JP2004033819A - 多孔質酸化チタン担持体およびこれを用いた触媒、並びに、多孔質酸化チタン担持体の製造方法 - Google Patents

多孔質酸化チタン担持体およびこれを用いた触媒、並びに、多孔質酸化チタン担持体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】触媒自体や触媒の担体として有用な、高比表面積で機械的強度に優れた多孔質酸化チタンの成形体たる多孔質酸化チタン担持体、およびこれを用いた触媒、並びに、多孔質酸化チタン担持体の製造方法を提供すること。
【解決手段】無機酸化物を核とし、その表面に酸化チタンが担持されてなる多孔質酸化チタン担持体であって、前記酸化チタンが、13質量%以上含有され、前記無機酸化物と化学的および/または微視的に一体となって前記無機酸化物の表面に担持されていることを特徴とする多孔質酸化チタン担持体、およびこれを用いた触媒、並びに、多孔質酸化チタン担持体の製造方法である。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、触媒自体や触媒の担体として有用な多孔質酸化チタン担持体、およびこれを用いた触媒、並びに、多孔質酸化チタン担持体の製造方法に関し、詳しくは、無機酸化物を核とし、その表面に酸化チタンが担持されてなる多孔質酸化チタン担持体、およびこれを用いた触媒、並びに、多孔質酸化チタン担持体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸化チタン(チタニア)素材は、水素化能、耐食性および光酸化能が、アルミナ素材に比べ優れた特性を有することから、石油水素化精製、排煙脱硝、また最近では、光触媒分野において、高機能性触媒材料として注目されている。しかしながら、従来の合成法から得られる酸化チタンは、低表面積で、さらに反応物質に適した細孔構造を有さず、機械的強度もアルミナより低いという問題があった。
【0003】
多孔質酸化チタンの細孔構造、比表面積および機械的強度は、酸化チタンの1次および2次粒子の集合体によって決定され、通常集合体の成型体を触媒および触媒担体として用いている。
反応物に適した細孔構造はpHスイング法により制御することができ、比表面積は粒子成長防止剤の添加によってアルミナおよびシリカ程ではないものの高比表面積とすることができる。
【0004】
しかしながら機械的強度は、球状粒子の酸化チタンが、針状および柱状粒子のアルミナに比較して低く、一部微小粒子を混在させることによって酸化チタンの機械的強度の向上を図っているが、一般的な工業触媒に適した機械的強度のものを得ることは困難であり、また、比表面積も十分とは言えない。
【0005】
比表面積を向上させるため、多孔質のアルミナ成形体に、CVD法(化学蒸着法)により酸化チタン等を蒸着する方法が、特開平3−275143号公報や日本工業新聞社発行「PPM」1992年9月号に開示されている。しかし、固定されたアルミナの細孔内に酸化チタンを蒸着することから、当該技術では、酸化チタンが13%以上担持された場合、X線回折によりアナタースが確認され、酸化チタンの凝集を引き起こす。さらに、細孔を閉塞させる傾向となり、その後の触媒金属の担持において金属を多量に担持させることが困難となる。また、工業規模での生産性を考慮すると、TiClとHOとの反応によりHClの発生が避けられず、環境汚染への問題へも対応する必要がある。
【0006】
触媒活性の高い酸化チタンの上記のような欠点を補うべく、アルミナ、シリカ、シリカアルミナ等をバインダーとして酸化チタンを成形したものや、共沈法により得られるこれら化合物とチタンとの複合化合物を担体として用いる技術も開示されている(特開平5−96161号公報、特開平5−192575号公報、特開2000−135440号公報、特開2001−9279号公報、特開平10−118495号公報等)。また、特開平3−131340号公報や特開平5−184921号公報には、ゲル同士を混合、混練し、複合酸化物を担体として用いる技術が開示されている。さらに、Materials Letters43(2000),p.286〜290、J.MATER.CHEM(1994) 4(4),p.585〜589には、ゾルゲル法による技術が開示されている。
【0007】
しかし、これらの技術では、酸化チタンの純度が低下し、酸化チタンとそれ以外の物質との単なる中間的な性能を示すのみのものとなってしまったり、さらには、酸化チタン以外の物質による複合効果により副反応が助長され、反応物の選択性を下げたり、触媒劣化を早める虞もある。
【0008】
一方、アルミナヒドロゲルにチタニア水溶液を担持し焼成した担体を用いる技術も開示されている(特開昭54−19491号公報、特開2002−85975号公報およびSymposium on Better Ceramics Through Chemistry(6th)1994 p.445〜450)。しかし、当該技術はただ単にアルミナヒドロゲルにチタニウム鉱酸塩水溶液を担持する方法であるので、担持された酸化チタンはX線回折においてアナターゼ構造となることから、アルミナと化学的および微視的に一体とならず部分的に酸化チタン凝集体または集合体が形成され、アルミナヒドロゲル表面全体に酸化チタンを担持することは困難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、触媒自体や触媒の担体として有用な、高比表面積で機械的強度に優れた多孔質酸化チタン担持体、およびこれを用いた触媒、並びに、多孔質酸化チタン担持体の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決しようとする手段】
上記目的は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明の多孔質酸化チタン担持体は、無機酸化物を核とし、その表面に酸化チタンが担持されてなる多孔質酸化チタン担持体であって、
