JP2001150021A - 金属箔帯の巻取装置及び巻取方法 - Google Patents

金属箔帯の巻取装置及び巻取方法

Info

Publication number
JP2001150021A
JP2001150021A JP26463399A JP26463399A JP2001150021A JP 2001150021 A JP2001150021 A JP 2001150021A JP 26463399 A JP26463399 A JP 26463399A JP 26463399 A JP26463399 A JP 26463399A JP 2001150021 A JP2001150021 A JP 2001150021A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
winding
roller
metal foil
foil strip
touch roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26463399A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Kataoka
晧 片岡
Takeshi Kataoka
雄 片岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kataoka Machine Co Ltd
Kataoka Machine Tools Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kataoka Machine Co Ltd
Kataoka Machine Tools Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kataoka Machine Co Ltd, Kataoka Machine Tools Manufacturing Co Ltd filed Critical Kataoka Machine Co Ltd
Priority to JP26463399A priority Critical patent/JP2001150021A/ja
Publication of JP2001150021A publication Critical patent/JP2001150021A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄物の軟質金属箔帯を、巻取コイルに瘤や端
面不揃いが生じないように高品質に高速で巻き取ること
ができる金属箔帯の巻取装置を提供する。 【解決手段】 金属箔帯Sを巻取るための巻芯1に巻取
トルクを付与する巻芯駆動機構2と、巻取コイル3の外
周に所要接触圧で接触するタッチローラ4と、タッチロ
ーラ4へ金属箔帯Sを繰出す繰出しローラ5と、繰出し
ローラから繰出した金属箔帯Sをタッチローラ4に巻き
掛けるように導く共に金属箔帯Sをタッチローラ4に押
圧することができる最終ニップローラ6と、タッチロー
ラ4のトルク調節機構7とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミ箔や銅箔など
の軟質金属箔帯を巻き取る巻取装置及び巻取方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の金属箔帯の巻取装置には、金属箔
帯を巻芯のまわりに巻き取って巻取コイルを形成すると
き、巻取コイルの端面が不揃いになるのを防ぐために、
巻取コイルの外周にローラを押し付けながら巻き取るも
のがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の金属
箔帯の巻取装置で極薄で軟質の金属箔帯を巻き取ると、
巻取中、巻取コイル外周に所謂瘤ができたり巻取コイル
端面が不揃いになったりして巻取コイルが不良品になる
ため、巻取速度を低く抑えなければならなず、生産性が
