JP2004027404A - 防湿封止材及びこれを用いた実装体、防湿封止材の製造方法及び防湿封止材を用いた実装体の製造方法 - Google Patents

防湿封止材及びこれを用いた実装体、防湿封止材の製造方法及び防湿封止材を用いた実装体の製造方法 Download PDF

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小山 直之
Shigehiro Konno
近野 繁宏
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上原 寿茂
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Abstract

【課題】基板と対向基板の接合剤として、従来のシール材と乾燥剤の併合使用に代わって、一つで接着機能と防湿機能を有する防湿封止材及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】防湿部材と接着剤を含んでなる防湿封止材。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶又は有機EL(Electro Luminescence、以下同様)素子の封止に使用する防湿材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示素子は、一般的に科学的に不安定であるために、空気中の水分や酸素との反応によって腐食や酸化を生じ、表示素子における経時的な特性劣化の原因となることが知られている。例えば有機EL素子の場合には、有機EL素子が酸素や水分に触れると、これらの酸素や水分による素子構成材料の酸化が促進されて素子が劣化する。従って、これらの表示素子、特にEL素子の長寿命化を図る上からは、有機EL素子に酸素や水分が出来るだけ侵入しないように、当該素子を封止することが望まれる。
【0003】
従来、この封止機能を有するものとして種々のものが提案されているが、その一つに、ペースト状のシール材13がある。しかし、ペースト状のシール材13を使うと、図15に示すように、ペースト状のものは均一に塗布することが出来ず表面に凸凹が出来てしまい、有機EL素子12が外気に触れてしまうおそれがあったことから、有機EL素子装置においては、電極材料酸化、腐食化を防ぐために、乾燥剤をこのシール材13と併用してきた。又、別の封止機能を有するものとして、透湿性の低い金属材料、特に低融点金属、その中でも特にはんだ、が利用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、近年では、発光強度・輝度の向上を目的に、これまでのボトムエミッション方式からトップエミッション方式に変更されつつある。ボトムエミッション方式の場合には、図15に示すように、酸化バリウムや酸化カルシウムなどの白色粉末の固体である乾燥剤14を、対向基板6のEL素子12に面する側に、固定テープで保持することにより配置する。これに対して、トップエミッション方式では、対向基板6側から光を取り出す構造であるため、従来使用してきた乾燥剤14をこれまで通りに使用することが出来ない。
【0005】
一方、従来のペースト状のシール剤13のみを用いると、図15(a),(b)に示すようにペースト状シール材13の表面のどこかに凸凹が出来て外気の進入を許してしまう。又、接着材に低融点金属、例えば、はんだを利用した場合にあっては、接着当初は基板5とその対向基板6に充分密着し、接着性が良いが、経時的に見ると外部から熱・圧力がかかったときには特に接着性がもろくなり、EL素子12が外気に触れることによりやはり酸化、腐食化を招いてしまうという問題点があった。又、保護基板6の材料としてガラス基板を用いた場合においては、はんだとガラス基板6との良好的な密着性は本来的に期待できない。
【0006】
本発明は、上記した従来の問題を解決するために為されたものである。すなわち、本発明の目的は、基板と対向基板の接合剤として、従来のシール材と乾燥剤の併合使用に代わって、一つで接着機能と防湿機能を有する防湿封止材及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
又、本発明の他の目的は、一つの部材で接着機能と防湿機能を有する防湿封止材を用いて有機EL素子を外気から遮断することによって、耐久性や信頼性の高い実装体を提供することにある。
【0008】
更に、本発明の他の目的は、基板と対向基板の間に、厚みがほぼ一定・均一であって、接着機能と防湿機能を併せ持った防湿封止材であるため、表面に凸凹が出来なく、その結果、基板と対向基板を封止することが効果的に出来る防湿封止材及びその製造方法を提供することにある。
【0009】
又、本発明の他の目的は、基板と対向基板を封止することで、耐久性や信頼性の高いEL素子を含んだ実装体の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下に記載の各事項に関する。
(1) 防湿部材と接着剤を含んでなる防湿封止材。
(2) 前記防湿部材が網状体であり、芯材とその少なくとも一部を被覆する低融点金属層とを備えてなる防湿部材であることを特徴とする(1)に記載の防湿封止材。
(3) 低融点金属層に用いる低融点金属の融点が80〜250℃であることを特徴とする(2)に記載の防湿封止材。
(4) 前記低融点金属層が、はんだであることを特徴とする(2)〜(3)のいずれかに記載の防湿封止材。
(5) 前記低融点金属層が、スズまたはインジウムを含むことを特徴とする(2)〜(3)のいずれかに記載の防湿封止材。
(6) 前記低融点金属層が、鉛、スズ、ビスマス、インジウム、カドミウム、亜鉛、銅、銀から選択された2以上からなる合金であることを特徴とする(2)〜(3)のいずれかに記載の防湿封止材。
(7) 前記低融点金属層が前記芯材を50%以上被覆していることを特徴とする(2)〜(6)のいずれかに記載の防湿封止材。
(8) 前記網状の芯材の繊維径が1μm以上2mm以下であることを特徴とする(2)〜(7)のいずれか記載の防湿封止材。
(9) 前記網状の芯材の繊維系が5μm以上5mm以下であることを特徴とする(2)〜(8)のいずれかに記載の防湿封止材。
(10) 前記網状の芯材が、プラスチック繊維又は金属繊維により形成されたものであることを特徴とする(2)〜(9)のいずれかに記載の防湿封止材。
(11) 前記網状の芯材を被覆する低融点金属層の厚みが1μm以上5mm以下であることを特徴とする(2)〜(10)のいずれかに記載の防湿封止材。
(12) 前記網状の芯材を被覆する低融点金属層の厚みが、芯材の繊維径に対して10%以上500%以下であることを特徴とする(2)〜(10)のいずれかに記載の防湿封止材。
(13) 前記網状の芯材を形成する繊維のうち少なくとも一方向が全て金属繊維であることを特徴とする(2)〜(12)のいずれかに記載の防湿封止材。
(14) 前記接着剤が、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂の少なくとも1種を含有する樹脂組成物であることを特徴とする(1)〜(13)のいずれかに記載の防湿封止材。
(15) 前記接着剤のメルトインデックスが、0.2〜200であることを特徴とする(1)〜(14)のいずれかに記載の防湿封止材。
(16) 前記接着剤の硬化温度が50℃以上200℃以下であることを特徴とする(1)〜(15)のいずれかに記載の防湿封止材。
(17) 前記接着剤が放射線により硬化することを特徴とする(1)〜(16)のいずれかに記載の防湿封止材。
(18) 前記接着剤の厚みが1μm以上10mm以下であることを特徴とする(1)〜(17)のいずれかに記載の防湿封止材。
(19) テープ状に形成してなる(1)〜(18)に記載の防湿封止材。
(20) 幅が50μm以上であることを特徴とする(19)に記載の防湿封止材。
(21) 基板と、該基板に対向する対向基板と、前記基板と前記対向基板との間に配置された(1)〜(20)に記載の防湿封止材とを含むことを特徴とする実装体。
(22) 防湿封止材中の接着剤が前記基板上に設けられた絶縁膜と前記対向基板との双方に接する構造であることを特徴とする(21)に記載の実装体。
(23) 防湿封止材中の防湿部材が前記基板上に設けられた絶縁膜と前記対向基板との双方に接する構造であることを特徴とする(21)に記載の実装体。
(24) 基板、該基板に対向する対向基板及び(1)〜(20)に記載の防湿封止材により構成された空間にEL素子が配設されていることを特徴とする実装体。
(25) 防湿部材を作製する工程と、該防湿部材の少なくとも一部を被覆するように接着剤を設ける工程とを含む防湿封止材の製造方法。
(26) 前記の防湿部材を作製する工程が、電解めっき法、無電解めっき法、あるいは金属の融着法から選ばれた少なくとも一つの方法を利用することにより芯材に低融点金属層を設ける工程を含むことを特徴とする(25)に記載の防湿封止材の製造方法。
(27) 前記防湿部材の少なくとも一部を被覆するように接着剤を設ける工程において、該防湿部材が孔部を有し、少なくとも該孔部内の一部において前記防湿部材が前記接着剤によって被覆される様に接着剤を設けることを特徴とする(25)又は(26)に記載の防湿封止材の製造方法。
(28) 浸漬又はスプレーをすることにより前記接着剤を設けることを特徴とする(25)〜(27)のいずれかに記載の防湿封止材の製造方法。
(29) 防湿部材の少なくとも一部を被覆するように接着剤を設けた後、裁断し、少なくとも裁断部の芯材表面を低融点金属又は低融点金属を含む組成物で被覆する工程を含むことを特徴とする防湿封止材の製造方法。
(30) 基板に有機EL素子を設ける工程と、前記基板上に、防湿封止材を設ける工程と、対向基板を設ける工程とを含むことを特徴とする実装体の製造方法。
(31) 基板に有機EL素子を設ける工程と、前記基板上に防湿部材を設けた後、該防湿部材に接着剤を設ける工程と、対向基板を設ける工程とを含むことを特徴とする実装体の製造方法。
(32) 基板に有機EL素子を設ける工程と、前記基板上に裁断した防湿封止材の裁断部が同一方向となるように折り返して設ける工程と、対向基板を設ける工程とを含むことを特徴とする実装体の製造方法。
(33) 前記対向基板を設ける工程の後、更に、前記基板と前記対向基板に加熱又は加圧により前記EL素子を封止する工程を有することを特徴とする(30)〜(32)のいずれかに記載の実装体の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。以下の図面の記載において、同じ器材、部材を有する要素は同じ参照符号で表す。各図は理解を容易にするため特徴部分を表したイラストであり、実寸図ではない。
【0012】
(実装体および防湿封止材)
図1は、本発明の実施の形態に係る実装体の一例、特にEL素子構造の例を表したものである。該実装体は、基板5と、この基板5に対向する対向基板6と、上記基板5と上記対向基板6との間に介装されたEL素子12、と防湿封止材17、とから構成される。防湿封止材17は、防湿部材4と接着剤(樹脂組成物)3とより構成される。
本発明の防湿封止材の形状の一例としては、金属線等を平面上に交差しないように並べた連条体を防湿部材とし、接着剤と併せてシート状に形成した連条部材や、金属線等を交差させて網状に配して防湿部材とし、接着剤と併せてシート状に形成した網状部材等があげられる。防湿封止材を薄くする場合には、形状の保持(使用時の取扱い性)を考慮すると、網状部材であることが好ましい。防湿封止材17は、図1(a),(b)に示すように、絶縁膜や下部電極等を介して基板5と対向基板6を接着する機能を発揮し、基板5と対向基板6の間に介装されたEL素子12を酸化・腐食から守るべく外気から封止する機能を有する。
【0013】
ここで、防湿部材は、低融点金属のような透湿度の低い部分を少なくとも表面にもつ部材であることが好ましく、防湿封止材を使用するサイズのシートに成型した際に、透湿度の低い部分が湿度が進入するのを遮る方向に連続的に存在するような形状の部材である。防湿部材は実装体とした際に防湿機能に大きく寄与する部材である。防湿部材は透湿性の低い線状物を用いてなる部材であることが好ましく、また、使用時に防湿封止材の形状を保持する程度の強度を有することが好ましい。防湿部材の好ましい形態としては網状体が挙げられる。防湿部材4は芯材1と、この芯材1の外側に設けられた第一の外層(低融点金属層)2とからなるものが好ましい。芯材1は網条体であることが好ましい。
