JP2004017274A - 面取機 - Google Patents
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Abstract
【課題】複雑な形状の面取を可能にし,軽量で安価な面取機を提供する事。
【解決手段】ワーク5に向かう方向(上下方向)に駆動される移動部材と,上記移動部材に対して上記ワークに向かう方向(前後方向)に移動可能に取り付けられた加工工具ユニットと,加工工具ユニットに取り付けられた切削工具の下にワークに当接しその周線に沿って動くための接触子20を設け,それが通常は原点に位置しそれに右,及び後方向に一定以上の力が作用するとその方向に移動しその力が一定以下になると元の原点に戻る元位置保持手段を備え,その元位置保持手段の動きをセンサーで検出し,その情報により,又はその動き自体により,接触子を含む加工工具ユニットをアクチュエーターを利用して前後駆動する状態で,ワークを回転し,接触子がワークの周線に沿って前後駆動し,切削工具も同じ動きをする事によりワークの外周又は内周の面取りを行う加工装置。
【選択図】 図2
【解決手段】ワーク5に向かう方向(上下方向)に駆動される移動部材と,上記移動部材に対して上記ワークに向かう方向(前後方向)に移動可能に取り付けられた加工工具ユニットと,加工工具ユニットに取り付けられた切削工具の下にワークに当接しその周線に沿って動くための接触子20を設け,それが通常は原点に位置しそれに右,及び後方向に一定以上の力が作用するとその方向に移動しその力が一定以下になると元の原点に戻る元位置保持手段を備え,その元位置保持手段の動きをセンサーで検出し,その情報により,又はその動き自体により,接触子を含む加工工具ユニットをアクチュエーターを利用して前後駆動する状態で,ワークを回転し,接触子がワークの周線に沿って前後駆動し,切削工具も同じ動きをする事によりワークの外周又は内周の面取りを行う加工装置。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は機械部品の周囲の面取施工機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の面取機では,ワークを回転しそれにスライダー機構を利用してワークに向かう方向に自由に移動可能に取り付けられた接触子を一定圧で押圧しワークを回転駆動し,前方向の動きは一定圧の押圧力で,後方向の動きは接触子がワークの回転により受ける反力を利用して後方向に動かして外周を面取している。(例えば特開平11−165242)
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の面取機では接触子は後方向に駆動される駆動源を持っておらず一定方向に回転するワークより受ける反力だけで後退する構造になっているか,接触子にはワークに向かう方向に常に一定の押圧力が加勢されており,この為ワークの回転により接触子がワークに向かう方向(前進)に動く場合には問題がないが,逆に接触子がワークから離れる方向に動く場合には,接触子がワークより受ける反力のうちワークから離れる方向の成分が,接触子に加勢された押圧力と,その押圧力により接触子がワークより受ける摩擦力と,ワークより受ける反力による摩擦力を加えたものより大きくなくては,接触子はワークから離れる方向には移動出来ない問題点があった。一般に切削工具による,切削力のワークから離れる方向の成分は,他の成分より小さいので,ここでは省略して検討する。接触子がワークと接触する部分でワークの周線と接触子が動く前後方向との交差角度が小さい場合,具体的にはこの角度が15°程度以下の場合接触子に働く反力のワークから離れる方向の成分がワークよりの反力により接触子に生じる摩擦力と,接触子に加勢された押圧力と,それによりワークより受ける摩擦力のワークに向かう方向の成分を加算したものより小さくなり接触子はワークから離れる方向には移動できなくなり面取が出来ない問題があった。ワークと接触子の間の摩擦係数が大きい場合には,ワークの周線と接触子からワークの中心に向かう方向との交差角度が15°程度より大きくても接触子がワークから離れる方向には移動でき出来ない問題が生じる。この為交差角度が小さくなると接触子の形状を種々工夫して接触子の動きを可能にする必要があるので面倒で,ワークの形状が頻繁に変わる機械部品,又はワークの周線と接触子が動く前後方向との交差角度が小さい部品の面取には不向き,又は不可能であった。
接触子に作用する外部からの力関係を
【図7】に示している。
【図7】の1式より判るようにワーク加わる押圧力(P)が小さく,ワークより受ける反力(S)が大きく,摩擦係数(μ)が小さい程,ワークの周線と接触子からワークの中心に向かう方向との交差角度を小さくても面取が可能になる。
本発明にかかる面取機ではワークの周線と接触子からワークの中心に向かう方向の交差角度が小さくても(極端の場合0°でも)接触子はスムースに後退して面取りが可能で,従来の面取機では面取不可能であった急勾配のあるワークでも面取が可能になり利用範囲が格段に拡がる。又接触子の移動が不可能になる点が無くなるのでワークの形状が変わってもすぐ新しいワークに対応出来る長所がある。
