JP2003534835A - ベッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 その上限を介して上部支持面を提供し、ベッドに横たわっている人を支えるために設けられた支持アレンジメント（１）を備えたベッドである。吸引装置は、人がベッドで休息している際に、人の下のベッド空間を換気し、ベッド空間から離れた場所の空気を吸引装置で吸引するために、支持アレンジメントの内部を介したベッドに横たわっている人と、支持アレンジメントの外部との間の接触面から空流を生成するために配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 （技術分野） 本発明は、その上限を介して上部支持面を提供し、ベッドに横たわっている人
を支えるために設けられた支持アレンジメントを備え、該支持面を形成する該上
限の部分の少なくともいくつかの部分が、優れた通気機能を有するように設計さ
れたベッドに関する。

【０００２】 （背景技術） 様々なタイプのベッドが既に知られているが、これらは全て共通の問題を持っ
ており、すなわち、人がベッドに横になっている際に、その人の周囲に好ましい
睡眠状態である熱環境を作り出すことが困難であるということである。この理由
は、人がその上で休息する、通常はベッドのマットレスである支持アレンジメン
トの部分の空気が、人によって加熱され、マットレスを介して人に対して高い熱
絶縁が生じる。これはつまり、人が過剰に熱され易くなり、支持アレンジメント
に支えられている身体の部分において、汗の分泌が生じることを意味する。通常
、これらの状況は、人が支持アレンジメントとは反対側の身体の部分上に、寒く
ないようにベッドキルトをかける事によってより悪化する。これは、一方で、当
該の人の眠りが非常に高い度合いで妨害され、これから得られる休息は効率的で
はないことを意味する。もう一方で、支持アレンジメントの上部支持面と隣り合
ったベッド内に湿潤した環境が形成されるということは、ベッドにいる人からの
外皮の堆積物が湿潤して柔らかくなり、この環境内で生息し増殖するダニの絶好
の食料となってしまうことを意味する。このようなダニの排泄物には非常に強い
アレルギー誘発性がある。別の深刻な問題は、一時的または長患いの病気といっ
たさまざまな理由からベッドに拘束されることになった人達が、ベッドにさらに
長い期間居なければならない場合に、通常、マットレスの上のベッド空間から不
快な臭いが生じてしまう。

【０００３】 これらの不便さに対する、多くの様々な方法における改善策が求められてきた
ことが既に知られており、例えば、テーブルファンのようなさまざまなタイプの
ファンを配置したり、ベッドに防ダニ剤をスプレーしたりすることなどが挙げら
れる。

【０００４】 （発明の開示） 本発明の目的は、広い範囲で、既知である上述した不便さに対する改善策を見
つけ得るベッドを提供することである。

【０００５】 本発明によればこの目的は、外部への少なくとも１つの開口部が、支持面を形
成する上限の部分の空気透過部分の内側と連通するために、支持アレンジメント
内に配置され、負の気圧を生成するための吸引装置が該開口部と接続可能であり
、また人がベッドで休息している際に、該支持アレンジメントの内部において、
接続された動作中の吸引装置が空気透過部分を介して、また該支持面の外部へ空
気を放出するための該開口部を経由しその外側の支持アレンジメントの内部を介
して、該支持面から空気を引き出す吸引装置が許容されるべく設けられているベ
ッドを提供することで達成できる。

