JP2003521464A - 未保護β−アミノエステル化合物のα−置換 - Google Patents

未保護β−アミノエステル化合物のα−置換

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JP2003521464A JP2000592256A JP2000592256A JP2003521464A JP 2003521464 A JP2003521464 A JP 2003521464A JP 2000592256 A JP2000592256 A JP 2000592256A JP 2000592256 A JP2000592256 A JP 2000592256A JP 2003521464 A JP2003521464 A JP 2003521464A
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Abstract

(57)【要約】 アルキルリチウム化合物、水素化リチウム、リチウムアミド、リチウムジアルキルアミドおよびアルカリヘキサメチルジシリルアミンからなる群より選択される塩基の存在下で、(モノまたは非)−α−置換された未保護β−アミノエステル化合物またはその塩を脂肪族求電子物質と反応させることからなる立体選択性置換方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】
本発明は、穏和な条件下での、未保護β−アミノエステル化合物の立体選択性
α−置換方法に関する。生成するα−置換された未保護β−アミノエステル化合
物は、多くの生物活性化合物、例えば、ファクターXa阻害剤の投与により改善
され得る患者の生理学的状態を治療するのに有用であるファクターXa阻害剤を
調製するのに有用である。
【0002】
【最近の展開】
β−アミノエステルまたは酸の各化合物のα−置換に関する今日の手法は、そ
の置換の前にアミンが保護/官能化されることを必要とする。さらに、今日の手
法はまた、そのアミンの保護基/官能化基の最終的な除去を必要とする。
【0003】 Juaristi et al., J. Org. Chem., 58, 2282-5 (1993) には、下記スキームI
に示されるようなβ−アミノ酸化合物のα−置換が開示されている。
【化3】 ここでは、(1)β−アミノ酸化合物を対応するペルヒドロピリミジン−4−オ
ン化合物に変換し;(2)そのペルヒドロピリミジン−4−オン化合物をアルキル
化し;次いで(3)得られたアルキル化ペルヒドロピリミジン−4−オン化合物を
開環して対応するα−アルキル化β−アミノ酸化合物が得られる。Jurasti, Ena
ntio−selective Synthesis of β−amino Acids (Wiley−VCH, New York, 1997
) 263-70 を参照されたい。Juaristi氏等は、未保護または未官能化のβ−アミ
ノ酸化合物のα−置換は開示していない。
【0004】 Seebach et al.. Tetrahedron Lett., 28(7). 3103-6 (1987) には、下記スキ
ームに示されるようなβ−アミノエステル化合物のα−置換が開示されている。
【化4】 ここでは、(1)β−アミノエステル化合物のアミノ基を保護し;(2)そのN−
保護されたβ−アミノエステル化合物をアルキル化し;次いで(3)そのα−アル
キル化され、N−保護されたβ−アミノ酸化合物を脱保護する。Estermann et a
l., Helv. Chim. Acta, 71, 1824-39 (1988) も参照されたい。SeebachまたはEs
termannのいずれにも、未保護または未官能化のβ−アミノ酸化合物のα−置換
は開示されていない。
【0005】 前述のことを考慮すれば、α−置換されたβ−アミノエステル化合物を製造す
るための、より少ない反応成分および/または工程を要するだけの合成方法、す
なわち簡素化されかつコストの少ない合成方法を見出すことは価値あることであ
ろう。
【0006】
【発明の要旨】
本発明は、アルキルリチウム化合物、水素化リチウム、リチウムアミド、リチ
ウムジアルキルアミドおよびアルカリヘキサメチルジシリルアミンからなる群よ
り選択される塩基の存在下で、(モノまたは非)α−置換された未保護β−アミ
ノエステル化合物またはその塩を脂肪族求電子物質と反応させることからなる立
体選択性置換方法に関する。
【0007】
【発明の詳述】
前記および本発明の記載中で使用する下記の用語は、特記しない限り、以下の
意味を有するものと理解すべきである。
【0008】 定義: “患者” は、ヒトおよびその他哺乳類の両方を包含する。 “酸保護基" は、合成操作中の望ましくない反応から酸基を保護するために、
本技術分野で知られた容易に除去可能な基、特に選択的に除去可能な基を意味す
る。酸保護基の使用は、合成操作中の望ましくない反応から保護するために、本
技術分野でよく知られており、しかもそのような多くの保護基は当業者に知られ
ており、ペニシリンおよびセファロスポリンの分野におけるカルボキシル基の保
護に広範に用いられている。(U.S.特許No.3,840,556および3,719,667参照。そこ
での開示は参照により本発明に組み込まれる。T.W. Green and P.G.M.Wuts,“Pr
otective Groups in Organic Chemistry" John Wiley & Sons,1991参照)。カル
ボン酸保護基の例としては、エステル例えばメトキシメチル、メチルチオメチル
、テトラヒドロピラニル、置換または非置換のフェナシル、2,2,2−トリクロ
ロエチル、tert−ブチル、シンナミル、ジアルキルアミノアルキル(例えばジメ
チルアミノエチル等)、トリメチルシリル等、アミドおよびヒドラジド例えばN,
N−ジメチル, 7−ニトロインドリル、ヒドラジド、N−フェニル−ヒドラジド
、C1〜C8低級アルキル(例えばメチル、エチルまたはt−ブチル等); および
その置換誘導体例えばアルコキシベンジルもしくはニトロベンジル基等;アルカ
ノイルオキシ−アルキル基例えばピバロイルオキシメチルもしくはプロピオニル
オキシメチル等;アロイルオキシアルキル例えばベンジルオキシエチル等;アル
コキシカルボニルアルキル例えばメトキシカルボニルメチル、シクロヘキシルオ
キシ−カルボニルメチル等;アルコキシカルボニルオキシアルキル例えばt−ブ
チルオキシカルボニルオキシメチル等;アルコキシカルボニルアミノアルキル例
えばt−ブチルオキシカルボニルアミノメチル等;アルキルアミノカルボニルア
ミノアルキル例えばメチルアミノカルボニルアミノメチル等;アルカノイルアミ
ノアルキル例えばアセチルアミノメチル等;複素環式カルボニルオキシアルキル
例えば4−メチルピペラジニルカルボニルオキシメチル等;ジアルキルアミノカ
ルボニルアルキル例えばジメチルアミノ−カルボニルメチル等;(5−(低級ア
