JP2004008080A - 半生米菓の製造方法 - Google Patents
半生米菓の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004008080A JP2004008080A JP2002165821A JP2002165821A JP2004008080A JP 2004008080 A JP2004008080 A JP 2004008080A JP 2002165821 A JP2002165821 A JP 2002165821A JP 2002165821 A JP2002165821 A JP 2002165821A JP 2004008080 A JP2004008080 A JP 2004008080A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rice
- starch
- rice confectionery
- baking
- cooked rice
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Confectionery (AREA)
Abstract
【課題】濡れせんべい、濡れおかき等の半生米菓の保存性を向上させる。
【解決手段】加工澱粉を、主原料に対し5〜95重量%添加した米菓原料からなる米菓生地を所定形状に成形する成形工程と、成形工程で成形された米菓生地を乾燥する乾燥工程と、乾燥工程で乾燥された米菓生地を焼成する焼成工程と、焼成工程で焼成された素焼き製品を調味液に浸漬する浸漬工程と、更に浸漬工程後に製品の水分が10〜20%となるように乾燥する工程を備えた半生米菓の製造方法。
【解決手段】加工澱粉を、主原料に対し5〜95重量%添加した米菓原料からなる米菓生地を所定形状に成形する成形工程と、成形工程で成形された米菓生地を乾燥する乾燥工程と、乾燥工程で乾燥された米菓生地を焼成する焼成工程と、焼成工程で焼成された素焼き製品を調味液に浸漬する浸漬工程と、更に浸漬工程後に製品の水分が10〜20%となるように乾燥する工程を備えた半生米菓の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆる“濡れせんべい”や“濡れおかき”などと称されている半生米菓の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
いわゆる“濡れせんべい”や“濡れおかき”は、製品水分が10〜20%であり、製品水分含量が1〜3%である通常のせんべい、おかき等と異なり、しっとりしたやわらかな食感の半生米菓類である。
この種の半生米菓の製造方法としては、例えば、特公平4−36659号公報に記載されているものが知られている。この半生米菓の製造方法は、米菓原料を加工した米菓生地を所定形状に成形する成形工程と、成形工程で成形された米菓生地を乾燥する乾燥工程と、乾燥工程で乾燥された米菓生地を焼成する焼成工程と、焼成工程で焼成された素焼き製品を焼成後直ちに調味液に5〜8秒間浸漬して半生状にする浸漬工程と、その表面のみを10〜20分間ほど乾燥させる工程とを備え、これにより、しみ込んだ調味液によりせんべい全体に湿感を与え、柔らかい食感となるようにしている。
【0003】
しかし、こうして製造した従来の半生米菓には、1)吸湿し易く表面がベタ付き易いので作りたての柔らかい食感及びしみ込んだ調味液の風味を長持ちさせることが困難である、2)澱粉を多く含む食品のため、澱粉の老化により常温または低温下での硬化,パサ付き及び白濁等の品質劣化が生じ易く、日が経つと食感が悪くなるといった重大な欠点があった。
これらの欠点を解決するために、調味液に浸漬後の製品を遠心分離機で、製品に付着した余分な調味液を振り切る工程を設ける方法(特開平11−187816号公報)、半生米菓の製造において、特定の手順でトレハロースを加える方法(特開2001−8630号公報)などが提案されている。
しかし、これらの方法は、極めて煩雑な工程が必要であって、実用的でなかったり、製造コストが上がる等の問題点があった。
