JP2003534076A - 縫製素材の送り装置 - Google Patents

縫製素材の送り装置

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JP2003534076A JP2001586659A JP2001586659A JP2003534076A JP 2003534076 A JP2003534076 A JP 2003534076A JP 2001586659 A JP2001586659 A JP 2001586659A JP 2001586659 A JP2001586659 A JP 2001586659A JP 2003534076 A JP2003534076 A JP 2003534076A
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sewing
per minute
revolutions per
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sewing machine
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JP2001586659A
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ホシャセ,セビキ
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クイック ロタン エレクトロモトーレン ゲーエムベーハー
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    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B27/00Work-feeding means
    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
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    • D05B27/00Work-feeding means
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  • Textile Engineering (AREA)
  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、縫製される物品を送る装置に関し、それは、縫製装置やミシンに用意されている。上記装置は、ミシンの速度と縫い目長さとによって限定される進め速度で素材の進め方向に縫製される物品を進めるために少なくとも一つの素材の進め装置を有している。本装置は、更に、押圧手段の形で、縫製される物品の上部素材層に押圧力を受けさせる少なくとも一つの素材送り補足装置を有している。素材送り補足装置は、或る回転速度で回転し、素材の進み方向において素材の進め装置の背後に配置されており、またミシンの速度と縫い目長さに関して比例的に駆動される。少なくとも一つの装置は、ミシンの増速と共に、送られる物品の上部素材層に本装置によって加えられる押圧力を強め、及び/若しくはミシンの増速と比例する増速に加えて、更に素材送り補足装置の回転速度を増速する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
この発明は、 − ミシンの毎分回転数によって、また縫い目長さによって決定される進め率
で供給方向に縫製素材を進めるための少なくとも一つの供給手段と、 − 或る押圧力で加圧手段の形で縫製素材の上部層に作用し、或る周速度で回
転し、且つ素材供給方向において供給手段の背後に配置されると共にミシンの毎
分回転数と縫い目長さとに比例して駆動される少なくとも一つの補助素材送り手
段とを有し、縫製素材の送りのために縫製手段又はミシンに用意された装置に関
する。
【0002】
【背景技術】
ここで、補助素材送り手段(この点に関して、例えば公報の米国特許第418
2251号の従来技術と比較して下さい)は、縫製手段(『縫製手段』の概念は
、以下では更にミシンも含んでおり、本発明は、縫製手段と更にミシンの両方に
関係している)によって加工される縫製素材の上部層と下部層との間のズレに対
して補償を行うために使用されている。
【0003】 このズレは、経験によると、上部素材層が該上部素材層と下部素材層との間の
摩擦によって単に引かれている間に、下部素材層が供給手段の歯による干渉によ
って引かれるときに生じる。
【0004】 この摩擦が効力を生じるようにするために、上部素材層と下部素材層とが加圧
手段と供給手段との間において圧縮されて供給手段によって素材供給方向に送ら
れるように、縫製素材は、縫い目の形成中及び縫製素材の送り中に、所謂加圧手
段によって押さえ付けられる。
【0005】 この送り期間中に、この点で、送られる縫製素材の上部素材層と加圧手段との
間において、上部素材層と下部素材層との間で送り距離にズレを起こす摩擦力が
生じる。このことは、縫製結果に悪い影響を与えるズレの作用が、縫製手段の主
軸の低い毎分回転数で、また更に低い進め率でも起きるために非常に望ましくな
いものであり;毎分回転数と供給率とが増大すればする程、ズレ作用が大きくな
る。
【0006】 この理由は、供給手段の歯が縫製素材の下部素材層内に填まり込むことができ
るように、送り期間の開始時に上動する、即ち加圧手段の方向に上動する供給手
段の作動方式に在る。この期間中、素材層への圧力が加圧手段の慣性質量により
増加するように、縫製素材は加圧手段を押し上げる−或る程度までそれに上への
力を加える。
【0007】 供給手段は、幾分長円な運動を行う:加圧手段が最上位置へと幾分遠く移動さ
れている間に、供給手段は、素材層を素材進め方向に押し始める。この送り期間
中に、加圧手段の圧力は、スプリング力が上方に、即ち供給手段から離れる方向
に向けられた加圧手段の運動を制動して加圧手段が縫製素材に再び押圧するまで
劇的に低下する。
【0008】 極端な場合、加圧手段がその垂直上方移動によって短時間の間縫製素材との接
触を失って、このようにして上部素材層と下部素材層との間の摩擦結合が解除さ
れることすら起きる。このような知られている極めて望ましくない現象は、縫製
手段の主軸の毎分回転数と、かくして進め率とが高くなればなる程より劇的に出
現し、その結果、上部素材層と下部素材層との間のズレは、進め率の尺度である
縫製速度と共に益々より大きくなる。
【0009】 送り期間の終わりに、供給手段は、加圧手段の圧力が再び一時的に減少するよ
うに下方に、即ち加圧手段から遠ざかる方向に移動する。しかし、後者の期間は
