JP2002212608A - 粉末圧延装置および粉末圧延方法 - Google Patents

粉末圧延装置および粉末圧延方法

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JP2002212608A JP2001345219A JP2001345219A JP2002212608A JP 2002212608 A JP2002212608 A JP 2002212608A JP 2001345219 A JP2001345219 A JP 2001345219A JP 2001345219 A JP2001345219 A JP 2001345219A JP 2002212608 A JP2002212608 A JP 2002212608A
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rolls
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智俊 望月
Takayuki Iwasaki
孝行 岩崎
Kiyoshi Nehashi
清 根橋
Kazuhiko Katsumata
和彦 勝俣
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚さに変動が生じることなく通常の粉末圧延
より薄い板厚のシート材を得る。 【解決手段】 一対の圧延ロールA、B間で粉末を圧延
する。粉末を圧延ロールの一方Bとの間で予備圧下する
予備圧下ロール4を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属粉末等の粉末
をロール間で圧延成形してシート材を製造する粉末圧延
装置および粉末圧延方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属シートを製造する方法としては、イ
ンゴットを繰り返し圧延する方法や、電解析出により製
造する方法、さらには金属粉末を圧延する方法が一般的
に知られている。従来、これらの中、金属粉末からシー
ト材を製造する方法としては、圧延ロールに金属粉末を
貯め、圧延ロールを回転させることにより当該圧延ロー
ル間に引き込んで圧延する通常の粉末圧延の方法や、粉
末を一定量供給するためのドクターブレードを用い圧延
する方法が多く採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の粉末圧延装置および粉末圧延方法には、
以下のような問題が存在する。圧延ロールに粉末を貯め
る通常の粉末圧延の場合、圧延ロールの咬み込み角分の
粉体を圧延するため、厚さの大きなシート材が製造され
てしまい、例えば0.1mm以下の薄い板厚のシート材
を得るのが困難であるという問題があった。
【0004】一方、ドクターブレードを用い粉末を一定
量供給する場合、粉末をスラリー状にしなくてはならな
いため、後工程でバインダーを蒸発させて乾燥する必要
があり、工程が増えるという問題があった。
【0005】本発明は、以上のような点を考慮してなさ
れたもので、厚さに変動が生じることなく薄型のシート
材が得られる粉末圧延装置および粉末圧延方法を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、以下の構成を採用している。請求項1記
載の粉末圧延装置は、一対の圧延ロール間で粉末を圧延
する粉末圧延装置において、前記粉末を前記圧延ロール
の一方との間で予備圧下する予備圧下ロールを有するこ
とを特徴とするものである。
【0007】従って、本発明の粉末圧延装置では、粉末
が予備圧下ロールで一旦予備圧下されるため、圧延ロー
ルの咬み込み角に対応する厚さよりも薄型に圧延するこ
とができる。さらに、予備圧下された粉末が粉体の付着
力により一定厚さ(密度)で圧延ロールの一方に一体的
に貼り付くため、安定した状態の粉末に対して圧延を施
すことができる。
【0008】請求項2記載の粉末圧延装置は、請求項1
記載の粉末圧延装置において、前記予備圧下ロールは、
前記圧延ロールの一方より小径であることを特徴とする
ものである。
【0009】従って、本発明の粉末圧延装置では、圧延
ロール間で圧延する場合よりも小さい接触弧長で粉末を
