JP2004034995A - 地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置及び地下タンク貯蔵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プロテクター内に雨水が浸入するのを防止するとともに施工作業が容易である地下タンク貯蔵装置用の雨水浸入防止装置及び地下タンク貯蔵装置を提供する。
【解決手段】地下タンク貯蔵装置50は、地下タンク11の周囲を乾燥砂51と鉄筋コンクリート製の躯体52とが取り囲み、上端部に有底筒状のプロテクター16が配設されている。この装置50には、プロテクター16の上部開口部を取り囲む内部筒体22及び外部筒体24a、両筒体22,24a間に間隙32を形成させるスペーサープレート23、内部筒体22の上部開口部を閉鎖するプロテクター蓋28,29、マンホール蓋受枠33並びにマンホール蓋34,35を備えた雨水排出装置が設けられている。さらに、両筒体22,24aの下端部間に位置する間隙32は下部周縁フランジ53により閉鎖され、外部筒体24aの下端部外面には躯体52の外部へと延びる雨水排出管55が設けられている。
【選択図】 図5
【解決手段】地下タンク貯蔵装置50は、地下タンク11の周囲を乾燥砂51と鉄筋コンクリート製の躯体52とが取り囲み、上端部に有底筒状のプロテクター16が配設されている。この装置50には、プロテクター16の上部開口部を取り囲む内部筒体22及び外部筒体24a、両筒体22,24a間に間隙32を形成させるスペーサープレート23、内部筒体22の上部開口部を閉鎖するプロテクター蓋28,29、マンホール蓋受枠33並びにマンホール蓋34,35を備えた雨水排出装置が設けられている。さらに、両筒体22,24aの下端部間に位置する間隙32は下部周縁フランジ53により閉鎖され、外部筒体24aの下端部外面には躯体52の外部へと延びる雨水排出管55が設けられている。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば給油時に、地下タンク上部の液体供給口から誤って漏出されるガソリン、灯油、軽油、重油等のオイルを一時的に収容するためのプロテクターを備えた地下タンク貯蔵装置及びその地下タンク貯蔵装置に設けられる雨水排出装置に関するものである。より詳しくは、マンホール蓋の隙間を通って浸入する雨水が、プロテクター内に溜まるのを防止することができるように構成された地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置及び地下タンク貯蔵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の地下タンク貯蔵装置としては、例えば特開2001−48293号公報に開示されている地下タンクの設置におけるプロテクターの構造が知られている。このプロテクターの構造は、マンホールを開閉可能に閉鎖するマンホール蓋を備え、そのマンホール蓋の下方に地下タンクを埋設し、その地下タンクの上端部に液体供給口又は液体供給配管と、その液体供給口又は液体供給配管を取り囲むように構成されたプロテクターとが設けられている。さらに、前記プロテクターの上部開口部には、そのプロテクターを開閉可能に閉鎖するための蓋体を設けるとともに、前記マンホールとプロテクターとの間には、マンホール蓋の隙間を通って浸入する雨水を周囲の土壌中に排出するための間隙が形成されている。そして、この構造をとることによって、前記地下タンク貯蔵装置は、プロテクター内に雨水が浸入するのを防止することができるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来の地下タンクの設置におけるプロテクターの構造は、マンホールとプロテクターとの間に数十mm程度の間隙を形成させながら施工する必要があった。しかしながら、直径数十cm〜1m程のマンホールの中心位置にプロテクターを正確に配置しつつ固設するのは著しく困難であり、高度な施工技術を身につけた技術者であっても多くの時間と手間がかかってしまっていた。
【0004】
この発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、プロテクター内に雨水が浸入するのを容易に防止することができるうえ、地下タンク貯蔵装置の施工作業を容易に行うことができるように構成された地下タンク貯蔵装置用の雨水浸入防止装置及び地下タンク貯蔵装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置は、マンホールの下方に埋設された地下タンクの上端部に有底筒状のプロテクターが配設された地下タンク貯蔵装置に設けられ、前記プロテクターの上部開口部を開閉可能に閉鎖するプロテクター蓋と、同プロテクターの外側部に配設されるスペーサーとを備え、前記スペーサーによりプロテクターの外面とマンホールの内側面との間に間隙を形成させるとともに、前記プロテクター蓋の上面と前記間隙とを通してマンホール内に浸入する雨水を周囲の土壌中へと排出するように構成したことを特徴とするものである。
【0006】
請求項2に記載の発明の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置は、請求項1に記載の発明において、さらに前記プロテクターの上部開口部を取り囲む内部筒体と、その内部筒体を取り囲む外部筒体とを設け、前記外部筒体によりマンホールの内側面を構成するとともに、その外部筒体の内側面と内部筒体の外面との間にスペーサーを設け、さらに前記内部筒体の上部開口部を前記プロテクター蓋により開閉可能に閉鎖するように構成したことを特徴とするものである。
【0007】
請求項3に記載の発明の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置は、請求項2に記載の発明において、さらに前記外部筒体の上端部にマンホール蓋受枠とマンホール蓋とを設け、前記外部筒体の上端部にマンホール蓋受枠を固設し、そのマンホール蓋受枠の開口部をマンホール蓋により開閉可能に閉鎖するように構成するとともに、前記マンホール蓋受枠の開口部を前記プロテクター蓋の外周縁よりも大きく開口させたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項4に記載の発明の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置は、請求項2又は請求項3に記載の発明において、前記地下タンク全体を鉄筋コンクリート製の躯体で取り囲み、その躯体と地下タンクとの間に乾燥砂を充填するとともに、前記内部筒体の外面と外部筒体の下端部内側面との間の間隙を埋めて雨水を一時的に溜めるように構成し、さらに前記外部筒体の下端部外側面に前記一時的に溜められた雨水を躯体の外部へと排出するための雨水排出手段を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項5に記載の発明の地下タンク貯蔵装置は、マンホールの下方に埋設された地下タンクの上端部に有底筒状のプロテクターが配設された地下タンク貯蔵装置であって、請求項1から請求項4のいずれかに記載の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置を設けたことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、この発明の第1実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
図1に示すように、第1実施形態の地下タンク貯蔵装置10は、全体が鋼材又は繊維強化プラスチック(FRP)によりほぼ横置円筒状に形成された地下タンク11を備えている。この地下タンク11は、図示しない鉄筋コンクリート製の基礎スラブ上に載置された横置円筒状の地下タンク本体12と、その地下タンク本体12の上端部から突設された有蓋円筒状のマンホール部13とから構成されている。さらに、この地下タンク11の外側方位置には、図示しない鉄筋コンクリート製の複数の支柱が、地下タンク11を取り囲むように前記基礎スラブ上から立設されている。即ち、この地下タンク貯蔵装置10は直埋式の設置構造を有している。
【0012】
前記マンホール部13の上端部には、ガソリン、灯油、軽油、重油等のオイル41を地下タンク本体12内に供給するための給油口14が突設されている。さらに、この給油口14に隣接するマンホール部13の上端部には、地下タンク本体12内に貯蔵されているオイル41を、地下を通って図示しない各設備に供給するためのオイル管15の基端部が接続されている。このオイル管15は、マンホール部13から上方に突設された後に水平方向に屈曲するように配設されており、2つの配管を接合部15aで接合することによって、オイル管15の配設作業を容易に行うことができるようになっている。
【0013】
マンホール部13の上部には、鋼材によりほぼ有底円筒状に形成されたプロテクター16が、前記マンホール部13、給油口14及びオイル管15の基端部を取り囲むように設けられている。このプロテクター16は、給油時等に給油口14から誤って漏出するオイル41を一時的に収容するために設けられている。さらに、マンホール部13及びオイル管15と、プロテクター16との各接合部分には、溶接部17又はコーキング部17aが設けられている。これら溶接部17及びコーキング部17aは、前記プロテクター16内に一時的に収容されたオイル41が、外部の土壌42中に漏出するのを防止するとともに、土壌42中の水分、砂粒、泥等がプロテクター16内に浸入するのを防止するために設けられている。また、このプロテクター16の上部は縮径された第1縮径部16aとなっており、その第1縮径部16aの下端部には、プロテクター16の中央部外周面と第1縮径部16aの外周面との境界に平面円環状に形成された第1段部16bが設けられている。
【0014】
