JP2003221220A - 異元素含有シリカゲル - Google Patents

異元素含有シリカゲル

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細孔容積及び比表面積が大きいだけでなく、
細孔分布が狭く、有用なドープ元素を所望量含有できる
と共に、不要な金属不純物量を抑えることができ、且つ
耐熱性や耐水性等にも優れるようにする。 【解決手段】 (a)細孔容積が0.3〜1.6ml/
g、(b)比表面積が200〜900m2/g、(c)
細孔の最頻直径(Dmax)が20nm未満、(d)直径
がDmax±20%の範囲内にある細孔の総容積が、全細
孔の総容積の30%以上、(e)アルカリ金属及びアル
カリ土類金属からなる群に属する元素の総含有率が30
0ppm以下、(f)周期表の13族,14族及び15
族並びに遷移金属からなる群に属する元素のうち、少な
くとも一種類の元素の含有率が0.1%以上となるよう
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性や耐水性等
に優れた、新規な異元素含有シリカゲルに関する。
【0002】
【従来の技術】シリカゲルは、古くから乾燥剤として広
く用いられてきたが、最近ではその用途が触媒担体,分
離剤,吸着剤等へと広がっており、こうした用途の広が
りに応じて、シリカゲルの性能に対する要求も多様化し
ている。シリカゲルの性能は、シリカゲルの表面積、細
孔径、細孔容積、細孔径分布等の物性によって決定され
るが、これらの物性はシリカゲルの製造条件によって大
きく影響される。
【0003】シリカゲルの製造方法として、最も一般的
には、ケイ酸ソーダ等のケイ酸アルカリ塩を鉱酸で加水
分解し、得られるシリカヒドロゾルをゲル化して乾燥す
る方法が用いられているが、シリカゲルの性能を改良す
るために、この製造方法の詳細につき多くの提案がなさ
れている。
【0004】例えば、特許文献1では、ケイ酸アルカリ
水溶液と鉱酸との反応により生成したシリカヒドロゾル
をゲル化し、これをpH2.5以下の酸溶液で処理し、
水洗後、緩衝作用を有する水溶液中でpH4−9に調整
して水熱処理することにより、細孔分布の狭いシリカゲ
ルを製造する方法が提案されている。また、特許文献2
では、シリカヒドロゲルの乾燥を回分式流動乾燥、次い
で水熱処理する方法が提案されている。
【0005】これらの製造方法によれば、得られるシリ
カゲルの性能には確かに変化が認められ、よりシャープ
な細孔分布を有するシリカゲルが製造できる。しかし、
得られるシリカゲルの細孔容積、比表面積及び平均細孔
径を十分に変化させるまでには至らず、耐熱性や耐水性
も充分ではないため、所望の物性範囲のシリカゲルを得
る方法としては不十分である。
【0006】また、前者の方法でケイ酸アルカリ塩を原
料として得られるシリカゲルには、通常、原料に由来す
るナトリウム,カルシウム,マグネシウム等の不純物が
相当量含まれている。シリカゲル中の不純物の存在は、
その総含有率がたとえ数百ppm程度の微量であって
も、シリカゲルの性能に大きな影響を与える。例えば、 1)これらの不純物の存在が、高温下ではシリカゲルの
結晶化を促進する、2)これらの不純物の存在が、水存
在下ではシリカゲルの水熱反応を促進して、細孔径や細
孔容積の拡大,比表面積の低下,細孔分布の拡大をもた
らす、3)これらの不純物は焼結温度を低下させるの
で、これらの不純物を含むシリカゲルを加熱すると、比
表面積の低下が促進される、等の影響が挙げられる。そ
して、かかる影響は、アルカリ金属やアルカリ土類金属
に属する元素を含む不純物において、特にその傾向が強
い。
【0007】これに対して、不純物の極めて少ない高純
度のシリカゲルを製造する方法としては、珪酸アルカリ
塩を中和して得されたゲルを精製する方法や、シリコン
アルコキシドを加水分解する方法が知られており、特に
後者の方法は、シリコンアルコキシドを蒸留等により精
製することができるため、比較的容易に高純度のシリカ
ゲルを得ることが可能である。しかしながら、シリコン
アルコキシドからゾル−ゲル法により得られるシリカゲ
ルは、一般に平均細孔径が小さく、かつ細孔分布も広
い。また、このシリカゲルに水熱処理を施しても、目立
った性能の改良は殆ど報告されていない。
【0008】一方、非特許文献1には、電気的に中性の
gemini界面活性剤とシリカの前駆体との水素結合からな
る超分子構造を形成した後、gemini界面活性剤を除去す
ることによって、耐熱性(1000℃)及び耐水性(1
00℃で150時間以上)を備えたメソポーラスのモレ
キュラーシーブを製造することが記載されている。これ
は、有機テンプレートを用いて細孔を形成する、いわゆ
るミセルテンプレートシリカの一種であって、上述の各
従来技術と比較しても、非常にシャープな細孔分布を持
つシリカゲルを製造することができる。しかしながら、
この製造方法では、得られるシリカゲルの耐水性が充分
なものでなく、且つ製造工程が複雑で生産性が悪い、と
いう課題があった。
【0009】ところで、特定の異元素を含有させること
によって各種機能を付与したシリカゲルは、各種触媒、
抗菌剤、高機能吸着剤、分離剤等として有用である。こ
うした異元素含有シリカゲルの製造に係る従来技術は幾
つか知られているが、シリカゲル製造時に各種元素をド
ープし、その後に細孔の制御を行なった例として、チ
タニアやジルコニアをドープして、硬度や耐水性・耐ア
ルカリ性の向上を図る技術(例:特許文献3等)や、
有機テンプレートを用いて細孔制御を行なう、いわゆる
ミセルテンプレートシリカ等の技術(例:非特許文献
2,特許文献4等)がある。また、細孔制御後のシリカ
ゲルに各種元素を担持させた例として、従来の水ガラ
ス系シリカゲルに各種金属や触媒活性物質を担持させる
技術(特許文献5(抗菌剤)、特許文献6(オレフィン
水和触媒)、特許文献7(オレフィン重合触媒)等)
や、テンプレートを使用し、細孔制御したミセルテン
プレートシリカに各種元素を後担持させ、機能性を付与
する技術(特許文献8、特許文献9)等が挙げられる。
【0010】しかしながら、上述の従来技術のうち、
及びの技術においては、異元素を予めドープするので
細孔制御がし難くなるという課題がある。また、の技
術においては、製造コストが安価で済むものの、得られ
るシリカゲル中に存在する不純物が概して多くなってし
まう上に、細孔径20nm以下の充分に細孔制御された
シリカゲル担体が現在のところ存在しない、という課題
を有する。さらに、及びの技術においては、得られ
るシリカゲルの細孔分布がシャープであるが、有機テン
プレートが高価であるために製造コストが高く、製造工
程が複雑なために不要な不純物金属が混入しやすい、と
いう課題がある。加えて、細孔壁が非常に薄いので、構
造的な強度が弱く、物性変化を起こし易い上に、生産性
の悪さも課題となっている。
【0011】
【非特許文献1】Kim et al., Ultrastable Mesostruct
ured Silica Vesicles Science,282, p1302 (1998)
【非特許文献2】Nature 359, p710-712 (1992)
【特許文献1】特開昭62−113713号公報
【特許文献2】特開平9−30809号公報
【特許文献3】特開2000−154017号公報
【特許文献4】特開平8−59223号公報
【特許文献5】特開平5−155725号公報
【特許文献6】特開平7−330642号公報
【特許文献7】特開平11−269213号公報
【特許文献8】特開平5−254827号公報
【特許文献9】特開平10−296088号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上の背景から、不純
物量が少なく、目的とする異元素の純度が高く、生産性
に優れ、細孔径が制御されており、シャープな細孔分布
を示し、且つ物性安定性にも優れた、すなわち各種特性
をバランスよく満たした異元素含有シリカゲルが望まれ
ていた。
【0013】本発明は、上述の課題に鑑みてなされたも
のである。すなわち、本発明の目的は、細孔容積及び比
表面積が大きいだけでなく、細孔分布が狭く、有用なド
ープ元素を所望量含有できるとともに、不要な金属不純
物量を抑えることができ、且つ耐熱性、耐水性等、物性
安定性(熱安定性等)などにも優れた、新規な異元素含
有シリカゲルを提供することに存する。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の方法
によって製造された異元素含有シリカゲルが、各種特性
をバランスよく満たしており、上記課題を効果的に解決
することを見出し、本発明を完成させた。
【0015】すなわち、本発明の要旨は、(a)細孔容
積が0.3〜1.6ml/gであり、(b)比表面積が
200〜900m2/gであり、(c)細孔の最頻直径
(Dm ax)が20nm未満であり、(d)直径がDmax±
20%の範囲内にある細孔の総容積が、全細孔の総容積
の30%以上であり、(e)アルカリ金属及びアルカリ
土類金属からなる群に属する元素の総含有量が300p
pm以下であり、且つ、(f)周期表の13族,14族
及び15族並びに遷移金属からなる群に属する元素のう
ち、少なくとも一種類の元素の含有量が0.1%以上で
あることを特徴とする、異元素含有シリカゲルに関す
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき詳細に説明す
る。本発明の異元素含有シリカゲルは、細孔容積及び比
表面積が通常のものより大きい範囲にあることを、特徴
の一つとする。具体的に、細孔容積の値は、通常0.3
〜1.6ml/gの範囲、好ましくは0.4〜1.5m
l/gの範囲、更に好ましくは0.5〜1.3ml/g
の範囲に、また、比表面積の値は、通常200〜900
2/gの範囲、好ましくは200〜800m2/gの範
囲、更に好ましくは200〜700m2/gの範囲に存
在する。これらの細孔容積及び比表面積の値は、窒素ガ
ス吸脱着によるBET法で測定される。
【0017】また、本発明の異元素含有シリカゲルは、
窒素ガス吸脱着法で測定した等温脱着曲線から、E. P.
