JP2004018095A - 組立式段ボールケース - Google Patents
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Abstract
【課題】保管する際にはフラットであり、封緘資材を使用せずに簡単に素早く組み立てることができ、商品を収納して輸送や保管をする際にもケースの形状を安定して保つことができる組立式段ボールケースを提供する。
【解決手段】蓋板5と底板2とが側板を介して連なり、一組の対向する側板3a,3bの縁から内フラップ6,7が延出し、該内フラップの面内に孔部8が、端部に係止部10,11がそれぞ形成され、前記底板の縁から他の組の対向する側板4a,4bが延出し、該他の組の対向する側板の面内に嵌め込み部9が切り込み形成されており、段ボールケースを組み立てるときに、前記一組の対向する側板同士が前記内フラップの係止部を介して係止されるとともに、該係止された内フラップの孔部に前記他の組の対向する側板の嵌め込み部を嵌め込んで組み立てられるものである組立式段ボールケース1。
【選択図】 図1
【解決手段】蓋板5と底板2とが側板を介して連なり、一組の対向する側板3a,3bの縁から内フラップ6,7が延出し、該内フラップの面内に孔部8が、端部に係止部10,11がそれぞ形成され、前記底板の縁から他の組の対向する側板4a,4bが延出し、該他の組の対向する側板の面内に嵌め込み部9が切り込み形成されており、段ボールケースを組み立てるときに、前記一組の対向する側板同士が前記内フラップの係止部を介して係止されるとともに、該係止された内フラップの孔部に前記他の組の対向する側板の嵌め込み部を嵌め込んで組み立てられるものである組立式段ボールケース1。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、組立式段ボールケースに関し、特に花卉(切り花)を収納して保管や輸送をするのに好適な組立式段ボールケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、商品を保管や輸送する際、商品を収納する段ボールケースが使用されている。段ボールケースは、底板や側板をステープル、粘着テープ、糊などの封緘資材で留めるタイプのものが一般的である。
例えば切り花を収納する花卉用の段ボールケースとして、変形A式IIピースと呼ばれる2ピースタイプのものが使用されている。この段ボールケースは、組み立て前は図5に示されるように側板3,4と蓋板5を有する部分と、側板3,4と底板2を有する部分とに分かれており、糊代21を介して一体化される。
【0003】
このような2ピースタイプの段ボールケースでは、糊止め加工に時間がかかること、また糊止めした後に畳んだ状態がフラットでないため、積み上げ保管しにくいなどの問題がある。また、使用時には商品を入れる前にケースを組み立てるのに底面をテープやステープルで止める必要があり、さらに使用後にはケースを解体する際にステープルで作業者がケガをする場合があるなどの問題もあった。
【0004】
また、特開平10−218270号公報には、収納する切り花の長さに応じてケース内部に起立板を立たせる花卉用の段ボールケースが開示されている。この公報には、図5に示した2ピースタイプのほかに、蓋板と側板と底板とが一体となった1ピースタイプのものも開示されているが、この1ピースタイプのものも糊代が設けられており、糊止め加工に時間がかかるという問題がある。
【0005】
一方、特開2002−104380号公報には、側板に切り込み片あるいは孔を形成し、一方の側板の切り込み片を隣の側板の孔に押し込むことで組み立てられる段ボールケースが開示されている。
この段ボールケースはステープルや粘着テープを用いずに組み立てることができるが、切り込み片と孔による接合強度が十分でなく、形状安定性に欠け、特に商品をケース内に収納して積み重ねたときにケースの形状が崩れてケース内の商品を傷めてしまうおそれがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明では、保管する際にはフラットであり、封緘資材を使用せずに簡単に素早く組み立てることができ、商品を収納して輸送や保管をする際にもケースの形状を安定して保つことができる組立式段ボールケースを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明によれば、少なくとも二組の対向する側板と蓋板と底板とを有する段ボールケースであって、前記蓋板と底板とが側板を介して連なり、一組の対向する側板の縁から内フラップが延出し、該内フラップの面内に孔部が、端部に係止部がそれぞ形成され、前記底板の縁から他の組の対向する側板が延出し、該他の組の対向する側板の面内に嵌め込み部が切り込み形成されており、段ボールケースを組み立てるときに、前記一組の対向する側板同士が前記内フラップの係止部を介して係止されるとともに、該係止された内フラップの孔部に前記他の組の対向する側板の嵌め込み部を嵌め込んで組み立てられるものであることを特徴とする組立式段ボールケースが提供される。
