JP2004033538A - ミシン制御装置、ミシン制御方法およびミシン制御プログラム - Google Patents

ミシン制御装置、ミシン制御方法およびミシン制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】糸を交換すべき縫い針を、糸の交換回数が無用に多くならないように選ぶといった作業が容易に行えるミシン制御装置を提供すること。
【解決手段】マイコンは、s140の処理で読み出された色データで示される色の糸がセットされた縫い針を保持している針棒を検索する(s170)。ここで該当する針棒が検出されなければ(s170:NO)、縫製データに従った縫製動作を停止させた後(s200)、糸を交換すべき縫い針を決定する(s210)。ここでは、各針棒にセットされている縫い針のうち、縫い針にセットされている糸の使用頻度が、縫製動作の停止された後の縫製動作において最も低くなる状態となっている縫い針が決定される。
【選択図】図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシンを制御するミシン制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、縫製模様における各縫目の縫い順および各縫目を形成すべき糸の色を示す縫製データに従って、それぞれ色の異なる糸がセットされた複数の縫い針を選択的に使用しながら縫製動作を実行するミシンが利用されている。
【0003】
この種のミシンとして、特開平6−15072号公報では、複数の縫い針それぞれと各縫い針にセットされている糸の色とを対応づけて登録した対応データに基づいて、各縫目を形成する際に使用する縫い針を選択していることが記載されている。具体的には、対応データに登録されている縫い針のうち、縫目を形成すべき糸の色に対応する縫い針が選択される。
【0004】
また、上記公報には、縫目を形成すべき糸の色が対応データ中に登録されていない、つまり、複数の縫い針の中に縫目を形成するのに必要な色(以降、必要色とする)の糸がセットされた縫い針がない場合に、縫製動作を停止させるように構成されたものも記載されている。
【0005】
このようなミシンによれば、縫い針の数(または、縫い針を保持する針棒の数)より縫製模様における色数が多い場合であっても、縫製動作が停止される毎に、いずれかの縫い針にセットされている糸を必要色の糸に交換する(または、いずれかの縫い針を、必要色の糸がセットされた縫い針に交換する)と共に、交換した内容が反映されるように対応データを更新した後、縫製動作を再開させるといった作業(以降、再開作業とする)を利用者が繰り返し行うことによって、縫製データに従った全ての縫製動作を終了させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のミシンにおいては、糸を交換すべき縫い針(または、縫い針を交換すべき針棒)を適切に選ばなければ、縫製動作を再開させた後における糸(または、縫い針)の交換回数が無用に多くなってしまう恐れがあった。
【0007】
例えば、三本の縫い針により「赤、黄、青、緑、青、・・・」という糸色の順で縫製するにあたり、縫い針にそれぞれ「赤」、「黄」、「青」の糸がセットされている場合、第4番目である「緑」の縫製を行うときには、いずれかの縫い針にセットされている糸を交換する必要がある。このとき、「青」の糸がセットされている縫い針について、セットされている糸を「緑」に交換してしまった場合、この「緑」の直後に「青」(第5番目)の縫製を行う必要があるため、再度、「青」の糸に交換しなければならない。
【0008】
糸(または、縫い針)の交換回数が多くなることは、縫製データに従った全ての縫製動作が終了するまでに要する時間および再開作業の手間を増やしてしまうため好ましくない。
そのため、利用者は、糸を交換する縫い針(または、縫い針を交換する針棒)を、糸(または、縫い針)の交換回数が無用に多くならないように選ぶ必要があったが、このためには、各縫目を形成すべき糸の色および各縫い針にセットされている糸の色を全てチェックしていかなければならず、このことも再開作業の手間を増加させる要因になっていた。
【0009】
このことから、糸を交換すべき縫い針(または、縫い針を交換すべき針棒)を、糸(または、縫い針)の交換回数が無用に多くならないように選ぶといった作業が容易に行える技術が要望されていた。
本発明は、糸を交換すべき縫い針(または、縫い針を交換すべき針棒)を、糸(または、縫い針)の交換回数が無用に多くならないように選ぶといった作業が容易に行えるミシン制御装置およびミシン制御方法、さらに、これらにおいて利用可能なミシン制御プログラムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記問題を解決するため請求項1に記載のミシン制御装置は、縫製模様における各縫目の縫い順および各縫目を形成すべき糸の種類を示す縫製データに従って、それぞれ異なる種類の糸がセットされる複数の縫い針を選択的に使用しながら縫製動作を実行するようにミシンを制御するミシン制御装置であって、前記複数の縫い針それぞれと各縫い針にセットされる糸の種類との対応関係を特定可能な対応データを記憶する記憶手段と、該記憶手段により記憶されている前記対応データに基づいて、前記複数の縫い針のうち、縫い順毎に縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸がセットされている縫い針を検索する検索手段と、該検索手段により縫い針が検出された場合は該検出された種類の糸がセットされている縫い針による縫製動作の実行をミシンに指令する一方、縫い針が検出されない場合には縫製動作の停止をミシンに指令する指令手段と、該指令手段による指令で縫製動作が停止された際に、前記縫製データおよび前記対応データに基づいて、複数の縫い針から糸を交換すべき縫い針を決定する決定手段と、該決定手段により決定された縫い針にセットされている糸を、縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸に交換すべき旨を報知する報知手段とを備え、前記決定手段は、縫製動作が停止された後の縫製動作における糸の交換回数が少なくなるように、糸を交換すべき縫い針を決定することを特徴とする。
【0011】
このように構成されたミシン制御装置によれば、指令手段による指令で縫製動作が停止された際、糸を交換すべき縫い針が決定手段により決定され、この決定された縫い針にセットされている糸を交換すべき旨が報知手段により報知される。ここで、決定手段は、縫製動作が停止された後の縫製動作における糸の交換回数が少なくなるように、糸を交換すべき縫い針を決定する。そのため、利用者は、報知手段により報知された縫い針を選ぶだけで、糸を交換すべき縫い針を、糸の交換回数が無用に多くならないように選ぶといった作業を容易に行うことができる。
【0012】
なお、上述の『縫製動作が停止された後の縫製動作』とは、「縫製動作を再開させた直後に縫目を形成する縫い順より後(または、以降)の縫い順」のことである。また、『縫製動作が停止された際の縫製動作』とは、「縫製動作を再開させた直後に縫目を形成する縫い順」のことである。
【0013】
また、上述の対応データは、縫い針と縫い針にセットされる糸の種類との対応関係を特定可能なデータであって、例えば、縫い針そのものと縫い針にセットされている糸の種類とを対応づけて登録したデータテーブルや、縫い針を保持する針棒と針棒の保持する縫い針にセットされている糸の種類とを対応づけて登録したデータテーブルなどのことである。
【0014】
また、検索手段は、縫製データおよび対応データに基づいて、縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸がセットされている縫い針を縫い順毎に検索する手段である。具体的には、対応データで特定される縫い針(または、針棒)の中から、各縫目を形成すべき糸の種類に対応する縫い針(または、針棒)を検索する。
【0015】
また、報知手段は、決定手段により決定された縫い針にセットされている糸を、縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸に交換すべき旨を報知する手段である。この報知手段により報知するための具体的な構成としては、例えば、糸を交換すべき旨のメッセージをスピーカから出力する、または、メッセージを表示装置に表示することによって報知するといった構成を考えることができる。
【0016】
また、決定手段は、縫製データおよび対応データに基づいて、複数の縫い針から糸を交換すべき縫い針(または、複数の針棒から縫い針を交換すべき針棒)を、縫製動作が停止された後の縫製動作における糸の交換回数が少なくなるように決定する手段である。
【0017】
この決定手段は、「糸を交換すべき縫い針(または、縫い針を交換すべき針棒)」として、例えば、縫製動作が停止された後の縫製動作において「使用頻度の低い糸がセットされている縫い針(または、縫い針を保持する針棒)」を決定するように構成すればよい。
【0018】
使用頻度の低い糸は、縫目を形成するために使用されること自体が少ないため、複数の縫い針のいずれかにセットされていなくても、この糸の種類が検索手段による検索対象になることは少なく、指令手段による指令で縫製動作が停止される要因になることも少ない。特に、使用頻度「0」の糸においては、縫目を形成するために使用されることがないため、複数の縫い針のいずれかにセットされていなくても、縫製動作が停止される要因になることはない。
【0019】
そのため、このような使用頻度の低い糸を、縫製動作が停止された際の縫製動作において縫い目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸に交換した場合、縫製動作の停止される回数が少なくなり、結果的に、縫製動作が停止された後の縫製動作における糸の交換回数が少なくなることを期待できる。
【0020】
このようなことから、決定手段が、「糸を交換すべき縫い針(または、縫い針を交換すべき針棒)」として、「使用頻度の低い糸がセットされている縫い針(または、縫い針を保持する針棒)」を決定し、このような縫い針の糸(または、針棒の縫い針)を交換する旨を報知手段が報知するように構成することは、糸を交換すべき縫い針(または、縫い針を交換すべき針棒)を、糸(または、縫い針)の交換回数が無用に多くならないように選ぶといった作業が容易に行えるようにするためには好適である。
【0021】