又,従来の面取機ではワークを回転し接触子はその反力で後方向に動くが接触子を含む加工工具ユニットは後方向にはその位置を規制されず慣性を持ったまま動くのでワークのカーブが後向きから急激に前,又は横向きに変わった場合には,接触子はワークのカーブを正確に追従せず,ワークの形状からジャンプした状態になり,面取りが行われない部分が生じていた。本発明に係る面取機ではワークの形状をセンサーで確認しながら接触子の位置を駆動しながら面取りするので,接触子はワークの周線から離れず,正確な面取りを行いジャンプ等の現象が起こらず全周を面取りする。
また接触子の前後動が,モーターにより強制的に行われるのでワークよりの大きな反力は不必要で小さな力で駆動出来る。更に機構自体に無理な点(従来の面取機では接触子に大きな横方向の力を与えないとその反力が小さく押圧力に逆らって後退が出来ない)が無いのでコンパクトで且つ軽量な面取機を提供出来る。
以上述べた3点が本発明では優れた改良点になっている。
【0004】
【発明の実施の形態】
上記の様に,従来面取不可能であった接触子がワークと接触する部分でワークの周線と,接触子からワークの中心に向かう方向の交差角度が小さい場合でも,接触子の後退が容易になる装置を,高価な機器を使用せず実現しており,これらの実態を実施例に基づき図面を参照して説明する。ここでは右,及び後方向に一定以上の力が作用するとその方向に移動し,その力が一定以下になると元の原点に戻る元位置保持手段を備えている場合ついて説明する。
【0005】
実施例について図面を参照して説明すると図1は加工装置の平面図,図2は加工装置の正面図,図3は加工装置の背面図で,それぞれの図面に接触子の前方向と右方向の元位置保持装置も示されている。
図2でモータ2は減速機3,チャック4を介してワーク5を回転駆動し,ハンドル8はL型ブラケット9を上下に駆動し,L型ブラケット9の上に直動軸受10を介して前後に自由に動ける稼働板11がある。稼働板11の上には垂直方向を回転軸として自由に回転する回転軸12が取り付けられ,その上に接触子20,加工用工具21の取付治具22が取り付けてあり,従って接触子20,加工用工具21は回転軸12を軸として水平に回転出来る。更にこれらの加工装置をサーボモータ1により前後に駆動するのが移動部材19である。また,モーター29は加工用工具21を回転駆動する。
【0006】
稼働板11には,ブラケット35が設けられており,それに平行に軸14がセットされ,更にブラケット13がL型ブラケット9にセットされ軸14がブラケット18の穴を移動自由に貫通しておる。ブラケット13とブラケット35の間に圧縮バネ16が設けられ,この為圧縮バネ16はブラケット35を左方向に押し付けており,更に軸14の右端に取り付けられたストッパー17がブラケット13に当接している。この為接触子20含む加工装置は軸14のストッパー17がブラケット13に当接することで圧縮バネ16により前方向に押し付けられながら前後方向の位置を規制されておる。接触子20に後方向の力が働きその力が圧縮バネ16の押付力より大きくなれば圧縮バネ16は縮み接触子20含む加工装置は後退する。接触子20に作用する後方向の力が圧縮バネ16の押付力より小さければ接触子20含む加工装置は軸14のストッパー17がブラケット13に当接した点(原点)に維持される。従って接触子20に圧縮バネ16の圧縮力以上の力が図2の後方向(図面の右側)に加わらなければ,軸14はストッパー17に当接した状態を維持し,圧縮バネ16の圧縮力以上の力が接触子20に後方向に加われば,接触子20は後側に動き,その分だけ圧縮バネ16は圧縮され,軸14のストッパー17とブラケット13の間には,接触子20の移動分だけの隙間が生じる。この機構が前方向の元位置保持手段を形成する。
【0007】
図1で取付治具22は,回転軸12を回転中心として回転するが,取付治具22に回転ブラケット23が設けられており,更に稼働板11に固定ブラケット24が設けられ両者は,引張りバネ25により結んであるので,取付治具22は,常に左方向に回転するように引張りバネ25により加勢されている。さらに回転ストッパー24が稼働板11に設けられ,それに回転ブラケット23が当接しており,この点より回転ブラケット23は左回転出来ず,従って取付治具22,接触子20も,この点より左方向には回転出来ないようになっている。接触子20に力が働き,取付治具22を右方向に回転するトルクが発生し,これが引張りバネ25により生じる左方向のトルクより大きくなると,接触子20は右方向に回転し,回転ブラケット23と回転ストッパー24の間に,接触子20の回転分だけの隙間が生じる。この機構が右方向の元位置保持手段を形成する。
【0008】
図3で判るようにL型ブラケット9には,近接センサー30がブラケット31により固定されている。
接触子20に後方向(【図1】で右方向)の力が働き,圧縮バネ16が縮むと稼働板11は後方向に動き,その結果回転ブラケット23も,後方向に動き,近接センサー30との間に形成される間隔31は小さくなる。
【0009】
接触子20に右回転方向(【図1】で上方向)の力が働き,取付治具22が右回転すると回転ブラケット23も右回転し,その結果回転ブラケット23と近接センサー30との間に形成される間隔31は小さくなる。
即ち接触子20に後方向,又は右方向に一定以上の力が働くと近接センサー30との間に形成される間隔31は小さくなる。
【00010】
