JPH0834685A - 表面被覆窒化珪素質部材 - Google Patents

表面被覆窒化珪素質部材

Info

Publication number
JPH0834685A
JPH0834685A JP6173794A JP17379494A JPH0834685A JP H0834685 A JPH0834685 A JP H0834685A JP 6173794 A JP6173794 A JP 6173794A JP 17379494 A JP17379494 A JP 17379494A JP H0834685 A JPH0834685 A JP H0834685A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon nitride
coating layer
sintered body
periodic table
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6173794A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3231950B2 (ja
Inventor
Shoji Kosaka
祥二 高坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP17379494A priority Critical patent/JP3231950B2/ja
Publication of JPH0834685A publication Critical patent/JPH0834685A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3231950B2 publication Critical patent/JP3231950B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/009After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone characterised by the material treated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/50Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials
    • C04B41/5025Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials with ceramic materials
    • C04B41/5045Rare-earth oxides

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】窒化珪素焼結体組成が窒化珪素とSi2 2
とRE2 Si2 7 (REは周期律表第3a族元素)で
囲まれた領域にあり、粒界相が少なくともRE2Si2
7 に結晶化した窒化珪素焼結体の表面にRE4 Al2
9 、REAlO3 およびRE3 Al5 12のうちの少
なくとも1種からなる気孔率が10%以下の被覆層を形
成する。 【効果】高温の酸化性雰囲気に長時間暴露されても被覆
層の剥離が生じない耐食性と耐熱性に優れた表面被覆層
を有する窒化珪素質耐熱部材を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性や耐食性に優れ
る表面被覆層を有する窒化珪素質部材に関し特に、電力
用、可搬式、自動車部品用のセラミックガスタ−ビン部
品や、発電用セラミック部品、耐摩耗性セラミック部品
等に使用される表面被覆窒化珪素質耐熱部材に関する。
【0002】
【従来技術】従来から窒化珪素質焼結体は、耐熱性、耐
熱衝撃性、及び、耐酸化特性に優れることからエンジニ
アリングセラミックス、とくに、ガスタ−ビン用部材と
して、応用が進められている。
【0003】窒化珪素質焼結体は、窒化珪素に対し、Y
2 3 やAl2 3 などの焼結助剤を添加して焼成した
ものであり、焼結体に対しては室温強度、高温強度が要
求されると共に、高温での耐酸化特性も要求される。こ
のような要求に対して、従来から添加する焼結助剤を検
討したり、それに伴い焼結体中の粒界相を結晶化したり
する等各種の方法が提案されている。
【0004】しかしながら、焼結体自体の改善によれ
ば、機械的な強度に対してはある程度の特性が得られる
ようになったが、耐酸化性についてはその使用条件がさ
らに過酷で且つ高酸化性雰囲気となりつつあることから
十分な耐久性を得るに至っていない。
【0005】そこで、このような耐酸化性を付与するた
めの一つの方法として窒化珪素質焼結体の表面に耐熱性
に優れた金属酸化物、例えばジルコニア等を溶射等によ
り被覆することが特公平5−8152号等で提案されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、従来
のジルコニアの溶射膜においては耐熱性が重要視され、
15%程度の気孔率を有することにより耐熱性を向上さ