【０００６】 人がベッド内で休息、好ましくは眠る際に、支持アレンジメントを介してベッ
ドで休息している人を支えている上部支持面から空気を吸い出し、前記開口部か
ら放出する完全に新しいアプローチを用いて、ベッドで休息中の人に既知のもの
よりも相当に優れたタイプの快適な温度を与えることが可能になる。該空気の吸
出を介して、まず、通常はマットレスである支持アレンジメントの上部における
熱絶縁と蒸発拡散抵抗が減少するため、当該の人の身体から放出された熱を、汗
の分泌が開始するよりも速い速度で除去することができる。これは、問題の支持
面上のベッド空間内の空気の湿気を、通常レベルの無難な程度に低く保つことが
できることを意味し、ベッド内に堆積する外皮が乾燥して硬くなるため、ダニが
これを食べることができなくなり、その結果、ダニがベッド内で生息できる確率
が激減することを意味する。これにより、ベッドで休息中の人の身体の熱非対称
性が減少し、代わりに、全身の周囲でより均一な気候が得られるようになる。従
って、本発明は、熱損失における２つの最も重要な機構、すなわち乾燥性熱移動
と蒸発性熱移動をより効率的に作り出すものである。従来のベッド用布およびマ
ットレスを使用した場合には、この両者の移動を極めて重要な身体の熱バランス
を保ち難い範囲にまで遅速化してしまう。本発明の別の利点的な面は次の通りで
ある。すなわち、身体を全く動かすことなく、快適に横になれるようにするため
には、温度気候を除き、身体の表面にかかる圧力が、各表面ユニット上の身体の
血圧よりも低くなくてはならない。身体の表面にかかる圧力が血圧を超えた場合
、血管が閉塞され、不都合が生じる危険があり、その結果、身体を動かした際に
眠りに悪影響を及ぼすことになる。柔らかいベッドはより身体を包み込むので、
これにより、身体に対する絶縁面が増える。この問題を解決するために、現在で
は、馬毛、豚毛、ピート、ウール、干し草、麻等のような材料をベッドの材料と
して使用している。これらの材料は、湿気を吸収し、この湿気をベッドの下方向
へ送ることができ（湿った空気は乾燥した空気よりも軽い）、これにより、熱に
よる快適さが増加する。しかし、本発明による主要部分を用いることにより、シ
ンプルで、より安価な合成の衛生的な材料でベッドを作ることが可能になり、今
日の吸収性材料が持つものよりもさらに優れた特性と、さらに優れた温度の快適
さを備えることができる。

【０００７】 本発明の好ましい実施形態によれば、空気透過部分は気密材料で包囲されてお
り、前記支持表面の範囲から前記分割部分を介しての空気の流れを集中し、前記
開口部と前記分割部分とを介して外部との連通のみが許容されるために、支持ア
レンジメントの内部の少なくともいくつかの部分が、外部に対して気密的に範囲
を限定される。吸引装置の吸引機能がこれによって、必要とする場所に効率的に
得られるため、時間単位当りに、ベッドで休養中の人とベッドの間の接触面の範
囲から、所与量の空気を離れた場所へ送るために必要な吸引力が弱くなり、これ
により、吸引装置を駆動するエネルギーを節約することができるが、これは本来
、比較的静かに動作するように構造することができ、当然ながらこれは、ベッド
内の人が眠りたい場合や、特に吸引装置が支持アレンジメント付近に配置されて
いる場合に望ましい。

【０００８】 吸引装置の効率をさらに増加するために、空気透過分割部分が、ベッドに横た
わっている人の身体のあらゆる部分を受容および支持するべく設けられた支持面
に実質的に対応している、支持アレンジメントの上限の制限された範囲を構成す
ることが好ましく、より正確には該範囲は、ベッドに横たわる人の大腿部および
胴体を受容および支持するべく設けられている支持面に限定される。人により発
生および放出される熱は、主にこれらの大きな身体部分から来るものであるため
、空気の吸引を、これらが支持アレンジメントに対して接する部分に限定するこ
とが好ましい。

【０００９】 本発明の別の好ましい実施形態によれば、空気透過性は、実質的な気密材料の
層を貫通する通し孔を配置することにより、または、空気を通す機能に優れた材
料の層を配置することにより得られる。

【００１０】 本発明の別の好ましい実施形態によれば、吸引装置は、支持アレンジメントの
下側部の空間内に配置されたファン部材を備え、ベッドは、ファン部材を受容す
るために該空間内で範囲を限定し、消音部材を備えているボックスを備えている
。これは、ファン部材の動作が、ベッドで休息中の人の妨害をしないために有益
である。

