JP2004035131A - エレベータの報知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多種類の言語で案内報知をするようにして、内国人及び外国人の区別なく報知内容を理解できるエレベータの報知装置を提供する。
【解決手段】かご13が応答する階101毎に案内文Mkの言語種別LJ、LFを記録し、この言語種別LJ、LF毎に案内文Mkを記録しておいて、呼びが登録されると、その登録された階101の言語種別LJ、LFを選択して読み取り、この読み取られた言語種別LJ、LFの案内文Mkをエレベータ1の運転に応じて選択して読み取って利用者に報知するようにしたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】かご13が応答する階101毎に案内文Mkの言語種別LJ、LFを記録し、この言語種別LJ、LF毎に案内文Mkを記録しておいて、呼びが登録されると、その登録された階101の言語種別LJ、LFを選択して読み取り、この読み取られた言語種別LJ、LFの案内文Mkをエレベータ1の運転に応じて選択して読み取って利用者に報知するようにしたものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、エレベータの運転に応じて利用者に案内報知をする報知装置に関するもので、特に、外国人を含む利用者の使用する言語で案内報知するものに係る。
【0002】
【従来の技術】
エレベータは公の交通機関となっており、利用者が安心して使用できるものであることが望まれる。かかる要請は、内国人のみに留まらず外国人に対しても同様である。
上記要請に基いた従来のエレベータの報知装置として、例えば、特開平4−323178号公報には、かご又は乗場に個人判別装置を設け、この個人判別装置によって選択された国語で呼び登録の操作手順を案内報知するようにしたものが開示されている。また、特開平4−286582号公報には、ID判別装置で判別された利用者の使用する言語でエレベータの運転案内をするようにしたものが開示されている。更に、特開平8−268658号公報には、音声認識装置で判定された音声の言語で利用者へ案内をするようにしたものが開示されている。
上記は、いずれも利用者の使用する言語が異なることによる不便を払拭して、エレベータの利用の便を図ったものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のエレベータの報知装置は、上記のとおり特種な条件の下で使用されるエレベータを対象とするものであった。即ち、特開平4−286582号公報及び特開平4−323178号公報に開示されたものは、個人判別装置で判別された特別者のみが使用するエレベータに係るものである。このため、広く一般社会で不特定多数の利用者によって使用されるエレベータには不向きである、という問題があった。
【0004】
また、特開平8−268658号公報に開示されたものは、音声認識によって操作されるエレベータに関するものであり、釦操作の不向きな建物に設置されたエレベータに特に適するものと解される。従って、釦操作が主流である通常のエレベータには採用し難い、という問題があった。
【0005】
この発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、通常の建物で広く使用されるエレベータの利用者に、多種類の言語で案内報知をするようにして、内国人及び外国人の区別なく報知内容を理解できるようにしたエレベータの報知装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る請求項1に記載のエレベータの報知装置は、かごが応答する階毎に案内文の言語種別を記録し、この言語種別毎に案内文を記録しておいて、呼びが登録されると、その登録された階の言語種別を選択して読み取り、この読み取られた言語種別の案内文をエレベータの運転に応じて選択して読み取って利用者に報知するようにしたものである。
【0007】
この発明に係る請求項2に記載のエレベータの報知装置は、請求項1に記載のエレベータの報知装置において、一の階に複数の異なる言語種別が記録された階の乗場呼びに応答したことにより、又は、かごが言語種別の異なる複数の階を行先階としたことにより、言語種別の異なる案内文が同時に複数選択された場合に、この複数の案内文をエレベータの運転に応じて選択して読み取って、所定の順番で逐次報知するようにしたものである。
【0008】
この発明に係る請求項3に記載のエレベータの報知装置は、請求項2に記載のエレベータの報知装置において、逐次報知に替えて、選択された複数の案内文を同時に報知するようにしたものである。
【0009】
この発明に係る請求項4に記載のエレベータの報知装置は、地震、火災及び停電の内、少なくともいずれかを含む非常時の運転に応じて利用客に非常時案内文を報知するエレベータの報知装置において、同じ意味内容の非常時案内文を異なる言語種別で複数記録しておいて、非常時になると運転に応じて同じ意味内容の複数の非常時案内文を一括して選択して所定の順番で逐次報知するようにしたものである。
【0010】
この発明に係る請求項5に記載のエレベータの報知装置は、請求項4に記載のエレベータの報知装置において、一括して選択された同じ意味内容の複数の非常時案内文を同時に報知するようにしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1から図5は、この発明の実施の形態1を示す。
図1は、この発明の実施の形態1におけるエレベータの報知装置の全体構成を示すブロック図で、1は呼びに応答して各階を昇降するエレベータ、2は各階毎に案内文の言語種別が記録された言語種別記録手段で、ここでは日本語LJと英語からなる外国語LFが記録されているとする。3は利用客に報知する案内文Mkが言語種別LJ、LF毎に符号化されて予め記録された案内文記録手段、4はかごが応答する階の言語種別LJ、LFを言語種別記録手段2から選択する言語種別選択手段、5はこの言語種別選択手段4によって選択された言語種別LJ、LFの案内文Mkを、エレベータ1からのかごの運転信号Pkに応じて案内文記録手段3から選択する案内文選択手段、6はこの案内文選択手段5によって選択された案内文Mkを利用客に報知する報知手段で、具体的には音声合成手段とスピーカ等からなる。7は地震の加速度が一定値を超えたときに信号を発する感震器、8は火災場所の熱に感応して信号を発する火災感知器、9は停電を検出して信号を発する停電検出器である。
