JP2001130983A - 窒化珪素質焼結体 - Google Patents

窒化珪素質焼結体

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JP2001130983A JP30676199A JP30676199A JP2001130983A JP 2001130983 A JP2001130983 A JP 2001130983A JP 30676199 A JP30676199 A JP 30676199A JP 30676199 A JP30676199 A JP 30676199A JP 2001130983 A JP2001130983 A JP 2001130983A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】1500℃付近の高温域においても優れた付着
力を有するとともに、かつ寿命の長い表面被覆層を有す
る窒化珪素質焼結体を提供する。 【解決手段】窒化珪素を70〜99モル%、希土類元素
が酸化物換算で0.5〜10モル%、残部が過剰酸素を
含む窒化珪素成分からなり、希土類元素の酸化物換算量
に対する過剰酸素の酸化珪素換算量の比が2以上となる
窒化珪素質焼結体において、その焼結体表面に粒界相と
同質の表面被覆層を設けたことを特徴とする窒化珪素質
焼結体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室温から高温まで
の強度特性に優れると共に破壊靱性、耐酸化性に優れ、
特にピストン、シリンダー、バルブ、カムローラー、ロ
ッカーアーム、ピストンリング、ピストンピンなどの自
動車用部品や、タービンロータ、タービンブレード、ノ
ズル、コンバスタ、スクロール、ノズルサポート、シー
ルリング、スプリングリング、ディフューザ、ダクト、
シュラウドなどのガスタービンエンジン用部品に好適に
使用される窒化珪素質焼結体に関する。
【0002】
【従来技術】窒化珪素質焼結体は、従来から、強度、硬
度、熱的化学的安定性に優れることからエンジニアリン
グセラミックスとして、特に熱機関構造用材料としてそ
の応用が進められている。このような窒化珪素質焼結体
は、一般には窒化珪素粉末に対してY23、Al23
るいはMgOなどの焼結助剤を添加することにより高密
度で高強度の特性が得られている。このような窒化珪素
質焼結体に対しては、さらにその使用条件が高温化する
に際して、高温における強度及び耐酸化特性のさらなる
改善が求められている。
【0003】かかる要求に対して、これまで焼結助剤及
び粒界相の検討や焼成条件等を改善する等各種の改良に
加えて酸化保護膜を作製することにより改善が進められ
てきた。例えば、特開平9−183676号公報では、
窒化珪素またはサイアロンを主成分とする焼結体表面
を、SiO2を主体とするガラス層により被覆して高温
における機械的強度と耐酸化性を改善するものであっ
た。
【0004】また、最近では、窒化珪素質焼結体上に耐
酸化性の良好なSiC、Al23、ZrO2などをCV
Dや溶射の手法で窒化珪素表面に保護膜をコーティング
し、耐酸化性、耐エロージョン、コロージョン性を向上
する試みが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、CVD
や溶射等のコーティングでは、内部応力が大きくなり、
コーティング層が剥離したり、窒化珪素基材そのものの
特性が劣化して破壊しやすくなる問題があった。
【0006】また、特開平9−183676号公報のよ
うに、表面にガラス層を形成する方法では、静的な条件
下での特性向上の効果はあるが、実際のエンジン中で高
温高圧高速ガスに曝されるとSiO2の蒸発によりガラ
ス層が急速に消耗し、寿命が短く保護膜の用を成さない
問題があった。
【0007】したがって、本発明は、800〜1600
℃付近の高温域においても優れた付着力を有するととも
に、かつ寿命の長い表面被覆層を有する窒化珪素質焼結
体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、窒化珪素を7
0〜99モル%、希土類元素を酸化物換算で0.5〜1
0モル%、および過剰酸素を含み、希土類元素の酸化物