【0014】
芯材1の具体例として、たとえば図2〜6に示すようなプラスチックネット1a、金属ネット1bまたはプラスチック繊維と金属繊維が直交したプラスチック・金属ネット1cなどが挙げられる。又、この芯材1を構成する繊維は、図7(a)、(e)、(f)に示すように必ずしも円状の繊維である必要はなく、図7(b)に示すように芯材1は、三角形上の繊維であっても良く、又、図7(c)、(d)に示すように芯材1は多角形状の繊維であっても良い。
又ネットの平面形状は、図8(a)に示すように四角形が連続したものでも良いし、図8(b)(c)に示すように多角形が連続した構造のものでも良い。更に、図8(d)に示すように、円形と直線を組合せた幾何学形状が連続した形状であっても良い。
【0015】
プラスチックネット1aとしては、温度が50℃以上、又は圧力が0.01GPa以上で変形するプラスチック製のネットが好ましい。図2(a)に示すように、織機で編み上げられたメッシュ状のものでも良いし、図5(a)に示すような直交する繊維が同一平面上にあるものでも良い。その圧縮弾性率が室温で、0.3GPa以上20GPa以下のものが使用可能である。圧縮弾性率が0.3Gpaより小さくても加圧時の変形量が大き過ぎて加湿時の防湿性に悪影響を及ぼす可能性がある。又圧縮弾性率が20GPaより大きいと加圧時の変形量が小さいため、防湿性が低下する傾向がある。圧縮弾性率は0.5GPa以上10GPa以下が好ましく、1.0GPa以上7.0GPa以下が最も好ましい。又プラスチックネット1aの繊維径は、1μm以上2mm以下のものが使用可能である。繊維径が1μmより小さいとネットの強度が不足し、取り扱い性の点で不利になる。又繊維径が2mmより大きいと低融点金属層(第一の外層)2との間隙が大きくなり過ぎ、防湿性が低下しやすい。プラスチックネット1aの繊維径は5μm以上1mm以下が好ましく、10μm以上0.5mm以下が最も好ましい。又プラスチックネット1aのピッチとしては、5μm以上5mm以下のものが使用可能である。ピッチが5μmより小さいと接着剤(第二の外層)3が流動すべき空間が小さいため、基板又は対向基板と第一の外層との界面に樹脂が残留しやすく防湿性が低下する可能性がある。又ピッチが5mmより大きいと、裁断後の強度が不足し取り扱いが困難になりやすい。このようなプラスチックネット1aの具体例としては、ポリエチレン、6ナイロン、ポリビニルアルコール、アラミド繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリプロピレン、PAN、ポリ塩化ビニルなどがあげられる。
【0016】
金属ネット1bとしては、図3(a)に示すように、織機で編み上げられたメッシュ状のものでも良いし、図6(a)に示すような直交する繊維が同一平面上にあるものでも良い。金属ネット1bの繊維径は、1μm以上2mm以下のものが使用可能である。繊維径が1μmより小さいとネットの強度が不足し、取り扱い性の点で不利になる。又繊維径が2mmより大きいと第一の外層(低融点金属層)2との間隙が大きくなり過ぎ、防湿性が低下する。金属ネット1bの繊維径は5μm以上1mm以下が好ましく、10μm以上0.5mm以下が最も好ましい。又金属ネット1bのピッチとしては、5μm以上5mm以下のものが使用可能である。ピッチが5μmより小さいと接着剤(第二の外層)3が流動すべき空間が小さいため、基板又は対向基板と第一の外層との界面に樹脂が残留しやすく防湿性が低下しやすい。又ピッチが5mmより大きいと、裁断後の強度が不足し取り扱い性の点で不利になる。このような金属ネット1bの具体例としては、銅、ステンレス、鉄、アルミ、ニッケルなどがあげられる。又例えば、コバルト合金,鉄合金,ニッケル合金やスチール繊維、アルミ合金繊維、チタン合金繊維などの金属繊維の他に金属繊維以外のボロン繊維、アルミナ繊維、SiC繊維、ガラス繊維、炭素繊維、ケブラー繊維、PBT繊維、等と複合化しても良い。
【0017】
プラスチック・金属ネット1cとしては、図6aに示すように、少なくとも一方向の繊維は金属繊維であるように、織機で編み上げられたメッシュ状のものが用いられる。プラスチック・金属ネット1cの繊維径は、1μm以上2mm以下のものが使用可能である。繊維径が1μmより小さいとネットの強度が不足し、取り扱い性の点で不利になる。又繊維径が2mmより大きいと低融点金属層(第一の外層)2との間隙が大きくなり過ぎ、防湿性が低下する。プラスチック・金属繊維の繊維径は5μm以上1mm以下が好ましく、10μm以上0.5mm以下が最も好ましい。又、プラスチック繊維と金属繊維の繊維径が異なっていても良い。又繊維のピッチとしては、5μm以上5mm以下のものが使用可能である。ピッチが5μmより小さいと接着剤(第二の外層)3が流動すべき空間が小さいため、基板又は対向基板と第一の外層との界面に樹脂が残留しやすく防湿性が低下しやすい。又ピッチが5mmより大きいと、裁断後の強度が不足し取り扱い性の点で不利になる。このようなプラスチック・金属ネット1cのプラスチック繊維の具体例としては、ポリエチレン、6ナイロン、ポリビニルアルコール、アラミド繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリプロピレン、PAN、ポリ塩化ビニル、更に金属繊維の具体例としては銅、ステンレス、鉄、アルミ、ニッケルなどがあげられる。又例えば、コバルト合金,鉄合金,ニッケル合金やスチール繊維、アルミ合金繊維、チタン合金繊維などの金属繊維の他に金属繊維以外のボロン繊維、アルミナ繊維、SiC繊維、ガラス繊維、炭素繊維、ケブラー繊維、PBT繊維、等と複合化しても良い。
【0018】
低融点金属層(第一の外層)2は、導電性低融点金属からなる。この低融点金属は、融点が80〜250℃の範囲内のあらゆる金属が適用可能である。融点が80℃よりも低いと高温時に防湿信頼性が低下しやすく、250℃以上だと、溶融接着時に高温を必要とし素子に高温による悪影響が生じる可能性がある。融点は100℃以上220℃以下が更に好ましく、120℃以上200℃以下が最も好ましい。プラスチックネットを被覆する場合、この低融点金属層の厚みは1μm〜5mmの範囲で使用できる。この値が1μmより小さくても5mmより大きくても防湿信頼性が低下するおそれがある。低融点金属層の厚みは3μm以上1mm以下が好ましく、5μm以上0.5mm以下が最も好ましい。一方、金属ネット及びプラスチック金属ネットを被覆する場合、芯材の変形量が少ないため、より厚い低融点金属層を被覆することが好ましい。この低融点金属層の厚みは、前記ネットの繊維径に対して10%以上500%の範囲で使用できる。この値が10%より小さくても500%より大きくても防湿信頼性が低下する可能性がある。低融点金属層の厚みは繊維径に対して20%以上200%以下が好ましく、50%以上100%以下が最も好ましい。このような低融点金属としては各種の共晶合金あるいは非共晶低融点合金あるいは単独金属が使用できる。高融点金属としては融点が250℃以上であっても、Sb(630℃)、Bi(271℃)、Pb(327℃)、Zn(420℃)、等の合金や酸化物は、単体のときより融点が低下する。例えばPb88.9%/Sn11.1%(融点250℃)、以下同様な表現で示すと、Pb82.6/Cd17.4(248℃)Pb85/Au15(215℃)、Tl93.7/Na6.3(238℃)、Tl92/As8(220℃)、Tl99.4/L:0.6(211℃)、Tl82.9/Cd17.1(203℃)、Tl97/Mg3(203℃)、Tl80/Sb20(195℃)、Tl52.5/Bi47.5(188℃)、Tl96.5/K3.5(173℃)、Tl73/Au27(131℃)、Bi97/Na3(218℃)、Bi76.5/23.5Tl(198℃)、Bi60/Cd40(144℃)、Bi57/Sn43(139℃)、Bi56.5/Pb43.5(125℃)、Sn(232℃)、Sn67.7/Cd32.3(177℃)、Sn56.5/Tl43.5(170℃)、In97.2/Zn2.8(144℃)、In74/Cd26(123℃)、Bi57/Pb11/Sn42(135℃)、Bi56/Sn40/Zn4(130℃)、Bi53.9/Sn25.9/Cd20.2(103℃)、Sn48/In52(117℃)In(157℃)、Ag5/Pb15/In80(149℃)、Pb38/Sn62(183℃)、Pb47/Sn50/Sb3(186℃)、Pb50/In50(180℃)、Pb50/Sn50(183℃)、Pb10/Sn90(183℃) Au3.5/Pb96.5(221℃)、Pb5/Sn95(183℃)、Ag10/In90(204℃)、Pb60/Sn40(183℃)、Sn95/Sb5(232℃)、等がある。これらの導電性の低融点金属からなる第一の外層(低融点金属層)2は、芯材1となるプラスチックネット1a、金属ネット1b、プラスチック金属ネット1cの外側の一部又は全面に被覆率が50%以上になるように形成される。被覆率は大きいほど防湿特性が向上し好ましいため、90%以上が更に適している。
【0019】
接着剤(第二の外層)3は、樹脂組成物であることが好ましく、この樹脂組成物は、軟化温度が30℃以上200℃以下のいかなるものでも使うことが出来る。軟化温度が30℃以下だと通常の取り扱い雰囲気で粘着性が発現するため、取り扱いが困難となる。又樹脂として熱可塑性樹脂を主成分とした場合、高温時の接着性が低下する傾向がある。一方軟化温度が200℃以上になると、加熱融着時の熱により素子が劣化することがある。かかる観点から、樹脂組成物の軟化温度は50℃以上180℃以下が更に好ましく、70℃以上150℃以下が最も好ましい。一方、樹脂組成物は基板5及び対向基板6に接着する際、加熱又は加圧より速やかに流動して低融点金属層(第一の外層)2が露出させるものが好ましい。そのため樹脂の流動性を示す、MI(メルトインデックス:Melt Index)としては0.2〜200の範囲にあるものが好ましい。MIが0.2より小さいと流動性が低いため、防湿性が低下しやすい。又MIが200より大きくなると、流動性が高過く、図2b、図5bに示す低融点金属被覆プラスチックネット、図3b、図6bに示す低融点金属被覆金属ネット、図4bに示すプラスチック・金属ネットの密着が難しくなる。MIは1.0〜150の範囲が更に好ましく、2.0〜100の範囲が最も好ましい。樹脂組成物として熱硬化性樹脂を使用する場合、硬化温度が50℃以上200℃以下であれば良い。硬化温度が50℃より低いと保存安定性の面で不利になりやすい。又硬化温度が低い組成物では耐熱性も低下する傾向にあり、高温時の接着性が不十分となる可能性がある。一方硬化温度が200℃より高くなると、硬化時の加熱により、素子の熱劣化を招く可能性がある。
【0020】
又、接着剤(第二の外層)3は基盤5及び対向基板6に接着する際、その内側に設けられた低融点金属層(第一の外層)2を露出させる必要がある。しかし、温度・圧力が適当でない場合に接着剤(第二の外層)3(樹脂組成物)が左右に充分流動せず、芯材1と基板5又は対向基板6の間に残ってしまう可能性がある。この問題を回避すべく、図7(f)に示すように、接着剤(第二の外層)3について基板5及び対抗基板6に近い外面を薄く又は設けないことも出来る。図7(f)に示すように、接着剤(第二の外層)3は、低融点金属層(第一の外層)2と接着剤(第二の外層)3の面に深さD3を有していることが好ましい。図10及び図1(b)に示すように、防湿封止材17は、基板5と対向基板6に介装された後にD5及び/又はD6の方向から圧力及び熱を加えられ、その結果、防湿封止材17は全体として左右方向に変形する。この深さD3は、この芯材1の変形があった場合に、ちょうど、接着剤(第二の外層)2が、低融点金属層(第一の外層)2と基板5及び対抗基板6の間に残らず、且つ、基板5及び対抗基板6に接して接着機能及び封止機能を有する程度の深さである必要がある。
【0021】
