JP2004025663A - インクジェットプリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】コストを上げずに、しかも印刷媒体の搬送性などの性能に悪影響を及ぼさずに、印刷媒体を精度よく検出することができるインクジェットプリンタを提供する。
【解決手段】キャリッジ12には、カッター部17とフォトリフレクタ21が搭載されている。キャリッジ12はプラテン11の長手方向に沿って往復移動する。フォトリフレクタ21は、光を所定の検出位置に照射し、その検出位置で反射した光のレベルに応じて印刷媒体の有無を検出する。カッター部17は、印刷媒体を切断するためのカッター刃を有する。プラテン11には、その長手方向に沿って、カッター刃の先端部を入り込ませるためのカッター溝18が形成されている。フォトリフレクタ21は、その検出位置がカッター溝18上にあるようにキャリッジ12に取り付けられる。
【選択図】 図1
【解決手段】キャリッジ12には、カッター部17とフォトリフレクタ21が搭載されている。キャリッジ12はプラテン11の長手方向に沿って往復移動する。フォトリフレクタ21は、光を所定の検出位置に照射し、その検出位置で反射した光のレベルに応じて印刷媒体の有無を検出する。カッター部17は、印刷媒体を切断するためのカッター刃を有する。プラテン11には、その長手方向に沿って、カッター刃の先端部を入り込ませるためのカッター溝18が形成されている。フォトリフレクタ21は、その検出位置がカッター溝18上にあるようにキャリッジ12に取り付けられる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷媒体の有無及び印刷媒体のサイズを検出する機構を有するインクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数のサイズの印刷媒体(例えば紙等)に記録できるインクジェットプリンタが知られている。このようなプリンタでは、装着されている印刷媒体のサイズを検出して、その印刷媒体に対応した記録を行っている。これは、特に、小さいサイズの印刷媒体に記録するときなどに、印刷媒体の存在しない箇所に記録をしないように、その印刷媒体のサイズを検出する必要があるためである。したがって、インクジェットプリンタにおいては、印刷媒体のサイズを正確に検出することができる印刷媒体検出機構が必要である。
【0003】
この印刷媒体のサイズを検出する方法の一つとして、紙幅方向に沿ってスキャンするセンサによって印刷媒体の幅を検出する方法がある。このようなセンサには、一般に反射型のセンサであるフォトリフレクタが使われている。通常、フォトリフレクタはプリンタのキャリッジに備え付けられ、フォトリフレクタの反射光のレベルによって印刷媒体の有無を検出する。フォトリフレクタの反射光のレベルとしては、通常、印刷媒体からの反射光のレベルの方がプリンタプラテンからの反射光のレベルよりも大きいため、このレベル差により印刷媒体の有無を検出することが可能である。フォトリフレクタからの出力信号のレベルは反射光のレベルに応じて増減する。したがって、プリンタプラテン上に印刷媒体があるときはフォトリフレクタからの出力レベルが高く、印刷媒体がないときにはフォトリフレクタからの出力レベルが低い。
【0004】
図13は従来のインクジェットプリンタにおけるフォトリフレクタを含む系の概略回路図である。フォトリフレクタは、発光ダイオードと、フォトトランジスタとを有する。発光ダイオードから発せられた光が印刷媒体で反射された後、フォトトランジスタで受光されたときには、反射光が強いので、フォトトランジスタ内部のキャリアが充実し、C−E間のインピーダンスが減少する。これにより、C−E間の導電性がよくなり、E点での電圧が高くなる。逆に、発光ダイオードから発せられた光がプリンタプラテンで反射された後、フォトトランジスタで受光されたときには、反射光が弱いので、フォトトランジスタ内部のキャリアが希薄になり、C−E間のインピーダンスが増加する。これにより、C−E間の導電性が悪くなり、E点での電圧が低くなる。したがって、このような原理により、E点の電圧に応じて検出媒体を特定することが可能である。
【0005】
図14(a)に従来のインクジェットプリンタの概略平面図を示す。従来知られている典型的な印刷媒体検出機構では、図14(a)に示すように、キャリッジをキャリッジ搬送方向(紙幅方向)に走査することにより、線X上の反射光をフォトリフレクタで検出することができる。すなわち、キャリッジをキャリッジ搬送方向に走査するのと同時にフォトリフレクタからの出力レベルを検出し、出力レベルがあるレベル以上であるときに、検出媒体が紙であると認識することにより、紙端を検出している。このような印刷媒体検出機構は、その原理上、検出媒体が紙であるときのフォトリフレクタの出力レベル(以下、「Sレベル」と称する。)と、検出媒体が紙でないときのフォトリフレクタの出力レベル(以下、「Nレベル」と称する。)とは、十分な差がなくてはならない。さもないと、誤検出又は検出誤差が大きくなる。フォトリフレクタの検出位置と出力値との関係をグラフで表すと、図14(b)のようになる。図14(b)において、横軸はy軸方向におけるフォトリフレクタの検出位置を示し、縦軸はフォトリフレクタの出力レベルVを示す。ここで、y軸はプラテン上の座標であり、キャリッジが走査するキャリッジレールに対して平行である。フォトリフレクタの出力レベルVはyの関数で表すことが可能である。また、V=V1(y)は線X上に紙があるときのフォトリフレクタの出力レベルを表す。図14の例では、y1≦y≦y2の範囲に紙が存在している。
【0006】
ところで、従来知られている印刷媒体検出のシーケンスは次のようなものである。まず、図14(b)に示すy=yaの点でフォトリフレクタの出力レベルV1(ya)を検出する。その後、y=ybの点でフォトリフレクタの出力レベルV1(yb)を検出する。ここで、y=yaは、予め紙が存在すると分かっている領域に含まれるフォトリフレクタの検出位置である。y=ybは、予め紙が存在しないと分かっている領域に含まれるフォトリフレクタの検出位置である。すなわち、V1(ya)はSレベルの代表値であり、また、V1(yb)はNレベルの代表値である。次に、V1(ya)>Vth>V1(yb)となるVthを設定する。Vthは紙を検出するときの判断基準となるスレッショルドレベルである。こうしてVthを設定した後、次に、フォトリフレクタで線X上の出力レベルを見ていく。そして、V=V1(y)>Vthなるyにおいて、紙が存在していると判断する。
【0007】
上記のような印刷媒体検出のシーケンスでは、VthがNレベルよりも必ず大きいことが条件である。もしこの条件に当てはまらないようなときには、図14(b)に示すように、y=E1の点でNレベルがVthを上回り、紙があるものと誤って判断してしまうことになる。このような誤検出はSレベルとNレベルの差(以下、「SN比」と称する。)に対してNレベルのばらつきが相対的に大きいときに発生しやすい。図14(b)のような例では、SN比に対してNレベルのばらつきが大きいために、y=E1の点で誤検出を引き起こしている。したがって、このような誤検出をなくすためには、SN比を大きくするか、Nレベルのばらつきを小さくする必要がある。また、SN比に対するNレベルのばらつきが大きければ大きいほど、検出精度が悪くなる。逆にいうと、SN比に対するNレベルのばらつきを小さくすればするほど、検出精度がよくなり、しかも上記のような誤検出が少なくなる。従来のインクジェットプリンタには、このSN比に対するNレベルのばらつきを小さくするために、フォトリフレクタの検出位置(線X上)に反射率の低いスポンジテープなどを貼り、検出精度の向上及び誤検出の減少を図ったものがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、線X上にスポンジテープなどを貼ると、紙の搬送性が悪くなる上、コストアップの要因になってしまうので、プラテンにスポンジテープなどを貼る方法はあまり好ましくない。そうかといって、スポンジテープなどの吸収体を使わないことにすると、図14に示すようにプラテン上でNレベルを読んでいるので、プラテンの反射率のばらつきが大きいときには、検出精度が悪く、しかも誤検出が多くなってしまう。通常、プラテンに使われる材質はプラスチックであり、表面の反射率が比較的高い上に、表面性があまり均一ではない。このため、プラテンの反射率はポイントによって非常にばらつく。しかも、インクジェットプリンタでは、ノズルから吐出されるインクの一部が霧状になって空気中に漂うミストと呼ばれるものがプラテンに付着し、プラテンの反射率のばらつきをさらに顕著にする。したがって、プラスチックのプラテンをNレベルの検出媒体として用いるのはあまり適当ではない。しかし、従来知られるインクジェットプリンタでは、Nレベルの検出媒体としてプラスチックのプラテンを採用しているものが多く、検出精度があまりよくない上、誤検出が起こるケースもあった。
【0009】
