JP2004009855A - 車両用制動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドライバによる操作遅れや、少ない操作量によるシステム非作動を発生することなく、かつ、誤作動が発生した地点での誤作動の再発を防止することが可能な車両用制動制御装置を提供すること。
【解決手段】車両用制動制御装置において、位置・進行方向検出手段により検出され、自動制動手段による自動減速が作動した時点の位置と進行方向を記憶する記憶手段と、記憶された位置と進行方向から、車両が自動減速を作動禁止にすべき位置及び進行方向にある確率を演算する作動禁止確率演算手段とを設け、自動減速制御手段を、演算された確率が予め設定された設定値以上かどうかを判断し、設定値以上のときは、自動制動手段に対し自動減速の作動を禁止する指令を出力し、設定値未満のときは、自動制動手段に対し自動減速の作動禁止を解除する指令を出力する手段とした。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は運転者による衝突回避動作が足りない時にのみ制動装置を作動させて制動力を増大させる車両用制動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、前方対象物に急接近していると判断された場合に、自動的にブレーキを作動させて衝突を回避または衝突速度を低減するシステムが提案されている。
【0003】
例えば、特開平7−137590号公報や特開平8−34326号公報に記載の技術には、誤作動を防止するため、前方対象物との距離と相対速度から急接近を判断し、さらにドライバによる制動回避操作や操舵回避操作が行われた場合にのみ作動を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これらのシステムでは、ドライバによるペダル操作,操舵操作の量及び速度がある値を越え、システムが緊急のシーンであると判断した場合にのみ自動ブレーキが作動するため、ドライバによる操作が遅れるとシステムの作動遅れが生じる場合がある。また、操作量が小さいとシステムが作動しないという問題がある。
【0005】
しかしながら、このように作動条件に制限を加えないと、ある地点でガードレール、キャッツアイなどの原因で誤作動が発生した場合、再び同じ地点を通過する際には、再び誤作動する可能性が非常に高い。すなわち、頻繁に利用する道路で、ある地点を通過する度に誤作動が発生すると非常に煩わしいという問題があった。
【0006】
本発明は、上述の課題に鑑み、ドライバによる操作遅れや、少ない操作量によるシステム非作動を発生することなく、かつ、誤作動が発生した地点での誤作動の再発を防止することが可能な車両用制動制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願発明では、自車両前方の障害物との位置関係を検出する位置関係検出手段と、自動的に車両の制動を行う自動制動手段と、自車両前方の障害物に接近した場合に自動減速を行う自動減速手段と、自車両の位置及び進行方向を検出する位置・進行方向検出手段と、を備えた車両用制動制御装置において、前記自動減速手段による自動減速が作動した時点において、前記位置・進行方向検出手段により検出された位置と進行方向を記憶し、記憶された位置と進行方向が自動減速を作動禁止にすべき位置と進行方向である確率を演算し、その確率が所定値以上となった場合には、その位置と進行方向での自動減速の作動を禁止し、その確率が所定値未満となった場合には、その位置と進行方向での自動減速の作動禁止を解除することで、上記課題を解決するに至った。
【0008】
【発明の作用】
本願発明にあっては、ある地点でガードレール,キャッツアイなどの原因で誤作動が発生するような場合、その地点が作動禁止にすべきかどうかの確率を演算し、演算された確率が所定値以上のときは、それ以降の自動減速の作動が禁止されるため、頻繁に利用する道路で、ある地点を通過するたびに誤作動が発生してしまうという問題を解決することができる。
【0009】
また、確率の演算ではなく、記憶された位置及び進行方向における自動減速の作動回数を計測し、作動回数が所定回数以上となったときはその位置と進行方向での自動減速の作動を禁止する構成としても、同様の作用効果を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における車両用制動制御装置の実施形態について実施例をもとに説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0011】
(第1実施例)
図1は本発明の第1実施例における基本構成を示す概略図である。
コントローラ4には、現在位置を検出するナビゲーション装置1、前方障害物と自車両の位置関係を検出するレーザレーダ2及び車速を検出する車速センサ3からの信号が入力される。
【0012】
制御装置1は、ナビゲーション装置1から得た自車両位置、レーザレーダ2から得た前方障害物と自車両の位置関係、及び車速センサ3から得た自車速から自車の走行状態を算出し、自動ブレーキ制御装置5に制御信号を出力する。
【0013】
図2は第1実施例における車両用制動制御装置において、一定周期毎に実行されるメインルーチンのフローチャートである.