低かった。
【0004】本発明は、上述のような問題点に鑑み、薄
物の軟質金属箔帯を、巻取コイルに瘤や端面不揃いが生
じないように高品質に高速で巻き取ることができる金属
箔帯の巻取装置を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は上述
のような問題の原因について研究した。図6は、従来の
金属箔帯の巻取装置において金属箔帯にシワが生じる原
因を説明するための、移送ローラを通過する金属箔帯の
状態を誇張して示した幅方向の断面図、図7は同じく図
6におけるA−A矢視断面図、図8は金属箔帯が移送ロ
ーラ上でシワになった状態を誇張して示した金属箔帯の
幅方向の断面図である。金属箔帯の巻取装置では金属箔
帯Sをその移送経路に設けた移送ローラRの外周に巻き
掛けて巻取位置へ移送する。このとき、金属箔帯Sと移
送ローラRとの間には、金属箔帯Sの表面及び移送ロー
ラRの外周面に随伴する空気が溜まってエアーテーブル
AT(空気層)をつくり、このエアーテーブルATによ
り金属箔帯Sは移送ローラRの外周面から僅かに浮き上
がる。そして金属箔帯Sと移送ローラR間でエアーテー
ブルATを作った空気の一部は金属箔帯Sと共に移送ロ
ーラRを越えるが、残りの一部は、図6に矢印Bで示す
ように移送ローラR上で金属箔帯Sの両縁から逃げる。
そして金属箔帯Sの両縁部分に比べて中央部分では空気
が逃げにくいため、図6に実線で示すように金属箔帯S
は中央部分が膨らんで湾曲した状態になる。この状態の
金属箔帯Sの、移送ローラR上における幅L1は、図6
に鎖線示す平坦な金属箔帯Sの幅L0に比べて狭くな
り、移送ローラRには金属箔帯Sを拡幅する働きがない
ため、金属箔帯Sは移送ローラを通過するたびに、その
狭幅化が進行する。そしてエアーテーブルATの働きに
より湾曲した金属箔帯Sが張力等により移送ローラや巻
取コイル表面に押し付けられると図8に示すようにシワ
を生じ、このシワが巻取コイルの瘤の原因になる。
【0006】普通、このシワは、金属箔帯の弾性限度内
の歪によるもので、主として金属箔帯の中央部や巻層累
積径差が一定以上になった部分の外周に生じる。そして
巻取コイル径が小さいときは目立たないが、金属箔帯の
各巻層ごとに累積する。そのため、巻取コイルがある大
きさまで巻太ると、金属箔帯の上述のシワを生じた部分
が巻取コイル上に瘤となって顕われ、その部分に、張力
が集中したり、巻取中にローラを巻取コイルに押し付け
る場合にはローラによる押圧力が集中したりして、折れ
シワや永久歪を生じ、巻取コイルは不良品となる。
【0007】そこで、本発明の金属箔帯の巻取装置で
は、図1を参照して説明すると、巻芯1に巻取トルクを
付与する巻芯駆動機構2と、巻取中の巻芯1の上に形成
された金属箔帯Sの巻取コイル3の外周に所要接触圧で
接触するタッチローラ4と、タッチローラ4へ金属箔帯
Sを繰出す繰出しローラ5と、繰出しローラ5から繰り
出した金属箔帯Sをタッチローラ4に巻き掛けるように
案内すると共に金属箔帯Sをタッチローラ4に押圧する
ことができる最終ニップローラ6と、タッチローラ4の
トルク調節機構7とを備える。
【0008】本発明では、トルク調節機構7によってタ
ッチローラ4のトルクを調節することにより、繰出しロ
ーラ5とタッチローラ4との間を走行中の金属箔帯Sに
長手方向の所要の延伸力を付与することができ、それに
よって、部分的な弛みを無くするように矯正しながらシ
ワの発生を抑えた状態で金属箔帯Sをタッチローラ4へ
移送することができる。
【0009】また、最終ニップローラ6により金属箔帯
Sをタッチローラ4に巻き掛けるように導くと共にその
金属箔帯Sをタッチローラ4に押圧することで、金属箔
帯Sは、接触開始点P1から最終ニップローラ6による
タッチローラ4への押圧点P2まで一定の回転角度だけ
最終ニップローラ6上を走行し、その後は巻取コイル3
までタッチローラ4上を走行する。そして、最終ニップ
ローラ6の外周面、並びにそれに向き合う金属箔帯Sの
