JP2003268351A - 防湿シール材、実装体、防湿シール材の製造方法及び実装体の製造方法 - Google Patents

防湿シール材、実装体、防湿シール材の製造方法及び実装体の製造方法

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JP2003268351A
JP2003268351A JP2002067745A JP2002067745A JP2003268351A JP 2003268351 A JP2003268351 A JP 2003268351A JP 2002067745 A JP2002067745 A JP 2002067745A JP 2002067745 A JP2002067745 A JP 2002067745A JP 2003268351 A JP2003268351 A JP 2003268351A
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JP
Japan
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substrate
melting point
point metal
moisture
resin composition
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Application number
JP2002067745A
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English (en)
Inventor
Toshishige Uehara
寿茂 上原
Seiji Tai
誠司 田井
Isao Tsukagoshi
功 塚越
Takeshi Yoshida
健 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】比較的低温で基板(表示素子基板)と対向基板
(表示素子保護基板)を強固に接合できるだけでなく、
高い酸素、水分不透過性に優れる封止材を提供する。 【解決手段】プラスチック粒子1とプラスチック粒子1
を低融点金属2で覆った低融点金属被覆プラスチック粒
子3と樹脂組成物5からなるフィルム状防湿シール材1
7を、基板(表示素子基板)16と対向基板(表示素子
保護基板)18の両基板の間に挟んで加熱圧着したとき
優れた防湿特性を保持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着性と防湿効果
の高い防湿シール材、この防湿シール材を用いた実装
体、防湿シール材の製造方法及び実装体の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶ディスプレイ、有機ELディ
スプレイ等の発光装置は、基板(表示素子基板)と、対
向基板(表示素子保護基板)の接合を行う際、ペースト
状のシール材、又は、はんだを使用して接合していた。
【0003】しかし、ペースト状のシール材を用いると
基板どうしの間隙が一定にならない問題があった。はん
だを接合に用いたときは熱応力に弱く、耐久性に問題が
あった。そこで、基板どうしの間隙を一定にし、耐久性
を備えた接着性を持つ材料が必要とされている。
【0004】発光装置は、電極材料の酸素、水分による
腐食を防ぐために、乾燥剤とシール材を併用してきた。
【0005】しかし、乾燥剤は酸化バリウムや酸化カル
シウムなどの白色粉末の固体でテープなどにより保持し
ているため、光を遮る要素となってしまう。したがっ
て、従来使用してきた乾燥剤をこれまで通りに使用する
ことができなくなる。そこで、従来のシール材に替わる
高い酸素、水分不透過性の接着性を持つ材料が必要とな
ってきた。更に、発光装置は高温での過熱による素子の
破壊が引き起こされるため、比較的低温で基板(表示素
子基板)と対向基板(表示素子保護基板)を接合できる
接着性を持つ材料が必要とされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑み、比較的低温で、基板と対向基板とを強固に接合
でき、高い酸素、水分不透過性に優れ、且つ接着性に優
れた防湿シール材及び防湿シール材の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0007】本発明の他の目的は、スペーサの機能を有
し、作業性に優れ、シート状にして使用することが可能
な防湿シール材を提供することである。
【0008】本発明の更に他の目的は、長期安定性のあ
る実装体及びこの実装体の製造方法を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴は、
樹脂組成物と、プラスチック粒子及びそのプラスチック
粒子の表面を被覆する低融点金属膜とで構成され、互い
に隣接して配置された複数個の低融点金属被覆プラスチ
ック粒子とを含む防湿シール材であることを要旨とす
る。
【0010】本発明の第1の特徴によれば、比較的低温
で、基板と対向基板とを強固に接合でき、高い酸素、水
分不透過性に優れ、且つ接着性に優れた防湿シール材を
提供することができる。
【0011】本発明の第2の特徴は、基材と、基材上に
配置された樹脂組成物と、プラスチック粒子及びそのプ
ラスチック粒子表面を被覆する低融点金属膜からなり、
樹脂組成物の内部に、互いに隣接して配置された複数個
の低融点金属被覆プラスチック粒子とを備えるフィルム
状防湿シール材であることを要旨とする。
【0012】本発明の第2の特徴によれば、比較的低温
で、基板と対向基板とを強固に接合でき、高い酸素、水
分不透過性に優れ、且つ接着性に優れており、さらにス
ペーサの機能を有し、作業性に優れ、シート状にして使
用することが可能な防湿シール材を提供することができ
る。
【0013】本発明の第3の特徴は、基材と、基材上に
配置された樹脂組成物と、プラスチック粒子及びそのプ
ラスチック粒子表面を被覆する低融点金属膜からなり、
樹脂組成物の表面に、互いに隣接して配置された複数個
の低融点金属被覆プラスチック粒子とを備えるフィルム
状防湿シール材であることを要旨とする。
【0014】本発明の第3の特徴によれば、比較的低温
で、基板と対向基板とを強固に接合でき、高い酸素、水
分不透過性に優れ、且つ接着性に優れており、さらにス
ペーサの機能を有し、作業性に優れ、シート状にして使
用することが可能な防湿シール材を提供することができ
る。
【0015】本発明の第4の特徴は、基材と、基材上に
配置された樹脂組成物と、プラスチック粒子及びプラス
チック粒子表面を被覆する低融点金属膜からなり、樹脂
組成物を貫通し基材に到達する溝部の内部に、互いに隣
接して配置された複数個の低融点金属被覆プラスチック
粒子とを備えるフィルム状防湿シール材であることを要
旨とする。
【0016】本発明の第4の特徴によれば、比較的低温
で、基板と対向基板とを強固に接合でき、高い酸素、水
分不透過性に優れ、且つ接着性に優れており、さらにス
ペーサの機能を有し、作業性に優れ、シート状にして使
用することが可能な防湿シール材を提供することができ
る。
【0017】本発明の第5の特徴は、基板と、その基板
に対向する対向基板と、基板と対向基板との間に配置さ
れ、プラスチック粒子及びそのプラスチック粒子の表面
を被覆する低融点金属膜とで構成され、互いに隣接して
配置された複数個の低融点金属被覆プラスチック粒子
と、基板と対向基板の双方に接し、且つ複数個の低融点
金属被覆プラスチック粒子の外側を被覆する樹脂組成物
とを含む実装体であることを要旨とする。
【0018】本発明の第5の特徴によれば、比較的低温
で、基板と対向基板とを強固に接合でき、高い酸素、水
分不透過性に優れ、且つ接着性に優れており、さらにス
ペーサの機能を有し、作業性に優れ、シート状にして使
用することが可能な防湿シール材を使用して、長期安定
性のある実装体を提供することができる。
【0019】本発明の第6の特徴は、複数個のプラスチ
ック粒子のそれぞれの表面に低融点金属膜を被覆し、複
数個の低融点金属被覆プラスチック粒子を形成する工程
と、基材の表面に樹脂組成物を形成する工程と、その樹
脂組成物中に複数個の低融点金属被覆プラスチック粒子
を添加する工程とを含む防湿シール材の製造方法を要旨
とする。
【0020】本発明の第6の特徴によれば、比較的低温
で、基板と対向基板とを強固に接合でき、高い酸素、水
分不透過性に優れ、且つ接着性に優れた防湿シール材の
製造方法を提供することができる。
【0021】本発明の第6の特徴によれば、比較的低温
で、基板と対向基板とを強固に接合でき、高い酸素、水
分不透過性に優れ、且つ接着性に優れており、さらにス
ペーサの機能を有し、作業性に優れ、シート状にして使
用することが可能な防湿シール材の方法をを提供するこ
とができる。
【0022】本発明の第7の特徴は、複数個のプラスチ
ック粒子のそれぞれの表面に低融点金属膜を被覆し、複
数個の低融点金属被覆プラスチック粒子を形成する工程
と、基材の表面に樹脂組成物を形成する工程と、その樹
脂組成物の表面に、その樹脂組成物の表面の一部が露出
する窓部を有するマスクを形成する工程と、そのマスク
を介して、複数個の低融点金属被覆プラスチック粒子を
散布し、複数個の低融点金属被覆プラスチック粒子を、
樹脂組成物の表面に選択的に配列する工程とを含む防湿
シール材の製造方法を要旨とする。
【0023】本発明の第7の特徴によれば、比較的低温
で、基板と対向基板とを強固に接合でき、高い酸素、水
分不透過性に優れ、且つ接着性に優れており、さらにス
ペーサの機能を有し、作業性に優れ、シート状にして使