【0014】
ステップ101では、ある地点での自動ブレーキ作動禁止にするかどうかの判断を行う自動ブレーキ作動禁止判断制御を実行する。尚、制御の詳細については図3に示す。
【0015】
ステップ102では、前方対象物との位置関係から自動ブレーキ作動の判断を行う自動ブレーキ作動判断制御を実行する。尚、制御の詳細については図4に示す。
【0016】
図3は自動ブレーキ作動禁止判断制御を表すフローチャートである。
ステップ201では、ナビゲーション装置1から現在位置を読み込む。
【0017】
ステップ202では、現在位置と現在の進行方向と現在の車速が、過去に停止物に対して自動ブレーキが作動した位置、かつ、進行方向、かつ、車速であるとしてメモリ上に記憶されているかどうかを判断する。記憶されている場合にはステップ203に移行し、そうでない場合にはステップ205を移行する。
【0018】
ステップ203では、現在、停止物に対して自動ブレーキが作動しているかどうかを判断する。作動している場合にはステップ204を移行し、そうでない場合には処理を終了する。
【0019】
ステップ204では、メモリ上に記憶されていない位置,進行方向,車速で自動ブレーキが作動したため、新たに自動ブレーキ作動地点としてメモリ上に位置,進行方向,車速を記憶する。
【0020】
ステップ205では、自動ブレーキ作動禁止にすべき場所である確率を演算する。まず、自動ブレーキの作動を下記の4つの事象に分類し、それぞれが発生する確率を仮定する。
〔事象▲1▼〕
自動ブレーキ作動禁止にすべき場所(例えば、キャッツアイがある,看板がある等)で、自動ブレーキが誤作動する確率をPn=1とする。一般的に外界認識を行うセンサを用いたシステムでは、誤作動する場所では次に通ったときも誤作動することが多いため、本実施例ではこの確率をP=0.9としている。
〔事象▲2▼〕
自動ブレーキ作動禁止にすべき場所で、緊急シーンが発生して自動ブレーキが作動する確率をPとする。Pはかなり小さな値(限りなく0に近い)であるためP≒0.0とする。
〔事象▲3▼〕
自動ブレーキ作動禁止すべきではない場所(たまたま、駐車車両があったり、脇を走行する二輪車を誤検知してしまったような場合)で、自動ブレーキが誤作動する確率をPとする。本実施例ではこの確率をP≒0.05としている。
〔事象▲4▼〕
自動ブレーキ作動禁止すべきではない場所で、緊急シーンが発生して自動ブレーキが作動する確率をPとする。Pはかなり小さな値(限りなく0に近い)であるためP≒0.0とする。
【0021】
上記〔事象▲1▼〜▲4▼〕の仮定に基づき、ある地点で自動ブレーキが作動または非作動だった場合に、その地点が作動禁止にしたい場所である確率をP〜Pを用いて表したときの具体例を下記に示す。
〔例1〕
ある地点を初めて通過時に、自動ブレーキ作動が発生した場合に、その場所が作動禁止にすべき場所(▲1▼または▲2▼)である確率を計算すると
Figure 2004009855
となる。
〔例2〕
ある地点を1回目通過時、2回目通過時ともに作動が発生した場合にその場所が作動禁止にすべき場所(▲1▼または▲2▼)である確率を計算すると
Figure 2004009855
となる。
〔例3〕
ある地点を3回目に通過時に、作動が発生しなかった場合にその場所が作動禁止にすべき場所(▲1▼または▲2▼)である確率を計算すると
Figure 2004009855
となる。
〔例4〕
ある地点を1回目,2回目通過時ともに作動が発生し、3回目,4回目通過時に、ともに作動が発生しなかった場合にその場所が作動禁止にすべき場所(▲1▼または▲2▼)である確率を計算すると
Figure 2004009855
となる。
例1〜4より、ある地点をn+m回目に通過時に、n回作動して、m回作動しなかった場合にその場所が作動禁止にしたい場所(▲1▼または▲2▼)である確率は次式で表される。
(式1)
Figure 2004009855
【0022】
ステップ206では、自動ブレーキ作動禁止にすべき場所である確率が所定値より大きいかどうかを判断する。本実施例では、作動禁止にすべき場所である確率P>0.99の場合に、その場所での自動ブレーキの作動を禁止している。例えば、ある地点を1回目および2回目通過時ともに自動ブレーキが作動した場合には、その地点での自動ブレーキを作動禁止とするが、3回目および4回目通過時に非作動だった場合には、自動ブレーキ作動禁止を解除する。