せているが、このような気孔が存在すると、耐食性が劣
るという問題を有している。
【0007】また、耐酸化特性が低い窒化珪素質焼結体
を母材するジルコニア被覆部材を長時間高温の酸化性雰
囲気中に暴露していると、被覆部材を通して、酸素の拡
散が起こり、窒化珪素質焼結体が酸化され、被覆膜と焼
結体界面に低融点のガラスが形成し被覆層の剥離が生じ
てしまうという問題もあった。
【0008】よって、本発明は、上記のような問題点を
解決せんとして、高温酸化雰囲気に長時間暴露されても
被覆層の剥離等が生じない耐食性と耐熱性に優れる表面
被覆窒化珪素質部材を提供することを目的とするもので
ある。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明者は、被覆部材
を高温酸化性雰囲気中に長時間暴露した状態でも表面被
覆層の剥離を抑制するためには、膜中の酸素の拡散を小
さくする事が重要であるという見地に立ち検討を重ねた
結果、表面被覆層にRE4 Al2 9 、REAlO3
RE3 Al5 12(REはいずれも周期律表第3a族元
素)の少なくとも1種を用い、さらには気孔率を小さく
することで、高温酸化性雰囲気中に長時間暴露しても剥
離の発生を大幅に抑制できる事を知見し、本発明に至っ
た。
【0010】即ち、本発明の表面被覆窒化珪素質部材
は、窒化珪素質焼結体からなる基体の表面にRE4 Al
2 9 、REAlO3 およびRE3 Al5 12(REは
いずれも周期律表第3a族元素)のうちの少なくとも1
種を被覆したことを特徴にするもので、望ましくは、前
記被覆層の気孔率が10%以下で、また、前記窒化珪素
質焼結体の粒界にRE2 Si2 7 (REは周期律表第
3a族元素)からなる結晶が存在するのが望ましい。
【0011】以下、本発明を詳述する。本発明の窒化珪
素質部材は、窒化珪素質焼結体からなる基体と、その基
体表面に形成された被覆層により構成される。
【0012】本発明における被覆層は、RE4 Al2
9 、REAlO3 およびRE3 Al5 12のうちの少な
くとも1種からなるもので、前記化学式中REはいずれ
も周期律表第3a族元素を示すものであり、少なくとも
1種以上の元素から構成される。この被覆層は窒化珪素
質焼結体の基体表面に10〜1000μm、特に50〜
500μmの厚みで形成されるものである。また、被覆
層の構成としてはRE4 Al2 9 、REAlO3 、ま
たはRE3 Al5 12のいずれかの単層あるいはこれら
の複合層、あるいはこれらの積層構造のいずれでも良
い。
【0013】一方、基体を構成する窒化珪素質焼結体
は、窒化珪素を主成分とするものであるが、本発明にお
ける窒化珪素質焼結体は、基体として耐熱性、耐酸化性
から、焼結体の組成が図1に示すSi3 4 −SiO2
−RE2 3 (RE:周期律表第3a族元素)で表され
る3元図において、Si3 4 −Si2 2 O−RE2
Si2 7 の領域になるように制御することが望まし
い。なお、上記3元図においてSiO2 とは、いわゆる
焼結体中に存在する過剰酸素であり、具体的には、焼結
体中の全酸素量からSiO2 を除く金属酸化物として添
加された化合物中の酸素を除く残りの酸素量であり、そ
のほとんどは窒化珪素原料に含まれる酸素、あるいはS
iO2 の添加として混入する成分である。
【0014】このRE2 3 及びSiO2 は焼結過程で
は、窒化珪素粒子との反応により、液相として存在し焼
結性を高めるが、冷却後そのまま粒界相にガラス相とし
て残存すると焼結体の高温強度を低下させてしまうと同
時に耐酸化特性を劣化させてしまうため、これらの成分
は所定の冷却過程あるいは熱処理により粒界にて高融点
で耐酸化性に優れたRE2 Si2 7 結晶相として析出
させることにより焼結体の高温特性を向上させる事がで
きる。
【0015】これに対して、焼結体組成を図1のSi3
4 −RE2 Si2 7 −RE2 3 の領域にすると粒
界相にRE2 Si2 7 以外にRE10Si7 234
RE10(SiO4 6 2 等で示されるアパタイト相や
RE4 Si2 7 2 で記述されるYAM相が析出す
る。これらの窒素含有結晶相はそれ自体酸化され、窒素
を放出しながらRE2 Si2 7 やRE2 SiO5 に酸
化され、体積変化を引き起こし、長時間の暴露により被
覆膜の剥離が起こりやすいため好ましくない。
【0016】なお、窒化珪素質焼結体の組成は、図1の
Si3 4 −Si2 2 O−RE2Si2 7 で囲まれ
る領域内でも特に、周期律表第3a族元素酸化物(RE
2 3 )が0.1〜10モル%、特に0.3〜5モル
%、過剰酸素(SiO2 換算)が0.2〜40モル%、
特に0.6〜20モル%、残部が窒化珪素からなること
が望ましい。なお、本発明に用いられる周期律表第3a
族元素としては、Yやランタノイド元素が挙げられるが
特にEr、Yb、Luが好ましい。
【0017】また、焼結体には不可避的不純物としてA
l、Ca、Mg、Fe等が含まれることがあるが、これ
らの元素は酸化物として低融点物質を形成しやすく、焼
結体の高温特性を劣化させる傾向があることから、これ
らの成分は酸化物換算で0.5重量%以下、特に0.1
重量%以下に制御することが望ましい。
