb、Qa、Qbはいずれも仕込み時(重合開始前)における割合である。
ここで樹脂の組成分布が狭い(均一性が高い)とは、ポリマーを構成する各ポリマー鎖の組成差が小さいことを表す。
従来の共重合、すなわち、モノマー成分(P)とモノマー成分(Q)とを目標組成比で一括して仕込んで滴下重合を開始すると、重合速度が速いモノマー成分(P)から消費されていくため、モノマー成分(P)からなる繰り返し単位を多く含むポリマー鎖が重合初期に生成される。結果、初期に生成するポリマー鎖の組成比は(P)由来の繰り返し単位が多くなり、樹脂の不均一性が増加してしまう。また、重合後期は重合速度が遅いモノマー成分(Q)が多く存在するため、モノマー成分(Q)からなる繰り返し単位を多く含むポリマー鎖が重合後期に生成し、さらに樹脂の不均一性が増加してしまう。
それに対して本発明の方法では、各モノマー成分の濃度を調整し、モノマー消費速度を調整することにより、重合初期〜滴下終了までの各モノマー消費速度が均一化(即ちモノマー溶液(A)の仕込み比通りに各モノマーが消費)され、樹脂の均一性が向上する。また、重合後期に重合停止工程を導入することで、重合後期の樹脂の不均一性増加を抑制することが出来る。
上記概念を、(P)と(Q)との1:1で共重合して直鎖を形成した場合を想定して模式的に表すと下記のようになる。共に仕込み比は同じでも、従来法のほうがモノマー成分(P)、(Q)由来の繰り返し単位(P)、(Q)の存在に偏りが大きくなる。
(従来法)
重合初期(平均組成比(P)/(Q)=55/45)
PPPQPPQP・・・・・・・PPQPQPPQPP・・
重合中期〜滴下終了(平均組成比(P)/(Q)=50/50)
PQPQPPQQ・・・・・・・QPPQPQPQQP・・・
滴下終了〜重合終了(平均組成比(P)/(Q)=45/55)
QQPQPPQP・・・・・・・QQQPQPQQQP・・
(本発明)
重合初期(平均組成比(P)/(Q)=50/50)
PQPQPPQQ・・・・・・・QPPQPQPQQP・・・
重合中期〜滴下終了(重合終了)(平均組成比(P)/(Q)=50/50)
PQPQPPQQ・・・・・・・QPPQPQPQQP・・・
Pb:Qbの比率は、モノマー成分(P)と(Q)それぞれの重合時の消費速度を測定し、その結果からPb:Qbを微調整してモノマー成分(P)と(Q)の消費速度を調整し、設定できるが、Mayo−Lewis式を元に設定しても良い。ここでMayo−Lewis式について説明する。Mayo−Lewis式とは、共重合の素反応(開始反応:ラジカル重合開始剤が分解して発生したラジカル重合開始剤ラジカルがモノマーに付加する素反応、成長反応:活性種である成長ポリマーラジカルがさらにモノマーに付加して成長する素反応、停止反応:活性種が他の活性種または他の分子と反応することにより活性種が失活する反応、移動反応:活性種が他の化合物と反応(水素引き抜き反応等)をおこすにより失活し、新しい分子にラジカル種が移動すること)のうち、共重合体の組成及び一次構造(ポリマー鎖中の各繰り返し単位の並び方)を決定する成長反応及びその反応における相対速度に着目して導かれた式である(F.R.Mayo,F.M.Lewis
Journal of the American Chemical Society,1944,66,1594)。
例えば、モノマー成分(P)及び(Q)との二元系共重合反応におけるMayo−Lewis式とは、次の式である。
d[P]/d[Q]=[M1](r1[P]+[Q])/[Q](r2[Q]+[P])
ここで、[P]及び[Q]はそれぞれモノマー(P)及び(Q)の重合溶液中の体積モル濃度を表す。また、d[P]及びd[Q]はそれぞれ微小時間における[P]及び[Q]の変化量を表す。r1及びr2はモノマー反応性比である。モノマー反応性比とは、成長反応の各素反応における速度定数の比であり、この値の大小により高分子鎖の繰り返し単位の並び方や組成分布が変化する。この式を元にモノマーの消費速度のシミュレーションを行い、Pb:Qbを設定することもできるが、場合によっては、Mayo−Lewis式で考慮されていない素反応(開始反応、停止反応、移動反応)や前末端基効果(成長ポリマーラジカルを含有する繰り返し単位の隣の繰り返し単位が重合に及ぼす効果)等により、Mayo−Lewis式のみで最適なPb:Qbの比率を決定できないこともあるため、Mayo−Lewis式で決定したPb:Qbを、消費速度を実測してさらに微調整することもできる。
消費速度は、モノマー溶液(A)の重合挙動を調べることで決定することが出来る。具体的には、モノマー溶液(A)を加熱して重合を開始し、重合開始〜重合終了まである時間ごとに残存モノマー量を定量し、その値から各モノマー成分のモノマー消費率(残存モノマーモル数/仕込みモノマーモル数)−時間プロットを作成する(図1:モノマー溶液に三種のモノマーが含まれる場合)。このプロットにおいて残存モノマー量が最も少ない成分が(P)、最も多いモノマー成分が(Q)となる。残存モノマーの定量方法としては、ガスクロマトフラフィー法、高速液体クロマトグラフィー法、赤外分光法、核磁気共鳴法、サイズ排除クロマトグラフィー法等により決定することが出来る。
Pa:Pb、Qa:Qbは、通常、10:1以内、即ち、Pa>Pb>0.1Pa且つQb>Qa>0.1Qbであることが好ましい。
モノマー溶液(A)及びモノマー溶液(B)が含有するモノマーの種類は同一であっても異なっていても良いが、特に同一であることが好ましい。これにより組成分布をさらに狭くすることが出来る。また、モノマー溶液(B)に含有される仕込み時の全モノマー量は、モノマー溶液(A)に含有される仕込み時の全モノマー量に対し、0.001〜0.5モル当量用いることができるが、0.01〜0.4モル当量であることが好ましく、0.03〜0.2モル当量であることが最も好ましい。これにより生産性良く、均一にモノマーが消費される重合条件を提供することが可能となる。
本発明は、モノマー溶液(A)と重合開始剤を、モノマー溶液(B)に連続的に添加しながら重合する。モノマー溶液(B)は開始剤を含有しないことが好ましい。モノマー溶液(A)と重合開始剤のモノマー溶液(B)への添加方法としては、滴下装置を用いて滴下する方法が好ましい。開始剤は、モノマー溶液(A)に溶解させてモノマー溶液(B)に添加しても良く、モノマー溶液(A)と別に開始剤溶液を調整し、それぞれ独立にモノマー溶液(B)に添加しても良い。
滴下は1〜24時間の範囲内で行うことが好ましく、3〜12時間の範囲内で行うことが最も好ましい。
本発明で得られた樹脂は、フォトリソグラフィなどに用いるレジスト組成物用途に使用することができる。レジスト用途として使用する場合、(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び(B)本発明の製造方法で得られたアルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂を含有するポジ型感光性組成物として使用する。
以下、(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、(B)アルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂について説明する。
(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
本発明のポジ型感光性組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、「光酸発生剤」ともいう)を含有する。
そのような光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
また、これらの活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号等に記載の化合物を用いることができる。
さらに米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物の内で好ましい化合物として、下記一般式(ZI)、(ZII)又は(ZIII)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2008248245
一般式(ZI)において、
201、R202及びR203は、各々独立に有機基を表す。
-は、非求核性アニオンを表し、好ましくはスルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、ビス(アルキルスルホニル)アミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン、BF4 -、PF6 -、SbF6 -などが挙げられ、好ましくは炭素原子を有する有機アニオンである。
好ましい有機アニオンとしては下記一般式(AN1)〜(AN4)に示す有機アニオンが挙げられる。
Figure 2008248245
一般式(AN1)及び(AN2)に於いて、
Rc1は、有機基を表す。
