JP2003528830A - テトラヒドロベンゾチエピン類の製造方法 - Google Patents

テトラヒドロベンゾチエピン類の製造方法

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JP2003528830A JP2001567729A JP2001567729A JP2003528830A JP 2003528830 A JP2003528830 A JP 2003528830A JP 2001567729 A JP2001567729 A JP 2001567729A JP 2001567729 A JP2001567729 A JP 2001567729A JP 2003528830 A JP2003528830 A JP 2003528830A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は特に、テトラヒドロベンゾチエピン−1,1−ジオキシド化合物を製造するための改良法を提供し;テトラヒドロベンゾチエピン−1,1−ジオキシド化合物のジアステレオマー混合物をその化合物の単一ジアステレオマーから製造するための方法を提供し;3−ブロモ−2−置換プロピオンアルデヒド化合物の製造方法を提供し;3−チオ−2−置換プロピオンアルデヒド化合物の製造方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 発明の分野 本発明は、頂端側細胞ナトリウム共依存性胆汁酸トランスポーター(apic
al sodium co−dependent bile acid tra
nsporter;ASBT)阻害薬の製造、より詳細にはベンゾチエピン系A
SBT阻害薬の製造に関する。本発明は、特にテトラヒドロベンゾチエピンオキ
シド系ASBT阻害薬の製造方法に関する。
【0002】 関連技術の説明 回腸組織を通る胆汁酸輸送を阻害する薬剤が血清のコレステロールレベルも低
下させることは、十分に確認されている。Stedronskiは”胆汁酸およ
びコレステロールと低コレステロール血症作用をもつ非全身性薬剤との相互作用
”、Biochimica et Biophysica Acta,1210
(1994)255−287において、胆汁酸およびコレステロールに関連する
生化学、生理学および既知有効物質について考察している。胆汁酸は、頂端側細
胞ナトリウム共依存性胆汁酸トランスポーター(ASBT)、あるいは回腸胆汁
酸トランスポーター(IBAT)として知られるものにより、回腸組織を通って
能動輸送される。
【0003】 血清コレステロールレベルに影響を与えるのに有用であることが最近見いださ
れたASBT阻害化合物クラスには、テトラヒドロベンゾチエピンオキシド(T
HBO化合物、国際特許出願公開WO96/08484)が含まれる。ASBT
阻害薬として有用な他のTHBO化合物が、WO97/33882に記載されて
いる。ASBT阻害薬として有用な他のTHBO化合物がUSP5,994,3
91に記載されている。ASBT阻害薬として有用なさらに他のTHBO化合物
がWO99/64409に記載されている。THBOクラスには、テトラヒドロ
ベンゾチエピン−1−オキシドおよびテトラヒドロベンゾチエピン−1,1−ジ
オキシドが含まれる。THBO化合物は、フェニル環が7員環に縮合した化学構
造をもつ。
【0004】 公開されたTHBO化合物製造方法には、芳香族スルホンアルデヒド中間体を
経る合成が含まれる。たとえば反応式1に示すように、1−(2,2−ジブチル
−3−オキソプロピルスルホニル)−2−((4−メトキシフェニル)メチル)
ベンゼン(29)をカリウムt−ブトキシドで環化して、テトラヒドロベンゾチ
エピン−1,1−ジオキシド(syn−24)を形成する。
【0005】
【化135】
【0006】 化合物(29)は下記により製造された:2−クロロ−5−ニトロ安息香酸ク
ロリドとアニソールを三塩化アルミニウムの存在下で反応させて、クロロベンゾ
フェノン化合物を製造する;このクロロベンゾフェノン化合物をトリフルオロメ
タンスルホン酸およびトリエチルシランの存在下で還元して、クロロジフェニル
メタン化合物を製造する;このクロロジフェニルメタン化合物を硫化リチウムお
よび2,2−ジブチル−3−(メタンスルホナト)プロパナールで処理して、1
−(2,2−ジブチル−3−オキソプロピルチオ)−2−((4−メトキシフェ
ニル)メチル)−4−ジメチルアミノベンゼン(40)を製造する;そして40 をm−クロロ過安息香酸で酸化して29を製造する。化合物29を製造する方法
の第1工程には、対応するカルボン酸と五塩化リンの反応により製造された腐食
性かつ反応性のカルボン酸クロリドを用いる必要がある。五塩化リンは容易に加
水分解されて、有害な揮発性塩化水素を生成する。2,2−ジブチル−3−(メ
タンスルホナト)プロパナールと硫化リチウムおよびクロロジフェニルメタン化
合物の反応には、2,2−ジブチル−3−(メタンスルホナト)プロパナール製
造のために環状スズ化合物の介在が必要であった。スズ化合物は高価であり、有
毒な廃液流を形成する。
【0007】 WO97/33882においては、化合物syn−24を三臭化ホウ素により
脱アルキル化してフェノール化合物28を製造する。三臭化ホウ素は、臭化水素
ガスを発生する腐食性かつ有害な物質であり、特別な取扱いを必要とする。また
三臭化ホウ素は加水分解されるとホウ酸塩を生成し、これを分離および廃棄する
には経費と時間がかかる。
【0008】
【化136】
【0009】 THBO化合物を製造するための別法がWO97/33882に記載され、そ
の場合1,3−プロパンジオールを塩化チオニルと反応させて環状スルファイト
化合物を形成した。この環状スルファイト化合物を酸化して、環状スルフェート
化合物を製造した。この環状スルフェートを、水素化ナトリウムで予め脱プロト
ン化した2−メチルチオフェノールと縮合させた。縮合反応生成物は(2−メチ
ルフェニル)(3’−ヒドロキシプロピル)チオエーテル化合物であった。この
チオエーテル化合物を酸化して、チオエーテルアルデヒド化合物を形成した。こ
のチオエーテルアルデヒド化合物をさらに酸化してアルデヒドスルホン化合物を
形成し、これをカリウムt−ブトキシドの存在下で環化して4−ヒドロキシテト
ラヒドロベンゾチエピン1,1−ジオキシド化合物を形成した。THBO化合物
へのこの環化スルフェート経路は高価な触媒を必要とする。さらにこの経路には
SOCl2を用いる必要があり、これは取扱いに特別な装置を必要とする。
【0010】 WO97/33882には、フェノール化合物28をそのフェノールヒドロキ
シ基において反応させて、この分子に多様な官能基、たとえば第四級アンモニウ
ム基を結合させる方法が記載されている。たとえば(4R,5R)−28を1,
4−ビス(クロロメチル)ベンゼン(?,??’−ジクロロ−p−キシレン)と
反応させて、クロロメチルベンジルエーテル(4R,5R)−27を製造した。
化合物(4R,5R)−27をジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DAB
CO)で処理して、(4R,5R)−1−((4−(4−(3,3−ジブチル−
7−(ジメチルアミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−4−ヒドロキシ−1
,1−ジオキシド−1−ベンゾチエピン−5−イル)フェノキシ)メチル)フェ
ニル)メチル)−4−アザ−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンクロ
リド(41)を製造した。この方法は、収率が低いという欠点をもつ。2分子の
化合物(4R,5R)−28が1分子の1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼン
と反応してビス(ベンゾチエピン)付加物を形成する傾向があるからである。こ
のビス付加物が形成されると、化合物(4R,5R)−27の反応性クロロメチ
ル基はアミンと反応して第四級アンモニウム生成物を形成することができない。
【0011】
【化137】
【0012】
【化138】
【0013】 鏡像異性体富化されたテトラヒドロベンゾチエピンオキシドの製造方法が、W
O99/32478に記載されている。この方法では、アリール−3−ヒドロキ
シプロピルスルフィド化合物を不斉酸化剤、たとえば(1R)−(−)−(8,
9−ジクロロ−10−ショウノウスルホニル)オキサジリジンで酸化して、キラ
ルアリール−3−ヒドロキシプロピルスルホキシドを得た。このアリール−3−
ヒドロキシプロピルスルホキシドを酸化剤、たとえば三酸化硫黄−ピリジンコン
プレックスと反応させて、アリール−3−プロパンスルホキシドを得た。このア
リール−3−プロパンスルホキシドを塩基、たとえばカリウムt−ブトキシドで
環化して、鏡像異性体選択的にテトラヒドロベンゾチエピン−1−オキシドを製
造した。このテトラヒドロベンゾチエピン−1−オキシドをさらに酸化して、テ
トラヒドロベンゾチエピン−1,1−ジオキシドを製造した。この方法は高い鏡
像異性体純度のテトラヒドロベンゾチエピン−1,1−ジオキシド化合物を製造
できるが、高価な不斉酸化剤の使用を必要とする。
【0014】 ある種の5−アミドベンゾチエピン化合物およびそれらの製造方法がWO92
/18462に記載されている。 Synlett,9,943−944(1995)では、2−ブロモフェニル 3−ベンゾイルオキシ−1−ブテン−4−イルスルホンを水素化トリブチルス
ズおよびAIBNで処理して、3−ベンゾイルオキシテトラヒドロベンゾチエピ
ン−1,1−ジオキシドを製造した。
【0015】 発明の概要 テトラヒドロベンゾチエピン合成、およびコレステロール低下療法としての4
−ヒドロキシ−5−フェニルテトラヒドロベンゾチエピン−1,1−ジオキシド
化合物の利用の分野で現在行われている研究は、これらの化合物を製造するため
の経済的かつ実用的な方法が依然として必要であることを指摘している。
【0016】 本発明者らは、テトラヒドロベンゾチエピン化合物を製造するための新規方法
を報告する。本発明の幾つかの態様のうち、テトラヒドロベンゾチエピン−1,
1−ジオキシド化合物を製造するための改良法の提供;テトラヒドロベンゾチエ
ピン−1,1−ジオキシド化合物のジアステレオマー混合物をその化合物の単一
ジアステレオマーから製造するための方法の提供;3−ブロモ−2−置換プロピ
オンアルデヒド化合物の製造方法の提供;および3−チオ−2−置換プロピオン
アルデヒド化合物の製造方法の提供が注目される。
【0017】 したがって要約すると本発明は、式60の構造を有するベンジルアンモニウム
化合物:
【0018】
【化139】
【0019】 の製造方法であって、 式61の構造を有するベンジルアルコールエーテル化合物:
【0020】
【化140】
【0021】 を誘導体化条件下で処理して、式62の構造を有する誘導体化ベンジルエーテル
化合物:
【0022】
【化141】
【0023】 を形成し、そしてこの誘導体化ベンジルエーテル化合物と式42の構造を有する
アミン:
【0024】
【化142】
【0025】 をアミノ化条件下で接触させ、これにより前記ベンジルアンモニウム化合物また
はその誘導体を製造することを含む方法に関する; 式中: R1およびR2は、独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり; R3、R4およびR5は、独立してHおよびC1〜約C20ヒドロカルビルよりなる
群から選択され、ここでヒドロカルビルの1以上の炭素原子はO、NまたはSで
置換されていてもよく、R3、R4およびR5のうち2以上がそれらの結合してい
る原子と一緒になって環式構造を形成していてもよく; R9は、下記よりなる群から選択され:H、ヒドロカルビル、ヒドロキシアル
キル、アルコキシアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、アンモ
ニウムアルキル、ポリアルコキシアルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール
、第四級ヘテロサイクル、第四級ヘテロアリール、OR3、NR34、N+345-、SR3、S(O)R3、SO23、SO33、オキソ、CO23、CN、
ハロゲン、NCO、CONR34、SO2OM、SO2NR34、PO(OR23
OR24、P+345-、S+34-、およびC(O)OM; R23およびR24は、独立してR3およびMよりなる置換基から選択され; nは0〜4の数字であり; A-は医薬的に許容できるアニオンであり、Mは医薬的に許容できるカチオン
であり; Xは求核置換脱離基である。
【0026】 本発明はまた、式の構造を有するベンジルアンモニウム化合物:
【0027】
【化143】
【0028】 の製造方法であって、 式の構造を有するベンジルアルコールエーテル化合物:
【0029】
【化144】
【0030】 を誘導体化条件下で処理して、式の構造を有する誘導体化ベンジルエーテル化
合物:
【0031】
【化145】
【0032】 を形成し、そしてこの誘導体化ベンジルエーテル化合物と式42の構造を有する
アミン:
【0033】
【化146】
【0034】 をアミノ化条件下で接触させ、これにより前記ベンジルアンモニウム化合物また
はその誘導体を製造することを含む方法に関する;式中:R1、R2、R3、R4
5およびXは前記に定めたものである。
【0035】 本発明はさらに、式の構造を有するベンジルアンモニウム化合物を製造する
ための、下記の工程を含む方法に関する: 式14の構造を有する保護フェノール化合物:
【0036】
【化147】
【0037】 を式15の構造を有する置換ベンゾイル化合物:
【0038】
【化148】
【0039】 によりアシル化条件下で処理して、式13の構造を有する置換ベンゾフェノン化
合物:
【0040】
【化149】
【0041】 を製造し;この置換ベンゾフェノン化合物を還元して、式11の構造を有する置
換ジフェニルメタン化合物:
【0042】
【化150】
【0043】 を製造し;この置換ジフェニルメタン化合物と式12の構造を有する置換プロピ
オンアルデヒド化合物:
【0044】
【化151】
【0045】 を硫黄源の存在下で結合させて、式10の構造を有するニトロスルフィドアルデ
ヒド化合物:
【0046】
【化152】
【0047】 を形成し;このニトロスルフィドアルデヒド化合物を酸化して、式の構造を有
するニトロスルホンアルデヒド化合物:
【0048】
【化153】
【0049】 を形成し;このニトロスルホンアルデヒド化合物を還元アルキル化して、式
構造を有するアミノスルホンアルデヒド化合物:
【0050】
【化154】
【0051】 を形成し;このアミノスルホンアルデヒド化合物を環化条件下で処理して、式 の構造を有する保護フェノール化合物:
【0052】
【化155】
【0053】 を形成し;この保護フェノール化合物を脱保護して、式の構造を有するフェノ
ール化合物:
【0054】
【化156】
【0055】 を形成し;このフェノール化合物と式の構造を有する置換キシレン:
【0056】
【化157】
【0057】 を置換条件下で結合させて、式の構造を有するベンジルアルコールエーテル化
合物を製造し;このベンジルアルコールエーテル化合物を誘導体化条件下で処理
して、式の構造を有する誘導体化ベンジルエーテル化合物を製造し;そしてこ
の誘導体化ベンジルエーテル化合物を、式42の構造を有するアミンによりアミ
ノ化条件下で処理して前記ベンジルアンモニウム化合物を製造する;式中:R1 、R2、R3、R4、およびR5は前記に定めたものであり;R6は保護基であり;
XおよびX4は、独立して求核置換脱離基であり;X2は、クロロ、ブロモ、ヨー
ド、メタンスルホナト、トルエンスルホナト、ベンゼンスルホナトおよびトリフ
ルオロメタンスルホナトよりなる群から選択され;X3は芳香族置換脱離基であ
り;X5はヒドロキシおよびハロよりなる群から選択される。
【0058】 本発明はまた、式()の構造を有するベンジルアンモニウム化合物の製造方
法であって、式18の構造を有するアセタール化合物:
【0059】
【化158】
【0060】 を熱分解して、式16の構造を有するアルケニルスルホンアルデヒド化合物:
【0061】
【化159】
【0062】 を形成する工程を含む方法に関する;式中:R1およびR6は前記に定めたもので
あり;R7はHおよびC1〜約C17ヒドロカルビルよりなる群から選択され;R13 はHおよびC1〜約C20ヒドロカルビルよりなる群から選択される。
【0063】 他の態様において、本発明は式22の構造を有するテトラヒドロベンゾチエピ
ン化合物のジアステレオマー:
【0064】
【化160】
【0065】 [式(22)は、(4S,5S)ジアステレオマー、(4R,5R)ジアステレ
オマー、(4R,5S)ジアステレオマーおよび(4S,5R)ジアステレオマ
ーよりなる群から選択される(4,5)ジアステレオマーを含む]を処理して(
4S,5S)ジアステレオマーおよび(4R,5R)ジアステレオマーを含む混
合物を製造する方法であって、該テトラヒドロベンゾチエピン化合物のジアステ
レオマーを含む供給材料組成物と塩基を接触させ、これによりテトラヒドロベン
ゾチエピン化合物のジアステレオマー混合物を製造することを含む方法に関する
; 式中: R8は、下記よりなる群から選択され:H、ヒドロカルビル、ヘテロサイクル
、((ヒドロキシアルキル)アリール)アルキル、((シクロアルキル)アルキ
ルアリール)アルキル、((ヘテロシクロアルキル)アルキルアリール)アルキ
ル、((第四級ヘテロシクロアルキル)アルキルアリール)アルキル、ヘテロア
リール、第四級ヘテロサイクル、第四級ヘテロアリールおよび第四級ヘテロアリ
ールアルキル; ここでヒドロカルビル、ヘテロサイクル、ヘテロアリール、第四級ヘテロサ
イクル、第四級ヘテロアリールおよび第四級ヘテロアリールアルキルは、下記よ
りなる群から選択される部分で置換された1以上の炭素を有してもよく:O、N
3、N+34-、S、SO、SO2、S+3-、PR3、P+34-、P(
O)R3、フェニレン、炭水化物、アミノ酸、ペプチドおよびポリペプチド; R8は、下記よりなる群から選択される1以上の部分で置換されていてもよく
:スルホアルキル、第四級ヘテロサイクル、第四級ヘテロアリール、OR3、N
34、N+345-、SR3、S(O)R3、SO23、SO33、オキソ
、CO23、CN、ハロゲン、CONR34、SO2OM、SO2NR34、PO
(OR23)OR24、P+345-、S+34-、およびC(O)OM; R1、R2、R3、R4、R5、R9、R23およびR24、n、A-、およびMは前記
に定めたものであり; X7は、S、NHまたはOであり; xは1または2である。
【0066】 さらに他の態様において、本発明は式(22)の構造を有するテトラヒドロベ
ンゾチエピン化合物のジアステレオマーを処理する方法であって、該テトラヒド
ロベンゾチエピン化合物のジアステレオマーを脱離条件下で処理して、式23
構造を有するジヒドロベンゾチエピン化合物:
【0067】
【化161】
【0068】 を製造し、該ジヒドロベンゾチエピン化合物を酸化してジアステレオマー混合物
を製造することを含む方法に関する; 式中: R1、R2、R8、R9、X7およびnは前記に定めたものであり; xは0、1または2である。
【0069】 本発明の他の態様は、式12の構造を有する置換プロピオンアルデヒド化合物
の製造方法であって、式35の構造を有する置換プロパノール化合物:
【0070】
【化162】
【0071】 を酸化することを含む方法に関する;式中:R1およびR2は前記に定めたもので
あり;X4は求核置換脱離基である。 他の態様において、本発明は式()の構造を有する化合物に関する;式中:
1およびR2は独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり、XはBr、I、お
よび該化合物に酸素原子を介して共有結合した求核置換脱離基よりなる群から選
択される。
【0072】 他の態様において、本発明は式71の構造を有する結晶形テトラヒドロベンゾ
チエピン化合物:
【0073】
【化163】
【0074】 またはその鏡像異性体であって、約278〜約285℃の融点または分解点を有
する結晶形を提供する。 他の態様において、本発明はテトラヒドロベンゾチエピン化合物が式71の構
造を有し、本質的に0%の相対湿度で約25℃において本質的に乾燥した窒素の
パージ下に試料が時間の関数として本質的に重量変化を示さなくなるまで結晶形
試料を乾燥させた後、試料を相対湿度約80%の空気下に約25℃で平衡化した
際の増量が、それ自身の重量の1%未満である、結晶形テトラヒドロベンゾチエ
ピン化合物を提供する。好ましくは、結晶形の本発明化合物は化合物式71の(
4R,5R)鏡像異性体を含む。
【0075】 さらに他の態様において、本発明はテトラヒドロベンゾチエピン化合物が式 またはその鏡像異性体の構造を有し、メチルエチルケトンを含む溶媒からテト
ラヒドロベンゾチエピン化合物を結晶化することにより結晶形が調製された、結
晶形テトラヒドロベンゾチエピン化合物を提供する。好ましくは、結晶形の本発
明化合物は化合物式71の(4R,5R)鏡像異性体を含む。
【0076】 他の態様において、本発明は式63の構造を有する結晶形テトラヒドロベンゾ
チエピン化合物:
【0077】
【化164】
【0078】 の製造方法であって、ケトン(たとえばメチルエチルケトンまたはアセトン、好
ましくはメチルエチルケトン)を含む溶媒からテトラヒドロベンゾチエピン化合
物を結晶化することを含む方法を提供する;式中:R1、R2、R3、R4、R5
9、およびnは前記に定めたものである。式63においてQ-は医薬的に許容で
きるアニオンである。
【0079】 他の態様において、本発明は式41の化合物構造を有する生成物結晶形テトラ
ヒドロベンゾチエピン化合物の製造方法であって、生成物結晶形が約278〜約
285℃の融点または分解点を有し、該方法が初期結晶形テトラヒドロベンゾチ
エピン化合物に熱を付与することにより生成物結晶形を製造することを含み、そ
の際、初期結晶形が約220〜約235℃の融点または分解点を有するものであ
る方法を提供する。
【0080】 本発明方法の適用範囲はさらに以下の詳細な記述から明らかになるであろう。
ただし、以下の詳細な記述および例は本発明の好ましい態様を示すものであるが
、説明のためのものにすぎないことを理解すべきである。この詳細な記述から本
発明の精神および範囲内において多様な変更および修正が当業者に自明だからで
ある。
【0081】 好ましい態様の詳細な説明 以下の詳細な記述を当業者が本発明を実施するための補助として示す。ただし
この詳細な記述が本発明を限定すると解すべきではない。当業者が本発明の知見
の精神および範囲から逸脱することなく多様な変更および修正をなしうるからで
ある。
【0082】 引用文献の内容(これらの文献に引用された文献の内容を含む)全体を本明細
書に援用する。
【0083】 a.定義 本発明の詳細な記述を理解する補助として以下の定義を示す: ”ヒドロカルビル”は、炭素と水素からなる有機化合物基を意味する。その定
義を制限するものではないが、ヒドロカルビルという用語には、アルキル、アル
ケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、アリールアルキル、アルキル
アリールアルキル、炭素環およびポリアルキルが含まれる。
【0084】 ”アルキル”、”アルケニル”、および”アルキニル”はそれぞれ、別途明記
しない限り本発明においてアルキルについては炭素1〜約20個の、アルケニル
およびアルキニルについては炭素2〜約20個の直鎖または分枝鎖炭化水素基で
あり、したがってたとえばそれぞれメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
ルまたはヘキシル、およびエテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニルまたは
ヘキセニル、およびエチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルまたはヘキシ
ニル、ならびにその異性体を意味する。
【0085】 ”アリール”は、全不飽和の単環式または多環式炭素環を意味し、これには置
換または非置換フェニル、ナフチルまたはアントラニルが含まれが、これらに限
定されない。
【0086】 ”ヘテロサイクル(複素環)”は、1以上の炭素原子がN、S、PまたはOで
交換された飽和または不飽和の単環式または多環式炭素環を意味する。これには
たとえば下記の構造が含まれる:
【0087】
【化165】
【0088】 これらにおいてZ、Z1、Z2またはZ3はC、S、P、OまたはNであり、ただ
しZ、Z1、Z2またはZ3のうち1つは炭素以外のものであるが、他のZ原子に
二重結合により結合した場合または他のOまたはS原子に結合した場合はOまた
はSではない。さらに、任意置換基は、Z1、Z2またはZ3がそれぞれCである
場合にのみそれらに結合すると理解される。
【0089】 ”ヘテロアリール”という用語は、全不飽和ヘテロサイクルを意味する。 ”ヘテロサイクル(複素環)”または”ヘテロアリール”において、目的分子
への結合点は環内の異種原子その他のいずれであってもよい。
【0090】 ”第四級ヘテロサイクル(複素環)”という用語は、少なくとも1つの異種原
子、たとえばO、N、SまたはP自身が正に荷電する数の結合をもつヘテロサイ
クルを意味する。目的分子への第四級ヘテロサイクルの結合点は、環内の異種原
子その他のいずれであってもよい。
【0091】 ”第四級ヘテロアリール”という用語は、少なくとも1つの異種原子、たとえ
ばO、N、SまたはP自身が正に荷電する数の結合をもつヘテロアリールを意味
する。目的分子への第四級ヘテロアリールの結合点は、環内の異種原子その他の
いずれであってもよい。
【0092】 ”ハロゲン”という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨード基を意味
する。 ”ハロアルキル”という用語は、1以上のハロゲンで置換されたアルキルを意
味する。
【0093】 ”シクロアルキル”という用語は、単環式または多環式炭素環を意味し、各環
は3〜10個の炭素原子を含み、いずれかの環が1以上の二重結合または三重結
合を含んでもよい。その例にはたとえばシクロプロピル、シクロブチル、シクロ
ペンチル、シクロヘキシル、シクロアルケニルおよびシクロヘプチルなどの基が
含まれる。”シクロアルキル”という用語にはさらに、シクロアルキル環がベン
ゾチエピンの7員複素環と共通の炭素原子をもつスピロ系が含まれる。
【0094】 ”オキソ”という用語は、二重結合酸素を意味する。 ”ポリアルキル”という用語は、最高約20,000、好ましくは最高約10
,000、より好ましくは最高約5,000の分子量をもつ分枝鎖または直鎖炭
化水素鎖を意味する。
【0095】 ”アリールアルキル”という用語は、アリール置換されたアルキル基、たとえ
ばベンジルを意味する。”アルキルアリールアルキル”という用語は、アリール
基において1以上のアルキル基で置換されたアリールアルキル基を意味する。
【0096】 ”ヘテロサイクリルアルキル”という用語は、1以上のヘテロサイクル基で置
換されたアルキル基を意味する。好ましくはヘテロサイクリルアルキル基は、1
〜10個の炭素原子をもつアルキル基に1以上のヘテロサイクル基が結合した”
低級ヘテロサイクリルアルキル”基である。
【0097】 ”ヘテロアリールアルキル”という用語は、1以上のヘテロアリール基で置換
されたアルキル基を意味する。好ましくはヘテロアリールアルキル基は、1〜1
0個の炭素原子をもつアルキル基に1以上のヘテロアリール基が結合した”低級
ヘテロアリールアルキル”基である。
【0098】 ”第四級ヘテロサイクリルアルキル”という用語は、1以上の第四級ヘテロサ
イクル基で置換されたアルキル基を意味する。好ましくは第四級ヘテロサイクリ
ルアルキル基は、1〜10個の炭素原子をもつアルキル基に1以上の第四級ヘテ
ロサイクル基が結合した”低級第四級ヘテロサイクリルアルキル”基である。
【0099】 ”第四級ヘテロアリールアルキル”という用語は、1以上の第四級ヘテロアリ
ール基で置換されたアルキル基を意味する。好ましくは第四級ヘテロアリールア
ルキル基は、1〜10個の炭素原子をもつアルキル基に1以上の第四級ヘテロア
リール基が結合した”低級第四級ヘテロアリールアルキル”基である。
【0100】 ”アルコキシ”という用語は、酸素原子に結合したアルキル基を含む基、たと
えばメトキシ基を意味する。より好ましくは、アルコキシ基は1〜10個の炭素
原子をもつ”低級アルコキシ”基である。そのような基の例には、メトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシおよびt−ブトキシが含まれる
【0101】 ”カルボキシ”という用語は、カルボキシ基−CO2Hまたはその塩類を意味
する。 ”カルボアルコキシアルキル”という用語は、1以上のアルコキシカルボニル
基で置換されたアルキル基を意味する。好ましくはカルボアルコキシアルキル基
は、1〜6個の炭素原子をもつアルキル基に1以上のアルコキシカルボニル基が
結合した”低級カルボアルコキシアルキル”基である。
【0102】 組み合わせて用いる場合、たとえば”アルキルアリール”または”アリールア
ルキル”において、これらの各用語は前記に示した意味をもつ。 本明細書中で用いるMeはメチル;Etはエチル;Prはプロピル;i−Pr
またはPriはそれぞれイソプロピル;Buはブチル;t−BuまたはButはそ
れぞれt−ブチル;Pyはピリジンを意味する。
【0103】 ”誘導体”という用語は、他の化学物質のものと類似の構造部分を含む化合物
を意味する。誘導体という用語には、たとえば共役酸、共役塩基、遊離塩基、遊
離酸、ラセミ体、塩類およびエステル、保護基で保護された化合物、互変異性体
、立体異性体、置換化合物およびプロドラッグが含まれる。
【0104】 ”立体異性体”という用語には、化合物が少なくとも1つのキラル中心をもつ
場合、各鏡像異性体および各ジアステレオマーが含まれる。化合物が脂肪族二重
結合をもつ場合、”立体異性体”という用語には各cisまたはZ異性体、およ
び各transまたはE異性体が含まれる。
【0105】 構造式において化学結合を白くさび形として表した場合、そのような表記はそ
の結合が頁の平面に進入するか、または頁の平面から突き出してもよいことを意
味する。構造式において2以上の結合を白くさび形として表した場合(たとえば
の構造)、そのように示した結合はsyn立体配座にある;すなわちそのよ
うな結合全部が頁の平面に進入するか、またはそのような結合全部が頁の平面か
ら突き出している。
【0106】 構造式において化学結合を黒くさび形として表した場合、そのような表記はそ
の結合が頁の平面から突き出していることを意味し、特定の立体化学を表す。 構造式において化学結合を点線くさび形として表した場合(たとえば式41
構造)、そのような表記はその結合が頁の平面に進入していることを意味し、特
定の立体化学を表す。
【0107】 構造式において化学結合を波線として表した場合(たとえば式24の構造)、
そのような表記はその結合がその隣の結合について任意の立体化学様式をとるこ
とができ、たとえばsyn、anti、cisまたはtransであってよいこ
とを意味する。
【0108】 b.方法の詳細 本発明によれば、式の構造をもつベンジルアンモニウム化合物を経済的に製
造するための方法が見いだされた。この方法は、式の構造を有するベンジルア
ルコールエーテル化合物を誘導体化条件下で処理して、式の構造を有する誘導
体化ベンジルエーテル化合物を形成し、そしてこの誘導体化ベンジルエーテル化
合物と式42の構造を有するアミンをアミノ化条件下で接触させ、これにより前
記ベンジルアンモニウム化合物またはその誘導体を製造することを含む;式中:
1およびR2は、独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり;R3、R4および
5は、独立してHおよびC1〜約C20ヒドロカルビルよりなる群から選択され、
ここでヒドロカルビルの1以上の炭素原子はO、NまたはSで置換されていても
よく、R3、R4およびR5のうち2以上がそれらの結合している原子と一緒にな
って環式構造を形成していてもよく;Xは求核置換脱離基である。化合物(6)
から化合物(1)への変換を反応式2に示す。
【0109】
【化166】
【0110】 基R3、R4およびR5は独立して、それらの構造および組成を本発明の範囲内
で広範に変更できる。1態様において、R3、R4およびR5は独立してHまたは
1〜約C20ヒドロカルビルである。好ましくはR3、R4およびR5は独立してH
またはC1〜約C10ヒドロカルビルであり;より好ましくは独立してC1〜約C10 ヒドロカルビルであり;さらに好ましくは独立してC1〜約C5ヒドロカルビルで
ある。好ましい態様において、R3、R4およびR5は独立してメチル、エチルま
たはプロピルである。たとえばR3、R4およびR5はそれぞれメチルであってよ
く、式42のアミンはトリメチルアミンであってよい。あるいは、R3、R4およ
びR5はそれぞれエチルであってよく、式42のアミンはトリエチルアミンであ
ってもよい。
【0111】 他の態様において、式42のアミンはその構造として、またはその構造の1つ
として、ヘテロサイクルを含むことができる。このアミンは1より多い環をもつ
ことができ、たとえば二環式複素環を含むことができる。好ましい態様において
、このアミンは1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)
であり、ベンジルアンモニウム化合物は式の構造をもつ。
【0112】
【化167】
【0113】 基R1およびR2も、本発明方法において広範に変更できる。たとえばR1およ
びR2は独立してC1〜約C10ヒドロカルビルであってよく;好ましくはR1およ
びR2は独立してC1〜約C5ヒドロカルビルである。好ましい1態様において、
1およびR2は両方ともブチルである。
【0114】 ベンジルアンモニウム化合物は本質的に鏡像異性体のラセミ混合物であり、
あるいは1つの鏡像異性体が他の鏡像異性体より多量であってもよい。たとえば
1およびR2が両方ともブチルである場合、化合物は本質的に鏡像異性体のラ
セミ混合物であるか、あるいは化合物は(4S,5S)鏡像異性体より多量の
(4R,5R)鏡像異性体を含むことができる。
【0115】 他の好ましい態様においては、R1およびR2のうち一方がエチルであり、R1
およびR2のうち他方がブチルである。このような場合、化合物は本質的に鏡
像異性体のラセミ混合物であるか、あるいは化合物は(3S)鏡像異性体より
多量の(3R)鏡像異性体を含むことができる。あるいは化合物は(3R)鏡
像異性体より多量の(3S)鏡像異性体を含むことができる。
【0116】 構造式中のXは広範に変更でき、本質的に、医薬的に許容できるアニオンを
生成するかまたは医薬的に許容できるアニオンに交換できるアニオンを生成する
、任意の求核脱離基を表す。すなわち、X-は医薬的に許容できるアニオンであ
るか、または医薬的に許容できるアニオンに交換できるアニオンである。たとえ
ばXはクロロ、ブロモ、ヨード、メタンスルホナト、トルエンスルホナトおよび
トリフルオロメタンスルホナトであってよい。好ましくは、Xはクロロ、ブロモ
またはヨードであり、より好ましくはXはクロロである。
【0117】 医薬的に許容できる塩類は対応する親化合物または中性化合物と比較して水溶
解度が高いため、本発明方法の生成物として特に好ましい。そのような塩類は医
薬的に許容できるアニオンまたはカチオンをもつものでなければならない。本発
明化合物の医薬的に許容できる適切な酸付加塩が可能な場合、それらには下記の
酸から誘導されるものが含まれる:無機酸、たとえば塩酸、臭化水素酸、フッ化
水素酸、ホウ酸、フルオロホウ酸、リン酸、メタリン酸、硝酸、炭酸(炭酸アニ
オンおよび炭酸水素アニオンを含む)、スルホン酸および硫酸、ならびに有機酸
、たとえば酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸
、フマル酸、グルコン酸、グリコール酸、イソチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸
、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、
コハク酸、トルエンスルホン酸、酒石酸およびトリフルオロ酢酸。塩化物塩が医
薬用として特に好ましい。医薬的に許容できる適切な塩基塩には、アンモニウム
塩、アルカリ金属塩、たとえばナトリウム塩およびカリウム塩、ならびにアルカ
リ土類金属塩、たとえばマグネシウム塩およびカルシウム塩が含まれる。
【0118】 化合物が生成すると、それをそのまま使用するか、あるいはさらに処理して
もよい。たとえばアニオンX-は、イオン交換法、たとえばイオン交換クロマト
グラフィーにより、医薬的に許容できる任意のアニオンに交換できる。
【0119】 化合物と化合物42を反応させてベンゼンアンモニウム化合物を形成する
アミノ化条件は活性が高く(robust)、広範に変更できる。たとえばアミ
ノ化を溶媒なしでそのまま(neat)実施でき、あるいはアミノ化合条件が溶
媒を含んでもよい。溶媒を用いる場合、溶媒は親水性または疎水性であってよく
、親水性と疎水性の両方をもつこともできる。溶媒が親水性溶媒を含む場合、そ
の親水性溶媒はたとえば水;ニトリル、たとえばアセトニトリル;エーテル類、
たとえばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテルもしくはメチルt−ブチルエー
テル;アルコール類、たとえばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ルもしくはブタノール;ケトン類、たとえばアセトンもしくはメチルエチルケト