【0018】その他、上記Si3 4 −RE2 3 −S
iO2 に加えて、焼結体の特性、特に上記粒界の結晶化
に悪影響を及ぼさない範囲でTiC、TiN、WC、W
3、WSi2 、NbC、TaC等の周期律表第4a、
5a、6a族元素の炭化物、窒化物、酸化物、炭窒化
物、珪化物などを添加することもできる。
【0019】上記窒化珪素質焼結体を作製する方法とし
ては、原料粉末として窒化珪素粉末、周期律表第3a族
酸化物粉末、場合により酸化珪素粉末を用い、これらを
上記組成範囲になるように秤量混合する。このとき、他
の形態として窒化珪素の一部あるいは全部を金属珪素粉
末に代えることもできる。なお周期律表第3a族酸化物
(RE2 3 )の添加形態としては、RE2 3 の一種
以上と酸化珪素からなる化合物粉末、または窒化珪素と
RE2 3 の一種以上と酸化珪素とからなる化合物粉末
を用いる事もできる。
【0020】このように得られた混合粉末を公知の成形
方法、例えば、プレス成形、鋳込み成形、押出成形、射
出成形、冷間静水圧成形等により所望の形状に成形す
る。
【0021】次に、得られた成形体を公知の焼成方法、
例えば、ホットプレス方法、常圧焼成、窒素ガス圧焼
成、さらにはこれらの焼成後のHIP処理、及びガラス
シ−ルHIP焼成等で焼成し、緻密な焼結体を得る。最
適な焼成温度は1500〜1950℃である。
【0022】また、成形体中に珪素粉末が存在する場合
には、成形体を窒素含有雰囲気中で800℃〜1600
℃の温度で熱処理をして、成形体中に含まれる珪素を窒
化して、窒化珪素を生成させた後に上記の焼成を行う。
【0023】なお、焼結体の粒界に少なくともをRE2
Si2 7 (REは周期律表第3a族の1種以上の元
素)結晶を析出させるためには、焼成後の冷却時、また
は冷却段階での一次保持、または焼成後の熱処理を行
う。
【0024】一方、RE4 Al2 9 、REAlO3
またはRE3 Al5 12(REは周期律表第3a族の一
種以上の元素)の被覆層は所定量のRE2 3 粉末とA
23 粉末を混合し、そのまま、あるいはそれらの混
合粉末を一度1000〜1800℃の高温で処理し、化
合物を合成した後、粉砕し整粒したのち、周知のプラズ
マ溶射法により前記粉末を基体表面に溶射して被覆層を
形成する。なお、被覆層の気孔率を10%以下にするた
めには、粉体の粒度、及び、プラズマ条件を最適化させ
る。例えばプラズマ溶射でも大気中プラズマ溶射より、
減圧プラズマ溶射法の方が緻密な膜を形成しやすいため
に望ましい。さらには、DCプラズマより高周波誘導プ
ラズマ溶射法の方が緻密な膜を形成しやすくさらに好ま
しい。
【0025】
【作用】被覆層を有する表面被覆耐熱部材を高温の酸化
性雰囲気に暴露しているときの安定性は、被覆層を通し
ての酸素の拡散速度に大きく依存する。被覆層を通して
の酸素の拡散速度が大きいと、窒化珪素質焼結体が酸化
され、被覆層と焼結体の界面に低融点のガラス層が形成
し、剥離が生じてしまう。したがって、高温での安定性
を向上させるためには、被覆層の酸素の拡散速度を小さ
くすることが重要である。本発明に被覆層として用いら
れるRE4 Al2 9 、REAlO3 、またはRE3
5 12は酸素の拡散速度が小さく、しかもそれ自体が
耐熱性に優れることから、これを被覆した場合に高温で
の長時間の保持でも剥離の発生を防止することができ
る。また、さらに、気孔率を10%以下にすることで、
さらに酸素の気孔を通しての拡散が抑制され剥離の発生
をさらに防止することができる。
【0026】一方、高温での安定性をさらに向上させる
ためには、窒化珪素質焼結体の熱的安定性と耐酸化特性
を向上させることが重要である。窒化珪素質焼結体には
従来アルミナ(Al2 3 )やマグネシア(MgO)等
を焼結助剤として用いられてきたが、これらの助剤を添
加した焼結体は1200℃以上では高温強度が大幅に劣
化するとともに、耐酸化特性も大幅に劣化する。これに
対して、高温強度と耐酸化特性を改善させるためにはA
2 3 やMgO等を添加することなく、周期律表第3
a族元素酸化物(RE2 3 )とSiO2 を助剤として
用いることが提案されている。
【0027】本発明によれば、この単純な三元系の中で
も、特に、焼結体組成を図1の3元系図におけるSi3
4 −Si2 2 O−RE2 Si2 7 で囲まれた領域
とし、さらに粒界相を少なくともRE2 Si2 7 に結
晶化させることで、大幅に高温強度と耐酸化特性を改善
できる。
【0028】表面被覆耐熱部材を高温の酸化性雰囲気の
暴露していると、被覆層を通して酸素が拡散してきて、
基体中のSi3 4 やSi2 2 Oが酸化しSiO2
生成するが相平衡の観点から生成したSiO2 と粒界相
のRE2 Si2 7 は高温でお互いに平衡に存在でき、
反応も拡散も起こさず安定に存在できる。これにより耐
熱部材を酸化性の雰囲気に長時間暴露しても剥離は発生
しない。
【0029】
【実施例】
実施例1 原料粉末として窒化珪素粉末(BET比表面積8m2
g、α率98%、酸素量1.2重量%、金属不純物0.
03重量%)と周期律表第3a族元素の酸化物、二酸化
珪素粉末を用いて、成形体組成が表1になるように秤量