用することが可能な防湿シール材の方法をを提供するこ
とができる。
【0024】本発明の第8の特徴は、複数個のプラスチ
ック粒子のそれぞれの表面に低融点金属膜を被覆し、複
数個の低融点金属被覆プラスチック粒子を形成する工程
と、基材の表面に樹脂組成物を形成する工程と、その樹
脂組成物の表面に、基材の表面の一部が露出する溝部を
形成する工程と、その溝部の内部に、その溝部をガイド
として、前記複数個の低融点金属被覆プラスチック粒子
を選択的に配列する工程とを含む防湿シール材の製造方
法を要旨とする。
【0025】本発明の第8の特徴によれば、比較的低温
で、基板と対向基板とを強固に接合でき、高い酸素、水
分不透過性に優れ、且つ接着性に優れており、さらにス
ペーサの機能を有し、作業性に優れ、シート状にして使
用することが可能な防湿シール材の方法をを提供するこ
とができる。
【0026】本発明の第9の特徴は、基板の表面に有機
EL素子を設ける工程と、基材、基材の表面の樹脂組成
物、その樹脂組成物の内部若しくは表面の複数個の低融
点金属被覆プラスチック粒子の配列からなる防湿シール
材を、EL素子を取り囲むように、基板の表面の一部に
貼付する工程と、基材を剥離する工程と、その剥離によ
り露出した樹脂組成物上に、対向基板を配置する工程
と、対向基板側から、基板方向に加熱加圧する工程とを
含む実装体の製造方法を要旨とする。
【0027】本発明の第9の特徴によれば、比較的低温
で、基板と対向基板とを強固に接合でき、高い酸素、水
分不透過性に優れ、且つ接着性に優れており、さらにス
ペーサの機能を有し、作業性に優れ、シート状にして使
用することが可能な防湿シール材を使って、長期安定性
のある実装体の製造方法を提供することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して、本発明の
実施の形態を説明する。
【0029】(第1の実施の形態)図1(a),(b)は、本
発明の第1の実施の形態におけるフィルム状防湿シール
材17の平面図と断面図である。図1(a),(b)のフィル
ム状防湿シール材17は、離型性を有する基材4と、離
型性を有する基材4の少なくとも離型処理面上に配置さ
れた防湿接着層6とで構成されている。
【0030】防湿接着層6は、樹脂組成物5と、樹脂組
成物5に中に添加された低融点金属被覆プラスチック粒
子3とで構成している。防湿接着層6の層の厚さは、1
μm以上1mm以下であることが望ましい。1μm未満は厚さ
の制御が困難な上、接着力の低下が大きい。また厚みが
1mm以上では平滑な接着面が得られないため、やはり充
分な接着性が得られない。防湿接着層6の厚みは3μm以
上300μm以下が更に好ましく、5μm以上100μm以下が最
も好ましい。
【0031】低融点金属被覆プラスチック粒子3は、プ
ラスチック粒子1と、プラスチック粒子1の表面に覆う
ように配置された低融点金属2とで構成している。プラ
スチック粒子1の粒径は、1μm以上5mm以下のものが
使用可能である。プラスチック粒子1の粒径が1μmより
小さいと粒子が凝集しやすく、その後の成形が困難とな
る。また、粒径が5mmより大きいと被着体間の間隙が大
きくなり過ぎ、防湿性が低下する。プラスチック粒子の
粒径は3μm以上1mm以下が好ましく、5μm以上0.5mm以下
が最も好ましい。図1では、プラスチック粒子1は球状
で示しているが、プラスチック粒子1の形状は球形に限
定するものではない。低融点金属2層の厚みは1μm〜5m
mの範囲で使用できる。この値が1μmより小さくても5mm
より大きくても防湿信頼性が低下する。低融点金属2層
の厚みは3μm以上1mm以下が好ましく、5μm以上0.5mm以
下が最も好ましい。
【0032】第1の実施の形態に係るフィルム状防湿シ
ール材17によれば、図15に示すように、防湿接着層
6を、被着体20間に挟んで加熱圧着したとき、低融点
金属被覆プラスチック粒子3周辺の樹脂組成物5が流動
して低融点金属2が被着体20界面に露出することにな
る。そのとき、低融点金属2が融解するようなエネルギ
ーを加えることによって、融解した金属が両サイドの被
着体20の接着を補助する役割を果たす。すなわち、金
属による接合だけでは、熱応力や加湿時に発生する応力
に対して接着力を維持できないが、ポリマーを主成分と
する樹脂組成物5は応力緩和効果に優れているために、
応力によって被着体20が剥がれにくくなる。
【0033】更に、芯材として、プラスチック粒子1の
ような弾性体を使用することにより、加圧変化したプラ
スチック粒子1が元に戻ろうとする、いわゆるスプリン
グ効果が作用するため、加熱加湿後も優れた防湿特性を
保持できる。
【0034】第1の実施の形態の応用例として、EL表
示装置の要部断面図として図8を用いて示す。図8に示
すように、基板10の片面上に形成された陰極11上
に、絶縁膜21,電子輸送層12、発光層13、正孔輸
送層14が積層状に形成されており、これを基板(表示
素子基板)16と呼ぶ。基板(表示素子基板)16と対
向するように配置される対向基板(表示素子保護基板)
18との間に空間をつくり、両基板の接合をするフィル
ム状防湿シール材17とからなる。
【0035】基板10は、ボトムエミッションのとき
は、透光性材料の透明又は半透明なガラス、PET、ポ
リカーボネート、非晶型ポリオレフィンなどが用いられ
る。トップエミッションのときは、不透光性材料ステン
レスなどを用いてもよい。また、EL対向基板(表示素
子保護基板)18は、ボトムエミッションのときは、不
透光性材料ステンレスなどを用いてもよい。トップエミ
ッションのときは、透光性材料の透明又は半透明なガラ
ス、PET、ポリカーボネート、非晶型ポリオレフィン
などが用いられる。基板10、EL対向基板(表示素子
保護基板)18は、これらの材料を薄膜とした可撓性を
有するものやフレキシブル基板でもよい。
【0036】基板10の形状は、封止剤と共同して所定
の空間、すなわち、この基板10上に形成された表示素
子を封入するための空間を形成することができるもので
あればよい。
【0037】第1の実施の形態のEL表示装置では、フ
ィルム状防湿シール材17が導電性であるため、下部電
極のショート防止のため、絶縁膜は必須である。電極の
腐食防止等を目的としても、フィルム状防湿接着剤17
の下には絶縁膜21を設ける。絶縁膜21の厚さは10
nm〜10μmの範囲で形成することが可能であるが、
100nm〜1μmが最も適している。
【0038】第1の実施の形態のEL表示装置では、表
示素子19の層構造は特に限定されるものではなく、表
示素子19として機能するものであればよい。同様に、
表示素子19を構成する各層の材料も特に限定されるも
のではなく、表示素子19が得られさえすれば種々の材
料を使用することができる。
【0039】対向基板(表示素子保護基板)18側を光
り取り出し面とするときの表示素子の層構造の具体例と
しては、基板10側からの積層順が下記(1)〜(4)
であるものが挙げられる。なお、対向基板(表示素子保
護基板)18とは反対側を光り取り出し面とするとき
は、基板10上の積層順を下記(1)〜(4)の逆とす
る。
【0040】(1)陰極/発光層/陽極 (2)陰極/発光層/正孔輸送層/陽極 (3)陰極/電子輸送層/発光層/陽極 (4)陰極/電子輸送層/発光層/正孔輸送層/陽極 プラスチック粒子1は、加熱又は加圧下で変形性を持
つ。加熱又は加圧下で変形性を持つプラスチック粒子1
とは、温度が50℃以上、又は圧力が0.01GPa以上
で変形するプラスチック製の微粒子であれば特に制約は
ない。室温において、プラスチック粒子1の変形による
圧縮弾性率が0.3GPa以上で20GPa以下の値なら、高
い防湿性が維持できる。圧縮弾性率は、0.5GPa以上
10GPa以下が好ましく、1.0GPa以上7.0GPa以下
が最も好ましい。
【0041】プラスチック粒子1の具体例としては、ポ
リエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、PMM
A、6ナイロン、6.6ナイロン、6.10ナイロン、
ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンなどを挙
げることができる。
【0042】プラスチック粒子1の外周に形成する低融
点金属2は、融点が80℃以上250℃以下の範囲内のあら
ゆる金属が適用可能である。融点が80℃よりも低いと高
温時に防湿信頼性が低下するため好ましくなく、250℃
以上であると溶融接着時に高温を必要とし素子に高温に
よる悪影響が生じるため好ましくない。低融点金属2の
融点は100℃以上220℃以下が更に好ましく、120℃以上2
00℃以下が最も好ましい。
【0043】低融点金属2は各種の共晶合金、あるいは
非共晶低融点合金あるいは単独金属が使用できる。
【0044】高融点金属は融点が250℃以上であって
も、Sb(630℃)、Bi(271℃)、Pb(327℃)、
Zn(420℃)、等の合金や酸化物は、単体のときより
融点が低下する。例えばPb88.9%/Sn11.1%(融点2
50℃)である。以下同様な表現で示すと、Pb82.6/C
d17.4(248℃)、Pb85/Au15(215℃)、Tl93.7/
Na6.3(238℃)、Tl92/As8(220℃)、Tl99.4/
L0.6(211℃)、Tl82.9/Cd17.1(203℃)、Tl97
/Mg3(203℃)、Tl80/Sb20(195℃)、Tl52.5/
Bi47.5(188℃)、Tl96.5/K3.5(173℃)、Tl73
/Au27(131℃)、Bi97/Na3(218℃)、Bi76.5/
Tl23.5(198℃)、Bi60/Cd40(144℃)、Bi57/
Sn43(139℃)、Bi56.5/Pb43.5(125℃)、Sn
(232℃)、Sn67.7/Cd32.3(177℃)、Sn56.5/T
l43.5(170℃)、In97.2/Zn2.8(144℃)、In74
/Cd26(123℃)、Bi57/Pb11/Sn42(135℃)、
Bi56/Sn40/Zn4(130℃)、Bi53.9/Sn25.9/C
d20.2(103℃)、Sn48/In52(117℃)、In(157
℃)、Ag5/Pb15/In80(149℃)、Pb38/Sn62
(183℃)、Pb47/Sn50/Sb3(186℃)、Pb50/I
n50(180℃)、Pb50/Sn50(183℃)、Pb10/Sn
90(183℃)、Au3.5/Pb96.5(221℃)、Pb5/Sn
95(183℃)、Ag10/In90(204℃)、Pb60/Sn40
(183℃)、Sn95/Sb5(232℃)、等がある。
【0045】これらの低融点金属2は,芯材となるプラ
スチック粒子1表面の一部又は全面に被覆率が50%以上
になるように形成される。被覆率は大きいほど防湿特性
が向上し好ましいため、90%以上が更に適している。
【0046】第1の実施の形態で使用する樹脂組成物5
としては、軟化温度が30℃以上200℃以下のいかなる樹
脂組成物5も使うことができる。軟化温度が30℃以下だ
と通常の取り扱い雰囲気で粘着性が発現するため、取り
扱いが困難になる。また、樹脂として熱可塑性樹脂を主
成分とした場合、接着性は高温時に低下する。一方、軟
化温度が200℃以上になると、加熱融着時の熱により素
子が劣化することがある。かかる観点から、樹脂組成物
5の軟化温度は50℃以上180℃以下が更に好ましく、70
℃以上150℃以下が最も好ましい。
【0047】樹脂組成物5は被着体に接着する際、加熱
又は加圧より速やかに流動して低融点金属2が露出する
必要がある。そのため樹脂の流動性をMI(Melt Inde
x)として示す。
【0048】MIは0.2〜200の範囲にあるものが好まし
い。MIが0.2より小さいと流動性が不十分なため、防
湿性が低下する。また、MIが200より大きくなると、
流動性が高過ぎるため、低融点金属被覆プラスチック粒
子3などを担持が困難になる。MIは1.0〜150の範囲が
更に好ましく、2.0〜100の範囲が最も好ましい。
【0049】樹脂組成物5として熱硬化性樹脂を使用す
る場合、硬化温度が50℃以上200℃以下であればよい。
樹脂組成物5の硬化温度は、50℃より低いと保存安定性
が劣る。また、硬化温度が低い樹脂組成物5では耐熱性
も低下する傾向にあるため、高温時の接着性が不十分で
ある。一方、樹脂組成物5の硬化温度が200℃より高く
なると、硬化時の加熱により、素子の熱劣化を招くこと
がある。
【0050】樹脂組成物5の具体例としては、熱硬化性
樹脂では、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹
脂、キシレン樹脂のようななどが適用可能である。その
他にもビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂、テトラヒドロキシフェニルメタン
型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、レゾルシ
ン型エポキシ樹脂、ポリアルコール・ポリグリコール型
エポキシ樹脂、ポリオレフィン型エポキシ樹脂、脂環式
やハロゲン化ビスフェノールなどのエポキシ樹脂を使用
することができる。またエポキシ樹脂以外では天然ゴ
ム、ポリイソプレン、ポリ−1、2−ブタジェン、ポリ
イソブテン、ポリブテン、ポリ−2−ヘプチル−1、3
−ブタジェン、ポリ−2−t−ブチル−1、3−ブタジ
ェン、ポリ−1、3−ブタジェンなどの(ジ)エン類、
ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリビニ
ルエチルエーテル、ポリビニルヘキシルエーテル、ポリ
ビニルブチルエーテルなどのポリエーテル類、ポリビニ
ルアセテート 、ポリビニルプロピオネートなどのポリ
エステル類、ポリウレタン、エチルセルロース、ポリ塩
化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニト
リル、ポリスルホン、ポリスルフィド、フェノキシ樹脂
などを挙げることができる。その他にもエチレン酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体変性物、
ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレ
ン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体、エチレン−アクリル酸塩共重合体、アクリ
ル酸エステル系ゴム、ポリイソブチレン、アタクチック
ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、アクリロニト
リル−ブタジェン共重合体、スチレン−ブタジェンブロ
ック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合
体、エチレンセルロース、ポリアミド、シリコン系ゴ
ム、ポリクロロプレン等の合成ゴム類、ポリビニルエー
テルなどが適用可能であり、単独あるいは2種以上併用
して用いられる。アクリル樹脂としては以下に示すもの
が挙げられる。ポリエチルアクリレート、ポリブチルア
クリレート、ポリ−2−エチルヘキシルアクリレート、
ポリ−t−ブチルアクリレート、ポリ−3−エトキシプ
ロピルアクリレート、ポリオキシカルボニルテトラメタ
クリレート、ポリメチルアクリレート、ポリイソプロピ
ルメタクリレート、ポリドデシルメタクリレート、ポリ
テトラデシルメタクリレート、ポリ−n−プロピルメタ
クリレート、ポリ−3,3,5−トリメチルシクロヘキ
シルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリ
−2−ニトロ−2−メチルプロピルメタクリレート、ポ
リ−1,1−ジエチルプロピルメタクリレート、ポリメ
チルメタクリレートなどのポリ(メタ)アクリル酸エス
テル、又はこれらの共重合体を使用することができる。
また、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、
ポリエーテルアクリレート、ポリエステルアクリレート
なども使用できる。特にウレタンアクリレート、エポキ
シアクリレートは被着体への密着性の点で優れており、
エポキシアクリレートとしては、1、6−ヘキサンジオ
ールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジ
グリシジルエーテル、アリルアルコールジグリシジルエ
ーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、アジピ
ン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエス
テル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、
トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリ
セリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトール
テトラグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシ
ジルエーテル等の(メタ)アクリル酸付加物が挙げられ
る。エポキシアクリレートなどのように分子内に水酸基
を有するポリマーは支持体への密着性向上に有効であ
る。これらは、汎用溶剤に溶解させるか、又は無溶剤の
まま金属分散剤などとともに攪拌・混合して使用するこ
とができる。
【0051】これら上記のポリマーは必要に応じて、2
種以上共重合してもよいし、2種類以上をブレンドして
使用することも可能である。これらは、通常、汎用溶剤
に溶解させるか、又は無溶剤のまま金属分散剤などとと
もに攪拌・混合して使用することができる。
【0052】また、樹脂組成物5は、放射線を照射する
ことで硬化する放射線硬化樹脂を用いてもよい。
【0053】本発明の第1の実施の形態で使用する樹脂
組成物5には必要に応じて、分散剤の他に、チクソトロ
ピー性付与剤、消泡剤、レベリング剤、希釈剤、可塑化
剤、酸化防止剤、金属不活性化剤、カップリング剤や充
填剤などの添加剤を配合してもよい。
【0054】また、接着力を向上させるための粘着付与
剤としては、ジシクロペンタジェン樹脂、ロジン、変性
ロジン、テルペン樹脂、キシレン樹脂、テルペン−フェ
ノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、クマロン−イン
デン樹脂等があり、これらを必要に応じて、単独あるい
は2種以上併用して用いる。
【0055】粘着性調整剤としては、例えばジオクチル
フタレートをはじめとする各種可塑剤類等が代表的であ
る。
【0056】熱硬化性樹脂を利用する場合の硬化剤は、
トリエチレンテトラミン、キシレンジアミン、ジアミノ
ジフェニルメタンなどのアミン類、無水フタル酸、無水
マレイン酸、無水ドデシルコハク酸、無水ピロメリット
酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸などの酸無水
物、ジアミノジフェニルスルホン、トリス(ジメチルア
ミノメチル)フェノール、ポリアミド樹脂、ジシアンジ
アミド、アルキル置換イミダゾールなどを使うことがで
きる。
【0057】これら硬化剤は単独で用いてもよいし、2
種以上混合して用いてもよい。また、使用しなくてもよ
い。
【0058】硬化剤(架橋剤)の添加量は、上記ポリマ
ー100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは1〜30
重量部の範囲で選択するのがよい。硬化剤(架橋剤)の
添加量が0.1重量部未満であると硬化が不十分となり、5
0重量部を超えると過剰架橋となり、接着性に悪影響を
与える場合がある。
【0059】樹脂組成物5を成形する際に使用する溶剤
は、アセトン、ジエチルケトン、メチルアミルケトン、
シクロヘキ サノン等のケトン系溶剤、トルエン、キシ
レン等の芳香族系溶剤、メチルセロソルブ、メチルセロ
ソルブアセタート、エチルセロソルブアセタート等のセ
ロソルブ系溶剤、乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソア
ミル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテー
ト、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、
ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロ
ピル等のエステル系溶剤、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、プロピレングリコールメチルエーテル、プ
ロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコ
ールプロピルエーテル等のアルコール系溶剤などを必要
に応じて、単独又は2種類以上組み合わせて用いること
ができる。これらの溶剤は用いてもよいし用いなくても
よい。
【0060】樹脂組成物5に占める低融点金属被覆プラ
スチック粒子3の添加量は、30〜500重量部が適当であ
る。添加量が30重量部より小さいと、低融点金属2層の
欠陥部が発生するため充分な防湿性が得られず、500重
量部より大きくなると接着力の低下を招き、好ましくな
い。
【0061】本発明の第1の実施の形態で使用する基材
4としては、厚みが10μm以上1mm以下のものが使用でき
る。10μm未満、又は1mm以上では取り扱い性が低下す
る。20μm以上500μm以下が更に好ましく、30μm以上20
0μm以下が最も好ましい。
【0062】基材4は両面とも離型処理されていること
が望ましいが、少なくとも樹脂組成物5をコーティング
する面は離型処理してなければならない。基材4の両面
が離型処理されている場合は、離型処理の程度に差があ
ることが必要である。離型処理の程度は、濡れ指数液
(和光純薬(株)製)により簡易的に測定することがで
きる。防湿接着層6を基材4上に形成する際、防湿接着
層6が形成される基材4面の表面張力は、基材4背面の
表面張力よりも大きいほうがよい。この際上記濡れ指数
で、5dyn/cm以上の差があることが望ましい。この差が
5dyn/cm未満ではロール状にして巻き取った後、使用時
の巻き出しに樹脂層が基材4の背面に転写することがあ
る。
【0063】基材4に用いる樹脂の材質としては、例え
ばポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタク
リレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル
樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポ
リプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド
樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹
脂、ポリアリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリブ
チレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂などの熱可塑性ポリエステル樹脂、酢酸セルロー
ス樹脂、フッ素樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテル
スルホン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリウレタン
樹脂、フタル酸ジアリル樹脂などの熱可塑性樹脂や熱硬
化性樹脂よりなるフィルムを挙げることができる。
【0064】第1の実施の形態におけるフィルム状防湿
シール材17の製造方法を図2(a),(b),(c)を参照して
説明する。
【0065】(イ)まず、めっき法などを使うことによ
り、図2(a)に示すように、加熱又は加圧下で変形性を
持つ粒径1μm以上5mm以下のプラスチック粒子1の外
周に厚さ1μm〜5mmの低融点金属2層を形成し、低融点
金属被覆プラスチック粒子3を製造する。めっき法のや
り方の例としては、プラスチック粒子1にシーダ処理を
施した後、無電解銅や無電解ニッケルめっきを施し、し
かる後に電解めっきによって上記低融点金属2の被覆が
できる。あるいは、融解した上記の低融点金属2を直接
プラスチック粒子1上に融着する、融着法を利用するこ
とも可能である。その際、プラスチック粒子1の表面を
コロナ処理、プラズマ処理、易接着コートなどの表面処
理を施しておくと低融点金属2との密着性が向上して好
ましい。
【0066】(ロ)次に、図2(b)に示すように、容器
7内の樹脂組成物5に低融点金属被覆プラスチック粒子
3を添加し、分散させることで防湿接着層6を生成す
る。
【0067】(ハ)ロールコートや印刷法、あるいはス
ピンコート法などの被膜形成技術を用いて、図2(c)に
示すように、離型性を有する基材4の少なくとも離型処
理面側に、防湿接着層6の層を形成する。ここで、有機
溶剤で適宜樹脂組成物5の粘度を調節することで、層が
所望の厚さのフィルム状封止材17を得ることができ
る。
【0068】第1の実施の形態の応用例に係る、発光装
置の製造方法を図9(a)〜(e)を参照して説明する。
【0069】(イ)まず、図9(a)に示すように、抵抗
加熱蒸着法やイオンビームスパッタ法等の方法により、
ガラスやプラスチック等の基板10上に、Al−Li合
金等からなる陰極11、オキサジアゾール誘導体やトリ
アゾール誘導体等からなる電子輸送層12、TPD等か
らなる正孔輸送層14、透明電極からなる陽極15を順
次成膜し、積層することで基板(表示素子基板)16を
作製する。下部電極上の表示素子が搭載されていないエ
リアに絶縁膜21は、窒化ケイ素(SiN)、酸化ケイ
素(SiO2)またはSiNOなどを蒸着やスパッタな
どの方法により形成する。
【0070】(ロ)次に、図9(b)に示すように、基板
(表示素子基板)16を囲うようにスペーサの機能と接
着性を有するフィルム状防湿シール材17を貼り付け
る。
【0071】(ハ)次に、フィルム状防湿シール材17
を加温加圧し、基材4を剥離除去する。この結果、図9
(c)に示すように、防湿接着層6が露出される。
【0072】(ニ)次に、図9(d)に示すように、基板
10と向かい合うように、基材4を剥離除去することに
よって露出した防湿接着層6上に、対向基板(表示素子
保護基板)18を貼り合わせる。
【0073】(ホ)次に、図9(d)の対向基板(表示素
子保護基板)18側から、基板(表示素子基板)16方
向に加熱加圧する。この結果、図9(e)に示すように、
基板(表示素子基板)16と対向基板(表示素子保護基
板)18との間にスペーサの働きにより空間ができ、接
着力と防湿性に優れたEL表示装置を得ることができ
る。
【0074】基板10上にフィルム状防湿シール材17
を貼り付けるときの、代表的配置形状を図10(a)〜(d)
に示す。図10(a)は、四角形の基板上にフィルム状防
湿シール材17を基板10の各辺に沿って1枚ずつ配置
し、フィルム状防湿シール材17が4点交差する配置形
状の平面図である。図10(b)は、四角形の基板10上
に1枚のフィルム状防湿シール材17で4辺を1周し、
1点のみが交差する配置形状の平面図である。図10
(c)は、四角形の基板10上に1枚のフィルム状防湿シ
ール材17で4辺を1周し、交差することなく、始点の
箇所と終点の箇所が2重になる形状配置の平面図であ
る。図10(d)は、四角形の基板10上にフィルム状防
湿シール材17を基板の各辺に沿って1枚ずつ配置し、
交わる4点はどれも三差路になる配置形状の平面図であ
る。ここでは、代表的な4種類の配置形状を示したが、
フィルム状防湿シール材17は、表示素子19を外気か
ら完全に遮断するように配置されればよいので、決して
ここで示したものに限られない。
【0075】(第2の実施の形態)図3(a),(b)は、本
発明の第2の実施の形態における、フィルム状防湿シー
ル材17の平面図と断面図である。図3(a),(b)のフィ
ルム状防湿シール材17は、離型性を有する基材4と、
離型性を有する基材4の少なくとも離型処理面上に配置
された防湿接着層6とで構成されている。
【0076】防湿接着層6は、樹脂組成物5と、樹脂組
成物5上に配置した低融点金属被覆プラスチック粒子3
とで構成している。防湿接着層6の層の厚さは、第1の
実施の形態で示したので省略する。
【0077】低融点金属被覆プラスチック粒子3は、プ
ラスチック粒子1と、プラスチック粒子1の表面に覆う
ように配置された低融点金属2とで構成している。プラ
スチック粒子1の粒径又は低融点金属2層の厚さは第1
の実施の形態で示したので省略する。
【0078】第2の実施の形態によれば、低融点金属被
覆プラスチック粒子3を幾何学状に配列すると、低融点
金属被覆プラスチック粒子3が局在することなく均一に
なり、防湿性、スペーサの機能が優れる。更に、樹脂組
成物5面が、確保されるので接着力の低下を最小限に抑
えられる。
【0079】第1の実施の形態による効果は、第2の実
施の形態でも同様なので、重複するところは省略する。
【0080】第2の実施の形態の応用例として、EL表
示装置の要部断面図として図8を用いて示す。図8に示
すように、基板10の片面上に形成された陰極11上
に、絶縁膜21、電子輸送層12、発光層13、正孔輸
送層14が積層状に形成されており、これを基板(表示
素子基板)16と呼ぶ。基板(表示素子基板)16と対
向するように配置される対向基板(表示素子保護基板)
18との間に空間をつくり、両基板の接合をするフィル
ム状防湿シール材17とからなる。
【0081】第2の実施の形態における、フィルム状防
湿シール材17の作製方法を図4(a),(b),(c)を参照し
て説明する。
【0082】(イ)まず、めっき法などを使うことによ
り、図4(a)に示すように、加熱又は加圧下で変形性を
持つ粒径1μm以上5mm以下のプラスチック粒子1の外
周に厚さ1μm〜5mmの低融点金属2層を形成し、低融点
金属被覆プラスチック粒子3を製造する。
【0083】(ロ)次に、ロールコートや印刷法、ある
いはスピンコート法などの被膜形成技術を用いて、図4
(b)に示すように、離型性を有する基材4の少なくとも
離型処理面側に、樹脂組成物5をコーティングする。
【0084】(ハ)コーティングした樹脂組成物5上
に、図4(c)に示すように、帯電させた低融点金属被覆
プラスチック粒子3を散布する。低融点金属被覆プラス
チック粒子3を散布するときは、添加量が最小限になる
ように幾何学状の型9(ふるい)を用いて、その幾何学
状の型9の上から帯電させた低融点金属被覆プラスチッ
ク粒子3を散布する。その後、ロールラミネイトなどの
処理を施して表面保護を行いフィルム状防湿シール材1
7を得ることができる。
【0085】第2の実施の形態で使用する材料は、第1
の実施の形態と同様であるのでここでは省略する。
【0086】第2の実施の形態で作製したフィルム状防
湿シール材17が、細く裁断される前の大きなフィルム
シートであるときの平面図を図7(a)〜図7(c)に表す。
【0087】図7(a)は、本発明における樹脂組成物5
上に低融点金属被覆プラスチック粒子3がストライプ状
に配列されたスペーサの機能と接着性を有するフィルム
状防湿シール材17の平面図である。
【0088】図7(b)は、本発明における樹脂組成物5
上に低融点金属被覆プラスチック粒子3がジグザグ状に
配列されたスペーサの機能と接着性を有するフィルム状
防湿シール材17の平面図である。
【0089】図7(c)は、本発明における樹脂組成物上
に低融点金属被覆プラスチック粒子3が鎖型状に配列さ
れたスペーサの機能と接着性を有するフィルム状防湿シ
ール材17の平面図である。
【0090】図7(a),(b),(c)は、基材4上に配置され
た樹脂組成物5上に、低融点金属被覆プラスチック粒子
3を配置したものである。
【0091】図7(a),(b),(c)のような、フィルムシー
トでスペーサの機能と接着性を有するフィルム状防湿シ
ール材17を作製すると、フィルムシートを細く裁断し
て使用するときに、同じ性質を持ったものが大量に生産
することができるメリットがある。ここでは、3つの形
状を示したが、他にどのような形状をとってもよい。
【0092】第2の実施の形態の応用例に係る、発光装
置の製造方法を図9(a)〜(e)を参照して説明する。
【0093】(イ)まず、図9(a)に示すように、抵抗
加熱蒸着法やイオンビームスパッタ法等の方法により、
ガラスやプラスチック等の基板10上に、Al−Li合
金等からなる陰極11、オキサジアゾール誘導体やトリ
アゾール誘導体等からなる電子輸送層12、TPD等か
らなる正孔輸送層14、透明電極からなる陽極15を順
次成膜し、積層することで基板(表示素子基板)16を
作製する。下部電極上の表示素子が搭載されていないエ
リアに絶縁膜21は、窒化ケイ素(SiN)、酸化ケイ
素(SiO2)またはSiNOなどを蒸着やスパッタな
どの方法により形成する。
【0094】(ロ)次に、図9(b)に示すように、基板
(表示素子基板)16を囲うようにスペーサの機能と接
着性を有するフィルム状防湿シール材17を貼り付け
る。
【0095】(ハ)次に、フィルム状防湿シール材17
を加温加圧し、基材4を剥離除去する。この結果、図9
(c)に示すように、防湿接着層6が露出される。
【0096】(ニ)次に、図9(d)に示すように、基板
10と向かい合うように、基材4を剥離除去することに
よって露出した防湿接着層6上に、対向基板(表示素子
保護基板)18を貼り合わせる。
【0097】(ホ)次に、図9(d)の対向基板(表示素
子保護基板)18側から、基板(表示素子基板)16方
向に加熱加圧する。この結果、図9(e)に示すように、
基板(表示素子基板)16と対向基板(表示素子保護基
板)18との間にスペーサの働きにより空間ができ、接
着力と防湿性に優れた発光装置を得ることができる。
【0098】基板10上にフィルム状防湿シール材17
を貼り付けるときの、代表的配置形状を図10(a)〜(d)
に示す。図10(a)は、四角形の基板上にフィルム状防
湿シール材17を基板10の各辺に沿って1枚ずつ配置
し、フィルム状防湿シール材17が4点交差する配置形
状の平面図である。図10(b)は、四角形の基板10上
に1枚のフィルム状防湿シール材17で4辺を1周し、
1点のみが交差する配置形状の平面図である。図10
(c)は、四角形の基板10上に1枚のフィルム状防湿シ
ール材17で4辺を1周し、交差することなく、始点の
箇所と終点の箇所が2重になる形状配置の平面図であ
る。図10(d)は、四角形の基板10上にフィルム状防
湿シール材17を基板の各辺に沿って1枚ずつ配置し、
交わる4点はどれも三差路になる配置形状の平面図であ
る。ここでは、代表的な4種類の配置形状を示したが、
フィルム状防湿シール材17は、表示素子19を外気か
ら完全に遮断するように配置されればよいので、決して
ここで示したものに限られない。
【0099】(第3の実施の形態)図5(a),(b)は、本
発明の第3の実施の形態における、フィルム状防湿シー
ル材17の平面図と断面図である。図5(a),(b)のフィ
ルム状防湿シール材17は、離型性を有する基材4と、
離型性を有する基材4の少なくとも離型処理面上に配置
された防湿接着層6とで構成されている。防湿接着層6
は、樹脂組成物5と、樹脂組成物5が配置されていない
基材4上に配置した低融点金属被覆プラスチック粒子3
とで構成している。防湿接着層6の層の厚さは、第1の
実施の形態で示したので省略する。低融点金属被覆プラ
スチック粒子3は、プラスチック粒子1と、プラスチッ
ク粒子1の表面に覆うように配置された低融点金属2と
で構成している。プラスチック粒子1の粒径又は低融点
金属2層の厚さは第1の実施の形態で示したので省略す
る。
【0100】第3の実施の形態の応用例として、EL表
示装置の要部断面図として図8を用いて示す。図8に示
すように、基板10の片面上に形成された陰極11上
に、電子輸送層12、発光層13、正孔輸送層14が積
層状に形成されており、これを基板(表示素子基板)1
6と呼ぶ。基板(表示素子基板)16と対向するように
配置される対向基板(表示素子保護基板)18との間に
空間をつくり、両基板の接合をするフィルム状防湿シー
ル材17とからなる。
【0101】第3の実施の形態における、フィルム状防
湿シール材17の作製方法を図6(a),(b),(c)を参照し
て説明する。
【0102】(イ)まず、めっき法などを使うことによ
り、図6(a)に示すように、加熱又は加圧下で変形性を
持つ粒径1μm以上5mm以下のプラスチック粒子1の外
周に厚さ1μm〜5mmの低融点金属2層を形成し、低融点
金属被覆プラスチック粒子3を製造する。
【0103】(ロ)次に、ロールコートや印刷法、ある
いはスピンコート法などの被膜形成技術を用いて、図6
(b)に示すように、離型性を有する基材4の少なくとも
離型処理面側に、マスク8などを用いることにより、幾
何学状にコーティングされないところを残すように、樹
脂組成物5をコーティングする。
【0104】(ハ)コーティングされていないところ、
つまり、基材4がむき出しになっているところに、図6
(c)に示すように、帯電させた低融点金属被覆プラスチ
ック粒子3を散布する。このような方法をとることで、
低融点金属被覆プラスチック粒子3が幾何学状に配置さ
れる。その後、ロールラミネイトなどの処理を施して表
面保護を行いフィルム状防湿シール材17を得ることが
できる。
【0105】第3の実施の形態で作製した細く裁断され
る前の大きなフィルムシートのフィルム状防湿シール材
17の平面図は、第2の実施の形態ので作製したフィル
ム状防湿シール材17と同様に、図7(a),(b),(c)のよ
うになる。
【0106】第3の実施の形態の応用例に係る、発光装
置の製造方法を図9(a)〜(e)を参照して説明する。
【0107】(イ)まず、図9(a)に示すように、抵抗
加熱蒸着法やイオンビームスパッタ法等の方法により、
ガラスやプラスチック等の基板10上に、Al−Li合
金等からなる陰極11、オキサジアゾール誘導体やトリ
アゾール誘導体等からなる電子輸送層12、TPD等か
らなる正孔輸送層14、透明電極からなる陽極15を順
次成膜し、積層することで基板(表示素子基板)16を
作製する。下部電極上の表示素子が搭載されていないエ
リアに絶縁膜21は、窒化ケイ素(SiN)、酸化ケイ
素(SiO2)またはSiNOなどを蒸着やスパッタな
どの方法により形成する。
【0108】(ロ)次に、図9(b)に示すように、基板
(表示素子基板)16を囲うようにスペーサの機能と接
着性を有するフィルム状防湿シール材17を貼り付け
る。
【0109】(ハ)次に、フィルム状防湿シール材17
を加温加圧し、基材4を剥離除去する。この結果、図9
(c)に示すように、防湿接着層6が露出される。
【0110】(ニ)次に、図9(d)に示すように、基板
10と向かい合うように、基材4を剥離除去することに
よって露出した防湿接着層6上に、対向基板(表示素子
保護基板)18を貼り合わせる。
【0111】(ホ)次に、図9(d)の対向基板(表示素
子保護基板)18側から、基板(表示素子基板)16方
向に加熱加圧する。この結果、図9(e)に示すように、
基板(表示素子基板)16と対向基板(表示素子保護基
板)18との間にスペーサの働きにより空間ができ、接
着力と防湿性に優れたEL表示装置を得ることができ
る。
【0112】基板10上にフィルム状防湿シール材17
を貼り付けるときの、代表的配置形状を図10(a)〜(d)
に示す。図10(a)は、四角形の基板上にフィルム状防
湿シール材17を基板10の各辺に沿って1枚ずつ配置
し、フィルム状防湿シール材17が4点交差する配置形
状の平面図である。図10(b)は、四角形の基板10上
に1枚のフィルム状防湿シール材17で4辺を1周し、
1点のみが交差する配置形状の平面図である。図10
(c)は、四角形の基板10上に1枚のフィルム状防湿シ
ール材17で4辺を1周し、交差することなく、始点の
箇所と終点の箇所が2重になる形状配置の平面図であ
る。図10(d)は、四角形の基板10上にフィルム状防
湿シール材17を基板の各辺に沿って1枚ずつ配置し、
交わる4点はどれも三差路になる配置形状の平面図であ
る。ここでは、代表的な4種類の配置形状を示したが、
フィルム状防湿シール材17は、表示素子19を外気か
ら完全に遮断するように配置されればよいので、決して
ここで示したものに限られない。
【0113】以下に、実際にいろいろな条件で透湿度と
接着力などを測定した実施例、比較例を示す。まず、実
施例、比較例を行った際の測定方法と評価方法を示す。
【0114】プラスチック粒子の圧縮弾性率を測定方法
は、JIS K-7161に基づいて行い、プラスチック粒子の
圧縮弾性率を測定した。各粒子を融点以上で加熱・加圧
してフィルム化し、ダンベルで所定形状に打ち抜いた
後、(株)オリエンテック製、テンシロン/UTM-4-10
0を使って測定した。
【0115】平均粒径を測定方法は、注形用エポキシ樹
脂(エピコート828/トリエチレンテトラミン=10/1)中
で低融点金属被覆プラスチック粒子を硬化させた後、所
望の粒子が露出するまで注形樹脂の表面を研磨し、走査
型電子顕。微鏡((株)日立製作所製、S-4700)で観察
した。画像処理によって粒子径を算出し、10点の平均値
をプラスチック粒子の平均粒径とした。
【0116】低融点金属の融点の測定方法は、ホットプ
レート上にサンプルを乗せ、5℃/分で加熱しながら光学
顕微鏡(オリンパス社製、BH-2)で、倍率100倍で観察
した。固体金属が100%液状化したときの温度を融点と
した。
【0117】金属層の厚さの測定方法は、平均粒径を測
定したときと同様、注形用エポキシ樹脂中で低融点金属
被覆プラスチック粒子を硬化させた後、所望の粒子が露
出するまで注形樹脂の表面を研磨し、走査型電子顕微鏡
((株)日立製作所製、S-4700)で観察した。画像処理
によって金属層の厚さを算出し、10点の平均値をとっ
た。
【0118】プラスチック粒子の被覆率の測定方法は、
平均粒径を測定したときと同様、注形用エポキシ樹脂中
で低融点金属被覆プラスチック粒子を硬化させた後、所
望の粒子が露出するまで注形樹脂の表面を研磨し、走査
型電子顕微鏡((株)日立製作所製、S-4700)で観察し
た。画像処理により、低融点金属によるプラスチック粒
子の被覆率を算出し、10点の平均値をとった。
【0119】軟化温度の測定方法は、JIS K-7206に基
づいて防湿接着層のビカット軟化温度を測定した。
【0120】MIの測定方法は、JIS K-7210に基づい
て防湿接着層のMIを測定した。手動切り取り法、測定
温度125℃、試験荷重3.2Nで測定した。
【0121】硬化温度の測定方法は、示差熱走査熱量計
(パーキン・エルマー社製、DSC-2)を使って、5℃/
分の昇温速度で、発熱ピークの温度を硬化温度とした。
【0122】濡れ指数の測定方法は、和光純薬(株)
製、濡れ指数標準液(No.31〜No.54)を綿棒に浸
し、サンプル上で走査して6秒後の液のはじきで判断し
た。液がサンプルを完全に濡らす最大番号の標準液を濡
れ指数とした。
【0123】基材の厚さの測定方法は、(株)ピーコッ
ク社製、厚みゲージPDS-2を使い、5点の平均値をと
った。
【0124】塗布厚の測定方法は、(株)ピーコック社
製、厚みゲージPDS-2を使い、5点の平均値をとっ
た。
【0125】透湿度の測定方法は、JIS K-7129(感湿
センサ法)に準拠して、0.7mm厚のソーダガラス2枚の間
に、防湿接着層で封止し、サンプルの透湿度を測定し
た。室温、24hの間に高湿側から低湿側に移動した水蒸
気の量を感湿センサで定量することによって算出した。
【0126】接着力の測定方法は、0.7mm厚のソーダガ
ラス2枚の間に、防湿接着層を実施例条件で挟み込み、
所定の処理を施した後、レオメータ(不動工業(株)
製、NRM-3002D-H)を使い、剥離速度50mm/分で、
せん断の接着強度を測定した。
【0127】次に、実施例と比較例の実験条件を示す
が、本発明を限定するものではない。図11,12は実
施例の結果であり、図13,14は比較例の結果であ
る。
【0128】実施例1としては、ポリスチレンペレット
SD120(旭化成工業(株)製、平均粒径0.1mm、弾性率
1.8GPa)を振動搬送しながら、コロナ処理機により1
KW、10m/分の速度でコロナ照射処理をした。表面処理
したポリスチレンペレットに塩化パラジウムによるシー
ダ処理を施した後、無電解ニッケルめっき液中で、ニッ
ケル層を0.2μm析出させた。その後、常法により、In/
Cd=74/26の共晶はんだのめっき浴中で、はんだ被覆
粒子の直径が200μmになるまで電解めっきを施した。こ
のようにして得られた、はんだ被覆ポリスチレン粒子
を、エポキシ樹脂組成物((株)アルファ技研製、アル
テコ3500、変性エポキシ樹脂/変性ポリアミン=100/5
0)100重量部に対して、300重量部を下記散布法により
添加した。次にアプリケータを使用してPETフィルム
(東洋紡(株)製、A-4100、フィルム厚75μm)の未処
理面に膜厚が100μmになるように塗布して、はんだ被覆
ポリスチレン粒子を含有した、エポキシ樹脂の被膜を得
た。この被膜を25mm×100mmのソーダガラスの全面に貼
り付け、80℃・1Mpaで10分間加熱加圧し、上面のPETフ
ィルムを剥離除去した。次に剥離除去して露出したエポ
キシ樹脂ともう1枚のガラスが向かい合わせになるよう
にして貼り合わせ、100℃・3Mpaで60分間加熱加圧して
接着力測定用のサンプルとした。一方、この被膜を100m
m×100mmのソーダガラス上の4辺に、エポキシ樹脂とガ
ラスが向かい合わせになるように、2mm幅で貼り付けた
(図10(a)参照)。その後80℃・1Mpaで10分間加熱加
圧し、上面のPETフィルムを剥離除去した。次に、剥離
除去して露出したエポキシ樹脂上に、もう1枚のソーダ
ガラスを貼り合わせ、100℃・3Mpaで60分間加熱加圧し
て透湿度測定用のサンプルとした。散布法とは、あらか
じめ帯電させた、はんだ被覆ポリスチレン粒子を、エポ
キシ樹脂組成物中に分散させる方法の1つで、ステンレ
ス製ふるい(100×100mm、線幅2mm、ピッチ10mmの長方
形の溝を設置)の溝上にはんだ被覆ポリスチレン粒子が
高密度になるように(図7(a)参照)配置することがで
きる。
【0129】比較例1としては、実施例1で使用したポ
リスチレン粒子の粒径を7mmのものを使用した以外は、
すべて実施例1と同様にして接着用サンプル、及び透湿
度測定用サンプルを作製した。
【0130】比較したのは粒子の粒径の違いによる、透
湿度と接着力に及ぼす影響である。結果として、透湿度
は粒子の粒径が大きくなると、初期の値も温度が60
℃、湿度が90%で1000H放置した後の値も共に上
昇した。接着力は粒径が大きくなると初期の値も温度が
60℃、湿度が90%で1000H放置した後の値も共
に上昇した。したがって、粒子の粒径が大きくなると接
着力は増すが、透湿度も増してしまうので、粒子の粒径
が大きいものはEL表示装置の長期安定性に問題があ
る。
【0131】実施例2としては、実施例1で使用したポ
リスチレン粒子の代わりに、ポリスチレン粒子(製鉄化
学(株)製、フロービーズCL12007、平均粒径1.0mm)
を、また低融点金属として、In/Cdの代わりに共晶はん
だPb/Sn=5/95(融点183℃)を、更に樹脂組成物とし
て、エポキシ樹脂の代わりにアクリル樹脂(日立化成工
業(株)製、防湿絶縁材料TF-3348-15F2G)を使用し、
はんだ被覆粒子を、樹脂組成物100重量部に対して、450
重量部を散布法により添加した。また硬化はUV1.0J/cm2
で行い、実施例1と同様にして接着用サンプル、及び透
湿度測定用サンプルを作製した。
【0132】比較例2としては、実施例2で使用したポ
リスチレン粒子の圧縮弾性率を0.1GPaのものを使用した
以外は、すべて実施例2と同様にして接着用サンプル、
及び透湿度測定用サンプルを作製した。
【0133】比較したのは粒子の圧縮弾性率の違いによ
る、透湿度と接着力に及ぼす影響である。結果として、
透湿度は圧縮弾性率が増加すると、初期の値も温度が6
0℃、湿度が90%で1000H放置した後の値も共に
上昇した。接着力は圧縮弾性率が増加しても、初期の値
も温度が60℃、湿度が90%で1000H放置した後
の値も変化しなかった。したがって、粒子の圧縮弾性率
が増加すると接着力は変わらず、透湿度は増してしまう
ので、粒子の圧縮弾性率が高いものはEL表示装置の長
期安定性に問題がある。
【0134】実施例3としては、実施例1で使用したポ
リスチレン粒子の代わりに、PMMA粒子(三菱レーヨ
ン(株)製、アクリルペレットIRD−50、平均粒径5.0m
m)を、また低融点金属として、In/Cdの代わりに共晶は
んだTI/Na=93.7/6.3(融点238℃)を、更に樹脂組成物
として、エポキシ樹脂に代えてフェノール樹脂(住友ベ
ークライト(株)製フェノール樹脂PM-8200)を使用
し、はんだ被覆粒子を、樹脂組成物100重量部に対し
て、100重量部を散布法により添加した。また基材とし
てPETの代わりに、テフロンシート(三井・デュポンフ
ロロケミカル(株)製、テフロン340-J、厚さ100μm)
を使用し、実施例1と同様にして接着用サンプル、及び
透湿度測定用サンプルを作製した。
【0135】比較例3としては、実施例3で使用した低
融点金属として、Pbが100%のものを使用した以外は、
すべて実施例3と同様にして接着用サンプル、及び透湿
度測定用サンプルを作製した。
【0136】比較したのは金属の融点の違いによる、透
湿度と接着力に及ぼす影響である。結果として、透湿度
は融点が高いと、初期の値も温度が60℃、湿度が90
%で1000H放置した後の値も共にかなり上昇した。
接着力は金属の融点が高くても、初期の値も温度が60
℃、湿度が90%で1000H放置した後の値もあまり
変化しなかった。したがって、金属の融点が高いと接着
力はあまり変わらず、透湿度は激増してしまうので、金
属の融点が高いものはEL表示装置の長期安定性に問題
がある。
【0137】実施例4としては、実施例1で使用したポ
リスチレン粒子の代わりに、66ナイロンの粒子(東レ
(株)製、アラミンCM3007、平均粒径0.5mm)を、また
低融点金属として、In/Cdの代わりに共晶はんだAg/In=
10/90(融点204℃)を、更に樹脂組成物として、エポキ
シ樹脂に代えてメラミン樹脂(日立化成工業(株)製メ
ラン523)を使用した。また基材としてPETの代わりに、
ポリカーボネートのシート(帝人化成(株)製、パンラ
イトL-1250、135℃20kgf/cm2でプレスし、厚さ100μmに
調整)を使用し、はんだ被覆粒子を、樹脂組成物100重
量部に対して、500重量部を散布法により添加した。実
施例1と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用
サンプルを作製した。ただし実施例1で行った粒子のコ
ロナ処理は実施しなかった。
【0138】比較例4としては、実施例4で使用した低
融点金属の厚さを7mmとした以外は、すべて実施例4と
同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプル
を作製した。
【0139】比較したのは低融点金属の層の厚さの違い
による、透湿度と接着力に及ぼす影響である。結果とし
て、透湿度は低融点金属の層の厚さが増しても、初期の
値も温度が60℃、湿度が90%で1000H放置した
後の値も共に変化しなかった。接着力は低融点金属の層
の厚さが増すと、初期の値も温度が60℃、湿度が90
%で1000H放置した後の値も激減した。したがっ
て、低融点金属の層の厚さが増すと接着力が激減し、透
湿度は変化しないので、低融点金属の層の厚さが厚いも
のはEL表示装置の長期安定性に問題がある。
【0140】実施例5としては、実施例1で使用したポ
リスチレン粒子の代わりに、ポリエステル粒子(東レ
(株)製、シベラスL204G35、平均粒径0.3mm)を、また
低融点金属として、In/Cdの代わりに共晶はんだSn/In=
48/52(融点117℃)を、更に樹脂組成物として、エポキ
シ樹脂に代えてキシレン/アクリル樹脂=80/20(キシレ
ン樹脂:三菱瓦斯化学(株)製、ニカノールHP-100、ア
クリル樹脂:帝国化学産業(株)製、HTR-860P-3)を使
用し、はんだ被覆粒子を、樹脂組成物100重量部に対し
て、300重量部を散布法により添加した。また基材とし
てPETの代わりに、ポリイミドフィルム(東レ・デュポ
ン(株)製、カプトン100H)を使用し、実施例1と同様
にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作
製した。
【0141】比較例5としては、実施例5で使用した低
融点金属によるプラスチック粒子の被覆率を40%とした
以外は、すべて実施例5と同様にして接着用サンプル、
及び透湿度測定用サンプルを作製した。
【0142】比較したのは低融点金属によるプラスチッ
ク粒子の被覆率の違いによる、透湿度と接着力に及ぼす
影響である。結果として、透湿度は低融点金属によるプ
ラスチック粒子の被覆率が減少すると初期の値も温度が
60℃、湿度が90%で1000H放置した後の値も共
に激増した。接着力は低融点金属によるプラスチック粒
子の被覆率が減少しても、初期の値も温度が60℃、湿
度が90%で1000H放置した後の値も変化しなかっ
た。したがって、金属の層の厚さが増加すると接着力は
変化なく、透湿度は激増するので、低融点金属によるプ
ラスチック粒子の被覆率が低いものはEL表示装置の長
期安定性に問題がある。
【0143】実施例6としては、実施例1で使用したポ
リスチレン粒子の代わりに、ポリプロピレン粒子(住友
化学(株)製、ノーブレンH501、平均粒径0.03mm)を、
また低融点金属として、In/Cdの代わりに共晶はんだBi/
Cd=60/40(融点144℃)を、更に樹脂組成物として、エ
ポキシ樹脂に代えてポリエステル樹脂/架橋剤=100/2
(ポリエステル樹脂:東洋紡(株)製、バイロンVG70
0、架橋剤:日本ポリウレタン(株)製、コロネート
L))を使用し、はんだ被覆粒子を、樹脂組成物100重量
部に対して、500重量部を散布法により添加した。また
基材としてPETの代わりに、ポリプロピレンフィルム
(日立化成工業(株)製、K8-40)を使用し、実施例1
と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプ
ルを作製した。
【0144】比較例6としては、実施例6で使用した樹
脂組成物/低融点金属被覆プラスチック粒子の配合量を1
00重量部/25重量部とした以外は、すべて実施例6と同
様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを
作製した。
【0145】比較したのは樹脂組成物に対する低融点金
属被覆プラスチック粒子の配合量の違いによる、透湿度
と接着力に及ぼす影響である。結果として、透湿度は樹
脂組成物に対する融点金属被覆プラスチック粒子の配合
量が減少すると初期の値も温度が60℃、湿度が90%
で1000H放置した後の値も共に増加した。接着力は
樹脂組成物に対する低融点金属被覆プラスチック粒子の
配合量が減少しても、初期の値も温度が60℃、湿度が
90%で1000H放置した後の値も変化しなかった。
したがって、樹脂組成物に対する低融点金属被覆プラス
チック粒子の配合量が減少すると接着力は変化なく、透
湿度は増加するので、樹脂組成物に対する低融点金属被
覆プラスチック粒子の配合量が少ないものはEL表示装
置の長期安定性に問題がある。
【0146】実施例7としては、実施例1で使用したポ
リスチレン粒子の代わりに、ポリ塩化ビニル粒子(東ソ
ー(株)製、リューロンペースト772、平均粒径0.05m
m)を、また低融点金属として、In/Cdの代わりに共晶は
んだPb/Sn=5/95(融点183℃)を、更に樹脂組成物とし
て、エポキシ樹脂に代えてアクリル樹脂(日立化成工業
(株)製、防湿絶縁材料TF-3348-15F2)を使用し、はん
だ被覆粒子を、樹脂組成物100重量部に対して、500重量
部を散布法により添加した。また基材としてPETの代わ
りに、ポリエチレンフィルム(日立化成工業(株)製、
CA-60)を使用し、硬化はUV2.4J/cm2で行い、実施例1
と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプ
ルを作製した。
【0147】比較例7としては、実施例7で使用した樹
脂組成物/融点金属被覆プラスチック粒子の基材上への
塗布厚を1.5mmとした以外は、すべて実施例7と同様に
して接着用サンプル、及び透湿度測定用サンプルを作製
した。
【0148】比較したのは防湿接着層の膜厚の違いによ
る、透湿度と接着力に及ぼす影響である。結果として、
透湿度は防湿接着層の膜厚が厚くなると初期の値も温度
が60℃、湿度が90%で1000H放置した後の値も
共に増加した。接着力は防湿接着層の膜厚が厚くなる
と、初期の値も温度が60℃、湿度が90%で1000
H放置した後の値も変化しなかった。したがって、防湿
接着層の膜厚が厚くなると接着力は変化なく、透湿度は
増加するので、防湿接着層の膜厚が厚いものはEL表示
装置の長期安定性に問題がある。
【0149】実施例8としては、実施例1で使用したポ
リスチレン粒子の代わりに、6ナイロンの粒子(東レ
(株)製、アラミンCM1007、平均粒径0.5mm)を、また
低融点金属として、In/Cdの代わりに共晶はんだIn/Zn=
97.2/2.8(融点144℃)を使用した。はんだ被覆粒子