表面に随伴する空気は、最終ニップローラ6とタッチロ
ーラ4との押圧点P2で堰き止められ、金属箔帯Sと最
終ニップローラ6の外周面との間に溜まってエアーテー
ブル(空気層)になると共に、その空気の一部が金属箔
帯Sの幅方向に流出して金属箔帯Sを拡幅する力が生
じ、その拡幅力がエアーテーブル上の金属箔帯Sに働
く。
【0010】一方、タッチローラ4の外周面、並びにそ
れに向き合う金属箔帯Sの表面に随伴する空気は、金属
箔帯Sとタッチローラ4との接触開始点、つまり最終ニ
ップローラ6による押圧点P2において堰き止められる
ので、金属箔帯Sとタッチローラ4の外周面との間にエ
アーテーブルが生じず、金属箔帯Sはタッチローラ4の
外周面に密着して平坦な状態で巻取コイル3へ移送され
る。そしてエアーテーブルによるタッチローラ4の外周
面と金属箔帯Sとの摩擦係数の低下がなくなるので、金
属箔帯Sの横ズレも防ぐことができる。
【0011】したがって、繰出しローラ5から繰り出さ
れた金属箔帯Sを、巻取コイル3の瘤の原因となるシワ
を抑制して平坦な状態で、しかも横ズレしないように巻
取コイル3の外周に移送することができる。
【0012】そしてタッチローラ4を巻取コイル3の外
周に所要の接触圧で接触させながら、巻取モータ2によ
り巻芯1に所要の巻取トルクを付与することで、巻取コ
イル3の外周上に移送された金属箔帯Sを、巻取コイル
3の巻層間で横ズレしないように、かつ必要な巻硬さで
巻き取ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1乃至図4を参照し本発明の第
1実施例について説明する。図1に示すように金属箔帯
の巻取装置は、軟質の金属箔帯Sを巻き取るための巻芯
1に巻取トルクを付与する巻取モータ2と、巻取コイル
3の外周に接触するタッチローラ4と、タッチローラ4
へ金属箔帯Sを繰出す繰出しローラ5と、繰出しローラ
5から繰出した金属箔帯Sをタッチローラ4に巻き掛け
るように導く共に金属箔帯Sをタッチローラ4に押圧す
ることができる最終ニップローラ6と、タッチローラ4
のトルク調節機構7とを備える。
【0014】金属箔帯Sは、図示しない原コイルから巻
出され、所要幅になるよう長手方向に切断された後、繰
出しローラ5へ平坦な状態で搬送され、繰出しローラ5
から繰出される。繰出しローラ5から繰出された金属箔
帯Sは、延伸力検出ローラ8、最終ニップローラ6、タ
ッチローラ4を経て巻芯1のまわりにロール状に巻き取
られ、巻取コイル3となる。
【0015】巻芯1の両端部は、巻芯支持装置9に備え
た一対の巻芯チャック10に装着してある。巻取モータ
2は例えばベクトル制御インバータによりトルク制御可
能な公知のモータであり、巻芯支持装置9上に設置して
ある。巻取モータ2の回転は巻芯チャック10に伝動装
置11を介して伝達され、巻芯チャック10は巻芯1を
固く保持できるようになっている。したがって巻取モー
タ2をトルク制御することにより、巻芯1に所要の巻取
トルクを付与することができる。この実施例の場合、巻
取モータ2は、巻取トルクの目標値を受けて出力を制御
する制御部12と、図示しない巻取張力設定部に設定し
た巻取張力に基づき巻取トルクの目標値を演算して制御
部12に与える公知の巻取張力制御装置13とを備え、
出力するトルクが巻取中に自動的に制御されるようにな
っている。
【0016】繰出しローラ5には繰出しモータ14の回
転が伝動装置15を介して伝達され、繰出しモータ14
は速度制御装置16を備え、速度設定部16aに設定し
た繰出し速度に基づき回転速度を制御できるようになっ
ている。したがって繰出しローラ5は設定した速度で金
属箔帯Sを繰出すことができる。
【0017】トルク調節機構7は、この実施例ではトル
ク調節可能な電磁クラッチ17と公知の無段変速機18
とからなる。電磁クラッチ17は例えばパウダークラッ
チであり、公知の励磁電流の調節装置17aをもつ。そ
して調節装置17aで設定された励磁電流の大きさに応
じたトルクを、入力軸と出力軸とのスリップ回転数にほ