予備圧下できるため、圧延ロールのみで圧延するよりも
小さな咬み込み角で圧延することができる。
【0010】請求項3記載の粉末圧延装置は、請求項1
または2記載の粉末圧延装置において、前記予備圧下ロ
ールの回転速度が前記圧延ロールの回転速度に対して可
変であることを特徴とするものである。
【0011】従って、本発明の粉末圧延装置では、予備
圧下ロールの回転速度の応じて圧延ロールへの粉末の供
給量が可変になる。結果として、予備圧下ロールの回転
速度の応じてシート材の厚さを調節することができる。
【0012】請求項4記載の粉末圧延装置は、請求項1
から3のいずれかに記載の粉末圧延装置において、前記
予備圧下ロールは、前記一対の圧延ロールのそれぞれに
設けられ、各予備圧下ロールには、異なる種類の粉末が
供給されることを特徴とするものである。
【0013】従って、本発明の粉末圧延装置では、複数
層からなる、いわゆるクラッド材を厚さに変動が生じる
ことなく薄型のシート材として得ることができる。
【0014】請求項5記載の粉末圧延装置は、請求項1
から4のいずれかに記載の粉末圧延装置において、前記
予備圧下ロールの外周面に凹凸が形成されることを特徴
とするものである。
【0015】従って、本発明の粉末圧延装置では、供給
された粉末を咬み込みやすくすることができる。
【0016】請求項6記載の粉末圧延装置は、請求項1
から5のいずれかに記載の粉末圧延装置において、一対
の圧延ロールによる粉末圧延後の板厚を計測する計測手
段をさらに備え、当該計測手段の計測結果に応じて予備
圧下ロールの回転速度を制御することを特徴とする。
【0017】従って、本発明の粉末圧延装置では、計測
手段の計測結果に応じて予備圧下ロールの回転速度を制
御するので、粉末圧延後の板厚を均一化することができ
る。
【0018】請求項7記載の粉末圧延方法は、一対の圧
延ロール間で粉末を圧延する粉末圧延方法において、前
記圧延ロールの一方との間で前記粉末を予備圧下する予
備圧下ロールを配設し、前記粉末を前記圧延ロール間で
圧延する前に予備圧下することを特徴とするものであ
る。
【0019】従って、本発明の粉末圧延方法では、粉末
が予備圧下ロールで一旦予備圧下されるため、圧延ロー
ルの咬み込み角に対応する厚さよりも薄型に圧延するこ
とができる。さらに、予備圧下された粉末が粉体の付着
力により一定厚さ(密度)で圧延ロールの一方に一体的
に貼り付くため、安定した状態の粉末に対して圧延を施
すことができる。
【0020】請求項8記載の粉末圧延方法は、請求項7
記載の粉末圧延方法において、前記予備圧下ロールの回
転速度を前記圧延ロールの回転速度に対して可変とする
ことを特徴とするものである。
【0021】従って、本発明の粉末圧延方法では、予備
圧下ロールの回転速度に応じて圧延ロールへの粉末の供
給量が可変になる。結果として、予備圧下ロールの回転
速度の応じてシート材の厚さを調節することができる。
【0022】請求項8記載の粉末圧延方法は、請求項6
または7記載の粉末圧延方法において、前記粉末の流動
性に基づいて、前記圧延ロールの他方と前記予備圧下ロ
ールとの相対位置関係を調整することを特徴とするもの
である。
【0023】従って、本発明の粉末圧延方法では、流動
性の大きい粉末に対しては圧延ロールの他方と予備圧下
ロールとを接近させることにより、予備圧下された粉末
が一方の圧延ロール上を流動する距離を短くすることが
できる。
【0024】請求項9記載の粉末圧延方法は、請求項6
から8のいずれかに記載の粉末圧延方法において、前記
予備圧下ロールを前記一対の圧延ロールのそれぞれに設
け、各予備圧下ロールに、異なる種類の粉末を供給する
ことを特徴とするものである。
【0025】従って、本発明の粉末圧延方法では、複数
層からなる、いわゆるクラッド材を厚さに変動が生じる
ことなく薄型のシート材として得ることができる。
【0026】請求項10記載の粉末圧延方法は、請求項
6から9のいずれかに記載の粉末圧延方法において、前
記予備圧下ロールの外周面に凹凸が形成されることを特
徴とするものである。
【0027】従って、本発明の粉末圧延方法では、供給
された粉末を咬み込みやすくすることができる。
【0028】請求項12記載の粉末圧延方法は、請求項
7から11のいずれかに記載の粉末圧延方法において、