上部素材層と下部素材層との間のズレに何ら重大な作用を行わない。
【0010】 ズレ作用に対して補償するために、補助素材送り手段が上部素材層に係合する
ようにしている。ここで、ただ補助素材送り手段だけによる素材送りを行うと、
所謂『負のズレ』、即ち下部素材層に対して上部素材層が先行することが起き得
るであろう。
【0011】 ミシンの毎分回転数と設定された縫い目長さに対して補助素材送り手段の周速
度を正しく調節することで、ズレの無い縫製部を形成できるようにするべきであ
る。
【0012】 それで、公知であるミシン用素材送り装置(ドイツ特許第2936697C2
号を参照のこと)では、加圧機構が従動素材送りロールに割り振られていて、一
方で、素材送りロールが素材支持層と直接的に接触できないように素材支持面と
素材送りロール(ローラ)との間の隙間を調節するために使用され、また他方で
素材送りロールが加工品を素材支持面に対して押圧するプリテンション力の調節
を可能にしている。
【0013】 更に、公知である縫製素材の送り装置(ドイツ特許第2927869C2号を
対照のこと)では、順送りの補助素材送り手段は、供給方向に進行中の縫製素材
が永久的に張設状態に保持されるように供給手段よりも幾分より大きな送り量(
進め量)の送りを行うべきである。上部素材層と下部素材層とを縫製する際に、
このことは、『スリップ折れ』、即ち別言するとズレの発生を防止するために意
図されたものであり;いずれの場合も、縫製加工中の供給手段の送り量と補助素
材送り手段の素材送りロールとの間の設定率は、各々のミシン毎分回転数に無関
係に一定のままとなっている。
【0014】 しかし、上部素材層と下部素材層との間のズレは、縫製手段の主軸の毎分回転
数に、即ち所謂ミシンの毎分回転数に左右されることが分かっており、結果的に
、例えば縫製手段の主軸の変化可能な毎分回転数や更には変化可能な進め率にお
けるような変化する状況の下ではこの従来の装置では満足な完全に一様な縫製結
果が達成されない。
【0015】 上述した不利益や欠点から前進して、この発明の目的は、変化する状況(例え
ば縫製手段の主軸の変化する毎分回転数や更には変化する進め率等)の結果とし
て変わる上部素材層と下部素材層との間のズレが、たとえ歴然としてあっても特
に完全に一様な縫製結果が常に達成できるような縫製素材送りの汎用装置を提供
することである。
【0016】
【発明の開示】
この目的は、主請求項の前提命題部分で権利化請求されている縫製素材送り装
置によって達成されるものであり、その主請求項では、この発明の教示に従って
少なくとも一つの手段によって、 − 送られる縫製素材の上部層に補助素材送り手段によって加えられる押圧力
が、上昇するミシンの毎分回転数と共に増大され、及び/若しくは − 補助素材送り手段の周速度が、上昇するミシンの毎分回転数との比例的な
上昇に加えて更に増速されるようにしている。
【0017】 かくして驚くべきことには、ミシンの毎分回転数及び/若しくは縫い目長さと
、更には進め率とが、補助素材送り手段の作動と機能の方式に影響を及ぼすと言
う事実が考慮されている。送られる縫製素材上部層に補助素材送り手段によって
加えられる押圧力は、上昇するミシンの毎分回転数と共に少なくとも一つの手段
によって増大されるようになっている。このようにして、補助素材送り手段が上
部素材層に益々より大きくなる引っ張り応力を出現させなければならないように
上部素材層と下部素材層との間ズレが、上昇するミシンの毎分回転数と共に増大
することを考慮することができる。
【0018】 代わりに又はそれに追加して、この発明の教示によれば、補助素材送り手段の
周速度は、比例的増速に加えて、上昇するミシンの毎分回転数と共に更により増
速される。このようにして、上部素材層と下部素材層との間のズレは、補助素材
送り手段が上部素材層において益々より大きな引っ張り応力を発生させなければ
ならないように、上昇するミシンの毎分回転数と共に増大すると言う事実を考慮
することができる。
【0019】 補助素材送り手段の押圧力及び/若しくは補助素材送り手段の周速度をミシン
の毎分回転数に応じて選択できるようにするために、例えば少なくとも一つのア
クチュエータとして造られる少なくとも一つの手段が設けられている。
【0020】 互いに独立して又は互いと関連して実施される好適な実施例によれば、次の事
柄が用意されている。即ち、 − 押圧力及び/若しくは周速度は、更に、好ましくは本手段によって送られ
ることになっている縫製素材の組成に適合化され; 及び/若しくは、 − 押圧力Fpは、 等式Fp=F0+R×mによって与えられており、 そこで、F0は一定の力であり; Rは補助素材送り手段と上部素材層との間の摩擦率によって決定され
る大きさを持った摩擦係数であり; nはミシンの毎分回転数であり;及び/若しくは、 − 本手段の毎分回転数は、補助素材送り手段の周速度の尺度となっているか
、又は補助素材送り手段の周速度に等しくなっており;及び/若しくは、 − 本手段の毎分回転数npは、 等式np=k×n×Lによって与えられており、 そこで、kは適合化係数であり; nはミシンの毎分回転数であり; Lは縫い目長さであり、 及び/若しくは、 − 補助素材送り手段は、本手段の低い毎分回転数領域(np<500/分)
では間欠モードで作動し;及び/若しくは − 本手段のオン時間とオフ時間は、縫製手段又はミシンの主軸の角度位置に
よって決定されており;及び/若しくは、 − 本手段の高い毎分回転数領域(np>500/分)では補助素材送り手段
は、連続モードで作動し;及び/若しくは、 − 縫い加工当りの補助素材送り手段の送り経路長は、供給手段の進め経路長
より長く、特にほんの僅かだけより長くなっており;及び/若しくは、 − 補助素材送り手段の押圧力及び/若しくは本手段の毎分回転数は、電子的
に制御され;及び/若しくは、 − 補助素材送り手段の押圧力及び/若しくは本手段の毎分回転数を制御する
ために少なくとも一つの電子制御手段が設けられており;及び/若しくは、 − ミシンの毎分回転数は、電子制御手段で決定され;及び/若しくは、 − 電子制御手段は、一つの制御パネルによる入力によって縫い目長さについ
ての情報を受信し;及び/若しくは、 − 電子制御手段は、少なくとも一つの制御パネルによる入力によって、送ら
れる縫製素材の組成についての情報を受信し;及び/若しくは、 − 本手段は、好ましくは直流電流で作動される少なくとも一つのリニアモー
タを有しており;及び/若しくは、 − リニアモータは、ハウジングとして造られている少なくとも一つの固定子
エレメントを有しており;及び/若しくは、 − 固定子エレメントには、駆動棒として造られている少なくとも一つの回転
子エレメントが支持されており;及び/若しくは、 − 固定子エレメントは、縫製手段又はミシンのハウジングヘッドの背後に配