ルキル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)アルキル例えば(5
−t−ブチル−2−オキソ−l,3−ジオキソレン−4−イル)メチル等;およ
び(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)アルキル例
えば(5−フェニル−2−オキソ−l,3−ジオキソレン−4−イル)メチル等
を挙げることができる。
【0009】 “アミン保護基”は、合成操作中の望ましくない反応からアミノ基を保護する
ために、本技術分野で知られた容易に除去可能な基、好ましくは選択的に除去可
能な基を意味する。アミン保護基の使用は、合成操作中の望ましくない反応から
保護するために、本技術分野でよく知られており、しかもそのような多くの保護
基は知られている(T.H. Greene and P.G.M. Wuts, Protective Groups in Orga
nic Synthesis, 2nd edition, John Wiley & Sons, New York (1991)参照)。好
ましい保護基にはアシル例えばホルミル、アセチル、クロロアセチル、トリクロ
ロアセチル、o−ニトロフェニルアセチル、o−ニトロフェノキシアセチル、ト
リフルオロアセチル、アセトアセチル、4−クロロブチリル、イソブチリル、o
−ニトロシンナモイル、ピコリノイル、アシルイソチオシアナート、ベンゾイル
、アミノカプロイル等、およびアシルオキシ例えばメトキシ−カルボニル、9−
フルオレニルメトキシ−カルボニル、2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニ
ル、2−トリメチルシリルエトキシカルボニル、ビニルオキシカルボニル、アリ
ルオキシカルボニル、t−ブチルオキシカルボニル(BOC)、1,1−ジ−メチ
ルプロピニルオキシカルボニル、ベンジルオキシ−カルボニル(CBZ)、p−
ニトロベンジルオキシカルボニル、2,4−ジ−クロロベンジルオキシ−カルボ
ニル等がある。
【0010】 “酸不安定アミン保護基”は、他の試薬に対して比較的安定であるのに、酸で
の処理により容易に除去される、前述の定義を有するアミン保護基を意味する。
好ましい酸不安定アミン保護基はt−ブトキシカルボニル(BOC)である。
【0011】 “水素化不安定アミン保護基”は、他の試薬に対して比較的安定であるのに、
水素化での処理により容易に除去される、前述の定義を有するアミン保護基を意
味する。好ましい水素化不安定アミン保護基はベンジルオキシカルボニル(CB
Z)である。
【0012】 “水素化不安定酸保護基”は、他の試薬に対して比較的安定であるのに、水素
化での処理により容易に除去される、前述の定義を有する酸保護基を意味する。
好ましい水素化不安定酸保護基はベンジルである。
【0013】 “チオール保護基”は、他の試薬に対して比較的安定であるのに、ある種の試
薬によって容易に除去される保護基を意味する。チオール保護基の使用は、合成
操作中の望ましくない反応から基を保護するために、本技術分野でよく知られた
基であって、このような多くの保護基は、例えば、T.H.Greene and P.G.M. Wuts
, Protective Groups in Organic Synthesis, 2nd edition, John Wiley & Sons
, New York (1991) に知られており、これは参照により本明細書中に組み込まれ
る。チオール保護基の例にはトリチル(Trt)、アセトアミドメチル(Acm)等
がある。
【0014】 “ヒドロキシ保護基”は、他の試薬に対して比較的安定であるのに、ある種の
試薬によって容易に除去される保護基を意味する。ヒドロキシ保護基の使用は、
合成操作中の望ましくない反応から基を保護するために、本技術分野でよく知ら
れた基であって、そのような多くの保護基は、例えば T.H.Greene and P.G.M. W
uts, Protective Groups in Organic Synthesis, 2nd edition, John Wiley & S
ons, New York (1991) に知られており、これは参照により本明細書中に組み込
まれる。ヒドロキシ保護基の例には、t−ブチル、ベンジル、テトラヒドロピラ
ニル等がある。
【0015】 “脂肪族基”は、非芳香族のC−H結合から、水素除去によって誘導される基
を意味する。本明細書中に定義されるさらに別の脂肪族基または芳香族基は、さ
らにその脂肪族基を置換することができる。代表的な脂肪族基の例としては、ア
ルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロ
サイクリル、ヘテロサイクレニル、アラルケニル、アラルキルオキシアルキル、
アラルキルオキシカルボニルアルキル、アラルキル、アラルキニル、アラルキル
オキシアルケニル、ヘテロアラルケニル、ヘテロアラルキル、ヘテロアラルキル
オキシアルケニル、ヘテロアラルキルオキシアルキル、ヘテロアラルキニル、縮
合アリールシクロアルキル、縮合ヘテロアリールシクロアルキル、縮合アリール
シクロアルケニル、縮合ヘテロアリールシクロアルケニル、縮合アリールヘテロ
サイクリル、縮合ヘテロアリールヘテロサイクリル、縮合アリールヘテロサイク
レニル、縮合ヘテロアリールヘテロサイクレニル等を挙げることができる。
【0016】 “脂肪族求電子物質”は、求核性置換を受ける脂肪族化合物を意味する。代表
的な脂肪族求電子物質の例としては、(Br、Iまたは(アリールまたはアルキ
ル)スルホネート)脂肪族化合物(R6aX′またはR6bX′、ここでR6aおよび
6bは脂肪族基であり、そしてX′はBr、I、アリールスルホネートまたはア
ルキルスルホネートである)を挙げることができる。求核性置換を受ける好まし
い脂肪族化合物は、第一級または第二級のアルキル、アルキニル、アリルまたは
ベンジル化合物、例えばヨウ化メチル、プロペン−1−イルブロミドまたはm−
シアノベンジルブロミドである。好ましい脂肪族求電子物資はまた、ベンズアル
デヒド、ベンジルクロリドおよびフェニルクロロホルメートでもある。
【0017】 “芳香族基”は、芳香族のC−H結合から、水素除去によって誘導される基を
意味する。芳香族基には、本明細書中に定義するアリール環とヘテロアリール環
の両方がある。ここに定義するさらに別の脂肪族基または芳香族基はさらに、そ
のアリールまたはヘテロアリール環を置換することができる。代表的な芳香族基
の例としてはアリール、縮合シクロアルケニルアリール、縮合シクロアルキルア
リール、縮合ヘテロサイクリルアリール、縮合ヘテロサイクレニルアリール、ヘ
テロアリール、縮合シクロアルキルヘテロアリール、縮合シクロアルケニルヘテ
ロアリール、縮合ヘテロサイクレニルヘテロアリール、縮合ヘテロサイクリルヘ
テロアリール等を挙げることができる。
【0018】 “アルケニル”は、少なくとも1個の炭素−炭素の二重結合を含有する、2〜