Barrett, L. G. Joyner, P. H. Haklenda, J. Amer. Ch
em.Soc., vol. 73, 373(1951) に記載のBJH法により
算出される細孔分布曲線、即ち、細孔直径d(nm)に
対して微分窒素ガス吸着量(ΔV/Δ(logd);V
は窒素ガス吸着容積)をプロットした図上での最頻直径
(Dmax)が20nm未満であり、下限は特に制限はな
いが、好ましくは2nm以上である。このことは、本発
明の異元素含有シリカゲルが有する細孔の最頻直径(D
max)が、通常のシリカゲルに比べてより小さい範囲に
存在することを意味する。
【0018】更に、本発明の異元素含有シリカゲルは、
上記の最頻直径(Dmax)の値の±20%の範囲にある
細孔の総容積が、全細孔の総容積の通常30%以上、好
ましくは35%以上、特に好ましくは40%以上である
点においても特徴づけられる。また、上記の最頻直径
(Dmax)の値を中心として±20%の範囲にある細孔
の総容積は、全細孔容積の通常90%以下である。この
ことは、本発明の異元素含有シリカゲルが有する細孔の
直径が、最頻直径(Dmax)付近の細孔で揃っているこ
とを意味する。
【0019】かかる特徴に関連して、本発明の異元素含
有シリカゲルは、上記のBJH法により算出された最頻
直径(Dmax)における微分細孔容積ΔV/Δ(log
d)が、通常2〜20ml/g、特に3〜12ml/g
であることが好ましい(なお、上式において、dは細孔
直径(nm)であり、Vは窒素ガス吸着容積である)。
微分細孔容積ΔV/Δ(logd)が前記範囲に含まれ
るものは、最頻直径(Dmax)の付近に揃っている細孔
の絶対量が極めて多いものと言える。
【0020】また、本発明の異元素含有シリカゲルは、
以上の細孔構造の特徴に加えて、その三次元構造を見る
に、非結晶質であること、即ち、結晶性構造が認められ
ないことが好ましい。このことは、本発明の異元素含有
シリカゲルをX線回折で分析した場合に、結晶性ピーク
が実質的に認められないことを意味する。なお、本明細
書において非結晶質ではないシリカゲルとは、X線回折
パターンで6オングストローム(Å Units d-spacing)
を越えた位置に、少なくとも一つの結晶構造のピークを
示すものを指す。非結晶質のシリカゲルは、結晶性のシ
リカゲルに較べて、極めて生産性に優れている。
【0021】本発明の異元素含有シリカゲルの更なる特
徴は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属に属する元素
(不純物元素)の合計の含有率が、通常300ppm以
下、好ましくは100ppm以下、更に好ましくは50
ppm以下、最も好ましくは30ppm以下と非常に低
く、極めて高純度であることである。このように不純物
の影響が少ないことが、本発明の異元素含有シリカゲル
が高い耐熱性や耐水性などの優れた性質を発現できる大
きな要因の一つである。
【0022】上述してきた各種特徴に加えて、本発明の
異元素含有シリカゲルは、有用な元素群である周期表の
13族,14族及び15族並びに遷移金属からなる群
(有用異元素群)に属する元素のうち、少なくとも一種
の元素(目的異元素)の含有率が通常0.1%以上、好
ましくは0.2%以上、更に好ましくは0.5%以上、
特に好ましくは1%以上であることを特徴とする。これ
らの目的異元素の存在状態は任意であり、例えばシリカ
ゲル中に原子状、分子状、クラスター状、粒子状、その
他何れかの状態で均一に分散していても、若しくはそれ
らがシリカゲル表面に添着、付着していてもよい。ま
た、これらの目的異元素の少なくとも一部が、直接又は
酸素を介して珪素原子と結合していてもよい。更に、こ
れらの目的異元素の原子価は何れの値をとっても良く、
他の元素又は化合物と結びついた形で存在していても良
い。
【0023】具体的に、目的異元素とは、本発明の異元
素含有シリカゲルに含有される、有用異元素群に属する
元素種のうち、含有率の多いものから順に、通常4種、
好ましくは3種、更に好ましくは2種、特に好ましくは
1種を指すこととする。ここで、目的異元素が2種以上
の場合には、そのうち少なくとも1種の目的異元素の含
有率が、通常0.1%以上、好ましくは0.2%以上、
更に好ましくは0.5%以上、特に好ましくは1%以上
であることが好ましい。
【0024】以上説明してきた物性を有する本発明の異
元素含有シリカゲルは、細孔制御のための水熱処理の前
にシリカヒドロゲルを熟成しないという点を除けば、そ
の製造方法は実質的に制限されるべきではない。例え
ば、目的異元素を水熱処理前にドープした異元素含有シ
リカゲルを製造する場合には、珪酸アルカリ塩又はシリ
コンアルコキシドを加水分解した後、これをゲル化する
前に、有用異元素群(13族,14族及び15族並びに
遷移金属からなる群)より選ばれる少なくとも1種の目
的異元素について、その元素単体及び/又はその元素を
含む化合物を添加し、得られたシリカヒドロゲルを用い
て、水熱処理による方法を応用して製造することができ
る。水熱処理による方法の応用例として、好ましくは、
シリコンアルコキシドと最低1種類の目的異元素の単体
及び/又はその目的異元素を含む化合物とを加水分解す
る方法が挙げられる。
【0025】目的異元素の単体及び/又はその化合物
は、シリコンアルコキシドを加水分解しシリカヒドロゲ
ルを得る工程において、1種又は2種以上系内に添加さ
れる。その形態、化合物の種類、化合物の量などについ
ては、均質なシリカヒドロゲルの形成を妨げない範囲で
あれば特に限定されず、これらの目的異元素の単体、水
溶性の塩、溶媒可溶性の塩、錯体化合物、加水分解性の
化合物等の何れであってもよいが、シリコンアルコキシ
ドの加水分解に対して強い触媒活性を発現しない化合物
形態が好ましい。また、高純度なシリカゲルを得る観点
から、目的異元素の単体及び/又はその化合物も、高純
度なものを用いることが好ましい。さらに、これらの目
的異元素の単体及び/又はその化合物は、シリカヒドロ
ゲルに固体として均一に分散可能であるならば、系に不
溶であってもよい。この場合、粒径10μm以下の微粒
子状が、均一分散の点から好ましい。
【0026】目的異元素の単体及び/又はその化合物の
添加方法は、均質なシリカヒドロゲルの形成を妨げない
方法であれば特に限定されず、目的異元素及び/又はそ
の化合物をシリコンアルコキシド加水分解のための水に
添加しても、シリコンアルコキシドに添加しても、加水
分解直後に均一溶液となったヒドロゾルに添加してもよ
く、操作性に応じ適宜選択される。また、必要であれ
ば、目的異元素及び/又はその化合物を前もって加水分
解した後に上記の系に添加したり、逆に、シリコンアル
コキシドの部分加水分解を行なった後に目的異元素及び
/又はその化合物を添加したりしてもよい。
【0027】また、本発明の異元素含有シリカゲルは、
細孔制御後の高純度シリカゲルに目的異元素を後担持さ
せる方法でも製造できる。この場合、まず、シリカゲル
細孔中に目的異元素の単体及び/又はその化合物を導入
する。その方法としては、例えば、触媒調整法としてよ
く知られている含浸法<吸着(absorption)法,ポアフ
ィリング(pore-filling)法,“incipient wetness”
法,蒸発乾固(evaporation to dryness)法,スプレー
(spray)法等>、沈殿法<共沈(coprecipitation)
法、沈着(precipitation)法,混練(kneading)法等
>、イオン交換(ion exchange)法などの公知の方法の
何れを用いても良い。この他、機械的混合(メカノケミ
カル)法や、蒸着法(化学蒸着法、スパッタリング法)
等の方法により目的異元素を導入しても良い。
【0028】目的異元素は、シリコンアルコキシドを加
水分解し、熟成すること無しに水熱処理して得られたシ
リカゲルに、上記の方法で担持させることができるが、
その形態、化合物の種類、化合物の量は、目的異元素が
機能性を発現する範囲であれば特に限定されず、これら
の目的異元素の単体、水溶性の塩、溶媒可溶性の塩、錯
体化合物、加水分解性の化合物等の何れであってもよ
い。また、高純度な異元素含有シリカゲルを得る観点か
ら、目的異元素の化合物も高純度なものを用いることが
好ましい。目的異元素を後担持させる場合には、担体と
なる高純度シリカゲルに対して前処理を行なってもよ
い。なお、担体となるシリカゲルの原料であるシリコン
アルコキシド等に由来する炭素分が含まれている場合に
は、必要に応じて、通常400〜600℃で焼成除去し