ン;またはエステル、たとえば酢酸エチルを含むことができる。溶媒が疎水性溶
媒を含む場合、疎水性溶媒はたとえば脂肪族炭化水素系溶媒、たとえばC1〜約
20脂肪族炭化水素;芳香族溶媒、たとえばベンゼン、トルエン、キシレンもし
くはメシチレン;またはハロゲン化溶媒、たとえば塩化メチレン、クロロホルム
、四塩化炭素、トリフルオロメチルベンゼンもしくはクロロベンゼンを含むこと
ができる。あるいは、親水性溶媒と疎水性溶媒のブレンドを含むことができる。
好ましい態様において、溶媒はメチルエチルケトンと水のブレンドを含む。他の
好ましい態様において、溶媒はメチルエチルケトン、トルエンおよび水のブレン
ドを含む。本質的に、化合物42より求核性の低い任意の溶媒をアミノ化反応に
溶媒として使用できる。好ましくは、試薬および生成物が反応の大部分において
実用的に均質な溶液である条件下でアミノ化を実施する。
【0120】 アミノ化は広範な温度で実施でき、好ましくは約0〜約120℃、より好まし
くは約15〜約110℃、さらに好ましくは約30〜約100℃、さらに好まし
くは約45〜約90℃で実施される。還流溶媒、たとえば還流メチルエチルケト
ン中でアミノ化を実施するのが好都合である。好ましくは、メチルエチルケトン
中での還流を周囲温度で実施する。
【0121】 ベンジルアルコールエーテル化合物を反応させて式の誘導体化ベンジルエ
ーテル化合物を形成する誘導体化条件には、ベンジルアルコール基を求核置換条
件、たとえばアミノ化条件下で不安定な基に変換するための、当技術分野で既知
のいずれかの条件が必須に含まれる。たとえば、誘導体化条件は化合物とハロ
ゲン化剤を接触させることを含む。有用なハロゲン化剤には、ハロゲン化チオニ
ル、ハロゲン化スルフリル、三ハロゲン化リン、五ハロゲン化リン、ハロゲン化
オキサリルおよびハロゲン化水素が含まれる。本発明に有用なハロゲン化剤は、
塩素化剤または臭素化剤、より好ましくは塩素化剤である。たとえば、ハロゲン
化剤は塩化チオニル、三塩化リン、五塩化リンまたは塩化水素であってよい;好
ましくはハロゲン化剤は、特に塩化チオニル、三塩化リンおよび五塩化リンから
選択される。より好ましくは、ハロゲン化剤は塩化チオニルである。あるいは、
ハロゲン化剤はホスフィン、たとえばトリフェニルホスフィンと、四ハロゲン化
炭素、たとえば四塩化炭素との混合物を含むことができる。ハロゲン化剤を任意
の形で反応混合物に添加できる。たとえばハロゲン化剤を固体または液体(たと
えばハロゲン化剤の融点より高い液体として、または溶媒中の溶液として)添加
するか、あるいはハロゲン化剤と反応混合物をガスとして周囲圧力、周囲圧力未
満または高められた圧力で接触させることができる。
【0122】 ハロゲン化剤が塩化チオニルである場合、ハロゲン化反応を広範な条件下で実
施できる。反応をそのままで実施するか、あるいは溶媒の存在下で実施できる。
特に有用な溶媒は非プロトン溶媒である。たとえば溶媒は芳香族溶媒、塩化化溶
媒、エーテル類、アミド、エステルまたは炭化水素を含むことができる。好まし
い溶媒には、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン、トリ
フルオロメチルベンゼン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、酢酸エチル
およびN,N−ジメチルアセトアミドが含まれる。ハロゲン化剤が塩化チオニル
である場合、反応を本質的にいかなる好都合な温度でも実施できる。好ましくは
約0〜約150℃、より好ましくは約10〜約125℃、さらに好ましくは約1
5〜約100℃、さらに好ましくは約20〜約75℃、さらに好ましくは約20
〜約50℃で反応を実施できる。
【0123】 あるいは、化合物を反応させて化合物を形成する誘導体化条件は、化合物 のヒドロキシ基をスルホン化剤でスルホン化ししてスルホン化化合物を形成し
、次いでこのスルホン化化合物をハライド源、たとえばハロゲン化水素またはハ
ライド塩で処理して化合物を形成することを含むことができる。
【0124】 他の態様において誘導体化条件は、ベンジルヒドロキシル基を酸素脱離基、た
とえばメタンスルホナト、トルエンスルホナト、ベンゼンスルホナトまたはトリ
フルオロメタンスルホナトに変換する条件を含むことができる。ベンジルアルコ
ールエーテル化合物を、たとえばスルホン化剤、たとえばアルキルスルホニル
ハライド試薬またはアリールスルホニルハライド試薬で処理することができる。
そのようなアルキルまたはアリールスルホニルハライド試薬には、メタンスルホ
ニルハライド、トルエンスルホニルハライド、ベンゼンスルホニルハライドまた
はトリフルオロメタンスルホニルハライドが含まれる。好ましくは、この試薬は
アルキルスルホニルクロリド試薬、アリールスルホニルクロリド試薬、アルキル
スルホニルブロミド試薬、またはアリールスルホニルブロミド試薬である。より
好ましくは、スルホニルハライド試薬はスルホニルクロリド試薬、たとえばメタ
ンスルホニルクロリド、トルエンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルクロ
リドまたはトリフルオロメタンスルホニルクロリドである。
【0125】 本発明方法においては、ベンジルアルコールエーテル化合物を本質的に鏡像
異性体のラセミ混合物として使用してもよく、あるいは1つの鏡像異性体が他の
鏡像異性体より多量存在してもよい。たとえば化合物が主に(4R,5R)絶
対立体配置をもっていてもよく、または主に(4S,5S)絶対立体配置をもっ
ていてもよい。あるいは化合物は(4R,5R)および(4S,5S)絶対立
体配置のブレンドを含むことができる。
【0126】 本発明の製造方法は、さらに式の構造を有するフェノール化合物と式の構
造を有する置換キシレン化合物を置換条件下で接触させて、式の構造を有する
ベンジルアルコールエーテル化合物を製造する工程を含むことができる;式中:
2は脱離基である。フェノール化合物は本質的にラセミ混合物を含むか、ま
たは主に(4R,5R)絶対立体配置を含むことができる。あるいは、化合物 は主に(4S,5S)絶対立体配置を含むことができる。化合物から化合物 への変換を反応式3に示す。
【0127】
【化168】
【0128】 X2は本質的に、当技術分野でベンジル炭素における求核置換について既知の
いかなる脱離基であってもよい。たとえばX2はハロまたはスルホナト基、たと
えばメタンスルホナト、トルエンスルホナト、ベンゼンスルホナトまたはトリフ
ルオロメタンスルホナトであってよい。好ましくはX2はハロ、より好ましくは
クロロ、ブロモまたはヨードである。より好ましくはX2はクロロである。
【0129】 化合物から化合物への変換は、所望により溶媒の存在下で実施できる。反
応体をある程度溶解し、かつ反応体に対してほとんで反応性でない溶媒は本質的
にいずれも使用できる。たとえば、溶媒は芳香族溶媒、アミド、エステル、ケト
ン類、エーテル類またはスルホキシドを含むことができる。好ましくは、溶媒は
非プロトン溶媒、たとえばN−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、テト
ラヒドロフラン、またはアミド溶媒である。好ましくは溶媒はアミド溶媒である
。より好ましくは、アミドは、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミ
ドよりなる群から選択され;さらに好ましくは、溶媒はN,N−ジメチルアセト
アミド(DMAC)である。
【0130】 化合物から化合物への変換は、さらに塩基の存在下で実施できる。有用な
塩基には、金属水酸化物、金属アルコラート、金属水素化物、アルキル金属コン
プレックス、金属炭酸塩およびアミド塩基が含まれる。好ましくは、塩基は金属
水酸化物、たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムまたは
水酸化カルシウムを含む。より好ましくは、塩基は水酸化ナトリウムである。塩
基が金属炭酸塩である場合、好ましくはそれは炭酸アルカリ金属塩または炭酸ア
ルカリ土類金属塩である。たとえば塩基は炭酸カリウムであってよい。
【0131】 本発明の製造方法は、さらに式の構造を有する保護フェノール化合物を脱保
護してフェノール化合物を形成する脱保護工程を含むことができる;式中:R6 は保護基である。化合物から化合物への変換を反応式4に示す。
【0132】
【化169】
【0133】 保護基は、分子内の反応性部位を一時的にブロックする任意の基であり、その間
に同分子の他の部位で、または保護した分子と同一の反応混合物中に存在する他
の分子中の反応性部位で、選択的に化学反応を実施する。Greene and
Wuts(Protective Groups in Organic S ynthesis ,第3版,John Wiley & Sons社,ニューヨ
ーク,1999,pp.249−287;本明細書に援用する)に記載される多
数の保護基が、本発明方法においてフェノール官能基を保護するのに有用である
。たとえば、R6はヒドロカルビル基、たとえばメチル基、イソプロピル基、t
−ブチル基、シクロヘキシル基またはベンジル基;アルコキシメチル基、たとえ
ばメトキシメチル基またはベンジルオキシメチル基;アルキルチオメチル基、た
とえばメチルチオメチル基;シリル基、たとえばトリメチルシリル基;アシル基
、たとえばホルミル基、アセチル基またはベンゾイル基;カーボナート基、たと
えばメチルカーボナート基;ホスフィナート基;またはスルホナート基であって
よい。1態様において、R6はC1〜約C10ヒドロカルビル基、C1〜約C10アル
キル基、より好ましくはC1〜約C5アルキル基、さらに好ましくはメチルである
【0134】 R6がメチル基である場合、脱保護工程には多様な条件を採用できる。たとえ
ば、脱保護工程の条件は脱保護剤による化合物の処理を含むことができる。限
定ではないが、有用な脱保護剤には下記のものが含まれる:ハロトリメチルシラ
ン、たとえばヨードトリメチルシラン;アルカリ金属、たとえばリチウムもしく
はナトリウムを18−クラウン−6と組み合わせたもの;アルカリ金属硫化物、
たとえば硫化ナトリウムもしくは硫化リチウム;アルカリ金属ハロゲン化物、た
とえばヨウ化リチウム;三ハロゲン化アルミニウム、たとえば三臭化アルミニウ
ム;三ハロゲン化アルミニウムとアルキルチオール、たとえばエタンチオール;
強酸を求核硫黄源と組み合わせたもの;三ハロゲン化ホウ素、たとえば三臭化ホ
ウ素もしくは三塩化ホウ素;ハロゲン化水素、たとえばヨウ化水素、臭化水素も
しくはヨウ化水素;または金属ヒドロカルビルチオラート。脱保護剤が三ハロゲ
ン化ホウ素を含む場合、好ましくはそれは三臭化ホウ素を含む。脱保護剤が金属
ヒドロカルビルチオラートである場合、好ましくはそれはリチウムヒドロカルビ
ルチオラート、より好ましくはリチウムC1〜約C10アルキルチオラート、さら
に好ましくはリチウムエタンチオラートである。脱保護剤が強酸を求核硫黄源と
組み合わせたものである場合、好ましくは強酸はたとえば硫酸、スルホン酸、ル
イス酸またはリンオキシ酸である。好ましくは強酸は硫酸またはスルホン酸、よ
り好ましくはスルホン酸である。強酸がスルホン酸である場合、好ましくはそれ
はメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸また
はトルエンスルホン酸であり;より好ましくは強酸はメタンスルホン酸である。
求核硫黄源は、たとえばメチオニンである。
【0135】 本発明方法において、化合物はラセミ混合物であるか、または立体異性体の
混合物として使用でき、あるいは主にその立体異性体の1つとして使用できる。
好ましくは化合物は(4R,5R)絶対立体配置をもつ。あるいは、化合物 は(4S,5S)絶対立体配置をもつことができる。
【0136】 脱保護剤がスルホン酸をメチオニンと組み合わせたものである場合、本発明方
法の脱保護工程には多様な条件を採用できる。反応は実質的にそのまま(溶媒を
添加せずに)実施でき、あるいは溶媒を添加してもよい。試薬を溶解し、かつ試
薬に対してほとんど非反応性である溶媒は、本質的にいずれもこの反応に使用で
きる。有用な溶媒には、炭化水素系溶媒、たとえばアルカン、芳香族溶媒、たと
えばベンゼンまたはトルエン;塩素化溶媒、たとえば塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素、クロロベンゼンまたはトリフルオロメチルベンゼン;および無
機溶媒、たとえばSO2が含まれる。
【0137】 脱保護工程は広範な温度で実施できる。温度は、好ましくは約0〜約150℃
、より好ましくは約25〜約130℃、さらに好ましくは約50〜約110℃、
さらに好ましくは約65〜約100℃である。
【0138】 他の態様において、本発明方法はさらに、式8aの構造を有するアミノスルフ
ァーオキシドアルデヒド化合物を環化条件下で処理して式7aの構造を有する保
護フェノール化合物を形成する環化工程を含むことができる;式中:R1、R2
よびR6は前記に定めたものであり、yは1または2である。8aから7aへの
環化を反応式5に示す。
【0139】
【化170】
【0140】 環化は、アミノスルファーオキシドアルデヒドを塩基で処理することを含む条
件で行なうことができる。この反応に有用な塩基にはMOR11、金属水酸化物ま
たはアルキル金属コンプレックスが含まれ、ここでR11はC1〜約C10ヒドロカ
ルビル基であり、Mはアルカリ金属である。好ましくは、塩基はMOR11である
。塩基がMOR11である場合、Mは好ましくはリチウムまたはカリウムである。
特に有用な態様において、R11はC1〜約C10アルキル基、好ましくはC1〜約C5 アルキル基であり、より好ましくはR11はメチル、エチル、イソプロピルまた
はt−ブチルであり、より好ましくはR11はt−ブチルである。
【0141】 環化工程の条件は溶媒を含むことができる。溶媒は親水性溶媒であってよく、
好ましくはそれは親水性非プロトン溶媒である。溶媒はたとえば環状または非環
状エーテル類、たとえばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、メチルt−ブ
チルエーテル、1,4−ジオキサン、グライム(エチレングリコールジメチルエ
ーテル)またはジグライム(ジエチレングリコールジメチルエーテル)であって
よい。好ましくは、溶媒はテトラヒドロフランである。あるいは、溶媒はアルコ
ール類、たとえばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコ
ール、ブタノール、sec−ブチルアルコール、イソブチルアルコールまたはt
−ブチルアルコールである。
【0142】 環化工程は種々の温度で実施できる。好ましくは、この工程は約−20〜約5
0℃、好ましくは約−10〜約35℃、より好ましくは約0〜約25℃の温度で
実施される。
【0143】 yが1である場合、この方法はさらにアミノスルホキシドアルデヒド(yが1
である8a)をアミノスルホンアルデヒド(yが2である8a)に変換する酸化
工程を含むことができる。たとえば、酸化工程は次亜塩素酸ナトリウムによるア
ミノスルホキシドアルデヒドの処理を含むことができる。あるいは、アミノスル
ホキシドアルデヒドを、好ましくはイミダゾールおよびテトラフェニルポルフィ
リンFe(III)クロリドの存在下に過酸化水素で処理することができる。他
の別法においては、アミノスルホキシドアルデヒドをメチルトリオキソレニウム
の存在下に過酸化水素で処理することができる。アミノスルホキシドアルデヒド
からスルホンへの変換は、スルホキシドをアセトニトリルおよび塩基、たとえば
炭酸カリウムの存在下に過酸化水素で処理することによっても達成される。他の
有用な酸化は、アミノスルホキシドアルデヒドをO2およびたとえばイソバレル
アルデヒドの存在下にコバルトジアセトニルアセトナート(Co(acac)2
)で処理することを含む。さらに他の有用な酸化は、アミノスルホキシドアルデ
ヒドをO2の存在下に2−メチルプロパナールで処理することを含む。あるいは
、酸化はアミノスルホキシドアルデヒドをt−ブチルヒドロペルオキシドの存在
下にシリカゲルで処理することにより実施される。この変換は、アミノスルホキ
シドアルデヒドを、たとえば三塩化レニウム水和物の存在下に過ヨウ素酸で処理
することによっても起きる。酸化のための他の条件は、アミノスルホキシドアル
デヒドを過酸化水素の存在下に尿素および無水フタル酸で処理することを含むこ
とができる。他の例においてアミノスルホキシドアルデヒドの酸化は、シリカゲ
ルまたは湿潤モンモリロナイトクレーの存在下にオキソンモノペルスルフェート
化合物(2KHSO5・KHSO4・K2SO4)で処理することにより実施される
【0144】 環化工程において、好ましくはyは2である。 さらに他の態様において、本発明方法はさらに式9aの構造を有するニトロス
ルファーオキシドアルデヒド化合物を還元アルキル化してアミノスルファーオキ
シドアルデヒド化合物8bを形成する還元アルキル化工程を含むことができる;
式中:R1、R2およびR6は前記に定めたものであり、zは0、1または2であ
る。好ましくはzは2である。化合物9aを還元アルキル化する条件は、たとえ
ば化合物9aとホルムアルデヒド源およびH2源を触媒の存在下で接触させるこ
とを含むことができる。還元アルキル化は、好ましくは高められたH2圧で実施
される。還元アルキル化を約100〜約700,000kPa、好ましくは約2
00〜約300,000kPa、より好ましくは約300〜約100,000k
Pa、さらに好ましくは約350〜約10,000kPa、さらに好ましくは約
400〜約1000kPaの高められたH2圧で実施するのが有用である。化合
9aから化合物8bへの変換を反応式6に示す。
【0145】
【化171】
【0146】 ここに記載する還元アルキル化は、所望により反応式8bに示すように化合物 9a のアセタール誘導体について実施することもできる。 ホルムアルデヒド源は本質的に、CH2O均等物を生成するいかなるホルムア
ルデヒド源であってもよい。たとえばホルムアルデヒド源はホルマリン、ジメト
キシメタン、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、またはいずれかのCH2
ポリマーであってよい。ホルムアルデヒド源はホルマリン、好ましくは約30〜
約37%ホルマリンであるのが好都合である。
【0147】 還元アルキル化のための触媒は、不均一触媒または均一触媒のいずれであって
もよい。好ましくは、触媒は金属、たとえば貴金属触媒である。有用な貴金属触
媒にはPt、Pd、RuおよびRhが含まれる。好ましくは貴金属触媒はPd触
媒である。あるいは、金属触媒はニッケル触媒、たとえばラネーニッケルなどの
高表面積ニッケル触媒であってもよい。触媒は均一触媒または不均一触媒であっ
てよく、好ましくは不均一触媒である。触媒が貴金属触媒である場合、それを金
属自体とし用いてもよく、金属を固体担体、たとえばカーボンと組み合わせて用
いてもよい。あるいは金属触媒を他の金属、たとえばアンカー金属またはプロモ
ーター金属と組み合わせて用いてもよい。特に好ましい態様において、触媒はカ
ーボン上パラジウムを含む。
【0148】 還元アルキル化に際して反応混合物中に酸が存在してもよい。好ましくは、酸
は強酸、より好ましくは強い鉱酸である。たとえば酸は硫酸であってよい。 還元アルキル化に際して反応混合物は溶媒を含むことが好都合である。有用な
溶媒には、アルコール類、芳香族溶媒、エーテル系溶媒およびハロゲン化溶媒、
たとえばハロゲン化芳香族溶媒が含まれる。好ましくは溶媒はアルコール系溶媒
、たとえばエタノールである。
【0149】 還元アルキル化反応は任意の温度、たとえば約0〜約200℃、好ましくは約
10〜約150℃、より好ましくは約15〜約125℃、さらに好ましくは約2
0〜約100℃、さらに好ましくは約25〜約80℃、さらに好ましくは約30
〜約75℃の温度で実施できる。
【0150】 あるいは還元アルキル化を2工程で実施できる。たとえば第1工程で化合物 のニトロ基を還元してアミノ基にし、次いでこのアミノ基をメチル化すること
ができる。たとえばニトロスルファーオキシドアルデヒド化合物9aを還元して
、式39の構造を有するアニリンスルファーオキシド化合物:
【0151】
【化172】
【0152】 を形成する;式中:R1、R2、R6およびzは前記に定めたものである。この方
法はさらに、このアニリンスルファーオキシド化合物をメチル化条件下で処理し
てアミノスルファーオキシドアルデヒド化合物8aを形成するメチル化工程を含
むことができる。ニトロ基からアミノ基への還元は、たとえば接触水素化により
達成できる。化合物39を形成する接触水素化は、たとえば化合物9aを水素化
触媒の存在下にH2と接触させることにより達成される。有用な水素化触媒は、
たとえばカーボン上パラジウム(Pd/C)などのパラジウム触媒である。水素
化を約100〜約700,000kPa、好ましくは約200〜約300,00
0kPa、より好ましくは約300〜約100,000kPa、さらに好ましく
は約350〜約10,000kPa、さらに好ましくは約400〜約1000k
PaのH2圧で実施するのが有用である。メチル化工程は多様なメチル化条件下
で実施できる。あるいは、9aを還元して39を形成する反応は、他の還元条件
下で、たとえば9aを酢酸の存在下に鉄で処理するか、または9aを塩酸の存在
下にスズで処理することにより実施できる。
【0153】 メチル化条件は、たとえば化合物39をメチル化剤、たとえばハロゲン化メチ
ルまたはスルホン酸メチルで処理することを含む。有用なハロゲン化メチルには
、塩化メチル、臭化メチルおよびヨウ化メチルが含まれる。有用なスルホン酸メ
チルには、メタンスルホン酸メチル、トルエンスルホン酸メチル、ベンゼンスル
ホン酸メチルおよびトリフルオロメチルスルホン酸メチルが含まれる。あるいは
、メチル化条件は、化合物39をH2および水素化触媒の存在下にホルムアルデ
ヒド源で処理することを含んでもよい。化合物9aから化合物8bへの還元アル
キル化に有用な条件が、化合物39のメチル化にも有用である。
【0154】 他の態様において、本発明方法はさらに、式10の構造を有するニトロスルフ
ィドアルデヒド化合物を酸化して、化合物9aを形成する酸化工程を含むことが
できる;式中:R6は保護基であり、zは1または2である。好ましくは、化合
10を酸化条件下で処理して式のニトロスルホンアルデヒド化合物を形成す
る。この酸化は、10を酸化剤で処理することにより実施できる。有用な酸化剤
には、たとえば過酸、アルキルヒドロペルオキシドまたは過酸化水素が含まれる
。酸化剤が過酸である場合、それはたとえば過酢酸またはm−クロロ過安息香酸
であることが好都合である。好ましくは、酸化剤は過酢酸を含む。化合物10
ら化合物9aへの変換を反応式7に示す。
【0155】
【化173】
【0156】 本発明方法はさらに、化合物9a(zは1である)を酸化してスルホン化合物 にする工程を含んでもよい。そのような酸化は、化合物9a(zは1である)
をたとえば過酸、アルキルヒドロペルオキシドまたは過酸化水素で酸化すること
により実施できる。
【0157】 反応式8の酸化工程では、たとえば対応するカルボン酸の形成を防ぐために、
化合物10のアルデヒド官能基を酸化から保護することが好都合である。アルデ
ヒドが酸化されてカルボン酸になるのを防ぐための多様な保護基が当技術分野で
知られており、それらの保護基を本発明方法に使用できる。アルデヒドを保護す
るための多数の方法がGreene and Wuts(Protective Groups in Organic Synthesis ,第3版,Joh
n Wiley & Sons社,ニューヨーク,1999,pp.297−3
68;本明細書に援用する)に記載されており、ここで有用である。たとえば化
合物10のアルデヒド基をアセタール、たとえばジメチルアセタールまたはジエ
チルアセタールとして保護することができる。Greene and Wuts
に記載されたアセタール形成法は本質的にいずれも本発明に有用である。10
オルトギ酸トリメチル、酸(たとえばp−トルエンスルホン酸)およびメタノー
ルと接触させることにより、10のアルデヒド基をジメチルアセタールとして保
護することが好都合である。溶媒の存在下で10をオルトギ酸トリメチル、酸お
よびメタノールと接触させることが好都合である。有用な溶媒はベンゾトリフル
オリド(BTF)である。酸化工程の後、当技術分野で既知の方法によりアルデ
ヒド基を脱保護することができる。たとえばジメチルアセタールを水および酸、
たとえば硫酸または塩酸で処理することによりアルデヒドに変換できる。
【0158】 あるいは、本発明方法は鏡像異性体選択的な酸化条件を含む条件下での酸化工
程を含むことができる。そのような鏡像異性体選択的な酸化条件は、WO99/
32478に記載されており、これを本明細書に援用する。たとえばニトロスル
フィドアルデヒド化合物10を鏡像異性体選択的に酸化して、キラルニトロスル
ホキシドアルデヒド化合物(zが1である9a)にすることができる。塩基(た
とえば金属アルコキシド、たとえばカリウムt−ブトキシド)で処理することに
よりこのキラルニトロスルホキシドアルデヒド化合物を閉環すると、選択的にテ
トラヒドロベンゾチエピン−1−オキシド化合物の1つの鏡像異性体または一組
のジアステレオマーが生成し、これをさらに選択的に酸化して、主にテトラヒド
ロベンゾチエピン−1,1−ジオキシドの1つの鏡像異性体にするか、または選
択的に一組のジアステレオマーにすることができる。
【0159】 本発明方法はさらに、式11の構造を有する置換ジフェニルメタン化合物と式 12a の構造を有する置換プロピオンアルデヒド均等化合物を硫黄源の存在下で
結合させてニトロスルフィドアルデヒド化合物10を形成するスルフィド形成工
程を含むことができる;式中:R1、R2およびR6は前記に定めたものであり、
27はアルデヒド基(−CHO)または保護されたアルデヒド基、たとえばアセ
タールであり;X3は芳香族置換脱離基であり;X4は求核置換脱離基である。こ
のスルフィド形成の全工程を反応式8に示す。
【0160】
【化174】
【0161】 R27がアルデヒド基である場合、化合物12aは式12の構造をもつ。
【0162】
【化175】
【0163】 反応式8において、R27は−CH2OH(または保護されたアルコール)また
は−CO2H(または保護されたカルボン酸)であってもよい。R27が−CH2
H(または保護されたアルコール)である場合、化合物12aの添加に続いて酸
化工程を行い、アルコール官能基を酸化してアルデヒドまたはカルボン酸官能基
にするのが好都合である。R27が−CO2H(または保護されたカルボン酸)で
ある場合、化合物12aの添加に続いて還元工程を行うのが好都合である。ある
いは、R27が−CO2H(または保護されたカルボン酸)である場合、化合物
2aの添加に続いて環化工程および/または硫黄酸化工程を行って環状ケトンを
形成し、これを還元してアルコール7aにすることができる。
【0164】 硫黄源は、たとえば金属硫化物、たとえば硫化リチウム(Li2S)、硫化ナ
トリウム(Na2S)、またはNa22であってよい。好ましくは、硫黄源はN
2SまたはLi2S、より好ましくはNa2Sである。X3は本質的にいかなる好
都合な芳香族置換脱離基であってもよい。たとえばX3はハロゲン、スルホナト
基またはニトロ基である。好ましくはX3はハロゲン、より好ましくはClまた
はBr、さらに好ましくはClである。X3がスルホナト基である場合、たとえ
ばメタンスルホナト、トリフルオロメタンスルホナト、ベンゼンスルホナトまた
はトルエンスルホナトであってよい;好ましくはX3はトリフルオロメタンスル
ホナトである。X3がスルホナト基である場合、スルフィド形成反応は、好まし
くは貴金属、たとえばPd(0)および金属硫化物の存在下で実施される。
【0165】 X4は、置換されると化学的および物理的に反応条件に適合するアニオンを生
成する、本質的にいかなる求核置換脱離基であってもよい。たとえば、X4はク
ロロ、ブロモ、ヨード、メタンスルホナト、トルエンスルホナトおよびトリフル
オロメタンスルホナトであってよい。好ましくはX4はクロロ、ブロモまたはヨ
ードであり、より好ましくはX4はブロモである。
【0166】 この反応のスルフィド形成工程においては、ジフェニルメタン化合物11を硫
黄源と接触させて中間体チオラートアニオン44を形成した後、置換プロピオン
アルデヒド化合物12と接触させることが好ましい。
【0167】
【化176】
【0168】
【化177】
【0169】 本発明方法のスルフィド形成工程においては、硫黄源と化合物11の接触を任
意の好都合な温度で実施できる。好ましくは約0〜約150℃、より好ましくは
約0〜約100℃、さらに好ましくは約10〜約75℃、さらに好ましくは約2
0〜約50℃、さらに好ましくは約25〜45℃の温度で接触を実施する。混合
物に置換プロピオンアルデヒド化合物12を添加する前に、硫黄源、たとえば硫
化ナトリウムを、ある反応期間、化合物11に接触させるのが有用である。適宜
、反応時間は約5分ないし約10時間、好ましくは約10分ないし約7時間、よ
り好ましくは約20分ないし約5時間、さらに好ましくは約30分ないし約3時
間であってよい。
【0170】 所望によりアニオン44をたとえば水または酸で急冷して、チオール化合物 を形成できる。チオール化合物45は、単離、貯蔵、輸送、または使用時まで
の溶液状態での保存が可能である。化合物10の製造のためにチオール45を使
用する時点で、チオール45を適切な塩基、たとえば金属アルコキシド、金属水
素化物、アルキル金属コンプレックスまたは他の塩基で処理して、アニオン44 を形成することができる。適切な塩基には、たとえばアルカリ金属アルコキシド
、たとえばナトリウムメトキシド、リチウムメトキシド、ナトリウムエトキシド
、リチウムエトキシド、およびカリウムt−ブトキシドが含まれる。有用な金属
水素化物には、水素化ナトリウムおよび水素化カルシウムが含まれる。
【0171】 しかし、アニオン44を急冷しないこと、またはチオール化合物45を単離し
ないことが好ましい。アニオン44は急冷しなくても貯蔵または輸送に対して十
分に安定である。あるいは、中間構造体を単離せずに、硫黄源の添加および置換
プロピオンアルデヒド化合物12との反応を1つの反応器または1つの反応混合
物中で実施できる。
【0172】 あるいは、スルフィド形成工程を反応式8aの反応に従って実施できる。この
場合、ジフェニルメタン化合物11を前記に述べた結合条件下でチオプロピル化
合物12bと接触させてスルフィド10aを形成する。反応式8aにおいて、R1 、R2、R6、R27およびX3は前記に定めたものであり、R28はHまたは不安定
なチオール保護基、たとえばアシル基、好ましくはアセチル基である。
【0173】
【化178】
【0174】 反応式8aの反応は、塩基の存在下で実施するのが好都合である。有用な塩基
には、アルカリ金属塩基またはアルカリ土類金属塩基が含まれる。有用なアルカ
リ金属塩基には、アルカリ金属水酸化物、たとえば水酸化ナトリウムまたは水酸
化カリウムが含まれる。反応式8aの反応は、溶媒、好ましくは非プロトン溶媒
、より好ましくは極性非プロトン溶媒の存在下で実施するのが好都合である。反
応式8aの反応に好ましい溶媒はDMSOである。
【0175】 反応式8aのスルフィド形成工程は、溶媒の存在下で実施するのが好都合であ
る。有用な溶媒には極性非プロトン溶媒が含まれる。限定ではないが、有用な極
性非プロトン溶媒にはN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、ジメチルス
ルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)およびN−メチルピ
ロリドン(NMP)が含まれる。好ましくは溶媒はDMACである。
【0176】 反応式8aのR27が保護されたアルデヒド基、たとえばアセタール基である場
合、所望により化合物10aをさらに反応させて、保護されたアセタール基を脱
保護することができる。あるいは、化合物10aを本明細書に記載したスルフィ
ド酸化条件下で直接酸化して、スルホン化合物10cを形成することができる。
所望により、反応式8bに示すように、化合物10cを本明細書に記載した還元
アルキル化条件下で処理して、ジメチルアミノアルデヒド化合物10bを形成す
ることができる。
【0177】
【化179】
【0178】 図1に、置換プロピオンアルデヒド化合物12を製造するための全プロセスを
示す。化合物12は、たとえば下記により製造できる。式37の構造を有するジ
オール化合物を、式38の構造を有するカルボニル化合物およびX4源の存在下
で反応させて、式36の構造を有する酸エステルを形成する。X6はヒドロキシ
、ハロまたは−OC(O)R18であってよく;好ましくはヒドロキシまたはハロ
である。X6がハロである場合、好ましくはクロロ、ブロモまたはヨード;より
好ましくはクロロである。あるいは、X6はヒドロキシであってもよい。X6がヒ
ドロキシである場合、化合物37とカルボニル化合物38の反応を強酸、好まし
くは強い鉱酸の存在下で実施するのが有利である。有用な強酸には、HCl、H
Br、HI、硫酸またはスルホン酸が含まれる。有用なスルホン酸には、メタン
スルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸およびベ
ンゼンスルホン酸が含まれる。好ましくは強酸はHBrである。R10およびR18 は、独立してC1〜約C20ヒドロカルビル;好ましくはC1〜約C10アルキル;よ
り好ましくはC1〜約C5アルキル基;さらに好ましくはメチル、エチルまたはイ
ソプロピル;さらに好ましくはメチルである。R1、R2およびX4は前記に定め
たものである。X4源は、たとえばハライド源であってよい。ハライド源は、ハ
ライドがアシルオキシ基、たとえば−OC(O)R10を求核置換しうるいかなる
ハライド源であってもよい。たとえば、強酸がHCl、HBrまたはHIである
場合、ハライド源は有利には強酸である。好ましくはハライド源はブロミド源、
たとえばNaBr、LiBrまたはHBrである。ブロミド源がNaBrまたは
LiBrである場合、反応を酸触媒の存在下で実施するのが有利である。好まし
くは、ハライド源はHBrまたはHI、より好ましくはHBrである。有利には
、化合物36を形成する反応は広範な温度にわたって実施できる。好ましくは約
50〜約175℃、より好ましくは約65〜約150℃、さらに好ましくは約7
0〜約130℃で反応を実施する。
【0179】
【化180】
【0180】 酸エステル36を加溶媒分解して、式35の構造を有する置換プロパノール化
合物を形成することができる。この加溶媒分解反応は、X4を置換せずにカルボ
ン酸エステルを加溶媒分解するための、当技術分野で既知の条件下において実施
できる。酸触媒の存在下で加溶媒分解を実施するのが好都合である。有用な酸触
媒は、鉱酸または有機酸であってよい。酸触媒が鉱酸である場合、それはたとえ
ばハロゲン化水素酸、硫酸またはスルホン酸である。有用なスルホン酸には、メ
タンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびトリフルオロ
メタンスルホン酸が含まれる。有用なハロゲン化水素酸には、塩酸、臭化水素酸
およびヨウ化水素酸;好ましくは臭化水素酸が含まれる。加溶媒分解は溶媒の存
在下で実施できる。好ましくは溶媒はC1〜約C10アルコール系溶媒;より好ま
しくはC1〜約C5アルコール系溶媒;さらに好ましくはメタノール、エタノール
、プロパノールまたは2−プロパノール;さらに好ましくはエタノールである。
【0181】 化合物36および35を形成する反応は、生成物を個々に単離して別個に実施
できる。あるいは化合物36を単離せずに、これらの反応を単一反応器または単
一反応媒質中で実施できる。
【0182】 置換プロパノール化合物35を酸化して、置換プロピオンアルデヒド化合物 を形成できる。これは、化合物35を酸化剤と接触させることにより達成でき
る。酸化条件は、アルコール基をX4の存在下で酸化するのに適切なものでなけ
ればならない。たとえば酸化条件は、緩和な酸化剤、たとえば三酸化硫黄−ピリ
ジンコンプレックスを含むことができる。他の有用な酸化条件には、たとえば、
化合物35をDMSOなどの反応体の存在下で塩化オキサリルおよびトリエチル
アミンと接触させることが含まれる。他の有用な酸化条件の例には、他の有用な
酸化条件の例には、化合物35を2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジ
ニルオキシ(TEMPO)遊離基の存在下で次亜塩素酸ナトリウムと接触させる
ことが含まれる。酸化剤が三酸化硫黄−ピリジンコンプレックスである場合、酸
化を約10〜約100℃、好ましくは約20〜約75℃、より好ましくは約20
〜約50℃で実施するのが有利である。溶媒の存在下で酸化を実施できる。有用
な溶媒には、たとえばスルホキシド、たとえばDMSO;または塩素化溶媒、た
とえば塩化メチレン、クロロホルムまたは四塩化炭素が含まれる。酸化剤が三酸
化硫黄−ピリジンコンプレックスである場合、コンプレックスを溶媒中のスラリ
ーとして、または好ましくは固体として、ある期間(たとえば約1〜約15時間
)にわたって反応混合物に添加できる。
【0183】 化合物12を製造するための好ましい1態様において、R1およびR2は両方と
もブチルである。他の好ましい態様においては、R1およびR2のうち一方がエチ
ルであり、R1およびR2のうち他方がブチルである。R1およびR2のうち一方が
エチルであり、R1およびR2のうち他方がブチルである場合、化合物12は第四
級炭素原子についてR絶対配置をもつことができる。あるいは、化合物12は第
四級炭素原子についてS絶対配置をもつことができる。
【0184】 本明細書に記載した、化合物12を製造するのに有用な反応は、別個に、また
は組み合わせて実施できる。図2は、2,2−ジブチル−3−ブロモプロピオン
アルデヒドを本発明方法により製造するための好ましい方法を示す。