約15個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖状の脂肪族炭化水素基を意味する
。好ましいアルケニル基は2〜約12個の炭素原子を有し、さらに好ましいアル
ケニル基は2〜約4個の炭素原子を有する。このアルケニル基は、1個またはそ
れ以上の、ここに定義されるアルキル基置換分で場合により置換される。代表的
なアルケニル基の例としては、エテニル、プロペニル、n−ブテニル、t−ブテ
ニル、i−ブテニル、3−メチルブタ−2−エニル、n−ペンテニル、ヘプテニ
ル、オクテニル、シクロヘキシルブテニルおよびデセニルを挙げることができる
【0019】 “アルケニルオキシ”は、アルケニル−O−基(ここでアルケニル基は本明細
書中に記載のとおりである)を意味する。代表的なアルケニルオキシ基の例とし
ては、アリルオキシまたは3−ブテニルオキシを挙げることができる。
【0020】 “アルコキシ”は、アルキル−O−基(ここでアルキル基は本明細書中に記載
のとおりである)を意味する。代表的なアルコキシ基の例としては、メトキシ、
エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、ヘプトキシ等を挙
げることができる。
【0021】 “アルコキシアルキレニル”は、アルキル−O−アルキル−基(ここでアルキ
ルおよびアルキルは本明細書中に記載のとおりである)を意味する。代表的なア
ルコキシアルキレニル基の例としては、メトキシエチル、エトキシメチル、n−
ブトキシメチルおよびシクロペンチルメチルオキシエチルを挙げることができる
【0022】 “アルコキシアルコキシ”は、アルキル−O−アルキル−O−基を意味する。
代表的なアルコキシアルコキシの例としては、メトキシメトキシ、メトキシエト
キシ、エトキシエトキシ等を挙げることができる。
【0023】 “アルコキシカルボニル”は、エステル基すなわちアルキル−O−CO−基(
ここでアルキルは本明細書中に記載のとおりである)を意味する。代表的なアル
コキシカルボニル基の例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、
t−ブチルオキシカルボニル等を挙げることができる。
【0024】 “アルキル”は、その鎖中に約1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖または
分枝鎖状であることができる脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキル基
は1〜約12個の炭素原子をその鎖中に有する。分枝鎖状は、1個またはそれ以
上の低級アルキル基例えばメチル、エチルまたはプロピルが、線状アルキル鎖に
結合していることを意味する。“低級アルキル”は、直鎖または分枝鎖状である
ことができる、その鎖中の約1〜約4個の炭素原子を意味する。そのアルキルは
、同一または相異なることができる1個またはそれ以上の“アルキル基置換分”
で置換されていてもよく、その置換分の例にはハロ、シクロアルキル、アルコキ
シ、アルコキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニルまたはヘテロアラルキ
ルオキシカルボニルがある。代表的なアルキル基の例としては、メチル、トリフ
ルオロメチル、シクロプロピルメチル、シクロペンチルメチル、エチル、n−プ
ロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、3−ペンチル
およびメトキシエチルを挙げることができる。
【0025】 “アルキルチオ”は、アルキル−S−基(ここでアルキル基は本明細書中に記
載のとおりである)を意味する。好ましいアルキルチオ基は、そのアルキル基が
低級アルキルであるものである。代表的なアルキルチオ基の例としては、メチル
チオ、エチルチオ、i−プロピルチオ、ヘプチルチオ等を挙げることができる。
【0026】 “アルキニル”は、少なくとも1個の炭素−炭素の三重結合を含有する、2〜
約15個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖状の脂肪族炭化水素基を意味する
。好ましいアルキニル基は2〜約12個の炭素原子を有する。より好ましいアル
キニル基は2〜約4個の炭素原子を有する。
【0027】 “低級アルキニル”は、2〜約4個の炭素原子を有するアルキニルを意味する
。このアルキニル基は、1個またはそれ以上の、本明細書中に定義したアルキル
基置換分によって置換されていてもよい。代表的なアルキニル基の例としては、
エチニル、プロピニル、n−ブチニル、2−ブチニル、3−メチルブチニル、n
−ペンチニル、ヘプチニル、オクチニル、デシニル等を挙げることができる。
【0028】 “アルキニルオキシ”は、アルキニル−O−基(ここでアルキニル基は本明細
書中に記載の定義を有する)を意味する。代表的なアルキニルオキシ基の例とし
ては、プロピニルオキシ、3−ブチニルオキシ等を挙げることができる。
【0029】 “アルキニルオキシアルキル”は、アルキニル−O−アルキル−基(ここでア
ルキニルおよびアルキルは本明細書中に記載の定義を有する)を意味する。
【0030】 “アミノ”は、式Y12N−(ここでY1およびY2は独立して水素またはアル
キルである)で表される基を意味する。代表的なアミノ基の例としては、アミノ
(H2N−)、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等を挙げることが
できる。
【0031】 “アミノアルキル”は、アミノ−アルキル−基(ここでアミノおよびアルキル
は本明細書中に記載の定義を有する)を意味する。代表的なアミノアルキル基の
例としては、ジメチルアミノメチル等を挙げることができる。
【0032】 “アラルケニル”は、アリール−アルケニル基(ここでアリールおよびアルケ
ニルは本明細書中に記載の定義を有する)を意味する。好ましいアラルケニルは
低級アルケニル部分を含有する。代表的なアラルケニル基は2−フェネテニルで
ある。
【0033】 “アラルキルオキシ”は、アラルキル−O−基(ここでアラルキルは本明細書
中に定義したとおりである)を意味する。代表的なアラルコキシ基の例としては
ベンジルオキシ、ナフタ−1−イルメトキシ、ナフタ−2−イルメトキシ等を挙
げることができる。
【0034】 “アラルキルオキシアルキル”は、アラルキル−O−アルキル−基(ここでア
ラルキルおよびアルキルは本明細書中に定義したとおりである)を意味する。代
表的なアラルコキシアルキル基はベンジルオキシエチルである。
【0035】 “アラルキルオキシカルボニル”は、アラルキル−O−CO−基(ここでアラ
ルキルは本明細書中に定義したとおりである)を意味する。代表的なアラルキル
オキシカルボニル基はベンジルオキシカルボニルである。
【0036】 “アラルキルオキシカルボニルアルキル”は、アラルコキシカルボニル−アル