換算量に対する過剰酸素の酸化珪素換算量の比が2以上
であり、かつ窒化珪素粒子の粒界に結晶相が析出してな
る窒化珪素質焼結体の表面に、粒界相と同一の結晶を含
む表面被覆層を設けたことによって、窒化珪素質焼結体
と表面被覆層との結合力を強固にし、高温高圧高速ガス
に曝されても剥離や消耗を抑制し、耐酸化性、耐エロー
ジョン、コロージョンを著しく改善することができる。
さらに、熱膨張差を低減して保護層の剥がれを防ぐとと
もに、耐酸化性に優れた粒界相を表面被覆層として用い
るので窒化珪素質焼結体の寿命を長くすることができ
る。
【0009】また、粒界相及び表面被覆層をモノシリケ
ートおよび/またはダイシリケートの結晶相とすること
が好ましい。モノシリケートおよびダイシリケートは、
従来のSiO2、ZrO2、Al23、ムライト、コージ
ェライト、YAGなどの保護膜に比べて、高温酸化性雰
囲気でも非常に安定であることから、優れた耐酸化性が
発揮される。また、融点も1600〜1800℃と高い
ために耐熱性に優れ、高温での寿命が長いためである。
【0010】さらに、窒化珪素、希土類元素の酸化物換
算量および過剰酸素の酸化珪素換算量からなる窒化珪素
成分100重量部に対して、平均粒径が1〜5μmの微
小硬質粒子成分を50重量部以下の割合で含有すること
が好ましい。この構成にすることにより、窒化珪素結晶
に対して微小硬質粒子は、粒成長を適度に抑制させる効
果を有し、これらの結晶粒子を微細な粒子としてそれぞ
れ分散させることにより、通常の窒化珪素質焼結体での
大きな結晶粒子の存在により破壊が生じる現象を極力低
減することができ、高温強度を大きくできる。また、高
温での靭性を高め、窒化珪素質焼結体のチッピングが原
因となる部品の破壊現象を抑制することができる。
【0011】特に、微小硬質粒子がTa、Nb、Mo、
Wの珪化物及びSiCの中から選ばれる少なくとも1種
以上であることが好適であり、その結果、窒化珪素質焼
結体の靭性を顕著に向上することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の窒化珪素質焼結体は、酸
化および腐食に対する耐性の高い粒界相を焼結体表面に
保護層として用いることを特徴とするものである。その
ためには、窒化珪素質焼結体が、窒化珪素結晶相を主相
とし、その主相の粒界には希土類元素、Si(珪素)、
O(酸素)からなる結晶が存在する必要がある。
【0013】すなわち、本発明における窒化珪素質焼結
体の具体的な組成としては、窒化珪素を70〜99モル
%、および希土類元素を酸化物換算で0.5〜10モル
%、特に1〜7モル%および過剰酸素を有し、この過剰
酸素は、主としてSiO2からなるものである(以下、
過剰酸化物という場合がある。)。
【0014】ここで、窒化珪素の添加量は、高温強度を
十分に発現させるために70〜99モル%が適する。特
に、85〜99モル%にすることによって、非常に優れ
た高温強度を発揮できるので好ましい。
【0015】また、希土類元素の添加量は、緻密で高温
強度と高温クリープに優れた窒化珪素質焼結体を得るた
めに、酸化物換算で0.5〜10モル%が適する。特に
1〜7モル%が好適であり、非常に優れた高温強度と耐
高温クリープ性をもつ緻密体を得ることができる。すな
わち、0.5モル%未満では、焼結性が悪く、緻密体が
得らず、また、10モル%を越えると高温強度および高
温クリープの特性が劣化する。
【0016】さらに、過剰酸素とは、窒化珪素質焼結体
中の全酸素量より、希土類元素の酸化物に使用する酸素
量を差し引いた酸素量を言い、希土類元素の酸化物換算
量(RE23)に対する過剰酸素のSiO2換算量のモ
ル比(以下、SiO2/RE23比という。)が2以上
であると、酸化および腐食に対する耐性の高い粒界相を
形成することができる。すなわち、2より小さいと耐酸
化性、耐腐食性に優れた結晶相の析出が望めないためで
ある。
【0017】特に、SiO2/RE23比は2〜3.5
が好ましく、特に2.1〜2.7がさらに好適である。
このSiO2/RE23比を上記の値に制御することに
より、酸化および腐食に対する耐性の高いダイシリケー
ト相やモノシリケート相を形成しやすくできる。ここ
で、ダイシリケート相はRE2Si27、モノシリケー