本発明は上記事情に基づいてなされたものであり、コストを上げずに、しかも印刷媒体の搬送性などの性能に悪影響を及ぼさずに、印刷媒体を精度よく検出することができるインクジェットプリンタを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明に係るインクジェットプリンタは、印刷媒体を載置するプラテンと、印刷媒体を切断するためのカッター刃と、前記プラテンにその長手方向に沿って形成された、前記カッター刃の先端部を入り込ませるためのカッター溝と、光を所定の検出位置に照射し、前記検出位置で反射した光のレベルに応じて印刷媒体の有無を検出するフォトリフレクタと、前記カッター刃と前記フォトリフレクタとを搭載しており、前記プラテンの上方を前記プラテンの長手方向に往復移動するキャリッジと、印刷媒体に画像を形成した後、前記カッター刃の先端部が前記カッター溝に入り込むように前記カッター刃の姿勢を切り替えると共に前記キャリッジを移動させることにより印刷媒体を切断する切断制御手段と、を備え、前記フォトリフレクタの検出位置が前記カッター溝上にあるように前記フォトリフレクタを前記キャリッジに取り付けたことを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のインクジェットプリンタにおいて、印刷媒体を前記プラテンの長手方向に直交する媒体搬送方向に搬送する印刷媒体搬送手段と、前記印刷媒体搬送手段を制御する搬送制御手段とを有し、前記搬送制御手段は、前記カッター刃が印刷媒体を切断した後、前記印刷媒体搬送手段を制御して、印刷媒体が前記カッター溝を塞がないように、印刷媒体を媒体搬送方向もしくは媒体搬送方向とは逆方向に搬送させることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
(基本的構成)
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態であるインクジェットプリンタの概略平面図、図2はそのインクジェットプリンタにおけるフォトリフレクタの概略断面図、図3はそのフォトリフレクタの出力電流と検出距離との関係を説明するための図である。ここで、図2は図1に示すインクジェットプリンタを直線A−Bで切断したときの断面図である。また、図4は本実施形態のインクジェットプリンタにおけるエンジンコントローラとフォトリフレクタの概略構成図、図5はそのエンジンコントローラのASICの概略構成図、図6はそのエンジンコントローラのSDRAMの概略構成図、図7はそのエンジンコントローラのEEPROMの概略構成図である。
【0013】
本実施形態のインクジェットプリンタは、図1及び図2に示すように、プラテン11と、キャリッジ12と、キャリッジレール13と、キャリッジ駆動装置14と、キャリッジ駆動ベルト15と、キャリッジ位置検出装置16と、カッター部17と、カッター溝18と、紙搬送装置19と、フォトリフレクタ21と、ホームポジションセンサ22と、遮光体23と、表示部26と、エンジンコントローラ30とを備えるものである。
【0014】
プラテン11は、その上面に紙(印刷媒体)を載置する台である。紙は、紙搬送装置19によりプラテン11の長手方向と直交する方向(紙搬送方向)に搬送されて、プラテン11上を移動する。
【0015】
キャリッジ12には、プリントヘッド、カッター部17及びフォトリフレクタ21が搭載されている。プリントヘッドは、その下面に多数のノズルを有し、各ノズルの吐出口から微小インク滴を吐出する。キャリッジレール13は、キャリッジ12が走査するレールである。キャリッジ駆動ベルト15は、キャリッジ12に固定されており、キャリッジ駆動装置14の動力をキャリッジ12に伝達する。キャリッジ12は、キャリッジ駆動装置14により、キャリッジレール13に沿ってプラテン11の長手方向(キャリッジ走査方向)に移動する。
【0016】
キャリッジ位置検出装置16は、キャリッジ12の位置を検出するものであり、キャリッジ12の移動距離に応じた数のパルスをエンジンコントローラ30に出力する。このパルスのカウント値に基づいてキャリッジ12の位置が認識される。尚、キャリッジ位置検出装置18により検出されるキャリッジ12の位置は、フォトリフレクタ21の位置と同一視することができる。
【0017】
フォトリフレクタ21は、プラテン11上において紙の有無及びサイズを検出するためのセンサであり、図4に示すように、発光部21aと受光部21bとからなる。ここでは、発光部21aに発光ダイオードを、受光部21bにフォトトランジスタを用いている。発光部21aである発光ダイオードのアノードはVCC(5V)に接続され、カソードは抵抗R1に接続される。抵抗R1は発光ダイオードとGNDとの間を接続する。また、受光部21bであるフォトトランジスタのコレクタはVCC(5V)に接続され、エミッタは抵抗R2とエンジンコントローラ30におけるCPU31の汎用アナログポートAとに接続される。発光ダイオードから発せられた光線は、プラテン11で又はプラテン11上の紙で反射された後、フォトトランジスタで受光される。フォトリフレクタ21はかかる反射光のレベルに応じて紙の有無を検出する。
【0018】
ホームポジションセンサ22は、キャリッジ12がホームポジションに位置していることを検出するものである。このホームポジションセンサ22は、互いに対向して配置された発光部と受光部とからなる。また、キャリッジ12には遮光体23が取り付けられている。キャリッジ12がホームポジションにあるときには、遮光体23がホームポジションセンサ22の発光部と受光部との間に位置し、発光部からの光線を遮る。ホームポジションセンサ22の受光部がその発光部からの光線を受光しないときに、キャリッジ12がホームポジションに位置していることが検出される。
【0019】
カッター部17は、キャリッジ12に備え付けられており、キャリッジ12と共にキャリッジレール13に沿って移動することができる。このカッター部17には、紙に画像が形成された後にその紙をカットするためのカッター刃が取り付けられている。カッター溝18は、カッター刃の先端部を入り込ませるためのものであり、プラテン11にその長手方向に沿って形成されている。
【0020】
カッター刃は、紙のカット動作を行うときには切断姿勢を、紙のカット動作を行わないときには待機姿勢をとる。このカッター刃の姿勢はエンジンコントローラ30のCPUにより制御される。具体的には、紙をカットするときには、カッター刃は、その先端部が紙の面よりも下方に突出し、カッター溝18に入り込んだ姿勢(切断姿勢)をとる。この状態で、キャリッジ12を移動すると、カッター刃がカッター溝18に沿って移動し、これにより、紙がカットされる。一方、紙をカットするとき以外は、カッター刃は、その全体が紙の面よりも上方に持ち上げられた姿勢(待機姿勢)をとる。この状態では、キャリッジ12を移動しても、紙をカットすることはできない。
【0021】
表示部26は、ユーザに種々のメッセージを表示するための表示機能を有する。エンジンコントローラ30は、印刷画像データの処理、当該インクジェットプリンタの駆動系やセンサ系の制御を行うものである。
【0022】
エンジンコントローラ30は、図4に示すように、汎用アナログポートを備えたCPU31と、カスタムICであるASIC32と、EEPROM33と、SDRAM34と、エンジンコントローラ30とその外部機器との間の電気的入出力ポートなる入出力ポート35と、エンジンコントローラ30内の各ロジックを接続するシステムバス36とを有する。
【0023】
ASIC32は、図5に示すように、紙搬送装置制御部321と、紙位置カウンタ部322と、キャリッジ駆動装置制御部323と、キャリッジ位置カウンタ部324とを有する。紙搬送装置制御部321は、紙搬送装置19を駆動させる制御信号を生成する。紙位置カウンタ部322は、紙搬送装置19によって紙が搬送された距離だけカウント値を増減させ、このカウント値を紙の相対的位置としてCPU31に対して表示するレジスタである。キャリッジ駆動装置制御部323は、キャリッジ駆動装置14を駆動させる制御信号を生成する。キャリッジ位置カウンタ部324は、キャリッジ位置検出装置16からの出力信号パルスをカウントし、このカウント値をキャリッジ12の相対的位置としてCPU41に対して表示するレジスタである。
【0024】
また、上述したキャリッジ駆動装置14、キャリッジ位置検出装置16、紙搬送装置19、フォトリフレクタ21、ホームポジションセンサ22、表示部26は、すべてエンジンコントローラ30に電気的に接続され、エンジンコントローラ30内部のCPU31、ASIC32等の制御系ICにより制御され、また、エンジンコントローラ30内部の駆動系回路により駆動される。したがって、CPU31は、キャリッジ12の移動や紙の搬送を制御する制御手段としての役割を果たす。
【0025】
SDRAM34には、印刷画像データや種々の処理データが格納される。具体的に、このSDRAM34内部の記憶領域としては、図6に示すように、電圧値記憶領域341と、閾値記憶領域342と、位置記憶領域343とがある。電圧値記憶領域341には、CPU31の汎用アナログポートAから読み込まれたフォトリフレクタ21の出力レベル(電圧値)が記憶される。閾値記憶領域342には、フォトリフレクタ21の出力レベルに基づいて紙の有無を判断する際に基準となる電圧レベル(閾値)が記憶される。また、位置記憶領域343には、フォトリフレクタ21及びキャリッジ位置検出装置16を用いて検出された紙端の座標が記憶される。
【0026】
EEPROM33には、CPU31を動作させるためのプログラム等が格納されている。具体的に、かかるEEPROM33に格納されているプログラムとしては、図7に示すように、閾値設定プログラム331と、紙端検出プログラム332と、印刷処理プログラム333と、紙カットプログラム334とがある。
【0027】
閾値設定プログラム331は、フォトリフレクタ21の出力レベルに基づいて紙の有無を判断する際に基準となる閾値を設定する処理をCPU31に実行させるためのプログラムである。これにより、CPU41は閾値設定手段としての役割を果たす。その設定された閾値は、SDRAM34の閾値記憶領域342に記憶される。
【0028】
紙端検出プログラム332は、紙の左右端の座標値を検出する処理をCPU31に実行させるためのプログラムである。これにより、CPU31は紙端検出手段としての役割を果たす。具体的には、CPU31は、フォトリフレクタ21を移動させながら、フォトリフレクタ21の出力レベルとSDRAM34の閾値記憶領域342に記憶された閾値とを比較し、フォトリフレクタ21の出力レベルと閾値との大小関係が逆転するときにキャリッジ位置検出装置16によって得られるフォトリフレクタ21の位置を紙の左右端の座標値として求める。その求めた紙の左右端の座標値は、SDRAM34の位置記憶領域343に記憶される。