置されており;及び/若しくは、 − 本手段は、 −− 好ましくは直流電流で作動される少なくとも一つの駆動モータと、 −− 駆動モータと補助素材送り手段との間に配置された少なくとも一つの歯
車と、 −− 運動を補助素材送り手段に転送するために、歯車と補助素材送り手段と
の間に配置された少なくとも一つの転送エレメントとを有しており; 及び/若しくは、 − 適合係数kは、 公式k=k1×k2×k3によって与えられ、 k1は、補助素材送り手段の直径に対する、またリニアモータの定数に対する
、また歯車の減速率に対するパラメータであり; k2は、ミシンの毎分回転数への上部素材層と下部素材層との間のズレの機能
的依存性に対する大きさであり;また k3は、送られる縫製素材の組成に対するパラメータであり; 及び/若しくは、 − 本手段は、回転子エレメントに接続され且つ駆動モータと歯車と転送エレ
メントとが取り付けられているキャリヤエレメントを有しており;及び/若しく
は、 − キャリヤエレメントは、ロックされた状態で支持されており;及び/若し
くは、 − キャリヤエレメントは、案内棒によってロックされた状態に支持されてお
り;及び/若しくは、 − キャリヤエレメントは、少なくとも一つの弾力性のある低質量の結合エレ
メントによってプリテンションが掛けられており;及び/若しくは、 − 結合エレメントは、少なくとも一つの螺旋スプリングを有しており;及び
/若しくは、 − 補助素材送り手段は、少なくとも一つの回転ローラとして、特に少なくと
も一つの回転供給ローラとして造られており;及び/若しくは、 − 本手段は、少なくとも一つのアクチュエータとして造られている。
【0021】 特に、次には互いに独立して設けられたり、又は互いにリンクされる好適な実
施例について説明する; この装置の一つの発明的発展によれば、押圧力及び/若しくは周速度は、好ま
しくは本手段によって、送られる縫製素材の組成に更に適合されるようになって
いる。このように、上部素材層と下部素材層との間のズレは、ミシンの毎分回転
数によるのみならず、更に送られる縫製素材の組成によっても、従って特に下部
素材層と上部素材層との間の摩擦率によって、また特別に上部素材層と加圧手段
との間の摩擦率によっても決定されると言う事実を考慮することができる。
【0022】 この発明の必須の形態は、更に、上部素材層と下部素材層とが共に縫製される
と、不均一な押圧力によって、また結果的に生じる不均一な進み状況、即ち上部
素材層の遅れによって惹起されるズレが、上部素材層に作用する個々に適合化可
能な補助素材送り手段を在来の供給手段に付加して設けることによって補償され
るようにしている点である。
【0023】 このようにして、上部素材層は、若干引っ張り応力が掛かった状態にされ、ま
た引っ張り応力の大きさは、本発明にとって重要な具合に、低い押圧力が好まし
くは補助素材送り手段の早過ぎるスリップを起こして、かくして上部素材層に低
い引っ張り応力を発生させる可能性を持つことで、補助素材送り手段の押圧力の
大きさによって影響を受けることになり;それに対応して、より高い押圧力は、
補助素材送り手段のスリップを後で起こし、かくして上部素材層により大きな引
っ張り応力を発生させるようにしている。
【0024】 ここで、低い押圧力による短期間中の引っ張り応力は、結果的に上部素材層が
下部素材層に対して若干前方に引っ張られるようにし、かくして、そうでなけれ
ば生じたズレが均衡化されることになる。
【0025】 縫製素材の送りのためにこの発明の作動と機能の方式を参照すると、上部素材
層と下部素材層との間のズレは、実質的に各送り期間の開始時に生じると考えら
れており、その理由は、この期間において加圧手段の圧力が供給手段の作動と機
能の方式の結果として大きく低下するためである。この理由で、補助素材送り手
段は、本発明の教示に従って調整可能な力であって且つ補助素材送り手段が素材
層に対して加える力によって素材層における伸びが影響を受けるので、特別な重
要性を獲得している。
【0026】 かくして、加圧手段の圧力低下の結果として、素材ズレが上部素材層と下部素
材層の間に生じる送り期間の開始時に、この伸びは下部素材層に対して上部素材
層を素材供給方向に引っ張り、かくして、他に加圧手段の圧力低下による上部素
材層のズレを均等化する。それで、パラメータを正しく調節してより長い縫い目
が上部素材層と下部素材層との間に出来上がることになる。
【0027】 実行できるように、押圧力の量的度合いFpは、公式Fp=F0+R×nによっ
て再現され、F0は一定の力であり、Rは補助素材送り手段と上部素材層との間
の摩擦率によって決定される大きさを持った摩擦係数であり、nはミシンの毎分
回転数である。
【0028】 公式Fp=F0+R×nは、更に、−摩擦係数とミシンの毎分回転数から独立し
ている一定部分に加えて−押圧力が補助素材送り手段と上部素材層との間の摩擦
係数とうまくほぼ直線的に、及び/若しくはミシンの毎分回転数とほぼ直線的に
増大されることを示している。
【0029】 各々の技術的状況に応じて、本手段の毎分回転数は、補助素材送り手段の周速
度に対する、又は例えば直接的な段階的増速に対する、又は直接的な段階的減速
に対する尺度であり、−補助素材送り手段の周速度に等しくなる。
【0030】 ここで、本手段の毎分回転数npは、有利なことには公式np=k×n×Lによ
って与えられ、kは適合化係数であり、nはミシンの毎分回転数であり、Lは縫
い目長さである。
【0031】 更に、本手段の毎分回転数と従って補助素材送り手段の周速度は、−以下に具
体的に述べられる適合化係数に加えて−ミシンの毎分回転数とほぼ直線的に、及
び/若しくは縫い目長さとほぼ直線的に実行できるように増速されることが、公
式np=k×n×Lから明らかである。
【0032】 適合化係数kは、公式k=k1×k2×k3によってうまく与えられ、k1は、補
助素材送り手段の直径に対する、またリニアモータの定数に対する(下記を参照
のこと)、また歯車の減速率(下記を参照のこと)に対するパラメータであり;
2は、ミシンの毎分回転数への上部素材層と下部素材層との間のズレの機能的
依存性の尺度であり、またk3は、送られる縫製素材の組成に対するパラメータ
である。
【0033】 公式k=k1×k2×k3は、更に、本手段の毎分回転数と従って補助素材送り
手段の周速度とが、本手段及び補助素材送り手段の技術的状況と先行必要条件と
に(−−>係数k1)、またミシンの毎分回転数に渡る上部素材層と下部素材層
とのズレの関数(−−>係数k2)に、また送られる縫製素材の組成(−−>係
数k3)に依存していることを示している。
【0034】 この発明の一つの利用可能な実施例によれば、本手段のnp<500/分の低