前記酸化チタンが、13%以上含有され、前記無機酸化物と化学的および/または微視的に一体となって前記無機酸化物の表面に担持されていることを特徴とする。
【0011】
本発明の多孔質酸化チタン担持体によれば、触媒活性の高い酸化チタンがX線回折により酸化チタンの結晶構造を示さない、すなわち、無機酸化物と化学的および/または微視的に一体となって前記無機酸化物の表面に担持されているため、酸化チタン自身の高い触媒活性をスポイルすることなく引き出すことが可能となる。
【0012】
ここで、「化学的および/または微視的に一体」とは、前記無機酸化物の表面に担持された酸化チタンが、例えば凝集や混合のように単に物理的に前記無機酸化物の表面と接触しているのではなく、強固に化学的に結合しているか、あるいは、極めて微細な結晶として前記無機酸化物の表面を覆うように結合して、前記無機酸化物と酸化チタンとが一体化している状態を指す。この状態の多孔質酸化チタン担持体は、核となる前記無機酸化物の化学的特性に左右されずに酸化チタン自身の高い触媒活性を示すものとなる。勿論、化学的および/または微視的に一体となっていない酸化チタンが、含まれていても構わない。
【0013】
すなわち、前記無機酸化物と酸化チタンとの単なる中間的な性能を示すのみのものとなってしまったり、前記無機酸化物による複合効果により副反応が助長され、反応物の選択性を下げたり、触媒劣化が進んだりといった、不具合を示すことがない。従来からの酸化チタンと異種酸化物との複合物(異種酸化物をバインダーとするもの、異種酸化物との共沈法による物等)では、担体表面に異種酸化物が現れ、その性質に由来する特性も発現する。しかし、本発明では担持された酸化チタンが表面に一体となって存在し、また、固定された細孔内への蒸着等によるものと異なり、前記無機酸化物の一次粒子等微粒子表面への担持であるため、圧倒的に酸化チタンの付着量を多くすることが可能で、全ての露出面が酸化チタンとなり、酸化チタンに由来する性質のみが発揮されるためであると推定される。
【0014】
さらに、本発明の多孔質酸化チタン担持体によれば、前記無機酸化物由来の物理的特性が反映される。すなわち、高比表面積で細孔容積が大きく、反応物質に適した細孔分布を有し、機械的強度の高い前記無機酸化物に、酸化チタンを担持させた本発明の多孔質酸化チタン担持体は、表面が酸化チタンの化学的特性を示し、最適な細孔構造で機械的強度の高い触媒や触媒の担体として、極めて優れた特性を示すものとなる。
【0015】
「化学的および/または微視的に一体」となっている状態の一例として、前記無機酸化物の表面における酸化チタンの結晶格子面の繰り返し長さが、50Å以下、好ましくは40Å以下、より好ましくは20Å以下となっていることが挙げられる。一般的には、このように結晶格子面の繰り返しが微細な物質は、X線回折装置で測定すると、他の回折線との重なり等が生じてしまい、測定限界となる。
【0016】
したがって、一般のX線回折装置により本発明の多孔質酸化チタン担持体表面を測定しようとしても、酸化チタン(アナタース)のメインピーク2θ=26.5゜が検出されない場合がある。逆に言うと、無機酸化物の表面に、確実に酸化チタンが存在しているにもかかわらず、一般のX線回折装置により酸化チタンのメインピーク2θ=26.5゜が検出されない場合には、本発明の多孔質酸化チタン担持体であると言い得るものである。勿論、本発明の多孔質酸化チタン担持体の全てが、X線回折装置により酸化チタンのメインピーク2θ=26.5゜が検出されないわけではない。
【0017】
また、「化学的および/または微視的に一体」となっている状態の他の一例として、透過型電子顕微鏡(TEM)による高倍率(例えば200万倍)像(以下、単に「TEM像」という。)において、無機酸化物と酸化チタンの粒子とが明確に区別できない状態が挙げられる。無機酸化物と酸化チタンとが、化学的にも微視的にも別個のものとなっていれば、TEM像で結晶格子面間隔から別個に認識できるはずであるが、化学的に一体となっていたり、極微細な結晶として無機酸化物に担持されていれば、両者を確認することはできない。
【0018】
したがって、無機酸化物の表面に、確実に酸化チタンが存在しているにもかかわらず、一般のTEM装置によるTEM像で、無機酸化物と酸化チタンの粒子とが結晶格子面間隔から明確に区別できない場合には、本発明の多孔質酸化チタン担持体であると言い得るものである。勿論、本発明の多孔質酸化チタン担持体の全てが、TEM像で無機酸化物と酸化チタンの粒子とが明確に区別できないわけではない。
【0019】
本発明の多孔質酸化チタン担持体は、細孔シャープネス度が、50%以上であることが好ましく、細孔容積が、0.3ml/g以上であることが好ましい。また、その比表面積としては、100m/g以上であることが好ましい。
【0020】
前記酸化チタンを担持する際の前記無機酸化物としては、ヒドロゾル、ヒドロゲル、あるいは、キセロゲルからなるものが挙げられ、特にpHスイング法で合成されたものであることが好ましい。前記無機酸化物としては具体的には、アルミナ、シリカ、マグネシア、シリカアルミナ、シリカチタニア、アルミナジルコニア、シリカジルコニア、シリカマグネシアからなる群より選ばれる少なくとも1つからなることが好ましく、その形状としては、針状あるいは柱状であることが好ましい。
【0021】
本発明の多孔質酸化チタン担持体は、前記無機酸化物の存在下、原料チタン溶液とpH調整剤とを供給し、酸化チタンの等電点と前記無機酸化物の等電点との間のpH領域において、前記無機酸化物の表面に酸化チタンを沈殿積層させる沈殿積層工程を含む、本発明の多孔質酸化チタン担持体の製造方法により得ることができ、前記沈殿積層工程に引き続き、90〜900℃の範囲内の温度で焼成処理を行ったものであることが好ましい。
【0022】
本発明の多孔質酸化チタン担持体の製造方法によれば、触媒活性の高い酸化チタンが無機酸化物と化学的および/または微視的に一体となって前記無機酸化物の表面に担持されている本発明の多孔質酸化チタン担持体を、簡易かつ低コストで安定的に製造することができる。