このように「使用頻度の低い糸がセットされている縫い針(または、縫い針を保持する針棒)」を決定する構成としては、例えば、決定手段は、複数の縫い針のうち、縫い針にセットされている糸の使用頻度が縫製動作の停止された後の縫製動作において所定のしきい値より低くなる状態の縫い針を、糸を交換すべき縫い針として決定するといった構成を考えることができる。
【0022】
このように構成すれば、決定手段によって、縫製動作の停止された後の縫製動作において使用頻度が所定のしきい値より低くなる糸がセットされた縫い針(または、縫い針を保持する針棒)を、糸を交換すべき縫い針(または、縫い針を交換すべき針棒)として決定することができる。
【0023】
より具体的には、決定手段は、複数の縫い針それぞれにセットされている糸のうち、縫製動作の停止された後の縫製動作において1以上の縫目を連続して形成する縫目の集合の数が所定のしきい値より少ない種類の糸がセットされている縫い針を決定するように構成するとよい。
【0024】
このように構成すれば、決定手段によって、1以上の縫目を連続して形成する縫目の集合の数が所定のしきい値より少ない縫い針を、使用頻度の低い糸がセットされている縫い針(または、縫い針を保持する針棒)として決定することができる。
【0025】
また、「使用頻度の低い糸がセットされている縫い針(または、縫い針を保持する針棒)」を決定する別の構成として、請求項2に記載のように、前記決定手段は、前記複数の縫い針のうち、該縫い針にセットされている糸の使用頻度が縫製動作の停止された後の縫製動作において最も低くなる状態の縫い針を、糸を交換すべき縫い針として決定するといった構成を考えることもできる。
【0026】
このように構成されたミシン制御装置によれば、決定手段によって、縫製動作の停止された後の縫製動作において使用頻度が最も低くなる糸のセットされた縫い針(または、縫い針を保持する針棒)を、糸を交換すべき縫い針(または、縫い針を交換すべき針棒)として決定することができる。
【0027】
より具体的には、請求項3に記載のように、前記決定手段は、前記複数の縫い針それぞれにセットされている糸のうち、縫製動作の停止された後の縫製動作において、同じ種類の糸で1以上の縫目を連続して形成する縫目の集合の数が最も少ない縫い針を決定するように構成するとよい。
【0028】
このように構成されたミシン制御装置によれば、決定手段によって、1以上の縫目を連続して形成する縫目の集合の数が最も少ない縫い針を、使用頻度の低い糸がセットされている縫い針(または、縫い針を保持する針棒)として決定することができる。
【0029】
また、上述の決定手段は、「糸を交換すべき縫い針(または、縫い針を交換すべき針棒)」として、縫製動作が停止された後の縫製動作において「最も後の縫い順になるまで使用されない縫い針(または、縫い針を保持する針棒)」を決定するように構成してもよい。
【0030】
最も後の縫い順になるまで使用されない縫い針とは、複数の縫い針それぞれにセットされている糸のうち、最も後の縫い順になるまで使用されない糸がセットされている縫い針のことである。このような縫い針にセットされている糸は、縫目を形成するために使用されるタイミングが、複数の縫い針それぞれにセットされている糸の中で最も遅く、使用されることのない期間が最も長くなる。よって、縫製動作が停止された時点においては、この糸が複数の縫い針のいずれかにセットされていなくても、この糸の種類が検索手段による検索対象になり、指令手段による指令で縫製動作が停止される要因になる可能性は、複数の縫い針それぞれにセットされている糸の中では最も低い。
【0031】
そのため、このような最も後の縫い順になるまで使用されない糸を、縫製動作が停止された際の縫製動作において縫い目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸に交換した場合、縫製動作の停止される回数が少なくなり、結果的に、縫製動作が停止された後の縫製動作における糸の交換回数が少なくなることを期待できる。
【0032】
このようなことから、決定手段が、「糸を交換すべき縫い針(または、縫い針を交換すべき針棒)」として、「最も後の縫い順になるまで使用されない縫い針(または、縫い針を保持する針棒)」を決定し、このような縫い針の糸(または、針棒の縫い針)を交換する旨を報知手段が報知するように構成することは、糸を交換すべき縫い針(または、縫い針を交換すべき針棒)を、糸(または、縫い針)の交換回数が無用に多くならないように選ぶといった作業が容易に行えるようにするためには好適である。
【0033】
具体的には、例えば、請求項4に記載のように、前記決定手段は、前記複数の縫い針のうち、該縫い針にセットされている糸が縫製動作の停止された後の縫製動作において最も後の縫い順になるまで使用されない状態の縫い針を、糸を交換すべき縫い針として決定するといった構成を考えることができる。
【0034】
このように構成されたミシン制御装置によれば、決定手段によって、縫製動作の停止された後の縫製動作において最も後の縫い順になるまで使用されない縫い針(または、縫い針を保持する針棒)を、糸を交換すべき縫い針(または、縫い針を交換すべき針棒)として決定することができる。
【0035】
また、上述の決定手段は、縫製動作が停止された後の縫製動作における縫い針の各使用状態から交換回数が少なくなる縫い針を推定し、この推定した縫い針を、「糸を交換すべき縫い針(または、縫い針を交換すべき針棒)」として決定するように構成してもよい。なお、縫い針の使用状態とは、例えば、糸の使用頻度が所定のしきい値より低い、糸の使用頻度が最も低い(請求項2)、最も後の縫い順になるまで使用されない(請求項3)といった状態であって、これらの使用状態それぞれに対して、決定手段が、各使用状態の縫い針の糸を交換しながら縫製データに従った各縫製動作を実行した場合において、全ての縫製動作を終了するまでにおける糸の交換回数を推定するように構成すればよい。このように構成すれば、縫製データに従った全ての縫製動作が終了するまでにおける糸の交換回数がより少なくなることを期待できる。
【0036】
具体的には、例えば、請求項5に記載のように、前記決定手段は、複数種類の使用状態それぞれに対して、該使用状態の縫い針の糸を交換しながら前記縫製データに従った各縫製動作を実行した場合に、全ての縫製動作を終了するまでにおける糸の交換回数を推定し、該推定した交換回数が所定のしきい値より少なくなる状態の縫い針を、糸を交換すべき縫い針として決定するといった構成を考えることができる。
【0037】
このように構成されたミシン制御装置によれば、決定手段によって、推定した交換回数が所定のしきい値より少なくなる状態の縫い針を、糸を交換すべき縫い針として決定することができる。
また、別の構成として、請求項6に記載のように、前記決定手段は、複数種類の使用状態それぞれに対して、該使用状態の縫い針の糸を交換しながら前記縫製データに従った各縫製動作を実行した場合に、全ての縫製動作を終了するまでにおける糸の交換回数を推定し、該推定した交換回数が最も少なくなる状態の縫い針を、糸を交換すべき縫い針として決定するといった構成を考えることもできる。
【0038】
このように構成されたミシン制御装置によれば、推定した交換回数が最も少なくなる状態の縫い針を、糸を交換すべき縫い針として決定することができる。
ところで、従来のミシン(特開平6−15072号公報に記載)によれば、縫い針の数(または、縫い針を保持する針棒の数)より縫製模様における色数が多い場合であっても、再開作業を利用者が繰り返し行うことによって、縫製データに従った全ての縫製動作を終了させることができる。しかし、対応データを更新するためには、対応データを読み出して、該当する対応関係のデータを書き換えるといった操作を利用者が行わなければならず、対応データを更新するのに手間がかかってしまうという問題もあった。
【0039】
そこで、請求項7に記載のように、前記指令手段による指令で縫製動作が停止された後の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸を、前記複数の縫い針のうちのいずれの縫い針にセットしたかを利用者に指定させる指定手段と、前記指令手段による指令で縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸が、前記指定手段により指定された縫い針にセットされたことを特定できるように前記対応データを更新する更新手段とを備えているように構成するとよい。
【0040】
このように構成されたミシン制御装置によれば、更新手段によって、指定手段により指定された縫い針に、縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸がセットされたことを特定できるように対応データが更新される。このように、糸を交換した縫い針を指定手段により指定するといった操作を行うだけで、交換した内容を反映した状態に対応データが更新されるため、対応データを更新するための操作の手間を大幅に減らすことができる。
【0041】
また、従来のミシンにおける問題のうち、対応データを更新するのに手間がかかってしまうという問題のみを解決するための構成として、請求項8に記載のように構成してもよい。
請求項8に記載のミシン制御装置は、縫製模様における各縫目の縫い順および各縫目を形成すべき糸の種類を示す縫製データに従って、それぞれ異なる種類の糸がセットされる複数の縫い針を選択的に使用しながら縫製動作を実行するようにミシンを制御するミシン制御装置であって、前記複数の縫い針それぞれと各縫い針にセットされる糸の種類との対応関係を特定可能な対応データを記憶する記憶手段と、該記憶手段により記憶されている前記対応データに基づいて、前記複数の縫い針のうち、縫い順毎に縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸がセットされている縫い針を検索する検索手段と、該検索手段により縫い針が検出された場合は該検出された種類の糸がセットされている縫い針による縫製動作の実行をミシンに指令する一方、縫い針が検出されない場合には縫製動作の停止をミシンに指令する指令手段と、該指令手段による指令で縫製動作が停止された後の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸を、前記複数の縫い針のうちのいずれの縫い針にセットし直したかを利用者に指定させる指定手段と、前記指令手段による指令で縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸が、前記指定手段により指定された縫い針にセットされたことを特定できるように前記対応データを更新する更新手段とを備えている。
【0042】
