JP2003530541A - 生物学的試料における非通常伝達因子株によって引起こされる亜急性伝達性海綿状脳症の診断方法 - Google Patents
生物学的試料における非通常伝達因子株によって引起こされる亜急性伝達性海綿状脳症の診断方法Info
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Abstract
Description
って引起こされるTSSEの診断方法、及び生物学的試料における種々のUTA株の区
別診断に関連したその使用に関する。
されている、プリオンとも呼ばれる非通常伝達因子(unconventional transmissi
ble agent, UTA)によって引起こされる。TSSEは、本質的に、ヒトでのクロイツ
フェルト-ヤコブ病(CJD)、ヒツジとヤギでのスクレイピー、及びウシでのウシ海
綿状脳症(BSE)を含む。他の脳症は、ネコ科、ミンク又はシカもしくはヘラジカ
のようなある種の野生動物で認められている。 これらの疾患は常に致命的であり、現在のところ、有効な治療がない。 TSSEでは、宿主のタンパク質PrP(つまり、プリオンタンパク質)が、主に中枢
神経系に異常形態(PrP-res)で蓄積される;PrP-resは、組織病変の外観に先行し
て、その感染及び蓄積を伴う。インビトロでは、それは神経の培養に毒性である
。
おいて異なっている:PrP-resは、著しく高含量のβ-プリーツシートを有するが
、正常なPrP(PrP-sen)は、多数のα-ヘリックスを有する。 2つの生化学的な特性により、一般に、これらの2つのイソ型を区別することが
できる。 - PrP-resは、そのN-末端の切断を引起こすプロテイナーゼ、特にプロテイナー
ゼK(PK)に部分的に耐性である。PKの作用後、PrP-resは、ジグリコシル化形態の
見かけの分子量のために、しばしばPrP27-30と称される;PrP-resの切断部位は
、通常の株に対し89〜90アミノ酸のあいだに位置することが一般に認められてい
る(Prusinerら、Cell, 1984)。 - PrP-resは、Triton X100又はTriton 114のようなノニオン性洗剤に不溶性で
ある。
って完全に分解され、ノニオン性洗剤の存在下で完全に可溶性である。 ハムスター、ヒト、ウシ及びヒツジのPrP-senのペプチド配列を図1に示す; そ
れらは、特に種によって4回又は5回繰り返されたオクタペプチドモチーフ(P(H/Q
)GGG(-/T)WGQ)を含む。このオクタペプチドモチーフ反復は、PrPの51-91(ヒトPr
P配列の番号)アミノ酸に相当する (B. Oeschら、1991)。 感染因子の有無を検出するため、近年の方法の多くは、プロテアーゼに対する
その部分的な耐性を利用することによる、感染因子に関連する異常なPrP (PrP-r
es)の選択的な検出に基づいている。
出物におけるPrP-resの免疫学的検出、電気泳動によるタンパク質抽出物の分離
、ポリマー膜への転移及びPrPを認識する特異抗体での検出に基づくウエスタン
ブロッティング法(Schaller O.ら、1999)、 - プロテアーゼでの組織抽出処理も伴うELISA型試験。 プロテアーゼでの組織抽出処理を含むこれらの種々の試験のうち、以下が挙げ
られる: - ニトロセルロース膜へのタンパク質の固定化、続くプロテアーゼ消化、変性
及びモノクローナル抗体での免疫検出を含むPrP-resの検出試験を開発した、Ser
banらにより記載された試験(Neurology, 1990, 40, 110)、
酵素結合免疫濾過アッセイ)を提案した、Oeschらにより記載された試験(Biochem
istry, 1994, 33, 5926-5931) - ELISA型アッセイを提案するGratwohlらにより記載された試験。プロテイナー
ゼKでの試料の処理及び遠心分離によるPrP-resの精製後に、後者はマイクロタイ
タープレートに吸着され、ウサギのポリクローナル抗体を用いて検出される。 - プロテイナーゼKを使用しないが、変性処理に付されるか否かによって、固体
支持体に固定化されるPrP-resの免疫反応性を比較するSafarら(1998)によって記
載された試験。
性を生じる。 他の方法は、変性生成物での試料の処理(Oeschら、1994 及び1999; WO 00/224
38, The Reagents of the University of California)、プロテイナーゼKでの限
定的な処理(WO 00/29850, Wallac Oyら)又は潜伏抗原部位(この部位はPrPの109-
112領域を認識するモノクローナル抗体3F4で検出できる(WO 00/29850 又はWO 00
/22438))を利用できるメタロペプチドでの処理(WO 00/22438)を提案している。 WO 00/29850 (Wallac Oy ら)に記載された方法には、特に推奨される処理条件
下でのPrP-senの不完全な除去に起因して、特異性を欠くという主たる欠点があ
る。一方、WO 00/22438に記載された方法(The Regents of the University of C
alifornia)は、タンパク質上で唯一のモチーフに結合する検出抗体3F4を用いる
ために感度に欠けている(WO 00/22438)。
高感度の検出をもたらし、屠殺場でのPrP-resの医学的なモニターとアッセイに
大きな進歩を果たす精製工程を含む。この方法は、特にPCT国際出願WO 99/41280
及びヨーロッパ委員会の全体理事会XXIV の予備報告に記載されている (consum
