JP2004035695A - ゴム組成物およびそれを用いたoa機器部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで、経時的に硬度や電気抵抗の変動を生じることが殆どなく、圧縮永久歪み特性に優れているゴム組成物およびそれを用いたOA機器部材を提供する。
【解決手段】下記の(A)を主成分とし、下記の(B)および(C)を含有するゴム組成物とする。そして、上記ゴム組成物を用いてOA機器部材を形成する。
(A)エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体を主要成分とするポリマーであって、その第三成分であるジエンモノマーとして、エチリデンノルボルネン、ヘキサジエン、オクタジエンのいずれか一つが用いられているポリマー。
(B)ヒドロシリル架橋剤。
(C)0価の白金錯体。
【選択図】なし
【解決手段】下記の(A)を主成分とし、下記の(B)および(C)を含有するゴム組成物とする。そして、上記ゴム組成物を用いてOA機器部材を形成する。
(A)エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体を主要成分とするポリマーであって、その第三成分であるジエンモノマーとして、エチリデンノルボルネン、ヘキサジエン、オクタジエンのいずれか一つが用いられているポリマー。
(B)ヒドロシリル架橋剤。
(C)0価の白金錯体。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に、電子写真複写機、プリンター、ファクシミリ等のOA(オフィス・オートメイション:Office Automation )機器の各種部材に用いられるゴム組成物およびそれを用いたOA機器部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンター、ファクシミリ等のOA機器に用いられる部材(例えば、クリーニングブレード、中間転写ベルト、現像ロール、帯電ロール、給紙ロール、層形成ブレード、トナー供給ロール等)の形成材料として、従来から、シリコーンゴム,エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM),イソプレンゴム(IR),ブタジエンゴム(BR),スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等の各種ゴム材料が用いられている。なかでも、IR,BR,SBR等を主成分としヒドロシリル架橋剤を含有するゴム組成物は、成形性や圧縮永久歪み特性に優れており、OA機器部材の形成材料として好適に用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように好適とされるゴム組成物を用いてOA機器部材を作製した場合、先に述べたような優れた特性が得られるものの、その使用状況(保存状況も含む)によっては、経時的に、硬度が高くなったり、電気抵抗が変動しやすくなる傾向が見られるため、この点において改善の余地がある。また、このような不都合は、ゴム組成物中に老化防止剤(酸化防止剤)を添加することにより抑えることができるものの、そのことにより、ブルームの発生といった問題が新たに生じるおそれがある。
【0004】
一方、上記のような問題を生じず、優れた弾性を有するゴム組成物として、例えば、特殊なEPDMとヒドロシリル架橋剤とを含有するゴム組成物が提案されている(特開2001−31816公報)。このゴム組成物は、圧縮永久歪み特性にも優れているため、OA機器部材の形成材料として用いることにより、良好な複写画像を得ることができる。しかしながら、上記特殊なEPDMは、特殊な合成法構築や原料選定を要するため、通常のEPDMのように安価な材料とは成り得ず、商業ベースで利用するには汎用的でないといった難点を有する。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、低コストで、経時的に硬度や電気抵抗の変動を生じることが殆どなく、圧縮永久歪み特性に優れているゴム組成物およびそれを用いたOA機器部材の提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、下記の(A)を主成分とし、下記の(B)および(C)を含有するゴム組成物を第1の要旨とし、上記ゴム組成物を用いて形成されてなるOA機器部材を第2の要旨とする。
(A)エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体を主要成分とするポリマーであって、その第三成分であるジエンモノマーとして、エチリデンノルボルネン、ヘキサジエン、オクタジエンのいずれか一つが用いられているポリマー。
(B)ヒドロシリル架橋剤。
(C)0価の白金錯体。
【0007】
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた。その過程で、安価な材料である通常のEPDMをヒドロシリル架橋すると好結果が得られるのではないかと想起した。しかしながら、通常のEPDMをヒドロシリル架橋することが困難であることは、特開2001−31816公報の記載内容からも判るように技術常識であったため、本発明者らは、この技術常識を打破すべく、ゴム組成物中の反応触媒を中心に、さらに鋭意研究を重ねた。その結果、上記(C)の0価の白金錯体、つまり、ヒドロシリル化反応の活性が高い白金錯体を反応触媒として用い、それとともに、ゴム組成物の主成分として、汎用性が高く、しかも安価な所定のEPDMを主要成分とするポリマー〔上記(A)〕を用い、さらに上記(B)のヒドロシリル架橋剤を用いて、目的とするゴム組成物を調製すれば、低コスト化を図りつつ、経時的な物性変化が殆どなく圧縮永久歪み等の特性に優れたものが得られるようになることを見出し、本発明に到達した。
【0008】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
【0009】
本発明のゴム組成物は、所定のEPDMを主要成分とするポリマー(A)を主成分とし、ヒドロシリル架橋剤(B)および0価の白金錯体(C)を含有するものである。そして、本発明のOA機器部材は、上記ゴム組成物を用いて所定の各種形状に成形されてなるものである。ここで「主成分」とは、組成物の特性に大きな影響を与えるもののことであり、通常は、全体の50重量%以上を意味する。
【0010】
上記(A)のポリマーの主要成分である所定のEPDMとしては、先に述べたように、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体を主要成分とするポリマーであって、その第三成分であるジエンモノマーとして、エチリデンノルボルネン、ヘキサジエン、オクタジエンのいずれか一つが用いられているポリマーが使用される。なかでも、エチリデンノルボルネンを第三成分とするEPDMが、架橋速度が速く、しかも物性のバランスがとれている点において好適に用いられる。また、上記(A)の所定のポリマー(EPDM)が液状のものであると、その流動性により、成形性に優れるようになるため、好ましい。このような液状のものとしては、具体的には、ユニロイヤルケミカル社製のTRILENE 67等があげられる。
【0011】
なお、上記所定のポリマー(A)は、上記所定のEPDMとともに、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ヒドリンゴム(CO,ECO)、アクリルゴム(ACM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等のゴムをブレンドしたものであってもよい。このように、所定のEPDMとゴムとのブレンドポリマーを用いると、物性や導電性の調整がしやすくなるため、好ましい。上記ゴムのなかでも、ブタジエンゴムやスチレン−ブタジエンゴムをブレンドすると、強度が向上し、ヒドリンゴムやアクリルゴムをブレンドすると、導電性の制御といった利点が得られるため、好ましい。なお、上記ゴムの配合割合は、所定のポリマー(A)全体量の50重量%以下の範囲に設定しブレンドすることが好ましい。
【0012】
上記所定のポリマー(A)とともに用いられるヒドロシリル架橋剤(B)としては、特に限定はなく、分子中にヒドロシリル基を有するものがあげられる。なお、上記ヒドロシリル基とは、珪素原子の4つの結合手のうち少なくとも1つに水素原子が結合したものをいう。
【0013】
上記ヒドロシリル架橋剤(B)のなかでも、上記所定のポリマー(A)への相溶性が良好となり、圧縮永久歪みやゴムの保存性(硬度)が向上する点で、下記の一般式(1)〜(3)で表されるヒドロシリル化合物が好適に用いられる。
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】
