JP2004027579A - 下水用減勢管 - Google Patents

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Kenzo Nishitani
西谷 憲三
Yasutake Kameda
亀田 泰武
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Abstract

【構成】下水用減勢管10の底面12bの所定円弧角(たとえば約30°)の範囲および上面の所定円弧角(たとえば約90°)の範囲を除いて左右から内方に突出する突出部20を形成してある。下水が突出部20に衝突する程度の流量である場合(流量が比較的大きい場合)は、この衝突で下水の流下エネルギを拡散させて減勢することができるので、下水の流速を低下させることができる。下水が突出部20に衝突しない流量である場合(流量が比較的小さい場合)は、下水の流速を低下させないようにすることができる。
【効果】下水の流速を低下させるために用いられるマンホールや減勢工が不要なので、施工費用を低減できるし工期が短くて済む。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は下水用減勢管に関し、特にたとえば、下水管路を流れる下水の流速を低下させるために用いられる、下水用減勢管に関する。
【0002】
【従来技術】
たとえば急勾配の傾斜地に下水管路を敷設する場合は、下水管路内を流れる下水の流速Vを所定の速度(たとえば3m/s)以下に低下させる必要がある。流速が所定の速度を超えると、水流の衝撃によって下水管やマンホール等の構造物に震動および磨耗が発生し、これによって構造物が破損する恐れがある。また、下水に含まれる固形物と液体とが分離して固形物だけが下水管路に残るという問題もある。
【0003】
このような問題を避けるために、図9に示すように、多数のマンホール1を用いて下水管2の勾配を傾斜地3の勾配よりも小さくし、これによって下水の流速Vを所定の速度以下に抑える方法がある。この方法によれば、下水管2の勾配を傾斜地3の勾配よりも小さくするために、マンホール1に接続された上流側下水管2と下流側下水管2との管底差をH1に規定してある。
【0004】
また、下水の流速Vを所定の速度以下に抑える他の方法として、ドロップシャフト(図示せず)を用いる方法がある。このドロップシャフトは、傾斜面に設置された縦孔の上部に上流側下水管を接続し、下部に下流側下水管を接続したものである。このドロップシャフトによると、上流側下水管から縦孔に流入した下水を、この縦孔内で螺旋状に旋回しながら落下させることによって下水の流速を低下させることができる。そして、この流速の低下した下水を下流側下水管から流出させることができる。
【0005】
さらに、下水の流速Vを所定の速度以下に抑える他の方法として、図10に示す減勢工4を使用する方法がある。この減勢工4は、傾斜地5またはその付近に設置されたコンクリート製の部屋6を有し、この部屋6内にピア7やシル8が形成されたものである。部屋6の上流側の側壁には、上流側下水管9aが接続され、部屋6の下流側の側壁には下流側下水管9bが接続されている。この減勢工4によると、上流側下水管9aから部屋6内に流入した下水をピア7によって分散することができ、この分散された下水の一部をシル8が堰となって部屋6内に滞留させることができる。この部屋6内に滞留する下水によって、部屋6内に新たに流入する下水の流速を低下させて、このように流速が低下した下水を下流側下水管9bから流出させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図9に示すように、マンホール1を用いて下水管2の勾配を小さくする方法では、多数のマンホール1を設置する必要がある。そして、マンホール1の数を少なくしようとすると、下水管2の埋設深さH2が深くなる。したがって、この方法では、施工費用が高くつくし、工期が長くかかるという問題がある。
【0007】
そして、ドロップシャフトを用いる方法や、図10に示す減勢工4を用いる方法では、下水管以外に縦孔や減勢工4が必要であるので、これらの施工費用が嵩むという問題がある。また、これらはそれぞれの施工場所に応じて設計する必要があり、設計のための費用および時間がかかるという問題もある。
【0008】
それゆえに、この発明の主たる目的は、下水管を流れる下水を減勢して流速を低下できる、下水用減勢管を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、底面の所定円弧角の範囲を除いて左右から内方に突出する突出部を形成した、下水用減勢管である。