一対の圧延ロールによる粉末圧延後の板厚を計測し、こ
の計測結果に応じて予備圧下ロールの回転速度を制御す
ることを特徴とする。
【0029】従って、本発明の粉末圧延方法では、一対
の圧延ロールによる粉末圧延後の板厚の計測結果に応じ
て予備圧下ロールの回転速度を制御するので、粉末圧延
後の板厚を均一化することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の粉末圧延装置およ
び粉末圧延方法の第1の実施の形態を、図1を参照して
説明する。図1は、粉末圧延装置1の概略構成図であ
る。粉末圧延装置1は、水平且つ平行に配した一対の圧
延ロールA、Bと、一方の圧延ロールBの上方に配置さ
れ、ガイド部2を介して金属粉末を供給するパウダー供
給装置3と、圧延ロールBとの間で金属粉末を予備圧下
する予備圧下ロール4とを備えており、圧延ロールA、
B間の下方には圧延成形されたシート材を次工程へ導く
ための正面視円弧状のシートガイド5が配設されてい
る。
【0031】圧延ロールA、Bは、それぞれが独立して
回転自在、且つ互いに同一の速度で同期回転するように
制御されている。また、シート材にせん断力を付加させ
る目的で別々の一定速度で回転するよう制御する場合も
ある。また、圧延ロールA、B間のギャップは調整自在
とされ、圧延されたシート材の厚さを任意に変更できる
構成になっている。
【0032】予備圧下ロール4は、圧延ロールB(およ
びA)よりも小径に、具体的には圧延ロールA、Bの直
径の20%以下の直径に形成されており、その回転中心
は圧延ロールBの回転中心に対して鉛直方向上方から圧
延ロールA側へ角度θ1の位置に設置されている。設置
角度θ1としては、0゜〜85゜の間で選択できるが、
ここではθ1=30゜に設定されている。また、予備圧
下ロール4の外周面には凹凸が形成されており、供給さ
れた金属粉末を咬み込みやすくなっている。なお凹凸と
しては、均一なものでも不均一なものでもよい。また、
金属粉末の性質によっては、平滑な外周面を有する平ロ
ールであってもよい。また、平ロールではなく、凹クラ
ウン、凸クラウンがついたロールでもよい。
【0033】この予備圧下ロール4には、回転機構(図
示せず)が設けられ、圧延ロールA、Bに対して任意の
回転速度(周速度)に独立して調整可能になっている。
そして、予備圧下ロール4と圧延ロールBとの軸間距離
も任意に調整可能であり、従ってこれらロール間のギャ
ップを微調整できる構成になっている。
【0034】上記の構成の粉末圧延装置により金属粉末
からシート材を製造する手順について説明する。パウダ
ー供給装置3からガイド部2を介して圧延ロールB上に
供給された金属粉末は、予備圧下ロール4と圧延ロール
Bとの間で予備圧下される。ここで、予備圧下ロール4
は、圧延ロールBに対して小径に設定され接触弧長が小
さいため、引き込まれる金属粉末も少なくなり、結果と
して圧延ロールA、B間で圧延する場合に比較して薄く
圧延することができる。
【0035】また、このときの厚さも、予備圧下ロール
4と圧延ロールBとの間の相対周速度を調整することで
変更できる。具体的には、予備圧下ロール4の周速度を
圧延ロールBよりも相対的に遅くすることでシート材の
厚さが小さくなる。逆に予備圧下ロール4の周速度を圧
延ロールBよりも相対的に速くすることでシート材の厚
さが大きくなる。そのため、圧延ロールBが一定速度で
回転している場合、予備圧下ロール4の回転数を下げて
その周速度を遅くすればシート材は薄くなり、予備圧下
ロール4の回転数を上げてその周速度を速くすればシー
ト材は厚くなる。一方、予備圧下ロール4が一定速度で
回転している場合、圧延ロールB(およびA)の回転数
を上げてその周速度を速くすればシート材は薄くなり、
圧延ロールBの回転数を下げてその周速度を遅くすれば
シート材は厚くなる。このように、予備圧下ロール4と
圧延ロールBとの速度比率を調整することで、シート材
の厚さを調節できる。
【0036】金属粉末は、予備圧下ロール4と圧延ロー
ルBとの間で予備圧下されることで脱気され、一定の厚
さ(密度)で相対速度がほぼ零の状態で圧延ロールBの
外周面に付着する(貼り付く)。そのため、圧延ロール
A、B間には、一定の厚さを有する金属粉末が定量供給
されることになる。そして、圧延ロールA、B間で所望
