JP2004024330A - 消臭剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、単体でアルデヒド系ガスに対する消臭性能の優れた消臭剤、およびこの消臭剤を含有した各製品提供することを課題とするものである。また、塩基性系ガス、イオウ系ガス、酸性系ガスを消臭するために他の消臭剤と混合しても、他の消臭剤が本来もつ消臭性能を十分に発揮することができる消臭剤組成物、およびこの消臭剤組成物を含有した各種加工した製品を提供することを課題とするものである。
【解決手段】水加ヒドラジンを担持したことを特徴とする担持体をアセトアルデヒド、ホルムアルデヒドおよびノネナール等のアルデヒド系ガスに対する消臭剤として使用することである。該消臭剤は、他の消臭剤と混合しても個々の消臭剤が本来持っている消臭性能を低下させることなく、一般悪臭を効率よく消臭できる。又、該消臭剤または消臭剤組成物を含有した繊維、塗料、シート、成形品等の消臭性製品も消臭性能に優れることを見出し、本発明を完成した。
【選択図】 なし
【解決手段】水加ヒドラジンを担持したことを特徴とする担持体をアセトアルデヒド、ホルムアルデヒドおよびノネナール等のアルデヒド系ガスに対する消臭剤として使用することである。該消臭剤は、他の消臭剤と混合しても個々の消臭剤が本来持っている消臭性能を低下させることなく、一般悪臭を効率よく消臭できる。又、該消臭剤または消臭剤組成物を含有した繊維、塗料、シート、成形品等の消臭性製品も消臭性能に優れることを見出し、本発明を完成した。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、種々の悪臭に対して優れた消臭能を有する消臭剤および消臭剤組成物に関し、この消臭剤または消臭剤組成物を含有させることにより優れた消臭性能を発揮させることができる消臭製品に関する。この消臭製品は、各種繊維、塗料、シート、成形品などである。具体的には、衣料、シート、カバー、カーテン、絨毯等の各種繊維製品、また不織布、紙、フィルムなどのシート製品、および日用品などの成形品、内壁用、外壁用塗料などとして有用である。
【0002】
【従来の技術】
近年、消費者の特に煙草臭を対象とした消臭に対するニーズが急速に高まっている。アセトアルデヒドは、この煙草臭の主要成分である。また、シックハウス/シックビル症候群などに見られるように、ホルムアルデヒドによる健康障害も注目をされている。これらアルデヒド系ガスの除去剤として、アミン系アルデヒド除去剤が検討されている。アミン化合物はアルデヒドガスと親和性が高く、アルデヒドガスを含有する排ガスをアミン化合物が溶解した液と接触させることにより、排ガス中のアルデヒドガスを除去できることが知られている(特開昭51−44587)。しかし、液状のアミン化合物は、強い不快臭を放つため生活空間、例えば居間や台所を始めとする日常生活に応用するには不適であった。
【0003】
アミン化合物を耐熱性の無機物に担持させたガス吸収剤が知られており、このガス吸収剤は樹脂や抄紙、フィルムへ添加する際の加熱処理に耐えうる特徴を有している。例えば、活性炭にアンモニウム塩やアニリン等を担持させたり(特開昭53−29292、特開昭56−53744)、ケイ酸マグネシウム質粘土鉱物に分子内に第1級アミノ基を有する化合物を担持させたり(特開平9−28778)、層状燐酸塩(α燐酸ジルコニウム)の層間にポリアミン化合物を担持させたガス吸収剤が知られている(津波古ら,PHARM.TECH.JAPAN,Vol.12(12),77−87(1996))。
更に、シリカにアミノアルコールを担持させた炭酸ガス吸収剤(特開昭53−23899)、シリカにポリアリルアミンを担持させた脱臭剤(特開昭63−141642)および窒素原子1個当たりの分子量が110以下で、沸点が100℃以上であるアミン化合物および水をシリカゲルに担持させた炭酸ガス吸収剤(特開平4−200742)が知られている。しかし、これらのガス吸収剤は、アルデヒドガスに対する吸収能が実用的水準にないばかりか、繊維や塗料に添加することによって、更にアルデヒド吸収能力が低下してしまう。
【0004】
混合悪臭を同時に消臭するために複数の消臭剤を混合して使用するとアセトアルデヒド、ホルムアルデヒド等の消臭性能が低下するという問題があった。例えば、芳香族第一級アミンを含浸した活性炭またはアミノ基を持つ高分子化合物などのアルデヒド用消臭剤と酸性物質である塩基性ガス用消臭剤とを混合して使用したときに一般的に起きる現象であり、アルデヒドガスと塩基性ガスとを効率よく消臭できる消臭剤は存在しなかった。
【0005】
また、シリカの表面にアミノ基を含有する有機ケイ素化合物を担持させることによりアセトアルデヒドの消臭性能を発現させたものが知られているが(特開平9−173830)、この材料についても、塩基性ガスやイオウ系ガスに効果の高い消臭剤を併用すると本来発揮されるはずの消臭性能が十分に発揮されないことが明らかになった。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は、単体でアセトアルデヒド、ホルムアルデヒドなどのアルデヒド系ガスに対する消臭性能の優れた消臭剤、およびこの消臭剤を含有した繊維、塗料、シート、成形品の各製品においても優れた消臭性能を発揮する各種加工した製品を提供することを課題とするものである。また、アンモニア、トリメチルアミンなどの塩基性系ガス、硫化水素、メチルメルカプタンなどのイオウ系ガス、酢酸、イソ吉草酸などの酸性系ガスを同時に消臭するために他の消臭剤を混合しても、他の消臭剤が本来もつ消臭性能を十分に発揮することができる消臭剤組成物、およびこの消臭剤組成物を含有した各種加工した製品を提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は鋭意検討した結果、水加ヒドラジンを担持したことを特徴とする担持体をアセトアルデヒド、ホルムアルデヒドおよびノネナールなどのアルデヒド系ガスに対する消臭剤として使用することである。本発明の消臭剤は、他の消臭剤と混合(消臭剤組成物と称する)しても個々の消臭剤が本来持っている消臭性能を低下させることなく、複数の悪臭ガスの混合物である一般悪臭を効率よく消臭できる。また、その消臭剤または消臭剤組成物を含有した繊維、塗料、シート、成形品などの消臭性製品も消臭性能に優れることを見出し、本発明を完成した。以下本発明を詳細に説明する。
【0008】
○担持体
本発明における担持体としては、水加ヒドラジンを担持してアルデヒド系ガスに対し消臭性能が発揮されるものであれば有機物、無機物のいずれも用いることができる。具体的な例としては、大豆粉、血粉、ポリエステル樹脂およびポリアクリル系樹脂などの有機物も挙げられるが、多孔質二酸化ケイ素、活性炭、金属酸化物、チタン酸カリウムおよびリン酸ジルコミウムなどの無機物も挙げられる。但しセピオライトなどの粘土鉱物は耐熱性の点では好ましいが、担持した水加ヒドラジンが容易に放出されやすく、結果としてアルデヒド吸収能が低下するという問題がある。特に好ましい例としては、アルデヒドガスに対する消臭性能に優れる点から、多孔質二酸化ケイ素およびケイ酸アルミニウムが挙げられる。
【0009】
多孔質二酸化ケイ素は、比表面積100〜900m2/gであり且つ平均細孔径が0.1〜10nmが好ましく、更に好ましくは比表面積が、500〜900m2/gであり、平均細孔径は、2〜8nmである。
多孔質二酸化ケイ素の比表面積が小さ過ぎると、水加ヒドラジンと悪臭ガスとの接触面積が減少し、ガス吸収量が損なわれる。また、比表面積が大きすぎるものは、水加ヒドラジンが多く吸着されすぎて、繊維等に加工された際など、加熱により変色を生じさせる原因となり易い。比表面積は、窒素吸着量から算出するBET法により、容易に測定できる。
