JPH08165667A - マンホールの浮き上がり防止築造構造 - Google Patents

マンホールの浮き上がり防止築造構造

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JPH08165667A
JPH08165667A JP6332963A JP33296394A JPH08165667A JP H08165667 A JPH08165667 A JP H08165667A JP 6332963 A JP6332963 A JP 6332963A JP 33296394 A JP33296394 A JP 33296394A JP H08165667 A JPH08165667 A JP H08165667A
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JP
Japan
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pipe
manhole
ground
water
buried
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Pending
Application number
JP6332963A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ikemi
拓 池見
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Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 地震時の地盤液状化によるマンホールの浮き
上がりを防止できる築造構造を提供する。 【構成】 マンホールAは、現場打ちコンクリートで円
筒形に形成されたマンホール管10により築造される。
マンホール管10の中程には、管壁を管側面外側から管
内部に貫通する複数の排水孔20が全周を巡るように設
けられている。排水孔20の管内の開口部には、キャッ
プ30が管外からの過剰間隙水の水圧により容易に外れ
るように取り付けられている。かかるマンホール管10
は、礫材40を埋め戻し材に使用して地表面から立坑状
に埋設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマンホールの築造構造に
関し、特に地震時の地盤液状化等によるマンホールの浮
き上がりを防止するものである。
【0002】
【従来の技術】下水道などに設置されるマンホールA
は、図2(a)に示すように地盤内に設置されたコンク
リート函体(通常は円筒形)のマンホール管10で、下
部に管路Bが接続されており、管路Bの点検や補修等の
維持管理に使用されている。マンホール管10は場所打
ちコンクリートあるいはプレキャストコンクリートで造
られており、掘削された地盤内に築造あるいは設置さ
れ、管路Bと接続される。掘削された地盤とマンホール
管10の空隙は、砂や現地発生土などの埋め戻し材によ
って転圧充填される。通常、マンホールAは道路や歩道
などの下に築造されるため、図2(a)に示すようにマ
ンホール管10頂部が舗装(例えば、瀝青舗装等)C面
と同一レベルになるように設置され、頂部入口には鋳鉄
製の蓋が掛けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のマンホール
Aの築造構造では、地震により地盤が振動を受けた場
合、地表面の舗装Cによって地盤内に発生する過剰間隙
水圧の消散経路が遮断されるため、舗装面下の地盤内に
過剰間隙水圧が蓄積されやすく、地盤の液状化が起こり
易くなっている。このようにマンホールA周辺の地盤が
液状化した場合には、マンホール管10やそれに接続し
ている管路Bは全体的な比重が周辺の液状化した地盤の
比重よりも軽いため、鉛直上方に浮き上がらせようとす
る浮力を受けることになる。したがって、地震時には図
2(b)に示すような噴砂を伴うマンホール管10の浮
き上がりや管路Bの破断などの被害が多発しているのが
現状である。本願発明は、上記問題点に鑑み提案された
もので、地震時の地盤液状化によるマンホールの浮き上
がりを防止できる築造構造を提供すること目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、埋設管路の点検等に使用するため地表
からマンホール管を立坑状に埋設して前記管路に接続さ
せるマンホールの築造構造において、マンホール管の管
側面に、前記管側面の外側から管内へ管壁を貫通する複
数の排水孔が設けられるとともに、前記排水孔を設けた
管壁部分の側面を含めてマンホール管の管側面と地盤と
の間に透水経路が設けられている。さらに、排水孔のマ
ンホール管内側の開口部には、管内への水圧により外れ
るキャップを取り付けた。さらには、透水経路は、マン
ホール管側面とマンホール管側面の周辺地盤との間に、
礫材を埋め戻し材にして形成された前記周辺地盤より透
水性の高い層である。
【0005】
【作用】本発明の構成では、マンホールの築造に使用す
るマンホール管の管側面には、管外からの浸水時には外
れるキャップを管内側に取り付けた排水孔が、管壁を外
側から管内へ貫通するように設けられているため、この
排水孔を通して、地震時に地盤内に発生した過剰間隙水
をマンホール管内に逃がすことができる。さらに、本発
明の構成では、上記マンホール管の管壁側面と埋設地盤
との間に透水経路が設けられているため、地震時の地盤
内に発生する間隙水を逃がす際の経路として利用でき
る。特に、埋め戻し材に礫材を使用する構成とすること
により、礫材で形成された層内の空隙を、地震時に地盤
内に発生する間隙水の透水経路として利用することがで
きる。
【0006】このようにして、かかる礫材により形成さ
れた層が、前記排水孔を有する管壁の側面に形成されて
いるため、地震時には発生した過剰間隙水が礫材層の透
水経路を通って、排水孔からマンホール管内に逃げるの
で、過剰間隙水圧が地盤内に蓄積されない。そのため、
マンホール管の埋設周辺の地盤の液状化が防止されてマ
ンホール管が浮き上がることがない。また、上記排水孔
には、管外からの浸水時に外れるキャップが設けられて