上記一般式(1)〜(3)において、R1 で表される炭素数2〜20の炭化水素基としては、特に限定はなく、例えば、アルキル基、フェニル基、エーテル基(例えば、アルコキシ基、アリールオキシ基)等があげられる。なかでも、上記所定のポリマー(A)との相溶性の点で、下記の一般式(4)で表される炭化水素基が好適に用いられる。
【0018】
【化8】
【0019】
上記一般式(4)で表される炭化水素基のなかでも、フェニル基、フェニルメチル基、フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基が好ましく、特に好ましくはフェニル基、2−フェニルプロピル基である。
【0020】
そして、前記一般式(1)で表されるヒドロシリル化合物のなかでも、下記の構造式(5)〜(7)で表されるものが、本発明におけるヒドロシリル架橋剤(B)として好適に用いられる。
【0021】
【化9】
【0022】
【化10】
【0023】
【化11】
【0024】
また、前記一般式(2)で表されるヒドロシリル化合物のなかでも、下記の構造式(8)で表されるものが、本発明におけるヒドロシリル架橋剤(B)として好適に用いられる。
【0025】
【化12】
【0026】
さらに、前記一般式(3)で表されるヒドロシリル化合物のなかでも、下記の構造式(9)で表されるものが、本発明におけるヒドロシリル架橋剤(B)として好適に用いられる。
【0027】
【化13】
【0028】
そして、本発明におけるヒドロシリル架橋剤(B)、例えば、前記構造式(5)で表されるヒドロシリル化合物は、下記に示す反応によって製造することができる。
【0029】
【化14】
【0030】
上記反応温度は、通常、80〜200℃の範囲に設定され、好ましくは100〜150℃である。
【0031】
上記反応に用いる触媒としては、白金、塩化白金酸、白金オレフィン錯体、白金ビニルシロキサン錯体等の公知のヒドロシリル化触媒があげられ、これらのなかでも塩化白金酸が好適に用いられる。
【0032】
なお、上記構造式(5)で表される以外のヒドロシリル架橋剤(B)も、上記反応に準じて製造することができる。
【0033】
本発明における上記ヒドロシリル架橋剤(B)の配合割合は、上記所定のポリマー(A)100重量部(以下「部」と略す)に対して、1〜15部の範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは2〜8部である。すなわち、1部未満であると、架橋が充分に行われないため、強度や圧縮永久歪みが悪くなり、逆に15部を超えると、架橋が進みすぎ、硬くて脆くなったり、ポットライフが短くなるからである。
【0034】
本発明のゴム組成物は、上記所定のポリマー(A)およびヒドロシリル架橋剤(B)とともに、0価の白金錯体(C)を必須成分として含有する。上記0価の白金錯体は、先にも述べたように、ヒドロシリル化反応の活性が非常に高く、具体的には、白金−カルボニル錯体、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体、白金−シクロビニルメチルシロキサン錯体、白金−オクタナル/オクタノール錯体、白金−オクタビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン錯体等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0035】
上記0価の白金錯体(C)の配合割合は、上記所定のポリマー(A)100部に対して、白金量で0.0003〜0.05部の範囲内に設定することが好ましい。すなわち、上記0価の白金錯体(C)の配合割合が白金量で0.0003部未満であると、架橋が充分に行われないため、強度や圧縮永久歪みが悪くなるからである。逆に、上記0価の白金錯体(C)の配合割合が白金量で0.05部を超えると、コストアップにつながったり、また、架橋が速くなり過ぎるために成型−加工が制御しにくくなるからである。
【0036】
なお、本発明のゴム組成物には、上記(A)〜(C)成分に加えて、下記の一般式(a)で表される化合物を適宜配合すると、圧縮永久歪み特性を更に改良することができるため、好ましい。
【0037】
【化15】
【0038】
上記一般式(a)において、Aで表される2価の有機基としては、特に限定はないが、飽和炭化水素から誘導される2価の有機基、アルキレンオキサイドから誘導される2価の有機基およびアクリル系単量体から誘導される2価の有機基からなる群から選ばれた少なくとも一つが好ましい。
【0039】
また、上記一般式(a)において、Xで表されるアルケニル基としては、特に限定はないが、ビニル基(CH2 =CH−)、アリル基(CH2 =CHCH2 −)等が好ましい。なお、両末端のアルケニル基は、互いに同一であっても異なっていてもよいが、互いに同一である方が好ましい。
【0040】
上記一般式(a)で表される化合物としては、具体的には、両末端にアリル基を有するポリイソブチレン系化合物(鐘淵化学工業社製、EPION600A)、両末端にアリル基を有するポリプロピレングリコール(PPG)系化合物(鐘淵化学工業社製、サイリルACX004A)等が好適に用いられる。
【0041】
上記一般式(a)で表される化合物の数平均分子量(Mn)は、500〜80,000の範囲が好ましく、特に好ましくは、5,000〜30,000である。
【0042】
上記一般式(a)で表される化合物の配合割合は、前記所定のポリマー(A)100部に対して、1〜50部の範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは2〜20部である。すなわち、1部未満であると、共架橋の効果が減少し、逆に50部を超えると、相溶性が悪化し、強度が低下するからである。
【0043】
また、本発明のゴム組成物に、パーオキサイド等のラジカル重合剤を適宜添加すると、ラジカルを発生させ、架橋点が増やせるため、硬度の制御がしやすくなり、好ましい。
【0044】
さらに、本発明のゴム組成物に、発泡剤を配合すると、適度に弾性が得られ、OA機器部材として優れた性能を発揮することができるようになるため、好ましい。
【0045】
そして、本発明のゴム組成物には、上記各成分に加えて、カーボンブラック等の導電剤、炭酸カルシウム,マイカ,シリカ,グラファイト等の充填材、可塑剤、オイル、架橋促進剤、架橋遅延剤、老化防止剤、酸化亜鉛や酸化チタン等の着色剤等を適宜配合してもよい。
【0046】
本発明のゴム組成物は、例えば、つぎのようにして調製することができる。すなわち、まず、前記所定のポリマー(A)および0価の白金錯体(C)を適宜の割合で配合して主剤ゴムを調製するとともに、前記所定のポリマー(A)およびヒドロシリル架橋剤(B)を含む硬化剤ゴムを調製する。なお、必要に応じて、他の成分を、上記主剤ゴム中および硬化剤ゴム中にそれぞれ添加する。そして、使用に際し、主剤ゴムと硬化剤ゴムとを混合することにより調製することができる。このように、本発明のゴム組成物は、貯蔵安定性の観点から、主剤ゴムと硬化剤ゴムを別々に保存し、使用の際に両ゴムを混合して調製することが好ましい。
【0047】
ここで、本発明のゴム組成物を用いてなる現像ロールの一例を図1に示す。この現像ロールは、軸体1の外周面に沿ってベースゴム層2が形成され、上記ベースゴム層2の外周面に中間層3が形成され、さらに上記中間層3の外周面に表層4が形成されて構成されている。そして、上記現像ロールは、上記ベースゴム層2が特殊な組成物(本発明のゴム組成物)を用いて形成されていることが最大の特徴である。
【0048】
上記軸体1は特に制限するものではなく、例えば、金属製の中実体からなる芯金や、内部を中空にくり抜いた金属製の円筒体等が用いられる。そして、その材料としては、ステンレス、アルミニウム、鉄にメッキを施したもの等があげられる。なお、必要に応じて、上記軸体1上に接着剤、プライマー等を塗布してもよく、また上記接着剤、プライマー等は必要に応じて導電化してもよい。
【0049】
上記軸体1の外周面に形成されるベースゴム層2は、先にも述べたように、特殊な組成物(本発明のゴム組成物)を用いて形成されている。すなわち、所定のポリマー(A)を主成分とし、ヒドロシリル架橋剤(B)および0価の白金錯体(C)を所定量含有するゴム組成物である。
【0050】
また、上記ベースゴム層2の外周面に形成される中間層3の形成材料としては、特に限定はなく、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ポリウレタン系エラストマー、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、ヒドリンゴム(ECO,CO)、ナイロン等があげられる。なかでも、接着性およびコーティング液の安定性の点から、NBRが好適に用いられる。
【0051】
なお、上記中間層3形成材料には、必要に応じて、導電剤、架橋剤、架橋促進剤、ステアリン酸、ZnO(亜鉛華)、軟化剤等を配合することも可能である。上記導電剤としては、カーボンブラック、グラファイト、チタン酸カリウム、酸化鉄、c−TiO2 、c−ZnO、c−酸化インジウム、イオン導電剤(第四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤等)等があげられる。なお、上記「c−」は、導電性を有するという意味である。