また、多孔質二酸化ケイ素の平均細孔径が大きすぎると、比表面積が減り、水加ヒドラジンの担持量が少なくなり、悪臭ガスの吸収性能が低下する。平均細孔径が大きすぎるにも係らず比表面積を充分な大きさにしようとすると、多孔質体における空隙率が大きくなりすぎ、機械的強度が小さくなったり、水加ヒドラジンを担持する能力が弱くなり、僅かな加熱により化合物を放出してしまうという問題がある。一方、平均細孔径が小さすぎると、二酸化ケイ素の比表面積は増加するが、化合物が細孔内に入り難くなり、結果として第1級アミノ基を有する化合物の担持量を増すことができなくなり、悪臭ガス吸収能は減少する。平均細孔径(D)は、BET法により求めた細孔容積および比表面積から下記式を用いて容易に算出できる。
D=(4V/Sc)×104 (nm)
(V:細孔容積[ml/g]、Sc:比表面積[m2/g])
【0010】
本発明における多孔質二酸化ケイ素の好ましい含水率は0.5〜20重量%であり、より好ましくは、8〜15重量%である。
含水率が0.5重量%未満の場合、表面のシラノール基が少ないため、本発明における第1級アミノ基を有する化合物に対する担持力が小さい。逆に、含水率が20重量%より多いと、繊維等に加工した際、着色や劣化の原因となる場合がある。多孔質二酸化ケイ素の市販品として、シリカゲルやニップシール(微粒子含水二酸化ケイ素)等がある。
多孔質二酸化ケイ素の含水率は、JIS K7120〜7122に準じて容易に測定できる。
【0011】
○水加ヒドラジン
ヒドラジンの一水和物として、一般的にヒドラジンヒドラートと呼ばれているもの(ヒドラジン一水和物またはヒドラジン水化物とも呼ばれる)を使用することができる。一般に市販されるものは、安定性を増すために60%水溶液、および80%水溶液の形となっているが、より効率的に担持体に担持させるために水加ヒドラジン100%品を用いることが望ましい。
【0012】
○アミン化合物
水加ヒドラジンを除く第1級アミノ基を有する化合物は、分子内に第1級アミノ基を有していればいずれのものでも構わない。例えば、下記式(1)で表わされるものや、アニリン等が挙げられる。
H2N−(CH2CH2−NH)n−CH2CH2NH2 (1)
式(1)のnは0以上の整数であり、nの好ましい範囲は、0〜10であり、更に好ましくは、0〜3である。
【0013】
担持体に対する第1級アミノ基を有する化合物の好ましい担持量は、0.02〜10mmol/gであり、更に好ましくは、0.1〜5mmol/gである。担持量が少な過ぎると、悪臭の吸収能が低下し、担持量が多過ぎると、繊維等へ加工する際、第1級アミノ基を有する化合物が担持体から脱離して、変色の原因になることがあるうえ、第1級アミノ基を有する化合物自身が悪臭となることがある。また、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドなどのアルデヒド吸収量も減少することがある。第1級アミノ基を有する化合物の担持量は、有機元素分析による窒素含有率から容易に算出できる。
【0014】
○有機ケイ素化合物
本発明における有機ケイ素化合物は、消臭剤の耐水性および樹脂組成物などに混合したときの密着性を高めるものであり、一般的な表面処理剤として用いられる化合物を使用することができる。より好ましくは水酸基やアルコキシ基等の官能基と、アミノ基を有するものである。具体例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、ジメチルトリメチル−シリルアミンなどがある。
【0015】
本発明における有機ケイ素化合物の好ましい処理量は、消臭剤の全重量を基準として0.01〜3mmol/gであり、更に好ましくは、0.1〜2mmol/gである。有機ケイ素化合物の含有量が0.01mmol/gよりも少ないと、単体の耐水性や樹脂組成物などと混合したときの密着性が不十分になるときがあり、また塩基性ガスや酸性ガスおよびイオウ系ガスに対して消臭効果をもつ材料と混合した場合に、本発明の消臭剤のアルデヒドガス消臭性能(アルデヒド吸収能)が低下する場合がある。また、本発明の消臭剤と他の消臭剤とを混合して作製した消臭剤組成物の消臭性能が低下する場合がある。有機ケイ素化合物の含有量が3mmol/gより多いと、本発明の消臭剤のアルデヒドガス消臭性能が添加量に見合って向上しないことがあり、また消臭剤の粒子が凝集することがある。
【0016】
○混合する消臭剤
本発明の消臭剤は、アルデヒド系ガスに対して有効であり、アルデヒド系ガスとしては、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドおよびノネナールなどである。また、アルデヒドガス以外の悪臭を消臭するために、本発明の消臭剤に他の消臭剤を混合したり、併用することができる。
【0017】
具体的例としては、アンモニアおよびトリメチルアミン等の塩基性系ガスを消臭する為に、水に対して不溶性または難溶性の4価金属リン酸塩およびケイ酸アルミニウムから選ばれる少なくとも1種以上のものを本発明の消臭剤と混合し、消臭剤組成物とすることもできる。4価金属リン酸塩の好ましい具体例として、リン酸ジルコニウム、リン酸チタンおよびリン酸スズ等がある。これらの化合物には、α型結晶、β型結晶、γ型結晶およびナシコン型結晶等、種々の結晶系を有する結晶質のものと非晶質のものがあるが、イオン交換性を有するものは、いずれも本発明のものに使用できる。
【0018】
また、硫化水素およびメチルメルカプタンなどのイオウ系ガスを消臭する為に、銅、亜鉛およびマンガンから選ばれる少なくとも1種以上の金属イオンを担持した4価金属リン酸塩、酸化亜鉛およびケイ酸亜鉛から選ばれる少なくとも1種以上のものを本発明の消臭剤と混合し消臭剤組成物とすることもできる。
ここでいう、4価金属リン酸塩は、水に対して不溶性または難溶性の4価金属リン酸塩から選ばれる。好ましい具体例として、リン酸ジルコニウム、リン酸チタンおよびリン酸スズ等がある。これらの化合物には、α型結晶、β型結晶、γ型結晶およびナシコン型結晶等、種々の結晶系を有する結晶質のものと非晶質のものがあるが、イオン交換性を有するものは、いずれも本発明に含まれる。4価金属リン酸塩に担持する金属イオンの中でも特に銅イオンが硫化水素などの消臭効果が高いことから好ましい。
4価金属リン酸塩に当該金属イオンを担持させるには、4価金属リン酸塩を、当該金属イオンを含有する塩溶液と接触させ、イオン交換により担持させればよい。
当該金属イオンの担持量は、4価金属リン酸塩のイオン交換容量内であれば、100%まで所望により自由に調整することができる。
また、酸化亜鉛については比表面積の大きいものが消臭性能が高く好ましい。
【0019】
本発明においては酢酸、イソ吉草酸、酪酸などの酸性系ガス悪臭を消臭する為に、ケイ酸亜鉛、酸化亜鉛、水和酸化ジルコニウム、水和酸化チタン、ハイドロタルサイトおよびハイドロタルサイトの焼成物から選ばれる少なくとも1種以上のものを本発明の消臭剤と混合し消臭剤組成物とすることもできる。
本発明における水和酸化ジルコニウムは、オキシ塩化ジルコニウム水溶液などのジルコニウム含有溶液を、水やアルカリ溶液で加水分解することにより作製することができる。
なお、水和酸化ジルコニウムは、オキシ水酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、含水酸化ジルコニウム、酸化ジルコニウム水和物など、いろいろな言い方がなされる場合があるが、本発明で言う水和酸化ジルコニウムと同じである。
【0020】
上述した本発明における消臭剤は、いずれも通常粉体状で得られ、好ましい平均粒径は0.01〜50μmであり、より好ましくは0.01〜20μmであり、更に好ましくは0.1〜5μmである。平均粒径が0.01μm未満では取扱いが困難である、再凝集しやすいといった問題があり好ましくない。また、50μmより大きいと、バインダー等の表面処理剤に分散させて繊維等に後加工する場合、溶液中で均一に分散させにくい場合がある。
また、50μmより大きいと、成形用樹脂へ添加する場合、成形機のフィルターが目詰まりをおこしたり、分散不良がおこったりする等の問題があり好ましくない。また、使用目的により本発明の消臭剤を粒状化してもよい。この場合本発明の消臭剤を1成分ごとに粒状化しても、あるいは、混合成分として粒状化しても構わない。粒状体の製造方法は通常粉体を粒状化する方法はいずれも用いることができる。例えば、アルミナゾル、粘土等をバインダーとして用い、粒状体とする方法がある。粒径は粒状体の硬さや、密度、粉砕強度のなどにより様々に調整することができるが、取り扱いのし易さから0.1mm以上とすることが好ましい。