なお、ワキシーコーンスターチを含む米菓原料に加工澱粉を用いて、米菓を製造する方法も知られているが(特開平6−276949号公報)、当該方法は、最終製品がカリカリ感を有する通常の米菓の製造に関するもので、生地を焼成、味付けした後に十分に乾燥しており、製品水分の高い半生米菓の製造については、些かの示唆も開示もされていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、半生米菓原料に加工澱粉を加えることで、保存性の向上した半生米菓を簡便かつ安価に製造し得る方法を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の課題を解決する為に種々の検討を加えた結果、半生米菓を製造する際に、主原料に加工澱粉を配合することによって、半生米菓独特の風味や食感を損なうことなく作りたての柔らかい食感及びしみ込んだ調味液の風味が長持ちさせられ、半生米菓の保存性を著しく改善し得ることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、加工澱粉を、主原料に対し5〜95重量%添加した米菓原料からなる米菓生地を所定形状に成形する成形工程と、成形工程で成形された米菓生地を乾燥する乾燥工程と、乾燥工程で乾燥された米菓生地を焼成する焼成工程と、焼成工程で焼成された素焼き製品を調味液に浸漬する浸漬工程と、更に浸漬工程後に製品の水分が10〜20%となるように乾燥する工程を備えた半生米菓の製造方法である。
【0006】
本発明における半生米菓とは、米、米粉を主原料とし、これを加工した米菓生地を成形、乾燥、焼成し、焼成された素焼き製品を焼成後直ちに調味液に浸漬して半生状にし、これにより、しみ込んだ調味液によりせんべい全体に湿感を与えた半生米菓をいい、半生あられ、半生おかきなどのように糯米や糯米粉を主体としたものを半生糯米菓、半生せんべいなどのように粳米や粳米粉を主体としたものを半生粳米菓という。
なお、本発明における半生米菓において、調味液を浸漬し、乾燥工程を経た最終製品の水分は10〜20%である。
【0007】
本発明における加工澱粉としては、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉、緑豆澱粉、サゴ澱粉、米澱粉、エンドウ豆澱粉などの天然澱粉にアセチル化処理、エーテル化処理、架橋処理、酸処理、酸化処理、湿熱処理、α化等の処理を単一で或いは組み合わせて施した食品用加工澱粉があり、これらは単独で又は2種以上を併用して使用できる。
本発明においては、上記いずれの加工澱粉でも主原料中に配合して半生米菓を製造すると、程度の違いはあるものの、加工澱粉自体の保水性により、やわらかい食感が長期にわたって保持されるが、その中でもアセチル化澱粉及び/又はヒドロキシプロピル化澱粉が特に優れた食感の保持力を示す。
これは、アセチル化及び/又はヒドロキシプロピル化澱粉が、糊化澱粉質の保水性が強く、それにより澱粉質の劣化を抑制することに起因すると考えられる。
【0008】
アセチル化澱粉は、無水酢酸や酢酸ビニルモノマ−などの通常のアセチル化剤、該ヒドロキシプロピル化澱粉はプロピレンオキサイドなどの薬品のものを使用し、常法に従って製造され、その置換度(無水グルコ−ス残基1モル当たりの官能基のモル数)が0.01〜0.2であることが望ましい。置換度が0.01未満のものでは、半生米菓における食感保持効果が弱く、置換度が0.2を越えても効果的に殆ど変わらず、経済的でない。
また上記アセチル化澱粉、ヒドロキシプロピル化澱粉を、エピクロルヒドリン、トリメタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、オキシ塩化リンなどの通常の架橋剤を用いて、同時または別々に適度に架橋した架橋アセチル化澱粉や架橋ヒドロキシプロピル化澱粉も使用することができる。
【0009】
本発明における加工澱粉の添加量は、半生米菓の種類などによって異なるが、主原料に対し5〜95重量%程度が適当で、好ましくは、15〜50重量%、さらに好ましくは20〜30重量%が適当である。
その添加量が5重量%未満では、やわらかな食感を維持することができず、95重量%を越えると、やわらかさよりもべたつき感が強くなり不適当である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態に係る半生米菓の製造方法について説明する。
濡れせんべいの場合は、半生米菓原料としての粳米を精米して水洗いし、一定時間水に漬け、これをねかせた後、製粉し、加工澱粉を加え一緒に蒸練する。この蒸練した米菓生地を型抜して成形した後、成形された米菓生地を乾燥工程で乾燥し、乾燥工程で乾燥された米菓生地を焼成工程で焼成する。そして、焼成工程で焼成された素焼き製品を浸漬工程で調味液に浸漬して半生状とする。 その後、乾燥し、冷却して、製品とし、包装する。このとき濡れせんべいの水分は、約10%以上になっており、しっとり感と適度なやわらかさを有している。
【0011】
【実施例】
以下に本発明の実施例及び比較例について説明するが、本発明の趣旨はもとよりこれに限定されるものではない。
【0012】
【実施例1】
(濡れおかき)