【0029】
印刷処理プログラム333は、エンジンコントローラ30の入出力ポート35を介して受信される印刷画像データに基づいて、紙に印刷画像を形成する処理をCPU31に実行させるためのプログラムである。また、紙カットプログラム334は、カッター部17で紙をカットする処理をCPU31に実行させるためのプログラムである。これにより、CPU31は切断制御手段としての役割を果たす。具体的には、CPU31は、紙に画像を形成した後、カッター刃の先端部がカッター溝18に入り込むようにカッター刃の姿勢を切り替える。そして、キャリッジ12の移動を制御することにより、紙をカットする。
【0030】
次に、本実施形態のインクジェットプリンタにおいて、フォトリフレクタ21の設置位置及び検出距離特性について説明する。本実施形態では、図2に示すように、フォトリフレクタ21の検出スポットがカッター溝18上にあるように、フォトリフレクタ21をキャリッジ12に取り付けている。フォトリフレクタ21の検出スポットはカッター溝18の真上にあり、これにより、Nレベルの低減を図ることができる。一般に、フォトリフレクタには検出媒体を検出するのに好適な検出距離があり、通常の検出距離は3mm〜10mm程度である。本実施形態では、フォトリフレクタ21として、検出距離が4.5mmであるものを用いている。図3にそのフォトリフレクタ21の検出距離特性を示す。図3において、横軸は検出媒体までの距離(検出距離)を示し、縦軸はフォトリフレクタ21の相対的な出力電流を示す。フォトリフレクタ21の出力電流レベルは検出距離に依存する。検出距離が4.5mmである本実施形態のフォトリフレクタ21では、その検出距離特性の概形は、図3に示すようになる。すなわち、検出媒体がフォトリフレクタ21から4.5mmの距離にあるときに最もフォトリフレクタ21の出力が大きく、それよりも検出距離が大きくなればなるほど、あるいは検出距離が小さくなればなるほど、フォトリフレクタ21の出力レベルは小さくなる。
【0031】
本実施形態では、かかるフォトリフレクタ21の検出距離特性を考慮し、フォトリフレクタ21とプラテン11上に載置された紙の面との距離が約4.5mmとなるように、フォトリフレクタ21をキャリッジ12に取り付けると共に、カッター溝18の深さを約5.5mmに設定している。フォトリフレクタ21の検出スポットがカッター溝18上にあることにより、カッター溝18上に紙がないときには、検出媒体はカッター溝17の底となり、そのときの検出距離は10mm程度である。このため、カッター溝18上に紙がないとき、フォトリフレクタ21の出力レベル(Nレベル)は低減される。また、カッター溝18上に紙が存在するとき、検出媒体は紙となり、その紙の表面からフォトリフレクタ21までの距離はおよそ4.5mmである。このため、カッター溝18上に紙が存在するとき、フォトリフレクタ21の出力レベル(Sレベル)はそのフォトリフレクタ21が持つ能力の最大値に近いレベルである。すなわち、本実施形態のインクジェットプリンタでは、フォトリフレクタ21の検出スポットがカッター溝18上にあるように、フォトリフレクタ21をキャリッジ12に取り付けることにより、Sレベルを読むときの検出距離よりも、Nレベルを読むときの検出距離を大きくすることができ、したがって、S/N比を改善することができる。
(プロセス概要)
本実施形態のインクジェットプリンタにおける、紙端の検出、印刷及び紙のカットの処理シーケンスについて説明する。このシーケンスのポイントは、フォトリフレクタ21の検出スポットがカッター溝18上にあるようにフォトリフレクタ21をキャリッジ12に取り付けたことにより、紙をカットした後に、カットされた紙がカッター溝18を塞いだ状態で放置されないようにする点である。このため、上記の紙カットプログラム344は、紙をカットする処理をCPU31に実行させた後、カットされた紙がカッター溝18を塞がないように、紙を紙搬送方向にフィードさせる処理をCPU31に実行させる。
【0032】
以下に、紙の有無を判断する際の基準となる閾値を設定してから紙端の検出、印刷、紙のカットまでの印刷時の処理について説明する。図8、図9、図10及び図11は本実施形態のインクジェットプリンタにおいて印刷時の処理手順を説明するためのフローチャートである。また、図12はそのインクジェットプリンタにおいて閾値設定の処理を説明するための図である。
【0033】
尚、図8〜図11のフローチャートに示す印刷時の処理は、印刷処理プログラム333にしたがって実行される。また、この印刷処理プログラムの中で、閾値設定プログラム331、紙端検出プログラム332及び紙カットプログラム334が実行される。具体的には、図8〜図11のフローチャートにおいて、ステップS1からステップS13までの処理は、閾値設定プログラム331にしたがって実行され、ステップS14からステップS30までの処理は、紙端検出プログラム332にしたがって実行される。そして、ステップS33からステップS39までの処理は、紙カットプログラム334にしたがって実行される。
【0034】
まず、インクジェットプリンタに電源が供給されると(S1)、CPU31は、ホームポジションセンサ22の出力レベル(電圧値)を読む(S2)。ホームポジションセンサ22の出力レベルはエンジンコントローラ30の入出力ポート35を介してCPU31のアナログポートに入力される。キャリッジ12がホームポジションにあるとき、遮光体23がホームポジションセンサ22を切り、ホームポジションセンサの出力レベルが変化する。このため、CPU31は、ホームポジションセンサ22の出力レベルから、キャリッジ12がホームポジションにあるか否かを判断することが可能である。キャリッジ12がホームポジションにないと判断したとき(S3)、CPU31は、ASIC32のキャリッジ駆動装置制御部323を制御し、キャリッジ駆動装置14を駆動させ、キャリッジ12をホームポジションに移動させる(S4)。
【0035】
こうして、キャリッジ12がホームポジションに移動した後、CPU31は、キャリッジ位置カウンタ部324のカウント値を0にリセットする(S5)。キャリッジ位置カウンタ部324は、キャリッジ位置検出装置16からの出力信号パルスを読んでおり、キャリッジ12がホームポジションから遠ざかる方向に移動するときにカウント値をインクリメントし、キャリッジ12がホームポジションに近づく方向に移動するときにカウント値をデクリメントする。したがって、CPU31はキャリッジ位置カウント部324のカウント値から、キャリッジ12のロケーションを特定することが可能である。
【0036】
次に、CPU31は、紙位置カウンタ部322のカウント値を0にリセットする(S6)。紙搬送装置19はステッピングモータで駆動されるのが一般的である。ステッピングモータは正確な位置制御が可能であるから、紙搬送装置19によって紙が搬送された距離は正確に紙位置カウンタ部322に反映させることが可能である。CPU31は、紙位置カウンタ部322のカウント値を読むことにより、紙が搬送された距離を正確に認識することが可能である。ステップS6までの処理を行うと、CPU31は、印刷処理が実行されるのを待つ待機状態になる。ここでいう印刷処理とは、プリンタに対して現に印刷画像データが供給されており、その印刷画像データに基づいて印刷画像を生成する処理のことである。
【0037】
印刷処理が実行されると(S7)、CPU31は紙搬送装置制御部321を制御し、紙を紙搬送方向にΔX1だけフィードさせる(S8)。ΔX1は、紙がカッター溝18を塞ぐのに十分な距離である。そして、CPU31は、キャリッジ駆動装置制御部323を制御し、フォトリフレクタ21の検出スポットが紙上に来るまでキャリッジ12を移動させる(S9)。ステップS9の処理を実行させるには、図12に示すように、β領域(予め紙があると分かっている領域)が既知でなければならない。本実施形態のインクジェットプリンタでは、製品の仕様上、ユーザに対して紙をセットする位置を指定し、どのようなサイズの紙がセットされても、図12に示すようなα領域(予め紙がないと分かっている領域)及びβ領域が成立するようにしている。すなわち、ステップS9の処理では、図12に示すβ領域にフォトリフレクタ21の検出スポットが来るようにキャリッジ12を移動させている。そして、CPU31は、フォトリフレクタ21の出力レベルを読み、その出力レベルをSDRAM34の電圧値記憶領域341に記憶させる(S10)。ここで読んだ出力レベルは、紙を読んだときの出力レベル(Sレベル)である。
【0038】
次に、CPU31は、キャリッジ12を、フォトリフレクタ21の検出スポットがカッター溝18上に来るまで移動させる(S11)。ステップS11の処理では、図12に示すα領域にフォトリフレクタ21の検出スポットが来るようにキャリッジ12を移動させている。そして、CPU31は、フォトリフレクタ21の出力レベルを読み、その読んだ出力レベルをSDRAM34の電圧値記憶領域341に記憶させる(S12)。ステップS12で読んだ出力レベルは、紙がないところにおけるフォトリフレクタ21の出力レベル(Nレベル)である。
【0039】
その後、CPU31は、ステップS10で求めたSレベルとステップS12で求めたNレベルとの間に閾値を設定し、その閾値をSDRAM34の閾値記憶領域342に記憶させる(S13)。閾値はSレベルとNレベルの間の適当なレベルであるが、経験的にSレベルとNレベルの中間値ぐらいであるのが望ましい。
【0040】
次に、CPU31は、キャリッジ12をホームポジションに移動させる(S14)。そして、キャリッジ12を、フォトリフレクタ21の検出スポットがホームポジションに近い側のプラテン端部に来るまで移動させる(S15)。CPU31は、キャリッジ12をホームポジションから遠ざかる方向にΔX2だけ移動させて(S16)、そのときのフォトリフレクタ21の出力レベルを読む(S17)。その後、CPU31は、ステップS17で読んだフォトリフレクタ21の出力レベルが、ステップS13で設定した閾値を超えているか否かを判断する(S18)。フォトリフレクタ21の出力レベルが閾値を超えていないと判断されるときには、ステップS16に戻り、CPU31は、フォトリフレクタ21の検出スポットをΔX2だけ移動させ、再びフォトリフレクタ21の出力レベルを読む。フォトリフレクタ21の出力レベルが閾値を超えるまで、ステップS16〜S18の処理は繰り返される。そして、ステップS17で読んだフォトリフレクタ21の出力レベルがステップS13で設定した閾値を超えていると判断されるときに(S18)、CPU31は、キャリッジ位置カウンタ部334のカウント値を読み、そのカウント値を、紙端1のロケーションとしてSDRAM34の位置記憶領域343に記憶する(S19)。ステップS19にて位置記憶領域343に記憶される紙端1のロケーションは、紙の左右端のうち、ホームポジションに近い側の紙端の座標を示すものである。
【0041】
次に、CPU31は、キャリッジ12を、フォトリフレクタ21の検出スポットがホームポジションから遠い側のプラテン端部に来るまで移動させる(S20)。CPU31は、キャリッジ12をホームポジションに近づく方向にΔX2だけ移動させて(S21)、そのときのフォトリフレクタ21の出力レベルを読む(S22)。その後、CPU31は、ステップS22で読んだフォトリフレクタ21の出力レベルが、ステップS13で設定した閾値を超えているか否かを判断する(S23)。フォトリフレクタ21の出力レベルが閾値を超えていないと判断されるときには、ステップS21に戻り、CPU31は、フォトリフレクタ21の検出スポットをΔX2だけ移動させ、再びフォトリフレクタ21の出力レベルを読む。フォトリフレクタ21の出力レベルが閾値を超えるまで、ステップS21〜S23の処理は繰り返される。そして、ステップS22で読んだフォトリフレクタ21の出力レベルがステップS13で設定した閾値を超えていると判断されるときに(S23)、CPU31は、キャリッジ位置カウンタ部334のカウント値を読み、そのカウント値を、紙端2のロケーションとしてSDRAM34の位置記憶領域343に記憶する(S24)。ステップS24にて位置記憶領域343に記憶される紙端2のロケーションは、紙の左右端のうち、ホームポジションに遠い側の紙端の座標を示すものである。
【0042】
次に、CPU31は、キャリッジ12を、フォトリフレクタ21の検出スポットが紙上にくるまで移動させる(S25)。そして、CPU31は、紙搬送装置制御部321を制御し、紙を紙搬送方向とは逆方向にΔX3だけフィードさせ(S26)、フォトリフレクタ21の出力レベルを読む(S27)。その後、CPU31は、ステップS27で読んだフォトリフレクタ21の出力レベルが、ステップS13で設定した閾値を超えているか否かを判断する(S28)。フォトリフレクタ21の出力レベルが閾値を超えていないと判断されるときには、ステップS26に戻り、CPU31は、紙を紙搬送方向とは逆方向にΔX3だけフィードさせ、再びフォトリフレクタ21の出力レベルを読む。フォトリフレクタ21の出力レベルが閾値を超えるまで、ステップS26〜S28の処理は繰り返される。そして、ステップS27で読んだフォトリフレクタ21の出力レベルが、ステップS13で設定した閾値を超えていると判断されるときに(S28)、CPU31は、紙位置カウンタ部322のカウント値を0にリセットし(S29)、キャリッジ12をホームポジションに移動させる(S30)。ステップS25からステップS30までの処理は、紙の先端を検出する処理をしている。ステップS14からステップS30までの処理により、紙の両端の座標と紙の先端の座標とが認識されたことになる。
【0043】
次に、CPU31は、印刷処理を開始する(S31)。印刷処理とは、ヘッドがキャリッジレール13に沿って移動するのと同時に、ヘッドのノズルからインクが吐出され、所望の印刷画像を形成する処理である。本実施形態では、印刷処理方法として従来のものを用いる。また、このような印刷処理は印刷データの処理やモータの制御を伴うものであるが、本実施形態におけるインクジェットプリンタは、上記印刷方法を何ら制限しないので、ここでは印刷処理の詳細な仕方についての説明は省略する。
【0044】
印刷処理が終了すると(S32)、CPU31は、キャリッジ12をホームポジションに移動させる(S33)。そして、紙搬送装置制御部321を制御し、紙を紙搬送方向にΔX4だけフィードさせる(S34)。ΔX4は、形成された印刷画像の全領域が、図12に示すような線XよりもA側に来るのに十分な距離である。線Xは、カッター刃が紙をカットする線である。次に、CPU31は、カッター部17のカッター刃を下ろす(S35)。カッター刃は紙をカットするとき以外は紙の面を傷つけないように紙よりも上方に配置されている。その後、CPU31は、キャリッジ12を、ホームポジションから遠ざかる方向に、カッター刃がカッター溝18の全領域を走査する距離分だけ移動させる(S36)。このステップS36の処理により紙がカットされる。次に、CPU31は、カッター部17のカッター刃を上げて(S37)、キャリッジ12をホームポジションに移動させる(S38)。ステップS35及びS37におけるカッター刃の上げ下げの処理は従来既知の機械的機構によって実現可能である。
【0045】
ところで、紙をカットした後に、カットされた紙がカッター溝18を塞いだ状態で放置されることがある。このため、CPU31は、紙搬送装置制御部321を制御し、紙を紙搬送方向にΔX5だけフィードさせる(S39)。ΔX5は、当該フィードさせる紙が、カッター溝18を塞いだカットされた紙を紙搬送方向に押し出すことにより、そのカットされた紙がカッター溝18を塞がない位置まで移動するのに十分な距離である。ここで、カットされた紙は印刷画像が形成された紙である。その後、CPU31は、紙搬送装置制御部321を制御し、次の印刷処理に備えて、紙を紙搬送方向とは逆方向に所定距離だけフィードさせる(S40)。
【0046】
本実施形態のインクジェットプリンタでは、フォトリフレクタの検出スポットがカッター溝上にあるように、フォトリフレクタをキャリッジに取り付けたことにより、プラテンにスポンジなどの吸収体を貼る等の方法を採らなくても、Nレベルの低減を図り、SN比を大きくすることができる。このため、紙の搬送性などのプリンタ性能に悪影響を及ぼすことなく、しかもコストパフォーマンスを悪くすることなく、紙端を精度よく検出することができる。
【0047】
尚、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るインクジェットプリンタは、フォトリフレクタの検出スポットがカッター溝上にあるように、フォトリフレクタをキャリッジに取り付けたことにより、プラテンにスポンジなどの吸収体を貼る等の方法を採らなくても、Nレベルの低減を図り、SN比を大きくすることができる。このため、印刷媒体の搬送性などのプリンタ性能に悪影響を及ぼすことなく、しかもコストパフォーマンスを悪くすることなく、印刷媒体を精度よく検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるインクジェットプリンタの概略平面図である。
【図2】そのインクジェットプリンタにおけるフォトリフレクタの概略断面図である。
【図3】そのフォトリフレクタの出力電流と検出距離との関係を説明するための図である。
【図4】本実施形態のインクジェットプリンタにおけるエンジンコントローラとフォトリフレクタの概略構成図である。
【図5】そのエンジンコントローラのASICの概略構成図である。
【図6】そのエンジンコントローラのSDRAMの概略構成図である。
【図7】そのエンジンコントローラのEEPROMの概略構成図である。
【図8】本実施形態のインクジェットプリンタにおいて印刷時の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図9】本実施形態のインクジェットプリンタにおいて印刷時の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図10】本実施形態のインクジェットプリンタにおいて印刷時の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図11】本実施形態のインクジェットプリンタにおいて印刷時の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図12】そのインクジェットプリンタにおいて閾値設定の処理を説明するための図である。
【図13】従来のインクジェットプリンタにおけるフォトリフレクタを含む系の概略回路図である。
【図14】(a)は従来のインクジェットプリンタの概略平面図、(b)はフォトリフレクタの出力レベルの一例を示す図である。
【符号の説明】
11・・・ プラテン、12・・・ キャリッジ、13・・・ キャリッジレール、14・・・ キャリッジ駆動装置、15・・・ キャリッジ駆動ベルト、16・・・ キャリッジ位置検出装置、17・・・ カッター部、18・・・ カッター溝、19・・・ 紙搬送装置、21・・・ フォトリフレクタ、22・・・ ホームポジションセンサ、23・・・ 遮光体、26・・・ 表示部、30・・・ エンジンコントローラ、31・・・ CPU、32・・・ ASIC、321・・・ 紙搬送装置制御部、322・・・ 紙位置カウンタ部、323・・・ キャリッジ駆動装置制御部、324・・・ キャリッジ位置カウンタ部、33・・・ EEPROM、331・・・ 閾値設定プログラム、332・・・ 紙端検出プログラム、333・・・ 印刷処理プログラム、334・・・ 紙カットプログラム、34・・・ SDRAM、341・・・ 電圧値記憶領域、342・・・ 閾値記憶領域、343・・・ 位置記憶領域、35・・・ 入出力ポート、36・・・ システムバス
