JP2003535796A - 未処理セラミック成形品からのバインダー除去方法 - Google Patents

未処理セラミック成形品からのバインダー除去方法

Info

Publication number
JP2003535796A
JP2003535796A JP2002501790A JP2002501790A JP2003535796A JP 2003535796 A JP2003535796 A JP 2003535796A JP 2002501790 A JP2002501790 A JP 2002501790A JP 2002501790 A JP2002501790 A JP 2002501790A JP 2003535796 A JP2003535796 A JP 2003535796A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon dioxide
organic binder
ceramic
rate
atmosphere
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002501790A
Other languages
English (en)
Inventor
アプテ プラサード
プラサド ラビ
Original Assignee
プラクスエア・テクノロジー・インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by プラクスエア・テクノロジー・インコーポレイテッド filed Critical プラクスエア・テクノロジー・インコーポレイテッド
Publication of JP2003535796A publication Critical patent/JP2003535796A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B33/00Clay-wares
    • C04B33/32Burning methods
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B35/00Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
    • C04B35/622Forming processes; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
    • C04B35/626Preparing or treating the powders individually or as batches ; preparing or treating macroscopic reinforcing agents for ceramic products, e.g. fibres; mechanical aspects section B
    • C04B35/63Preparing or treating the powders individually or as batches ; preparing or treating macroscopic reinforcing agents for ceramic products, e.g. fibres; mechanical aspects section B using additives specially adapted for forming the products, e.g.. binder binders
    • C04B35/638Removal thereof

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)
  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 未処理セラミック成形品を、有機バインダーの少なくとも約60%以上を二酸化炭素によって酸化させるのに十分に低い酸素含有量を有する流動二酸化炭素含有雰囲気に付すことを特徴とする未処理セラミック成形品から有機バインダーを除去する方法が提供される。該未処理セラミック成形品は、約0.1℃以上の速度で酸化温度に加熱され、有機バインダーの少なくとも約90%が酸化するまで酸化温度条件下に維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】技術分野 本発明は、未処理セラミック成形品から有機バインダーをその有機バインダー
系の酸化によって除去する方法に関する。より詳しくは、本発明は、有機バイン
ダー系を流動二酸化炭素含有雰囲気中で酸化することからなる有機バインダーの
除去方法に関する。
【0002】背景技術 セラミック物品は、セラミック粒子を有機バインダー系と混合することによっ
て製造され、所望の形に成形される。成形されたセラミックは未処理セラミック
と呼ばれる。その後、この未処理セラミックは、バインダーを燃え切らせるよう
に焼成され、そして中実な塊を形成するように焼結される。
【0003】 バインダー除去工程はセラミック膜の製造に特に重要である。セラミック膜は
薄い壁のセラミックであり、このものはチューブの形であることができ、高温で
イオン伝導性を示す。このような膜が酸素と水素の分離用の反応器内に使用され
てきた。現在使用される手法では、バインダーは、酸素含有雰囲気中で1分当た
り1/10℃未満で、96時間に達し得る長期間にわたって緩慢な加熱によって
除去される。この緩慢な加工処理速度は、このような膜の製造を商業的に実施不
可能にさせ得る。
【0004】 バインダーが迅速に燃え切ったならば、必然的に膜が破損するであろう。バイ
ンダーは、一般的に有機物、例えば、ポリエチレン、メチルセルロース又はポリ
メタクリル酸メチルである。加熱中に、バインダーは、空気中で酸素との発熱反
応下に酸化されて二酸化炭素と水蒸気のガス状混合物を形成する。このような条
件下で放出された熱は、燃焼速度を増加させる傾向があり、このことはさらに多
くの熱を次々に放出させる。未処理セラミックが迅速に加熱されたならば、制御
を失い、そしてガス状反応生成物の急速な膨張によってセラミックの破損を生じ
させるであろう熱暴走がおこるであろう。これを避けるためには、二酸化炭素及
び水蒸気を非常にゆっくりと放出させるようにしなければならず、そのため長い
加工時間となる。
【0005】 いくつかのバインダー、例えば、ポリエチレングリコールは、不活性ガスの流
動雰囲気中で揮発させることによって除去できる。このような方法の問題は、し
ばしば炭素質残留物が膜に残ることである。セラミック膜が焼結されなければな
らない高温では、このような残留物はセラミック自体から酸素を求めてセラミッ
クを損傷させるであろう。これを避けるために、米国特許第4994436号は
、バインダーを不活性加工雰囲気中で、次いで穏やかな酸化性雰囲気中で除去し
て膜内の微量の炭素を除去する不活性加工処理雰囲気を提供している。この穏や
かな酸化性雰囲気には、900℃を超過する温度で炭素質付着物を燃え切らせる
ように窒素と50%までの二酸化炭素の混合物が含まれ得る。同様に、F.K.