次に接触子20を含む加工装置の前後駆動をサーボモータで行う場合について説明する。サーボモータは,その使用方法として,位置サーボと速度サーボの2つの方法があるが,この場合速度サーボ方式を採用する。速度サーボでは,回転速度は一般に±10Vの電圧をサーボドライバ51に与えて行う。+のボルトで駆動するとサーボモーターは右回転し,−のボルトで駆動するとサーボモーター左回転し,0ボルトでは回転しない。また回転速度は供給ボルトに比例し,例えば供給ボルト+10ボルトで,1分間1000回転の回転速度にセットしておくと,+3ボルトの電圧の供給では,1分間に300回転で右方向に回転する。即ち供給電圧の大きさ,及び電圧の方向によりサーボモータの回転速度,回転方向を制御する。
【00011】
【図5】のサーボモータ1を,+電圧で制御すると,サーボモータはボールネジ40を右方向に回転駆動し,ボールナット53を経て接触子20を含む装置全体を,サーボモーター1に近づく方向(後退)に駆動する。−電圧で制御すると装置全体をサーボモーター1から離れる方向(後退)に駆動する。
【00012】
ワーク5が左回転する場合について説明すると,
【図5】で当初,接触子20を含む加工装置は待機位置の為後退しており,ワーク5と接触子20は離れておる。
この場合,回転ブラケット23は,バネ25の力でストッパー24に押し付けられた位置で止まっておる。同じく軸14のストッパー17もブラケット18に当接した状態を維持している。
この時,L型フレーム9に取り付けられたセンサー30(例えばOMRON−Z4D−F04A)の投受光部の距離50は4mm程度に調整しておく。この距離が4mmの場合,センサー30からは+5ボルトの電圧が外部に供給され,この距離が1mmの場合,センサー30からは+1ボルトの電圧が外部に供給される。
即ち回転ブラケット23とセンサー30の間の距離31が変わると,センサー30から供給される電圧もかわる。
【00013】
当初ワーク5と接触子20は離れておりセンサー30からは+5ボルトの電圧が発生している。加工作業に入った場合この電圧は抵抗を経由してオペアンプ50の1番ピン(【図8】の(1)で示す)に入り,2番ピン(【図8】の(2)で示す)に可変抵抗を使用してあらかじめ+3ボルトを入力して置くと,出力部には3から5を引いた−2ボルトが発生し,それがサーボドライバ51に入り,−ボルトのためサーボモーター1は左回転し,従って接触子20を含む加工装置は前進し最後はワーク5に当接し圧縮バネ16が縮み,その結果,回転ブラケット23とセンサー30の間の間隔31が小さくなり,オペアンプ52の1番ピン入る電圧も下がり,それが+3ボルトになるとオペアンプ50の出力電圧が0ボルトになり,それがサーボドライバに入りサーボモータ1は回転が止まりその位置を保持する。OPアンプ50の正式回路は【図8】に示す。
【00014】
ワーク5が左回転しワーク5の外周が接触子20より前に移動すると接触子20はワークよりの規制が無くなり,圧縮バネ16は1伸び従って回転ブラケット23とセンサー30の間の間隔31が大きくなり,センサー30よりの出力電圧も大きくなりサーボモータ1は左回転し接触子20は前進する。ワーク5が左回転してワーク5の外周と接触子20の接点が前に移動する場合は,このメカニズムにより接触子20は,ワーク5の外周に追従して前進して動く。
【00015】
次にワーク5が左回転し,ワーク5の外周と接触子20の接点が後方向に移動するケースでは,接触子20はワーク5より右方向(【図1】で上方向,【5】に示すケース)に押圧され,回転ブラケット23は右回転して,それとセンサー30の間の間隔31は小さくなりセンサー30よりの出力電圧も小さくなりサーボモータ1は右回転し接触子20は後退する。ワーク5が左回転して,ワーク5の外周と接触子20の接点が後方向に移動する場合は,このメカニズムにより,接触子20はワーク5の外周に追従して動く。なほ力関係の計算を【図5】に示している。
【00016】
上に述べた様に接触子は前後動し,ワークの外周に追従して動き,切削工具21も同じ動きをして面取りを行う。以上ワークが左回転する場合について述べたが,ワークが右回転する場合には動きが相対的に変わるだけで同じ様に説明できる。
【00017】
以上,回転ブラケット23の位置をセンサー30で検出し,サーボモーター1で接触子20を前後駆動して面取りする場合を説明したが,次に,回転ブラケット23で直接エヤーバルブ60を操作し,エヤーシリンダー64で接触子20を駆動する場合について説明する。
回転ブラケット23の動きは,これまで説明した通りになるが,
【図6】に示す様に回転ブラケット23がシャットオフバルブ60のレバーを直接動かし,シャットオフバルブ60の排気口を開いてエヤー圧の減少を実現して,エヤーシリンダー64のロットの出入りをコントロールして接触子20を前後に動かし面取りする。ワークの形状が簡単な場合(円形,楕円)にはこの方法で充分である。
【0018】
本発明による面取機では,ワーク5が接触子20に与える変位を検出し,前後に駆動して面取するのでワークの形状が変わっても接触子20の後退は特別な調整をしなくても確実に行われる。ワークの5形状が頻繁に変わってもすぐ対応できるので利便性の大きい面取機といえる。
【0019】
また従来の面取機ではワーク5の変更があった場合接触子20がスムースに後退出来ない傾向が大きい為,その調整に多大な時間を要するが本発明の場合は,接触子20の後退をサーボモモーター,又はエヤーシリンダーで行う為,動きが確実で初心者でも数分程度でワークの切り替えが出来利便性の大きい面取機になる。
【0020】