ぼ無関係に入力軸から出力軸へ伝達することができる。
タッチローラ4のトルクを調節するには調節装置17a
を操作して電磁クラッチ17の励磁電流を変えればよ
い。無段変速機18は、その変速比を、操作ノブ18a
を操作することよりタッチローラ4が繰出しローラ5よ
り速く回転する変速比と、タッチローラ4が繰出しロー
ラ5より遅く回転する変速比とにシート巻出中に切り替
えることができる。無段変速機18の変速比をタッチロ
ーラ4が繰出しローラ5より速く回転する変速比にする
と、電磁クラッチ17はタッチローラ4に繰出し方向の
トルクを与え、逆に、タッチローラ4が繰出しローラ5
より遅く回転する変速比にすると、電磁クラッチ17は
タッチローラ4に制動トルクを与える。そしてタッチロ
ーラ4と繰出しローラ5間の金属箔帯Sの延伸力は、理
論上、巻取トルクを巻取コイル3の半径で割り算して得
た巻取張力値と、タッチローラ4のトルクをその半径で
割り算して得た引張力の値との和に等しくなる。なお、
トルク調節機構7は、トルク調節機能のあるものであれ
ば電磁クラッチに限らず他のトルクコンバータ等を用い
たものでもよい。また繰出しローラ5とタッチローラ4
間の延伸力を巻取張力より小さくする必要がない場合
は、無段変速機18は設けなくてもよく、繰出しローラ
5よりタッチローラ4が速く回転する変速比を、繰出し
モータ5とタッチローラ4との間の伝動装置に与えてお
けばよい。
【0018】タッチローラ4は、鋼製の心金の外周を平
坦な円筒面に仕上げ、その表面にクロム鍍金を施して外
周面を形成してある。そしてタッチローラ4を巻取コイ
ル1の外周に接触圧を精度良く付与できるようにするた
めに、そのタッチローラ4を、支持軸19を中心に揺動
可能な支持腕20の一端部で支持してある。そして支持
腕20の他の一端部に連結した流体圧シリンダ装置21
の推力を、図示しない公知の調節手段で調節することに
より、金属箔帯Sが横ズレする原因となるエアーテーブ
ルが巻取コイル3の巻層間にできず、かつ適度の巻硬さ
が得られるように所要接触圧を与えて、巻取コイル3の
外周面に接触点P3で接触させることができるようにし
てある。また支持腕20の他の一端部には更に油圧ダン
パー36が連結してある。この油圧ダンパー36は、タ
ッチローラ4が高速で偏心回転する巻取コイルから、そ
の1回転毎に衝撃的な押圧力を受けたとしても、その押
圧力に抗して支持腕20が容易に揺動しないようにする
ためのものであり、それによって、タッチローラ4が大
きい振幅の振動状態になるのを防ぐ。この実施例の場
合、タッチローラ4は心金の表面に鍍金を施して外周面
を形成したものであるので、その外周面の清掃等の保守
作業が容易である。
【0019】最終ニップローラ6は、心金のまわりにゴ
ムを被覆して外周面を弾力的に形成してある。そして、
それを腕22の一端部で支持し、腕22を、支持腕20
上に設けた支点軸23に揺動可能に装着し、腕22の他
の一端部と支持腕20に連結した流体圧シリンダ装置2
4により、腕22を所定の力で押し引きできるようにし
てあるので、タッチローラ4の外周面を押圧したり、タ
ッチローラ4から退避したりすることができる。したが
って、タッチローラ4を支持する支持腕20に揺動可能
に装着した腕22で最終ニップローラ6を支持し、支持
腕20と腕22の間に、最終ニップローラ6をタッチロ
ーラ4へ押し付け付勢するための流体圧シリンダ装置2
4を設けてあるので、例えば芯振れした巻取コイルの外
周に接触するタッチローラ4が、その巻取コイルから1
回転毎に変動する押圧力を受けることにより振動状態に
なると共に、支持腕20が巻取コイルの1回転毎に揺動
する状態になったとしても、金属箔帯Sのタッチローラ
4への押圧力に悪影響が及ばず、金属箔帯Sを常に安定
した押圧力でタッチローラ4に押し付けることができ
る。
【0020】延伸力検出ローラ8は、それに繰出しロー
ラ5とタッチローラ4間の金属箔帯Sの延伸力による荷
重が作用するので、その荷重を、両端部に設けた図示し
ない公知の荷重検出器により電器信号に変えて検出し、