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷媒体の有無及び印刷媒体のサイズを検出する機構を有するインクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数のサイズの印刷媒体(例えば紙等)に記録できるインクジェットプリンタが知られている。このようなプリンタでは、装着されている印刷媒体のサイズを検出して、その印刷媒体に対応した記録を行っている。これは、特に、小さいサイズの印刷媒体に記録するときなどに、印刷媒体の存在しない箇所に記録をしないように、その印刷媒体のサイズを検出する必要があるためである。したがって、インクジェットプリンタにおいては、印刷媒体のサイズを正確に検出することができる印刷媒体検出機構が必要である。
【0003】
この印刷媒体のサイズを検出する方法の一つとして、紙幅方向に沿ってスキャンするセンサによって印刷媒体の幅を検出する方法がある。このようなセンサには、一般に反射型のセンサであるフォトリフレクタが使われている。通常、フォトリフレクタはプリンタのキャリッジに備え付けられ、フォトリフレクタの反射光のレベルによって印刷媒体の有無を検出する。フォトリフレクタの反射光のレベルとしては、通常、印刷媒体からの反射光のレベルの方がプリンタプラテンからの反射光のレベルよりも大きいため、このレベル差により印刷媒体の有無を検出することが可能である。フォトリフレクタからの出力信号のレベルは反射光のレベルに応じて増減する。したがって、プリンタプラテン上に印刷媒体があるときはフォトリフレクタからの出力レベルが高く、印刷媒体がないときにはフォトリフレクタからの出力レベルが低い。
【0004】
図13は従来のインクジェットプリンタにおけるフォトリフレクタを含む系の概略回路図である。フォトリフレクタは、発光ダイオードと、フォトトランジスタとを有する。発光ダイオードから発せられた光が印刷媒体で反射された後、フォトトランジスタで受光されたときには、反射光が強いので、フォトトランジスタ内部のキャリアが充実し、C−E間のインピーダンスが減少する。これにより、C−E間の導電性がよくなり、E点での電圧が高くなる。逆に、発光ダイオードから発せられた光がプリンタプラテンで反射された後、フォトトランジスタで受光されたときには、反射光が弱いので、フォトトランジスタ内部のキャリアが希薄になり、C−E間のインピーダンスが増加する。これにより、C−E間の導電性が悪くなり、E点での電圧が低くなる。したがって、このような原理により、E点の電圧に応じて検出媒体を特定することが可能である。
【0005】
図14(a)に従来のインクジェットプリンタの概略平面図を示す。従来知られている典型的な印刷媒体検出機構では、図14(a)に示すように、キャリッジをキャリッジ搬送方向(紙幅方向)に走査することにより、線X上の反射光をフォトリフレクタで検出することができる。すなわち、キャリッジをキャリッジ搬送方向に走査するのと同時にフォトリフレクタからの出力レベルを検出し、出力レベルがあるレベル以上であるときに、検出媒体が紙であると認識することにより、紙端を検出している。このような印刷媒体検出機構は、その原理上、検出媒体が紙であるときのフォトリフレクタの出力レベル(以下、「Sレベル」と称する。)と、検出媒体が紙でないときのフォトリフレクタの出力レベル(以下、「Nレベル」と称する。)とは、十分な差がなくてはならない。さもないと、誤検出又は検出誤差が大きくなる。フォトリフレクタの検出位置と出力値との関係をグラフで表すと、図14(b)のようになる。図14(b)において、横軸はy軸方向におけるフォトリフレクタの検出位置を示し、縦軸はフォトリフレクタの出力レベルVを示す。ここで、y軸はプラテン上の座標であり、キャリッジが走査するキャリッジレールに対して平行である。フォトリフレクタの出力レベルVはyの関数で表すことが可能である。また、V=V1(y)は線X上に紙があるときのフォトリフレクタの出力レベルを表す。図14の例では、y1≦y≦y2の範囲に紙が存在している。
【0006】
ところで、従来知られている印刷媒体検出のシーケンスは次のようなものである。まず、図14(b)に示すy=yaの点でフォトリフレクタの出力レベルV1(ya)を検出する。その後、y=ybの点でフォトリフレクタの出力レベルV1(yb)を検出する。ここで、y=yaは、予め紙が存在すると分かっている領域に含まれるフォトリフレクタの検出位置である。y=ybは、予め紙が存在しないと分かっている領域に含まれるフォトリフレクタの検出位置である。すなわち、V1(ya)はSレベルの代表値であり、また、V1(yb)はNレベルの代表値である。次に、V1(ya)>Vth>V1(yb)となるVthを設定する。Vthは紙を検出するときの判断基準となるスレッショルドレベルである。こうしてVthを設定した後、次に、フォトリフレクタで線X上の出力レベルを見ていく。そして、V=V1(y)>Vthなるyにおいて、紙が存在していると判断する。
【0007】
上記のような印刷媒体検出のシーケンスでは、VthがNレベルよりも必ず大きいことが条件である。もしこの条件に当てはまらないようなときには、図14(b)に示すように、y=E1の点でNレベルがVthを上回り、紙があるものと誤って判断してしまうことになる。このような誤検出はSレベルとNレベルの差(以下、「SN比」と称する。)に対してNレベルのばらつきが相対的に大きいときに発生しやすい。図14(b)のような例では、SN比に対してNレベルのばらつきが大きいために、y=E1の点で誤検出を引き起こしている。したがって、このような誤検出をなくすためには、SN比を大きくするか、Nレベルのばらつきを小さくする必要がある。また、SN比に対するNレベルのばらつきが大きければ大きいほど、検出精度が悪くなる。逆にいうと、SN比に対するNレベルのばらつきを小さくすればするほど、検出精度がよくなり、しかも上記のような誤検出が少なくなる。従来のインクジェットプリンタには、このSN比に対するNレベルのばらつきを小さくするために、フォトリフレクタの検出位置(線X上)に反射率の低いスポンジテープなどを貼り、検出精度の向上及び誤検出の減少を図ったものがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、線X上にスポンジテープなどを貼ると、紙の搬送性が悪くなる上、コストアップの要因になってしまうので、プラテンにスポンジテープなどを貼る方法はあまり好ましくない。そうかといって、スポンジテープなどの吸収体を使わないことにすると、図14に示すようにプラテン上でNレベルを読んでいるので、プラテンの反射率のばらつきが大きいときには、検出精度が悪く、しかも誤検出が多くなってしまう。通常、プラテンに使われる材質はプラスチックであり、表面の反射率が比較的高い上に、表面性があまり均一ではない。このため、プラテンの反射率はポイントによって非常にばらつく。しかも、インクジェットプリンタでは、ノズルから吐出されるインクの一部が霧状になって空気中に漂うミストと呼ばれるものがプラテンに付着し、プラテンの反射率のばらつきをさらに顕著にする。したがって、プラスチックのプラテンをNレベルの検出媒体として用いるのはあまり適当ではない。しかし、従来知られるインクジェットプリンタでは、Nレベルの検出媒体としてプラスチックのプラテンを採用しているものが多く、検出精度があまりよくない上、誤検出が起こるケースもあった。
【0009】
本発明は上記事情に基づいてなされたものであり、コストを上げずに、しかも印刷媒体の搬送性などの性能に悪影響を及ぼさずに、印刷媒体を精度よく検出することができるインクジェットプリンタを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明に係るインクジェットプリンタは、印刷媒体を載置するプラテンと、印刷媒体を切断するためのカッター刃と、前記プラテンにその長手方向に沿って形成された、前記カッター刃の先端部を入り込ませるためのカッター溝と、光を所定の検出位置に照射し、前記検出位置で反射した光のレベルに応じて印刷媒体の有無を検出するフォトリフレクタと、前記カッター刃と前記フォトリフレクタとを搭載しており、前記プラテンの上方を前記プラテンの長手方向に往復移動するキャリッジと、印刷媒体に画像を形成した後、前記カッター刃の先端部が前記カッター溝に入り込むように前記カッター刃の姿勢を切り替えると共に前記キャリッジを移動させることにより印刷媒体を切断する切断制御手段と、を備え、前記フォトリフレクタの検出位置が前記カッター溝上にあるように前記フォトリフレクタを前記キャリッジに取り付けたことを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のインクジェットプリンタにおいて、印刷媒体を前記プラテンの長手方向に直交する媒体搬送方向に搬送する印刷媒体搬送手段と、前記印刷媒体搬送手段を制御する搬送制御手段とを有し、前記搬送制御手段は、前記カッター刃が印刷媒体を切断した後、前記印刷媒体搬送手段を制御して、印刷媒体が前記カッター溝を塞がないように、印刷媒体を媒体搬送方向もしくは媒体搬送方向とは逆方向に搬送させることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
(基本的構成)
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態であるインクジェットプリンタの概略平面図、図2はそのインクジェットプリンタにおけるフォトリフレクタの概略断面図、図3はそのフォトリフレクタの出力電流と検出距離との関係を説明するための図である。ここで、図2は図1に示すインクジェットプリンタを直線A−Bで切断したときの断面図である。また、図4は本実施形態のインクジェットプリンタにおけるエンジンコントローラとフォトリフレクタの概略構成図、図5はそのエンジンコントローラのASICの概略構成図、図6はそのエンジンコントローラのSDRAMの概略構成図、図7はそのエンジンコントローラのEEPROMの概略構成図である。