バン・ディージェン著,Euro Ceramics第1巻,「Process
ing of Ceramics」,P1356−1365,European
Ceramic Societyでは、炭素残留物が二酸化炭素含有雰囲気中
に800℃を超過する温度でセラミックから除去されている。また、関連するも
のは、すすの形成を減少させるために亜酸化窒素を含有する焼成雰囲気を開示す
る米国特許第4622240号である。
【0006】 前述の参考文献の全てでは、二酸化炭素又は亜酸化窒素含有雰囲気は、未処理
セラミック内に含まれるバインダーを燃焼させるのとは対照的に、炭素残留物を
吸熱的に酸化させるのに使用されている。有機バインダーは二酸化炭素含有雰囲
気中に自立型セラミック体の焼成以外の用途で除去された。例えば、米国特許第
5302412号では、単一の二酸化炭素含有雰囲気が、電子回路部品を形成さ
せるためにインクとして基材に適用された厚膜材料中のバインダーを燃え切らせ
るのに使用されている。この厚膜材料は、有機バインダー系を混合した導体、抵
抗体及びコンデンサーを形成するのに使用される電気部品材料からなる。分かる
ように、係る熱量が非常に小さいので加熱時間は典型的に5〜15分である。さ
らに、厚膜材料が基材上に支持されるので、破損及び亀裂のような問題が減少す
る。
【0007】 議論されるように、本発明は、先行技術よりもより迅速な速度で且つセラミッ
クに損傷を与えることなく達成することができる、未処理セラミック成形品から
バインダーを除去する方法を提供するものである。
【0008】発明の要約 本発明は、未処理セラミック成形品から有機バインダーを除去する方法を提供
する。本明細書及び特許請求の範囲で使用されるときに、用語「セラミック成形
品」とは、米国特許第5302412号のような支持基材に結合されるセラミッ
クとは対照的に、単一層又は多層形状であるようなチューブ、プレートなどを含
む形の成形されたセラミックを意味する。本発明に従って、未処理セラミック成
形品は、有機バインダーの全てが酸化されると仮定して有機バインダーの少なく
とも約60%を二酸化炭素によって酸化させるのに十分に低い酸素含有量を有す
る流動二酸化炭素含有雰囲気に付される。未処理セラミック成形品は、1分当た
り約0.1℃以上の速度で有機バインダーが酸化する酸化温度(又は燃え切り温
度)に加熱される。未処理セラミック成形品は、酸化温度条件下に有機バインダ
ーの少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約99重量%が酸化され、
しかして二酸化炭素含有雰囲気内に除去されるまで維持される。
【0009】 本発明に従う方法では、セラミックの破損及び/又は熱暴走は、僅かに発熱性
、熱的中立性、結局のところ吸熱性又は完全に吸熱性の酸化条件までのいずれの
条件下でも酸化を起させるように二酸化炭素を使用することによって回避される
。いくらかの酸素が存在する場合には、その反応は、僅かに発熱性、熱的中立性
又は結局のところ吸熱性であることができる。本質的に酸素が存在しないときに
は、その反応条件は完全に吸熱性であろう。本発明は、このような可能性の全て
を包含することを意図するものである。
【0010】 有機バインダーの少なくとも約60%を二酸化炭素によって酸化させるのに十
分に低い酸素含有量を含む二酸化炭素含有雰囲気中では、酸化が僅かに発熱性の
条件下で起こることが保証される。この点に関しては、このような僅かに発熱の
条件は、約10%の酸素及び約90%の二酸化炭素を含有する雰囲気中で得るこ
とができる。従って、僅かに発熱の条件は、少なくとも約90容量%の二酸化炭
素を含有し且つせいぜい約10容量%の酸素を含有する二酸化炭素含有雰囲気中
で保証される。
【0011】 有機バインダーの酸化は、例えば、炉内への空気の漏出によっていくらかの酸
素が存在するときには、熱的中立性から結局のところ吸熱性であることができ、
しかして、有機バインダーの酸化のいくらかは発熱性であるが、その酸化の大部
分は吸熱性である。二酸化炭素含有雰囲気中の酸素含有量が低下するにつれて、
酸化は二酸化炭素によってますます起こり、従って、実質的に酸素が存在しない
ときには反応条件がより吸熱性及び完全に吸熱性になる。処理炉への空気の侵入
に関して、約70容量%以上の二酸化炭素濃度では、平衡計算からその雰囲気の
残余が空気からなる場合には有機バインダーの酸化は結局のところ吸熱性のまま
であることが示唆される。約60容量%の二酸化炭素を含有する処理雰囲気が有
利である。なぜならば、たとえその雰囲気の残余が空気であるとしても、有機バ
インダーの酸化は少なくとも熱的中立性の条件下で進行するからである。
【0012】 好ましい雰囲気は、少なくとも30容量%のCO2を含有すると共にその残部
成分が窒素、アルゴンなどのようなその他の不活性ガスであり得るものである。
しかして、その雰囲気の残りが不活性なものであるかなり低濃度の二酸化炭素が
可能であり、例えば、1%の二酸化炭素で、残部が窒素又はアルゴンである。し
かして、本発明に従う方法は約1%〜約100%であるどの二酸化炭素濃度でも
実施できる。二酸化炭素の濃度が増加するとき、明らかな不利点は二酸化炭素を
供給することに伴う費用である。
【0013】 前述のように、本発明の利点は、非常に短い加工処理時間が実現できることで
ある。この点に関して、加熱中のセラミックの温度上昇の速度は、好ましくは、
約50℃/分を越えてはならない。しかしながら、慣用の炉では、このような迅