その検出信号に基づき延伸力を公知の表示器で表示でき
るようにするためのものである。
【0021】この実施例では、巻取中、繰出しローラ5
上を通過する金属箔帯Sに拡幅力を作用させると共に、
繰出しローラ5による繰出しを確実にするために、繰出
しローラ5と金属箔帯Sとの接触開始点P4より後の位
置で繰出しローラ5に金属箔帯Sを押し付ける繰出しニ
ップローラ25を備えている。この繰出しニップローラ
25は、最終ニップローラ6と同様に心金のまわりにゴ
ムを巻いて外周面を弾力的に形成してある。また、その
両端の軸部を、支点軸26を中心に揺動可能な腕27に
装着し、腕27の先端部を流体圧シリンダ装置28によ
り押し引き可能にして、タッチローラ4の外周面を押圧
したり、タッチローラ4から退避したりすることができ
るようにしてある。
【0022】また、巻取中、巻芯1上の巻取コイル3の
半径が増大してもタッチローラ4をほぼ一定位置に維持
することができるようにすると共に、巻取コイル3の振
動を極力抑えるために、巻芯支持装置9を金属箔帯Sの
長手方向かつ水平方向に設けたレール29にスライド可
能に装着し、巻芯支持装置9の基部9aに設けたメネジ
体30に、モータ31で正転逆転駆動することができる
ネジ棒32を螺合させてある。そしてモータ31は、例
えば特許第2649558号公報に記載のような公知の
制御装置33を備えており、巻取中、制御装置33によ
り速度制御される。そして巻取コイル3の半径増大につ
れネジ棒32を回転駆動して巻芯支持装置9と共に巻芯
1をタッチローラ4から自動的に後退させることができ
る。
【0023】図3に示すように、タッチローラ4の支持
腕20はタッチローラ4の両端部に配置し、それぞれ支
持軸19に固着してある。支持軸19は、その両端を金
属箔帯Sの両側に配設した機枠34に回転自在に、かつ
タッチローラ4に対して平行に装着してある。
【0024】繰出しローラ5は、タッチローラ4と同様
に心金表面に鍍金を施して形成したものであり、その両
端の軸部5aを機枠34に回転自在に装着してある。そ
して伝動装置15は、繰出しモータ14に取り付けたプ
ーリ15a、ベルト15b、プーリ15c、及び繰出し
ローラ5の軸部5aに結合した伝動軸15dからなって
いる。
【0025】トルク調節機構7の電磁クラッチ17の入
力軸には、プーリ35aを取り付け、プーリ35aにベ
ルト15bを掛け、電磁クラッチ17の出力軸には無段
変速機18の入力軸18bを結合し、支持腕20が揺動
できるように無段変速機18の出力軸18cとタッチロ
ーラの軸部4aとを、二つの自在継手35bと伝動軸3
5cで連結している。
【0026】上述のように構成した巻取装置により金属
箔帯Sを巻き取るには、金属箔帯Sを繰出しローラ5に
より繰出し、繰出した金属箔帯Sを最終ニップローラ6
によりタッチローラ4に巻き掛けるように導くと共にタ
ッチローラ4に押圧し、トルク調節機構7でタッチロー
ラ4のトルクを調節することにより繰出しローラ5とタ
ッチローラ4との間の金属箔帯Sに、局部的弛みを取る
ための所要の延伸力を加え、最終ニップローラ6を通過
した金属箔帯Sをタッチローラ4の外周で支えて巻芯1
へ移送し、巻芯1へ移送した金属箔帯Sを、巻取モータ
2により巻芯2に巻取トルクを付与しながら巻取ると共
に、巻取中の巻芯1上に形成された金属箔帯Sの巻取コ
イル3の外周にタッチローラ4を接触させながら巻き取
る。
【0027】図4Aは、金属箔帯Sが、折れシワの原因
になる局部的な弛みLを有し、その金属箔帯Sに長手方
向の延伸力を加えていない状態を模型的に示す平面図、
図4Bは図4AにおけるD―D断面図である。図4C
は、トルク調節機構7でタッチローラ4のトルクを調節
することにより、図4A及び図4Bに示す金属箔帯Sに
繰出しローラ5とタッチローラ4との間で長手方向の適
正な延伸力Tを加えて延伸矯正した状態を模型的に示す
平面図、図4Dは図4Cに示す金属箔帯Sの、図4Bに
対応する断面図である。金属箔帯Sに長手方向の適正な