い毎分回転数領域における補助素材送り手段は、間欠モードで作動する。別言す
れば、このことは、本手段の駆動モータが送り期間ではオンにされ、非送り期間
ではオフにされることを意味している。ここで、本手段のオン時間とオフ時間と
は、有利なことには、縫製手段か又はミシンの主軸の角度位置によって決定され
るようになっている。
【0035】 この発明の一つの利用可能な実施例によれば、連続駆動へ切り替わる約500
/分のオーダの上記毎分回転数npが生じ、即ち補助素材送り手段は、np>50
0/分の高い毎分回転数領域では連続モードで作動される。しかし、この関連で
、npが500/分より高い毎分回転数領域では、質量慣性によるまた駆動部材
の弾性挙動による間欠運動は、ともかく準連続運動へ徐々にスローダウンするこ
とが考慮されなければならない。
【0036】 この関連で、素材層の伸びが、補助素材送り手段と上部素材層の(組成)との
間の摩擦率に依存している点が重要なことである。これに関して、縫製素材にお
ける伸びは、更に、補助素材送り手段を縫製素材に押圧している調節可能な力に
よっても影響される。
【0037】 この発明の一つの実施可能な展開では、縫い加工当りの補助素材送り手段の送
り経路長は、供給手段の進め経路長よりもより長く、特に若干より長くなってい
る。この技術手段は、更に、確実に素材の供給方向における進んでいる時に縫製
素材が常に張設状態に保持されるようにし;上部素材層と下部素材層とを縫製す
るときには、このことで常に、結果的にズレの発生を防止することになる。
【0038】 補助素材送り手段の上述した実施例と特徴と長所とは、この発明の一つの利用
可能な開発に係る補助素材送り手段が少なくとも一つの回転ローラとして、特に
少なくとも一つの回転供給ローラとして造られると非常に効果的になる。
【0039】 縫製素材送りのこの発明の一つの特別な発明的開発によれば、補助素材送り手
段の押圧力及び/若しくは本手段の毎分回転数(−−>補助素材送り手段の周速
度)は、電子的に制御されるようになっている。これを実施するために、補助素
材送り手段の押圧力及び/若しくは本手段の毎分回転数(−−>補助素材送り手
段の周速度)を制御するために少なくとも一つの電子制御手段が設けられている
【0040】 この点において、補助素材送り手段の押圧力及び/若しくは本手段の毎分回転
数(−−>補助素材送り手段の周速度)は、とりわけミシンの毎分回転数に依存
するので、この発明の一つの利用可能な実施例に係るミシンの毎分回転数は、補
助素材送り手段の押圧力及び/若しくは本手段の毎分回転数(−−>補助素材送
り手段の周速度)をミシンの毎分回転数に合わせることがいつでもできるように
電子制御手段において決定されている。
【0041】 更に、補助素材送り手段の周速度は、ミシンの毎分回転数によるばかりでなく
、とりわけ更に縫い目長さによっても決定される。縫製手段におけるこの縫い目
長さは、一般に機械的に設定されるので、縫い目長さは、一般に電子制御手段に
は知られていない。最後に述べるが決して軽んずべきでないことであるが、この
理由で電子制御手段は、少なくとも一つの制御パネルによる入力によって縫い目
長さについての情報を利用できるように獲得する。本手段の駆動モータの毎分回
転数に対する設定点と、かくしてその毎分回転数とは、その場合に少なくとも一
つの演算アルゴリズムによって発明的に決定される。
【0042】 更に、補助素材送り手段の押圧力は、ミシンの毎分回転数によるばかりでなく
とりわけ補助素材送り手段と縫製素材の上部層との間で作用している摩擦力によ
っても決定される。縫製手段におけるこの摩擦力は、一般的に送られる縫製材の
組成に依存しているので、その摩擦力は、一般には電子制御手段には知られてい
ない。最後に述べるが決して軽んずべきでないことであるが、この理由で電子制
御手段は、少なくとも一つの制御パネルによる入力によって、送られる縫製手段
の組成についての情報を利用できるように獲得する。補助素材送り手段の押圧力
に対する設定点は、その場合少なくとも一つの演算アルゴリズムによって発明的
に決定される。
【0043】 本手段は、有利なことには、好ましくは直流電流によって作動され且つ駆動棒
として造られた少なくとも一つの回転子エレメントが利用可能に内部で支持され
ているハウジングとして造られた少なくとも一つの固定子エレメントを必然的に
有した少なくとも一つのリニアモータを有している場合、及び/若しくは、もし
本手段が有利なことには、好ましくは直流電流で作動される少なくとも一つの駆
動モータを有していれば、補助素材送り手段の押圧力及び/若しくは本手段の毎
分回転数(−−>補助素材送り手段の周速度)は、少なくとも一つの(電流)レ
ギュレータによって制御される。
【0044】 ここで、本発明は、リニアモータにおいて、それによって与えられる押圧力及
び/若しくは駆動モータにおいて、それによって与えられる毎分回転数又は周速
度が、いずれの場合にも基本的にそうであるように、リニアモータに、又は駆動
モータに供給される電流に直接的に比例していると言う事実を利用している。こ
の理由で、リニアモータの電流や駆動モータの電流は、電子的に制御され、従っ
て補助素材送り手段の所望の押圧力及び/若しくは本手段の所望の毎分回転数(
−−>補助素材送り手段の周速度)が達成される。
【0045】 ここで、リニアモータの力が計測される必要がないということは、発明上重要
なことである。利用できるように、補助素材送り手段は、例えば縫製素材を縫製
手段から取り外すことができるようにするために、縫製素材の上部層から持ち上
げられて離れるように造られるべきである。このことは、更に、リニアモータに
よっても実施され、またこの関連でリニアモータが、何ら位置決め機能を実施す
る必要がないと言う点に注目すべきである。リニアモータの実施例や特徴や長所
に関しては、ドイツ特許出願第DE19945443.4号や国際特許出願第W
O00/18997号に述べられているようなモータの型式を全面的に参照して
いる。
【0046】 この関連で、この縫製素材の送り装置の一つの特別な発明上の的開発によれば
、初期値と更に進め速度に依存している押圧力の一部の両方が、適切にパラメー
タ化され、例えば少なくとも一つの制御パネルを介して各々の縫製条件に適合化
される。
【0047】 この発明の一つの特別な発明上の開発によれば、本手段は、 − ハウジングとして造られ、また少なくとも一つの保持板に(堅固に)結合
され及び/若しくは縫製手段のハウジングヘッドの背後に配置されている少なく
とも一つの固定子エレメント(上記を参照のこと)と、 − 駆動棒として造られた少なくとも一つの回転子エレメント(上記を参照の
こと)と、 − 好ましくは直流電流で作動される少なくとも一つの駆動モータ(上記を参
照のこと)と、 − 駆動モータと補助素材送り手段との間に配置された少なくとも一つの歯車