いるので、マンホール管内のキャップの脱落により過剰
間隙水の発生が検知され、地震後の点検箇所の特定が容
易となる。さらに、通常時には、マンホール管内から外
部への通水をキャップで防止することもできる。
【0007】
【実施例】本発明に係るマンホールの浮き上がり防止築
造構造の実施例について、以下図により説明する。本実
施例のマンホールAには、現場打ちコンクリートで円筒
形に形成されたマンホール管10が使用されている。形
成されたマンホール管10の側面の中段部分には、図1
に示すように、管壁を管側面外側から管内部に貫通する
複数の排水孔20が全周を巡るように設けられている。
排水孔20の管内の開口部には、図1(b)に示すよう
に、キャップ30が管外からの過剰間隙水の水圧により
容易に外れるように取り付けられている。キャップ30
は、断面凸型で、凸部分が排水孔内にある程度のきつさ
で押し込めるように形成されている。キャップ30に
は、種々の材質を使用でき、例えば、塩化ビニール、ア
ルミニウムなどの金属、或は木材やゴムなどが使用でき
る。
【0008】また、かかるマンホール管10は、礫材4
0を埋め戻し材に使用して地表面から立坑状に埋設され
ている。マンホール管10の地表側開口部には鋳鉄製の
蓋11が設けられるとともに、その周囲は通常通りの舗
装Cが施され、さらに地中下端部分は埋設管路Bに接続
されている。上記礫材40からなる埋め戻し材の層は、
マンホール管10の管壁側面の全周に接して周辺地盤内
との間に設けられている。使用する礫材40は、埋め戻
し材の層が周辺地盤より透水性が高くなるように、適当
な大きさの礫が選定されて使用されている。また、礫材
以外にも、埋め戻し時に空隙が多くとれるように粒径の
大きな人工骨材を使用したり、或は埋め戻し用に小型の
コンクリートブロック等を製造してこれを使用するよう
にしてもよい。また、種々の形状のプラスチック塊等
を、従来の埋め戻し材に混入するようにしても透水経路
の確保ができる。さらには、透水性に優れたポーラスコ
ンクリート層をマンホール管側面周囲に設けるようにし
て透水経路を確保しても構わない。
【0009】このようにして本発明に係るマンホールの
築造構造では、例えば地震が発生するなどして地盤内に
過剰間隙水が発生しても、過剰間隙水は埋め戻し材の礫
材40を使用した部分に逃げて集められ、さらに、マン
ホール管10の排水孔20からマンホール管10内にキ
ャップ30を押しのけて排水(図中の矢印)されるの
で、マンホール管10の周辺地盤に液状化が発生せず、
併せてマンホール管の10の浮き上がりを防止すること
ができる。地震発生前後の排水孔20部分の状況を図1
(b)に示した。
【0010】さらに、上記排水孔20を有するマンホー
ル管10を、上記実施例のように現場打ちコンクリート
で形成する場合には、コンクリート打設時に箱抜き又は
パイプ等を使用して形成すればよい。或は、完成したマ
ンホール管に排水孔を穿孔しても構わない。排水孔は、
ドリルやブレイカーなどを使用して簡単に開けられるの
で、既設のマンホール管に、排水孔を設けることが容易
にでき、既設のマンホール管の浮き上がり防止対策を進
めることができる。また本実施例では、排水孔20がマ
ンホール管10の中間部分に全周を巡るように設けられ
ているが、排水孔20は管の側面に散点状に、或は縦列
状になど種々の配置が考えられ、周辺地盤の液状化し易
い状態に応じて適宜選択されればよい。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、地震時にマンホール管
周辺の地盤が振動を受けて液状化を起こしそうな場合に
も、過剰間隙水をマンホール管周辺の礫材とマンホール
管の排水孔で速やかに、マンホール管内部に逃がすこと
ができるため、地盤液状化に必要な過剰間隙水圧が蓄積
されない。したがって、マンホール周辺地盤の液状化を
防止することが可能となり、さらにマンホール管や接続
管路に液状化に起因する浮力が作用しないため、マンホ
ール管の浮き上がりなどの被害を未然に防止することが
できる。また、排水孔に取り付けられたキャップの脱落
によって周辺地盤の過剰間隙水圧の発生を検知できるた
め、地震後の点検箇所を容易に特定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るマンホールの築造構造を一部断
面で示した斜視図(a)及び地震発生前後での排水孔部
分の状況を示した断面図(b)。
【図2】従来のマンホールの築造構造を示す断面図
(a)、及びかかる築造構造における液状化時のマンホ
ールの浮き上がり状況を示す断面図(b)。
【符号の説明】
10 マンホール管 20 排水孔 30 キャップ 40 礫材 A マンホール B 管路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 埋設管路の点検等に使用するため地表か
    らマンホール管を立坑状に埋設して前記管路に接続させ
    るマンホールの築造構造において、マンホール管の管側
    面に、前記管側面の外側から管内へ管壁を貫通する複数
    の排水孔が設けられるとともに、前記排水孔を設けた管
    壁部分の側面を含めてマンホール管の管側面と地盤との
    間に透水経路が設けられていることを特徴とするマンホ
    ールの浮き上がり防止築造構造。
  2. 【請求項2】 排水孔のマンホール管内側の開口部に
    は、管内への水圧により外れるキャップを取り付けたこ
    とを特徴とする請求項1に記載のマンホールの浮き上が
    り防止築造構造。
  3. 【請求項3】 透水経路は、マンホール管側面とマンホ
    ール管側面の周辺地盤との間に、礫材を埋め戻し材にし
    て形成された前記周辺地盤より透水性の高い層であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載のマンホールの浮
    き上がり防止築造構造。
JP6332963A 1994-12-14 1994-12-14 マンホールの浮き上がり防止築造構造 Pending JPH08165667A (ja)

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