延伸力Tを加えると、金属箔帯Sが引き伸ばされて、図
4A及び図4Bに示す弛みLが消える。そして、この状
態の金属箔帯Sをタッチローラ4の外周により支えて巻
取中の巻取コイル3上へ移送して巻き取ることにより、
折れシワや瘤の原因になるシワの発生を防ぐことができ
る。また、このとき、延伸力Tは、金属箔帯Sの幅方向
において弛みが生じていない部分に集中して作用し、そ
の部分が延伸されて塑性変形し金属箔帯Sが平坦になる
ように矯正される。図4E及び図4Fに示す金属箔帯S
は、図4A及び図4Bに示す金属箔帯Sを図4C及び図
4Dに示すように延伸力Tを加えて矯正した後、延伸力
Tを無くした状態を示す。延伸力Tが大き過ぎると金属
箔帯Sは破断するので、金属箔帯Sの弛みを極力修正で
き、かつ金属箔帯Sが破断しない大きさの延伸力が得ら
れるように、トルク調節機構7によりタッチローラ4の
トルクを調節する。そして厚み、幅、材質等の巻取条件
に応じて、金属箔帯Sに適正な延伸力を付与するには、
金属箔帯Sの走行及び巻取状態を観察しながら、延伸力
検出ローラ8により検出した延伸力の表示を見て、それ
が金属箔帯の引張り強さを越えないようにトルク調節機
構7を操作するとよい。
【0028】図5は本発明の金属箔帯の巻取装置の第2
実施例を示す。この実施例では、前述の心金の表面に鍍
金を施して外周面を形成したタッチローラ4に替え、心
金のまわりにウレタンゴム4aを被覆して外周面を形成
したタッチローラ4を備えている。
【0029】金属箔帯はロール圧延製品故に厳密には全
幅一様な厚みではなく厚い部分と薄い部分とがあり、そ
の厚みムラつまり偏肉が大きい場合、偏肉の巻層累積差
として巻取中の巻取コイルの幅方向において半径が大き
い部分と小さい部分とが生じ、その巻取コイルの半径が
小さい部分ではタッチローラによる接触圧が弱くなるか
又はタッチローラが十分に接触しなくなって、巻取コイ
ルの巻層間に空気が多量に入ることになる。そして、そ
の巻層間に空気が多量に入ると、巻層間の摩擦係数が低
下して巻きズレが生じると共に、巻層間に入った空気に
より巻密度即ち巻取硬さが低下して、巻取コイルは不合
格品になる。また、普通、タッチローラ4と接触する巻
取コイルは巻芯の加工誤差や支持誤差等の累積により厳
密には僅かに偏心回転し、タッチローラは、この偏心回
転する巻取コイルの外周に押されてその巻取コイル1回
転毎に巻芯1に対し離反接近する。そして巻取コイルの
偏心量が大きく巻芯の回転数が大きいと、タッチローラ
は、巻芯に対し大きい振幅かつ短かい周期で離反接近を
繰り返す振動状態となり、慣性等の影響を受けて、巻取
コイルの1回転毎に一時的に巻取コイルに接触できなく
なったり接触圧が著しく低下したりして、巻取コイルの
巻層間に入る空気を適正量に制限することができなくな
る。そして、これも巻層間に多量の空気が入る原因にな
る。しかし、図5に示す金属箔帯の巻取装置では、心金
のまわりにウレタンゴム4aを被覆して外周面を形成し
たタッチロール4を備えることにより、タッチローラ4
は、外周部が巻取コイルの幅方向の凹凸に応じ弾力的に
変形して接触し、半径の小さい部分に対しても接触圧を
付与して巻層間へ多量の空気が入るのを防ぐことが可能
になるので、巻硬さの硬い巻取コイル3を得ることがで
きるようになる。また巻取中に巻取コイル3が多少偏心
して回転していたとしても、タッチローラ4は、その外
周部が弾力的に変形して偏心の悪影響を吸収するので上
述のような振動状態になりにくい。それゆえ、金属箔帯
の偏肉が大きい場合や、巻芯に変形や装着誤差が大きい
場合でも、巻ズレがなく巻硬さが適正な高品質の巻取コ
イルが安定して得られるようになる。なお、タッチロー
ラ4の外周面を弾力的に形成するために必要に応じてウ
レタンゴムに替え、他の公知のゴムあるいは弾力性のあ
るプラスチック等の弾力部材を用いてもよい。
【0030】厚み6ミクロンの偏肉の大きい軟質アルミ
箔を図1に示す巻取装置で巻き取ったとき、巻取中、巻
芯1に対して接近離反するタッチローラ4の振幅は0.