一般式(AN1)〜(AN2)、Rc1における有機基としては、炭素数1〜30のものが挙げられ、好ましくは置換していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、またはこれらの複数が、単結合、−O−、−CO2−、−S−、−SO3−、−SO2N(Rd1)−などの連結基で連結された基を挙げることができる。Rd1は、水素原子又はアルキル基を表し、結合しているアルキル基、シクロアルキル基、アリール基と環構造を形成してもよい。
Rc1の有機基としてより好ましくは、1位がフッ素原子またはフロロアルキル基で置換されたアルキル基、フッ素原子またはフロロアルキル基で置換されたフェニル基である。フッ素原子またはフロロアルキル基を有することにより、光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上する。Rc1において炭素原子を5個以上有する時、少なくとも1つの炭素原子は水素原子が全てフッ素原子で置換されているのではなく、水素原子を有していることが好ましく、水素原子の数がフッ素原子より多いことがより好ましい。
炭素数5以上のパーフロロアルキル基を有さないことにより生態への毒性が軽減する。
Rc1の特に好ましい様態として、下記一般式で表される基を挙げることができる。
Figure 2008248245
上記一般式に於いて、
Rc6は、炭素数4以下、より好ましくは2〜4、更に好ましくは2〜3のパーフロロアルキレン基、1〜4個のフッ素原子及び/または1〜3個のフロロアルキル基で置換されたフェニレン基を表す。
Axは、単結合又は2価の連結基(好ましくは、−O−、−CO2−、−S−、−SO3−、−SO2N(Rd1)−)を表す。Rd1は、水素原子又はアルキル基を表し、Rc7と結合して環構造を形成してもよい。
Rc7は、水素原子、フッソ原子、置換していてもよい、直鎖若しくは分岐状アルキル基、単環若しくは多環のシクロアルキル基又はアリール基を表す。置換していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基は、置換基としてフッソ原子を有しないことが好ましい。
前記一般式(AN3)及び(AN4)に於いて、
Rc3、Rc4及びRc5は、各々独立に、有機基を表す。
Rc3とRc4が結合して環を形成していてもよい。
一般式(AN3)及び(AN4)に於ける、Rc3、Rc4及びRc5の有機基として、好ましくはRc1における好ましい有機基と同じものを挙げることができる。
Rc3とRc4が結合して環を形成する場合に、Rc3とRc4が結合して形成される基としては、アルキレン基、アリーレン基が挙げられる。好ましくは炭素数2−4のパーフロロアルキレン基である。Rc3とRc4が結合して環を形成することにより光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上し、好ましい。
前記一般式(ZI)に於ける、R201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
201〜R203のうちの2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
201、R202及びR203としての有機基の具体例としては、後述する化合物(ZI−1)、(ZI−2)及び(ZI−3)における対応する基を挙げることができる。
尚、一般式(Z1)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(ZI)で表される化合物のR201〜R203の少なくともひとつが、一般式(ZI)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくともひとつと結合した構造を有する化合物であってもよい。
更に好ましい(Z1)成分として、以下に説明する化合物(ZI−1)、(ZI−2)及び(ZI−3)を挙げることができる。
化合物(ZI−1)は、上記一般式(ZI)のR201〜R203の少なくとも1つがアリール基である、アリールスルホニム化合物、即ち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基、シクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、アリールジシクロアルキルスルホニウム化合物等を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基などのアリール基、インドール残基、ピロール残基、などのヘテロアリール基が好ましく、更に好ましくはフェニル基、インドール残基である。アリールスルホニム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖若しくは分岐状アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているシクロアルキル基は、炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては、炭素数1〜12の直鎖若しくは分岐アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、より好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
次に、化合物(ZI−2)について説明する。
化合物(ZI−2)は、一般式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を有さない有機基を表す場合の化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を有する芳香族環も包含するものである。
201〜R203としての芳香環を有さない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
201〜R203は、各々独立に、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、特に好ましくは直鎖、分岐2−オキソアルキル基である。
201〜R203としてのアルキル基は、直鎖、分岐のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。R201〜R203としてのアルキル基は、直鎖若しくは分岐状2−オキソアルキル基、アルコキシメチル基であることがより好ましい。
201〜R203としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
201〜R203としてのシクロアルキル基は、環状2−オキソアルキル基であることがより好ましい。
201〜R203としての2−オキソアルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、好ましくは、上記のアルキル基、シクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
201〜R203としてのアルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基)を挙げることができる。
201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
化合物(ZI−3)とは、以下の一般式(ZI−3)で表される化合物であり、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
Figure 2008248245
一般式(ZI−3)に於いて、
1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子を表す。
6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、又はビニル基を表す。
1c〜R7c中のいずれか2つ以上、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。R1c〜R7c中のいずれか2つ以上、及びRxとRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於ける、X-と同様のものである。
1c〜R7cとしてのアルキル基は、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜20個のアルキル基、好ましくは炭素数1〜12個の直鎖及び分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は分岐ペンチル基)を挙げることができる。
1c〜R7cとしてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜8個のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。
1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
好ましくはR1c〜R5cのうちいずれかが、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基又は直鎖、分岐、環状アルコキシ基であり、更に好ましくはR1c〜R5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、より溶剤溶解性が向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制される。