速な速度でセラミックを加熱することは不可能であるので、約20℃/分を超え
ない加熱速度が現実的であり、約5℃〜約15℃/分の範囲の加熱速度が安全性
及び操業制御の目的のために特に好ましい。
【0014】 未処理セラミック成形品が加熱される酸化温度は、使用される特定のバインダ
ー系によって約200℃〜約800℃の範囲にわたる。わかるように、非常に低
い温度では酸化があり得る。しかしながら、その酸化は、このような温度を時間
的観点から魅力のないものにするほど低い速度で起こる。より高い温度では、有
機バインダーの全ての酸化が事実上保証される。しかしながら、このように高い
最終温度は通常要求されず、従って、多くの一般的なバインダー系を包含するよ
り現実的な酸化温度範囲は、約450℃〜約650℃の間である。約600℃の
酸化温度がセラミック処理炉の一般的な操業条件として特に好ましい。
【0015】 上述のように、本発明に従う方法では、未処理セラミック成形品は、必ずしも
その未処理セラミック成形品が最初に加熱される酸化温度ではない酸化温度条件
下で維持される。例えば、いったん未処理セラミック成形品が酸化温度に加熱さ
れたならば、そのセラミック成形品は、そのセラミックの温度が有機バインダー
の酸化のための現実的な温度範囲内に維持されることを条件に、そのような温度
で維持され若しくはさらに加熱され又はある程度冷却させることができる。例え
ば、勿論、使用される特定のバインダー系によって、セラミック温度は酸化中に
約200℃〜約800℃に変化させてよい。
【0016】 未処理セラミック成形品をそのような酸化温度条件下で維持するための時間は
、約0.1〜30時間であることができる。勿論、その時間は、セラミックの寸
法、組成及び厚さ並びに使用される有機バインダーによって変化する。約10時
間の時間が約1.5mmの肉厚を有する管状構造の典型的な酸素選択性セラミッ
ク膜のために予定される。これよりも長い時間は、炭素及び/又は有機バインダ
ー残留物が完全に除去されるというさらに大きい確信を与えるであろう。
【0017】 前述のように、本発明の方法は、水素イオン又は酸素イオンを伝導する酸化物
又は酸化物の混合物からなるセラミックに対して特別の適用性を有する。酸素輸
送膜に使用されるタイプのペロブスカイトは、温度及び圧力に依存して酸素を取
り込み又はこれを大気に失わせることができる。このため並びに熱勾配のために
、組成的応力及び熱応力がセラミック体に生じ得る。二酸化炭素は、上述した応
力を減少させ又は除去するのに役立ち、さらにはその方法全体を簡略化するのに
役立つ好ましい環境を与える。この事実は、これらの材料の迅速な焼結を可能に
し加工処理時間をさらに減少させる。
【0018】図面の簡単な説明 本明細書は、発明者が発明だとみなす主題を明白に指摘する特許請求の範囲で
締めくくるが、本発明は、添付する図面と関連させるときにより理解されるもの
と思われる。
【0019】 図1A及び1Bは、空気及び二酸化炭素雰囲気中で加熱されたバインダー系に
ついての示差熱分析を構成する。
【0020】 図2は、本発明に従って実施したバインダー除去方法を先行技術の方法と比較
したグラフ図である。
【0021】詳細な説明 本発明は、有機バインダーを除去するための酸化方法の性質を有機物質が酸化
する温度で、結局のところ発熱性から僅かに発熱性又は中立性まで、より好まし
くは吸熱まで変化させることによってセラミックに損傷を与えることなく迅速な
加熱速度を可能にさせる。一般に、約400℃以上では、二酸化炭素は有機バイ
ンダーに対する酸化剤として作用するが、これはこのような反応が吸熱であると
いう先行技術を越える重要な相違点である。このことは、バインダーの除去を良
好に制御させる。なぜならば、反応速度は入熱によって影響を受け、そして二酸
化炭素と反応する水素又は炭素の全ての原子は、実際には熱暴走のいかなる可能
性もなくすようにエネルギーを吸収する傾向があるからである。
【0022】 炭素との反応についての標準自由エネルギーは、上で明らかにした酸化温度範
囲では正である。従って、二酸化炭素の酸化性雰囲気の使用は、容易には認めら
れないであろう。しかしながら、酸化の生成物は流動雰囲気中に除去されるので
、その条件は標準的ではなく、吸熱酸化が有利である。例えば、形成される一酸
化炭素の圧力が0.01であるか又は0.001であるかによって、炭素と二酸
化炭素の間の反応についての自由エネルギーは、バインダー除去のために一般的
に使用される温度範囲内である587℃の温度で負になる。事実、二酸化炭素含
有量が約1%で、残余が不活性ガスであるときに、そのような温度は613℃に
達するにすぎない。
【0023】 セラミックチューブの製造については、その部品は炉内に置かれるべきである
。その炉が閉鎖された後、二酸化炭素含有雰囲気のパージが開始され、そして加
熱が開始される。加熱速度は、炉中の熱量及び約10℃よりも大きい温度不均衡
を回避する必要性のような因子によって制御される。加熱は、全てのバインダー
が実質的に燃え切るのに必要とされる酸化温度とすべきである。上述のように、
酸化温度の温度範囲は、概して約200℃〜約800℃の間であろう。約450
℃〜約650℃の範囲がより好ましい。450℃の温度が多くの一般的なペロブ
スカイトに有利な反応速度を生じさせよう。約600℃の温度が一般的な炉の操
業温度として特に好ましい。次いで、酸化温度は、約1.5mmの肉厚を有する
ペロブスカイトチューブのために少なくとも約1時間にわたって維持される。約