(1)粳米100部を水に4時間浸漬し、水切りした後の糯米に表−1のNo.1〜5に記載の加工澱粉を添加、混合し、加水して全体の水分を約43%にした。
(2)このものを蒸気蒸し器で10分間蒸し、
(3)次いで電気式もちつき機で10分間つき込んだ後、
(4)型枠に入れ、
(5)冷蔵庫にて18時間硬化させた後、
(6)巾15mm、長さ25mm,厚さ1.5mmに裁断した。
(7)この裁断物を70〜80℃の通風乾燥機で水分が約20%程度になる まで乾燥した後、
(8)250〜300℃で焼成した。
(9)焼成後直ちに、15〜20℃の表2に示す配合の調味液に約8秒間浸漬した。
(10)110℃〜120℃で30分間乾燥させた。
(11)2〜3時間、製品温度が室温程度になるまで冷却した後に包装した。
各々の製品の水分は約15%であった。
【0013】
【比較例1】
加工澱粉を用いない場合(表−1 No.6)及び未加工澱粉(表−1 No.7)を用いて、実施例1と同様に濡れおかきを作成した。各々の製品の水分は約15%であった。
【0014】
食感評価は、専門パネラー10名による5段階評価を平均した。結果を表1に示した。
5点 しっとり
4点 ややしっとり
3点 ふつう
2点 ややかたい
1点かたい
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】
【0018】
【実施例2】
(濡れせんべい)
(1)糯米100部を水に4時間浸漬し、水切りした後の糯米に表−3のNo.1〜5に記載の原料澱粉と加工澱粉を添加、混合し、加水して全体の水分を約43%にした。
(2)このものを蒸気蒸し器で10分間蒸し、
(3)次いで電気式もちつき機で10分間つき込んだ後、
(4)型枠に入れ、
(5)冷蔵庫にて18時間硬化させた後、
(6)巾15mm、長さ25mm,厚さ1.5mmに裁断した。
(7)この裁断物を70〜80℃の通風乾燥機で水分が約20%程度になるまで乾燥した後、
(8)250〜300℃で焼成した。
(9)焼成後直ちに、15〜20℃の調味液に約8秒間浸漬した。
(10)110℃〜120℃で30分間乾燥させた。
(11)2〜3時間、製品温度が室温程度になるまで冷却した後に包装した。
各々の製品の水分は約14%であった。
【0019】
【比較例2】
加工澱粉を用いない場合(表−3 No.6)及び未加工澱粉(表−3 No.7)を用いて、同様に濡れせんべいを作成した。各々の製品の水分は約14%であった。
【0020】
食感評価は、専門パネラー10名による5段階評価を平均した。結果を表3に示した。
5点 しっとり
4点 ややしっとり
3点 ふつう
2点 ややかたい
1点 かたい
【0021】
【発明の効果】
濡れせんべい、濡れおかき等の半生米菓の製造に際し、加工澱粉を、主原料に対し5〜95重量%添加することにより、半生米菓の保存性を向上させることができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆる“濡れせんべい”や“濡れおかき”などと称されている半生米菓の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
いわゆる“濡れせんべい”や“濡れおかき”は、製品水分が10〜20%であり、製品水分含量が1〜3%である通常のせんべい、おかき等と異なり、しっとりしたやわらかな食感の半生米菓類である。
この種の半生米菓の製造方法としては、例えば、特公平4−36659号公報に記載されているものが知られている。この半生米菓の製造方法は、米菓原料を加工した米菓生地を所定形状に成形する成形工程と、成形工程で成形された米菓生地を乾燥する乾燥工程と、乾燥工程で乾燥された米菓生地を焼成する焼成工程と、焼成工程で焼成された素焼き製品を焼成後直ちに調味液に5〜8秒間浸漬して半生状にする浸漬工程と、その表面のみを10〜20分間ほど乾燥させる工程とを備え、これにより、しみ込んだ調味液によりせんべい全体に湿感を与え、柔らかい食感となるようにしている。
【0003】
しかし、こうして製造した従来の半生米菓には、1)吸湿し易く表面がベタ付き易いので作りたての柔らかい食感及びしみ込んだ調味液の風味を長持ちさせることが困難である、2)澱粉を多く含む食品のため、澱粉の老化により常温または低温下での硬化,パサ付き及び白濁等の品質劣化が生じ易く、日が経つと食感が悪くなるといった重大な欠点があった。
これらの欠点を解決するために、調味液に浸漬後の製品を遠心分離機で、製品に付着した余分な調味液を振り切る工程を設ける方法(特開平11−187816号公報)、半生米菓の製造において、特定の手順でトレハロースを加える方法(特開2001−8630号公報)などが提案されている。
