JP2527599Y2 - 塗工機の加圧装置 - Google Patents

塗工機の加圧装置

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JP2527599Y2
JP2527599Y2 JP5114992U JP5114992U JP2527599Y2 JP 2527599 Y2 JP2527599 Y2 JP 2527599Y2 JP 5114992 U JP5114992 U JP 5114992U JP 5114992 U JP5114992 U JP 5114992U JP 2527599 Y2 JP2527599 Y2 JP 2527599Y2
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impression cylinder
coating
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coating roll
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正俊 磯崎
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Fuji Machine Manufacturing Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、紙もしくはフイルム等
の基材にコータ塗工およびラミネート塗工等を施す塗工
機の加圧装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、塗工機は、コーティングロールと
平行に設置された圧胴を有し、この圧胴によって紙もし
くはフィルム材等の基材を上記コーティングロールのエ
ッチング部に所定の圧力で押し付けることにより、この
エッチング部に塗布されたコーティング剤を上記基材に
塗工するように構成されている。
【0003】そして上記塗工幅を変更する場合には、こ
の塗工幅に応じて圧胴を長さの異なるものと交換する必
要がある。すなわち、上記基材幅が変化した場合に、圧
胴を交換しないと、上記基材幅に比べて圧胴の長さが小
さくなって未塗工部分が発生したり、基材幅に比べて圧
胴の長さが大きくなって圧胴の側辺部の余剰長さ部分に
コーティング剤が付着したりするという問題がある。
【0004】このため特開平1−271243号公報に
示されるように、支持部材に旋回可能に支持された旋回
板に、長さの異なる複数の圧胴を設置し、この圧胴を選
択して使用することにより、上記塗工幅に対応させて圧
胴の長さを変化させることが行われている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上記のように複数の圧
胴を設置してこれを選択的に使用するように構成した場
合には、圧胴の本数の範囲内で基材幅の変化に圧胴の長
さを対応させることができる。しかし、多種多様な基材
幅の変化の全てに対応できるようにするためには、膨大
な数の圧胴を旋回板に設置しなければならない。そして
各コーティングロールの設置部に上記膨大な数の圧胴を
設置するように構成した場合には、その製造コストが極
めて高くなるという問題がある。
【0006】また、予め各種の圧胴を取り揃え、必要に
応じて上記旋回板に取付けられた圧胴を交換するように
構成した場合には、この旋回板に複数の圧胴を設置する
ように構成したにも拘らず、煩雑な圧胴の交換作業が必
要となるとともに、上記交換用の圧胴を保管するための
広いスペースを確保しなければならないという問題があ
った。
【0007】本考案は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、少ない数の圧胴により、基材幅の多
様な変化に簡単かつ適正に対応させることができる塗工
機の加圧装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る考案は、
コーティングロールのエッチング部に基材を圧接させる
圧胴と、この圧胴を回転自在に支持する支持軸とを有す
る塗工機の圧胴装置において、上記圧胴を支持軸に沿っ
てスライド自在に支持するとともに、上記コーティング