【0021】
本発明においては、塩基性系ガス用の吸収剤、酸性系ガス用の吸収剤およびイオウ系ガス用の吸収剤から選ばれる少なくとも1種以上のものと、本発明における水加ヒドラジンを担持した消臭剤とを混合または併用して使用することができる。即ち、上記の4価金属リン酸塩、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸亜鉛、銅、亜鉛およびマンガンから選ばれる少なくとも1種以上の金属イオンを担持した4価金属リン酸塩、水和酸化ジルコニウム、水和酸化チタン、酸化亜鉛、ハイドロタルサイト並びにハイドロタルサイトの焼成物等から選ばれる少なくとも1種以上のものと、本発明の消臭剤とを混合または併用して使用することができる。これらの混合割合は特に制限はなく、消臭剤を使用する環境により適宜変化させることができる。
【0022】
○製造方法
本発明の消臭剤は、水加ヒドラジンを多孔質二酸化ケイ素等の特定の物質に担持させる工程、もしくは多孔質二酸化ケイ素に予め水加ヒドラジンを除くアミン化合物を担持した後、水加ヒドラジンを担持する工程からなる。必要により更にこれによって得られた消臭剤に有機ケイ素化合物で処理する工程からなる。
水加ヒドラジンを担持させる工程について、製造法の一例を説明する。水加ヒドラジン60%水溶液または水加ヒドラジン100%品を、多孔質二酸化ケイ素などの物質と撹拌混合すると、均一に水加ヒドラジンを担持した多孔質二酸化ケイ素体を得ることができる。水加ヒドラジンを担持した後60〜120℃で乾燥する。
次に、この水加ヒドラジンを担持した多孔質二酸化ケイ素体などの物質(以下、単にアミン担持体という)を有機ケイ素化合物で処理する工程については、湿式法、乾式法など通常用いられる方法はいずれも用いることができる。例えば、湿式法について説明する。まず、有機ケイ素化合物をアミン担持体表面に担持できる量の等量あるいはそれ以上となるように、溶媒を加えた有機ケイ素化合物の溶液を調製する。そして、この調製液の中に、アミン担持体を浸漬する。温度は通常、常温で行い、10分から24時間程度攪拌して上記アミン担体に上記溶液を含浸させる。さらに、洗浄を行い、乾燥することで目的とする消臭剤が得られる。
【0023】
アミン担持体に有機ケイ素化合物を処理させる他の製造法として乾式法がある。
この乾式法は、洗浄工程がないため、環境汚染に繋がる排液を排出することなく、また洗浄工程後の乾燥工程が不要であることから有用である。
乾式法により有機ケイ素化合物処理を行う場合、ヘンシェルミキサー等の混合機で消臭剤を攪拌しながら、所定量の有機ケイ素化合物を直接あるいは溶剤に溶かした溶液を滴下または噴霧し、十分に混合させる。有機ケイ素化合物で処理した後、60〜120℃で乾燥する。
【0024】
上記のようにして得た消臭剤は、目的により他の消臭剤と混合して消臭剤組成物として使用することができる。この場合、本発明の消臭剤と、塩基性系ガス用の吸収剤、酸性系ガス用の吸収剤およびイオウ系ガス用の吸収剤から選ばれる少なくとも1種以上のものと混合して製造する。即ち、上記の4価金属リン酸塩、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸亜鉛、銅、亜鉛およびマンガンから選ばれる少なくとも1種以上の金属イオンを担持した4価金属リン酸塩、水和酸化ジルコニウム、水和酸化チタン、酸化亜鉛、ハイドロタルサイト並びにハイドロタルサイトの焼成物等から選ばれる少なくとも1種以上のものと、本発明の消臭剤とを混合して製造することができる。
消臭剤組成物の製造方法は、本発明の消臭剤と塩基性系ガス用の吸収剤、酸性系ガス用の吸収剤およびイオウ系ガス用の吸収剤から選ばれる少なくとも1種以上のものとを混合し、混合物を作製する。この混合物10重量部に対し30〜500重量部、好ましくは50〜200重量部の水を入れ、室温で10〜24時間振盪撹拌した後、乾燥粉砕し、本発明の消臭剤組成物を作製することができる。このときの乾燥温度は、使用する消臭剤および乾燥時間により適宜選定する。
【0025】
上記のようにして得られた消臭剤または消臭剤組成物を粉砕する方法としては、ヘンシェルミキサー、振動ミル、ボールミル、リボンミキサー、ジェットミル、らい潰機等の一般的に用いられる混合方法の何れも利用することができ、その後、必要に応じて振動篩、サイクロン等の一般的な分級器を利用して消臭剤を分級することもできる。
【0026】
○用途
本発明の消臭剤あるいは消臭剤組成物は、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドおよびノネナールなどのアルデヒド系ガス、或いは、これらに加えてアンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン等の種々の悪臭に対する消臭効果に優れているので、活性炭等、従来の消臭剤が使用されている種々の分野、例えば、タバコ臭消臭、生活臭消臭、体臭消臭、糞尿臭消臭、ゴミ臭消臭等の分野で有効である。
本発明の消臭剤あるいは消臭剤組成物は、粉末あるいは顆粒、粒状の消臭剤を最終消臭製品として使用することができる。例えば消臭粉末、顆粒、粒状品をカートリッジに詰めて消臭製品とすることや、消臭剤粉末を分散させた液を用いたスプレー状の消臭剤とすることが可能である。その他に、本発明の消臭剤あるいは消臭剤組成物を各種製品に含有させて各種消臭性加工品とすることも可能である。
本発明の消臭剤あるいは消臭剤組成物を含む消臭繊維は、消臭性を必要とする各種の分野で利用可能であり、例えば、肌着、ストッキング、靴下、布団、布団カバー、座布団、毛布、じゅうたん、カーテン、ソファー、カーシート、エアーフィルターを始めとして、多くの繊維製品に使用できる。また、本発明の消臭剤あるいは消臭剤組成物を含む消臭塗料は、消臭性を必要とする各種の分野で利用可能であり、例えば、建物の内壁、外壁、鉄道車両の内壁等で使用できる。また、本発明の消臭剤あるいは消臭剤組成物を含む消臭性シートは消臭性を必要とする各種の分野で利用可能であり、例えば、医療用包装紙、食品用包装紙、鮮度保持紙、紙製衣料、空気清浄フィルター、壁紙、ティッシュペーパー、トイレットペーパー等がある。また、本発明の消臭剤あるいは消臭剤組成物を含む消臭性成形品は消臭性を必要とする各種の分野で利用可能であり、例えば、空気清浄器、冷蔵庫などの家電製品や、ゴミ箱、水切りなどの一般家庭用品、ポータブルトイレなどの各種介護用品、日常品がある。
【0027】
【実施例】
以下、本発明を更に具体的に説明する。
消臭剤の調製方法と得られたサンプルの各種評価試験方法およびその結果は以下の通りである。
【0028】
○消臭剤または消臭剤組成物の調製方法
<実施例1>
比表面積が300m2/g、平均細孔径が2.5nmである二酸化ケイ素に水加ヒドラジン100%品を0.4mmol/gなるように撹拌しながら所定量添加し、水加ヒドラジンを担持させた二酸化ケイ素(試料A)を作製した。
【0029】
<実施例2>
水加ヒドラジンの担持量を1mmol/gとした以外は、実施例1と同様に作製し試料Bを得た。
【0030】
<実施例3>
実施例2で作製した水加ヒドラジンが担持した二酸化ケイ素(試料B)をヘンシェルミキサーで攪拌しながら、γ−アミノプロピルトリメトキシシランを0.2mmol/gになるように滴下し、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン処理の二酸化ケイ素体(試料C)を作製した。
【0031】
<実施例4>
比表面積が300m2/g、平均細孔径が2.5nmである二酸化ケイ素にジエチレントリアミンを0.4mmol/gになるように添加し、ジエチレントリアミンを担持させた二酸化ケイ素体を作製した。当該担持体に水加ヒドラジン100%品を1mmol/gなるように撹拌しながら所定量添加し、水加ヒドラジンを担持させた二酸化ケイ素体(試料D)を作製した。
【0032】
<実施例5>