てもよい。さらに、表面状態をコントロールするため
に、最高900℃の温度で焼成してもよい。
【0029】なお、本発明の目的異元素の選択対象とな
る、周期表の13族,14族及び15族並びに遷移金属
からなる元素群(有用異元素群)に属する元素の例とし
て、具体的には、13族はB,Al,Ga,In,T
l、14族はC,Si,Ge,Sn,Pb、15族は
N,P,As,Sb,Bi、そして遷移金属はSc,T
i,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,
Y,Zr,Nb,Mo,Tc,Ru,Rh,Pd,A
g,Cd,ランタノイド類,Hf,Ta,W,Re,O
s,Ir,Pt,Au,Hg,アクチノイド類,Rf,
DB,Sg、Bh,Hs,Mt等が挙げられる。中で
も、B,Al,Ga,In,Tl,Ge,Sn,Pb,
P,As,Sb,Bi,Sc,Ti,V,Cr,Mn,
Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Y,Zr,Nb,M
o,Tc,Ru,Rh,Pd,Ag,Cd,ランタノイ
ド類,Hf,Ta,W,Re,Os,Ir,Pt,A
u,Hg,アクチノイド類などが、各種用途において活
性が高く有用である点から好ましい。
【0030】これらのうち、特に固体酸触媒・固体塩基
触媒用途としてはB,Al,Ga,In,Tl,Fe,
Ti,P,W,Mo,Zn等が、水素化触媒・脱水素触
媒用途としては、W,Mo,Tc,Re,Ru,Os,
Rh,Ir,Pd,Pt,Ag,Au、Ni,Cu等
が、酸化還元触媒用途としてはTi,Zr,Hf,V,
Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Fe,Co,N
i,Cu,Zn,Sn,Ge,Pb等が、光触媒用途と
してはTi,Zn,W,Sn,Cd等が、重合触媒用途
としてはTi,Zr,Cr,Fe,Ge,Sb,Bi,
V,Mo,W,Mn,Co,Cu,Sc,Nb等が好ま
しい。
【0031】これらの触媒(特に固体酸触媒・固体塩基
触媒)用途に異元素含有シリカゲルを使用する場合、細
孔径が制御されておらず細孔分布が広いものや、不純物
元素(特にアルカリ金属やアルカリ土類金属)の含有量
が高いものを使用すると、触媒活性が悪く、寿命も短
い。これに対して、本発明の異元素含有シリカゲルは、
細孔径が制御されていて細孔分布が狭く、さらに不純物
元素の含有量も低いので、これらの触媒用途に使用した
場合に優れた触媒活性を得ることができ、且つ長寿命で
あるので、好適に使用することができる。
【0032】勿論、13族,14族及び15族並びに遷
移金属に属する元素の用途は、上述したものに限定され
るわけではなく、その他にも抗菌剤用途(Ti,Ag,
Cu,Zn等)、耐水性向上(安定性付与)用途(Z
r,Ti等)、蛍光体用途(希土類、ランタノイド類)
など、各種の用途が挙げられるのは言うまでも無い。
【0033】酸強度を高めるために、例えば異元素とし
てAl等の金属を用いる際には、Alをシリカの骨格中
にどの程度導入できるかが、重要な要件となる。酸強度
を高めるための方法としては、例えば以下の4つの方法
が挙げられる。 (a)シリカゲル表面を親水化処理する。 (b)(後述するシリカヒドロゲルの水熱処理中に)A
lを導入する。 (c)加水分解・ゲル化反応時にAlを導入する。 (d)Al含有量を上げる。
【0034】(a)の親水化処理を行なうことで、Al
塩とシリカ骨格との架橋に必要な、シリカ表面のシラノ
ール基の数が増えるので、Alがシリカ骨格に取り込ま
れ易くなる。この(a)の具体的な方法としては、酸や
アルカリによる処理が挙げられるが、中でも酸処理が好
ましい。
【0035】また、(b)、(c)の方法では、シリカ
骨格が形成される際(つまりシリカ骨格の縮合が生じる
際)、この縮合が生ずる周辺にAlが存在することで、
Alが骨格に取り込まれ易くなる。
【0036】(d)の方法は、ポアフィリング法等によ
って、例えばAl塩水溶液等をシリカゲルに噴霧する
際、溶液濃度や回数をコントロールすることで、シリカ
ゲル中のAl含有量を向上させ、シリカ骨格に取り込ま
れるAlの量を調整することが可能となる。
【0037】このような酸強度の高いアルミナ修飾シリ
カは、固体酸又は触媒担体として広く用いられる。例え
ば、流動接触分解触媒、フィッシャートロプシュ反応の
触媒担体、水素化処理触媒、脱硫触媒などが挙げられ
る。
【0038】本発明の異元素含有シリカゲルの原料とし
て使用されるシリコンアルコキシドとしては、トリメト
キシシラン、テトラメトキシシラン、トリエトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、
テトラブトキシシラン等の炭素数1〜4の低級アルキル
基を有するトリまたはテトラアルコキシシラン或いはそ
れらのオリゴマーが挙げられるが、好ましくはテトラメ
トキシシラン、テトラエトキシシラン及びそれらのオリ
ゴマーである。以上のシリコンアルコキシドは蒸留によ
り容易に精製し得るので、高純度の異元素含有シリカゲ
ルの原料として好適である。シリコンアルコキシド中の
アルカリ金属又はアルカリ土類金属に属する不純物元素
(金属不純物)の総含有量は、通常好ましくは100p
pm以下、更に好ましくは50ppm以下である。これ
らのいわば金属不純物の含有率は、一般的なシリカゲル
中の不純物含有率の測定法と同じ方法で測定できる。
【0039】シリコンアルコキシドの加水分解は、シリ
コンアルコキシド1モルに対して、通常2〜50モル、
好ましくは3〜20モル、特に好ましくは4〜10モル
の水を用いて行なう。この工程の途中において、任意の
方法により目的異元素の単体又は化合物を添加すること
によって、シリコンアルコキシドの加水分解により、目
的異元素をドープしたシリカのヒドロゲルとアルコール
とが生成する。目的異元素を後担持させる場合には、シ
リコンアルコキシドのみを同様に加水分解して、シリカ
ヒドロゲルを得る。この加水分解反応は、通常、室温か
ら100℃程度であるが、加圧下で液相を維持すること
で、より高い温度で行なうことも可能である。また、加
水分解時には必要に応じて、水と相溶性のあるアルコー
ル類等の溶媒を添加してもよい。具体的には、炭素数1
〜3の低級アルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、アセトン、テトラヒドロフラン、メ
チルセロルブ、エチルセロルブ、メチルエチルケトン、
その他の水と任意に混合できる有機溶媒を任意に用いる
ことができるが、中でも強い酸性や塩基性を示さないも
のが、均一なシリカヒドロゲルを生成できる理由から好
ましい。
【0040】結晶構造を有するシリカゲルは、水中熱安
定性に乏しくなる傾向にあり、ゲル中に細孔を形成する
のに用いられる界面活性剤等のテンプレートの存在下で
シリコンアルコキシドを加水分解すると、ゲルは容易に
結晶構造を含むものとなる。従って、本発明において
は、界面活性剤等のテンプレートの非存在下で、すなわ
ち、これらがテンプレートとしての機能を発揮するほど
の量は存在しない条件下で加水分解するのが好ましい。
【0041】反応時間は、反応液組成(シリコンアルコ
キシドの種類や、水とのモル比)並びに反応温度やドー
プする元素化合物の種類及び量に依存し、ゲル化するま
での時間が異なるので、一概には規定されない。なお、
反応系に触媒として、酸、アルカリ、塩類などを添加す
ることで加水分解を促進させることができる。しかしな
がら、かかる添加物の使用は、後述するように、生成し
たヒドロゲルの熟成を引き起こすことになるので、本発
明の異元素含有シリカゲルの製造においてはあまり好ま
しくない。
【0042】上記のシリコンアルコキシドの加水分解反
応では、シリコンアルコキシドが加水分解してシリケー
トが生成するが、引き続いて該シリケートの縮合反応が
起こり、反応液の粘度が上昇し、最終的にゲル化してシ
リカヒドロゲルとなる。本発明の異元素含有シリカゲル
を製造するためには、シリカヒドロゲルを実質的に熟成
することなく、直ちに水熱処理を行なうことが重要であ
る。
【0043】この水熱処理の条件としては、水の状態が
液体、気体のいずれでもよく、溶媒や他の気体によって
希釈されていてもよいが、好ましくは液体の水が使われ
る。シリカのヒドロゲルに対して、通常0.1〜10重
量倍、好ましくは0.5〜5重量倍、特に好ましくは1
〜3重量倍の水を加えてスラリー状とし、通常40〜2
50℃、好ましくは50〜200℃の温度で、通常0.