【0052】
さらに、上記中間層3の外周面に形成される表層4の形成材料としては、特に限定はなく、例えば、ポリウレタン系エラストマー、アクリルポリマー、ポリアミド等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0053】
なお、上記表層4形成材料には、必要に応じて、導電剤、硬化剤等を配合することも可能である。
【0054】
そして、上記現像ロールは、例えば、つぎのようにして作製することができる。すなわち、まず、前記ベースゴム層2形成材料となるポリマー組成物(主剤ゴムおよび硬化剤)を、前記と同様の方法で作製する。また、前記中間層3形成材料用の各成分をロール等の混練機を用いて混練し、この混合物に有機溶剤を加えて混合、攪拌することにより、中間層3形成材料(コーティング液)を作製する。さらに、上記方法に従い、表層4形成材料(コーティング液)を作製する。
【0055】
ついで、軸体となる芯金をセットした射出成形用金型内に、上記ベースゴム層形成材料となる主剤ゴムおよび硬化剤を充填し、所定の条件で加熱架橋を行う。その後、脱型して、軸体の外周面に沿ってベースゴム層が形成されたベースロールを製造する。ついで、上記ベースゴム層の外周面に、上記中間層形成材料(コーティング液)を塗布して中間層を形成する。さらに、上記中間層の外周面に、上記表層形成材料(コーティング液)を塗布して表層を形成する。このようにして、ベースゴム層の外周面に中間層が形成され、その外周面に中間層が形成され、さらにその外周面に表層が形成された3層構造の現像ロール(図1参照)を作製することができる。
【0056】
なお、上記ベースゴム層2の成形方法は、射出成形法に限定されるものではなく、注型成形法やプレス成形後、研磨する方法により作製しても差し支えない。また、上記コーティング液の塗布方法は、特に制限するものではなく、従来公知のディッピング法、スプレーコーティング法、ロールコート法等があげられる。
【0057】
本発明のゴム組成物は、上述の例のように現像ロールのベースゴム層の形成材料に好適であるが、これに限定するものではなく、帯電ロール、トナー供給ロール、給紙ロール等のOA機器用の各種ロールや、さらには、中間転写ベルト等の無端ベルトや、クリーニングブレード、層形成ブレード等のブレード材といったOA機器部材にも適用することができる。その際、上記列記したOA機器部材における本発明のゴム組成物の使用は、一部であっても、OA機器部材全体であってもよい。また、上述の現像ロールの例では、本発明のゴム組成物が、ベースゴム層の形成材料として用いられているが、これに限定するものではなく、例えば、本発明のゴム組成物をメチルエチルケトン等の溶剤に溶かして塗料化し、これを塗布することにより中間層や表層を形成してもよい。また、上述の現像ロールの例では3層構造であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、適宜の数の層が形成される。
【0058】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
【0059】
まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す材料を準備した。
【0060】
〔EPDM▲1▼(A成分)〕
エチリデンノルボルネンを4%含有するEPDM(住友化学社製、エスプレン502)
【0061】
〔EPDM▲2▼(A成分)〕
エチリデンノルボルネンを9%含有する液状EPDM(ユニロイヤル社製、トライレンcp67)
【0062】
〔ブタジエンゴム(BR)▲1▼〕
JSR社製、BR02LL
【0063】
〔ブタジエンゴム(BR)▲2▼〕
JSR社製、LIR300
【0064】
〔イソプレンゴム(IR)〕
クラレ社製、クラプレンIR−10
【0065】
〔スチレン−ブタジエンゴム(SBR)〕
日本ゼオン社製、ニポール1502
【0066】
〔ヒドリンゴム(CO)〕
日本ゼオン社製、ゼクロンCHR1100
【0067】
〔ヒドリンゴム(ECO)〕
ダイソー社製、エピクロマーCG105
【0068】
〔アクリルゴム(ACM)〕
日信化学社製、RV2540
【0069】
〔クロロプレンゴム(CR)〕
電気化学工業社製、デンカクロロプレンM31
【0070】
〔アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)〕
日本ゼオン社製、ニポールDN201
【0071】
〔ポリイソブチレン〕
両末端にアリル基を有するポリイソブチレン(鐘淵化学工業社製、EPION600A)
【0072】
〔カーボンブラック〕
電気化学工業社製、デンカブラックHS−100
【0073】
〔酸化防止剤〕
大内新興化学社製、ノクラックNS6
【0074】
〔ヒドロシリル架橋剤▲1▼(B成分)〕
TSF484、GE東芝シリコーン社製
【0075】
〔ヒドロシリル架橋剤▲2▼(B成分)〕
前記化学式(5)で表されるヒドロシリル架橋剤
【0076】
〔ラジカル重合剤(パーオキサイド)〕
パーブチルP40、日本油脂社製
【0077】
〔発泡剤〕
4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)
【0078】
〔反応遅延剤〕
アセチレンアルコール〔3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール(DMHO)〕
【0079】
〔0価の白金錯体(C成分)〕
Gelest社製、SIP 6831.0
【0080】
〔白金触媒〕
塩化白金酸(ヘキサクロロ白金酸六水和物、和光純薬社製)
【0081】
【実施例1〜13、比較例1〜4】
下記の表1〜表3に示す各成分を同表に示す割合で配合し、これらをロールを用いて混練して、ゴム組成物を調製した。
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】
【表3】
【0085】
このようにして得られた実施例品および比較例品の組成物を用いて、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表4〜表6に併せて示した。
【0086】
〔硬度〕
各ゴム組成物を180℃×20分間加熱架橋してなるゴムシートの硬度を、JIS K 6253のデュロメータAタイプに準じて測定した。なお、発泡体である実施例4,実施例10,比較例3については、発泡倍率が3.5倍となるよう成型・架橋したシートを用いた。
【0087】
〔圧縮永久歪み〕
各ゴム組成物からなるゴムシートの圧縮永久歪みを、JIS K 6262に準じて測定した。なお、測定条件は温度70℃、試験時間168時間、圧縮率25%で行った。
【0088】
〔反発弾性〕
JIS K 6255に準じて行った。
【0089】
〔電気抵抗〕
各ゴム組成物からなるゴムシートの表・裏両面に10mm角のシルバーペーストを塗布し、これを電極として、1Vの電圧を印加した時の電気抵抗(Ω・cm)を測定した。
【0090】
〔ブルーム性〕
各ゴム組成物からなるゴムシートを常温にて1週間放置した後、その表面を目視にて観察し、ブルーム(老化防止剤のブルーム)の有無を評価した。すなわち、ブルームが確認されなかったものを○、ブルームが確認されたものを×として評価した。
【0091】
〔電気抵抗変化〕
各ゴム組成物からなるゴムシートを老化オーブン(内部温度100℃)に投入したまま1カ月間放置し、その後、このゴムシートに、先に述べたのと同様に10mm角のシルバーペーストを塗布して電気抵抗を測定し、初期の電気抵抗に対する変化量を読み取り、評価した。すなわち、上記変化量が1桁未満であるものを○、上記変化量が1桁以上であるものを×として評価した。
【0092】
〔長期保管性〕
各ゴム組成物からなるゴムシートを老化オーブン(内部温度100℃)に投入したまま1カ月間放置し、硬さ(デュローメータA)変化率を測定し、評価した。すなわち、上記硬さ変化率が10%未満であるものを○、上記硬さ変化率が10%以上であるものを×として評価した。
【0093】
【表4】
【0094】
【表5】
【0095】
【表6】
【0096】
上記結果から、実施例のゴム組成物は、ブルームを生じず、また、経時的に電気抵抗や硬度の変化を生ずることも殆どなく、物性の安定性に優れていることがわかる。
【0097】
これに対して、比較例1,3では、ゴム組成物中の酸化防止剤(老化防止剤)に起因するブルームがみられ、また、比較例2では、経時的に電気抵抗や硬度が変化しやすく、物性の安定性に乏しいことがわかる。さらに、比較例4では、EPDMと通常の白金触媒との組み合わせにより、架橋不足のため、硬度が低く、圧縮永久歪みが著しく悪いといった問題が生じていることがわかる。
【0098】