また従来の面取機では接触子が後退しにくい問題があるため接触子にワークより大きな横方向の力を加え,その反力で後方向の成分を大きくして接触子を後方向に動かしているが本発明ではモーターまたはエヤーシリンダーにより後方駆動するので接触子20にワーク5より小さい力を加えるだけで充分スムースに後方向に動く。この結果面取機自体をコンパクトで且つ軽量化出来る。
【0021】
また切削工具21は,通常の場合接触子20の真上にあるが,ヘリカルギ゛ヤーの様に場合切削工具21と面取部が回転方向に位相ずれが生じる場合にはこのずれを調整して面取する必要がある。この為接触子20に対し,切削工具21を前後,左右,上下方向に位置調整出来る機構を具備し,それにより,切削工具21の位置を,接触子20に対し好ましい位置に調整してワーク5を回転すれば,接触子20は,ワーク5の周線に沿って動き,接触子20の上に位置する切削工具21も位相分だけずれて動き良好な面取を行う。
【図9】でハンドル60は下部に鍔付ボルト61を具備しており,それが回転工具29の取付ブラケット68の上部に取り付けられているブラケット67の穴にはまりハンドル60と鍔付ボルト61の鍔でブラケット67を挟み,ハンドル60と鍔付ボルト61は回転はするが回転軸方向には動かないネジを形成する。鍔付ボルト61は前後移動ブロック62に施工してある雌ねじにねじ込んであり,すると鍔付ボルト61はその雌ねじに入り込んで行って下降し,ハンドル60を左回転すると上昇する。取付ブラケット68はハンドル60に拘束されてうごき従って,従ってハンドル60の右回転で切削工具21は下降し,左回転で上昇する。前後移動ブロック62の取付ブラケット68側は雄型スライドを形成しておりそれが取付ブラケット68に加工されている雌型スライドにはまってお互いに直交しながらスライドする。
以上は上下方向の微調整機構の説明で,前後,左右も全く同じ機構を用いており重複を避けるため前後,左右方向の説明は省略する。
上述の様にして接触子20に対して切削工具21の位置を面取り中でも簡単に上下,前後,左右方向に調整出来て利便性と同時に能率の面でも優れている。
【0022】
従来の面取機では切削工具と接触子は1体となって固定されているので面取状態の調整が難しかったが上記の様に前後,左右,上下方向調整機構により接触子に対して切削工具の位置を調整出来るのでワークが頻繁に変わっても簡単に面取状態を調整して面取り出来る。またヘリカルギヤーの場合でも左右方向の調整で簡単に均等な面取が出来る。
【0023】
従来の面取機ではワーク5は回転軸が基台に垂直に保持されたワーク保持,回転装置に保持されて面取りされている。加工工具22は水平方向に動くのでワーク5の面取部も水平で無くてはならない。平歯車の場合は面取部が基台に水平のため問題が無いが,ベベルギヤー,スプレット歯車等はその回転軸を垂直に取り付けた場合面取部は水平にならず面取出来なかった。本発明に係るワーク保持,回転装置は
【図11】に示す様にワーク5の面取部を水平に保った状態で回転出来
る構造になっている。平歯車の面取の場合は回転軸を水平(【図13】参照)に
セットし,ベベルギヤー,スプレット歯車の面取りの場合は
【図11】の様に回転軸を傾けて面取部を水平に保持し面取する。
【図11】でブラケット43に設けた割り穴44に減速機3に取り付けられた軸42が回転自在に取付られており,ロックボルト40締めるばその回転はロックされるようになっている。ロックボルト40ゆるめて傾斜角を調整し,締めてロックする。こうする事で従来面取可能であったワーク5はもとより,不可能であったワーク5の面取も可能になり,汎用性,利便性が大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】面取機の平面図である。
【図2】面取機の正面図である。
【図3】面取機の側面図である。
【図4】接触子に働く外力とワークの外周形状との関係。
【図5】接触子をサーボモーターで前後駆動す場合の説明図。
【図6】接触子をエヤーシリンダーで前後駆動する場合の説明図。
【図7】接触子に生じる力の状態図
【図8】センサーの出力のOPアンプによる処理例。
【図9】切削用工具の位置調整装置の側面図
【図10】切削用工具の位置調整装置の平面図
【図11】ワークを傾けて面取りするケースを示す側面図
【図12】回転軸を90°傾けた場合のワーク保持回転装置
【図13】回転軸を垂直にした場合のワーク保持回転装置
【符号の説明】
1 移動部材前後駆動用モーター
2 ワーク回転駆動用モーター
3 減速機
4 チャック
5 ワーク
9 L型ブラケット
10 上下駆動用スライドガイド
11 稼働板
12 回転軸
13 ブラケット
14 軸
16 圧縮バネ
17 ストッパー
20 接触子
21 加工工具
22 取付治具
29 回転工具
30 近接センサー
50 OPアンプ
【発明の属する技術分野】
本発明は機械部品の周囲の面取施工機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の面取機では,ワークを回転しそれにスライダー機構を利用してワークに向かう方向に自由に移動可能に取り付けられた接触子を一定圧で押圧しワークを回転駆動し,前方向の動きは一定圧の押圧力で,後方向の動きは接触子がワークの回転により受ける反力を利用して後方向に動かして外周を面取している。(例えば特開平11−165242)