er policy and consumer health protection; http://europa.eu.int/ comm/dg2
4/ health/)。 しかし、TSSEの診断のために特に信頼性ある試験が求められており、出願人は
、その研究を続行した。
を有し、 (iii) できる限り低い検出限界を有し、つまり 少量のPrP-resの検出(臨床的な
症状が現れる前のPrP-resの検出)が可能であり、 (iv) 再現性がある 検出試験を行うために、分析される生物学的試料が、全て又は幾らかのオクタペ
プチドモチーフを排他的にPrP-resに保存し得る条件下で処理される必要のある
ことが、確立された。 特に、上記の4条件(i)-(iv)を効果的に満たすために、分析される試料を処理
して試料からPrP-senを完全に除き、それと同時に所定の条件下でPrP-resの特異
的な捕捉を可能にする正確な条件を明確にする必要のあることが見出された。
が、同時にPrP-senのオクタペプチドモチーフ反復の全て又は幾らかを保存する
ように少なくとも1つのプロテイナーゼK(PK)で処理し;好ましくは、PK処理は10%
のホモジネート(適当な緩衝液中でホモジネート形態の生物学的試料)について37
℃で10分30〜200μg/mlの濃度、又は10%ホモジネートについて37℃で10分30〜20
0μg/mlの濃度に等しい期間かつ濃度で行われる、 (2) 該オクタペプチドモチーフについてのリガンド、特に該オクタペプチドモ
チーフ反復に対する抗体と該処理試料を接触させ、及び (3) オクタペプチドモチーフ反復/リガンド複合体の潜在的な有無を検出する ことからなるのを特徴とする、生物学的試料においてPrP-resを検出することに
よる、UTA株によって引起こされるTSSE又はプリオン疾患の診断方法(方法A)であ
る。
、80℃未満の温度で30秒〜2時間、好ましくは37℃で10〜30分、より好ましくは
、10%ホモジネート(最終濃度)について30〜200μg/ml濃度で10分、又は10%ホモ
ジネート(最終濃度)について10〜70μg/ml濃度、又は25%ホモジネート(最終濃度
)について25〜175μg/ml濃度で30分である。 幾らかのパラメータが互いに密接に関連していることに留意すべきである:プ
ロテイナーゼKの濃度は、直接、試料の処理期間(インキュベーション時間)によ
る; 例えば37℃では、10%ホモジネートについて30〜200μg/ml濃度のPKでの10分
のインキュベーションは、10%ホモジネートの10〜70μg/ml濃度のPKでの30分の
インキュベーションに等しいと考えられる。例えば、25μg/mlのPKでの30分のイ
ンキュベーションは、75μg/ml濃度のPKでの10分のインキュベーションに等しい
。
が未分解PrP-senを含むはずはないが、存在する可能性のあるPrP-resは、保存さ
れたオクタペプチドモチーフを全て又は幾らか有している。 PKの活性濃度を確立する上で、他のパラメータがある程度(つまり、本質的で
はなく)関与している可能性がある:これは、特にPKが溶解されている緩衝液を包
含する; PKが試料のホモジネート緩衝液に溶解されている際には、使用されるホ
モジネート緩衝液に応じて、PKの最少濃度は上記濃度範囲内で変化し得る: - グルコース緩衝液又はグアニジン(又は、その塩)では、PKの最少濃度は25μg
/ml (30分のインキュベーション) 又は 75 μg/ml (10分のインキュベーション)
であることが好ましい; - PBS緩衝液では、PKの最少濃度は50μg/ml (30分のインキュベーション)又は1
50μg/ml (10分のインキュベーション)であることが好ましい。
る; このような緩衝液は、少なくとも1つの界面活性剤及び/又は少なくとも1つ
のカオトロピック剤及び/又は少なくとも1つの塩からなることが有利である。 また、有利には、プロテイナーゼKでの試料の処理(又はインキュベーション)
後に、得られた懸濁液を、国際出願99/41280に定義される条件下、つまり: - 国際出願99/41280に記載された緩衝液B、特にC3-C6 アルコール及びアルコー
ル混合物(その理論上の誘電定数は10〜25である)の該懸濁液への添加、 - 得られた懸濁液の遠心分離、及び - 国際出願99/41280に記載された条件下で、少なくとも1つの界面活性剤及び/
又は少なくとも1つのカオトロピック剤からなる緩衝液中でのペレットの可溶化
で処理することが有利である。
区別診断、特にヒツジにおけるスクレイピーの通常の株に比較したBSE株の区別
診断に特に適している利点がある。 例えば、UTA株に応じて移動上の違いを示す、PrP-resの電気泳動プロフィルを
分析することによって、BSE株がヒトに感染することが英国では明らかにされて
いる; 特徴的なプロフィル(タイプ4)は、BSE因子に感染したウシのヒト食物への
流通に関連していると考えられるクロイツフェルト-ヤコブ病の新変種(vCJD)を
発現した患者で認められた(Collingeら、Nature, 1996)。同様のプロフィルは、
BSE因子に感染したマカーク(Lasmezasら、1996)及び恐らくはこの因子に汚染し
たネコ(Priolaら、Nature Med., 1996)で認められた。
法で、おそらく、種々のタイプのPrP-resの分類及びこの方法の使用に関して一
部の議論を招く(Parchiら、Nature, 1997)。 また、BSE因子でのヒツジの汚染に関する疑いは大きい(Butler, Nature, 1998