実施例1で作製した水加ヒドラジンが担持した二酸化ケイ素(試料A)、α型層状リン酸ジルコニウム、Cu結合α型層状リン酸ジルコニウムおよび水和酸化ジルコニウムを70:10:10:10の重量比で混合した混合物を作製した。この混合物10重量部に対し純水100重量部を入れ、室温で24時間振盪撹拌した後、100℃で乾燥粉砕し、試料Eを作製した。
【0033】
<実施例6>
実施例2で作製した水加ヒドラジンが担持した二酸化ケイ素(試料B)を用いた以外は、実施例5と同様に操作して、試料Fを作製した。
【0034】
<実施例7>
実施例3で作製した水加ヒドラジンが担持した二酸化ケイ素(試料C)を用いた以外は、実施例5と同様に操作して、試料Gを作製した。
【0035】
<実施例8>
実施例4で作製した水加ヒドラジンが担持した二酸化ケイ素(試料D)を用いた以外は、実施例5と同様に操作して、試料Hを作製した。
【0036】
<比較例1>
比表面積が300m2/g、平均細孔径が2.5nmである二酸化ケイ素にジエチレントリアミンを0.4mmol/gになるように撹拌しながら添加し、ジエチレントリアミンが担持した二酸化ケイ素体(試料a)を得た。
【0037】
<比較例2>
比較例1で作製した試料a、α型層状リン酸ジルコニウム、Cu結合α型層状リン酸ジルコニウムおよび水和酸化ジルコニウムを70:10:10:10の重量比で混合した混合物を作製した。この混合物10重量部に対し純水100重量部を入れ、室温で24時間振盪撹拌した後、100℃で乾燥粉砕し、試料bを作製した。
【0038】
○消臭効果の測定
消臭効果の測定は、実施例1〜8および比較例1〜2で作製した試料0.05gをそれぞれフッ化ビニル製バック(フッ化ビニル製フィルムを袋状に加工して使用、以下テドラーバックと称する)に入れ、これに下記記載の悪臭ガスを1リットル注入し、室温で2時間放置した。2時間後に、テドラーバッグ中の残存ガス濃度を対応するガス検知管((株)ガステック社製、以下同社製品を使用)でそれぞれ測定し、これらの結果を表1に示した。表中のNDは、未検出、−は未測定を示す。この表示は、表2、3も同様である。
○悪臭ガスの成分
実施例1〜4および比較例1で作製した試料の場合
60ppmのアセトアルデヒドを含有
実施例5〜8および比較例2で作製した試料の場合
50ppmのアンモニア、60ppmのアセトアルデヒド、20ppmの硫化水素および50ppmの酢酸を含有
【0039】
【表1】
【0040】
本発明の消臭剤(試料A〜D)は、比較例の消臭剤に比べアルデヒド吸収能に優れている。このことから本発明の消臭剤は、アルデヒド系ガスに対する消臭性能が優れている。
本発明の消臭剤組成物(試料E〜H)は、比較例の消臭剤組成物に比べアルデヒド吸収能および他の悪臭ガス(塩基性系ガス、イオウ系ガスおよび酸性系ガス)に対する吸収能に優れている。このことから本発明の消臭剤組成物は、アルデヒド系ガスだけでなく他の悪臭ガス(塩基性系ガス、イオウ系ガスおよび酸性系ガス)に対する消臭性能にも優れている。
【0041】
<実施例9>
純水100重量部に対し実施例3で作製した試料Cを3重量部、アクリル系バインダー(BK−1300 東亞合成(株)製)を3重量部添加した懸濁液を作製した。この懸濁液をポリエステル繊維100重量部に対して50重量部を塗布し150℃で乾燥後、消臭性繊維(消臭剤の含有量は繊維100重量部に対して1.5部)を得た。
【0042】
<実施例10>
実施例7で作製した試料Gを用いた以外は、実施例9と同様に操作し、消臭性繊維を得た。
【0043】
<比較例3>
比較例1で作製した試料aを用いた以外は、実施例9と同様に操作し、消臭性繊維を得た。
【0044】
<比較例4>
比較例2で作製した試料bを用いた以外は、実施例9と同様に操作し、消臭性繊維を得た。
【0045】
<比較例5>
実施例9の操作から試料Cを除いて他は同様に行い、比較用繊維を得た。
【0046】
○消臭効果の測定
消臭効果の測定は、実施例9、10および比較例3〜5で作製した繊維5gをそれぞれテドラーバックに入れ、これに下記記載の悪臭ガスを1リットル注入し、室温で2時間放置した。2時間後に、テドラーバッグ中の残存ガス濃度を対応するガス検知管で測定し、その結果を表2に示した。
○悪臭ガスの成分
実施例9および比較例3で作製した繊維の場合
60ppmのアセトアルデヒドを含有
実施例10および比較例4、5で作製した繊維の場合
50ppmのアンモニア、60ppmのアセトアルデヒド、20ppmの硫化水素および50ppmの酢酸を含有
【0047】
【表2】
【0048】
本発明の消臭剤を用いた消臭繊維(実施例9)は、比較例3に比べアルデヒド吸収能に優れている。このことから本発明の消臭剤は、アルデヒド系ガスに対する消臭性能が優れている。
本発明の消臭剤組成物を用いた消臭繊維(実施例10)は、比較例4の消臭剤組成物に比べアルデヒド吸収能および他の悪臭ガス(塩基性系ガス、イオウ系ガスおよび酸性系ガス)に対する吸収能に優れている。このことから本発明の消臭剤組成物は、アルデヒド系ガスだけでなく他の悪臭ガス(塩基性系ガス、イオウ系ガスおよび酸性系ガス)に対する消臭性能も優れている。
【0049】
<実施例11>
溶剤としたキシレン100重量部に対して、アクリル樹脂(J−500 SCジョンソンポリマー社(株)製)を70重量部、分散剤(BYK−110 BYK Chemie(株)製)を3重量部、増粘剤(ベントンSD2 ウィルバーエルス(株)製)を2重量部、試料Cを200重量部で配合し、3本ロールで良く練り分散させたペースト状組成物をを作製した。これをキシレンで10倍に希釈し、70×150mmの亜鉛めっき鋼板の両面に膜厚100μmで塗付し、乾燥させ、消臭剤含有コーティング物を得た。
【0050】
<実施例12>
試料Cの替わりに試料Gを用いた以外は、実施例11と同様に操作し、コーティング物を得た。
【0051】
<比較例6>
試料Cの替わりに試料aを用いた以外は、実施例11と同様に操作し、コーティング物を得た。
【0052】
<比較例7>
試料Cの替わりに試料bを用いた以外は、実施例11と同様に操作し、コーティング物を得た。
【0053】
<比較例8>
実施例11の試料Cを除いて他は同様に操作し、コーティング物を得た。
【0054】
○消臭効果の測定
消臭効果の測定は、実施例11、12および比較例8〜10のペースト状組成物を塗布した70×150mmの亜鉛めっき鋼板1枚をテドラーバッグに入れ、これに下記記載の悪臭ガスを1リットル注入し、室温で2時間放置した。2時間後に、テドラーバッグ中の残存ガス濃度を対応するガス検知管で測定し、その結果も表3に示した。
○悪臭ガスの成分
実施例11および比較例6で作製したコーティング物の場合
60ppmのアセトアルデヒドを含有
実施例12および比較例7、8で作製したコーティング物の場合
50ppmのアンモニア、60ppmのアセトアルデヒド、20ppmの硫化水素および50ppmの酢酸を含有
【0055】
【表3】
【0056】
本発明の消臭剤を用いたコーティング物(実施例11)は、比較例6に比べアルデヒド吸収能に優れている。このことから本発明の消臭剤は、アルデヒド系ガスに対する消臭性能が優れている。
本発明の消臭剤組成物を用いたコーティング物(実施例12)は、比較例7の消臭剤組成物に比べアルデヒド吸収能および他の悪臭ガス(塩基性系ガス、イオウ系ガスおよび酸性系ガス)に対する吸収能に優れている。このことから本発明の消臭剤組成物は、アルデヒド系ガスだけでなく他の悪臭ガス(塩基性系ガス、イオウ系ガスおよび酸性系ガス)に対する消臭性能も優れている。
【0057】
【発明の効果】
実施例および比較例における各種悪臭に対する消臭性能評価から明らかなように、本発明の消臭剤組成物は、それ単体でアルデヒド系ガスに対する消臭性能に優れるのは勿論のこと、塩基性ガス、塩基性ガスおよびイオウ系ガスに対して優れた消臭性能を示す他の消臭剤との混合(消臭剤組成物)して使用しても、その優れた塩基性ガスやイオウ系ガスの消臭性能を保持しながら、本発明の消臭剤が持っているアルデヒド系ガスの消臭性能を十分発揮することができる。