2〜約10時間の時間帯がそのようなチューブにとってバインダーの全てを除去
するのにより好ましい。約30時間がそのようなチューブにとって全ての有機バ
インダーが燃え切るのを保証するための最大限度である。実験用クーポンのよう
な非常に小さいセラミック成形品については、約6分の時間で十分であろうこと
を指摘すべきである。しかして、本発明は、有機バインダーの少なくとも約90
重量%を除去する方法を包含する。そのアイデアというのは、焼結中にセラミッ
ク成形品を二酸化炭素含有雰囲気に付したままにして有機バインダー材料の燃え
切りの残余を達成しようとするものである。一般的に言って、その方法は、有機
バインダーが少なくとも約99%除去されるまで実施されると言うことができる
。なぜならば、高酸素含有量の雰囲気中で焼結中に燃え切るべき残部の1%はセ
ラミックを損傷させないであろうからである。
【0024】 いったん有機バインダーが除去されたならば、炉の雰囲気は、特定のセラミッ
クに適切な焼結雰囲気に制御できる。焼結は、所望の焼きしまりが達成されるま
で継続される。次いで、炉は焼結雰囲気中で冷却される。
【0025】 有機バインダー材料の除去の程度についての決定は、単純に、未処理セラミッ
クを処理前及び処理後にその未処理セラミックを構成する有機バインダーの既知
の重量と実験的に比較検討することであることに留意すべきである。さらに、上
述のように、まず第一にその反応を進行させるためには、反応生成物が流動二酸
化炭素含有雰囲気によって除去されなければならない。このような雰囲気のため
に十分な流量であることを確かめるために、炉流出物中の反応生成物の濃度が測
定され得る。炉内に凝縮水があってはならない。
【0026】 次の実施例は、本発明に従う未処理セラミック成形品の処理の効果を異なる側
面から確認するものである。
【0027】
【実施例】例1 図1A及び1Bに関して、酸化ランタン、酸化ストロンチウム、酸化鉄及び酸
化クロムを含有し、組成La0.2Sr0.8Cr0.2Fe0.83を有する5.7mg
のペロブスカイト及び29.6重量%のメチルセルロースと70.4重量%の水
を含有する0.98mgの有機バインダーを含有するクーポンからなる試料を二
酸化炭素雰囲気中で加熱した。第一試料の同一バッチからの別の試料であり、し
かも9.06mgの酸化物及び1.6mgの有機バインダーを含有するものを空
気雰囲気中で加熱した。二つの曲線を比較するならば、吸着水の解離に起因する
初期吸熱が観察される。約500℃〜約600℃の間では、空気の場合に発熱が
観察される。このことは、試料が熱を放出し、そして試料の加熱が低速度で注意
深く設定されなければ、温度を全く制御できないであろうことを意味する。温度
の制御のこの欠如は、加工中にセラミックの損傷を生じさせるであろう。試料を
二酸化炭素雰囲気中で加熱したときには、発熱性よりもむしろ吸熱性を示した。
【0028】例2 図2に関して、La0.2Sr0.8Cr0.2Fe0.83からなる試料を本発明に従
って二酸化炭素雰囲気中で及び空気雰囲気中で処理した。明らかであるように、
本発明に従う処理を、約96時間行う先行技術と比較して約10時間行ってバイ
ンダー除去プロセスを完了させた。
【0029】例3 直径1.3cm、長さ15cm及び秤量値約32.6gのペロブスカイト(La0.2 Sr0.8Cr0.2Fe0.83)の未処理チューブを1.67gのトウモロコシ
油、0.92gのワセリン及び0.69gのポリエチレンを含有するバインダー
系を使用して作製した。その未処理チューブを流動二酸化炭素雰囲気中で室温か
ら約1000℃に約20℃/分の加熱速度で加熱した。加熱を50分行い、10
00℃の温度を約10分間維持した。この処理の終結時にバインダーが除去され
、そしてそのチューブにいかなる損傷の形跡もなかった。
【0030】例4 約1.35cmの直径及び約30cmの長さを有する有底未処理チューブを、
49gのペロブスカイト(La0.2Sr0.8Cr0.2Fe0.83)を4重量%のポ
リビニルアルコール(PVA)及び1重量%のポリエチレングリコール(PEG
)と共に平衡プレスすることによって作製した。未処理チューブを二酸化炭素雰
囲気中に2℃/分で650℃に加熱し、2時間保持し、次いで約5℃/分の加熱
速度で1275℃に加熱した。その加熱時間は約9時間であり、そのチューブを
約2時間にわたってその温度で保持した。得られたチューブは亀裂がなく且つ理
論密度の97%にまで焼結された。完成したチューブは機械強度について試験さ
れ、そして慣用の方法によって作製されたチューブと同一の強度を有しているこ
とが分かった。次いで、そのチューブは酸素輸送反応器で試験され、そして従来
法で焼結された先行技術のチューブと同一の流束を生じさせることが分かった。
【0031】 本発明は、好ましい具体例に関して記載されてきたが、当業者であれば想到す
るような多数の変更、付加及び省略は、本発明の精神及び範囲から逸脱すること
なくなし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 図1Aは、二酸化炭素雰囲気中で加熱されたバインダー系についての示差熱分
析を構成する。
【図1B】 図1Bは、空気雰囲気中で加熱されたバインダー系についての示差熱分析を構
成する。
【図2】 図2は、本発明に従って実施したバインダー除去方法を先行技術の方法と比較