本発明で放射線硬化方式を使う場合、α線、β線、γ線、中性子線、X線や加速電子線、紫外線などの活性エネルギー線を使うことが出来る。その被照射線量は電子線の場合通常0.1〜100Mradの範囲で使用されるが、1〜20Mradが望ましい。紫外線の場合は0.01〜10J/cm2で0.1〜6J/cm2が特に好適である。放射線により硬化する樹脂としては、分子内に不飽和2重結合を有するプレポリマーが好適で、ポリオキシアルキレン型ポリマーに(メタ)アクリル酸とのエステル交換反応や(メタ)アクリルイソ シアネートとの反応により得られるポリマー、ポリオキシアルキレングリコール酸とグリシジル(メタ)アクリレートとの反応により得られるポリマー、ポリオキシアルキレングリコールとエピクロルヒドリンとの反応により得られるポリマーが使われる。例えばポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールの(メタ)アクリル酸付加物、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールの(メタ)アクリルイソシアネート付加物、ポリエチレングリコール酸やポリプロピレングリコール酸のグリシジル(メタ)アクリレート付加物、ポリエチレングリコールモノグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物があげられる。分子内に導入する基としてはアクリロイル基とメタクリロイル基の反応性が良く、良好な結果が得られる。
【0022】
このような接着剤(第二の外層)3としての樹脂組成物の具体例としては、熱硬化性又は放射線硬化性樹脂を含有することが好ましく、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂の少なくとも1種又は2種以上を含有することが好ましい。たとえば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ポリアルコール・ポリグリコール型エポキシ樹脂、ポリオレフィン型エポキシ樹脂、脂環式やハロゲン化ビスフェノールなどのエポキシ樹脂を使用することが出来る。又上記の樹脂以外では天然ゴム、ポリイソプレン、ポリ−1、2−ブタジェン、ポリイソブテン、ポリブテン、ポリ−2−ヘプチル−1、3−ブタジェン、ポリ−2−t−ブチル−1、3−ブタジェン、ポリ−1、3−ブタジェンなどの(ジ)エン類、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルヘキシルエーテル、ポリビニルブチルエーテルなどのポリエーテル類、ポリビニルアセテート 、ポリビニルプロピオネートなどのポリエステル類、ポリウレタン、エチルセルロース、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル、ポリスルホン、ポリスルフィド、フェノキシ樹脂などをあげることが出来る。その他にもエチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体変性物、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸塩共重合体、アクリル酸エステル系ゴム、ポリイソブチレン、アタクチックポリプロピレン、ポリビニルブチラール、アクリロニトリル−ブタジェン共重合体、スチレン−ブタジェンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、エチレンセルロース、ポリアミド、シリコン系ゴム、ポリクロロプレン等の合成ゴム類、ポリビニルエーテルなどが適用可能であり、単独あるいは2種以上併用して用いられる。アクリル樹脂としては以下に示すものがあげられる。ポリエチルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリ−2−エチルヘキシルアクリレート、ポリ−t−ブチルアクリレート、ポリ−3−エトキシプロピルアクリレート、ポリオキシカルボニルテトラメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリイソプロピルメタクリレート、ポリドデシルメタクリレート、ポリテトラデシルメタクリレート、ポリ−n−プロピルメタクリレート、ポリ−3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリ−2−ニトロ−2−メチルプロピルメタクリレート、ポリ−1,1−ジエチルプロピルメタクリレート、ポリメチルメタクリレートなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル、又はこれらの共重合体を使用することが出来る。又、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリエステルアクリレートなども使用できる。特にウレタンアクリレート、エポキシアクリレートは被着体への密着性の点で優れており、エポキシアクリレートとしては、1、6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、アリルアルコールジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル等の(メタ)アクリル酸付加物があげられる。エポキシアクリレートなどのように分子内に水酸基を有するポリマーは支持体への密着性向上に有効である。これらは、汎用溶剤に溶解させるか、又は無溶剤のまま金属分散剤などとともに攪拌・混合して使用することが出来る。
【0023】
これらのポリマーは必要に応じて、2種以上共重合しても良いし、2種類以上をブレンドして使用することも可能である。これらは、通常、汎用溶剤に溶解させるか、又は無溶剤のまま金属分散剤などとともに攪拌・混合して使用することが出来る。
【0024】
本発明で使用するこれらの樹脂組成物には必要に応じて、分散剤の他に、チクソトロピー性付与剤、消泡剤、レベリング剤、希釈剤、可塑化剤、酸化防止剤、金属不活性化剤、カップリング剤や充填剤などの添加剤を配合しても良い。又接着力を向上させるための粘着付与剤としては、ジシクロペンタジェン樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、キシレン樹脂、テルペン−フェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂等があり、これらを必要に応じて、単独あるいは2種以上併用して用いる。粘着性調整剤としては例えばジオクチルフタレートをはじめとする各種可塑剤類等が代表的である。
【0025】
一方、熱硬化性樹脂を利用する場合の硬化剤としては、トリエチレンテトラミン、キシレンジアミン、ジアミノジフェニルメタンなどのアミン類、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水ドデシルコハク酸、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸などの酸無水物、ジアミノジフェニルスルホン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ポリアミド樹脂、ジシアンジアミド、アルキル置換イミダゾールなどを使うことが出来る。これらは単独で用いても良いし、2種以上混合して用いても良い。又、使用しなくても良い。これらの硬化剤(架橋剤)の添加量は上記ポリマー100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは1〜30重量部の範囲で選択するのが良い。この量が0.1重量部未満であると硬化が不十分となり、50重量部を超えると過剰架橋となり、接着性に悪影響を与える場合がある。ここで、本発明にいう「重量部」とは、溶媒や添加剤などの配合剤の重量を、樹脂100部に対する部数で示すときに用いる表記法のことである。
【0026】
これらの樹脂組成物を成形する際に使用する溶剤としては、アセトン、ジエチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセタート、エチルセロソルブアセタート等のセロソルブ系溶剤、乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル等のエステル系溶剤、メタノール、エタノール、プロパノール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル等のアルコール系溶剤などを必要に応じて、単独又は2種類以上組み合わせて用いることが出来る。これらの溶剤は用いても良いし用いなくても良い。
【0027】
上述した低融点金属が被覆されたプラスチックネット・金属ネットの外側に第二の外層(接着剤)3(樹脂組成物の層)を形成する際、上記したような有機溶剤で適宜組成物の粘度を調節しながら、公知のディップ法のような表面コート技術を用いて、所望の厚さの接着剤を形成することが出来る。その厚みは1μm以上10mm以下であることが望ましい。1μm未満は厚さの制御が困難なであり、また、接着力が低い傾向がある。又厚みが10mm以上では平滑な接着面が得られにくく、やはり接着性が得られない可能性がある。接着剤の厚みは3μm以上5mm以下が更に好ましく、5μm以上1mm以下が最も好ましい。
【0028】
上述された低融点金属及び接着剤(樹脂組成物)が被覆された芯材により構成された防湿封止材は、所望の幅に裁断してテープ状に成形することができる。裁断された防湿封止材の幅は50μm以上が好ましい。幅が狭すぎると接着力が低下する。防湿封止材の幅は接着力や防湿性の観点では100μm以上が更に好ましく、200μm以上が最も好ましい。また、芯材としてプラスチックネットを用いる場合、裁断後の断面を低融点金属で被覆することで防湿信頼性が向上する。断面を低融点金属で被覆する方法として、加熱して低融点金属層を溶融流動する方法、またははんだペースト等の低融点金属組成物を塗布する方法などがある。
【0029】
基板5及び対向基板6は通常、発光層からの発光に対して高い透過性を与える電気絶縁性物質からなっているもの(以下、「透光性機材」という。)又は電気絶縁性の非透光性機材を用いる。図1(a),(b),図11(b),(c),(d),(e),等に示すように対向基板6側を光取り出し面とするトップエミッション方式では、透光性基板を用い、基板5には、透光性基板、非透光性機材のいずれを用いても良い。尚、基板5側から光を取り出すボトムエミッション方式の場合には、基板5には透過性基板を用い、対向基板6には透過性基板、非透過性基板のいずれを用いても良い。透過性基板、非透過性基板は、これらのいずれを使用する場合でも、その外表面に防湿封止材17を用いて封止する際にかかる圧力、熱に対しての耐圧性、耐熱性を有している必要がある。
【0030】
EL素子12は、すでに知られているいずれのEL素子を用いても良いが、EL層の層構成の具体例としては、当該基板側から順に下記(1)〜(4)があげられる。
【0031】
(1)下部電極、発光層、上部電極(透明電極)、
(2)下部電極、電子輸送層、発光層、上部電極(透明電極)、
(3)下部電極、発光層、正孔輸送層、上部電極(透明電極)、
(4)下部電極、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、上部電極(透明電極)、
尚、この構成は、図1(a),(b),図11(b),(c),(d),(e),等に示すように、上部電極11側から光を取り出す場合のトップエミッション方式を示したものであり、基板5側から光を取り出すボトムエミッション方式の場合には、基板5上の積層順を上記の逆となり、その場合は下部電極7に透明電極が用いられる。
【0032】
図1(a)に示すように、下部電極7が配置された基板5と、この基板5に対向する対向基板6の間に介装されたEL素子12及びこのEL素子12を囲繞する形で配置された防湿封止材17からなる本発明にかかる実装体は、圧力・熱が加えられることで、EL素子12を封止する。その結果、防湿封止材17を構成する芯材1と第一の外層(低融点金属層)2は、図1(b)に示すように変形する。又、第二の外層(接着剤)3は、加熱又は加圧より速やかに図13で示すようにD7,8,9,10の方向に流動して第一の外層(低融点金属層)2を露出させて下部電極7及び対向基板6に接する。
【0033】