【0010】
【作用】
この発明によると、下水用減勢管内の下水が突出部に接触する流量である場合(流量が比較的大きい場合)は、下水が左右の各突出部に衝突してこの減勢管の中で乱流が生じるので、下水の流下エネルギを拡散させて減勢することができる。これによって、下水の流速を低下させることができる。そして、このように下水が突出部に衝突することによって、下水に含まれる固形物と液体とが混ざり合うこととなり、両者を分離させずに下流側に流出させることができる。
【0011】
そして、下水用減勢管内の下水が突出部に接触しない程度の流量である場合(流量が比較的小さい場合)は、下水が各突出部に衝突しない状態で下流側に流出する。このように、下水が小流量のために流速が小さい場合は、下水が突出部に衝突しないので、流速をそれよりも低下させないようにして流出させることができる。その結果、小流量であっても、或る程度の流速を維持できる。
【0012】
【発明の効果】
この発明によれば、下水用減勢管自体によってこの減勢管内を流れる下水の流速を低下させることができるので、図9に示す下水管2の勾配を小さくするために使用されるマンホール1を不要とすることができる。そして、減勢管を急勾配にして敷設できるので、減勢管の埋設深さを図9に示す下水管2よりも浅くすることができる。そして、ドロップシャフトや、図10に示す減勢工4を使用しなくて済むので、施工費用を低減できるし工期が短くて済む。
【0013】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0014】
【実施例】
この発明に係る下水用減勢管(以下、単に「減勢管」と言うこともある。)の第1実施例を図1〜図5を参照して説明する。この減勢管10は、図5に示す急傾斜地36に敷設される下水管路のうち、本管に接続されるたとえば枝管に適用できるものである。そして、この減勢管10は、急傾斜地36に設けられているたとえば道路に沿うようにして、この道路勾配(たとえば6%)に合わせて敷設することができる。
【0015】
この下水用減勢管10は、たとえば塩化ビニル等のような合成樹脂によって形成されており、図1に示すように、管路部12およびこの管路部12と連続して形成されていて、管路部12よりも直径が大きいゴム輪受口14を備えている。この減勢管10は、呼び径がたとえば150mm、有効長さL2がたとえば4mである。
【0016】
ゴム輪受口14は、図1(A)に示すように、ほぼ短円筒形状であり、先端部内周面にゴム輪受容部16が形成されている。このゴム輪受容部16にゴム輪18が装着されている。このゴム輪受口14は、管路部12の差口12aを内側に接合できる寸法に形成されており、この接合部がゴム輪18によって密封されるようになっている。
【0017】
管路部12は、図1に示すように、所定の長さに形成されたほぼ円筒状体であり、管壁の内側に多数の突出部20が形成されている。各突出部20は、図1(A)の右側面図および図1(B)の平面図に示すように、管壁の左右の部分から内方に向って突出しており、管の中心軸(管軸)の方向に沿って左右の各部分に交互に(千鳥状に)形成されている。左右の各突出部20の管軸方向のそれぞれのピッチL3およびL4は、たとえば500mmである。そして、図1(A)における管路部12の背面(左側面)に形成されている互いに隣り合う突出部20,20の中央位置に、管路部12の正面(右側面)に形成されている突出部20が配置されている。また、管壁は一定の厚みt1(約5mm)で形成されているので、突出部20が形成されている部分の外面には、突出部20と対応する形状のくぼみ22が形成されている。
【0018】
突出部20は、図2の拡大断面図に示すように管軸方向から見て、管路部12の底面12bの所定円弧角30°(θ3+θ4)の範囲、および上面12cの所定円弧角90°(θ1+θ2)の範囲を除いて、左右の各管壁から内方に向って突出する円弧状に形成されたものである。これら左側の突出部20および右側の突出部20は、左右対称の形状であるので、右側の突出部20を説明して左側の突出部20の説明を省略する。また、複数の右側の突出部20は、それぞれ同一の形状および大きさであるので、そのうちの1つを図2を参照して説明し、これ以外の右側の突出部20の説明を省略する。
【0019】