キル−基(ここでアラルコキシカルボニルおよびアルキレンは本明細書中に定義
したとおりである)を意味する。代表的なアラルコキシカルボニルアルキル基は
ベンジルオキシカルボニルメチル、ベンジルオキシカルボニルエチルである。
【0037】 “アラルキル”は、アリール−アルキル−基(ここでアリールおよびアルキル
は本明細書中に定義したとおりである)を意味する。好ましいアラルキルは低級
アルキレン基を含有する。代表的なアラルキル基の例としては、ベンジル、2−
フェネチル、ナフタレンメチル等を挙げることができる。
【0038】 “アラルキルオキシアルケニル”は、アラルキル−O−アルケニル−基(ここ
でアラルキルおよびアルケニルは本明細書中に定義したとおりである)を意味す
る。代表的なアラルキルオキシアルケニル基は3−ベンジルオキシアリルである
【0039】 “アラルキルチオ”は、アラルキル−S基(ここでアラルキルは本明細書中に
定義したとおりである)を意味する。代表的なアラルキルチオ基はベンジルチオ
である。
【0040】 “アリール”は、6〜約14個、好ましくは約6〜約10個の炭素原子を有す
る芳香族の単環または多環系を意味する。このアリールは、1個またはそれ以上
の“環系置換分”(これは同一または相異なることができ、本明細書中に定義し
たとおりである)で場合により置換されることができる。代表的なアリール基は
フェニルおよびナフチルである。
【0041】 “アラルキニル”は、アリール−アルキニレン−基(ここでアリールおよびア
ルキニルは本明細書中に定義してとおりである)を意味する。代表的なアラルキ
ニル基はフェニルアセチレニルおよび3−フェニルブタ−2−イニルである。
【0042】 “アリールジアゾ”は、アリール−N=N−基(ここでアリールは本明細書中
に定義したとおりである)を意味する。代表的なアリールジアゾ基はフェニルジ
アゾおよびナフチルジアゾである。
【0043】 “アリールカルバモイル”は、アリール−NHCO−基(ここでアリールは本
明細書中に定義したとおりである)を意味する。
【0044】 “カルバミル”は、式Y12NCO−(ここでY1およびY2は本明細書中に定
義したとおりである)の基を意味する。代表的なカルバミル基の例としてはカル
バモイル(H2NCO−)、ジメチルカルバモイル (Me2NCO−)等を挙げるこ
とができる。
【0045】 “縮合アリールシクロアルケニル”は、本明細書中に定義される縮合アリール
およびシクロアルケニルから、そのシクロアルケニル部分から水素原子を除去す
ることによって誘導される基を意味する。好ましい縮合アリールシクロアルケニ
ルは、アリールがフェニルでありそしてそのシクロアルケニルが約5〜約6個の
環原子からなるものである。この縮合アリールシクロアルケニルは、1個または
それ以上の“環系置換分”(これは本明細書中に定義したとおりである)で場合
により置換される。代表的な縮合アリールシクロアルケニルの例としては1,2
−ジヒドロナフチレン、インデン等を挙げることができ、そこでその原部分への
結合は非芳香族炭素原子を介してなされている。
【0046】 “縮合シクロアルケニルアリール”は、本明細書中に定義される縮合アリール
シクロアルケニルから、そのアリール部分から水素原子を除去することによって
誘導される基を意味する。代表的な縮合シクロアルケニルアリールの例としては
、本明細書中において縮合アリールシクロアルケニルについて定義したとおりで
あるが、ただしその原部分への結合は芳香族炭素原子を介してなされている。
【0047】 “縮合アリールシクロアルキル”は、本明細書中に定義される縮合アリールお
よびシクロアルキルから、そのシクロアルキル部分から水素原子を除去すること
によって誘導される基を意味する。好ましい縮合アリールシクロアルキルは、ア
リールがフェニルでありそしてそのシクロアルキルが約5〜約6個の環原子から
なるものである。この縮合アリールシクロアルキルは、1個またはそれ以上の“
環系置換分”(これは本明細書中に定義したとおりである)で場合により置換さ
れる。代表的な縮合アリールシクロアルキルの例としては1,2,3,4−テトラ
ヒドロナフチル等があるが、そこで原部分への結合は非芳香族炭素原子を介して
なされている。
【0048】 “縮合シクロアルキルアリール”は、本明細書中において定義した縮合アリー
ルシクロアルキルから、そのアリール部分から水素原子を除去することによって
誘導される基を意味する。代表的な縮合シクロアルキルアリール基は、本明細書
中において縮合アリールシクロアルキル基について記載したとおりであるが、但
しその原部分への結合は芳香族炭素原子を介してなされている。
【0049】 “縮合アリールヘテロサイクレニル” は、本明細書中に定義される縮合アリ
ールおよびヘテロサイクレニルから、そのヘテロサイクレニル部分から水素原子
を除去することによって誘導される基を意味する。好ましい縮合アリールヘテロ
サイクレニルは、アリールがフェニルでありそしてそのヘテロサイクレニルが約
5〜約6個の環原子からなるものである。この縮合アリールヘテロサイクレニル
のヘテロサイクレニル部分の前の接頭辞アザ、オキサまたはチアは、それぞれ少
なくとも1個の窒素、酸素または硫黄原子が1個の環原子として存在することを
意味する。この縮合アリールヘテロサイクレニルは、1個またはそれ以上の“環
系置換分”(これは本明細書中に定義したとおりである)で場合により置換され
る。縮合アリールヘテロサイクレニルのヘテロサイクレニル部分の窒素原子は、
場合により酸化されて対応するN−オキシドになる。代表的な縮合アリールヘテ
ロサイクレニルの例としては、3H−インドリニル、lH−2−オキソキノリル
、2H−l−オキソイソキノリル、1,2−ジヒドロキノリニル、3,4−ジヒド
ロキノリニル、1,2−ジヒドロイソキノリニル、3,4−ジヒドロイソキノリニ
ル等を挙げることができ、そこでその原部分への結合は非芳香族炭素原子を介し
てなされている。
【0050】 “縮合ヘテロサイクレニルアリール”は、本明細書中に定義される縮合アリー
ルヘテロサイクレニルから、そのアリール部分から水素原子を除去することによ
って誘導される基を意味する。代表的な縮合ヘテロサイクレニルアリールは、本
明細書中において縮合アリールヘテロサイクレニル基について定義したとおりで
あるが、ただしその原部分への結合は芳香族炭素原子を介してなされている。
【0051】 “縮合アリールヘテロサイクリル”は、本明細書中に定義される縮合アリール
およびヘテロサイクリルから、そのヘテロサイクリル部分から水素原子を除去す
ることによって誘導される基を意味する。好ましい縮合アリールヘテロサイクリ
ルは、アリールがフェニルでありそしてそのヘテロサイクリルが約5〜約6個の
環原子からなるものである。ヘテロサイクリルの前の接頭辞アザ、オキサまたは
チアは、それぞれ少なくとも1個の窒素、酸素または硫黄原子が1個の環原子と
して存在することを意味する。この縮合アリールヘテロサイクリルは、1個また