【0185】 本発明方法の1態様を反応式8cに示す。この場合、化合物12bは化合物 2d の構造をもつことができる。反応式8cは本発明に有用なチオニルアセター
ル化合物を製造するための多様な方法の一例であり、ここでアシル基およびアセ
タール基の構造は独立して広範に変更できる。反応式8cにおいては、ブロモア
ルデヒド化合物53をチオ酢酸カリウムで処理してチオアセチルアルデヒド化合
12cを形成する。化合物12cを、酸触媒、たとえばスルホン酸触媒(好ま
しくはトルエンスルホン酸)の存在下に、ギ酸トリアルキル、たとえばギ酸トリ
エチルで処理して、化合物12dを形成する;Etはエチルである。このアセタ
ール形成工程は、所望により溶媒、たとえばアルコール系溶媒の存在下で実施で
きる。生成するアセタールがエチルアセタールである場合、溶媒はエタノールで
あることが好都合である。
【0186】
【化181】
【0187】 図1aは、ニトロスルフィドアセタール化合物67(R1およびR2が両方とも
ブチルであり、R27がジエチルアセタールである10a)を製造し、化合物67 を用いて化合物29を製造する代表的な全プロセスを示す。
【0188】 化合物12bは、所望により他の多数の方法で製造できる。たとえば反応式8
dに示すように、アクロレイン化合物77をチオアシル化合物78と接触させて
アシルチオメチルアルデヒド化合物79を形成することができる。反応式8dに
おいて、R29はC1〜約C20ヒドロカルビル、好ましくはC1〜約C10ヒドロカル
ビル、より好ましくはC1〜約C5ヒドロカルビル、さらに好ましくはエチルまた
はブチルである。R30はC1〜約C20ヒドロカルビル、好ましくはC1〜約C10
ドロカルビル、より好ましくはC1〜約C5ヒドロカルビル、さらに好ましくはメ
チルである。好ましくは、反応式8dの反応は塩基触媒、たとえばアミン触媒の
存在下で実施される。たとえばアミン触媒はアルキルアミン、たとえばトリアル
キルアミンであってよい。
【0189】
【化182】
【0190】 反応式8eに示すように、化合物79を化合物20と接触させてアシルチオメ
チルアルケンアルデヒド化合物80を形成することができる。反応式8eの反応
は、酸触媒、好ましくは硫黄酸系触媒、たとえば硫酸またはスルホン酸の存在下
で実施するのが好ましい。酸触媒は、たとえばp−トルエンスルホン酸、ベンゼ
ンスルホン酸、メタンスルホン酸またはトリフルオロメタンスルホン酸であって
よい。反応を加熱条件下で、たとえば約50〜約150℃、好ましくは約75〜
約125℃、より好ましくは約100〜約115℃で実施するのが好都合である
【0191】
【化183】
【0192】 化合物80をアセタール形成条件下で誘導体化して、不飽和アセタール化合物 81 を形成することができる。化合物81において、R31およびR32は独立して
1〜約C20アルコキシであるか、あるいはそれらが結合している炭素原子と一
緒に環状アセタールを形成できる。R31およびR32がアルコキシである場合、好
ましくはそれらはC1〜約C10アルコキシ、より好ましくはC1〜約C5アルコキ
シ、さらに好ましくはメチルまたはエチル、さらに好ましくはエチルである。R31 およびR32が環状アセタールを形成している場合、好ましくはそれらはエチレ
ングリコールアセタールまたは1,3−プロパンジオールアセタール、より好ま
しくはエチレングリコールアセタールを形成している。たとえば、化合物80
触媒、たとえば酸触媒の存在下でアルコールまたはアルコール混合物と接触酸化
ことができる。あるいは、化合物80をオルトホルメート、たとえばオルトギ酸
トリエチルまたはオルトギ酸トリメチルで処理して、アセタールを形成できる。
【0193】
【化184】
【0194】 化合物81を還元してチオメチルアセタール化合物82を製造することができ
る。本明細書の記載からみて、反応式8aにおいて化合物82を化合物12b
代わりに用いてスルフィド10aを形成できることは当業者に自明であろう。化
合物81を化合物82に変換する還元条件は広範に変更できる。たとえば、化合
81をアミン、たとえばピペリジンの存在下に、ヒドラジド、たとえばp−ト
ルエンスルホニルヒドラジドで処理して、化合物82を形成することができる。
【0195】
【化185】
【0196】 スルフィド形成工程でニトロスルフィドアルデヒド化合物10が形成されると
、当技術分野で既知の方法により10を単離するか、あるいは前記方法で酸化し
てニトロスルホンアルデヒド化合物を形成することができる。中間体化合物を
所望により単離、貯蔵または輸送することもできるが、中間構造体を単離せずに
、スルフィド形成工程と酸化工程を1つの反応器内で実施するのが好都合である
【0197】 本発明方法はさらに、置換ベンゾフェノン化合物13を還元して置換ジフェニ
ルメタン化合物11を形成する還元工程を含むことができる;式中:R6および
3は前記に定めたものである。この還元工程を反応式9に示す。
【0198】
【化186】
【0199】 たとえば、この還元工程は化合物13をトリフルオロメタンスルホン酸(トリフ
ル酸,triflic acid)およびシラン、たとえばトリエチルシランと
接触させることにより実施できる。この還元工程を溶媒、たとえば強酸性溶媒、
たとえばトリフルオロ酢酸の存在下で実施するのが有用である。トリフルオロ酢
酸を溶媒として用いる場合、トリフル酸を好ましくは触媒量で使用する。特に、 13 をトリフルオロ酢酸に溶解し、トリフル酸を添加し、次いでトリエチルシラ
ンを添加する。必要ならば冷却により、トリエチルシランを添加する際の反応温
度を約25〜約100℃、好ましくは約30〜約75℃、より好ましくは約45
〜約50℃に制御する。他のシラン、たとえばポリメチルヒドロシロキサン(P
MHS)または他のトリアルキルシランもこの反応に有用である。
【0200】 あるいは、13から11への還元はトリフル酸およびシラン、たとえばトリエ
チルシランの存在下に、溶媒、たとえば塩化メチレン中で実施できる。トリフル
オロ酢酸が反応混合物中に存在しない場合、一般に触媒量より多量のトリフル酸
が必要である。、1311に還元する他の方法は、13をルイス酸、たとえば
塩化アルミニウム、およびシラン、たとえばトリエチルシランで処理することを
含む。他の別法においては、13を触媒の存在下に水素化ホウ素ナトリウムで処
理することにより還元を実施できる。さらに他の別法においては、13を貴金属
触媒、たとえばパラジウム触媒、好ましくはPd/Cの存在下に、硫酸で処理す
ることにより還元を実施できる。さらに他の別法においては、13をたとえばボ
ロヒトリド、たとえば水素化ホウ素ナトリウムで還元して、対応するアルコール
にすることができる。得られたアルコールをたとえば水素化ホウ素ナトリウム、
およびシラン、たとえばトリエチルシランで処理することができる。このアルコ
ールを他の手段で、たとえばアルコールをスルホン化剤、たとえばメタンスルホ
ニルクロリドまたはトルエンスルホニルクロリドで処理し、次いで得られたスル
ホン酸エステルを水素化ホウ素ナトリウムで処理して、11に還元することがで
きる。
【0201】 本発明方法はさらに、式14の構造を有する保護フェノール化合物:
【0202】
【化187】
【0203】 を、式15の構造を有する置換ベンゾイル化合物:
【0204】
【化188】
【0205】 によりアシル化条件下で処理して式13の構造を有する置換ベンゾフェノン化合
13を製造するアシル化工程を含むことができる;式中:R6およびX3は前記
に定めたものであり;X5はヒドロキシ、ハロまたは−OR14であってよく;R1 4 はアシル基であってよい。この全アシル化工程を反応式10に示す。
【0206】
【化189】
【0207】 アシル化条件はフリーデル−クラフツアシル化条件を含むことができる。たと
えばアシル化条件はさらにルイス酸を含むことができる。有用なルイス酸には、
アルミニウム含有ルイス酸、たとえば三ハロゲン化アルミニウム;ホウ素含有ル
イス酸、たとえば三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素エーテラートまたは三塩化ホ
ウ素;スズ含有ルイス酸、たとえばSnCl4;ハロゲン含有ルイス酸、たとえ
ばHF;鉄含有ルイス酸、たとえばFeCl3;アンチモン含有ルイス酸、たと
えばSbF5;および亜鉛含有ルイス酸、たとえばZnI2またはZnCl2が含
まれる。ルイス酸が三ハロゲン化アルミニウムである場合、好ましくはそれはA
lCl3またはAlBr3、より好ましくはAlCl3である。あるいは、ルイス
酸を固体担体、たとえばクレーに担持させてもよい。たとえばルイス酸はクレー
組成物、たとえばEnvirocat上にFeCl3を含むことができる。
【0208】 あるいはアシル化は、強プロトン酸、たとえば硫酸;リン酸、たとえばo−リ
ン酸もしくはポリリン酸(PPA);またはスルホン酸、たとえばp−トルエン
スルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸またはトリフルオロメタン
スルホン酸の存在下で実施できる。
【0209】 X5はヒドロキシ、ハロまたは−OR14であってよい。たとえばX5はヒドロキ
シ、ブロモ、ヨードまたは−OR14であってよい。 X5がハロである場合、好ましくはそれはクロロ、ブロモまたはヨードである
。有用な1態様において、X5はクロロである。他の態様において、X5はブロモ
またはヨード、好ましくはブロモである。X5がハロである場合、アシル化条件
はさらに前記ルイス酸、たとえば三ハロゲン化アルミニウムを含むことが好まし
い。有用な三ハロゲン化アルミニウムには、たとえば三臭化アルミニウムおよび
三塩化アルミニウム、好ましくは三塩化アルミニウムが含まれる。
【0210】 X5がヒドロキシである場合、アシル化条件はさらに強プロトン酸を含むこと
が好ましい。有用なある種の強プロトン酸には、硫酸、スルホン酸またはリンオ
キシ酸(phosphorus oxy acid)が含まれる。有用なリンオ
キシ酸には、オルトリン酸(一般にリン酸として知られる;H3PO4)、ピロリ
ン酸(H427)またはポリリン酸(PPA)が含まれる。好ましくは、リン
オキシ酸はリン酸またはポリリン酸、好ましくはポリリン酸である。リンオキシ
酸の組合わせも本発明に有用である。リンオキシ酸を酸自体として添加してもよ
く、あるいはその場でたとえばハロゲン化リン化合物、たとえばPCl5の加水
分解により、または酸化リン化合物、たとえばP25の加水分解により生成させ
てもよい。
【0211】 R14が−OR14であり、R14がアシル基である場合、化合物15は無水カルボ
ン酸である。無水カルボン酸は対称構造をもっていてもよい;すなわちX5は式
46の構造をもっていてもよい。あるいは無水カルボン酸は混合酸無水物であっ
てもよい。たとえば、R14はホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基、または他
のいずれかの好都合なアシル基であってよい。
【0212】
【化190】
【0213】 X5が−OR14である場合、アシル化条件はさらに前記ルイス酸、たとえば三
ハロゲン化アルミニウムを含むことが好ましい。有用な三ハロゲン化アルミニウ
ムには、三臭化アルミニウムおよび三塩化アルミニウム、好ましくは三塩化アル
ミニウムが含まれる。
【0214】 化合物13を製造するための別法を反応式11に示す。化合物15のX5がハ
ロまたは−OR14である場合、化合物15をアリール金属コンプレックス化合物 56 で処理することができる;式中:Lは金属含有部分であり、R6は前記に定
めたものである。基Lは、たとえばMgX6、NaまたはLiであり、ここでX6 はハロゲンである。LがMgX6である場合(すなわち56がグリニャール試薬
である場合)、Xは好ましくはBr、ClまたはI;より好ましくはBrまたは
Clである。
【0215】
【化191】
【0216】 本発明方法はさらに、式16の構造を有するニトロアルケニルアルデヒド化合
物を還元および還元アルキル化して式17の構造を有するアミノアルキルアルデ
ヒド化合物を形成する1以上の工程を含むことができる(反応式12);式中:
1およびR6は前記に定めたものであり、R7はHまたはC1〜約C17ヒドロカル
ビルであり、tは0、1または2である。好ましくはR7はC1〜約C10アルキル
基、より好ましくはC1〜約C5アルキル基、さらに好ましくはC1〜約C3アルキ
ル基、さらに好ましくはメチルである。好ましくはtは2である。
【0217】
【化192】
【0218】 化合物16から化合物17への還元および還元アルキル化は1工程で、または
別個の工程で実施できる。たとえば二重結合の還元をニトロ基の還元アルキル化
と同時に実施できる。あるいは、ニトロ基からジメチルアミノ基への還元アルキ
ル化とは別個の工程で、化合物16の脂肪族C−C二重結合を単結合に還元して
もよい。他の別法として、第1工程で化合物16のニトロ基およびアルケン二重
結合をそれぞれアミノ基およびアルキル基に還元し、次いでこのアミノ基をメチ
ル化してもよい。ニトロ基およびアルケン二重結合の還元は、当技術分野で既知
の水素化触媒を用いて容易に行われる。そのような還元はH2の存在下で実施さ
れる。還元アミノ基のメチル化は本質的に、当技術分野で既知の任意のメチル化
剤、たとえばハロゲン化メチル、たとえばヨウ化メチル、臭化メチルまたは塩化
メチルにより実施できる。他の有用なメチル化剤は硫酸ジメチルである。
【0219】 化合物16の還元および還元アルキル化の条件には、たとえば化合物16とホ
ルムアルデヒド源およびH2源を触媒の存在下で接触させることが含まれる。こ
の変換は、好ましくは高められたH2圧で実施される。約100〜約700,0
00kPa、好ましくは約200〜約300,000kPa、より好ましくは約
300〜約100,000kPa、さらに好ましくは約350〜約10,000
kPa、さらに好ましくは約400〜約1000kPaのH2圧で変換を実施す
るのが有用である。
【0220】 ホルムアルデヒド源は本質的に、当量のCH2Oを生成するいかなるアルデヒ
ド源であってもよい。たとえばホルムアルデヒド源はホルマリン、ホルムアルデ
ヒドアセタール、たとえばジメトキシメタン、パラホルムアルデヒド、トリオキ
サン、または任意のCH2Oポリマーである。ホルムアルデヒド源はホルマリン
、好ましくは約35〜約37%ホルマリンであることが好都合である。
【0221】 還元アルキル化のための触媒は不均一触媒または均一触媒のいずれであっても
よい。好ましくは、触媒は金属であり、たとえば触媒は貴金属触媒である。有用
な貴金属触媒にはPt、Pd、RuおよびRhが含まれる。好ましくは貴金属触
媒はPd触媒である。貴金属触媒は均一または不均一な形で使用できる。不均一
な形で使用する場合、触媒をたとえば金属自体とし用いてもよく、固体担体、た
とえばカーボンまたは酸化アルミニウム上において用いてもよい。特に好ましい
態様において、触媒はパラジウム、より好ましくはカーボン上パラジウムを含む
。他の態様において、触媒はニッケル触媒、たとえば高表面積ニッケル触媒を含
むことができる。有用な高表面積ニッケル触媒はラネーニッケルである。
【0222】 還元および還元アルキル化に際して反応混合物中に酸が存在してもよい。好ま
しくは、酸は強酸、より好ましくは強い鉱酸である。たとえば酸は硫酸であって
よい。
【0223】 還元および還元アルキル化に際して反応混合物中に溶媒が存在することが好都
合である。有用な溶媒には、アルコール類、エーテル類、カルボン酸、芳香族溶
媒、アルカン、シクロアルカンまたは水が含まれる。好ましくは溶媒はアルコー
ル系溶媒、たとえばC1〜約C10アルコール;より好ましくはC1〜約C5アルコ
ール;さらに好ましくはメタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロ
ピルアルコールである。特に好ましい態様において、溶媒はエタノールである。
【0224】 還元および還元アルキル化反応は好都合な任意の温度、たとえば約0〜約20
0℃、好ましくは約10〜約150℃、より好ましくは約15〜約100℃、さ
らに好ましくは約20〜約75℃、さらに好ましくは約25〜約60℃、さらに
好ましくは約30〜約40℃の温度で実施できる。
【0225】 あるいは16から17への変換を別個の工程で実施できる。たとえば第1工程
で化合物16のニトロ基およびアルケン二重結合を還元して、それぞれアミノ基
およびアルキル基にする。次いで第2工程でこのアミノ基をメチル化することが
できる。ニトロ基およびアルケン二重結合の還元は、当技術分野で既知の水素化
触媒を用いて容易に実施できる。そのような還元はH2の存在下で実施される。
還元アミノ基のメチル化は本質的に、当技術分野で既知の任意のメチル化剤、た
とえばハロゲン化メチル、たとえばヨウ化メチル、臭化メチルまたは塩化メチル
により実施できる。他の有用なメチル化剤は硫酸ジメチルである。
【0226】 化合物17への別法を反応式13に示す。ここで化合物16aのuは0または
1である(すなわち化合物16aはスルフィドまたはスルホキシド化合物である
)。この経路においては、本明細書に記載した方法で化合物16aを還元して(
たとえば16aをH2および水素化触媒、たとえばPd/Cと接触させることに
より)、化合物57を形成することができる;式中:uは0または1であり、R1 、R6およびR7は前記に定めたものであり、R19は−NH2、−NHOHまたは
−NO2である。化合物57を酸化して(たとえばスルフィドまたはスルホキシ
ドからスルホンへの変換について本明細書に記載した方法により)、化合物58 にすることができる;式中:R1、R6およびR7は前記に定めたものであり、R2 0 は−NH2、−NHOHまたは−NO2である。化合物58を本明細書に記載し
た方法でアルキル化または還元アルキル化して、tが2である化合物17を形成
できる。
【0227】
【化193】
【0228】 本発明方法はさらに、式18の構造を有するアセタール化合物を熱分解してア
ルケニルアルデヒド化合物16を形成する熱分解工程を含むことができる;式中
:R1、R6およびtは前記に定めたものであり;R7はHまたはC1〜約C17ヒド
ロカルビルであり;R13はC1〜約C20ヒドロカルビルである。この熱分解工程
を反応式14に示す。
【0229】
【化194】
【0230】 好ましくはtは2である。好ましくはR7はC1〜約C10アルキル基、より好まし
くはC1〜約C5アルキル基、さらに好ましくはC1〜約C3アルキル基、さらに好
ましくはメチルである。R13は好ましくはC1〜約C10ヒドロカルビル基、より
好ましくはC1〜約C10アルケニル基、より好ましくはC1〜約C5アルケニル基
、さらに好ましくはC1〜約C4アルケニル基である。好ましい1態様において、
13は式43の構造を有する基であり、式中のR7は前記に定めたものである。
好ましくはR13は1−ブテン−3−イルである。
【0231】
【化195】
【0232】 熱分解反応は塩基の存在下で実施するのが有利である。有用な塩基には、金属
水素化物、金属水酸化物、金属炭酸塩または金属炭酸水素塩が含まれるが、これ
らに限定されない。好ましくは、塩基は金属水素化物、たとえば水素化カルシウ
ム、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムである。より好ましくは、塩基は水
素化カルシウムである。他の有用な塩基には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水酸カリウムまたは炭酸水酸ナトリウ
ムである。熱分解反応は、たとえば化合物18と塩基をある期間にわたって、好
ましくは本質的に無水条件下で接触させることにより実施できる。意外にも、 8a から47への変換に際して可溶性塩基、たとえばトリエチルアミンまたはピ
リジンの存在は、可溶性塩基が存在しない反応条件と対比して反応速度を低下さ
せるのに有利に採用できる。熱分解は溶媒の存在下で実施できる。熱分解反応条
件下で非反応性の溶媒は、本質的にいずれも使用できる。非プロトン溶媒が特に
有用であり、芳香族溶媒、たとえばベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キ
シレン、p−キシレン、メシチレンおよびナフタレンが好ましい。特に好ましい
溶媒には、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンまたはメシチ
レン;より好ましくはトルエン、o−キシレン、m−キシレンまたはp−キシレ
ン;さらに好ましくはトルエンまたはo−キシレンが含まれる。他の有用な溶媒
には、エーテル類、たとえばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテルもしくはジ
フェニルエーテル;エステル、たとえば酢酸エチル;アルコール類、たとえばエ
タノールもしくはt−ブチルアルコール;またはケトン類、たとえばアセトンも
しくはベンゾフェノンが含まれる。
【0233】 他の態様において、熱分解はそのまま、すなわち溶媒の不存在下で実施できる
。たとえば化合物18をそのまま加熱して化合物16aを製造することができる
。化合物18をそのまま加熱する場合、熱分解は所望により周囲より低い圧力で
実施できる。たとえば、熱分解により生成した脱離反応生成物が沸騰除去される
圧力で、熱分解を実施できる。反応をこのような条件下で操作するのは、熱分解
反応を完了させるのに役立つ。有利には、熱分解中の反応圧力は約760mmH
g(101kPa)未満、好ましくは約500mmHg(66.6kPa)未満
、より好ましくは約250mmHg(33.3kPa)未満、さらに好ましくは
約100mmHg(13.3kPa)未満、さらに好ましくは約50mmHg(
6.7kPa)未満、さらに好ましくは約10mmHg(1.3kPa)未満で
あってよい。
【0234】 熱分解は広範な温度にわたって実施できる。たとえば、熱分解は約10〜約2
50℃、より好ましくは約50〜約200℃、さらに好ましくは約75〜約17
5℃、さらに好ましくは約100〜約150℃の温度で実施できる。熱分解を還
流溶媒、たとえば還流o−キシレン中で実施するのが好都合である。あるいは、
熱分解を周囲より高い圧力で実施でき、これにより反応は周囲圧力でのその溶媒
の沸点より高い温度で進行させることができる。
【0235】 熱分解反応は、反応の逆転および副生物形成を阻止するために、好ましくは乾
燥条件下または本質的に無水の条件下で酸の不存在下に実施される。 本発明の範囲を限定するものではないが、化合物16を形成する熱分解反応は
エノールエーテル化合物が介在して進行すると考えられる。たとえば反応式15
に示すように、ビス−ブテニルアセタール化合物18aは3−ブテン−2−オー
ルの1分子を脱離してエノールエーテル47(前クライゼン中間体)を形成する
と考えられる。反応式16に示すように、化合物47は[3,3]−シグマトロ
ピーシフト(クライゼン転移としても知られる)を行ってブテニルスルホンアル
デヒド化合物31を形成すると考えられる。ここで化合物47をメタンスルホニ
ル部分とアルコキシ部分の間の二重結合についてE立体配置をもつものとして示
したが、この化合物はZ立体配置を形成してもよい。
【0236】
【化196】
【0237】 18aから31への変換は、たとえば18aを含む混合物の、または18a 47 の混合物のトルエンまたはo−キシレン溶液を、好ましくは水素化カルシウ
ムの存在下で145℃に加熱することにより実施できる。あるいは、18aから 31 への変換は、粗製18aを加熱前に酸性媒体、たとえばシリカゲル、または
塩基性媒体、たとえばアルミナで濾過することにより達成できる。
【0238】 18aから47への変換に際し、所望により可溶性塩基、たとえばトリエチル
アミンまたはピリジンの添加を採用して、可溶性塩基が存在しない場合と比較し
て熱分解反応速度を低下させることができる。
【0239】 化合物18は、式19の構造を有するモノアルキルアルデヒド化合物と式20 の構造を有するアリルアルコール化合物を、HOR13の構造を有するヒドロキシ
ル化溶媒の存在下で反応させて、式18の構造を有するアセタール化合物を形成
する工程により製造できる;式中:R1、R6、R7、R13およびtは前記に定め
たものである。好ましくはtは2である。好ましい態様において、R13は式43 の構造をもつ。この態様は、たとえばアリルアルコール化合物20自体をヒドロ
キシル化溶媒として、他のヒドロキシル化溶媒より多量に、または本質的に他の
ヒドロキシル化溶媒の不存在下で用いる場合に実現する。化合物19から化合物 18 への変換を反応式17に示す。
【0240】
【化197】
【0241】 アセタール化合物18は当技術分野で既知の条件を用いる多数の方法により製
造できる。このアセタール形成反応は、好ましくは酸触媒の存在下で実施される
。触媒はたとえば強酸、たとえば硫酸、塩酸、亜リン酸、リン酸、トリフルオロ
酢酸またはスルホン酸であってよい。有用なスルホン酸には、メタンスルホン酸
、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびトリフルオロメタンスルホン
酸が含まれる。しかし有機酸および酸性不均一触媒、たとえばp−トルエンスル
ホン酸ピリジニウム、酢酸、プロピオン酸、Amberlyst 15、酸性ゼ
オライト、酸性クレー、Pd(PhCN)2Cl2およびAlCl(CH2CH32 もこの反応の仲介作用をもつ。実質的にいかなるブロンステッド−ローリー酸
(Bronsted−Lowry acid)またはルイス酸も触媒として使用
できる。所望により、アセタール形成反応を溶媒の存在下で実施できる。有用な
溶媒には、塩素化溶媒、たとえば塩化メチレン、クロロホルムもしくは四塩化炭
素;芳香族溶媒、たとえばベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、
p−キシレン、メシチレンもしくはトリフルオロメチルベンゼン;非プロトン溶
媒、たとえばCH3CN、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、テトラ
ヒドロフラン、メチルイソブチルケトン、1,4−ジオキサン;またはアルコー
ル類、たとえば3−ブテン−2−オールが含まれる。この反応は、出発物質また
は生成物を有意に分解しない、本質的に任意の好都合な温度で実施できる。たと
えば、温度は約0〜約200℃;好ましくは約20〜約150℃;より好ましく
は約30〜約135℃であってよい。反応を還流溶媒、たとえば還流塩化メチレ
ン中で実施してもよい。この変換は、溶媒と水を共沸除去(蒸留)すると好都合
に実施できる。たとえば、この変換はトルエン(約105〜約115℃)または
キシレン(約125〜約135℃)の共沸除去により達成できる。
【0242】 所望により、反応中または反応と同時に水を除去することは、転化率または収
率を高めるのに有利に採用できる。本発明の範囲を限定するものではないが、水
の除去によりアセタール形成反応が完了すると考えられる。たとえば、ディーン
−スタークトラップまたは共沸蒸留装置に似た装置を用いて水を除去できる。他
の方法、たとえばモレキュラーシーブ(ゼオライト)、酢酸イソプロペニルおよ
びオルトギ酸トリメチルも使用できる。
【0243】 有利には、18aから47への変換と47から31への変換を、逐次または同
時に、単一反応器内または単一反応混合物中で、単離せずに実施できる。さらに
有利には、アルデヒド19からのアセタール18の製造、18から対応するエノ
ールエーテル中間体への変換、およびこのエノールエーテル中間体から31への
変換をすべて、単一反応器内または単一反応混合物中で実施できる。たとえば2
−(((4−メチルフェニル)スルホニル)メチル)ヘキサナールを、溶媒、た
とえばトルエン中で、3−ブテン−2−オールおよびp−トルエンスルホン酸の
存在下に、水を除去しながら(たとえばディーン−スタークトラップにより)加
熱して、2−ブチル−2−(((4−メチルフェニル)スルホニル)メチル)ヘ
クス−4−エナールを製造することができる。
【0244】 2−アルケニル−2,2−ジ置換アルデヒド49を製造するためのこの有用な
予想外の全プロセスは、全般に適用できる。この全般的方法は、反応式18に示
すように、3−スルファー−プロピオンアルデヒド化合物48を3−スルファー
−プロピオンアルデヒドオレフィン化合物49に変換するのに使用できる。化合
19からの化合物16への変換について前記に述べた条件が、反応式18の広
範な反応に有用である。
【0245】
【化198】
【0246】 反応式18において: R15は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリー
ル、アリールアルキルアリールおよびアシルよりなる群から選択され、これらに
おいてアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリール、アリ
ールアルキルアリールおよびアシルは少なくとも1つのR22基で置換されていて
もよく; R16、R17、R21aおよびR21bは、独立してHおよびヒドロカルビルよりなる
群から選択され; R22は、H、−NO2、アミノ、C1〜約C10アルキルアミノ、ジ(C1〜約C1 0 )アルキルアミノ、C1〜約C10アルキルチオ、ヒドロキシ、C1〜約C10アル
コキシ、シアナト、イソシアナト、ハロゲン、OR6、SR6、SR66a、およ
びNR66aよりなる群から選択され; R6およびR6aは、独立してHおよび保護基よりなる群から選択され; qは0、1または2である。
【0247】 好ましくは、R15はアリール、アルキルアリールおよびアリールアルキルアリ
ールよりなる群から選択される。より好ましくは、R15はアリール、アルキルア
リールおよびアリールアルキルアリールよりなる群から選択され、これらにおい
てアリール、アルキルアリールおよびアリールアルキルアリールは少なくとも1
つのR22基で置換されていてもよい。より好ましくはR15は少なくとも1つのR22 基で置換されていてもよいアリールアルキルアリールであり、さらに好ましく
はR15は少なくとも1つのR22基で置換されていてもよい2−(フェニルメチル
)フェニルである。したがってR15には表Aに示す部分のいずれかが含まれ、こ
こでR6は前記で定めたものであるが、これらに限定されない。
【0248】
【表1】
【0249】
【表2】
【0250】
【表3】
【0251】 R16がヒドロカルビルである場合、それは非置換ヒドロカルビル、たとえばC1 〜約C10アルキル、好ましくはC1〜約C5アルキルである。より好ましくは、
16が非置換ヒドロカルビルである場合、それはエチルまたはブチルである。
【0252】 反応式18の反応において、R17は好ましくはヒドロカルビル、より好ましく
はC1〜約C10アルキル、さらに好ましくはC1〜約C5アルキル、さらに好まし
くはメチルである。
【0253】 R21aおよびR21bは、好ましくは独立してH、C1〜約C10アルキル、C2〜約
10アルケニル、およびC2〜約C10アルキニルよりなる群から選択され;より
好ましくはR21aおよびR21bは両方ともHである。
【0254】 反応式18の反応において、好ましくはqは2である。 反応式18の反応は、出発物質または生成物を有意に分解しない、本質的に任
意の好都合な温度で実施できる。たとえば、温度は約0〜約200℃;好ましく
は約20〜約150℃;より好ましくは約30〜約135℃;さらに好ましくは
約30〜約100℃であってよい。
【0255】 化合物48は多様な方法のいずれかにより製造できる。たとえば、48は反応
式18aの反応により製造できる。この場合、アクロレイン化合物(65)を求
核有機硫黄化合物(66)で処理して化合物48を製造する。反応式18aの反
応は、好ましくは塩基、好ましくはアミン、より好ましくはアルキルアミン、た
とえばトリエチルアミンの存在下で実施される。好ましくは、塩基は触媒量で存
在する。反応式18aにおいて、R15、R16、R21a、R2Qbおよびqは前記に定
めたものである。
【0256】
【化199】
【0257】 モノアルキルスルホンアルデヒド化合物19は、スルホン形成反応において置
換ジフェニルメタン化合物11をスルフィン化条件下で処理し、それを式21
構造を有する2−置換アクロレイン化合物と結合させて化合物19を形成するこ
とにより製造できる。このスルホン形成反応を反応式19に示す。
【0258】
【化200】
【0259】 このスルフィン化条件は、たとえば化合物11を金属硫化物源、たとえばNa2 S、Na22またはLi2S、好ましくはNa22で処理することを含む。スル
フィン化条件はさらに、水を含んでもよい。金属硫化物で処理した後、生成物を
酸化してスルフィン酸51またはその塩を形成する(反応式20)。この酸化を
実施するには多様な酸化条件を採用できる。たとえば有用な酸化剤には過酸化水
素源が含まれる。
【0260】
【化201】
【0261】 金属硫化物の添加中、混合物の温度を広範に変更できる。化合物11と金属硫
化物を約25〜約125℃;より好ましくは約40〜約100℃;さらに好まし
くは約50〜約80℃で反応させるのが有用である。この反応は溶媒の存在下で
実施できる。過酸化水素が溶解しうる、本質的にいかなる溶媒もこの反応に使用
できる。有用な溶媒には、アルコール系溶媒、たとえばC1〜約C10アルコール
;好ましくはC1〜約C5アルコール;より好ましくはメタノール、エタノール、
プロパノールまたは2−プロパノール;さらに好ましくはエタノールが含まれる
。他の有用な溶媒には、アミド、たとえばジメチルアセトアミドが含まれる。過
酸化水素による酸化に際して、反応は好ましくは約30℃より低く、より好まし
くは約25℃より低く、より好ましくは約20℃より低く維持される。所望によ
りスルフィン酸化合物51を酸として、または好ましくは塩として単離できる。
【0262】 あるいは、51を単離して、または単離せずに、さらに使用できる。たとえば 51 をアクロレイン化合物21で処理してモノアルキルスルホンアルデヒド化合
19を製造できる。化合物21との反応は、周囲温度を含めて本質的に任意の
好都合な温度で実施できる。この反応は溶媒の存在下でも実施できる。有用な溶
媒には、ニトリル、たとえばアセトニトリル;芳香族溶媒、たとえばベンゼン、
トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンもしくはメシチレン;ま
たは塩素化溶媒、たとえば塩化メチレンが含まれる。1態様において、この反応
は二相条件下でヨウ化テトラブチルアンモニウムの存在下に実施される。
【0263】 R6がメチルであり、かつR1が2−ブチルアクロレインである場合、スルホン
形成工程の生成物はブチルアルデヒド32である。
【0264】
【化202】
【0265】 本明細書に記載する各反応は、たとえば貯蔵用、他の反応への使用または商業
用の中間体化合物の製造のために、別個に実施できる。あるいは、2以上の反応
を組み合わせてもよい。たとえば化合物の製造のための全プロセスを図3に示
す。本明細書に記載する方法および試薬を図3のプロセスに使用できる。ジフェ
ニルメタン化合物11は、所望により図4に示すプロセスで、同様に本明細書に
記載する方法および試薬を用いて製造できる。
【0266】 本明細書に記載する方法を当技術分野における他の反応と組み合わせてもよく
、これらも本発明の範囲および精神に含まれる。たとえばWO99/32478
に、不斉酸化剤を用いて鏡像異性体富化したテトラヒドロベンゾチエピンオキシ
ド、たとえば化合物(4R,5R)−24(WO99/32478の例9)を製
造する方法が記載されている。図5のプロセスは、鏡像異性体に富むテトラヒド
ロベンゾチエピンオキシド24(たとえば(4R,5R)−24)を本発明方法
と組み合わせて、鏡像異性体富化したベンジルアンモニウム化合物(たとえば(
4R,5R)−、特に(4R,5R)−41)を製造しうる1方法を示す。用
いる鏡像異性体富化した化合物24はWO99/32478に従って製造するか
、あるいは以下に記載する方法で製造できる。ここで化学構造式中に用いた星印
はキラル中心を表す。
【0267】
【化203】
【0268】 あるいは、鏡像異性体富化したベンジルアンモニウム化合物を得るために本発
明方法において他の方法を採用できる。たとえば図3において1以上のキラル中
心をもつ中間体または生成物の1つを、光学的に分割してもよい。光学分割は、
ある化合物の1鏡像異性体の濃度がその化合物の他の鏡像異性体と比較して富化
されるいずれかの手法である。有用な光学分割法には、キラル試薬との共結晶化
(たとえば光学活性である対イオンとの塩として)、すなわちジアステレオマー
塩の結晶化が含まれる。本発明化合物の光学分割に有用な他の手法は、1以上の
キラル中心をもつ化合物を光学活性誘導体化剤で誘導体化し、これによりジアス
テレオマー誘導体を形成するものである。次いで、たとえば分別結晶化またはク
ロマトグラフィーにより、ジアステレオマー誘導体を個々のジアステレオマーに
分離できる。
【0269】 本発明の中間体または生成物を光学分割するのに有用な他の手法は、キラルク
ロマトグラフィーである。幾つかのタイプのキラルクロマトグラフィーのいずれ
かを本発明に使用できる。たとえば、キラルクロマトグラフィー法には連続クロ
マトグラフィー、半連続クロマトグラフィーまたは単一カラム(バッチ)クロマ
トグラフィーが含まれる。連続クロマトグラフィーの一例は、模擬流動床クロマ
トグラフィー(SMB)である。USP2,985,589(本明細書に援用す
る)には、SMBの一般理論が記載されている。SMBの一般理論を記載した他
の参考文献はUSP2,957,927である;これを本明細書に援用する。S
MBについて記載したさらに他の参考文献はUSP5,889,186である。
【0270】 本発明に有用なさらに他のキラルクロマトグラフィー法は、半連続法、たとえ
ば周期的プロフィール内注入を伴う閉ループ再循環(closed−loop
recycling with periodic intra−profil
e injection;CLRPIPI)である。CLRPIPIはC.M.
Grill,J.Chrom.A.,796,101−113(1998)に記
載されている。
【0271】 単一カラムまたはバッチクロマトグラフィーも本発明において光学分割を行う
のに有用である。 本明細書に挙げたキラルクロマトグラフィー法のいずれにも、多様な条件を採
用できる。各方法とも固定相と移動相を必要とする。固定相はキラル基質を含む
ことができる。たとえば、キラル基質は糖類または多糖類、たとえばアミロース
、セルロース、キシラン、カードラン、デキストランまたはイヌリン系の糖類ま
たは多糖類を含むことができる。キラル基質は、所望により固体支持体、たとえ
ばシリカゲル、ジルコニウム、アルミナ、クレー、ガラスまたはセラミック上に
あってもよい。キラル基質を、たとえば固体支持体に吸収させ、固体支持体に吸
着させ、あるいは固体支持体に化学結合させることができる。あるいは、固定相
が他のキラル基質、たとえば酒石酸誘導体を含んでもよい。他の別法において、
固定相は誘導体化シリカ収着剤、たとえばPirkle収着剤を含むことができ
る。
【0272】 本発明のキラルクロマトグラフィー法は移動相も含む。各鏡像異性体を固定相
と移動相の間で分別分配しうる移動相はいずれも本発明に使用できる。たとえば
、移動相は水、アルコール類、炭化水素、ニトリル、エステル、塩素化炭化水素
、芳香族溶剤、ケトン類またはエーテル類を含むことができる。移動相がアルコ
ール類を含む場合、これは好ましくはC1〜約C10アルコール、好ましくはC1
約C8アルコール、より好ましくはC1〜約C5アルコールである。移動相が炭化
水素を含む場合、これは好ましくはC1〜約C20炭化水素、より好ましくはC1
約C15、より好ましくはC1〜約C10炭化水素である。他の有用な溶剤には、ア
セトニトリル、プロピオニトリル、酢酸エチル、塩化メチレン、トルエン、ベン
ゼン、キシレン、メシチレン、アセトン、メチルt−ブチルエーテルまたはジエ
チルエーテルが含まれる。好ましくは、移動相はアセトニトリル、トルエンまた
はメチルt−ブチルエーテルを含む。移動相は溶剤の混合物を含んでもよい。好
ましい移動相混合物は、トルエンおよびメチルt−ブチルエーテルを含む。移動
相は超臨界流体、たとえば超臨界CO2を含むこともできる。二酸化炭素を臨界
未満状態で、たとえば液体CO2として移動相に用いてもよい。超臨界または臨
界未満CO2を上記に挙げた他のいずれかの移動相と組み合わせて用いてもよい
【0273】 キラル分離は任意の好都合な温度、好ましくは約5〜約45℃、より好ましく
は約20〜約40℃で実施できる。 光学分割は、ベンジルアンモニウム化合物の製造においてキラル中心をもつ任
意の好都合な化合物または中間体について実施できる。たとえば化合物 10123536または37のいずれについても光
学分割を実施できる。好ましい1態様においては、化合物について光学分割を
行う。さらに好ましい態様は、化合物が化合物24、好ましくは化合物syn
24で表わされるものである。
【0274】 一般に、光学分割に際して2つの鏡像異性体が互いに部分的に、または本質的
に完全に分離される。分離の目標が1つの目的鏡像異性体の富化試料を得ること
であれば、他方の鏡像異性体を目的鏡像異性体または本質的に鏡像異性体のラセ
ミ混合物に変換もしくは再循環してさらに光学分割を行う方法を用いることが有
用である。ある分子内に1より多いキラル中心がある場合、複数のジアステレオ
マーが存在する可能性がある。同様に、ジアステレオマーを分離して1以上の目
的ジアステレオマーが富化された試料を得ることができる。さらに、他の1以上
のジアステレオマーを目的ジアステレオマー(1以上)またはジアステレオマー
混合物に変換してさらに分離する方法を用いることが有用である。
【0275】 意外にも、このジアステレオマーの変換または再循環を本発明方法において実
施できることが認められた。本明細書中で用いる”立体異性体”という語は、鏡
像異性体およびジアステレオマーを含む。テトラヒドロベンゾチエピン化合物 の立体異性体:
【0276】
【化204】
【0277】 [式22は、(4S,5S)ジアステレオマー、(4R,5R)ジアステレオマ
ー、(4R,5S)ジアステレオマーおよび(4S,5R)ジアステレオマーよ
りなる群から選択される(4,5)立体異性体を含む]を処理して(4S,5S
)ジアステレオマーおよび(4R,5R)ジアステレオマーを含む混合物を製造
する方法であって、該テトラヒドロベンゾチエピン化合物の(4,5)立体異性
体を含む供給材料組成物と塩基を接触させ、これによりテトラヒドロベンゾチエ
ピン化合物の混合物を製造する方法を開示する; 式中: R1およびR2は、独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり; R8は、下記よりなる群から選択され:H、ヒドロカルビル、ヘテロサイクリ
ル、((ヒドロキシアルキル)アリール)アルキル、((シクロアルキル)アル
キルアリール)アルキル、((ヘテロシクロアルキル)アルキルアリール)アル
キル、((第四級ヘテロシクロアルキル)アルキルアリール)アルキル、ヘテロ
アリール、第四級ヘテロサイクル、第四級ヘテロアリールおよび第四級ヘテロア
リールアルキル; ここでヒドロカルビル、ヘテロサイクル、ヘテロアリール、第四級ヘテロサ
イクル、第四級ヘテロアリールおよび第四級ヘテロアリールアルキルは、下記よ
りなる群から選択される部分で置換された1以上の炭素を有してもよく:O、N
3、N+34-、S、SO、SO2、S+3-、PR3、P+34-、P(
O)R3、フェニレン、炭水化物、アミノ酸、ペプチドおよびポリペプチド; R8は、下記よりなる群から選択される1以上の部分で置換されていてもよく
:スルホアルキル、第四級ヘテロサイクル、第四級ヘテロアリール、OR3、N
34、N+345-、SR3、S(O)R3、SO23、SO33、オキソ
、CO23、CN、ハロゲン、CONR34、SO2OM、SO2NR34、PO
(OR23)OR24、P+345-、S+34-、およびC(O)OM; R3、R4およびR5は、前記に定めたものであり; R23およびR24は、独立してR3およびMよりなる置換基から選択され; A-は医薬的に許容できるアニオンであり、Mは医薬的に許容できるカチオン
であり; R9は、下記よりなる群から選択され:H、ヒドロカルビル、ヒドロキシアル
キル、アルコキシアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、アンモ
ニウムアルキル、ポリアルコキシアルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール
、第四級ヘテロサイクル、第四級ヘテロアリール、OR3、NR34、N+345-、SR3、S(O)R3、SO23、SO33、オキソ、CO23、CN、
ハロゲン、NCO、CONR34、SO2OM、SO2NR34、PO(OR23
OR24、P+345-、S+34-、およびC(O)OM; nは0〜4の数字であり; X7は、S、NHまたはOであり; xは0、1または2である。
【0278】 好ましくは、化合物22中の基X78はフェニル基の3’または4’位、より
好ましくは4’位にある。好ましくは、X7はNHまたはO、より好ましくはO
である。
【0279】 本発明の立体異性体の変換または再循環を行うためには、多様な塩基を使用で
きる。たとえば、塩基はアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、ア
ルカリ金属アルコキシド、金属水素化物、アルカリ金属アミドおよびアルカリ金
属ヒドロカルビル塩基が含まれる。好ましくは、塩基はアルカリ金属アミド、金
属水素化物またはアルカリ金属アルコキシドである。有用なアルカリ金属アミド
には、リチウムジエチルアミド(LDA)、リチウムジイソプロピルアミド、リ
チウムN−メチルアニリド、リチウムメチルアミド、カリウムアミド、ソーダア
ミドおよび((CH33Si)2NNaが含まれる。有用な金属水素化物には、
水素化リチウム、水素化ナトリウムおよび水素化カリウムが含まれる。有用なア
ルキル金属アルコキシドには、たとえばリチウムアルコキシド、ナトリウムアル
コキシドおよびカリウムアルコキシド、好ましくはナトリウムアルコキシドまた
はカリウムアルコキシドが含まれる。アルコキシドは、好ましくはC1〜約C10
アルコキシド;より好ましくはC1〜約C6アルコキシド;さらに好ましくはC1
〜約C5アルコキシド、たとえばメトキシド、エトキシド、n−プロポキシド、
イソプロポキシド、n−ブトキシド、sec−ブトキシド、イソブトキシド、t
−ブトキシドまたはt−アミラートである。特に有用なアルコキシドはカリウム
t−ブトキシドである。R8は、たとえばH、C1〜約C20アルキル、ヒドロキシ
アルキルアリールアルキル、またはヘテロシクロアルキルアルキルアリールアル
キルであってよい。好ましくはR8はH、C1〜約C20アルキル;より好ましくは
1〜約C20アルキル;さらに好ましくはC1〜約C10アルキル;さらに好ましく
はC1〜約C5アルキルである。特に好ましい態様において、R8はメチルである
。R9は、たとえばH、アミノ、アルキルアミノ、アルコキシまたはニトロ、好
ましくはHまたはアルキルアミノ、より好ましくはアルキルアミノ、さらに好ま
しくはジメチルアミノである。特に好ましい態様において、R9はジメチルアミ
ノであり、nは1である。R9がジメチルアミノであり、nが1である場合、R9 はテトラヒドロベンゾチエピン化合物構造の7位にあることが好ましい。R1
よびR2は前記に定めたものである。好ましい1態様において、R1およびR2
両方ともブチルである。他の好ましい態様においては、R1およびR2のうち一方
がエチルであり、R1およびR2のうち他方がブチルである。化合物22の(4,
5)立体異性体は、(4S,5S)ジアステレオマー、(4R,5S)ジアステ
レオマーまたは(4S,5R)ジアステレオマー;より好ましくは(4S,5S
)ジアステレオマーであることが好ましい。本発明の変換条件は溶媒を含むこと
ができる。有用な溶媒には、反応条件下で塩基に対して本質的に非反応性である
いずれかの溶媒が含まれる。好ましい溶媒には、エーテル類、たとえばテトラヒ
ドロフラン、ジエチルエーテルまたはジオキサン;またはアルコール類、たとえ
ばC1〜約C10アルコールが含まれる。溶媒がアルコール類である場合、それは
好ましくはC1〜約C6アルコール;より好ましくはメタノール、エタノール、プ
ロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、t−ブチルアルコールまた
はt−アミルアルコール;さらに好ましくはエタノール、t−ブチルアルコール
またはt−アミルアルコール;さらに好ましくはt−ブチルアルコールである。
本発明の変換は、テトラヒドロベンゾチエピン化合物が式24の構造をもつ場合
に特に有利である。
【0280】
【化205】
【0281】 本発明の立体異性体変換に用いる供給材料組成物は、さらにアミノスルホンア
ルデヒド化合物を含むことができる;式中:R1、R2およびR6は前記に定め
たものである。
【0282】 本発明の立体異性体変換のための別法は、化合物22を脱離条件下で処理して
23の構造を有するジヒドロベンゾチエピン化合物:
【0283】
【化206】
【0284】 を製造し、該ジヒドロベンゾチエピン化合物を酸化して(4S,5S)ジアステ
レオマーおよび(4R,5R)ジアステレオマーを含む立体異性体混合物を製造
する方法を含む;式中:R1、R2、R8、R9、n、X7およびxは前記に定めた
ものである。脱離条件は酸を含むか、または脱離条件は塩基を含み、あるいは脱
離条件は中性pHで行うものであってもよい。脱離条件はさらに、テトラヒドロ
ベンゾチエピン化合物のジアステレオマーを誘導体化して、4−位に脱離しやす
い基を有するテトラヒドロベンゾチエピン誘導体を形成し、そしてこの脱離しや
すい基を脱離させてジヒドロベンゾチエピン化合物を形成することを含む。脱離
しやすい基は、たとえば酸不安定または塩基不安定であってよい。脱離しやすい
基は熱不安定であってもよい。たとえばそれはアセテート基または3−ブテン−
2−オキシ基である。酸化工程は、ジヒドロベンゾチエピン化合物をアルコール
形成条件下で反応させてテトラヒドロベンゾチエピン化合物の立体異性体混合物
を製造するアルコール形成工程を含むことができる。たとえば、アルコール形成
条件はオキシ水銀化−脱水銀化を含むことができる。他の例では、アルコール形
成条件はWO97/33882に記載されたエポキシド化、次いで還元を含むこ
とができる;これを本明細書に援用する。好ましくは、(4,5)立体異性体は
(4S,5S)ジアステレオマー、(4R,5S)ジアステレオマーおよび(4
S,5R)ジアステレオマーよりなる群から選択される;より好ましくは(4S
,5S)ジアステレオマーである。特に好ましい態様において、テトラヒドロベ
ンゾチエピン化合物は化合物24の構造をもち、ジヒドロベンゾチエピン化合物
は化合物25の構造をもつ:
【0285】
【化207】
【0286】 取扱いが容易であり、再現性のある形であり、容易に製造でき、非吸湿性であ
る形のテトラヒドロベンゾチエピン化合物を得ることが、特に有用であろう。吸
湿性化合物はたとえば周囲の大気から水を吸収する可能性があり、水の吸収に伴
って化合物の試料が増量する可能性がある。化合物の試料に水が吸収されると、
化合物の測定、たとえば赤外スペクトルにも影響を及ぼす可能性がある。医薬組
成物の吸湿性は、その化合物の秤量および測定が困難になる程度および速度で水
を吸収すれば問題となる。医薬組成物の精確な秤量および測定は、確実に患者が
適切な用量を投与されるために重要である。
【0287】 本明細書に記載するテトラヒドロベンゾチエピン化合物、特に化合物41の結
晶形について、以下に述べる。 第1結晶形(I形)の化合物41またはその鏡像異性体は、約220〜約23
5℃、好ましくは約228〜約232℃、より好ましくは約230℃の融点また
は分解点をもつ。I形は、たとえば化合物41またはその鏡像異性体をアセトニ
トリル、メタノールまたはメチルt−ブチルエーテルを含む溶媒から結晶化する
ことにより調製できる。好ましくは、I形は化合物41またはその鏡像異性体を
メタノールまたはメチルt−ブチルエーテルを含む溶媒から、より好ましくはメ
タノールおよびメチルt−ブチルエーテルを含む溶媒から結晶化することにより
調製できる。I形の調製方法には、USP5,994,391(本明細書に援用
する)、例1426および1426aに記載されたものが含まれる。
【0288】 他の結晶形(II形)の化合物41またはその鏡像異性体は、約278〜約2
85℃の融点または分解点をもつ。II形は、たとえば化合物41またはその鏡
像異性体を溶媒、好ましくはケトン溶媒、より好ましくはメチルエチルケトン(
MEK)またはアセトンを含むケトン溶媒から結晶化することにより調製できる
。たとえば、化合物41またはその(4S,5S)鏡像異性体を、MEKを含む
溶媒に混合し、その溶液からのII形の結晶化を誘発することができる。好まし
くは化合物41またはその(4S,5S)鏡像異性体を、ケトン、たとえばME
Kおよびある量の水(たとえば約0.5〜約5重量%、好ましくは約1〜約4重
量%、より好ましくは約2〜約4重量%の水)を含む溶媒に溶解する。結晶化は
、たとえば溶媒の蒸発(たとえば蒸留によるか、あるいは空気または窒素などの
ガス流に一定期間曝露することによる)または水の蒸発(たとえば蒸留または共
沸による)により誘発できる。あるいは、結晶化は他の伝統的な結晶化法、たと
えば冷却または他の溶媒の添加または種結晶の添加により誘発される。他の別法
として、結晶化はMEKの追加(結晶化溶媒中の水の重量%を低下させる)によ
り誘発できる。II形は、化合物41を製造した反応混合物(たとえば(4R,
5R)−27とDABCOの反応)から、MEKを含む溶媒、好ましくはMEK
および約0.5〜約5重量%の水を含む溶媒中でその反応を実施することにより
、沈殿させることができる。反応混合物から溶媒を留去することにより、沈殿を
促進できる。
【0289】 したがって1態様において本発明は、有用な結晶形のテトラヒドロベンゾチエ
ピン化合物を提供する。特に本発明は、テトラヒドロベンゾチエピン化合物が式 71 の構造をもち、その結晶形が約278〜約285℃の融点または分解点をも
つ、結晶形テトラヒドロベンゾチエピン化合物(すなわちII形)を提供する。
好ましくは、II形は約280〜約283℃、より好ましくは約282℃の融点
または分解点をもつ。
【0290】
【化208】
【0291】 好ましくは、式71の化合物は(4R,5R)絶対立体配置をもち(すなわち
化合物41)、これがII形の結晶構造を形成する化合物の好ましい絶対立体配
置である。しかし化合物71の(4S,5S)鏡像異性体も本発明の結晶形にお
いて製造できる。
【0292】 図6は、化合物41のI形(プロット(a))およびII形(プロット(b)
)の代表的なX線粉末回折図を示す。好ましくは、II形結晶形は図6、プロッ
ト(b)に示すX線粉末回折図をもつ。一般にII形は約9.2°の2θ、約1
2.3°の2θ、および約13.9°の2θにピークをもつX線粉末回折図をも
つ。II形X線粉末回折図は、一般に約7.2°の2θおよび約11.2°の2
θにピークをもたない。表1は、I形およびII形の主なX線粉末回折ピークの
比較を示す。
【0293】 図7は、化合物41のI形(プロット(a))およびII形(プロット(b)
)の代表的なフーリエ変換赤外(FTIR)スペクトルを示す。好ましくは、I
I形結晶形は図7、プロット(b)に示す赤外(IR)スペクトルをもつ。一般
に、II形は約3245〜約3255cm-1にピークがあるIRスペクトルをも
つ。好ましくは、II形は約1600cm-1にもIRピークをもつ。同様に好ま
しくは、II形は約1288cm-1にもIRピークをもつ。表2は、I形および
II形の主なFTIRピークの比較を示す。
【0294】 図8は、化合物41のI形(プロット(a))およびII形(プロット(b)
)の代表的な固相炭素−13核磁気共鳴(NMR)スペクトルを示す。好ましく
は、II形結晶形は図8、プロット(b)に示す固相炭素−13 NMRスペク
トルをもつ。一般に、II形は約142.3ppm、約137.2ppm、およ
び約125.4ppmにピークがある固相炭素−13 NMRスペクトルをもつ
。表3は、I形およびII形の主な固相炭素−13 NMRピークの比較を示す
【0295】 図9は、化合物41のI形(プロット(a))およびII形(プロット(b)
)の代表的な示差走査熱量測定プロフィールを示す。 約278〜約285℃の融点または分解点をもつ結晶形(すなわちII形)の
乾燥試料は、相対湿度(RH)約80%の空気下に25℃で平衡化した後の増量
がそれ自身の重量の1%未満である。そのような結晶形は本質的に非吸湿性であ
る。たとえば化合物41またはその鏡像異性体のII形結晶形の試料を、本質的
に0%の相対湿度で約25℃において本質的に乾燥した窒素のパージ下に試料が
時間の関数として本質的に重量変化を示さなくなるまで結晶形試料を乾燥させた
後、試料を相対湿度約80%の空気下に約25℃で平衡化した際の増量は、それ
自身の重量の1%未満である。本発明の目的に関して、”本質的に0%の相対湿
度”という用語は、約1%未満の相対湿度を意味する。”平衡化した”という用
語は、その相対湿度での試料の経時的な重量変化が0.0003%((dm/d
t)/m0×100;ここでmは質量(mg)、m0は初期質量、tは時間(分)
である)未満であることを意味する。
【0296】 本発明は、結晶形テトラヒドロベンゾチエピン化合物であって、テトラヒドロ
ベンゾチエピン化合物が式71の構造をもち、テトラヒドロベンゾチエピン化合
物をメチルエチルケトンを含む溶媒から結晶化することにより調製できる結晶形
を提供する。好ましくは、本発明の結晶形において化合物71は(4R,5R)
絶対立体配置をもつ(すなわち化合物41)。あるいは、本発明の結晶形は化合
71の(4S,5S)鏡像異性体をメチルエチルケトンを含む溶媒から結晶化
することにより調製できる。
【0297】 本発明は、本発明の結晶形の調製方法を提供する。特に、本発明は式63の構
造を有する結晶形テトラヒドロベンゾチエピン化合物:
【0298】
【化209】
【0299】 の製造方法であって、 メチルエチルケトンを含む溶媒からテトラヒドロベンゾチエピン化合物を結晶
化することを含む方法を提供する; 式中: R1およびR2は、独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり; R3、R4およびR5は、独立してHおよびC1〜約C20ヒドロカルビルよりなる
群から選択され、ここでヒドロカルビルの1以上の炭素原子はO、NまたはSで
置換されていてもよく、R3、R4およびR5のうち2以上がそれらの結合してい
る原子と一緒になって環式構造を形成していてもよく; R9は、下記よりなる群から選択され:H、ヒドロカルビル、ヒドロキシアル
キル、アルコキシアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、アンモ
ニウムアルキル、ポリアルコキシアルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール
、第四級ヘテロサイクル、第四級ヘテロアリール、OR3、NR34、N+345-、SR3、S(O)R3、SO23、SO33、オキソ、CO23、CN、
ハロゲン、NCO、CONR34、SO2OM、SO2NR34、PO(OR23
OR24、P+345-、S+34-、およびC(O)OM; R23およびR24は、独立してR3およびMよりなる置換基から選択され; nは0〜4の数字であり; A-およびQ-は、独立して医薬的に許容できるアニオンであり; Mは医薬的に許容できるカチオンである。
【0300】 好ましくは、本発明方法においてテトラヒドロベンゾチエピン化合物は式64 の構造をもち、より好ましくは式41の構造をもつ:
【0301】
【化210】
【0302】 本発明は、結晶形の化合物41またはその鏡像異性体であって、テトラヒドロ
ベンゾチエピン化合物またはその鏡像異性体をケトン類を含む溶媒から結晶化す
ることにより調製される結晶形を提供する。好ましくは、ケトン類はメチルエチ
ルケトン、アセトンまたはメチルイソブチルケトンである。より好ましくはケト
ン類はメチルエチルケトンである。
【0303】 本発明の他の態様は、化合物41のI形(”初期結晶形”)から化合物41
II形(”生成物結晶形”)を製造する方法であって、I形に熱を付与すること
を含む方法である。したがって本発明は、式41の化合物構造を有するテトラヒ
ドロベンゾチエピン化合物のII形を製造する方法であって、II形が約278
〜約285℃の融点または分解点を有し、該方法がI形テトラヒドロベンゾチエ
ピン化合物に熱を付与することにより化合物41のII形を形成することを含み
、その際、I形が約220〜約235℃の融点または分解点を有するものである
方法を提供する。この方法においては、I形を約20〜約150℃、好ましくは
約50〜約125℃、より好ましくは約60〜約100℃の温度に加熱すること
が好都合である。この方法はさらに、I形を加熱する工程の後に冷却工程を含む
ことができる。所望により、I形からII形への変換を溶媒の存在下で実施でき
る。たとえば、溶媒と混合したI形のスラリーについて変換を行うことができる
。溶媒は本質的に、好都合な任意の溶媒を含むことができる。好ましくは、溶媒
はケトン類を含み、より好ましくはケトン類はメチルエチルケトン、アセトンま
たはメチルイソブチルケトンである。さらに好ましくは、ケトン類はメチルエチ
ルケトンである。しかし所望によりアセトン中で変換を実施してもよい。あるい
は、メチルイソブチルケトン中で変換を実施することもできる。
【0304】 本明細書の考察および例はベンゾチエピン環の5−位にp−置換フェニル基を
もつテトラヒドロベンゾチエピンオキシドの製造について説明したが、5−位に
m−置換フェニル基をもつテトラヒドロベンゾチエピンオキシドも、適切な出発
物質を選択することにより同様に製造できる。たとえば適用できる本発明方法に
おいて式の化合物のm−置換フェニル類似体を用いると、5−位にm−置換フ
ェニル基をもつ対応するテトラヒドロベンゾチエピンオキシドが得られる。選択
する適切な出発物質の製造は、USP5,994,391(たとえば例1398
a、1400、1425、1426および1426aに記載)に開示されている
【0305】 c.詳細な製造方法 本発明の製造方法に用いる出発物質は既知であるか、あるいは当業者に既知の
常法または当技術分野で記載のある方法と同様にして製造できる。
【0306】 一般に、本発明方法は下記により実施できる。 実施例1 1−クロロ−2−(4−メトキシフェニル)メチル−4−ニトロベンゼン33 の製造
【0307】
【化211】
【0308】 工程A.2−クロロ−5−ニトロフェニル−4’−メトキシフェニルケトン3 4の製造 方法1.
【0309】
【化212】
【0310】 不活性雰囲気で、五酸化リン68.3g(0.328mole,Aldric
h)を500mLの二口丸底フラスコ中へ秤量する。フラスコにN2導入アダプ
ターを取り付け、subaシールする。雰囲気雰囲気から取り出し、N2パージ
を開始する。注射器で50mLの無水クロロベンゼン(Aldrich)をPC
2に添加し、マグネチックスターラーバーによる撹拌を開始する。
【0311】 2−クロロ−5−ニトロ安息香酸60g(0.298mole,Aldric
h)を秤量する。N2パージ下で2−クロロ−5−ニトロ安息香酸をクロロベン
ゼン溶液に徐々に添加する。室温で一夜撹拌する。室温で約20時間撹拌した後
、油浴に入れ、50℃に1時間加熱する。クロロベンゼンを高真空下で除去する
。残留物を無水ヘキサンで洗浄する。この酸塩化物を乾燥させる(重量61.9
5g)。乾燥した不活性雰囲気に保存する。
【0312】 不活性雰囲気で、この酸塩化物を無水アニソール105mL(0.97mol
e,Aldrich)に溶解する。この溶液を500mLの二口丸底フラスコに
入れる。
【0313】 三塩化アルミニウム45.1g(0.34mole,Aldrich)を秤量
し、固体添加漏斗に入れる。反応フラスコに添加漏斗およびN2導入アダプター
を取り付ける。不活性雰囲気から取り出す。反応溶液を氷浴で冷却し、N2パー
ジを開始する。冷却溶液に三塩化アルミニウムを徐々に添加する。添加完了後、
室温に高める。一夜撹拌する。
【0314】 反応物を300mLの1N HClおよび氷に注入することにより、反応停止
する。15分間撹拌する。エーテルで2回抽出する。有機層を合わせて2%Na
OHで2回、次いで脱イオン水で2回抽出する。MgSO4で乾燥させ、濾過し
、回転蒸発により乾固させる。アニソールを高真空下で除去する。生成物を90
%エタノール/10%酢酸エチルから結晶化する。真空ラインで乾燥させる。重
量35.2g。収率41%。質量分析(m/z=292)。
【0315】 方法2. 2−クロロ−5−ニトロ安息香酸(CNBA)230kgを、N2でフラッシ
した清浄な乾燥した反応器に装入する。反応器をシールし、N2でフラッシする
。反応器にアニソール460kgを装入する。撹拌を開始し、混合物を90℃に
加熱して大部分のCNBAを溶解させる。反応器にポリリン酸(PPA)785
kgを装入する。粘度を低下させるために、装入前にPPA容器を加熱ボックス
(70℃)内で加温する。2相が生じる。上相は大部分のCNBAおよびアニソ
ールを含有する。下相は大部分のPPAを含有する。この反応条件を5時間維持
し、この時点で残留CNBA測定のためのサンプリングを開始する。試料の分析
はガスクロマトグラフィーによる。残留CNBAが1.0%になった時点で反応
停止する。反応物を796kgの水中で急冷する。急冷物の温度を60℃に調整
し、単離するまでこの温度に維持する。撹拌を停止すると相が分離する。下の消
費された酸相を廃棄物処理へ送る。上の生成物相を水203kg中の炭酸水素ナ
トリウム18kgで洗浄し、次いで飲料水114kgで洗浄する。撹拌を停止す
ると相が分離する。上の水相を廃棄物処理へ送る。下の生成物相を約0℃に冷却
し、ヘプタン312kgを添加する。o−およびp−置換生成物の混合物(合計
10kg)が溶液から沈殿し、これを加圧濾過により回収する。生成物相にさら
にヘプタン134kgを添加すると、o−およびp−置換生成物の混合物がさら
に317kg沈殿する。この沈殿を加圧濾過により回収する。湿潤ケークをヘプ
タンで洗浄して残留アニソールを除去する。湿潤ケークを回転真空乾燥機内で6
0℃において乾燥させる。34の最終収率65.1%(o−置換生成物の収率3
0.3%)。
【0316】 工程B.1−クロロ−2−(4−メトキシフェニル)メチル−4−ニトロベン ゼン33の製造 清浄な乾燥窒素パージした500mLの丸底フラスコに、60.0g(0.2
06mole)の34を装入した。トリフルオロ酢酸(100g,約67mL)
を反応器に添加し、得られた懸濁液を30℃に加熱して均質なワイン色の溶液を
得た。次いで71.0g(0.611mole)のトリエチルシランを添加漏斗
に入れ、1.7g(0.011mole)のトリフルオロメタンスルホン酸(ト
リフル酸)を反応器に添加した。色が暗赤色から緑褐色に変化した。トリエチル
シランを30℃の溶液に滴加した。バッチの色が草緑色に変化し、発熱反応が起
きた。水浴でわずかに冷却しながら発熱させるとバッチ温度は45℃に上昇した
。添加中、反応温度を45〜50℃に制御した。トリエチルシランの添加は1時
間で完了した。完了時にバッチの色は緑褐色になった。バッチを40℃でさらに
3時間撹拌し、次いで放冷した。バッチ温度が約30℃になった時点で、生成物
は結晶化し始めた。バッチを水/氷浴でさらに1〜2℃に冷却し、1〜2℃でさ
らに半時間撹拌した後、スラリーを濾過した。結晶質固体をフィルター上でヘキ
サン60mLずつにより2回洗浄した(1回目はフィルター上での置換洗浄、2
回目は再懸濁)。固体をフィルター上で窒素流下に乾燥するまで真空濾過し、次
いで固体を清浄な容器に移した。合計49.9gの物質が単離された。融点87
.5〜90.5℃。H NMRは33の既知試料と一致した。生成物のGC(H
P−5 25mカラム,1mL N2/分,100℃,FID検出300℃,ス
プリット50:1)は均質な物質であることを示した。単離収率は88%の33 であった。
【0317】 実施例2 2,2−ジブチル−1,3−プロパンジオール54の製造
【0318】
【化213】
【0319】 (この方法はUSP5,994,391、スキームXI、工程1、264欄に
対応する例に記載のものと類似する)662mLの1M THF中における水素
化アルミニウムリチウム(662ml,1.2当量,0.66mol)を、乾燥
THF(700mL)中のジエチルマロン酸ジブチル(150g,0.55mo
l)(Aldrich)の撹拌溶液に滴加した。その間、アセトン/ドライアイ
ス浴により反応混合物の温度を約−20〜約0℃に維持した。次いで反応混合物
を室温で一夜撹拌した。反応物を−20℃に冷却し、水40ml、10%NaO
H 80mlおよび水80mlを順に滴加した。得られた懸濁液を濾過した。濾
液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮して、98.4g(収率95%)のジ
オールを油として得た。プロトンNMR、カーボンNMRおよびMSにより生成
物を確認した。
【0320】 化合物54のこの製造に有用な他の還元剤には、水素化ジイソブチルアルミニ
ウム(DIBAL−H)または水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウ
ムナトリウム(たとえばRed−Al,Aldrich供給)が含まれる。
【0321】 実施例3. 1−ブロモ−2−ブチル−2−(ヒドロキシメチル)ヘキサン52の製造
【0322】
【化214】
【0323】 250mLの三口丸底フラスコに、機械的撹拌機、窒素導入口、添加漏斗また
は冷却器もしくは蒸留ヘッド(受け器付き)、J−Kem温度制御装置に接続し
た熱電対、およびアナログデータ取得ソフトウェアに接続した熱電対、ならびに
加熱マントルを取り付けた。フラスコを窒素でパージし、20gの54を装入し
た。これに酢酸中の30重量%HBr溶液57gを添加した。混合物を80℃に
4時間加熱した。20分かけてポット温度125℃になるまで溶媒を留去した。
これにより大部分の残留HBrが除去された。混合物を80℃に冷却し、エタノ
ール2B(Aaper供給)100mLを一度に添加した。次いで濃硫酸1.0
mLを添加した。溶媒を留去した(79〜80℃で10〜15mlの溶媒)。混
合物を2時間還流した。さらに10〜15mlの溶媒を留去し、混合物を再び還
流温度に2時間保持した。ポット温度125℃になるまでさらに溶媒を留去し、
次いでフラスコを25.0℃に冷却した。フラスコに酢酸エチル100mLおよ
び2.5N水酸化ナトリウム100mLを添加した。混合物を15分間撹拌し、
水層を分離した。水100mLをポットに追加し、内容物を15分間撹拌した。
水層を分離し、ポット温度125℃になるまで溶媒を留去した。このプロセスで
水は酢酸エチルとの共沸蒸留により除去される。生成物を減圧濃縮して、生成物 52 を含有する褐色の油26.8gを得た(GCにより96.81%:HPIカ
ラム;初期温度50℃,2.5分間保持,10℃/分で昇温,最終温度275℃
,最終時間15分)。
【0324】 実施例3a. 1−ブロモ−2−ブチル−2−(ヒドロキシメチル)ヘキサン52製造の別法 250mLの三口丸底フラスコに、機械的撹拌機、窒素導入口、添加漏斗また
は冷却器もしくは蒸留ヘッド(受け器付き)、J−Kem温度制御装置に接続し
た熱電対、およびアナログデータ取得ソフトウェアに接続した熱電対、ならびに
加熱マントルを取り付ける。フラスコを窒素でパージし、20gの54を装入す
る。これに酢酸中の30重量%HBr溶液57gを添加する。混合物を80℃に
4時間加熱する。20分かけてポット温度90℃になるまで溶媒を真空留去する
。これにより大部分の残留HBrが除去される。混合物を80℃に冷却し、エタ
ノール2B(Aaper供給)100mLを一度に添加する。次いで濃硫酸1.
0mLを添加する。溶媒を留去する(79〜80℃で10〜15mlの溶媒)。
混合物を2時間還流する。さらに10〜15mlの溶媒を留去し、混合物を再び
還流温度に2時間保持する。ポット温度85℃になるまでさらに溶媒を留去し、
次いでフラスコ内容物を25.0℃に冷却する。フラスコに酢酸エチル100m
Lおよび2.5N水酸化ナトリウム100mLを添加する。混合物を15分間撹
拌し、水層を分離する。水100mLをポットに追加し、内容物を15分間撹拌
する。水層を分離し、ポット温度85℃になるまで溶媒を留去する。このプロセ
スで水は酢酸エチルとの共沸蒸留により除去される。材料を減圧濃縮すると生成
52が得られる。
【0325】 実施例4. 2−(ブロモメチル)−2−ブチルヘキサナール53の製造
【0326】
【化215】
【0327】 500mLの三口丸底フラスコに、機械的撹拌機、窒素導入口、添加漏斗また
は冷却器もしくは蒸留ヘッド(受け器付き)、J−Kem温度制御装置に接続し
た熱電対、およびアナログデータ取得ソフトウェアに接続した熱電対、ならびに
加熱マントルを取り付けた。フラスコを窒素ガスでパージし、26.0gの52 およびトリエチルアミン15.6gを装入した。250mLのフラスコ内で50
mLのDMSOに三酸化硫黄−ピリジン37.6gを懸濁した。このDMSOス
ラリーを添加漏斗により15分かけて丸底フラスコに添加した。添加温度は22
℃で開始し、最高41.0℃に達した。(18.0℃より低温でスラリーを添加
すると、反応がきわめて遅く、三酸化硫黄が蓄積し、温度が25℃を越えると急
速に反応するであろう。)混合物を15分間撹拌した。この混合物に100mL
の2.5M HClを5分かけて添加した。温度を35℃より低く維持した。次
いで酢酸エチル100mLを添加し、混合物を15分間撹拌した。次いで混合物
を周囲温度に冷却し、水層を分離した。ポットに水100mLを添加し、混合物
を15分間撹拌した。水層を分離した。ポット温度115℃になるまで溶媒を留
去し、残りの材料を減圧濃縮して、生成物53を含有する褐色の油21.8gを
得た(GCにより95.1%:HP1カラム;初期温度50℃,2.5分間保持
,10℃/分で昇温,最終温度275℃,最終時間15分)。
【0328】 実施例4a. 2−(ブロモメチル)−2−ブチルヘキサナール53製造の別法および精製 a.化合物52の製造 反応器に2,2−ジブチル−1,3−プロパンジオール、次いで酢酸中30重
量%HBrを装入する。反応器をシールし、内部温度約80℃に加熱し、約7時
間保持する。圧力を25psia未満に維持する。反応の完了(すなわち2,2
−ジブチル−1,3−プロパンジオールから3−アセトキシ−2,2−ジブチル
−1−プロパノールへの変換)を判定するために反応混合物のGCを行う。この
時点で反応が完了していない場合、変換が完了するまで混合物をさらにある期間
加熱してもよい。次いでハウスバキューム(house vacuum)(約2
5mmHg)で内部最高温度が約90℃になるまで酢酸/HBrを除去する。次
いでエタノール、続いて硫酸を添加する。エタノールの一部(添加したエタノー
ルの約1/4)を常圧蒸留により除去する。次いで、3−アセトキシ−2,2−
ジブチル−1−プロパノールを含む反応器にエタノールを再添加し(ほぼ蒸留中
に除去した量)、内容物を加熱還流し(約80℃;ジャケット温度95℃)、次
いで約8時間還流状態に維持する。次いで、ジャケット温度95℃で、内部最高
温度が約85℃になるまでエタノールを常圧蒸留により除去する。反応の完了(
すなわち3−アセトキシ−2,2−ジブチル−1−プロパノールから化合物52 への変換)を判定するために反応混合物のGCを行う。反応が完了していない場
合、エタノールを反応器に再添加し、内容物を加熱還流し、次いでさらに4時間
還流状態に維持する(約80℃;ジャケット温度95℃)。次いで、ジャケット
温度95℃で、内部最高温度が約85℃になるまでエタノールを常圧蒸留により
除去する。反応の完了(すなわち3−アセトキシ−2,2−ジブチル−1−プロ
パノールから化合物52への変換)を判定するために反応混合物のGCを行う。
反応が完了したと推定されると、内部最高温度が約125℃になるまで残りのエ
タノールを常圧蒸留により除去する。次いでメチルt−ブチルエーテル、続いて
5%炭酸水素ナトリウム溶液を添加する。層を分離し、水層をMTBEで1回抽
出し、有機抽出液を合わせて水で1回洗浄し、MgSO4で乾燥させ、ハウスバ
キューム(約25mmHg)で内部最高温度が60℃になるまで濃縮する。得ら
れた油を以後の処理に必要になるまで冷蔵庫内に保存する。
【0329】 b.化合物53の製造 メチルスルホキシド、続いて化合物52およびトリエチルアミンを反応器に装
入する。次いで、内部温度を<35℃に維持しながら、ピリジン−三酸化硫黄コ
ンプレックスを反応器に少量ずつ添加する。ピリジン−三酸化硫黄コンプレック
スの添加が終了すると、反応の完了(すなわち52から53への変換)を判定す
るために反応混合物のGCを行う。この時点で反応が完了していない場合、変換
が完了するまで混合物をさらにある期間加熱できる。11%HCl水溶液で反応
停止する。酢酸エチルを添加し、層を分離し、水層を酢酸エチルで1回抽出し、
有機抽出液を合わせて水で1回洗浄し、MgSO4で乾燥させ、ハウスバキュー
ム(約25mmHg)で内部最高温度が30℃になるまで濃縮する。得られた油
を以後の処理に必要になるまで冷蔵庫内に保存する。
【0330】 c.化合物53製造の別法 化合物52および塩化メチレン、続いてTEMPOを反応器に装入する。この
溶液を約0〜5℃に冷却する。臭化カリウムおよび炭酸水素ナトリウムを別個の
反応器内で溶解し、0〜5℃の化合物52およびTEMPOの溶液に添加する。
この二相混合物を0〜5℃に冷却し、内部温度が0〜5℃に維持される速度で次
亜塩素酸ナトリウムを添加する。添加が終了すると、反応の完了を判定するため
に反応混合物のGCを行う。この時点で反応が完了していない場合(>1%の が残存)、反応の完了を促進するために次亜塩素酸ナトリウムを追加してもよ
い。反応の完了が判定された後、直ちに亜硫酸ナトリウム水溶液を添加して残留
次亜塩素酸ナトリウムの反応を停止させる。層を分離し、水層を塩化メチレンで
逆抽出し、有機画分を合わせて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させる。次いで、
化合物53を真空蒸留により内部最高温度が約30℃になるまで濃縮する。粗製
アルデヒドを以後の処理に必要になるまで冷蔵庫内に保存する。
【0331】 d.化合物53の精製 Wiped Film Evaporated(WFE)装置を下記の条件に
設定する:蒸発器温度90℃、約0.2mmHgの真空、およびワイパー速度8
00rpm。粗製化合物53を粗生成物1.0〜1.5kg/時の速度で供給す
る。蒸留に際しての生成物:残留物のおおよその比率は90:10である。
【0332】 実施例5. 1−(2,2−ジブチル−S,S−ジオキシド−3−オキソプロピルチオ)−
2−((4−メトキシフェニル)メチル)−4−ニトロベンゼン30の製造
【0333】
【化216】
【0334】 1000mLのジャケット付き四口Aceフラスコに、機械的撹拌機、窒素導
入口、添加漏斗または冷却器もしくは蒸留ヘッド(受け器付き)、熱電対、4つ
の内部バフル、および28mmのテフロン(登録商標)製タービン撹拌機を取り
付けた。フラスコを窒素でパージし、75.0gの33を装入した。次いでフラ
スコにジメチルアセトアミド(DMAC)315.0gを装入し、撹拌を開始し
、混合物を30℃に加熱した。別個のフラスコ内で硫化ナトリウム(39.2g
)を水90mlに溶解した。この硫化ナトリウム水溶液を25分かけてフラスコ
に装入した。添加終了時に温度が37℃に達した。溶液は直ちに暗赤色に変化し
、反応器壁に付着した少量の泡様顆粒の形成がみられた。温度を40℃に2時間
維持した。フラスコに77.9gの53を一度に装入した。反応混合物を65℃
に加熱し、2時間保持した。次いで水270mlを65℃で添加した。混合物を
15分間撹拌した。次いでフラスコにベンゾトリフルオリド315mlを添加し
、混合物を15分間撹拌した。水層を50℃で分離した。有機層を3%塩化ナト
リウム溶液315mlで洗浄した。水層を50℃で分離した。195〜200m
mHgでポット温度63℃になるまで溶媒を留去した。フラスコ内容物を60℃
に冷却し、これにオルトギ酸トリメチル87.7g、およびメタノール164.
1mLに溶解したp−トルエンスルホン酸5.2gを装入した。混合物を60〜
65℃に2時間、加熱還流した。195〜200mmHgでポット温度63℃に
なるまで溶媒を留去して、メタノールおよびギ酸メチルを除去した。次いでフラ
スコにベンゾトリフルオリド252mlを装入し、次いで15℃に冷却した。次
いで酢酸ナトリウム22.2gを水30ml中のスラリーとしてフラスコに添加
した。次いでフラスコに市販の過酢酸(公称30〜35%検定)256.7gを
20分かけて装入した;15℃から開始し、発熱させて30〜35℃に達した。
初期発熱を制御するために最初は低速で添加した。最初の1当量を装入した後、
発熱が治まった。混合物を30℃に加熱し、3時間保持した。水層を30℃で分
離した。有機層を6%亜硫酸ナトリウム315mlで洗浄した。水層を分離した
。次いでフラスコに40重量%硫酸を装入し、75℃に2時間加熱した。40〜
50℃で底から水層を分離した。フラスコに飽和炭酸水素ナトリウム315ml
を添加し、内容物を15分間撹拌した。水層を分離した。195〜200mmH
gで反応器温度63℃になるまで溶媒を留去した。次いでイソプロピルアルコー
ル600mlを10分かけて、温度を50℃に維持しながら装入した。反応器を
38℃に冷却し、1時間保持した。(生成物は最初はわずかに油状であり、次い
でこの保持期間中に結晶化する。生成物油が38℃で油となり、結晶化しない場
合、冷却前に結晶化促進のために種結晶を添加する。)反応器を30分かけて1
5℃に冷却し、次いで60分間保持した。固体を濾過し、乾燥させて結晶質黄色
固体102.1gを得た。10℃のIPA 150mlで洗浄した。HPLC(
Zorbax RX−C8カラム,0.1%水性TFA/アセトニトリル勾配移
動相,225nmでUV検出)による分析は、97.7重量%の30を示した。
モル補正した単離収率79.4%。
【0335】 実施例5a. 1−(2,2−ジブチル−S,S−ジオキシド−3−オキソプロピルチオ)−
2−((4−メトキシフェニル)メチル)−4−ニトロベンゼン30製造の別法 工程1.スルフィドアルデヒド化合物69の製造
【0336】
【化217】
【0337】 1000mLのジャケット付き四口Aceフラスコに、機械的撹拌機、窒素導
入口、添加漏斗、熱電対、4つの内部バフル、および28mmのテフロン製ター
ビン撹拌機を取り付ける。フラスコを窒素ガスでパージし、145gの化合物 およびN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)609mLを装入する。撹
拌を開始し、混合物を30℃に加熱する。別個のフラスコ内でNa2S(Spe
ctrum)72.3gを水166.3mLに溶解する。このNa2S水溶液を
約90分かけてフラスコに装入する。反応温度を35℃より低く維持するように
添加速度を調整する。混合物を35℃で2時間撹拌し、次いで150.7gの化
合物53を一度に添加する。混合物を70℃に加熱し、2時間保持する。この混
合物を50℃に調整し、これに水442.7mLを添加し、混合物を15分間撹
拌する。次いで反応器にベンゾトリフルオリド609mLを装入し、続いて15
分間撹拌する。水層を50℃で分離する。有機層を3%NaCl水溶液で洗浄す
る。水層を50℃で分離する。有機層は化合物69を含有する。有機層は安定で
あり、長期間保存できる。
【0338】 工程2.化合物70の製造
【0339】
【化218】
【0340】 工程1で得た有機層からベンゾトリフルオリドの体積が1/3〜1/2になる
まで、約63〜66℃および195〜200mmHgで溶媒を留去する。混合物
を約60℃に冷却し、オルトギ酸トリメチル169.6g、およびメタノール3
17.2mLに溶解したp−トルエンスルホン酸約10gを装入する。(注釈:
オルトギ酸トリメチルの代わりに別のオルトギ酸エステル、たとえばオルトギ酸
トリエチルを用いて、他のアセタールを得ることができる。)反応器に冷却器お
よび蒸留ヘッドを取り付ける。混合物を加熱沸騰させ、混合物からメタノール5
mLを留去して冷却器から残留水を除去し、混合物を60〜65℃で約2時間、
還流状態に保持する。195〜200mmHgでポット温度60〜66℃になる
まで溶媒を留去して、メタノールおよびギ酸メチルを除去する。反応混合物にベ
ンゾトリフルオリド355.4mLを添加し、混合物を15℃に冷却する。反応
器に、水77.2mLに懸濁した酢酸ナトリウム32.1gを装入する。反応を
72時間維持する。次いで15℃から開始して、反応器に過酢酸340.4gを
2時間かけて装入する。温度を20℃より低く維持するように添加を調整する。
次いで混合物を25℃に4時間加熱する。水(上)層を25℃で分離し、有機層
を10%亜硫酸ナトリウム190mLで洗浄する。有機層は化合物70を含有し
、長期間保存できる。
【0341】 工程3.化合物30の製造 工程2の有機層に、濃硫酸383.8gを添加する。混合物を75℃に2時間
加熱し、水(下)層を40〜50℃で分離する。反応器に10%炭酸水素ナトリ
ウム609mLを添加し、混合物を15分間撹拌する。水(上)層を分離する。
約63〜66℃および195〜200mmHgで有機層から溶媒を留去する。反
応器にイソプロピルアルコール1160mLを50℃で10分かけて装入する。
反応器を38℃に冷却し、1時間保持する。ある程度の結晶化が起きる。反応器
を30分かけて15℃に冷却し、120分間保持して、30をさらに結晶化させ
る。結晶を濾過し、乾燥させると結晶質黄色固体200.0gが得られる。30 の結晶を10℃のイソプロピルアルコール290mLで洗浄する。
【0342】 実施例6. 1−(2,2−ジブチル−S,S−ジオキシド−3−オキソプロピルチオ)−
2−((4−メトキシフェニル)メチル)−4−ジメチルアミノベンゼン29
製造
【0343】
【化219】
【0344】 300mLのオートクレーブに、Stirmix中空軸ガス混合撹拌機、自動
冷却加熱温度制御装置、および焼結金属フィルター付き反応器内サンプリングラ
インを取り付けた。20℃でオートクレーブに15.0gの30、2.5gのP
d/C触媒、60gのエタノール、10.0gのホルムアルデヒド(36%水溶
液)および0.55gの濃硫酸を装入した。反応器を閉じ、漏れを検査するため
に反応器を窒素で60psig(515kPa)に加圧した。次いで圧力を1〜
2psig(108〜115kPa)に低下させた。このパージを3回繰り返し
た。次いでオートクレーブをH2で60psig(515kPa)に加圧し、そ
の間、反応器温度を22℃に維持した。撹拌機を始動させ、800〜1000r
pmに設定し、反応器温度制御装置を30〜40℃に設定した。冷却容量が温度
制御に十分でない場合、撹拌機rpmまたは反応器圧力を低下させて、この設定
温度を維持した。約45分後、放熱速度が低下し始めた(使用水素のうち約70
%が反応した)時点で、温度を60℃に高めた。次いで水素を放出し、オートク
レーブを窒素で3回パージした。反応器内容物を焼結金属フィルターにより60
℃で加圧濾過した。濾液を1〜2時間かけて室温に撹拌冷却し、50gの水を1
時間かけて添加した。混合物を4℃で一夜、低速撹拌し、Buche型フィルタ
ーで濾過した。ケークを風乾して13.0gの29を得た(99+%の検定)。
単離収率は89%であった。
【0345】 実施例7. syn−3,3−ジブチル−7−(ジメチルアミノ)−1,1−ジオキシド−
4−ヒドロキシ−5−(4−メトキシフェニル)−2,3,4,5−テトラヒド
ロベンゾチエピンsyn−24の製造
【0346】
【化220】
【0347】 機械的撹拌機および加熱/冷却浴を取り付けた250mlの丸底ガラス反応器
を、窒素でパージした。45gのカリウムt−ブトキシド/THF溶液を反応器
に装入し、撹拌を開始した。別個の容器内で18gの29を25gのTHFに溶
解した。29/THF溶液を添加漏斗から約2.0時間かけて反応器に装入した
。反応器温度を約16〜20℃に制御した。ほぼ半量の29を添加した後、塩が
沈殿した。スラリーを16〜20℃でさらに1時間撹拌した。反応器温度を16
〜24℃に維持しながら、54gの7.4%塩化アンモニウム水溶液で約30分
かけて反応停止した。すべての塩が溶解するまで混合物を穏やかに撹拌した(約
10分間)。撹拌を停止し、相を分離させた。水層を排液した。有機層に50m
lの水および25gのイソプロピルアルコールを装入した。撹拌機を始動させ、
結晶化を起こさせた。周囲圧力、沸点60〜65℃およびポット温度70〜77
℃でTHFが留出した。ポットの加熱に伴って結晶が溶解し、THFが留出し始
めると再び出現した。蒸留完了後、スラリーを2〜3時間かけて徐々に4℃に冷
却し、数時間、低速撹拌した。スラリーを150mlのBucheフィルターで
濾過し、ケークを10gの冷2:1 水/イソプロピルアルコール溶液で洗浄し
た。濾過は約5分で完了した。ケークを風乾して16.7gのsyn−24を得
た;99+%の検定、ならびにR,RおよびS,S異性体の50/50混合物。
【0348】 実施例8a. 化合物(4R,5R)−24の光学分割条件
【0349】
【化221】
【0350】 下記の模擬流動床クロマトグラフィー(SMB)条件を用いて化合物syn− 24 の(4R,5R)および(4S,5S)鏡像異性体を分離した。
【0351】
【表4】
【0352】 SMB性能: 保持率の低い鏡像異性体の純度(%):92.8% 保持率の低い鏡像異性体の濃度:10g/L 保持率の高い鏡像異性体の回収率(%):99.3% 保持率の高い鏡像異性体の濃度:7g/L
【0353】 実施例8b. 化合物(4R,5R)−24の他の光学分割条件 下記の模擬流動床クロマトグラフィー(SMB)条件を用いて化合物syn− 24 の(4R,5R)および(4S,5S)鏡像異性体を分離した。
【0354】
【表5】
【0355】 SMB性能: 保持率の低い鏡像異性体の純度(%):>98% 保持率の低い鏡像異性体の回収率(%):>95%
【0356】 実施例8c. 化合物(4R,5R)−24の他の光学分割条件 下記の模擬流動床クロマトグラフィー(SMB)条件を用いて化合物syn− 24 の(4R,5R)および(4S,5S)鏡像異性体を分離した。
【0357】
【表6】
【0358】 SMB性能: 保持率の低い鏡像異性体の純度(%):>98% 保持率の低い鏡像異性体の回収率(%):>95%
【0359】 実施例8d. 化合物(4S,5S)−24のラセミ化
【0360】
【化222】
【0361】 機械的撹拌機および加熱/冷却浴を取り付けた250mlの丸底ガラス反応器
を、窒素でパージする。フラスコ内で18gの(4S,5S)−24(実施例8
a〜8cで保持率の高い鏡像異性体として得たもの)を50gの乾燥THFに溶
解する。この溶液を反応器に装入し、撹拌しながら約23〜25℃にする。45
gのカリウムt−ブトキシド/THF溶液(1M,Aldrich)を添加漏斗
により約0.5時間かけて反応器に装入する。スラリーが生じる。このスラリー
を24〜26℃で約1〜1.5時間撹拌する。反応器温度を23〜26℃に維持
しながら、54gの7.4%塩化アンモニウム水溶液で反応停止する。まず約2
0%塩化アンモニウム溶液をスラリーが薄くなるまで徐々に添加し、残りの塩化
アンモニウム溶液を約0.5時間かけて装入する。すべての塩が溶解するまで混
合物を穏やかに撹拌する。撹拌を停止し、相を分離させる。水層を除去する。有
機層に50mlの水および25gのイソプロピルアルコールを装入する。撹拌機
を始動させ、結晶化を起こさせる。周囲圧力での蒸留によりTHFを除去する。
ポットの加温に伴って結晶が溶解し、次いでTHFが留出し始めると再び出現す
る。得られたスラリーを2〜3時間で徐々に4℃に冷却し、1〜2時間穏やかに
撹拌する。スラリーを150mlのBucheフィルターで濾過し、ケークを2
0gの0〜4℃イソプロピルアルコールで洗浄する。ケークを約50〜60℃で
真空風乾すると、16.7gのラセミ体24が得られる。
【0362】 実施例9. (4R,5R)−3,3−ジブチル−7−(ジメチルアミノ)−1,1−ジオ
キシド−4−ヒドロキシ−5−(4−ヒドロキシフェニル)−2,3,4,5−
テトラヒドロベンゾチエピン、(4R,5R)−28の製造
【0363】
【化223】
【0364】 1000mLのジャケット付き四口Reliance反応フラスコに、機械的
撹拌機、窒素導入口、添加漏斗、冷却器もしくは蒸留ヘッド(受け器付き)、熱
電対、およびテフロン製櫂形撹拌機を取り付けた。フラスコを窒素ガスでパージ
し、41.3gの(4R,5R)−24および18.7gのメチオニン、続いて
240gのメタンスルホン酸を装入した。混合物を75℃に加熱し、8時間撹拌
した。次いで混合物を25℃に冷却し、480mLの3−ペンタノンを装入した
。溶液は均質であった。次いでフラスコに320mLの希釈水を装入し、15分
間撹拌した。水層を分離し、有機層に250mLの飽和炭酸水素ナトリウムを添
加した。混合物を15分間撹拌し、水層を分離した。真空下で溶媒をほぼ半量に
なるまで留去した。フラスコに480mLのトルエンを装入すると透明な溶液と
なった。ほぼ半分の体積の溶媒を100mmHgで除去した。混合物を10℃に
冷却し、一夜撹拌した。結晶を濾過し、150mLの冷トルエンで洗浄し、真空
乾燥した。収量29.9g;96.4重量%の検定。濾液を濃縮し、トルエンを
添加すると、2回目の結晶2.5gが得られた。合計32.1gの乾燥灰白色結
晶質(4R,5R)−28を得た。
【0365】 実施例9a. (4R,5R)−3,3−ジブチル−7−(ジメチルアミノ)−1,1−ジオ
キシド−4−ヒドロキシ−5−(4−ヒドロキシフェニル)−2,3,4,5−
テトラヒドロベンゾチエピン、(4R,5R)−28製造の別法 1000mLのジャケット付き四口Ace反応フラスコに、機械的撹拌機、窒
素導入口、添加漏斗、冷却器もしくは蒸留ヘッド(受け器付き)、熱電対、およ
びテフロン製櫂形撹拌機を取り付ける。フラスコを窒素ガスでパージし、40.
0gの(4R,5R)−24および17.8gのメチオニン、続いて178.6
gのメタンスルホン酸を装入する。混合物を80℃に加熱し、12時間撹拌する
。次いで混合物を15℃に冷却し、241.1mLの水を30分かけて装入する
。次いで反応器に361.7mLの3−ペンタノンを装入する。次いでフラスコ
を15分間撹拌する。水層を分離し、有機層に361.7mLの飽和炭酸水素ナ
トリウムを添加する。混合物を15分間撹拌し、水層を分離する。真空下で溶媒
をほぼ半分の体積になるまで留去する。この時点で結晶が生成し始める。フラス
コに361.7mLのトルエンを装入し、混合物を0℃に冷却する。結晶を生成
させる。結晶を濾過し、150mLの冷トルエンで洗浄し、50℃で真空乾燥す
る。収量34.1gの灰白色結晶質(4R,5R)−28
【0366】 実施例9b. (4R,5R)−3,3−ジブチル−7−(ジメチルアミノ)−1,1−ジオ
キシド−4−ヒドロキシ−5−(4−ヒドロキシフェニル)−2,3,4,5−
テトラヒドロベンゾチエピン、(4R,5R)−28製造の別法 第一の45L反応器を窒素ガスでパージする。これに2.5kgの(4R,5
R)−24、続いて1.1kgのメチオニンおよび11.1kgのメタンスルホ
ン酸を装入する。反応混合物を85℃に7時間、加熱撹拌する。反応混合物を5
℃に冷却し、この第1反応器に17.5Lの水を徐々に装入する。反応温度は約
57℃に達する。次いで17.5Lのメチルイソブチルケトン(MIBK)を第
1反応器に装入し、反応混合物を30分間撹拌する。混合物を30分間放置する
と、層が分離する。水相を45Lの第2反応器に移し、この第2反応器に10L
のMIBKを装入する。第2反応器およびその内容物を30分間撹拌し、次いで
30分間放置すると、層が分離する。有機相を第2反応器から分離し、2つの有
機相を第1反応器内で合わせる。第1反応器に1.4kgの炭酸水素ナトリウム
水溶液を慎重に添加する。混合物を30分間撹拌し、次いで30分間放置する。
相を分離する。水相のpHが6未満の場合、2回目の炭酸水素ナトリウム洗浄を
行う。炭酸水素ナトリウム洗浄後、15Lの水を第1反応器に装入し、混合物を
40℃に加熱する。混合物を30分間撹拌し、次いで30分間放置する。相を分
離する。有機相を真空蒸留により濃縮して、約5LのMIBKを濃縮液中に残す
。1psiaでバッチ温度が35℃になると蒸留し始める。バッチ温度が約47
.8℃に達すると蒸留が完了する。次いでバッチ温度を45℃に調整し、20L
のヘプタンを20分かけて生成混合物に装入する。得られたスラリーを20℃に
冷却する。生成スラリーを濾過し(10ミクロンの布フィルター)、8Lの20
%MIBK/ヘプタン溶液で洗浄する。生成物をフィルター上、80℃で21時
間、真空乾燥させる。合計2.16kgの白色結晶質(4R,5R)−28が単
離される。
【0367】 実施例9c. アセトニトリル溶液からの化合物(4R,5R)−28(または化合物(4S
,5S)−28)のバッチ単離 1Lの反応器にバフルおよび4枚羽根軸流タービンを取り付ける。反応器を1
Lの窒素ガスでパージし、300mLの水を装入する。水を5℃において最低3
00rpmの速度で撹拌する。反応器に(4R,5R)−28のアセトニトリル
溶液(20%w/w)125〜185mLを1.4mL/分の速度で装入する。
添加すると結晶が生成し始める。アセトニトリル溶液の添加後、ブフナー漏斗で
結晶を濾過する。ケークを3体積の水、および/または続いて1〜2体積の冷イ
ソプロピルアルコールで洗浄した後、乾燥させる。あるいは、この操作を(4S
,5S)−28のアセトニトリル溶液に適用して(4S,5S)−28を単離で
きる。
【0368】 実施例9d. アセトニトリル溶液からの化合物(4R,5R)−28(または化合物(4S
,5S)−28)の連続単離 1Lの反応器にバフルおよび4枚羽根軸流タービンを取り付ける。反応器を1
Lの窒素ガスでパージし、60gの水および30gのアセトニトリルを装入する
。混合物を5℃において300rpmで撹拌する。反応器に300mLの水、お
よび(4R,5R)−28の20%(w/w)アセトニトリル溶液125mLを
、それぞれ1.7mL/分および1mL/分の速度で装入する。反応器内容物が
反応器体積の70〜80%に達すると、スラリーを反応器の最低撹拌液面になる
までフィルターへ排液し、次いでさらに供給することができる。あるいは、連続
供給しながら反応器から連続排液することもできる。水/アセトニトリルの比率
は約2:1〜約3:1でよい。フィルターケークを実施例9cの記載に従って処
理できる。あるいは、この操作を(4S,5S)−28のアセトニトリル溶液に
適用して(4S,5S)−28を単離できる。
【0369】 実施例10. 1−(クロロメチル)−4−(ヒドロキシメチル)ベンゼン55の製造
【0370】
【化224】
【0371】 窒素の導入口および出口、還流冷却器および磁気撹拌機を取り付けた反応フラ
スコを、窒素でパージした。フラスコに25gの4−(クロロメチル)安息香酸
を装入した。フラスコに75mLのTHFを周囲温度で装入した。撹拌により懸
濁液を生成させた。吸熱反応が起きて反応混合物の温度が22℃から14℃に低
下した。反応混合物に175mLのボラン−THF付加物を滴下漏斗で約30分
かけて添加した。この発熱添加中、外部冷却のために氷浴を用いて温度を30℃
より低く維持した。反応混合物を20℃で1時間撹拌し、次いで0℃に冷却した
。1M硫酸を徐々に添加することにより反応混合物を反応停止した。得られた反
応混合物を150mLのt−ブチルメチルエーテル(TBME)で希釈し、少な
くとも20分間撹拌してホウ酸エステルを分解した。層を分離し、水層をさらに
50mLのTBMEで洗浄した。有機層を合わせて100mLの飽和炭酸水素ナ
トリウム溶液で2回洗浄した。有機層を11gの無水硫酸ナトリウムで乾燥させ
、濾過した。溶媒を45℃(浴温)の回転蒸発器で<350mbarにおいて蒸
発させて、無色の油を得た。この油に種結晶を添加し、得られた固体55を真空
乾燥した。収量:19.7g(86%)。GC検定(HP−5 25mカラム,
1mL N2/分,100℃,FID検出300℃,スプリット50:1)。
【0372】 実施例11. (4R,5R)−1−((4−(4−(3,3−ジブチル−7−(ジメチルア
ミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−4−ヒドロキシ−1,1−ジオキシド
−1−ベンゾチエピン−5−イル)フェノキシ)メチル)フェニル)メチル−4
−アザ−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンクロリド41の製造
【0373】
【化225】
【0374】 工程1.(4R,5R)−26の製造
【0375】
【化226】
【0376】 1000mLのジャケット付き四口Ace反応フラスコに、機械的撹拌機、窒
素導入口、添加漏斗、または冷却器もしくは蒸留ヘッド(受け器付き)、熱電対
、4つの内部バフル、および28mmのテフロン製タービン撹拌機を取り付けた
。フラスコを窒素ガスでパージし、25.0gの(4R,5R)−28および1
25mLのN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)を装入した。これに4.
2gの50%水酸化ナトリウムを添加した。混合物を50℃に加熱し、15分間
撹拌した。フラスコに、10mLのDMACに溶解した8.3gの55を一度に
添加した。温度を50℃に24時間維持した。フラスコに250mLのトルエン
、続いて125mLの希釈水を添加した。混合物を15分間撹拌し、次いで50
℃で層を分離させた。次いでフラスコに125mLの飽和塩化ナトリウム溶液を
装入し、15分間撹拌した。50℃で30秒以内に層が明瞭に分離した。真空下
に50℃でほぼ半量の溶媒を留去した。残留する反応混合物は(4R,5R)− 26 を含有していた。
【0377】 工程2.(4R,5R)−27の製造
【0378】
【化227】
【0379】 工程1の反応混合物にトルエンを再装入し、混合物を35℃に冷却した。次い
でこの混合物に7.0gの塩化チオニルを5分かけて添加した。反応は発熱性で
あり、39℃に達した。塩化チオニルの最初の添加で反応物は混濁し、部分的に
透明になり、次いで最終的には混濁したままであった。混合物を0.5時間撹拌
し、次いで0.25N NaOHで洗浄した。混合物は少量の固体を生成したよ
うにみえたが、これは撹拌すると消失し、層が明瞭に分離した。真空下に50℃
で溶媒を留去して最小撹拌体積にした。残留する反応混合物は(4R,5R)− 27 を含有していた。
【0380】 工程3.41の製造 工程2の反応混合物に350mLのメチルエチルケトン(MEK)、続いて1
0.5mLの水、および10mLのMEKに溶解した6.4gのジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン(DABCO)を装入した。混合物を加熱還流した。H
PLCは<0.5%の(4R,5R)−27を示した。反応物は最初は均質なま
まであり、次いで反応完了時には結晶化した。フラスコに5.3mLの水を追加
して生成物を溶解した。次いで約160mLの溶媒を大気圧で留去した。混合物
は70mLの溶媒が留出した後、結晶を生成し始めた。留出物から水が分離し、
トルエン、水およびメチルエチルケトン(MEK)の三元共沸混合物であること
が示された。次いで混合物を25℃に冷却した。固体を濾過し、150mLのM
EKで洗浄し、60℃で真空乾燥した。29.8.0gの灰白色結晶質41を単
離した。
【0381】 実施例11a. (4R,5R)−1−((4−(4−(3,3−ジブチル−7−(ジメチルア
ミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−4−ヒドロキシ−1,1−ジオキシド
−1−ベンゾチエピン−5−イル)フェノキシ)メチル)フェニル)メチル−4
−アザ−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンクロリド、II形41
造の別法 1000mLのジャケット付き四口Ace反応フラスコに、機械的撹拌機、窒
素導入口、添加漏斗、または冷却器もしくは蒸留ヘッド(受け器付き)、熱電対
、4つの内部バフル、および28mmのテフロン製タービン撹拌機を取り付ける
。フラスコを窒素ガスでパージし、25.0gの(4R,5R)−28および1
00mLのN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)を装入する。混合物を5
0℃に加熱し、これに4.02gの50%水酸化ナトリウムを添加する。混合物
を30分間撹拌する。フラスコに、12.5mLのDMACに溶解した8.7g
55を一度に添加する。装入容器を12.5mLのDMACで洗浄し、洗液を
反応器に添加する。反応器を3時間撹拌する。反応器に0.19mLの49.4
%NaOH水溶液を添加し、混合物を2時間撹拌する。混合物に、12.5mL
のDMACに溶解した0.9gのDABCOを添加する。混合物を50℃で30
〜60分間撹拌する。フラスコに225mLのトルエン、続いて125mLの希
釈水を添加する。混合物を15分間撹拌し、次いで50℃で層を分離させる。下
の水層を除去する。ただしラグ層(rag layer)は保持する。次いでフ
ラスコに175mLの5%塩酸溶液を装入し、15分間撹拌する。50℃で層を
分離させて、下の水層を除去する。ラグ層を水層と共に廃棄する。最高ポット温
度80℃で真空下にほぼ半量の溶媒を留去する。残留する反応混合物は(4R,
5R)−26を含有する。
【0382】 工程2.(4R,5R)−27の製造 工程1の反応混合物にトルエン(225mL)を再装入し、混合物を30℃に
冷却する。次いでこの混合物に6.7gの塩化チオニルを30〜45分かけて添
加する。温度を35℃より低く維持する。塩化チオニルの最初の添加で反応物は
混濁し、次いで約30分の時点で層は再び混和して透明な混合物を形成する。混
合物を0.5時間撹拌し、次いで156.6mLの4%NaOH洗浄液を装入し
、30分間洗浄する。混合物のpHが8.0〜10.0に達したとき洗浄液の添
加を停止する。30℃で下の水層を除去し、ラグ層を有機層と共に保持する。混
合物に175mLの飽和NaCl洗浄液を撹拌下で添加する。30℃で層を分離
させ、下の水層を除去し、ラグ層を水層と共に廃棄する。80℃で真空下に溶媒
を留去して最小撹拌体積にする。残留する反応混合物は(4R,5R)−27
含有する。
【0383】 工程3.41の製造 工程2の反応混合物に325mLのメチルエチルケトン(MEK)および13
mLの水を装入する。次いで反応器に、25mLのMEKに溶解した6.2gの
ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)を装入する。混合物を加
熱還流し、30分間保持する。次いで約10%の溶媒を留去する。混合物は蒸留
中に結晶化し始める。次いで混合物を20℃に1時間冷却する。灰白色結晶41 (II形)を濾過し、50mLのMEKで洗浄し、100℃で真空乾燥する。
【0384】 実施例11b. (4R,5R)−1−((4−(4−(3,3−ジブチル−7−(ジメチルア
ミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−4−ヒドロキシ−1,1−ジオキシド
−1−ベンゾチエピン−5−イル)フェノキシ)メチル)フェニル)メチル−4
−アザ−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンクロリド、II形41
造の別法 1000mLのジャケット付き四口Ace反応フラスコに、機械的撹拌機、窒
素導入口、添加漏斗、または冷却器もしくは蒸留ヘッド(受け器付き)、熱電対
、4つの内部バフル、および28mmのテフロン製タービン撹拌機を取り付ける
。フラスコを窒素ガスでパージし、25.0gの(4R,5R)−28および1
25mLのN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)を装入する。混合物を5
0℃に加熱し、これに7.11gの30%水酸化ナトリウムを15〜30分かけ
て撹拌下に添加する。混合物を30分間撹拌する。フラスコに、9.5gの固体 55 を添加する。反応器を3時間撹拌する。混合物に、1.2gの固体DABC
Oを添加する。混合物を50℃で30〜60分間撹拌する。フラスコに225m
Lのトルエン、続いて125mLの水を添加する。混合物を15分間撹拌し、次
いで50℃で層を分離させる。下の水層を除去する。ただしラグ層は有機層と共
に保持する。次いでフラスコに175mLの5%塩酸溶液を装入し、15分間撹
拌する。50℃で層を分離させて、下の水層を除去する。ラグ層を水層と共に廃
棄する。次いでフラスコに225mLの水を添加し、15分間撹拌する。50℃
で層を分離させる。下の水層を除去する。ラグ層を水層と共に廃棄する。最高ポ
ット温度80℃で真空下にほぼ半量の溶媒を留去する。残留する反応混合物は(
4R,5R)−26を含有する。
【0385】 工程2.(4R,5R)−27の製造 工程1の反応混合物にトルエン(112.5mL)を再装入し、混合物を25
℃に冷却する。次いでこの混合物に7.3gの塩化チオニルを15〜45分かけ
て添加する。混合物の温度を20℃より高く、40℃より低く維持する。塩化チ
オニルの最初の添加で反応物は混濁し、次いで約30分の時点で層は再び混和し
て透明な混合物を形成する。次いで混合物に179.5mLの4%NaOH洗浄
液を30分かけて装入する。この期間、混合物を20℃より高く、40℃より低
く維持する。混合物のpHが8.0〜10.0に達したとき、洗浄液の添加を停
止する。次いで40℃で少なくとも1時間、混合物を層分離させる。下の水層を
除去し、ラグ層を有機層と共に保持する。混合物に200mLの希釈水を装入す
る。混合物を15分間撹拌し、次いで40℃で少なくとも1時間、層分離させる
。下の水層を除去し、ラグ層を水層と共に廃棄する。80℃で真空下に溶媒を留
去して最小撹拌体積にする。残留する反応混合物は(4R,5R)−27を含有
する。
【0386】 工程3.41の製造 工程2の反応混合物に350mLのメチルエチルケトン(MEK)および7m
Lの水を装入する。混合物を15分間撹拌し、混合物の温度を25℃に調整する
。次いで、反応器に6.7gの固体ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(D
ABCO)を装入する。混合物を25℃に3〜4時間保持する。次いでこれを6
5℃に加熱し、この温度に30分間保持する。次いで混合物を25℃に1時間冷
却する。灰白色結晶41(II形)を濾過し、50mLのMEKで洗浄し、10
0℃で真空乾燥させる。
【0387】 実施例12. (4R,5R)−1−((4−(4−(3,3−ジブチル−7−(ジメチルア
ミノ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−4−ヒドロキシ−1,1−ジオキシド
−1−ベンゾチエピン−5−イル)フェノキシ)メチル)フェニル)メチル−4
−アザ−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンクロリド、I形41製造
の別法 (4R,5R)−27(乾燥基準で2.82kg,4.7mol)をMTBE
(9.4L)に溶解した。この(4R,5R)−27溶液を、0.2mmのフィ
ルターカートリッジを通して供給容器に入れた。フラスコをMTBE(2.5L
,2回)ですすいだ。得られた溶液を、フィルターカートリッジを通して供給容
器内の(4R,5R)−27溶液に添加した。DABCO(ジアザビシクロ[2
.2.2]オクタン,0.784kg,7.0mol)をMeOH(14.2L
)に溶解した。このDABCO溶液を、フィルターカートリッジを通して100
Lの窒素フラッシ済み反応器に入れた。このPyrex瓶およびカートリッジフ
ィルターMeOH(7.5L)ですすぎ、溶液を反応器に添加した。(4R,5
R)−27溶液を供給容器から37℃の反応器に10分かけて撹拌しながら添加
した。メタノール(6.5L)をPyrex瓶に添加し、カートリッジフィルタ
ーを通して供給容器に添加して、残留(4R,5R)−27を反応器内へすすぎ
入れた。反応混合物を10〜20分かけて50〜60℃にし、その温度で約1時
間撹拌した。混合物を1時間かけて20〜25℃に冷却した。反応混合物にメチ
ルt−ブチルエーテル(MTBE)を1時間かけて添加し、20〜25℃で最低
1時間撹拌した。この懸濁液をブフナー漏斗で濾過した。反応器およびフィルタ
ーケークをMTBE(14L,2回)で洗浄した。固体を20Lのフラスコ中、
400〜12mbar、40℃で22時間、回転蒸発器により乾燥させた。白色
結晶質固体が得られた。41(I形)の収量は3.08kg(乾燥2.97kg
,93.8%)、および純度99.7面積%(HPLC;Kromasil C
4,250×4.6mmカラム;H2O中0.05%TFA/ACN中0.05
%TFA勾配,215nmでUV検出)であった。
【0388】 実施例12a. I形化合物41からII形化合物41への変換 ジャケット付き400mL反応器内の10.0gのI形41に、140mLの
MEKを添加する。反応器を23℃で10分間撹拌(358rpm)し、次いで
撹拌速度を178rpmに変更する。プログラミングされた温度ランプ(0.9
5℃/分)を用い、バッチ温度制御(カスケード式)を用いて、この懸濁液を1
時間、加熱還流する。デルタTmaxを5℃に設定する。混合物を1時間、加熱還
流する。混合物を25℃に冷却する。25℃で3時間後、混合物の試料を濾過に
より採取する。濾過は速やかであり(数秒)、濾液は無色透明である。白色固体
を真空オーブン(80℃,25in.Hg)で乾燥させると白色固体が得られる
。残りの懸濁液を25℃で18時間撹拌する。混合物を濾過すると、ケークは母
液がケークの頂部に達するのに伴って収縮する。濾過を止め、反応器を14mL
のMEKですすぐ。反応器撹拌速度を100rpmから300rpmに高めて反
応器をすすぐ。すすぎ液をフィルターに添加し、固体を高速空気流で5分間乾燥
させる。固体を真空オーブン内において25in.Hgで84時間乾燥させると
、II形化合物41が得られる。
【0389】 実施例13. 2−(フェニルチオメチル)ヘキサナールの製造
【0390】
【化228】
【0391】 n−ブチルアクロレイン(9.5ml,71.3mmol)およびEt3N(
0.5mL,3.6mmol)の撹拌混合物に、0℃で窒素下にチオフェノール
(7.3mL,71.3mmol)を5分で添加する。混合物を30分で室温に
まで高める。反応混合物試料の1H NMRが定量的変換を示す。Et3Nを減圧
下で除去する。
【0392】 実施例14. 2−((4−メトキシフェニルチオ)メチル)ヘキサナールの製造
【0393】
【化229】
【0394】 n−ブチルアクロレイン(2.66ml,20mmol)およびEt3N(0
.14mL,1mmol)の撹拌混合物に、0℃で窒素下に4−メトキシチオフ
ェノール(2.46mL,20mmol)を5分で添加する。混合物を30分で
室温にまで高める。反応混合物試料の1H NMRが定量的変換を示す。次いで
Et3Nを減圧下で除去する。
【0395】 実施例15. 2−((4−クロロフェニルチオ)メチル)ヘキサナールの製造
【0396】
【化230】
【0397】 n−ブチルアクロレイン(5.32ml,40mmol)およびEt3N(0
.28mL,2mmol)の撹拌混合物に、0℃で窒素下に4−クロロチオフェ
ノール(5.78g,40mmol)を5分で添加する。混合物を30分で室温
にまで高める。反応混合物試料の1H NMRが定量的変換を示す。次いでEt3 Nを減圧下で除去する。
【0398】 実施例16. 2−(アセチルチオメチル)ヘキサナールの製造
【0399】
【化231】
【0400】 n−ブチルアクロレイン(13.3ml,100mmol)およびEt3N(
0.7mL,5mmol)の撹拌混合物に、0℃で窒素下にチオ酢酸(7.2m
L,100mmol)を5分で添加する。混合物を30分で室温にまで高める。
反応混合物試料の1H NMRが定量的変換を示す。次いでEt3Nを減圧下で除
去する。
【0401】 実施例17. 2−メチル−3−フェニルチオプロパナールの製造
【0402】
【化232】
【0403】 51.4g(0.733mole)のメタクロレインおよび2g(0.018
mole)のトリエチルアミンの撹拌混合物に、0〜5℃で80.8g(0.7
33mole)のベンゼンチオールを徐々に添加する。添加速度は、温度が10
℃より低いものである。反応混合物を0〜5℃で1時間撹拌する。混合物を回転
蒸発器に装入してトリエチルアミンを除去する。
【0404】 実施例18. 2−(((4−クロロフェニル)スルホニル)メチル)ヘキサナールの製造
【0405】
【化233】
【0406】 4−クロロベンゾスルフィナートナトリウム塩(4.10g,20.81mm
ol)の、酢酸20mL中における撹拌溶液に、60℃で2−ブチルアクロレイ
ン(3.8mL,28.56mmol)を徐々に添加する。反応混合物を50℃
に3.5時間保持する。混合物を10mLの水で希釈し、酢酸エチル(10mL
,2回)で抽出する。抽出液を合わせて飽和NaHCO3、水、ブラインで洗浄
し、MgSO4で乾燥させる。溶媒の除去後、生成物が黄色のわずかに粘稠な油
として94%の収率で得られる。
【0407】 実施例19. 2−(((4−メチルフェニル)スルホニル)メチル)ヘキサナールの製造
【0408】
【化234】
【0409】 4−トルエンスルフィナートナトリウム塩(10.10g,56.68mmo
l)の、酢酸35mL中における撹拌溶液に、50℃で2−ブチルアクロレイン
(10.6mL,79.66mmol)を徐々に添加する。反応混合物を50℃
に3時間保持する。室温に冷却後、混合物を50mLの水で希釈し、酢酸エチル
(25mL,2回)で抽出する。抽出液を合わせて飽和NaHCO3、水、ブラ
インで洗浄し、MgSO4で乾燥させる。溶媒の除去後、生成物が黄色液体とし
て75%の収率で得られる。
【0410】 実施例20. (4E)−2−(アセチルチオメチル)−2−ブチルヘクス−4−エナールの
製造
【0411】
【化235】
【0412】 ディーン−スタークトラップ付き500mL RBF内で、2−(アセチルチ
オメチル)ヘキサナール(32.6g,0.173mole)の、キシレン32
5mL中における撹拌溶液に、2−ヒドロキシ−3−ブテン(22.5mL,0
.259mole)、次いでp−トルエンスルホン酸ピリジニウム(4.34g
,0.017mole)を、室温で窒素下に添加する。混合物を一夜、加熱還流
する。室温に冷却後、キシレン溶媒を300mLの飽和NaHCO3溶液で洗浄
する。水層を300mLの酢酸エチルで抽出する。有機抽出液を合わせて200
mLのブラインおよび200mLの水で洗浄する。溶媒の除去後、真空蒸留(1
57〜160℃/1.5mmHg)により生成物が80.5%の収率で得られる
【0413】 実施例21. (4E)−2−ブチル−2−(フェニルチオメチル)ヘクス−4−エナールの
製造
【0414】
【化236】
【0415】 2−(フェニルチオメチル)ヘキサナール(2.67g,12mmol)、3
−ブテン−2−オール(5mL,58mmol)およびp−トルエンスルホン酸
(0.05g,0.26mmol)を25mLのキシレンに添加する。ディーン
−スタークトラップを用いて反応混合物を加熱還流し、水を採集する。3時間後
、混合物を室温に冷却し、酢酸エチルで希釈する。これを飽和NaHCO3溶液
、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させる。溶媒の除去後、粗生成物をクロ
マトグラフィーにより精製する。生成物が78.6%で無色の油として得られる
【0416】 実施例22. (4E)−2−メチル−2−(フェニルチオメチル)ヘプツ−4−エナールの
製造
【0417】
【化237】
【0418】 2−メチル−3−フェニルチオプロパナール(9.07g,0.05mole
)、1−ペンテン−3−オール(21.67g,0.25mole)およびp−
トルエンスルホン酸(0.24g,0.0013mole)を90mLのキシレ
ンに添加する。ディーン−スタークトラップを用いて反応混合物を加熱還流し、
水を採集する。3時間後、混合物を室温に冷却し、30mlの飽和NaHCO3
溶液で反応停止する。2相を分離し、水相を30mlの酢酸エチルで抽出する。
有機抽出液を合わせて30mlのブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させる。
溶媒の除去後、粗生成物をクロマトグラフィーにより精製する。生成物が77%
で無色の油として得られる。
【0419】 実施例23. (4E)−2−メチル−2−(フェニルチオメチル)ヘクス−4−エナールの
製造
【0420】
【化238】
【0421】 2−メチル−3−フェニルチオプロパナール(9.07g,0.05mole
)、3−ブテン−2−オール(18.04g,0.25mole)およびp−ト
ルエンスルホン酸(0.24g,0.0013mole)を90mLのキシレン
に添加する。ディーン−スタークトラップを用いて反応混合物を加熱還流し、水
を採集する。3時間後、混合物を室温に冷却し、30mlの飽和NaHCO3
液で反応停止する。2相を分離し、水相を30mlの酢酸エチルで抽出する。有
機抽出液を合わせて20mlのブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させる。溶
媒の除去後、粗生成物をクロマトグラフィーにより精製する。生成物が74.3
%で無色の油として得られる。
【0422】 実施例24. (4E)−2−ブチル−2−(((4−クロロフェニル)スルホニル)メチル
)ヘクス−4−エナールの製造
【0423】
【化239】
【0424】 ディーン−スタークトラップ付きRBF内で、2−(((4−クロロフェニル
)スルホニル)メチル)ヘキサナール(3.38g,11.73mmol)の、
トルエン30mL中における撹拌溶液に、2−ヒドロキシ−3−ブテン(5mL
,57.73mmol)、続いてp−トルエンスルホン酸(0.13g)を、室
温で窒素下に添加する。混合物を20時間、加熱還流する。室温に冷却後、トル
エン溶液を10mLの酢酸エチルで希釈し、10mLの飽和NaHCO3溶液で
洗浄する。水相を酢酸エチルで抽出する。有機抽出液を合わせて水(10mL,
2回)、ブライン(10mL,1回)で洗浄し、MgSO4で乾燥させる。溶媒
の除去後、粗生成物が褐色の油として98%の収率で得られる。
【0425】 実施例25. (4E)−2−ブチル−2−(((4−メチルフェニル)スルホニル)メチル
)ヘクス−4−エナールの製造
【0426】
【化240】
【0427】 ディーン−スタークトラップ付きRBF内で、2−(((4−メチルフェニル
)スルホニル)メチル)ヘキサナール(5.63g,21mmol)の、トルエ
ン35mL中における撹拌溶液に、2−ヒドロキシ−3−ブテン(10mL,1
15mmol)、続いてp−トルエンスルホン酸(0.13g)を、室温で窒素
下に添加する。混合物を一夜、加熱還流する。室温に冷却後、トルエン溶液を飽
和NaHCO3溶液(10mL,2回)、水(20mL,2回)、ブライン(2
0mL,1回)で洗浄し、MgSO4で乾燥させる。溶媒の除去後、粗生成物が
褐色の油として定量的収率においてGC純度89%で得られる。
【0428】 実施例26. 2−ブチル−2−(((4−メチルフェニル)スルホニル)メチル)ヘキサナ
ールの製造
【0429】
【化241】
【0430】 2−ブチル−2−(((4−エチルフェニル)スルホニル)メチル)ヘキサナ
ール0.5gの、トルエン30mL中における溶液に、5mLの37%ホルムア
ルデヒドおよび220mgの20%Pd(OH)2/C触媒を添加する。反応混
合物を乾燥窒素ガス(3回)および水素ガス(3回)でパージし、60psiの
2により60℃で15時間水素化する。触媒を濾過により除去し、エタノール
(20mL,2回)で洗浄する。洗液と濾液を合わせた溶媒を真空下で除去する
と、粗生成物が得られる。
【0431】 以下の実施例において1Hおよび13C NMRスペクトルはVarian 3
00分光計により、それぞれ300および75MHzで記録された。1H化学シ
フトをテトラメチルシランから下側のppmで報告する。13C化学シフトをCD
Cl3の中心線(77.0ppm)に対するppmで報告する。融点はBuch
i 510融点測定装置により記録され、未補正である。HPLCデータはSe
pctra Physics 8800クロマトグラフにより、Beckman
Ultrasphere C18 250×4.6mmのカラムを用いて得ら
れた。HPLC条件:検出器波長=254nm、試料サイズ=10μL、流速=
1.0mL/分、移動相=(A)0.1%トリフルオロ酢酸水溶液:(B)アセ
トニトリル。定量HPLCは、既知濃度の粗生成物および精製した生成物の試料
を流し、濃度差に対しピーク面積を調整し、粗製試料のピーク面積を精製試料の
ピーク面積で割ることにより測定された。
【0432】 HPLC勾配:
【0433】
【表7】
【0434】 実施例27. 化合物32の製造
【0435】
【化242】
【0436】 方法A:Na2S・9H2O(8.64g,36.0mmol)および硫黄(1
.16g,36.0mmol)を50mLの丸底フラスコ内で混和した。混合物
を均質になるまで50℃に加熱し、水(10.0mL)を添加した。化合物33 (10.00g,36.0mmol)およびエタノール(100mL)を500
mLの丸底フラスコ内で混和した。反応フラスコをN2でパージし、機械的撹拌
機を取り付けた。反応混合物を均質になるまで65℃に加熱し、次いで74℃に
高めた。ジスルフィド溶液を500mLの反応フラスコに10分かけて添加した
。1.5時間の還流後、アリコートをHPLCにより分析すると33の完全変換
が示された。18%NaOH水溶液(20.0g,90.0mmol)を5分か
けて添加した(吸熱)。15分後、反応混合物を0℃に冷却し、温度を20℃よ
り低く維持しながら30%H22(16.00g,140.0mmol)を滴加
した。<20℃で1.5時間後、アリコートをHPLCにより分析すると、ナト
リウムチオフェノラート中間体の完全酸化が示された。減圧下に<65℃でエタ
ノールを除去した。水(100mL)を添加し、混合物をCH2Cl2(100m
L)で洗浄した。pH=1になるまで10%HCl(約40mL)を添加し、反
応混合物をCH2Cl2(100.0mL)で抽出した。2−ブチルアクロレイン
(5.20mL,39.2mmol)を有機抽出液に添加し、混合物を1時間撹
拌した。アリコートをHPLCにより分析すると、ごく少量のスルフィン酸中間
体が示された。有機層を真空濃縮して黄褐色固体(14.19g)を得た。定量
HPLCによる分析で純度84%が示された。これは11.92gのミカエル付
加物に相当する(33に対する32の収率79%)。
【0437】 方法B:化合物33(4.994g,17.98mmol)およびジメチルア
セトアミド(21.0mL)を250mLの乾燥した丸底フラスコ内で混和した
。反応フラスコをN2でパージし、機械的撹拌機を取り付け、混合物が均質にな
るまで40℃に加熱した。Na2S・3H2O(2.91g,22.37mmol
)および水(10.0mL)を別個のフラスコ内で混和し、均質になるまで55
℃に加熱した。次いでこのNa2S溶液を少量ずつ25分かけて反応フラスコに
添加した。40℃で2.5時間後、アリコートをHPLCにより分析すると33 の完全変換が示された。さらに2時間後、反応混合物を30℃に冷却し、18%
NaOH水溶液(10.02g,44.90mmol)を添加した。20分後、
反応混合物を0℃に冷却し、温度を15℃より低く維持しながら30分かけて3
0%H22(8.02g,70.6mmol)を滴加した。10分後、アリコー
トを取り出してHPLCにより分析すると、ナトリウムチオフェノラート中間体
の>93%酸化が示された。1時間後、Na2SO3(6.05g,48.0mm
ol)および水(50.0mL)を添加し、冷却浴を取り除いた。20分後、混
合物をトルエン(またはCH2Cl2)(50.0mL,2回)で洗浄した。トル
エン(またはCH2Cl2)(50.0mL)、2−ブチルアクロレイン(2.6
0mL,19.6mmol)およびn−Bu4NI(0.032g,0.087
mmol)を添加し、反応混合物を0℃に冷却した。これにpH=1になるまで
10%HCl(約30mL)を添加した。冷却浴を取り除き、反応混合物を30
分間撹拌した。水層のアリコートをHPLCにより分析すると、ごく少量のスル
フィン酸中間体が示された。さらに30分後、水層を分離して廃棄した。有機層
を−10℃に一夜保持し、室温で5時間撹拌した。トルエン溶液の定量HPLC
による分析で6.444gのミカエル付加物が示された(33に対する32の収
率85%)。
【0438】 特性解明のため、粗生成物の一部を真空濃縮し、エチルエーテルから沈殿させ
て黄色固体を得た:融点62.0〜76.0℃;
【0439】
【化243】
【0440】 実施例28. 化合物18aの製造
【0441】
【化244】
【0442】 方法A:化合物32(11.577g,27.598mmol)、p−トルエ
ンスルホン酸一水和物(0.6115g,3.21mmol)、CH2Cl2(7
0mL)および3−ブテン−2−オール(13.91mL,160.5mmol
)を、250mLの乾燥した丸底フラスコ内で混和した。反応フラスコをN2
パージし、磁気撹拌機、ディーン−スタークトラップおよび還流冷却器を取り付
けた。反応混合物を加熱還流した。10.25時間後、アリコートをHPLCに
より分析すると78.6%の18a、13.3%の前クライゼンエノールエーテ
ル、3.7%の32および約4%の副生物が示された。K2CO3(1.50g,
10.8mmol)を反応フラスコに添加した。2.5時間後、CH2Cl2(5
0.0mL)を添加し、混合物をセライトで濾過した。濾液を採集し、真空濃縮
して黄褐色の油(15.73g)を得た。精製18aの試料を用いて定量HPL
Cを実施した。前クライゼンエノールエーテルと18aのピークを合計すること
により、粗生成物の全ピーク面積を測定した。それらは同じHPLC応答係数を
もつと推定された。定量HPLCによる分析で純度90%が示された。これは1
4.20gの18aおよび前クライゼンエノールエーテル47に相当する(32 に対する18aの収率94%)。
【0443】 方法B:化合物32(5.43g,12.9mmol)、3−ブテン−2−オ
ール(76.16g,85.4mmol)、p−トルエンスルホン酸一水和物(
0.258g,1.36mmol)およびトルエン(51.0mL)を、100
mLの丸底フラスコ内で混和した。反応フラスコをN2でパージし、磁気撹拌機
、ディーン−スタークトラップ、冷却器および真空ラインを取り付けた。冷却器
をCryocool浴で−10℃に冷却し、ディーン−スタークトラップに3−
ブテン−2−オール(約11mL)を充填した。反応フラスコを圧力制御装置に
より107.5mmHgに排気し、49℃に冷却した。4時間後、反応フラスコ
を室温に冷却し、30℃で真空濃縮した。粗生成物を黄褐色の油(8.154g
)として採集した。精製18aの試料を用いて定量HPLCを実施した。前クラ
イゼンエノールエーテルと18aのピークを合計することにより、粗生成物の全
ピーク面積を測定した。それらは同じHPLC応答係数をもつと推定された。定
量HPLCによる分析で純度69%が示された。これは5.626gの18a
よび前クライゼンエノールエーテル47に相当する(32に対する18aの収率
80%)。
【0444】 HPLC(CH3CN/H2O):18a:rt=32.56,32.99,3
3.09分;前クライゼンエノールエーテル:rt=30.7分。
【0445】
【化245】
【0446】 実施例29. 化合物31の製造
【0447】
【化246】
【0448】 方法A:化合物18aおよび前クライゼンエノールエーテル47の粗製混合物
(13.636g,24.989mmol)、o−キシレン(75.0mL)お
よび水素化カルシウム(0.334g,7.93mmol)を、250mLの乾
燥した丸底フラスコ内で混和した。反応フラスコをN2でパージし、磁気撹拌機
を取り付け、145℃に加熱した。3時間後、アリコートを取り出してHPLC
により分析すると、93%の31、1%の32、3%の前クライゼンエノールエ
ーテル47、および約4%の副生物が示された。反応混合物を室温に冷却し、セ
ライトで濾過し、o−キシレン(50.0mL)で洗浄した。粗生成物を真空濃
縮し、黄褐色の油(11.525g)として採集した。定量HPLCによる分析
で純度86%が示された。これは9.9115gのクライゼン生成物に相当する
31および前クライゼンエノールエーテル47の混合物に対する収率80%)
【0449】 方法B:化合物18aおよび前クライゼンエノールエーテル47の粗製混合物
(2.700g,4.948mmol)、トルエン(15.0mL)および水素
化カルシウム(0.0704g,1.67mmol)を、乾燥Fischer−
Porterボトル内で混和した。反応フラスコをN2でパージし、磁気撹拌機
を取り付け、145℃に加熱した。10時間後、アリコートをHPLCにより分
析すると、90.9%のクライゼン生成物31、2.8%の前クライゼンエノー
ルエーテル47、1.3%の18a、および5%の副生物が示された。次いでト
ルエン(30.0mL)を添加し、混合物をセライトで濾過した。濾液を真空濃
縮し、粗生成物を黄褐色の油(2.6563g)として得た。定量HPLCによ
る分析で純度82%が示された。これは2.1782gのクライゼン生成物31 に相当する(18aおよび前クライゼンエノールエーテル47の混合物に対する
収率93%)。
【0450】 方法C:精製18a(0.228g,0.417mmol)を100mLの丸
底フラスコに入れた。反応フラスコをKugelrohr装置に入れ、100m
torrに排気した。1時間後、装置を40℃に加熱した。さらに15分後、装
置を145℃に加熱した。1時間後、装置を室温に冷却すると暗色の油(0.1
71g)が得られた。HPLCにより分析すると、88%のクライゼン生成物 、3%の前クライゼンエノールエーテル47、3%の18a、および6%の副
生物が示された。これは18aに対する収率81%に相当する。定量HPLCは
実施しなかった。
【0451】 特性解明のため、残留物の一部をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマト
グラフィー(EtOAc/ヘキサンで溶離)により精製し、真空濃縮し、目的生
成物を黄褐色の油として採集した。
【0452】
【化247】
【0453】 クライゼン生成物31を形成する他の反応 アセタールの他の反応のための一般法:代表的反応においては、精製アセター
18aを溶媒、塩基および除水剤(指示した場合)と混和し、加熱する。ゼオ
ライトおよびモレキュラーシーブを300℃で活性化する。報告した転化率は、
HPLCデータにおける3118aのピーク面積に基づく。報告した収率は、
HPLCデータにおける生成物−対−副生物のピーク面積に基づく。結果を以下
にまとめる。
【0454】
【表8】
【0455】 アセタール18aおよび前クライゼンエノールエーテル47を形成する他の 反応 一般法:代表的反応においては、スルホンアルデヒド32を3−ブテン−2−
オール(約5〜約50当量)、溶媒および指示した酸源と混和する。指示した場
合、4Aモレキュラーシーブ(50重量%)およびオルトギ酸トリメチルTMO
F(1.2当量)を反応フラスコに添加する。溶媒の指示がない場合、3−ブテ
ン−2−オールが溶媒である。ゼオライトおよびモレキュラーシーブを300℃
で活性化する。観察された生成物は、LCMSおよびNMRで測定してアセター
18aおよび前クライゼンエノールエーテルの混合物である。報告した転化率
は、HPLCデータにおける生成物対32のピーク面積に基づく。報告した収率
は、HPLCデータにおける生成物−対−副生物のピーク面積に基づく。結果を
以下にまとめる。
【0456】
【表9】
【0457】
【表10】
【0458】
【表11】
【0459】
【表12】
【0460】 注釈:eq:当量 sieves:モレキュラーシーブ pyr.:ピリジン conv.:転化率 yield:収率 hrs.:時間 実施例104. 化合物29の製造
【0461】
【化248】
【0462】 0.434gの化合物31の、エタノール30mL中における溶液に、5mL
の37%ホルムアルデヒドおよび220mgの20%Pd(OH)2/C触媒を
添加した。反応混合物を窒素ガス(3回)およびH2(3回)でパージし、60
psiおよび60℃で15時間水素化した。触媒を濾過により除去し、エタノー
ル(20mL,2回)で洗浄した。洗液と濾液を合わせたものの溶媒を真空下で
除去すると、370mgの粗製29(85%)が得られた。エタノールおよび水
から再結晶することにより分析用試料を得た。
【0463】 実施例105. 化合物12cの製造
【0464】
【化249】
【0465】 1Lのジャケット付き三口フラスコに、バフル、底部弁、オーバーヘッド撹拌
機、添加漏斗およびNeslab冷却浴を取り付ける。反応器に35gのチオ酢
酸カリウムを装入する。反応器を窒素ガスでフラッシし、これに85mLのジメ
チルホルムアミド(DMF)を装入する。180rpmで混合を開始し、浴を1
8℃に冷却する。反応器を窒素ガスで再びフラッシし、これに73.9gの化合
53を20分かけて滴下漏斗により添加する。添加中、ポット温度を23℃に
維持する。混合物を約23〜27℃で1時間撹拌する。次いで混合物に80mL
の水、続いて100mLの酢酸エチルを添加する。混合物を20分間撹拌する。
層を分離させ、水層を廃液する。ポットにさらに50mLの水を添加し、混合物
を15分間撹拌する。層を分離させ、水層を廃液する。次いでポットに50mL
のブラインを添加し、混合物をさらに15分間撹拌する。層を分離させ、水層を
除去する。有機層を47℃で減圧(水アスピレーター圧力)濃縮すると、68.
0gの橙色の油性化合物12cが得られる。
【0466】 実施例106. ジエチルアセタール化合物12dの製造
【0467】
【化250】
【0468】 250mLのジャケット付き三口丸底フラスコに、オーバーヘッド撹拌機、テ
フロンコートした温度探針および分液漏斗を取り付ける。フラスコに78gの化
合物12cおよび200mLのエタノールを装入する。反応器を窒素ガスでフラ
ッシし、これに60mLのオルトギ酸トリエチルを装入する。次いでフラスコに
4gのp−トルエンスルホン酸を添加する。混合物を室温で16時間撹拌する。
次いで混合物を減圧濃縮し、フラスコに100mLの酢酸エチルを添加する。次
いで水50mL中の炭酸水素ナトリウム1.7gを添加する。混合物を室温で1
3分間撹拌する。層を分離させ、水層を廃液する。有機層を硫酸ナトリウムのパ
ッドにより濾過し、有機層を減圧(水アスピレーター圧力)濃縮すると、96.
42gの橙色の油性化合物12dが得られる。
【0469】 実施例107. ジエチルアセタール化合物67の製造
【0470】
【化251】
【0471】 0.5Lのジャケット付き三口フラスコに、バフル、底部弁、オーバーヘッド
撹拌機、添加漏斗、窒素導入口、シリコンオイルバブラー、テフロンコートした
温度探針、およびPolyScience冷却/加熱浴を取り付ける。フラスコ
に48.85gの化合物33を装入する。フラスコを窒素ガスでフラッシし、こ
れに75mLのDMSOを装入する。混合物を再び窒素でフラッシし、撹拌を開
始する。ジャケット温度を40℃に設定し、フラスコに56.13gの化合物 2d を装入する。30分間撹拌を続け、混合物に28mLの50%NaOH水溶
液を120分かけて徐々に滴下漏斗により添加する。ジャケット温度を40℃に
維持しながら、混合物を3時間撹拌する。反応物を周囲温度に放冷し、混合物を
15時間(一夜)撹拌する。次いでジャケット温度を5℃に設定し、混合物に3
0mLの水を徐々に添加する。反応は発熱性である。二相混合物を分液漏斗に移
し、混合物を酢酸エチル150mLで2回抽出する。30分間、層分離させ、水
層を廃液する。酢酸エチル層を合わせる。合わせた酢酸エチル混合物を順に40
0mLおよび100mLの水で抽出する。30分以内に容易に層が分離しない場
合、50mLのブラインを混合物に添加して層分離を補助してもよい。水層を廃
液する。次いで酢酸エチル層を100mLのブラインで抽出する。次いで酢酸エ
チル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、固体を活性炭/Supercel
Hyflowのプラグにより濾過する。濾液を減圧濃縮し、18時間真空乾燥す
ると、91.98gの橙褐色、粘稠な油(化合物67)が得られる。
【0472】 実施例108. ジエチルアセタール化合物67から1−(2,2−ジブチル−3−オキソプロ
ピルスルホニル)−2−((4−メトキシフェニル)メチル)ベンゼン(29
への変換
【0473】
【化252】
【0474】 化合物67(36gを酢酸エチル122mLに溶解したもの)、300mLの
酢酸、27.3gの37重量%ホルムアルデヒドおよび50mLの水を、Par
rシェーカー内の500mLの一口丸底フラスコに装入する。混合物に7.4g
の5%Pd/C(乾燥基準、Johnson Mathey)を添加する。反応
器を窒素ガスで3回、次いで水素ガスで3回パージする。反応器を60psiに
加圧し、60℃に加熱する。この温度と圧力を16時間保持した後、反応器を室
温に放冷する。反応混合物を、粗いガラス濾過器上のsolkaフロックのパッ
ドにより濾過する。ケークを40mLの酢酸で2回洗浄し、減圧下で濃縮乾固す
る。固体を100mLのエタノールと混合し、固体がすべて溶解するまで80℃
に加熱する。これに20mLの水道水を添加すると、均質な溶液が生成する。混
合物を室温に冷却し、これに3mLの酢酸エチルを添加する。白色スラリーが生
成する。均質な溶液が生成するまで、このスラリーを60℃に加熱する。混合物
を室温に冷却し、2時間保持する。この間に化合物29が結晶化する。固体を粗
いガラス濾過器により濾過する。ケークを20%(V/V)エタノール水溶液4
0mLで2回洗浄する。重量減少がみられなくなるまで、ケークを40〜50℃
の真空オーブンで乾燥させる。
【0475】 実施例109. 2−(アセチルチオメチル)−2−ブチル−4−ヘキサナールエチレングリコ
ールアセタール74の製造
【0476】
【化253】
【0477】 工程1.2−(アセチルチオメチル)ヘキサナール72の製造
【0478】
【化254】
【0479】 1Lの三口丸底フラスコに、磁気撹拌バー、窒素導入口、温度モニターに接続
した温度探針、50mLの添加漏斗、および氷水浴を取り付ける。フラスコに3
7.0mLのチオール酢酸を装入し、氷水浴でフラスコ内容物を0〜5℃に冷却
する。次いでフラスコに69.0mLのブチルアクロレインを添加漏斗により2
分かけて装入する。温度は最高約21℃に上昇する。次いで反応物を約10℃に
冷却し、フラスコに0.72mLのトリエチルアミンを装入する。約1分以内に
温度が57℃に上昇する。温度が約15℃に低下するまで撹拌を続ける。得られ
た生成物混合物は化合物72を含有する。
【0480】 工程2.2−(アセチルチオメチル)−2−ブチル−4−ヘキサナール73 の製造
【0481】
【化255】
【0482】 この例の工程1の装置に、さらにディーン−スタークトラップおよび冷水式冷
却器を取り付ける。工程1の生成物混合物が入った反応フラスコに、さらに50
.0mLの3−ブテン−2−オール、1.987gのp−トルエンスルホン酸・
1水和物および600mLのトルエンを装入する。混合物を撹拌しながら約10
5〜110℃に約24時間加熱する。この間に、水ならびに少量の3−ブテン−
2−オール、およびトルエンがディーン−スタークトラップに採集される。水が
留出しなくなると、反応が完了する。蒸留による損失を補充するために、所望に
よりさらに0.5当量の3−ブテン−2−オールをフラスコに添加してもよい。
混合物を周囲温度に放冷する。得られたアルデヒド混合物は化合物73を含有す
る。
【0483】 工程3.2−(アセチルチオメチル)−2−ブチル−4−ヘキサナールエチ レングリコールアセタール74の製造 この例の工程2の装置および得られたアルデヒド混合物に、さらに31.0m
Lのエチレングリコールを装入する。混合物を撹拌しながら105〜110℃に
2時間加熱する。この間に、水およびトルエンがディーン−スタークトラップに
採集される。水が留出しなくなると、反応が完了する。混合物を周囲温度に放冷
し、反応混合物を順に100mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、100mL
の水および100mLのブラインで洗浄する。溶媒を回転蒸発器により除去する
。149gの化合物74が得られる。
【0484】 実施例110. 化合物67の製造
【0485】
【化256】
【0486】 工程1.2−(アセチルチオメチル)−2−ブチル−4−ヘキサナールジエ チルアセタール75の製造
【0487】
【化257】
【0488】 250mLの三口丸底フラスコに、オーバーヘッド撹拌機、テフロンコートし
た温度探針および分液漏斗を取り付ける。フラスコに78gの化合物74および
200mLのエタノールを装入する。反応器を窒素ガスでフラッシし、これに6
0mLのオルトギ酸トリエチルを装入する。次いでフラスコに4gのp−トルエ
ンスルホン酸を添加する。混合物を室温で16時間撹拌する。次いで混合物を減
圧濃縮し、フラスコに100mLの酢酸エチルを添加する。次いで水50mL中
の炭酸水素ナトリウム1.7gを添加する。混合物を3分間撹拌する。層を分離
させ、水層を廃液する。有機層を硫酸ナトリウムのパッドにより濾過し、有機層
を減圧(水アスピレーター圧力)濃縮すると、化合物75が得られる。
【0489】 工程2.2−ブチル−2−(チオメチル)ヘキサナールジエチルアセタール 76の製造
【0490】
【化258】
【0491】 500mLの三口丸底フラスコに、冷却器、磁気撹拌バー、窒素導入口、温度
制御装置に接続した熱電対、および加熱マントルを取り付ける。フラスコを窒素
ガスでパージし、19.2gの化合物75、96mLのN−メチルピロリドン(
NMP)、28.3g(2.5当量)のp−トルエンスルホニルヒドラジドおよ
び18mL(3.0当量)のピペリジンを装入する。撹拌しながら混合物を約1
00℃に2時間加温する。必要ならば熱の除去により、温度を107℃より低く
維持する。混合物を周囲温度に冷却する。生成物混合物は化合物76を含有する
。所望により、2.5当量のp−トルエンスルホニルヒドラジドおよび2.5当
量のピペリジンを用いて、この反応を実施できる。
【0492】 工程3.化合物67の製造 この例の工程2の装置および生成物混合物を、この工程に用いる。工程2の生
成物混合物が入ったフラスコに、13.46gの化合物33および11.2mL
の50%(w/w)NaOH水溶液を装入する。混合物を撹拌しながら100℃
に加熱し、その温度に2.5時間保持する。混合物を周囲温度に冷却し、フラス
コに100mLの酢酸エチルを添加する。この混合物を100mLの水で洗浄す
る。水層を分離し、100mLの酢酸エチルで洗浄する。酢酸エチル層を合わせ
て順に100mLの水で3回、50mLのブラインで2回洗浄する。有機層を硫
酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧下で回転蒸発器により除去する。収量は
赤褐色の油として26gの化合物67である。
【0493】 実施例111. 示差走査熱量測定(DSC) DSC実験は、Perkin Elmer Pyris7示差走査熱量計また
はTA Instruments示差走査熱量計により、蓋に1個の孔を開けた
標準アルミニウムパン(40μl)内にハーメチックシールした5〜10mgの
試料について実施される。同一タイプの空のパンを参照として用いる。加熱速度
は、乾燥窒素パージ下に10℃/分である。図9は、化合物41のI形(プロッ
ト(a))およびII形(プロット(b))の代表的なDSCサーモグラムを示
す。
【0494】 実施例112. X線粉末回折図 X線粉末回折実験は、2kW標準フォーカスX線管(銅)を備えたInelθ
/θ回折システムにより実施される。0〜80°の2θでX線散乱データを収集
する。バルク立体配置の試料を試験する。データを収集し、Inelソフトウェ
アで実行されるDellコンピューターにより分析する。少なくとも1例におい
て、試料をガラス毛細管に入れ、溶媒の損失を防ぐために両端をシールする。毛
細管をX線ビームの通路にある特殊なアダフターに固定し、データを収集する。
【0495】 あるいはX線粉末回折実験は、2kW標準フォーカスX線管(銅)を備えたS
iemens D5000回折システムを含むシステムにより実施される。この
システムは、θ−θ試料整列式の自動サンプラーシステムを備えている。データ
の収集および分析は、Siemens有標ソフトウェアを用いてWindows
(登録商標)コンピューターにより実施される。
【0496】 図6は、化合物41のI形(プロット(a))およびII形(プロット(b)
)の代表的なX線粉末回折図を示す。表1に、I形およびII形の主なX線粉末
回折ピークの比較を示す。
【0497】
【表13】
【0498】
【表14】
【0499】 実施例113. フーリエ変換赤外スペクトル 化合物41のI形およびII形のフーリエ変換赤外(FTIR)スペクトルは
、計測器の試料コンパートメント内に取り付けたマイクロ−ATR(減衰全反射
)集光アクセサリー(IBM Corporation)を備えたBio−Ra
d FTSフーリエ変換赤外分光計により得られる。分光計の試料コンパートメ
ントおよび光学台は、窒素パージ下にある。計測器の作動およびスペクトル収集
に用いたソフトウェアは、Bio−RadのWindows 98ベースWin
−IRソフトウェアである。8波数解像および16走査を用いてスペクトルを得
る。
【0500】 少量の試料を5×10×1mmのKRS5(IR界で一般に用いられる赤外透
過性材料の1タイプ)ATR結晶の1面に載せ、試料と結晶のその面が十分に接
触するようにステンレス鋼製ミクロスパーテルで軽くたたく。結晶をATR集光
アクセサリー内に固定し、試料コンパートメントを数分間パージして水蒸気およ
び二酸化炭素を除去する(これらが存在するとスペクトルの質が低下する)。こ
れを操作コンソールのスクリーン上でモニターし、許容レベルにまで減少した時
点で16走査を収集して干渉図を作製する。試料の分析前に、清浄なKRS5結
晶をATRアクセサリー内に固定し、バックグラウンド干渉図を収集する。バッ
クグラウンド収集のためのパージ時間および走査数は、試料分析に用いる予定の
ものと同一でなければならない。
【0501】 得られた干渉図のフーリエ変換が自動的に実行され、スペクトルがスクリーン
上に現われる。次いで得られたスペクトルを平滑化し、必要ならばベースライン
を補正する。次いでATRを補正して、吸収または透過スペクトルと比較できる
スペクトルを求める。
【0502】 図7は、化合物41のI形(プロット(a))およびII形(プロット(b)
)の代表的なFTIRスペクトルを示す。表2に、I形およびII形の主なFT
IRピークの要約比較を示す。
【0503】
【表15】
【0504】 実施例114. 固相炭素−13NMR分析 固相NMR;干渉偏波マジック角回転(cross−polarizatio
n magic−angle spinning:CPMAS)13C NMRス
ペクトルは、プロトン共鳴周波数127.0MHzで操作されるMonsant
o製分光計により収集された。速度3kHzの二軸受ローターシステムにより、
試料を磁界に対してマジック角で回転させた。31.9MHzで、2−msマッ
チ、50kHz 1H−13C干渉偏波接点に伴うCPMAS 13C NMRスペ
クトルを求めた。データ獲得に際しては高力プロトン双極子デカップリング(H1 (H)=65〜75kHz)を用いた。残留回転サイドバンドをサイドバンド
全抑制(Total Suppression of Sidebands;T
OSS)法により抑制した。各実験に約219mgのI形および約142mgI
I形を用いた。
【0505】 図8は、化合物41のI形(プロット(a))およびII形(プロット(b)
)の代表的な固相13C核磁気共鳴(NMR)スペクトルを示す。表3に、I形お
よびII形の主な固相13C NMRピークの要約比較を示す。
【0506】
【表16】
【0507】 実施例115. 水の取込み実験 吸水実験は、動的水蒸気吸収(Dynamic Vapor Sorptio
n;DVS)装置(Surface Measurements System
社製DVS−1000)により実施される。実験を25℃で実施し、まずそれ以
上の重量変化がみられなくなるまで乾燥窒素でパージすることにより対象材料(
約10mgの試料)を30%の相対湿度(RH)(周囲室内条件)から約9%の
RHまで段階的に(10%RHずつ)乾燥させる。次いで試料のRHを約0%か
ら約90%のRHまで段階的に高める。その湿度での経時的な重量変化が0.0
003%((dm/dt)/m0×100;ここでmは質量(mg)、m0は初期
質量、tは時間(分)である)未満になった時点で、それぞれの逐次段階を開始
する。次いで試料に段階的なRH%増大の逆を経由させる。データをコンピュー
ターに収集し、SMS有標MS−Exelマクロインターフェースソフトウェア
を用いて分析する。図10は、化合物41のI形(プロット(a))およびII
形(プロット(b))の吸水等温線結果を示す。表4に、25℃でのI形および
II形の主な水吸収および脱着等温線の要約比較を示す。
【0508】
【表17】
【0509】 ここに示す実施例は、全般的または具体的に記載した本発明の反応体および/
または操作条件を上記実施例で用いたものの代わりに用いて実施できる。 以上に本発明を記載したが、これらを多様に変更できることは自明である。そ
のような変更は本発明の精神および範囲から逸脱すると解すべきではない。その
ような変更および均等物がすべて本発明の範囲に含まれることは当業者に明らか
であろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、置換プロピオンアルデヒド化合物12を製造しうる全プロセスを示す
。図1aは、ニトロスルフィドアセタール化合物67を製造し、化合物67を用
いて化合物29を製造しうる、代表的な全プロセスを示す。
【図2】 本発明方法を用いて2,2−ジブチル−3−ブロモプロピオンアルデヒドを製
造しうるプロセスを示す。
【図3】 ベンジルアンモニウム化合物を製造するための全プロセスを示す。
【図4】 ジフェニルメタン化合物11を製造するための全プロセスを示す。
【図5】 鏡像異性体富化テトラヒドロベンゾチエピンオキシド24(たとえば(4R,
5R)−24)を本発明方法と組み合わせて用いて、鏡像異性体を富化したベン
ジルアンモニウム化合物を製造する方法を示す。
【図6】 化合物41のI形(プロット(a))およびII形(プロット(b))の代表
的なX線粉末回折図を示す。水平軸の数値は2θ°である。
【図7】 化合物41のI形(プロット(a))およびII形(プロット(b))の代表
的なフーリエ変換赤外(FTIR)スペクトルを示す。水平軸の数値はcm-1
ある。
【図8】 化合物41のI形(プロット(a))およびII形(プロット(b))の代表
的な固相炭素−13核磁気共鳴(NMR)スペクトルを示す。水平軸の数値はp
pmである。
【図9】 化合物41のI形(プロット(a))およびII形(プロット(b))の代表
的な示差走査熱量測定プロフィールを示す。
【図10】 化合物41のI形(プロット(a))およびII形(プロット(b))の吸水
等温線を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 317/24 C07C 317/24 317/36 317/36 319/14 319/14 321/28 321/28 C07D 317/18 C07D 317/18 487/08 487/08 // A61K 31/4995 A61K 31/4995 A61P 3/06 A61P 3/06 43/00 111 43/00 111 C07B 53/00 C07B 53/00 G 55/00 55/00 Z 57/00 380 57/00 380 61/00 300 61/00 300 C07M 7:00 C07M 7:00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 チョウ,シャイン アメリカ合衆国ミズーリ州63141,セン ト・ルイス,ヒブラー・オークス・コート 12305 (72)発明者 コルソン,ピエール・ジャン アメリカ合衆国イリノイ州60076,スコキ ー,オールド・オーチャード・コート 10104,ナンバー 1エイ (72)発明者 ファリド,ペイマン アメリカ合衆国イリノイ州60061,ヴァー ノン・ヒルズ,アポロ・コート 304 (72)発明者 ヘット,ロベルト スイス国ツェーハー−5004 アーラウ,デ ルファーシュトラーセ 34 (72)発明者 フーバー,クリスティアン・ハー イギリス国ニューキャッスル・アポン・タ イン エヌイー3 2ディーズィー,ゴス フォース,グレイストーク・パーク 61 (72)発明者 コーラー,ケヴィン・ジェイ アメリカ合衆国ミズーリ州メリーランド・ ハイツ,グレンリッジ・ドライブ 11929 (72)発明者 ローソン,ジョン・ピー アメリカ合衆国ミズーリ州63038,グレン コー,メルローズ・ロード 18804 (72)発明者 リ,ジェームズ アメリカ合衆国ニュージャージー州08638, ホープウェル・タウンシップ,スタンフォ ード・ロード・イースト 76 (72)発明者 マー,エドゥアルド・ケイ アメリカ合衆国イリノイ州60062,ノース ブルック,メイプル・アベニュー 2703 (72)発明者 ミラー,ローレンス・エム アメリカ合衆国イリノイ州60018,デス・ プレインズ,フォレスト・アベニュー 976 (72)発明者 オルロフスキ,ウラジスラフ アメリカ合衆国イリノイ州60090,ホイー リング,ブラックホーク・トレイル 1604 (72)発明者 ピーターソン,ジェームズ・シー アメリカ合衆国ミズーリ州63021,マンチ ェスター,カーマン・メジャー・コート 1622 (72)発明者 ポッゾ,マーク・ジェイ アメリカ合衆国ミズーリ州63017,チェス ターフィールド,ポコノ・サークル 14959 (72)発明者 プルズィビラ,クレア・エイ アメリカ合衆国イリノイ州60016,デス・ プレインズ,イースト・ウォルナット・ア ベニュー 1373 (72)発明者 トレモント,サミュエル・ジェイ アメリカ合衆国ミズーリ州63011,セン ト・ルイス,バークェスト・ドライブ 729 (72)発明者 トリヴェディ,ジェイ・エス アメリカ合衆国イリノイ州60077,スコキ ー,バブ・アベニュー 7817 (72)発明者 ワグナー,グレイス・エム アメリカ合衆国ミズーリ州63119,ウェブ スター・グローヴス,パピン・アベニュー 219 (72)発明者 ウェイセンバーガー,ジェラルド・エイ アメリカ合衆国イリノイ州60016,デス・ プレインズ,フェアウェイ・ドライブ 9241,ナンバー 403 (72)発明者 チ,ベンシン アメリカ合衆国イリノイ州60195,ホフマ ン・エステーツ,ロック・コーヴ・コート 1310 Fターム(参考) 4C050 AA03 BB07 CC07 EE02 FF01 GG01 HH03 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 CB09 MA01 MA04 NA14 ZC33 ZC41 4H006 AA02 AC11 AC52 AC62 AC63 AC81 AC82 AC83 BA25 BA55 BA61 BE10 BE20 TA02 TA04 TB04 4H039 CA71 CB40 CD40

Claims (336)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式60の構造を有するベンジルアンモニウム化合物: 【化1】 の製造方法であって、 式(61)の構造を有するベンジルアルコールエーテル化合物: 【化2】 を誘導体化条件下で処理して、式(62)の構造を有する誘導体化ベンジルエー
    テル化合物: 【化3】 を形成し、そしてこの誘導体化ベンジルエーテル化合物と式(42)の構造を有
    するアミン: 【化4】 をアミノ化条件下で接触させ、これにより前記ベンジルアンモニウム化合物また
    はその誘導体を製造することを含む方法 [式中: R1およびR2は、独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり; R3、R4およびR5は、独立してHおよびC1〜約C20ヒドロカルビルよりなる
    群から選択され、ここでヒドロカルビルの1以上の炭素原子はO、NまたはSで
    置換されていてもよく、R3、R4およびR5のうち2以上がそれらの結合してい
    る原子と一緒になって環式構造を形成していてもよく; R9は、下記よりなる群から選択され:H、ヒドロカルビル、ヒドロキシアル
    キル、アルコキシアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、アンモ
    ニウムアルキル、ポリアルコキシアルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール
    、第四級ヘテロサイクル、第四級ヘテロアリール、OR3、NR34、N+345-、SR3、S(O)R3、SO23、SO33、オキソ、CO23、CN、
    ハロゲン、NCO、CONR34、SO2OM、SO2NR34、PO(OR23
    OR24、P+345-、S+34-、およびC(O)OM; R23およびR24は、独立してR3およびMよりなる置換基から選択され; nは0〜4の数字であり; A-は医薬的に許容できるアニオンであり、Mは医薬的に許容できるカチオン
    であり; Xは求核置換脱離基である]。
  2. 【請求項2】 式()の構造を有するベンジルアンモニウム化合物: 【化5】 の製造方法であって、 式()の構造を有するベンジルアルコールエーテル化合物: 【化6】 を誘導体化条件下で処理して、式()の構造を有する誘導体化ベンジルエーテ
    ル化合物: 【化7】 を形成し、そしてこの誘導体化ベンジルエーテル化合物と式(42)の構造を有
    するアミン: 【化8】 をアミノ化条件下で接触させ、これにより前記ベンジルアンモニウム化合物また
    はその誘導体を製造することを含む方法 (式中: R1およびR2は、独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり; R3、R4およびR5は、独立してHおよびC1〜約C20ヒドロカルビルよりなる
    群から選択され、ここでヒドロカルビルの1以上の炭素原子はO、NまたはSで
    置換されていてもよく、R3、R4およびR5のうち2以上がそれらの結合してい
    る原子と一緒になって環式構造を形成していてもよく; Xは求核置換脱離基である)。
  3. 【請求項3】 R3、R4およびR5が、独立してHおよびC1〜約C20ヒドロカ
    ルビルよりなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 R3、R4およびR5が、独立してHおよびC1〜約C10ヒドロカ
    ルビルよりなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 R3、R4およびR5が、独立してC1〜約C10ヒドロカルビルで
    ある、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 R3、R4およびR5が、独立してC1〜約C5ヒドロカルビルで
    ある、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 R3、R4およびR5が、独立してメチル、エチルおよびプロピ
    ルよりなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 R3、R4およびR5が、それぞれメチルである、請求項7に記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 アミンがヘテロサイクルを含む、請求項2に記載の方法。
  10. 【請求項10】 アミンが二環式ヘテロサイクルを含む、請求項9に記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 アミンが1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンで
    あり、ベンジルアンモニウム化合物が式()の構造: 【化9】 を有する、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 R1およびR2が、独立してC1〜約C10ヒドロカルビルであ
    る、請求項2に記載の方法。
  13. 【請求項13】 R1およびR2が、独立してC1〜約C5ヒドロカルビルである
    、請求項2に記載の方法。
  14. 【請求項14】 R1およびR2が両方ともブチルである、請求項13に記載の
    方法。
  15. 【請求項15】 ベンジルアンモニウム化合物が、本質的に鏡像異性体のラセ
    ミ混合物である、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 該方法により製造されるベンジルアンモニウム化合物が、(
    4S,5S)鏡像異性体より多量の(4R,5R)鏡像異性体を含む、請求項1
    4に記載の方法。
  17. 【請求項17】 R1およびR2のうち一方がエチルであり、R1およびR2のう
    ち他方がブチルである、請求項9に記載の方法。
  18. 【請求項18】 製造されるベンジルアンモニウム化合物が、(3S)鏡像異
    性体より多量の(3R)鏡像異性体を含む、請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 製造されるベンジルアンモニウム化合物が、(3R)鏡像異
    性体より多量の(3S)鏡像異性体を含む、請求項17に記載の方法。
  20. 【請求項20】 アミノ化条件が溶媒を含む、請求項9に記載の方法。
  21. 【請求項21】 溶媒が親水性溶媒を含む、請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 親水性溶媒が、水、ニトリル、エーテル類、アルコール類、
    ケトン類およびエステルよりなる群から選択される化合物を含む、請求項21に
    記載の方法。
  23. 【請求項23】 親水性溶媒がケトン類を含む、請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 親水性溶媒が、アセトンおよびメチルエチルケトンよりなる
    群から選択される化合物を含む、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 親水性溶媒がメチルエチルケトンを含む、請求項24に記載
    の方法。
  26. 【請求項26】 親水性溶媒がメチルエチルケトンおよび水を含む、請求項2
    2に記載の方法。
  27. 【請求項27】 溶媒がさらに疎水性溶媒を含む、請求項21に記載の方法。
  28. 【請求項28】 疎水性溶媒が、脂肪族炭化水素、芳香族溶媒および塩素化溶
    媒よりなる群から選択される、請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 疎水性溶媒が芳香族溶媒を含む、請求項27に記載の方法。
  30. 【請求項30】 疎水性溶媒が、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、o−
    キシレン、m−キシレン、p−キシレン、メシチレンおよびナフタレンよりなる
    群から選択される、請求項29に記載の方法。
  31. 【請求項31】 疎水性溶媒がトルエンである、請求項30に記載の方法。
  32. 【請求項32】 溶媒がメチルエチルケトン、トルエンおよび水を含む、請求
    項27に記載の方法。
  33. 【請求項33】 溶媒が疎水性溶媒を含む、請求項20に記載の方法。
  34. 【請求項34】 アミノ化条件が、約0〜約100℃の温度でアミノ化を実施
    することを含む、請求項9に記載の方法。
  35. 【請求項35】 アミノ化条件が、約15〜約75℃の温度でアミノ化を実施
    することを含む、請求項34に記載の方法。
  36. 【請求項36】 アミノ化条件が、約20〜約65℃の温度でアミノ化を実施
    することを含む、請求項35に記載の方法。
  37. 【請求項37】 さらに鏡像異性体富化工程を含む、請求項2に記載の方法。
  38. 【請求項38】 鏡像異性体富化工程がキラルクロマトグラフィーを含む、請
    求項37に記載の方法。
  39. 【請求項39】 鏡像異性体富化工程が不斉合成工程を含む、請求項37に記
    載の方法。
  40. 【請求項40】 鏡像異性体富化工程がジアステレオマー塩の結晶化を含む、
    請求項37に記載の方法。
  41. 【請求項41】 Xが、クロロ、ブロモ、ヨード、メタンスルホナト、トルエ
    ンスルホナト、ベンゼンスルホナトおよびトリフルオロメタンスルホナトよりな
    る群から選択される、請求項2に記載の方法。
  42. 【請求項42】 Xが、クロロ、ブロモおよびヨードよりなる群から選択され
    る、請求項41に記載の方法。
  43. 【請求項43】 Xがクロロである、請求項42に記載の方法。
  44. 【請求項44】 ベンジルアルコールエーテル化合物が主に(4R,5R)絶
    対立体配置を有する、請求項2に記載の方法。
  45. 【請求項45】 ベンジルアルコールエーテル化合物が主に(4S,5S)絶
    対立体配置を有する、請求項2に記載の方法。
  46. 【請求項46】 誘導体化条件が、ベンジルアルコールエーテル化合物とハロ
    ゲン化剤を接触させることを含む、請求項2に記載の方法。
  47. 【請求項47】 ハロゲン化剤が、ハロゲン化チオニル、ハロゲン化スルフリ
    ル、三ハロゲン化リン、五ハロゲン化リン、ハロゲン化オキサリルおよびハロゲ
    ン化水素よりなる群から選択される、請求項46に記載の方法。
  48. 【請求項48】 ハロゲン化剤が塩素化剤である、請求項47に記載の方法。
  49. 【請求項49】 ハロゲン化剤が、塩化チオニル、三塩化リン、五塩化リンお
    よび塩化水素よりなる群から選択される、請求項47に記載の方法。
  50. 【請求項50】 ハロゲン化剤が、塩化チオニル、三塩化リンおよび五塩化リ
    ンよりなる群から選択される、請求項49に記載の方法。
  51. 【請求項51】 ハロゲン化剤が塩化チオニルである、請求項49に記載の方
    法。
  52. 【請求項52】 ハロゲン化剤が、トリフェニルホスフィンおよび四ハロゲン
    化炭素の混合物を含む、請求項47に記載の方法。
  53. 【請求項53】 ハロゲン化剤が、トリフェニルホスフィンおよび四塩化炭素
    の混合物を含む、請求項47に記載の方法。
  54. 【請求項54】 さらに、式()の構造を有するベンジルアルコールエーテ
    ル化合物: 【化10】 を製造する工程を含み、該工程が、式()の構造を有するフェノール化合物: 【化11】 と式()の構造を有する置換キシレン化合物: 【化12】 を置換条件下で接触させて、式()のベンジルアルコールエーテル化合物を製
    造することを含む(式中:X2は脱離基である)、請求項2に記載の方法。
  55. 【請求項55】 フェノール化合物が(4R,5R)絶対立体配置を有する、
    請求項54に記載の方法。
  56. 【請求項56】 フェノール化合物が(4S,5S)絶対立体配置を有する、
    請求項54に記載の方法。
  57. 【請求項57】 X2が、ハロ、メタンスルホナト、トルエンスルホナト、ベ
    ンゼンスルホナトおよびトリフルオロメタンスルホナトよりなる群から選択され
    る、請求項54に記載の方法。
  58. 【請求項58】 X2が、クロロ、ブロモおよびヨードよりなる群から選択さ
    れる、請求項57に記載の方法。
  59. 【請求項59】 X2がクロロである、請求項58に記載の方法。
  60. 【請求項60】 R1およびR2が、独立してC1〜約C10ヒドロカルビルであ
    る、請求項54に記載の方法。
  61. 【請求項61】 R1およびR2が、独立してC1〜約C5ヒドロカルビルである
    、請求項60に記載の方法。
  62. 【請求項62】 R1およびR2が両方ともブチルである、請求項61に記載の
    方法。
  63. 【請求項63】 R1およびR2のうち一方がエチルであり、R1およびR2のう
    ち他方がブチルである、請求項61に記載の方法。
  64. 【請求項64】 フェノール化合物と置換キシレン化合物の接触を溶媒の存在
    下で実施する、請求項54に記載の方法。
  65. 【請求項65】 溶媒がアミドを含む、請求項64に記載の方法。
  66. 【請求項66】 アミドが、ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルア
    セトアミドよりなる群から選択される、請求項65に記載の方法。
  67. 【請求項67】 フェノール化合物と置換キシレン化合物の接触を塩基の存在
    下で実施する、請求項54に記載の方法。
  68. 【請求項68】 塩基が、金属水酸化物、金属アルコラート、金属水素化物、
    アルキル金属コンプレックスおよびアミド塩基よりなる群から選択される化合物
    を含む、請求項67に記載の方法。
  69. 【請求項69】 塩基が金属水酸化物を含む、請求項68に記載の方法。
  70. 【請求項70】 さらに、式()の構造を有する保護フェノール化合物: 【化13】 を脱保護して式()の構造を有するフェノール化合物: 【化14】 を製造する脱保護工程を含む(式中:R6は保護基である)、請求項2に記載の
    方法。
  71. 【請求項71】 R6がC1〜約C10ヒドロカルビル基である、請求項70に記
    載の方法。
  72. 【請求項72】 R6がC1〜約C10アルキル基である、請求項71に記載の方
    法。
  73. 【請求項73】 R6がC1〜約C5アルキル基である、請求項72に記載の方
    法。
  74. 【請求項74】 R6がメチルである、請求項73に記載の方法。
  75. 【請求項75】 脱保護工程が、保護フェノール化合物を脱保護剤で処理する
    ことを含む、請求項71に記載の方法。
  76. 【請求項76】 脱保護工程が、保護フェノール化合物を三ハロゲン化ホウ素
    、ハロゲン化水素および金属ヒドロカルビルチオラートよりなる群から選択され
    る化合物を含む脱保護剤で処理することを含む、請求項75に記載の方法。
  77. 【請求項77】 脱保護剤が、三臭化ホウ素、三塩化ホウ素、ヨウ化水素、臭
    化水素および塩化水素よりなる群から選択される、請求項76に記載の方法。
  78. 【請求項78】 脱保護剤が、三臭化ホウ素および三塩化ホウ素よりなる群か
    ら選択される、請求項77に記載の方法。
  79. 【請求項79】 脱保護剤が三臭化ホウ素である、請求項77に記載の方法。
  80. 【請求項80】 脱保護剤が金属ヒドロカルビルチオラートである、請求項7
    7に記載の方法。
  81. 【請求項81】 脱保護剤がリチウムヒドロカルビルチオラートである、請求
    項80に記載の方法。
  82. 【請求項82】 脱保護剤がリチウムC1〜約C10アルキルチオラートである
    、請求項81に記載の方法。
  83. 【請求項83】 脱保護剤がリチウムエタンチオラートである、請求項82に
    記載の方法。
  84. 【請求項84】 脱保護剤が、メチオニンと組み合わせたスルホン酸を含む、
    請求項75に記載の方法。
  85. 【請求項85】 脱保護剤が、メチオニンと組み合わせたメタンスルホン酸を
    含む、請求項84に記載の方法。
  86. 【請求項86】 脱保護工程を実質的にそのままで実施する、請求項85に記
    載の方法。
  87. 【請求項87】 脱保護工程を溶媒の存在下で実施する、請求項85に記載の
    方法。
  88. 【請求項88】 溶媒が、アルカン、芳香族溶媒、塩素化溶媒、スルホン酸お
    よび無機溶媒よりなる群から選択される化合物を含む、請求項87に記載の方法
  89. 【請求項89】 保護フェノール化合物が(4R,5R)絶対立体配置を有す
    る、請求項70に記載の方法。
  90. 【請求項90】 保護フェノール化合物が(4S,5S)絶対立体配置を有す
    る、請求項70に記載の方法。
  91. 【請求項91】 さらに、式(8a)の構造を有するアミノスルファーオキシ
    ドアルデヒド化合物: 【化15】 を環化条件下で処理して式(7a)の構造を有する保護フェノール化合物: 【化16】 を形成する環化工程を含む(式中:R6は保護基であり、yは1または2である
    )、請求項2に記載の方法。
  92. 【請求項92】 R6がC1〜約C10ヒドロカルビル基である、請求項91に記
    載の方法。
  93. 【請求項93】 R6がC1〜約C10アルキル基である、請求項92に記載の方
    法。
  94. 【請求項94】 R6がC1〜約C5アルキル基である、請求項93に記載の方
    法。
  95. 【請求項95】 R6がメチルである、請求項94に記載の方法。
  96. 【請求項96】 環化条件が、アミノスルファーオキシドアルデヒドを塩基で
    処理することを含む、請求項91に記載の方法。
  97. 【請求項97】 塩基が、MOR11、金属水酸化物およびアルキル金属コンプ
    レックスよりなる群から選択される化合物を含み、ここでR11がC1〜約C10
    ドロカルビル基であり、Mがアルカリ金属である、請求項96に記載の方法。
  98. 【請求項98】 塩基がMOR11を含む、請求項97に記載の方法。
  99. 【請求項99】 Mが、ナトリウム、リチウムおよびカリウムよりなる群から
    選択される、請求項98に記載の方法。
  100. 【請求項100】 R11がC1〜約C10アルキル基である、請求項98に記載
    の方法。
  101. 【請求項101】 R11がC1〜約C5アルキル基である、請求項100に記載
    の方法。
  102. 【請求項102】 R11が、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチル
    よりなる群から選択される、請求項101に記載の方法。
  103. 【請求項103】 R11がt−ブチルである、請求項102に記載の方法。
  104. 【請求項104】 塩基がカリウムt−ブトキシドである、請求項103に記
    載の方法。
  105. 【請求項105】 環化条件が溶媒を含む、請求項91に記載の方法。
  106. 【請求項106】 溶媒が親水性溶媒を含む、請求項105に記載の方法。
  107. 【請求項107】 溶媒が、エーテル類およびアルコール類よりなる群から選
    択される、請求項106に記載の方法。
  108. 【請求項108】 溶媒がエーテル類である、請求項106に記載の方法。
  109. 【請求項109】 溶媒が、テトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジエ
    チルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、1,4−ジオキサン、グライムおよ
    びジグライムよりなる群から選択される、請求項108に記載の方法。
  110. 【請求項110】 溶媒がテトラヒドロフランである、請求項109に記載の
    方法。
  111. 【請求項111】 溶媒がアルコール類である、請求項107に記載の方法。
  112. 【請求項112】 溶媒が、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプ
    ロピルアルコール、ブタノール、sec−ブチルアルコール、イソブチルアルコ
    ールおよびt−ブチルアルコールよりなる群から選択される、請求項111に記
    載の方法。
  113. 【請求項113】 yが1である、請求項91に記載の方法。
  114. 【請求項114】 さらに、アミノスルファーオキシドアルデヒド化合物を酸
    化条件下で処理して式()の構造を有するアミノスルホンアルデヒド化合物: 【化17】 を形成する酸化工程を含む、請求項113に記載の方法。
  115. 【請求項115】 yが2である、請求項91に記載の方法。
  116. 【請求項116】 さらに、式(9a)の構造を有するニトロスルファーオキ
    シドアルデヒド化合物: 【化18】 を還元アルキル化して式(8a)の構造を有するアミノスルファーオキシドアル
    デヒド化合物: 【化19】 を形成する還元アルキル化工程を含む、請求項2に記載の方法(式中:R6は保
    護基であり、zは0、1または2である)。
  117. 【請求項117】 zが0または1である、請求項116に記載の方法。
  118. 【請求項118】 さらに、ニトロスルファーオキシドアルデヒド化合物を酸
    化条件下で処理して式()の構造を有するニトロスルホンアルデヒド化合物: 【化20】 を形成する酸化工程を含む、請求項117に記載の方法。
  119. 【請求項119】 zが2である、請求項116に記載の方法。
  120. 【請求項120】 さらに、式(39)の構造を有するアニリンスルファーオ
    キシド化合物: 【化21】 を製造する工程を含み、該工程が、式(9a)の構造を有するニトロスルファー
    オキシドアルデヒド化合物: 【化22】 を還元して、アニリンスルファーオキシド化合物を形成することを含む(式中:
    6は保護基であり、zは0、1または2である)、請求項2に記載の方法。
  121. 【請求項121】 さらに、アニリンスルファーオキシド化合物をメチル化条
    件下で処理して式(8a)の構造を有するアミノスルファーオキシドアルデヒド
    化合物: 【化23】 を形成するメチル化工程を含む、請求項120に記載の方法。
  122. 【請求項122】 さらに、式(10)の構造を有するニトロスルフィドアル
    デヒド化合物: 【化24】 を酸化して、式(9a)の構造を有するニトロスルホンアルデヒド化合物: 【化25】 を形成する酸化工程を含む(式中:R6は保護基であり、zは1または2である
    )、請求項2に記載の方法。
  123. 【請求項123】 zが2である、請求項122に記載の方法。
  124. 【請求項124】 zが1である、請求項123に記載の方法。
  125. 【請求項125】 酸化条件が鏡像異性体選択的な酸化条件を含む、請求項1
    24に記載の方法。
  126. 【請求項126】 さらに、式(11)の構造を有する置換ジフェニルメタン
    化合物: 【化26】 と、式(12)の構造を有する置換プロピオンアルデヒド化合物: 【化27】 を硫黄源の存在下で結合させて、式(10)の構造を有するニトロスルフィドア
    ルデヒド: 【化28】 を形成するスルフィド形成工程を含む(式中:R6は保護基であり、X3は芳香族
    置換脱離基であり、X4は求核置換脱離基である)、請求項2に記載の方法。
  127. 【請求項127】 さらに、式(13)の構造を有する置換ベンゾフェノン化
    合物: 【化29】 を還元して、式(11)の構造を有する置換ジフェニルメタン化合物: 【化30】 を形成する還元工程を含む(式中:R6は保護基であり、X3は芳香族置換脱離基
    である)、請求項2に記載の方法。
  128. 【請求項128】 さらに、式(14)の構造を有する保護フェノール化合物
    : 【化31】 を、式(15)の構造を有する置換ベンゾイル化合物: 【化32】 によりアシル化条件下で処理して、式(13)の構造を有する置換ジベンゾフェ
    ノン化合物: 【化33】 を製造するアシル化工程を含む(式中:R6は保護基であり、X3は芳香族置換脱
    離基であり、X5はヒドロキシおよびハロよりなる群から選択される)、請求項
    2に記載の方法。
  129. 【請求項129】 さらに、式(17)の構造を有するアミノスルホンアルデ
    ヒド化合物: 【化34】 を製造する1以上の工程を含み、その際、式(16)の構造を有するアルケニル
    スルホンアルデヒド化合物: 【化35】 を還元および還元アルキル化してアミノスルホンアルデヒド化合物(17)を形
    成する(式中:R1はC1〜約C20ヒドロカルビル基であり、R6は保護基であり
    、R12はC1〜約C10ヒドロカルビル基である)、請求項2に記載の方法。
  130. 【請求項130】 さらに、式(18)の構造を有するアセタール化合物: 【化36】 を熱分解して、式(16)の構造を有するアルケニルスルホンアルデヒド化合物
    : 【化37】 を形成する熱分解工程を含む、請求項2に記載の方法 (式中: R1はC1〜約C20ヒドロカルビル基であり; R6は保護基であり; R7はHおよびC1〜約C17ヒドロカルビルよりなる群から選択され; R13はHおよびC1〜約C20ヒドロカルビルよりなる群から選択される)。
  131. 【請求項131】 R13が式(43)の構造: 【化38】 を有する基である、請求項130に記載の方法。
  132. 【請求項132】 さらに、式(19)の構造を有するモノアルキルスルホン
    アルデヒド化合物: 【化39】 と式(20)の構造を有するアリルアルコール化合物: 【化40】 を、所望によりHOR13の構造を有するヒドロキシル化溶媒の存在下で反応させ
    て、式(18)の構造を有するアセタール化合物: 【化41】 を形成するアセタール形成工程を含む (式中: R1はC1〜約C20ヒドロカルビルであり; R6は保護基であり; R7はHおよびC1〜約C17ヒドロカルビルよりなる群から選択され; R13はHおよびC1〜約C20ヒドロカルビルよりなる群から選択される) 請求項2に記載の方法。
  133. 【請求項133】 R13が式(43)の構造: 【化42】 を有する基である、請求項132に記載の方法。
  134. 【請求項134】 R7がC1〜約C10ヒドロカルビルである、請求項133に
    記載の方法。
  135. 【請求項135】 R7がC1〜約C5ヒドロカルビルである、請求項134に
    記載の方法。
  136. 【請求項136】 R7がメチルである、請求項135に記載の方法。
  137. 【請求項137】 さらに、式(11)の構造を有する置換ジフェニルメタン
    化合物: 【化43】 をスルフィン化条件下で反応させ、そして式(21)の構造を有する2−置換ア
    クロレイン化合物: 【化44】 と結合させて、式(19)の構造を有するモノアルキルスルホンアルデヒド化合
    物: 【化45】 を形成するスルホン形成工程を含む (式中: R1はC1〜約C20ヒドロカルビルであり; R6は保護基であり; X3は芳香族置換脱離基である) 請求項2に記載の方法。
  138. 【請求項138】 式()の構造を有するベンジルアンモニウム化合物: 【化46】 を製造するための、下記の工程を含む方法: (a)式(14)の構造を有する保護フェノール化合物: 【化47】 を式(15)の構造を有する置換ベンゾイル化合物: 【化48】 によりアシル化条件下で処理して、式(13)の構造を有する置換ベンゾフェノ
    ン化合物: 【化49】 を製造する工程; (b)この置換ベンゾフェノン化合物を還元して、式(11)の構造を有する
    置換ジフェニルメタン化合物: 【化50】 を製造する工程; (c)この置換ジフェニルメタン化合物と式(12)の構造を有する置換プロ
    ピオンアルデヒド化合物: 【化51】 を硫黄源の存在下で結合させて、式(10)の構造を有するニトロスルフィドア
    ルデヒド化合物: 【化52】 を形成する工程; (d)このニトロスルフィドアルデヒド化合物を酸化して、式()の構造を
    有するニトロスルホンアルデヒド化合物: 【化53】 を形成する工程; (e)このニトロスルホンアルデヒド化合物を還元アルキル化して、式(
    の構造を有するアミノスルホンアルデヒド化合物: 【化54】 を形成する工程; (f)このアミノスルホンアルデヒド化合物を環化条件下で処理して、式( )の構造を有する保護フェノール化合物: 【化55】 を形成する工程; (g)この保護フェノール化合物を脱保護して、式()の構造を有するフェ
    ノール化合物: 【化56】 を形成する工程; (h)このフェノール化合物と式()の構造を有する置換キシレン: 【化57】 を置換条件下で結合させて、式()の構造を有するベンジルアルコールエーテ
    ル化合物: 【化58】 を製造する工程; (i)このベンジルアルコールエーテル化合物を脱離基形成剤で処理して、式
    )の構造を有する誘導体化ベンジルエーテル化合物: 【化59】 を製造する工程;そして (j)この誘導体化ベンジルエーテル化合物を、式(42)の構造を有するア
    ミン: 【化60】 によりアミノ化条件下で処理して前記ベンジルアンモニウム化合物を製造する工
    程 (式中: R1およびR2は、独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり; R3、R4およびR5は、独立してHおよびC1〜約C20ヒドロカルビルよりなる
    群から選択され、ここでヒドロカルビルの1以上の炭素原子はO、NまたはSで
    置換されていてもよく、R3、R4およびR5のうち2以上がそれらの結合してい
    る原子と一緒になって環式構造を形成していてもよく; R6は保護基であり; XおよびX4は、独立して求核脱離基であり; X2は、クロロ、ブロモ、ヨード、メタンスルホナト、トリフルオロメタンス
    ルホナト、ベンゼンスルホナトおよびトルエンスルホナトよりなる群から選択さ
    れ; X3は芳香族置換脱離基であり; X5はヒドロキシおよびハロよりなる群から選択される)。
  139. 【請求項139】 さらに、鏡像異性体富化工程を含む、請求項138に記載
    の方法。
  140. 【請求項140】 該方法により製造されるベンジルアンモニウム化合物が、
    (4S,5S)鏡像異性体より多量の(4R,5R)鏡像異性体を含む、請求項
    139に記載の方法。
  141. 【請求項141】 式()の構造を有する誘導体化ベンジルエーテル化合物
    : 【化61】 の製造方法であって、 式()の構造を有するベンジルアルコールエーテル化合物: 【化62】 をハロゲン化剤で処理して前記の誘導体化ベンジルエーテル化合物を製造するこ
    とを含む方法(式中:R1およびR2は独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであ
    り、Xはハロである)。
  142. 【請求項142】 該方法により製造される誘導体化ベンジルエーテル化合物
    が、(4S,5S)鏡像異性体より多量の(4R,5R)鏡像異性体を含む、請
    求項141に記載の方法。
  143. 【請求項143】 式()の構造を有するベンジルアルコールエーテル化合
    物: 【化63】 の製造方法であって、 式()の構造を有するフェノール化合物: 【化64】 と式()の構造を有する置換キシレン化合物: 【化65】 を置換条件下で接触させて前記ベンジルアルコールエーテル化合物を製造するこ
    とを含む(式中:R1およびR2は独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり、
    2はクロロ、ブロモ、ヨード、メタンスルホナト、トリフルオロメタンスルホ
    ナトおよびトルエンスルホナトよりなる群から選択される)方法。
  144. 【請求項144】 R1およびR2が、独立してC1〜約C10ヒドロカルビルで
    ある、請求項143に記載の方法。
  145. 【請求項145】 R1およびR2が、独立してC1〜約C5ヒドロカルビルであ
    る、請求項144に記載の方法。
  146. 【請求項146】 R1およびR2が両方ともブチルである、請求項145に記
    載の方法。
  147. 【請求項147】 R1およびR2のうち一方がエチルであり、R1およびR2
    うち他方がブチルである、請求項145に記載の方法。
  148. 【請求項148】 フェノール化合物と置換キシレン化合物の接触を溶媒の存
    在下で実施する、請求項143に記載の方法。
  149. 【請求項149】 溶媒が、芳香族溶媒、アミド、エステル、ケトン類、エー
    テル類、およびスルホキシドよりなる群から選択される化合物を含む、請求項1
    48に記載の方法。
  150. 【請求項150】 溶媒がアミドを含む、請求項149に記載の方法。
  151. 【請求項151】 アミドがジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルア
    セトアミドからなる群から選択される、請求項150に記載の方法。
  152. 【請求項152】 溶媒が非プロトン溶媒を含む、請求項149に記載の方法
  153. 【請求項153】 フェノール化合物と置換キシレン化合物の接触を塩基の存
    在下で実施する、請求項143に記載の方法。
  154. 【請求項154】 塩基が、金属水酸化物、金属アルコラート、金属水素化物
    、アルキル金属コンプレックスおよびアミド塩基よりなる群から選択される化合
    物を含む、請求項153に記載の方法。
  155. 【請求項155】 塩基が金属水酸化物を含む、請求項154に記載の方法。
  156. 【請求項156】 金属水酸化物が、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムおよ
    び水酸化カルシウムよりなる群から選択される、請求項155に記載の方法。
  157. 【請求項157】 金属水酸化物が水酸化ナトリウムである、請求項156に
    記載の方法。
  158. 【請求項158】 該方法により製造されるベンジルアルコールエーテル化合
    物が、(4S,5S)鏡像異性体より多量の(4R,5R)鏡像異性体を含む、
    請求項143に記載の方法。
  159. 【請求項159】 式()の構造を有するフェノール化合物: 【化66】 の製造方法であって、 式()の構造を有する保護フェノール化合物: 【化67】 を脱保護して前記のフェノール化合物を形成することを含む(式中:R1および
    2は独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり、R6は保護基である)方法。
  160. 【請求項160】 該方法により製造されるフェノール化合物が、(4S,5
    S)鏡像異性体より多量の(4R,5R)鏡像異性体を含む、請求項159に記
    載の方法。
  161. 【請求項161】 式()の構造を有する保護フェノール化合物: 【化68】 の製造方法であって、 式()の構造を有するアミノスルホンアルデヒド化合物: 【化69】 を環化条件下で環化して前記の保護フェノール化合物を形成することを含む(式
    中:R1およびR2は独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり、R6は保護基で
    ある)方法。
  162. 【請求項162】 該方法により製造される保護フェノール化合物が、(4S
    ,5S)鏡像異性体より多量の(4R,5R)鏡像異性体を含む、請求項161
    に記載の方法。
  163. 【請求項163】 式()の構造を有するアミノスルホンアルデヒド化合物
    : 【化70】 の製造方法であって、 式()の構造を有するニトロスルホンアルデヒド化合物: 【化71】 を還元アルキル化して前記アミノスルホンアルデヒド化合物を形成することを含
    む(式中:R1およびR2は独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり、R6は保
    護基である)方法。
  164. 【請求項164】 式()の構造を有するニトロスルホンアルデヒド化合物
    : 【化72】 の製造方法であって、 式(10)の構造を有するニトロスルフィドアルデヒド化合物: 【化73】 を酸化して前記ニトロスルホンアルデヒド化合物を形成することを含む(式中:
    1およびR2は独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり、R6は保護基である
    )方法。
  165. 【請求項165】 式(10)の構造を有するニトロスルフィドアルデヒド化
    合物: 【化74】 の製造方法であって、 式(11)の構造を有する置換ジフェニルメタン化合物: 【化75】 と式(12)の構造を有する置換プロピオンアルデヒド化合物: 【化76】 を硫黄源の存在下で結合させて前記ニトロスルフィドアルデヒドを形成すること
    を含む (式中: R1およびR2は、独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり; R6は保護基であり; X3は芳香族置換脱離基であり; X4は求核置換脱離基である)方法。
  166. 【請求項166】 式(11)の構造を有する置換ジフェニルメタン化合物: 【化77】 の製造方法であって、 式(13)の構造を有する置換ベンゾフェノン化合物: 【化78】 を還元して前記の置換ジフェニルメタン化合物を形成することを含む (式中: R6は保護基であり; X3は芳香族置換脱離基である)方法。
  167. 【請求項167】 式(13)の構造を有する置換ベンゾフェノン化合物: 【化79】 の製造方法であって、 式(14)の構造を有する保護フェノール化合物: 【化80】 と式(15)の構造を有する置換ベンゾイル化合物: 【化81】 をアシル化条件下で反応させて前記の置換ベンゾフェノン化合物を形成すること
    を含む (式中: R6は保護基であり; X3は芳香族置換脱離基であり; X5はヒドロキシ、ブロモ、ヨードおよび−OR14よりなる群から選択され; R14はアシル基である)方法。
  168. 【請求項168】 X5がヒドロキシである、請求項167に記載の方法。
  169. 【請求項169】 アシル化条件が強プロトン酸を含む、請求項168に記載
    の方法。
  170. 【請求項170】 強プロトン酸が硫酸、スルホン酸またはリンオキシ酸より
    なる群から選択される、請求項169に記載の方法。
  171. 【請求項171】 強プロトン酸がリンオキシ酸である、請求項170に記載
    の方法。
  172. 【請求項172】 リンオキシ酸が、オルトリン酸、ピロリン酸およびポリリ
    ン酸よりなる群から選択される、請求項171に記載の方法。
  173. 【請求項173】 リンオキシ酸がポリリン酸を含む、請求項171に記載の
    方法。
  174. 【請求項174】 R6がC1〜約C10ヒドロカルビル基である、請求項167
    に記載の方法。
  175. 【請求項175】 R6がC1〜約C10アルキル基である、請求項174に記載
    の方法。
  176. 【請求項176】 R6がC1〜約C5アルキル基である、請求項175に記載
    の方法。
  177. 【請求項177】 R6がメチルである、請求項176に記載の方法。
  178. 【請求項178】 式(13)の構造を有する置換ベンゾフェノン化合物: 【化82】 の製造方法であって、 式(56)の構造を有するアリール金属コンプレックス: 【化83】 と式(15)の構造を有する置換ベンゾイル化合物: 【化84】 をアシル化条件下で反応させて前記の置換ベンゾフェノン化合物を製造すること
    を含む (式中: R6は保護基であり; Lは金属含有部分であり; X3は芳香族置換脱離基であり; X5はハロおよび−OR14よりなる群から選択され; R14はアシル基である)方法。
  179. 【請求項179】 Lが、MgX6、NaおよびLiよりなる群から選択され
    、X6がハロゲンである、請求項178に記載の方法。
  180. 【請求項180】 式(17)の構造を有するアミノスルホンアルデヒド化合
    物: 【化85】 の製造方法であって、 式(16)の構造を有するアルケニルスルホンアルデヒド化合物: 【化86】 を還元および還元アルキル化して前記アミノスルホンアルデヒド化合物を形成す
    ることを含む(式中:R1はC1〜約C20ヒドロカルビル基であり、R6は保護基
    であり、R7はHおよびC1〜約C17ヒドロカルビルよりなる群から選択される)
    方法。
  181. 【請求項181】 式(16)の構造を有するアルケニルスルホンアルデヒド
    化合物: 【化87】 の製造方法であって、 式(18)の構造を有するアセタール化合物: 【化88】 を熱分解して前記アルケニルスルホンアルデヒド化合物を形成することを含む (式中: R1はC1〜約C20ヒドロカルビル基であり; R6は保護基であり; R7はHおよびC1〜約C17ヒドロカルビルよりなる群から選択され; R13はHおよびC1〜約C20ヒドロカルビルよりなる群から選択される)方法
  182. 【請求項182】 式(18)の構造を有するアセタール化合物: 【化89】 の製造方法であって、 式(19)の構造を有するモノアルキルスルホンアルデヒド化合物: 【化90】 と式(20)の構造を有するアリルアルコール: 【化91】 を、所望によりHOR13の構造を有するヒドロキシル化溶媒の存在下で反応させ
    て前記アセタール化合物を形成することを含む方法 (式中: R1はC1〜約C20ヒドロカルビルであり; R6は保護基であり; R7はHおよびC1〜約C17ヒドロカルビルよりなる群から選択され; R13はHおよびC1〜約C20ヒドロカルビルよりなる群から選択される)。
  183. 【請求項183】 R13が式(43)の構造: 【化92】 を有する基である、請求項182に記載の方法。
  184. 【請求項184】 R7がC1〜約C10ヒドロカルビルである、請求項183に
    記載の方法。
  185. 【請求項185】 R7がC1〜約C5ヒドロカルビルである、請求項184に
    記載の方法。
  186. 【請求項186】 R7がメチルである、請求項185に記載の方法。
  187. 【請求項187】 式(19)の構造を有するモノアルキルスルホンアルデヒ
    ド化合物: 【化93】 の製造方法であって、 式(11)の構造を有する置換ジフェニルメタン化合物: 【化94】 をスルフィン化条件下で反応させてスルフィン化混合物を製造し、このスルフィ
    ン化混合物と式(21)の構造を有する2−ヒドロカルビルアクロレイン化合物
    : 【化95】 を接触させ、これにより前記モノアルキルスルホンアルデヒド化合物を形成する
    ことを含む (式中: R1はC1〜約C20ヒドロカルビルであり; R6は保護基であり; X3は芳香族置換脱離基である)方法。
  188. 【請求項188】 式(49)の構造を有する3−スルファー−プロピオンア
    ルデヒドオレフィン化合物: 【化96】 の製造方法であって、 式(48)の構造を有する3−スルファー−プロピオンアルデヒド化合物: 【化97】 と式(50)の構造を有するアリルアルコール化合物: 【化98】 を酸源の存在下で接触させ、これにより前記3−スルファー−プロピオンアルデ
    ヒドオレフィン化合物を形成することを含む [式中: R15は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリー
    ル、アリールアルキルアリールおよびアシルよりなる群から選択され、これらに
    おいてアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリール、アリ
    ールアルキルアリールおよびアシルは少なくとも1つのR22基で置換されていて
    もよく; R16、R17、R21aおよびR21bは、独立してHおよびヒドロカルビルよりなる
    群から選択され; R22は、H、−NO2、アミノ、C1〜約C10アルキルアミノ、ジ(C1〜約C1 0 )アルキルアミノ、C1〜約C10アルキルチオ、ヒドロキシ、C1〜約C10アル
    コキシ、シアナト、イソシアナト、ハロゲン、OR6、SR6、SR66a、およ
    びNR66aよりなる群から選択され; R6およびR6aは、独立してHおよび保護基よりなる群から選択され; qは0、1または2である]方法。
  189. 【請求項189】 R15が、アリール、アルキルアリールおよびアリールアル
    キルアリールよりなる群から選択される、請求項188に記載の方法。
  190. 【請求項190】 R15が少なくとも1つのR22基で置換されている、請求項
    188に記載の方法。
  191. 【請求項191】 R15が少なくとも1つのR22基で置換されていてもよいア
    リールアルキルアリールである、請求項190に記載の方法。
  192. 【請求項192】 R15が2−(フェニルメチル)フェニルである、請求項1
    89に記載の方法。
  193. 【請求項193】 R15が少なくとも1つのR22基で置換されている、請求項
    192に記載の方法。
  194. 【請求項194】 R16がヒドロカルビルである、請求項188に記載の方法
  195. 【請求項195】 R16がC1〜約C10ヒドロカルビルである、請求項194
    に記載の方法。
  196. 【請求項196】 R16がC1〜約C5ヒドロカルビルである、請求項195に
    記載の方法。
  197. 【請求項197】 R16が、エチルおよびブチルよりなる群から選択される、
    請求項196に記載の方法。
  198. 【請求項198】 R17がヒドロカルビルである、請求項188に記載の方法
  199. 【請求項199】 qが2である、請求項188に記載の方法。
  200. 【請求項200】 接触を約0〜約200℃の温度で実施する、請求項188
    に記載の方法。
  201. 【請求項201】 接触を約20〜約150℃の温度で実施する、請求項20
    0に記載の方法。
  202. 【請求項202】 接触を約30〜約135℃の温度で実施する、請求項20
    1に記載の方法。
  203. 【請求項203】 接触を約30〜約100℃の温度で実施する、請求項20
    2に記載の方法。
  204. 【請求項204】 接触を溶媒の存在下で実施する、請求項188に記載の方
    法。
  205. 【請求項205】 さらに、溶媒を共沸除去する工程を含む、請求項203に
    記載の方法。
  206. 【請求項206】 式(22)の構造を有するテトラヒドロベンゾチエピン化
    合物のジアステレオマー: 【化99】 [式(22)は、(4S,5S)ジアステレオマー、(4R,5R)ジアステレ
    オマー、(4R,5S)ジアステレオマーおよび(4S,5R)ジアステレオマ
    ーよりなる群から選択される(4,5)ジアステレオマーを含む]を処理して(
    4S,5S)ジアステレオマーおよび(4R,5R)ジアステレオマーを含む混
    合物を製造する方法であって、 該テトラヒドロベンゾチエピン化合物のジアステレオマーを含む供給材料組成
    物と塩基を接触させ、これによりテトラヒドロベンゾチエピン化合物のジアステ
    レオマー混合物を製造することを含む方法 [式中: R1およびR2は、独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり; R8は、下記よりなる群から選択され:H、ヒドロカルビル、ヘテロサイクリ
    ル、((ヒドロキシアルキル)アリール)アルキル、((シクロアルキル)アル
    キルアリール)アルキル、((ヘテロシクロアルキル)アルキルアリール)アル
    キル、((第四級ヘテロシクロアルキル)アルキルアリール)アルキル、ヘテロ
    アリール、第四級ヘテロサイクル、第四級ヘテロアリールおよび第四級ヘテロア
    リールアルキル; ここでヒドロカルビル、ヘテロサイクル、ヘテロアリール、第四級ヘテロサ
    イクル、第四級ヘテロアリールおよび第四級ヘテロアリールアルキルは、下記よ
    りなる群から選択される部分で置換された1以上の炭素を有してもよく:O、N
    3、N+34-、S、SO、SO2、S+3-、PR3、P+34-、P(
    O)R3、フェニレン、炭水化物、アミノ酸、ペプチドおよびポリペプチド; R8は、下記よりなる群から選択される1以上の部分で置換されていてもよく
    :スルホアルキル、第四級ヘテロサイクル、第四級ヘテロアリール、OR3、N
    34、N+345-、SR3、S(O)R3、SO23、SO33、オキソ
    、CO23、CN、ハロゲン、CONR34、SO2OM、SO2NR34、PO
    (OR23)OR24、P+345-、S+34-、およびC(O)OM; R23およびR24は、独立してR3およびMよりなる置換基から選択され; A-は医薬的に許容できるアニオンであり、Mは医薬的に許容できるカチオン
    であり; R9は、下記よりなる群から選択され:H、ヒドロカルビル、ヒドロキシアル
    キル、アルコキシアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、アンモ
    ニウムアルキル、ポリアルコキシアルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール
    、第四級ヘテロサイクル、第四級ヘテロアリール、OR3、NR34、N+345-、SR3、S(O)R3、SO23、SO33、オキソ、CO23、CN、
    ハロゲン、NCO、CONR34、SO2OM、SO2NR34、PO(OR23
    OR24、P+345-、S+34-、およびC(O)OM; R3、R4およびR5は、独立してHおよびC1〜約C20ヒドロカルビルよりなる
    群から選択され、ここでヒドロカルビルの1以上の炭素原子はO、NまたはSで
    置換されていてもよく、R3、R4およびR5のうち2以上がそれらの結合してい
    る原子と一緒になって環式構造を形成していてもよく; nは0〜4の数字であり; xは1または2である]。
  207. 【請求項207】 塩基が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化
    物、アルカリ金属アルコキシド、金属水素化物、アルカリ金属アミド、およびア
    ルカリ金属ヒドロカルビル塩基よりなる群から選択される、請求項206に記載
    の方法。
  208. 【請求項208】 塩基が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化
    物、アルカリ金属アルコキシド、およびアルカリ金属アミドよりなる群から選択
    される、請求項207に記載の方法。
  209. 【請求項209】 塩基がアルカリ金属アルコキシドである、請求項208に
    記載の方法。
  210. 【請求項210】 塩基が、ナトリウムアルコキシドおよびカリウムアルコキ
    シドよりなる群から選択される、請求項209に記載の方法。
  211. 【請求項211】 塩基がカリウムt−ブトキシドである、請求項210に記
    載の方法。
  212. 【請求項212】 R8が、H、C1〜約C20アルキル、ヒドロキシアルキルア
    リールアルキル、およびヘテロシクロアルキルアルキルアリールアルキルよりな
    る群から選択される、請求項206に記載の方法。
  213. 【請求項213】 R8が、H、およびC1〜約C20アルキルよりなる群から選
    択される、請求項212に記載の方法。
  214. 【請求項214】 R8がC1〜約C20アルキルである、請求項213に記載の
    方法。
  215. 【請求項215】 R8がC1〜約C10アルキルである、請求項214に記載の
    方法。
  216. 【請求項216】 R8がC1〜約C5アルキルである、請求項217に記載の
    方法。
  217. 【請求項217】 R8がメチルである、請求項214に記載の方法。
  218. 【請求項218】 R9が、H、アミノ、アルキルアミノ、アルコキシ、およ
    びニトロよりなる群から選択される、請求項206に記載の方法。
  219. 【請求項219】 R9が、Hおよびアルキルアミノよりなる群から選択され
    る、請求項218に記載の方法。
  220. 【請求項220】 R9がアルキルアミノである、請求項219に記載の方法
  221. 【請求項221】 R9がジメチルアミノであり、nが1である、請求項21
    9に記載の方法。
  222. 【請求項222】 R9がテトラヒドロベンゾチエピン化合物の7−位にある
    、請求項221に記載の方法。
  223. 【請求項223】 R1およびR2のうち一方がエチルであり、R1およびR2
    うち他方がブチルである、請求項206に記載の方法。
  224. 【請求項224】 R1およびR2が両方ともブチルである、請求項206に記
    載の方法。
  225. 【請求項225】 (4,5)ジアステレオマーが、(4S,5S)ジアステ
    レオマー、(4R,5S)ジアステレオマーおよび(4S,5R)ジアステレオ
    マーよりなる群から選択される、請求項206に記載の方法。
  226. 【請求項226】 (4,5)ジアステレオマーが(4S,5S)ジアステレ
    オマーである、請求項225に記載の方法。
  227. 【請求項227】 テトラヒドロベンゾチエピン化合物が式(24)の構造: 【化100】 を有する、請求項206に記載の方法。
  228. 【請求項228】 供給材料組成物がさらに、式()の構造を有するアミノ
    スルホンアルデヒド化合物: 【化101】 (式中:R1およびR2は独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり、R6は保護
    基である)を含む、請求項206に記載の方法。
  229. 【請求項229】 R1およびR2が、独立してC1〜約C10ヒドロカルビルで
    ある、請求項228に記載の方法。
  230. 【請求項230】 R1およびR2が、独立してC1〜約C5ヒドロカルビルであ
    る、請求項229に記載の方法。
  231. 【請求項231】 R1およびR2のうち一方がエチルであり、R1およびR2
    うち他方がブチルである、請求項230に記載の方法。
  232. 【請求項232】 R1およびR2が両方ともブチルである、請求項231に記
    載の方法。
  233. 【請求項233】 R6がC1〜約C10ヒドロカルビルである、請求項228に
    記載の方法。
  234. 【請求項234】 R6がメチルである、請求項233に記載の方法。
  235. 【請求項235】 式(22)の構造を有するテトラヒドロベンゾチエピン化
    合物のジアステレオマー: 【化102】 [式(22)は、(4S,5S)ジアステレオマー、(4R,5R)ジアステレ
    オマー、(4R,5S)ジアステレオマーおよび(4S,5R)ジアステレオマ
    ーよりなる群から選択される(4,5)ジアステレオマーを含む]を処理して(
    4S,5S)ジアステレオマーおよび(4R,5R)ジアステレオマーを含む混
    合物を製造する方法であって、 該テトラヒドロベンゾチエピン化合物のジアステレオマーを脱離条件下で処理
    して、式(23)の構造を有するジヒドロベンゾチエピン化合物: 【化103】 を製造し、該ジヒドロベンゾチエピン化合物を酸化し、これにより(4S,5S
    )ジアステレオマーおよび(4R,5R)ジアステレオマーを含む混合物を製造
    することを含む方法 [式中: R1およびR2は、独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり; R8は、下記よりなる群から選択され:H、ヒドロカルビル、ヘテロサイクリ
    ル、((ヒドロキシアルキル)アリール)アルキル、((シクロアルキル)アル
    キルアリール)アルキル、((ヘテロシクロアルキル)アルキルアリール)アル
    キル、((第四級ヘテロシクロアルキル)アルキルアリール)アルキル、ヘテロ
    アリール、第四級ヘテロサイクル、第四級ヘテロアリールおよび第四級ヘテロア
    リールアルキル; ここでヒドロカルビル、ヘテロサイクル、ヘテロアリール、第四級ヘテロサ
    イクル、第四級ヘテロアリールおよび第四級ヘテロアリールアルキルは、下記よ
    りなる群から選択される部分で置換された1以上の炭素を有してもよく:O、N
    3、N+34-、S、SO、SO2、S+3-、PR3、P+34-、P(
    O)R3、フェニレン、炭水化物、アミノ酸、ペプチドおよびポリペプチド; R8は、下記よりなる群から選択される1以上の部分で置換されていてもよく
    :スルホアルキル、第四級ヘテロサイクル、第四級ヘテロアリール、OR3、N
    34、N+345-、SR3、S(O)R3、SO23、SO33、オキソ
    、CO23、CN、ハロゲン、CONR34、SO2OM、SO2NR34、PO
    (OR23)OR24、P+345-、S+34-、およびC(O)OM; R3、R4およびR5は、独立してHおよびC1〜約C20ヒドロカルビルよりなる
    群から選択され、ここでヒドロカルビルの1以上の炭素原子はO、NまたはSで
    置換されていてもよく、R3、R4およびR5のうち2以上がそれらの結合してい
    る原子と一緒になって環式構造を形成していてもよく; R23およびR24は、独立してR3およびMよりなる置換基から選択され; A-は医薬的に許容できるアニオンであり、Mは医薬的に許容できるカチオン
    であり; R9は、下記よりなる群から選択され:H、ヒドロカルビル、ヒドロキシアル
    キル、アルコキシアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、アンモ
    ニウムアルキル、ポリアルコキシアルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール
    、第四級ヘテロサイクル、第四級ヘテロアリール、OR3、NR34、N+345-、SR3、S(O)R3、SO23、SO33、オキソ、CO23、CN、
    ハロゲン、NCO、CONR34、SO2OM、SO2NR34、PO(OR23
    OR24、P+345-、S+34-、およびC(O)OM; nは0〜4の数字であり; X7は、S、NHおよびOよりなる群から選択され; xは0、1または2である]。
  236. 【請求項236】 脱離条件が酸を含む、請求項235に記載の方法。
  237. 【請求項237】 脱離条件が塩基を含む、請求項235に記載の方法。
  238. 【請求項238】 脱離条件が、テトラヒドロベンゾチエピン化合物のジアス
    テレオマーを誘導体化して、4−位に脱離しやすい基を有するテトラヒドロベン
    ゾチエピン誘導体を形成し、そしてこの脱離しやすい基を脱離させてジヒドロベ
    ンゾチエピン化合物を形成することを含む、請求項235に記載の方法。
  239. 【請求項239】 酸化工程が、ジヒドロベンゾチエピン化合物をアルコール
    形成条件下で反応させてテトラヒドロベンゾチエピン化合物のジアステレオマー
    混合物を製造するアルコール形成工程を含む、請求項235に記載の方法。
  240. 【請求項240】 (4,5)ジアステレオマーが(4S,5S)ジアステレ
    オマー、(4R,5S)ジアステレオマーおよび(4S,5R)ジアステレオマ
    ーよりなる群から選択される、請求項235に記載の方法。
  241. 【請求項241】 (4,5)ジアステレオマーが(4S,5S)ジアステレ
    オマーである、請求項240に記載の方法。
  242. 【請求項242】 テトラヒドロベンゾチエピン化合物が式(24)の構造: 【化104】 を有し、ジヒドロベンゾチエピン化合物が式(25)の構造: 【化105】 を有する、請求項235に記載の方法。
  243. 【請求項243】 式()の構造を有する化合物: 【化106】 (式中:R1およびR2は独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり、XはBr
    、I、および該化合物に酸素原子を介して共有結合した求核置換脱離基よりなる
    群から選択される)。
  244. 【請求項244】 R1およびR2が、独立してC1〜約C10ヒドロカルビルで
    ある、請求項243に記載の化合物。
  245. 【請求項245】 R1およびR2が、独立してC1〜約C5ヒドロカルビルであ
    る、請求項244に記載の化合物。
  246. 【請求項246】 R1およびR2のうち一方がエチルであり、R1およびR2
    うち他方がブチルである、請求項245に記載の化合物。
  247. 【請求項247】 R1およびR2が両方ともブチルである、請求項245に記
    載の化合物。
  248. 【請求項248】 Xが、Br、I、およびヒドロキシよりなる群から選択さ
    れる、請求項243に記載の化合物。
  249. 【請求項249】 Xが、BrおよびIよりなる群から選択される、請求項2
    48に記載の化合物。
  250. 【請求項250】 Xがクロロである、請求項249に記載の化合物。
  251. 【請求項251】 Xがヒドロキシである、請求項248に記載の化合物。
  252. 【請求項252】 式(26): 【化107】 の構造を有する、請求項243に記載の化合物。
  253. 【請求項253】 (4R,5R)絶対立体配置を有する、請求項252に記
    載の化合物。
  254. 【請求項254】 式(27): 【化108】 の構造を有する、請求項243に記載の化合物。
  255. 【請求項255】 (4R,5R)絶対立体配置を有する、請求項254に記
    載の化合物。
  256. 【請求項256】 式(28): 【化109】 の構造を有する化合物。
  257. 【請求項257】 (4R,5R)絶対立体配置を有する、請求項256に記
    載の化合物。
  258. 【請求項258】 式(24)の構造を有する化合物: 【化110】 [式(22)は、(4S,5S)ジアステレオマー、(4R,5R)ジアステレ
    オマー、(4R,5S)ジアステレオマーおよび(4S,5R)ジアステレオマ
    ーよりなる群から選択される(4,5)ジアステレオマーを表す]。
  259. 【請求項259】 (4,5)ジアステレオマーが(4R,5R)ジアステレ
    オマーである、請求項258に記載の化合物。
  260. 【請求項260】 式(29)の構造を有する化合物: 【化111】
  261. 【請求項261】 式(30)の構造を有する化合物: 【化112】
  262. 【請求項262】 2−ブロモメチル−2−ブチルヘキサナール。
  263. 【請求項263】 2−ブロモメチル−2−ブチルヘキサノール。
  264. 【請求項264】 1−アセタト−2−ブチル−2−(ヒドロキシメチル)ヘ
    キサン。
  265. 【請求項265】 式(31)の構造を有する化合物: 【化113】 [式(31)は、ブテニル二重結合についてEまたはZ立体配置を有する化合物
    を表す]。
  266. 【請求項266】 ブテニル二重結合についてE立体配置を有する、請求項2
    65に記載の化合物。
  267. 【請求項267】 ブテニル二重結合についてZ立体配置を有する、請求項2
    65に記載の化合物。
  268. 【請求項268】 式(32)の構造を有する化合物: 【化114】
  269. 【請求項269】 式(11)の構造を有する化合物: 【化115】 (式中:R6は保護基であり、X3は芳香族置換脱離基である)。
  270. 【請求項270】 X3がハロ基である、請求項269に記載の化合物。
  271. 【請求項271】 X3がクロロである、請求項270に記載の化合物。
  272. 【請求項272】 R6がC1〜約C20アルキルである、請求項269に記載の
    化合物。
  273. 【請求項273】 R6がC1〜約C10アルキルである、請求項272に記載の
    化合物。
  274. 【請求項274】 R6がC1〜約C5アルキルである、請求項273に記載の
    化合物。
  275. 【請求項275】 R6がメチルである、請求項274に記載の化合物。
  276. 【請求項276】 式(13)の構造を有する化合物: 【化116】 (式中:R6は保護基であり、X3は芳香族置換脱離基である)。
  277. 【請求項277】 X3がハロ基である、請求項276に記載の化合物。
  278. 【請求項278】 X3がクロロである、請求項277に記載の化合物。
  279. 【請求項279】 R6がC1〜約C20アルキルである、請求項276に記載の
    化合物。
  280. 【請求項280】 R6がC1〜約C10アルキルである、請求項279に記載の
    化合物。
  281. 【請求項281】 R6がC1〜約C5アルキルである、請求項280に記載の
    化合物。
  282. 【請求項282】 R6がメチルである、請求項281に記載の化合物。
  283. 【請求項283】 式(12)の構造を有する置換プロピオンアルデヒド化合
    物: 【化117】 の製造方法であって、 式(35)の構造を有する置換プロパノール化合物: 【化118】 を酸化することを含む(式中:R1およびR2は独立してC1〜約C20ヒドロカル
    ビルであり、X4は求核置換脱離基である)方法。
  284. 【請求項284】 R1およびR2のうち一方がエチルであり、R1およびR2
    うち他方がブチルである、請求項283に記載の方法。
  285. 【請求項285】 置換プロピオンアルデヒド化合物がR絶対立体配置を有す
    る、請求項284に記載の方法。
  286. 【請求項286】 置換プロピオンアルデヒド化合物がS絶対立体配置を有す
    る、請求項284に記載の方法。
  287. 【請求項287】 R1およびR2が両方ともブチルである、請求項283に記
    載の方法。
  288. 【請求項288】 さらに、式(36)の構造を有する酸エステル: 【化119】 を加溶媒分解して置換プロパノール化合物を形成する工程を含む(式中:R10
    1〜約C20アルキル基である)、請求項283に記載の方法。
  289. 【請求項289】 X4がハロである、請求項283に記載の方法。
  290. 【請求項290】 X4がブロモである、請求項289に記載の方法。
  291. 【請求項291】 さらに、式(37)の構造を有するジオール化合物: 【化120】 を、式(38)の構造を有するカルボニル化合物: 【化121】 およびハライド源の存在下で反応させて、酸エステルを形成する工程を含む(式
    中:X6はヒドロキシ、ハロゲンおよび−OC(O)R18よりなる群から選択さ
    れ、ここでR18はC1〜約C20ヒドロカルビルである)、請求項289に記載の
    方法。
  292. 【請求項292】 ハライド源が、HBr源およびHI源よりなる群から選択
    される、請求項291に記載の方法。
  293. 【請求項293】 ハライド源がHBr源である、請求項292に記載の方法
  294. 【請求項294】 式(12)の構造を有する置換プロピオンアルデヒド化合
    物: 【化122】 を製造するための、下記の工程を含む方法: (a)式(37)の構造を有するジオール化合物: 【化123】 を、式(38)の構造を有するカルボニル化合物: 【化124】 およびハライド源の存在下で反応させて、式(36)の構造を有する酸エステル
    化合物: 【化125】 を形成する工程; (b)この酸エステルを加溶媒分解して、式(35)の構造を有する置換プロ
    パノール化合物: 【化126】 を形成する工程;そして (c)この置換プロパノール化合物を酸化して前記の置換プロピオンアルデヒ
    ド化合物を製造する工程 (式中: R1、R2、R10およびR18は、独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり; X4は求核置換脱離基であり; X6はヒドロキシ、ハロおよび−OC(O)R18よりなる群から選択される)
  295. 【請求項295】 カルボン酸均等物が式(38)の構造を有するカルボニル
    化合物: 【化127】 である(X6はヒドロキシ、ハロおよび−OC(O)R18よりなる群から選択さ
    れる)、請求項294に記載の方法。
  296. 【請求項296】 R1、R2、R10およびR11が独立してC1〜約C10ヒドロ
    カルビルである、請求項295に記載の方法。
  297. 【請求項297】 R1、R2、R10およびR18が独立してC1〜約C5ヒドロカ
    ルビルである、請求項296に記載の方法。
  298. 【請求項298】 R1およびR2のうち一方がエチルであり、R1およびR2
    うち他方がブチルである、請求項297に記載の方法。
  299. 【請求項299】 R1およびR2が両方ともブチルである、請求項297に記
    載の方法。
  300. 【請求項300】 R10がメチルである、請求項299に記載の化合物。
  301. 【請求項301】 R18がメチルである、請求項297に記載の化合物。
  302. 【請求項302】 X4がハロである、請求項301に記載の方法。
  303. 【請求項303】 X4がブロモである、請求項302に記載の方法。
  304. 【請求項304】 X6がヒドロキシである、請求項303に記載の方法。
  305. 【請求項305】 式(71)の構造を有する結晶形テトラヒドロベンゾチエ
    ピン化合物: 【化128】 またはその鏡像異性体であって、約278〜約285℃の融点または分解点を有
    する結晶形。
  306. 【請求項306】 テトラヒドロベンゾチエピン化合物が主に(4R,5R)
    絶対立体配置を有する、請求項305に記載の結晶形。
  307. 【請求項307】 約280〜約283℃の融点または分解点を有する、請求
    項305に記載の結晶形。
  308. 【請求項308】 約282℃の融点または分解点を有する、請求項307に
    記載の結晶形。
  309. 【請求項309】 約9.2°の2θ、約12.3°の2θ、および約13.
    9°の2θにピークをもつX線粉末回折図を有する、請求項305に記載の結晶
    形。
  310. 【請求項310】 X線粉末回折図が、実質的に約7.2°の2θおよび約1
    1.2°の2θにピークをもたない、請求項309に記載の結晶形。
  311. 【請求項311】 実質的に図6のプロット(b)に示すX線粉末回折図を有
    する、請求項305に記載の結晶形。
  312. 【請求項312】 約3245〜約3255cm-1にピークがあるIRスペク
    トルを有する、請求項305に記載の結晶形。
  313. 【請求項313】 約1600cm-1にピークがあるIRスペクトルを有する
    、請求項312に記載の結晶形。
  314. 【請求項314】 約1288cm-1にピークがあるIRスペクトルを有する
    、請求項312に記載の結晶形。
  315. 【請求項315】 実質的に図7のプロット(b)に示すIRスペクトルを有
    する、請求項312に記載の結晶形。
  316. 【請求項316】 約142.3ppm、約137.2ppm、および約12
    5.4ppmにピークがある固相炭素−13 NMRスペクトルを有する、請求
    項305に記載の結晶形。
  317. 【請求項317】 実質的に図8のプロット(b)に示す固相炭素−13 N
    MRスペクトルを有する、請求項305に記載の結晶形。
  318. 【請求項318】 本質的に乾燥した結晶形試料を相対湿度約80%の空気下
    に25℃で平衡化した後の増量が、それ自身の重量の1%未満である、請求項3
    05に記載の結晶形。
  319. 【請求項319】 本質的に非吸湿性である、請求項305に記載の結晶形。
  320. 【請求項320】 テトラヒドロベンゾチエピン化合物が式(71)の構造: 【化129】 を有し、本質的に0%の相対湿度で約25℃において本質的に乾燥した窒素のパ
    ージ下に試料が時間の関数として本質的に重量変化を示さなくなるまで結晶形試
    料を乾燥させた後、試料を相対湿度約80%の空気下に約25℃で平衡化した際
    の増量が、それ自身の重量の1%未満である、結晶形テトラヒドロベンゾチエピ
    ン化合物。
  321. 【請求項321】 テトラヒドロベンゾチエピン化合物が式(71)の構造: 【化130】 を有し、メチルエチルケトンを含む溶媒からテトラヒドロベンゾチエピン化合物
    を結晶化することにより結晶形が調製された、結晶形テトラヒドロベンゾチエピ
    ン化合物。
  322. 【請求項322】 式(63)の構造を有する結晶形テトラヒドロベンゾチエ
    ピン化合物: 【化131】 の製造方法であって、 メチルエチルケトンを含む溶媒からテトラヒドロベンゾチエピン化合物を結晶
    化することを含む方法 [式中: R1およびR2は、独立してC1〜約C20ヒドロカルビルであり; R3、R4およびR5は、独立してHおよびC1〜約C20ヒドロカルビルよりなる
    群から選択され、ここでヒドロカルビルの1以上の炭素原子はO、NまたはSで
    置換されていてもよく、R3、R4およびR5のうち2以上がそれらの結合してい
    る原子と一緒になって環式構造を形成していてもよく; R9は、下記よりなる群から選択され:H、ヒドロカルビル、ヒドロキシアル
    キル、アルコキシアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、アンモ
    ニウムアルキル、ポリアルコキシアルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール
    、第四級ヘテロサイクル、第四級ヘテロアリール、OR3、NR34、N+345-、SR3、S(O)R3、SO23、SO33、オキソ、CO23、CN、
    ハロゲン、NCO、CONR34、SO2OM、SO2NR34、PO(OR23
    OR24、P+345-、S+34-、およびC(O)OM; R23およびR24は、独立してR3およびMよりなる置換基から選択され; nは0〜4の数字であり; A-およびZ-は、独立して医薬的に許容できるアニオンであり; Mは医薬的に許容できるカチオンである]。
  323. 【請求項323】 テトラヒドロベンゾチエピン化合物が式(64)の構造: 【化132】 を有する、請求項322に記載の方法。
  324. 【請求項324】 テトラヒドロベンゾチエピン化合物が式(41)の構造: 【化133】 を有する、請求項323に記載の方法。
  325. 【請求項325】 式(41)の化合物構造を有する生成物結晶形テトラヒド
    ロベンゾチエピン化合物: 【化134】 の製造方法であって、 生成物結晶形が約278〜約285℃の融点または分解点を有し、該方法が初
    期結晶形テトラヒドロベンゾチエピン化合物に熱を付与することにより生成物結
    晶形を製造することを含み、その際、初期結晶形が約220〜約235℃の融点
    または分解点を有するものである方法。
  326. 【請求項326】 初期結晶形を約20〜約150℃の温度に加熱することを
    含む、請求項325に記載の方法。
  327. 【請求項327】 初期結晶形を約50〜約125℃の温度に加熱することを
    含む、請求項326に記載の方法。
  328. 【請求項328】 初期結晶形を約60〜約100℃の温度に加熱することを
    含む、請求項327に記載の方法。
  329. 【請求項329】 さらに、初期結晶形を加熱する工程の後に冷却工程を含む
    、請求項325に記載の方法。
  330. 【請求項330】 さらに、初期結晶形を溶媒と混合することを含む、請求項
    325に記載の方法。
  331. 【請求項331】 溶媒がケトン類を含む、請求項330に記載の方法。
  332. 【請求項332】 ケトン類がメチルエチルケトン、アセトンおよびメチルイ
    ソブチルケトンよりなる群から選択される、請求項331に記載の方法。
  333. 【請求項333】 ケトン類がメチルエチルケトンである、請求項332に記
    載の方法。
  334. 【請求項334】 ケトン類がアセトンである、請求項332に記載の方法。
  335. 【請求項335】 ケトン類がメチルイソブチルケトンである、請求項332
    に記載の方法。
  336. 【請求項336】 さらに、初期結晶形を加熱する工程の後に冷却工程を含む
    、請求項330に記載の方法。
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