を、樹脂組成物100重量部に対して、500重量部を散布法
により添加した。実施例1と同様にして接着用サンプ
ル、及び透湿度測定用サンプルを作製した。ただし実施
例1で行った粒子のコロナ処理は実施しなかった。
【0150】比較例8としては、実施例8で使用した樹
脂組成物の硬化温度を215℃とした以外は、すべて実施
例7と同様にして接着用サンプル、及び透湿度測定用サ
ンプルを作製した。
【0151】比較したのは樹脂組成物の硬化温度の違い
による、透湿度と接着力に及ぼす影響である。結果とし
て、透湿度と接着力は、樹脂組成物の硬化温度が高くな
っても変わらなかったが、高温になるため、表示素子の
外観が黒色に変色してしまった。したがって、樹脂組成
物の硬化温度が高いものはEL表示装置としては問題が
ある。
【0152】
【発明の効果】本発明によれば、比較的低温で、基板と
対向基板とを強固に接合でき、高い酸素、水分不透過性
に優れ、且つ接着性に優れた防湿シール材及び防湿シー
ル材の製造方法を提供することができる。
【0153】本発明によれば、スペーサの機能を有し、
作業性に優れるシート状にして使用することが可能な防
湿シール材を提供することができる。
【0154】本発明によれば、長期安定性のある実装体
及びこの実装体の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における防湿接着層
によるスペーサの機能と接着性を有するフィルム状防湿
シール材の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における防湿接着層
によるスペーサの機能と接着性を有するフィルム状防湿
シール材の工程断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態における樹脂上に低
融点金属被覆プラスチック粒子を散布したスペーサの機
能と接着性を有するフィルム状防湿シール材の断面図で
ある。
【図4】本発明の第2の実施の形態における樹脂上に低
融点金属被覆プラスチック粒子を散布したスペーサの機
能と接着性を有するフィルム状防湿シール材の工程断面
図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における樹脂層が存
在しない溝部分に、低融点金属被覆プラスチック粒子を
配置したスペーサの機能と接着性を有するフィルム状防
湿シール材の断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態における樹脂層が存
在しない溝部分に、低融点金属被覆プラスチック粒子を
配置したスペーサの機能と接着性を有するフィルム状防
湿シール材の工程断面図である。
【図7】本発明における樹脂上に低融点金属被覆プラス
チック粒子が幾何学状に配列されたフィルム状防湿シー
ル材シートの平面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態におけるEL表示装
置の要部断面図である。
【図9】EL表示装置の製造方法を示す工程断面図であ
る。
【図10】フィルム状防湿シール材を基板に配置したと
きの平面図である。
【図11】実施例の結果の表である。(その1)
【図12】実施例の結果の表である。(その2)
【図13】比較例の結果の表である。(その1)
【図14】比較例の結果の表である。(その2)
【図15】被着体間をフィルム状シール材で接着したと
きの断面図である。
【符号の説明】
1 プラスチック粒子 2 低融点金属 3 低融点金属被覆プラスチック粒子 4 基材 5 樹脂組成物 6 防湿接着層 7 容器 8 マスク 9 幾何学状の型 10 基板 11 陰極 12 電子輸送層 13 発光層 14 正孔輸送層 15 陰極 16 基板(表示素子基板) 17 フィルム状防湿シール材 18 対向基板(表示素子保護基板) 19 表示素子 20 被着体 21 絶縁膜
フロントページの続き (72)発明者 塚越 功 東京都港区芝浦4−9−25 日立化成工業 株式会社表示材料事業部 (72)発明者 吉田 健 東京都港区芝浦4−9−25 日立化成工業 株式会社表示材料事業部 Fターム(参考) 4H017 AA04 AA23 AA31 AA39 AB08 AC01 AC15 AD06 AE05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂組成物と、 プラスチック粒子及び該プラスチック粒子の表面を被覆
    する低融点金属膜とで構成され、互いに隣接して配置さ
    れた複数個の低融点金属被覆プラスチック粒子とを含む
    ことを特徴とする防湿シール材。
  2. 【請求項2】 基材と、 前記基材上に配置された樹脂組成物と、 プラスチック粒子及び該プラスチック粒子表面を被覆す
    る低融点金属膜からなり、前記樹脂組成物の内部に、互
    いに隣接して配置された複数個の低融点金属被覆プラス
    チック粒子とを備えることを特徴とするフィルム状防湿
    シール材。
  3. 【請求項3】 基材と、 前記基材上に配置された樹脂組成物と、 プラスチック粒子及び該プラスチック粒子表面を被覆す
    る低融点金属膜からなり、前記樹脂組成物の表面に、互
    いに隣接して配置された複数個の低融点金属被覆プラス
    チック粒子とを備えることを特徴とするフィルム状防湿
    シール材。
  4. 【請求項4】 基材と、 前記基材上に配置された樹脂組成物と、 プラスチック粒子及び該プラスチック粒子表面を被覆す
    る低融点金属膜からなり、前記樹脂組成物を貫通し前記
    基材に到達する溝部の内部に、互いに隣接して配置され
    た複数個の低融点金属被覆プラスチック粒子とを備える
    ことを特徴とするフィルム状防湿シール材。
  5. 【請求項5】 基板と、 該基板に対向する対向基板と、 前記基板と前記対向基板との間に配置され、プラスチッ
    ク粒子及び該プラスチック粒子の表面を被覆する低融点
    金属膜とで構成され、互いに隣接して配置された複数個
    の低融点金属被覆プラスチック粒子と、 前記基板と前記対向基板の双方に接し、且つ前記複数個
    の低融点金属被覆プラスチック粒子の外側を被覆する樹
    脂組成物とを含むことを特徴とする実装体。
  6. 【請求項6】 前記基板、前記対向基板、及び前記樹脂
    組成物が構成する密閉空間にEL素子が収納されている
    ことを特徴とする請求項5記載の実装体。
  7. 【請求項7】 複数個のプラスチック粒子のそれぞれの
    表面に低融点金属膜を被覆し、複数個の低融点金属被覆
    プラスチック粒子を形成する工程と、 基材の表面に樹脂組成物を形成する工程と、 該樹脂組成物中に前記複数個の低融点金属被覆プラスチ
    ック粒子を添加する工程とを含むことを特徴とする防湿
    シール材の製造方法。
  8. 【請求項8】 複数個のプラスチック粒子のそれぞれの
    表面に低融点金属膜を被覆し、複数個の低融点金属被覆
    プラスチック粒子を形成する工程と、 基材の表面に樹脂組成物を形成する工程と、 該樹脂組成物の表面に、該樹脂組成物の表面の一部が露
    出する窓部を有するマスクを形成する工程と、 該マスクを介して、前記複数個の低融点金属被覆プラス
    チック粒子を散布し、前記複数個の低融点金属被覆プラ
    スチック粒子を、前記樹脂組成物の表面に選択的に配列
    する工程とを含むことを特徴とする防湿シール材の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 複数個のプラスチック粒子のそれぞれの
    表面に低融点金属膜を被覆し、複数個の低融点金属被覆
    プラスチック粒子を形成する工程と、 基材の表面に樹脂組成物を形成する工程と、 該樹脂組成物の表面に、前記基材の表面の一部が露出す
    る溝部を形成する工程と、 該溝部の内部に、該溝部をガイドとして、前記複数個の
    低融点金属被覆プラスチック粒子を選択的に配列する工
    程とを含むことを特徴とする防湿シール材の製造方法。
  10. 【請求項10】 基板の表面に有機EL素子を設ける工
    程と、 基材、基材の表面の樹脂組成物、該樹脂組成物の内部若
    しくは表面の複数個の低融点金属被覆プラスチック粒子
    の配列からなる防湿シール材を、前記EL素子を取り囲
    むように、前記基板の表面の一部に貼付する工程と、 前記基材を剥離する工程と、 該剥離により露出した前記樹脂組成物上に、対向基板を
    配置する工程と、 前記対向基板側から、前記基板方向に加熱加圧する工程
    とを含むことを特徴とする実装体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009524705A (ja) * 2006-01-24 2009-07-02 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 接着性封入用組成物フィルム及び有機エレクトロルミネッセンスデバイス
US7851033B2 (en) 2007-08-30 2010-12-14 Industrial Technology Research Institute Photo-sensitive adhesive and liquid crystal display employing the same
JP2018005166A (ja) * 2016-07-08 2018-01-11 株式会社リコー エレクトロクロミック装置

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