このように構成されたミシン制御装置によれば、更新手段によって、指定手段により指定された縫い針に、縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸がセットされたことを特定できるように対応データが更新される。このように、糸を交換した縫い針を指定手段により指定するといった操作を行うだけで、交換した内容を反映した状態に対応データが更新されるため、対応データを更新するための操作の手間を大幅に減らすことができる。
【0043】
なお、上述の『縫製動作が停止された後の縫製動作』、『縫製動作が停止された際の縫製動作』とは、請求項1と同様に、「縫製動作を再開させた直後に縫目を形成する縫い順より後(または、以降)の縫い順」、「縫製動作を再開させた直後に縫目を形成する縫い順」のことである。
【0044】
また、上述の対応データは、請求項1と同様に、縫い針と縫い針にセットされる糸の種類との対応関係を特定可能なデータである。
また、検索手段は、請求項1と同様に、縫製データおよび対応データに基づいて、縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸がセットされている縫い針を縫い順毎に検索する手段である。
【0045】
また、請求項9に記載のミシン制御装置は、前記指令手段による指令で縫製動作が停止された際に、前記複数の縫い針のうちいずれかの縫い針にセットされている糸を、縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸に交換すべき旨を報知する報知手段とを備えていることを特徴とする。
【0046】
このように構成されたミシン制御装置によれば、縫製動作が停止された際に、複数の縫い針のうちいずれかの縫い針にセットされている糸を交換すべき旨を、報知手段による報知によって利用者に知らせることができる。
なお、上述の報知手段は、請求項1と同様に、糸を交換すべき旨を報知する手段である。
【0047】
また、請求項10に記載のミシン制御方法は、縫製模様における各縫目の縫い順および各縫目を形成すべき糸の種類を示す縫製データに従って、それぞれ異なる種類の糸がセットされる複数の縫い針を選択的に使用しながら縫製動作を実行するようにミシンを制御するためのミシン制御方法であって、前記複数の縫い針それぞれと各縫い針にセットされる糸の種類との対応関係を特定可能な対応データに基づいて、前記複数の縫い針のうち、縫い順毎に縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸がセットされている縫い針を検索して、該検索結果で縫い針が検出された場合は該検出された種類の糸がセットされている縫い針による縫製動作の実行をミシンに指令する一方、縫い針が検出されない場合には縫製動作の停止をミシンに指令して、該指令で縫製動作が停止された際に、前記縫製データおよび前記対応データに基づいて、複数の縫い針から糸を交換すべき縫い針を、縫製動作が停止された後の縫製動作における糸の交換回数が少なくなるように決定して、該決定手段により決定された縫い針にセットされている糸を、縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸に交換すべき旨を報知することを特徴とする。
【0048】
このような方法によってミシンを制御するミシン制御装置は、請求項1に記載のミシン制御装置の一部を構成することができ、同ミシン制御装置と同様の作用・効果を得ることができる。よって、請求項1と同様に、利用者は、報知された縫い針を選ぶだけで、糸を交換すべき縫い針を、糸の交換回数が無用に多くならないように選ぶといった作業を容易に行うことができる。
【0049】
また、このミシン制御方法においては、糸を交換すべき縫い針を決定する際、請求項2から請求項6のいずれかに記載の決定手段と同様の方法によって糸を交換すべき縫い針を決定してもよい。
このような方法によってミシンを制御するミシン制御装置は、請求項2から請求項6のいずれかに記載のミシン制御装置の一部を構成することができ、同ミシン制御装置と同様の作用・効果を得ることができる。
【0050】
また、このミシン制御方法においては、請求項7に記載の指定手段のように、縫製動作が停止された後の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸を、複数の縫い針のうちのいずれの縫い針にセットしたかを利用者に指定させて、さらに、請求項7に記載の更新手段のように、縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸が、利用者に指定された縫い針にセットされたことを特定できるように対応データを更新するようにしてもよい。
【0051】
このような方法によってミシンを制御するミシン制御装置は、請求項7に記載のミシン制御装置の一部を構成することができ、同ミシン制御装置と同様の作用・効果を得ることができる。
また、請求項11に記載のミシン制御方法は、縫製模様における各縫目の縫い順および各縫目を形成すべき糸の種類を示す縫製データに従って、それぞれ異なる種類の糸がセットされる複数の縫い針を選択的に使用しながら縫製動作を実行するようにミシンを制御するためのミシン制御方法であって、前記複数の縫い針それぞれと各縫い針にセットされる糸の種類との対応関係を特定可能な対応データに基づいて、前記複数の縫い針のうち、縫い順毎に縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸がセットされている縫い針を検索して、該検索結果で縫い針が検出された場合は該検出された種類の糸がセットされている縫い針による縫製動作の実行をミシンに指令する一方、縫い針が検出されない場合には縫製動作の停止をミシンに指令して、該指令で縫製動作が停止された後の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸を、前記複数の縫い針のうちのいずれの縫い針にセットし直したかを利用者に指定させて、前記指令で縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸が、前記指定された縫い針にセットされたことを特定できるように前記対応データを更新することを特徴とする。
【0052】
このような方法によってミシンを制御するミシン制御装置は、請求項8に記載のミシン制御装置の一部を構成することができ、同ミシン制御装置と同様の作用・効果を得ることができる。よって、糸を交換した縫い針を指定するだけで、対応データが交換した内容を反映した状態に更新されるため、対応データを更新するための操作の手間を大幅に減らすことができる。
【0053】
また、このミシン制御方法においては、請求項9に記載の報知手段のように、糸を交換すべき旨を報知するようにしてもよい。
このような方法によってミシンを制御するミシン制御装置は、請求項9に記載のミシン制御装置の一部を構成することができ、同ミシン制御装置と同様の作用・効果を得ることができる。
【0054】
また、請求項12に記載のミシン制御プログラムは、縫製模様における各縫目の縫い順および各縫目を形成すべき糸の種類を示す縫製データに従って、それぞれ異なる種類の糸がセットされる複数の縫い針を選択的に使用しながら縫製動作を実行するようにミシンを制御するための各種手順を、コンピュータシステムに実行させるためのミシン制御プログラムであって、前記複数の縫い針それぞれと各縫い針にセットされる糸の種類との対応関係を特定可能な対応データに基づいて、前記複数の縫い針のうち、縫い順毎に縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸がセットされている縫い針を検索する検索手順と、該検索手順において縫い針が検出された場合は該検出された種類の糸がセットされている縫い針による縫製動作の実行をミシンに指令する一方、縫い針が検出されない場合には縫製動作の停止をミシンに指令する指令手順と、該指令手順における指令で縫製動作が停止された際に、前記縫製データおよび前記対応データに基づいて、複数の縫い針から糸を交換すべき縫い針を決定する決定手順と、該決定手順において決定された縫い針にセットされている糸を、縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸に交換すべき旨を報知する報知手順とが含まれており、前記決定手順においては、縫製動作が停止された後の縫製動作における糸の交換回数が少なくなるように、糸を交換すべき縫い針を決定することを特徴とする。
【0055】
このようなプログラムによってミシンを制御するコンピュータシステムは、請求項1に記載のミシン制御装置の一部を構成することができ、同ミシン制御装置と同様の作用・効果を得ることができる。よって、利用者は、報知手順において報知された縫い針を選ぶだけで、糸を交換すべき縫い針を、糸の交換回数が無用に多くならないように選ぶといった作業を容易に行うことができる。
【0056】
また、このミシン制御プログラムにおいては、糸を交換すべき縫い針を決定する際、請求項2から請求項6のいずれかに記載の決定手段と同様の方法によって糸を交換すべき縫い針を決定する手順が含まれていてもよい。
このようなプログラムによってミシンを制御するコンピュータシステムは、請求項2から請求項6のいずれかに記載のミシン制御装置の一部を構成することができ、同ミシン制御装置と同様の作用・効果を得ることができる。
【0057】
また、このミシン制御プログラムにおいては、請求項7に記載の指定手段のように、縫製動作が停止された後の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸を、複数の縫い針のうちのいずれの縫い針にセットしたかを利用者に指定させる手順、さらに、請求項7に記載の更新手段のように、縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸が、利用者に指定された縫い針にセットされたことを特定できるように対応データを更新する手順が含まれていてもよい。
【0058】
このようなプログラムによってミシンを制御するコンピュータシステムは、請求項7に記載のミシン制御装置の一部を構成することができ、同ミシン制御装置と同様の作用・効果を得ることができる。