また、本発明の消臭剤または消臭剤組成物を含有させることにより、繊維、塗料、シート、成形品の加工品に消臭性を付与できる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、種々の悪臭に対して優れた消臭能を有する消臭剤および消臭剤組成物に関し、この消臭剤または消臭剤組成物を含有させることにより優れた消臭性能を発揮させることができる消臭製品に関する。この消臭製品は、各種繊維、塗料、シート、成形品などである。具体的には、衣料、シート、カバー、カーテン、絨毯等の各種繊維製品、また不織布、紙、フィルムなどのシート製品、および日用品などの成形品、内壁用、外壁用塗料などとして有用である。
【0002】
【従来の技術】
近年、消費者の特に煙草臭を対象とした消臭に対するニーズが急速に高まっている。アセトアルデヒドは、この煙草臭の主要成分である。また、シックハウス/シックビル症候群などに見られるように、ホルムアルデヒドによる健康障害も注目をされている。これらアルデヒド系ガスの除去剤として、アミン系アルデヒド除去剤が検討されている。アミン化合物はアルデヒドガスと親和性が高く、アルデヒドガスを含有する排ガスをアミン化合物が溶解した液と接触させることにより、排ガス中のアルデヒドガスを除去できることが知られている(特開昭51−44587)。しかし、液状のアミン化合物は、強い不快臭を放つため生活空間、例えば居間や台所を始めとする日常生活に応用するには不適であった。
【0003】
アミン化合物を耐熱性の無機物に担持させたガス吸収剤が知られており、このガス吸収剤は樹脂や抄紙、フィルムへ添加する際の加熱処理に耐えうる特徴を有している。例えば、活性炭にアンモニウム塩やアニリン等を担持させたり(特開昭53−29292、特開昭56−53744)、ケイ酸マグネシウム質粘土鉱物に分子内に第1級アミノ基を有する化合物を担持させたり(特開平9−28778)、層状燐酸塩(α燐酸ジルコニウム)の層間にポリアミン化合物を担持させたガス吸収剤が知られている(津波古ら,PHARM.TECH.JAPAN,Vol.12(12),77−87(1996))。
更に、シリカにアミノアルコールを担持させた炭酸ガス吸収剤(特開昭53−23899)、シリカにポリアリルアミンを担持させた脱臭剤(特開昭63−141642)および窒素原子1個当たりの分子量が110以下で、沸点が100℃以上であるアミン化合物および水をシリカゲルに担持させた炭酸ガス吸収剤(特開平4−200742)が知られている。しかし、これらのガス吸収剤は、アルデヒドガスに対する吸収能が実用的水準にないばかりか、繊維や塗料に添加することによって、更にアルデヒド吸収能力が低下してしまう。
【0004】
混合悪臭を同時に消臭するために複数の消臭剤を混合して使用するとアセトアルデヒド、ホルムアルデヒド等の消臭性能が低下するという問題があった。例えば、芳香族第一級アミンを含浸した活性炭またはアミノ基を持つ高分子化合物などのアルデヒド用消臭剤と酸性物質である塩基性ガス用消臭剤とを混合して使用したときに一般的に起きる現象であり、アルデヒドガスと塩基性ガスとを効率よく消臭できる消臭剤は存在しなかった。
【0005】
また、シリカの表面にアミノ基を含有する有機ケイ素化合物を担持させることによりアセトアルデヒドの消臭性能を発現させたものが知られているが(特開平9−173830)、この材料についても、塩基性ガスやイオウ系ガスに効果の高い消臭剤を併用すると本来発揮されるはずの消臭性能が十分に発揮されないことが明らかになった。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は、単体でアセトアルデヒド、ホルムアルデヒドなどのアルデヒド系ガスに対する消臭性能の優れた消臭剤、およびこの消臭剤を含有した繊維、塗料、シート、成形品の各製品においても優れた消臭性能を発揮する各種加工した製品を提供することを課題とするものである。また、アンモニア、トリメチルアミンなどの塩基性系ガス、硫化水素、メチルメルカプタンなどのイオウ系ガス、酢酸、イソ吉草酸などの酸性系ガスを同時に消臭するために他の消臭剤を混合しても、他の消臭剤が本来もつ消臭性能を十分に発揮することができる消臭剤組成物、およびこの消臭剤組成物を含有した各種加工した製品を提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は鋭意検討した結果、水加ヒドラジンを担持したことを特徴とする担持体をアセトアルデヒド、ホルムアルデヒドおよびノネナールなどのアルデヒド系ガスに対する消臭剤として使用することである。本発明の消臭剤は、他の消臭剤と混合(消臭剤組成物と称する)しても個々の消臭剤が本来持っている消臭性能を低下させることなく、複数の悪臭ガスの混合物である一般悪臭を効率よく消臭できる。また、その消臭剤または消臭剤組成物を含有した繊維、塗料、シート、成形品などの消臭性製品も消臭性能に優れることを見出し、本発明を完成した。以下本発明を詳細に説明する。
【0008】
○担持体
本発明における担持体としては、水加ヒドラジンを担持してアルデヒド系ガスに対し消臭性能が発揮されるものであれば有機物、無機物のいずれも用いることができる。具体的な例としては、大豆粉、血粉、ポリエステル樹脂およびポリアクリル系樹脂などの有機物も挙げられるが、多孔質二酸化ケイ素、活性炭、金属酸化物、チタン酸カリウムおよびリン酸ジルコミウムなどの無機物も挙げられる。但しセピオライトなどの粘土鉱物は耐熱性の点では好ましいが、担持した水加ヒドラジンが容易に放出されやすく、結果としてアルデヒド吸収能が低下するという問題がある。特に好ましい例としては、アルデヒドガスに対する消臭性能に優れる点から、多孔質二酸化ケイ素およびケイ酸アルミニウムが挙げられる。
【0009】
多孔質二酸化ケイ素は、比表面積100〜900m2/gであり且つ平均細孔径が0.1〜10nmが好ましく、更に好ましくは比表面積が、500〜900m2/gであり、平均細孔径は、2〜8nmである。
多孔質二酸化ケイ素の比表面積が小さ過ぎると、水加ヒドラジンと悪臭ガスとの接触面積が減少し、ガス吸収量が損なわれる。また、比表面積が大きすぎるものは、水加ヒドラジンが多く吸着されすぎて、繊維等に加工された際など、加熱により変色を生じさせる原因となり易い。比表面積は、窒素吸着量から算出するBET法により、容易に測定できる。
また、多孔質二酸化ケイ素の平均細孔径が大きすぎると、比表面積が減り、水加ヒドラジンの担持量が少なくなり、悪臭ガスの吸収性能が低下する。平均細孔径が大きすぎるにも係らず比表面積を充分な大きさにしようとすると、多孔質体における空隙率が大きくなりすぎ、機械的強度が小さくなったり、水加ヒドラジンを担持する能力が弱くなり、僅かな加熱により化合物を放出してしまうという問題がある。一方、平均細孔径が小さすぎると、二酸化ケイ素の比表面積は増加するが、化合物が細孔内に入り難くなり、結果として第1級アミノ基を有する化合物の担持量を増すことができなくなり、悪臭ガス吸収能は減少する。平均細孔径(D)は、BET法により求めた細孔容積および比表面積から下記式を用いて容易に算出できる。
D=(4V/Sc)×104 (nm)
(V:細孔容積[ml/g]、Sc:比表面積[m2/g])
【0010】
本発明における多孔質二酸化ケイ素の好ましい含水率は0.5〜20重量%であり、より好ましくは、8〜15重量%である。
含水率が0.5重量%未満の場合、表面のシラノール基が少ないため、本発明における第1級アミノ基を有する化合物に対する担持力が小さい。逆に、含水率が20重量%より多いと、繊維等に加工した際、着色や劣化の原因となる場合がある。多孔質二酸化ケイ素の市販品として、シリカゲルやニップシール(微粒子含水二酸化ケイ素)等がある。
多孔質二酸化ケイ素の含水率は、JIS K7120〜7122に準じて容易に測定できる。
【0011】
○水加ヒドラジン
ヒドラジンの一水和物として、一般的にヒドラジンヒドラートと呼ばれているもの(ヒドラジン一水和物またはヒドラジン水化物とも呼ばれる)を使用することができる。一般に市販されるものは、安定性を増すために60%水溶液、および80%水溶液の形となっているが、より効率的に担持体に担持させるために水加ヒドラジン100%品を用いることが望ましい。