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の面取機では接触子は後方向に駆動される駆動源を持っておらず一定方向に回転するワークより受ける反力だけで後退する構造になっているか,接触子にはワークに向かう方向に常に一定の押圧力が加勢されており,この為ワークの回転により接触子がワークに向かう方向(前進)に動く場合には問題がないが,逆に接触子がワークから離れる方向に動く場合には,接触子がワークより受ける反力のうちワークから離れる方向の成分が,接触子に加勢された押圧力と,その押圧力により接触子がワークより受ける摩擦力と,ワークより受ける反力による摩擦力を加えたものより大きくなくては,接触子はワークから離れる方向には移動出来ない問題点があった。一般に切削工具による,切削力のワークから離れる方向の成分は,他の成分より小さいので,ここでは省略して検討する。接触子がワークと接触する部分でワークの周線と接触子が動く前後方向との交差角度が小さい場合,具体的にはこの角度が15°程度以下の場合接触子に働く反力のワークから離れる方向の成分がワークよりの反力により接触子に生じる摩擦力と,接触子に加勢された押圧力と,それによりワークより受ける摩擦力のワークに向かう方向の成分を加算したものより小さくなり接触子はワークから離れる方向には移動できなくなり面取が出来ない問題があった。ワークと接触子の間の摩擦係数が大きい場合には,ワークの周線と接触子からワークの中心に向かう方向との交差角度が15°程度より大きくても接触子がワークから離れる方向には移動でき出来ない問題が生じる。この為交差角度が小さくなると接触子の形状を種々工夫して接触子の動きを可能にする必要があるので面倒で,ワークの形状が頻繁に変わる機械部品,又はワークの周線と接触子が動く前後方向との交差角度が小さい部品の面取には不向き,又は不可能であった。
接触子に作用する外部からの力関係を
【図7】に示している。
【図7】の1式より判るようにワーク加わる押圧力(P)が小さく,ワークより受ける反力(S)が大きく,摩擦係数(μ)が小さい程,ワークの周線と接触子からワークの中心に向かう方向との交差角度を小さくても面取が可能になる。
本発明にかかる面取機ではワークの周線と接触子からワークの中心に向かう方向の交差角度が小さくても(極端の場合0°でも)接触子はスムースに後退して面取りが可能で,従来の面取機では面取不可能であった急勾配のあるワークでも面取が可能になり利用範囲が格段に拡がる。又接触子の移動が不可能になる点が無くなるのでワークの形状が変わってもすぐ新しいワークに対応出来る長所がある。
又,従来の面取機ではワークを回転し接触子はその反力で後方向に動くが接触子を含む加工工具ユニットは後方向にはその位置を規制されず慣性を持ったまま動くのでワークのカーブが後向きから急激に前,又は横向きに変わった場合には,接触子はワークのカーブを正確に追従せず,ワークの形状からジャンプした状態になり,面取りが行われない部分が生じていた。本発明に係る面取機ではワークの形状をセンサーで確認しながら接触子の位置を駆動しながら面取りするので,接触子はワークの周線から離れず,正確な面取りを行いジャンプ等の現象が起こらず全周を面取りする。
また接触子の前後動が,モーターにより強制的に行われるのでワークよりの大きな反力は不必要で小さな力で駆動出来る。更に機構自体に無理な点(従来の面取機では接触子に大きな横方向の力を与えないとその反力が小さく押圧力に逆らって後退が出来ない)が無いのでコンパクトで且つ軽量な面取機を提供出来る。
以上述べた3点が本発明では優れた改良点になっている。
【0004】
【発明の実施の形態】
上記の様に,従来面取不可能であった接触子がワークと接触する部分でワークの周線と,接触子からワークの中心に向かう方向の交差角度が小さい場合でも,接触子の後退が容易になる装置を,高価な機器を使用せず実現しており,これらの実態を実施例に基づき図面を参照して説明する。ここでは右,及び後方向に一定以上の力が作用するとその方向に移動し,その力が一定以下になると元の原点に戻る元位置保持手段を備えている場合ついて説明する。
【0005】
実施例について図面を参照して説明すると図1は加工装置の平面図,図2は加工装置の正面図,図3は加工装置の背面図で,それぞれの図面に接触子の前方向と右方向の元位置保持装置も示されている。
図2でモータ2は減速機3,チャック4を介してワーク5を回転駆動し,ハンドル8はL型ブラケット9を上下に駆動し,L型ブラケット9の上に直動軸受10を介して前後に自由に動ける稼働板11がある。稼働板11の上には垂直方向を回転軸として自由に回転する回転軸12が取り付けられ,その上に接触子20,加工用工具21の取付治具22が取り付けてあり,従って接触子20,加工用工具21は回転軸12を軸として水平に回転出来る。更にこれらの加工装置をサーボモータ1により前後に駆動するのが移動部材19である。また,モーター29は加工用工具21を回転駆動する。
【0006】