【0013】
本実施形態のインクジェットプリンタは、図1及び図2に示すように、プラテン11と、キャリッジ12と、キャリッジレール13と、キャリッジ駆動装置14と、キャリッジ駆動ベルト15と、キャリッジ位置検出装置16と、カッター部17と、カッター溝18と、紙搬送装置19と、フォトリフレクタ21と、ホームポジションセンサ22と、遮光体23と、表示部26と、エンジンコントローラ30とを備えるものである。
【0014】
プラテン11は、その上面に紙(印刷媒体)を載置する台である。紙は、紙搬送装置19によりプラテン11の長手方向と直交する方向(紙搬送方向)に搬送されて、プラテン11上を移動する。
【0015】
キャリッジ12には、プリントヘッド、カッター部17及びフォトリフレクタ21が搭載されている。プリントヘッドは、その下面に多数のノズルを有し、各ノズルの吐出口から微小インク滴を吐出する。キャリッジレール13は、キャリッジ12が走査するレールである。キャリッジ駆動ベルト15は、キャリッジ12に固定されており、キャリッジ駆動装置14の動力をキャリッジ12に伝達する。キャリッジ12は、キャリッジ駆動装置14により、キャリッジレール13に沿ってプラテン11の長手方向(キャリッジ走査方向)に移動する。
【0016】
キャリッジ位置検出装置16は、キャリッジ12の位置を検出するものであり、キャリッジ12の移動距離に応じた数のパルスをエンジンコントローラ30に出力する。このパルスのカウント値に基づいてキャリッジ12の位置が認識される。尚、キャリッジ位置検出装置18により検出されるキャリッジ12の位置は、フォトリフレクタ21の位置と同一視することができる。
【0017】
フォトリフレクタ21は、プラテン11上において紙の有無及びサイズを検出するためのセンサであり、図4に示すように、発光部21aと受光部21bとからなる。ここでは、発光部21aに発光ダイオードを、受光部21bにフォトトランジスタを用いている。発光部21aである発光ダイオードのアノードはVCC(5V)に接続され、カソードは抵抗R1に接続される。抵抗R1は発光ダイオードとGNDとの間を接続する。また、受光部21bであるフォトトランジスタのコレクタはVCC(5V)に接続され、エミッタは抵抗R2とエンジンコントローラ30におけるCPU31の汎用アナログポートAとに接続される。発光ダイオードから発せられた光線は、プラテン11で又はプラテン11上の紙で反射された後、フォトトランジスタで受光される。フォトリフレクタ21はかかる反射光のレベルに応じて紙の有無を検出する。
【0018】
ホームポジションセンサ22は、キャリッジ12がホームポジションに位置していることを検出するものである。このホームポジションセンサ22は、互いに対向して配置された発光部と受光部とからなる。また、キャリッジ12には遮光体23が取り付けられている。キャリッジ12がホームポジションにあるときには、遮光体23がホームポジションセンサ22の発光部と受光部との間に位置し、発光部からの光線を遮る。ホームポジションセンサ22の受光部がその発光部からの光線を受光しないときに、キャリッジ12がホームポジションに位置していることが検出される。
【0019】
カッター部17は、キャリッジ12に備え付けられており、キャリッジ12と共にキャリッジレール13に沿って移動することができる。このカッター部17には、紙に画像が形成された後にその紙をカットするためのカッター刃が取り付けられている。カッター溝18は、カッター刃の先端部を入り込ませるためのものであり、プラテン11にその長手方向に沿って形成されている。
【0020】
カッター刃は、紙のカット動作を行うときには切断姿勢を、紙のカット動作を行わないときには待機姿勢をとる。このカッター刃の姿勢はエンジンコントローラ30のCPUにより制御される。具体的には、紙をカットするときには、カッター刃は、その先端部が紙の面よりも下方に突出し、カッター溝18に入り込んだ姿勢(切断姿勢)をとる。この状態で、キャリッジ12を移動すると、カッター刃がカッター溝18に沿って移動し、これにより、紙がカットされる。一方、紙をカットするとき以外は、カッター刃は、その全体が紙の面よりも上方に持ち上げられた姿勢(待機姿勢)をとる。この状態では、キャリッジ12を移動しても、紙をカットすることはできない。
【0021】
表示部26は、ユーザに種々のメッセージを表示するための表示機能を有する。エンジンコントローラ30は、印刷画像データの処理、当該インクジェットプリンタの駆動系やセンサ系の制御を行うものである。
【0022】
エンジンコントローラ30は、図4に示すように、汎用アナログポートを備えたCPU31と、カスタムICであるASIC32と、EEPROM33と、SDRAM34と、エンジンコントローラ30とその外部機器との間の電気的入出力ポートなる入出力ポート35と、エンジンコントローラ30内の各ロジックを接続するシステムバス36とを有する。
【0023】
ASIC32は、図5に示すように、紙搬送装置制御部321と、紙位置カウンタ部322と、キャリッジ駆動装置制御部323と、キャリッジ位置カウンタ部324とを有する。紙搬送装置制御部321は、紙搬送装置19を駆動させる制御信号を生成する。紙位置カウンタ部322は、紙搬送装置19によって紙が搬送された距離だけカウント値を増減させ、このカウント値を紙の相対的位置としてCPU31に対して表示するレジスタである。キャリッジ駆動装置制御部323は、キャリッジ駆動装置14を駆動させる制御信号を生成する。キャリッジ位置カウンタ部324は、キャリッジ位置検出装置16からの出力信号パルスをカウントし、このカウント値をキャリッジ12の相対的位置としてCPU41に対して表示するレジスタである。
【0024】
また、上述したキャリッジ駆動装置14、キャリッジ位置検出装置16、紙搬送装置19、フォトリフレクタ21、ホームポジションセンサ22、表示部26は、すべてエンジンコントローラ30に電気的に接続され、エンジンコントローラ30内部のCPU31、ASIC32等の制御系ICにより制御され、また、エンジンコントローラ30内部の駆動系回路により駆動される。したがって、CPU31は、キャリッジ12の移動や紙の搬送を制御する制御手段としての役割を果たす。
【0025】
SDRAM34には、印刷画像データや種々の処理データが格納される。具体的に、このSDRAM34内部の記憶領域としては、図6に示すように、電圧値記憶領域341と、閾値記憶領域342と、位置記憶領域343とがある。電圧値記憶領域341には、CPU31の汎用アナログポートAから読み込まれたフォトリフレクタ21の出力レベル(電圧値)が記憶される。閾値記憶領域342には、フォトリフレクタ21の出力レベルに基づいて紙の有無を判断する際に基準となる電圧レベル(閾値)が記憶される。また、位置記憶領域343には、フォトリフレクタ21及びキャリッジ位置検出装置16を用いて検出された紙端の座標が記憶される。
【0026】
EEPROM33には、CPU31を動作させるためのプログラム等が格納されている。具体的に、かかるEEPROM33に格納されているプログラムとしては、図7に示すように、閾値設定プログラム331と、紙端検出プログラム332と、印刷処理プログラム333と、紙カットプログラム334とがある。
【0027】
閾値設定プログラム331は、フォトリフレクタ21の出力レベルに基づいて紙の有無を判断する際に基準となる閾値を設定する処理をCPU31に実行させるためのプログラムである。これにより、CPU41は閾値設定手段としての役割を果たす。その設定された閾値は、SDRAM34の閾値記憶領域342に記憶される。
【0028】
紙端検出プログラム332は、紙の左右端の座標値を検出する処理をCPU31に実行させるためのプログラムである。これにより、CPU31は紙端検出手段としての役割を果たす。具体的には、CPU31は、フォトリフレクタ21を移動させながら、フォトリフレクタ21の出力レベルとSDRAM34の閾値記憶領域342に記憶された閾値とを比較し、フォトリフレクタ21の出力レベルと閾値との大小関係が逆転するときにキャリッジ位置検出装置16によって得られるフォトリフレクタ21の位置を紙の左右端の座標値として求める。その求めた紙の左右端の座標値は、SDRAM34の位置記憶領域343に記憶される。
【0029】
印刷処理プログラム333は、エンジンコントローラ30の入出力ポート35を介して受信される印刷画像データに基づいて、紙に印刷画像を形成する処理をCPU31に実行させるためのプログラムである。また、紙カットプログラム334は、カッター部17で紙をカットする処理をCPU31に実行させるためのプログラムである。これにより、CPU31は切断制御手段としての役割を果たす。具体的には、CPU31は、紙に画像を形成した後、カッター刃の先端部がカッター溝18に入り込むようにカッター刃の姿勢を切り替える。そして、キャリッジ12の移動を制御することにより、紙をカットする。
【0030】
次に、本実施形態のインクジェットプリンタにおいて、フォトリフレクタ21の設置位置及び検出距離特性について説明する。本実施形態では、図2に示すように、フォトリフレクタ21の検出スポットがカッター溝18上にあるように、フォトリフレクタ21をキャリッジ12に取り付けている。フォトリフレクタ21の検出スポットはカッター溝18の真上にあり、これにより、Nレベルの低減を図ることができる。一般に、フォトリフレクタには検出媒体を検出するのに好適な検出距離があり、通常の検出距離は3mm〜10mm程度である。本実施形態では、フォトリフレクタ21として、検出距離が4.5mmであるものを用いている。図3にそのフォトリフレクタ21の検出距離特性を示す。図3において、横軸は検出媒体までの距離(検出距離)を示し、縦軸はフォトリフレクタ21の相対的な出力電流を示す。フォトリフレクタ21の出力電流レベルは検出距離に依存する。検出距離が4.5mmである本実施形態のフォトリフレクタ21では、その検出距離特性の概形は、図3に示すようになる。すなわち、検出媒体がフォトリフレクタ21から4.5mmの距離にあるときに最もフォトリフレクタ21の出力が大きく、それよりも検出距離が大きくなればなるほど、あるいは検出距離が小さくなればなるほど、フォトリフレクタ21の出力レベルは小さくなる。