【0008】
このような組立式段ボールケースであれば、封緘資材を使用せず、簡単に素早く組み立てることができる。また、組み立て後においても側板同士が内フラップを介して強固に係止され、ケースの形状が安定して維持されるので、商品を入れて積み重ねても荷崩れするようなこともない。さらに、封緘資材が不要なため、コストを低く抑えることができ、使用後は分別せずにそのままリサイクル処理に回すことができるという利点もある。
【0009】
この場合、前記嵌め込み部が、段ボールの幅方向に対して斜め方向又は直角方向に切り込み形成されていることが好ましい。
このような方向に嵌め込み部が切り込み形成されていれば、嵌め込み部の強度が十分高いものとなって側板と内フラップが強固に係止され、ケースの安定性を一層高くすることができるし、加工も容易である。
【0010】
また、前記係止部として、対向する内フラップの一方に切り欠き部が、他方に前記切り欠き部に合致する突出部がそれぞれ形成されているものとすることができる。
このような係止部とすれば、対向する側板の内フラップ同士を容易に、かつ確実に係止することができるし、加工も容易である。
【0011】
また、前記段ボールケースが、1枚の段ボールを打ち抜いたものから形成されていることが好ましい。
このように段ボールケースを1枚の段ボールを打ち抜いて形成したものとすれば、展開形状の段ボールを1回の打ち抜きで容易に作製することができ、製造コストをより低く抑えることができる。
【0012】
本発明の段ボールケースは、花卉用のものとして好適に使用することができる。
前記したように、従来の花卉用の段ボールケースでは糊やステープルなどの封緘資材が必要であったが、本発明による段ボールケースでは、封緘資材を用いずに容易に組み立てることができ、製造コストも低く抑えることができるとともに解体も容易であるので花卉用のものとして好適に使用することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として、花卉用の組立式段ボールケースについて図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明にかかる組立式段ボールケースの一例を示し、図2はその組み立て前の展開形状を示している。この段ボールケース1は二組の対向する側板3a,3b,4a,4bと蓋板5と底板2とを有しており、蓋板5が長手方向の1枚の側板3aを介して底板2及び側板3bと連なった1枚の段ボールから形成されている。このような展開形状の段ボールは、例えば打ち抜き用の刃を付けた型を用いてプレス機を用いて、1回の打ち抜き工程により作製することができる。なお、打ち抜きと同時に折り目線17を入れることもできる。
【0014】
一組の対向する側板3a,3bの両縁からは内フラップ6,7が延出している。各内フラップ6,7の面内には孔部8が形成されており、さらに対向する内フラップ6,7の一方の内フラップ6の端部には切り欠き部11が、他方の内フラップ7の端部には突出部10がそれぞれ形成されている。これらの切り欠き部11と突出部10は互いに合致する台形状に形成されており、係止部として機能する。
なお、内フラップ6,7の係止部としては、上記のような切り欠き部11と突出部10のようなものに限定されず、例えば、各内フラップ6,7の端部に切り込みを設けて互いにかみ合わせるようなものとしても良い。
【0015】
さらに側板3a,3bの底側の中央には、輪ゴム等を引っ掛けるための掛け止め部12が切り込み形成されている。この掛け止め部12は先端が半円形状となって拡大しており、後述するように花卉をケース1内に収納したときに両側の掛け止め部12に輪ゴムやひも等を引っ掛けて花卉を押さえることができるようになっている。
【0016】
また、一方の側板3aの上縁からは蓋板5が延出し、蓋板5の上縁には挿入片13が形成されている。また、他方の側板3bの上縁からは内フラップ16が延出しており、この内フラップ16には蓋板5の挿入片13を挿入するための挿入孔14が形成されている。
【0017】
底板2の短い方の縁から延出する、他の組の対向する側板4a,4bの面内には嵌め込み部9が切り込み形成されている。この嵌め込み部9は、ケース1を組み立てるときに内フラップ6,7の孔部8に嵌め込むことができる位置にある。また、嵌め込み部9は、付け根の細い部分と先端の拡大した部分とから構成されており、付け根の細い部分の長さは段ボールの厚さとほぼ同等であり、先端の拡大した部分は内フラップ6,7の孔部8の幅よりもやや広く形成されている。このような形状とすることで、嵌め込み部9を孔部8に押し込み易く、嵌め込んだ後は外れ難くすることができる。
【0018】