【0012】
○アミン化合物
水加ヒドラジンを除く第1級アミノ基を有する化合物は、分子内に第1級アミノ基を有していればいずれのものでも構わない。例えば、下記式(1)で表わされるものや、アニリン等が挙げられる。
H2N−(CH2CH2−NH)n−CH2CH2NH2 (1)
式(1)のnは0以上の整数であり、nの好ましい範囲は、0〜10であり、更に好ましくは、0〜3である。
【0013】
担持体に対する第1級アミノ基を有する化合物の好ましい担持量は、0.02〜10mmol/gであり、更に好ましくは、0.1〜5mmol/gである。担持量が少な過ぎると、悪臭の吸収能が低下し、担持量が多過ぎると、繊維等へ加工する際、第1級アミノ基を有する化合物が担持体から脱離して、変色の原因になることがあるうえ、第1級アミノ基を有する化合物自身が悪臭となることがある。また、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドなどのアルデヒド吸収量も減少することがある。第1級アミノ基を有する化合物の担持量は、有機元素分析による窒素含有率から容易に算出できる。
【0014】
○有機ケイ素化合物
本発明における有機ケイ素化合物は、消臭剤の耐水性および樹脂組成物などに混合したときの密着性を高めるものであり、一般的な表面処理剤として用いられる化合物を使用することができる。より好ましくは水酸基やアルコキシ基等の官能基と、アミノ基を有するものである。具体例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、ジメチルトリメチル−シリルアミンなどがある。
【0015】
本発明における有機ケイ素化合物の好ましい処理量は、消臭剤の全重量を基準として0.01〜3mmol/gであり、更に好ましくは、0.1〜2mmol/gである。有機ケイ素化合物の含有量が0.01mmol/gよりも少ないと、単体の耐水性や樹脂組成物などと混合したときの密着性が不十分になるときがあり、また塩基性ガスや酸性ガスおよびイオウ系ガスに対して消臭効果をもつ材料と混合した場合に、本発明の消臭剤のアルデヒドガス消臭性能(アルデヒド吸収能)が低下する場合がある。また、本発明の消臭剤と他の消臭剤とを混合して作製した消臭剤組成物の消臭性能が低下する場合がある。有機ケイ素化合物の含有量が3mmol/gより多いと、本発明の消臭剤のアルデヒドガス消臭性能が添加量に見合って向上しないことがあり、また消臭剤の粒子が凝集することがある。
【0016】
○混合する消臭剤
本発明の消臭剤は、アルデヒド系ガスに対して有効であり、アルデヒド系ガスとしては、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドおよびノネナールなどである。また、アルデヒドガス以外の悪臭を消臭するために、本発明の消臭剤に他の消臭剤を混合したり、併用することができる。
【0017】
具体的例としては、アンモニアおよびトリメチルアミン等の塩基性系ガスを消臭する為に、水に対して不溶性または難溶性の4価金属リン酸塩およびケイ酸アルミニウムから選ばれる少なくとも1種以上のものを本発明の消臭剤と混合し、消臭剤組成物とすることもできる。4価金属リン酸塩の好ましい具体例として、リン酸ジルコニウム、リン酸チタンおよびリン酸スズ等がある。これらの化合物には、α型結晶、β型結晶、γ型結晶およびナシコン型結晶等、種々の結晶系を有する結晶質のものと非晶質のものがあるが、イオン交換性を有するものは、いずれも本発明のものに使用できる。
【0018】
また、硫化水素およびメチルメルカプタンなどのイオウ系ガスを消臭する為に、銅、亜鉛およびマンガンから選ばれる少なくとも1種以上の金属イオンを担持した4価金属リン酸塩、酸化亜鉛およびケイ酸亜鉛から選ばれる少なくとも1種以上のものを本発明の消臭剤と混合し消臭剤組成物とすることもできる。
ここでいう、4価金属リン酸塩は、水に対して不溶性または難溶性の4価金属リン酸塩から選ばれる。好ましい具体例として、リン酸ジルコニウム、リン酸チタンおよびリン酸スズ等がある。これらの化合物には、α型結晶、β型結晶、γ型結晶およびナシコン型結晶等、種々の結晶系を有する結晶質のものと非晶質のものがあるが、イオン交換性を有するものは、いずれも本発明に含まれる。4価金属リン酸塩に担持する金属イオンの中でも特に銅イオンが硫化水素などの消臭効果が高いことから好ましい。
4価金属リン酸塩に当該金属イオンを担持させるには、4価金属リン酸塩を、当該金属イオンを含有する塩溶液と接触させ、イオン交換により担持させればよい。
当該金属イオンの担持量は、4価金属リン酸塩のイオン交換容量内であれば、100%まで所望により自由に調整することができる。
また、酸化亜鉛については比表面積の大きいものが消臭性能が高く好ましい。
【0019】
本発明においては酢酸、イソ吉草酸、酪酸などの酸性系ガス悪臭を消臭する為に、ケイ酸亜鉛、酸化亜鉛、水和酸化ジルコニウム、水和酸化チタン、ハイドロタルサイトおよびハイドロタルサイトの焼成物から選ばれる少なくとも1種以上のものを本発明の消臭剤と混合し消臭剤組成物とすることもできる。
本発明における水和酸化ジルコニウムは、オキシ塩化ジルコニウム水溶液などのジルコニウム含有溶液を、水やアルカリ溶液で加水分解することにより作製することができる。
なお、水和酸化ジルコニウムは、オキシ水酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、含水酸化ジルコニウム、酸化ジルコニウム水和物など、いろいろな言い方がなされる場合があるが、本発明で言う水和酸化ジルコニウムと同じである。
【0020】
上述した本発明における消臭剤は、いずれも通常粉体状で得られ、好ましい平均粒径は0.01〜50μmであり、より好ましくは0.01〜20μmであり、更に好ましくは0.1〜5μmである。平均粒径が0.01μm未満では取扱いが困難である、再凝集しやすいといった問題があり好ましくない。また、50μmより大きいと、バインダー等の表面処理剤に分散させて繊維等に後加工する場合、溶液中で均一に分散させにくい場合がある。
また、50μmより大きいと、成形用樹脂へ添加する場合、成形機のフィルターが目詰まりをおこしたり、分散不良がおこったりする等の問題があり好ましくない。また、使用目的により本発明の消臭剤を粒状化してもよい。この場合本発明の消臭剤を1成分ごとに粒状化しても、あるいは、混合成分として粒状化しても構わない。粒状体の製造方法は通常粉体を粒状化する方法はいずれも用いることができる。例えば、アルミナゾル、粘土等をバインダーとして用い、粒状体とする方法がある。粒径は粒状体の硬さや、密度、粉砕強度のなどにより様々に調整することができるが、取り扱いのし易さから0.1mm以上とすることが好ましい。
【0021】
本発明においては、塩基性系ガス用の吸収剤、酸性系ガス用の吸収剤およびイオウ系ガス用の吸収剤から選ばれる少なくとも1種以上のものと、本発明における水加ヒドラジンを担持した消臭剤とを混合または併用して使用することができる。即ち、上記の4価金属リン酸塩、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸亜鉛、銅、亜鉛およびマンガンから選ばれる少なくとも1種以上の金属イオンを担持した4価金属リン酸塩、水和酸化ジルコニウム、水和酸化チタン、酸化亜鉛、ハイドロタルサイト並びにハイドロタルサイトの焼成物等から選ばれる少なくとも1種以上のものと、本発明の消臭剤とを混合または併用して使用することができる。これらの混合割合は特に制限はなく、消臭剤を使用する環境により適宜変化させることができる。
【0022】
○製造方法
本発明の消臭剤は、水加ヒドラジンを多孔質二酸化ケイ素等の特定の物質に担持させる工程、もしくは多孔質二酸化ケイ素に予め水加ヒドラジンを除くアミン化合物を担持した後、水加ヒドラジンを担持する工程からなる。必要により更にこれによって得られた消臭剤に有機ケイ素化合物で処理する工程からなる。