図1及び図2に示すように、プロテクター16の第1縮径部16aの周縁部には、薄いステンレス鋼により略円筒状に形成されたかぶせ枠21が配設されている。このかぶせ枠21は、前記第1縮径部16aの周囲を取り囲みつつ第1段部16b上に載置されているうえ、略円筒状に形成された内部筒体22と、その内部筒体22の外周面から突設されたスペーサーとしての複数のスペーサープレート23とを備えている。さらに、前記内部筒体22の上端部(上部開口部)は縮径された第2縮径部22aとなっており、その第2縮径部22aの下端部には内部筒体22の上部外周面と第2縮径部22aの外周面との境界に平面円環状に形成された第2段部22bが設けられている。
【0015】
前記スペーサープレート23は、薄いステンレス鋼により四角板状に形成されているうえ、内部筒体22の外周面から上下方向に延びるとともに放射状に延びるように突設されている。さらに、これらスペーサープレート23は、内部筒体22の上下端部に各一対設けられているうえ、平面から見たとき等間隔(等角度)となるように8カ所(合計16枚)設けられている。なお、これらスペーサープレート23は、内部筒体22の外周面に溶接により接合されている。
【0016】
かぶせ枠21の周縁部には、薄いステンレス鋼により略円筒状に形成されたコンクリートガード筒24が同かぶせ枠21の周囲を取り囲むように配設されている。このコンクリートガード筒24の下端縁は、かぶせ枠21の下端よりも所定高さ高い位置に配設されている。このコンクリートガード筒24は、円筒状に形成された外部筒体24aと、その外部筒体24aの上端縁に設けられた上部フランジ部24bとから構成されている。前記上部フランジ部24bには、所定間隔をおいて複数の接合孔24cが円孔状に貫設されている。そして、このコンクリートガード筒24は、その下端部内側面に前記スペーサープレート23の外端縁を密着させて溶接により接合することによって、プロテクター16の上方所定位置に固設されるようになっているうえ、その内部にマンホール25が形成されるように構成されている。
【0017】
一方、前記かぶせ枠21の上部開口部には、いずれもFRPにより構成されたプロテクター蓋としてのプロテクター外蓋28及びプロテクター中蓋29が設けられ、プロテクター16の上部開口部を開閉可能に閉鎖している。プロテクター外蓋28は、外方ほど僅かに低くなるように傾斜した円環板状の傾斜部28aと、その傾斜部28aの外周縁に沿って垂下された円筒状の下部係合突部28bと、前記傾斜部28aの内周縁に沿って立設された円筒状の上部係合突部28cとから構成されている。そして、このプロテクター外蓋28は、下部係合突部28bの下端縁を内部筒体22の第2段部22b上に載置することによって、第2縮径部22aの周囲を取り囲みつつ内部筒体22の上部開口部を開閉可能に閉鎖するように構成されている。
【0018】
プロテクター中蓋29は、外方ほど僅かに低くなるように傾斜した円板状の円板部29aと、その円板部29aの外周縁に沿って垂下された円筒状の下部係合突部29bとから有蓋円筒状に形成されている。さらに、前記円板部29aの上面中央には、円環状に形成された把持リング29cが取着され、プロテクター中蓋29を容易に把持することができるようになっている。そして、このプロテクター中蓋29は、下部係合突部29bの下端縁をプロテクター外蓋28の傾斜部28a上に載置することによって、上部係合突部28cの周囲を取り囲みつつプロテクター外蓋28の上部開口部を開閉可能に閉鎖するように構成されている。
【0019】
図1及び図3に示すように、この地下タンク貯蔵装置10の上端部には、前記図示しない複数の支柱を介して基礎スラブ上に支持された鉄筋コンクリート製の上部スラブ31が設けられ、その上部スラブ31によって地上と地下との境界が形成されている。この上部スラブ31の中央部には、前記コンクリートガード筒24により円孔状に開口されたマンホール25が上下方向に穿設されるとともに、そのマンホール25の下部には、前記プロテクター16の第1縮径部16a、かぶせ枠21及びプロテクター蓋28,29が配置されている。
【0020】
さらに、前記かぶせ枠21を構成する内部筒体22の外周面とマンホール25(外部筒体24a)の下端部内周面との間には、平面円環状に形成された間隙32が形成されている。この間隙32は、内部筒体22の外周面と外部筒体24aの内周面との間全体に渡って、前記スペーサープレート23の突出幅に相当する間隔離間されるように構成されており、地上よりマンホール25内に浸入する雨水を周囲の土壌42中へと排出するための雨水排出路を構成している。
【0021】
なお、前記間隙32の幅としては、好ましくは5〜30mm、より好ましくは5〜15mmである。この間隙32が5mm未満の場合、大量の雨水が浸入したようなときに、その雨水を効率よく排出させることができないおそれがある。逆に間隙32が30mmを越える場合には、マンホール25の内径を必要以上に大きくすることになることから好ましくない。また、上記コンクリートガード筒24の下端とかぶせ枠21の下端との高さの差についても同様の理由で、好ましくは5〜30mm、より好ましくは5〜15mmであるとよい。
【0022】
一方、マンホール25の上端部には、鋳鉄材により略円筒状に形成されたマンホール蓋受枠33が配設されている。このマンホール蓋受枠33は、断面略逆T字状に形成されており、その下端部内周面には内方に連続して延びる環状支持突部33aが突設されている。さらに、この環状支持突部33aの外側方位置には、前記コンクリートガード筒24上端部の接合孔24cと上下に一致した位置に図示しない上部接合孔が円孔状に貫設されており、コンクリートガード筒24の上端部にマンホール蓋受枠33を固着させるようになっている。また、この環状支持突部33aの内径は、前記プロテクター外蓋28の外径よりも大きくなるように形成されており、プロテクター外蓋28をマンホール25内から地上へと容易に取り出すことができるようになっている。
【0023】
さらに、このマンホール25の上端部は、マンホール蓋としてのマンホール外蓋34及びマンホール中蓋35により開閉可能に閉鎖されるように構成されている。前記マンホール外蓋34は、鋳鉄材により略円環板状に形成されているうえ、その外周面に沿ってゴム製の防水用パッキン36が嵌着されている。そして、このマンホール外蓋34を前記マンホール蓋受枠33に内嵌させたときには、マンホール蓋受枠33の内周面と防水用パッキン36とが密着され、マンホール25内に雨水が浸入するのを効果的に防止することができるように構成されている。
【0024】
このマンホール外蓋34の下端部内周面には、内方に連続して延びる環状支持突部34aが突設されている。この環状支持突部34aの内径は、前記プロテクター中蓋29の外径よりも大きくなるように形成されており、マンホール外蓋34によりマンホール25が閉鎖された状態でも、プロテクター中蓋29をマンホール25内から地上へと容易に取り出すことができるようになっている。
【0025】
前記マンホール中蓋35は、鋳鉄材により略円板状に形成されているうえ、その外周面に沿って防水用パッキン36が嵌着されている。そして、このマンホール中蓋35を前記マンホール外蓋34に内嵌させたとき、マンホール外蓋34の内周面と防水用パッキン36とが密着され、マンホール25内に雨水が浸入するのを効果的に防止することができるようになっている。
【0026】
一方、第1実施形態の雨水排出装置としての防水プロテクターセットは、かぶせ枠21(内部筒体22及びスペーサープレート23)、コンクリートガード筒24、プロテクター蓋28,29、マンホール蓋受枠33及びマンホール蓋34,35により構成されている。この防水プロテクターセットは、それを備えていない既存の地下タンク貯蔵装置、特に設置現場にコンクリートを打設しながら設置する方法(現場打ち法)で設置される既存の地下タンク貯蔵装置に対して好適に装着される。
【0027】
上記実施形態の作用について以下に記載する。
この地下タンク貯蔵装置10を現場打ち法により設置現場に設置・施工する際には、まず、基礎スラブ上に地下タンク11と支柱とを組付けた後、その地下タンク11上端部のマンホール部13に給油口14、オイル管15及びプロテクター16を組付ける。一方、工場内又は設置現場において、かぶせ枠21外端部の各スペーサープレート23の外端縁をコンクリートガード筒24の内側面に対して溶接にて接合させておく。
【0028】
次に、図1に示すように、前記プロテクター16の第1段部16b上にかぶせ枠21の下端縁を載置した後、そのかぶせ枠21と接合されているコンクリートガード筒24の上部フランジ部24b上にマンホール蓋受枠33を載置する。続いて、前記上部フランジ部24bの接合孔24cと、マンホール蓋受枠33の上部接合孔とをボルト及びナットによって接合させることにより、コンクリートガード筒24の上端部にマンホール蓋受枠33を固着させる。
【0029】
次に、図3に示すように、前記プロテクター16(かぶせ枠21)及びマンホール25の上部開口部を、それぞれプロテクター蓋28,29及びマンホール蓋34,35にて閉鎖した後、プロテクター16の第1段部16b又はその僅かに下方位置まで土壌42を埋め戻す。最後に、前記埋め戻された土壌42の上面と外部筒体24aの下端部との間にグリ石43(砕石でもよい)を層状となるように敷設した後、そのグリ石43の上面に鉄筋コンクリートを打設して上部スラブ31を積層することによって地下タンク貯蔵装置10の施工が完了する。
【0030】
さて、図3に示されるように、この地下タンク貯蔵装置10において、地下タンク本体12内に図示しない給油車からオイル41を給油する際には、まず、マンホール中蓋35を取り外してマンホール外蓋34の中央部を開口させる。次に、プロテクター中蓋29を取り外してプロテクター外蓋28の中央部を開口させた後、給油車に設けられた図示しない給油ホースを給油口14と接続させて給油を行う。
【0031】