【0012】
図2は、この発明の実施の形態1におけるエレベータの報知装置のシステム構成を示すブロック図で、図中、図1と同符号は同一部分を示す。
11は巻上機、12は主索、13は主索12に吊持されたかご、14はかご13の行先呼びを登録するかご操作盤、15はかご戸16を開閉させる戸閉装置、17は主索12の他方に吊持された釣合い錘、18は調速機、19は調速機18が巻き掛けられて垂下された調速機ロープで、かご13に係止されて共に移動して調速機18を回動させる。20は各階の乗場に設けられた乗場戸、21は巻上機11を制御するエレベータ制御盤である。22は調速機18の回転によって発生するパルス信号を計数してかご13の位置を検出するかご位置検出器である。101〜103は1階〜3階、10Tは最上階で、以下、総称する場合は、「階101」とする。201〜20Tは各階に設けられて乗場釦である。
【0013】
31はCPU、32は各種のプログラムが記録されたROM、33は階101〜10T毎に階床信号Fkと対応させて案内文Mkの言語種別LJ、LFが記録された言語種別メモリ、34はかご13の運転に応じて利用客に報知する案内文Mkが言語種別LJ、LF毎に符号化して記録された案内文メモリで、詳細は図4に示す。35は外部信号を取り入れる入力回路、36はかご13の運転に応じて選択された案内文Mkを出力する出力回路、37は符号化された状態で出力された案内文Mkを音声として出力する音声合成手段、38は音声化された案内文を利用客に報知するスピーカである。
【0014】
図3はかご13が1階101から3階103へ上昇する場合に報知される案内文Mkと報知タイミングの一例を示した説明用図である。即ち、エレベータは、かご戸16が閉じると、かご13は呼びに応答して昇降起動し、かご位置検出器22によって目的階の所定距離手前まで昇降したことが検出されると減速を開始する。停止直前に戸開を開始し、開き終ると利用者が乗降する。乗降が終るとかご戸16が閉じ、以下同様の動作が繰り返される。
この実施の形態1では、図3に示したとおり、上記かご13の動作に対応して、戸閉開始の運転信号P1又はP2と、かご13が減速を開始するときの運転信号P11〜P1Tと、戸開開始の運転信号P3を受けて案内文Mkを報知するものとし、図3は、特に、1階101から3階103へ上昇する場合を示す。
【0015】
図4は、案内文メモリ34の詳細を示す説明用図で、エレベータ21からの運転信号Pkと日本語LJと外国語LFからなる案内文Mkとを対応させて示したものである。即ち、運転信号P1に対しては、かご13が応答する階に対応して選択された言語種別により、案内文MJ1及びMF1の何れか、又は双方が選択されて報知される。
【0016】
図5は、実施の形態1におけるエレベータの報知装置の動作を示す。
手順S11で、かご13が停止すると、手順S12で、言語種別を日本語LJに初期設定する。手順S13で、かご操作盤14によってかご呼びが登録されたか調べる。登録されていない場合は待機する。かご13は無人であり、案内報知をする実益に乏しいからである。かご呼びが登録されている場合は、手順S14で、かご13が現に停止している階とかご13の行先階の階床信号Fkが発信されて入力回路35を介して入力される。手順S15で階床信号Fkに対する言語種別LJ又はLFを言語種別メモリ33から選択する。
【0017】
手順S16で、かご戸16が閉じ始めたか調べる。閉じ始じめていない場合は、手順S19移る。即ち、戸閉の案内報知はされない。閉じ始じめている場合は、手順S17で、かご13の運転方向によって運転信号P1又はP2が発信され、手順S18で、この運転信号P1又はP2に対応する案内文MJ1若しくはMF1又はMJ2若しくはMF2が案内文メモリ34から選択されて報知される。
【0018】
手順S19で、かご戸16が減速を開始したか調べる。減速し始じめていない場合は、手順S23移る。即ち、停止階の案内報知はされない。減速し始じめている場合は手順S20で運転信号P1kが発信され、手順S21で停止階であるk階10kの停止階信号Fkが発信される。手順S22で、停止階信号Fkに対応する案内文MJ1k又はMF1kが、手順S15で選択された言語種別に従って案内文メモリ34から選択されて報知される。
【0019】
手順S23で、かご戸16が開き始めたか調べる。開き始じめていない場合は、手順S13移る。即ち、戸開きの案内報知はされない。開き始じめている場合は、手順S24で、運転信号P3が発信され、手順S25で、この運転信号P3に対応する案内文MJ3又はMF3が案内文メモリ34から選択されて報知される。以下、手順S13へ戻って同様の処理が繰り返される。
【0020】
上記実施の形態1によれば、建物の階床によって、その階床の在籍者の言語種別を言語種別メモリ33に予め記録しておいて、かご13が停止した階101の言語種別を言語種別メモリ33から選択し、この選択された言語種別で、かご13の運転に応じた案内文Mkを案内文メモリ34から選択して報知するようにしたので、内国人及び外国人の区別なくエレベータの利用者に案内報知を理解させることができる。
特に、呼びが登録された階と、この階で使用される言語とを関連させたので、通常の建物で広く使用されるエレベータに用いることができ、また、利用者に特別の操作を強いることもないので、汎用性に富む。
なお、かご13の運転に応じて利用客に報知される案内文Mkは、図3に示したタイミングで図4に示した案内文Mkとしたが、これに限られるものではなく、かご13の起動時及びかご戸16の戸開終了時も報知するようにしてもよい。
また、外国語も英語に限るものではない。
【0021】
実施の形態2.
この実施の形態2は、一の階に複数の異なる言語種別が言語種別メモリ33に記録された階に応答したことにより、又は、かご13が言語種別の異なる複数の階を行先階としたことにより、言語種別の異なる案内文Mkが同時に複数選択されたときの報知に係るもので、以下、その具体例を実施例として述べる。
実施例1.