また、請求項13に記載のミシン制御プログラムは、縫製模様における各縫目の縫い順および各縫目を形成すべき糸の種類を示す縫製データに従って、それぞれ異なる種類の糸がセットされる複数の縫い針を選択的に使用しながら縫製動作を実行するようにミシンを制御するための各種手順を、コンピュータシステムに実行させるためのミシン制御プログラムであって、前記複数の縫い針それぞれと各縫い針にセットされる糸の種類との対応関係を特定可能な対応データに基づいて、前記複数の縫い針のうち、縫い順毎に縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸がセットされている縫い針を検索する検索手順と、該検索手順において縫い針が検出された場合は該検出された種類の糸がセットされている縫い針による縫製動作の実行をミシンに指令する一方、縫い針が検出されない場合には縫製動作の停止をミシンに指令する指令手順と、該指令手順における指令で縫製動作が停止された後の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸を、前記複数の縫い針のうちのいずれの縫い針にセットし直したかを利用者に指定させる指定手順と、前記指令手順における指令で縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸が、前記指定手順において指定された縫い針にセットされたことを特定できるように前記対応データを更新する更新手順とが含まれていることを特徴とする。
【0059】
このようなプログラムによってミシンを制御するコンピュータシステムは、請求項8に記載のミシン制御装置の一部を構成することができ、同ミシン制御装置と同様の作用・効果を得ることができる。よって、糸を交換した縫い針を指定手順において指定するだけで、対応データが交換した内容を反映した状態に更新されるため、対応データを更新するための操作の手間を大幅に減らすことができる。
【0060】
また、このミシン制御方法においては、請求項9に記載の報知手段のように、糸を交換すべき旨を報知する手順が含まれていてもよい。
このようなプログラムによってミシンを制御するコンピュータシステムは、請求項9に記載のミシン制御装置の一部を構成することができ、同ミシン制御装置と同様の作用・効果を得ることができる。
【0061】
なお、上述したミシン制御プログラムを実行するコンピュータシステムとしては、例えば、ミシンまたはミシン制御装置に内蔵されたコンピュータシステムや、ミシンまたはミシン制御装置と有線・無線の通信路を介して接続されるコンピュータシステムを利用することができる。
【0062】
また、上述したミシン制御プログラムは、例えば、FD、CD−ROMなどの記録媒体、インターネットなどの通信回線網を介して、ミシン、ミシン制御装置、コンピュータシステム、または、これらを利用する利用者に提供されるものである。
【0063】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について例を挙げて説明する。
[第1実施形態]
ミシン1は、それぞれ色の異なる糸がセットされた複数の縫い針100を選択的に使用しながら縫製動作を実行する多針ミシンであって、図1に示すように、縫い針駆動部10、縫製対象駆動部20、制御部30などからなる。
【0064】
縫い針駆動部10は、それぞれが縫い針100を保持する複数(本実施の形態においては3本)の針棒11、針棒11をz軸方向(上下方向)に往復移動させる主軸モータ12、主軸モータ12を駆動する主軸駆動回路13、主軸モータ12の駆動力を伝達する針棒11(縫製に使用する縫い針100)を切り替える切替機構14、切替機構14を駆動する切替駆動回路15、縫い針100にセットされている糸を切断する切断機構16、切断機構16を駆動する切断駆動回路17などを備えている。これらのうち、各駆動回路13、15、17は、制御部30からの制御信号を受けて各駆動対象(主軸モータ12、切替機構14、切断機構16)を駆動する。
【0065】
縫製対象駆動部20は、縫製対象200を取り付ける縫製枠21、縫製枠21をx軸方向に移動させるx軸モータ22、x軸モータ22を駆動するx軸駆動回路23、縫製枠21をy軸方向に移動させるy軸モータ24、y軸モータ24を駆動するy軸駆動回路25などを備えている。これらのうち、各駆動回路23、25は、制御部30からの制御信号を受けて各モータ22、24を駆動する。
【0066】
制御部30は、マイクロコンピュータ(以降、マイコンとする)31、記憶装置32、表示パネル33、入力パネル34、記録用ディスク300を介してデータを入出力可能なディスクドライブ35、スピーカ36、マイコン31からの制御信号を受けてスピーカ36を駆動するスピーカ駆動回路37などを備えている。
【0067】
これらのうち、マイコン31は、記憶装置32に記憶されている縫製データ、または、ディスクドライブ35を介して記録用ディスク300から入力された縫製データに従ってミシン1の動作を制御する。縫製データは、縫製模様における各縫目の縫い順および各縫目を形成すべき糸の色を示すデータであって、同じ色の糸で1以上の縫目を連続して形成する縫製領域(縫目の集合)毎に、縫製領域における縫目の色を示す色データと、1以上の縫目の長さを示す長さデータとを縫い順に沿って並べたデータの集合(第1のデータから第kのデータまで)である(図2参照)。これらデータは、それぞれミシン1の縫製動作の内容を特定するものであって、マイコン31は、後述する縫製処理(図4)において、各データで特定される内容の縫製動作を行わせるための制御信号を縫い針駆動部10および縫製対象駆動部20のいずれか一方または両方に順次出力する。こうして、この制御信号を入力した各駆動部10、20が制御信号に基づく縫製動作を順次行うことによって、縫製対象200に縫い針100による縫製模様が形成される。なお、本実施形態においては、縫製領域をA1からA26の縫い順で、かつ、各縫製領域における色データが「赤、黄、青、緑、青、黄、緑、青、黄、緑、青、黄、赤、茶、赤、黒、茶、赤、黄、赤、緑、赤、青、赤、茶、赤」となっている縫製データに従い縫製処理を実行する場合を例示する。
【0068】
また、記憶装置32には、複数の針棒11と、各針棒(第1から第3の針棒)11の保持する縫い針100にセットされている糸の色とが対応づけられていて、いずれの針棒11の保持する縫い針100にいずれの色の糸がセットされているかを特定可能なデータテーブルである対応データも記憶されている(図3参照)。この対応データは、後述する縫製処理(図4)において、縫製に使用する縫い針100を切り替える際に利用されるデータであって、縫製処理を実行する前に、利用者が入力パネル34を操作することによってあらかじめ作成(入力)したデータである。なお、本実施の形態においては、初期状態として、第1の針棒11に「赤色」の糸がセットされた縫い針100、第2の針棒11に「黄色」の糸がセットされた縫い針100、第3の針棒11に「青色」の糸がセットされた縫い針100がそれぞれ保持されていて、各針棒11と各針棒11の保持する縫い針100にセットされた糸の色とが対応づけられた状態で登録された対応データがあらかじめ作成されている場合を例示する。
○マイコン31による縫製処理
以下に、制御部30のマイコン31が実行する縫製処理を図4に基づいて説明する。この縫製処理は、入力パネル34によって縫製を開始するための操作が行われた際に開始される。
【0069】
まず、マイコン31は、縫製枠21を所定の初期位置へ移動させる(s110)。この処理においては、x軸モータ22およびy軸モータ24を駆動させて縫製枠21(縫製対象200)を所定の初期位置まで移動させるための制御信号が各駆動回路23、25へ出力される。これによって、縫製枠21(縫製対象200)が初期位置まで移動する。
【0070】
次に、マイコン31は、変数Nを初期化する(s120)。この処理においては、変数Nに「1」がセット(1→N)される。この変数Nは、縫製データを構成するデータのうち、以降の処理(s140の処理)で読み出されるデータの順番(1からk)を示す値がセットされる変数である。なお、以降に記載の「n」は変数Nにセットされている値を示すものとする。
【0071】
次に、マイコン31は、縫製データに従った全ての縫製動作が終了したかどうかをチェックする(s130)。この処理においては、変数Nにセットされている値「n」をチェックすることによって、「n」が縫製データを構成するデータの総数「k」以下(n≦k)であれば、縫製データに従った全ての縫製動作が終了していないと判定される。一方、「n」が「k」より大きければ(k<n)、縫製データに従った全ての縫製動作が終了したと判定される。
【0072】
このs130の処理で、縫製データに従った全ての縫製動作が終了していなければ(s130:NO)、マイコン31は、縫製データを構成する第nのデータを読み出す(s140)。
次に、マイコン31は、s140の処理で読み出された第nのデータが色データかどうかをチェックする(s150)。
【0073】
このs150の処理で、第nのデータが色データでなければ(s150:NO)、マイコン31は、縫い針100による縫目を縫製対象200に形成させる(s160)。この処理においてマイコン31は、針棒11(縫い針100)を主軸モータ12によって往復移動させるための制御信号を主軸駆動回路13へ出力すると共に、縫製枠21(縫製対象200)をx軸モータ22およびy軸モータ24によって長さデータにより示される縫目の長さ分の距離だけ移動させるための制御信号を各駆動回路23、25へ出力する。これによって、縫い針100が往復移動しながら、縫製枠21(縫製対象200)が縫目の長さ分だけ移動することにより、縫製対象200に縫い針100による縫目が形成される。
【0074】
一方、s150の処理で第nのデータが色データであれば(s150:YES)、マイコン31は、色データで示される色の糸がセットされた縫い針100を保持している針棒11を検索する(s170)。この処理においては、記憶装置32に記憶されている対応データに基づいて、対応データに登録されている針棒11のうち色データで示される色に対応する針棒11が、色データで示される色の糸がセットされた縫い針100を保持している針棒11として検索される。
【0075】
例えば、s170の処理において、縫製領域A1の色データに対しては、対応データに登録されている針棒11のうち、色データで示される「赤色」に対応する針棒11として、「第1の針棒」が検出されることになる(図3参照)。
このs170の処理で、該当する針棒11が検出されたら(s170:YES)、マイコン31は、縫製に使用する縫い針100をs170の処理で検出された針棒11の保持する縫い針100に切り替える(s180)。この処理においては、縫製に使用する針棒11をs170の処理で検出された針棒11に切り替えるための制御信号を切替駆動回路15へ出力する。これによって、主軸モータ12の駆動力を伝達する針棒11が切り替えられることに伴い縫製に使用する縫い針100が切り替えられる。