尚、電極の腐食防止のため、及び、接着及び封止材として機能する防湿封止材17は導電性であることから下部電極のショート防止のため、図1(a)、(b)に示すように、防湿封止材17の下で下部電極7の上に絶縁膜15を設ける。この絶縁膜15は、窒化ケイ素(SiN)、酸化ケイ素(SiO2)またはSiNOなどを蒸着やスパッタなどの方法により形成する。絶縁膜15の厚さは10nm〜10μmの範囲で形成することが可能であるが、100nm〜1μmが最も適している。
【0034】
(実装体の製造方法)
次に、本発明の実施の形態に係る実装体の製造方法を図2〜図14に基づいて説明する。
【0035】
(イ) まず、図2(a),図3(a)、図4(a)、図5(a)、図6(a)に示すように、変形可能な芯材1となるプラスチックネット1a、金属ネット1b、プラスチック・金属ネット1cを準備する。そして図2(b),図3(b),図4(b)、図5(b)、図6(b)に示すように、これら芯材1の外側に第一の外層(低融点金属層)2を設ける。芯材1となるプラスチックネット1a、金属ネット1b又は、プラスチック・金属ネット1c上にかかる第一の外層(低融点金属層)2を形成する方法としては、公知のいかなる方法を使っても良いが、めっき法を使うことにより、効果的に形成することが出来る。例えば芯材1がプラスチックネット1aの場合には、このプラスチックネット1aからなる芯材にシーダ処理を施した後、無電解銅や無電解ニッケルめっきを施し、しかる後に電解めっきによって第一の外層(低融点金属層)2の被覆が出来る。又、芯材1が金属ネット1bの場合には、この金属ネット1bに直接、無電解銅や無電解ニッケルめっきを施し、しかる後に電解めっきによって第一の外層(低融点金属層)2の被覆が出来る。あるいは、融解した上記の低融点金属を直接プラスチックネット1a、金属ネット1b、プラスチック・金属ネット1c上に融着する融着法を利用することも可能である。その際プラスチックネット1a、金属ネット1b、プラスチック・金属ネット1c上の外側をコロナ処理、プラズマ処理、易接着コートなどの表面処理を施しておくと第一の外層(低融点金属層)2との密着性が向上して好ましい。
【0036】
(ロ) 次に、図2(c),図3(c)、図4(c)、図5(c)図6(c)に示すように、上記第一の外層(低融点金属層)2の外側に樹脂からなる第二の外層(接着剤)3を設ける。第二の外層(接着剤)3は、芯材1及びその外側を被覆した第一の外層(低融点金属層)2を、第二の外層(接着剤)3の材料となる融解した樹脂の中に浸漬させるか、又はスプレーによりふきつけることにより被覆を作成する。樹脂をスプレー法によって被覆させる場合、スプレーガンと樹脂加圧タンクより構成されるスプレーシステムを使うことが出来る。スプレーガンとしては、重力式や吸上げ式、あるいは圧送式などのものが使え、そのノズル口径は1.0〜8.0mmφが適当である。又そのときの空気使用量は、樹脂の粘度にもよるが、50〜600l/minで使用可能である。又空気を使わない、いわゆるエアレス方式では、コールドスプレー、ホットスプレー、2液スプレー、静電エアレススプレー、ハイドロエアスプレーなどを利用することが出来る。
【0037】
(ハ)尚、予め、プラスチック繊維、金属繊維に第一の外層(低融点金属層)及び第二の外層(接着剤)を形成後、ネット状に加工しても良い。ネット状に加工する方法としては、公知のいかなる方法を使っても良いが、織機を使うことにより、効果的に形成することが出来る。
【0038】
(ニ) 又、尚、図7(e),(f)に示すような断面構造を有する防湿封止材17を形成するには、第一の外層(低融点金属層)2の外側に第二の外層(接着剤)3形成する際、樹脂組成物の表面張力を利用してネットの空隙部に接着剤を設ける。さらに図7(f)のような断面構造を達成するには、その第二の外層(接着剤)3の一部を削ることにより形成する。
【0039】
(ホ)低融点金属層及び接着剤が形成された防湿封止材は、スリット等を用いて所望の幅に裁断できる。
【0040】
(ヘ) 図11(a)に示すように、基板5に導体層として機能する下部電極7を設け、その上に、図11(b)に示すように、EL素子12を配置し、更に、EL素子12が配置されていない領域に絶縁膜15を設ける。この絶縁膜15は、窒化ケイ素(SiN)、酸化ケイ素(SiO2)またはSiNOなどを蒸着やスパッタなどの方法により形成する。
【0041】
(ト) 次に、図11(c)に示すように、絶縁膜15が敷設された基板5上に、防湿封止材17がEL素子12を囲繞するように配置する。防湿封止材17は、EL素子12を封止するように配置されれば、どのように配置されていても良い。例えば、図9(b)、(d)に示すように4本の防湿封止材17a,17b,17c,17dを基板5の4辺に沿ってそれぞれ配置することが出来る。又、図9(c),(d)に示すように、一本の防湿封止材17aを、基板5の各辺に沿って周回して配置し、防湿封止材17aの両端を図8(c)に示すように一点でクロスさせても良いし、図9(d)のように防湿封止材17aの両端側一部を密着させても良い。尚、防湿封止材の繊維方向は、いずれか一方の繊維が基板側面と平行である必要はなく、図7(f)のように、斜め方向であっても良い。図7(g)のように芯材として、プラスチック・金属ネットを用いる場合、プラスチック繊維が基板側面に対して平行に、金属繊維が垂直になるように防湿封止材を配置すると、プラスチック繊維端部から水蒸気が浸入するのを防止するため防湿性が向上する。芯材にプラスチック繊維を用いる場合、図10(a)のように、短軸方向に対して2つ折にすると、プラスチック繊維端部から水蒸気が浸入するのを防ぐため、さらに防湿性が向上する。また、図10(b)のように、配置された防湿封止材の外側に、ディスペンサ等を用いてはんだペーストを配置すると更に防湿性を向上することができる。ここで、防湿封止材17は2重、3重・・・に囲繞しても良い。つづいて、図11(d)に示すように、対向基板6を配置する。
【0042】
(チ) その後、図11(e)に示すように、D5又はD6の方向に加圧、又は加熱する。その際、防湿封止材17を構成する芯材1及び第一の外層(低融点金属層)2は、図11に示すように変形する。一方、防湿封止材17を構成する第二の外層(接着剤)3は、加熱又は加圧により速やかにD7,8,9,10の方向に流動する。さらに、図12に示すように、第二の外層(接着剤)3は流動することによって防湿封止材の空隙を充填し、絶縁膜15及び対向基板を接着する。その結果、第一の外層(低融点金属層)2は、露出して絶縁膜15及び対向基板6に接する。この際、変形した芯材1は、元の形に戻ろうというD1及びD2の方向の力が働き、それがスプリング効果を生じさせる。尚、図9(b)、(c)のように防湿封止材17の一部又は複数箇所をクロスさせる場合には、図14(a)に示すように防湿封止材が重なる部分が、クロスしていない防湿封止材と比較した場合に、隆起することになる。この場合には、クロスしていない部分の防湿封止材と同じ一定の高さhになるように、図14(b)に示すようにクロスしている部分にだけ他の部分よりも高い圧力をかける。変形量の少ない金属ネット、プラスチック・金属ネットを用いた場合、より多くの低融点金属層を被覆することで、クロスしている部分の隆起を他の部分と同じ一定の高さhにすることができる。
【0043】
【実施例】
以下、図16〜22を用いて、実施例及び比較例を説明する。ただし本実施例は、発明を限定するものではない。尚、図16〜21に示す実施例及び図22に示す比較例は、下記の測定方法及び評価方法による実験によって得られたものである。
【0044】
(1)プラスチック繊維の圧縮弾性率
JIS K−7161に基づいてプラスチック繊維の圧縮弾性率を測定した。
【0045】
各プラスチック繊維を融点以上で加熱・加圧してフィルム化し、ダンベルで所定形状に打ち抜いた後、(株)オリエンテック製、テンシロン/UTM−4−100を使って測定した。
【0046】
(2)プラスチックネット、金属ネット、プラスチック・金属ネットの平均繊維径及びピッチ注形用エポキシ樹脂(エピコート828/トリエチレンテトラミン=10/1)中で低融点金属被覆プラスチックネット、金属ネットなどを硬化させた後、繊維の部分が露出するまで注形樹脂の表面を研磨し、走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製、S−4700)で観察した。画像処理によって繊維径及びピッチを算出し、10点の平均値をそれぞれの平均繊維径及びピッチとした。
【0047】
(3)低融点金属の融点
ホットプレート上にサンプルを乗せ、5℃/分で加熱しながら光学顕微鏡(オリンパス社製、BH−2)で、倍率100倍で観察した。固体金属が100%液状化したときの温度を融点とした。
【0048】
(4)金属層の厚さ
平均粒径を測定したときと同様、注形用エポキシ樹脂中で低融点金属被覆プラスチックネット、金属ネットなどを硬化させた後、繊維部分が露出するまで注形樹脂の表面を研磨し、走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製、S−4700)で観察した。画像処理によって金属層の厚さを算出し、10点の平均値をとった。
【0049】
(5)プラスチックネット、金属ネット、プラスチック・金属ネットの被覆率
平均繊維径を測定したときと同様、注形用エポキシ樹脂中で低融点金属被覆プラスチックネット、金属ネットなどを硬化させた後、繊維部分が露出するまで注形樹脂の表面を研磨し、走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製、S−4700)で観察した。画像処理により、低融点金属によるネットの被覆率を算出し、10点の平均値をとった。
【0050】
(6)軟化温度
JIS K−7206に基づいて低融点金属被覆プラスチックネット(及び金属ネット)の含有樹脂組成物のビカット軟化温度を測定した。
【0051】
(7)MI
JIS K−7210に基づいて低融点金属被覆プラスチックネット(及び金属ネット)含有樹脂組成物のMIを測定した。手動切り取り法、測定温度125℃、試験荷重3.2Nで測定した。
【0052】
(8)硬化温度
示差熱走査熱量計(パーキン・エルマー社製、DSC−2)を使って、5℃/分の昇温速度で、発熱ピークの温度を硬化温度とした。
【0053】
(9)塗布厚
(株)ピーコック社製、厚みゲージPDS−2を使い、5点の平均値をとった。
【0054】
(10)透湿度
JIS K−7129(感湿センサ法)に準拠して、0.7mm厚のソーダガラス2枚の間に、低融点金属被覆プラスチックネット(及び金属ネット、プラスチック・ネット)含有樹脂組成物を封止し、サンプルの透湿度を測定した。室温、24hの間に高湿側から低湿側に移動した水蒸気の量を感湿センサで定量することによって算出した。
【0055】
(11)接着力
0.7mm厚のソーダガラス2枚の間に、低融点金属被覆プラスチックネット(及び金属ネット)含有樹脂組成物を実施例条件で挟み込み、所定の処理を施した後、レオメータ(不動工業(株)製、NRM−3002D−H)を使い、剥離速度50mm/分で、せん断の接着強度を測定した。
【0056】
実施例1として、まず、図16に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、ポリスチレンペレットSD120(旭化成工業(株)製、弾性率1.8GPa)を融点以上に加熱溶融した後、徐冷してゲル状の球晶を得た。集積物を圧縮成形して得られた厚さ5mmのシートを直径1mmのダイを通して超延伸し、平均繊維径0.1mm、長さ1mのポリスチレン製のプラスチック繊維を得た。さらにピッチが0.5mmになるよう織機でワイヤを編み、1m角のポリスチレンネットを得た。得られたポリスチレンネット上に、塩化パラジウムによるシーダ処理を施した後、無電解ニッケルめっき液中で、ニッケル層を0.2μm析出させた。その後、常法により、In/Cd=74/26の共晶はんだのめっき浴中で、はんだ被覆厚さが0.1mmになるまで電解めっきを施した。このようにして得られた、はんだ被覆ポリスチレンネットを、80℃に加熱溶融したエポキシ樹脂組成物((株)アルファ技研製、アルテコ3500、変性エポキシ樹脂/変性ポリアミン=100/50)中に浸漬し、樹脂厚が10μmになるまでネット上に溶着させた。さらにスリットを用いてネットを5mm幅に裁断してテープ状の成形物を得た。得られた成形物を、25mm×100mmのソーダガラスの周辺に貼り付け、80℃・1Mpaで10分間加熱加圧した後、もう1枚のガラスが向かい合わせになるようにして貼り合わせ、100℃・3Mpaで60分間加熱加圧して接着力測定用のサンプルとした。一方成形物を、100mm×100mmのソーダガラス上の4辺に貼り付けた。その後80℃・1Mpaで10分間加熱加圧した後、もう1枚のソーダガラスを貼り合わせ、100℃・3Mpaで60分間加熱加圧して透湿度測定用のサンプルとした。そして図16に示す条件のもと、特性試験を行い、図16に示す結果を得た。一方、実施例31として、図19に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例1で使用したポリスチレンネットの繊維径を4mm、ピッチを10mmのものを使用した以外は、すべて実施例1と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図19に示す条件のもと、特性試験を行い、図19に示す結果を得た。この実施例31を実施例1と対比すると、実施例31では透湿度が高くなってしまい、プラスチックネットの繊維径・ピッチの組み合わせとしては0.1mm・0.5mmの方4mm・10mmより適していることが分かる。