【0023】
ステップ207では、自動ブレーキ作動禁止にすべき場所である確率が所定値以下である場合には、現在位置での自動ブレーキ作動を許可する。
【0024】
ステップ208では、自動ブレーキ作動禁止にすべき場所である確率が所定値より大きい場合には、現在位置での自動ブレーキ作動を禁止する。
【0025】
図4は図2のステップ102で実行される自動ブレーキ作動判断制御の詳細を表すフローチャートである。
【0026】
ステップ301では、スキャニング式のレーザレーダにより前方障害物との距離d,相対速度Vr,回避に必要な横移動距離yを計測する。図5に示すように前方の障害物に対して回避できる方向がθ1,θ2と左右2方向ある場合には、小さい方の値θ1を選択して
回避に必要な横移動距離y=dsin(θ1)+lw/2
とする。左右どちらか一方に操舵回避可能である場合には、操舵回避可能であると判断されるため、このような場合には自動制動は作動せず、操舵回避が可能である場合の不要な自動制動を防止することができる。
【0027】
ここで、lwは車両の幅である。本実施例ではレーザレーダが車両の中央に取り付けられているが、左右どちらかにオフセットして取り付けられている場合には、上記の演算式から、そのオフセット分を加減すればよい。
【0028】
また、図6に示すように、前方検出装置として、ある幅を持った複数本ビームを用いた方式を用いてもよい。この場合、図6のように前方障害物の方向がある幅θ1〜θ2の範囲であるということが検出される。この場合には、前方障害物の方向は最小値であるθ1として
回避に必要な横移動距離y=dsin(θ1)+lw/2
とする。この場合においても、レーザレーダが車両の中央に取り付けられているが、左右どちらかにオフセットして取り付けられている場合には、上記の演算式からそのオフセット分を加減すればよい。
【0029】
以上のような方法により、操舵回避に必要な横移動量を演算することで、自車両に対する障害物のオフセット量が異なる場合においても、それぞれの場合に応じて必要な操舵回避のための横移動量が算出されるため、操舵回避が可能か不可能かが正確に演算される。
【0030】
ステップ302では、制動による回避可能性判断を行う。ステップ301で計測した距離dと相対速度Vrが下記式のような関係であるとき、制動による回避は不可能であると判断する。
Figure 2004009855
ここで、Tdはドライバのブレーキ操作時に減速度が発生するまでの無駄時間で0.2秒、aはドライバのブレーキ操作により発生する減速度で8.0m/sとする。
【0031】
ステップ303では、操舵による回避可能性判断を行う。まず、ステップ301で求めた回避に必要な横移動距離yだけ横移動するのに必要な時間tyを算出する。車両の操舵特性は、次式のように表される。
(式2)
Figure 2004009855
ここで、
m:車両重量
Iz :車両ヨー方向の慣性モーメント
v:車速
r:ヨーレート
β:車体スリップ角
:車両重心から前輪までの距離
:車両重心から後輪までの距離
,Yはそれぞれ前輪,後輪の発生する横力で次式のように表される。
(式3)
Figure 2004009855
θは,前輪舵角で、緊急時にはドライバは図8のマップに示すように、ある操舵速度とある操舵量最大値で操舵すると仮定する。
,fはタイヤスリップ角に対する発生する横力を表す関数で、図7のような関係である。
このとき、横移動量yは次式のように表される。
(式4)
Figure 2004009855
【0032】
以上の式(2)〜(4)を解くことにより、回避に必要な横移動距離yだけ横移動するのに必要な時間が算出される。
【0033】
式(2)〜(4)の演算をオンラインで実行するには非常に計算時間がかかるため、本実施例では予めオフラインで演算を行い、その演算結果を図9のようにマップ化しておく。回避に必要な横移動距離yだけ横移動するのに必要な時間tyを演算する場合には、車速vと横移動距離yに対するマップの値を参照して算出する。
衝突までの推定時間d/Vr<横移動の時間ty