【0076】
こうして、s180の処理を終えた後、または、s160の処理を終えた後、マイコン31は、変数Nに「1」を加算(n+1→N)した後(s190)、s130の処理へ戻る。
また、s170の処理で、該当する針棒11が検出されなければ(s170:NO)、マイコン31は、縫製データに従った縫製動作を停止させる(s200)。この処理においては、各駆動対象による縫製動作を停止させるための制御信号を、各駆動回路13、15、17、23、25へ出力する。これによって、各駆動対象の動作が停止される。
【0077】
例えば、s170の処理において、縫製領域A4の色データに対しては、対応データに登録されている針棒11のうち、色データで示される「緑色」に対応する針棒11が検索されるが、「緑色」に対応する針棒11は登録されていないため、該当する針棒11は検出されない。このような場合には、以降の処理においていずれかの針棒11の保持する縫い針100にセットされている糸を利用者に交換させるため、s200の処理において縫製動作が停止される。
【0078】
次に、マイコン31は、各針棒11にセットされている縫い針100のうち、糸を交換すべき縫い針100を決定する(s210)。この処理においては、各針棒11にセットされている縫い針100のうち、縫い針100にセットされている糸の使用頻度が、縫製動作の停止された後の縫製動作(縫製動作を再開(s270、s290の処理の後)させた直後に縫目を形成する縫い順より後の縫い順;第n+1のデータ以降)において最も低くなる状態となっている縫い針100が、糸を交換すべき縫い針100として決定される。ここで、使用頻度が最も低くなる状態とは、縫製データを構成する第n+1のデータ以降の色データで示される色を、対応データに登録されている色毎にカウントし、カウント値が最も少ない色の糸がセットされている状態のことである。
【0079】
例えば、第nデータが縫製領域A4の色データである場合、まず、第n+1のデータ以降の色データ、つまり、縫製領域A5以降の各縫製領域それぞれに対応する色データで示される色を、対応データに登録されている「赤色」、「黄色」、「青色」毎にカウントする。この場合、「赤色:7」、「黄色:4」、「青色:4」となる。そして、通常、最もカウント値が少ない色の糸がセットされている縫い針100が、「緑色」の糸に交換すべき縫い針100として決定される。このとき、最もカウント値が少ない色が複数存在するため、「黄色」および「青色」の糸がセットされた縫い針100のうち、縫い針100が保持されている針棒11の番号が若い(黄色:第2の針棒、青色:第3の針棒)「黄色」の糸がセットされている縫い針100が、「緑色」の糸に交換すべき縫い針100として決定される。
【0080】
なお、使用頻度の低い縫い針100にセットされている糸は、縫目を形成するために使用されること自体が少ないため、針棒11に保持されている縫い針100のいずれかにセットされていなくても、この糸の色がs170の処理における検索対象になることは少なく、s200の処理で縫製動作が停止される要因になることも少ない。特に、使用頻度「0」の糸については、縫目を形成するために使用されることがないため、針棒11に保持されている縫い針100のいずれかにセットされていなくても、縫製動作が停止される要因になることはない。そのため、このような使用頻度の低い糸を、縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき色の糸に交換した場合、縫製動作の停止される回数が少なくなり、結果的に、縫製動作が停止された後の縫製動作における糸の交換回数が少なくなることを期待できる。このようなことから、「糸を交換すべき縫い針100」として、「使用頻度の低い糸がセットされている縫い針100」を決定し、このような縫い針100の糸を交換する旨を以降の処理(s220の処理)で報知するように構成することは、糸を交換すべき縫い針100を、糸の交換回数が無用に多くならないように選ぶといった作業を容易に行えるようにするためには好適である。
【0081】
次に、マイコン31は、「糸交換アドバイス画面」を表示パネル33に表示させる(s220)。この処理においては、s210の処理で決定された縫い針100にセットされている糸を、s200の処理で縫製動作が停止された際の縫製動作(縫製動作を再開(s270またはs290の処理の後)させた直後に縫目を形成する縫い順;第nのデータ)において縫目を形成すべき色の糸に交換すべき旨のメッセージが記載された「糸交換アドバイス画面」が、ポップアップ画面として表示パネル33に表示される。
【0082】
この「糸交換アドバイス画面」は、図5に示すように、糸を交換すべき旨のメッセージの他に、メッセージに従って糸を交換する(または、した)場合に選択する第1交換ラジオボタンb1、糸を交換する(または、した)縫い針100を保持する針棒11を指定する場合に選択する第2交換ラジオボタンb2、針棒11を指定するための針棒指定ラジオボタンb3、b4、b5、糸の交換および各ラジオボタンの選択が終わった後に選択することになるOKボタンb6などを有している。
【0083】
この「糸交換アドバイス画面」が表示された後、利用者は、いずれかの針棒11が保持する縫い針100にセットされている糸を交換する作業と共に、第1交換ラジオボタンb1を選択した後でOKボタンb6を選択する、または、第2交換ラジオボタンb2およびいずれかの針棒指定ラジオボタンb3、b4、b5を選択した後でOKボタンb6を選択する、といった操作を入力パネル34によって行うことになる。
【0084】
次に、マイコン31は、入力パネル34によって、OKボタンb6を選択する操作が行われるまで待機する(s230:NO)。
このs230の処理で、OKボタンb6を選択する操作が行われたら(s230:YES)、マイコン31は、「糸交換アドバイス画面」の表示を消去する(s240)と共に、各ラジオボタンの選択状態をチェックする(s250)。
【0085】
このs250の処理で、第1交換ラジオボタンb1が選択されていたら(s250:YES)、マイコン31は、縫製に使用する縫い針100をs210の処理で決定された針棒11の保持する縫い針100に切り替える(s260)。この処理においては、s180の処理と同様に、縫製に使用する針棒11をs210の処理で決定された針棒11に切り替えるための制御信号が切替駆動回路15へ出力される。
【0086】
次に、マイコン31は、s210の処理において決定された縫い針100を保持する針棒11と、第nのデータである色データで示される色とを対応づけた状態に対応データを更新する(s270)。
例えば、第nデータが縫製領域A4の色データであって、s210の処理で糸を交換すべき縫い針100として決定された縫い針100を保持する針棒11が「第2の針棒」である場合、対応データのうち「第2の針棒」に対応する色が「黄色」から「緑色」に更新される(図6における網掛け部参照)。なお、各縫製領域をA1からA26の順で「糸交換アドバイス画面」で報知されたメッセージに従って糸を交換しながら縫製していった場合に、対応データに登録されている色の遷移状態(更新されていく様子)を図6に示す。この場合、縫製データに従った全ての縫製動作が終了するまでに、糸を交換する回数が「10回」となる。
【0087】
また、マイコン31は、s250の処理において第2交換ラジオボタンb2およびいずれかの針棒指定ラジオボタンb3、b4、b5が選択されていたら(s250:NO)、縫製に使用する縫い針100を、s250の処理において選択されていた針棒指定ラジオボタンに対応する針棒11(b2−第1の針棒、b3−第2の針棒、b4−第4の針棒)の保持する縫い針100に切り替える(s280)。この処理においては、s180、s260の処理と同様に、縫製に使用する針棒11を針棒指定ラジオボタンに対応する針棒11に切り替えるための制御信号が切替駆動回路15へ出力される。
【0088】
次に、マイコン31は、s250の処理において選択されていた針棒指定ラジオボタンに対応する針棒11と、第nのデータである色データで示される色とを対応づけた状態に対応データを更新する(s290)。
このs290の処理を終えた後、または、s270の処理を終えた後、s130の処理に戻る。このように、s200の処理において縫製動作が停止された後、s270またはs290の処理を終えるまでの間は縫製動作が停止されることになる。
【0089】
こうして、s130からs270またはs290までの処理が繰り返し行われた後、s130の処理で、縫製データに従った全ての縫製動作が終了していれば(s130:YES)、マイコン31は、縫い針100にセットされている糸を切断する(s300)。この処理においては、縫い針100にセットされている糸を切断機構16を駆動させて切断するための制御信号が切断駆動回路17へ出力され、これによって、縫い針100にセットされている糸が切断される。
【0090】
そして、マイコン31は、縫製枠21を所定の初期位置へ移動させた後(s310)、本縫製処理を終了する。このs310の処理は、s110の処理と同様の処理である。
[第1実施形態の効果]
このように構成されたミシン1によれば、図4におけるs200の処理で縫製動作が停止された際、s210の処理で糸を交換すべき縫い針100が決定され、この決定された縫い針100にセットされている糸を交換すべき旨がs220の処理で表示パネル33に表示される「糸交換アドバイス画面」により報知される。ここで、s210の処理では、糸を交換すべき縫い針100として、縫製動作が停止された後の縫製動作において使用頻度が最も低くなる縫い針100を決定することができる。このように使用頻度が低くなる縫い針100の糸を交換することは、上述のように、縫製動作が停止された後の縫製動作における糸の交換回数が少なくなることを期待できる。そのため、利用者は、「糸交換アドバイス画面」のメッセージ通りに針棒11を選ぶだけで、糸を交換すべき縫い針100を保持する針棒11を、糸の交換回数が無用に多くならないように選ぶといった作業を容易に行うことができる。
【0091】
また、s210の処理では、1以上の縫目を連続して形成する縫製領域の数が最も少ない縫い針を、使用頻度の低い糸がセットされている縫い針100として決定することができる。
また、図4におけるs250の処理で「糸交換アドバイス画面」の第1交換ラジオボタンb1が選択されていれば、s270の処理において、s210の処理で決定された縫い針100を保持する針棒11と第nのデータである色データで示される色とを対応づけた状態に対応データが更新される。このように、第1交換ラジオボタンb1を選択するといった操作を行うだけで、対応データが糸の交換内容を反映した状態に更新されるため、対応データを更新するための操作の手間を大幅に減らすことができる。