なお、嵌め込み部9はこのような形状に限定されるものではないが、図3(A)(B)に示されるように段ボールの幅方向(縦目方向)19に対して斜め方向(A)又は直角方向(B)に切り込み形成させることで強度を高く保つことができる。
【0019】
次に、段ボールケース1の組み立てについて説明する。図2に示した展開形状の段ボールから段ボールケース1を組み立てるときには、対向する一組の側板3a,3bを折り目線を介して底板2から立上げ、さらに側板3a,3bの各内フラップ6,7を折り目線を介して内側に折り曲げて、対向する内フラップ6,7の切り欠き部11と突出部10を係止する。これにより、対向する側板3a,3bが内フラップ6,7を介して係止される。次いで、他の組の対向する側板4a,4bを折り目線に沿って折り曲げ、各嵌め込み部9をケース1の内側に軽く押すことで内フラップ6,7の孔部8に嵌め込むことができる。これにより内フラップ6,7と側板4a,4bとが一体となり段ボールケース1が組み立てられる。
【0020】
このように組み立てられた段ボールケース1は、対向する一組の側板3a,3bの係止された内フラップ6,7の係止部を介して確実に係止されている上、これらの内フラップ6,7と他の組みの側板4a,4bも確実に固定された状態となっているので、側板3a,3b,4a,4b同士が強固に接合されている。従って、ケース1の安定性は極めて高いものとなる。
【0021】
図4は上記のように組み立てた段ボールケース1内に花卉20を収納した状態を示した断面図である。
組み立てた段ボールケース1内に商品である花卉20の束を入れた後、両側の掛け止め部12に輪ゴム18あるいは紐を掛けることで花卉20を押さえることができる。このように花卉20を収納することにより、輸送時にケース1が揺れても、ケース1内での花卉20の動きが抑制され、花卉20が傷むのを防ぐことができる。
【0022】
上記のようにケース1内に花卉20を収納した後、内フラップ15,16、及び蓋板5を折り目線に沿ってケース1の内側に折り曲げ、蓋板5の挿入片13を対向する側板3bの内フラップ16の挿入孔14に挿入することにより閉じることができる。
このように花卉20を収納して蓋をした段ボールケース1は、側板3a,3b,4a,4b同士が非常に強固に接合され、蓋板5も確実に閉じられているため、輸送や保管をする際に積み重ねてもケースの形状が崩れることがなく、安全に輸送等を行うことができる。また、開梱の際には蓋板5を開けてゴム18を外すことにより花卉20を容易に取り出すことができる。
【0023】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0024】
例えば、上記実施形態では、花卉を収納する場合について説明したが、本発明の組立式段ボールケースは花卉用に限定されず、他の商品を収納するものとしても使用することができる。また、ケースの大きさや形状は、収納する商品に応じて適宜設定すればよく、例えば立方体のものとしてもよい。
また、使用する段ボールは、通常の一層の段ボールに限定されず、二層以上を積層した強化段ボールを用いてより強固な段ボールケースとすることもできる。
【0025】
【発明の効果】
本発明の組立式段ボールケースは、1回の打ち抜き(一工程)で展開形状の段ボールを製造することができ、組み立て前にはフラットであるので積み重ねて保管することができる。また、糊止め加工の必要がなく、ステープル、粘着テープ、糊などの封緘資材を用いずに容易に素早く組み立てることができるので、コストダウンを図ることができるとともに、組み立てや封緘作業の工数を短縮することができる。また、開梱作業も簡略化することができ、解体時のステープルによるケガも防止することができるので、流通全体にわたって利益をもたらすことができる。さらに、使用後は分別廃棄する必要がなく、そのまま再生処理をすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る組立式段ボールケースの一例の概略図である。
【図2】図1の段ボールケースの組立前の平面図である。
【図3】段ボールの幅方向(縦目方向)に対する嵌め込み部の方向を示す概略図である。
(A)段ボールの幅方向に対して斜め方向
(B)段ボールの幅方向に対して直角方向
【図4】段ボールケースに切り花を収納した状態を示す概略断面図である。
【図5】従来の花卉用段ボールケース(2ピースタイプ)の組立前の平面図である。
【符号の説明】
1…組立式段ボールケース、 2…底板、 3,3a,3b…側板、4,4a,4b…側板、 5…蓋板、 6,7…内フラップ、 8…孔部、9…嵌め込み部、 10…突出部、 11…切り欠き部、 12…掛け止め部、13…挿入片、 14…挿入孔、 15,16…内フラップ、17…折り目線、 18…輪ゴム、 19…段ボールの幅方向(縦目方向)、20…花卉、 21…糊代。
【発明の属する技術分野】