と、 − 運動を補助素材送り手段に転送するために歯車と補助素材送り手段との間
に配置された少なくとも一つの転送エレメントとを有している。
【0048】 本手段は、好ましくはロックされた状態で支持され且つ回転子エレメントに接
続され且つ上に駆動モータと歯車と転送エレメントとが搭載された少なくとも一
つのキャリヤエレメントを有している(キャリヤエレメントのロックされた状態
での支持は、例えば少なくとも一つの案内棒によって達成される)。
【0049】 更に、キャリヤエレメントが少なくとも一つの弾力性を有した低質量の結合手
段によって、好ましくは少なくとも一つの螺旋スプリングによってプリテンショ
ンが掛けられている一実施例が推奨されている。結合エレメントの実施例や特徴
や長所に関しては、ドイツ特許出願のDE19945443.4号や、国際特許
出願のWO00/18997号が全面的に参照されており、特に結合手段に関連
した運転の動力節約方式に関して参照されている。
【0050】
【発明を実施するための最良の形態】
この発明の別の実施例や特徴や長所は、本発明で特許請求されている縫製素材
の送り装置の実施例を例示的な形で図解している図1から図5を使用している図
面で以下に説明する。 同じ参照番号は、図1から図5において同じに又は類似して造られたエレメン
ト又は外形に関連している。
【0051】 図面において、縫製手段10又はミシン10(図4を参照のこと)用に用意さ
れた縫製素材の送り装置が示されており、それは、縫製素材を素材供給方向D(
図1:矢印を参照のこと)に進めるために縫製板7(図1を参照のこと)におい
てさら穴に沈められた供給手段1を有している。更に、縫製手段10(以後『縫
製手段』の意味はミシンも含んでおり、この発明は、縫製手段と更にミシンの両
方に関連している)は、周速度Upで回転し且つ押圧力Fpで縫製素材の上部素材
層8に作用し且つ素材供給方向Dにおいて供給手段1の背後に配置された補助素
材送り手段2を有している。
【0052】 ここで、補助素材送り手段2は、縫製手段10によって加工される縫製素材の
上部素材層8と下部素材層9との間のズレに対して補償を行うために使用される
。このズレは、上部素材層8がただ該上部素材層8と下部素材層9との間の摩擦
によってのみ引っ張られている間に、下部素材層9が供給手段1の歯によって強
制的に引かれるときに生じる。
【0053】 この摩擦が効力を発揮できるようにするために、縫い目形成と加圧手段6によ
る縫製素材の送りの間、縫製素材は、上部素材層8及び下部素材層9が加圧手段
6と供給手段1との間で圧縮されて供給手段1によって素材供給方向Dに送られ
るように下がった状態に保持されている。
【0054】 この送り期間中には(図2を参照すること)、送られる縫製素材の上部層8と
加圧手段6との間に摩擦力が生じ、それは、上部素材層8と下部素材層9との間
に送り距離のズレを起こす。このズレの作用は、縫製手段10(図4を参照のこ
と)の主軸の低いミシン毎分回転数nで、また更に低い進め速度でも起き;ミシ
ンの毎分回転数nと進め速度とが高くなればなる程、ズレ作用はより強く成る。
【0055】 この理由は、送り期間の開始時(図2の角度位置φaを参照のこと)に上動す
る、即ち加圧手段6の方向へ移動すると言う供給手段1の作動方式に有り、その
結果、供給手段1の歯が縫製素材の下部素材層9内に填まり込むことになる。こ
の期間中に、縫製素材は、素材層8、9への圧力が加圧手段6の慣性質量によっ
て増大するように、加圧手段6を−或る程度それに力を加え−押し上げる(図1
:矢印Aを参照のこと)。
【0056】 供給手段1は、幾分長円の運動を行う:加圧手段6が最高部まで幾分でもより
遠くに動かされている間に、供給手段1は素材層8、9を素材進め方向Dに押し
始める。この送り期間中に、スプリング力が、上方に、即ち供給手段1から離れ
るように向けられている加圧手段6の運動を制動して、加圧手段6が縫製素材上
に再度押圧するまで、加圧手段6の力Fは劇的に減少する(図2を参照のこと:
縫製手段10の主軸の回転角度φの関数として加圧手段6によって加えられる力
Fの劇的低下)。
【0057】 極端な場合、加圧手段6がその垂直上方運動によって短時間縫製素材との接触
を失って、このように上部素材層8と下部素材層9との間の摩擦結合が解除され
ることも起きる。この現象は、縫製手段10の主軸の毎分回転数nが、かくして
進め率がより高くなればなる程より劇的に出現し、その結果、上部素材層8と下
部素材層9との間のズレは、進め率の尺度と成っている縫製速度と共に益々大き
くなる。
【0058】 送り期間の終わりに(図2:角度位置φeを参照のこと)、供給手段1は、加
圧手段6の圧力が再びすぐに減少するように下に、即ち加圧手段6から離れる方
向に動く。しかし、後者の期間は、上部素材層8と下部素材層9との間のズレに
何ら重要な作用を及ぼさない。
【0059】 ズレ作用に対する補償を行うために、補助素材送り手段2は、上部素材層8に
係合する(図1を参照のこと)。ここで、補助素材送り手段2のみによる素材送
りは、所謂『負のズレ』、即ち下部素材層9に対する上部素材層8の先行を惹起
するであろう。
【0060】 ミシンの毎分回転数n(図4と5を参照のこと)と設定縫い目長さLとに対し
て補助素材送り手段2の周速度Upを正しく調節することで、ズレの無い縫製部
を形成することができるようにするべきである。ここで、図1から図5の実施例
に係る縫製素材の送り装置は、変化する状況(例えば、縫製手段10の主軸の変
化し得るミシンの毎分回転数nや、更に変化し得る進め率等)の結果として変化
する上部素材層8と下部素材層9との間のズレが例え有っても、納得のいく、特
に完全に一様な縫製結果が常に達成されるように造られることになる。
【0061】 これを行うために、回転供給ローラの形で造られている補助素材送り手段2に
よって送られる縫製素材の上部素材層8に加えられる押圧力Fp及び/若しくは
周速度Upは、本手段3(図2を参照のこと)によって進め率に合わされる。か
くして、図1から図5のこの実施例では、送られる縫製素材の上部層8に補助素
材送り手段2によって加えられる押圧力Fpは、ミシンの毎分回転数nを高めて
本手段3によって増大され、及び/若しくは補助素材送り手段2の周速度Up
、更にミシンの毎分回転数nの上昇との比例上昇に加えて更に高められる。
【0062】 かくして、ミシンの毎分回転数n及び/若しくは縫い目長さLと更には進め率
とが補助素材送り手段2の作動と機能の方式に作用すると言う事実が考慮されて
いる。送られる縫製素材の上部層8に補助素材送り手段2によって加えられる押
圧力Fpは、ミシンの毎分回転数nを高めて本手段3によって増大される(図5
を参照のこと)。このように、補助素材送り手段2が上部素材層8において益々