図2に示すように、この円弧状に形成された右側の突出部20の下縁24は、管路部12の管軸から下方に向う垂線26に対して管軸を中心に角度θ3(=θ4=約15°)をなす半径方向の直線28が、管路部12の底面12bと交差する位置に形成されている。そして、突出部20の上縁30は、管軸から上方に向う鉛直線32に対して管軸を中心に角度θ1(=θ2=約45°)をなす半径方向の直線34が、管路部12の上面12cと交差する位置に形成されている。したがって、突出部20は、管軸を中心にして約120°の範囲にわたって形成されている。そして、突出部20の内縁20aは、半径R1(約100mm)の円弧の形状であり、管壁の内面からの最大突出量H3は、約10mmである。ただし、必要に応じて突出量H3を20mmとしてもよい。また、図3および図4に示す突出部20の管軸方向の幅B1は、約25mmである。図4は、図3に示す突出部20のA部分の拡大断面図を示している。管路部12の外径D1は、約165mmである。
【0020】
次に、図1に示す下水用減勢管10の製造方法を説明する。まず、押出成形によって円形管(図示せず)を製造する。そして、この円形管を常温になるまで完全に冷却する。次に、この冷却された円形管を再加熱して、この再加熱された円形管を成形金型によって成形して図1に示す減勢管10を製造する。
【0021】
つまり、この成形金型(図示せず)は、たとえば左右二つ割になった金型を備えている。そして、この金型内に再加熱した円形管を挿入して密封し、この円形管の中に圧力空気を吐出してこの円形管を膨張させる。そして、膨張して金型の内面に押し付けられた管を、空気冷却して図1に示す形状に成形(内圧ブロー成形)することができる。
【0022】
なお、この実施例では、円形管を内圧ブロー成形によって減勢管10を製造したが、これに代えて、円形管を成形金型の内面に真空吸引して引き付けることによって図1に示す形状を付与し、これで減勢管10を製造するようにしてもよい。
【0023】
この下水用減勢管10は、図5に示すように、急傾斜地36に設けられているたとえば道路に沿うようにして、この道路勾配(たとえば6%)に合わせて敷設することができる。この減勢管10によると、管内の下水が突出部20に接触する流量である場合(流量が比較的大きい場合)は、下水が左右の各突出部20に衝突してこの減勢管10の中で乱流が生じるので、下水の流下エネルギを拡散させて減勢することができる。これによって、下水の流速Vを低下させて下流側に流出させることができる。
【0024】
そして、流量が大きくなるほど流下エネルギが大きくなるが、流量が大きくなるほど下水が接触する突出部20の範囲が広くなるので、減勢効果が大きくなる。このように、流量が大きくなるほど下水が接触する突出部20の範囲が広くなるのは、突出部20が管壁の左右の部分に上下方向に形成されているからである。その結果、下水の流量に拘わらず、流速Vを或る一定速度(たとえば3m/s)以下に低下させることができる。これによって、水流の衝撃によって減勢管10やマンホール38等の構造物に震動および磨耗が発生することがないし、これらの構造物が破損することもない。
【0025】
また、流量が小さくなるほど流下エネルギが小さくなるが、流量が小さくなるほど下水が接触する突出部20の範囲が狭くなるので、減勢効果が小さくなる。その結果、下水の流量が小さい場合でも、或る程度の流速を維持させることができ、下水に含まれる固形物を水に伴って下流側に流出させることができる。
【0026】
さらに、このように下水が突出部20に衝突することによって、下水に含まれる固形物と水とが混ざり合うこととなり、両者を分離させずに下流側に流出させることができる。
【0027】
そして、各突出部20は、図1(B)の平面図に示すように、管軸方向に沿って管壁の左右の各部分に交互に(千鳥状に)形成されているので、左右の突出部20を互いに正面で向い合う位置に配置した場合と比較して、減勢管10の流路の断面積が突出部20によって減少する割合を小さくすることができる。これによって、突出部20による断面縮小が原因して生じる流量の低減を小さくすることができる。
【0028】
また、減勢管10内の下水が突出部20に接触しない程度の流量である場合(流量が比較的小さい場合)は、下水が各突出部20に衝突しないで下流側に流出する。このように、下水が小流量のために流速が小さい場合は、下水が突出部20に衝突しないので、流速をそれよりも低下させないようにして流出させることができる。その結果、小流量であっても、或る程度の流速を維持できるので、固形物と水とが分離しないようにして下水を下流側に流出させることができる。
【0029】