しかし、これらの方法は、極めて煩雑な工程が必要であって、実用的でなかったり、製造コストが上がる等の問題点があった。
なお、ワキシーコーンスターチを含む米菓原料に加工澱粉を用いて、米菓を製造する方法も知られているが(特開平6−276949号公報)、当該方法は、最終製品がカリカリ感を有する通常の米菓の製造に関するもので、生地を焼成、味付けした後に十分に乾燥しており、製品水分の高い半生米菓の製造については、些かの示唆も開示もされていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、半生米菓原料に加工澱粉を加えることで、保存性の向上した半生米菓を簡便かつ安価に製造し得る方法を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の課題を解決する為に種々の検討を加えた結果、半生米菓を製造する際に、主原料に加工澱粉を配合することによって、半生米菓独特の風味や食感を損なうことなく作りたての柔らかい食感及びしみ込んだ調味液の風味が長持ちさせられ、半生米菓の保存性を著しく改善し得ることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、加工澱粉を、主原料に対し5〜95重量%添加した米菓原料からなる米菓生地を所定形状に成形する成形工程と、成形工程で成形された米菓生地を乾燥する乾燥工程と、乾燥工程で乾燥された米菓生地を焼成する焼成工程と、焼成工程で焼成された素焼き製品を調味液に浸漬する浸漬工程と、更に浸漬工程後に製品の水分が10〜20%となるように乾燥する工程を備えた半生米菓の製造方法である。
【0006】
本発明における半生米菓とは、米、米粉を主原料とし、これを加工した米菓生地を成形、乾燥、焼成し、焼成された素焼き製品を焼成後直ちに調味液に浸漬して半生状にし、これにより、しみ込んだ調味液によりせんべい全体に湿感を与えた半生米菓をいい、半生あられ、半生おかきなどのように糯米や糯米粉を主体としたものを半生糯米菓、半生せんべいなどのように粳米や粳米粉を主体としたものを半生粳米菓という。
なお、本発明における半生米菓において、調味液を浸漬し、乾燥工程を経た最終製品の水分は10〜20%である。
【0007】
本発明における加工澱粉としては、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉、緑豆澱粉、サゴ澱粉、米澱粉、エンドウ豆澱粉などの天然澱粉にアセチル化処理、エーテル化処理、架橋処理、酸処理、酸化処理、湿熱処理、α化等の処理を単一で或いは組み合わせて施した食品用加工澱粉があり、これらは単独で又は2種以上を併用して使用できる。
本発明においては、上記いずれの加工澱粉でも主原料中に配合して半生米菓を製造すると、程度の違いはあるものの、加工澱粉自体の保水性により、やわらかい食感が長期にわたって保持されるが、その中でもアセチル化澱粉及び/又はヒドロキシプロピル化澱粉が特に優れた食感の保持力を示す。
これは、アセチル化及び/又はヒドロキシプロピル化澱粉が、糊化澱粉質の保水性が強く、それにより澱粉質の劣化を抑制することに起因すると考えられる。
【0008】
アセチル化澱粉は、無水酢酸や酢酸ビニルモノマ−などの通常のアセチル化剤、該ヒドロキシプロピル化澱粉はプロピレンオキサイドなどの薬品のものを使用し、常法に従って製造され、その置換度(無水グルコ−ス残基1モル当たりの官能基のモル数)が0.01〜0.2であることが望ましい。置換度が0.01未満のものでは、半生米菓における食感保持効果が弱く、置換度が0.2を越えても効果的に殆ど変わらず、経済的でない。
また上記アセチル化澱粉、ヒドロキシプロピル化澱粉を、エピクロルヒドリン、トリメタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、オキシ塩化リンなどの通常の架橋剤を用いて、同時または別々に適度に架橋した架橋アセチル化澱粉や架橋ヒドロキシプロピル化澱粉も使用することができる。
【0009】
本発明における加工澱粉の添加量は、半生米菓の種類などによって異なるが、主原料に対し5〜95重量%程度が適当で、好ましくは、15〜50重量%、さらに好ましくは20〜30重量%が適当である。
その添加量が5重量%未満では、やわらかな食感を維持することができず、95重量%を越えると、やわらかさよりもべたつき感が強くなり不適当である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態に係る半生米菓の製造方法について説明する。
濡れせんべいの場合は、半生米菓原料としての粳米を精米して水洗いし、一定時間水に漬け、これをねかせた後、製粉し、加工澱粉を加え一緒に蒸練する。この蒸練した米菓生地を型抜して成形した後、成形された米菓生地を乾燥工程で乾燥し、乾燥工程で乾燥された米菓生地を焼成工程で焼成する。そして、焼成工程で焼成された素焼き製品を浸漬工程で調味液に浸漬して半生状とする。 その後、乾燥し、冷却して、製品とし、包装する。このとき濡れせんべいの水分は、約10%以上になっており、しっとり感と適度なやわらかさを有している。
【0011】
【実施例】
以下に本発明の実施例及び比較例について説明するが、本発明の趣旨はもとよりこれに限定されるものではない。
【0012】
【実施例1】
(濡れおかき)
(1)粳米100部を水に4時間浸漬し、水切りした後の糯米に表−1のNo.1〜5に記載の加工澱粉を添加、混合し、加水して全体の水分を約43%にした。
(2)このものを蒸気蒸し器で10分間蒸し、
(3)次いで電気式もちつき機で10分間つき込んだ後、
(4)型枠に入れ、
(5)冷蔵庫にて18時間硬化させた後、
(6)巾15mm、長さ25mm,厚さ1.5mmに裁断した。
(7)この裁断物を70〜80℃の通風乾燥機で水分が約20%程度になる まで乾燥した後、
(8)250〜300℃で焼成した。
(9)焼成後直ちに、15〜20℃の表2に示す配合の調味液に約8秒間浸漬した。
(10)110℃〜120℃で30分間乾燥させた。
(11)2〜3時間、製品温度が室温程度になるまで冷却した後に包装した。
各々の製品の水分は約15%であった。
【0013】
【比較例1】
加工澱粉を用いない場合(表−1 No.6)及び未加工澱粉(表−1 No.7)を用いて、実施例1と同様に濡れおかきを作成した。各々の製品の水分は約15%であった。
【0014】
食感評価は、専門パネラー10名による5段階評価を平均した。結果を表1に示した。
5点 しっとり
4点 ややしっとり
3点 ふつう
2点 ややかたい
1点かたい
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】
【0018】
【実施例2】
(濡れせんべい)
(1)糯米100部を水に4時間浸漬し、水切りした後の糯米に表−3のNo.1〜5に記載の原料澱粉と加工澱粉を添加、混合し、加水して全体の水分を約43%にした。
(2)このものを蒸気蒸し器で10分間蒸し、
(3)次いで電気式もちつき機で10分間つき込んだ後、
(4)型枠に入れ、
(5)冷蔵庫にて18時間硬化させた後、
(6)巾15mm、長さ25mm,厚さ1.5mmに裁断した。
(7)この裁断物を70〜80℃の通風乾燥機で水分が約20%程度になるまで乾燥した後、
(8)250〜300℃で焼成した。
(9)焼成後直ちに、15〜20℃の調味液に約8秒間浸漬した。
(10)110℃〜120℃で30分間乾燥させた。
(11)2〜3時間、製品温度が室温程度になるまで冷却した後に包装した。
各々の製品の水分は約14%であった。
【0019】
【比較例2】
加工澱粉を用いない場合(表−3 No.6)及び未加工澱粉(表−3 No.7)を用いて、同様に濡れせんべいを作成した。各々の製品の水分は約14%であった。
【0020】
食感評価は、専門パネラー10名による5段階評価を平均した。結果を表3に示した。
5点 しっとり
4点 ややしっとり
3点 ふつう
2点 ややかたい
1点 かたい
【0021】
【発明の効果】
濡れせんべい、濡れおかき等の半生米菓の製造に際し、加工澱粉を、主原料に対し5〜95重量%添加することにより、半生米菓の保存性を向上させることができる。
Claims (2)
- 加工澱粉を、主原料に対し5〜95重量%添加した米菓原料からなる米菓生地を所定形状に成形する成形工程と、成形工程で成形された米菓生地を乾燥する乾燥工程と、乾燥工程で乾燥された米菓生地を焼成する焼成工程と、焼成工程で焼成された素焼き製品を調味液に浸漬する浸漬工程と、更に浸漬工程後に製品の水分が10〜20%となるように乾燥する工程を備えた半生米菓の製造方法。
- 加工澱粉が、アセチル化澱粉及び/又はヒドロキシプロピル化澱粉であることを特徴とする請求項1に記載の半生米菓の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002165821A JP2004008080A (ja) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | 半生米菓の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002165821A JP2004008080A (ja) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | 半生米菓の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004008080A true JP2004008080A (ja) | 2004-01-15 |
Family
ID=30433572
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002165821A Pending JP2004008080A (ja) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | 半生米菓の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004008080A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007151517A (ja) * | 2005-12-08 | 2007-06-21 | Matsutani Chem Ind Ltd | 米菓の製造法 |
JP2007209282A (ja) * | 2006-02-10 | 2007-08-23 | Yamazaki Baking Co Ltd | 半生米菓およびその製造方法 |
-
2002
- 2002-06-06 JP JP2002165821A patent/JP2004008080A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007151517A (ja) * | 2005-12-08 | 2007-06-21 | Matsutani Chem Ind Ltd | 米菓の製造法 |
JP4646231B2 (ja) * | 2005-12-08 | 2011-03-09 | 松谷化学工業株式会社 | 米菓の製造法 |
JP2007209282A (ja) * | 2006-02-10 | 2007-08-23 | Yamazaki Baking Co Ltd | 半生米菓およびその製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2857945C (en) | Method for producing cooked and frozen pasta | |
JP7076381B2 (ja) | 揚げ物用衣材 | |
JP6450130B2 (ja) | 食感改良組成物 | |
KR100751046B1 (ko) | 수용성 키토산을 함유하는 당면의 제조방법 | |
WO2013073044A1 (ja) | 水産練り製品用改良剤及び水産練り製品 | |
JP2012254071A (ja) | アセチル化アジピン酸架橋タピオカ澱粉及びその製造方法 | |
KR102375174B1 (ko) | 전자레인지용 즉석 쌀국수면의 제조방법 | |
JP2000083610A (ja) | 麺類の製造方法 | |
JP4646231B2 (ja) | 米菓の製造法 | |
JP6388781B2 (ja) | 調理済み麺類の製造方法 | |
JP4957379B2 (ja) | 加工澱粉の製造方法、食品及び飼料 | |
JP2004008080A (ja) | 半生米菓の製造方法 | |
JP2006246773A (ja) | 中華生麺の製造方法 | |
JP3615197B2 (ja) | チルド流通タイプの麺類およびその製造方法 | |
JP3487525B2 (ja) | 麺類の製造方法 | |
JP6506135B2 (ja) | 冷蔵調理済み生パスタ類の製造方法 | |
JPWO2017099133A1 (ja) | ビーフン様米粉麺類の製造方法 | |
JPH11346690A (ja) | ショートパスタの製造法 | |
JP6767386B2 (ja) | 熱処理米粉の製造方法及び麺類の製造方法 | |
JP2007068533A (ja) | デンプン麺及びその製造法 | |
JP3309109B2 (ja) | 米菓の製造法 | |
KR102599992B1 (ko) | 굳지 않는 감자떡의 제조방법 및 상기 방법으로 제조된 감자떡 | |
JP6426362B2 (ja) | チルド麺及びその製造方法 | |
JP3891989B2 (ja) | 麺状スナック菓子の製造方法 | |
KR102318582B1 (ko) | 산가수분해된 히드록시프로필 전분을 포함하는 만두피 조성물 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20040721 |