したグラフ図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),EA(AM,A Z,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),A E,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,BZ,CA,CH,CN,CO, CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE,E S,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU ,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MZ ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,T Z,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ラビ プラサド アメリカ合衆国 14051 ニューヨーク、 イースト アマスト、ヤードリー レイン 12

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未処理セラミック成形品から有機バインダーを除去するにあ
    たり、 未処理セラミック成形品を有機バインダーの全てが酸化されると仮定して該有
    機バインダーの少なくとも約60%を二酸化炭素によって酸化させるのに十分に
    低い酸素含有量を有する流動二酸化炭素含有雰囲気に付し、 該未処理セラミック成形品を約0.1℃/分以上の速度で該有機バインダーが
    酸化される酸化温度に加熱し、 該未処理セラミック成形品を酸化温度条件下で該有機バインダーの少なくとも
    約90重量%が酸化し、しかして該流動二酸化炭素含有雰囲気内に除去されるま
    で維持すること を含む有機バインダー除去方法。
  2. 【請求項2】 流動二酸化炭素含有雰囲気が少なくとも約90%の二酸化炭
    素及びせいぜい約10%の酸素からなる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 未処理セラミック成形品を前記温度で前記有機バインダーの
    少なくとも約99重量%が酸化するまで維持する請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 二酸化炭素濃度が約1容量%〜約100容量%の間である請
    求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 二酸化炭素濃度が少なくとも約60容量%である請求項1に
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 二酸化炭素含有雰囲気がせいぜい約30容量%の二酸化炭素
    を含有する請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 未処理セラミック成形品を約50℃/分以下の速度で加熱す
    る請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 未処理セラミック成形品を約20℃/分以下の速度で加熱す
    る請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 未処理セラミック成形品を約5℃/分〜約15℃/分の範囲
    内の速度で加熱する請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 未処理セラミック成形品を前記酸化温度条件下に約0.1
    〜30時間にわたって維持する請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 酸化温度が約200℃〜約800℃の範囲である請求項1
    に記載の方法。
  12. 【請求項12】 酸化温度が約450℃〜約650℃の範囲にある請求項1
    に記載の方法。
  13. 【請求項13】 酸化温度が約600℃である請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記セラミックが水素イオン又は酸素イオンを伝導する酸
    化物又は酸化物の混合物からなる請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 未処理セラミック成形品を約5℃/分〜約15℃/分の範
    囲内の速度で加熱する請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 酸化温度が約600℃である請求項15に記載の方法。
JP2002501790A 2000-06-05 2001-05-24 未処理セラミック成形品からのバインダー除去方法 Withdrawn JP2003535796A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/586,897 US6395206B1 (en) 2000-06-05 2000-06-05 Method of removing an organic binder from a green ceramic form
US09/586,897 2000-06-05
PCT/US2001/016789 WO2001094271A1 (en) 2000-06-05 2001-05-24 Binder removal method from a green ceramic form