Rx及びRyとしてのアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基と同様のものを挙げることができる。Rx及びRyとしてのアルキル基は、直鎖若しくは分岐状2−オキソアルキル基、アルコキシメチル基であることがより好ましい。
Rx及びRyとしてのシクロアルキル基は、R1c〜R7cとしてのシクロアルキル基と同様のものを挙げることができる。Rx及びRyとしてのシクロアルキル基は、環状2−オキソアルキル基であることがより好ましい。
直鎖状、分岐状、環状2−オキソアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基、シクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cとしてのアルコキシ基と同様のものを挙げることができる。
Rx、Ryは、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基であり、より好ましくは6個以上、更に好ましくは8個以上のアルキル基である。
前記一般式(ZII)、(ZIII)中、
204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
204〜R207のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。
204〜R207としてのアルキル基は、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。
204〜R207としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
204〜R207は、置換基を有していてもよい。R204〜R207が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物の内で好ましい化合物として、更に、下記一般式(ZIV)、(ZV)、(ZVI)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2008248245
一般式(ZIV)〜(ZVI)中、
Ar3及びAr4は、各々独立に、アリール基を表す。
208は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
209及びR210は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は電子吸引性基を表す。R209として、好ましくは、アリール基である。R210として、好ましくは、電子吸引性基であり、より好ましくは、シアノ基又はフロロアルキル基である。
Aは、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物の内でより好ましくは、一般式(ZI)〜(ZIII)で表される化合物であり、更に好ましくは(ZI)で表される化合物であり、更により好ましくは(ZI−1)〜(ZI−3)で表される化合物である。
更に、活性光線又は放射線の照射により、下記一般式(AC1)〜(AC3)で表される酸を発生する化合物が好ましい。
Figure 2008248245
すなわち、特に好ましい光酸発生剤の様態として、一般式(ZI)で表される構造に於いて、X-が、前記一般式(AN1)、(AN3)、(AN4)から選ばれるアニオンである化合物を挙げることができる。
活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物の中で、特に好ましいものの例を以下に挙げる。
Figure 2008248245
Figure 2008248245
Figure 2008248245
光酸発生剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。2種以上を組み合わせて使用する際には、水素原子を除く全原子数が2以上異なる2種の有機酸を発生する化合物を組み合わせることが好ましい。
光酸発生剤の組成物中の含量は、ポジ型感光性組成物の全固形分を基準として、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である。
(B)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂
本発明のポジ型感光性組成物に用いられる樹脂は、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂であり、樹脂の主鎖又は側鎖、あるいは、主鎖及び側鎖の両方に、酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基を生じる基(以下、「酸分解性基」ともいう)を有する樹脂(「酸分解性樹脂」、「酸分解性樹脂(B)」又は「樹脂(B)」とも呼ぶ)である。
アルカリ可溶性基としては、フェノール性水酸基、カルボン酸基、フッ素化アルコール基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、トリス(アルキルスルホニル)メチレン基を有する基等が挙げられる。
好ましいアルカリ可溶性基としては、カルボン酸基、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール)、スルホン酸基が挙げられる。
酸分解性基として好ましい基は、これらのアルカリ可溶性基の水素原子を酸で脱離する基で置換した基である。
酸で脱離する基としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、−C(R01)(R02)(OR39)等を挙げることができる。
式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。
01〜R02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。
酸分解性基としては好ましくは、クミルエステル基、エノールエステル基、アセタールエステル基、第3級のアルキルエステル基等である。更に好ましくは、第3級アルキルエステル基である。
本発明の樹脂(B)は、酸分解性基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。酸分解性基を有する繰り返し単位としては下記一般式(AI)で表される繰り返し単位が好ましい。
Figure 2008248245
一般式(AI)に於いて、
Xa1は、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はヒドロキシメチル基を表す。
Rx1〜Rx3は、それぞれ独立に、アルキル基(直鎖若しくは分岐)又はシクロアルキル基(単環若しくは多環)を表す。
Rx1〜Rx3の少なくとも2つが結合して、シクロアルキル基(単環若しくは多環)を形成してもよい。
Rx1〜Rx3のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のものが好ましい。
Rx1〜Rx3のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環環状アルキル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環環状アルキル基が好ましい。
Rx1〜Rx3の少なくとも2つが結合して形成されるシクロアルキル基としてはシクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環環状アルキル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環環状アルキル基が好ましい。
Rx1がメチル基またはエチル基であり、Rx2とRx3とが結合して上述のシクロアルキル基を結合している様態が好ましい。
酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量は、ポリマー中の全繰り返し単位に対し、20〜50mol%が好ましく、より好ましくは25〜45mol%である。
好ましい酸分解性基を有する繰り返し単位の具体例を以下に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2008248245
酸分解性樹脂は、ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。ラクトン構造を有する基としては、ラクトン構造を有していればいずれの基でも用いることができるが、好ましくは5〜7員環ラクトン構造を有する基であり、5〜7員環ラクトン構造にビシクロ構造、スピロ構造を形成する形で他の環構造が縮環しているものが好ましい。下記一般式(LC1−1)〜(LC1−16)のいずれかで表されるラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位を有することがより好ましい。また、ラクトン構造を有する基が主鎖に直接結合していてもよい。好ましいラクトン構造としては(LC1−1)、(LC1−4)、(LC1−5)、(LC1−6)、(LC1−13)、(LC1−14)であり、特定のラクトン構造を用いることでラインエッジラフネス、現像欠陥が良好になる。
Figure 2008248245
ラクトン構造部分は、置換基(Rb2)を有していても有していなくてもよい。好ましい置換基(Rb2)としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、酸分解性基などが挙げられ、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、シアノ基、酸分解性基である。n2は、0〜4の整数を表す。n2が2以上の時、複数存在する(Rb2)は同一でも異なっていてもよく、また、複数存在する(Rb2)同士が結合して環を形成してもよい。
一般式(LC1−1)〜(LC1−16)のいずれかで表されるラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(AII)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
Figure 2008248245
一般式(AII)中、
Rb0は、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rb0のアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。Rb0のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。Rb0は、水素原子及びメチル基が好ましい。
Abは、単結合、アルキレン基、単環または多環の脂環炭化水素構造を有する2価の連結基、エーテル基、エステル基、カルボニル基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。好ましくは、単結合、−Ab1−CO2−で表される連結基である。
Ab1は、直鎖若しくは分岐状アルキレン基又は単環若しくは多環のシクロアルキレン基を表し、好ましくはメチレン基、エチレン基、シクロヘキシレン基、アダマンチレン基、ノルボルニレン基である。
Vは、一般式(LC1−1)〜(LC1−16)のうちのいずれかで表される構造を有する基を表す。
ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位は、通常光学異性体が存在するが、いずれの光学異性体を用いてもよい。また、1種の光学異性体を単独で用いても、複数の光学異性体混合して用いてもよい。1種の光学異性体を主に用いる場合、その光学純度(ee)が90以上のものが好ましく、より好ましくは95以上である。
ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位の含有量は、ポリマー中の全繰り返し単位に対し、15〜60mol%が好ましく、より好ましくは20〜50mol%、更に好ましくは30〜50mol%である。
ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2008248245
Figure 2008248245
Figure 2008248245
特に好ましいラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位としては、下記の繰り返し単位が挙げられる。最適なラクトン構造を選択することにより、パターンプロファイル、粗密依存性が良好となる。
Figure 2008248245
酸分解性樹脂は、極性基を有する繰り返し単位を有していることが好ましい。極性基としては、水酸基、シアノ基、アミド基、スルホンアミド基、カルボニル基、エステル基、スルホ基が挙げられ、水酸基、シアノ基がより好ましい。これにより基板密着性、現像液親和性が向上する。極性基を有する繰り返し単位は、極性基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位であることが好ましい。極性基で置換された脂環炭化水素構造の脂環炭化水素構造としてはアダマンチル基、ジアマンチル基、ノルボルナン基が好ましい。好ましい極性基で置換された脂環炭化水素構造としては、下記一般式(VIIa)〜(VIId)で表される部分構造が好ましい。
Figure 2008248245
一般式(VIIa)〜(VIIc)中、
2c〜R4cは、各々独立に、水素原子、水酸基又はシアノ基を表す。ただし、R2c〜R4cのうち少なくとも1つは水酸基又はシアノ基を表す。好ましくは、R2c〜R4cのうち1つまたは2つが水酸基で残りが水素原子である。一般式(VIIa)において、更に好ましくはR2c〜R4cのうち2つが水酸基で残りが水素原子である。
一般式(VIIa)〜(VIId)で表される部分構造を有する繰り返し単位としては、下記一般式(AIIa)〜(AIId)で表される繰り返し単位等を挙げることができる。
Figure 2008248245
一般式(AIIa)〜(AIId)中、
1cは、水素原子、メチル基、トリフロロメチル基又はヒドロキメチル基を表す。
2c〜R4cは、各々独立に、水素原子、水酸基又はシアノ基を表す。ただし、R2c〜R4cのうち少なくとも1つは水酸基又はシアノ基を表す。R2c〜R4cは、一般式(VIIa)〜(VIIc)に於けるR2c〜R4cと同義である。
極性基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位の含有量は、ポリマー中の全繰り返し単位に対し、5〜40mol%が好ましく、より好ましくは5〜30mol%、更に好ましくは10〜25mol%である。
一般式(AIIa)〜(AIId)で表される構造を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2008248245
酸分解性樹脂は、アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。アルカリ可溶性基としては、カルボキシル基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、ビスルスルホニルイミド基、α位が電子吸引性基で置換された脂肪族アルコールが挙げられ、カルボキシル基を有する繰り返し単位を有することがより好ましい。アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を有することによりコンタクトホール用途での解像性が増す。アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位としては、アクリル酸、メタクリル酸による繰り返し単位のような樹脂の主鎖に直接アルカリ可溶性基が結合している繰り返し単位、あるいは連結基を介して樹脂の主鎖にアルカリ可溶性基が結合している繰り返し単位、さらにはアルカリ可溶性基を有する重合開始剤や連鎖移動剤を重合時に用いてポリマー鎖の末端に導入、のいずれも好ましく、連結基は単環または多環の環状炭化水素構造を有していてもよい。特に好ましくはアクリル酸、メタクリル酸による繰り返し単位である。
アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位の含有量は、ポリマー中の全繰り返し単位に対し、1〜20mol%が好ましく、より好ましくは3〜15mol%、更に好ましくは5〜10mol%である。
アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位の具体例を以下に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2008248245
酸分解性樹脂は、上記の繰り返し構造単位以外に、ドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し構造単位を有することができる。
このような繰り返し構造単位としては、下記の単量体に相当する繰り返し構造単位を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これにより、酸分解性樹脂に要求される性能、特に、
(1)塗布溶剤に対する溶解性、
(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、
(4)膜べり(親疎水性、アルカリ可溶性基選択)、
(5)未露光部の基板への密着性、
(6)ドライエッチング耐性、
等の微調整が可能となる。
このような単量体として、例えばアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
その他にも、上記種々の繰り返し構造単位に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽和化合物であれば、共重合されていてもよい。
酸分解性樹脂において、各繰り返し構造単位の含有モル比はレジストのドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにはレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱性、感度等を調節するために適宜設定される。
本発明の組成物がArF露光用であるとき、ArF光への透明性の点から樹脂は芳香族基を有さないことが好ましい。
酸分解性樹脂として好ましくは、繰り返し単位のすべてが(メタ)アクリレート系繰り返し単位で構成されたものである。この場合、繰り返し単位のすべてがメタクリレート系繰り返し単位、繰り返し単位のすべてがアクリレート系繰り返し単位、メタクリレート系繰り返し単位/アクリレート系繰り返し単位混合のいずれのものでも用いることができるが、アクリレート系繰り返し単位が全繰り返し単位の50mol%以下であることが好ましい。
酸分解性樹脂としてより好ましくは、一般式(AI)で表される酸分解性基を有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位20〜50モル%、ラクトン構造を有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位20〜50モル%、極性基で置換された脂環炭化水素構造を有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位5〜30モル%有する共重合ポリマー、または更にその他の繰り返し単位を0〜20モル%有する共重合ポリマーである。
酸分解性樹脂は、前記の方法により重合される。各モノマーは公知の方法で合成可能であり、市販品を用いてもよい。
本発明に係る樹脂の重量平均分子量は、GPC法によりポリスチレン換算値として、好ましくは1,000〜200,000であり、更に好ましくは3,000〜20,000、最も好ましくは5,000〜15,000である。重量平均分子量を、1,000〜200,000とすることにより、耐熱性やドライエッチング耐性の劣化を防ぐことができ、且つ現像性が劣化したり、粘度が高くなって製膜性が劣化することを防ぐことができる。 分子量分布は通常1〜5であり、好ましくは1〜3、更に好ましくは1〜2の範囲のものが使用される。分子量分布の小さいものほど、解像度、レジスト形状が優れ、且つレジストパターンの側壁がスムーズであり、ラフネス性に優れる。
本発明のポジ型感光性組成物において、本発明に係わる全ての酸分解性樹脂の組成物全体中の配合量は、全固形分中50〜99.99質量%が好ましく、より好ましくは60〜99.0質量%である。
また、本発明において、酸分解性樹脂は、1種で使用してもよいし、複数併用してもよい。
酸の作用により分解する基を有さない樹脂
本発明のポジ型感光性組成物は、酸の作用により分解する基を有さない樹脂を含有してもよい。
「酸の作用により分解する基を有さない」とは、本発明のポジ型感光性組成物が通常用いられる画像形成プロセスにおいて酸の作用による分解性が無いかまたは極めて小さく、実質的に酸分解による画像形成に寄与する基を有さないことである。このような樹脂としてアルカリ可溶性基を有する樹脂、アルカリの作用により分解し、アルカリ現像液への溶解性が向上する基を有する樹脂が挙げられる。
酸の作用により分解する基を有さない樹脂としては、(メタ)アクリル酸誘導体および/又は脂環オレフィン誘導体から導かれる繰り返し単位を少なくとも1種有する樹脂が好ましい。
酸の作用により分解する基を有さない樹脂に含有されるアルカリ可溶性基としては、カルボキシル基、フェノール性水酸基、1位または2位が電子吸引性基で置換された脂肪族水酸基、電子吸引性基で置換されたアミノ基(例えばスルホンアミド基、スルホンイミド基、ビススルホニルイミド基)、電子吸引性基で置換されたメチレン基またはメチン基(例えばケトン基、エステル基から選ばれる少なくとも2つで置換されたメチレン基、メチン基)が好ましい。
酸の作用により分解する基を有さない樹脂に含有されるアルカリの作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基としては、ラクトン基、酸無水物基が好ましく、より好ましくはラクトン基である。
酸の作用により分解する基を有さない樹脂には、上記以外の他の官能基を有する繰り返し単位を有してもよい。他の官能基を有する繰り返し単位としては、ドライエッチング耐性、親疎水性、相互作用性などを考慮し、適当な官能基を導入することができる。他の繰り返し単位としては、水酸基、シアノ基、カルボニル基、エステル基などの極性官能基を有する構成単位、単環または、多環環状炭化水素構造を有する繰り返し単位、シリコン原子、ハロゲン原子、フロロアルキル基を有する繰り返し単位またはこれらの複数の官能基を有する繰り返し単位である。
好ましい酸の作用により分解する基を有さない樹脂の具体例を以下に示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2008248245
酸の作用により分解する基を有さない樹脂の添加量は、酸分解性樹脂に対し0〜30質量%であり、好ましくは0〜20質量%、更に好ましくは0〜15質量%である。
アルカリ可溶性基、親水基、酸分解性基から選ばれるすくなくとも1つを有する、分子量3000以下の溶解制御化合物
本発明のポジ型感光性組成物には、アルカリ可溶性基、親水基、酸分解性基から選ばれるすくなくとも1つを有する、分子量3000以下の溶解制御化合物(以下、「溶解制御化合物」ともいう)を加えてもよい。
溶解制御化合物としては、カルボキシル基、スルホニルイミド基、α位がフロロアルキル基で置換された水酸基などのようなアルカリ可溶性基を有する化合物、水酸基やラクトン基、シアノ基、アミド基、ピロリドン基、スルホンアミド基、などの親水性基を有する化合物、または酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基または親水性基を放出する基を含有する化合物が好ましい。酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基または親水性基を放出する基としてはカルボキシル基あるいは水酸基を酸分解性基で保護した基が好ましい。溶解制御化合物としては220nm以下の透過性を低下させないため、芳香環を含有しない化合物を用いるか、芳香環を有する化合物を組成物の固形分に対し20wt%以下の添加量で用いることが好ましい。
好ましい溶解制御化合物としてはアダマンタン(ジ)カルボン酸、ノルボルナンカルボン酸、コール酸などの脂環炭化水素構造を有するカルボン酸化合物、またはそのカルボン酸を酸分解性基で保護した化合物、糖類などのポリオール、またはその水酸基を酸分解性基で保護した化合物が好ましい。
本発明における溶解制御化合物の分子量は、3000以下であり、好ましくは300〜3000、更に好ましくは500〜2500である。
溶解制御化合物の添加量は、ポジ型感光性組成物の固形分に対し、好ましくは3〜40質量%であり、より好ましくは5〜20質量%である。
以下に溶解制御化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2008248245
塩基性化合物
本発明のポジ型感光性組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減あるいは、露光によって発生した酸の膜中拡散性を制御するために、塩基性化合物を含有することが好ましい。
塩基性化合物としては含窒素塩基性化合物、オニウム塩化合物を挙げることができる。
好ましい含窒素塩基性化合物構造として、下記一般式(A)〜(E)で示される部分構造を有する化合物を挙げることができる。
Figure 2008248245
一般式(A)に於いて、
250、R251及びR252は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル、炭素数3〜20のシクロアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基であり、ここでR250とR251は互いに結合して環を形成してもよい。これらは置換基を有していてもよく、置換基を有するアルキル基及びシクロアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基又は炭素数3〜20のアミノシクロアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基又は炭素数3〜20のヒドロキシシクロアルキル基が好ましい。これらはアルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を含んでも良い。
一般式(E)に於いて、
253、R254、R255及びR256は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基を示す。
好ましい化合物として、グアニジン、アミノピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピペラジン、アミノモルホリン、アミノアルキルモルフォリン、ピペリジンを挙げることができ、置換基を有していてもよい。更に好ましい化合物として、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造、アニリン構造又はピリジン構造を有する化合物、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体等を挙げることができる。