の厚さに圧延されたシート材は、シートガイド5に沿っ
て次工程(例えば焼結工程)に送られる。なお、予備圧
下ロール4の外周面に形成された凹凸がシート材に転写
されていても、圧延ロールA、Bによる圧延により平滑
に成形されるため、予備圧下ロール4の表面形状はシー
ト材の表面光沢に影響を及ぼさない。
【0037】以上のように、本実施の形態の粉末圧延装
置および粉末圧延方法では、金属粉末を予備圧下ロール
4で予備圧下することで、少量で、且つ定量の粉末が圧
延ロールA、Bに供給されるため、通常の粉末圧延より
も板厚の薄いシート材を得ることができる。
【0038】しかも、本実施の形態では、予備圧下ロー
ル4の周速度を圧延ロールBに対して可変とすること
で、これらの速度比率に応じて任意の厚さのシート材を
容易に得ることができ、ギャップ量調整等、手間がかか
る作業を省略することもできる。
【0039】図2は、本発明の粉末圧延装置および粉末
圧延方法の第2の実施の形態を示す図である。この図に
おいて、図1に示す第1の実施の形態の構成要素と同一
の要素については同一符号を付し、その説明を省略す
る。第2の実施の形態と上記の第1の実施の形態とが異
なる点は、流動性の大きい金属粉末を使用するために、
圧延ロールBに対する圧延ロールAおよび予備圧下ロー
ル4の相対位置を変更したことである。
【0040】図2に示すように、圧延ロールAの回転中
心は、圧延ロールBの回転中心に対して鉛直方向上方か
ら図中左側へ角度θ2の位置に設置されている。通常、
設置角度θ2は10°〜90°の間で選択されるが、本
実施の形態のように流動性が大きい金属粉末に対して
は、10°〜45°の間で選択される。そして、予備圧
下ロール4の設置角度θ1は、圧延ロールAと干渉しな
いように0°に設定されている。
【0041】本実施の形態の粉末圧延装置および粉末圧
延方法では、予備圧下ロール4と圧延ロールAとが接近
しているため、予備圧下された粉末が圧延ロールA、B
で圧延されるまでに圧延ロールB上を流動する距離を短
くすることができ、流動性の大きい金属粉末が圧延ロー
ルA、Bで圧延されるまでの間に厚さ変動が生じる時間
を短くすることができる。従って、本実施の形態では、
流動性の大きい金属粉末を用いた場合でも、通常の粉末
圧延より薄い板厚のシート材を得ることができる。
【0042】なお、このように、金属粉末の流動性に応
じて圧延ロールA、B、予備圧下ロール4の相対位置関
係を容易に変更するために、圧延ロールA、予備圧下ロ
ール4を圧延ロールBの回転中心に対して相対回転させ
る回転移動機構を設けてもよい。
【0043】図3は、本発明の粉末圧延装置および粉末
圧延方法の第3の実施の形態を示す図である。この図に
おいて、図1に示す第1の実施の形態の構成要素と同一
の要素については同一符号を付し、その説明を省略す
る。第3の実施の形態と上記の第1の実施の形態とが異
なる点は、予備圧下ロールを圧延ロールA、Bのそれぞ
れに設けたことである。
【0044】すなわち、図3に示すように、この粉末圧
延装置1には、圧延ロールA、Bのそれぞれに対応し
て、ガイド部2A、2B、パウダー供給装置3A、3
B、予備圧下ロール4A、4Bが設けられている。そし
て、パウダー供給装置3A、3Bから予備圧下ロール4
A、4Bに対しては、異なる種類の金属粉末が供給され
る。
【0045】本実施の形態の粉末圧延装置および粉末圧
延方法では、2種類の金属粉末が予備圧下ロール4A、
4Bで予備圧下された後に、圧延ロールA、Bで圧延さ
れるため、複数層からなる、いわゆるクラッド材を一
定、且つ所望の厚さで得ることができる。
【0046】なお、上記実施の形態において、予備圧下
ロール4(または4A、4B)の回転速度を個別に調整
する構成としたが、これに限定されず、例えば圧延ロー
ルA、Bおよび予備圧下ロール4の回転速度を統括的に
制御する回転制御機構を設ける構成としてもよい。ま
た、粉末として金属粉末を用いるものとして説明した
が、他の材質の粉末にも適用可能である。
【0047】〔追加事項〕さらに追加事項として、圧延
ロールA,Bによる粉末圧延後の板厚をより確実に均一
化するための手段として、圧延ロールA,Bから送り出
されたシート材の板厚を計測する計測手段を追加し、こ
の計測手段の計測結果に応じて予備圧下ロール4(また