稼働板11には,ブラケット35が設けられており,それに平行に軸14がセットされ,更にブラケット13がL型ブラケット9にセットされ軸14がブラケット18の穴を移動自由に貫通しておる。ブラケット13とブラケット35の間に圧縮バネ16が設けられ,この為圧縮バネ16はブラケット35を左方向に押し付けており,更に軸14の右端に取り付けられたストッパー17がブラケット13に当接している。この為接触子20含む加工装置は軸14のストッパー17がブラケット13に当接することで圧縮バネ16により前方向に押し付けられながら前後方向の位置を規制されておる。接触子20に後方向の力が働きその力が圧縮バネ16の押付力より大きくなれば圧縮バネ16は縮み接触子20含む加工装置は後退する。接触子20に作用する後方向の力が圧縮バネ16の押付力より小さければ接触子20含む加工装置は軸14のストッパー17がブラケット13に当接した点(原点)に維持される。従って接触子20に圧縮バネ16の圧縮力以上の力が図2の後方向(図面の右側)に加わらなければ,軸14はストッパー17に当接した状態を維持し,圧縮バネ16の圧縮力以上の力が接触子20に後方向に加われば,接触子20は後側に動き,その分だけ圧縮バネ16は圧縮され,軸14のストッパー17とブラケット13の間には,接触子20の移動分だけの隙間が生じる。この機構が前方向の元位置保持手段を形成する。
【0007】
図1で取付治具22は,回転軸12を回転中心として回転するが,取付治具22に回転ブラケット23が設けられており,更に稼働板11に固定ブラケット24が設けられ両者は,引張りバネ25により結んであるので,取付治具22は,常に左方向に回転するように引張りバネ25により加勢されている。さらに回転ストッパー24が稼働板11に設けられ,それに回転ブラケット23が当接しており,この点より回転ブラケット23は左回転出来ず,従って取付治具22,接触子20も,この点より左方向には回転出来ないようになっている。接触子20に力が働き,取付治具22を右方向に回転するトルクが発生し,これが引張りバネ25により生じる左方向のトルクより大きくなると,接触子20は右方向に回転し,回転ブラケット23と回転ストッパー24の間に,接触子20の回転分だけの隙間が生じる。この機構が右方向の元位置保持手段を形成する。
【0008】
図3で判るようにL型ブラケット9には,近接センサー30がブラケット31により固定されている。
接触子20に後方向(【図1】で右方向)の力が働き,圧縮バネ16が縮むと稼働板11は後方向に動き,その結果回転ブラケット23も,後方向に動き,近接センサー30との間に形成される間隔31は小さくなる。
【0009】
接触子20に右回転方向(【図1】で上方向)の力が働き,取付治具22が右回転すると回転ブラケット23も右回転し,その結果回転ブラケット23と近接センサー30との間に形成される間隔31は小さくなる。
即ち接触子20に後方向,又は右方向に一定以上の力が働くと近接センサー30との間に形成される間隔31は小さくなる。
【00010】
次に接触子20を含む加工装置の前後駆動をサーボモータで行う場合について説明する。サーボモータは,その使用方法として,位置サーボと速度サーボの2つの方法があるが,この場合速度サーボ方式を採用する。速度サーボでは,回転速度は一般に±10Vの電圧をサーボドライバ51に与えて行う。+のボルトで駆動するとサーボモーターは右回転し,−のボルトで駆動するとサーボモーター左回転し,0ボルトでは回転しない。また回転速度は供給ボルトに比例し,例えば供給ボルト+10ボルトで,1分間1000回転の回転速度にセットしておくと,+3ボルトの電圧の供給では,1分間に300回転で右方向に回転する。即ち供給電圧の大きさ,及び電圧の方向によりサーボモータの回転速度,回転方向を制御する。
【00011】
【図5】のサーボモータ1を,+電圧で制御すると,サーボモータはボールネジ40を右方向に回転駆動し,ボールナット53を経て接触子20を含む装置全体を,サーボモーター1に近づく方向(後退)に駆動する。−電圧で制御すると装置全体をサーボモーター1から離れる方向(後退)に駆動する。
【00012】
ワーク5が左回転する場合について説明すると,
【図5】で当初,接触子20を含む加工装置は待機位置の為後退しており,ワーク5と接触子20は離れておる。
この場合,回転ブラケット23は,バネ25の力でストッパー24に押し付けられた位置で止まっておる。同じく軸14のストッパー17もブラケット18に当接した状態を維持している。
この時,L型フレーム9に取り付けられたセンサー30(例えばOMRON−Z4D−F04A)の投受光部の距離50は4mm程度に調整しておく。この距離が4mmの場合,センサー30からは+5ボルトの電圧が外部に供給され,この距離が1mmの場合,センサー30からは+1ボルトの電圧が外部に供給される。
即ち回転ブラケット23とセンサー30の間の距離31が変わると,センサー30から供給される電圧もかわる。
【00013】
当初ワーク5と接触子20は離れておりセンサー30からは+5ボルトの電圧が発生している。加工作業に入った場合この電圧は抵抗を経由してオペアンプ50の1番ピン(【図8】の(1)で示す)に入り,2番ピン(【図8】の(2)で示す)に可変抵抗を使用してあらかじめ+3ボルトを入力して置くと,出力部には3から5を引いた−2ボルトが発生し,それがサーボドライバ51に入り,−ボルトのためサーボモーター1は左回転し,従って接触子20を含む加工装置は前進し最後はワーク5に当接し圧縮バネ16が縮み,その結果,回転ブラケット23とセンサー30の間の間隔31が小さくなり,オペアンプ52の1番ピン入る電圧も下がり,それが+3ボルトになるとオペアンプ50の出力電圧が0ボルトになり,それがサーボドライバに入りサーボモータ1は回転が止まりその位置を保持する。OPアンプ50の正式回路は【図8】に示す。
【00014】