はそれ以上の“環系置換分”(これは本明細書中に定義したとおりである)で場
合により置換される。この縮合アリールヘテロサイクリルのヘテロサイクリル部
分の窒素原子は、場合により酸化されて対応するN−オキシドになる。代表的な
好ましい縮合アリールヘテロサイクリル環系の例としては、インドリニル、1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、
lH−2,3−ジヒドロイソインドリル、2,3−ジヒドロベンゾ[f]イソインド
リル、1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ[g]イソキノリニル等を挙げることが
でき、そこではその原部分への結合は非芳香族炭素原子を介してなされている。
【0052】 “縮合ヘテロサイクリルアリール”は、本明細書中に定義される縮合アリール
ヘテロサイクリルから、そのヘテロサイクリル部分から水素原子を除去すること
によって誘導される基を意味する。代表的な好ましい縮合ヘテロサイクリルアリ
ール環系は、縮合アリールヘテロサイクリルについて記載したとおりであるが、
但しその原部分への結合は芳香族炭素原子を介してなされる。
【0053】 “カルボキシ”は、HO(O)C−基(すなわちカルボン酸)を意味する。 “シクロアルキルオキシ”は、シクロアルキル−O−基(ここでシクロアルキ
ルは本明細書中に定義されるとおりである)を意味する。代表的なシクロアルキ
ルオキシ基の例としては、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ等を挙
げることができる。
【0054】 “シクロアルキル”は、約3〜約10個、好ましくは約5〜約10個の炭素原
子を有する非芳香族の単環または多環系を意味する。好ましいシクロアルキル環
は約5〜約6個の環原子を含有する。このシクロアルキルは、1個またはそれ以
上の“環系置換分” (これは同一または相異なることができ、本明細書中に定
義したとおりである)で場合により置換される。代表的な単環式シクロアルキル
の例としては、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等を挙げるこ
とができる。代表的な多環式シクロアルキルの例としては、1−デカリン、ノル
ボルニル、アダマンチル等を挙げることができる。
【0055】 “シクロアルケニル”は、少なくとも1個の炭素−炭素の二重結合を含有する
、約3〜約10個、好ましくは約5〜約10個の炭素原子を有する非芳香族の単
環または多環系を意味する。好ましいシクロアルキレン環は約5〜約6個の環原
子を含有する。このシクロアルケニルは、1個またはそれ以上の“環系置換分”
(これは同一または相異なることができ、本明細書中に定義したとおりである
)で場合により置換される。代表的な単環式シクロアルケニルの例としては、シ
クロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル等を挙げることができる
。代表的な多環式シクロアルケニルの例としては、ノルボルニレニルを挙げるこ
とができる。
【0056】 “ジアゾ”は、2価の−N=N−基を意味し、“ハロ”または“ハロゲン”は、
フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを意味する。
【0057】 “ヘテロアラルケニル”は、ヘテロアリール−アルケニル−基(ここでヘテロ
アリールおよびアルケニルは本明細書中に定義したとおりである)を意味する。
好ましいヘテロアラルケニルは低級アルケニレン部分を含有する。代表的なヘテ
ロアラルケニル基の例としては、4−ピリジルビニル、チエニルエテニル、ピリ
ジルエテニル、イミダゾリルエテニル、ピラジニルエテニル等を挙げることがで
きる。
【0058】 “ヘテロアラルキル”は、ヘテロアリール−アルキレニル−基(ここでヘテロ
アリールおよびアルキレニルは本明細書中に定義したとおりである)を意味する
。好ましいヘテロアラルキルは低級アルキレニル基を含有する。代表的なヘテロ
アラルキル基の例としては、チエニルメチル、ピリジルメチル、イミダゾリルメ
チル、ピラジニルメチル等を挙げることができる。
【0059】 “ヘテロアラルキルオキシ”は、ヘテロアラルキル−O−基(ここでヘテロア
ラルキルは本明細書中に定義したとおりである)を意味する。代表的なヘテロア
ラルキルオキシ基は4−ピリジルメチルオキシである。
【0060】 “ヘテロアラルキルオキシアルケニル”は、ヘテロアラルキル−O−アルケニ
ル−基(ここでヘテロアラルキルおよびアルケニルは本明細書中に定義したとお
りである)を意味する。代表的なヘテロアラルキルオキシアルケニル基は4−ピ
リジルメチルオキシアリルである。
【0061】 “ヘテロアラルキルオキシアルキル”は、ヘテロアラルキル−O−アルキル−
基(ここでヘテロアラルキルおよびアルキルは本明細書中に定義したとおりであ
る)を意味する。代表的なヘテロアラルキルオキシアルキル基は4−ピリジルメ
チルオキシエチルである。
【0062】 “ヘテロアラルキニル”は、ヘテロアリール−アルキニル−基(ここでヘテロ
アリールおよびアルキニレンは本明細書中に定義したとおりである)を意味する
。好ましいヘテロアラルキニルは低級アルキニル部分を含有する。代表的なヘテ
ロアラルキニル基の例としては、ピリド−3−イルアセチレニル、キノリン−3
−イルアセチレニル、4−ピリジルエチニル等を挙げることができる。
【0063】 “ヘテロアリール”は、約5〜約14個、好ましくは約5〜約10個の環原子
からなり、その環系中の原子の1個またはそれ以上が炭素以外の元素、例えば窒
素、酸素または硫黄である、芳香族の単環または多環式環系を意味する。好まし
いヘテロアリールは約5〜約6個の環原子を含有する。このヘテロアリールはま
た、1個またはそれ以上の“環系置換分” (これは同一または相異なることが
でき、本明細書中に定義したとおりである)で置換されていてもよい。ヘテロア
リールの前の接頭辞アザ、オキサまたはチアは、少なくとも1個の窒素、酸素ま
たは硫黄原子が1個の環原子としてそれぞれ存在することを意味する。ヘテロア
リールの窒素原子は、酸化されて対応するN−オキシドになることができる。代
表的なヘテロアリールの例としては、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピリジ
ル、ピリミジニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、チアゾ
リル、ピラゾリル、フラザニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、1,2,
4−チアジアゾリル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、イミダゾ
[l,2−a]ピリジン、イミダゾ[2,l−b]チアゾリル、ベンゾフラザニル