ト相はRE2SiO5で表される化合物である。
【0018】また、本発明で使用される希土類元素は、
周期律表第3a族元素であり、具体的にはY、Lu、Y
b、Er、Dy、Ho、Tb、ScおよびTmなどが挙
げられる。中でも、特にLu、Yb、Erが好適であ
り、Lu、Yb、Erのダイシリケート相およびモノシ
リケート相は、いずれも融点が高いため、優れた高温強
度と耐酸化性を提供できる。
【0019】さらに、上記の窒化珪素質焼結体を基材と
し、その焼結体表面に粒界相と同一の結晶相を含む表面
被覆層を設けることにより、窒化珪素結晶を酸化や腐食
から保護し、窒化珪素質焼結体の特性を最大限に引き出
すと共に、その寿命を飛躍的に延ばすことができる。
【0020】特に、表面被覆層に、希土類元素、Si
(珪素)、O(酸素)からなる粒界相と同一の結晶相、
好ましくはモノシリケートおよび/またはダイシリケー
トで構成することにより、基材の窒化珪素質焼結体と表
面被覆層の濡れ性が良好で、基材から表面被覆層へ粒界
結晶相が連続しているので、強固な付着力を得ることが
できる。また、基材と表面被覆層間の熱膨張差を低減で
きるので表面被覆層の剥がれをさらに防止できる。
【0021】また、モノシリケートやダイシリケートの
結晶相は、従来のSiO2、ZrO2、Al23、ムライ
ト、コージェライト、YAGなどの保護膜に比べ、耐酸
化性、耐熱性の観点からも優れているので、モノシリケ
ートおよび/またはダイシリケートを粒界相および表面
被覆層に用いることが好ましい。本発明によれば、窒化
珪素、希土類元素の酸化物換算量および過剰酸素の酸化
珪素換算量からなる窒化珪素成分100重量部に対し
て、平均粒径が1〜5μmの微小硬質成分を50重量部
以下の割合で添加し、破壊靭性あるいはクリープ特性を
改善することも可能である。この微小硬質粒子成分量を
上記の範囲に限定したのは、50重量部を越えると焼結
性が低下し強度が劣化するためである。また、特に優れ
た破壊靭性あるいは優れたクリープ特性を得るために
は、微小硬質粒子成分量は窒化珪素成分100重量部に
対して1〜40重量部であることが望ましい。
【0022】微小硬質粒子の粒径が1〜5μmである
と、微小硬質粒子自体が破壊源として破壊の起点になる
ことが避けられ、高温強度を高くできると共に、高温で
のクラック進展を遅延させることにより靭性を高めるこ
とができる。
【0023】ここで、微小硬質粒子はTa、Nb、M
o、Wの珪化物及びSiCから選ばれる少なくとも1種
以上の微小硬質粒子であることが望ましい。これらの微
小硬質粒子と窒化珪素主結晶の適度な熱膨張差により発
生する残留応力により、クラックの進展が妨げられ、破
壊靭性が改善されるからである。
【0024】なお、Al、Mg、Ca、Fe等の金属
は、低融点の酸化物を形成して粒界の結晶化を阻害する
とともに高温強度を劣化させるため、酸化物換算量で1
モル%以下、特に0.5モル%以下、さらに望ましくは
0.1モル%以下に制御することがよい。
【0025】次に、本発明の窒化珪素質複合材料の具体
的な製造方法について説明する。
【0026】まず出発原料として、窒化珪素粉末、周期
律表第3a族元素酸化物(RE23)粉末、あるいは場
合によりSiO2粉末を添加すればよいが、実際の添加
物としてRE23とSiO2からなる化合物、または窒
化珪素とRE23とSiO2の化合物粉末を用いること
もできる。
【0027】ここで使用する窒化珪素粉末は、α型、β
型のいずれでも使用することができ、その粒子は0.4
〜1.2μm、陽イオン不純物量は1重量%以下、特に
0.5重量%以下、不純物酸素量が0.5〜2.0重量
%が適当であり、直接窒化法、イミド分解法などのいず
れの製法によるものであってもかまわない。
【0028】これらの粉末を用いて、本発明の組成を満
足するように調合する。調合に際しては、SiO2/R
23比を制御するために、窒化珪素中に不可避に含ま
れる酸素をSiO2分あるいは製造過程で吸着される酸
素分等を考慮してLu23などの希土類酸化物量を決定
する必要がある。しかし、場合によってはSiO2粉末
を添加して調整すればよい。
【0029】上記の割合で各粉末を秤量後、振動ミル、
回転ミル、バレルミルなどで十分に混合した後、混合粉