)。ヒツジには、密接で識別不能な臨床上かつ組織学上の特徴を有する風土病、
スクレイピーがTSSEとは別にあるが、これらの動物は実際この因子に高感度であ
る。BSE因子とスクレイピー因子との区別診断のために唯一基準となる方法は、
マウスに接種し、病変プロフィルを研究することである。これは、約2年の待機
を要し、数千万頭ものヒツジの群に対し9頭のヒツジでのみ英国で行われている
。
.ら(1999)は、グリコタイピング(glycotyping)技術を用いる種々のTSSE株(スク
レイピー、BSE及びCJD)間に認められる変異によっては、各株を識別できないと
考えた; 彼らはPrP-resに対する他の生化学的及び生物学的なマーカーを選択し
た。これは、より明確に互いの種々のプリオン株の識別が可能である。彼らが使
用した分析パラメータは以下のとおりである: プロテイナーゼKに対する長期間
の耐性、PrP-resの分子質量、トポロジー及びPrP-resの蓄積量。得られた結果は
、BSE及びスクレイピーの種々の株のPrPs-resがプロテイナーゼKに対する長期間
の耐性で著しい違いを示すことを明らかにしている。PKに対する耐性は、スクレ
イピーの株によって変化する:低耐性: チャンドラー(Chandler)株; 中間耐性: 2
2A 株; 相対的に安定: 87V株。同一条件下では、BSE株は中間的な耐性を示す。
グリコタイピングはスクレイピー株87V とBSE株とを識別できないが、これらの2
タイプの株は、PKでの長期間の処理後に明らかに識別できる。しかし、これらは
、十分に信頼性があり、大規模にフィールドで使用できるプロトコルではない。 これに関連して、区別診断が可能で、比較的安価で、組織試料のような生物学
的試料を用いて実施しやすいPrP-resの検出方法を、信頼性があり高感度なもの
とすることが重要である。
一画分においてPrP-resを検出し、次いで: (b) 各試料について、オクタペプチドモチーフ反復/リガンド複合体の有無を工
程 (a)で検出する: - オクタペプチドモチーフ反復の大多数が、条件下で、対象の少なくとも1つの
株、特にBSE株に関連したPrP-resについて除かれ、他のUTA株に関連したPrPs-re
sの全てが全て又は幾らかのオクタペプチドモチーフ反復を保存するように、少
なくとも1つのプロテイナーゼK(PK)で該試料の第二画分を処理し;好ましくは、
この処理は、工程(1)又は(a)に規定されるのと同じ条件で、但し工程(1)又は(a)
で使用されるよりも高いPK濃度で行われる、 - 処理された試料の第二画分を、オクタペプチドモチーフ反復を特異的に認識
しうるリガンドと接触させ、かつ - オクタペプチドモチーフ反復/リガンド複合体の潜在的な有無を検出すること
からなることを特徴とする、種々のUTA株に関連したPrPs-res を検出することに
よる、生物学的試料における、UTA株により引起こされるTSSEの区別診断方法(方
法B)でもある。
- 上記工程b)にしたがって、生物学的試料の別の画分を処理し、 - 処理された試料の第二画分を、該オクタペプチドモチーフ反復を特異的に認
識し得るリガンドと接触させ、かつ - オクタペプチドモチーフ反復/リガンド複合体の潜在的な有無を検出すること
からなることを特徴とする、PrP-resを含むと考えられる(検出試験はいずれかの
方法で行った)生物学的試料におけるUTA株によって引起こされるTSSEの区別診断
方法(方法Bの変形)である。 区別診断(方法B)に関連して、PKの濃度のほかに、株によっては他の条件がオ
クタペプチドモチーフの分解に影響を有し得る: 具体的には、PKが、少なくとも
1つの界面活性剤及び/又は少なくとも1つのカオトロピック剤及び/又は少なく
とも1つの塩から有利になる緩衝液のようなホモジネート緩衝液と異なる緩衝液
で用いられる場合には、分解されるオクタペプチドモチーフ数は、緩衝液の組成
及び種々の剤の濃度に応じて変化し得る。
ペプチドモチーフ反復を除くことが意図される。 方法AとBの主たる特徴の1つは、オクタペプチドモチーフ反復の分解をコント
ロールするために、プロテアーゼ処理を行う条件を活用することである。 予定
される用途に応じて、これらのモチーフが保存(方法A)又は破壊(方法B)されるよ
うに、方法は実施されるであろう: - 方法Aに関して、このコントロールの目的は、PrP-resの極めて高感度な検出
を促進するために、オクタペプチドモチーフ反復の全て又はいくつかを保存する
ことであろう; - 方法Bに関して、プロテアーゼによる分解のコントロールの目的は、全て又は
幾らかのオクタペプチドモチーフ反復が全ての他のTSSE株に相当するPrPs-resに
ついて保存される条件下で、対象の株に相当するPrP-resについてのオクタペプ
チドモチーフ反復の大多数及び任意には全てを、発現される種にかかわらず分解
することであろう。この場合、この発明の利点は、他のUTA株に対する対象株の
区別診断が可能なことである。
はプリオンに関連したPrPs-resのオクタペプチドモチーフ反復の全て又は幾らか
の切断を生じない。一方、工程(b)の条件は、対象の株に関連したPrP-resのオク
タペプチドモチーフ反復の切断をもたらすが、他のUTA株に関連した全 PrPs-res
は、オクタペプチドモチーフ反復の全て又は幾らかを保存する。 また、驚くべきことに、このような試験は、特にリガンドが抗体である場合に
、以下の利点を有する: - 検出についての優れた感度。これらのオクタペプチドモチーフ反復に対する
抗体は、PrP-res 27-30の他の領域に対する抗体よりもかなり大きな親和性を有
し、使用される緩衝液にかなり耐性であるためである;具体的には、反復モチー
フの認識は高い親和性の相互作用を促進し、単一のPrP分子に幾らかの抗体分子
を結合させる可能性を生じる;
これらのモチーフを消化したり、又は消化できないためである; 特に、対象の株
、例えばBSE因子に関連した疾患の全てについてモチーフを除くことができる。
しかし、他の「プリオン」疾患については、それを保存できる。この結果として
、この発明による方法は、2つの異なる条件(工程(1)又は(a)及び工程(b))を用い
ることにより、他の株に関し、BSE及び/又は対象の別の株についての区別診断の
ための簡単な試験を提供する。工程(1)又は(a) (全てのUTA株に関連したPrPs-re
sのオクタペプチドモチーフ反復を保存する)の条件により全ての株を検出でき、
工程(b) (対象の株に関連したPrP-res でのみこれらのモチーフを除く)の条件に
より他の株のみを明らかにできる。 したがって、このような試験は、特にスクレイピーの通常株と普通には区別で
きないBSE株でのヒツジの汚染に関する調査での応用が見出されている。
解される: a. - アニオン性界面活性剤、例えばSDS (ドデシル硫酸ナトリウム)、サルコ
シル (ラウロイルサルコシン)、コール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリ
ウム又はタウロコール酸ナトリウム; - 両性イオン性界面活性剤、例えばSB 3-10 (デシルスルホベタイン)、SB 3-12
(ドデシルスルホベタイン)、SB 3-14、SB 3-16 (ヘキサデシルスルホベタイン)
、CHAPS 及びデオキシ-CHAPS; - ノニオン性界面活性剤、例えばC12E8 (ドデシル-オクタエチレングリコール)
、Triton X100、Triton X114、Tween 20、Tween 80、MEGA 9 (ノンアノイルメチ
ルグルカミン)、オクチルグルコシド、LDAO (ドデシルジメチルアミンオキシド)
又はNP40、又は
合物、2つのイオン性界面活性剤の混合物又はイオン性界面活性剤と両性界面活
性剤の混合物 からなる群から選択される、少なくとも1つの界面活性剤:及び/又は b. ウレア及びグアニジン、又はその混合物からなる群から選択される少なくと
も1つのカオトロピック剤、及び/又は c. アルカリ金属であってもよく、又はそうでなくともよい金属塩から選択され
る少なくとも1つの塩。
性剤、好ましくは任意にSDSと組合わさったサルコシルからなる。 この方法の別の有利な具体例によれば、リガンドは、オクタペプチドモチーフ
反復の領域に特異的に結合し得るアプタマー及び抗体からなる群から選択される
。 また、この発明の対象は、上記のような少なくとも1つの界面活性剤及び/又は
少なくとも1つのカオトロピック剤及び/又は少なくとも1つの塩及びプロテアー
ゼの組合せからなることを特徴とする、この発明による方法を実施するための診
断キットである。 オクタペプチドモチーフ反復/抗体複合体(リガンドが抗体である場合)は、標
準的な免疫学的方法で検出される。
図面に言及する以下の記載から明らかになるであろう他の例も含む。 - 図1は、ヒト、ヒツジ、ウシ、マウス及びキヌゲネズミの種々のPrP配列を示
す; - 図2は、ウエスタンブロッティングによるPrP-resの検出を示す; - 図3〜6は、オクタペプチドモチーフ反復の有無が2部位免疫測定アッセイ(two
-site immunometric assay)によって検出される際の、ヒト(図3及び4)ならびに
反芻動物(図5及び6)における、最初に工程(1)又は(a)、次いで工程(b)による種
々の条件に相当する、 - 図7〜12は、BSE及びスクレイピーの区別検出における緩衝液の影響を例示す
る、 - 図13と14は、種々のタイプのCJDを検出するための、緩衝液の組成及びプロテ
イナーゼK(PK)濃度の影響を例示する、 - 図15は、プロテイナーゼKを用いる脳のホモジネートの直接的な消化で得られ
た結果を示す、 - 図16は、CJDタイプの機能としてのプロテイナーゼKに対するPrP-resの耐性上
の相違を示す、 - 図17は、PKで消化され、SAF形態で精製された PrP-resのウエスタンブロッテ
ィングによる検出を示す。
る方法でもそれを限定するものではないことは、明らかに理解されるべきである
。実施例 1 : オクタペプチドモチーフ反復に特異的なモノクローナル抗体の生産と
特徴づけ - ペプチドの合成とラベル化 ヒトPrPの配列79〜92に相当するPrPオクタペプチドモチーフ反復を代表するペ
プチド、例えばモチーフ G-G-W-G-Q-P-H-G-G-G-W-G-Q-G-(NH2)は、自動合成器(M
illigen 9050, Waters, Milford, MI)を用いて合成した。ペプチドは、他のペプ
チド又はタンパク質について以前に記載されているように(McLaughlinら、1987,
Grassiら、1989)、ヘテロ二官能性試薬、スクシニミジル4-(N-マレ-イミドメチ
ル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(SMCC, Calbiochem, France)を介して、
アセチルコリンエステラーゼ(AchE)に共有結合させた。この方法は、SMCCとの反
応で AchEに結合されたマレイミド官能性と、ペプチドに導入されたチオール基
との反応を伴う。チオール基は、以前に記載されているように(McLaughlinら、1
987)、N-スクシニミジルS-アセチルチオアセテート(SATA)との反応でペプチドに
導入された。結合は、過剰なチオール化ペプチドとAchE-SMCCを反応させて得ら
れた。
いるように(Lasmezasら、1997)、感染したハムスター(263Kスクレイピー株)の脳
から得た。この調製は、マウスを免疫化する前に、蟻酸での処理により不活化し
た。PrPノックアウトマウス(PrP遺伝子が除かれている) (PrP0/0マウス)を、こ
れらのSAF調製物で免疫化し、ハイブリドーマ細胞を以前に記載されているよう
にして(Grassiら、1988, 1989)調製した。培養上清を上記のようにしてスクリー
ンした。57個のハイブリドーマを同定し、安定化できた;それらを、SAF-1〜SAF-
90と命名した。これらの抗体は全てマイクロタイタープレート上で固定化された
SAFを認識することが明らかになったが、少数は、ペプチド-AchE接合体の認識能
を示した。後者のうち、7個は明らかにオクタペプチドモチーフ反復(ペプチド79
〜92)を認識する;それらは、抗体SAF-15、SAF-31、SAF-32、SAF-33、SAF-34、SA
F-35 及び SAF-37である。得られた抗体のリスト、またその主な特徴を以下の表
に示す。クローニング及び腹水液形態で展開(expansion)した後、モノクローナ
ル抗体をタンパク質A-セファロースカラムでのアフィニティクロマトグラフィー
で精製し、使用するまで−20℃で保存した。抗体のイソタイプを、オークタロニ
ー法にしたがって、ラジカル免疫拡散法で測定した。
はハムスターSAF のいずれかに対する結合能を試験することによって、2つの方
法で立証された。最初のケースでは、前に記載されたように(Creminonら、1993,
Frobertら、1991)固定化した抗-マウスIgG抗体を含むプレートで、スクリーニ
ングを行った。要約すれば、100μlの培養上清と100μlのペプチド-AchE接合体
を、固定化したヤギ抗-マウスIgG抗体を含むプレートで+4℃で一晩反応させた。
プレートを洗浄後、200μlのエルマン試薬(Ellmanら、1961)をウエルに加え、固
相に付着したAchEの有無を検出した。二番目のケースでは、固定化SAF調製物を
含むプレートを、0.05 Mリン酸緩衝液pH 7.4中に50μlの2μg/ml溶液を室温で一
晩反応させることにより、調製した。洗浄後、プレートを+4℃で一晩EIA緩衝液(
150 mM NaCl、0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)及び0.01%アジ化ナトリウムを含む1
00 mM リン酸緩衝液pH 7.4)で飽和し、使用するまでこの温度で維持した。固定
化SAFに対するモノクローナル抗体の結合は、前に記載されているように(Negron
iら、1998)、AchEでラベルしたヤギ抗-マウスIgGを用いて明らかにした。
体 * 免疫測定アッセイに関連して、この研究中に試験した少なくとも1つの種(ヒト
、ウシ、ヒツジ、マウス又はハムスター)についてPrP-senの認識能力を示したモ
ノクローナル抗体
JD (タイプ1)及び対応する陰性のコントロール ウシの脳350 mgを採取する: それをすりつぶし、5% グルコース溶液中20% (w/
v)でホモジネートする。 ホモジネートを行うために、脳の試料(350 mg)と1.4 mlのグルコース溶液を、
セラミックビーズからなるチューブに入れ、激しく攪拌する(Hybaid Ribolyser)
。 陽性の試料を、以下のように、相当する種の健康な脳に由来するホモジネート
に希釈した: . ヒツジについて: 〜1/100 . ウシについて: 〜1/50 . ヒトについて: タイプ1又は 4: 〜1/40; タイプ3:〜1/80; タイプ2:〜
1/20
% Triton X100 (T10)、2Mユレア(U2)及び緩衝液60μg/mlでのプロテイナーゼK(P
K)(PK1)からなる緩衝液500μlと10分37℃で (10%ホモジネートについて30μg/ml
の最終濃度に相当)インキュベートする。 図3-6では、PK3は緩衝液180μg/mlのPK濃度に相当し、PK6は緩衝液360μg/ml
のPKの濃度に相当する。 (iii) 1-ブタノールからなる緩衝液500μl(国際出願WO 99/41280に記載された
緩衝液Bに相当)を加える; 混合物を5分15 000 rpm(約17 000 g)で遠心分離する
。
うな80-100μlの緩衝液C、好ましくは4%のSDSを含むラエムリ緩衝液に溶解し、1
00℃で5分加熱し、ウエスタンブロッティングを行うか、又は連続的に6Mユレア
と0.5%サルコシルからなる緩衝液C1に溶解し、続いて100℃で5分加熱し、次いで
2Mグアニジンからなる緩衝液C2に溶解し、100℃で5分加熱して、免疫測定アッセ
イを行う。 (v) 工程(b)の条件 (i)で得た20%でのホモジネートの第二画分(500μl)を、10分37℃で、5%サルコ
シル(SK5)、5% SDS (SDS5)、1Mユレア(U1)及び180μg/mlでのプロテイナーゼK(P
K)(PK6)からなる緩衝液500μlとインキュベートし、次いで上記工程(iii)と(iv)
を行う。
実施例1及び実施例3に記載の条件下でニトロセルロース膜に移す。 PrP-resの免疫検出は、上記実施例1に記載されたモノクローナル抗体SAF70とS
AF37、ならびにパーオキシダーゼ-共役抗-ウサギヤギIg (1/2500)を用いて行う
。免疫反応性は、化学ルミネセンス(ECL, Amersham)により現し、定量し、図2に
示すように放射能写真フィルムで視覚化する。 この図で: * レーン1-5は、工程(1)又は(a)による条件に相当する(SK10+T10+U2+PK1)。 レーン1:陰性コントロール レーン2:ウシのBSE レーン3:ヒツジのスクレイピー レーン4:ヒトのvCJD (タイプ4) レーン5:ヒトのCJD (タイプ1)及び * レーン6-10は、工程(b)による条件に相当する(SK10+SDS5+U1+PK6)。 レーン1:陰性のコントロール レーン2:ウシのBSE レーン3:ヒツジのスクレピー レーン4:ヒトのvCJD (タイプ4) レーン5:ヒトのCJD (タイプ 1)
で得られるシグナルは、PrPの94-230領域に対する抗体を同じ試料に用いて得ら
れるシグナルまで、オクタペプチドモチーフ反復に対する抗体を用いて組織的に
大きい; - 工程(b) (レーン6〜10)では、PrP-senは組織的に破壊される。一方、レーン8
〜10 (オクタペプチドモチーフ反復に対する抗体の存在下) で得られるシグナル
は、PrPの94-230領域に対する抗体を同じ試料に用いて得られたシグナルと似て
いるか、それより大きいが、少量で、レーン7及び9では検出不可能でさえある(B
SEのPrP-res)。
体として用いる2-部位免疫測定アッセイでのPrP-resの検出 2-部位免疫測定アッセイを行うために、実施例2の(iv)で得たペレットを、例
えばサルコシル(0.25-1%)及びユレア(0.25-8 M) 又は(0.25-1%)及びユレア(0.25
-1 M)からなる緩衝液に溶解する;得られた試料は、好ましくは、加熱後、最終的
なアルブミン濃度を0.1〜1%(w/v)とするアルブミン含有緩衝液、又は1%デオキシ
コラート含有緩衝液で希釈する(〜1/4 又は〜1/2)。 2-部位免疫測定アッセイは、他のタンパク質について既に記載された条件下(G
rassiら、1989)で固定化した抗体を含むマイクロタイタープレートで行う。その
原理は以下のとおりである:分析されたPrPは、固体支持体に付着した抗体(捕捉
抗体)によって、また分子の別の部分を認識し、酵素でラベルされる第二抗体(こ
の場合、アセチルコリンエステラーゼ、トレイサー抗体)により、5 エルマン単
位/mlで認識される。
あり、トレーサー抗体は、PrPの94-230領域、例えばPrPの142-160領域に含まれ
る配列を認識する。固相を洗浄後、プレートに付着した酵素活性は、分析された
試料中にオクタペプチドモチーフ反復を最初に有するPrP-resの量に比例する。 実際、アッセイは、以下のようにして行われる: 分析される100μlのPrP溶液を、オクタペプチドモチーフ反復を認識する抗体
を含むマイクロタイタープレートのウエルに置く。室温で3時間反応後、トレー
サー抗体(5エルマン単位/ml)溶液100μlを加える前に、プレートを洗浄する。+4
℃で一晩反応後、プレートを再洗浄し、固相に付着したアセチルコリンエステラ
ーゼの活性を測定し得る基質溶液200μl(エルマン試薬、Grassiら、1989)を加え
る。酵素反応の30分後、各ウエルの吸光度(414nmでN.D.)を測定する。
定アッセイを用いて測定する(吸光度つまり414nmでのO.D.、実施例3参照; 黄色
の発色の出現、エルマン試薬を測定):陰性のコントロール(□)、散発型CJDタイ
プ1 及びvCJDタイプ4 (■)。
metric アッセイ(吸光度つまり414nmでのO.D.、実施例3参照)を用いて測定する;
陰性のコントロール(□)、ウシのUTA 及びヒツジのUTA (■)。 - 図7 (ウエスタンブロッティング)と8 (2-部位免疫測定アッセイ): . 比較は、実施例2に記載された条件下で得た健康なヒツジ、スクレピーに罹患
しているヒツジ及びBSEに罹患しているウシ由来の脳の20%でのホモジネートを用
いて行う。 . 試料の処理: A: 10% サルコシル A + 10% Triton + 2M ユレア + 60 μg/ml プロテイナーゼK
、10分 B: 10%サルコシル + 2M ユレア + 240 μg/ml プロテイナーゼK、10分 C: 10%サルコシル + 240μg/ml プロテイナーゼK、10分 . 検出 ウエスタンブロテッィング(図7)によれば:抗体Saf37及びSaf84 (実施例1参照);
免疫測定分析(図8)によれば:Saf37での捕捉及びPrPの94-230領域に対する抗体で
の顕在化
しているヒツジ及びBSEに罹患しているウシ由来の脳の20%でのホモジネートを用
いて行う。 . 試料の処理: A: 10% サルコシル + 10% Triton + 2M ユレア + 60 μg/ml プロテイナーゼK、 10分 B: 10% SDS + 5% Triton + 2M ユレア + 180 μg/ml プロテイナーゼK、10分 . 検出 上記と同じ条件下
タイプ1とタイプ4)とのオクタペプチドモチーフ反復領域について示差感度を示
すことができる。 他方、界面活性剤及びカオトロピック剤の組成を変えることによっても、オク
タペプチドモチーフ反復領域の示差感度をあらゆる場合に明らかにすることがで
きる。
クレイピー)もしくは6PBI株(BSE)に実験的に感染したマウス由来の脳の10%ホモ
ジネートを実施例2に記載の条件下で得た。 . 試料の処理: A: 10% サルコシル + 10% Triton + 2M ユレア + 30 μg/ml プロテイナーゼK、
10分 B: 10% サルコシル + 10% Triton + 2M ユレア + 60 μg/ml プロテイナーゼK、
10分 C: 10% サルコシル+ 10% Triton + 2M ユレア + 180 μg/ml プロテイナーゼK、
10分 D: 10% サルコシル+ 10% Triton + 2M ユレア + 360 μg/ml プロテイナーゼK、
10 分 E: 10% サルコシル + 2M ユレア+ 180 μg/ml プロテイナーゼK、10分
1参照); 免疫測定分析(図12)によれば: Saf37 での捕捉及びPrPの94-230領域に対する
抗体での顕在化 得られた結果は、PK用量のみを増すことによって、マウスにおけるBSEとスク
レイピーのオクタペプチドモチーフ反復領域について示差感度を明らかにできる
ことを示している。
4)に罹患しているヒト由来の脳の10%のホモジネートを用いて行う。 . 試料の処理: A: 10% サルコシル + 10% Triton + 2M ユレア + 30 μg/ml プロテイナーゼK、
10分 B: 10% サルコシル + 10% Triton + 2M ユレア + 180 μg/ml プロテイナーゼK
、10分 C: 10% サルコシル + 30 μg/ml プロテイナーゼK、10分 D: 10% サルコシル+ 60 μg/ml プロテイナーゼK、10分 E: 10% サルコシル + 180 μg/ml プロテイナーゼK、10分 F: 10% サルコシル + 360 μg/ml プロテイナーゼK、10分
参照); 免疫測定分析(図14)によれば: Saf37での捕捉及びPrPの94-230領域に対する抗
体での顕在化 - 図15 (ウエスタンブロッティング) 及び16 (免疫測定分析) . 比較は、実施例2に記載の条件下で得た健康なヒト及びCJD(タイプ1、2、3及び
4)に罹患しているヒト由来の脳の10%のホモジネートを用いて行う。 . 試料の処理: 図15: プロテイナーゼK(150 μg/ml)、10分での消化 図16: 10% サルコシル + 2M ユレア + プロテイナーゼK(30〜360 μg/ml)、10分
する抗体(実施例1参照); 免疫測定分析によれば(図16): Saf37 での捕捉及びPrPの94-230領域に対する
抗体での顕在化 得られた結果は、PK用量の増加が、種々のタイプのCJDにおいてオクタペプチ
ドモチーフ反復領域の示差感度を示し得ることを明らかにした。これらの条件下
、タイプ1〜4には有意な相違は存在しない;同用量のPKで界面活性剤及びカオト
ロピック剤の組成を変えると(E、図13 及び14)、タイプ4ではオクタペプチドを
破壊できると同時に、タイプ1ではペプチドを保存できる。 加えて、図16は、PK用量の作用(function)として、種々の株から得られるPrPs
-resの同じ緩衝液に対する感度上の相違を示すことができる。 さらに、図15は、PKでのホモジネートの直接処理が、分解に対して感度が別タ
イプのPrP-resを現すことを示している。
検出 実施例2による条件下で得られるホモジネートは、以下のように処理する:1時
間、20% ホモジネート(500 μl) + 20% NaCl (500 μl) + [20% サルコシル + 2
% SB314] (500 μl) + PK (20 μg/ml 最終濃度)。 図17は、結果を例示している: b 及び d: レーン1-7:スクレイピー株C506M3の種々の希釈物で得たマウスでの結果(希釈1
/20、1/50、1/250、1/500、1/1000 及び 1/2000)。 レーン8: 分子量 レーン9-15: BSE株の種々の希釈物で得たマウスでの結果 (1/1000 〜1/10の希
釈)。 BSEシグナルを完全に除くことができる。
でシグナルが有意に増加することを確証している。 e: この図は、サルとヒトの双方で、BSEでシグナルが低下することを示している
(レーン4 及び7)。
施、調製及び応用の方法には全く限定されない;逆に、この発明は、この発明の
関係又は範囲を逸脱しない限り、当業者に行い得る全ての変形を包含するもので
ある。
を示す;
イによって検出される際の、ヒト(図3及び4)ならびに反芻動物(図5及び6)におけ
る、最初に工程(1)又は(a)、次いで工程(b)による種々の条件に相当する、
例示する、
及びプロテイナーゼK(PK)濃度の影響を例示する、
得られた結果を示す、
耐性上の相違を示す、
ロッティングによる検出を示す。
うな80-100μlの緩衝液C、好ましくは4%のSDSを含むラエムリ緩衝液に溶解し、1
00℃で5分加熱し、ウエスタンブロッティングを行うか、又は連続的に6Mユレア
と0.5%サルコシルからなる緩衝液C1に溶解し、続いて100℃で5分加熱し、次いで
2Mグアニジンからなる緩衝液C2に溶解し、100℃で5分加熱して、免疫測定アッセ
イを行う。 (v) 工程(b)の条件 (i)で得た20%でのホモジネートの第二画分(500μl)を、10分37℃で、5%サルコ
シル(SK5)、5% SDS (SDS5)、1Mユレア(U1)及び360μg/mlでのプロテイナーゼK(P
K)(PK6)からなる緩衝液500μlとインキュベートし、次いで上記工程(iii)と(iv)
を行う。
Claims (11)
- 【請求項1】 (1) 生物学的試料を、どのようなUTA株であっても、PrP-s
enを完全に分解するが、同時にPrP-senのオクタペプチドモチーフ反復の全て又
は幾らかを保存するように少なくとも1つのプロテイナーゼKで処理し; (2) 該オクタペプチドモチーフについてのリガンドと該処理試料を接触させ、
及び (3) オクタペプチドモチーフ反復/リガンド複合体の潜在的な有無を検出する ことからなるのを特徴とする、生物学的試料においてPrP-resを検出することに