ロールの一側端部に非エッチング部を設け、この非エッ
チング部の長さの範囲内で上記圧胴をその支持軸に沿っ
てスライド変位させるスライド駆動手段を設けたもので
ある。
【0009】請求項2に係る考案は、旋回軸を中心に複
数の圧胴を旋回自在に設置し、各圧胴の長さに、コーテ
ィングロールの非エッチング部に対応する差を設けたも
のである。
【0010】
【作用】上記請求項1記載の考案によれば、支持軸に沿
って圧胴をスライド変位させて圧胴の一端部をコーティ
ングロールの非エッチング部とオーバーラップさせ、こ
のオーバーラップ量を変化させることにより、塗工幅の
変化に対応させて上記圧胴の加圧範囲を無段階に設定す
ることができる。
【0011】上記請求項2記載の考案によれば、コーテ
ィングロールの非エッチング部の長さに相当する範囲
で、各圧胴毎にその設置位置を調節することができ、よ
り広範囲に亘って上記圧胴の加圧範囲を調節することが
できる。
【0012】
【実施例】図1および図2は、本考案に係る塗工機の加
圧装置の実施例を示している。この塗工機には、支持フ
レーム1に支持されたコーティングロール2と、3本の
圧胴4〜6を有する加圧装置3とが設けられるととも
に、この加圧装置3と上記コーティングロール2との間
に、基材となる連続用紙8を供給する給紙装置9が設け
られている。
【0013】上記コーティングロール2は、両端部に設
けられた主軸10が支持フレーム1に設けられた軸受1
1によって回転自在に支持されるとともに、図外の駆動
源によって回転駆動されるように構成されている。上記
コーティングロール2の回転に伴い、その周面に形成さ
れたエッチング部αにコーティング剤が塗布され、また
エッチング部αに塗布された余分なコーティング剤がド
クタ装置12によって掻き落されるように構成されてい
る。また、上記コーティングロール2の周面の一側部に
は、所定長さの非エッチング部β、つまりコーティング
剤が塗布されない部分が設けられている。
【0014】上記加圧装置3は、旋回軸13に支持され
た左右一対の旋回板14と、この旋回板14の外周部に
おいてスライド自在に支持された3本の支持軸15とを
有し、この各支持軸15に設けられた軸受16によって
上記圧胴4〜6がそれぞれ回転自在に支持されている。
【0015】上記各圧胴4〜6はそれぞれ異なる長さを
有し、これらの中で圧胴4が最も長く形成され、その長
さL1は上記エッチング部αの全長と等しく設定されて
いる。そして圧胴5の長さL2は、上記非エッチング部
βの長さに相当する量だけ上記圧胴4よりも短く設定さ
れ、圧胴6の長さL3は、上記非エッチング部βの長さ
に相当する量だけ上記圧胴5よりもさらに短く設定され
ている。
【0016】上記支持軸15の両端部は、押え板17,
18によって上記旋回板14に形成された取付孔に着脱
自在に支持され、一方の押え板17には、図3に示すよ
うに、支持軸15の回転を阻止するキー19が設けられ
るとともに、他方の押え板18には、図4に示すよう
に、支持軸15をスライドさせるハンドル20が回転自
在に支持されている。このハンドル20の内周面には、
ねじ孔が形成され、このねじ孔に上記支持軸15に形成
されたねじ部21が螺着されている。そして上記ハンド
ル20により、支持軸15をねじ送りして各圧胴4〜6
をそれぞれ軸方向にスライド変位させるスライド駆動手
段が構成されている。
【0017】また、上記旋回軸13の両側端部は、支持
フレーム1に設けられた昇降ガイド22に沿って昇降自
在に支持されるとともに、エアシリンダ23からなる昇
降駆動手段によって吊下されている。すなわち、上記エ
アシリンダ23は、基端部が支持フレーム1の上部に取
付けられて作動ロッド23aが下方に突設され、この作
動ロッド23aの先端部に上記旋回軸13の側端部が支
持されている。
【0018】そして上記作動ロッド23aが突出状態と
なることにより、旋回軸13および旋回板14が下降
し、旋回板14の下方に位置する圧胴4が上記コーティ
ングロール2の上面に圧接されるようになっている。ま
た、上記作動ロッド23aが後退状態となることによ
り、旋回軸13および旋回板14が上昇し、上記圧胴4
がコーティングロール2から離間するように構成されて
いる。
【0019】また、上記旋回板14は、上記旋回軸13
の側端部に設けられた軸受24によって回転自在に支持