このように、この減勢管10によれば、減勢管10自体によってこの減勢管10内を流れる下水の流速を低下させることができるので、図9に示す下水管2の勾配を小さくするために使用されるマンホール1を不要とすることができる。そして、減勢管10を急傾斜地36の斜面に沿って急勾配にして敷設できるので、減勢管10の埋設深さH4を図9に示す下水管2の埋設深さH2よりも浅くすることができる。そして、ドロップシャフトや、図10に示す減勢工4を使用しなくて済むので、その分だけ施工費用を低減できるし工期が短くて済む。さらに、ドロップシャフトや減勢工4を設置場所に応じて設計する必要がないので、その分の費用および手間を削減できる。なお、図5に示すこの実施例のマンホール38は、減勢管10の保守・点検等に使用するためのものである。このマンホール38どうしの間隔はL5であり、図9に示すマンホール1の間隔L1よりも十分に長くすることができる。
【0030】
次に、第2実施例の下水用減勢管40を図6および図7を参照して説明する。第1実施例と第2実施例とが相違するところは、突出部20および42の形状が相違するところ、および第2実施例の管路部12の底面12bに多数の微小突起44が設けられているところである。これ以外は第1実施例と同等であり、同等部分を同一の図面符号で示し、それらの詳細な説明を省略する。
【0031】
突出部42は、図6に示すように管軸方向から見て、管路部12の底面12bにおいて、水平方向に幅W2(約60mm)の範囲(所定円弧角の範囲)、および上面12cにおいて、水平方向に幅W1(約120mm)の範囲をそれぞれ除いて、左右の各管壁から内方に向って突出するように形成されている。これら左側の突出部42および右側の突出部42は、左右対称の形状であるので、右側の突出部42を説明して左側の突出部42の説明を省略する。また、複数の右側の突出部42は、それぞれ同一の形状であるので、そのうちの1つを図6を参照して説明し、これ以外の右側の突出部42の説明を省略する。
【0032】
この突出部42は、上部46と下部48とからなっている。上部46の内縁46aは、管軸と水平方向にW1/2(約60mm)の間隔を隔てて形成され、鉛直方向に直線状に延びる形状である。そして、下部48の内縁48aは、この上部46の下端部と連続して形成され、水平方向に対して所定の傾斜角度をなす方向に直線状に延びる形状である。この下部48の上端部は、管軸と水平方向にW1/2(約60mm)の間隔を隔てて形成されており、この下部48の下端部は、管軸と水平方向にW2/2(約30mm)の間隔を隔てて形成されている。また、突出部42の管軸方向の幅は、約25mmであり、管路部12の外径D1は約165mmである。
【0033】
微小突起44は、図6に示すように管軸方向から見て、管路部12の底面12bに、幅W2(約60mm)の範囲(管軸を中心とする所定円弧角の範囲)にわたって多数形成されている。それぞれの微小突起44は同一の形状および大きさであり、球体表面の一部で形成されている。微小突起44は、直径がW3(約8mm)であり、管壁の底面12bからの高さがH5(約2mm)である。これら多数の微小突起44は、図6に示すように、管軸方向に沿って2つずつ形成されている。つまり、図6の手前側に表されている左右の2つの各微小突起44は、左右の各突出部42に接近する位置に形成されている。そして、この2つの微小突起44よりも奥側に表されている2つの微小突起44は、管壁の中央に接近する位置に形成されている。同様に、この2つの微小突起44よりも奥側の左右の各微小突起44(図には現れていない)は、左右の各突出部42に接近する位置に形成されており、同様にして順次各微小突起44が管軸方向に沿って形成されている。これら各微小突起44が形成されている部分の管壁の外面には、微小突起44と対応する形状のくぼみ22が形成されている。図7は、このように形成された減勢管10を右側面から見た図を示している。
【0034】
第2実施例の下水用減勢管40によると、各突出部42の管路部12の内方に向う突出量が図2に示す第1実施例の各突出部20よりも大きいので、第1実施例よりも下水の流下エネルギを多く拡散させて減勢することができる。そして、管路部12の底面12bに多数の微小突起44を設けてあるので、減勢管40内の下水が突出部42に接触しない程度の流量である場合(流量が比較的小さい場合)でも、下水が各微小突起44に衝突するので、この微小突起44によって下水の流下エネルギを拡散させて減勢することができる。したがって、減勢管40を第1実施例よりも急勾配にして敷設することができ、このように敷設した場合でも、流速Vを或る一定速度(たとえば3m/s)以下に低下させることができる。
【0035】
これ以外は、第1実施例と同様に製造および敷設することができるし、同様に作用するので、それらの説明を省略する。
【0036】
次に、第3実施例の下水用減勢管50を図8を参照して説明する。第2実施例と第3実施例とが相違するところは、突出部42および52のそれぞれの下部48および54の形状が相違するところである。つまり、第3実施例のそれぞれの突出部52が備える下部54の内縁は、図8に示すように、管路部12の内方に向って延びる上側の緩傾斜縁54aと、この緩傾斜縁54aと連なって下方に延びる下側の急傾斜縁54bとによって形成されている。図8に示す左右の各突出部52,52の下縁24,24の間隔は、第2実施例と同様にW2(約60mm)である。