本発明は、組立式段ボールケースに関し、特に花卉(切り花)を収納して保管や輸送をするのに好適な組立式段ボールケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、商品を保管や輸送する際、商品を収納する段ボールケースが使用されている。段ボールケースは、底板や側板をステープル、粘着テープ、糊などの封緘資材で留めるタイプのものが一般的である。
例えば切り花を収納する花卉用の段ボールケースとして、変形A式IIピースと呼ばれる2ピースタイプのものが使用されている。この段ボールケースは、組み立て前は図5に示されるように側板3,4と蓋板5を有する部分と、側板3,4と底板2を有する部分とに分かれており、糊代21を介して一体化される。
【0003】
このような2ピースタイプの段ボールケースでは、糊止め加工に時間がかかること、また糊止めした後に畳んだ状態がフラットでないため、積み上げ保管しにくいなどの問題がある。また、使用時には商品を入れる前にケースを組み立てるのに底面をテープやステープルで止める必要があり、さらに使用後にはケースを解体する際にステープルで作業者がケガをする場合があるなどの問題もあった。
【0004】
また、特開平10−218270号公報には、収納する切り花の長さに応じてケース内部に起立板を立たせる花卉用の段ボールケースが開示されている。この公報には、図5に示した2ピースタイプのほかに、蓋板と側板と底板とが一体となった1ピースタイプのものも開示されているが、この1ピースタイプのものも糊代が設けられており、糊止め加工に時間がかかるという問題がある。
【0005】
一方、特開2002−104380号公報には、側板に切り込み片あるいは孔を形成し、一方の側板の切り込み片を隣の側板の孔に押し込むことで組み立てられる段ボールケースが開示されている。
この段ボールケースはステープルや粘着テープを用いずに組み立てることができるが、切り込み片と孔による接合強度が十分でなく、形状安定性に欠け、特に商品をケース内に収納して積み重ねたときにケースの形状が崩れてケース内の商品を傷めてしまうおそれがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明では、保管する際にはフラットであり、封緘資材を使用せずに簡単に素早く組み立てることができ、商品を収納して輸送や保管をする際にもケースの形状を安定して保つことができる組立式段ボールケースを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明によれば、少なくとも二組の対向する側板と蓋板と底板とを有する段ボールケースであって、前記蓋板と底板とが側板を介して連なり、一組の対向する側板の縁から内フラップが延出し、該内フラップの面内に孔部が、端部に係止部がそれぞ形成され、前記底板の縁から他の組の対向する側板が延出し、該他の組の対向する側板の面内に嵌め込み部が切り込み形成されており、段ボールケースを組み立てるときに、前記一組の対向する側板同士が前記内フラップの係止部を介して係止されるとともに、該係止された内フラップの孔部に前記他の組の対向する側板の嵌め込み部を嵌め込んで組み立てられるものであることを特徴とする組立式段ボールケースが提供される。
【0008】
このような組立式段ボールケースであれば、封緘資材を使用せず、簡単に素早く組み立てることができる。また、組み立て後においても側板同士が内フラップを介して強固に係止され、ケースの形状が安定して維持されるので、商品を入れて積み重ねても荷崩れするようなこともない。さらに、封緘資材が不要なため、コストを低く抑えることができ、使用後は分別せずにそのままリサイクル処理に回すことができるという利点もある。
【0009】
この場合、前記嵌め込み部が、段ボールの幅方向に対して斜め方向又は直角方向に切り込み形成されていることが好ましい。
このような方向に嵌め込み部が切り込み形成されていれば、嵌め込み部の強度が十分高いものとなって側板と内フラップが強固に係止され、ケースの安定性を一層高くすることができるし、加工も容易である。
【0010】
また、前記係止部として、対向する内フラップの一方に切り欠き部が、他方に前記切り欠き部に合致する突出部がそれぞれ形成されているものとすることができる。
このような係止部とすれば、対向する側板の内フラップ同士を容易に、かつ確実に係止することができるし、加工も容易である。
【0011】
また、前記段ボールケースが、1枚の段ボールを打ち抜いたものから形成されていることが好ましい。
このように段ボールケースを1枚の段ボールを打ち抜いて形成したものとすれば、展開形状の段ボールを1回の打ち抜きで容易に作製することができ、製造コストをより低く抑えることができる。
【0012】
本発明の段ボールケースは、花卉用のものとして好適に使用することができる。