【００１１】 本発明の別の好ましい実施形態によれば、吸引装置は、吸引装置内に含まれて
いるファン部材へと続いている導管を介して前記開口部と接続しており、支持ア
レンジメントに対して離れた場所に配置されている。ベッドに横たわっている人
を、ファン部材の動作により生じるノイズから保護する可能性と、吸引した空気
をファンによりベッドから適当な距離へ放出する可能性の両方が増加するため、
不快な体臭と湿気を、ベッドがある部屋から除去することができる。

【００１２】 本発明の別の好ましい実施形態によれば、ベッドが、支持アレンジメントの前
記支持面のすぐ付近にある空気の温度を測定し、これに関する情報を制御ユニッ
トへ送るべく設けられている部材を備え、制御ユニットが、該温度情報に従って
吸引装置の空気の吸引を制御するために設けられている。これにより、前記支持
面と接触している人の身体を包囲する空気の温度を、ベッドに横たわっている人
が心地よいと思う最適温度に調整することが可能になる。本発明の別の好ましい
実施形態による事実によれば、ベッドが、支持アレンジメントの前記支持面のす
ぐ付近にある空気の湿度を測定し、これに関する情報を制御ユニットへと送るべ
く設けられている部材を備え、制御ユニットが、該空気の湿度情報に従って吸引
装置の空気の吸引を制御するために設けられており、支持アレンジメント上で休
息中の人の身体を包囲している空気の空気湿度を、継続的に所望のレベルに確実
に維持することが可能である。特にこれら２つの部材は、相互に組み合わせるこ
とで、ベッドで横たわっている人のための熱環境の所望の調整が可能になる。

【００１３】 本発明の別の好ましい実施形態によれば、吸引装置は可逆に配置され、制御ユ
ニットが、前記開口部を介して空気を流入させ、支持アレンジメントの支持面の
前記分割部分を介して空気を放出させるために、吸引装置を逆転させるよう制御
できるように設けられている。次に、前記接触面の範囲にこのようにして供給さ
れた空気を加熱するために加熱装置を同時に配置することが好ましく、ここで、
主にこの装置は、当該の人がベッドに横になる前に、人が心地よいと感じるレベ
ルにまでベッドを加熱するために使用することができる。

【００１４】 制御ユニットは、所定の基準に従って、吸引装置とこれと協働するベッドの部
分とを自動的に制御するように設計することができ、ここで、制御を操作するた
めに、出席検出器のような異なるタイプの検出器を配置することができるが、さ
らに、ベッドに含まれる部分、少なくとも吸引装置を、そのための手段を設ける
ことにより手動で制御する可能性を任意で設けることもできる。

【００１５】 本発明のさらなる利点と有益な特徴は、以下の説明と他の従属請求項から明白
になる。

【００１６】 添付の図面を参照することで、例証として引用する、本発明の好ましい実施形
態を説明する。

【００１７】 （発明を実施するための最良の形態） 次に、図１〜図３を同時に参照しながら、本発明の好ましい実施形態によるベ
ッドの構造について説明する。ベッドは支持アレンジメント１を従来の方法で備
えており、該支持アレンジメント１は、ベッドに横になっている人を支持するた
めに設けられ、また、マットレス２とベッド部分３により形成され、該ベッド部
分３は、時にベッドと呼ばれるものであり、床の上で立つように脚４を備えてい
る。この場合、マットレス２はコア層５を設けており、このコア層は多孔質ラテ
ックスのような、通気性に優れた弾性柔軟材料から成る。このコア層５は、例え
ばウールトリコット織物のような、空気透過性の弾性柔軟カバー材料の薄いカバ
ー層６で覆われている。最後にマットレスは、弾性で柔軟な気密性材料の外縁フ
レーム７を備え、その下側部において、上側部においてよりもマットレスの中心
へと延長している。このフレーム７は頂部において表面８を制限しており、該表
面８を通って空気がベッドマットレスの上から侵入し、その下のさらに制限され
た表面９を通り、これを介して、空気がベッドマットレスの内部からベッドマッ
トレスの下の空間へと抜けることができる。以下で、外観の背後にある概念につ
いて詳細に説明する。