【0057】
実施例2として、図16に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例1で使用したポリスチレンペレットの代わりに、ポリエチレン(製鉄化学(株)製、フロービーズCL12007、平均粒径1.0mm)を使い、実施例1と同様に、超延伸法により、平均繊維径0.2mm、長さ1mのポリエチレン製のプラスチックネットを得た。さらに、ピッチが0.8mmになるよう織機で繊維を編成し、1m角のポリエチレンネットを得た。得られたネット上に、塩化パラジウムによるシーダ処理を施した後、無電解ニッケルめっき液中で、ニッケル層を0.2μm析出させた。その後、常法により、Pb/Sn=5/95(融点183℃)の共晶はんだのめっき浴中で、はんだ被覆厚さが0.2mmになるまで電解めっきを施した。このようにして得られた、はんだ被覆ポリエチレンネットを、70℃に加熱溶融したアクリル樹脂(日立化成工業(株)製、防湿絶縁材料TF−3348−15F2G)中に浸漬し、樹脂厚が25μmになるまでネット上に溶着させた。硬化は実施例1と同様の加熱・加圧に加えて、UV1.0J/cmで行い、以下実施例1と同様にして、接着力測定用のサンプルと透湿度測定用のサンプルを作製した。そして図16に示す条件のもと、特性試験を行い、図16に示す結果を得た。一方、実施例32として、図17に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例2で使用したポリエチレンネットのピッチを4mmのものを使用した以外は、すべて実施例2と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図19に示す条件のもと、特性試験を行い、図19に示す結果を得た。この実施例32を実施例2と対比すると、実施例32では透湿度が高くなってしまい、ネットのピッチとしては0.8mmの方が4mmより適していることが分かる。
【0058】
実施例3として、図16に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例1で使用したポリスチレンペレットの代わりに、PMMAペレット(三菱レーヨン(株)製、アクリルペレットIRD−50、平均粒径5.0mm)を、又低融点金属として、In/Cdの代わりに共晶はんだTI/Na=93.7/6.3(融点238℃)を、更に樹脂組成物として、エポキシ樹脂に代えてフェノール樹脂(住友ベークライト(株)製フェノール樹脂PM−8200)を使用した。ただし共晶はんだは金属の融着により、ネット上に被覆し、厚が50μmになるように調節した。その他は実施例1と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図16に示す条件のもと、特性試験を行い、図16に示す結果を得た。一方、実施例33として、図19に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例3で使用した低融点金属として、Pbが100%のものを使用した以外は、すべて実施例3と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図19に示す条件のもと、特性試験を行い、図19に示す結果を得た。この実施例33を実施例3と対比すると、実施例33では透湿度が高くなってしまい、低融点金属の組成としてはTI/NA=93.7/6.3 の方が鉛(Pb)が100%よりも適していることが分かる。
【0059】
実施例4として、図16に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例1で使用したポリスチレンペレットの代わりに、66ナイロンのペレット(東レ(株)製、アラミンCM3007、平均粒径0.5mm)を、又低融点金属として、In/Cdの代わりに共晶はんだAg/In=10/90(融点204℃)を、更に樹脂組成物として、エポキシ樹脂に代えてメラミン樹脂(日立化成工業(株)製メラン523)を使用した。ただし共晶はんだは電解めっきにより厚が0.5mmになるようにネット上に被覆した。その他は実施例1と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図16に示す条件のもと、特性試験を行い、図16に示す結果を得た。一方、実施例34として、図19に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例4で使用した低融点金属の厚さを7mmとした以外は、すべて実施例4と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図16に示す条件のもと、特性試験を行い、図19に示す結果を得た。この実施例34を実施例4と対比すると、実施例34では接着力が低くなってしまい、低融点金属の厚さとしては1.0mmの方が7.0mmよりも適していることが分かる。
【0060】
実施例5として、図16に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例1で使用したポリスチレンペレットの代わりに、ポリエステルのペレット(東レ(株)製、シベラスL204G35、平均粒径0.3mm)を、又低融点金属として、In/Cdの代わりに共晶はんだSn/In=48/52(融点117℃)を、更に樹脂組成物として、エポキシ樹脂に代えてキシレン/アクリル樹脂=80/20(キシレン樹脂:三菱瓦斯化学(株)製、ニカノールHP−100、アクリル樹脂:帝国化学産業(株)製、HTR−860P−3)を使用した。樹脂厚は20μmになるようにして、実施例1と同様に接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図16に示す条件のもと、特性試験を行い、図16に示す結果を得た。一方、実施例35として、図19に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例5で使用した低融点金属によるプラスチックネットの被覆率を40%とした以外は、すべて実施例5と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図19に示す条件のもと、特性試験を行い、図17に示す結果を得た。この実施例35を実施例5と対比すると、実施例35では透湿度が高くなってしまい、低融点金属によるプラスチックネットの被覆率は99%の方が40%よりも適していることが分かる。
【0061】
実施例6として、図16に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例1で使用したポリスチレンペレットの代わりに、ポリプロピレンのペレット(住友化学(株)製、ノーブレンH501、平均粒径0.03mm)を、又低融点金属として、In/Cdの代わりに共晶はんだBi/Cd=60/40(融点144℃)を、更に樹脂組成物として、エポキシ樹脂に代えてポリエステル樹脂/架橋剤=100/2(ポリエステル樹脂:東洋紡(株)製、バイロンVG700、架橋剤:日本ポリウレタン(株)製、コロネートL))を使用した。樹脂厚は20μmになるようにして、実施例1と同様に接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図16に示す条件のもと、特性試験を行い、図16に示す結果を得た。一方、実施例36として、図19に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例6で使用したプラスチックネットの繊維径を0.001mmとした以外は、すべて実施例6と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図19に示す条件のもと、特性試験を行い、図19に示す結果を得た。この実施例36を実施例6と対比すると、実施例36では透湿度が高くなってしまい、プラスチックネットの繊維径としては0.5mmの方が0.001mmよりも適していることが分かる。
【0062】
実施例7として、図16に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例1で使用したポリスチレンペレットの代わりに、ポリ塩化ビニルのペレット(東ソー(株)製、リューロンペースト772、平均粒径0.05mm)を、又低融点金属として、In/Cdの代わりに共晶はんだPb/Sn=5/95(融点183℃)を、更に樹脂組成物として、エポキシ樹脂に代えてアクリル樹脂(日立化成工業(株)製、防湿絶縁材料TF−3348−15F2)を使用し、樹脂厚は20μmとした。ネットを5mm幅に裁断後190℃で裁断面を加熱し、裁断面をはんだで被覆した。硬化は実施例1と同様の加熱・加圧に加えて、UV2.4J/cmで行い、実施例1と同様に接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図16に示す条件のもと、特性試験を行い、図16に示す結果を得た。一方、実施例37として、図19に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例7で使用した低融点金属被覆ネットに樹脂を塗布する厚みを1.5mmとした以外は、すべて実施例7と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図19に示す条件のもと、特性試験を行い、図19に示す結果を得た。この実施例37を実施例7と対比すると、実施例37では透湿度が高くなってしまい、低融点金属被覆プラスチックネットに樹脂を塗布する厚みとしては、0.02mmの方が1.5mmよりも適していることが分かる。
【0063】
実施例8として、図16に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例1で使用したポリスチレンペレットの代わりに、6ナイロンのペレット(東レ(株)製、アラミンCM1007、平均粒径0.5mm)を、又低融点金属として、In/Cdの代わりに共晶はんだIn/Zn=97.2/2.8(融点144℃)を使用した。樹脂厚を20μm、裁断された5mm幅のテープ状のネットを短軸方向に2つ折にした以外は実施例1と同様に接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図16に示す条件のもと、特性試験を行い、図16に示す結果を得た。
【0064】
実施例9として、図16に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例1で使用したポリスチレンペレットの代わりに、ポリエステルのペレット(東レ(株)製、シベラスL204G35、平均粒径0.3mm)を、又低融点金属として、In/Cdの代わりに共晶はんだSn/Bi=43/57(融点139℃)を使用した。また、ネットの外周に幅が1mm、厚さ0.1mmとなるようガラス板上に、はんだペースト(千住金属(株)製、エコソルダーペーストL20、はんだ組成Sn/Bi=42/58)を塗布した。樹脂厚は20μmで実施例1と同様に接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図16に示す条件のもと、特性試験を行い、図16に示す結果を得た。