ワーク5が左回転しワーク5の外周が接触子20より前に移動すると接触子20はワークよりの規制が無くなり,圧縮バネ16は1伸び従って回転ブラケット23とセンサー30の間の間隔31が大きくなり,センサー30よりの出力電圧も大きくなりサーボモータ1は左回転し接触子20は前進する。ワーク5が左回転してワーク5の外周と接触子20の接点が前に移動する場合は,このメカニズムにより接触子20は,ワーク5の外周に追従して前進して動く。
【00015】
次にワーク5が左回転し,ワーク5の外周と接触子20の接点が後方向に移動するケースでは,接触子20はワーク5より右方向(【図1】で上方向,【5】に示すケース)に押圧され,回転ブラケット23は右回転して,それとセンサー30の間の間隔31は小さくなりセンサー30よりの出力電圧も小さくなりサーボモータ1は右回転し接触子20は後退する。ワーク5が左回転して,ワーク5の外周と接触子20の接点が後方向に移動する場合は,このメカニズムにより,接触子20はワーク5の外周に追従して動く。なほ力関係の計算を【図5】に示している。
【00016】
上に述べた様に接触子は前後動し,ワークの外周に追従して動き,切削工具21も同じ動きをして面取りを行う。以上ワークが左回転する場合について述べたが,ワークが右回転する場合には動きが相対的に変わるだけで同じ様に説明できる。
【00017】
以上,回転ブラケット23の位置をセンサー30で検出し,サーボモーター1で接触子20を前後駆動して面取りする場合を説明したが,次に,回転ブラケット23で直接エヤーバルブ60を操作し,エヤーシリンダー64で接触子20を駆動する場合について説明する。
回転ブラケット23の動きは,これまで説明した通りになるが,
【図6】に示す様に回転ブラケット23がシャットオフバルブ60のレバーを直接動かし,シャットオフバルブ60の排気口を開いてエヤー圧の減少を実現して,エヤーシリンダー64のロットの出入りをコントロールして接触子20を前後に動かし面取りする。ワークの形状が簡単な場合(円形,楕円)にはこの方法で充分である。
【0018】
本発明による面取機では,ワーク5が接触子20に与える変位を検出し,前後に駆動して面取するのでワークの形状が変わっても接触子20の後退は特別な調整をしなくても確実に行われる。ワークの5形状が頻繁に変わってもすぐ対応できるので利便性の大きい面取機といえる。
【0019】
また従来の面取機ではワーク5の変更があった場合接触子20がスムースに後退出来ない傾向が大きい為,その調整に多大な時間を要するが本発明の場合は,接触子20の後退をサーボモモーター,又はエヤーシリンダーで行う為,動きが確実で初心者でも数分程度でワークの切り替えが出来利便性の大きい面取機になる。
【0020】
また従来の面取機では接触子が後退しにくい問題があるため接触子にワークより大きな横方向の力を加え,その反力で後方向の成分を大きくして接触子を後方向に動かしているが本発明ではモーターまたはエヤーシリンダーにより後方駆動するので接触子20にワーク5より小さい力を加えるだけで充分スムースに後方向に動く。この結果面取機自体をコンパクトで且つ軽量化出来る。
【0021】
また切削工具21は,通常の場合接触子20の真上にあるが,ヘリカルギ゛ヤーの様に場合切削工具21と面取部が回転方向に位相ずれが生じる場合にはこのずれを調整して面取する必要がある。この為接触子20に対し,切削工具21を前後,左右,上下方向に位置調整出来る機構を具備し,それにより,切削工具21の位置を,接触子20に対し好ましい位置に調整してワーク5を回転すれば,接触子20は,ワーク5の周線に沿って動き,接触子20の上に位置する切削工具21も位相分だけずれて動き良好な面取を行う。
【図9】でハンドル60は下部に鍔付ボルト61を具備しており,それが回転工具29の取付ブラケット68の上部に取り付けられているブラケット67の穴にはまりハンドル60と鍔付ボルト61の鍔でブラケット67を挟み,ハンドル60と鍔付ボルト61は回転はするが回転軸方向には動かないネジを形成する。鍔付ボルト61は前後移動ブロック62に施工してある雌ねじにねじ込んであり,すると鍔付ボルト61はその雌ねじに入り込んで行って下降し,ハンドル60を左回転すると上昇する。取付ブラケット68はハンドル60に拘束されてうごき従って,従ってハンドル60の右回転で切削工具21は下降し,左回転で上昇する。前後移動ブロック62の取付ブラケット68側は雄型スライドを形成しておりそれが取付ブラケット68に加工されている雌型スライドにはまってお互いに直交しながらスライドする。
以上は上下方向の微調整機構の説明で,前後,左右も全く同じ機構を用いており重複を避けるため前後,左右方向の説明は省略する。
上述の様にして接触子20に対して切削工具21の位置を面取り中でも簡単に上下,前後,左右方向に調整出来て利便性と同時に能率の面でも優れている。
【0022】
従来の面取機では切削工具と接触子は1体となって固定されているので面取状態の調整が難しかったが上記の様に前後,左右,上下方向調整機構により接触子に対して切削工具の位置を調整出来るのでワークが頻繁に変わっても簡単に面取状態を調整して面取り出来る。またヘリカルギヤーの場合でも左右方向の調整で簡単に均等な面取が出来る。
【0023】
従来の面取機ではワーク5は回転軸が基台に垂直に保持されたワーク保持,回転装置に保持されて面取りされている。加工工具22は水平方向に動くのでワーク5の面取部も水平で無くてはならない。平歯車の場合は面取部が基台に水平のため問題が無いが,ベベルギヤー,スプレット歯車等はその回転軸を垂直に取り付けた場合面取部は水平にならず面取出来なかった。本発明に係るワーク保持,回転装置は