は4A、4B)の回転速度を制御するようにしても良
い。すなわち、計測手段によって計測された板厚が基準
厚よりも厚い場合は、予備圧下ロール4(または4A、
4B)の回転速度を遅くする(すなわち周速度を遅くす
る)ことにより板厚を薄くし、一方、計測手段によって
計測された板厚が基準厚よりも薄い場合には、予備圧下
ロール4(または4A、4B)の回転速度を速くする
(すなわち周速度を速くする)ことにより板厚を厚くす
る。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る粉
末圧延装置は、予備圧下ロールが圧延ロールの一方との
間で粉末を予備圧下する構成となっている。これによ
り、この粉末圧延装置では、通常の粉末圧延より薄い板
厚のシート材が得られるという効果を奏する。
【0049】請求項2に係る粉末圧延装置は、予備圧下
ロールが圧延ロールの一方より小径である構成となって
いる。これにより、この粉末圧延装置では、圧延ロール
のみで圧延する場合に比べて大幅に薄く成形できるとい
う効果が得られる。
【0050】請求項3に係る粉末圧延装置は、予備圧下
ロールの回転速度が圧延ロールの回転速度に対して可変
である構成となっている。これにより、この粉末圧延装
置では、これらの速度比率に応じて任意の厚さのシート
材を容易に得ることができるとともに、ギャップ量調整
等、手間がかかる作業を省略できるという効果が得られ
る。
【0051】請求項4に係る粉末圧延装置は、一対の圧
延ロールのそれぞれに設けられた予備圧下ロールに異な
る種類の粉末が供給される構成となっている。これによ
り、この粉末圧延装置では、複数層からなるクラッド材
を一定、且つ所望の厚さで容易に得られるという効果を
奏する。
【0052】請求項5に係る粉末圧延装置は、予備圧下
ロールの外周面に凹凸が形成される構成になっている。
これにより、この粉末圧延装置では、供給された粉末を
容易に咬み込めるという効果を奏する。
【0053】請求項6に係る粉末圧延装置は、一対の圧
延ロールによる粉末圧延後の板厚を計測する計測手段を
さらに備え、当該計測手段の計測結果に応じて予備圧下
ロールの回転速度を制御するので、粉末圧延後の板厚を
より確実に均一化することができる。
【0054】請求項7に係る粉末圧延方法は、予備圧下
ロールが圧延ロールの一方との間で粉末を予備圧下する
手順となっている。これにより、この粉末圧延方法で
は、通常の粉末圧延より薄い板厚のシート材が得られる
という効果を奏する。
【0055】請求項8に係る粉末圧延方法は、予備圧下
ロールの回転速度を圧延ロールの回転速度に対して可変
とする手順となっている。これにより、この粉末圧延方
法では、これらの速度比率に応じて任意の厚さのシート
材を容易に得ることができるとともに、ギャップ量調整
等、手間がかかる作業を省略できるという効果が得られ
る。
【0056】請求項9に係る粉末圧延方法は、粉末の流
動性に基づいて、圧延ロールの他方と予備圧下ロールと
の相対位置関係を調整する手順となっている。これによ
り、この粉末圧延方法では、流動性の大きい粉末を用い
た場合でも、厚さ変動や欠陥が生じることなく通常の粉
末圧延より薄い板厚のシート材が得られるという効果を
奏する。
【0057】請求項10に係る粉末圧延方法は、一対の
圧延ロールのそれぞれに設けられた予備圧下ロールに異
なる種類の粉末を供給する手順となっている。これによ
り、この粉末圧延方法では、複数層からなるクラッド材
を一定、且つ所望の厚さで容易に得られるという効果を
奏する。
【0058】請求項11に係る粉末圧延方法は、予備圧
下ロールの外周面に凹凸が形成される構成となってい
る。これにより、この粉末圧延方法では、供給された粉
末を容易に咬み込めるという効果を奏する。
【0059】請求項12に係る粉末圧延方法は、一対の
圧延ロールによる粉末圧延後の板厚を計測し、この計測
結果に応じて予備圧下ロールの回転速度を制御するの
で、粉末圧延後の板厚をより確実に均一化することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す図であっ
て、予備圧下ロールを備えた粉末圧延装置の概略構成図
である。
【図2】 本発明の第2の実施の形態における粉末圧延
装置の概略構成図である。
【図3】 本発明の第3の実施の形態における粉末圧延