より大きく引っ張り応力を発生しなければならないように、ミシンの毎分回転数
nの上昇と共に上部素材層8と下部素材層9との間のズレが大きくなると言う事
実を考慮することができる。
【0063】 代わりに又はそれに加えて、補助素材送り手段2の周速度Upは、比例増速に
加えて、上昇するミシンの毎分回転数nによっても増速される。このように、上
部素材層8と下部素材層9との間のズレは、補助素材送り手段2が更に上部素材
層8に益々より大きな引っ張り応力を発生させなければならにように、増速する
ミシンの毎分回転数nと共に大きくなると言う事実を考慮することができる。
【0064】 補助素材送り手段2の押圧力Fp及び/若しくは補助素材送り手段2の周速度
pをミシンの毎分回転数nに応じて選択できるようにするために、図3に示さ
れている例においてアクチュエータとして造られている少なくとも一つの手段3
が設けられている。
【0065】 説明した実施例では、押圧力Fp及び/若しくは周速度Upは、送られる縫製素
材の組成に加えて、本手段3によって適合化されるように成っている。このよう
に、上部素材層8と下部素材層9との間のズレは、ミシンの毎分回転数nによる
ばかりでなく、更に送られる縫製素材の組成によっても、また従って特に下部素
材層と上部素材層8との間の摩擦率によっても、また特に上部素材層8と加圧手
段6との間の摩擦率によっても決定されると言う事実を考慮することができる。
【0066】 この発明の必須の形態は、更に、上部素材層8と下部素材層9とが共に縫製さ
れるときに、−図2に示されているように−一様でない押圧力Fによって、また
結果的に生じる一様でない進み状況、即ち上部素材層8の遅れによって惹起され
るズレは、在来の供給手段1に追加して、上部素材層8に作用する個別に適合可
能な補助素材送り手段2を設けることで補償されるようになっている点である。
【0067】 このように、上部素材層8は、若干引っ張り応力の掛かった状態に置かれ(図
1を参照のこと)、また引っ張り応力の大きさは、上部素材層8に低い引っ張り
応力を惹起すると共にこの理由で補助素材送り手段2の早過ぎるスリップを惹起
する低い押圧力Fpによる補助素材送り手段2の押圧力Fpの大きさによって影響
を受ける;対応して、より高い押圧力Fpは、上部素材層8により高い引っ張り
応力を惹起すると共に、この理由で補助素材送り手段2の遅いスリップを惹起す
る。
【0068】 ここで、低い押圧力Fの短期間での引っ張り応力(図2を参照のこと)は、結
果的に上部素材層8が、下部素材層9に対して若干前方引っ張られ、かくしてさ
もなければ生じるズレが、釣り合わされることになる。
【0069】 図1から図5を使用して例示された縫製素材の送り装置の作動と機能の方式を
参照すると、上部素材層8と下部素材層9との間のズレは、ほぼ各送り期間の開
始時(図2:角度位置φaを参照のこと)に生じるとものと考えられるが、その
理由は、この期間において加圧手段6の圧力が、供給手段1の作動と機能の方式
の結果として大幅に減少するためである。この理由で、補助素材送り手段2は、
該補助素材送り手段2が素材層8、9に対して押圧する調節可能な力Fp(図5
を参照のこと)によって素材層8、9の伸びが影響を受けるので、特別な重要性
を獲得している。
【0070】 かくして、加圧手段6の圧力の減少の結果として素材ズレが上部素材層8と下
部素材層9との間に生じる送り期間の開始時(図2:角度位置φaを参照のこと
)に、この伸びは、上部素材層8を下部素材層9に対して素材供給方向D(図1
を参照のこと)に引っ張り、かくして他に加圧手段6の低下された圧力による上
部素材層8のズレを均等化する。かくして、パラメータを正しく調節して、より
長い縫い目が、上部素材層8と下部素材層9との間に形成される。
【0071】 本手段3のnp<500/分の低い毎分回転数領域においては、補助素材送り
手段2は間欠モードで作動する。このことは、別言すると、本手段3の駆動モー
タ33(図3を参照のこと)は、送り期間においてオンにされ(図2:角度位置
φa<φ<φeを参照のこと)且つ非送り期間ではオフにされている(図2:角度
位置0<φ<φa及び角度位置φe<φ<φ2πを参照のこと)ことを意味してい
る。ここで本手段3のオンの時間とオフの時間は、有利なことには縫製手段10
の主軸の角度位置φによって決定される(図2を参照のこと)。
【0072】 約500/分のオーダの毎分回転数np以上では、連続駆動への切り換えが起
こり、即ち補助素材送り手段2が、本手段3のnp>500/分の高い毎分回転
数領域で連続モードで作動する。しかし、この関連で、np>約500/分の毎
分回転数領域では、質量慣性によるまた駆動部材の弾性挙動による間欠運動は、
ともかく準連続運動へと徐々にスローダウンする。
【0073】 この関連で、素材層8、9の伸びは、補助素材送り手段2と上部素材層8の(
組成)との間の摩擦率に依存している。この点で、縫製材における伸びも、補助
素材送り手段2を縫製素材に押圧する調節可能な力Fpによって影響を受ける。
【0074】 縫製加工当りの補助素材送り手段2の送り経路長は、供給手段1の進め経路長
より若干長くなっている。この技術的処置は、更に確実に、縫製素材が素材供給
方向Dに進行している時には常に引っ張り状態に保たれるようにしており;上部
素材層8と下部素材層9とを縫い合わせる時に、これは常に結果的にズレの形成
が防止されるようにする。
【0075】 補助素材送り手段2の押圧力Fp及び/若しくは本手段3の毎分回転数np(−
−>補助素材送り手段の周速度Up)は、電子的に制御される。これを実行する
ために、補助素材送り手段2の押圧力Fp及び/若しくは本手段3の毎分回転数
p(−−>補助素材送り手段の周速度Up)を制御するように少なくとも一つ
の電子制御手段4a、4bが設けられている。
【0076】 この点で、補助素材送り手段2の押圧力Fp及び/若しくは本手段3の毎分回
転数np(−−>補助素材送り手段の周速度Up)は、とりわけミシンの毎分回転
数nに依存しているので、いつでも補助素材送り手段2の押圧力Fp及び/若し
くは本手段3の毎分回転数np(−−>補助素材送り手段の周速度Up)をミシン
の毎分回転数nに合わせることができるように、ミシンの毎分回転数nは電子制
御手段4a、4b(図4参照のこと)において決定される。
【0077】 更に、補助素材送り手段2の周速度Upは、ただミシンの毎分回転数nによる
ばかりでなく、とりわけ更に縫い目長さLによっても決定される。縫製手段10
におけるこの縫い目長さLは、一般に機械的に設定されるので、縫い目長さLは
一般には電子制御手段4a、4bには知られていない。最後に述べるが決して軽
んずべきでないことであるが、この理由で電子制御手段4aは、一つの制御パネ