、インドリル、アザインドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリ
ニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジル、ピロ
ロピリジル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリルおよび
1,2,4−トリアジニルを挙げることができる。
【0064】 “ヘテロアリールジアゾ”は、ヘテロアリール−N=N−(ここでヘテロアリ
ールは本明細書中に定義したとおりである)を意味する。
【0065】 “縮合ヘテロアリールシクロアルケニル”は、本明細書中に定義される縮合ヘ
テロアリールおよびシクロアルケニルから、そのシクロアルケニル部分から水素
原子を除去することによって誘導される基を意味する。好ましい縮合ヘテロアリ
ールシクロアルケニルにおいて、そのヘテロアリールおよびシクロアルケニルは
それぞれ、約5〜約6個の環原子を含有する。ヘテロアリールの前の接頭辞アザ
、オキサまたはチアは、少なくとも1個の窒素、酸素または硫黄原子が1個の環
原子としてそれぞれ存在することを意味する。この縮合ヘテロアリールシクロア
ルケニルは、1個またはそれ以上の、本明細書中に定義した環系置換分で場合に
より置換される。この縮合ヘテロアリールシクロアルケニルのヘテロアリール部
分の窒素原子は、場合により酸化されて対応するN−オキシドになる。代表的な
縮合ヘテロアリールシクロアルケニルの例としては、5,6−ジヒドロキノリル
、5,6−ジヒドロイソキノリル、5,6−ジヒドロキノキサリニル、5,6−ジ
ヒドロキナゾリニル、4,5−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾリル、4,5−ジ
ヒドロベンゾオキサゾリル等を挙げることができるが、そこでその原部分への結
合は非芳香族炭素原子を介してなされている。
【0066】 “縮合シクロアルケニルヘテロアリール”は、本明細書中に定義した縮合ヘテ
ロアリールシクロアルケニルから、そのヘテロアリール部分から水素原子を除去
することによって誘導される基を意味する。 代表的な縮合シクロアルケニルヘ
テロアリールは、本明細書中において縮合アリールシクロアルケニルについて記
載したとおりであるが、但しその原部分への結合は芳香族炭素原子を介してなさ
れている。
【0067】 “縮合ヘテロアリールシクロアルキル”は、本明細書中に定義した縮合ヘテロ
アリールおよびシクロアルキルから、そのシクロアルキル部分から水素原子を除
去することによって誘導される基を意味する。好ましい縮合ヘテロアリールシク
ロアルキルにおいて、そのヘテロアリールおよびシクロアルキルはそれぞれ、約
5〜約6個の環原子を含有する。ヘテロアリールの前の接頭辞アザ、オキサまた
はチアは、少なくとも1個の窒素、酸素または硫黄原子が1個の環原子としてそ
れぞれ存在することを意味する。この縮合ヘテロアリールシクロアルキルは、1
個またはそれ以上の、本明細書中に定義した環系置換分で場合により置換される
。この縮合ヘテロアリールシクロアルキルのヘテロアリール部分の窒素原子は、
場合により酸化されて対応するN−オキシドになる。代表的な縮合ヘテロアリー
ルシクロアルキルの例としては、5,6,7,8−テトラヒドロキノリニル、5,6
,7,8−テトラヒドロイソキノリル、5,6,7,8−テトラヒドロキノキサリニ
ル、5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリル、4,5,6,7−テトラヒドロ−1H
−ベンゾイミダゾリル、4,5,6,7−テトラヒドロべンゾオキサゾリル等を挙
げることができ、そこでその原部分への結合は非芳香族炭素原子を介してなされ
ている。
【0068】 “縮合シクロアルキルヘテロアリール”は、本明細書中に定義した縮合ヘテロ
アリールシクロアルキルから、そのヘテロアリール部分から水素原子を除去する
ことによって誘導される基を意味する。代表的な縮合シクロアルキルヘテロアリ
ールは、本明細書中において縮合ヘテロアリールシクロアルキルについて記載し
たとおりであるが、但しその原部分への結合は芳香族炭素原子を介してなされて
いる。
【0069】 “縮合ヘテロアリールヘテロサイクレニル”は、本明細書中に定義した縮合ヘ
テロアリールおよびヘテロサイクレニルから、そのヘテロサイクレニル部分から
水素原子を除去することによって誘導される基を意味する。好ましい縮合ヘテロ
アリールヘテロサイクレニルにおいて、そのヘテロアリールおよびヘテロサイク
レニルはそれぞれ、約5〜約6個の環原子を含有する。ヘテロアリールまたはヘ
テロサイクレニルの前の接頭辞アザ、オキサまたはチアは、少なくとも1個の窒
素、酸素または硫黄原子が1個の環原子としてそれぞれ存在することを意味する
。この縮合ヘテロアリールヘテロサイクレニルは、1個またはそれ以上の、本明
細書中に定義した環系置換分で場合により置換される。この縮合ヘテロアリール
ヘテロサイクレニルのヘテロアリール部分の窒素原子は、場合により酸化されて
対応するN−オキシドになる。この縮合ヘテロアリールヘテロサイクレニルのヘ
テロサイクレニル部分の窒素原子は、場合により酸化されて対応するN−オキシ
ドになる。代表的な縮合ヘテロアリールヘテロサイクレニルの例としては、7,
8−ジヒドロ[1,7]ナフチリジニル、1,2−ジヒドロ[2,7]ナフチリジ
ニル、6,7−ジヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジル、1,2−ジヒ
ドロ−1,5−ナフチリジニル、1,2−ジヒドロ−1,6−ナフチリジニル、1,
2−ジヒドロ−l,7−ナフチリジニル、1,2−ジヒドロ−l,8−ナフチリジ
ニル、1,2−ジヒドロ−2,6−ナフチリジニル等を挙げることができるが、そ
こでその原部分への結合は非芳香族炭素原子を介してなされている。
【0070】 “縮合ヘテロサイクレニルヘテロアリール”は、本明細書中に定義した縮合ヘ
テロアリールヘテロサイクレニルから、そのヘテロアリール部分から水素原子を
除去することによって誘導される基を意味する。代表的な縮合ヘテロサイクレニ
ルヘテロアリールは、本明細書中において縮合ヘテロアリールへテロサイクレニ
ルについて記載したとおりであるが、ただしその原部分への結合は芳香族炭素原
子を介してなされている。
【0071】 “縮合ヘテロアリールヘテロサイクリル”は、本明細書中に定義した縮合ヘテ
ロアリールおよびヘテロサイクリルから、そのヘテロサイクリル部分から水素原
子を除去することによって誘導される基を意味する。好ましい縮合ヘテロアリー
ルヘテロサイクリルにおいて、そのヘテロアリールおよびヘテロサイクリルはそ
れぞれ、約5〜約6個の環原子を含有する。この縮合ヘテロアリールヘテロサイ
クリルのヘテロアリールまたはヘテロサイクリル部分の前の接頭辞アザ、オキサ
またはチアは、少なくとも1個の窒素、酸素または硫黄原子が1個の環原子とし