図6は、実施の形態2における実施例1を示し、図5の手順S15で複数の言語種別LJ及びLFが選択されたときの手順S18の、この実施例1における処理の詳細を示す。図6の手順S18aから手順S18bへ移り、言語種別LJ及びLFに基いて複数の案内文Mkが選択されたとする。
【0022】
ここでは、かご13は上昇するものとし、案内文MJ1とMF1が同時に選択されたものとする。最初に案内文MJ1が報知され、次に案内文MF1が報知されるようにするため、案内文MF1を示すポインタを案内文MJ1に付すように編集する。即ち、逐次報知の編集をする。この編集に基いて、図3の運転信号P1に基いて、先ず案内文MJ1が音声合成手段37で音声化されてスピーカ38を介して報知され、続いて案内文MF1が報知される。
手順S22及び手順S25においても同様であり、説明を省略する。
上記実施例1によれば、複数の案内文Mkを逐次報知するように編集したので、一の運転信号Pkに対して複数の案内文Mkを通報することができ、異なる言語の利用者が乗り合わせたとしても、案内報知の内容を各利用者に理解させることができる。
【0023】
実施例2.
図7は、実施の形態2における実施例2を示し、図5の手順S15で複数の言語種別LJ及びLFが選択されたときの手順S18の実施例2における処理の詳細を示す。図7の手順S18cから手順S18dへ移り、言語種別LJ及びLFに基いて同様に複数の案内文Mk、即ち、かご13は上昇するものとし案内文MJ1とMF1が同時に選択されたものとする。この案内文MJ1とMF1は同時に報知されるように編集されて音声合成手段37で音声化されて、スピーカ38を介して報知される。
手順S22及び手順S25においても同様であり、説明を省略する。
【0024】
上記実施例2によれば、複数の案内文Mkを同時報知するように編集したので、一の運転信号Pkに対して複数の案内文Mkを通報することができ、異なる言語の利用者が乗り合わせたとしても、案内報知の内容を各利用者に理解させることができる。特に、同時に報知するようにしたので、各案内文Mkに許容される報知時間を等しくすることができる。また、同時に報知しても、利用者は理解可能な言語の案内文Mkのみを抽出するので、支障なく報知できる。
【0025】
実施の形態3.
この実施の形態3は、非常時のかご13の運転に応じて利用客に非常時案内文を報知するエレベータの報知装置に係るもので、その非常時として地震、火災及び停電の場合を示す。なお、システム構成は図2による。
実施例1.
図8は実施の形態3における実施例1を示し、特に、地震が発生した場合の報知に係る。感震器7が作動すると、割込みが発生して図8の処理がなされる。手順S31で、言語種別が日本語LJ及び外国語LFに設定される。手順S32で、非常時案内文MJE1及びMFE1が案内文メモリ34から選択される。更に、選択された非常時案内文MJE1及びMFE1が、図6に示したように逐次報知されるように編集されるか、又は、図7に示したように同時報知されるように編集されて報知される。手順S33では、地震管制運転に伴って、エレベータ制御盤21から発せられる運転信号Pkによって、停止予告の案内文MJ1k及びMF1kが選択され、更に、戸開の案内文MJ3及びMF3が選択されて、それぞれ逐次報知又は同時報知されるように編集された後、音声合成手段37を介してスピーカ38から報知されて終了する。
【0026】
上記実施例1によれば、階床に関係なく日本語LJ及び外国語LF双方の非常時案内文MJE1及びMFE1が報知されるので、内国人及び外国人双方の利用者に地震時の避難指示をすることができ、エレベータの動作に協調させた円滑な避難行動を徹底させることができる。
【0027】
実施例2.
図9は実施の形態3における実施例2を示し、特に、火災が発生した場合の報知に係る。火災感知器8が作動すると、割込みが発生して図9の処理がなされる。図9の処理も、図8と同様であって、火災感知器8が作動すると、割込みが発生して図9の処理がなされる。手順S41で、言語種別が日本語LJ及び外国語LFに設定される。手順S42で、非常時案内文MJE2及びMFE2が選択される。更に、選択された非常時案内文MJE2及びMFE2が、図6に示したように逐次報知されるように編集されるか、又は、図7に示したように同時報知されるように編集されて報知される。手順S43では、火災管制運転に伴って、エレベータ制御盤21から発せられる運転信号Pkによって、停止予告の案内文MJ1k及びMF1kが選択され、更に、戸開の案内文MJ3及びMF3が選択されて、それぞれ逐次報知又は同時報知されるように編集された後、音声合成手段37を介してスピーカ38から報知されて終了する。
【0028】
上記実施例2によっても、階床に関係なく日本語LJ及び外国語LF双方の非常時案内文MJE2及びMFE2が報知されるので、内国人及び外国人双方の利用者に火災時の避難指示をすることができ、エレベータの動作に協調させた円滑な避難行動を徹底させることができる。
【0029】
実施例3.