ル5(図4を参照のこと)による入力によって縫い目長さLについての情報を獲
得するようになっている。本手段3の駆動モータ33の毎分回転数nMotorに対
する設定点nset(図4を参照のこと)とかくしてその毎分回転数npは、その際
に少なくとも一つの演算アルゴリズムRAI(図4を参照のこと)によって決定
される。
【0078】 この点で、本手段3は、直流電流によって作動される駆動モータ33(図3及
び図4を参照のこと)を有しているので、本手段3の毎分回転数np(−−>補
助素材送り手段の周速度Up)は、(電流)レギュレータ(4a)(図4を参照
のこと)によって制御される。ここで、図1から図5に示されている実施例は、
駆動モータ33においてそれによって与えられる毎分回転数npが、いずれの場
合も本質的に駆動モータ33に供給される電流に直接的に比例していると言う事
実を利用している。この理由で、駆動モータの毎分回転数Dmotor(図4を参照
のこと)は、電子的に監視され、従って本手段3の所望の毎分回転数np(−−
>補助素材送り手段の周速度Up)が達成される。
【0079】 更に、補助素材送り手段2の押圧力Fpは、ミシンの毎分回転数nによるばか
りでなく、とりわけ更に補助素材送り手段2と縫製素材の上部層8との間で作用
している摩擦力によっても決定されている。この摩擦力は、送られる縫製素材の
組成に依存しているので、摩擦力は一般には電子制御手段4a、4bには知られ
ていない。最後に述べるが決して軽んずべきでないことであるが、この理由で電
子制御手段4bは、少なくとも一つの制御パネル5(図4を参照のこと)による
入力によって、送られる縫製素材の組成についての情報を獲得している。補助素
材送り2の押圧力Fpに対する設定点Fset(図4を参照のこと)は、次に演算ア
ルゴリズムRAII(図4を参照のこと)によって決定される。
【0080】 この点で、本手段3は、直流電流で作動されるリニアモータ30(図3と図4
を参照のこと)を有しているので、補助素材送り手段2の押圧力Fpは(電流)
レギュレータ4b(図4を参照のこと)によって制御される。ここで、図1から
図5に示されている実施例は、リニアモータ30においてそれによって与えられ
る押圧力Fpが、いずれの場合にも実質的にリニアモータ30に供給される電流
(図4:IMotorを参照のこと)に直接的に比例していると言う事実を利用して
いる。この理由でリニアモータの電流IMotorは電子的に監視されており、従っ
て補助素材送り手段2の所望の押圧力が獲得されている。
【0081】 ここで、リニアモータ30の力は計測される必要はない。補助素材送り手段2
は、例えば縫製素材を縫製手段10から取り外すことができるようにするために
縫製素材の上部層8から持ち上げられて離れるように造られている。このことは
、更にリニアモータ30によっても実施され、またリニアモータ30は、この関
連でいずれの位置決め機能も実行する必要がない点に注目すべきである。リニア
モータ30の実施例、特徴及び長所については、ドイツ特許出願のDE1994
5443.4号又は国際特許出願のWO00/18997号に説明されているよ
うなモータ形式が全領域で参照されている。
【0082】 この関連で、押圧力Fpの初期値F0と、更に進め速度に依存している部分Fp >F0の両方(図5を参照のこと)は、適切にパラメータ化され、例えば制御パ
ネル(5)(図4を参照のこと)を介して各々の縫製条件に適合化される。
【0083】 かくして、押圧力Fpの量的度合いは、公式Fp=F0+R×n(図5を参照の
こと)によって再現され、F0は一定の初期値(図5を参照のこと)であり、R
は補助素材送り手段2と上部素材層8との間の摩擦率によって決定される大きさ
を有し、図5においてプロットされた線の勾配として現れている摩擦係数であり
、またnはミシンの毎分回転数(図4と図5を参照のこと)である。
【0084】 図5によってグラフでプロットされている公式Fp=F0+R×nは、更に、押
圧力Fpが、−摩擦係数Rとミシンの毎分回転数nとから独立した一定部分F0
加えて−補助素材送り手段2と上部素材層8との間の摩擦係数とほぼ直線的に、
またミシンの毎分回転数nとほぼ直線的に増大されることを示している。
【0085】 既に説明したように、技術的な環境に応じて、本手段3の毎分回転数npは、
補助素材送り手段2の周速度Upに等しい。ここで、本手段3の毎分回転数np
、公式np=k×n×Lによって与えられ、kは適合化係数であり、nはミシン
の毎分回転数であり、またLは縫い目長さである。
【0086】 本手段の毎分回転数npと従って補助素材送り手段2の周速度Upとは、−以下
に具体的に説明される適合化係数kに加えて−ミシンの毎分回転数nとほぼ直線
的に、及び/若しくは縫い目長さLとほぼ直線的に増速されることが、公式np
=k×n×Lから更に明らかである。
【0087】 適合化係数kは、次に公式k=k1×k2×k3によって与えられ、k1は補助素
材送り手段2の直径に対する、またリニアモータ30の定数に対する、また歯車
34の減速率に対するパラメータであり、k2はミシンの毎分回転数nへの上部
素材層8と下部素材層9との間のズレの機能的依存性の大きさであり、k3は送
られる縫製素材の組成に対するパラメータである。
【0088】 公式k=k1×k2×k3は、更に、本手段3の毎分回転数npと従って補助素材
送り手段2の周速度Upとが、本手段3と補助素材送り手段2との技術状況と先
行必要条件(−−>係数k1)に、また上部素材層8と下部素材層9との間のズ
レの関数(−−>k2)に、また送られる縫製素材の組成(−−>係数k3)に依
存していることを示している。
【0089】 図1から図5を使用して図解された実施例のフレームワーク内の本手段3は、
重要な役割を演じていることが上記説明から明らかである。ここで、そのリニア
モータ30は、ハウジングとして造られ且つ保持板(簡明化のために図1から図
5には図示されていない)にしっかりと接続され且つ縫製手段10のハウジング
ヘッドの背後に配置された固定子エレメント31を有している。駆動棒として造
られた回転子エレメント32は、固定子エレメント31内に支持されている。
【0090】 本手段3は、更に、直流電流で作動される駆動モータ33と、駆動モータ33
と補助素材送り手段2との間に配置された歯車34と、運動を補助素材送り手段
2に転送するために歯車34と補助素材送り手段2との間に配置された転送エレ
メント35とを有している。
【0091】 本手段3は、ここで、ロック状態で支持され且つ回転子エレメント32に接続
され且つ上に駆動モータ33と歯車34と転送エレメント35とが搭載されてい
るキャリヤエレメント36を有している。キャリヤエレメント36のロック状態
での支持は、案内棒37によって達成される。