【0065】
実施例11として、図17に示す条件でサンプルを作成した。つまり、金属銅のインゴットを1100℃で融解し、水を貯めた回転ドラムの内側にノズルから融液を噴出させた。固化した銅繊維を遠心力によってドラムの内側に巻いて、繊維径0.2mm、長さ1mの銅ワイヤを作製した。得られた銅ワイヤをピッチが1mmになるよう織機で編成し、1m角の銅ネットを得た。得られた銅ネット上に、常法により、In/Cd=74/26の共晶はんだのめっき浴中で、はんだ被覆が0.1mmになるまで電解めっきを施した。このようにして得られた、はんだ被覆銅ネットを、80℃に加熱溶融したエポキシ樹脂組成物((株)アルファ技研製、アルテコ3500、変性エポキシ樹脂/変性ポリアミン=100/50)中に浸漬し、樹脂厚が10μmになるまでネット上に溶着させた。さらにスリットを用いて5mm幅に裁断した。得られた成形物を、25mm×100mmのソーダガラスの周辺に貼り付け、80℃・1Mpaで10分間加熱加圧した後、もう1枚のガラスが向かい合わせになるようにして貼り合わせ、100℃・3Mpaで60分間加熱加圧して接着力測定用のサンプルとした。一方成形物を、100mm×100mmのソーダガラス上の4辺に2mm幅で貼り付けた。その後80℃・1Mpaで10分間加熱加圧した後、もう1枚のソーダガラスを貼り合わせ、100℃・3Mpaで60分間加熱加圧して透湿度測定用のサンプルとした。そして図17に示す条件のもと、特性試験を行い、図17に示す結果を得た。一方、実施例41として、図20に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例11で使用した接着剤の厚さを1μmとした以外は、すべて実施例11と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図20に示す条件のもと、特性試験を行い、図20に示す結果を得た。この実施例41を実施例11と対比すると、実施例41では透湿度が高く、接着力も低下してしまい、接着剤の厚さとしては、10μmの方が1μmよりも適していることが分かる。又、実施例46として、図20に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例46で使用した金属ネットを繊維径4.0mm、ピッチ4.0mmとした以外は、すべて実施例11と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図20に示す条件のもと、特性試験を行い、図20に示す結果を得た。この実施例46を実施例11と対比すると、実施例46では透湿度が高くなってしまい、金属ネットの繊維径としては、繊維径1.0mmのものの方が繊維径4.0mmのものよりも適していることが分かる。
【0066】
実施例12として、図17に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例11で使用した金属銅の代わりに、ステンレスを使い、実施例11と同様にして、平均繊維径0.5mm、ピッチ1.3mm、1.0m角のステンレスネットを得た。得られたネット上に、常法により、Pb/Sn=5/95(融点183℃)の共晶はんだのめっき浴中で、はんだ被覆厚が0.5mmになるまで電解めっきを施した。このようにして得られた、はんだ被覆ステンレスネットを、70℃に加熱溶融したアクリル樹脂(日立化成工業(株)製、防湿絶縁材料TF−3348−15F2G)中に浸漬し、樹脂厚が25μmになるまでネット上に溶着させた。硬化は実施例11と同様の加熱・加圧に加えて、UV1.0J/cmで行い、以下実施例11と同様にして、接着力測定用のサンプルと透湿度測定用のサンプルを作製した。そして図17に示す条件のもと、特性試験を行い、図17に示す結果を得た。一方、実施例42として、図20に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例12で使用した共晶はんだの組成をSn100%とした以外は、すべて実施例12と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図20に示す条件のもと、特性試験を行い、図20に示す結果を得た。この実施例42を実施例12と対比すると、実施例42では透湿度が高くなってしまい、低融点金属の組成としてはPb/Sn=5/95の方がSn100%よりも適していることが分かる。
【0067】
実施例13として、図17に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例11で使用した金属銅の代わりに、鉄を使い、実施例11と同様にして、平均繊維径1.0mm、ピッチ2.5mm、1.0m角のステンレスネットを得た。得られたネット上に、共晶はんだTI/Na=93.7/6.3(融点238℃)の被覆厚が1.0mmになるように、共晶はんだを融着した。次に、はんだ被覆鉄線を、70℃に加熱溶融したフェノール樹脂(住友ベークライト(株)製フェノール樹脂PM−8200)中に浸漬し、樹脂をネット上に溶着させた。樹脂の溶着量は、100μmになるように調節した。次以下実施例11と同様にして、接着力測定用のサンプルと透湿度測定用のサンプルを作製した。そして図17に示す条件のもと、特性試験を行い、図17に示す結果を得た。一方、実施例43として、図17に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例13で使用した低融点金属の金属層の厚さを7.0mmとした以外はすべて実施例13と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作成した。そして図17に示す条件のもと、特性試験を行い、図20に示す結果を得た。この実施例43を実施例13と対比すると、実施例43では透湿度が高くなってしまい、低融点金属の金属層の厚さとしては1.0mmの方が7.0mmよりも適していることが分かる。実施例47として、図20に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例17で使用した融点金属層の厚さを0.0005mmとした以外は、すべて実施例13と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図20に示す条件のもと、特性試験を行い、図20に示す結果を得た。この実施例47を実施例17と対比すると、実施例47では透湿度が高くなってしまい、低融点金属の金属層の厚さとしては、0.3mmの方が0.0005mmよりも適していることが分かる。
【0068】
実施例14として、図17に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例11で使用した金属銅の代わりに、アルミを使い、実施例11と同様にして、平均繊維径0.1 mm、ピッチ0.6mm、1.0m角のアルミネットを得た。得られたネット上に、共晶はんだAg/In=10/90(融点204℃)の被覆厚が0.1mmになるように、電解めっきを行った。次に、はんだ被覆アルミネットを、70℃に加熱溶融したメラミン樹脂(日立化成工業(株)製メラン523)中に浸漬し、樹脂厚が20μmになるまでネット上に溶着させた。次以下実施例11と同様にして、接着力測定用のサンプルと透湿度測定用のサンプルを作製した。そして図17に示す条件のもと、特性試験を行い、図17に示す結果を得た。一方、実施例44として、図20に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例14で使用した低融点金属によるアルミネットの被覆率を40%とした以外は、すべて実施例14と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図20に示す条件のもと、特性試験を行い、図20に示す結果を得た。この実施例44を実施例14と対比すると、実施例44では透湿度が高くなってしまい、低融点金属によるアルミネット被覆率は100%の方が40%よりも適していることが分かる。
【0069】
実施例15として、図17に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例11で使用した金属銅の代わりに、ニッケルを使い、実施例11と同様にして、平均繊維径0.1mm、ピッチ0.4mm、1.0m角のニッケルネットを得た。得られたネット上に、共晶はんだSn/In=48/52(融点117℃)を、更に樹脂組成物として、キシレン/アクリル樹脂=80/20(キシレン樹脂:三菱瓦斯化学(株)製、ニカノールHP−100、アクリル樹脂:帝国化学産業(株)製、HTR−860P−3)を使用した。樹脂厚は20μmになるようにして、実施例11と同様に接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図17に示す条件のもと、特性試験を行い、図17に示す結果を得た。
【0070】
実施例16として、図17に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例11で使用した金属銅の代わりに、ステンレスを使い、実施例11と同様にして、平均繊維径0.05 mm、ピッチ0.1mm、1.0m角のステンレスネットを得た。得られたネット上に、共晶はんだBi/Cd=60/40(融点144℃)を、更に樹脂組成物として、ポリエステル樹脂/架橋剤=100/2(ポリエステル樹脂:東洋紡(株)製、バイロンVG700、架橋剤:日本ポリウレタン(株)製、コロネートL))を使用した。樹脂厚は20μmになるようにして、実施例11と同様に接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図17に示す条件のもと、特性試験を行い、図17に示す結果を得た。
【0071】
実施例17として、図17に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例11で使用した金属銅の代わりに、ステンレスを使い、実施例11と同様にして、平均繊維径0.05 mm、ピッチ1.0mm、1.0m角のステンレスネットを得た。得られたネット上に、共晶はんだPb/Sn=5/95(融点183℃)を、更に樹脂組成物として、アクリル樹脂(日立化成工業(株)製、防湿絶縁材料TF−3348−15F2)を使用した。樹脂厚は20μmとし、硬化は実施例11と同様の加熱・加圧に加えて、UV2.4J/cmで行い、実施例11と同様に接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図17に示す条件のもと、特性試験を行い、図17に示す結果を得た。
【0072】
実施例18として、図17に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例11で使用した金属銅の代わりに、ステンレスを使い、実施例11と同様にして、平均繊維径0.05 mm、ピッチ1.0mm、1.0m角のステンレスネットを得た。得られたネット上に、共晶はんだIn/Zn=97.2/2.8(融点144℃)を、樹脂組成物として、実施例1と同じエポキシ樹脂を使用し、樹脂厚は20μmになるようにして、実施例11と同様に接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図17に示す条件のもと、特性試験を行い、図17に示す結果を得た。
【0073】