混合をした。その混合粉末にバインダ−を添加し、1t
/cm2 で金形成形した。得られた成形体を所定の温度
に上げ、バインダ−を除去した後に焼成した。焼成で
は、組成変動を少なくするために成形体を炭化珪素製の
匣鉢に入れ、焼成雰囲気を制御しながら10気圧窒素ガ
ス中、1850℃で4時間焼成した(GPS)。その
後、粒界相の結晶化を十分にするために得られた焼結体
を窒素ガス中、1400℃、24時間熱処理した。
【0030】得られた焼結体中の粒界相の結晶相をX線
回析測定により同定した。なお、得られた焼結体からJ
ISR1601に準ずる試験片を切り出し、研磨後、1
500℃におけるJISR1601に基づく4点曲げ強
度と大気中1500に100時間保持した後の酸化増量
を測定し表1に示した。
【0031】
【表1】
【0032】一方、被覆層を形成するそれぞれの化合物
原料として周期律表第3a族元素酸化物粉末、Al2
3 粉末を所定量秤量混合し、その乾燥粉末を1500℃
〜1800℃の条件で熱処理し合成した。合成粉末を再
度、解砕、粉砕し、粒度を揃えて、被覆形成用の粉末と
した。さらに比較例としてZrO2 (Y2 3 8モル%
含有)粉末を用いた。
【0033】被覆層の形成は表1の基体に対して上記粉
末をプラズマ溶射して試料を作製した。溶射方法は、大
気中プラズマ溶射法及び減圧プラズマ溶射法を用いた。
被覆層の評価のために、同一条件でそれぞれ2つの試料
を作製した。
【0034】1つの試料は、切断し、被膜層の厚みを測
定すると共に基体を研磨にて落とし、被覆層のみを作製
し、比重測定により気孔率を測定した。他方の試料は、
高温での耐酸化試験を実施した。試験は大気中1500
℃に保持された電気炉内に試料を入れて100時間保持
した後に取りだし、被覆層の剥離の状態を観察した。
【0035】再度、電気炉に試料を入れ、この動作を繰
り返した。結果を表2に示した。
【0036】
【表2】
【0037】表2の結果によると、ジルコニアを表面被
覆層とする試料No.15の試料は1500℃の大気中
保持にて300時間で剥離が発生していた。また、被覆
層の気孔率が10%を超える試料No.10、焼結体の
粒界相がアパタイトに結晶化している焼結体を使用した
試料No.18の試料はいずれもジルコニアを被覆した
試料より高温酸化雰囲気での安定性は向上したが、それ
ぞれ、800時間、900時間で剥離した。
【0038】また、本発明に基づき粒界相がRE2 Si
2 7 に結晶化している焼結体を基体として表面被覆層
にRE4 Al2 9 、REAlO3 または、RE3 Al
5 12を気孔率が10%以下になるように被覆した試料
はいずれも高い高温安定性を有し、1000時間後も何
ら剥離は認められなかった。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
高温の酸化性雰囲気に長時間暴露されても被覆層の剥離
が生じない耐熱性と耐食性に優れる表面被覆層を有する
窒化珪素質部材を提供できる。これにより、ガスタ−ビ
ンなどの熱機関などをはじめとする各種耐熱、耐食部材
への応用を拡大できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において用いられる窒化珪素質焼結体の
組成を示すためのSi3 4 −RE2 3 (RE:周期
律表第3a族元素)−SiO2 の3元図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化珪素焼結体からなる基体の表面に、R
    4 Al2 9 、REAlO3 およびRE3 Al5 12
    (REはいずれも周期律表第3a族元素)のうちの少な
    くとも1種を被覆したことを特徴とする表面被覆窒化珪
    素質部材。
  2. 【請求項2】前記被覆層の気孔率が10%以下であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の表面被覆窒化珪素質部
    材。
  3. 【請求項3】前記窒化珪素質焼結体の粒界にRE2 Si
    2 7 (REは周期律表第3a族元素)からなる結晶相
    が存在することを特徴とする請求項1記載の表面被覆窒
    化珪素質部材。
JP17379494A 1994-07-26 1994-07-26 表面被覆窒化珪素質部材 Expired - Fee Related JP3231950B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17379494A JP3231950B2 (ja) 1994-07-26 1994-07-26 表面被覆窒化珪素質部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17379494A JP3231950B2 (ja) 1994-07-26 1994-07-26 表面被覆窒化珪素質部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0834685A true JPH0834685A (ja) 1996-02-06
JP3231950B2 JP3231950B2 (ja) 2001-11-26