【００１８】 ベッド部分３は、次のような構造である。例えば、ポリウレタンの非透過層を
備えた繊維のような、マットレスの層７と同じ材料のような、弾性で柔軟な気密
材料の薄いカバー層１０を最上に配置する。例えばあらゆる発泡プラスチックか
らなる、弾性で非常に空気透過が高く、より厚い層１１をこの下に配置する。こ
の下に、ベッド部分の内部容積の主要部分を占める空間１３に、異なるタイプの
ばね部材１２を配置する。ばね部材は、解剖学的観点から適切な状態でベッドに
横たわる際に、横たわっている人を支持するべく、設けられている。この場合、
ばね部材は、いわゆる２重ばねパッケージ型に配置された螺旋形ばねであり、パ
ッケージ間に支持部材１４を備えている。空間１３は横方向に、また底部におい
て、周りを包囲する緊締部材１５を介して外部に対し、気密的に境界を成してい
る。

【００１９】 ベッド部分の内部空間１３は、空気交換を介して、２つの場所で周囲と連通し
ている。第１の場所は、気密材料層１０に小型の通し孔１６を配置することによ
り頂部に形成されており、これらの穴は、ベッドマットレスの下側部の表面９に
実質的に対応する表面に沿って配置されている。第２の場所は、ベッドの足端部
にある、ベッド部分の下側部に設けられた緊締部材１５の開口部１７によって形
成されている。次に、図４も参照する。開口部１７はベッド部分の下に配置され
ているボックス１８内に開口しており、その底部に、ベッドの外部と連通するた
めの第２開口部１９を備えている。電気モータ２１と、これにより駆動して回転
するプロペラ２２とによるファン部材２０が、プロペラが開口１７と接近した状
態でボックスの内部に配置されている。制御ユニット２３がファン部材の機能を
制御するために配置され、電気ネットワークから電源装置２４を介して電力が供
給される。ノイズを吸収する目的で、開口部１７、１９の両方が、カバー部材２
５、２６のそれぞれによって部分的に遮断されている。

【００２０】 開口部１７にて負の気圧を生成する方法でファン部材が駆動されると、空気が
ベッドマットレスの上面８を介して、主に、その下面９の突起部に対応するその
中心部分を通り、ベッドマットレスを通過し、表面９を介してその下側部へと出
て、ベッド部分の上層１０の孔１６を通り、ベッド部分の内部容積内へ入り、ば
ねパッケージを通って開口部１７から放出され、次に、開口部１９を通ってボッ
クスから噴出する。しかし、吸引装置を反転させることで、代わりに空気を反対
の方向に吸入することができる。このような逆転は、ファン部材を可逆に配置し
、生成された気流を、適切な弁装置を介して逆転することにより可能である。ボ
ックス内に加熱要素２７を配置し、ファン部材を逆運転する際に、必要に応じて
、マットレスよりも上の範囲に送られる空気を加熱することができる。制御ユニ
ット２３は、加熱要素のオン/オフ切り換えの規制以外にも、ファンの速度の手
段により、流入気流の温度を調整できることが好ましい。

【００２１】 ベッドはさらに部材２８を備えており、該部材２８は、ベッドに横たわってい
る人のために、マットレスにより形成された支持面の直上にある瞬間の空気の温
度を測定するためのものであり、これは、開口部を通って吸い出された空気の温
度を測定するために、開口部１７付近に配置された部材２８を介して間接的に行
うことが好ましい。さらに、該支時面の上にある空気の湿度測定する部材２９も
配置されており、ここでも、開口部１７付近での間接的な測定を行う。これらの
部材２８、２９は、温度と空気の湿度に関する情報を、それぞれ制御ユニット２
３へと送るために設けられており、また、次に制御ユニットは、この情報および
所定の基準に従って、ファン部材２０を制御するために設けられているが、これ
は、所与の期間にかけての温度と空気湿度の一定レベルを必ずしも意味するもの
ではない。さらに、手動により、少なくともファン部材、さらにおそらくは加熱
要素も制御する手段が、制御装置３１という形でベッドに横たわっている人の手
の届く位置に配置されている。