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003535796A true JP2003535796A (ja) 2003-12-02

Family

ID=24347535

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002501790A Withdrawn JP2003535796A (ja) 2000-06-05 2001-05-24 未処理セラミック成形品からのバインダー除去方法

Country Status (13)

Country Link
US (1) US6395206B1 (ja)
EP (1) EP1289908A4 (ja)
JP (1) JP2003535796A (ja)
KR (1) KR100614768B1 (ja)
CN (1) CN1179905C (ja)
AU (1) AU2001274924A1 (ja)
BR (1) BR0111322A (ja)
CA (1) CA2411890A1 (ja)
MX (1) MXPA02012008A (ja)
MY (1) MY127119A (ja)
RU (1) RU2245308C2 (ja)
WO (1) WO2001094271A1 (ja)
ZA (1) ZA200208855B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103822921A (zh) * 2014-01-13 2014-05-28 贵州正业工程技术投资有限公司 一种测定电子陶瓷产品排胶效果的方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014138015A1 (en) * 2013-03-08 2014-09-12 Corning Incorporated Fast firing method for ceramics
CN115259864A (zh) * 2022-09-26 2022-11-01 江苏富乐华功率半导体研究院有限公司 一种电子陶瓷坯体的排胶方法
CN117400398B (zh) * 2023-10-31 2024-05-14 江苏富乐华功率半导体研究院有限公司 一种高性能电子陶瓷坯体的排胶方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4234367A (en) 1979-03-23 1980-11-18 International Business Machines Corporation Method of making multilayered glass-ceramic structures having an internal distribution of copper-based conductors
US4305756A (en) 1980-01-14 1981-12-15 Witec Cayman Patents, Ltd. Method and means for removing binder from a green body
US4530808A (en) 1984-04-11 1985-07-23 General Electric Company Binder removal from thermoplastically formed SiC article
US4704242A (en) 1985-03-26 1987-11-03 Gte Laboratories Incorporated Method for injection molding and removing binder from large cross section ceramic shapes
US4708838A (en) 1985-03-26 1987-11-24 Gte Laboratories Incorporated Method for fabricating large cross section injection molded ceramic shapes
EP0216436B1 (en) 1985-09-26 1989-04-26 "Studiecentrum voor Kernenergie", "S.C.K." Method for manufacturing a sintered product
US4622240A (en) 1985-11-12 1986-11-11 Air Products And Chemicals, Inc. Process for manufacturing thick-film electrical components
US4661315A (en) 1986-02-14 1987-04-28 Fine Particle Technology Corp. Method for rapidly removing binder from a green body
US5302412A (en) 1989-02-03 1994-04-12 The Boc Group, Inc. Single atmosphere for firing compatible thick film material
US4994436A (en) 1989-03-10 1991-02-19 American Air Liquide Process for safely destroying organic binders in ceramic components during the firing process