【図11】に示す様にワーク5の面取部を水平に保った状態で回転出来
る構造になっている。平歯車の面取の場合は回転軸を水平(【図13】参照)に
セットし,ベベルギヤー,スプレット歯車の面取りの場合は
【図11】の様に回転軸を傾けて面取部を水平に保持し面取する。
【図11】でブラケット43に設けた割り穴44に減速機3に取り付けられた軸42が回転自在に取付られており,ロックボルト40締めるばその回転はロックされるようになっている。ロックボルト40ゆるめて傾斜角を調整し,締めてロックする。こうする事で従来面取可能であったワーク5はもとより,不可能であったワーク5の面取も可能になり,汎用性,利便性が大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】面取機の平面図である。
【図2】面取機の正面図である。
【図3】面取機の側面図である。
【図4】接触子に働く外力とワークの外周形状との関係。
【図5】接触子をサーボモーターで前後駆動す場合の説明図。
【図6】接触子をエヤーシリンダーで前後駆動する場合の説明図。
【図7】接触子に生じる力の状態図
【図8】センサーの出力のOPアンプによる処理例。
【図9】切削用工具の位置調整装置の側面図
【図10】切削用工具の位置調整装置の平面図
【図11】ワークを傾けて面取りするケースを示す側面図
【図12】回転軸を90°傾けた場合のワーク保持回転装置
【図13】回転軸を垂直にした場合のワーク保持回転装置
【符号の説明】
1 移動部材前後駆動用モーター
2 ワーク回転駆動用モーター
3 減速機
4 チャック
5 ワーク
9 L型ブラケット
10 上下駆動用スライドガイド
11 稼働板
12 回転軸
13 ブラケット
14 軸
16 圧縮バネ
17 ストッパー
20 接触子
21 加工工具
22 取付治具
29 回転工具
30 近接センサー
50 OPアンプ
Claims (5)
- 基台と上記基台に設けられワークを保持しモーターにより回転駆動するワーク保持,回転装置と,上記基台に対して上記ワークに向かう方向(上下方向)に駆動される移動部材と,上記移動部材に対して上記ワークに向かう方向(前後方向)に移動可能に取り付けられた加工工具ユニットと,加工工具ユニットに取り付けられた切削工具の下にワークに当接しその周線に沿って動くための接触子を設け,それが通常は原点に位置しそれに左右,及び後方向に一定以上の力が作用するとその方向に移動しその力が一定以下になると元の原点に戻る元位置保持手段を備え,その元位置保持手段の動きをセンサーで検出し,その情報により,又はその動き自体により,接触子を含む加工工具ユニットをアクチュエーターを利用して前後駆動する状態で,ワークを回転し,接触子がワークの周線に沿って前後駆動し,切削工具も同じ動きをする事によりワークの外周又は内周の面取りを行う加工装置。
- 基台と上記基台に設けられワークを保持しモーターにより回転駆動するワーク保持,回転装置と,上記基台に対して上記ワークに向かう方向(上下方向)に駆動される移動部材と,上記移動部材に対して上記ワークに向かう方向(前後方向)に移動可能に取り付けられた加工工具ユニットと,加工工具ユニットに取り付けられた切削工具の下にワークに当接しその周線に沿って動くための接触子を設け,それが通常は原点に位置しそれに右,及び後方向に一定以上の力が作用するとその方向に移動しその力が一定以下になると元の原点に戻る元位置保持手段を備え,その元位置保持手段の動きをセンサーで検出し,その情報により,又はその動き自体により,接触子を含む加工工具ユニットをアクチュエーターを利用して前後駆動する状態で,ワークを回転し,接触子がワークの周線に沿って前後駆動し,切削工具も同じ動きをする事によりワークの外周又は内周の面取りを行う加工装置。
- 基台と上記基台に設けられワークを保持しモーターにより回転駆動するワーク保持,回転装置と,上記基台に対して上記ワークに向かう方向(上下方向)に駆動される移動部材と,上記移動部材に対して上記ワークに向かう方向(前後方向)に移動可能に取り付けられた加工工具ユニットと,加工工具ユニットに取り付けられた切削工具の下にワークに当接しその周線に沿って動くための接触子を設け,それが通常は原点に位置しそれに左,及び後方向に一定以上の力が作用するとその方向に移動しその力が一定以下になると元の原点に戻る元位置保持手段を備え,その元位置保持手段の動きをセンサーで検出し,その情報により,又はその動き自体により,接触子を含む加工工具ユニットをアクチュエーターを利用して前後駆動する状態で,ワークを回転し,接触子がワークの周線に沿って前後駆動し,切削工具も同じ動きをする事によりワークの外周又は内周の面取りを行う加工装置。
- 切削工具を接触子に対し上下,前後,左右方向に位置調整できる機構を設け,それにより面取り状況を改善する事を特徴とする調整装置。
- ワークを保持,回転するワーク保持,回転装置にその回転軸と直交する方向に回転軸を設け,その回転軸を回転(スイング)自在に保持又はロックするブラケットを設けてワークの面取部を水平に維持ながらワークを保持,回転するワーク保持,回転装置。
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