【0037】
これ以外は第2実施例と同等であり、同等部分を同一の図面符号で示し、それらの詳細な説明を省略する。
【0038】
第3実施例の下水用減勢管50によると、各突出部52に形成されている下部54は、管路部12の内方に向う突出量が図6に示す第2実施例の各突出部42の下部48よりも大きいので、第2実施例よりも下水の流下エネルギを多く拡散させて減勢することができる。したがって、減勢管50を第2実施例よりも急勾配にして敷設することができ、このように敷設した場合でも、流速Vを或る一定速度(たとえば3m/s)以下に低下させることができる。
【0039】
これ以外は、第2実施例と同様に製造および敷設することができるし、同様に作用するので、それらの説明を省略する。
【0040】
ただし、第1実施例では、図2に示すように、管路部12の底面12bにおいて、突出部20が形成されていない所定円弧角の範囲(θ3+θ4)を約30°としたが、これ以外の角度としてもよい。同様に、第2および第3実施例では、図6等に示すように、管路部12の底面12bにおいて、突出部42,52が形成されていない範囲W2を水平方向に約60mmの横幅としたが、これ以外の寸法としてもよい。
【0041】
そして、第1実施例では、図2に示すように、管路部12の底面12bに微小突起44を設けていないが、第2および第3実施例と同様に、管路部12の底面12bに多数の微小突起44を設けてもよい。そして、第2および第3実施例では、図6および図8に示すように、底面12bに多数の微小突起44を設けたが、この微小突起44を省略してもよい。微小突起44は、減勢管を敷設するときの勾配等を勘案して必要に応じて設けるとよい。
【0042】
また、第1〜第3実施例では、図2等に示すように、管路部12の天井部の内面(上面12c)に突出部20,42,52を形成していていないが、これに代えて、この上面12cに突出部20等を形成してもよい。たとえば、突出部20等を管軸の方向から見たときに、図2に示す円弧角の範囲θ1およびθ2がそれぞれ0°となるように左側および右側の突出部20等を形成してもよい。なお、第1〜第3実施例において、管路部12の上面12cに突出部20等を形成しなかったのは、この減勢管の天井部に管継手を介して取付管を取り付け易くするためであるが、減勢管の用途等に応じて管路部12の上面12cに突出部20等を形成してもよい。
【0043】
さらに、第1〜第3実施例では、突出部20,42,52のピッチL3およびL4を500mmとしたが、所望の減勢効果が得られるようにこれ以外の長さにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの発明の第1実施例に係る下水用減勢管を示す部分切欠右側面図、(B)は図1(A)に示す減勢管の平面図である。
【図2】第1実施例の減勢管の図1(A)におけるII−II拡大断面図である。
【図3】図1に示す第1実施例の減勢管に形成されている突出部の斜視図である。
【図4】図3に示す突出部のA部分の拡大断面図である。
【図5】図1(A)に示す第1実施例の減勢管を敷設した状態を示す断面図である。
【図6】この発明の第2実施例に係る下水用減勢管を示す拡大断面図である。
【図7】図6の第2実施例に係る減勢管を示す部分切欠右側面図である。
【図8】この発明の第3実施例に係る下水用減勢管を示す拡大断面図である。
【図9】従来の下水の流れを減勢するマンホールを用いた下水管路を示す断面図である。
【図10】(A)は従来の減勢工を示す横断面図、(B)は図10(A)の減勢工を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10,40,50 …下水用減勢管
12 …管路部
12b …底面
12c …上面
14 …ゴム輪受口
20,42,52 …突出部
20a,46a,48a …内縁
22 …くぼみ
24 …下縁
30 …上縁
36 …急傾斜地
38 …マンホール
44 …微小突起
46 …上部
48,54 …下部
54a …緩傾斜縁
54b …急傾斜縁

Claims (2)

  1. 底面の所定円弧角の範囲を除いて左右から内方に突出する突出部を形成した、下水用減勢管。
  2. 前記底面の所定円弧角の範囲に微小突起を形成した、請求項1記載の下水用減勢管。
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