1〜100時間、好ましくは1〜10時間実施される。
水熱処理に使用される水には低級アルコール類、メタノ
ール、エタノール、プロパノールや、ジメチルホルムア
ミド(DMF)やジメチルスルホキシド(DMSO)、
その他の有機溶媒などが含まれてもよい。また、メンブ
ランリアクターなどを作る目的で、シリカゲルを膜状あ
るいは層状に粒子、基板、あるいは管などの基体上に形
成させた材料の場合にも、この水熱処理方法は適用され
る。なお、加水分解反応の反応器を用い、続けて温度条
件変更により水熱処理を行なうことも可能であるが、加
水分解反応とその後の水熱処理では最適条件が通常は異
なっているため、この方法で本発明の異元素含有シリカ
ゲルを得ることは一般的には難しい。
【0044】以上の水熱処理条件において温度を高くす
ると、得られるシリカゲルの細孔径、細孔容積が大きく
なる傾向がある。水熱処理温度としては、100〜20
0℃の範囲であることが好ましい。また、処理時間とと
もに、得られるシリカゲルの比表面積は、一度極大に達
した後、緩やかに減少する傾向がある。以上の傾向を踏
まえて、所望の物性値に応じて条件を適宜選択する必要
があるが、水熱処理は、シリカゲルの物性を変化させる
目的なので、通常、前記の加水分解の反応条件より高温
条件とすることが好ましい。
【0045】水熱処理の温度、時間を上記範囲外に設定
すると本発明の異元素含有シリカゲルを得ることが困難
となる。例えば、水熱処理の温度が高すぎると、シリカ
ゲルの細孔径、細孔容積が大きくなりすぎ、また、細孔
分布も広がる。逆に、水熱処理の温度が低過ぎると、生
成するシリカゲルは、架橋度が低く、熱安定性に乏しく
なり、細孔分布にピークが発現しなくなる傾向がある。
【0046】なお、水熱処理をアンモニア水中で行なう
と、純水中で行なう場合よりも低温で同様の効果が得ら
れる。また、アンモニア水中で水熱処理すると、純水中
で処理する場合と比較して、最終的に得られるシリカゲ
ルは一般に疎水性となるが、通常30〜250℃、好ま
しくは40〜200℃という比較的高温で水熱処理する
と、特に疎水性が高くなる。ここでのアンモニア水のア
ンモニア濃度としては、好ましくは0.001〜10
%、特に好ましくは0.005〜5%である。
【0047】水熱処理されたシリカヒドロゲルは、通常
40〜200℃、好ましくは60〜180℃で乾燥す
る。乾燥方法は特に限定されるものではなく、バッチ式
でも連続式でもよく、且つ、常圧下でも減圧下でも乾燥
することができる。目的異元素を予めドープした場合に
は、この状態で本発明の異元素含有シリカゲルとなる。
目的異元素を後担持させる場合には、この後に前述の担
持方法を実施して目的異元素を導入することにより、本
発明の異元素含有シリカゲルを得る。
【0048】なお、以上の操作により細孔内に目的異元
素を導入した後、必要に応じて200〜1200℃で焼
成することにより、目的異元素とシリカゲルとの間の架
橋反応を促進させることができる。必要であれば、目的
異元素を担持させた後に酸化や還元等の化学処理を行な
い、目的異元素の化学状態を変化させても良い。更に、
必要に応じて粉砕、分級することで、最終的に目的とし
ていた本発明の異元素含有シリカゲルを得る。
【0049】例えば、チタニア(酸化チタン)等のチタ
ン化合物やチタンを担持させ、光触媒作用を発現させる
ためには、アナターゼ型の酸化チタンを担持させればよ
い。一般的には、四塩化チタンを水溶液として用い、こ
れとシリカゲルとを接触させた後、300〜1200
℃、中でも好ましくは400〜1000℃、特に好まし
くは600〜1000℃の温度で焼成すれば良い。
【0050】また、この際、チタンの含有量は任意であ
り、且つ焼成温度を変化させて、含有したチタン(酸化
チタン)の結晶構造を調節してもよい。
【0051】さらに、チタン源として、先述のような四
塩化チタンの水溶液などを用いる際には、この水溶液を
シリコンアルコキシドの加水分解時に用いてもよい。こ
の際、最終的に得られる異元素含有シリカゲル粒子内に
おけるチタン等の異元素の分布を操作する目的で、加水
分解に用いる水の量を調節を行なったり、加水分解後に
得られたシリカヒドロゲルの、水等による洗浄を行なっ
たりしてもよい。
【0052】また、このチタン含有シリカゲルにおいて
は、焼成温度を650℃以下程度の低温に設定すること
で、シリカゲルに含まれる酸化チタンの一部を酸素欠損
状態にして、光触媒活性を変化させることが出来る。
【0053】更には、酸化チタン中の酸素原子の一部を
N、S、P、B、C、Cl、As、Se、Br、Sb、
Te、I等の原子に置換してもよい。またV、Cr、M
n、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ru、Rh、P
d、Re、Os、Ir、Pt、Mo、Nbを含む化合物
を添加し、紫外領域の光のみならず、可視光領域の光に
対しても光触媒活性機能を発現する、可視光応答型の光
触媒としてもよい。
【0054】本発明の異元素含有シリカゲルは、従来か
らのシリカゲルの用途の他、いかなる用途においても利
用することができる。このうち従来の用途としては、以
下のようなものが挙げられる。
【0055】例えば、産業用設備で製品の製造及び処理
に用いられる用途分野においては、各種触媒及び触媒担
体(酸塩基触媒、酸化チタン等の含有による光触媒、貴
金属触媒等)、廃水・廃油処理剤、臭気処理剤、ガス分
離剤、工業用乾燥剤、バイオリアクター、バイオセパレ
ーター、メンブランリアクター等の用途が挙げられる。
建材用途では、調湿剤、防音・吸音材、耐火物、断熱材
等の用途が挙げられる。また、空調分野の用途では、デ
シカント空調機用調湿剤、ヒートポンプ用蓄熱剤等が挙
げられる。塗料・インク用途分野においては、艶消し
剤、粘度調整剤、色度調整剤、沈降防止剤、消泡剤、イ
ンク裏抜け防止剤、スタンピングホイル用、壁紙用等の
用途が挙げられる。樹脂用添加剤用途分野においては、
フィルム用アンチブロッキング剤(ポリオレフィンフィ
ルム等)、プレートアウト防止剤、シリコーン樹脂用補
強剤、ゴム用補強剤(タイヤ用・一般ゴム用等)、流動
性改良材、パウダー状樹脂の固結防止剤、印刷適性改良
剤、合成皮革やコーティングフィルム用の艶消し剤、接
着剤・粘着テープ用充填剤、透光性調整剤、防眩性調整
剤、多孔性ポリマーシート用フィラー等の用途が挙げら
れる。また、製紙用途分野においては、感熱紙用フィラ
ー(カス付着防止剤等)、インクジェット紙画像向上用
フィラー(インク吸収剤等)、ジアゾ感光紙用フィラー
(感光濃度向上剤等)、トレーシングペーパー用筆記性
改良剤、コート紙用フィラー(筆記性、インク吸収性、
アンチブロッキング性改良剤等)、静電記録用フィラー
等の用途が挙げられる。食品用途分野においては、ビー
ル用濾過助剤、醤油・清酒・ワイン等発酵製品のおり下
げ剤、各種発酵飲料の安定化剤(混濁因子タンパクや酵
母の除去等)、食品添加剤、粉末食品の固結防止剤等の
用途が挙げられる。医農薬分野においては、薬品等の打
錠助剤、粉砕助剤、分散・医薬用担体(分散・徐放・デ
リバリー性改善等)、農薬用担体(油状農薬キャリア・
水和分散性改善、徐放・デリバリー性改善等)、医薬用
添加剤(固結防止剤・粉粒性改良剤等)・農薬用添加剤
(固結防止剤・沈降防止剤等)等が挙げられる。分離材
料分野では、クロマトグラフィー用充填剤、分離剤、フ
ラーレン分離剤、吸着剤(タンパク質・色素・臭等)、
脱湿剤等の用途が挙げられる。農業用分野では、飼料用
添加剤、肥料用添加剤が挙げられる。さらにその他の用
途として、生活関連分野では、調湿剤、乾燥剤、化粧品
添加剤、抗菌剤、消臭・脱臭・芳香剤、洗剤用添加剤
(界面活性剤粉末化等)、研磨剤(歯磨き用等)、粉末
消火剤(粉粒性改良剤・固結防止剤等)、消泡剤、バッ
テリーセパレーター等が挙げられる。
【0056】これらの中でも、特に制御された細孔特性
が要求されるとともに、長期にわたって物性変化の少な
いことが要求され、且つ、特定の有用異元素の含有によ
る機能付与が要求される分野において、具体的には、例
えば各種触媒、抗菌剤、高機能吸着剤、分離剤、充填剤
等として、本発明の異元素含有シリカゲルは好適に用い
ることができる。
【0057】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施
例に制約されるものではない。なお、特段の断りのない
限り、「%」は「重量%」を示す。
【0058】(1)異元素含有シリカゲルの分析方法 1−1)細孔容積、比表面積:カンタクローム社製AS
−1にてBET窒素吸着等温線を測定し、細孔容積、比
表面積を求めた。具体的には細孔容積は相対圧P/P0
=0.98のときの値を採用し、比表面積はP/P0
0.1,0.2,0.3の3点の窒素吸着量よりBET
多点法を用いて算出した。また、BJH法で細孔分布曲
線及び最頻直径(Dmax)における微分細孔容積を求め
た。測定する相対圧の各点の間隔は0.025とした。 1−2)粉末X線回折による結晶構造の解析:理学電機
社製RAD−RB装置を用い、CuKαを線源として測
定を行なった。発散スリット1deg、散乱スリット1
deg、受光スリット0.15mmとした。 1−3)目的異元素及び金属不純物の含有量:試料2.