イミダゾール構造を有する化合物としてはイミダゾール、2、4、5−トリフェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール等があげられる。ジアザビシクロ構造を有する化合物としては1、4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1、5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナ−5−エン、1、8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンなどがあげられる。オニウムヒドロキシド構造を有する化合物としてはトリアリールスルホニウムヒドロキシド、フェナシルスルホニウムヒドロキシド、2−オキソアルキル基を有するスルホニウムヒドロキシド、具体的にはトリフェニルスルホニウムヒドロキシド、トリス(t−ブチルフェニル)スルホニウムヒドロキシド、ビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウムヒドロキシド、フェナシルチオフェニウムヒドロキシド、2−オキソプロピルチオフェニウムヒドロキシドなどがあげられる。オニウムカルボキシレート構造を有する化合物としてはオニウムヒドロキシド構造を有する化合物のアニオン部がカルボキシレートになったものであり、例えばアセテート、アダマンタン−1−カルボキシレート、パーフロロアルキルカルボキシレート等があげられる。トリアルキルアミン構造を有する化合物としては、トリ(n−ブチル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン等を挙げることができる。アニリン化合物としては、2,6−ジイソプロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリス(メトキシエトキシエチル)アミン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体としては、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン等を挙げることができる。
これらの塩基性化合物は、単独であるいは2種以上で用いられる。塩基性化合物の使用量は、ポジ型感光性組成物の固形分を基準として、通常0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。十分な添加効果を得る上で0.001質量%以上が好ましく、感度や非露光部の現像性の点で10質量%以下が好ましい。
フッ素及び/又はシリコン系界面活性剤
本発明のポジ型感光性組成物は、更に、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
本発明のポジ型感光性組成物がフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤を含有することにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを与えることが可能となる。
これらのフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布していても、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
フッ素及び/又はシリコン系界面活性剤の使用量は、ポジ型感光性組成物の全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
有機溶剤
本発明のポジ型感光性組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤に溶解して用いる。
使用し得る有機溶剤としては、例えば、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。
本発明において、有機溶剤としては、単独で用いても混合して用いても良いが、異なる官能基を有する2種以上の溶剤を含有する混合溶剤を用いることが好ましい。これにより素材の溶解性が高まり、経時におけるパーティクルの発生が抑制できるだけでなく、良好なパターンプロファイルが得られる。溶剤が含有する好ましい官能基としては、エステル基、ラクトン基、水酸基、ケトン基、カーボネート基が挙げられる。異なる官能基を有する混合溶剤としては以下の(S1)〜(S5)の混合溶剤が好ましい。
(S1)水酸基を含有する溶剤と、水酸基を含有しない溶剤とを混合した混合溶剤、
(S2)エステル構造を有する溶剤とケトン構造を有する溶剤とを混合した混合溶剤、
(S3)エステル構造を有する溶剤とラクトン構造を有する溶剤とを混合した混合溶剤、
(S4)エステル構造を有する溶剤とラクトン構造を有する溶剤と水酸基を含有する溶剤とを混合した混合溶剤、
(S5)エステル構造を有する溶剤とカーボネート構造を有する溶剤と水酸基を有する溶剤とを含有する混合溶剤。
これによりレジスト液保存時のパーティクル発生を軽減でき、また、塗布時の欠陥の発生を抑制することができる。
水酸基を含有する溶剤としては、例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸エチル等を挙げることができ、これらの内でプロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルがより好ましい。
水酸基を含有しない溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等を挙げることができ、これらの内で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチルがより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、シクロヘキサノンが特に好ましい。
ケトン構造を有する溶剤としてはシクロヘキサノン、2−ヘプタノンなどが挙げられ、好ましくはシクロヘキサノンである。
エステル構造を有する溶剤としてはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、酢酸ブチルなどが挙げられ、好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートである。
ラクトン構造を有する溶剤としてはγ−ブチロラクトンが挙げられる。
カーボネート構造を有する溶剤としてはプロピレンカーボネート、エチレンカーボネートが挙げられ、好ましくはプロピレンカーボネートである。
水酸基を含有する溶剤と水酸基を含有しない溶剤との混合比(質量)は、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜60/40である。水酸基を含有しない溶剤を50質量%以上含有する混合溶剤が塗布均一性の点で特に好ましい。
エステル構造を有する溶剤とケトン構造を有する溶剤との混合比(質量)は、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは40/60〜80/20である。エステル構造を有する溶剤を50質量%以上含有する混合溶剤が塗布均一性の点で特に好ましい。
エステル構造を有する溶剤とラクトン構造を有する溶剤との混合比(質量)は、70/30〜99/1、好ましくは80/20〜99/1、更に好ましくは90/10〜99/1である。エステル構造を有する溶剤を70質量%以上含有する混合溶剤が経時安定性の点で特に好ましい。
エステル構造を有する溶剤とラクトン構造を有する溶剤と水酸基を含有する溶剤を混合する際は、エステル構造を有する溶剤を30〜80質量%、ラクトン構造を有する溶剤を1〜20質量%、水酸基を含有する溶剤を10〜60質量%含有することが好ましい。
エステル構造を有する溶剤とカーボネート構造を有する溶剤と水酸基を含有する溶剤を混合する際は、エステル構造を有する溶剤を30〜80質量%、カーボネート構造を有する溶剤を1〜20質量%、水酸基を含有する溶剤を10〜60質量%含有することが好ましい。
これら溶剤の好ましい様態としてはアルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート(好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を含有する溶剤であり、より好ましくはアルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートと他の溶剤の混合溶剤であり、他の溶剤が水酸基、ケトン基、ラクトン基、エステル基、エーテル基、カーボネート基から選ばれる官能基、あるいはこれらのうちの複数の官能基を併せ持つ溶剤から選ばれる少なくとも1種である。特に好ましい混合溶剤は、乳酸エチル、γブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ブチル、シクロヘキサノンから選ばれる少なくとも1種とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの混合溶剤である。