されるとともに、各圧胴4〜6が上記コーティングロー
ル2の上面に対向した位置において図外のストッパによ
って係止されることにより、その回転が規制されるよう
に構成されている。
【0020】上記給紙装置9は、支持フレーム1に回転
自在に支持されたガイドロール25,26,27と、上
記旋回板14に回転自在に支持されたガイドロール28
とを有し、図外の原反繰り出し装置から繰り出された連
続用紙8を上記コーティングロール2と、圧胴4〜6と
の間に供給して図外の巻き取り装置に導出するように構
成されている。
【0021】上記のように構成された塗工機は、塗工
幅、つまり上記コーティングロール2と加圧装置3との
間に供給される連続用紙8からなる基材に塗工されるコ
ーティング層の幅寸法に応じ、圧胴4〜6のうちの一つ
を選択して上記コーティングロール2の上面に対向した
位置にセットする。例えば上記塗工幅が、最も長い圧胴
4の全長L1から上記非エッチング部βの長さを引いた
値(L1−β)と、上記圧胴4の全長L1との範囲内に
ある場合には、この圧胴4を選択してこれを上記コーテ
ィングロール2の上面に対向した位置にセットする。
【0022】そして、上記塗工幅が上記コーティングロ
ール2のエッチング部αの全長に相当する場合には、図
2に示すように、このエッチング部αの全長に亘って圧
胴4を対向させた状態で設置する。また、図5に示すよ
うに、上記塗工幅が上記エッチング部αの寸法よりも短
い場合には、上記ハンドル20からなるスライド駆動手
段によって上記支持軸15をスライドさせて圧胴4を所
定の位置に移動させることにより、圧胴4の端部と、コ
ーティングロール2の非エッチング部βとをオーバーラ
ップさせた状態で圧胴4をセットする。
【0023】上記のようにして圧胴4を適正位置にセッ
トした状態で、エアシリンダ23を作動させて圧胴4を
コーティングロール2側に押動することにより、上記連
続用紙8を所定の加圧力でコーティングロール2の周面
に圧接させる。そして上記コーティングロール2を回転
駆動することにより、そのエッチング部αに塗布された
コーティング剤を上記連続用紙8に塗工する。
【0024】上記塗工幅が、二番目に長いコーティング
ロール5の全長L2から上記非エッチング部βの長さを
引いた値(L2−β)と、上記圧胴5の全長L2との範
囲内において変化した場合には、ストッパによる旋回板
14の回転規制状態を解除した後、この旋回板14を旋
回させて上記圧胴5を上記コーティングロール2の上面
に対向した位置にセットする。
【0025】また、上記塗工幅が、最も短いコーティン
グロール6の全長L3から上記非エッチング部βの長さ
を引いた値(L3−β)と、上記圧胴6の全長L3との
範囲内において変化した場合には、上記旋回板14を旋
回させることにより、上記圧胴6を選択して上記コーテ
ィングロール2の上面に対向した位置にセットする。
【0026】このように各圧胴4〜6を各支持軸15に
沿ってスライド自在に支持させるとともに、上記コーテ
ィングロール2の一側端部に非エッチング部βを設けた
ため、この非エッチング部βの長さの範囲内で上記圧胴
4〜6をスライド変位させることにより、塗工幅の変化
に対応させて上記圧胴4〜6による圧接範囲を無段階に
設定することができる。
【0027】そして上記圧胴4〜6のスライド範囲を上
記非エッチング部βの長さの範囲内に設定し、この非エ
ッチング部βを超えて圧胴4〜6が側方に移動すること
がないように構成したため、上記圧胴4〜6の周面が非
エッチング部βの側端部と干渉するのを防止し、これに
よって圧胴4〜6の周面の損傷を防ぐことができる。
【0028】したがって、上記圧胴4〜6をそれぞれ種
々の寸法の塗工幅に対応させて使用することができ、膨
大な数の圧胴を上記旋回板14に設置するという構成を
採用することなく、限られた数の圧胴によって各種の塗
工幅を有する基材に対してその適正範囲に加圧力を作用
させることができる。
【0029】特に、上記実施例に示すように、旋回軸1
3を中心に複数の圧胴4〜6を旋回自在に設置するとと
もに、各圧胴4〜6間に上記非エッチング部βに対応す
る長さの差を設けた場合には、上記旋回板14を旋回さ
せることによる圧胴4〜6の選択と、上記支持軸15に
沿って圧胴4〜6をスライド変位させることによる位置
調節とを併用することにより、上記圧胴4の全長L1か