5gにフッ酸を加えて加熱し、乾涸させたのち、水を加
えて50mlとした。この水溶液を用いてICP発光分
析を行なった。なお、ナトリウム及びカリウムはフレー
ム炎光法で分析した。
【0059】1−4)ラマン分光による結晶構造の解
析:セキテクノトロン社製のマイクロレーザーラマン分
光装置を用いて解析を行なった。レーザーは、He−N
eレーザーで、波長532nm、50mWのものを使用
し、検出器は冷却CCDを使用した。測定時間は10s
ec×1回、走査範囲は0〜3914.2[cm-1]で
あり、分解能は6.85cm-1、対物レンズは10倍の
ものを使用した。
【0060】1−5)シリカゲル表面における異元素の
分布測定:SEM−EDXにて分析を行なった。SEM
は、JEOL社のJSM−6340Fを使用し、前処理
は無蒸着、加速電圧は20kV、倍率を500倍とし
た。また、EDX(エネルギー分散型X線分光器)はJ
EOL社のLINK ISIS−IAを使用し、使用電
流は0.8mAとした。
【0061】1−6)シリカゲル粒子内部における異元
素の分布測定:JOEL社製のEPMA(JXA810
0)を用いて元素分布分析を行なった。前処理は熱硬化
樹脂包埋し、断面をミクロトーム切削し、Au蒸着を行な
う順序で処理した。マッピング条件はビーム電圧を15
KV、ビーム電流を20nA、ビーム径を1μmφ以
下、シーケンス回数を1回、信号取込は100msec
/pointとした。ZAF補正定量分析は、ビーム電
圧を15KV、ビーム電流を20nA、ビーム径を1μ
mφ以下、信号取込は10sec at peak;5s
ec at ±backgroundにて実施した。
【0062】1−7)異元素含有シリカゲルの光透過性
の測定:島津製作所社製UV−3100PCを用いて吸
光度を測定した。測定に用いたセルは石英製で、試料の
光路長は1mm、測定波長を200〜800nm、スキ
ャン速度は中速、スリット幅は3.0、サンプリングピ
ッチを0.5として測定を行った。尚、試料は四塩化炭
素スラリーとして測定に供した。
【0063】1−8)ハメット指示薬による固体酸強度
測定:異元素含有シリカ、ミクロスパーテル1杯にシク
ロヘキサン3gを添加した後、ハメット指示薬を滴下し
た。試料の変色の様子を目視し、酸強度の高い方より
5、4、3、2、1の5段階評価をした。ハメット指示
薬は、pKB=+1.5の4−フェニルアゾジフェニル
アミンと、pKB=−3.0のジシンナマルアセトンを
用いた。
【0064】1−9)Alの定量:元素分析法によるA
lの定量と、蛍光X線測定によるAlの定量を行ない、
Alの含有量が(アルミナ換算で)2%以下の際には、
元素分析法による値を採用し、それ以外の場合は、蛍光
X線測定による値を採用した。元素分析法は次の通りに
行なった。まず異元素含有シリカ試料0.5gにフッ
酸、硫酸を加えて、加熱溶解させた。その後、硝酸を加
えて残さを加熱溶解し、水を加えて50mlとした。こ
の水溶液を用いてICP発光分析を行ない、Al定量を
行った。蛍光X線測定はXRFにより測定し、装置はS
EA−2010L(セイコーインスツルメンツ社製)を
用いた。
【0065】(2) 異元素含有シリカゲルの製造、評
価 ・参考例1:ガラス製で、上部に大気開放の水冷コンデ
ンサが取り付けてある5Lセパラブルフラスコ(ジャケ
ット付き)に、純水1000gを仕込んだ。攪拌速度
は、攪拌翼先端速度が2.5m/sとなる様な速度と
し、これにテトラメトキシシラン1400gを3分間か
けて仕込んだ。水/テトラメトキシシランのモル比は約
6である。セパラブルフラスコのジャケットには50℃
の温水を通水した。引き続き撹拌を継続し、内容物が沸
点に到達した時点で、撹拌を停止した。引き続き約0.
5時間、ジャケットに50℃の温水を通水して生成した
ゾルをゲル化させた。その後、速やかにゲルを取り出
し、目開き600ミクロンのナイロン製網を通してゲル
を粉砕し、粉体状のウェットゲル(シリカヒドロゲル)
を得た。このヒドロゲル450gと純水450gを1L
のガラス製オートクレーブに仕込み、150℃、3時間
の条件で水熱処理を実施した。所定時間水熱処理した
後、No.5A濾紙で濾過し、濾滓を水洗することなく
100℃で恒量となるまで減圧乾燥した。得られたシリ
カゲル(参考例1の担体シリカゲル)の諸物性を下の表
1に示す。
【0066】上記のシリカゲル50gに、1%硫酸アル
ミニウム水溶液500ccを加えて室温で30分間攪拌
した。濾過によって粉体を分離した後、これを200℃
で乾燥した。得られた粉体を100gの5%アンモニア
水で3回処理した後に200℃で乾燥し、更に550℃
で5時間焼成して、目的異元素としてアルミニウムを含
有させたシリカゲルを得た。得られた異元素含有シリカ
ゲル(実施例1の異元素含有シリカゲル)の諸物性を下
の表2に示す。粉末X線回折図によれば、2θ≦5de
gの範囲において、周期的構造によるピークは認められ
なかった。金属含有率を分析すると、目的異元素である
アルミニウムが3.3%であったのに対して、不純物元
素であるナトリウムが2.0ppm、カリウムが0.1
ppm、カルシウムが0.2ppmで、その他の金属元
素は検出されなかった。
【0067】・比較例1:富士シリシア化学製触媒担体
用シリカゲル CARIACT G−6 を担体とした他
は、実施例1と同様の条件により実験を行なって、目的
異元素としてアルミニウムを含有させたシリカゲルを得
た。使用した上述の担体用シリカゲル(比較例1の担体
シリカゲル)の諸物性を下の表1に、得られた異元素含
有シリカゲル(比較例1の異元素含有シリカゲル)の諸
物性を下の表2に示す。粉末X線回折図によれば、2θ
≦5degの範囲において、周期的構造によるピークは
認められなかった。金属含有率を分析すると、目的異元
素であるアルミニウムが3.0%であったのに対して、
不純物元素であるナトリウムが162ppm、カリウム
が18ppm、カルシウムが160ppm、マグネシウ
ムが30ppm、チタンが265ppm、ジルコニウム
42ppm、鉄20ppm、クロム4ppmと、目的異
元素以外の不純物元素を多く含んでいた。
【0068】・シリカゲルの酸性度試験(イオン交換
法):実施例1及び比較例1の異元素含有シリカゲル試
料各々1gに、飽和塩化ナトリウム水溶液5ccを各々
添加して均一なスラリーとなるように軽く攪拌した後、
濾過によって固形物を取り除き、万能pH指示薬にて濾
液の液性を確認したところ、実施例1の異元素含有シリ
カゲルは比較例1の異元素含有シリカゲルと比較して強
い酸性を示した。よって実施例1の異元素含有シリカゲ
ルは酸性触媒として有用であると判断される。
【0069】・シリカゲルの水中熱安定性試験:実施例
1及び比較例1の異元素含有シリカゲル試料各々20g
に、純水を加えて40重量%のスラリーを各々調製し
た。容積60mlのステンレススチール製のミクロボン
ベに、上記で調製したスラリー約40mlを各々入れて
密封し、200±1℃のオイルバス中に3時間浸漬し
た。ミクロボンベからスラリーの一部を抜出し、濾過に
より粉体を回収した。濾滓は100℃で5時間真空乾燥
した。この試料について比表面積を測定した結果を下の
表2に示す。実施例1の異元素含有シリカゲルは比較例
1の異元素含有シリカゲルと比較して比表面積の減少が
少なく、より安定していると判断される。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】・参考例2:水熱処理の温度を200℃と
した以外は、参考例1の担体シリカゲルの製造方法と同
様にして、担体シリカゲル(参考例2の担体シリカゲ
ル)を得た。このシリカゲルの諸物性を表1に示す。
【0073】・実施例2−1:参考例2の担体シリカゲ
ル10.60gを、5mmHg(6.67hPa)、1
50℃の条件下で2時間、減圧乾燥をおこなった。得ら
れた乾燥ゲル10.07gに、テイカ株式会社製のアナ
ターゼ型中性TiO2ゾル(19.9重量%水懸濁液、
ゾルの平均凝集粒子径:約50nm)8.24gに、水
3.47gを添加したものを加え、10分間転動して均