2ミリメートル程度であったが、この実施例の巻取装置
により同じ条件で巻取りを行ったところ、そのタッチロ
ーラ4の振幅は0.02から0.03ミリメートル程度
となり、硬巻きの巻取コイルが得られた。即ち、この場
合、タッチローラ4の外周面をウレタンゴム4aで形成
することにより、タッチローラ4の振幅が、心金に鍍金
を施して外周面を形成したタッチローラを用いた場合に
比べ約10分の1になった。そして巻取コイルは巻層間
への空気の巻き込み量が少なく巻密度の大きいものにな
った。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、薄物軟質の金属箔帯を
折れシワや瘤、横ズレが生じないように高速で高品質に
巻き取ることができ、生産性を大幅に向上させることが
できる。例えば、従来の巻取装置で極薄軟質アルミ箔を
巻き取る場合、最高巻取速度は150メートル毎分程度
であるというのが業界の常識であったが、本発明によれ
ば、従来に比べ3倍速い巻取速度450メートル毎分で
高品質に金属箔帯を巻き取ることができる金属箔帯の巻
取装置を提供できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る金属箔帯の巻取装置
の要部説明図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る金属箔帯の巻取装置
の概略側面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る金属箔帯の巻取装置
の概略平面図である。
【図4】タッチローラと繰出しローラ間における金属箔
帯の延伸矯正の過程を模型的に示す平面図及び幅方向断
面図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る金属箔帯の巻取装置
の要部説明図である。
【図6】従来の金属箔帯の巻取装置において移送ローラ
を通過する金属箔帯の幅方向断面図である。
【図7】図6におけるA−A矢視断面図である。
【図8】従来の金属箔帯の巻取装置において金属箔帯が
移送ローラ上でシワになった状態を模型的に示す金属箔
帯の幅方向断面図である。
【符号の説明】
S 金属箔帯 1 巻芯 2 巻取モータ 3 巻取コイル 4 タッチローラ 5 繰り出しローラ 6 最終ニップローラ 7 トルク調節機構 8 延伸力検出ローラ 9 巻芯支持装置 11 伝動装置 14 繰出しモータ 15 伝動装置 25 繰出しニップローラ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属箔帯を巻芯のまわりに巻取る金属箔
    帯の巻取装置において、巻芯に巻取トルクを付与する巻
    芯駆動機構と、巻取中の巻芯上に形成された金属箔帯の
    巻取コイルの外周に所要接触圧で接触するタッチローラ
    と、タッチローラへ金属箔帯を繰出す繰出しローラと、
    繰出しローラから繰出した金属箔帯をタッチローラに巻
    き掛けるように導く共に金属箔帯をタッチローラに押圧
    することができる最終ニップローラと、タッチローラの
    トルク調節機構とを備えることを特徴とする金属箔帯の
    巻取装置。
  2. 【請求項2】 前記繰出しローラと前記金属箔帯との接
    触開始点より後の位置で前記繰出しローラに金属箔帯を
    押し付ける繰出しニップローラを備える請求項1記載の
    金属箔帯の巻取装置。
  3. 【請求項3】 前記繰出しローラと前記最終ニップロー
    ラの間に延伸力検出ローラを配設した請求項1記載の金
    属箔帯の巻取装置。
  4. 【請求項4】 前記タッチローラを、揺動可能な支持腕
    で支持し、この支持腕に、前記タッチローラに巻取コイ
    ルへの接触圧を付与するための流体圧シリンダ装置を連
    結し、前記支持腕に揺動可能に装着した腕で前記最終ニ
    ップローラを支持し、タッチローラを支持する支持腕と
    最終ニップローラを支持する腕の間に、最終ニップロー
    ラをタッチローラへ押し付け付勢するための流体圧シリ
    ンダ装置を設けた請求項1記載の金属箔帯の巻取装置。
  5. 【請求項5】 金属箔帯を巻芯のまわりに巻取る金属箔
    帯の巻取方法であって、金属箔帯を繰出しローラにより
    繰出し、繰出した金属箔帯を最終ニップローラによりタ
    ッチローラに巻き掛けるように導くと共にタッチローラ
    に押圧し、トルク調節機構でタッチローラのトルクを調
    節することにより繰出しローラとタッチローラとの間の
    金属箔帯に、局部的弛みを取るための所要の延伸力を加
    え、最終ニップローラを通過した金属箔帯をタッチロー
    ラの外周で支えて巻芯へ移送し、巻芯へ移送した金属箔
    帯を、巻芯駆動機構により巻芯に巻取トルクを付与しな
    がら巻取ると共に、巻取中の巻芯上に形成された金属箔
    帯の巻取コイルの外周にタッチローラを接触させながら
    巻き取ることを特徴とする金属箔帯の巻取方法。
JP26463399A 1999-09-08 1999-09-17 金属箔帯の巻取装置及び巻取方法 Pending JP2001150021A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26463399A JP2001150021A (ja) 1999-09-08 1999-09-17 金属箔帯の巻取装置及び巻取方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25369899 1999-09-08