【００２２】 温度測定部材２８は、ファンボックス１８のすぐ外に配置することができ、ま
た例えば、螺旋コードと接続していてよい制御装置３１内に配置することもでき
、また、上述のように、容易に使用者の手が届く場所、例えばベッドサイド・テ
ーブルの上に配置してもよい。また、２つの温度測定部材を、１つはボックス１
８内、１つは上述のようにボックス外に配置することも考えられる。空気湿度測
定部材２９についてもこれに対応する推論が有効であり、つまりボックス１８内
、ボックス外に配置でき、例えば制御装置３１内、あるいはその両方に配置する
ことができる。測定部材２８、２９を上述の方法でボックスの外に配置すること
で、夜間の温度の低下やさまざまな気候、典型的には幅広く異なる値の範囲での
温度と湿度レベルでのベッドの使用のようなさまざまな外部条件に適応させるこ
とが可能になる。

【００２３】 以下にベッドの機能を示す。人（図２に概略的に示す）がベッドに横になって
休息し、好ましくは睡眠する場合、人の体表面の約３５％が支持アレンジメント
と接触し、また、その主要部分が、マットレスの表面９の突起部分に対応する支
持アレンジメントの支持表面部分と接触する。この面は、ベッドに横たわる人の
大腿部および胴体を受容および支持するべく寸法されていることが好ましく、こ
のため、表面９は長さ０．８〜１．３ｍ、幅０．４〜０．７ｍであることが好ま
しい。この場合では、長さ１ｍ、幅０．５ｍである。ファン部材がオフに切り換
えられると、ベッドとベッド用布とが、高い蒸気拡散抵抗との組み合わせで、動
かない空気との相当な熱絶縁を形成し、ベッド上の人が汗の分泌を開始する傾向
にあり、この汗の蒸発および拡散を困難にすることにより、マットレス上に支持
されている人の身体の周囲に湿気が多く、暖かい環境が作られる。ここで今度は
、ファン部材を、上述の方法で、マットレスを介して開口部１７へと空気を引き
出すべく制御した場合、マットレス内の熱絶縁と蒸気拡散抵抗が劇的に減少する
ため、身体全体にかけての熱の非対称性が実質的に消滅し、ベッドに横たわって
いる人の全身周囲に、満足のいく湿気および温度のより均質な状態が得られる。
これにより人が得る熱状態は、実質的に、身体にベッドキルトが緩く巻き付いた
状態で垂直に立つかのようなものである。次に吸引装置、つまりファン部材は、
その吸引能力が、人とベッドの間の接触面における温度や空気湿度等のような、
異なるパラメータについて測定した値に適応できるように制御される。さらに、
人が制御装置３１を使って手動でファン部材の機能を働かせることが可能であり
、制御装置または制御ユニットに、１日の内のさまざまな時間帯に多様な吸引を
設定するタイマーを設けることもできる。さらに当然ながら、その時々に応じて
ファン部材を単にオフにすることも可能である。本発明によるベッドの構造によ
り、横たわり面上のベッド空間を周囲の環境で換気したところ、ベッドに横たわ
っている人にとって非常によかったが、外皮の堆積物を食べて生きるダニの生息
条件を著しく劣化させた。これは、湿度が非常に低くなるため、外皮の堆積物が
ダニの食料とならないためである。

【００２４】 さらに、本発明によるベッドを次のように使用することも可能である。すなわ
ち、気流を逆転させ、加熱要素２７を切り換えることにより、人がベッドに横た
わるまで横たわり面を加熱して、機能が温水の入った水筒のように働くようにす
る。特定の場合、これにより生じたエネルギーは、人の健康を無視することなく
、室温を低くできるという事実により、節約される。加熱要素２７を通る空気の
温度は、部材２８で測定した状態で約４０℃にすることができる。