【0023】
本発明の多孔質酸化チタン担持体の製造方法においては、前記沈殿積層工程に先立ち、pHスイング法により前記無機酸化物を含む分散液を調製するpHスイング工程を含み、それに引き続き、得られた前記分散液をそのまま前記沈殿積層工程の操作に供することが好ましい。
【0024】
本発明の多孔質酸化チタン担持体の製造方法においては、前記沈殿積層工程において、ケイ素、燐、マグネシウム、カルシウム、バリウム、マンガン、アルミニウムおよびジルコニウムからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を含む粒子成長調整剤を存在させておくことが好ましい。
本発明の多孔質酸化チタン担持体は、それ自体触媒として用いることができるし、これを担体とし、触媒金属を担持させた上で、触媒として用いることもできる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を項目に分けて詳細に説明する。
<無機酸化物>
本発明において、核となる無機酸化物は、その表面に酸化チタンを担持することができるものであれば特に制限はなく、ヒドロゾル、ヒドロゲル、あるいは、キセロゲル等の水酸基が多量に存在する状態のものが挙げられる。具体的には、アルミナ、シリカ、マグネシア、シリカアルミナ、シリカチタニア、アルミナジルコニア、シリカジルコニア、シリカマグネシアからなる群より選ばれる少なくとも1つからなるものが好ましく、特にアルミナあるいはシリカが好ましい。アルミナやシリカは、それ自身、高表面積のものを得やすく、最終的に得られる本発明の多孔質酸化チタン担持体の比表面積を、極めて高いものとすることができる。
【0026】
前記無機酸化物の形状としては、特に制限はなく、あらゆる形状のものを採用することができるが、高比表面積で、広範な細孔構造の制御が可能で、機械的強度が高いことから、針状あるいは柱状が好ましい。ここで針状と柱状との間に明確な線引きを設ける意義はなく、前記無機酸化物の形状として好ましい針状あるいは柱状は、アスペクト比(長径/短径)が5以上であり、特に10以上が好ましい。
【0027】
前記無機酸化物としては、pHスイング法で合成されたものであることが好ましい。pHスイング法で合成されたものとすることで、それ自体多孔質で均質な形状(例えば、アルミナであれば針状)の無機酸化物の粒子を得ることができる。また、合成条件を制御することにより、所望の形状・性状・表面積の無機酸化物の粒子を得ることができる。
【0028】
なお、本発明において「pHスイング法」とは、無機酸化物合成液のpHを酸性側とアルカリ性側との間で変化させることにより、無機酸化物を溶解領域と沈殿領域にスイングさせ、目的の粒子径まで均一成長させる合成方法のことを言う。pHスイング法では、スイング回数、合成温度、酸側およびアルカリ側のpHおよび保持時間、原料濃度、粒子成長調整剤等の添加物の有無など、各種条件を適宜制御することにより、所望の細孔構造、比表面積の無機酸化物の粒子とすることができる。したがって、本発明において、pHスイング法による前記無機酸化物の合成時の各種条件に制限はなく、その目的に応じて適宜選択すればよい。
【0029】
pHスイング法による無機酸化物の合成については、例えばアルミナについては、特公平1−16773号公報、特公平2−56283号公報、「セラミックス」1998年No.4等の文献のほか、特願2002−97010号にも詳細に記載されている。その他の無機酸化物に関しては、特開昭56−120508号公報(マグネシウム、ホウ素、アルミニウム、ケイ素、チタン、ジルコニウム、シリカマグネシア)、特開昭56−115638号公報(アルミナ、シリカ、チタニア、ボリア、ジルコニア、シリカアルミナ、シリカマグネシア等)等に記載されている。
【0030】
<酸化チタン>
本発明において、無機酸化物の表面に担持される酸化チタンは、表面状態が後述のものである他、特に制限はない。一般に酸化チタンは、略球形をしており、本発明においてもそのままの形状であっても構わないが、前記無機酸化物と化学的および/または微視的に一体となった状態として、他の形状や形状が確認できない状態となっていても構わない。
【0031】
多孔質酸化チタン担持体全体に対する酸化チタンの含有量(担持量)としては、13質量%以上であり、無機酸化物の表面全体を覆っていることが好ましく、具体的には、多孔質酸化チタン担持体全体に対して、酸化チタンが13〜50質量%の範囲内であることが好ましく、15〜40質量%の範囲内であることがより好ましい。
【0032】
<表面状態>
本発明の多孔質酸化チタン担持体において、その多孔質を構成しているのは、前記無機酸化物自身が元々有している細孔構造に由来するものが主で、その他、表面に担持された酸化チタンが極微細な結晶状態であることから、その結晶相互の空隙に由来するものもあり、本発明の多孔質酸化チタン担持体の細孔構造はこの両者で決まるものであるため、極めて大きな比表面積のものを、しかも適宜制御して得ることができる。すなわち、均一な球状の粒子である酸化チタンは、それのみでは粒子サイズで比表面積が決まってしまうが、本発明においては、無機酸化物の表面状態がそのまま反映される。したがって、多孔質のアルミナやシリカを前記無機酸化物として用面積を得ることができる。
【0033】
本発明の多孔質酸化チタン担持体において、細孔シャープネス度としては、50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましく、70%以上であることがさらに好ましい。ここで「細孔シャープネス度」とは、最適細孔径範囲を規定している。すなわち、全細孔容積の50%における細孔径(メディアン直径)を求め、次にメディアン直径の対数値の±5%の細孔径範囲内に有する細孔容積(PVM)を求め、その細孔容積(PVM)と全細孔容積(PVT)から、以下の式により細孔径分布の細孔シャープネス度を求めるものである。