【0092】
また、図4におけるs250の処理で「糸交換アドバイス画面」の第2交換ラジオボタンb2およびいずれかの針棒指定ラジオボタンb3、b4、b5が選択されていたら、s290の処理において、s250の処理で選択されていた針棒指定ラジオボタンに対応する針棒11と第nのデータである色データで示される色とを対応づけた状態に対応データが更新される。このように、第2交換ラジオボタンb2およびいずれかの針棒指定ラジオボタンb3、b4、b5を選択するといった操作を行うだけで、対応データが糸の交換内容を反映した状態に更新されるため、対応データを更新するための操作の手間を大幅に減らすことができる。
【0093】
また、図4におけるs270、s290の処理において、対応データが更新されるため、対応データがあらかじめ作成されていない状態(各針棒11に対応する色が登録されていない状態)であっても、縫製データに従った縫製動作を実行することができる。よって、対応データを作成するといった手間を削減することができる。
【0094】
また、糸の交換回数とは無関係に、いずれかの縫い針100を自動的または固定的に特定し、この特定した縫い針100に対する糸を交換すべきことを表示パネルなどに表示して利用者に通知するといった構成とは異なり、糸を交換すべき縫い針100として、糸の交換回数が確実に少なくなるように決められた縫い針100を利用者に通知することができるため、上述の構成と比べて遙かに縫製の作業効率が高い。
【0095】
[第2実施形態]
ミシン2は、第1実施形態に記載のミシン1と同様の構成であって、マイコン31が実行する縫製処理(図4)の処理内容が一部異なっているだけであるため、この相違点についてのみ詳述する。
○マイコン31の縫製処理
本ミシン2においては、第1実施形態に記載の縫製処理(図4)とs210以降の処理内容が一部異なっているだけであるため、s200以前の処理は省略し、s210以降の処理における相違点のみを詳述する。
【0096】
マイコン31は、各針棒11にセットされている縫い針100のうち、糸を交換すべき縫い針100を決定する(s210)。この処理においては、各針棒11にセットされている縫い針100のうち、縫い針100にセットされている糸が、縫製動作の停止された後の縫製動作(縫製動作を再開(s270、s290の処理の後)させた直後に縫目を形成する縫い順より後の縫い順;第n+1のデータ以降)において最も後の縫い順になるまで使用されない状態となっている縫い針100が、糸を交換すべき縫い針100として決定される。ここで、最も後の縫い順になるまで使用されない状態とは、縫製データを構成する第n+1のデータ以降のデータにおいて使用されない期間が最も長い状態のことである。
【0097】
例えば、第nデータが縫製領域A4の色データである場合、まず、縫製データを構成する第n+1のデータ以降のデータにおいて使用されない期間を、対応データに登録されている「赤色」、「黄色」、「青色」毎にチェックする。この場合、「赤色:縫製領域9つ分」、「黄色:縫製領域2つ分」、「青色:縫製領域1つ分」となる。そして、通常、使用されない期間が最も長い色の糸「赤色」がセットされている縫い針100が、「緑色」の糸に交換すべき縫い針100として決定される。このとき、使用されない期間が最も長い色の糸がセットされている縫い針100が複数存在する場合には、縫い針100が保持されている針棒11の番号が若い方の縫い針100に保持されている縫い針100が、糸に交換すべき縫い針100として決定される。
【0098】
なお、最も後の縫い順になるまで使用されない縫い針100にセットされている糸は、縫目を形成するために使用されるタイミングが、複数の縫い針100それぞれにセットされている糸の中で最も遅く、使用されることのない期間が最も長くなる。よって、s200の処理で縫製動作が停止された時点においては、この糸が複数の縫い針100のいずれかにセットされていなくても、この糸の色がs170の処理において検索対象になり、s200の処理で縫製動作が停止される要因になる可能性は、複数の縫い針100それぞれにセットされている糸の中では最も低い。そのため、このような最も後の縫い順になるまで使用されない糸がセットされている縫い針100を、縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき色の糸に交換した場合、縫製動作の停止される回数が少なくなり、結果的に、縫製動作が停止された後の縫製動作における糸の交換回数が少なくなることを期待できる。このようなことから、s210の処理で「糸を交換すべき縫い針100」として、「最も後の縫い順になるまで使用されない縫い針100」を決定し、このような縫い針100を交換する旨を以降の処理(s220の処理)で報知するように構成することは、糸を交換すべき縫い針100を、糸の交換回数が無用に多くならないように選ぶといった作業を容易に行えるようにするためには好適である。
【0099】
次に、マイコン31は、「糸交換アドバイス画面」を表示パネル33に表示させる(s220)。
次に、マイコン31は、入力パネル34によって、OKボタンb6を選択する操作が行われるまで待機する(s230:NO)。
【0100】
このs230の処理で、OKボタンb6が選択する操作が行われたら(s230:YES)、マイコン31は、「糸交換アドバイス画面」の表示を消去する(s240)と共に、各ラジオボタンの選択状態をチェックする(s250)。
このs250の処理で、第1交換ラジオボタンb1が選択されていたら(s250:YES)、縫製に使用する縫い針100をs210の処理で決定された針棒11の保持する縫い針100に切り替える(s260)。
【0101】
次に、マイコン31は、s210の処理において決定された縫い針100を保持する針棒11と、第nのデータである色データで示される色とを対応づけた状態に対応データを更新する(s270)。
例えば、第nデータが縫製領域A4の色データであって、s210の処理で糸を交換すべき縫い針100として決定された縫い針100を保持する針棒11が「第1の針棒」である場合、対応データのうち「第1の針棒」に対応する色が「赤色」から「緑色」に更新される(図7における網掛け部参照)。なお、各縫製領域をA1からA26の順で縫製していった場合に、対応データに登録されている色の遷移状態(更新されていく様子)を図7に示す。この場合、縫製データに従った全ての縫製動作が終了するまでに、糸を交換する回数が「7回」となる。
【0102】
また、マイコン31は、s250の処理において第2交換ラジオボタンb2およびいずれかの針棒指定ラジオボタンb3、b4、b5が選択されていたら(s250:NO)、縫製に使用する縫い針100を、s250の処理において選択されていた針棒指定ラジオボタンに対応する針棒11の保持する縫い針100に切り替える(s280)。
【0103】
次に、マイコン31は、s250の処理において選択されていた針棒指定ラジオボタンに対応する針棒11と、第nのデータである色データで示される色とを対応づけた状態に対応データを更新する(s290)。
このs290の処理を終えた後、または、s270の処理を終えた後、s130の処理に戻る。
【0104】
こうして、s130からs270またはs290までの処理が繰り返し行われた後、s130の処理で、縫製データに従った全ての縫製動作が終了していれば(s130:YES)、マイコン31は、縫い針100にセットされている糸を切断する(s300)。
【0105】
そして、マイコン31は、縫製枠21を所定の初期位置へ移動させた後(s310)、本縫製処理を終了する。
[第2実施形態の効果]
このように構成されたミシン2によれば、第1実施形態におけるミシン1と同様に、利用者は、図4におけるs220の処理で表示パネル33に表示される「糸交換アドバイス画面」のメッセージ通りに針棒11を選ぶだけで、糸を交換すべき縫い針100を保持する針棒11を、糸の交換回数が無用に多くならないように選ぶといった作業を容易に行うことができる。
【0106】
また、図4におけるs210の処理で、縫製動作の停止された後の縫製動作において最も後の縫い順になるまで使用されない縫い針100を、糸を交換すべき縫い針100として決定することができる。
また、第1実施形態におけるミシン1と同様に、図4におけるs250の処理で、第1交換ラジオボタンb1を選択するといった操作を行うだけで、対応データが糸の交換内容を反映した状態に更新されるため、対応データを更新するための操作の手間を大幅に減らすことができる。
【0107】
また、第1実施形態におけるミシン1と同様に、図4におけるs250の処理で、第2交換ラジオボタンb2およびいずれかの針棒指定ラジオボタンb3、b4、b5を選択するといった操作を行うだけで、対応データが糸の交換内容を反映した状態に更新されるため、対応データを更新するための操作の手間を大幅に減らすことができる。
【0108】
また、第1実施形態におけるミシン1と同様に、図4におけるs270、s290の処理において、対応データが更新されるため、対応データを作成するといった手間を削減することができる。
[本発明との対応関係]
以上説明したミシン1、2の備える制御部30は、本発明におけるミシン制御装置を構成するものである。
【0109】
また、対応データを記憶している記憶装置32は、本発明における記憶手段である。
また、図4におけるs170の処理は本発明における検索手段、s210の処理は本発明における決定手段、s220の処理は本発明における報知手段、s270、s290の処理は本発明における更新手段である。
【0110】
また、図4におけるs170の処理は、針棒11が検出された場合に、s180、s190の処理を経てs130からs160の処理を行わせることにより、検出された針棒11の保持する縫い針100による縫目の形成を指令している。一方、針棒11が検出された場合に、s200の処理で縫製動作の終了を指令している。このように、s170の処理は本発明における指定手段として機能している。
【0111】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されず、このほかにも様々な形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態においては、ミシン1、2がそれぞれ色の異なる糸がセットされた複数の縫い針100を選択的に使用しながら縫製対象200を縫製する多針ミシンであるものを例示した。しかし、ミシン1、2が、色以外に太さや材質といった種類の異なる糸がセットされた複数の縫い針100を選択的に使用しながら縫製対象200を縫製するように構成してもよい。その場合、各色に関する記載を、例えば、それぞれ異なる「太さ」の記載に読み替えたり、それぞれ異なる「材質」の記載に読み替えるものとする。