前記オイル41の給油時に給油口14から誤ってオイル41が漏れ出してしまった場合、或いはオイル管15の接合部15aからオイル41が漏出してしまった場合には、そのオイル41はプロテクター16内に一時的に収容され、周囲の土壌42中に漏れ出すことはない。そして、このプロテクター16内に一時的に収容されたオイル41を除去する際には、まず、両マンホール蓋34、35を取り外してマンホール25全体を開口させる。次に、図1に示されるように、両プロテクター蓋28、29を取り外してプロテクター16の第1縮径部16a全体を開口させた後、図示しない吸引ホースをプロテクター16の内部に挿入し、プロテクター16内のオイル41を吸引して取り除く。またこのとき、布等を使用してプロテクター16内のオイル41を拭き取って清掃することもできる。
【0032】
一方、マンホール25の上方から雨水が降ってきた場合には、図3に示されるように、マンホール中蓋35、マンホール外蓋34及びマンホール蓋受枠33の各隙間が防水用パッキン36により高い防水性能を有していることから、雨水がマンホール25内に浸入するのが効果的に防止されている。ところが、長期間の使用により防水用パッキン36が劣化したり、マンホール蓋34、35の開閉時に防水用パッキン36の表面に砂粒や泥等が付着し防水用パッキン36の防水性能が低下してしまったような場合には、雨水が前記隙間を通ってマンホール25内に浸入してしまうおそれがある。
【0033】
このとき、前記隙間から浸入した雨水は、図3に矢印で示されるように、プロテクター中蓋29及びプロテクター外蓋28の上面及び外側面を伝わって下方へと流されて雨水排出路を構成する間隙32に到達した後、この間隙32を通って周囲の土壌42へと浸透して排出される。なお、前記間隙32を通って排出された雨水は、間隙32の下端部に敷設されている雨水排出路を構成する層状のグリ石43の隙間を通って水平方向へと容易に拡散され、土壌42中への排水速度が高められるようになっている。また、雨水以外の砂粒、泥等の雨水が浸入した場合にも同様に、間隙32を通って周囲の土壌42中へと排出される。
【0034】
上記実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 実施形態の地下タンク貯蔵装置10は、有底筒状に形成されたプロテクター16の上部開口部を開閉可能に閉鎖するプロテクター蓋28,29と、同プロテクター16の外側部に配設されるスペーサープレート23とを備えている。さらに、この地下タンク貯蔵装置10は、前記スペーサープレート23によりプロテクター16の外面(第1縮径部16aの外側面及び第1段部16bの上面)とマンホール25の内側面との間に間隙32が形成されるようになっている。
【0035】
このため、この地下タンク貯蔵装置10においては、プロテクター蓋28,29がプロテクター16の上部開口部を閉鎖していることから、マンホール25の上方から浸入する雨水がプロテクター16内に浸入するのを簡単な構成で極めて効果的に防止することができる。さらに、前記雨水は、プロテクター16の外周部に設けられた間隙32を通って周囲の土壌42中に流出されるように構成されていることから、マンホール25の内部が水浸しになるおそれもない。特に、前記間隙32は、プロテクター16の外周部において、同じ幅のスペーサープレート23により等間隔となるように平面円環状に開口されていることから、間隙32内の全ての位置における雨水排出能力が極めて高い。
【0036】
加えて、この地下タンク貯蔵装置10は、同じ幅のスペーサープレート23により前記間隙32を物理的に同じ幅となるように形成させることができるようになっていることから、地下タンク貯蔵装置10の施工時における各部材の位置合わせを容易に行うことができる。このため、この地下タンク貯蔵装置10の施工作業において最も技術的に難しかった位置合わせを極めて容易かつ迅速に行うことができ、施工作業にかかる手間と時間を容易に低減させることが可能である。
【0037】
また、この地下タンク貯蔵装置10は、前記施工時における各部材の位置合わせを容易に行うことができることから、間隙32の幅を前記従来の地下タンク貯蔵装置の間隙の幅よりも狭い5〜15mmに形成しても雨水排出性能にほとんど支障を来すことがない。このため、本実施形態のプロテクター16は、前記従来の地下タンク貯蔵装置のプロテクターと比較して、その内径をより大きく形成させることが可能となり、プロテクター16内の点検等の作業を容易に行うことができる。
【0038】
・ この地下タンク貯蔵装置10は、前記プロテクター蓋28,29及びスペーサープレート23に加えて、マンホール25の内側面を構成する外部筒体24aと、その外部筒体24a内に配設される内部筒体22とが設けられている。さらに、この地下タンク貯蔵装置10は、前記内部筒体22の外側面と外部筒体24aの内側面との間にスペーサープレート23が設けられているうえ、前記内部筒体22の上部開口部をプロテクター蓋28,29により開閉可能に閉鎖するように構成されている。
【0039】
このため、この地下タンク貯蔵装置10は、雨水排出装置が設けられていない既存の地下タンク貯蔵装置に対し本実施形態の雨水排出装置を装着する際に、前記既存の地下タンク貯蔵装置のプロテクターの上端部に内部筒体22及び外部筒体24aを被せることによって極めて容易に施工することができる。特に、この雨水排出装置では、前記プロテクターの上部開口部の外径よりも僅かに大きな内径を有する内部筒体22を選択することによって、その位置合わせと装着とを瞬時に行うことが可能であることから、施工作業にかかる手間と時間をほとんど余分にかける必要がない。従って、この雨水排出装置は、前記既存の地下タンク貯蔵装置に装着できるという優れた汎用性を持っているうえ、その地下タンク貯蔵装置の雨水排出能力を容易に高めることができて大変有用である。
【0040】
さらに、この地下タンク貯蔵装置10の外部筒体24aは、コンクリートを打設して上部スラブ31を施工するための枠体の役割を担うように構成されていることから、現場打ち法による上部スラブ31の施工作業を著しく容易かつ迅速に行うことができる。加えて、プロテクターの上部開口部よりも僅かに大きな内径を有する内部筒体22の上端部にプロテクター蓋28,29を被せることによりプロテクターの上部開口部を閉鎖できることから、プロテクター蓋28,29のサイズをプロテクターではなく内部筒体22に合わせればよいこととなる。このため、前記既存の地下タンク貯蔵装置に対する雨水排出装置の装着にかかる手間と費用を容易に低減させることが可能である。
【0041】
・ この地下タンク貯蔵装置10は、前記プロテクター蓋28,29、スペーサープレート23、外部筒体24a及び内部筒体22に加えて、前記外部筒体24aの上端部に固設されるマンホール蓋受枠33と、そのマンホール蓋受枠33の開口部を閉鎖するマンホール蓋34,35とが設けられている。さらに、この地下タンク貯蔵装置10は、前記マンホール蓋受枠33の開口部がプロテクター外蓋28の外周縁よりも大きく開口するように構成されている。
【0042】
このため、この地下タンク貯蔵装置10の外部筒体24a及びマンホール蓋受枠33は、コンクリートを打設して上部スラブ31を施工するための枠体の役割を担うように構成されていることから、現場打ち法による上部スラブ31の施工作業をさらに容易かつ迅速に行うことができる。さらに、この地下タンク貯蔵装置10では、マンホール蓋受枠33及びマンホール蓋34,35を、外部筒体24aのサイズに合わせればよいことから、前記既存の地下タンク貯蔵装置に対する雨水排出装置の装着にかかる手間と費用をさらに容易に低減させることができる。
【0043】
(第2実施形態)
以下、第2実施形態を上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
図5に示すように、第2実施形態の地下タンク貯蔵装置50は、タンク室式の設置構造を有するものである。即ち、この地下タンク貯蔵装置50は、地下タンク11の周囲を取り囲むように乾燥砂51を埋設するとともに、その乾燥砂51の周囲を鉄筋コンクリート製の躯体52で取り囲むことにより、地下タンク11を周囲の土壌42から遮蔽するように構成されている。
【0044】
図4に示すように、この地下タンク貯蔵装置50に取着されるかぶせ枠21は、円筒状に形成された内部筒体22の下端縁から外側方に延びるスペーサーとしての下部周縁フランジ53が平面円環状に突設されている。また、同内部筒体22の下端部外周面に突設されていたスペーサープレート23は省略されている。さらに、コンクリートガード筒24の下端部には、外部筒体24aの内外を連通させるための横円筒状に形成された雨水排出路を構成する雨水排出口54が設けられている。そして、前記かぶせ枠21下端部の下部周縁フランジ53の外端縁は、コンクリートガード筒24の下端縁全体に対して溶接により接合されるように構成されている。
【0045】
一方、図5に示すように、この地下タンク貯蔵装置50の上端部には、乾燥砂51及び躯体52の一側部を水平方向に貫いて躯体52外部の土壌42中へと延びるように配設された雨水排出管55が設けられている。この雨水排出管55の基端部は、地下タンク貯蔵装置50の施工時に前記雨水排出口54と接続されるように構成されている。そして、この第2実施形態の雨水排出装置としての防水プロテクターセットは、前記かぶせ枠21、コンクリートガード筒24、雨水排出管55、プロテクター蓋28,29、マンホール蓋受枠33及びマンホール蓋34,35により構成されている。その他の構成は上記第1実施形態と同様である。
【0046】
さて、この第2実施形態の地下タンク貯蔵装置50において、マンホール蓋受枠33とマンホール外蓋34、又はマンホール外蓋34とマンホール中蓋35との間の隙間を通って雨水がマンホール25内に浸入した場合には、その浸入した雨水はプロテクター蓋28,29の外面を伝わって下方へと流される。そして、この雨水は、雨水排出路を構成する間隙32に到達し、この間隙32を通ってかぶせ枠21下端部の下部周縁フランジ53上に一時的に溜められ、第1段部16b上を伝わって乾燥砂51中へと流出するおそれはない。
【0047】
最後に、前記下部周縁フランジ53(かぶせ枠21及びコンクリートガード筒24の下端部)上に溜められた雨水は、雨水排出路を構成する雨水排出口54及び雨水排出管55を通って地下タンク貯蔵装置50の外部へと自動的に流出した後、周囲の土壌42中へと排出される。また、雨水以外の砂粒、泥等の雨水が浸入した場合も同様である。
【0048】
上記実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 第2実施形態の地下タンク貯蔵装置50は、地下タンク11の周囲全体を鉄筋コンクリート製の躯体52で取り囲み、その躯体52と地下タンク11との間の空間に乾燥砂51を充填することにより、地下タンク11と周囲の土壌42とを完全に隔離するように構成されたタンク室式の設置構造を有している。さらに、この地下タンク貯蔵装置50は、内部筒体22の外側面と外部筒体24aの内側面下端部との間の間隙32を下部周縁フランジ53によって閉塞するとともに、外部筒体24aの下端部から躯体52外部の土壌42中へと雨水を排出するように構成された雨水排出管55が設けられている。
【0049】
このため、この地下タンク貯蔵装置50は、上記第1実施形態と同様に、簡単な構成で、プロテクター16内に雨水が浸入するのを防止することができるうえ、地下タンク貯蔵装置50の施工作業を容易に行うことができる。さらに、下部周縁フランジ53及び雨水排出管55を設けたことにより、前記雨水が間隙32を通って乾燥砂51中へと流出せずに周囲の土壌42中へと排出されるようになっていることから、タンク室式の地下タンク貯蔵装置50の乾燥砂51が濡れることによる不具合を容易に解消することができる。
【0050】
一方、従来より市販されている既存のタンク室式の地下タンク貯蔵装置では、プロテクターの周囲が躯体により周囲の土壌から完全に隔離されていたことから、土壌中の水分(地下水等)がプロテクター内に浸入するおそれがないという前提のもとに設計及び施工されていた。このため、この地下タンク貯蔵装置では、オイル管とプロテクターとの接合部(コーキング部)の防水性能が直埋式よりも著しく劣っているのが通例である。そして、この地下タンク貯蔵装置では、マンホールから浸入する雨水に対する対策がほとんど施されていなかった事実から、長期に渡る使用によって雨水がプロテクター内に溜まりやすく、その溜められた雨水が前記コーキング部を通して乾燥砂内へと徐々に浸み出し、乾燥砂が濡れてしまうケースが実際に頻発していた。また仮に、前記コーキング部に防水性能の高いコーキング処理を行った場合には、プロテクター内に雨水が充満し、その雨水がプロテクターの上部開口部から乾燥砂内へと漏れ出して乾燥砂を濡らしてしまう可能性が極めて高い。この乾燥砂中の水分を除去して再び乾燥状態に戻すためには、躯体内の濡れた砂を新たな乾燥砂に交換する以外には方法がなく、その手間と費用は甚大なものとなることが予想される。
【0051】
これに対し、本実施形態の地下タンク貯蔵装置50(雨水排出装置)は、コーキング部17aの防水性能とは無関係に、マンホール25から浸入する雨水がプロテクター16内に浸入することがないうえ、乾燥砂51を濡らすこともないという画期的な装置である。特に、この地下タンク貯蔵装置50は、間隙32下端部の下部周縁フランジ53と雨水排出管55とからなる特別の雨水排出路を備えていることから、マンホール25から浸入する雨水を積極的に誘導しつつ躯体52の外部へと排出することができ、長期間使用した場合でも乾燥砂51を濡らすおそれはない。
【0052】
なお、上記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ マンホール外蓋34及びマンホール中蓋35の防水用パッキン36を省略し、防水性能の低いものとすること。このように構成した場合、防水性能の低いマンホール蓋34,35を用いることによって、地下タンク貯蔵装置10のコストを容易に抑えることが可能である。なおこのとき、スペーサープレート23及びプロテクター蓋28,29により、プロテクター16内への雨水の浸入は効果的に防止されている。
【0053】
・ マンホール外蓋34及びマンホール中蓋35を一体形成するとともに、プロテクター外蓋28及びプロテクター中蓋29を一体形成すること。
・ 地下タンク本体12の外面を鋼材又はFRP製の外殻によって被覆することにより二重殻タンクとすること。
【0054】
・ 地下タンク貯蔵装置10を、予め工場内で成形された各部材(上部スラブを含む)を設置現場に運搬して組み立てる方法(プレキャスト法)により構成してもよい。
【0055】
・ プロテクター16、かぶせ枠21、コンクリートガード筒24又はマンホール蓋受枠33は、楕円筒状又は四角筒状に形成されていてもよい。
・ 内部筒体22の高さを低く形成し、第2段部22bの下面をプロテクター16の上端縁に当接させるように構成してもよい。
【0056】
・ プロテクター16又は内部筒体22の上端部を縮径しないように構成してもよい。
・ スペーサープレート23は、内部筒体22の周囲に等間隔(等角度)に3箇所以上突設されていればよい。
【0057】
・ スペーサープレート23を内部筒体22の上下端部間を繋ぐ長四角板状に形成させてもよい。
・ スペーサープレート23をコンクリートガード筒24(外部筒体24a)の内側面に溶接しないように構成すること。なおこのとき、コンクリートガード筒24の下端縁は第1段部16bの上面と所定間隔離間した位置に配置される必要がある。また、スペーサープレート23をコンクリートガード筒24(外部筒体24a)の内側面に溶接させるとともに、内部筒体22の外側面に溶接しないように構成してもよい。このように構成した場合でも、スペーサープレート23により内部筒体22と外部筒体24aとの間に間隙32を形成させることができる。
【0058】
・ 雨水排出管55を先端側ほど低くなるように傾斜させてもよい。
・ 図2に示されるかぶせ枠21、コンクリートガード筒24及びプロテクター蓋28,29のみによって雨水排出装置としての防水プロテクターセットを構成してもよい。このように構成した場合、既存の地下タンク貯蔵装置に雨水排出装置としての防水プロテクターセットを容易に装着させることができる。
【0059】
・ 図6に示すように、かぶせ枠21を省略し、プロテクター16の外側面にスペーサープレート23を設けてもよい。即ち、この地下タンク貯蔵装置10の雨水排出装置としての防水プロテクターセットは、既存の地下タンク貯蔵装置のプロテクターの上部開口部を閉鎖するプロテクター蓋28,29と、同プロテクターの外側面に溶接により接合されるスペーサープレート23とから構成されている。このように構成した場合、既存の地下タンク貯蔵装置に雨水排出装置としての防水プロテクターセットを容易に装着させることができる。
【0060】
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記プロテクターの外側部に等間隔に3箇所以上のスペーサーを配設したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置。
【0061】
・ マンホールの下方に埋設された地下タンクの上端部に有底筒状のプロテクターが配設され、前記地下タンクの周囲が鉄筋コンクリート製の躯体で取り囲まれるとともに、その躯体と地下タンクとの間に乾燥砂が充填され、さらに請求項2から請求項4のいずれかに記載の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置が設けられた地下タンク貯蔵装置であって、前記内部筒体の外面と外部筒体の下端部内側面との間の間隙を埋めて雨水を一時的に溜めるように構成するとともに、前記外部筒体の下端部外側面に前記一時的に溜められた雨水を躯体の外部へと排出するための雨水排出手段を設けたことを特徴とする地下タンク貯蔵装置。このように構成した場合、プロテクター内に雨水が浸入するのを容易に防止することができるうえ、地下タンク貯蔵装置の施工作業を容易に行うことができる。
【0062】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1から請求項4に記載の発明の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置、及び請求項5に記載の発明の地下タンク貯蔵装置によれば、プロテクター内に雨水が浸入するのを容易に防止することができるうえ、地下タンク貯蔵装置の施工作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の地下タンク貯蔵装置の一部を示す分解断面図。
【図2】第1実施形態の雨水排出装置の一部を示す分解斜視図。
【図3】第1実施形態の地下タンク貯蔵装置の一部を示す部分断面図。
【図4】第2実施形態の雨水排出装置の一部を示す分解斜視図。
【図5】第2実施形態の地下タンク貯蔵装置の一部を示す部分断面図。
【図6】実施形態以外の地下タンク貯蔵装置の一部を示す部分断面図。
【符号の説明】
10…地下タンク貯蔵装置、11…地下タンク、16…プロテクター、16a…プロテクターの上部開口部を構成する第1縮径部、21…雨水排出装置を構成するかぶせ枠、22…雨水排出装置を構成する内部筒体、23…雨水排出装置を構成するスペーサーとしてのスペーサープレート、24…雨水排出装置を構成するコンクリートガード筒、24a…雨水排出装置を構成する外部筒体、25…マンホール、28…雨水排出装置及びプロテクター蓋を構成するプロテクター外蓋、29…雨水排出装置及びプロテクター蓋を構成するプロテクター中蓋、32…間隙、33…雨水排出装置を構成するマンホール蓋受枠、34…雨水排出装置及びマンホール蓋を構成するマンホール外蓋、35…雨水排出装置及びマンホール蓋を構成するマンホール中蓋、42…土壌、50…地下タンク貯蔵装置、51…乾燥砂、52…躯体、53…雨水排出装置を構成するスペーサーとしての下部周縁フランジ、54…雨水排出手段を構成する雨水排出口、55…雨水排出手段としての雨水排出管。
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば給油時に、地下タンク上部の液体供給口から誤って漏出されるガソリン、灯油、軽油、重油等のオイルを一時的に収容するためのプロテクターを備えた地下タンク貯蔵装置及びその地下タンク貯蔵装置に設けられる雨水排出装置に関するものである。より詳しくは、マンホール蓋の隙間を通って浸入する雨水が、プロテクター内に溜まるのを防止することができるように構成された地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置及び地下タンク貯蔵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の地下タンク貯蔵装置としては、例えば特開2001−48293号公報に開示されている地下タンクの設置におけるプロテクターの構造が知られている。このプロテクターの構造は、マンホールを開閉可能に閉鎖するマンホール蓋を備え、そのマンホール蓋の下方に地下タンクを埋設し、その地下タンクの上端部に液体供給口又は液体供給配管と、その液体供給口又は液体供給配管を取り囲むように構成されたプロテクターとが設けられている。さらに、前記プロテクターの上部開口部には、そのプロテクターを開閉可能に閉鎖するための蓋体を設けるとともに、前記マンホールとプロテクターとの間には、マンホール蓋の隙間を通って浸入する雨水を周囲の土壌中に排出するための間隙が形成されている。そして、この構造をとることによって、前記地下タンク貯蔵装置は、プロテクター内に雨水が浸入するのを防止することができるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来の地下タンクの設置におけるプロテクターの構造は、マンホールとプロテクターとの間に数十mm程度の間隙を形成させながら施工する必要があった。しかしながら、直径数十cm〜1m程のマンホールの中心位置にプロテクターを正確に配置しつつ固設するのは著しく困難であり、高度な施工技術を身につけた技術者であっても多くの時間と手間がかかってしまっていた。
【0004】
この発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、プロテクター内に雨水が浸入するのを容易に防止することができるうえ、地下タンク貯蔵装置の施工作業を容易に行うことができるように構成された地下タンク貯蔵装置用の雨水浸入防止装置及び地下タンク貯蔵装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置は、マンホールの下方に埋設された地下タンクの上端部に有底筒状のプロテクターが配設された地下タンク貯蔵装置に設けられ、前記プロテクターの上部開口部を開閉可能に閉鎖するプロテクター蓋と、同プロテクターの外側部に配設されるスペーサーとを備え、前記スペーサーによりプロテクターの外面とマンホールの内側面との間に間隙を形成させるとともに、前記プロテクター蓋の上面と前記間隙とを通してマンホール内に浸入する雨水を周囲の土壌中へと排出するように構成したことを特徴とするものである。
【0006】
請求項2に記載の発明の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置は、請求項1に記載の発明において、さらに前記プロテクターの上部開口部を取り囲む内部筒体と、その内部筒体を取り囲む外部筒体とを設け、前記外部筒体によりマンホールの内側面を構成するとともに、その外部筒体の内側面と内部筒体の外面との間にスペーサーを設け、さらに前記内部筒体の上部開口部を前記プロテクター蓋により開閉可能に閉鎖するように構成したことを特徴とするものである。
【0007】
請求項3に記載の発明の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置は、請求項2に記載の発明において、さらに前記外部筒体の上端部にマンホール蓋受枠とマンホール蓋とを設け、前記外部筒体の上端部にマンホール蓋受枠を固設し、そのマンホール蓋受枠の開口部をマンホール蓋により開閉可能に閉鎖するように構成するとともに、前記マンホール蓋受枠の開口部を前記プロテクター蓋の外周縁よりも大きく開口させたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項4に記載の発明の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置は、請求項2又は請求項3に記載の発明において、前記地下タンク全体を鉄筋コンクリート製の躯体で取り囲み、その躯体と地下タンクとの間に乾燥砂を充填するとともに、前記内部筒体の外面と外部筒体の下端部内側面との間の間隙を埋めて雨水を一時的に溜めるように構成し、さらに前記外部筒体の下端部外側面に前記一時的に溜められた雨水を躯体の外部へと排出するための雨水排出手段を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項5に記載の発明の地下タンク貯蔵装置は、マンホールの下方に埋設された地下タンクの上端部に有底筒状のプロテクターが配設された地下タンク貯蔵装置であって、請求項1から請求項4のいずれかに記載の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置を設けたことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、この発明の第1実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
図1に示すように、第1実施形態の地下タンク貯蔵装置10は、全体が鋼材又は繊維強化プラスチック(FRP)によりほぼ横置円筒状に形成された地下タンク11を備えている。この地下タンク11は、図示しない鉄筋コンクリート製の基礎スラブ上に載置された横置円筒状の地下タンク本体12と、その地下タンク本体12の上端部から突設された有蓋円筒状のマンホール部13とから構成されている。さらに、この地下タンク11の外側方位置には、図示しない鉄筋コンクリート製の複数の支柱が、地下タンク11を取り囲むように前記基礎スラブ上から立設されている。即ち、この地下タンク貯蔵装置10は直埋式の設置構造を有している。
【0012】
前記マンホール部13の上端部には、ガソリン、灯油、軽油、重油等のオイル41を地下タンク本体12内に供給するための給油口14が突設されている。さらに、この給油口14に隣接するマンホール部13の上端部には、地下タンク本体12内に貯蔵されているオイル41を、地下を通って図示しない各設備に供給するためのオイル管15の基端部が接続されている。このオイル管15は、マンホール部13から上方に突設された後に水平方向に屈曲するように配設されており、2つの配管を接合部15aで接合することによって、オイル管15の配設作業を容易に行うことができるようになっている。
【0013】
マンホール部13の上部には、鋼材によりほぼ有底円筒状に形成されたプロテクター16が、前記マンホール部13、給油口14及びオイル管15の基端部を取り囲むように設けられている。このプロテクター16は、給油時等に給油口14から誤って漏出するオイル41を一時的に収容するために設けられている。さらに、マンホール部13及びオイル管15と、プロテクター16との各接合部分には、溶接部17又はコーキング部17aが設けられている。これら溶接部17及びコーキング部17aは、前記プロテクター16内に一時的に収容されたオイル41が、外部の土壌42中に漏出するのを防止するとともに、土壌42中の水分、砂粒、泥等がプロテクター16内に浸入するのを防止するために設けられている。また、このプロテクター16の上部は縮径された第1縮径部16aとなっており、その第1縮径部16aの下端部には、プロテクター16の中央部外周面と第1縮径部16aの外周面との境界に平面円環状に形成された第1段部16bが設けられている。
【0014】
図1及び図2に示すように、プロテクター16の第1縮径部16aの周縁部には、薄いステンレス鋼により略円筒状に形成されたかぶせ枠21が配設されている。このかぶせ枠21は、前記第1縮径部16aの周囲を取り囲みつつ第1段部16b上に載置されているうえ、略円筒状に形成された内部筒体22と、その内部筒体22の外周面から突設されたスペーサーとしての複数のスペーサープレート23とを備えている。さらに、前記内部筒体22の上端部(上部開口部)は縮径された第2縮径部22aとなっており、その第2縮径部22aの下端部には内部筒体22の上部外周面と第2縮径部22aの外周面との境界に平面円環状に形成された第2段部22bが設けられている。
【0015】
前記スペーサープレート23は、薄いステンレス鋼により四角板状に形成されているうえ、内部筒体22の外周面から上下方向に延びるとともに放射状に延びるように突設されている。さらに、これらスペーサープレート23は、内部筒体22の上下端部に各一対設けられているうえ、平面から見たとき等間隔(等角度)となるように8カ所(合計16枚)設けられている。なお、これらスペーサープレート23は、内部筒体22の外周面に溶接により接合されている。
【0016】
かぶせ枠21の周縁部には、薄いステンレス鋼により略円筒状に形成されたコンクリートガード筒24が同かぶせ枠21の周囲を取り囲むように配設されている。このコンクリートガード筒24の下端縁は、かぶせ枠21の下端よりも所定高さ高い位置に配設されている。このコンクリートガード筒24は、円筒状に形成された外部筒体24aと、その外部筒体24aの上端縁に設けられた上部フランジ部24bとから構成されている。前記上部フランジ部24bには、所定間隔をおいて複数の接合孔24cが円孔状に貫設されている。そして、このコンクリートガード筒24は、その下端部内側面に前記スペーサープレート23の外端縁を密着させて溶接により接合することによって、プロテクター16の上方所定位置に固設されるようになっているうえ、その内部にマンホール25が形成されるように構成されている。
【0017】
一方、前記かぶせ枠21の上部開口部には、いずれもFRPにより構成されたプロテクター蓋としてのプロテクター外蓋28及びプロテクター中蓋29が設けられ、プロテクター16の上部開口部を開閉可能に閉鎖している。プロテクター外蓋28は、外方ほど僅かに低くなるように傾斜した円環板状の傾斜部28aと、その傾斜部28aの外周縁に沿って垂下された円筒状の下部係合突部28bと、前記傾斜部28aの内周縁に沿って立設された円筒状の上部係合突部28cとから構成されている。そして、このプロテクター外蓋28は、下部係合突部28bの下端縁を内部筒体22の第2段部22b上に載置することによって、第2縮径部22aの周囲を取り囲みつつ内部筒体22の上部開口部を開閉可能に閉鎖するように構成されている。
【0018】
プロテクター中蓋29は、外方ほど僅かに低くなるように傾斜した円板状の円板部29aと、その円板部29aの外周縁に沿って垂下された円筒状の下部係合突部29bとから有蓋円筒状に形成されている。さらに、前記円板部29aの上面中央には、円環状に形成された把持リング29cが取着され、プロテクター中蓋29を容易に把持することができるようになっている。そして、このプロテクター中蓋29は、下部係合突部29bの下端縁をプロテクター外蓋28の傾斜部28a上に載置することによって、上部係合突部28cの周囲を取り囲みつつプロテクター外蓋28の上部開口部を開閉可能に閉鎖するように構成されている。
【0019】
図1及び図3に示すように、この地下タンク貯蔵装置10の上端部には、前記図示しない複数の支柱を介して基礎スラブ上に支持された鉄筋コンクリート製の上部スラブ31が設けられ、その上部スラブ31によって地上と地下との境界が形成されている。この上部スラブ31の中央部には、前記コンクリートガード筒24により円孔状に開口されたマンホール25が上下方向に穿設されるとともに、そのマンホール25の下部には、前記プロテクター16の第1縮径部16a、かぶせ枠21及びプロテクター蓋28,29が配置されている。
【0020】
さらに、前記かぶせ枠21を構成する内部筒体22の外周面とマンホール25(外部筒体24a)の下端部内周面との間には、平面円環状に形成された間隙32が形成されている。この間隙32は、内部筒体22の外周面と外部筒体24aの内周面との間全体に渡って、前記スペーサープレート23の突出幅に相当する間隔離間されるように構成されており、地上よりマンホール25内に浸入する雨水を周囲の土壌42中へと排出するための雨水排出路を構成している。
【0021】
なお、前記間隙32の幅としては、好ましくは5〜30mm、より好ましくは5〜15mmである。この間隙32が5mm未満の場合、大量の雨水が浸入したようなときに、その雨水を効率よく排出させることができないおそれがある。逆に間隙32が30mmを越える場合には、マンホール25の内径を必要以上に大きくすることになることから好ましくない。また、上記コンクリートガード筒24の下端とかぶせ枠21の下端との高さの差についても同様の理由で、好ましくは5〜30mm、より好ましくは5〜15mmであるとよい。
【0022】
一方、マンホール25の上端部には、鋳鉄材により略円筒状に形成されたマンホール蓋受枠33が配設されている。このマンホール蓋受枠33は、断面略逆T字状に形成されており、その下端部内周面には内方に連続して延びる環状支持突部33aが突設されている。さらに、この環状支持突部33aの外側方位置には、前記コンクリートガード筒24上端部の接合孔24cと上下に一致した位置に図示しない上部接合孔が円孔状に貫設されており、コンクリートガード筒24の上端部にマンホール蓋受枠33を固着させるようになっている。また、この環状支持突部33aの内径は、前記プロテクター外蓋28の外径よりも大きくなるように形成されており、プロテクター外蓋28をマンホール25内から地上へと容易に取り出すことができるようになっている。
【0023】
さらに、このマンホール25の上端部は、マンホール蓋としてのマンホール外蓋34及びマンホール中蓋35により開閉可能に閉鎖されるように構成されている。前記マンホール外蓋34は、鋳鉄材により略円環板状に形成されているうえ、その外周面に沿ってゴム製の防水用パッキン36が嵌着されている。そして、このマンホール外蓋34を前記マンホール蓋受枠33に内嵌させたときには、マンホール蓋受枠33の内周面と防水用パッキン36とが密着され、マンホール25内に雨水が浸入するのを効果的に防止することができるように構成されている。
【0024】
このマンホール外蓋34の下端部内周面には、内方に連続して延びる環状支持突部34aが突設されている。この環状支持突部34aの内径は、前記プロテクター中蓋29の外径よりも大きくなるように形成されており、マンホール外蓋34によりマンホール25が閉鎖された状態でも、プロテクター中蓋29をマンホール25内から地上へと容易に取り出すことができるようになっている。
【0025】
前記マンホール中蓋35は、鋳鉄材により略円板状に形成されているうえ、その外周面に沿って防水用パッキン36が嵌着されている。そして、このマンホール中蓋35を前記マンホール外蓋34に内嵌させたとき、マンホール外蓋34の内周面と防水用パッキン36とが密着され、マンホール25内に雨水が浸入するのを効果的に防止することができるようになっている。
【0026】
一方、第1実施形態の雨水排出装置としての防水プロテクターセットは、かぶせ枠21(内部筒体22及びスペーサープレート23)、コンクリートガード筒24、プロテクター蓋28,29、マンホール蓋受枠33及びマンホール蓋34,35により構成されている。この防水プロテクターセットは、それを備えていない既存の地下タンク貯蔵装置、特に設置現場にコンクリートを打設しながら設置する方法(現場打ち法)で設置される既存の地下タンク貯蔵装置に対して好適に装着される。
【0027】
上記実施形態の作用について以下に記載する。
この地下タンク貯蔵装置10を現場打ち法により設置現場に設置・施工する際には、まず、基礎スラブ上に地下タンク11と支柱とを組付けた後、その地下タンク11上端部のマンホール部13に給油口14、オイル管15及びプロテクター16を組付ける。一方、工場内又は設置現場において、かぶせ枠21外端部の各スペーサープレート23の外端縁をコンクリートガード筒24の内側面に対して溶接にて接合させておく。
【0028】
次に、図1に示すように、前記プロテクター16の第1段部16b上にかぶせ枠21の下端縁を載置した後、そのかぶせ枠21と接合されているコンクリートガード筒24の上部フランジ部24b上にマンホール蓋受枠33を載置する。続いて、前記上部フランジ部24bの接合孔24cと、マンホール蓋受枠33の上部接合孔とをボルト及びナットによって接合させることにより、コンクリートガード筒24の上端部にマンホール蓋受枠33を固着させる。
【0029】
次に、図3に示すように、前記プロテクター16(かぶせ枠21)及びマンホール25の上部開口部を、それぞれプロテクター蓋28,29及びマンホール蓋34,35にて閉鎖した後、プロテクター16の第1段部16b又はその僅かに下方位置まで土壌42を埋め戻す。最後に、前記埋め戻された土壌42の上面と外部筒体24aの下端部との間にグリ石43(砕石でもよい)を層状となるように敷設した後、そのグリ石43の上面に鉄筋コンクリートを打設して上部スラブ31を積層することによって地下タンク貯蔵装置10の施工が完了する。
【0030】
さて、図3に示されるように、この地下タンク貯蔵装置10において、地下タンク本体12内に図示しない給油車からオイル41を給油する際には、まず、マンホール中蓋35を取り外してマンホール外蓋34の中央部を開口させる。次に、プロテクター中蓋29を取り外してプロテクター外蓋28の中央部を開口させた後、給油車に設けられた図示しない給油ホースを給油口14と接続させて給油を行う。
【0031】
前記オイル41の給油時に給油口14から誤ってオイル41が漏れ出してしまった場合、或いはオイル管15の接合部15aからオイル41が漏出してしまった場合には、そのオイル41はプロテクター16内に一時的に収容され、周囲の土壌42中に漏れ出すことはない。そして、このプロテクター16内に一時的に収容されたオイル41を除去する際には、まず、両マンホール蓋34、35を取り外してマンホール25全体を開口させる。次に、図1に示されるように、両プロテクター蓋28、29を取り外してプロテクター16の第1縮径部16a全体を開口させた後、図示しない吸引ホースをプロテクター16の内部に挿入し、プロテクター16内のオイル41を吸引して取り除く。またこのとき、布等を使用してプロテクター16内のオイル41を拭き取って清掃することもできる。
【0032】
一方、マンホール25の上方から雨水が降ってきた場合には、図3に示されるように、マンホール中蓋35、マンホール外蓋34及びマンホール蓋受枠33の各隙間が防水用パッキン36により高い防水性能を有していることから、雨水がマンホール25内に浸入するのが効果的に防止されている。ところが、長期間の使用により防水用パッキン36が劣化したり、マンホール蓋34、35の開閉時に防水用パッキン36の表面に砂粒や泥等が付着し防水用パッキン36の防水性能が低下してしまったような場合には、雨水が前記隙間を通ってマンホール25内に浸入してしまうおそれがある。
【0033】
このとき、前記隙間から浸入した雨水は、図3に矢印で示されるように、プロテクター中蓋29及びプロテクター外蓋28の上面及び外側面を伝わって下方へと流されて雨水排出路を構成する間隙32に到達した後、この間隙32を通って周囲の土壌42へと浸透して排出される。なお、前記間隙32を通って排出された雨水は、間隙32の下端部に敷設されている雨水排出路を構成する層状のグリ石43の隙間を通って水平方向へと容易に拡散され、土壌42中への排水速度が高められるようになっている。また、雨水以外の砂粒、泥等の雨水が浸入した場合にも同様に、間隙32を通って周囲の土壌42中へと排出される。
【0034】
上記実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 実施形態の地下タンク貯蔵装置10は、有底筒状に形成されたプロテクター16の上部開口部を開閉可能に閉鎖するプロテクター蓋28,29と、同プロテクター16の外側部に配設されるスペーサープレート23とを備えている。さらに、この地下タンク貯蔵装置10は、前記スペーサープレート23によりプロテクター16の外面(第1縮径部16aの外側面及び第1段部16bの上面)とマンホール25の内側面との間に間隙32が形成されるようになっている。
【0035】
このため、この地下タンク貯蔵装置10においては、プロテクター蓋28,29がプロテクター16の上部開口部を閉鎖していることから、マンホール25の上方から浸入する雨水がプロテクター16内に浸入するのを簡単な構成で極めて効果的に防止することができる。さらに、前記雨水は、プロテクター16の外周部に設けられた間隙32を通って周囲の土壌42中に流出されるように構成されていることから、マンホール25の内部が水浸しになるおそれもない。特に、前記間隙32は、プロテクター16の外周部において、同じ幅のスペーサープレート23により等間隔となるように平面円環状に開口されていることから、間隙32内の全ての位置における雨水排出能力が極めて高い。
【0036】
加えて、この地下タンク貯蔵装置10は、同じ幅のスペーサープレート23により前記間隙32を物理的に同じ幅となるように形成させることができるようになっていることから、地下タンク貯蔵装置10の施工時における各部材の位置合わせを容易に行うことができる。このため、この地下タンク貯蔵装置10の施工作業において最も技術的に難しかった位置合わせを極めて容易かつ迅速に行うことができ、施工作業にかかる手間と時間を容易に低減させることが可能である。
【0037】
また、この地下タンク貯蔵装置10は、前記施工時における各部材の位置合わせを容易に行うことができることから、間隙32の幅を前記従来の地下タンク貯蔵装置の間隙の幅よりも狭い5〜15mmに形成しても雨水排出性能にほとんど支障を来すことがない。このため、本実施形態のプロテクター16は、前記従来の地下タンク貯蔵装置のプロテクターと比較して、その内径をより大きく形成させることが可能となり、プロテクター16内の点検等の作業を容易に行うことができる。
【0038】
・ この地下タンク貯蔵装置10は、前記プロテクター蓋28,29及びスペーサープレート23に加えて、マンホール25の内側面を構成する外部筒体24aと、その外部筒体24a内に配設される内部筒体22とが設けられている。さらに、この地下タンク貯蔵装置10は、前記内部筒体22の外側面と外部筒体24aの内側面との間にスペーサープレート23が設けられているうえ、前記内部筒体22の上部開口部をプロテクター蓋28,29により開閉可能に閉鎖するように構成されている。
【0039】
このため、この地下タンク貯蔵装置10は、雨水排出装置が設けられていない既存の地下タンク貯蔵装置に対し本実施形態の雨水排出装置を装着する際に、前記既存の地下タンク貯蔵装置のプロテクターの上端部に内部筒体22及び外部筒体24aを被せることによって極めて容易に施工することができる。特に、この雨水排出装置では、前記プロテクターの上部開口部の外径よりも僅かに大きな内径を有する内部筒体22を選択することによって、その位置合わせと装着とを瞬時に行うことが可能であることから、施工作業にかかる手間と時間をほとんど余分にかける必要がない。従って、この雨水排出装置は、前記既存の地下タンク貯蔵装置に装着できるという優れた汎用性を持っているうえ、その地下タンク貯蔵装置の雨水排出能力を容易に高めることができて大変有用である。
【0040】
さらに、この地下タンク貯蔵装置10の外部筒体24aは、コンクリートを打設して上部スラブ31を施工するための枠体の役割を担うように構成されていることから、現場打ち法による上部スラブ31の施工作業を著しく容易かつ迅速に行うことができる。加えて、プロテクターの上部開口部よりも僅かに大きな内径を有する内部筒体22の上端部にプロテクター蓋28,29を被せることによりプロテクターの上部開口部を閉鎖できることから、プロテクター蓋28,29のサイズをプロテクターではなく内部筒体22に合わせればよいこととなる。このため、前記既存の地下タンク貯蔵装置に対する雨水排出装置の装着にかかる手間と費用を容易に低減させることが可能である。
【0041】
・ この地下タンク貯蔵装置10は、前記プロテクター蓋28,29、スペーサープレート23、外部筒体24a及び内部筒体22に加えて、前記外部筒体24aの上端部に固設されるマンホール蓋受枠33と、そのマンホール蓋受枠33の開口部を閉鎖するマンホール蓋34,35とが設けられている。さらに、この地下タンク貯蔵装置10は、前記マンホール蓋受枠33の開口部がプロテクター外蓋28の外周縁よりも大きく開口するように構成されている。
【0042】
このため、この地下タンク貯蔵装置10の外部筒体24a及びマンホール蓋受枠33は、コンクリートを打設して上部スラブ31を施工するための枠体の役割を担うように構成されていることから、現場打ち法による上部スラブ31の施工作業をさらに容易かつ迅速に行うことができる。さらに、この地下タンク貯蔵装置10では、マンホール蓋受枠33及びマンホール蓋34,35を、外部筒体24aのサイズに合わせればよいことから、前記既存の地下タンク貯蔵装置に対する雨水排出装置の装着にかかる手間と費用をさらに容易に低減させることができる。
【0043】
(第2実施形態)
以下、第2実施形態を上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
図5に示すように、第2実施形態の地下タンク貯蔵装置50は、タンク室式の設置構造を有するものである。即ち、この地下タンク貯蔵装置50は、地下タンク11の周囲を取り囲むように乾燥砂51を埋設するとともに、その乾燥砂51の周囲を鉄筋コンクリート製の躯体52で取り囲むことにより、地下タンク11を周囲の土壌42から遮蔽するように構成されている。
【0044】
図4に示すように、この地下タンク貯蔵装置50に取着されるかぶせ枠21は、円筒状に形成された内部筒体22の下端縁から外側方に延びるスペーサーとしての下部周縁フランジ53が平面円環状に突設されている。また、同内部筒体22の下端部外周面に突設されていたスペーサープレート23は省略されている。さらに、コンクリートガード筒24の下端部には、外部筒体24aの内外を連通させるための横円筒状に形成された雨水排出路を構成する雨水排出口54が設けられている。そして、前記かぶせ枠21下端部の下部周縁フランジ53の外端縁は、コンクリートガード筒24の下端縁全体に対して溶接により接合されるように構成されている。
【0045】
一方、図5に示すように、この地下タンク貯蔵装置50の上端部には、乾燥砂51及び躯体52の一側部を水平方向に貫いて躯体52外部の土壌42中へと延びるように配設された雨水排出管55が設けられている。この雨水排出管55の基端部は、地下タンク貯蔵装置50の施工時に前記雨水排出口54と接続されるように構成されている。そして、この第2実施形態の雨水排出装置としての防水プロテクターセットは、前記かぶせ枠21、コンクリートガード筒24、雨水排出管55、プロテクター蓋28,29、マンホール蓋受枠33及びマンホール蓋34,35により構成されている。その他の構成は上記第1実施形態と同様である。
【0046】
さて、この第2実施形態の地下タンク貯蔵装置50において、マンホール蓋受枠33とマンホール外蓋34、又はマンホール外蓋34とマンホール中蓋35との間の隙間を通って雨水がマンホール25内に浸入した場合には、その浸入した雨水はプロテクター蓋28,29の外面を伝わって下方へと流される。そして、この雨水は、雨水排出路を構成する間隙32に到達し、この間隙32を通ってかぶせ枠21下端部の下部周縁フランジ53上に一時的に溜められ、第1段部16b上を伝わって乾燥砂51中へと流出するおそれはない。
【0047】
最後に、前記下部周縁フランジ53(かぶせ枠21及びコンクリートガード筒24の下端部)上に溜められた雨水は、雨水排出路を構成する雨水排出口54及び雨水排出管55を通って地下タンク貯蔵装置50の外部へと自動的に流出した後、周囲の土壌42中へと排出される。また、雨水以外の砂粒、泥等の雨水が浸入した場合も同様である。
【0048】
上記実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 第2実施形態の地下タンク貯蔵装置50は、地下タンク11の周囲全体を鉄筋コンクリート製の躯体52で取り囲み、その躯体52と地下タンク11との間の空間に乾燥砂51を充填することにより、地下タンク11と周囲の土壌42とを完全に隔離するように構成されたタンク室式の設置構造を有している。さらに、この地下タンク貯蔵装置50は、内部筒体22の外側面と外部筒体24aの内側面下端部との間の間隙32を下部周縁フランジ53によって閉塞するとともに、外部筒体24aの下端部から躯体52外部の土壌42中へと雨水を排出するように構成された雨水排出管55が設けられている。
【0049】
このため、この地下タンク貯蔵装置50は、上記第1実施形態と同様に、簡単な構成で、プロテクター16内に雨水が浸入するのを防止することができるうえ、地下タンク貯蔵装置50の施工作業を容易に行うことができる。さらに、下部周縁フランジ53及び雨水排出管55を設けたことにより、前記雨水が間隙32を通って乾燥砂51中へと流出せずに周囲の土壌42中へと排出されるようになっていることから、タンク室式の地下タンク貯蔵装置50の乾燥砂51が濡れることによる不具合を容易に解消することができる。
【0050】
一方、従来より市販されている既存のタンク室式の地下タンク貯蔵装置では、プロテクターの周囲が躯体により周囲の土壌から完全に隔離されていたことから、土壌中の水分(地下水等)がプロテクター内に浸入するおそれがないという前提のもとに設計及び施工されていた。このため、この地下タンク貯蔵装置では、オイル管とプロテクターとの接合部(コーキング部)の防水性能が直埋式よりも著しく劣っているのが通例である。そして、この地下タンク貯蔵装置では、マンホールから浸入する雨水に対する対策がほとんど施されていなかった事実から、長期に渡る使用によって雨水がプロテクター内に溜まりやすく、その溜められた雨水が前記コーキング部を通して乾燥砂内へと徐々に浸み出し、乾燥砂が濡れてしまうケースが実際に頻発していた。また仮に、前記コーキング部に防水性能の高いコーキング処理を行った場合には、プロテクター内に雨水が充満し、その雨水がプロテクターの上部開口部から乾燥砂内へと漏れ出して乾燥砂を濡らしてしまう可能性が極めて高い。この乾燥砂中の水分を除去して再び乾燥状態に戻すためには、躯体内の濡れた砂を新たな乾燥砂に交換する以外には方法がなく、その手間と費用は甚大なものとなることが予想される。