また、このようにして得られた実施例および比較例のゴム組成物を用いて、下記に示すように各OA機器部材(クリーニングブレード、中間転写ベルト、現像ロール、帯電ロール、給紙ロール、層形成ブレード、トナー供給ロール)を作製し、それぞれの基準に従い、各OA機器部材の特性評価を行った。これらの結果を、後記の表7〜9に併せて示した。
【0099】
〔クリーニングブレード特性〕
各ゴム組成物を、金具が配置されたクリーニングブレード用成形型に注型し、140℃の条件で硬化させた。そして、得られた金具付き硬化体を脱型し、所定の形状に加工して、クリーニングブレードを作製した。このようにして得られたクリーニングブレードを、70℃雰囲気下に168時間放置した後、ヒューレッドパッカード社製レーザービームプリンターLJ4000に組み込み、文字画像を1枚(A4印字部分5%原稿使用)画出し毎に数秒間停止させる方法により6000枚耐久試験を行った後、ブレード表面に生じた摩耗深さを、表面粗さ計サーフコム(東京精密社製)で測定した。その結果、摩耗深さが20μm未満であったものを○、20〜80μmの範囲内であったものを△、80μmを超えていたものを×として評価した。
【0100】
〔中間転写ベルト特性〕
各ゴム組成物を3層構造の中間層形成材料として用いた中間転写ベルト(無端ベルト)を作製した。すなわち、まず、Poly(Vd−TFE)(カイナーSL、エルフ・アトケム・ジャパン社製)100部をアセトンに溶解した後、c−TiO2 (チタンブラック13M、三菱マテリアル社製)50部を添加し、サンドミルで攪拌・分散し、コーティング液Aを調製し、上記コーティング液Aからなる厚み100μmの内層と、各ゴム組成物からなる厚み150μmの中間層と、上記コーティング液Aからなる厚み100μmの表層とからなる、3層構造の中間転写ベルトを作製した。このようにして得られた中間転写ベルトを、市販のカラー複写機にセットし、温度32℃、湿度85%の雰囲気下に2週間放置し、画像評価を行った。そして、かすれやとぎれ、すじのないものを○、100μm以下のすじ又はかすれやとぎれの発生がみられたものを△、ヘタリやへこみによるムラ(すじ)が発生したものを×とした。
【0101】
〔現像ロール特性〕
各ゴム組成物を、軸体である芯金(直径10mm、SUS304製)をセットした射出成形用金型内に注型し、150℃×45分の条件で加熱した後、脱型して、軸体の外周面に沿ってベース層(厚み5mm)を形成した。つぎに、下記の構造式(10)に示すシリコーングラフトアクリルポリマー100部と、カーボンブラック(デンカブラックHS−100、電気化学工業社製)10部と、硬化剤(バーノックDN955、大日本インキ化学工業社製)30部とを混合・攪拌し、コーティング液Bを調製し、これを上記ベース層の表面に塗布して表層(厚み20μm)を形成し、軸体の外周面にベース層が形成され、その外周面に表層が形成されてなる現像ロールを作製した。
【0102】
【化16】
【0103】
このようにして得られた各現像ロールを、70℃雰囲気下に168時間放置した後、市販の複写機に組み込み、ハーフトーン画出し評価を行った。すなわち、マクベス濃度計にて濃度を測定し、最大値と最小値との差が0.1未満であるものを○、0.1〜0.3の範囲内であるものを△、0.3を超えるものを×として評価した。
【0104】
〔帯電ロール特性〕
各ゴム組成物を、軸体である芯金(直径10mm、SUS304製)をセットした射出成形用金型内に注型し、150℃×45分の条件で加熱した後、脱型して、軸体の外周面に沿ってベース層(厚み3mm)を形成した。つぎに、Poly(Vd−TFE)(カイナーSL、エルフ・アトケム・ジャパン社製)100部と、カーボンブラック(デンカブラックHS−100、電気化学工業社製)10部とをアセトンに溶解した後、サンドミルで混合・攪拌分散し、コーティング液Bを調製し、これを上記ベース層の表面に塗布して表層(厚み30μm)を形成し、軸体の外周面にベース層が形成され、その外周面に表層が形成されてなる帯電ロールを作製した。
【0105】
このようにして得られた各帯電ロールを、SUSロール(直径10mm)に押し当て量1mmで押し当て、70℃雰囲気下に168時間放置した後、市販のレーザービームプリンターに組み込み、ハーフトーン画像で白すじ状のムラが発生したものを×、マクベス濃度計で0.3以下の濃度差のムラが発生したものを△、ムラが発生しなかったものを○として評価した。
【0106】
〔給紙ロール特性〕
各ゴム組成物を、軸体である芯金(直径5mm、SUS304製)をセットしたロール成形用金型に注型し、150℃×45分の条件で加熱した後、脱型し、表面を研磨加工して、単層構造の給紙ロール(厚み4mm)を作製した。このようにして得られた給紙ロールを、SUSロール(直径10mm)に押し当て量1mmで押し当て、70℃雰囲気下に168時間放置した後、市販の複写機に装着して、常温常湿環境下で給紙時に重送が発生するものを×、発生しないものを○として評価した。
【0107】
〔層形成ブレード特性〕
各ゴム組成物を、金具が配置された層形成ブレード用成形型に注型し、140℃の条件で硬化させた。そして、得られた金具付き硬化体を脱型し、所定の形状に加工して、層形成ブレードを作製した。このようにして得られた層形成ブレードを、70℃雰囲気下に168時間放置した後、ヒューレッドパッカード社製レーザービームプリンターLJ4000に組み込み、ハーフトーン画像でブレードによる掻き取り不足によるすじ(ムラ)が発生したものを×、100μm以下のすじの発生がみられたものを△、すじが発生しなかったものを○として評価した。
【0108】
〔トナー供給ロール特性〕
各ゴム組成物を、軸体である芯金(直径6mm、SUS304製)をセットしたロール成形用金型に注型し、150℃×45分の条件で加熱することにより発泡硬化させた。その後、脱型して、表面を研磨し、軸体の外周面に沿って発泡ゴム層(厚み5mm)が形成されてなるトナー供給ロールを作製した。このようにして得られたトナー供給ロールを、70℃雰囲気下に168時間放置した後、レーザービームプリンターに組み込み、平均粒子径7〜9μmのトナーを使用して、低温低湿(15℃×10%)条件下において5%印字で5000枚プリントし、初期画像と5000枚プリント後の画像とを、キャノン社製のLBP2100によりベタ画像において比較評価した。すなわち、画像の濃度低下が10%未満で、すじの発生がみられないものを○、画像の濃度低下が10%より大きく、すじの発生が顕著にみられるものを×として評価した。
【0109】
【表7】
【0110】
【表8】
【0111】
【表9】
【0112】
上記結果から、実施例品は、熱変性等の経時的変性を受けにくく、優れた効果が持続し、OA機器部材として優れた評価が得られていることがわかる。
【0113】
これに対して、比較例品は、実施例品に比べ、熱変性等の経時的変性を受けやすく、OA機器部材としての評価が劣ることがわかる。
【0114】
【発明の効果】
以上のように、本発明のゴム組成物は、所定のEPDMが主要成分であるポリマーを主成分とし、ヒドロシリル架橋剤を含有するゴム組成物であり、その反応触媒として0価の白金錯体を用いている。そのため、安価なEPDMにより低コスト化を図ることができる。それとともに、ポリマー主鎖中に二重結合を持たないため、酸化による劣化が生じにくく、硬度や電気抵抗の経時的変動も殆どないため、老化防止剤を配合しなくとも安定した性能を得ることができる。しかも、このゴム組成物は、圧縮永久歪み特性においても優れている。
【0115】
特に、上記0価の白金錯体を所定の割合で配合すると、経時的変性に対する耐性がさらに向上し、OA機器部材用のゴム組成物としてより好適に用いることができる。
【0116】
また、上記ヒドロシリル架橋剤として、前記一般式(1)〜(3)で表される特定のものを用いると、主成分である上記ポリマーへの相溶性が良好となり、圧縮永久歪みやゴム組成物の保存性(硬度)が、より向上する。
【0117】
さらに、前記一般式(a)で表される化合物を含有すると、圧縮永久歪み特性の改良が一層なされるようになる。
【0118】
また、主成分である上記ポリマーが液状のものであると、その流動性により、より成形性に優れるようになる。
【0119】
さらに、主成分である上記ポリマーが、他の所定のゴムをブレンドしてなるブレンドポリマーであると、物性(硬度・強度)、電気抵抗の調整がしやすくなる。
【0120】
また、上記各成分とともにラジカル重合剤を用いると、硬度を高く制御しやすくなる。
【0121】
さらに、上記各成分とともに発泡剤を用いると、優れた弾性が得られ、OA機器部材のゴム組成物として好適に用いることができる。
【0122】