【００２５】 さらに当然ながら、ファン部材そしておそらくは加熱要素の機能を、出席検出
器のようなさまざまな検出器に従って制御できるようにし、これにより、例えば
、人がベッドに横たわるとすぐに吸引が開始し、ベッドの横たわり面から負荷が
取り除かれると吸引が停止するようにすることも可能である。さらに図４では、
人の動きを検出し、温度気候の優れた規制を可能にするためには、圧力センサ３
３を備えている。

【００２６】 図５では、一方でベッドに横たわる人がファン部材から受ける不快さを最小に
し、他方で澱んで悪臭を放つ、ベッドの横たわり面の範囲から吸い出した空気が
、ベッドのある部屋に流れ出ないようにし、例えば外に排出させるために、ここ
では、単純に、開口部１７を備えたホースの形態である導管３０のみをベッド部
分の内部空間と接続し、ファン部材を、例えばベッドがある部屋とは違う部屋と
いった離れた場所に配置する方法を示している。室内の微粒子や汚れた身体から
の空気をファン部材で噴出させた空気から取り除く別の可能性は、排出空気の臭
気を吸収するための炭素フィルタ部分を備えた微粒子フィルタを配置するもので
ある。

【００２７】 上述の実施形態のさらなる発展形を図６に示す。図６では、複数のベッド１’
、１’’、１’’’からの導管が共通のファン部材２０に接続しており、これは
、例えば養護施設および病院で有益である。この場合、図６に示すスロットル弁
３２を各ベッドに設けることが適切である。さらに、中央吸引クリーナーシステ
ムを吸引装置として使用することが可能である。

【００２８】 当然ながら、本発明は、上述の好ましい実施形態にいかなる形でも制限される
ものではなく、当業者には、付属の請求項で定義した通りの本発明の基本概念か
ら逸脱しない限り、多くの変更を加える可能性がある。

【００２９】 例えば、マットレスおよびベッド部分を１つの単体ユニットに一体形成し、気
密部分７が実際にマットレスの下側部に到達しないが、こうして形成されたユニ
ット内の空間の範囲を定めるように、この部分が密封部材１５と外周的に直接接
触することが可能である。これによって、確固とした空流速度を得るために、フ
ァン部材に低い電力で十分である。

【００３０】 当然ながら、1日中、ファン部材を連続的に、完全に同速度および低い空流で
動作させ、そして、制御ユニットを完全に省略することが可能であるが、上述の
説明よりもさらに多くの検出部材を制御ユニットに接続し、ファン部材の機能を
、これらの部材が検出したパラメータの値に従うものにすることも可能である。
このような検出器は、例えば、室温が高くなる夏にはより強力な空流が必要とな
るため、例えば、ベッドを配置している室内の温度を検出するために設けること
ができる。

【００３１】 全ての説明において、１人の人がベッドで休息する状態を示したが、ベッドは
ツインベッドであってもよい。その場合、実際には、上述した方法で１人用の支
持アレンジメントを設計し、一方で、ベッドの別の半分を、従来のベッドで対応
することも可能であるが、これは全く望ましくない。各ベッドの半分の付近にお
いて別個の状態制御を設けることも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１は、本発明によるベッドの簡略化した、部分展開図と断面図である。

【図２】 図２は、図１によるベッドの略図であり、該ベッド上で人が休息している図を
示す。

【図３】 図３は、本発明の好ましい実施形態によるベッドの断面側部展開図である。

【図４】 図４は、図３のベッドの１部分を側部展開図にて詳細に示す。

【図５】 図５は、吸引された空気が、本発明の好ましい実施形態による導管を介して、
ベッドから離れた場所へ送られる状態の略図を示す。

【図６】 図６は、複数のベッドを、離れた場所に配置された共通の１つの単体吸引装置
に接続する状態を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ，ＴＲ)，ＯＡ(ＢＦ ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ， ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，Ｇ Ｍ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ， ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ， ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，Ｂ Ｚ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＯ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ ，ＤＫ，ＤＭ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ， ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，Ｉ Ｓ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ， ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，Ｐ Ｔ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ， ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ

Claims (24)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 その上限を介して上部支持面を提供し、ベッドに横たわって
   いる人を支えるために設けられた支持アレンジメント（１）を備えたベッドであ
   り、該支持面を形成する該上限の部分の少なくともいくつかの部分が、優れた通
   気機能を有するように設計されており、 外部への少なくとも１つの開口部（１７）が、該部分の空気透過部分の内側と
   連通するために支持アレンジメント内に配置され、また、負の気圧を生成するた
   めの吸引装置（２０）が該開口部と接続可能であり、また、人が該ベッドで休息
   している際に、該支持アレンジメントの内部において、接続された動作中の吸引
   装置が該空気透過性分割部分を介して、また該支持面の外部へ空気を放出するた
   めの該開口部を経由しその外側の支持アレンジメントの内部を介して、該支時面
   から空気を引き出す吸引装置が許容されるべく設けられていることを特徴とする
   ベッド。
2. 【請求項２】 前記空気透過性分割部分（５、６）が、前記分割部分を介し
   て前記支持面の範囲からの空気の流れを集中させるために、気密材料（７）で包
   囲されており、前記開口部（１７）と前記分割部分を介して外部との連通のみが
   許容されるために、前記支持アレンジメントの内部（１３）の少なくともいくつ
   かの部分が、外部に対して気密的に範囲を限定されることを特徴とする請求項１
   に記載のベッド。
3. 【請求項３】 前記空気透過性分割部分が、前記支持アレンジメントの上限
   の規制された範囲（９）を構成し、また、この範囲が、前記ベッドで休息してい
   る人の体のあらゆる部分を受容および支持するべく設けられた前記支持面と実質
   的に対応することを特徴とする請求項１または２のいずれか１項に記載のベッド
   。
4. 【請求項４】 前記範囲（９）が、前記ベッドに横たわっている人の大腿部
   および胴体を受容および支持するべく設けられた前記支持面に限定されることを
   特徴とする請求項３に記載のベッド。
5. 【請求項５】 前記範囲（９）が、前記支持アレンジメントの前記上限に対
   して実質的に中心にあり、前記ベッドの縦方向における範囲の長さが０．８〜１
   ．３ｍであることを特徴とする請求項３または４のいずれか１項に記載のベッド
   。
6. 【請求項６】 前記範囲（９）が、前記支持面の前記上限に対して実質的に
   中心にあり、前記ベッドの横方向における範囲の幅が０．４〜０．７ｍであるこ
   とを特徴とする請求項３ないし５のいずれか１項に記載のベッド。
7. 【請求項７】 前記開口部（１７）と前記空気透過性分割部分（５、６、９
   ）が、前記分割部分から、前記支持アレンジメントの内部に配置されたばね部材
   （１２）のパッケージを介して、開口部へと空気を引き出すために吸引装置が設
   けられているような相互局所化を備えていることを特徴とする前述の請求項のい
   ずれか１項に記載のベッド。
8. 【請求項８】 前記支持アレンジメントが、個別のマットレス（２）と、該
   マットレスを支えるべく設けられたベッド部分（３）とを備え、該マットレスが
   前記空気透過性分割部分（５、６）を備え、該ベッド部分の内部および該マット
   レスと連通するために、該ベッド部分が、前記開口部（１７）と空気透過部分（
   １６）によって貫通されている外部までの気密性限度（１０、１５）によって包
   囲されていることを特徴とする前述の請求項のいずれか１項に記載のベッド。
9. 【請求項９】 前記支持アレンジメントが、１つの単体ユニットとして相互
   に一体化されたマットレスとベッド部分とを備え、また、前記支持アレンジメン
   ト全体が、マットレスの前記開口部と前記空気透過分割部分とによって穿孔され
   ている外部までの気密性限度によって包囲されていることを特徴とする請求項１
   ないし７のに記載のベッド。
10. 【請求項１０】 前記空気透過性が、通し孔（１６）を実質的に気密性材料
    の層を介して配置することによって得られることを特徴とする前述の請求項のい