【0112】
また、上記実施形態においては、縫製データが記憶装置32に記憶されている、または、記録用ディスク300から入力されるように構成されたものを例示した。しかし、制御部30が無線または有線の通信路を介して他のコンピュータシステムなどとデータ通信可能に構成されていれば、縫製データが通信路経由で入力されるように構成してもよい。
【0113】
また、上記実施形態においては、対応データが記憶装置32に記憶されているものを例示した。しかし、対応データは、マイコン31に内蔵されたメモリに記憶されていてもよい。また、制御部30が無線または有線の通信路を介して他のコンピュータシステムなどとデータ通信可能に構成されていれば、対応データが通信路経由で入力されるように構成してもよいし、
また、上記実施形態においては、縫製枠21を移動させることによって、縫い針100と縫製対象200との位置関係を変更させるように構成されたものを例示した。しかし、縫い針100と縫製対象200との位置関係を変更させるために、縫製枠21だけでなく、針棒11がx軸およびy軸方向に移動できるように構成してもよい。
【0114】
また、上記実施形態においては、縫い針100にセットされている糸を交換する場合を例示したが、縫い針100そのものを、異なる色の糸がセットされている縫い針100に交換するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、図4の縫製処理を制御部30の備えるマイコン31が実行するように構成されたものを例示した。しかし、縫製処理を、無線または有線の通信路を介してミシン1、2とデータ通信可能に接続された他のコンピュータシステムが実行するように構成してもよい。
【0115】
また、上記第1実施形態においては、図4におけるs210の処理で、使用頻度が最も低くなる状態となっている縫い針100が糸を交換すべき縫い針100として決定されるように構成されたものを例示した。しかし、このs210の処理において、使用頻度が縫製動作の停止された後の縫製動作において所定のしきい値より低くなる状態となっている縫い針100を、糸を交換すべき縫い針100として決定するように構成してもよい。この構成によれば、縫製動作の停止された後の縫製動作において使用頻度が所定のしきい値より低くなる糸がセットされた縫い針100を、糸を交換すべき縫い針100として決定することができる。
【0116】
また、上記実施の形態においては、図4におけるs200の処理で、縫製動作を停止させるための制御信号を各駆動回路へ出力するように構成されたものを例示した。しかし、このs200の処理では、各駆動対象を動作させるための制御信号を出力しないことをもって、縫製動作を停止させる処理としてもよい。
【0117】
また、上記実施形態においては、図4におけるs220の処理で、「糸交換アドバイス画面」に記載されたメッセージによって、糸を交換すべき旨を報知するように構成されたものを例示した。しかし、糸を交換すべき旨の報知は、スピーカ36からメッセージを音声として出力させることによって報知するように構成してもよい。
【0118】
また、上記第1実施形態においては、図4におけるs210の処理で、複数の針棒11にセットされたそれぞれの縫い針100のうち、糸の使用頻度が最も低くなる状態の縫い針100が、ひとつだけ糸を交換すべき縫い針100として決定されるように構成されたものを例示した。しかし、このs210の処理において、糸の使用頻度が最も低くなる状態の縫い針100が複数存在する場合、これら全ての縫い針を、糸を交換すべき縫い針100として決定するように構成し、複数の縫い針100が決定された場合には、s220の処理において、第1交換ラジオボタンb1を有していない「糸交換アドバイス画面」を表示するように構成するとよい。また、s210の処理においては、糸の使用頻度が低い順に複数の縫い針100、または、糸の使用頻度が所定のしきい値より低い1以上の縫い針100を、糸を交換すべき縫い針100として決定するように構成してもよい。また、このs210の処理において、糸の使用頻度が最も低くなる状態の縫い針100が複数存在する場合に、その中から最も後の縫い順になるまで使用されない状態の縫い針100を、糸を交換すべき縫い針100として決定するように構成してもよい。
【0119】
また、上記第2実施形態においては、図4におけるs210の処理で、複数の針棒11にセットされたそれぞれの縫い針100のうち、最も後の縫い順になるまで使用されない状態の縫い針100が、ひとつだけ糸を交換すべき縫い針100として決定されるように構成されたものを例示した。しかし、このs210の処理で、最も後の縫い順になるまで使用されない状態の縫い針100が複数存在する場合、これら全ての縫い針を、糸を交換すべき縫い針100として決定するように構成し、複数の縫い針100が決定された場合には、s220の処理において、第1ラジオボタンb1を有していない「糸交換アドバイス画面」を表示するように構成するとよい。また、s210の処理においては、使用されない縫い順が後にある順に複数の縫い針100を、糸を交換すべき縫い針100として決定するように構成してもよい。また、このs210の処理において、最も後の縫い順になるまで使用されない状態の縫い針100が複数存在する場合に、その中から糸の使用頻度が最も低くなる状態の縫い針100を、糸を交換すべき縫い針100として決定するように構成してもよい。
【0120】
また、上記実施形態の図4におけるs210の処理において、糸を交換すべき縫い針100として糸の使用頻度が最も低い状態の縫い針100について順次糸を交換しながら縫製データに従った各縫製動作を行っていった場合と、糸を交換すべき縫い針100として最も後の縫い順になるまで使用されない状態の縫い針100について順次糸を交換しながら縫製データに従った各縫製動作を行っていった場合とで、縫製データに従った全ての縫製動作が終了するまでにおいて推定される糸の交換回数を比較して、交換回数が少ない方の状態となっている縫い針100を第nのデータにおける「糸を交換すべき縫い針100」として決定するように構成してもよい。
【0121】
例えば、第nのデータが縫製領域A4の色データである場合(図6参照)、まず、糸の使用頻度が最も低い状態の縫い針100について順次糸を交換しながら縫製データに従った各縫製動作を行っていった場合の糸の交換回数を推定する。ここでは、第1実施形態において記載したとおり、縫製データに従った全ての縫製動作を終了するまでにおける糸の交換回数は「10回」となる。続いて、最も後の縫い順になるまで使用されない状態の縫い針100について順次糸を交換しながら縫製データに従った各縫製動作を行っていった場合の糸の交換回数を推定する。ここでは、第2実施形態において記載したとおり、縫製データに従った全ての縫製動作を終了するまでにおける糸の交換回数は「7回」となる。そして、これら交換回数を比較して、交換回数が少ない方の状態である「最も後の縫い順になるまで使用されない状態」となっている縫い針100を第nのデータにおいて「糸を交換すべき縫い針100」として決定する。
【0122】
このように構成すれば、推定した交換回数が最も少なくなる状態の縫い針100を、第nデータにおける「糸を交換すべき縫い針100」として決定することができる。さらに、縫製データに従った全ての縫製動作が終了するまでにおける糸の交換回数がより少なくなることを期待できる。
【0123】
また、上記実施形態においては、図4の縫製処理で利用される対応データが、あらかじめ利用者により作成(入力)されたデータである場合を例示した。しかし、対応データは、利用者が作成しなくても、縫い針100にいずれの色の糸がセットされているかを特定できない状態となっている未作成のデフォルトデータであってもよい。なお、このデフォルトデータは、利用者が入力パネル34を操作することによって上書き可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態におけるミシンの制御系統を示すブロック図
【図2】縫製データのデータ構造を示す図
【図3】対応データのデータ構造を示す図
【図4】縫製処理の処理手順を示すフローチャート
【図5】表示パネルに表示される針交換アドバイス画面を示す図
【図6】第1実施形態の対応データに登録されている色の遷移状態を示す図
【図7】第2実施形態の対応データに登録されている色の遷移状態を示す図
【符号の説明】
1、2・・・ミシン、10・・・縫い針駆動部、11・・・針棒、12・・・主軸モータ、13・・・主軸駆動回路、14・・・切替機構、15・・・切替駆動回路、16・・・切断機構、17・・・切断駆動回路、20・・・縫製対象駆動部、21・・・縫製枠、22・・・x軸モータ、23・・・x軸駆動回路、24・・・y軸モータ、25・・・y軸駆動回路、30・・・制御部、31・・・マイコン、32・・・記憶装置、33・・・表示パネル、34・・・入力パネル、35・・・ディスクドライブ、36・・・スピーカ、37・・・スピーカ駆動回路。

Claims (13)

  1. 縫製模様における各縫目の縫い順および各縫目を形成すべき糸の種類を示す縫製データに従って、それぞれ異なる種類の糸がセットされる複数の縫い針を選択的に使用しながら縫製動作を実行するようにミシンを制御するミシン制御装置であって、
    前記複数の縫い針それぞれと各縫い針にセットされる糸の種類との対応関係を特定可能な対応データを記憶する記憶手段と、
    該記憶手段により記憶されている前記対応データに基づいて、前記複数の縫い針のうち、縫い順毎に縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸がセットされている縫い針を検索する検索手段と、
    該検索手段により縫い針が検出された場合は該検出された種類の糸がセットされている縫い針による縫製動作の実行をミシンに指令する一方、縫い針が検出されない場合には縫製動作の停止をミシンに指令する指令手段と、
    該指令手段による指令で縫製動作が停止された際に、前記縫製データおよび前記対応データに基づいて、複数の縫い針から糸を交換すべき縫い針を決定する決定手段と、
    該決定手段により決定された縫い針にセットされている糸を、縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸に交換すべき旨を報知する報知手段とを備え、