実施例21として、図18に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例1と同様にしてポリスチレンペレットSD120(旭化成工業(株)製、弾性率1.8GPa)を融点以上に加熱溶融した後、徐冷してゲル状の球晶を得た。集積物を圧縮成形して得られた厚さ5mmのシートを直径1mmのダイを通して超延伸し、平均繊維径0.1mm、長さ1mのポリスチレン製のプラスチック繊維を得た。さらに実施例11と同様にして、金属銅のインゴットを1100℃で融解し、水を貯めた回転ドラムの内側にノズルから融液を噴出させ、遠心力によってドラムの内側に巻いて、繊維径0.1mm、長さ1mの金属繊維を作製した。プラスチック繊維と銅繊維を互いに直交するように織機で編成し、ピッチ0.5mmのポリスチレン・銅ネットを得た。得られたネット上に、実施例1と同様にして、In/Cd=74/26の共晶はんだのめっき浴中で、はんだ被覆厚が0.1mmになるまで電解めっきを施した。このようにして得られた、はんだ被覆ポリスチレン・銅ネットを、80℃に加熱溶融したエポキシ樹脂組成物((株)アルファ技研製、アルテコ3500、変性エポキシ樹脂/変性ポリアミン=100/50)中に浸漬し、樹脂厚が10μmになるまでネット上に溶着させ、その後5mm幅に裁断した。得られた成形物を、25mm×100mmのソーダガラスの周辺に貼り付け、80℃・1Mpaで10分間加熱加圧した後、もう1枚のガラスが向かい合わせになるようにして貼り合わせ、100℃・3Mpaで60分間加熱加圧して接着力測定用のサンプルとした。一方成形物を、100mm×100mmのソーダガラス上の4辺に2mm幅で貼り付けた。その後80℃・1Mpaで10分間加熱加圧した後、もう1枚のソーダガラスを貼り合わせ、100℃・3Mpaで60分間加熱加圧して透湿度測定用のサンプルとした。そして図18に示す条件のもと、特性試験を行い、図18に示す結果を得た。一方、実施例51として、図21に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例21で使用した接着剤の厚さを1μmとした以外は、すべて実施例21と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図21に示す条件のもと、特性試験を行い、図21に示す結果を得た。この実施例51を実施例21と対比すると、実施例51では透湿度が高くなってしまうとともに、接着力も弱くなってしまい、接着剤の厚さとしては、10μmの方が1μmよりも適していることが分かる。
又、実施例56として、図21に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例21で使用したポリスチレン・銅ネットの繊維径を0.005mmの銅線とした以外は、すべて実施例21と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図21に示す条件のもと、特性試験を行い、図21に示す結果を得た。この実施例56を実施例21と対比すると、実施例56では透湿度が高くなってしまい、プラスチック・金属ネットの繊維径としては、繊維径0.1mmのものの方が0.005mmのものよりも適していることが分かる。
【0074】
実施例22として、図18に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例21で使用したポリスチレンの代わりにポリエチレン、金属銅の代わりに、ステンレスを使い、実施例22と同様にして、平均繊維径0.3mm、ピッチ0.8mm、1.0m角のポリエチレン・ステンレスネットを得た。得られたネット上に、常法により、Pb/Sn=5/95(融点183℃)の共晶はんだのめっき浴中で、はんだ被覆厚が0.5mmになるまで電解めっきを施した。
このようにして得られた、はんだ被覆ポリエチレン・ステンレスネットを、70℃に加熱溶融したアクリル樹脂(日立化成工業(株)製、防湿絶縁材料TF−3348−15F2G)中に浸漬し、樹脂厚が25μmになるまでネット上に溶着させた。硬化は実施例21と同様の加熱・加圧に加えて、UV1.0J/cmで行い、以下実施例21と同様にして、接着力測定用のサンプルと透湿度測定用のサンプルを作製した。そして図18に示す条件のもと、特性試験を行い、図18に示す結果を得た。一方、実施例52として、図21に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例22で使用した共晶はんだの組成をIn100%(融点157℃)とした以外は、すべて実施例22と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図21に示す条件のもと、特性試験を行い、図21に示す結果を得た。
【0075】
実施例23として、図18に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例21で使用した、ポリスチレンの代わりにPMMA、金属銅の代わりにステンレスを使い、実施例21と同様にして、平均繊維径0.5mm、ピッチ2.5mm、1.0m角のPMMA・ステンレスネットを得た。得られたPMMA・ステンレスネット上に、共晶はんだTI/Na=93.7/6.3(融点238℃)で被覆厚が2.0mmになるように、共晶はんだを融着した。次に、はんだ被覆鉄管線を、70℃に加熱溶融したフェノール樹脂(住友ベークライト(株)製フェノール樹脂PM−8200)中に浸漬し、樹脂を鉄管線上に溶着させた。樹脂の溶着量は、50μmになるように調節した。次以下実施例21と同様にして、接着力測定用のサンプルと透湿度測定用のサンプルを作製した。そして図18に示す条件のもと、特性試験を行い、図18に示す結果を得た。一方、実施例53として、図21に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例23で使用した低融点金属の金属層の厚さを7.0mmとした以外は、すべて実施例23と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図21に示す条件のもと、特性試験を行い、図21に示す結果を得た。この実施例53を実施例23と対比すると、実施例53では透湿度が高くなってしまい、低融点金属の金属層の厚さとしては、2.0mmの方が7.0mmよりも適していることが分かる。又、実施例57として、図21に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例23で使用した融点金属層を電解めっきで0.0005mmの厚さとした以外は、すべて実施例23と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図21に示す条件のもと、特性試験を行い、図21に示す結果を得た。この実施例57を実施例23と対比すると、実施例57では透湿度が高くなってしまい、低融点金属の金属層の厚さとしては、2.0mmの方が0.0005mmよりも適していることが分かる。
【0076】
実施例24として、図18に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例21で使用したポリスチレンの代わりに6,6ナイロンを、金属銅の代わりに、アルミを使い、実施例21と同様にして、平均繊維径0.1 mm、ピッチ0.4mm、1.0m角の6,6ナイロン・アルミネットを得た。得られたネット上に、共晶はんだAg/In=10/90(融点204℃)で被覆厚が0.05mmになるように、共晶はんだを融着した。次に、はんだ被覆6,6ナイロン・アルミネットを、70℃に加熱溶融したメラミン樹脂(日立化成工業(株)製メラン523)中に浸漬し、樹脂厚が20μmになるまでネット上に溶着させた。次以下実施例21と同様にして、接着力測定用のサンプルと透湿度測定用のサンプルを作製した。そして図18に示す条件のもと、特性試験を行い、図18に示す結果を得た。一方、実施例54として、図21に示す条件でサンプルを作成した。すなわち、実施例24で使用した低融点金属によるプラスチック・金属ネットの被覆率を40%とした以外は、すべて実施例24と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図21に示す条件のもと、特性試験を行い、図21に示す結果を得た。この実施例54を実施例24と対比すると、実施例54では透湿度が高くなってしまい、低融点金属によるプラスチック・金属ネットの被覆率は100%の方が40%よりも適していることが分かる。
【0077】
実施例25として、図18に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例21で使用したポリスチレンの代わりにポリエステルを、金属銅の代わりに、ニッケルを使い、実施例21と同様にして、平均繊維径0.2 mm、ピッチ1.0mm、1m角のPET・ニッケルネットを得た。得られたネット上に、共晶はんだSn/In=48/52(融点117℃)を、更に樹脂組成物として、キシレン/アクリル樹脂=80/20(キシレン樹脂:三菱瓦斯化学(株)製、ニカノールHP−100、アクリル樹脂:帝国化学産業(株)製、HTR−860P−3)を使用した。樹脂厚は20μmになるようにして、実施例21と同様に接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図18に示す条件のもと、特性試験を行い、図18に示す結果を得た。
【0078】
実施例26として、図18に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例21で使用したポリスチレンの代わりにポリプロピレン、金属銅の代わりに、ステンレスを使い、実施例21と同様にして、平均繊維径0.05 mm、ピッチ0.5mm、1m角のポリプロピレン・ステンレスネットを得た。得られたネット上に、共晶はんだBi/Cd=60/40(融点144℃)を、更に樹脂組成物として、ポリエステル樹脂/架橋剤=100/2(ポリエステル樹脂:東洋紡(株)製、バイロンVG700、架橋剤:日本ポリウレタン(株)製、コロネートL))を使用した。樹脂厚は20μmになるようにして、実施例21と同様に接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図18に示す条件のもと、特性試験を行い、図18に示す結果を得た。
【0079】
実施例27として、図18に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例26と同様にして、平均繊維径0.05 mm、ピッチ0.5mm、1m角のポリプロピレン・ステンレスネットを得た。得られたネット上に、共晶はんだPb/Sn=5/95(融点183℃)を、更に樹脂組成物として、アクリル樹脂(日立化成工業(株)製、防湿絶縁材料TF−3348−15F2)を使用した。樹脂厚は20μm、硬化は実施例21と同様の加熱・加圧に加えて、UV2.4J/cmで行い、実施例21と同様に接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図18に示す条件のもと、特性試験を行い、図18に示す結果を得た。
【0080】
実施例28として、図18に示す条件でサンプルを作成した。つまり、実施例21で使用したポリスチレンの代わりにポリプロピレンを、金属銅の代わりに、ステンレスを使い、実施例21と同様にして、平均繊維径0.05 mm、ピッチ0.5mm、1m角のポリプロピレン・ステンレスネットを得た。得られたネット上に、共晶はんだIn/Zn=97.2/2.8(融点144℃)を、樹脂組成物として、実施例21と同じエポキシ樹脂を使用し、樹脂厚は20μmになるようにして、実施例21と同様に接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。そして図18に示す条件のもと、特性試験を行い、図18に示す結果を得た。
【0081】
比較例1として図22に示す条件でサンプルを作製した。すなわち、80℃に加熱溶融したエポキシ樹脂組成物((株)アルファ技研製、アルテコ3500、変性エポキシ樹脂/変性ポリアミン=100/50)を、幅2mm、厚さ0.1mmで、25mm×100mmのソーダガラスに塗布し、80℃・1Mpaで10分間加熱加圧した後、もう1枚のガラスが向かい合わせになるようにして貼り合わせ、100℃・3Mpaで60分間加熱加圧して接着力測定用のサンプルとした。同様にエポキシ樹脂をを、100mm×100mmのソーダガラス上の4辺に塗布し、その後80℃・1Mpaで10分間加熱加圧した後、もう1枚のソーダガラスを貼り合わせ、100℃・3Mpaで60分間加熱加圧して透湿度測定用のサンプルとした。そして図22に示す条件のもと、特性試験を行い、図22に示す結果を得た。
また、比較例2として図22に示す条件でサンプルを作成した。つまり比較例1で使用したエポキシ樹脂の代わりに、はんだペースト(千住金属(株)製、エコソルダーペーストL20、はんだ組成Sn/Bi=42/58)を使用し、以下比較例1と同様に接着力測定用サンプルと透湿度測定用サンプルを作製した。そして図22に示す条件のもと、特性試験を行い、図22に示す結果を得た。