最適な溶剤を選択することにより現像欠陥性能を改良することができる。
<その他の添加剤>
本発明のポジ型感光性組成物には、必要に応じてさらに染料、可塑剤、前記フッ素及び/又はシリコン系界面活性剤以外の界面活性剤、光増感剤、及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物等を含有させることができる。
本発明で使用できる現像液に対する溶解促進性化合物は、フェノール性OH基を2個以上、又はカルボキシ基を1個以上有する分子量1,000以下の低分子化合物である。カルボキシ基を有する場合は脂環族又は脂肪族化合物が好ましい。
これら溶解促進性化合物の好ましい添加量は、高分子化合物に対して2〜50質量%であり、さらに好ましくは5〜30質量%である。現像残渣抑制、現像時パターン変形防止の点で50質量%以下が好ましい。
このような分子量1000以下のフェノール化合物は、例えば、特開平4−122938号、特開平2−28531号、米国特許第4916210号、欧州特許第219294号等に記載の方法を参考にして、当業者において容易に合成することができる。
カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物の具体例としてはコール酸、デオキシコール酸、リトコール酸などのステロイド構造を有するカルボン酸誘導体、アダマンタンカルボン酸誘導体、アダマンタンジカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
本発明においては、前記フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を加えることもできる。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタン脂肪族エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪族エステル類等のノニオン系界面活性剤を挙げることができる。
これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
(パターン形成方法)
本発明のポジ型感光性組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤、好ましくは前記混合溶剤に溶解し、フィルター濾過した後、次のように所定の支持体上に塗布して用いる。フィルター濾過に用いるフィルターは0.1ミクロン以下、より好ましくは0.05ミクロン以下、更に好ましくは0.03ミクロン以下のポリテトラフロロエチレン製、ポリエチレン製、ナイロン製のものが好ましい。
例えば、ポジ型感光性組成物を精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布、乾燥し、感光性膜を形成する。
当該感光性膜に、所定のマスクを通して活性光線又は放射線を照射し、好ましくはベーク(加熱)を行い、現像、リンスする。これにより良好なパターンを得ることができる。
活性光線又は放射線の照射時に感光性膜とレンズの間に空気よりも屈折率の高い液体(液浸媒体)を満たして露光(液浸露光)を行ってもよい。これにより解像性を高めることができる。用いる液浸媒体としては空気よりも屈折率の高い液体であればいずれのものでも用いることができるが好ましくは純水である。また、液浸露光を行なう際に液浸媒体と感光性膜が直接触れ合わないようにするために感光性膜の上にさらにオーバーコート層を設けても良い。これにより感光性膜から液浸媒体への組成物の溶出が抑えられ、現像欠陥が低減する。
感光性膜を形成する前に、基板上に予め反射防止膜を塗設してもよい。
反射防止膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、アモルファスシリコン等の無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型のいずれも用いることができる。また、有機反射防止膜として、ブリューワーサイエンス社製のDUV30シリーズや、DUV−40シリーズ、シプレー社製のAR−2、AR−3、AR−5等の市販の有機反射防止膜を使用することもできる。
活性光線又は放射線としては、赤外光、可視光、紫外光、遠紫外光、X線、電子線等を挙げることができるが、好ましくは250nm以下、より好ましくは220nm以下の波長の遠紫外光、具体的には、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、X線、電子ビーム等であり、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUV(13nm)、電子ビームが好ましい。
現像工程では、アルカリ現像液を次のように用いる。ポジ型感光性組成物のアルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用することができる。
さらに、上記アルカリ現像液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
次に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
合成例1(重合方法A(重合停止剤を加えて重合停止する方法):樹脂RA−1−1の合成)
窒素気流下、シクロヘキサノン10.0gを80℃に加熱した。ここに、(1−1)10.2g(60.0mmol)、(1−2)14.1g(60mmol)、V−60(和光純薬製)1.78g(10.8mmol)をシクロヘキサノン97.3gに溶解させた溶液を6時間かけて滴下した。このとき、溶液中に(1−1)、(1−2)はそれぞれ6.21mmol、9.57mmol残存することが高速液体クロマトグラフィー測定より算出できた。滴下終了から1分後に、p−メトキシフェノール0.60g(4.8mmol)を加えて30℃まで放冷した後、20℃のメタノール水溶液(体積比メタノール:水=9:1)1000mLに添加し、析出した固体をろ過で採取した。この固体を40℃で真空乾燥し、樹脂RA−1−1が19.2g得られた。
Figure 2008248245
合成例2(重合方法A:樹脂RA−1−2の合成)
p−メトキシフェノール0.60g(4.8mmol)の添加を滴下終了の10分前に変えた以外は合成例1と同様の操作を行い、樹脂RA−1−2が18.1g得られた。
合成例3(重合方法A:樹脂RA−1−3の合成)
p−メトキシフェノール0.60g(4.8mmol)の添加を滴下終了から10分後に変えた以外は合成例1と同様の操作を行い、樹脂RA−1−3が20.1g得られた。
合成例4(重合方法A:樹脂RA−1−4の合成)
p−メトキシフェノール0.60g(4.8mmol)の添加を滴下終了から30分後に変えた以外は合成例1と同様の操作を行い、樹脂RA−1−4が21.2g得られた。
合成例5(重合方法A:樹脂RA−1−5の合成)
p−メトキシフェノール0.60g(4.8mmol)の添加を滴下終了から45分後に変えた以外は合成例1と同様の操作を行い、樹脂RA−1−5が21.2g得られた。
合成例6(重合方法A:樹脂RA−1−6の合成)
p−メトキシフェノールを2,6-シ゛-tert-フ゛チル-p-クレソ゛ールに変えた以外は合成例1と同様の操作を行い、樹脂RA−1−6が18.0g得られた。
合成例7(重合方法A:樹脂RA−1−7の合成)
p−メトキシフェノールを2,2,6,6-テトラメチルヒ゜ヘ゜リシ゛ン 1-オキシ フリーラシ゛カルに変えた以外は合成例1と同様の操作を行い、樹脂RA−1−7が18.3g得られた。
合成例8(重合方法A:樹脂RA−1−8の合成)
p−メトキシフェノールをヒト゛ロキノンに変えた以外は合成例1と同様の操作を行い、樹脂RA−1−8が18.8g得られた。
合成例9(重合方法A:樹脂RA−1−9の合成)
p−メトキシフェノールをニトロヘ゛ンセ゛ンに変えた以外は合成例1と同様の操作を行い、樹脂RA−1−9が18.2g得られた。
合成例10(重合方法A:樹脂RA−1'−1の合成)
p−メトキシフェノール0.60g(4.8mmol)の添加を滴下終了から60分後に変えた以外は合成例1と同様の操作を行い、樹脂RA−1'−1が21.6g得られた。
合成例11(重合方法E(重合停止工程を導入せずに重合する方法):RA−1'−2の合成)
p−メトキシフェノールを添加せずに滴下終了後から2時間加熱を行った以外は合成例1と同様の操作を行い、樹脂RA−1'−2が22.0g得られた。
合成例1〜11の重合挙動について、表1−1に示した。ここでいう「モノマー消費率」とは、滴下終了後の残存モノマー量に対する重合停止工程導入時までに消費されたモノマー量の百分率を表す。また、生成ポリマー組成比は滴下終了〜重合工程導入時までに生成したポリマーの組成比を表す。ただし、合成例2についてはp−メトキシフェノール添加時に重合反応が停止していたため、モノマー消費率は0%であった。
Figure 2008248245
合成例12(重合方法B(低温の溶剤と混合して重合停止する方法):樹脂RA−2の合成)