らL1−3βの範囲内で加圧範囲を適正に設定すること
ができる。
【0030】すなわち、最大長さの圧胴4の全長L1
と、最小長さの圧胴6の全長L3から上記非エッチング
部βの長さを引いた値(L3−β)との範囲内で、塗工
幅が無段階に変化した場合においても、これに対応させ
て上記加圧範囲を無段階に調節することができる。
【0031】なお、上記実施例では、旋回板14に三本
の圧胴4〜6を設けた例について説明したが、この圧胴
の本数は、1本もしくは2本でもよく、また4本以上で
あってもよい。また、上記支持軸15に沿って圧胴4〜
6をスライド駆動するスライド駆動手段として上記ねじ
送り機構に代え、ウォーハンドルとウォームホイールと
からなるウォーム機構を用いることもできる。
【0032】
【考案の効果】以上説明したように本考案は、コーティ
ングロールのエッチング部に基材を圧接させる圧胴をそ
の支持軸に沿ってスライド自在に支持させるとともに、
上記コーティングロールの一側端部に非エッチング部を
設けたため、この非エッチング部の長さの範囲内で上記
圧胴をスライド変位させることにより、塗工幅の変化に
対応させて上記圧胴による基材の加圧範囲を無段階に調
節することができる。
【0033】これによって、上記圧胴を種々の塗工幅に
対応させて使用することができ、膨大な数の圧胴を各塗
工機に設置するという構成を採用することなく、限られ
た数の圧胴によって各種の幅寸法の基材に対してその適
正範囲に加圧力を作用させることができる。したがっ
て、圧胴の製造コストを安価に押えることができ、しか
もその保管のために大きなスペースが必要となるのを防
止することができるとともに、煩雑な圧胴の交換作業が
不要であるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る塗工機の加圧装置の実施例を示す
正面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図2のB−B線断面図である。
【図4】図2のC−C線矢視図である。
【図5】圧胴の設置位置を変化させた状態を示す図2相
当図である。
【符号の説明】
2 コーティングロール 3 加圧装置 4〜6 圧胴 8 連続用紙(基材) 13 旋回軸 15 支持軸 20 ハンドル(スライド駆動手段) α エッチング部 β 非エッチング部

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コーティングロールのエッチング部に基
    材を圧接させる圧胴と、この圧胴を回転自在に支持する
    支持軸とを有する塗工機の加圧装置において、上記圧胴
    を支持軸に沿ってスライド自在に支持するとともに、上
    記コーティングロールの一側端部に非エッチング部を設
    け、この非エッチング部の長さの範囲内で上記圧胴をそ
    の支持軸に沿ってスライド変位させるスライド駆動手段
    を設けたことを特徴とする塗工機の加圧装置。
  2. 【請求項2】 旋回軸を中心に複数の圧胴を旋回自在に
    設置し、各圧胴の長さに、コーティングロールの非エッ
    チング部に対応する差を設けたことを特徴とする請求項
    1記載の塗工機の加圧装置。
JP5114992U 1992-07-21 1992-07-21 塗工機の加圧装置 Expired - Lifetime JP2527599Y2 (ja)

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ITLI20100006A1 (it) * 2010-07-19 2012-01-20 Mauro Cappello Meccanismo per il cambio rapido dei cilindri per la colorazione dei pellami, con la possibilita' di un elevato numero di cilindri a disposizione
CN116586244B (zh) * 2023-06-09 2024-01-12 吴江市涂泰克纺织后整理有限公司 一种面料表面涂布装置、涂布方法

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