一に混ぜ合わせた。得られた粉末を再度、5mmHg
(6.67hPa)、150℃の条件下で2時間、減圧
乾燥を行った。
【0074】この様にして、目的異元素としてチタンを
含有させたシリカゲルを得た。得られた白色の異元素含
有シリカゲルの諸物性を表2に示す。粉末X線回折図に
よれば、2θ≦5degの範囲において、周期的構造に
よるピークは認められなかった。また、含有されている
TiO2がアナターゼ型構造であるということも確認出
来た。
【0075】この異元素含有シリカゲルにおける金属含
有率を分析すると、目的異元素であるチタンが8.4%
であったのに対して、不純物元素であるナトリウムが6
3.2ppm、カリウムが9.4ppm、カルシウムが
54.5ppmで、その他の金属元素は検出されなかっ
た。
【0076】・実施例2−2:参考例2の担体シリカゲ
ル5.69gを5mmHg(6.67hPa)、150
℃の条件下で2時間、減圧乾燥を行った。得られた乾燥
ゲル5.38gに乾燥空気雰囲気下で和光純薬社製のT
i(iPrO)4 3.37gをiPrOH 1.86g
に溶解したものを加え、3分間転動し混合した。
【0077】得られた粉末に、窒素下にてiPrOH
3.59gと水 0.54gを混合したものを滴下し、
一定温度下(20℃の水浴中)にて10分間攪拌し、加
水分解を実施した。
【0078】その後、この水浴をシリコンオイル浴に変
え、150℃に昇温し、iPrOHおよび過剰の水を留
去した。iPrOH、および過剰の水が重量にして約9
3%留去出来た時点で降温した。
【0079】得られた粉末を窒素雰囲気下、400℃に
て2時間焼成した。次いで、この窒素焼成で得られた灰
色粉末を4分割し、空気雰囲気下にて2時間焼成した。
その際、4分割した灰色粉末各々について焼成温度を異
なる条件とし、その際の温度は400℃、500℃、6
00℃、700℃とした。
【0080】この様にして、目的異元素としてチタンを
含有したシリカゲル(白色)を得た。この異元素含有シ
リカゲルのうち、700℃焼成したものの諸物性を下の
表2に示す。
【0081】粉末X線回折図によれば2θ≦5degの
範囲において、いずれも周期的構造によるピークは認め
られなかった。また粉末X線回折図とラマン分光分析か
ら、600℃以上の温度で焼成して得たチタン含有シリ
カゲルのみが、アナターゼ型結晶構造を示すということ
が判明した。ルチル型構造はいずれにおいても認められ
なかった。
【0082】これらの異元素(チタン)含有シリカゲル
における金属含有率を分析すると、目的異元素であるチ
タンが9.2%であったのに対し、不純物元素であるナ
トリウムが4.0ppm、カリウムが0.2ppm、カ
ルシウムが3.8ppmで、その他の金属元素は検出さ
れなかった。
【0083】そしてSEM−EDX分析により、このシ
リカの表面上に均一にチタンが分布していることがわか
り、EPMA分析からシリカ内部にもチタンが分布して
いることがわかった。表層付近に対してシリカ内部は約
半分の濃度分布を示した。
【0084】・実施例2−3:参考例2の担体シリカゲ
ル5.49gを5mmHg(6.67hPa)、150
℃の条件下で2時間、減圧乾燥を行った。得られた乾燥
ゲル5.19gに乾燥空気雰囲気下で和光純薬社製のT
iCl4 2.07gをトルエン4.21gに溶解したも
のを加え、3分間転動し、混合した。
【0085】得られた粉末に窒素下にてMeOH 4.
67gと水 0.26gを混合したものを滴下し、一定
温度下(20℃の水浴中)にて10分間攪拌し加水分解
を行なった。その後、水浴をシリコンオイル浴に変え、
150℃に昇温し、トルエン、MeOH及び過剰の水を
留去し、トルエン、MeOH及び過剰の水が、総重量に
して90%留去出来た時点で降温した。
【0086】得られた粉末を窒素雰囲気下、400℃に
て2時間焼成した。次いで、この窒素焼成で得られた灰
色粉末を5分割し、空気雰囲気下にて2時間焼成した。
その際、5分割した灰色粉末各々について焼成温度を異
なる条件とし、その際の温度は400℃、500℃、6
00℃、700℃、900℃とした。この様にして、目
的異元素としてチタンを含有したシリカゲル(白色)を
得た。この異元素含有シリカゲルのうち、700℃焼成
したものの諸物性を下の表2に示す。
【0087】粉末X線回折図によれば2θ≦5degの
範囲において、いずれも周期的構造によるピークは認め
られなかった。また粉末X線回折図とラマン分光分析か
ら、600℃以上の温度で焼成して得た、チタン含有シ
リカゲルのみが、アナターゼ型結晶構造を示すというこ
とが判明した。ルチル型構造はいずれにおいても認めら
れなかった。
【0088】これらの異元素(チタン)含有シリカゲル
における金属含有率を分析すると、目的異元素であるチ
タンが8.6%であったのに対し、不純物元素であるナ
トリウムが4.3ppm、カリウムが0.2ppm、カ
ルシウムが3.9ppmで、その他の金属元素は検出さ
れなかった。
【0089】そして、SEM−EDX分析により、この
シリカの表面上に均一にチタンが分布していることが判
り、また、EPMA分析により、シリカ内部にもチタン
が分布していることが判った。表層付近もシリカ内部
も、ほぼ均一のチタン濃度分布を示していた。
【0090】また700℃焼成にて得られた異元素含有
シリカゲルの四塩化炭素スラリーを調製し、その吸光ス
ペクトルを測定したところ、得られたスペクトルのピー
クトップは260nmであった。
【0091】・比較例2:富士シリシア化学製触媒担体
用シリカゲルCARIACT G−10を担体として使
用した他は、実施例2−1と同様にして行ない、目的異
元素としてチタンを含有したシリカゲルを得た。
【0092】使用した上述の担体用シリカゲル(比較例
2の担体シリカゲル)の諸物性を表1に、得られた白色
の異元素含有シリカゲルの諸物性を表2に示す。粉末X
線回折図によれば2θ≦5degの範囲において、周期
的構造によるピークは認められなかった。また、含有さ
れているTiO2がアナターゼ型構造であるということ
も確認出来た。
【0093】この異元素(チタン)含有シリカゲルにお
ける金属含有率を分析すると、目的異元素であるチタン
が8.3%であったのに対し、不純物元素であるナトリ
ウムが238ppm、カリウムが20ppm、カルシウ
ムが231ppm、マグネシウムが25ppm、ジルコ
ニウムが44ppm、鉄が15ppm、クロムが4pp
mと、目的異元素以外の不純物元素を多く含んでいた。
【0094】・光触媒活性試験1:実施例2−1〜2−
3及び比較例2で作成した試料(チタン含有シリカゲ
ル)を各々分級し、両面テープを張り付けた2cm2
ガラスプレート上に、粒径が106〜250μmのもの
を約10mg保持させた。この試料保持後のガラスプレ
ート(サンプル)を、石英製上蓋を有するパイレックス
(登録商標)製円柱形の反応容器(内径130mm、内
部高さ37.7mm、容積500ml)内に設置した。
この反応容器を湿度28%の合成空気(住友精化製)で
満たし、セトアルデヒド:窒素=1%:99%の標準ガ
ス(住友精化製)を更に5ml注入し、上蓋を閉じて1
時間、暗所静置した。その後、東芝ライテック製ブラッ
クライト(10W、365nm)6本を使用し、上記サ
ンプル部位付近でのエネルギーが1mW/cm2となる
ように調節し、上記反応容器の上部から光を照射した。
【0095】光照射開始から10分毎に、反応容器内の
ガスを1mlずつサンプリングし、ガスクロマトグラフ
にてアセトアルデヒド濃度をモニターした。ガスクロマ
トグラフにて得られた濃度変化をプロットし、反応初期
のグラフの傾きから光触媒としての初期活性を比較し
た。結果を下記表3に示す。
【0096】
【表3】
【0097】表3の結果から明らかな通り、実施例2−
1と比較例2とを比較すると、本発明のチタン含有シリ
カゲルは比較例に対し、光触媒として活性が高いことが
判る。この実施例2−1と比較例2におけるチタン含有
シリカは、シリカ表層に多くのチタンを有するために、
実施例2−2や2−3に比べて高い数値を示したと考え