装置の概略構成図である。
【符号の説明】
A、B 圧延ロール 1 粉末圧延装置 4 予備圧下ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 根橋 清 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社横浜エンジニアリ ングセンター内 (72)発明者 勝俣 和彦 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社横浜エンジニアリ ングセンター内 Fターム(参考) 4K018 CA38

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の圧延ロール間で粉末を圧延する粉
    末圧延装置において、 前記粉末を前記圧延ロールの一
    方との間で予備圧下する予備圧下ロールを有することを
    特徴とする粉末圧延装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の粉末圧延装置において、 前記予備圧下ロールは、前記圧延ロールの一方より小径
    であることを特徴とする粉末圧延装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の粉末圧延装置に
    おいて、 前記予備圧下ロールの回転速度が前記圧延ロールの回転
    速度に対して可変であることを特徴とする粉末圧延装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の粉末
    圧延装置において、 前記予備圧下ロールは、前記一対の圧延ロールのそれぞ
    れに設けられ、 各予備圧下ロールには、異なる種類の粉末が供給される
    ことを特徴とする粉末圧延装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の粉末
    圧延装置において、 前記予備圧下ロールの外周面に凹凸が形成されることを
    特徴とする粉末圧延装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の粉末
    圧延装置において、一対の圧延ロールによる粉末圧延後
    の板厚を計測する計測手段をさらに備え、当該計測手段
    の計測結果に応じて予備圧下ロールの回転速度を制御す
    ることを特徴とする粉末圧延装置。
  7. 【請求項7】 一対の圧延ロール間で粉末を圧延する粉
    末圧延方法において、 前記圧延ロールの一方との間で
    前記粉末を予備圧下する予備圧下ロールを配設し、 前記粉末を前記圧延ロール間で圧延する前に予備圧下す
    ることを特徴とする粉末圧延方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の粉末圧延方法において、 前記予備圧下ロールの回転速度を前記圧延ロールの回転
    速度に対して可変とすることを特徴とする粉末圧延方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項7または8記載の粉末圧延方法に
    おいて、 前記粉末の流動性に基づいて、前記圧延ロールの他方と
    前記予備圧下ロールとの相対位置関係を調整することを
    特徴とする粉末圧延方法。
  10. 【請求項10】 請求項7から9のいずれかに記載の粉
    末圧延方法において、前記予備圧下ロールを前記一対の
    圧延ロールのそれぞれに設け、 各予備圧下ロールに、異なる種類の粉末を供給すること
    を特徴とする粉末圧延方法。
  11. 【請求項11】 請求項7から10のいずれかに記載の
    粉末圧延方法において、前記予備圧下ロールの外周面に
    凹凸が形成されることを特徴とする粉末圧延方法。
  12. 【請求項12】 請求項7から11のいずれかに記載の
    粉末圧延方法において、一対の圧延ロールによる粉末圧
    延後の板厚を計測し、この計測結果に応じて予備圧下ロ
    ールの回転速度を制御することを特徴とする粉末圧延方
    法。
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