末を所望の成形手段、例えば、金型プレス、鋳込み成
形、排泥成形、押し出し成形、射出成形、冷間静水圧プ
レス等により任意の形状に成形する。
【0030】次に、この成形体を窒素ガス加圧焼成する
が、焼成温度が2000℃を越えると窒化珪素結晶が粒
成長し、強度劣化を引き起こすため、1800〜200
0℃の温度に設定し、相対密度98%以上に緻密化す
る。また、この焼成後に熱間静水圧焼成(HIP)法で
処理し、さらに緻密化することができる。さらに、上記
の焼成後の冷却過程で徐冷するか、または焼結体を10
00〜1700℃で熱処理することにより粒界の結晶化
を図り特性のさらなる改善を行うことが出来る。また、
場合によっては、ガラスカプセル熱間静水圧プレス(H
IP)法あるいはガラス浴熱間静水圧プレス(HIP)
法により焼結体を得ることも可能である。
【0031】また高い寸法精度が要求される場合には、
窒化珪素粉末の一部をSi粉末に置き換えて成形体を作
製し、これを窒素含有雰囲気中、800〜1500℃で
熱処理しSi34に変換して成形体密度を高めたうえ
で、前述した焼成条件で焼成することにより、焼成時の
収縮を小さくすることが出来る。
【0032】モノシリケートおよび/またはダイシリケ
ートからなる表面被覆層の形成方法は、それぞれの粉末
あるいは同組成のSiO2とRE23の混合粉末をスラ
リー状にし、スプレーにより吹き付けるか、あるいはデ
ィッピングする方法により焼結体表面に均一に塗布し、
1300℃〜1800℃で熱処理を行うことによって形
成できる。あるいは成形体表面に同様にして均一に塗布
し、焼成することにより形成させることも可能である。
【0033】
【実施例】原料粉末として、BET比表面積9m2
g、窒化珪素のα率99%、酸素量1.1重量%、A
l、Mg、Ca、Feなどの陽イオン金属不純物量30
ppm以下の窒化珪素粉末に対し、純度が99%、平均
粒径1.5μmの希土類酸化物粉末、および純度99.
9%、平均粒径2μmの酸化珪素の粉末と、所望により
純度99%、平均粒径5.0μmのSi粉末を表1のよ
うに調合し、バインダー及び溶媒のメタノールを添加
し、窒化珪素ボールを用いて120時間回転ミルで混合
粉砕し、スラリーを乾燥後、直径60mm、厚み20m
mの形状に3t/cm2の圧力でラバープレス成形し
た。そして、得られた成形体を表1に示す焼成方法およ
び焼成温度にて焼成した。
【0034】なお、GPS+HIPは、GPS(ガス圧
焼成)で焼成後、1700℃、窒素圧2000atmで
1時間HIP焼成したものである。また、表1中のSi
2量は、焼結体を粉砕し化学分析によって全酸素量を
求め、添加した希土類酸化物中の酸素量を除いた酸素量
をSiO2換算したものである。
【0035】次に、RE2Si27またはRE2Si
5、SiO2、YAM結晶をメタノールに分散させたス
ラリーを作成し、スプレーによって前記焼結体に均一に
塗布し、厚みが100μmとなるようにした。乾燥後、
1700℃で処理し、表面被覆層を有する焼結体を得
た。
【0036】
【表1】
【0037】得られた焼結体に対してアルキメデス法に
よる比重から対理論密度比を算出するとともに、3×4
×40mmのテストピース形状に切断研磨し、JIS−
R1601に基づいて室温および1500℃での4点曲
げ抗折強度試験を実施し、10個の試験結果の平均値を
算出した。さらに、破壊靭性をJIS−R1607に基
づいて、ビッカース圧痕を用いる方法で測定した。
【0038】また、耐酸化特性として焼結体を1500
℃の大気中に100時間保持した後の重量増加を測定し
た。さらに、1200℃において圧力0.4MPa、ガ
ス流速50m/sのガス気流中に焼結体を100時間曝
し、その減肉量を測定した。さらにまた、X線回折測定
により焼結体の粒界相の結晶および表面被覆層の結晶を
同定した。結果を表2に示した。なお、表中でR2Sは
ダイシリケート相を示している。
【0039】
【表2】
【0040】まず、Lu23を用いた本発明の試料N
o.5〜12は、室温強度が760MPa以上、高温強
度が530MPa以上、破壊靭性が5.8MPa・m
1/2以上、酸化重量増が0.03mg/cm2以下、減肉
量が5μm以下と優れた特性を示した。なお、Si34