窒素気流下、シクロヘキサノン10.0gを3つ口フラスコに入れ、80℃に加熱した。これに、下記モノマー(2−1)11.9g(48.0mmol)、モノマー(2−2)6.10g(24.0mmol)、モノマー(2−3)10.1g(48.0mmol)、重合開始剤V−60(和光純薬製)1.58g(9.6mmol)をシクロヘキサノン107gに溶解させた溶液を6時間かけて滴下した。滴下終了時のモノマー(2−1)、(2−2)、(2−3)の残存量はそれぞれ6.11mmol、2.08mmol、8.92mmol(残存モノマーモル比(2−1):(2−2):(2−3)=35.7:12.2:52.1)であることが高速液体クロマトグラフィーにより測定できた。滴下終了から1分後に20℃のメタノール水溶液(体積比メタノール:水=9:1)1000mLに添加し、析出した固体をろ過で採取した。この固体を40℃で真空乾燥し、樹脂RA−2が20.2g得られた。
Figure 2008248245
合成例13(重合方法C(冷却して重合停止する方法):樹脂RA−3の合成)
窒素気流下、シクロヘキサノン10.0gを3つ口フラスコに入れ、80℃に加熱した。これに、下記モノマー(3−1)13.5g(60.0mmol)、モノマー(3−2)3.03g(12.0mmol)、モノマー(3−3)12.6g(48.0mmol)、重合開始剤V−60(和光純薬製)1.58g(9.6mmol)をシクロヘキサノン110gに溶解させた溶液を6時間かけて滴下した。滴下終了時のモノマー(3−1)、(3−2)、(3−3)の残存量はそれぞれ6.71mmol、1.12mmol、7.21mmol(残存モノマーモル比(3−1):(3−2):(3−3)=44.7:7.5:47.8)であることが高速液体クロマトグラフィーにより測定できた。滴下終了から1分後に、反応器を20℃の水浴にいれて冷却した。内温が30℃になった後、20℃のメタノール水溶液(体積比メタノール:水=9:1)1000mLに添加し、析出した固体をろ過で採取した。この固体を40℃で真空乾燥し、樹脂RA−3が21.1g得られた。
Figure 2008248245
合成例14(重合方法D(加熱したモノマー溶液に、モノマー溶液と開始剤を滴下して重合し、重合後に重合停止剤を加えて重合停止する方法):樹脂RA−4の合成)
窒素気流下、下記モノマー(4−1)0.68g(2.88mmol)、(4−2)0.086g(0.32mmol)及び(4−3)0.63g(3.2mmol)をシクロヘキサノン57.7gに溶解させた溶液を80℃に加熱した。(4−1)7.59g(32.0mmol)、(4−2)1.71g(6.4mmol)及び(4−3)5.03g(25.6mmol)、V−60(和光純薬製)0.84g(5.12mmol)をシクロヘキサノン54.6gに溶解させた溶液を6時間かけて滴下した。滴下終了時のモノマー(4−1)、(4−2)、(4−3)の残存量はそれぞれ2.87mmol、0.31mmol、3.21mmol(残存モノマーモル比(4−1):(4−2):(4−3)=44.9:4.9:50.2)であることが高速液体クロマトグラフィーにより測定できた。滴下終了から1分後に、p−メトキシフェノール0.60g(4.8mmol)を加えて30℃まで放冷した後、20℃のメタノール水溶液(体積比メタノール:水=9:1)1000mLに添加し、析出した固体をろ過で採取した。この固体を40℃で真空乾燥し、樹脂RA−4が11.2g得られた。
Figure 2008248245
表1−2に、重合方法、得られた樹脂の重量平均分子量、分散度を示した。
重合方法A:重合停止剤を加えて重合停止する方法
重合方法B:低温の溶剤と混合して重合停止する方法
重合方法C:冷却して重合停止する方法
重合方法D:加熱したモノマー溶液に、モノマー溶液と開始剤を滴下して重合し、重合後に重合停止剤を加えて重合停止する方法
重合方法E:モノマー溶液滴下終了後も重合を続ける方法
Figure 2008248245
実施例及び比較例
<レジスト評価1>
<レジスト調製>
下記表2に示す成分を溶剤に溶解させ固形分濃度8質量%の溶液を調製し、これを0.03ミクロンのポアサイズを有するポリエチレンフィルターでろ過してポジ型レジスト溶液を調製した。調製したポジ型レジスト溶液を下記の方法で評価し、結果は表2に示した。
<パターン形成方法>
スピンコーターにてヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上にブリューワーサイエンス社製反射防止膜DUV−42を600オングストローム均一に塗布し、100℃で90秒間ホットプレート上で乾燥した後、190℃で240秒間加熱乾燥を行った。その後、各ポジ型レジスト溶液をスピンコーターで塗布し120℃で60秒乾燥を行い160nmのレジスト膜を形成させた。
このレジスト膜に対し、マスクを通してArFエキシマレーザーステッパー(ASML社製 NA=0.75、ダイポール)で露光し、露光後直ぐに120℃で60秒間ホットプレート上で加熱した。さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、ラインパターンを得た。
<レジスト評価2>
<レジスト調整>
下記表2に示す成分、及び、表面疎水化樹脂Polymer―Aを塗布膜における純水の後退接触角が70〜75°になるように溶解させ固形分濃度8質量%の溶液を調整し、これを0.03μmのポアサイズを有するポリエチレンフィルターで濾過してポジ型レジスト溶液を調整した。
<パターン形成方法>
このレジスト膜に対し、マスクを通してArFエキシマレーザー液浸スキャナー(NA=0.85)を用い、液浸液としては超純水を用いて液浸露光を行った以外は、レジスト評価1と同様の手法を用い、ラインパターンを得た。
Figure 2008248245
<感度>
80nmのラインアンドスペース1/1のマスクパターンを再現する露光量を最適露光量(Eopt)とした。この値が小さいほど、感度が高い。
<ラインエッジラフネス>
ラインエッジラフネス(LER)の測定は、測長走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して120nmの孤立パターンを観察し、ラインパターンの長手方向のエッジが5μmの範囲についてエッジのあるべき基準線からの距離を測長SEM((株)日立製作所S−8840)により50ポイント測定し、標準偏差を求め、3σを算出した。値が小さいほど良好な性能であることを示す。
<露光ラチチュード(EL)>
線幅130nmのラインアンドスペースのマスクパターンを再現する露光量を最適露光量とし、露光量を変化させた際にパターンサイズが130nm±10%を許容する露光量幅を求め、この値を最適露光量で割って百分率表示した。値が大きいほど露光量変化による性能変化が小さく、露光ラチチュード(EL)が良好である。
結果を表2に示した。
Figure 2008248245
以下、表2中の略号を示す。
〔光酸発生剤〕
Figure 2008248245
〔塩基性化合物〕
DIA:2,6−ジイソプロピルアニリン
TEA:トリエタノールアミン
PEA:N−フェニルジエタノールアミン
〔界面活性剤〕
W−1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素系)
W−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素及びシリコン系)
W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)(シリコン系)
〔溶剤〕
S1:プロピレングリコールメチルエーテルアセテート
S2:2−ヘプタノン
S3:シクロヘキサノン
S4:プロピレングリコールメチルエーテル
表2から、本発明のポジ型感光性組成物は、感度が良好であり、露光ラチチュード、ラインエッジラフネスに優れることが明らかである。
モノマー成分の消費速度に関する概念図。

Claims (5)

  1. 二種類以上のモノマーを含有するモノマー溶液を加熱した溶剤に滴下して重合する工程と、モノマー溶液の滴下終了前もしくは後に重合を停止させる工程、を含むことを特徴とする酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂の製造方法。
  2. 重合を停止させる工程が、モノマー溶液の滴下終了後に行われることを特徴とする請求項1に記載の酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法で製造されたことを特徴とする酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂。
  4. (A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び
    (B)請求項3に記載の酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解速度が増大する樹脂
    を含有することを特徴とするポジ型感光性組成物。
  5. 請求項4に記載のポジ型感光性組成物により、膜を形成し、該膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成法。
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