前記したように、従来の花卉用の段ボールケースでは糊やステープルなどの封緘資材が必要であったが、本発明による段ボールケースでは、封緘資材を用いずに容易に組み立てることができ、製造コストも低く抑えることができるとともに解体も容易であるので花卉用のものとして好適に使用することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として、花卉用の組立式段ボールケースについて図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明にかかる組立式段ボールケースの一例を示し、図2はその組み立て前の展開形状を示している。この段ボールケース1は二組の対向する側板3a,3b,4a,4bと蓋板5と底板2とを有しており、蓋板5が長手方向の1枚の側板3aを介して底板2及び側板3bと連なった1枚の段ボールから形成されている。このような展開形状の段ボールは、例えば打ち抜き用の刃を付けた型を用いてプレス機を用いて、1回の打ち抜き工程により作製することができる。なお、打ち抜きと同時に折り目線17を入れることもできる。
【0014】
一組の対向する側板3a,3bの両縁からは内フラップ6,7が延出している。各内フラップ6,7の面内には孔部8が形成されており、さらに対向する内フラップ6,7の一方の内フラップ6の端部には切り欠き部11が、他方の内フラップ7の端部には突出部10がそれぞれ形成されている。これらの切り欠き部11と突出部10は互いに合致する台形状に形成されており、係止部として機能する。
なお、内フラップ6,7の係止部としては、上記のような切り欠き部11と突出部10のようなものに限定されず、例えば、各内フラップ6,7の端部に切り込みを設けて互いにかみ合わせるようなものとしても良い。
【0015】
さらに側板3a,3bの底側の中央には、輪ゴム等を引っ掛けるための掛け止め部12が切り込み形成されている。この掛け止め部12は先端が半円形状となって拡大しており、後述するように花卉をケース1内に収納したときに両側の掛け止め部12に輪ゴムやひも等を引っ掛けて花卉を押さえることができるようになっている。
【0016】
また、一方の側板3aの上縁からは蓋板5が延出し、蓋板5の上縁には挿入片13が形成されている。また、他方の側板3bの上縁からは内フラップ16が延出しており、この内フラップ16には蓋板5の挿入片13を挿入するための挿入孔14が形成されている。
【0017】
底板2の短い方の縁から延出する、他の組の対向する側板4a,4bの面内には嵌め込み部9が切り込み形成されている。この嵌め込み部9は、ケース1を組み立てるときに内フラップ6,7の孔部8に嵌め込むことができる位置にある。また、嵌め込み部9は、付け根の細い部分と先端の拡大した部分とから構成されており、付け根の細い部分の長さは段ボールの厚さとほぼ同等であり、先端の拡大した部分は内フラップ6,7の孔部8の幅よりもやや広く形成されている。このような形状とすることで、嵌め込み部9を孔部8に押し込み易く、嵌め込んだ後は外れ難くすることができる。
【0018】
なお、嵌め込み部9はこのような形状に限定されるものではないが、図3(A)(B)に示されるように段ボールの幅方向(縦目方向)19に対して斜め方向(A)又は直角方向(B)に切り込み形成させることで強度を高く保つことができる。
【0019】
次に、段ボールケース1の組み立てについて説明する。図2に示した展開形状の段ボールから段ボールケース1を組み立てるときには、対向する一組の側板3a,3bを折り目線を介して底板2から立上げ、さらに側板3a,3bの各内フラップ6,7を折り目線を介して内側に折り曲げて、対向する内フラップ6,7の切り欠き部11と突出部10を係止する。これにより、対向する側板3a,3bが内フラップ6,7を介して係止される。次いで、他の組の対向する側板4a,4bを折り目線に沿って折り曲げ、各嵌め込み部9をケース1の内側に軽く押すことで内フラップ6,7の孔部8に嵌め込むことができる。これにより内フラップ6,7と側板4a,4bとが一体となり段ボールケース1が組み立てられる。
【0020】
このように組み立てられた段ボールケース1は、対向する一組の側板3a,3bの係止された内フラップ6,7の係止部を介して確実に係止されている上、これらの内フラップ6,7と他の組みの側板4a,4bも確実に固定された状態となっているので、側板3a,3b,4a,4b同士が強固に接合されている。従って、ケース1の安定性は極めて高いものとなる。
【0021】
図4は上記のように組み立てた段ボールケース1内に花卉20を収納した状態を示した断面図である。
組み立てた段ボールケース1内に商品である花卉20の束を入れた後、両側の掛け止め部12に輪ゴム18あるいは紐を掛けることで花卉20を押さえることができる。このように花卉20を収納することにより、輸送時にケース1が揺れても、ケース1内での花卉20の動きが抑制され、花卉20が傷むのを防ぐことができる。
【0022】
上記のようにケース1内に花卉20を収納した後、内フラップ15,16、及び蓋板5を折り目線に沿ってケース1の内側に折り曲げ、蓋板5の挿入片13を対向する側板3bの内フラップ16の挿入孔14に挿入することにより閉じることができる。