の一部をSiで置換した試料No.9〜12は、焼成収
縮が5〜10%と、Si34のみを添加したときの20
%に比べて小さかった。
【0041】また、Lu23以外の周期律表第3a族元
素酸化物を添加した本発明の試料No.24〜33は、
Lu23と同様の優れた特性を示した。
【0042】さらに、微小硬質粒子を添加した本発明の
試料No.13〜21は、室温強度が760MPa以
上、高温強度が570MPa以上、破壊靭性が6.5M
Pa・m1/2以上、酸化重量増が0.03mg/cm2
下、減肉量が6μm以下と優れた特性を示した。特に、
破壊靭性は試料No.14〜21が7.0MPa・m1/
2以上、最大8.5MPa・m1/2と優れた特性を示し
た。
【0043】さらにまた、HIP処理を施した本発明の
試料No.22,23は、GPS焼成と同様の優れた特
性を示し、特に室温強度は910MPa以上、高温強度
は680MPa以上と著しく優れた強度特性を示した。
【0044】一方、窒化珪素量が70モル%より少ない
試料No.1、RE23量が0.5モル%より少ない試
料No.2、およびRE23量が10モル%より多い試
料No.3は、室温強度が650MPa以下、高温強度
が510MPa以下、破壊靭性が5.8MPa・m1/2
以下、酸化重量増が0.04mg/cm2以上であっ
た。さらに、SiO2/RE23比が2より小さい試料
No.4は、酸化重量増が1.20mg/cm2、減肉
量が600μmと非常に悪い特性を示した。
【0045】また、表面被覆層が粒界相と異なる試料N
o.34〜37は、減肉量が100μm以上あり、曝露
試験後に保護膜の存在が認められなかった。
【0046】
【発明の効果】本発明の窒化珪素質焼結体では、800
〜1500℃付近の高温域において長時間使用が可能
で、耐酸化性、耐コロージョン性、耐エロージョン性に
優れた、付着力の高い表面被覆層により窒化珪素質焼結
体を得ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化珪素を70〜99モル%、希土類元素
    を酸化物換算で0.5〜10モル%、および過剰酸素を
    含み、希土類元素の酸化物換算量に対する過剰酸素の酸
    化珪素換算量の比が2以上であり、かつ窒化珪素粒子の
    粒界に結晶相が析出してなる窒化珪素質焼結体の表面
    に、粒界相と同一の結晶を含む表面被覆層を設けたこと
    を特徴とする窒化珪素質焼結体。
  2. 【請求項2】粒界相及び表面被覆層における同一の結晶
    が、モノシリケートおよび/またはダイシリケートの結
    晶相であることを特徴とする請求項1記載の窒化珪素質
    複合焼結体。
  3. 【請求項3】窒化珪素、希土類元素の酸化物換算量およ
    び過剰酸素の酸化珪素換算量からなる窒化珪素成分10
    0重量部に対して、平均粒径が1〜5μmの微小硬質粒
    子成分を50重量部以下の割合で含有してなることを特
    徴とする請求項1または2記載の窒化珪素質焼結体。
  4. 【請求項4】微小硬質粒子がTa、Nb、Mo、Wの珪
    化物及びSiCの中から選ばれる少なくとも1種以上で
    あることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに
    記載の窒化珪素質焼結体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002348177A (ja) * 2001-05-29 2002-12-04 Kyocera Corp 熱機関用静止部材及びその製造方法
US6645649B2 (en) 2000-10-31 2003-11-11 Kyocera Corporation Surface-coated sintered body of silicon nitride
JP2016532617A (ja) * 2013-03-15 2016-10-20 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 耐減肉性セラミックマトリックス複合材及び耐環境皮膜

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