図10は実施の形態3における実施例3を示し、特に、停電が検知された場合の報知に係る。停電検出器9が作動すると、割込みが発生して図10の処理がなされる。図10の処理も、図8と同様であって、停電検出器9が作動すると、割込みが発生して図10の処理がなされる。手順S51で、言語種別が日本語LJ及び外国語LFに設定される。手順S52で、非常時案内文MJE3及びMFE3が選択される。更に、選択された非常時案内文MJE3及びMFE3が、図6に示したように逐次報知されるように編集されるか、又は、図7に示したように同時報知されるように編集されて報知される。手順S53では、停電管制運転に伴って、エレベータ制御盤21から発せられる運転信号Pkによって、停止予告の案内文MJ1k及びMF1kが選択され、更に、戸開の案内文MJ3及びMF3が選択されて、それぞれ逐次報知又は同時報知されるように編集された後、音声合成手段37を介してスピーカ38から報知されて終了する。
【0030】
上記実施例3によっても、階床に関係なく日本語LJ及び外国語LF双方の非常時案内文MJE3及びMFE3が報知されるので、内国人及び外国人双方の利用者に停電時のエレベータの動作に協調させて行動させることができる。
【0031】
【発明の効果】
この発明は上記のとおり構成されているので、以下の効果を奏する。
この発明に係る請求項1に記載のエレベータの報知装置は、かごが応答する階毎に案内文の言語種別を記録し、この言語種別毎に案内文を記録しておいて、呼びが登録されると、その登録された階の言語種別を選択して読み取り、この読み取られた言語種別の案内文をエレベータの運転に応じて選択して読み取って利用者に報知するようにしたものである。
このため、内国人及び外国人の区別なく報知内容を理解できる、という効果を奏する。特に、呼びが登録された階と、この階で使用される言語とを関連させたので、通常の建物で広く使用されるエレベータに用いることができる、と共に利用者に特別の操作を強いることもないので、汎用性に富む、という効果も併せて奏する。
【0032】
この発明に係る請求項2に記載のエレベータの報知装置は、請求項1に記載のエレベータの報知装置において、一の階に複数の異なる言語種別が記録された階の乗場呼びに応答したことにより、又は、かごが言語種別の異なる複数の階を行先階としたことにより、言語種別の異なる案内文が同時に複数選択された場合に、この複数の案内文をエレベータの運転に応じて選択して読み取って、所定の順番で逐次報知するようにしたものである。
このため、異なる言語の利用者がかごに乗り合わせたとしても、各利用者に案内報知を理解させることができる、という効果を奏する。
【0033】
この発明に係る請求項3に記載のエレベータの報知装置は、請求項2に記載のエレベータの報知装置において、逐次報知に替えて、選択された複数の案内文を同時に報知するようにしたものである。
このものにあっても、同様に、異なる言語の利用者がかごに乗り合わせたとしても案内報知を理解させることができる、という効果を奏する。
特に、同時報知するようにしたので、各案内文に許容される報知時間を等しくすることができる、という効果も併せて奏する。
【0034】
この発明に係る請求項4に記載のエレベータの報知装置は、地震、火災及び停電の内、少なくともいずれかを含む非常時の運転に応じて利用客に非常時案内文を報知するエレベータの報知装置において、同じ意味内容の非常時案内文を異なる言語種別で複数記録しておいて、非常時になると運転に応じて同じ意味内容の複数の非常時案内文を一括して選択して所定の順番で逐次報知するようにしたものである。
このため、内国人及び外国人双方の利用者に非常時の案内報知を理解させることができ、非常時のエレベータの動作に協調させた行動を利用者に徹底させることができる、という効果を奏する。
【0035】
この発明に係る請求項5に記載のエレベータの報知装置は、請求項4に記載のエレベータの報知装置において、一括して選択された同じ意味内容の複数の異なる言語種別の非常時案内文を同時に報知するようにしたものである。
このものにあっても同様に、内国人及び外国人双方の利用者に非常時の案内報知を理解させることができ、非常時のエレベータの動作に協調させた行動を利用者に徹底させることができる、という効果を奏する。
特に、同時報知するようにしたので、逐次報知に比べて各案内文に許容される報知時間を長くすることができる、という効果も併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1におけるエレベータの報知装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】この発明の実施の形態1におけるエレベータの報知装置のシステム構成を示すブロック図。
【図3】かご13の運転に応じて報知される案内文Mkの報知タイミングを示した説明用図。
【図4】案内文メモリ34の内容を示す概念図。
【図5】実施の形態1におけるエレベータの報知装置の動作を示す流れ図。
【図6】実施の形態2の実施例1におけるエレベータの報知装置の要部の動作を示す流れ図。
【図7】実施の形態2の実施例2におけるエレベータの報知装置の要部の動作を示す流れ図。
【図8】実施の形態3の実施例1におけるエレベータの報知装置の動作を示す流れ図。
【図9】実施の形態3の実施例2におけるエレベータの報知装置の動作を示す流れ図。
【図10】実施の形態3の実施例3におけるエレベータの報知装置の動作を示す流れ図。
【符号の説明】
1 エレベータ、 2 言語種別記録手段、 3 案内文記録手段、 4 言語種別選択手段、 5 案内文選択手段、 6 報知手段、 7 感震器、 8 火災感知器、 9 停電検出器、 11 巻上機、 12 主索、 13 かご、 14 かご操作盤、 15 戸閉装置、 16 かご戸、 17 釣合い錘、 18 調速機、 19 調速機ロープ、 20 乗場戸、 21 エレベータ制御盤、 22 かご位置検出器、 31 CPU、 32 ROM、 33 言語種別メモリ、 34 案内文メモリ、 35 入力回路、 36 出力回路、 37 音声合成手段、 38 スピーカ。
【発明の属する技術分野】
この発明は、エレベータの運転に応じて利用者に案内報知をする報知装置に関するもので、特に、外国人を含む利用者の使用する言語で案内報知するものに係る。
【0002】
【従来の技術】
エレベータは公の交通機関となっており、利用者が安心して使用できるものであることが望まれる。かかる要請は、内国人のみに留まらず外国人に対しても同様である。
上記要請に基いた従来のエレベータの報知装置として、例えば、特開平4−323178号公報には、かご又は乗場に個人判別装置を設け、この個人判別装置によって選択された国語で呼び登録の操作手順を案内報知するようにしたものが開示されている。また、特開平4−286582号公報には、ID判別装置で判別された利用者の使用する言語でエレベータの運転案内をするようにしたものが開示されている。更に、特開平8−268658号公報には、音声認識装置で判定された音声の言語で利用者へ案内をするようにしたものが開示されている。
上記は、いずれも利用者の使用する言語が異なることによる不便を払拭して、エレベータの利用の便を図ったものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のエレベータの報知装置は、上記のとおり特種な条件の下で使用されるエレベータを対象とするものであった。即ち、特開平4−286582号公報及び特開平4−323178号公報に開示されたものは、個人判別装置で判別された特別者のみが使用するエレベータに係るものである。このため、広く一般社会で不特定多数の利用者によって使用されるエレベータには不向きである、という問題があった。
【0004】
また、特開平8−268658号公報に開示されたものは、音声認識によって操作されるエレベータに関するものであり、釦操作の不向きな建物に設置されたエレベータに特に適するものと解される。従って、釦操作が主流である通常のエレベータには採用し難い、という問題があった。
【0005】
この発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、通常の建物で広く使用されるエレベータの利用者に、多種類の言語で案内報知をするようにして、内国人及び外国人の区別なく報知内容を理解できるようにしたエレベータの報知装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る請求項1に記載のエレベータの報知装置は、かごが応答する階毎に案内文の言語種別を記録し、この言語種別毎に案内文を記録しておいて、呼びが登録されると、その登録された階の言語種別を選択して読み取り、この読み取られた言語種別の案内文をエレベータの運転に応じて選択して読み取って利用者に報知するようにしたものである。
【0007】
この発明に係る請求項2に記載のエレベータの報知装置は、請求項1に記載のエレベータの報知装置において、一の階に複数の異なる言語種別が記録された階の乗場呼びに応答したことにより、又は、かごが言語種別の異なる複数の階を行先階としたことにより、言語種別の異なる案内文が同時に複数選択された場合に、この複数の案内文をエレベータの運転に応じて選択して読み取って、所定の順番で逐次報知するようにしたものである。
【0008】
この発明に係る請求項3に記載のエレベータの報知装置は、請求項2に記載のエレベータの報知装置において、逐次報知に替えて、選択された複数の案内文を同時に報知するようにしたものである。
【0009】
この発明に係る請求項4に記載のエレベータの報知装置は、地震、火災及び停電の内、少なくともいずれかを含む非常時の運転に応じて利用客に非常時案内文を報知するエレベータの報知装置において、同じ意味内容の非常時案内文を異なる言語種別で複数記録しておいて、非常時になると運転に応じて同じ意味内容の複数の非常時案内文を一括して選択して所定の順番で逐次報知するようにしたものである。
【0010】
この発明に係る請求項5に記載のエレベータの報知装置は、請求項4に記載のエレベータの報知装置において、一括して選択された同じ意味内容の複数の非常時案内文を同時に報知するようにしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1から図5は、この発明の実施の形態1を示す。
図1は、この発明の実施の形態1におけるエレベータの報知装置の全体構成を示すブロック図で、1は呼びに応答して各階を昇降するエレベータ、2は各階毎に案内文の言語種別が記録された言語種別記録手段で、ここでは日本語LJと英語からなる外国語LFが記録されているとする。3は利用客に報知する案内文Mkが言語種別LJ、LF毎に符号化されて予め記録された案内文記録手段、4はかごが応答する階の言語種別LJ、LFを言語種別記録手段2から選択する言語種別選択手段、5はこの言語種別選択手段4によって選択された言語種別LJ、LFの案内文Mkを、エレベータ1からのかごの運転信号Pkに応じて案内文記録手段3から選択する案内文選択手段、6はこの案内文選択手段5によって選択された案内文Mkを利用客に報知する報知手段で、具体的には音声合成手段とスピーカ等からなる。7は地震の加速度が一定値を超えたときに信号を発する感震器、8は火災場所の熱に感応して信号を発する火災感知器、9は停電を検出して信号を発する停電検出器である。
【0012】
図2は、この発明の実施の形態1におけるエレベータの報知装置のシステム構成を示すブロック図で、図中、図1と同符号は同一部分を示す。
11は巻上機、12は主索、13は主索12に吊持されたかご、14はかご13の行先呼びを登録するかご操作盤、15はかご戸16を開閉させる戸閉装置、17は主索12の他方に吊持された釣合い錘、18は調速機、19は調速機18が巻き掛けられて垂下された調速機ロープで、かご13に係止されて共に移動して調速機18を回動させる。20は各階の乗場に設けられた乗場戸、21は巻上機11を制御するエレベータ制御盤である。22は調速機18の回転によって発生するパルス信号を計数してかご13の位置を検出するかご位置検出器である。101〜103は1階〜3階、10Tは最上階で、以下、総称する場合は、「階101」とする。201〜20Tは各階に設けられて乗場釦である。
【0013】
31はCPU、32は各種のプログラムが記録されたROM、33は階101〜10T毎に階床信号Fkと対応させて案内文Mkの言語種別LJ、LFが記録された言語種別メモリ、34はかご13の運転に応じて利用客に報知する案内文Mkが言語種別LJ、LF毎に符号化して記録された案内文メモリで、詳細は図4に示す。35は外部信号を取り入れる入力回路、36はかご13の運転に応じて選択された案内文Mkを出力する出力回路、37は符号化された状態で出力された案内文Mkを音声として出力する音声合成手段、38は音声化された案内文を利用客に報知するスピーカである。
【0014】