JPH06169174A (ja) 1992-08-17 1994-06-14 Praxair Technol Inc 多層セラミック構造物からのバインダー除去
JPH06345544A (ja) * 1993-06-14 1994-12-20 Honda Motor Co Ltd 成形体からの脱脂方法
JPH107465A (ja) * 1996-06-21 1998-01-13 Sumitomo Metal Ind Ltd 窒化アルミニウム焼結体の製造方法
ID26173A (id) * 1997-12-02 2000-11-30 Corning Inc Metode untuk membakar bodi sarang-lebah keramik
JP2000290077A (ja) * 1999-04-09 2000-10-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 積層セラミック電子部品の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103822921A (zh) * 2014-01-13 2014-05-28 贵州正业工程技术投资有限公司 一种测定电子陶瓷产品排胶效果的方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR20030003282A (ko) 2003-01-09
KR100614768B1 (ko) 2006-08-23
MXPA02012008A (es) 2003-04-22
RU2245308C2 (ru) 2005-01-27
CA2411890A1 (en) 2001-12-13
AU2001274924A1 (en) 2001-12-17
EP1289908A4 (en) 2005-11-09
MY127119A (en) 2006-11-30
EP1289908A1 (en) 2003-03-12
CN1431978A (zh) 2003-07-23
CN1179905C (zh) 2004-12-15
WO2001094271A1 (en) 2001-12-13
US6395206B1 (en) 2002-05-28
ZA200208855B (en) 2004-02-11
BR0111322A (pt) 2003-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9486735B2 (en) Composite oxygen transport membrane
US5011529A (en) Cured surfaces and a process of curing
US20030054154A1 (en) Method of making a porous green form and oxygen transport membrane
US20070271888A9 (en) High cte reaction-bonded ceramic membrane supports
WO2000048717A1 (en) Method for manufacturing a membrane
JPH02282442A (ja) アルミナイド構造
JP2003535796A (ja) 未処理セラミック成形品からのバインダー除去方法
Shimoo et al. Oxidation behavior of Si‐C‐O fibers (Nicalon) under oxygen partial pressures from 102 to 105 Pa at 1773 K
US6156091A (en) Controlled porosity for ceramic contact sheets and setter tiles
US5578257A (en) Binder removal from multilayer ceramic structures
JP2003527958A (ja) イオン伝導性セラミック膜及び表面処理
KR102154420B1 (ko) 촉매-함유 산소 수송막
JPS63128791A (ja) 金属導体を有する高密度多層ガラス・セラミツク構造体の製造方法
JPH0498011A (ja) 燃料電池アノード廃ガスの燃焼方法
JP2828582B2 (ja) 表面被覆窒化珪素質耐熱部材
JPH04317309A (ja) 積層コンデンサの製造方法
JP2002121073A (ja) 窒化ケイ素フィルタの製造法
JPH0834685A (ja) 表面被覆窒化珪素質部材
JP3534713B2 (ja) 固体電解質型燃料電池用セラミックスマニホールドの製造方法
JP3182780B2 (ja) セラミック緻密層の形成方法
EP1512673A1 (en) Method for manufacturing ceramic structure
JPH08135916A (ja) 触媒燃焼法
JPH04317311A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JPS6141870B2 (ja)
JP2002121074A (ja) 窒化ケイ素フィルタの製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080805