てそれぞれ存在することを意味する。この縮合ヘテロアリールヘテロサイクリル
は、1個またはそれ以上の、本明細書中に定義した環系置換分で場合により置換
される。この縮合ヘテロアリールヘテロサイクリルのヘテロアリールまたはヘテ
ロサイクリル部分のいずれかの窒素原子は、場合により酸化されて対応するN−
オキシドになる。代表的な縮合ヘテロアリールヘテロサイクリルの例としては、
2,3−ジヒドロ−lH−ピロール[3,4−b]キノリン−2−イル、1,2,3
,4−テトラヒドロベンゾ[b][1,7]ナフチリジン−2−イル、1,2,3,4
−テトラヒドロベンゾ[b][1,6]ナフチリジン−2−イル、1,2,3,4−テ
トラヒドロ−9H−ピロド[3,4−b]インドール−2−イル、l,2,3,4−
テトラヒドロ−9H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル、2,3−ジヒ
ドロ−lH−ピロロ[3,4−b]インドール−2−イル、lH−2,3,4,5−
テトラヒドロアゼピノ[3,4−b]インドール−2−イル、lH−2,3,4,5
−テトラヒドロアゼピノ[4,3−b]インドール−3−イル、1H−2,3,4,
5−テトラヒドロアゼピノ[4,5−b]インドール−2−イル、5,6,7,8−
テトラヒドロ[1,7]ナフチリジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ[2,7]
ナフチリジル、3,4−ジヒドロ−2H−l−オキサ[4,6]ジアザナフタレニ
ル、4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジル、6,
7−ジヒドロ[5,8]ジアザナフタレニル、1,2,3,4−テトラヒドロ[l,
5]ナフチリジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ[l,6]ナフチリジニル、1
,2,3,4−テトラヒドロ[l,7]ナフチリジニル、1,2,3,4−テトラヒド
ロ[l,8]ナフチリジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ[2,6]ナフチリジ
ニル等を挙げることができ、そこでその原部分への結合は非芳香族炭素原子を介
してなされている。
【0072】 “縮合ヘテロサイクリルヘテロアリール”は、本明細書中に定義した縮合ヘテ
ロアリールヘテロサイクリルから、そのヘテロアリール部分から水素原子を除去
することによって誘導される基を意味する。代表的な縮合ヘテロサイクリルヘテ
ロアリールは、本明細書中において縮合ヘテロアリールへテロサイクリルについ
て記載したとおりであるが、ただしその原部分への結合は芳香族炭素原子を介し
てなされている。
【0073】 “ヘテロサイクレニル”は、少なくとも1個の炭素−炭素の二重結合または炭
素−窒素の二重結合を含有し、約3〜約12個、好ましくは約5〜約10個の環
原子からなり、その環系中の原子の1個またはそれ以上が炭素以外の元素、例え
ば窒素、酸素または硫黄原子である、非芳香族の単環または多環式環系を意味す
る。好ましいヘテロサイクレニル環は約5〜約6個の環原子を含有する。ヘテロ
サイクレニルの前の接頭辞アザ、オキサまたはチアは、少なくとも1個の窒素、
酸素または硫黄原子が1個の環原子としてそれぞれ存在することを意味する。こ
のヘテロサイクレニルは、1個またはそれ以上の、本明細書中に定義した環系置
換分で場合により置換されていてもよい。このヘテロサイクレニルの原子は、場
合により酸化されて対応するN−オキシドになる。代表的単環式アザヘテロサイ
クレニル基の例としては、1,2,3,4−テトラヒドロピリジン、1,2−ジヒド
ロピリジル、1,4−ジヒドロピリジル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジン、
1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、2−ピロリニル、3−ピロリニル、2
−イミダゾリニル、2−ピラゾリニル等を挙げることができる。代表的なオキサ
ヘテロサイクレニル基の例としては、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、ジヒド
ロフラニル、フルオロジヒドロフラニル等を挙げることができる。代表的な多環
式オキサヘテロサイクレニル基は7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプテニルで
ある。代表的な単環式チアヘテロサイクレニル環の例としてはジヒドロチオフェ
ニル、ジヒドロチオピラニル等を挙げることができる。
【0074】 “ヘテロサイクリル”は、約3〜約10個、好ましくは約5〜約10個の環原
子からなり、その環系中の原子の1個またはそれ以上が炭素以外の元素、例えば
窒素、酸素または硫黄原子である、非芳香族飽和の単環または多環式環系を意味
する。好ましいヘテロサイクリルは約5〜約6個の環原子を含有する。ヘテロサ
イクリルの前の接頭辞アザ、オキサまたはチアは、少なくとも1個の窒素、酸素
または硫黄原子が1個の環原子としてそれぞれ存在することを意味する。このヘ
テロサイクリルは、1個またはそれ以上の、同一または異なっていてもよい、本
明細書中に定義した環系置換分で場合により置換される。このヘテロサイクリの
原子は、場合により酸化されて対応するN−オキシドになる。代表的な単環式ヘ
テロサイクリル環の例としては、ピペリジル、ピロリジニル、ピペラジニル、モ
ルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、1,3−ジオキソラニル、1,
4−ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラ
ヒドロチオピラニル等を挙げることができる。
【0075】 “ヘテロサイクリルアルキル”は、ヘテロサイクリル−アルキル基(ここでヘ
テロサイクリルおよびアルキルは本明細書中に定義したとおりである)を意味す
る。好ましいヘテロサイクリルアルキルは低級アルキル部分を含有する。代表的
なヘテロアラルキル基はテトラヒドロピラニルメチルである。
【0076】 “ヘテロサイクリルアルキルオキシアルキル”は、ヘテロサイクリルアルキル
−O−アルキル基(ここでヘテロサイクリルアルキルおよびアルキルは本明細書
中に定義したとおりである)を意味する。代表的なヘテロサイクリルアルキルオ
キシアルキル基はテトラヒドロピラニルメチルオキシメチルである。
【0077】 “ヘテロサイクリルオキシ”は、ヘテロサイクリル−O−基(ここでヘテロサ
イクリルは本明細書中に定義したとおりである)を意味する。代表的なヘテロサ
イクリルオキシ基の例としては、キヌクリジルオキシ、ペンタメチレンスルフィ
デオキシ、テトラヒドロピラニルオキシ、テトラヒドロチオフェニルオキシ、ピ
ロリジニルオキシ、テトラヒドロフラニルオキシ、7−オキサビシクロ[2.2.