図3はかご13が1階101から3階103へ上昇する場合に報知される案内文Mkと報知タイミングの一例を示した説明用図である。即ち、エレベータは、かご戸16が閉じると、かご13は呼びに応答して昇降起動し、かご位置検出器22によって目的階の所定距離手前まで昇降したことが検出されると減速を開始する。停止直前に戸開を開始し、開き終ると利用者が乗降する。乗降が終るとかご戸16が閉じ、以下同様の動作が繰り返される。
この実施の形態1では、図3に示したとおり、上記かご13の動作に対応して、戸閉開始の運転信号P1又はP2と、かご13が減速を開始するときの運転信号P11〜P1Tと、戸開開始の運転信号P3を受けて案内文Mkを報知するものとし、図3は、特に、1階101から3階103へ上昇する場合を示す。
【0015】
図4は、案内文メモリ34の詳細を示す説明用図で、エレベータ21からの運転信号Pkと日本語LJと外国語LFからなる案内文Mkとを対応させて示したものである。即ち、運転信号P1に対しては、かご13が応答する階に対応して選択された言語種別により、案内文MJ1及びMF1の何れか、又は双方が選択されて報知される。
【0016】
図5は、実施の形態1におけるエレベータの報知装置の動作を示す。
手順S11で、かご13が停止すると、手順S12で、言語種別を日本語LJに初期設定する。手順S13で、かご操作盤14によってかご呼びが登録されたか調べる。登録されていない場合は待機する。かご13は無人であり、案内報知をする実益に乏しいからである。かご呼びが登録されている場合は、手順S14で、かご13が現に停止している階とかご13の行先階の階床信号Fkが発信されて入力回路35を介して入力される。手順S15で階床信号Fkに対する言語種別LJ又はLFを言語種別メモリ33から選択する。
【0017】
手順S16で、かご戸16が閉じ始めたか調べる。閉じ始じめていない場合は、手順S19移る。即ち、戸閉の案内報知はされない。閉じ始じめている場合は、手順S17で、かご13の運転方向によって運転信号P1又はP2が発信され、手順S18で、この運転信号P1又はP2に対応する案内文MJ1若しくはMF1又はMJ2若しくはMF2が案内文メモリ34から選択されて報知される。
【0018】
手順S19で、かご戸16が減速を開始したか調べる。減速し始じめていない場合は、手順S23移る。即ち、停止階の案内報知はされない。減速し始じめている場合は手順S20で運転信号P1kが発信され、手順S21で停止階であるk階10kの停止階信号Fkが発信される。手順S22で、停止階信号Fkに対応する案内文MJ1k又はMF1kが、手順S15で選択された言語種別に従って案内文メモリ34から選択されて報知される。
【0019】
手順S23で、かご戸16が開き始めたか調べる。開き始じめていない場合は、手順S13移る。即ち、戸開きの案内報知はされない。開き始じめている場合は、手順S24で、運転信号P3が発信され、手順S25で、この運転信号P3に対応する案内文MJ3又はMF3が案内文メモリ34から選択されて報知される。以下、手順S13へ戻って同様の処理が繰り返される。
【0020】
上記実施の形態1によれば、建物の階床によって、その階床の在籍者の言語種別を言語種別メモリ33に予め記録しておいて、かご13が停止した階101の言語種別を言語種別メモリ33から選択し、この選択された言語種別で、かご13の運転に応じた案内文Mkを案内文メモリ34から選択して報知するようにしたので、内国人及び外国人の区別なくエレベータの利用者に案内報知を理解させることができる。
特に、呼びが登録された階と、この階で使用される言語とを関連させたので、通常の建物で広く使用されるエレベータに用いることができ、また、利用者に特別の操作を強いることもないので、汎用性に富む。
なお、かご13の運転に応じて利用客に報知される案内文Mkは、図3に示したタイミングで図4に示した案内文Mkとしたが、これに限られるものではなく、かご13の起動時及びかご戸16の戸開終了時も報知するようにしてもよい。
また、外国語も英語に限るものではない。
【0021】
実施の形態2.
この実施の形態2は、一の階に複数の異なる言語種別が言語種別メモリ33に記録された階に応答したことにより、又は、かご13が言語種別の異なる複数の階を行先階としたことにより、言語種別の異なる案内文Mkが同時に複数選択されたときの報知に係るもので、以下、その具体例を実施例として述べる。
実施例1.
図6は、実施の形態2における実施例1を示し、図5の手順S15で複数の言語種別LJ及びLFが選択されたときの手順S18の、この実施例1における処理の詳細を示す。図6の手順S18aから手順S18bへ移り、言語種別LJ及びLFに基いて複数の案内文Mkが選択されたとする。
【0022】
ここでは、かご13は上昇するものとし、案内文MJ1とMF1が同時に選択されたものとする。最初に案内文MJ1が報知され、次に案内文MF1が報知されるようにするため、案内文MF1を示すポインタを案内文MJ1に付すように編集する。即ち、逐次報知の編集をする。この編集に基いて、図3の運転信号P1に基いて、先ず案内文MJ1が音声合成手段37で音声化されてスピーカ38を介して報知され、続いて案内文MF1が報知される。
手順S22及び手順S25においても同様であり、説明を省略する。
上記実施例1によれば、複数の案内文Mkを逐次報知するように編集したので、一の運転信号Pkに対して複数の案内文Mkを通報することができ、異なる言語の利用者が乗り合わせたとしても、案内報知の内容を各利用者に理解させることができる。
【0023】
実施例2.
図7は、実施の形態2における実施例2を示し、図5の手順S15で複数の言語種別LJ及びLFが選択されたときの手順S18の実施例2における処理の詳細を示す。図7の手順S18cから手順S18dへ移り、言語種別LJ及びLFに基いて同様に複数の案内文Mk、即ち、かご13は上昇するものとし案内文MJ1とMF1が同時に選択されたものとする。この案内文MJ1とMF1は同時に報知されるように編集されて音声合成手段37で音声化されて、スピーカ38を介して報知される。
手順S22及び手順S25においても同様であり、説明を省略する。
【0024】
上記実施例2によれば、複数の案内文Mkを同時報知するように編集したので、一の運転信号Pkに対して複数の案内文Mkを通報することができ、異なる言語の利用者が乗り合わせたとしても、案内報知の内容を各利用者に理解させることができる。特に、同時に報知するようにしたので、各案内文Mkに許容される報知時間を等しくすることができる。また、同時に報知しても、利用者は理解可能な言語の案内文Mkのみを抽出するので、支障なく報知できる。
【0025】
実施の形態3.