水加ヒドラジンを担持させる工程について、製造法の一例を説明する。水加ヒドラジン60%水溶液または水加ヒドラジン100%品を、多孔質二酸化ケイ素などの物質と撹拌混合すると、均一に水加ヒドラジンを担持した多孔質二酸化ケイ素体を得ることができる。水加ヒドラジンを担持した後60〜120℃で乾燥する。
次に、この水加ヒドラジンを担持した多孔質二酸化ケイ素体などの物質(以下、単にアミン担持体という)を有機ケイ素化合物で処理する工程については、湿式法、乾式法など通常用いられる方法はいずれも用いることができる。例えば、湿式法について説明する。まず、有機ケイ素化合物をアミン担持体表面に担持できる量の等量あるいはそれ以上となるように、溶媒を加えた有機ケイ素化合物の溶液を調製する。そして、この調製液の中に、アミン担持体を浸漬する。温度は通常、常温で行い、10分から24時間程度攪拌して上記アミン担体に上記溶液を含浸させる。さらに、洗浄を行い、乾燥することで目的とする消臭剤が得られる。
【0023】
アミン担持体に有機ケイ素化合物を処理させる他の製造法として乾式法がある。
この乾式法は、洗浄工程がないため、環境汚染に繋がる排液を排出することなく、また洗浄工程後の乾燥工程が不要であることから有用である。
乾式法により有機ケイ素化合物処理を行う場合、ヘンシェルミキサー等の混合機で消臭剤を攪拌しながら、所定量の有機ケイ素化合物を直接あるいは溶剤に溶かした溶液を滴下または噴霧し、十分に混合させる。有機ケイ素化合物で処理した後、60〜120℃で乾燥する。
【0024】
上記のようにして得た消臭剤は、目的により他の消臭剤と混合して消臭剤組成物として使用することができる。この場合、本発明の消臭剤と、塩基性系ガス用の吸収剤、酸性系ガス用の吸収剤およびイオウ系ガス用の吸収剤から選ばれる少なくとも1種以上のものと混合して製造する。即ち、上記の4価金属リン酸塩、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸亜鉛、銅、亜鉛およびマンガンから選ばれる少なくとも1種以上の金属イオンを担持した4価金属リン酸塩、水和酸化ジルコニウム、水和酸化チタン、酸化亜鉛、ハイドロタルサイト並びにハイドロタルサイトの焼成物等から選ばれる少なくとも1種以上のものと、本発明の消臭剤とを混合して製造することができる。
消臭剤組成物の製造方法は、本発明の消臭剤と塩基性系ガス用の吸収剤、酸性系ガス用の吸収剤およびイオウ系ガス用の吸収剤から選ばれる少なくとも1種以上のものとを混合し、混合物を作製する。この混合物10重量部に対し30〜500重量部、好ましくは50〜200重量部の水を入れ、室温で10〜24時間振盪撹拌した後、乾燥粉砕し、本発明の消臭剤組成物を作製することができる。このときの乾燥温度は、使用する消臭剤および乾燥時間により適宜選定する。
【0025】
上記のようにして得られた消臭剤または消臭剤組成物を粉砕する方法としては、ヘンシェルミキサー、振動ミル、ボールミル、リボンミキサー、ジェットミル、らい潰機等の一般的に用いられる混合方法の何れも利用することができ、その後、必要に応じて振動篩、サイクロン等の一般的な分級器を利用して消臭剤を分級することもできる。
【0026】
○用途
本発明の消臭剤あるいは消臭剤組成物は、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドおよびノネナールなどのアルデヒド系ガス、或いは、これらに加えてアンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン等の種々の悪臭に対する消臭効果に優れているので、活性炭等、従来の消臭剤が使用されている種々の分野、例えば、タバコ臭消臭、生活臭消臭、体臭消臭、糞尿臭消臭、ゴミ臭消臭等の分野で有効である。
本発明の消臭剤あるいは消臭剤組成物は、粉末あるいは顆粒、粒状の消臭剤を最終消臭製品として使用することができる。例えば消臭粉末、顆粒、粒状品をカートリッジに詰めて消臭製品とすることや、消臭剤粉末を分散させた液を用いたスプレー状の消臭剤とすることが可能である。その他に、本発明の消臭剤あるいは消臭剤組成物を各種製品に含有させて各種消臭性加工品とすることも可能である。
本発明の消臭剤あるいは消臭剤組成物を含む消臭繊維は、消臭性を必要とする各種の分野で利用可能であり、例えば、肌着、ストッキング、靴下、布団、布団カバー、座布団、毛布、じゅうたん、カーテン、ソファー、カーシート、エアーフィルターを始めとして、多くの繊維製品に使用できる。また、本発明の消臭剤あるいは消臭剤組成物を含む消臭塗料は、消臭性を必要とする各種の分野で利用可能であり、例えば、建物の内壁、外壁、鉄道車両の内壁等で使用できる。また、本発明の消臭剤あるいは消臭剤組成物を含む消臭性シートは消臭性を必要とする各種の分野で利用可能であり、例えば、医療用包装紙、食品用包装紙、鮮度保持紙、紙製衣料、空気清浄フィルター、壁紙、ティッシュペーパー、トイレットペーパー等がある。また、本発明の消臭剤あるいは消臭剤組成物を含む消臭性成形品は消臭性を必要とする各種の分野で利用可能であり、例えば、空気清浄器、冷蔵庫などの家電製品や、ゴミ箱、水切りなどの一般家庭用品、ポータブルトイレなどの各種介護用品、日常品がある。
【0027】
【実施例】
以下、本発明を更に具体的に説明する。
消臭剤の調製方法と得られたサンプルの各種評価試験方法およびその結果は以下の通りである。
【0028】
○消臭剤または消臭剤組成物の調製方法
<実施例1>
比表面積が300m2/g、平均細孔径が2.5nmである二酸化ケイ素に水加ヒドラジン100%品を0.4mmol/gなるように撹拌しながら所定量添加し、水加ヒドラジンを担持させた二酸化ケイ素(試料A)を作製した。
【0029】
<実施例2>
水加ヒドラジンの担持量を1mmol/gとした以外は、実施例1と同様に作製し試料Bを得た。
【0030】
<実施例3>
実施例2で作製した水加ヒドラジンが担持した二酸化ケイ素(試料B)をヘンシェルミキサーで攪拌しながら、γ−アミノプロピルトリメトキシシランを0.2mmol/gになるように滴下し、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン処理の二酸化ケイ素体(試料C)を作製した。
【0031】
<実施例4>
比表面積が300m2/g、平均細孔径が2.5nmである二酸化ケイ素にジエチレントリアミンを0.4mmol/gになるように添加し、ジエチレントリアミンを担持させた二酸化ケイ素体を作製した。当該担持体に水加ヒドラジン100%品を1mmol/gなるように撹拌しながら所定量添加し、水加ヒドラジンを担持させた二酸化ケイ素体(試料D)を作製した。
【0032】
<実施例5>
実施例1で作製した水加ヒドラジンが担持した二酸化ケイ素(試料A)、α型層状リン酸ジルコニウム、Cu結合α型層状リン酸ジルコニウムおよび水和酸化ジルコニウムを70:10:10:10の重量比で混合した混合物を作製した。この混合物10重量部に対し純水100重量部を入れ、室温で24時間振盪撹拌した後、100℃で乾燥粉砕し、試料Eを作製した。
【0033】
<実施例6>
実施例2で作製した水加ヒドラジンが担持した二酸化ケイ素(試料B)を用いた以外は、実施例5と同様に操作して、試料Fを作製した。
【0034】
<実施例7>
実施例3で作製した水加ヒドラジンが担持した二酸化ケイ素(試料C)を用いた以外は、実施例5と同様に操作して、試料Gを作製した。
【0035】
<実施例8>
実施例4で作製した水加ヒドラジンが担持した二酸化ケイ素(試料D)を用いた以外は、実施例5と同様に操作して、試料Hを作製した。
【0036】
<比較例1>
比表面積が300m2/g、平均細孔径が2.5nmである二酸化ケイ素にジエチレントリアミンを0.4mmol/gになるように撹拌しながら添加し、ジエチレントリアミンが担持した二酸化ケイ素体(試料a)を得た。
【0037】
<比較例2>
比較例1で作製した試料a、α型層状リン酸ジルコニウム、Cu結合α型層状リン酸ジルコニウムおよび水和酸化ジルコニウムを70:10:10:10の重量比で混合した混合物を作製した。この混合物10重量部に対し純水100重量部を入れ、室温で24時間振盪撹拌した後、100℃で乾燥粉砕し、試料bを作製した。