よる、UTA株によって引起こされるTSSE又はプリオン疾患の診断方法。 - 【請求項2】 (a) 請求項1に記載のUTA株の診断方法の工程(1)〜(3)によ
り、生物学的試料の第一画分においてPrP-resを検出し、次いで: (b) 各試料について、オクタペプチドモチーフ反復/リガンド複合体の有無を工
程 (a)で検出する: - オクタペプチドモチーフ反復の大多数が、対象の少なくとも1つの株、特にBS
E株に関連したPrP-resについて除かれ、他のUTA株に関連したPrPs-resの全てが
全て又は幾らかのオクタペプチドモチーフ反復を保存するように、少なくとも1
つのプロテイナーゼKで該試料の第二画分を処理し; - 処理された試料の第二画分を、オクタペプチドモチーフ反復を特異的に認識
しうるリガンドと接触させ、かつ - オクタペプチドモチーフ反復/リガンド複合体の潜在的な有無を検出すること
からなることを特徴とする、種々のUTA株に関連したPrPs-res を検出することに
よる、生物学的試料における、UTA株により引起こされるTSSEの区別診断方法。 - 【請求項3】 各生物学的試料についてPrP-resの有無を検出し、請求項2
に記載された工程(b)を実施し、 - 処理された試料の第二画分を、該オクタペプチドモチーフ反復を特異的に認
識し得るリガンドと接触させ、かつ - オクタペプチドモチーフ反復/リガンド複合体の潜在的な有無を検出すること
からなることを特徴とする、PrP-resを含むと考えられる生物学的試料におけるU
TA株によって引起こされるTSSEの区別診断方法。 - 【請求項4】 工程(1)、(a)又は(b)によるプロテイナーゼKでの処理が、80
℃未満の温度で30秒〜2時間、好ましくは10〜30分行われることを特徴とする請
求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。 - 【請求項5】 プロテイナーゼKでの処理が、10%ホモジネートについて30〜
200μg/ml濃度で37℃で10分、又は上記条件下30〜200μg/ml濃度に等しい濃度で
一定期間、より好ましくは10%ホモジネートについて30〜200μg/mlの濃度で10分
、又は10%ホモジネートについて10〜70μg/mlの濃度で30分のいずれかで行われ
ることを特徴とする、請求項4に記載の方法。 - 【請求項6】 プロテイナーゼKが、生物学的試料のホモジネート化緩衝液
及び少なくとも1つの界面活性剤及び/又は少なくとも1つのカオトロピック剤及
び/又は少なくとも1つの塩の少なくとも1つの剤からなる緩衝液からなる群から
選択される緩衝液に溶解されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1つ
に記載の方法。 - 【請求項7】 緩衝液が、好ましくは a. - アニオン性界面活性剤、例えばSDS (ドデシル硫酸ナトリウム)、サルコ
シル (ラウロイルサルコシン)、コール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリ
ウム又はタウロコール酸ナトリウム; - 両性イオン性界面活性剤、例えばSB 3-10 (デシルスルホベタイン)、SB 3-12 (ドデシルスルホベタイン)、SB 3-14、SB 3-16 (ヘキサデシルスルホベタイン)
、CHAPS 及びデオキシ-CHAPS; - ノニオン性界面活性剤、例えばC12E8 (ドデシル-オクタエチレングリコール)
、Triton X100、Triton X114、Tween 20、Tween 80、MEGA 9 (ノンアノイルメチ
ルグルカミン)、オクチルグルコシド、LDAO (ドデシルジメチルアミンオキシド)
又はNP40、又は - 界面活性剤混合物、例えばイオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤の混
合物、2つのイオン性界面活性剤の混合物又はイオン性界面活性剤と両性界面活
性剤の混合物 からなる群から選択される、少なくとも1つの界面活性剤:及び/又は b. ウレア及びグアニジン、又はその混合物からなる群から選択される少なくと
も1つのカオトロピック剤、及び/又は c. アルカリ金属であってもよく、又はそうでなくともよい金属塩から選択され
る少なくとも1つの塩 からなることを特徴とする請求項6に記載の方法。 - 【請求項8】 緩衝液が、少なくとも5%のアニオン性界面活性剤、好ましく
は任意にSDSと組合わさったサルコシルからなることを特徴とする請求項7に記
載の方法。 - 【請求項9】 リガンドが、オクタペプチドモチーフ反復の領域に特異的に
結合し得るアプタマー及び抗体からなる群から選択されることを特徴とする請求
項1〜8のいずれか1つに記載の方法。 - 【請求項10】 工程(b)の処理が、工程(1)又は(a)に定義されるとの同じ
条件下で、但し工程(1)又は(a)で使用されるよりも高いPK濃度で行われることを
特徴とする請求項2、請求項4又は請求項5に記載の方法。 - 【請求項11】 上記のような少なくとも1つの界面活性剤及び/又は少なく
とも1つのカオトロピック剤及び/又は少なくとも1つの塩及びプロテアーゼの組
合せさからなることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の方法を
実施するための診断キット。
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