JP11-253698 1999-09-08
JP26463399A JP2001150021A (ja) 1999-09-08 1999-09-17 金属箔帯の巻取装置及び巻取方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001150021A true JP2001150021A (ja) 2001-06-05

Family

ID=26541348

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26463399A Pending JP2001150021A (ja) 1999-09-08 1999-09-17 金属箔帯の巻取装置及び巻取方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001150021A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013532106A (ja) * 2010-06-16 2013-08-15 カンプフ シュナイト− ウント ヴィッケルテヒニーク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト 材料ウェブから巻取りロールを製造する巻取り機械
DE102008037520B4 (de) * 2008-11-06 2017-08-17 Hydro Aluminium Deutschland Gmbh Vorrichtung und Verfahren zur Herstellung einer Metallfolie
CN109127775A (zh) * 2018-08-24 2019-01-04 攀钢集团西昌钢钒有限公司 带钢卷取方法
JP7322214B2 (ja) 2021-03-22 2023-08-07 広東嘉元科技股▲ふん▼有限公司 電解銅箔巻取り装置と巻取り前の表面処理装置とを含む装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008037520B4 (de) * 2008-11-06 2017-08-17 Hydro Aluminium Deutschland Gmbh Vorrichtung und Verfahren zur Herstellung einer Metallfolie
JP2013532106A (ja) * 2010-06-16 2013-08-15 カンプフ シュナイト− ウント ヴィッケルテヒニーク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト 材料ウェブから巻取りロールを製造する巻取り機械
CN109127775A (zh) * 2018-08-24 2019-01-04 攀钢集团西昌钢钒有限公司 带钢卷取方法
JP7322214B2 (ja) 2021-03-22 2023-08-07 広東嘉元科技股▲ふん▼有限公司 電解銅箔巻取り装置と巻取り前の表面処理装置とを含む装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR940010444B1 (ko) 연속주조 스트립의 압연장치와 압연방법
US20050158106A1 (en) Device and method for controlling the position of the latral edge of a continuous web
JP2013184749A (ja) 薄膜シート駆動制御方式および装置並びにそれを用いたシート巻取装置
CA2503441C (en) An apparatus for unwinding rolls of web material
CA2671379A1 (en) Controlled vertical axis unwinding method for rolls of web material
JP7128292B2 (ja) ウエブ案内装置
JP2003089184A (ja) 画像形成装置
JP2001150021A (ja) 金属箔帯の巻取装置及び巻取方法
US6716317B2 (en) Tension decurler for web material
JP7339529B2 (ja) 鋼帯のセンタリング方法及び連続鋼帯の製造方法
JPH0592849A (ja) 搬送される帯状体のための巻取装置
JP2001063875A (ja) シート巻出装置
JP2745390B2 (ja) 表面処理金属ストリップ用の巻取装置とその巻取方法
JP2006130568A (ja) ストリップの巻取り時のロールギャップ調整方法
KR102131335B1 (ko) 가공 정밀도 향상을 위한 노칭 시스템
JP6015457B2 (ja) 帯状シート搬送装置
JPH10279148A (ja) 「ロール状シート材料のひだの除去方法」
JP2011046489A (ja) 印刷装置
JP4331833B2 (ja) ストリップの巻取方法
JP7371397B2 (ja) ウエブ搬送装置
JP2678733B2 (ja) 表面巻取方法及び装置
JP4903949B2 (ja) 鋼帯の蛇行防止方法及びその装置
US3715255A (en) Method of and apparatus for bias laying with flat mandrel
JP3276279B2 (ja) ピンチロールの制御装置
JPH07257793A (ja) スリット装置