【0038】
○消臭効果の測定
消臭効果の測定は、実施例1〜8および比較例1〜2で作製した試料0.05gをそれぞれフッ化ビニル製バック(フッ化ビニル製フィルムを袋状に加工して使用、以下テドラーバックと称する)に入れ、これに下記記載の悪臭ガスを1リットル注入し、室温で2時間放置した。2時間後に、テドラーバッグ中の残存ガス濃度を対応するガス検知管((株)ガステック社製、以下同社製品を使用)でそれぞれ測定し、これらの結果を表1に示した。表中のNDは、未検出、−は未測定を示す。この表示は、表2、3も同様である。
○悪臭ガスの成分
実施例1〜4および比較例1で作製した試料の場合
60ppmのアセトアルデヒドを含有
実施例5〜8および比較例2で作製した試料の場合
50ppmのアンモニア、60ppmのアセトアルデヒド、20ppmの硫化水素および50ppmの酢酸を含有
【0039】
【表1】
【0040】
本発明の消臭剤(試料A〜D)は、比較例の消臭剤に比べアルデヒド吸収能に優れている。このことから本発明の消臭剤は、アルデヒド系ガスに対する消臭性能が優れている。
本発明の消臭剤組成物(試料E〜H)は、比較例の消臭剤組成物に比べアルデヒド吸収能および他の悪臭ガス(塩基性系ガス、イオウ系ガスおよび酸性系ガス)に対する吸収能に優れている。このことから本発明の消臭剤組成物は、アルデヒド系ガスだけでなく他の悪臭ガス(塩基性系ガス、イオウ系ガスおよび酸性系ガス)に対する消臭性能にも優れている。
【0041】
<実施例9>
純水100重量部に対し実施例3で作製した試料Cを3重量部、アクリル系バインダー(BK−1300 東亞合成(株)製)を3重量部添加した懸濁液を作製した。この懸濁液をポリエステル繊維100重量部に対して50重量部を塗布し150℃で乾燥後、消臭性繊維(消臭剤の含有量は繊維100重量部に対して1.5部)を得た。
【0042】
<実施例10>
実施例7で作製した試料Gを用いた以外は、実施例9と同様に操作し、消臭性繊維を得た。
【0043】
<比較例3>
比較例1で作製した試料aを用いた以外は、実施例9と同様に操作し、消臭性繊維を得た。
【0044】
<比較例4>
比較例2で作製した試料bを用いた以外は、実施例9と同様に操作し、消臭性繊維を得た。
【0045】
<比較例5>
実施例9の操作から試料Cを除いて他は同様に行い、比較用繊維を得た。
【0046】
○消臭効果の測定
消臭効果の測定は、実施例9、10および比較例3〜5で作製した繊維5gをそれぞれテドラーバックに入れ、これに下記記載の悪臭ガスを1リットル注入し、室温で2時間放置した。2時間後に、テドラーバッグ中の残存ガス濃度を対応するガス検知管で測定し、その結果を表2に示した。
○悪臭ガスの成分
実施例9および比較例3で作製した繊維の場合
60ppmのアセトアルデヒドを含有
実施例10および比較例4、5で作製した繊維の場合
50ppmのアンモニア、60ppmのアセトアルデヒド、20ppmの硫化水素および50ppmの酢酸を含有
【0047】
【表2】
【0048】
本発明の消臭剤を用いた消臭繊維(実施例9)は、比較例3に比べアルデヒド吸収能に優れている。このことから本発明の消臭剤は、アルデヒド系ガスに対する消臭性能が優れている。
本発明の消臭剤組成物を用いた消臭繊維(実施例10)は、比較例4の消臭剤組成物に比べアルデヒド吸収能および他の悪臭ガス(塩基性系ガス、イオウ系ガスおよび酸性系ガス)に対する吸収能に優れている。このことから本発明の消臭剤組成物は、アルデヒド系ガスだけでなく他の悪臭ガス(塩基性系ガス、イオウ系ガスおよび酸性系ガス)に対する消臭性能も優れている。
【0049】
<実施例11>
溶剤としたキシレン100重量部に対して、アクリル樹脂(J−500 SCジョンソンポリマー社(株)製)を70重量部、分散剤(BYK−110 BYK Chemie(株)製)を3重量部、増粘剤(ベントンSD2 ウィルバーエルス(株)製)を2重量部、試料Cを200重量部で配合し、3本ロールで良く練り分散させたペースト状組成物をを作製した。これをキシレンで10倍に希釈し、70×150mmの亜鉛めっき鋼板の両面に膜厚100μmで塗付し、乾燥させ、消臭剤含有コーティング物を得た。
【0050】
<実施例12>
試料Cの替わりに試料Gを用いた以外は、実施例11と同様に操作し、コーティング物を得た。
【0051】
<比較例6>
試料Cの替わりに試料aを用いた以外は、実施例11と同様に操作し、コーティング物を得た。
【0052】
<比較例7>
試料Cの替わりに試料bを用いた以外は、実施例11と同様に操作し、コーティング物を得た。
【0053】
<比較例8>
実施例11の試料Cを除いて他は同様に操作し、コーティング物を得た。
【0054】
○消臭効果の測定
消臭効果の測定は、実施例11、12および比較例8〜10のペースト状組成物を塗布した70×150mmの亜鉛めっき鋼板1枚をテドラーバッグに入れ、これに下記記載の悪臭ガスを1リットル注入し、室温で2時間放置した。2時間後に、テドラーバッグ中の残存ガス濃度を対応するガス検知管で測定し、その結果も表3に示した。
○悪臭ガスの成分
実施例11および比較例6で作製したコーティング物の場合
60ppmのアセトアルデヒドを含有
実施例12および比較例7、8で作製したコーティング物の場合
50ppmのアンモニア、60ppmのアセトアルデヒド、20ppmの硫化水素および50ppmの酢酸を含有
【0055】
【表3】
【0056】
本発明の消臭剤を用いたコーティング物(実施例11)は、比較例6に比べアルデヒド吸収能に優れている。このことから本発明の消臭剤は、アルデヒド系ガスに対する消臭性能が優れている。
本発明の消臭剤組成物を用いたコーティング物(実施例12)は、比較例7の消臭剤組成物に比べアルデヒド吸収能および他の悪臭ガス(塩基性系ガス、イオウ系ガスおよび酸性系ガス)に対する吸収能に優れている。このことから本発明の消臭剤組成物は、アルデヒド系ガスだけでなく他の悪臭ガス(塩基性系ガス、イオウ系ガスおよび酸性系ガス)に対する消臭性能も優れている。
【0057】
【発明の効果】
実施例および比較例における各種悪臭に対する消臭性能評価から明らかなように、本発明の消臭剤組成物は、それ単体でアルデヒド系ガスに対する消臭性能に優れるのは勿論のこと、塩基性ガス、塩基性ガスおよびイオウ系ガスに対して優れた消臭性能を示す他の消臭剤との混合(消臭剤組成物)して使用しても、その優れた塩基性ガスやイオウ系ガスの消臭性能を保持しながら、本発明の消臭剤が持っているアルデヒド系ガスの消臭性能を十分発揮することができる。
また、本発明の消臭剤または消臭剤組成物を含有させることにより、繊維、塗料、シート、成形品の加工品に消臭性を付与できる。
Claims (7)
- 水加ヒドラジンが担持体に含有していることを特徴とする消臭剤。
- 水加ヒドラジンの含有量が担持するものに対し0.02〜10mmol/gであることを特徴とする請求項1記載の消臭剤。
- 水加ヒドラジンを担持するものが多孔質二酸化ケイ素またはケイ酸アルミニウムであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の消臭剤。
- 水加ヒドラジンを担持するものに水加ヒドラジンを除く第1級アミノ基を有する化合物を担持させた後、水加ヒドラジンを担持させることを特徴とする請求項1〜3にそれぞれ記載の消臭剤。
- 請求項1〜4にそれぞれ記載の消臭剤に有機ケイ素化合物で処理することを特徴とする消臭剤。
- ケイ酸アルミニウム、4価金属リン酸塩、ケイ酸亜鉛、銅、亜鉛およびマンガンから選ばれる少なくとも1種以上の金属イオンを担持した4価金属リン酸塩、水和酸化ジルコニウム、水和酸化チタン、酸化亜鉛、ハイドロタルサイト並びにハイドロタルサイトの焼成物から選ばれる少なくとも1種以上のものと請求項1〜5にそれぞれ記載の消臭剤とを含む消臭剤組成物。
- 請求項1〜6にそれぞれ記載の消臭剤または消臭剤組成物を含有することを特徴とする消臭性製品。
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