この実施の形態3は、非常時のかご13の運転に応じて利用客に非常時案内文を報知するエレベータの報知装置に係るもので、その非常時として地震、火災及び停電の場合を示す。なお、システム構成は図2による。
実施例1.
図8は実施の形態3における実施例1を示し、特に、地震が発生した場合の報知に係る。感震器7が作動すると、割込みが発生して図8の処理がなされる。手順S31で、言語種別が日本語LJ及び外国語LFに設定される。手順S32で、非常時案内文MJE1及びMFE1が案内文メモリ34から選択される。更に、選択された非常時案内文MJE1及びMFE1が、図6に示したように逐次報知されるように編集されるか、又は、図7に示したように同時報知されるように編集されて報知される。手順S33では、地震管制運転に伴って、エレベータ制御盤21から発せられる運転信号Pkによって、停止予告の案内文MJ1k及びMF1kが選択され、更に、戸開の案内文MJ3及びMF3が選択されて、それぞれ逐次報知又は同時報知されるように編集された後、音声合成手段37を介してスピーカ38から報知されて終了する。
【0026】
上記実施例1によれば、階床に関係なく日本語LJ及び外国語LF双方の非常時案内文MJE1及びMFE1が報知されるので、内国人及び外国人双方の利用者に地震時の避難指示をすることができ、エレベータの動作に協調させた円滑な避難行動を徹底させることができる。
【0027】
実施例2.
図9は実施の形態3における実施例2を示し、特に、火災が発生した場合の報知に係る。火災感知器8が作動すると、割込みが発生して図9の処理がなされる。図9の処理も、図8と同様であって、火災感知器8が作動すると、割込みが発生して図9の処理がなされる。手順S41で、言語種別が日本語LJ及び外国語LFに設定される。手順S42で、非常時案内文MJE2及びMFE2が選択される。更に、選択された非常時案内文MJE2及びMFE2が、図6に示したように逐次報知されるように編集されるか、又は、図7に示したように同時報知されるように編集されて報知される。手順S43では、火災管制運転に伴って、エレベータ制御盤21から発せられる運転信号Pkによって、停止予告の案内文MJ1k及びMF1kが選択され、更に、戸開の案内文MJ3及びMF3が選択されて、それぞれ逐次報知又は同時報知されるように編集された後、音声合成手段37を介してスピーカ38から報知されて終了する。
【0028】
上記実施例2によっても、階床に関係なく日本語LJ及び外国語LF双方の非常時案内文MJE2及びMFE2が報知されるので、内国人及び外国人双方の利用者に火災時の避難指示をすることができ、エレベータの動作に協調させた円滑な避難行動を徹底させることができる。
【0029】
実施例3.
図10は実施の形態3における実施例3を示し、特に、停電が検知された場合の報知に係る。停電検出器9が作動すると、割込みが発生して図10の処理がなされる。図10の処理も、図8と同様であって、停電検出器9が作動すると、割込みが発生して図10の処理がなされる。手順S51で、言語種別が日本語LJ及び外国語LFに設定される。手順S52で、非常時案内文MJE3及びMFE3が選択される。更に、選択された非常時案内文MJE3及びMFE3が、図6に示したように逐次報知されるように編集されるか、又は、図7に示したように同時報知されるように編集されて報知される。手順S53では、停電管制運転に伴って、エレベータ制御盤21から発せられる運転信号Pkによって、停止予告の案内文MJ1k及びMF1kが選択され、更に、戸開の案内文MJ3及びMF3が選択されて、それぞれ逐次報知又は同時報知されるように編集された後、音声合成手段37を介してスピーカ38から報知されて終了する。
【0030】
上記実施例3によっても、階床に関係なく日本語LJ及び外国語LF双方の非常時案内文MJE3及びMFE3が報知されるので、内国人及び外国人双方の利用者に停電時のエレベータの動作に協調させて行動させることができる。
【0031】
【発明の効果】
この発明は上記のとおり構成されているので、以下の効果を奏する。
この発明に係る請求項1に記載のエレベータの報知装置は、かごが応答する階毎に案内文の言語種別を記録し、この言語種別毎に案内文を記録しておいて、呼びが登録されると、その登録された階の言語種別を選択して読み取り、この読み取られた言語種別の案内文をエレベータの運転に応じて選択して読み取って利用者に報知するようにしたものである。
このため、内国人及び外国人の区別なく報知内容を理解できる、という効果を奏する。特に、呼びが登録された階と、この階で使用される言語とを関連させたので、通常の建物で広く使用されるエレベータに用いることができる、と共に利用者に特別の操作を強いることもないので、汎用性に富む、という効果も併せて奏する。
【0032】
この発明に係る請求項2に記載のエレベータの報知装置は、請求項1に記載のエレベータの報知装置において、一の階に複数の異なる言語種別が記録された階の乗場呼びに応答したことにより、又は、かごが言語種別の異なる複数の階を行先階としたことにより、言語種別の異なる案内文が同時に複数選択された場合に、この複数の案内文をエレベータの運転に応じて選択して読み取って、所定の順番で逐次報知するようにしたものである。
このため、異なる言語の利用者がかごに乗り合わせたとしても、各利用者に案内報知を理解させることができる、という効果を奏する。
【0033】
この発明に係る請求項3に記載のエレベータの報知装置は、請求項2に記載のエレベータの報知装置において、逐次報知に替えて、選択された複数の案内文を同時に報知するようにしたものである。
このものにあっても、同様に、異なる言語の利用者がかごに乗り合わせたとしても案内報知を理解させることができる、という効果を奏する。