比較例1では、透湿度が高くなってしまい防湿性が劣っていることがわかる。また比較例2では初期の防湿性は良好だが、恒温恒湿試験後の透湿度が高くなってしまい、防湿信頼性に劣ることがわかる。
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、初期及び長時間の加熱加湿後でも、防湿性に優れ、且つ基板と対向基板との密着性が良好である防湿封止材を提供することが出来る。
【0083】
又、本発明によれば、一つの部材で接着機能と防湿機能を有する防湿封止材を提供することが出来るため、EL素子を簡易に封止できる。
【0084】
更に、本発明によれば、基板と対向基板を接着機能と防湿機能に優れた防湿封止材で封止するためで、耐久性や信頼性の高いEL素子を含んだ実装体を提供することが出来る。その結果、耐久性や信頼性の高いEL素子を提供することが出来る。
【0085】
尚、本発明による、初期防湿特性と初期接着力の発現、及び加熱加湿後の防湿特性と接着性の保持が発現する理由は必ずしも明らかではないが、以下のように推察することが出来る。すなわち、プラスチックネットや金属ネットあるいはプラスチック・金属ネットから構成される芯材1の外面に第一の外層(低融点金属層)2、更にその第一の外層(低融点金属層)2の外側に第二の外層(接着剤)3で被覆しているため、本防湿封止材17を基板5と保護基板6の間に挟んで加熱圧着したとき、第二の外層(接着剤)3が流動して第一の外層(低融点金属層)2が露出する際に低融点金属が融解するようなエネルギーを加えることによって、融解した金属が両サイドの被着体と接触し、優れた防湿性が発現するものと考えられる。その際にD7,8,9,10の方向に流動した第二の外層(接着剤)3はこの防湿封止材を挟んでいる基板5及び保護基板6の接着を補助する役割を果たす。すなわち、金属による接着だけでは、熱応力や加湿時に発生する応力を緩和する効果が乏しいが、ポリマーを主成分とする樹脂組成物はかかる応力緩和効果に優れているため、長期の加熱加湿試験後も安定した防湿性と接着性を発現できるものと推定される。一方、芯材1として、プラスチックネットや金属ネット、あるいはプラスチック・金属ネットなどの弾性体を使用することにより、加圧変形した芯材1が元に戻ろうとする、いわゆるスプリング効果が作用するため、加熱加湿後も優れた防湿特性を保持できるものと考えられる。更にこのスプリング効果は実装体の対衝撃性緩和にも効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明の実施の形態に係る実装体の断面図であり、図1(b)は、本発明の実施の形態に係る実装体に加圧・加熱をした後の状態を示す断面図であり、図1(c)は、A−A’線矢印方向から見た断面図が図1(a),(b)に対応する平面図である。
【図2】図2(a)、(b)、(c)は、本発明の実施の形態に係る防湿封止材を製造する方法を説明するための工程を示した斜断図である。
【図3】図3(a)、(b)、(c)は、本発明の実施の形態に係る防湿封止材を製造する方法を説明するための工程を示した斜断図である。
【図4】図4(a)、(b)、(c)は、本発明の実施の形態に係る防湿封止材を製造する方法を説明するための工程を示した斜断図である。
【図5】図5(a)、(b)、(c)は、本発明の実施の形態に係る防湿封止材を製造する方法を説明するための工程を示した斜断図である。
【図6】図6(a)、(b)、(c)は、本発明の実施の形態に係る防湿封止材を製造する方法を説明するための工程を示した斜断図である。
【図7】図5(a),(b),(c),(d),(e),(f)は、本発明の実施の形態に係る防湿封止材の断面図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態に係る防湿封止材にもちいられる、芯材のパターンの例である。
【図9】図9(a)は、本発明の実施の形態に係る防湿封止材の配置状態を示す断面図であり、図9(b),(c),(d),(e)、(f)、(g)は、本発明の実施の形態に係る防湿封止材の配置状態を上から見た平面図である。
【図10】図10(a)、(b)は、本発明の実施の形態に係る防湿封止材の配置状態を示す断面図である。
【図11】図11(a)〜(e)は、本発明の実施の形態に係る実装体を製造する方法を説明する模式図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る実装体に加圧・加熱をした際の防湿封止材を表す平面図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る実装体に加圧・加熱をした際の防湿封止材を表す断面図である。
【図14】図14(a),(b)はともに、図8(b)をB−B’線矢印方向から見た断面図であり、図14(a)は、本発明の実施の形態に係る防湿封止材の両端又は一端が互いにクロスする状態を表す断面図であり、図14(b)は、図14(a)の状態の防湿封止材に加圧・加熱をした後の状態を示す断面図である。
【図15】図15(a)、(b)は従来技術を表した断面図であり、図15(c)は、A−A’線矢印方向から見た断面図が図15(a)に対応する平面図であるとともに及びB−B’線矢印方向から見た断面図が図15(b)に対応する平面図である。
【図16】実施例1〜9を示した図である。
【図17】実施例11〜18を示した図である。
【図18】実施例21〜28を示した図である。
【図19】実施例31〜37を示した図である。
【図20】実施例41〜47を示した図である。
【図21】実施例51〜57を示した図である。
【図22】比較例1〜2を示した図である。
【符号の説明】
1  芯材
1a プラスチック粒子
1b 金属線
1c 金属管線
2  第一の外層(低融点金属層)
3  樹脂からなる第二の外層(接着剤)
4  防湿封止材
4a,4b,4c,4d 防湿封止材
5  基板
6  対向基板
7  下部電極
8  電子輸送層
9  発光層
10 正孔輸送層
11 上部電極
12 EL素子
13 ペースト状シール
14 乾燥剤
15 絶縁膜
16 はんだペースト

Claims (33)

  1. 防湿部材と接着剤を含んでなる防湿封止材。
  2. 前記防湿部材が網状体であり、芯材とその少なくとも一部を被覆する低融点金属層とを備えてなる防湿部材であることを特徴とする請求項1に記載の防湿封止材。
  3. 低融点金属層に用いる低融点金属の融点が80〜250℃であることを特徴とする請求項2に記載の防湿封止材。
  4. 前記低融点金属層が、はんだであることを特徴とする請求項2〜3のいずれかに記載の防湿封止材。
  5. 前記低融点金属層が、スズまたはインジウムを含むことを特徴とする請求項2〜3のいずれかに記載の防湿封止材。
  6. 前記低融点金属層が、鉛、スズ、ビスマス、インジウム、カドミウム、亜鉛、銅、銀から選択された2以上からなる合金であることを特徴とする請求項2〜3のいずれかに記載の防湿封止材。
  7. 前記低融点金属層が前記芯材を50%以上被覆していることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の防湿封止材。
  8. 前記網状の芯材の繊維径が1μm以上2mm以下であることを特徴とする請求項2〜7のいずれか記載の防湿封止材。
  9. 前記網状の芯材の繊維径が5μm以上5mm以下であることを特徴とする請求項2〜8のいずれかに記載の防湿封止材。
  10. 前記網状の芯材が、プラスチック繊維又は金属繊維により形成されたものであることを特徴とする請求項2〜9のいずれかに記載の防湿封止材。
  11. 前記網状の芯材を被覆する低融点金属層の厚みが1μm以上5mm以下であることを特徴とする請求項2〜10のいずれかに記載の防湿封止材。
  12. 前記網状の芯材を被覆する低融点金属層の厚みが、繊維径に対して10%以上500%以下であることを特徴とする請求項2〜10のいずれかに記載の防湿封止材。
  13. 前記網状の芯材を形成する繊維のうち少なくとも一方向が全て金属繊維であることを特徴とする請求項2〜12のいずれかに記載の防湿封止材。
  14. 前記接着剤が、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂の少なくとも1種を含有する樹脂組成物であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の防湿封止材。
  15. 前記接着剤のメルトインデックスが、0.2〜200であることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の防湿封止材。
  16. 前記接着剤の硬化温度が50℃以上200℃以下であることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の防湿封止材。
  17. 前記接着剤が放射線により硬化することを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の防湿封止材。
  18. 前記接着剤の厚みが1μm以上10mm以下であることを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の防湿封止材。
  19. テープ状に形成してなる請求項1〜18に記載の防湿封止材。
  20. 幅が50μm以上であることを特徴とする請求項19に記載の防湿封止材。
  21. 基板と、該基板に対向する対向基板と、前記基板と前記対向基板との間に配置された請求項1〜20に記載の防湿封止材とを含むことを特徴とする実装体。
  22. 防湿封止材中の接着剤が前記基板上に設けられた絶縁膜と前記対向基板との双方に接する構造であることを特徴とする請求項21に記載の実装体。
  23. 防湿封止材中の防湿部材が前記基板上に設けられた絶縁膜と前記対向基板との双方に接する構造であることを特徴とする請求項21に記載の実装体。
  24. 基板、該基板に対向する対向基板及び請求項1〜20に記載の防湿封止材により構成された空間にEL素子が配設されていることを特徴とする実装体。
  25. 防湿部材を作製する工程と、
    該防湿部材の少なくとも一部を被覆するように接着剤を設ける工程とを含む防湿封止材の製造方法。
  26. 前記の防湿部材を作製する工程が、電解めっき法、無電解めっき法、あるいは金属の融着法から選ばれた少なくとも一つの方法を利用することにより芯材に低融点金属層を設ける工程を含むことを特徴とする請求項25に記載の防湿封止材の製造方法。
  27. 前記防湿部材の少なくとも一部を被覆するように接着剤を設ける工程において、該防湿部材が孔部を有し、少なくとも該孔部内の一部において前記防湿部材が前記接着剤によって被覆される様に接着剤を設けることを特徴とする請求項25または26に記載の防湿封止材の製造方法。
  28. 浸漬又はスプレーをすることにより前記接着剤を設けることを特徴とする請求項25〜27のいずれかに記載の防湿封止材の製造方法。
  29. 防湿部材の少なくとも一部を被覆するように接着剤を設けた後、裁断し、少なくとも裁断部の芯材表面を低融点金属又は低融点金属を含む組成物で被覆する工程を含むことを特徴とする防湿封止材の製造方法。
  30. 基板に有機EL素子を設ける工程と、前記基板上に、防湿封止材を設ける工程と、対向基板を設ける工程とを含むことを特徴とする実装体の製造方法。
  31. 基板に有機EL素子を設ける工程と、前記基板上に防湿部材を設けた後、該防湿部材に接着剤を設ける工程と、対向基板を設ける工程とを含むことを特徴とする実装体の製造方法。
  32. 基板に有機EL素子を設ける工程と、前記基板上に裁断した防湿封止材の裁断部が同一方向となるように折り返して設ける工程と、対向基板を設ける工程とを含むことを特徴とする実装体の製造方法。
  33. 前記対向基板を設ける工程の後、更に、前記基板と前記対向基板に加熱又は加圧により前記EL素子を封止する工程を有することを特徴とする請求項30〜32のいずれかに記載の実装体の製造方法。
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