このように花卉20を収納して蓋をした段ボールケース1は、側板3a,3b,4a,4b同士が非常に強固に接合され、蓋板5も確実に閉じられているため、輸送や保管をする際に積み重ねてもケースの形状が崩れることがなく、安全に輸送等を行うことができる。また、開梱の際には蓋板5を開けてゴム18を外すことにより花卉20を容易に取り出すことができる。
【0023】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0024】
例えば、上記実施形態では、花卉を収納する場合について説明したが、本発明の組立式段ボールケースは花卉用に限定されず、他の商品を収納するものとしても使用することができる。また、ケースの大きさや形状は、収納する商品に応じて適宜設定すればよく、例えば立方体のものとしてもよい。
また、使用する段ボールは、通常の一層の段ボールに限定されず、二層以上を積層した強化段ボールを用いてより強固な段ボールケースとすることもできる。
【0025】
【発明の効果】
本発明の組立式段ボールケースは、1回の打ち抜き(一工程)で展開形状の段ボールを製造することができ、組み立て前にはフラットであるので積み重ねて保管することができる。また、糊止め加工の必要がなく、ステープル、粘着テープ、糊などの封緘資材を用いずに容易に素早く組み立てることができるので、コストダウンを図ることができるとともに、組み立てや封緘作業の工数を短縮することができる。また、開梱作業も簡略化することができ、解体時のステープルによるケガも防止することができるので、流通全体にわたって利益をもたらすことができる。さらに、使用後は分別廃棄する必要がなく、そのまま再生処理をすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る組立式段ボールケースの一例の概略図である。
【図2】図1の段ボールケースの組立前の平面図である。
【図3】段ボールの幅方向(縦目方向)に対する嵌め込み部の方向を示す概略図である。
(A)段ボールの幅方向に対して斜め方向
(B)段ボールの幅方向に対して直角方向
【図4】段ボールケースに切り花を収納した状態を示す概略断面図である。
【図5】従来の花卉用段ボールケース(2ピースタイプ)の組立前の平面図である。
【符号の説明】
1…組立式段ボールケース、 2…底板、 3,3a,3b…側板、4,4a,4b…側板、 5…蓋板、 6,7…内フラップ、 8…孔部、9…嵌め込み部、 10…突出部、 11…切り欠き部、 12…掛け止め部、13…挿入片、 14…挿入孔、 15,16…内フラップ、17…折り目線、 18…輪ゴム、 19…段ボールの幅方向(縦目方向)、20…花卉、 21…糊代。
Claims (5)
- 少なくとも二組の対向する側板と蓋板と底板とを有する段ボールケースであって、前記蓋板と底板とが側板を介して連なり、一組の対向する側板の縁から内フラップが延出し、該内フラップの面内に孔部が、端部に係止部がそれぞ形成され、前記底板の縁から他の組の対向する側板が延出し、該他の組の対向する側板の面内に嵌め込み部が切り込み形成されており、段ボールケースを組み立てるときに、前記一組の対向する側板同士が前記内フラップの係止部を介して係止されるとともに、該係止された内フラップの孔部に前記他の組の対向する側板の嵌め込み部を嵌め込んで組み立てられるものであることを特徴とする組立式段ボールケース。
- 前記嵌め込み部が、段ボールの幅方向に対して斜め方向又は直角方向に切り込み形成されていることを特徴とする請求項1に記載の組立式段ボールケース。
- 前記係止部として、対向する内フラップの一方に切り欠き部が、他方に前記切り欠き部に合致する突出部がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の組立式段ボールケース。
- 前記段ボールケースが、1枚の段ボールを打ち抜いたものから形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の組立式段ボールケース。
- 前記段ボールケースが、花卉用のものであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の組立式段ボールケース
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KR200459507Y1 (ko) | 2009-12-30 | 2012-03-28 | 찬 서 이 | 측판의 고정이 견고한 조립식 상자 |
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2002
- 2002-06-20 JP JP2002180297A patent/JP2004018095A/ja active Pending
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