特に、同時報知するようにしたので、各案内文に許容される報知時間を等しくすることができる、という効果も併せて奏する。
【0034】
この発明に係る請求項4に記載のエレベータの報知装置は、地震、火災及び停電の内、少なくともいずれかを含む非常時の運転に応じて利用客に非常時案内文を報知するエレベータの報知装置において、同じ意味内容の非常時案内文を異なる言語種別で複数記録しておいて、非常時になると運転に応じて同じ意味内容の複数の非常時案内文を一括して選択して所定の順番で逐次報知するようにしたものである。
このため、内国人及び外国人双方の利用者に非常時の案内報知を理解させることができ、非常時のエレベータの動作に協調させた行動を利用者に徹底させることができる、という効果を奏する。
【0035】
この発明に係る請求項5に記載のエレベータの報知装置は、請求項4に記載のエレベータの報知装置において、一括して選択された同じ意味内容の複数の異なる言語種別の非常時案内文を同時に報知するようにしたものである。
このものにあっても同様に、内国人及び外国人双方の利用者に非常時の案内報知を理解させることができ、非常時のエレベータの動作に協調させた行動を利用者に徹底させることができる、という効果を奏する。
特に、同時報知するようにしたので、逐次報知に比べて各案内文に許容される報知時間を長くすることができる、という効果も併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1におけるエレベータの報知装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】この発明の実施の形態1におけるエレベータの報知装置のシステム構成を示すブロック図。
【図3】かご13の運転に応じて報知される案内文Mkの報知タイミングを示した説明用図。
【図4】案内文メモリ34の内容を示す概念図。
【図5】実施の形態1におけるエレベータの報知装置の動作を示す流れ図。
【図6】実施の形態2の実施例1におけるエレベータの報知装置の要部の動作を示す流れ図。
【図7】実施の形態2の実施例2におけるエレベータの報知装置の要部の動作を示す流れ図。
【図8】実施の形態3の実施例1におけるエレベータの報知装置の動作を示す流れ図。
【図9】実施の形態3の実施例2におけるエレベータの報知装置の動作を示す流れ図。
【図10】実施の形態3の実施例3におけるエレベータの報知装置の動作を示す流れ図。
【符号の説明】
1 エレベータ、 2 言語種別記録手段、 3 案内文記録手段、 4 言語種別選択手段、 5 案内文選択手段、 6 報知手段、 7 感震器、 8 火災感知器、 9 停電検出器、 11 巻上機、 12 主索、 13 かご、 14 かご操作盤、 15 戸閉装置、 16 かご戸、 17 釣合い錘、 18 調速機、 19 調速機ロープ、 20 乗場戸、 21 エレベータ制御盤、 22 かご位置検出器、 31 CPU、 32 ROM、 33 言語種別メモリ、 34 案内文メモリ、 35 入力回路、 36 出力回路、 37 音声合成手段、 38 スピーカ。
Claims (5)
- 呼びに応答して各階を昇降するかごの運転に応じて利用客に案内文を報知するエレベータの報知装置において、上記階毎に上記案内文の言語種別が記録された言語種別記録手段と、上記案内文が上記言語種別毎に記録された案内文記録手段と、上記かごが応答する上記階の上記言語種別を上記言語種別記録手段から選択する言語種別選択手段と、この言語種別選択手段によって選択された上記言語種別の上記案内文を上記かごの運転に応じて上記案内文記録手段から選択する案内文選択手段とを備え、この選択された上記案内文を上記利用客に報知するようにしたエレベータの報知装置。
- 一の階に複数の異なる言語種別が言語種別記録手段に記録された上記階に応答したことにより、又は、かごが言語種別の異なる複数の階を行先階としたことにより、上記言語種別の異なる案内文が同時に複数選択されたときは、上記案内文が所定の順番で逐次報知されるように編集する逐次報知編集手段を設け、この逐次報知編集手段によって編集された上記案内文を上記かごの運転に応じて上記利用客に報知するようにした請求項1に記載のエレベータの報知装置。
- 請求項2のエレベータの報知装置において、逐次報知編集手段に替えて、選択された複数の案内文を同時に報知するように編集する同時報知編集手段を設け、この同時報知編集手段によって編集された上記案内文を上記かごの運転に応じて上記利用客に報知するようにしたエレベータの報知装置。
- 地震、火災及び停電の内、少なくともいずれかを含む非常時の運転に応じて利用客に非常時案内文を報知するエレベータの報知装置において、同じ意味内容の上記非常時案内文が異なる言語種別で複数記録された案内文記録手段と、上記運転に応じて上記案内文記録手段から言語種別の異なる同じ意味内容の複数の上記非常時案内文を選択する案内文選択手段と、この案内文選択手段によって選択された上記非常時案内文を所定の順番で逐次報知されるように編集する逐次報知編集手段とを備え、この逐次報知編集手段によって編集された上記非常時案内文を上記かごの上記非常時の運転に応じて上記利用客に報知するようにしたエレベータの報知装置。
- 請求項4のエレベータの報知装置において、逐次報知編集手段に替えて、案内文選択手段によって選択された複数の非常時案内文を同時に報知するように編集する同時報知編集手段を備え、この同時報知編集手段によって編集された上記非常時案内文を上記かごの上記非常時の運転に応じて上記利用客に報知するようにしたエレベータの報知装置。
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