られる。但し、これらの実施例2−2や2−3における
チタン含有シリカは、その内部にまでチタンが分布して
いるので、粒度調整のための粉砕等を行なっても内部の
チタンが表面に出てくるので、活性が変化し難いという
特徴が期待できる。
【0098】・光触媒活性試験2:参考例2の担体シリ
カゲル、及び、実施例2−1で作成した試料(チタン含
有シリカゲル)を各々分級し、両面テープを張り付けた
108cm2のガラスプレート上に、粒径が106〜2
50μmのものを約600mg保持させた。この試料保
持後のガラスプレート(サンプル)を、パイレックス
(登録商標)製上蓋を有するアクリル樹脂製反応容器
(10cm×20cm×高さ1.5cm)内に設置し
た。
【0099】この反応容器に、湿度50%、温度25℃
の、NOを1ppm含有する合成空気(住友精化製)を
3リットル/分の流速で流通しながら、上蓋を閉じた状
態で0.5時間、暗所静置し、次いで光触媒活性試験1
の時と同様にして上記反応容器の上部から光を照射し、
反応容器出口におけるNO及びNO2の濃度変化を、N
Ox計(島津製作所社製:CLAD―1000A型)に
より測定した。
【0100】測定開始から5時間経過した時点迄の、各
成分の累積値(流通量)から、NOx除去率(%)を求
めた。NOx除去率(%)は、以下の式により計算し
た。 NOx除去率(%)=(NO流通量−(NO検知量+N
2検知量))/NO流通量×100
【0101】結果を表4に示す。表4から明らかな通
り、本発明のチタン含有シリカゲルは、チタンを含有す
る以前のシリカゲルに比べて、明らかに高い光触媒活性
を有していることが判る。
【0102】
【表4】
【0103】・光触媒活性試験3:参考例2の担体シリ
カゲル、および実施例2−1で作成した試料(チタン含
有シリカゲル)を各々分級し、粒径が106〜250μ
mのもの40mgを、石英製の反応容器(UVセル:内
寸1cm×1cm×高さ4cm)内に入れた。続いて、
この容器内にメチレンブルー0.15gと水3.5gを
加え、次いで光触媒活性試験1の時と同様にして上記反
応容器の上部から光を照射した。
【0104】メチレンブルー水溶液の吸光度を、光照射
開始後、1時間毎に島津製作所社製UV−1700にて
モニターした。その結果、実施例2−1で作成したチタ
ン含有シリカゲルを用いた場合には、メチレンブルーが
分解されて色が薄くなり、吸光度が下がった。これに対
し、参考例2の担体シリカゲルを使用した場合は、全く
吸光度が変化しなかった。例として、波長613nmで
の吸光度の変化を表5に示す。
【0105】表5から明らかな通り、本発明のチタン含
有シリカゲルは、チタンを含有する以前のシリカゲルに
比べて、明らかに高い光触媒活性を有していることが判
る。
【0106】
【表5】
【0107】以上のように、これら実施例2−1〜2−
3の様な、本発明の異元素(例えばTi)含有シリカゲ
ルは、上述したように光触媒活性に優れる。更に、その
担体であるシリカゲル骨格構造は実施例1で調製した異
元素含有シリカゲルと同様であるので、水中熱安定性が
高いことが期待できる。
【0108】・参考例3: <加水分解・ゲル化反応>ガラス製で、上部に大気開放
の水冷コンデンサが取り付けてある5Lセパラブルフラ
スコ(ジャケット付き)に純水1000gを仕込んだ。
攪拌翼先端速度2.5m/sで撹拌しながら、これにテ
トラメトキシシラン1400gを3分間かけて仕込ん
だ。水/テトラメトキシシランのモル比は約6である。
セパラブルフラスコのジャケットには50℃の温水を通
水した。引き続き撹拌を継続し、内容物が沸点に到達し
た時点で、撹拌を停止した。引き続き約0.5時間、ジ
ャケットに50℃の温水を通水して生成したゾルをゲル
化させた。
【0109】<粉砕工程>その後、速やかにゲルを取り
出し、目開き600ミクロンのナイロン製網を通してゲ
ルを粉砕し、粉体状のウェットゲル(シリカヒドロゲ
ル)を得た。 <水熱処理工程>このシリカヒドロゲル500gと純水
750gを1Lのガラス製オートクレーブに仕込み、1
92℃、3時間の条件で水熱処理を実施した。所定時間
水熱処理した後、No.5A濾紙で濾過し、濾滓を水洗
することなく100℃で恒量となるまで減圧乾燥した。
得られたシリカゲル(参考例3の担体シリカゲル)の諸
物性を下の表6に示す。
【0110】・参考例4:水熱処理の温度を200℃と
した以外は、参考例3と同様にして実験を行った。得ら
れたシリカゲル(参考例4の担体シリカゲル)の諸物性
を表6に示す。
【0111】・参考例5:水熱処理の温度を130℃と
した以外は、参考例3と同様にして実験を行った。得ら
れたシリカゲルを0.1N塩酸水溶液に室温で1週間浸
漬した。この溶液を濾過後、濾滓を水溶液中で3回懸洗
し、再び濾過によって粉体を分離した後、150℃で2
時間真空乾燥し、シリカゲル(参考例5の担体シリカゲ
ル)を得た。このシリカゲルの諸物性を表6に示す。
【0112】・実施例3−1:参考例3の担体シリカゲ
ル10gを回転式の容器に入れ、回転攪拌した。これに
24%硫酸アルミニウム水溶液11gを噴霧し細孔内に
溶液を充填後、150℃で2時間真空乾燥した。この操
作を2回繰り返した。その後、2%アンモニア水100
gに30分間浸漬させ、濾過によって粉体を分離した
後、150℃で2時間真空乾燥した。得られた粉体にイ
オン交換処理を行った。イオン交換処理は、得られた粉
体に1N塩化アンモニウム水溶液100gを加えて、1
00℃で2時間加熱還流することにより行なった。その
後溶液を濾過し、濾滓を水溶液中で2回懸洗し、再び濾
過によって粉体を分離した後、150℃で2時間真空乾
燥した。さらに550℃で3時間焼成して、目的異元素
としてアルミニウムを含有させたシリカゲルを得た。得
られた異元素含有シリカゲル(実施例3−1の異元素含
有シリカゲル)の諸物性を表7に示す。
【0113】・実施例3−2:参考例3の担体シリカゲ
ルを用い、硫酸アルミニウム水溶液濃度を4.8%、噴
霧回数を1回と変えた以外は、実施例3−1と同様の操
作を行なって、目的異元素としてアルミニウムを含有さ
せたシリカゲルを得た。得られた異元素含有シリカゲル
(実施例3−2の異元素含有シリカゲル)の諸物性を表
7に示す。
【0114】・実施例4−1:参考例4の担体シリカゲ
ル5gに1%硫酸アルミニウム水溶液100gを加えて
130℃で3時間加熱処理をした。濾過によって粉体を
分離した後、150℃で2時間真空乾燥した。実施例3
−1に従い得られた粉体にイオン交換処理を行ない、そ
の後濾過し、濾滓を水溶液中で2回懸洗し、再び濾過に
よって粉体を分離した後、150℃で2時間真空乾燥し
た。さらに550℃で3時間焼成して、目的異元素とし
てアルミニウムを含有させたシリカゲルを得た。得られ
た異元素含有シリカゲル(実施例4−1の異元素含有シ
リカゲル)の諸物性を表7に示す。
【0115】・実施例4−2:参考例4の担体シリカゲ
ルを用い、噴霧回数を6回、アンモニア水濃度を6%と
変えた以外は実施例3−1と同様の操作を行って、目的
異元素としてアルミニウムを含有させたシリカゲルを得
た。得られた異元素含有シリカゲル(実施例4−2の異
元素含有シリカゲル)の諸物性を表7に示す。
【0116】・実施例5−1:参考例5の担体シリカゲ
ルを用い、実施例3−1と同様の方法で、目的異元素と
してアルミニウムを含有させたシリカゲルを作製した。
得られた異元素含有シリカゲル(実施例5−1の異元素
含有シリカゲル)の諸物性を表7に示す。
【0117】・実施例5−2:参考例5の担体シリカゲ
ルを用い、2%硫酸アルミニウム水溶液を用いた以外
は、実施例4−1と同様の方法で、目的異元素としてア
ルミニウムを含有させたシリカゲルを作製した。得られ
た異元素含有シリカゲル(実施例5−2の異元素含有シ
リカゲル)の諸物性を表7に示す。
【0118】・実施例6:あらかじめテトラメトキシシ
ラン1400gにアセチルアセトンアルミニウム300
gを混合しておき、これを参考例3の加水分解・ゲル化
に用いるテトラメトキシシランの代わりに用いた。水熱
処理温度は150℃とした。その他は参考例3と同様の
操作を水熱処理工程終了まで行ない、さらに550℃で
3時間焼成して、目的異元素としてアルミニウムを含有
させたシリカゲルを作製した。得られた異元素含有シリ
カゲル(実施例6の異元素含有シリカゲル)の諸物性を
表8に示す。
【0119】・実施例7−1:参考例3と同様の操作を
粉砕工程まで行った。得られたシリカヒドロゲル500
gと8%硫酸アルミニウム水溶液750gを1Lのガラ
ス製オートクレーブに仕込み、130℃、3時間の条件
で水熱処理を実施した。所定時間水熱処理した後、N
o.5A濾紙で濾過し、150℃で2時間真空乾燥し
た。その後、実施例3−1に記載した通りにイオン交換
処理と焼成を行ない、目的異元素としてアルミニウムを
含有させたシリカゲルを作製した。得られた異元素含有
シリカゲル(実施例7−1の異元素含有シリカゲル)の
諸物性を表8に示す。
【0120】・実施例7−2:参考例3と同様の操作を
粉砕工程まで行った。得られたシリカヒドロゲル500
gを8%硫酸アルミニウム水溶液500gと混合して、
30分間攪拌した後、濾過し、含有メタノールを除去し
た。この操作を計3回行なった。その後、実施例7−1
と同様の操作により、目的異元素としてアルミニウムを
含有させたシリカゲルを作製した。得られた異元素含有
シリカゲル(実施例7−2の異元素含有シリカゲル)の
諸物性を表8に示す。
【0121】・実施例8:参考例3と同様の操作を水熱
処理工程の真空乾燥前まで行った。濾過後に得られたシ
リカゲル500gと8%硫酸アルミニウム水溶液750
gを1Lのガラス製オートクレーブに仕込み、130
℃、3時間の条件で加熱処理を行った。その後、No.
5A濾紙で濾過し、150℃で2時間真空乾燥した。そ
の後、実施例3−1と同様の方法でイオン交換と焼成を
して、目的異元素としてアルミニウムを含有させたシリ
カゲルを作製した。得られたシリカゲル(実施例8の異
元素含有シリカゲル)の諸物性を表8に示す。
【0122】・比較例3:シリカゲルとしてキャリアク
トG−10(フジシリシア社製、比較例3の担体シリカ
ゲル)を用い、実施例3−2と同様の操作を行って、目
的異元素としてアルミニウムを含有させたシリカゲルを
作製した。得られた異元素含有シリカゲル(比較例3の
異元素含有シリカゲル)の諸物性を表7に、また比較例
3の担体シリカゲルの物性を表6に示す。
【0123】
【表6】
【0124】
【表7】
【0125】
【表8】
【0126】
【表9】
【0127】表6〜8より明らかな通り、本発明の異元
素含有シリカゲルは強い固体酸点を発現する。また、金
属不純物濃度の極めて低いシリカゲルを用い、且つAl
源として用いるAl塩の純度を極めて高くできるので、
得られるアルミニウム含有シリカゲルにおいて酸点を被
毒する不純物金属であるアルカリ金属及びアルカリ土類
金属の含有量を極めて低く抑えることが可能である。よ
って、従来よりも優れた固体酸点を有するアルミニウム
含有シリカゲルを提供することが出来る。また本発明の
アルミニウム含有シリカゲルは、従来のシリカゲルより
も水熱安定性が向上するという効果も奏する。
【0128】また、シリカゲルにおけるAl担持量が増
加すると、これに更に貴金属等を担持した際の貴金属の
分散性や耐シンタリング性が向上し、貴金属を活性成分
とする触媒の活性を向上させ、寿命を長くすることがで
きるので好ましい。
【0129】そして、本発明の異元素含有シリカゲル
は、充分な比表面積と細孔容積とを有し、且つ細孔分布
がシャープであり、更には酸強度が高いので、触媒等の
活性、選択性、寿命等、触媒性能改善に大きく寄与する
ことは明白である。
【0130】
【発明の効果】本発明の新規な異元素含有シリカゲル
は、従来からの異元素含有シリカゲルと比較して、細孔
分布が狭く、有用な元素を所望量含有できるとともに、
不要な金属不純物量を抑えることができ、且つ耐熱性、
耐水性等、物性安定性(熱安定性等)などにも優れてい
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G072 AA35 AA38 BB05 CC10 HH30 JJ09 KK06 KK07 MM01 PP05 RR05 SS14 TT01 TT05 TT09 TT19 TT20 UU15

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)細孔容積が0.3〜1.6ml/
    gであり、(b)比表面積が200〜900m2/gで
    あり、(c)細孔の最頻直径(Dmax)が20nm未満
    であり、(d)直径がDmax±20%の範囲内にある細
    孔の総容積が、全細孔の総容積の30%以上であり、
    (e)アルカリ金属及びアルカリ土類金属からなる群に
    属する元素の総含有率が300ppm以下であり、且
    つ、(f)周期表の13族,14族及び15族並びに遷
    移金属からなる群に属する元素のうち、少なくとも一種
    類の元素の含有率が0.1%以上であることを特徴とす
    る、異元素含有シリカゲル。
  2. 【請求項2】 上記の13族,14族及び15族並びに
    遷移金属からなる群に属する元素の少なくとも一部が、
    直接又は酸素を介して珪素原子と結合していることを特
    徴とする、請求項1記載の異元素含有シリカゲル。
  3. 【請求項3】 非晶質であることを特徴とする、請求項
    1又は請求項2に記載の異元素含有シリカゲル。
  4. 【請求項4】 上記のアルカリ金属及びアルカリ土類金
    属からなる群に属する元素の総含有率が、100ppm
    以下であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一
    項に記載の異元素含有シリカゲル。
  5. 【請求項5】 上記の13族,14族及び15族並びに
    遷移金属からなる群に属する元素のうち、少なくとも一
    種類の元素の含有率が0.2%以上であることを特徴と
    する、請求項1〜4の何れか一項に記載の異元素含有シ
    リカゲル。
  6. 【請求項6】 細孔容積が0.4〜1.5ml/gであ
    ることを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載
    の異元素含有シリカゲル。
  7. 【請求項7】 比表面積が200〜800m2/gであ
    ることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載
    の異元素含有シリカゲル。
  8. 【請求項8】 細孔の最頻直径(Dmax)が2nm以上
    であることを特徴とする、請求項1〜7の何れか一項に
    記載の異元素含有シリカゲル。
  9. 【請求項9】 直径がDmax±20%以内の細孔の総容
    積が、全細孔の総容積の35%以上であることを特徴と
    する、請求項1〜8の何れか一項に記載の異元素含有シ
    リカゲル。
  10. 【請求項10】 上記のアルカリ金属及びアルカリ土類
    金属からなる群に属する元素の含有率が、50ppm以
    下であることを特徴とする、請求項1〜9の何れか一項
    に記載の異元素含有シリカゲル。
  11. 【請求項11】 上記のアルカリ金属及びアルカリ土類
    金属からなる群に属する元素の含有率が、30ppm以
    下であることを特徴とする、請求項1〜10の何れか一
    項に記載の異元素含有シリカゲル。
  12. 【請求項12】 最頻直径(Dmax)における微分細孔
    容積が、2〜20ml/gであることを特徴とする、請
    求項1〜11の何れか一項に記載の異元素含有シリカゲ
    ル。
  13. 【請求項13】 シリコンアルコキシドを加水分解する
    工程を経て製造されることを特徴とする、請求項1〜1
    2の何れか一項に記載の異元素含有シリカゲル。
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