の関係が成立する場合、操舵による回避は不可能であると判断する。
【0034】
ステップ304では、現在位置が自動ブレーキ作動禁止地点かどうか、かつ、前方対象物は停止物かどうかを判断する。自動ブレーキ作動禁止地点以外、または前方対象物が停止物以外のときはステップ305に進み、自動ブレーキ作動禁止地点、かつ、前方対象物が停止物のときはステップ309に進む。すなわち、自動ブレーキ作動禁止位置において停止物に対する自動ブレーキのみが禁止されることになる。
【0035】
ステップ305では、制動による衝突回避が不可能、かつ、操舵による衝突回避が不可能かどうかを判断し、回避不可能であると判断された場合にはステップ306へ進み、回避可能であると判断された場合にはステップ307に進む。
【0036】
ステップ306では、図10に示すように、所定の傾きで制動力2の大きさの制動力指令値を自動ブレーキ制御装置5に送信する。
【0037】
ステップ307では、制動による衝突回避が不可能、または、操舵による衝突回避が不可能であると判断された場合にはステップ308へ進み、そうでない場合にはステップ309に進む。
【0038】
ステップ308では、制動力2より小さい制動力1の大きさの制動力指令値を自動ブレーキ制御装置5に送信する。ここで、制動力1は0から一定の傾きαで徐々に大きくなる値で、その傾きαは制動力1から制動力2に移行する際にその制動力の差p1が所定値以下となるように演算されるものである(図10参照)。 具体的には傾きは下記のように演算する。
まず、制動力1が作動し始めてから制動力2が作動するまでの時間T1を推定する。制動による衝突回避が不可能となってから操舵による衝突回避が不可能となる場合には、
T1=d/Vr−ty
により推定する。ここで、tyはステップ303で演算した操舵回避にかかる時間である。
【0039】
操舵による衝突回避が不可能となってから制動による衝突回避が不可能となる場合には、
T1=−(d−Vr/2a+VrTd)/Vr
により推定する。ここで、Tdとaはステップ020で用いたドライバブレーキ操作時の無駄時間と発生減速度である。
次に求めたT1より制動力の傾きαを算出する。
制動力の傾きα=(制動力2−制動力差p1)/T1
【0040】
ステップ309では、制動による衝突回避と操舵による衝突回避のいずれも可能であると判断した場合であるため、所定の傾きで徐々に制動力の大きさを小さくし、自動制動を解除する。
【0041】
以上説明したように、第1実施例にあっては、自車両前方の障害物との位置関係に基づき自動制動を行う構成としたため、ドライバによる操作が遅れた場合や、操作量が小さい場合においても、自動減速を適切なタイミングで作動させることができる。
【0042】
また、ステップ201〜204において、自動減速が作動した位置,進行方向及び車速を記憶する。次に、ステップ205において、記憶された位置と進行方向が自動減速を作動禁止にすべき位置と進行方向である確率を演算する。そして、ステップ206において、その確率が所定値以上となった場合に、その位置と進行方向での自動減速の作動を禁止し、その確率が所定値以下となった場合には、その位置と進行方向での自動減速の作動禁止を解除する構成とした。
【0043】
これにより、作動禁止にすべきかどうかをより精度よく判断することが可能となり、作動禁止が不要な地点での作動禁止を防止することができる。また、特定の車速条件のみ誤作動が発生する場合であっても、特定の車速以外では作動禁止を行わないため、不要な作動禁止を防止することができる(請求項1及び2に相当)。
【0044】
また、ステップ203において、停止物に対して自動減速が作動した場合にのみ、その位置と進行方向を記憶する構成としたことで、ガードレールや看板などの地面に固定された物体に対して自動減速が誤作動した場合には、その位置が記憶されるが、車や二輪車などの移動物に対して自動減速が誤作動した場合には、その位置が記憶されない。このため、再び同じ位置で誤作動が発生する可能性が高い位置のみ記憶することが可能となり、作動禁止が不要な地点での作動禁止を防止することができる(請求項7に相当)。
【0045】
(第2実施例)