【0092】 更に、キャリヤエレメント36は、螺旋スプリングの形の弾力性を持った低質
量の結合エレメント38によってプリテンションが掛けられている。結合エレメ
ント38の実施例と特徴と長所とに関しては、ドイツ特許出願のDE19945
443.4号や国際特許出願のWO00/18997号が全面的に参照されてお
り、結合エレメント38に関連した作動の動力節約方式に関しては特にそうであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で特許請求されている縫製素材の送り装置の一実施例を側部横断面で示
しており;
【図2】 縫製手段の主軸の回転角度φの関数としての加圧手段の力Fの線図を示してい
る。
【図3】 図1からの縫製素材の送り装置からの本手段の第一実施例を横断面で示してい
る。
【図4】 縫製手段の制御機構と電子制御手段との間の相互作用の概略を示している。
【図5】 ミシンの毎分回転数nの関数としての補助素材送り手段の押圧力Fpの線図を
示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縫製素材を送るために縫製手段(10)又はミシン(10)
    に用意された装置であって、 − ミシンの毎分回転数(n)によって且つ縫い目長さ(L)によって決定さ
    れる進め率で素材供給方向(D)に縫製素材を進めるための少なくとも一つの供
    給手段(1)と、 − 押圧力(Fp)で加圧手段の形で縫製素材の上部素材層(8)に作用し、
    周速度(Up)で回転し、素材供給方向(D)において供給手段(1)の背後に
    配置され、且つミシンの毎分回転数(n)と縫い目長さ(L)とに比例して駆動
    される少なくとも一つの補助素材送り手段(2)とを有した上記装置において、 少なくとも一つの手段(3)によって、 − 送られる縫製素材の上部素材層(8)に補助素材送り手段(2)によって
    作用される押圧力(Fp)が、ミシンの毎分回転数(n)の上昇と共に増大され
    、及び/若しくは、 − 補助素材送り手段(2)の周速度(Up)が、上昇するミシンの毎分回転
    数(n)と比例して上昇するのに加え、更に増速されることを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 押圧力(Fp)及び/若しくは周速度(Up)は、送られるこ
    とになっている縫製素材の組成に加えて、好ましくは本手段3によって適合化さ
    れるようになっている請求項1記載の装置。
  3. 【請求項3】 押圧力(Fp)は、 等式Fp=F0+R×nによって与えられ、 そこで、F0は、一定の力であり; Rは、補助素材送り手段(2)と上部素材層(8)との間の摩擦率に
    よって決定される大きさを持った摩擦係数であり; nは、ミシンの毎分回転数である請求項1又は2記載の装置。
  4. 【請求項4】 本手段(3)の毎分回転数(np)は、補助素材送り手段(
    2)の周速度(Up)の大きさとなっているか、又は補助素材送り手段(2)の
    周速度(Up)に等しくなっており、本手段(3)の毎分回転数(np)が、 等式np=k×n×Lによって与えられ そこで、kは、適合化係数であり; nは、ミシンの毎分回転数であり; Lは、縫い目長さである請求項1から3の内の少なくとも一つに記載
    の装置。
  5. 【請求項5】 本手段(3)の低い毎分回転数領域(np<500/分)に
    おける補助素材送り手段(2)は、間欠モードで作動し、本手段(3)のオン時
    間とオフ時間は、好ましくは縫製手段(10)又はミシン(10)の主軸の角度
    位置(φ)によって決定されている請求項1から4の内の少なくとも一つに記載
    の装置。
  6. 【請求項6】 補助素材送り手段(2)は、本手段(3)の高い毎分回転数
    領域(np>500/分)において、連続モードで作動する請求項1から5の内
    の少なくとも一つに記載の装置。
  7. 【請求項7】 縫い加工当りの補助素材送り手段(2)の送り経路長は、供
    給手段(1)の進め経路長よりもより長く、特にほんの僅かより長くなっている
    請求項1から6の内の少なくとも一つに記載の装置。
  8. 【請求項8】 補助素材送り手段(2)の押圧力(Fp)及び/若しくは本
    手段(3)の毎分回転数(np)を制御するための少なくとも一つの電子制御手
    段(4aと4b)が設けられており、 − そこでは、特にミシン毎分回転数(n)が、決定され、及び/若しくは、 − それは、少なくとも一つの制御パネル(5)による入力によって縫い目長
    さ(L)についての情報を特別に受信し、又は、それは、少なくとも一つの制御
    パネル(5)による入力によって、送られる縫製素材の組成についての情報を特
    別に受信するようになっている請求項1から7の内の少なくとも一つに記載の装
    置。
  9. 【請求項9】 本手段(3)は、好ましくは直流電流で作動され且つ好まし
    くはハウジングとして造られていて、内部に好ましくは駆動棒として造られてい
    る少なくとも一つの回転子エレメント(32)が支持されている少なくとも一つ
    の固定子エレメント(31)を備えている少なくとも一つのリニアモータ(30
    )を有している請求項1から8の内の少なくとも一つに記載の装置。
  10. 【請求項10】 適合係数(k)は、 公式k=k1×k2×k3によって与えられ、 k1は、補助素材送り手段(2)の直径に対する、またリニアモータ(30)
    の定数に対する、また歯車(34)の減速率に対するパラメータであり; k2は、ミシンの毎分回転数(n)への上部素材層(8)と下部素材層(9)
    との間のズレの機能的依存性に対する大きさであり; k3は、送られる縫製素材の組成に対するパラメータである請求項4記載の、
    また請求項9記載の装置。
  11. 【請求項11】 本手段(3)は、回転子エレメント(32)に接続されて
    いる少なくとも一つのキャリヤエレメント(36)を有しており、 − それには、駆動モータ(33)と歯車(34)と転送エレメント(35)
    とが取り付けられており;及び/若しくは、 − それは、好ましくは少なくとも一つの案内棒(37)によってロックされ
    た状態で支持されている請求項9記載の、また請求項10記載の装置。
  12. 【請求項12】 キャリヤエレメント(36)は、少なくとも一つの弾力性
    を持った低質量の結合エレメント(38)によって、特に少なくとも一つの螺旋
    スプリングによってプリテンションが掛けられている請求項11記載の装置。
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