    前記決定手段は、縫製動作が停止された後の縫製動作における糸の交換回数が少なくなるように、糸を交換すべき縫い針を決定する、ことを特徴とするミシン制御装置。
  2. 前記決定手段は、前記複数の縫い針のうち、該縫い針にセットされている糸の使用頻度が縫製動作の停止された後の縫製動作において最も低くなる状態の縫い針を、糸を交換すべき縫い針として決定する、ことを特徴とする請求項1に記載のミシン制御装置。
  3. 前記決定手段は、前記複数の縫い針それぞれにセットされている糸のうち、縫製動作の停止された後の縫製動作において、同じ種類の糸で1以上の縫目を連続して形成する縫目の集合の数が最も少ない縫い針を決定する、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のミシン制御装置。
  4. 前記決定手段は、前記複数の縫い針のうち、該縫い針にセットされている糸が縫製動作の停止された後の縫製動作において最も後の縫い順になるまで使用されない状態の縫い針を、糸を交換すべき縫い針として決定する、ことを特徴とする請求項1に記載のミシン制御装置。
  5. 前記決定手段は、複数種類の使用状態それぞれに対して、該使用状態の縫い針の糸を交換しながら前記縫製データに従った各縫製動作を実行した場合に全ての縫製動作を終了するまでにおける糸の交換回数を推定し、該推定した交換回数が所定のしきい値より少なくなる状態の縫い針を、糸を交換すべき縫い針として決定する、ことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載のミシン制御装置。
  6. 前記決定手段は、複数種類の使用状態それぞれに対して、該使用状態の縫い針の糸を交換しながら前記縫製データに従った各縫製動作を実行した場合に全ての縫製動作を終了するまでにおける糸の交換回数を推定し、該推定した交換回数が最も少なくなる状態の縫い針を、糸を交換すべき縫い針として決定する、ことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載のミシン制御装置。
  7. 前記指令手段による指令で縫製動作が停止された後の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸を、前記複数の縫い針のうちのいずれの縫い針にセットしたかを利用者に指定させる指定手段と、
    前記指令手段による指令で縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸が、前記指定手段により指定された縫い針にセットされたことを特定できるように前記対応データを更新する更新手段とを備えている、ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のミシン制御装置。
  8. 縫製模様における各縫目の縫い順および各縫目を形成すべき糸の種類を示す縫製データに従って、それぞれ異なる種類の糸がセットされる複数の縫い針を選択的に使用しながら縫製動作を実行するようにミシンを制御するミシン制御装置であって、
    前記複数の縫い針それぞれと各縫い針にセットされる糸の種類との対応関係を特定可能な対応データを記憶する記憶手段と、
    該記憶手段により記憶されている前記対応データに基づいて、前記複数の縫い針のうち、縫い順毎に縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸がセットされている縫い針を検索する検索手段と、
    該検索手段により縫い針が検出された場合は該検出された種類の糸がセットされている縫い針による縫製動作の実行をミシンに指令する一方、縫い針が検出されない場合には縫製動作の停止をミシンに指令する指令手段と、
    該指令手段による指令で縫製動作が停止された後の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸を、前記複数の縫い針のうちのいずれの縫い針にセットしたかを利用者に指定させる指定手段と、
    前記指令手段による指令で縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸が、前記指定手段により指定された縫い針にセットされたことを特定できるように前記対応データを更新する更新手段とを備えている、ことを特徴とするミシン制御装置。
  9. 前記指令手段による指令で縫製動作が停止された際に、前記複数の縫い針のうちいずれかの縫い針にセットされている糸を、縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸に交換すべき旨を報知する報知手段とを備えている、ことを特徴とする請求項8に記載のミシン制御装置。
  10. 縫製模様における各縫目の縫い順および各縫目を形成すべき糸の種類を示す縫製データに従って、それぞれ異なる種類の糸がセットされる複数の縫い針を選択的に使用しながら縫製動作を実行するようにミシンを制御するためのミシン制御方法であって、
    前記複数の縫い針それぞれと各縫い針にセットされる糸の種類との対応関係を特定可能な対応データに基づいて、前記複数の縫い針のうち、縫い順毎に縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸がセットされている縫い針を検索して、
    該検索結果で縫い針が検出された場合は該検出された種類の糸がセットされている縫い針による縫製動作の実行をミシンに指令する一方、縫い針が検出されない場合には縫製動作の停止をミシンに指令して、
    該指令で縫製動作が停止された際に、前記縫製データおよび前記対応データに基づいて、複数の縫い針から糸を交換すべき縫い針を、縫製動作が停止された後の縫製動作における糸の交換回数が少なくなるように決定して、
    該決定手段により決定された縫い針にセットされている糸を、縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸に交換すべき旨を報知する、ことを特徴とするミシン制御方法。
  11. 縫製模様における各縫目の縫い順および各縫目を形成すべき糸の種類を示す縫製データに従って、それぞれ異なる種類の糸がセットされる複数の縫い針を選択的に使用しながら縫製動作を実行するようにミシンを制御するためのミシン制御方法であって、
    前記複数の縫い針それぞれと各縫い針にセットされる糸の種類との対応関係を特定可能な対応データに基づいて、前記複数の縫い針のうち、縫い順毎に縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸がセットされている縫い針を検索して、
    該検索結果で縫い針が検出された場合は該検出された種類の糸がセットされている縫い針による縫製動作の実行をミシンに指令する一方、縫い針が検出されない場合には縫製動作の停止をミシンに指令して、
    該指令で縫製動作が停止された後の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸を、前記複数の縫い針のうちのいずれの縫い針にセットしたかを利用者に指定させて、
    前記指令で縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸が、前記指定された縫い針にセットされたことを特定できるように前記対応データを更新する、ことを特徴とするミシン制御方法。
  12. 縫製模様における各縫目の縫い順および各縫目を形成すべき糸の種類を示す縫製データに従って、それぞれ異なる種類の糸がセットされる複数の縫い針を選択的に使用しながら縫製動作を実行するようにミシンを制御するための各種手順を、コンピュータシステムに実行させるためのミシン制御プログラムであって、
    前記複数の縫い針それぞれと各縫い針にセットされる糸の種類との対応関係を特定可能な対応データに基づいて、前記複数の縫い針のうち、縫い順毎に縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸がセットされている縫い針を検索する検索手順と、
    該検索手順において縫い針が検出された場合は該検出された種類の糸がセットされている縫い針による縫製動作の実行をミシンに指令する一方、縫い針が検出されない場合には縫製動作の停止をミシンに指令する指令手順と、
    該指令手順における指令で縫製動作が停止された際に、前記縫製データおよび前記対応データに基づいて、複数の縫い針から糸を交換すべき縫い針を決定する決定手順と、
    該決定手順において決定された縫い針にセットされている糸を、縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸に交換すべき旨を報知する報知手順とが含まれており、
    前記決定手順においては、縫製動作が停止された後の縫製動作における糸の交換回数が少なくなるように、糸を交換すべき縫い針を決定する、ことを特徴とするミシン制御プログラム。
  13. 縫製模様における各縫目の縫い順および各縫目を形成すべき糸の種類を示す縫製データに従って、それぞれ異なる種類の糸がセットされる複数の縫い針を選択的に使用しながら縫製動作を実行するようにミシンを制御するための各種手順を、コンピュータシステムに実行させるためのミシン制御プログラムであって、
    前記複数の縫い針それぞれと各縫い針にセットされる糸の種類との対応関係を特定可能な対応データに基づいて、前記複数の縫い針のうち、縫い順毎に縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸がセットされている縫い針を検索する検索手順と、
    該検索手順において縫い針が検出された場合は該検出された種類の糸がセットされている縫い針による縫製動作の実行をミシンに指令する一方、縫い針が検出されない場合には縫製動作の停止をミシンに指令する指令手順と、
    該指令手順における指令で縫製動作が停止された後の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸を、前記複数の縫い針のうちのいずれの縫い針にセットしたかを利用者に指定させる指定手順と、
    前記指令手順における指令で縫製動作が停止された際の縫製動作において縫目を形成すべき糸の種類と同じ種類の糸が、前記指定手順において指定された縫い針にセットされたことを特定できるように前記対応データを更新する更新手順とが含まれている、ことを特徴とするミシン制御プログラム。
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