図11は第2実施例の制御内容を表すフローチャートである。基本的には、第1実施例における図2のステップ101で実行される作動禁止位置記憶制御と同様であるため、異なるステップについてのみ説明する。
【0046】
ステップ208aでは、自動ブレーキ作動禁止にすべき場所である確率が所定値以下なので、現在位置での自動ブレーキ作動を許可し、確率に応じて制動力3を決定する。制動力3は、移動物に対して制御する場合の自動ブレーキの制動力2よりも小さい値で、かつ、作動禁止にすべき場所である確率が大きいほど小さい値に設定される。そして、現在位置での停止物に対する制動力3をメモリ上に記憶する。
【0047】
図12は第2実施例の制御内容を表すフローチャートである。基本的には、第1実施例における図2のステップ102で実行される自動ブレーキ作動判断制御と同様であるため、異なるステップについてのみ説明する。
【0048】
ステップ305aでは、前方対象物が停止物、かつ、現在位置での停止物に対する制動力3がメモリ上に記憶されているかどうかを判断する。停止物、かつ、制動力3が記憶されている場合にはステップ305bに進み、そうでない場合には、ステップ306に進む。
【0049】
ステップ305bでは、図13に示すように、所定の傾きで制動力3の大きさの制動力指令値を自動ブレーキ制御装置5に送信する。
【0050】
以上説明したように、第2実施例にあっては、第1実施例の作用効果に加え、作動禁止にすべき場所である確率に応じて、停止物に対して制御する場合の自動ブレーキの制動力が設定される。すなわち、作動禁止にすべき場所である確率が大きいほど作動すべきでない。よって、移動物に対して制御する場合の自動ブレーキの制動力2よりも小さい値で、かつ、作動禁止にすべき場所である確率が大きいほど小さい制動力3に設定する。これにより、前方対象物及び走行状況に応じた制動力を設定することができる(請求項3及び4に相当)。
【0051】
(その他の実施例)
以上、第1及び第2実施例について説明してきたが、上述の構成に限られるものではなく、例えば、図14のステップ205a及びステップ206aに示すように、コントローラの演算時間に制限がある場合などにおいては、ある地点での作動回数をカウントし、作動回数が所定回数以上となった場合に、ある地点での自動ブレーキの作動を禁止するという構成とした場合においてもほぼ同様の効果が得られる(請求項5及び6に相当)。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における基本構成を示す概略図である。
【図2】第1実施例における、車両制動制御のメインフローを表すフローチャートである。
【図3】第1実施例における、作動禁止位置記憶制御を表すフローチャートである。
【図4】第1実施例における、自動ブレーキ作動判断制御を表すフローチャートである。
【図5】第1実施例における、スキャニング式のレーザレーダにより前方障害物との距離,相対速度,回避に必要な横移動距離を計測する図である。
【図6】その他の実施例における、複数本ビーム式のレーザレーダにより前方障害物との距離,相対速度,回避に必要な横移動距離を計測する図である。
【図7】第1実施例における、タイヤスリップ角に対して発生する横力を表す図である。
【図8】第1実施例における、緊急時に運転者が操舵する操舵速度と操舵量最大値の関係を表す図である。
【図9】第1実施例における、車速ごとの回避に必要な横移動距離yだけ横移動するのに必要な時間の関係を表すマップである。
【図10】第1実施例における、制動力1及び制動力2の制動力指令値と時間の関係を表す図である。
【図11】第2実施例における、作動禁止位置記憶制御を表すフローチャートである。
【図12】第2実施例における、自動ブレーキ作動判断制御を表すフローチャートである。
【図13】第2実施例における、制動力1,制動力2及び制動力3の制動力指令値と時間の関係を表す図である。
【図14】その他の実施例における、作動禁止位置記憶制御を表すフローチャートである。
【符号の説明】
1  ナビゲーション装置
2  レーザレーダ
3  車速センサ
4  コントローラ
5  自動ブレーキ制御装置

Claims (7)

  1. 自車両前方の障害物との位置関係を検出する位置関係検出手段と、
    自車両の位置及び進行方向を検出する位置・進行方向検出手段と、