そして、このような本発明のゴム組成物を用いてOA機器部材を作製すると、低コストとなり、しかも経時的変性が生じにくく、OA機器部材としての優れた特性を長期にわたって維持し、良好な複写画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のゴム組成物を用いて形成されてなる現像ロールの一例を示す断面図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に、電子写真複写機、プリンター、ファクシミリ等のOA(オフィス・オートメイション:Office Automation )機器の各種部材に用いられるゴム組成物およびそれを用いたOA機器部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンター、ファクシミリ等のOA機器に用いられる部材(例えば、クリーニングブレード、中間転写ベルト、現像ロール、帯電ロール、給紙ロール、層形成ブレード、トナー供給ロール等)の形成材料として、従来から、シリコーンゴム,エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM),イソプレンゴム(IR),ブタジエンゴム(BR),スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等の各種ゴム材料が用いられている。なかでも、IR,BR,SBR等を主成分としヒドロシリル架橋剤を含有するゴム組成物は、成形性や圧縮永久歪み特性に優れており、OA機器部材の形成材料として好適に用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように好適とされるゴム組成物を用いてOA機器部材を作製した場合、先に述べたような優れた特性が得られるものの、その使用状況(保存状況も含む)によっては、経時的に、硬度が高くなったり、電気抵抗が変動しやすくなる傾向が見られるため、この点において改善の余地がある。また、このような不都合は、ゴム組成物中に老化防止剤(酸化防止剤)を添加することにより抑えることができるものの、そのことにより、ブルームの発生といった問題が新たに生じるおそれがある。
【0004】
一方、上記のような問題を生じず、優れた弾性を有するゴム組成物として、例えば、特殊なEPDMとヒドロシリル架橋剤とを含有するゴム組成物が提案されている(特開2001−31816公報)。このゴム組成物は、圧縮永久歪み特性にも優れているため、OA機器部材の形成材料として用いることにより、良好な複写画像を得ることができる。しかしながら、上記特殊なEPDMは、特殊な合成法構築や原料選定を要するため、通常のEPDMのように安価な材料とは成り得ず、商業ベースで利用するには汎用的でないといった難点を有する。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、低コストで、経時的に硬度や電気抵抗の変動を生じることが殆どなく、圧縮永久歪み特性に優れているゴム組成物およびそれを用いたOA機器部材の提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、下記の(A)を主成分とし、下記の(B)および(C)を含有するゴム組成物を第1の要旨とし、上記ゴム組成物を用いて形成されてなるOA機器部材を第2の要旨とする。
(A)エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体を主要成分とするポリマーであって、その第三成分であるジエンモノマーとして、エチリデンノルボルネン、ヘキサジエン、オクタジエンのいずれか一つが用いられているポリマー。
(B)ヒドロシリル架橋剤。
(C)0価の白金錯体。
【0007】
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた。その過程で、安価な材料である通常のEPDMをヒドロシリル架橋すると好結果が得られるのではないかと想起した。しかしながら、通常のEPDMをヒドロシリル架橋することが困難であることは、特開2001−31816公報の記載内容からも判るように技術常識であったため、本発明者らは、この技術常識を打破すべく、ゴム組成物中の反応触媒を中心に、さらに鋭意研究を重ねた。その結果、上記(C)の0価の白金錯体、つまり、ヒドロシリル化反応の活性が高い白金錯体を反応触媒として用い、それとともに、ゴム組成物の主成分として、汎用性が高く、しかも安価な所定のEPDMを主要成分とするポリマー〔上記(A)〕を用い、さらに上記(B)のヒドロシリル架橋剤を用いて、目的とするゴム組成物を調製すれば、低コスト化を図りつつ、経時的な物性変化が殆どなく圧縮永久歪み等の特性に優れたものが得られるようになることを見出し、本発明に到達した。
【0008】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
【0009】
本発明のゴム組成物は、所定のEPDMを主要成分とするポリマー(A)を主成分とし、ヒドロシリル架橋剤(B)および0価の白金錯体(C)を含有するものである。そして、本発明のOA機器部材は、上記ゴム組成物を用いて所定の各種形状に成形されてなるものである。ここで「主成分」とは、組成物の特性に大きな影響を与えるもののことであり、通常は、全体の50重量%以上を意味する。
【0010】
上記(A)のポリマーの主要成分である所定のEPDMとしては、先に述べたように、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体を主要成分とするポリマーであって、その第三成分であるジエンモノマーとして、エチリデンノルボルネン、ヘキサジエン、オクタジエンのいずれか一つが用いられているポリマーが使用される。なかでも、エチリデンノルボルネンを第三成分とするEPDMが、架橋速度が速く、しかも物性のバランスがとれている点において好適に用いられる。また、上記(A)の所定のポリマー(EPDM)が液状のものであると、その流動性により、成形性に優れるようになるため、好ましい。このような液状のものとしては、具体的には、ユニロイヤルケミカル社製のTRILENE 67等があげられる。
【0011】
なお、上記所定のポリマー(A)は、上記所定のEPDMとともに、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ヒドリンゴム(CO,ECO)、アクリルゴム(ACM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等のゴムをブレンドしたものであってもよい。このように、所定のEPDMとゴムとのブレンドポリマーを用いると、物性や導電性の調整がしやすくなるため、好ましい。上記ゴムのなかでも、ブタジエンゴムやスチレン−ブタジエンゴムをブレンドすると、強度が向上し、ヒドリンゴムやアクリルゴムをブレンドすると、導電性の制御といった利点が得られるため、好ましい。なお、上記ゴムの配合割合は、所定のポリマー(A)全体量の50重量%以下の範囲に設定しブレンドすることが好ましい。
【0012】
上記所定のポリマー(A)とともに用いられるヒドロシリル架橋剤(B)としては、特に限定はなく、分子中にヒドロシリル基を有するものがあげられる。なお、上記ヒドロシリル基とは、珪素原子の4つの結合手のうち少なくとも1つに水素原子が結合したものをいう。
【0013】
上記ヒドロシリル架橋剤(B)のなかでも、上記所定のポリマー(A)への相溶性が良好となり、圧縮永久歪みやゴムの保存性(硬度)が向上する点で、下記の一般式(1)〜(3)で表されるヒドロシリル化合物が好適に用いられる。
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】
上記一般式(1)〜(3)において、R1 で表される炭素数2〜20の炭化水素基としては、特に限定はなく、例えば、アルキル基、フェニル基、エーテル基(例えば、アルコキシ基、アリールオキシ基)等があげられる。なかでも、上記所定のポリマー(A)との相溶性の点で、下記の一般式(4)で表される炭化水素基が好適に用いられる。
【0018】
【化8】
【0019】
上記一般式(4)で表される炭化水素基のなかでも、フェニル基、フェニルメチル基、フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基が好ましく、特に好ましくはフェニル基、2−フェニルプロピル基である。
【0020】
そして、前記一般式(1)で表されるヒドロシリル化合物のなかでも、下記の構造式(5)〜(7)で表されるものが、本発明におけるヒドロシリル架橋剤(B)として好適に用いられる。
【0021】
【化9】
【0022】
【化10】
【0023】
【化11】
【0024】
また、前記一般式(2)で表されるヒドロシリル化合物のなかでも、下記の構造式(8)で表されるものが、本発明におけるヒドロシリル架橋剤(B)として好適に用いられる。
【0025】
【化12】
【0026】
さらに、前記一般式(3)で表されるヒドロシリル化合物のなかでも、下記の構造式(9)で表されるものが、本発明におけるヒドロシリル架橋剤(B)として好適に用いられる。
【0027】
【化13】
【0028】
そして、本発明におけるヒドロシリル架橋剤(B)、例えば、前記構造式(5)で表されるヒドロシリル化合物は、下記に示す反応によって製造することができる。
【0029】
【化14】
【0030】