Family

ID=15967284

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17379494A Expired - Fee Related JP3231950B2 (ja) 1994-07-26 1994-07-26 表面被覆窒化珪素質部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3231950B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6645649B2 (en) * 2000-10-31 2003-11-11 Kyocera Corporation Surface-coated sintered body of silicon nitride
US6682821B2 (en) * 2001-12-28 2004-01-27 Kyocera Corporation Corrosion-resistant ceramics
EP1522535A2 (en) * 2003-10-06 2005-04-13 General Electric Company Environmental barrier coating
EP1522534A2 (en) 2003-10-06 2005-04-13 General Electric Company Aluminate coating for a silicon containing substrate

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6645649B2 (en) * 2000-10-31 2003-11-11 Kyocera Corporation Surface-coated sintered body of silicon nitride
US6682821B2 (en) * 2001-12-28 2004-01-27 Kyocera Corporation Corrosion-resistant ceramics
EP1522535A2 (en) * 2003-10-06 2005-04-13 General Electric Company Environmental barrier coating
EP1522534A2 (en) 2003-10-06 2005-04-13 General Electric Company Aluminate coating for a silicon containing substrate
JP2005113266A (ja) * 2003-10-06 2005-04-28 General Electric Co <Ge> ケイ素含有基材用アルミン酸塩皮膜
EP1522534A3 (en) * 2003-10-06 2006-03-08 General Electric Company Aluminate coating for a silicon containing substrate
EP1522535A3 (en) * 2003-10-06 2006-06-07 General Electric Company Environmental barrier coating

Also Published As

Publication number Publication date
JP3231950B2 (ja) 2001-11-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU1782229C (ru) Способ получени самонесущего керамического тела
JP3231950B2 (ja) 表面被覆窒化珪素質部材
JP3091085B2 (ja) 希土類珪酸化物系焼結体及びその製造方法
JP2663028B2 (ja) 窒化珪素質焼結体
JP2828582B2 (ja) 表面被覆窒化珪素質耐熱部材
US5114889A (en) Silicon nitride sintered body and process for preparation thereof
JP3231944B2 (ja) 窒化珪素質耐熱部材の製造方法
JP2828583B2 (ja) 表面被覆窒化珪素質耐熱部材
JP4069610B2 (ja) 表面被覆窒化珪素質焼結体
JP2003119083A (ja) 耐熱性治具
JP2004010381A (ja) 表面被覆窒化珪素焼結体
JP2892246B2 (ja) 窒化珪素質焼結体およびその製造方法
JP2691295B2 (ja) 窒化珪素質焼結体
JP3570676B2 (ja) セラミックス多孔体及びその製造方法
JP3176203B2 (ja) 窒化珪素質焼結体の製造方法
JP3236733B2 (ja) 窒化珪素質焼結体
JP3677360B2 (ja) 窒化珪素質焼結体の製造方法
JP2694369B2 (ja) 窒化珪素質焼結体
JP2742596B2 (ja) 窒化珪素質焼結体およびその製造方法
JP2001130983A (ja) 窒化珪素質焼結体
JPH0435436B2 (ja)
JP3207045B2 (ja) 窒化珪素質焼結体の製造方法
JP2777051B2 (ja) 窒化珪素質焼結体の製造方法
JPH06100376A (ja) β−サイアロン質焼結体及びその製造方法
JPH05238829A (ja) 窒化けい素セラミックス焼結体

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070914

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080914

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080914

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090914

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees