JPH0516301Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、地下構築物の筺体の地上への開口部
に設けられる蓋の受枠に関するもので、特に鋳鉄
や強化プラスチツクスで成型された消火栓などの
筺体に使用される蓋の受枠に関するものである。

〔従来の技術〕

従来より、下水道のマンホール、地下電気設備
用のハンドホール、上水道の配管に取付けられる
制水弁や消火栓などの操作のために設けられる地
下構築物の筺体（以下、筺体という。）には内部
の点検、掃除などのため出入したり、設備を操作
するために地上開口部に蓋が設けられるが、一般
に筺体はコンクリートで製作され、その開口部に
は耐荷重性の良好な鋳鉄製の蓋および受枠が取付
けられるのが普通であつた。近時、比較的小さい
制水弁や消火栓の筺体や貯槽などは、鋳鉄やガラ
ス繊維入りの強化プラスチツクスで製造されるよ
うになり、本願出願人も実願昭61−127108号とし
て「消火栓などの筺体」を鋳鉄にて製造すること
を提案して来たが、これらに使用される蓋は道路
と同一平面になるように施工され、蓋上を車輛等
が通ることもあるので耐圧強度が要求されるので
鋳鉄で作られ、蓋の受枠も鋳鉄で成型され、受枠
が筺体の開口部に取付けられるのが普通で、従つ
て鋳鉄製の蓋と受枠が一組みになつて供給され
る。

本考案は、近時使用されるようになつた主とし
て鋳鉄製消火栓などの筺体に使用される蓋の受枠
に関するもので、従来より使用されている蓋の受
枠は、第３図に示した如く、断面形状がＬ字形を
なし、筺体５′の開口部にフランジ状の水平部を
設け、ボルト、ナツトを用い、またはアンカーボ
ルトにより受枠２′を据付けるのが普通であつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

以上述べた如く、地下構築物用の蓋の受枠は断
面形状がＬ字型をなし、地下構築物の筺体の上端
部の据付部に載置され、ボルト、ナツトで取付け
られるので、受枠の据付面は平面となるよう製作
されるのが普通である。従つて、地表面が傾斜を
なす場所に設置する場合、筺体は一般には水平に
取付けられるため、蓋の表面を地表面の傾斜に合
わせる必要があり、受枠の下面にライナーを挟む
必要が生ずるが、この場合筺体がコンクリート製
である場合はランナーを挟むことによつて生ずる
空隙を、セメントモルタールなどで充填してきた
が、本願出願人が先に出願した鋳鉄製の消火栓な
どの筺体の場合、傾斜に合わせたライナーを用い
たり、傾斜した枠を製作し受枠と筺体の間に挿入
するなど手間がかゝり面倒なことであつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案はかゝる問題を解決すべくなされたもの
で、すでに本願出願人が実願昭61−127108号とし
て出願した願書に添付した図面の第２図に開示し
てあるが、蓋の受枠は筺体の側壁上端に接する台
座の内側に筺体の内壁上端部に棚設したボルト孔
を有する係止片に重合するようにボルト孔を有す
る係止片を棚設すると共に、蓋の受枠の水平の台
座の外縁に沿つて袴を垂設せしめ筺体の上端部に
冠着せしめるようにし解決せるものである。

なお、袴は受枠の片側を高くして傾斜させたと
き、袴の下端が筺体のほゞ上端まで高くすること
ができるよう構成する。

〔実施例〕

本考案を図面に示す実施例に従つて説明する
に、第１，２図に示す如く、地下上水道の制水
弁、空気弁または消火栓などを操作保護するため
に設けられる鋳鉄などで鋳造された筺体５の上面
開口部に取付けられる蓋１の受枠２は、鋳鉄など
で鋳造されてなり、受枠２の筺体５の側壁上端部
に接する台座３の内側に筺体５の内壁上端部に棚
設したボルト孔を有する係止片８に重合するボル
ト孔を有する係止片７を棚設し、受枠２の台座３
の外縁に沿つて全周に亘り筺体５の上端部に冠着
する袴４を垂設せしめたものである。

なお、袴４は第２図に示す如く筺体５の上端部
に受枠２を冠着し、受枠２の片側を高くして傾斜
させたとき、袴４の下端が筺体５の上端まで高く
することができるように、袴４の内壁面と筺体５
の外壁面に間隙を有するようにするとよく、袴４
の長さは約50mmあればよい。

〔考案の効果〕

本考案は、以上述べた如く、受枠２の台座３の
外縁に沿つて全周に亘つて袴４が垂設されている
ので、受枠２の上面、すなわち蓋の表面の傾斜を
周囲の地表面に合わせ傾斜させる場合、第２図に
示す如く受枠２の片側にライナー６を挿入する
が、そのために生ずる受枠２と筺体５の間に生ず
る空隙の外側を袴４が遮蔽するので、空隙に合わ
せた形状のライナーを用いることなく使用できる
ものである。また、ライナー６には、ボルト孔を
穿設した座板を使用するとよく、受枠２の係止片
７と筺体５の係止片８の間に適宜挿入することに
より、傾斜ばかりでなく高さも調節できるもので
あり、さらには、受枠２と筺体５の結合するボル
ト、ナツトが、内側にあるので、腐蝕することも
少なく、設置後高さの調節も容易に行なうことが
できるなどの便を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の実施例を示すもので、第１図
は組立状況を示す断面図、第２図は傾斜させたと
きの部分断面図、第３図は従来例を示す断面図で
ある。 １，１′……蓋、２，２′……受枠、３……台
座、４……袴、５……筺体、６……ライナー、
７，８……係止片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鋳鉄などで成型してなる消火栓などの筺体５の
   上面開口部に設けられる鋳鉄製の蓋１の受枠２に
   おいて、受枠２の筺体５の側壁上端に接する台座
   ３の内側に筺体５の内壁上端部に棚設したボルト
   孔を有する係止片８に重合するようボルト孔を有
   する係止片７を棚設すると共に受枠２の台座３の
   外縁に沿つて全周に亘り袴４を垂設せしめ筺体５
   の上端に冠着するよう構成したことを特徴とする
   蓋の受枠。