上記反応温度は、通常、80〜200℃の範囲に設定され、好ましくは100〜150℃である。
【0031】
上記反応に用いる触媒としては、白金、塩化白金酸、白金オレフィン錯体、白金ビニルシロキサン錯体等の公知のヒドロシリル化触媒があげられ、これらのなかでも塩化白金酸が好適に用いられる。
【0032】
なお、上記構造式(5)で表される以外のヒドロシリル架橋剤(B)も、上記反応に準じて製造することができる。
【0033】
本発明における上記ヒドロシリル架橋剤(B)の配合割合は、上記所定のポリマー(A)100重量部(以下「部」と略す)に対して、1〜15部の範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは2〜8部である。すなわち、1部未満であると、架橋が充分に行われないため、強度や圧縮永久歪みが悪くなり、逆に15部を超えると、架橋が進みすぎ、硬くて脆くなったり、ポットライフが短くなるからである。
【0034】
本発明のゴム組成物は、上記所定のポリマー(A)およびヒドロシリル架橋剤(B)とともに、0価の白金錯体(C)を必須成分として含有する。上記0価の白金錯体は、先にも述べたように、ヒドロシリル化反応の活性が非常に高く、具体的には、白金−カルボニル錯体、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体、白金−シクロビニルメチルシロキサン錯体、白金−オクタナル/オクタノール錯体、白金−オクタビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン錯体等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0035】
上記0価の白金錯体(C)の配合割合は、上記所定のポリマー(A)100部に対して、白金量で0.0003〜0.05部の範囲内に設定することが好ましい。すなわち、上記0価の白金錯体(C)の配合割合が白金量で0.0003部未満であると、架橋が充分に行われないため、強度や圧縮永久歪みが悪くなるからである。逆に、上記0価の白金錯体(C)の配合割合が白金量で0.05部を超えると、コストアップにつながったり、また、架橋が速くなり過ぎるために成型−加工が制御しにくくなるからである。
【0036】
なお、本発明のゴム組成物には、上記(A)〜(C)成分に加えて、下記の一般式(a)で表される化合物を適宜配合すると、圧縮永久歪み特性を更に改良することができるため、好ましい。
【0037】
【化15】
【0038】
上記一般式(a)において、Aで表される2価の有機基としては、特に限定はないが、飽和炭化水素から誘導される2価の有機基、アルキレンオキサイドから誘導される2価の有機基およびアクリル系単量体から誘導される2価の有機基からなる群から選ばれた少なくとも一つが好ましい。
【0039】
また、上記一般式(a)において、Xで表されるアルケニル基としては、特に限定はないが、ビニル基(CH2 =CH−)、アリル基(CH2 =CHCH2 −)等が好ましい。なお、両末端のアルケニル基は、互いに同一であっても異なっていてもよいが、互いに同一である方が好ましい。
【0040】
上記一般式(a)で表される化合物としては、具体的には、両末端にアリル基を有するポリイソブチレン系化合物(鐘淵化学工業社製、EPION600A)、両末端にアリル基を有するポリプロピレングリコール(PPG)系化合物(鐘淵化学工業社製、サイリルACX004A)等が好適に用いられる。
【0041】
上記一般式(a)で表される化合物の数平均分子量(Mn)は、500〜80,000の範囲が好ましく、特に好ましくは、5,000〜30,000である。
【0042】
上記一般式(a)で表される化合物の配合割合は、前記所定のポリマー(A)100部に対して、1〜50部の範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは2〜20部である。すなわち、1部未満であると、共架橋の効果が減少し、逆に50部を超えると、相溶性が悪化し、強度が低下するからである。
【0043】
また、本発明のゴム組成物に、パーオキサイド等のラジカル重合剤を適宜添加すると、ラジカルを発生させ、架橋点が増やせるため、硬度の制御がしやすくなり、好ましい。
【0044】
さらに、本発明のゴム組成物に、発泡剤を配合すると、適度に弾性が得られ、OA機器部材として優れた性能を発揮することができるようになるため、好ましい。
【0045】
そして、本発明のゴム組成物には、上記各成分に加えて、カーボンブラック等の導電剤、炭酸カルシウム,マイカ,シリカ,グラファイト等の充填材、可塑剤、オイル、架橋促進剤、架橋遅延剤、老化防止剤、酸化亜鉛や酸化チタン等の着色剤等を適宜配合してもよい。
【0046】
本発明のゴム組成物は、例えば、つぎのようにして調製することができる。すなわち、まず、前記所定のポリマー(A)および0価の白金錯体(C)を適宜の割合で配合して主剤ゴムを調製するとともに、前記所定のポリマー(A)およびヒドロシリル架橋剤(B)を含む硬化剤ゴムを調製する。なお、必要に応じて、他の成分を、上記主剤ゴム中および硬化剤ゴム中にそれぞれ添加する。そして、使用に際し、主剤ゴムと硬化剤ゴムとを混合することにより調製することができる。このように、本発明のゴム組成物は、貯蔵安定性の観点から、主剤ゴムと硬化剤ゴムを別々に保存し、使用の際に両ゴムを混合して調製することが好ましい。
【0047】
ここで、本発明のゴム組成物を用いてなる現像ロールの一例を図1に示す。この現像ロールは、軸体1の外周面に沿ってベースゴム層2が形成され、上記ベースゴム層2の外周面に中間層3が形成され、さらに上記中間層3の外周面に表層4が形成されて構成されている。そして、上記現像ロールは、上記ベースゴム層2が特殊な組成物(本発明のゴム組成物)を用いて形成されていることが最大の特徴である。
【0048】
上記軸体1は特に制限するものではなく、例えば、金属製の中実体からなる芯金や、内部を中空にくり抜いた金属製の円筒体等が用いられる。そして、その材料としては、ステンレス、アルミニウム、鉄にメッキを施したもの等があげられる。なお、必要に応じて、上記軸体1上に接着剤、プライマー等を塗布してもよく、また上記接着剤、プライマー等は必要に応じて導電化してもよい。
【0049】
上記軸体1の外周面に形成されるベースゴム層2は、先にも述べたように、特殊な組成物(本発明のゴム組成物)を用いて形成されている。すなわち、所定のポリマー(A)を主成分とし、ヒドロシリル架橋剤(B)および0価の白金錯体(C)を所定量含有するゴム組成物である。
【0050】
また、上記ベースゴム層2の外周面に形成される中間層3の形成材料としては、特に限定はなく、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ポリウレタン系エラストマー、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、ヒドリンゴム(ECO,CO)、ナイロン等があげられる。なかでも、接着性およびコーティング液の安定性の点から、NBRが好適に用いられる。
【0051】
なお、上記中間層3形成材料には、必要に応じて、導電剤、架橋剤、架橋促進剤、ステアリン酸、ZnO(亜鉛華)、軟化剤等を配合することも可能である。上記導電剤としては、カーボンブラック、グラファイト、チタン酸カリウム、酸化鉄、c−TiO2 、c−ZnO、c−酸化インジウム、イオン導電剤(第四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤等)等があげられる。なお、上記「c−」は、導電性を有するという意味である。
【0052】
さらに、上記中間層3の外周面に形成される表層4の形成材料としては、特に限定はなく、例えば、ポリウレタン系エラストマー、アクリルポリマー、ポリアミド等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0053】
なお、上記表層4形成材料には、必要に応じて、導電剤、硬化剤等を配合することも可能である。
【0054】
そして、上記現像ロールは、例えば、つぎのようにして作製することができる。すなわち、まず、前記ベースゴム層2形成材料となるポリマー組成物(主剤ゴムおよび硬化剤)を、前記と同様の方法で作製する。また、前記中間層3形成材料用の各成分をロール等の混練機を用いて混練し、この混合物に有機溶剤を加えて混合、攪拌することにより、中間層3形成材料(コーティング液)を作製する。さらに、上記方法に従い、表層4形成材料(コーティング液)を作製する。
【0055】
ついで、軸体となる芯金をセットした射出成形用金型内に、上記ベースゴム層形成材料となる主剤ゴムおよび硬化剤を充填し、所定の条件で加熱架橋を行う。その後、脱型して、軸体の外周面に沿ってベースゴム層が形成されたベースロールを製造する。ついで、上記ベースゴム層の外周面に、上記中間層形成材料(コーティング液)を塗布して中間層を形成する。さらに、上記中間層の外周面に、上記表層形成材料(コーティング液)を塗布して表層を形成する。このようにして、ベースゴム層の外周面に中間層が形成され、その外周面に中間層が形成され、さらにその外周面に表層が形成された3層構造の現像ロール(図1参照)を作製することができる。