    ずれか１項に記載のベッド。
11. 【請求項１１】 前記空気透過性が、優れた空気通過機能を備えた材料の層
    （５、６）を配置することにより得られることを特徴とする請求項１ないし９の
    いずれか１項に記載のベッド。
12. 【請求項１２】 吸引装置と接続可能な前記開口部（１７）が、前記支持ア
    レンジメントの下側部に配置されていることを特徴とする前述の請求項のいずれ
    か１項に記載のベッド。
13. 【請求項１３】 前記吸引装置が、前記支持アレンジメントの下側部の空間
    内に配置されたファン部材（２０）を備えていることを特徴とする前述の請求項
    のいずれか１項に記載のベッド。
14. 【請求項１４】 前記ファン部材を受容するために前記空間の範囲を限定し
    、消音部材（２５、２６）を備えているボックス（１８）を備えていることを特
    徴とする請求項１３に記載のベッド。
15. 【請求項１５】 前記吸引装置が、前記吸引装置内に含まれているファン部
    材へと続いている導管（３０）を介して前記開口部と接続しており、前記支持ア
    レンジメントに対して離れた場所に配置されていることを特徴とする請求項１な
    いし１２のいずれか１項に記載のベッド。
16. 【請求項１６】 前記ファン部材（２０）が、その支持面の換気を、１つお
    よび同じファン部材を介して達成するために、複数の支持アレンジメント（１’
    、１’’、１’’’）からの前記導管（３０）を受容するべく設けられているこ
    とを特徴とする請求項１５に記載のベッド。
17. 【請求項１７】 前記空気の引き出しの制御を可能にするために設けられた
    制御ユニット（２３、３１）を備えていることを特徴とする前述の請求項のいず
    れか１項に記載のベッド。
18. 【請求項１８】 前記支持アレンジメントの前記支持面のすぐ付近にある空
    気の温度を測定し、これに関する情報を前記制御ユニット（２３）へと送るよう
    に設けられている部材（２８）を備え、前記制御ユニットが、吸引装置の空気の
    吸引を、該温度情報に従って制御するために設けられていることを特徴とする請
    求項１７に記載のベッド。
19. 【請求項１９】 前記支持アレンジメントの前記支持面のすぐ付近にある空
    気の湿度を測定し、これに関する情報を前記制御ユニット（２３）へと送るよう
    に設けられている部材（２９）を備え、前記制御ユニットが、吸引装置の空気の
    吸引を、該湿度情報に従って制御するために設けられていることを特徴とする請
    求項１７に記載のベッド。
20. 【請求項２０】 前記部材（２８、２９）が、前記支持アレンジメントの前
    記上限の前記分割部分を介して、前記吸引装置によって引き出された空気の前記
    測定を実行することにより、間接的な方法で前記測定を実施するために設けられ
    ていることを特徴とする請求項１８または１９のいずれか１項に記載のベッド。
21. 【請求項２１】 前記吸引装置が可逆的に配置されており、前記制御ユニッ
    ト（２３）が、前記開口部（１７）を介して空気を流入させ、前記支持アレンジ
    メントの前記支持面の前記分割部分を介して空気を流出させるために、前記吸引
    装置を逆転させて制御できるように設けられていることを特徴とする請求項１７
    に記載のベッド。
22. 【請求項２２】 前記吸引装置が、加熱された空気を前記支持アレンジメン
    トの前記支持面の直上にある空間に供給するために、前記ベッドの周囲に対して
    逆転するときに、前記支持アレンジメントの支前記持面の前記分割部分へと導か
    れた空気を加熱するために設けられた加熱要素（２７）を備えていることを特徴
    とする請求項２１に記載のベッド。
23. 【請求項２３】 前記制御ユニット（２３）が、前記吸引装置と、これと協
    働する前記ベッドの部分とを、所定の基準に従って自動的に制御するように設け
    られていることを特徴とする請求項１７に記載のベッド。
24. 【請求項２４】 少なくとも前記吸引装置を手動で操作するための手段（３
    １）を備えることを特徴とする前述の請求項のいずれか１項に記載のベッド。