【0031】
本実施形態では、かかるフォトリフレクタ21の検出距離特性を考慮し、フォトリフレクタ21とプラテン11上に載置された紙の面との距離が約4.5mmとなるように、フォトリフレクタ21をキャリッジ12に取り付けると共に、カッター溝18の深さを約5.5mmに設定している。フォトリフレクタ21の検出スポットがカッター溝18上にあることにより、カッター溝18上に紙がないときには、検出媒体はカッター溝17の底となり、そのときの検出距離は10mm程度である。このため、カッター溝18上に紙がないとき、フォトリフレクタ21の出力レベル(Nレベル)は低減される。また、カッター溝18上に紙が存在するとき、検出媒体は紙となり、その紙の表面からフォトリフレクタ21までの距離はおよそ4.5mmである。このため、カッター溝18上に紙が存在するとき、フォトリフレクタ21の出力レベル(Sレベル)はそのフォトリフレクタ21が持つ能力の最大値に近いレベルである。すなわち、本実施形態のインクジェットプリンタでは、フォトリフレクタ21の検出スポットがカッター溝18上にあるように、フォトリフレクタ21をキャリッジ12に取り付けることにより、Sレベルを読むときの検出距離よりも、Nレベルを読むときの検出距離を大きくすることができ、したがって、S/N比を改善することができる。
(プロセス概要)
本実施形態のインクジェットプリンタにおける、紙端の検出、印刷及び紙のカットの処理シーケンスについて説明する。このシーケンスのポイントは、フォトリフレクタ21の検出スポットがカッター溝18上にあるようにフォトリフレクタ21をキャリッジ12に取り付けたことにより、紙をカットした後に、カットされた紙がカッター溝18を塞いだ状態で放置されないようにする点である。このため、上記の紙カットプログラム344は、紙をカットする処理をCPU31に実行させた後、カットされた紙がカッター溝18を塞がないように、紙を紙搬送方向にフィードさせる処理をCPU31に実行させる。
【0032】
以下に、紙の有無を判断する際の基準となる閾値を設定してから紙端の検出、印刷、紙のカットまでの印刷時の処理について説明する。図8、図9、図10及び図11は本実施形態のインクジェットプリンタにおいて印刷時の処理手順を説明するためのフローチャートである。また、図12はそのインクジェットプリンタにおいて閾値設定の処理を説明するための図である。
【0033】
尚、図8〜図11のフローチャートに示す印刷時の処理は、印刷処理プログラム333にしたがって実行される。また、この印刷処理プログラムの中で、閾値設定プログラム331、紙端検出プログラム332及び紙カットプログラム334が実行される。具体的には、図8〜図11のフローチャートにおいて、ステップS1からステップS13までの処理は、閾値設定プログラム331にしたがって実行され、ステップS14からステップS30までの処理は、紙端検出プログラム332にしたがって実行される。そして、ステップS33からステップS39までの処理は、紙カットプログラム334にしたがって実行される。
【0034】
まず、インクジェットプリンタに電源が供給されると(S1)、CPU31は、ホームポジションセンサ22の出力レベル(電圧値)を読む(S2)。ホームポジションセンサ22の出力レベルはエンジンコントローラ30の入出力ポート35を介してCPU31のアナログポートに入力される。キャリッジ12がホームポジションにあるとき、遮光体23がホームポジションセンサ22を切り、ホームポジションセンサの出力レベルが変化する。このため、CPU31は、ホームポジションセンサ22の出力レベルから、キャリッジ12がホームポジションにあるか否かを判断することが可能である。キャリッジ12がホームポジションにないと判断したとき(S3)、CPU31は、ASIC32のキャリッジ駆動装置制御部323を制御し、キャリッジ駆動装置14を駆動させ、キャリッジ12をホームポジションに移動させる(S4)。
【0035】
こうして、キャリッジ12がホームポジションに移動した後、CPU31は、キャリッジ位置カウンタ部324のカウント値を0にリセットする(S5)。キャリッジ位置カウンタ部324は、キャリッジ位置検出装置16からの出力信号パルスを読んでおり、キャリッジ12がホームポジションから遠ざかる方向に移動するときにカウント値をインクリメントし、キャリッジ12がホームポジションに近づく方向に移動するときにカウント値をデクリメントする。したがって、CPU31はキャリッジ位置カウント部324のカウント値から、キャリッジ12のロケーションを特定することが可能である。
【0036】
次に、CPU31は、紙位置カウンタ部322のカウント値を0にリセットする(S6)。紙搬送装置19はステッピングモータで駆動されるのが一般的である。ステッピングモータは正確な位置制御が可能であるから、紙搬送装置19によって紙が搬送された距離は正確に紙位置カウンタ部322に反映させることが可能である。CPU31は、紙位置カウンタ部322のカウント値を読むことにより、紙が搬送された距離を正確に認識することが可能である。ステップS6までの処理を行うと、CPU31は、印刷処理が実行されるのを待つ待機状態になる。ここでいう印刷処理とは、プリンタに対して現に印刷画像データが供給されており、その印刷画像データに基づいて印刷画像を生成する処理のことである。
【0037】
印刷処理が実行されると(S7)、CPU31は紙搬送装置制御部321を制御し、紙を紙搬送方向にΔX1だけフィードさせる(S8)。ΔX1は、紙がカッター溝18を塞ぐのに十分な距離である。そして、CPU31は、キャリッジ駆動装置制御部323を制御し、フォトリフレクタ21の検出スポットが紙上に来るまでキャリッジ12を移動させる(S9)。ステップS9の処理を実行させるには、図12に示すように、β領域(予め紙があると分かっている領域)が既知でなければならない。本実施形態のインクジェットプリンタでは、製品の仕様上、ユーザに対して紙をセットする位置を指定し、どのようなサイズの紙がセットされても、図12に示すようなα領域(予め紙がないと分かっている領域)及びβ領域が成立するようにしている。すなわち、ステップS9の処理では、図12に示すβ領域にフォトリフレクタ21の検出スポットが来るようにキャリッジ12を移動させている。そして、CPU31は、フォトリフレクタ21の出力レベルを読み、その出力レベルをSDRAM34の電圧値記憶領域341に記憶させる(S10)。ここで読んだ出力レベルは、紙を読んだときの出力レベル(Sレベル)である。
【0038】
次に、CPU31は、キャリッジ12を、フォトリフレクタ21の検出スポットがカッター溝18上に来るまで移動させる(S11)。ステップS11の処理では、図12に示すα領域にフォトリフレクタ21の検出スポットが来るようにキャリッジ12を移動させている。そして、CPU31は、フォトリフレクタ21の出力レベルを読み、その読んだ出力レベルをSDRAM34の電圧値記憶領域341に記憶させる(S12)。ステップS12で読んだ出力レベルは、紙がないところにおけるフォトリフレクタ21の出力レベル(Nレベル)である。
【0039】
その後、CPU31は、ステップS10で求めたSレベルとステップS12で求めたNレベルとの間に閾値を設定し、その閾値をSDRAM34の閾値記憶領域342に記憶させる(S13)。閾値はSレベルとNレベルの間の適当なレベルであるが、経験的にSレベルとNレベルの中間値ぐらいであるのが望ましい。
【0040】
次に、CPU31は、キャリッジ12をホームポジションに移動させる(S14)。そして、キャリッジ12を、フォトリフレクタ21の検出スポットがホームポジションに近い側のプラテン端部に来るまで移動させる(S15)。CPU31は、キャリッジ12をホームポジションから遠ざかる方向にΔX2だけ移動させて(S16)、そのときのフォトリフレクタ21の出力レベルを読む(S17)。その後、CPU31は、ステップS17で読んだフォトリフレクタ21の出力レベルが、ステップS13で設定した閾値を超えているか否かを判断する(S18)。フォトリフレクタ21の出力レベルが閾値を超えていないと判断されるときには、ステップS16に戻り、CPU31は、フォトリフレクタ21の検出スポットをΔX2だけ移動させ、再びフォトリフレクタ21の出力レベルを読む。フォトリフレクタ21の出力レベルが閾値を超えるまで、ステップS16〜S18の処理は繰り返される。そして、ステップS17で読んだフォトリフレクタ21の出力レベルがステップS13で設定した閾値を超えていると判断されるときに(S18)、CPU31は、キャリッジ位置カウンタ部334のカウント値を読み、そのカウント値を、紙端1のロケーションとしてSDRAM34の位置記憶領域343に記憶する(S19)。ステップS19にて位置記憶領域343に記憶される紙端1のロケーションは、紙の左右端のうち、ホームポジションに近い側の紙端の座標を示すものである。
【0041】