【0056】
なお、上記ベースゴム層2の成形方法は、射出成形法に限定されるものではなく、注型成形法やプレス成形後、研磨する方法により作製しても差し支えない。また、上記コーティング液の塗布方法は、特に制限するものではなく、従来公知のディッピング法、スプレーコーティング法、ロールコート法等があげられる。
【0057】
本発明のゴム組成物は、上述の例のように現像ロールのベースゴム層の形成材料に好適であるが、これに限定するものではなく、帯電ロール、トナー供給ロール、給紙ロール等のOA機器用の各種ロールや、さらには、中間転写ベルト等の無端ベルトや、クリーニングブレード、層形成ブレード等のブレード材といったOA機器部材にも適用することができる。その際、上記列記したOA機器部材における本発明のゴム組成物の使用は、一部であっても、OA機器部材全体であってもよい。また、上述の現像ロールの例では、本発明のゴム組成物が、ベースゴム層の形成材料として用いられているが、これに限定するものではなく、例えば、本発明のゴム組成物をメチルエチルケトン等の溶剤に溶かして塗料化し、これを塗布することにより中間層や表層を形成してもよい。また、上述の現像ロールの例では3層構造であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、適宜の数の層が形成される。
【0058】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
【0059】
まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す材料を準備した。
【0060】
〔EPDM▲1▼(A成分)〕
エチリデンノルボルネンを4%含有するEPDM(住友化学社製、エスプレン502)
【0061】
〔EPDM▲2▼(A成分)〕
エチリデンノルボルネンを9%含有する液状EPDM(ユニロイヤル社製、トライレンcp67)
【0062】
〔ブタジエンゴム(BR)▲1▼〕
JSR社製、BR02LL
【0063】
〔ブタジエンゴム(BR)▲2▼〕
JSR社製、LIR300
【0064】
〔イソプレンゴム(IR)〕
クラレ社製、クラプレンIR−10
【0065】
〔スチレン−ブタジエンゴム(SBR)〕
日本ゼオン社製、ニポール1502
【0066】
〔ヒドリンゴム(CO)〕
日本ゼオン社製、ゼクロンCHR1100
【0067】
〔ヒドリンゴム(ECO)〕
ダイソー社製、エピクロマーCG105
【0068】
〔アクリルゴム(ACM)〕
日信化学社製、RV2540
【0069】
〔クロロプレンゴム(CR)〕
電気化学工業社製、デンカクロロプレンM31
【0070】
〔アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)〕
日本ゼオン社製、ニポールDN201
【0071】
〔ポリイソブチレン〕
両末端にアリル基を有するポリイソブチレン(鐘淵化学工業社製、EPION600A)
【0072】
〔カーボンブラック〕
電気化学工業社製、デンカブラックHS−100
【0073】
〔酸化防止剤〕
大内新興化学社製、ノクラックNS6
【0074】
〔ヒドロシリル架橋剤▲1▼(B成分)〕
TSF484、GE東芝シリコーン社製
【0075】
〔ヒドロシリル架橋剤▲2▼(B成分)〕
前記化学式(5)で表されるヒドロシリル架橋剤
【0076】
〔ラジカル重合剤(パーオキサイド)〕
パーブチルP40、日本油脂社製
【0077】
〔発泡剤〕
4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)
【0078】
〔反応遅延剤〕
アセチレンアルコール〔3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール(DMHO)〕
【0079】
〔0価の白金錯体(C成分)〕
Gelest社製、SIP 6831.0
【0080】
〔白金触媒〕
塩化白金酸(ヘキサクロロ白金酸六水和物、和光純薬社製)
【0081】
【実施例1〜13、比較例1〜4】
下記の表1〜表3に示す各成分を同表に示す割合で配合し、これらをロールを用いて混練して、ゴム組成物を調製した。
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】
【表3】
【0085】
このようにして得られた実施例品および比較例品の組成物を用いて、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表4〜表6に併せて示した。
【0086】
〔硬度〕
各ゴム組成物を180℃×20分間加熱架橋してなるゴムシートの硬度を、JIS K 6253のデュロメータAタイプに準じて測定した。なお、発泡体である実施例4,実施例10,比較例3については、発泡倍率が3.5倍となるよう成型・架橋したシートを用いた。
【0087】
〔圧縮永久歪み〕
各ゴム組成物からなるゴムシートの圧縮永久歪みを、JIS K 6262に準じて測定した。なお、測定条件は温度70℃、試験時間168時間、圧縮率25%で行った。
【0088】
〔反発弾性〕
JIS K 6255に準じて行った。
【0089】
〔電気抵抗〕
各ゴム組成物からなるゴムシートの表・裏両面に10mm角のシルバーペーストを塗布し、これを電極として、1Vの電圧を印加した時の電気抵抗(Ω・cm)を測定した。
【0090】
〔ブルーム性〕
各ゴム組成物からなるゴムシートを常温にて1週間放置した後、その表面を目視にて観察し、ブルーム(老化防止剤のブルーム)の有無を評価した。すなわち、ブルームが確認されなかったものを○、ブルームが確認されたものを×として評価した。
【0091】
〔電気抵抗変化〕
各ゴム組成物からなるゴムシートを老化オーブン(内部温度100℃)に投入したまま1カ月間放置し、その後、このゴムシートに、先に述べたのと同様に10mm角のシルバーペーストを塗布して電気抵抗を測定し、初期の電気抵抗に対する変化量を読み取り、評価した。すなわち、上記変化量が1桁未満であるものを○、上記変化量が1桁以上であるものを×として評価した。
【0092】
〔長期保管性〕
各ゴム組成物からなるゴムシートを老化オーブン(内部温度100℃)に投入したまま1カ月間放置し、硬さ(デュローメータA)変化率を測定し、評価した。すなわち、上記硬さ変化率が10%未満であるものを○、上記硬さ変化率が10%以上であるものを×として評価した。
【0093】
【表4】
【0094】
【表5】
【0095】
【表6】
【0096】
上記結果から、実施例のゴム組成物は、ブルームを生じず、また、経時的に電気抵抗や硬度の変化を生ずることも殆どなく、物性の安定性に優れていることがわかる。
【0097】
これに対して、比較例1,3では、ゴム組成物中の酸化防止剤(老化防止剤)に起因するブルームがみられ、また、比較例2では、経時的に電気抵抗や硬度が変化しやすく、物性の安定性に乏しいことがわかる。さらに、比較例4では、EPDMと通常の白金触媒との組み合わせにより、架橋不足のため、硬度が低く、圧縮永久歪みが著しく悪いといった問題が生じていることがわかる。
【0098】
また、このようにして得られた実施例および比較例のゴム組成物を用いて、下記に示すように各OA機器部材(クリーニングブレード、中間転写ベルト、現像ロール、帯電ロール、給紙ロール、層形成ブレード、トナー供給ロール)を作製し、それぞれの基準に従い、各OA機器部材の特性評価を行った。これらの結果を、後記の表7〜9に併せて示した。
【0099】
〔クリーニングブレード特性〕
各ゴム組成物を、金具が配置されたクリーニングブレード用成形型に注型し、140℃の条件で硬化させた。そして、得られた金具付き硬化体を脱型し、所定の形状に加工して、クリーニングブレードを作製した。このようにして得られたクリーニングブレードを、70℃雰囲気下に168時間放置した後、ヒューレッドパッカード社製レーザービームプリンターLJ4000に組み込み、文字画像を1枚(A4印字部分5%原稿使用)画出し毎に数秒間停止させる方法により6000枚耐久試験を行った後、ブレード表面に生じた摩耗深さを、表面粗さ計サーフコム(東京精密社製)で測定した。その結果、摩耗深さが20μm未満であったものを○、20〜80μmの範囲内であったものを△、80μmを超えていたものを×として評価した。
【0100】
〔中間転写ベルト特性〕