    車両の制動を行う自動制動手段と、
    自車両前方の障害物に接近した場合に、前記自動制動手段に対し自動減速指令を出力する自動減速制御手段と、
    を備えた車両用制動制御装置において、
    前記位置・進行方向検出手段により検出され、前記自動制動手段による自動減速が作動した時点の位置と進行方向を記憶する記憶手段と、
    記憶された位置と進行方向から、車両が自動減速を作動禁止にすべき位置及び進行方向にある確率を演算する作動禁止確率演算手段と、
    を設け、
    前記自動減速制御手段を、演算された確率が予め設定された設定値以上かどうかを判断し、設定値以上のときは、前記自動制動手段に対し自動減速の作動を禁止する指令を出力し、設定値未満のときは、前記自動制動手段に対し自動減速の作動禁止を解除する指令を出力する手段としたことを特徴とする車両用制動制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用制動制御装置において、
    車速を検出する車速検出手段を設け、
    前記記憶手段を、前記自動制動手段による自動減速が作動した時点の位置と進行方向を記憶するとともに、自動減速が作動した時点の車速を記憶する手段とし、
    前記作動禁止確率演算手段を、記憶された位置,進行方向及び車速から、車両が自動減速を作動禁止にすべき位置,進行方向及び車速にある確率を演算する手段としたことを特徴とする車両用制動制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両用制動制御装置において、
    前記自動減速制御手段を、演算された確率が前記設定値未満のときは、前記自動制動手段に対し自動減速の作動禁止を解除する指令を出力するとともに、演算された確率に応じた制動力指令を出力する手段としたことを特徴とする車両用制動制御装置。
  4. 請求項3に記載の車両用制動制御装置において、
    前記自動減速制御手段を、演算された確率が前記設定値未満のときは、前記自動制動手段に対し自動減速の作動禁止を解除する指令を出力するとともに、演算された確率が大きいほど小さな制動力指令を出力する手段としたことを特徴とする車両用制動制御装置。
  5. 自車両前方の障害物との位置関係を検出する位置関係検出手段と、
    自車両の位置と進行方向を検出する位置・進行方向検出手段と、
    車両の制動を行う自動制動手段と、
    自車両前方の障害物に接近した場合に、前記自動制動手段に対し自動減速指令を出力する自動減速制御手段と、
    を備えた車両用制動制御装置において、
    前記位置・進行方向検出手段により検出され、前記自動減速手段による自動減速が作動した時点の位置と進行方向を記憶する記憶手段と、
    記憶された位置と進行方向における自動減速の作動回数を計測する作動回数計測手段と、
    を設け、
    前記自動減速制御手段を、計測された作動回数が予め設定された設定回数以上かどうかを判断し、設定回数以上のときは、前記自動制動手段に対し、その位置と進行方向での自動減速の作動を禁止する指令を出力する手段としたことを特徴とする車両用制動制御装置。
  6. 請求項4に記載の車両用制動制御装置において、
    車速を検出する車速検出手段を設け、
    前記記憶手段を、前記自動制動手段による自動減速が作動した時点の位置と進行方向を記憶するとともに、自動減速が作動した時点の車速を記憶する手段とし、
    前記作動回数計測手段を、記憶された位置,進行方向及び車速における自動減速の作動回数を計測する手段とし、
    前記自動減速制御手段を、計測された作動回数が予め設定された設定回数以上かどうかを判断し、設定回数以上のときは、前記自動制動手段に対し、その位置,進行方向及び車速での自動減速の作動を禁止する指令を出力する手段としたことを特徴とする車両用制動制御装置。
  7. 請求項1ないし6に記載の車両用制動制御装置において、
    自動減速が停止物に対して作動したときのみ、その位置と進行方向を記憶することを特徴とする車両用制動制御装置。
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