細孔シャープネス度(%)=(PVM/PVT)×100
細孔シャープネス度が100%に近づくほど細孔の径が揃っていることを意味する。当該細孔シャープネス度は、例えば、水銀圧入法により測定された累積細孔分布曲線から上式により計算することができる。
【0034】
本発明の多孔質酸化チタン担持体の細孔容積としては、0.3ml/g以上であることが好ましく、0.4ml/g以上であることがより好ましく、0.5ml/g以上であることがさらに好ましい。ここで「細孔容積」とは、測定対象となる多孔質酸化チタン担持体における細孔個々の容積(S)の合計(ΣS)を、その多孔質酸化チタン担持体の質量(m)で除して得られる値(ΣS/m)である。当該細孔容積は、例えば、水銀圧入法や窒素吸着法等により測定することができる。
【0035】
本発明の多孔質酸化チタン担持体において、その比表面積としては、高い触媒適性を有する物とするために、100m/g以上であることが好ましく、130m/g以上であることがより好ましく、150m/g以上であることがさらに好ましい。当該比表面積は、例えば、水銀圧入法や窒素吸着法等により測定することができる。
【0036】
<製造方法>
以上のような本発明の多孔質酸化チタン担持体は、前記無機酸化物の存在下、原料チタン溶液とpH調整剤とを供給し、酸化チタンの等電点と前記無機酸化物の等電点との間のpH領域において、前記無機酸化物の表面に酸化チタンを沈殿積層させる前記沈殿積層工程を含む、本発明の多孔質酸化チタン担持体の製造方法(以下、単に「本発明の製造方法」という場合がある。)により得ることができる。本発明の製造方法においては、前記沈殿積層工程に先立ち、pHスイング法により前記無機酸化物を含む分散液を調製するpHスイング工程を含んでもよいし、前記沈殿積層工程に引き続き、90〜900℃の範囲内の温度で焼成処理を行う焼成工程を含んでもよい。
【0037】
(pHスイング工程)
本発明の製造方法において含んでもよい、pHスイング工程は、原料の1つである前記無機酸化物を製造する工程であり、既に<無機酸化物>の項の中で述べた通りである。pHスイング工程により前記無機酸化物を含む分散液が調製されるが、本発明の製造方法においては、それに引き続き、得られた前記分散液をそのまま沈殿積層工程の操作に供することができる。
【0038】
(沈殿積層工程)
本発明の製造方法において必須の工程である沈殿積層工程は、前記無機酸化物の存在下、原料チタン溶液とpH調整剤とを供給し、酸化チタンの等電点と前記無機酸化物の等電点との間のpH領域において、前記無機酸化物の表面に酸化チタンを沈殿積層させる工程である。
【0039】
前記無機酸化物や酸化チタンの等電点は、物質固有の値であり、その値のpHを境に、液中に浮遊する粒子表面の帯電性が正負切り替わる。より具体的には、等電点を境に、アルカリ側では負に、酸側では正に、それぞれなる。既述のpHスイング法では、この等電点を跨いでpHを変化させることで、結晶の成長および一部溶解を繰り返し、結果として均質な結晶を成長させている。
【0040】
本発明の多孔質酸化チタン担持体の製造方法においては、原料チタン溶液とpH調整剤とを供給し、酸化チタンの等電点と前記無機酸化物の等電点との間のpH領域において、前記無機酸化物の表面に酸化チタンを沈殿積層させる。このようにpH領域を調整することで、前記無機酸化物と酸化チタンの表面電荷が正負逆極性となり、前記無機酸化物の表面に酸化チタンが良好に引き寄せられ、化学的および/または微視的に一体化するものと推定される。
酸化チタンおよび無機酸化物の等電点は、下記表の通りである。
【0041】
【表1】
Figure 2004033819
【0042】
前記無機酸化物としてアルミナを用いた場合を例に挙げると、酸化チタンの等電点は6.0、アルミナの等電点は9.0なので、原料チタン溶液とpH調整剤とを供給し、反応液のpHを6.0〜9.0の間に調整する。すると、それぞれの表面電荷が、アルミナは等電点よりもpHが低いため正に、酸化チタンは等電点よりもpHが高いため負になり、良好にアルミナの表面に酸化チタンが担持される。
【0043】
前記無機酸化物としてシリカを用いた場合を例に挙げると、シリカの等電点は2.0なので、原料チタン溶液とpH調整剤とを供給し、反応液のpHを2.0〜6.0の間に調整する。すると、それぞれの表面電荷が、酸化チタンは等電点よりもpHが低いため正に、シリカは等電点よりもpHが高いため負になり、良好にシリカの表面に酸化チタンが担持される。
【0044】
沈殿積層工程の具体的な操作について説明する。
まず、水に無機酸化物を分散して分散液を調製する。既述のpHスイング工程を経た場合には、調製された分散液をそのまま用いてもよい。このとき無機酸化物の濃度としては、5〜200g/l程度の範囲から選択され、10〜100g/l程度の範囲内であることがより好ましい。
【0045】
調製された分散液に、原料チタン溶液とpH調整剤とを供給し、目標のpH領域内にて沈殿積層させてもよいし、分散液のpHを目標の領域内に、pH調整剤により予め調整してもよい。酸側に調整するpH調整剤としては、塩酸、硝酸、硫酸、炭酸、ギ酸、酢酸等が挙げられ、中でも塩酸、硝酸が好ましい。アルカリ側に調整するpH調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられ、中でも、水酸化ナトリウム、アンモニア水が好ましい。
【0046】
分散液には、ケイ素、燐、マグネシウム、カルシウム、バリウム、マンガン、アルミニウムおよびジルコニウムからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を含む粒子成長調整剤を添加しておくこともできる。これら粒子成長調整剤を添加しておくことで、酸化チタンの熱安定性が向上し、高温の焼成温度においても微細で、かつ凝集することなく、前記無機酸化物と化学的および/または微視的な結合が維持されるため、好ましい。
【0047】
具体的な粒子成長調整剤の例としては、四塩化ケイ素、二酸化ケイ素、コロイダルシリカ、ケイ酸、ケイ酸塩、燐酸、燐酸水素アンモニウム塩、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、ホウ酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、塩化カルシウム、硝酸バリウム、硫酸バリウム、硝酸ジルコニル、オキシ塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、硝酸マンガン、硝酸アルミニウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。前記粒子成長調整剤の添加量としては、その種類、目的、無機酸化物の種類等の条件によって適宜調整すればよいが、酸化チタンの質量当り、おおよそ0.1〜3質量%程度の範囲から選択される。
【0048】
次に、分散液を適度に攪拌させた状態で、原料チタン溶液とpH調整剤とを供給する。原料チタン溶液としては、一般に塩化チタンの溶液が用いられるが、硫酸チタン、硫酸チタニル等の溶液を用いても構わない。原料チタン溶液の濃度としては、特に制限はないが、おおよそ1〜50質量%程度の範囲から選択される。
【0049】
一方、pH調整剤としては、前記分散液のpH調整に使用可能な、既述のpH調整剤のうち、アルカリ側に調整するものの中から適宜選択することができ、好ましいものも同様である。前記分散液のpH調整に使用したものと、必ずしも同一のものを選択しなくても構わないが、前記分散液のpH調整にアルカリ側に調整するpH調整剤を使用した場合には、同一のものを選択することが好ましい。
【0050】
沈殿積層工程における反応液の温度としては、常温〜100℃程度の範囲から選択され、40〜90℃程度の範囲内であることが好ましく、50〜70℃程度の範囲内であることがより好ましい。沈殿積層工程における反応時間としては、濃度、温度、無機酸化物および原料チタン溶液の種類等にもよるが、1分〜1時間程度の範囲から選択され、3分〜30分程度の範囲が特に好ましい。
【0051】
以上のようにして、沈殿積層工程の操作が完了し、無機酸化物の表面に酸化チタンが担持されてなる多孔質酸化チタン担持体が製造される。製造後の多孔質酸化チタン担持体は、溶液から分離され、水洗浄、成型後、適宜乾燥を行い、所望の目的に供される。
【0052】
(焼成工程)
得られた多孔質酸化チタン担持体に対しては、さらに90〜900℃の範囲内の温度で焼成処理を行うことが好ましい。焼成処理を行うことにより、結晶水を除去し、不純物等を酸化分解させることにより、触媒金属の担持を促進させ、かつ、工業的使用に適する機械的強度とすることができる。
【0053】
焼成処理は、通常のオーブンや回転式のキルン等により施すことができる。焼成処理の温度としては、120〜700℃の範囲内とすることがより好ましい。焼成時間としては、焼成温度や所望とする特性により適宜選択すればよいが、30分〜5時間の範囲内とすることがより好ましく、1時間〜3時間の範囲内とすることがさらに好ましい。
【0054】
<用途>
以上のようにして得られた本発明の多孔質酸化チタン担持体は、これを触媒の担体として用いることができる。既述の如く、本発明の多孔質酸化チタン担持体は、触媒活性が高く、機械的強度にも優れ、高比表面積で、しかも粒子径および細孔径が均一であることから、これを担体とすることで、優れた触媒を得ることができる。
【0055】
本発明の多孔質酸化チタン担持体を触媒の担体として、触媒を得るには、触媒金属を担持させる。担持可能な触媒金属としては、例えば、タングステン、モリブデン、コバルト、ニッケル、ルテニウム、パラジウム、白金、燐、ホウ素、バナジウム等を挙げることができ、さらにこれらを適宜組み合わせて用いても構わない。
本発明の多孔質酸化チタン担持体に触媒金属を担持させる方法としては、特に制限はなく、一般的な公知の方法を採用することができ、例えば、含浸法、イオン交換法、混練法等を挙げることができる。
【0056】
このようにして得られた触媒は、その構成に応じて、水素化精製触媒、排煙脱硝触媒、CO水素化触媒等として用いることができる。
本発明の多孔質酸化チタン担持体は、それ自体、光酸化分解および超親水性作用を有することから、光触媒として、脱臭、水処理、抗菌、汚れ防止等の各分野において、触媒機能を発揮させることもできる。したがって、本発明の多孔質酸化チタン担持体は、担体としてではなく、触媒そのものとして使用することも可能である。
【0057】
【実施例】
以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、以下の記載において、「部」あるいは「%」と記載されているのは、特に断りのない限り質量基準である。
【0058】
<実施例1>
[pHスイング工程1]
核としてのアルミナヒドロゲル(無機酸化物)を以下のようにして調製した。
硝酸アルミニウム925gに水2075gを加えA液を調製した。次にアルミン酸ナトリウム560gに水を2440gを加えB液を調製した。
15リットルのホーロー容器に水を2.5リットル加え、攪拌しながら60℃に加熱した。当該ホーロー容器にA液を180g加え5分間保持した。この時、合成溶液のpHは2.5であった。
【0059】
次に、上記ホーロー容器にB液を200g加え、合成溶液のpHを9.0とし5分間保持した。
その後、A液を180g加えpHを2.5とし5分間保持し、再びB液を180g加えpHを9とし5分間保持する操作を3回繰り返した。
以上のようにして、Al基準で37g/lのアルミナヒドロゲルの分散液を調製した。得られたアルミナヒドロゲル中のアルミナは、TEM像から針状を示し、アスペクト比(長径/短径)が約10、長径が40nmであった。
【0060】
[沈殿積層工程]
得られたアルミナヒドロゲル分散液2000部を60℃に保ち、コロイダルシリカ(SiOとして8%含有、粒子成長調整剤)1.8部を添加し、塩酸(pH調整剤)を添加して、本発明において特徴的な構成であるアルミナと酸化チタンを化学的および/または微視的に一体とするため、酸化チタンの等電点とアルミナの等電点との間となるように、pHを7.5として、これに37.9%四塩化チタン溶液97.7部および14%アンモニア水(pH調整剤)を同時に添加して、pHを7.5に、温度を60℃に保ちつつ、5分間反応させた。
得られた多孔質酸化チタン担持体を水洗浄し、濾取し、成型後、120℃で3時間乾燥させた。
【0061】
[焼成工程]
沈殿積層工程で得られた多孔質酸化チタン担持体をオーブンに入れ、500℃で3時間焼成処理して、実施例1の多孔質酸化チタン担持体を得た。この多孔質酸化チタン担持体の特性を下記表2にまとめて示す。
【0062】
<実施例2>
実施例1において、コロイダルシリカの添加量を3.6部とし、37.9%四塩化チタン溶液を146.6部としたこと以外は、実施例1と同様にして実施例2の多孔質酸化チタン担持体を得た。この多孔質酸化チタン担持体の特性を下記表2にまとめて示す。
【0063】
<実施例3>
実施例1において、コロイダルシリカの添加量を5.4部とし、37.9%四塩化チタン溶液を195.4部としたこと以外は、実施例1と同様にして実施例3の多孔質酸化チタン担持体を得た。この多孔質酸化チタン担持体の特性を下記表2にまとめて示す。
【0064】
<実施例4>
実施例1において、無機酸化物をアルミナヒドロゲルから、下記[pHスイング工程2]による製法で得られたシリカヒドロゲルに代え、シリカヒドロゲル分散液の量を2500部とし、粒子成長調整剤およびpH調整剤を添加せず、シリカの等電点と酸化チタンの等電点との間のpH4において、37.9%四塩化チタン溶液を146.6部とアンモニア水とを加えたこと以外は、実施例1と同様にして実施例4の多孔質酸化チタン担持体を得た。この多孔質酸化チタン担持体の特性を下記表2にまとめて示す。
【0065】
[pHスイング工程2]
20リットルのホーロー容器にケイ酸ソーダ(JIS 3号)100g/l溶液5リットルを加え、攪拌しながら50℃に加温した後、20%の硫酸溶液を添加してpHを4とし、5分間保持しシリカヒドロゲルスラリーを得た。次に、このスラリーにケイ酸ソーダ250g/1溶液400m1を加え、pHを11として10分間保持し、さらに20%硫酸溶液を添加してpHを4とし、10分間保持した。この操作を7回繰り返した。
以上のようにして、シリカヒドロゲルの28.9g/l分散液を調製した。得られたシリカヒドロゲル中のシリカは、球状を示し、粒径が約10nmであった。
【0066】
<比較例1>
実施例1と同様の[pHスイング工程]の操作を行い、アルミナヒドロゲル分散液を得た。このアルミナヒドロゲル分散液2000部を60℃に保ち、実施例1と同じコロイダルシリカ(粒子成長調整剤)3.6部を添加し、塩酸によりpHを7.5に調整した。
【0067】
これを用いて、本発明に規定する範囲外の条件であるアルミナの等電点と酸化チタンの等電点との間を外れたpHで、アルミナに酸化チタンを担持させた。すなわち、37.9%四塩化チタン溶液48.9部を添加したところ、pHは1.0になった。さらに14%アンモニア水(pH調整剤)を添加したところ、pHは7.5になった(以上、pHスイング1回)。以上のpHスイング操作は、60℃の温度条件で行い、添加量を微調整してpH値を合わせつつ、合計3回繰り返し(pHスイング3回)、沈殿物を得た。
【0068】
得られた沈殿物を水洗浄し、濾取し、成型後120℃で3時間乾燥させた。さらに得られた成型体を実施例1と同様にして焼成処理し、比較例1のアルミナ/酸化チタン成型体を得た。このアルミナ/酸化チタン成型体の特性を下記表2にまとめて示す。
【0069】
<比較例2>
比較例1と同様のコロイダルシリカ(粒子成長調整剤)と塩酸とを添加したアルミナヒドロゲル分散液を用い、これに37.9%四塩化チタン溶液195.3部を添加したところ、pHは0.5になった。さらに14%アンモニア水(pH調整剤)を添加したところ、pHは7.5になった。以上のpHスイング操作は、60℃の温度条件で行い、沈殿物を得た。
【0070】
得られた沈殿物を水洗浄し、濾取し、成型後、120℃で3時間乾燥させた。さらに得られた成型体を実施例1と同様にして焼成処理し、比較例2のアルミナ/酸化チタン成型体を得た。このアルミナ/酸化チタン成型体の特性を下記表2にまとめて示す。
【0071】
<比較例3>
比較例1と同様のコロイダルシリカ(粒子成長調整剤)と塩酸とを添加したアルミナヒドロゲル分散液を用い、これに14%アンモニア水を添加しpHを9.5とした。さらに37.9%四塩化チタン溶液65.1部を添加したところ、pHは7.5になった(以上、pHスイング1回)。以上のpHスイング操作は、60℃の温度条件で行い、合計3回繰り返し沈殿物を得た(pHスイング3回)。
【0072】
得られた沈殿物を水洗浄し、濾過し、成型後、120℃で3時間乾燥させた。さらに得られた成形体を実施例1と同様にして焼成処理し、比較例3のアルミナ/酸化チタン成型体を得た。このアルミナ/酸化チタン成型体の特性を下記表2にまとめて示す。
【0073】
<比較例4>
実施例1のアルミナヒドロゲルを水洗浄し、濾過し、成型後、120℃で3時間乾燥し、その後500℃で焼成し、アルミナ凝集体を調製した。また、後述の比較例5と同様にして、酸化チタン凝集体を調製した。
次に、前記アルミナ凝集体71.5部と前記酸化チタン凝集体28.5部とをメノウ乳鉢で粉砕混合することにより、酸化チタン28.5%、アルミナ71.5%の比較例4の酸化チタン/アルミナ混合物を得た。この酸化チタン/アルミナ混合物の特性を下記表2にまとめて示す。なお、得られた酸化チタン/アルミナ混合物中のアルミナは、TEM像から針状を示し、アスペクト比(長径/短径)が約10で、長径が40nmであった。一方、酸化チタンは、球形を示し、粒径が約7nmであった。
【0074】
<比較例5>
水1100部を60℃に保ち、実施例1と同じコロイダルシリカ(粒子成長調整剤)12.5部を添加したところ、pHは7.5であった。
これに37.9%四塩化チタン溶液330部を添加したところ、pHは1.5になった。さらに14%アンモニア水(pH調整剤)を添加したところ、pHは7.5になった(以上、pHスイング1回)。このpHスイング操作を、添加量を微調整してpH値を合わせつつ、合計3回繰り返した(pHスイング3回)。すると、酸化チタンの球形粒子(TEM像による粒径約7nm)が得られた。
【0075】
得られた酸化チタンの球形粒子を水洗浄し、濾取し、成型後、120℃で3時間乾燥させた。さらに濾取後の酸化チタンの球形粒子を実施例1と同様にして焼成処理し、比較例5の酸化チタン凝集体を得た。この酸化チタン凝集体の特性を下記表2にまとめて示す。
【0076】
<比較例6>
硝酸アルミニウム925gに水2075gを加えA液を調製した。次にアルミン酸ナトリウム560gに水を2440g加えB液を調製した。
15リットルのホーロー容器に水を2.5リットル加え、攪拌しながら60℃に加熱した。当該ホーロー容器にA液を180g加え5分間保持した。この時、合成溶液のpHは2.5であった。
【0077】
次に、上記ホーロー容器にB液を200g加え、合成溶液のpHを9.0とし5分間保持した。
その後、A液を180g加えpHを2.5とし5分間保持し、再びB液を180g加えpHを9とし5分間保持する操作を3回繰り返した。
得られたアルミナを水洗浄し、濾過し、成型後、120℃で3時間乾燥させた。さらに得られた成型体を、実施例1と同様にして焼成処理し、比較例6のアルミナ成型体を得た。このアルミナ成型体の特性を下記表2にまとめて示す。
【0078】
【表2】
Figure 2004033819
【0079】
<評価試験>
実施例および比較例で得られた各試料について、以下の評価試験を行った。
(X線回折)
各試料を粉末X線回折装置(装置名:Philips社製、XPERT SYSTEM/APD−1700)によりX線回折測定した。その結果を図1〜図10に示す。なお、このときの粉末X線回折装置の測定条件は、以下の通りである。
【0080】
−粉末X線回折装置測定条件−
・セッティング
サンプルステージモード: 回転式
回転回数: 1
・測定パラメーター
開始角度(゜): 5
終了角度(゜): 80
ステップサイズ(゜): 0.02
ステップ時間(秒): 0.4
スキャンスピード(゜/秒): 0.05
ステップNo.: 3750
トータル時間(分): 25
【0081】
酸化チタン単独の比較例5の結果である図9は勿論、比較例の結果である図5〜8においても、酸化チタン(アナタース)のメインピーク2θ=26.5゜が検出されているが、実施例の結果である図1〜4では、これが明確に検出されていないことがわかる。これは、実施例では、酸化チタンが、前記無機酸化物と化学的および/または微視的に一体となっていることを示すものである。
【0082】
(TEM観察)
透過型電子顕微鏡(TEM、装置名:(株)トプコン/ノーランインスツルメント製、EM−002B、VOYAGER M3055)を用いて、各試料の200万倍のTEM像を確認した。
【0083】
比較例のものは、いずれも酸化チタンの結晶と推定される、結晶格子面間隔が0.38nmの球形の一次粒子が確認され、特に比較例4においては、明確に球形の一次粒子と、アルミナの結晶と推定される針状の物体との混在状態が確認された。しかし、実施例1および2においては、球形の一次粒子がほとんど確認できず、実施例3に至っては全く確認することができなかった。これは、実施例では、酸化チタンが、前記無機酸化物と化学的および/または微視的に一体となっていることを示すものである。
【0084】
(機械的強度)
各試料について、以下の方法により機械的強度を測定した。
機械的強度の測定は、円筒状脱硫触媒に関するSIDE CRUSHING STRENGTH(SCS)の測定方法に準拠し、木屋式装置を用いて測定した。直径の略等しい長さ3.0〜4.5mmのサンプルを100本、予め乾燥しておき、1本ずつ定速にて荷重を加え、破壊時の荷重をサンプルの長さで除して求めた。機械的強度の結果を下記表2に示す。
【0085】
(触媒特性)
実施例3、比較例2、5および6の各試料に対して、以下の方法によりMo、CoおよびP(触媒金属)を担持させて、石油留分の水素化脱硫触媒を得た。
実施例3で調製したヒドロゲルを水洗浄し、濾過し、固形分として20〜30%程度となるまで脱水した。次にパラモリブデン酸アンモニウム、硝酸コバルトおよびリン酸を添加した水溶液(Mo、CoおよびP水溶液)中に、上記ヒドロゲルを投入し、攪拌を1時間行い、濾過後、金属担持ヒドロゲルを成型し、120℃で3時間乾燥し、500℃で3時間焼成して、MoCoP担持触媒(A)を調製した。
【0086】
また、実施例3で調製した焼成後の多孔質酸化チタン担持体を用いて、上記同様のMo、CoおよびP水溶液を用いて含浸法により、MoCoP担持触媒(B)を調製した。
さらに、比較例2、5および6で調製した各ヒドロゲルを用い、実施例3による上記MoCoP担持触媒(A)と同様の調製法により、比較例のMoCoP担持触媒を調製した。
【0087】
以上のように調製した、実施例3、比較例2、5および6の各試料を担体とする各触媒を用いて、以下の方法により触媒活性を測定した。
(軽油の水素化脱硫試験)
軽油の水素化脱硫処理は、高圧流通式反応装置を用い、反応圧力:5MPa、反応温度:350℃、液空間速度2.0h−1、および水素/原料比:250Nl/lの条件で実施した。なお、試験に供した触媒は、全てジメチルジスルフィドを添加し、硫黄濃度を2.5%に調整した軽油を用いて、予め硫化処理を施したものを用いた。軽油の水素化脱硫試験による触媒活性結果を、図11にグラフで示す。
この結果から本発明で調製した触媒は比較例5の酸化チタン単独の脱硫活性と同等の活性を有しており、酸化チタンに由来する性質が十分発揮されていることがわかる。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、触媒自体や触媒の担体として有用な、高比表面積で機械的強度に優れた多孔質酸化チタンの成形体たる多孔質酸化チタン担持体、およびこれを用いた触媒、並びに、多孔質酸化チタン担持体の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の多孔質酸化チタン担持体のX線回折測定結果を示すチャートである。
【図2】実施例2の多孔質酸化チタン担持体のX線回折測定結果を示すチャートである。
【図3】実施例3の多孔質酸化チタン担持体のX線回折測定結果を示すチャートである。
【図4】実施例4の多孔質酸化チタン担持体のX線回折測定結果を示すチャートである。
【図5】比較例1のアルミナ/酸化チタン成型体のX線回折測定結果を示すチャートである。
【図6】比較例2のアルミナ/酸化チタン成型体のX線回折測定結果を示すチャートである。
【図7】比較例3のアルミナ/酸化チタン成型体のX線回折測定結果を示すチャートである。
【図8】比較例4の酸化チタン/アルミナ混合物のX線回折測定結果を示すチャートである。
【図9】比較例5の酸化チタン成型体のX線回折測定結果を示すチャートである。
【図10】比較例6のアルミナ成型体のX線回折測定結果を示すチャートである。
【図11】軽油の水素化脱硫試験による触媒活性結果を示すグラフである。

Claims (18)

  1. 無機酸化物を核とし、その表面に酸化チタンが担持されてなる多孔質酸化チタン担持体であって、
    前記酸化チタンが、13質量%以上含有され、前記無機酸化物と化学的および/または微視的に一体となって前記無機酸化物の表面に担持されていることを特徴とする多孔質酸化チタン担持体。
  2. 前記無機酸化物の表面における酸化チタンの結晶格子面の繰り返し長さが、50Å以下であることを特徴とする請求項1に記載の多孔質酸化チタン担持体。
  3. 細孔シャープネス度が、50%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の多孔質酸化チタン担持体。
  4. 細孔容積が、0.3ml/g以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の多孔質酸化チタン担持体。
  5. 比表面積が、100m/g以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の多孔質酸化チタン担持体。
  6. 前記酸化チタンを担持する際の前記無機酸化物が、ヒドロゾル、ヒドロゲル、あるいは、キセロゲルからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の多孔質酸化チタン担持体。
  7. 前記無機酸化物が、pHスイング法で合成されたものであることを特徴とする請求項6に記載の多孔質酸化チタン担持体。
  8. 前記無機酸化物が、アルミナ、シリカ、マグネシア、シリカアルミナ、シリカチタニア、アルミナジルコニア、シリカジルコニア、シリカマグネシアからなる群より選ばれる少なくとも1つからなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1に記載の多孔質酸化チタン担持体。
  9. 前記無機酸化物の形状が、針状あるいは柱状であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1に記載の多孔質酸化チタン担持体。
  10. 前記無機酸化物の存在下、原料チタン溶液とpH調整剤とを供給し、酸化チタンの等電点と前記無機酸化物の等電点との間のpH領域において、前記無機酸化物の表面に酸化チタンを沈殿積層させる沈殿積層工程を経ることにより得られたものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1に記載の多孔質酸化チタン担持体。
  11. 前記沈殿積層工程に引き続き、90〜900℃の範囲内の温度で焼成処理を行うことにより得られたものであることを特徴とする請求項10に記載の多孔質酸化チタン担持体。
  12. 無機酸化物を核とし、その表面に酸化チタンが担持されてなる多孔質酸化チタン担持体を製造する方法であって、
    前記無機酸化物の存在下、原料チタン溶液とpH調整剤とを供給し、酸化チタンの等電点と前記無機酸化物の等電点との間のpH領域において、前記無機酸化物の表面に酸化チタンを沈殿積層させる沈殿積層工程を含むことを特徴とする多孔質酸化チタン担持体の製造方法。
  13. 前記沈殿積層工程に先立ち、pHスイング法により前記無機酸化物を含む分散液を調製するpHスイング工程を含み、それに引き続き、得られた前記分散液をそのまま前記沈殿積層工程の操作に供することを特徴とする請求項12に記載の多孔質酸化チタン担持体の製造方法。
  14. 前記沈殿積層工程に引き続き、90〜900℃の範囲内の温度で焼成処理を行う焼成工程を含むことを特徴とする請求項12または13に記載の多孔質酸化チタン担持体の製造方法。
  15. 前記沈殿積層工程において、ケイ素、燐、マグネシウム、カルシウム、バリウム、マンガン、アルミニウムおよびジルコニウムからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を含む粒子成長調整剤を存在させておくことを特徴とする請求項12〜14のいずれか1に記載の多孔質酸化チタン担持体の製造方法。
  16. 請求項1〜11のいずれか1に記載の多孔質酸化チタン担持体からなることを特徴とする触媒。
  17. 請求項1〜10のいずれか1に記載の多孔質酸化チタン担持体を担体とし、これに触媒金属を担持させてなることを特徴とする触媒。
  18. 請求項11に記載の多孔質酸化チタン担持体を担体とし、これに触媒金属を担持させてなることを特徴とする触媒。
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