各ゴム組成物を3層構造の中間層形成材料として用いた中間転写ベルト(無端ベルト)を作製した。すなわち、まず、Poly(Vd−TFE)(カイナーSL、エルフ・アトケム・ジャパン社製)100部をアセトンに溶解した後、c−TiO2 (チタンブラック13M、三菱マテリアル社製)50部を添加し、サンドミルで攪拌・分散し、コーティング液Aを調製し、上記コーティング液Aからなる厚み100μmの内層と、各ゴム組成物からなる厚み150μmの中間層と、上記コーティング液Aからなる厚み100μmの表層とからなる、3層構造の中間転写ベルトを作製した。このようにして得られた中間転写ベルトを、市販のカラー複写機にセットし、温度32℃、湿度85%の雰囲気下に2週間放置し、画像評価を行った。そして、かすれやとぎれ、すじのないものを○、100μm以下のすじ又はかすれやとぎれの発生がみられたものを△、ヘタリやへこみによるムラ(すじ)が発生したものを×とした。
【0101】
〔現像ロール特性〕
各ゴム組成物を、軸体である芯金(直径10mm、SUS304製)をセットした射出成形用金型内に注型し、150℃×45分の条件で加熱した後、脱型して、軸体の外周面に沿ってベース層(厚み5mm)を形成した。つぎに、下記の構造式(10)に示すシリコーングラフトアクリルポリマー100部と、カーボンブラック(デンカブラックHS−100、電気化学工業社製)10部と、硬化剤(バーノックDN955、大日本インキ化学工業社製)30部とを混合・攪拌し、コーティング液Bを調製し、これを上記ベース層の表面に塗布して表層(厚み20μm)を形成し、軸体の外周面にベース層が形成され、その外周面に表層が形成されてなる現像ロールを作製した。
【0102】
【化16】
【0103】
このようにして得られた各現像ロールを、70℃雰囲気下に168時間放置した後、市販の複写機に組み込み、ハーフトーン画出し評価を行った。すなわち、マクベス濃度計にて濃度を測定し、最大値と最小値との差が0.1未満であるものを○、0.1〜0.3の範囲内であるものを△、0.3を超えるものを×として評価した。
【0104】
〔帯電ロール特性〕
各ゴム組成物を、軸体である芯金(直径10mm、SUS304製)をセットした射出成形用金型内に注型し、150℃×45分の条件で加熱した後、脱型して、軸体の外周面に沿ってベース層(厚み3mm)を形成した。つぎに、Poly(Vd−TFE)(カイナーSL、エルフ・アトケム・ジャパン社製)100部と、カーボンブラック(デンカブラックHS−100、電気化学工業社製)10部とをアセトンに溶解した後、サンドミルで混合・攪拌分散し、コーティング液Bを調製し、これを上記ベース層の表面に塗布して表層(厚み30μm)を形成し、軸体の外周面にベース層が形成され、その外周面に表層が形成されてなる帯電ロールを作製した。
【0105】
このようにして得られた各帯電ロールを、SUSロール(直径10mm)に押し当て量1mmで押し当て、70℃雰囲気下に168時間放置した後、市販のレーザービームプリンターに組み込み、ハーフトーン画像で白すじ状のムラが発生したものを×、マクベス濃度計で0.3以下の濃度差のムラが発生したものを△、ムラが発生しなかったものを○として評価した。
【0106】
〔給紙ロール特性〕
各ゴム組成物を、軸体である芯金(直径5mm、SUS304製)をセットしたロール成形用金型に注型し、150℃×45分の条件で加熱した後、脱型し、表面を研磨加工して、単層構造の給紙ロール(厚み4mm)を作製した。このようにして得られた給紙ロールを、SUSロール(直径10mm)に押し当て量1mmで押し当て、70℃雰囲気下に168時間放置した後、市販の複写機に装着して、常温常湿環境下で給紙時に重送が発生するものを×、発生しないものを○として評価した。
【0107】
〔層形成ブレード特性〕
各ゴム組成物を、金具が配置された層形成ブレード用成形型に注型し、140℃の条件で硬化させた。そして、得られた金具付き硬化体を脱型し、所定の形状に加工して、層形成ブレードを作製した。このようにして得られた層形成ブレードを、70℃雰囲気下に168時間放置した後、ヒューレッドパッカード社製レーザービームプリンターLJ4000に組み込み、ハーフトーン画像でブレードによる掻き取り不足によるすじ(ムラ)が発生したものを×、100μm以下のすじの発生がみられたものを△、すじが発生しなかったものを○として評価した。
【0108】
〔トナー供給ロール特性〕
各ゴム組成物を、軸体である芯金(直径6mm、SUS304製)をセットしたロール成形用金型に注型し、150℃×45分の条件で加熱することにより発泡硬化させた。その後、脱型して、表面を研磨し、軸体の外周面に沿って発泡ゴム層(厚み5mm)が形成されてなるトナー供給ロールを作製した。このようにして得られたトナー供給ロールを、70℃雰囲気下に168時間放置した後、レーザービームプリンターに組み込み、平均粒子径7〜9μmのトナーを使用して、低温低湿(15℃×10%)条件下において5%印字で5000枚プリントし、初期画像と5000枚プリント後の画像とを、キャノン社製のLBP2100によりベタ画像において比較評価した。すなわち、画像の濃度低下が10%未満で、すじの発生がみられないものを○、画像の濃度低下が10%より大きく、すじの発生が顕著にみられるものを×として評価した。
【0109】
【表7】
【0110】
【表8】
【0111】
【表9】
【0112】
上記結果から、実施例品は、熱変性等の経時的変性を受けにくく、優れた効果が持続し、OA機器部材として優れた評価が得られていることがわかる。
【0113】
これに対して、比較例品は、実施例品に比べ、熱変性等の経時的変性を受けやすく、OA機器部材としての評価が劣ることがわかる。
【0114】
【発明の効果】
以上のように、本発明のゴム組成物は、所定のEPDMが主要成分であるポリマーを主成分とし、ヒドロシリル架橋剤を含有するゴム組成物であり、その反応触媒として0価の白金錯体を用いている。そのため、安価なEPDMにより低コスト化を図ることができる。それとともに、ポリマー主鎖中に二重結合を持たないため、酸化による劣化が生じにくく、硬度や電気抵抗の経時的変動も殆どないため、老化防止剤を配合しなくとも安定した性能を得ることができる。しかも、このゴム組成物は、圧縮永久歪み特性においても優れている。
【0115】
特に、上記0価の白金錯体を所定の割合で配合すると、経時的変性に対する耐性がさらに向上し、OA機器部材用のゴム組成物としてより好適に用いることができる。
【0116】
また、上記ヒドロシリル架橋剤として、前記一般式(1)〜(3)で表される特定のものを用いると、主成分である上記ポリマーへの相溶性が良好となり、圧縮永久歪みやゴム組成物の保存性(硬度)が、より向上する。
【0117】
さらに、前記一般式(a)で表される化合物を含有すると、圧縮永久歪み特性の改良が一層なされるようになる。
【0118】
また、主成分である上記ポリマーが液状のものであると、その流動性により、より成形性に優れるようになる。
【0119】
さらに、主成分である上記ポリマーが、他の所定のゴムをブレンドしてなるブレンドポリマーであると、物性(硬度・強度)、電気抵抗の調整がしやすくなる。
【0120】
また、上記各成分とともにラジカル重合剤を用いると、硬度を高く制御しやすくなる。
【0121】
さらに、上記各成分とともに発泡剤を用いると、優れた弾性が得られ、OA機器部材のゴム組成物として好適に用いることができる。
【0122】
そして、このような本発明のゴム組成物を用いてOA機器部材を作製すると、低コストとなり、しかも経時的変性が生じにくく、OA機器部材としての優れた特性を長期にわたって維持し、良好な複写画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のゴム組成物を用いて形成されてなる現像ロールの一例を示す断面図である。
Claims (9)
- 下記の(A)を主成分とし、下記の(B)および(C)を含有することを特徴とするゴム組成物。
(A)エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体を主要成分とするポリマーであって、その第三成分であるジエンモノマーとして、エチリデンノルボルネン、ヘキサジエン、オクタジエンのいずれか一つが用いられているポリマー。
(B)ヒドロシリル架橋剤。
(C)0価の白金錯体。 - 上記(C)の割合が、上記(A)100重量部に対して白金量で0.0003〜0.05重量部の範囲に設定されている請求項1記載のゴム組成物。
- 上記(A)のポリマーが液状のものである請求項1〜4のいずれか一項に記載のゴム組成物。
- 上記(A)のポリマーが、ブタジエンゴム,イソプレンゴム,スチレン−ブタジエンゴム,ヒドリンゴム,アクリルゴム,クロロプレンゴム,アクリロニトリル−ブタジエンゴムからなる群から選ばれた少なくとも一つのゴムをブレンドしてなるブレンドポリマーである請求項1〜5のいずれか一項に記載のゴム組成物。
- ラジカル重合剤を含有する請求項1〜6のいずれか一項に記載のゴム組成物。
- 発泡剤を含有する請求項1〜7のいずれか一項に記載のゴム組成物。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載のゴム組成物を用いて形成されてなることを特徴とするOA機器部材。
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