【0051】
これに対し、本実施形態の地下タンク貯蔵装置50(雨水排出装置)は、コーキング部17aの防水性能とは無関係に、マンホール25から浸入する雨水がプロテクター16内に浸入することがないうえ、乾燥砂51を濡らすこともないという画期的な装置である。特に、この地下タンク貯蔵装置50は、間隙32下端部の下部周縁フランジ53と雨水排出管55とからなる特別の雨水排出路を備えていることから、マンホール25から浸入する雨水を積極的に誘導しつつ躯体52の外部へと排出することができ、長期間使用した場合でも乾燥砂51を濡らすおそれはない。
【0052】
なお、上記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ マンホール外蓋34及びマンホール中蓋35の防水用パッキン36を省略し、防水性能の低いものとすること。このように構成した場合、防水性能の低いマンホール蓋34,35を用いることによって、地下タンク貯蔵装置10のコストを容易に抑えることが可能である。なおこのとき、スペーサープレート23及びプロテクター蓋28,29により、プロテクター16内への雨水の浸入は効果的に防止されている。
【0053】
・ マンホール外蓋34及びマンホール中蓋35を一体形成するとともに、プロテクター外蓋28及びプロテクター中蓋29を一体形成すること。
・ 地下タンク本体12の外面を鋼材又はFRP製の外殻によって被覆することにより二重殻タンクとすること。
【0054】
・ 地下タンク貯蔵装置10を、予め工場内で成形された各部材(上部スラブを含む)を設置現場に運搬して組み立てる方法(プレキャスト法)により構成してもよい。
【0055】
・ プロテクター16、かぶせ枠21、コンクリートガード筒24又はマンホール蓋受枠33は、楕円筒状又は四角筒状に形成されていてもよい。
・ 内部筒体22の高さを低く形成し、第2段部22bの下面をプロテクター16の上端縁に当接させるように構成してもよい。
【0056】
・ プロテクター16又は内部筒体22の上端部を縮径しないように構成してもよい。
・ スペーサープレート23は、内部筒体22の周囲に等間隔(等角度)に3箇所以上突設されていればよい。
【0057】
・ スペーサープレート23を内部筒体22の上下端部間を繋ぐ長四角板状に形成させてもよい。
・ スペーサープレート23をコンクリートガード筒24(外部筒体24a)の内側面に溶接しないように構成すること。なおこのとき、コンクリートガード筒24の下端縁は第1段部16bの上面と所定間隔離間した位置に配置される必要がある。また、スペーサープレート23をコンクリートガード筒24(外部筒体24a)の内側面に溶接させるとともに、内部筒体22の外側面に溶接しないように構成してもよい。このように構成した場合でも、スペーサープレート23により内部筒体22と外部筒体24aとの間に間隙32を形成させることができる。
【0058】
・ 雨水排出管55を先端側ほど低くなるように傾斜させてもよい。
・ 図2に示されるかぶせ枠21、コンクリートガード筒24及びプロテクター蓋28,29のみによって雨水排出装置としての防水プロテクターセットを構成してもよい。このように構成した場合、既存の地下タンク貯蔵装置に雨水排出装置としての防水プロテクターセットを容易に装着させることができる。
【0059】
・ 図6に示すように、かぶせ枠21を省略し、プロテクター16の外側面にスペーサープレート23を設けてもよい。即ち、この地下タンク貯蔵装置10の雨水排出装置としての防水プロテクターセットは、既存の地下タンク貯蔵装置のプロテクターの上部開口部を閉鎖するプロテクター蓋28,29と、同プロテクターの外側面に溶接により接合されるスペーサープレート23とから構成されている。このように構成した場合、既存の地下タンク貯蔵装置に雨水排出装置としての防水プロテクターセットを容易に装着させることができる。
【0060】
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記プロテクターの外側部に等間隔に3箇所以上のスペーサーを配設したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置。
【0061】
・ マンホールの下方に埋設された地下タンクの上端部に有底筒状のプロテクターが配設され、前記地下タンクの周囲が鉄筋コンクリート製の躯体で取り囲まれるとともに、その躯体と地下タンクとの間に乾燥砂が充填され、さらに請求項2から請求項4のいずれかに記載の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置が設けられた地下タンク貯蔵装置であって、前記内部筒体の外面と外部筒体の下端部内側面との間の間隙を埋めて雨水を一時的に溜めるように構成するとともに、前記外部筒体の下端部外側面に前記一時的に溜められた雨水を躯体の外部へと排出するための雨水排出手段を設けたことを特徴とする地下タンク貯蔵装置。このように構成した場合、プロテクター内に雨水が浸入するのを容易に防止することができるうえ、地下タンク貯蔵装置の施工作業を容易に行うことができる。
【0062】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1から請求項4に記載の発明の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置、及び請求項5に記載の発明の地下タンク貯蔵装置によれば、プロテクター内に雨水が浸入するのを容易に防止することができるうえ、地下タンク貯蔵装置の施工作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の地下タンク貯蔵装置の一部を示す分解断面図。
【図2】第1実施形態の雨水排出装置の一部を示す分解斜視図。
【図3】第1実施形態の地下タンク貯蔵装置の一部を示す部分断面図。
【図4】第2実施形態の雨水排出装置の一部を示す分解斜視図。
【図5】第2実施形態の地下タンク貯蔵装置の一部を示す部分断面図。
【図6】実施形態以外の地下タンク貯蔵装置の一部を示す部分断面図。
【符号の説明】
10…地下タンク貯蔵装置、11…地下タンク、16…プロテクター、16a…プロテクターの上部開口部を構成する第1縮径部、21…雨水排出装置を構成するかぶせ枠、22…雨水排出装置を構成する内部筒体、23…雨水排出装置を構成するスペーサーとしてのスペーサープレート、24…雨水排出装置を構成するコンクリートガード筒、24a…雨水排出装置を構成する外部筒体、25…マンホール、28…雨水排出装置及びプロテクター蓋を構成するプロテクター外蓋、29…雨水排出装置及びプロテクター蓋を構成するプロテクター中蓋、32…間隙、33…雨水排出装置を構成するマンホール蓋受枠、34…雨水排出装置及びマンホール蓋を構成するマンホール外蓋、35…雨水排出装置及びマンホール蓋を構成するマンホール中蓋、42…土壌、50…地下タンク貯蔵装置、51…乾燥砂、52…躯体、53…雨水排出装置を構成するスペーサーとしての下部周縁フランジ、54…雨水排出手段を構成する雨水排出口、55…雨水排出手段としての雨水排出管。
Claims (5)
- マンホールの下方に埋設された地下タンクの上端部に有底筒状のプロテクターが配設された地下タンク貯蔵装置に設けられ、
前記プロテクターの上部開口部を開閉可能に閉鎖するプロテクター蓋と、同プロテクターの外側部に配設されるスペーサーとを備え、
前記スペーサーによりプロテクターの外面とマンホールの内側面との間に間隙を形成させるとともに、前記プロテクター蓋の上面と前記間隙とを通してマンホール内に浸入する雨水を周囲の土壌中へと排出するように構成したことを特徴とする地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置。 - さらに前記プロテクターの上部開口部を取り囲む内部筒体と、その内部筒体を取り囲む外部筒体とを設け、
前記外部筒体によりマンホールの内側面を構成するとともに、その外部筒体の内側面と内部筒体の外面との間にスペーサーを設け、さらに前記内部筒体の上部開口部を前記プロテクター蓋により開閉可能に閉鎖するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置。 - さらに前記外部筒体の上端部にマンホール蓋受枠とマンホール蓋とを設け、
前記外部筒体の上端部にマンホール蓋受枠を固設し、そのマンホール蓋受枠の開口部をマンホール蓋により開閉可能に閉鎖するように構成するとともに、
前記マンホール蓋受枠の開口部を前記プロテクター蓋の外周縁よりも大きく開口させたことを特徴とする請求項2に記載の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置。 - 前記地下タンク全体を鉄筋コンクリート製の躯体で取り囲み、その躯体と地下タンクとの間に乾燥砂を充填するとともに、
前記内部筒体の外面と外部筒体の下端部内側面との間の間隙を埋めて雨水を一時的に溜めるように構成し、さらに前記外部筒体の下端部外側面に前記一時的に溜められた雨水を躯体の外部へと排出するための雨水排出手段を設けたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置。 - マンホールの下方に埋設された地下タンクの上端部に有底筒状のプロテクターが配設された地下タンク貯蔵装置であって、
請求項1から請求項4のいずれかに記載の地下タンク貯蔵装置用の雨水排出装置を設けたことを特徴とする地下タンク貯蔵装置。
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Legal Events
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