次に、CPU31は、キャリッジ12を、フォトリフレクタ21の検出スポットがホームポジションから遠い側のプラテン端部に来るまで移動させる(S20)。CPU31は、キャリッジ12をホームポジションに近づく方向にΔX2だけ移動させて(S21)、そのときのフォトリフレクタ21の出力レベルを読む(S22)。その後、CPU31は、ステップS22で読んだフォトリフレクタ21の出力レベルが、ステップS13で設定した閾値を超えているか否かを判断する(S23)。フォトリフレクタ21の出力レベルが閾値を超えていないと判断されるときには、ステップS21に戻り、CPU31は、フォトリフレクタ21の検出スポットをΔX2だけ移動させ、再びフォトリフレクタ21の出力レベルを読む。フォトリフレクタ21の出力レベルが閾値を超えるまで、ステップS21〜S23の処理は繰り返される。そして、ステップS22で読んだフォトリフレクタ21の出力レベルがステップS13で設定した閾値を超えていると判断されるときに(S23)、CPU31は、キャリッジ位置カウンタ部334のカウント値を読み、そのカウント値を、紙端2のロケーションとしてSDRAM34の位置記憶領域343に記憶する(S24)。ステップS24にて位置記憶領域343に記憶される紙端2のロケーションは、紙の左右端のうち、ホームポジションに遠い側の紙端の座標を示すものである。
【0042】
次に、CPU31は、キャリッジ12を、フォトリフレクタ21の検出スポットが紙上にくるまで移動させる(S25)。そして、CPU31は、紙搬送装置制御部321を制御し、紙を紙搬送方向とは逆方向にΔX3だけフィードさせ(S26)、フォトリフレクタ21の出力レベルを読む(S27)。その後、CPU31は、ステップS27で読んだフォトリフレクタ21の出力レベルが、ステップS13で設定した閾値を超えているか否かを判断する(S28)。フォトリフレクタ21の出力レベルが閾値を超えていないと判断されるときには、ステップS26に戻り、CPU31は、紙を紙搬送方向とは逆方向にΔX3だけフィードさせ、再びフォトリフレクタ21の出力レベルを読む。フォトリフレクタ21の出力レベルが閾値を超えるまで、ステップS26〜S28の処理は繰り返される。そして、ステップS27で読んだフォトリフレクタ21の出力レベルが、ステップS13で設定した閾値を超えていると判断されるときに(S28)、CPU31は、紙位置カウンタ部322のカウント値を0にリセットし(S29)、キャリッジ12をホームポジションに移動させる(S30)。ステップS25からステップS30までの処理は、紙の先端を検出する処理をしている。ステップS14からステップS30までの処理により、紙の両端の座標と紙の先端の座標とが認識されたことになる。
【0043】
次に、CPU31は、印刷処理を開始する(S31)。印刷処理とは、ヘッドがキャリッジレール13に沿って移動するのと同時に、ヘッドのノズルからインクが吐出され、所望の印刷画像を形成する処理である。本実施形態では、印刷処理方法として従来のものを用いる。また、このような印刷処理は印刷データの処理やモータの制御を伴うものであるが、本実施形態におけるインクジェットプリンタは、上記印刷方法を何ら制限しないので、ここでは印刷処理の詳細な仕方についての説明は省略する。
【0044】
印刷処理が終了すると(S32)、CPU31は、キャリッジ12をホームポジションに移動させる(S33)。そして、紙搬送装置制御部321を制御し、紙を紙搬送方向にΔX4だけフィードさせる(S34)。ΔX4は、形成された印刷画像の全領域が、図12に示すような線XよりもA側に来るのに十分な距離である。線Xは、カッター刃が紙をカットする線である。次に、CPU31は、カッター部17のカッター刃を下ろす(S35)。カッター刃は紙をカットするとき以外は紙の面を傷つけないように紙よりも上方に配置されている。その後、CPU31は、キャリッジ12を、ホームポジションから遠ざかる方向に、カッター刃がカッター溝18の全領域を走査する距離分だけ移動させる(S36)。このステップS36の処理により紙がカットされる。次に、CPU31は、カッター部17のカッター刃を上げて(S37)、キャリッジ12をホームポジションに移動させる(S38)。ステップS35及びS37におけるカッター刃の上げ下げの処理は従来既知の機械的機構によって実現可能である。
【0045】
ところで、紙をカットした後に、カットされた紙がカッター溝18を塞いだ状態で放置されることがある。このため、CPU31は、紙搬送装置制御部321を制御し、紙を紙搬送方向にΔX5だけフィードさせる(S39)。ΔX5は、当該フィードさせる紙が、カッター溝18を塞いだカットされた紙を紙搬送方向に押し出すことにより、そのカットされた紙がカッター溝18を塞がない位置まで移動するのに十分な距離である。ここで、カットされた紙は印刷画像が形成された紙である。その後、CPU31は、紙搬送装置制御部321を制御し、次の印刷処理に備えて、紙を紙搬送方向とは逆方向に所定距離だけフィードさせる(S40)。
【0046】
本実施形態のインクジェットプリンタでは、フォトリフレクタの検出スポットがカッター溝上にあるように、フォトリフレクタをキャリッジに取り付けたことにより、プラテンにスポンジなどの吸収体を貼る等の方法を採らなくても、Nレベルの低減を図り、SN比を大きくすることができる。このため、紙の搬送性などのプリンタ性能に悪影響を及ぼすことなく、しかもコストパフォーマンスを悪くすることなく、紙端を精度よく検出することができる。
【0047】
尚、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るインクジェットプリンタは、フォトリフレクタの検出スポットがカッター溝上にあるように、フォトリフレクタをキャリッジに取り付けたことにより、プラテンにスポンジなどの吸収体を貼る等の方法を採らなくても、Nレベルの低減を図り、SN比を大きくすることができる。このため、印刷媒体の搬送性などのプリンタ性能に悪影響を及ぼすことなく、しかもコストパフォーマンスを悪くすることなく、印刷媒体を精度よく検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるインクジェットプリンタの概略平面図である。
【図2】そのインクジェットプリンタにおけるフォトリフレクタの概略断面図である。
【図3】そのフォトリフレクタの出力電流と検出距離との関係を説明するための図である。
【図4】本実施形態のインクジェットプリンタにおけるエンジンコントローラとフォトリフレクタの概略構成図である。
【図5】そのエンジンコントローラのASICの概略構成図である。
【図6】そのエンジンコントローラのSDRAMの概略構成図である。
【図7】そのエンジンコントローラのEEPROMの概略構成図である。
【図8】本実施形態のインクジェットプリンタにおいて印刷時の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図9】本実施形態のインクジェットプリンタにおいて印刷時の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図10】本実施形態のインクジェットプリンタにおいて印刷時の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図11】本実施形態のインクジェットプリンタにおいて印刷時の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図12】そのインクジェットプリンタにおいて閾値設定の処理を説明するための図である。
【図13】従来のインクジェットプリンタにおけるフォトリフレクタを含む系の概略回路図である。
【図14】(a)は従来のインクジェットプリンタの概略平面図、(b)はフォトリフレクタの出力レベルの一例を示す図である。
【符号の説明】
11・・・ プラテン、12・・・ キャリッジ、13・・・ キャリッジレール、14・・・ キャリッジ駆動装置、15・・・ キャリッジ駆動ベルト、16・・・ キャリッジ位置検出装置、17・・・ カッター部、18・・・ カッター溝、19・・・ 紙搬送装置、21・・・ フォトリフレクタ、22・・・ ホームポジションセンサ、23・・・ 遮光体、26・・・ 表示部、30・・・ エンジンコントローラ、31・・・ CPU、32・・・ ASIC、321・・・ 紙搬送装置制御部、322・・・ 紙位置カウンタ部、323・・・ キャリッジ駆動装置制御部、324・・・ キャリッジ位置カウンタ部、33・・・ EEPROM、331・・・ 閾値設定プログラム、332・・・ 紙端検出プログラム、333・・・ 印刷処理プログラム、334・・・ 紙カットプログラム、34・・・ SDRAM、341・・・ 電圧値記憶領域、342・・・ 閾値記憶領域、343・・・ 位置記憶領域、35・・・ 入出力ポート、36・・・ システムバス
Claims (2)
- 印刷媒体を載置するプラテンと、
印刷媒体を切断するためのカッター刃と、
前記プラテンにその長手方向に沿って形成された、前記カッター刃の先端部を入り込ませるためのカッター溝と、
光を所定の検出位置に照射し、前記検出位置で反射した光のレベルに応じて印刷媒体の有無を検出するフォトリフレクタと、
前記カッター刃と前記フォトリフレクタとを搭載しており、前記プラテンの上方を前記プラテンの長手方向に往復移動するキャリッジと、
印刷媒体に画像を形成した後、前記カッター刃の先端部が前記カッター溝に入り込むように前記カッター刃の姿勢を切り替えると共に前記キャリッジを移動させることにより印刷媒体を切断する切断制御手段と、
を備え、前記フォトリフレクタの検出位置が前記カッター溝上にあるように前記フォトリフレクタを前記キャリッジに取り付けたことを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 印刷媒体を前記プラテンの長手方向に直交する媒体搬送方向に搬送する印刷媒体搬送手段と、前記印刷媒体搬送手段を制御する搬送制御手段とを有し、前記搬送制御手段は、前記カッター刃が印刷媒体を切断した後、前記印刷媒体搬送手段を制御して、印刷媒体が前記カッター溝を塞がないように、印刷媒体を媒体搬送方向もしくは媒体搬送方向とは逆方向に搬送させることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
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