1]ヘプタニルオキシ、ヒドロキシテトラヒドロピラニルオキシ、ヒドロキシ−
7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタニルオキシ等を挙げることができる。
【0078】 “ヒドロキシアルキル”は、1個またはそれ以上のヒドロキシ基で置換された
、本明細書中で定義したアルキル基を意味する。好ましいヒドロキシアルキルは
低級アルキルを含有する。代表的なヒドロキシアルキル基はヒドロキシメチルお
よび2−ヒドロキシエチルである。
【0079】 “N−オキシド”は、=N+(−O-)−基を意味する。 “フェノキシ”は、フェニル−O−基(ここでフェニル環は1個またはそれ以
上の、本明細書中で定義した環系置換分で場合により置換される)を意味する。
【0080】 “フェニルチオ”は、フェニル−S−基(ここでフェニル環は1個またはそれ
以上の、本明細書中で定義した環系置換分で場合により置換される)を意味する
【0081】 “ピリジルオキシ”は、ピリジル−O−基(ここでピリジル環は1個またはそ
れ以上の、本明細書中で定義した環系置換分で場合により置換される)を意味す
る。
【0082】 “環系置換分”は、芳香族または非芳香族環系上の水素を場合により置きかえ
る、結合される置換分を意味する。環系置換分は、アリール、ヘテロアリール、
アラルキル、ヘテロアラルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、チオール、
アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキ
シ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニ
ル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アリールスルフィニル、
ヘテロアリールスルフィニル、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチ
オ、アラルキルチオ、ヘテロアラルキルチオ、シクロアルキル、シクロアルケニ
ル、ヘテロサイクリル、ヘテロサイクレニル、アリールジアゾ、ヘテロアリール
ジアゾ、アミノ、アミノアルキル、スルファモイルおよびY12NCO− (ここ
でY1およびY2は本明細書中に定義したとおりである)からなる群より選択され
る。環系が飽和されているか、または部分的に飽和されている場合、その“環系
置換分”は、さらにメチレン(H2C)を含有する。
【0083】 “スルファモイル”は、式Y12NSO2−(ここでY1およびY2は本明細書
中に定義したとおりである)の基を意味する。代表的なスルファモイル基は、ス
ルファモイル(H2NSO2−)およびジメチルスルファモイル(Me2NSO2−)
である。
【0084】
【好ましい実施態様】
本発明方法による有用な塩基化合物は、アルキルリチウム化合物、水素化リチ
ウム、リチウムアミド、リチウムジアルキルアミドおよびアルカリヘキサメチル
ジシリルアミンから選択される。好ましいアルキルリリウム化合物には、ブチル
リチウム化合物がある。好ましいリチウムジアルキルアミドは、リチウムジイソ
プロピルアミドである。アルカリヘキサメチルジシリルアミンがより好ましいが
、特にLiHMDS、NaHMDSおよびKHMDSが好ましい。最も好ましい塩
基はLiHMDSである。
【0085】 本発明による出発物質として使用するのに好ましい未保護β−アミノエステル
化合物は、下記式I
【化5】 (式中、R1およびR2は、独立して水素、脂肪族基または芳香族基であり;R3
、R4およびR5は、独立して脂肪族基または芳香族基であり; そしてR6aおよび
6bは、独立して水素、脂肪族基または芳香族基であるが、但し、R6aおよびR 6b のうちの一方は水素である)で表される化合物またはその塩である。R3がメ
チルである場合には、前記塩基化合物はアルカリヘキサメチルジシリルアミンで
あるのが好ましい。
【0086】 本発明による出発物質として使用するのにより好ましいβ−アミノエステル化
合物は、下記式II
【化6】 (式中、R1、R2およびR5のうちの少なくとも一つは水素であり;R3およびR 4 は、独立して脂肪族基または芳香族基であり;そしてR6aおよびR6bは水素で
ある)で表される化合物またはその塩である。
【0087】 一つの好ましい式IIの化合物において、R1およびR2は両方とも水素である。
別の好ましい式IIの化合物において、R3はアルキルまたはアリールアルキルで
あり、より好ましくはメチル、エチルまたはベンジルである。さらに別の好まし
い式IIの化合物において、R4はアルキルであり、より好ましくはメチルである
。さらに別の好ましい式IIの化合物において、R5は水素である。
【0088】 本発明により製造される好ましいα−置換された未保護β−アミノエステル化
合物は、式III
【化7】 (式中、R1およびR2は、独立して水素、脂肪族基または芳香族基であり;R3
、R4およびR5は、独立して脂肪族基または芳香族基であり;そしてR6aおよび
6bの一方は水素、脂肪族基または芳香族基であり、R6aおよびR6bの他方は脂
肪族基である)で表される。
【0089】 本発明により製造される好ましいα−置換された未保護β−アミノエステル化
合物は、式IV
【化8】 (式中、R1、R2およびR5は、独立して水素、脂肪族基または芳香族基であり
;R3およびR4は、独立して脂肪族基または芳香族基であり; そしてR6aおよび
6bの一方は水素であり、R6aおよびR6bの他方は脂肪族基である) で表される。
【0090】 一つの好ましい式IVの化合物において、R1およびR2は両方とも水素である。
別の好ましい式IVの化合物において、R3はアルキルまたはアリールアルキルで
あり、より好ましくはメチル、エチルまたはベンジルである。さらに別の好まし
い式IVの化合物において、R4はアルキルであり、好ましくはメチルである。さ
らに別の好ましい式IVの化合物において、R5は水素である。別の好ましい式IV
の化合物において、R6aおよびR6bの一方は水素であり、R6aおよびR6bの他方
はアルキル、アルケニル、アラルキルまたはヘテロアラルキルである。
【0091】 本発明方法によれば、そのα−置換は、式IVの化合物中の未保護β−アミノ部
分の相対的立体化学配置に関して優先的にアンチ(anti)で行われる。そのα−
置換は、求核性置換を受ける脂肪族化合物、アルカリヘキサメチルジシリルアミ
ン塩基、または用いる未保護β−アミノエステルにより、または追加のリチウム
塩を使用するかどうかによるが、約24:1のアンチ:シン(anti:syn)の比
率で行われるのが好ましい。
【0092】 本発明方法を実施するのに適当な溶媒は、非プロトン性溶媒である。その非プ
ロトン性溶媒には極性および非極性の非プロトン性溶媒、好ましくは極性非プロ
トン性溶媒がある。“極性非プロトン性溶媒”は、低級アルキルエーテル、環状
エーテルおよびグライム、ヘテロアリール溶媒およびDMFから選択される非プ
ロトン性の酸素含有脂肪族化合物を意味する。その溶媒はまた、上記溶媒のいず
れかの混合物であってもよい。この低級アルキルエーテルは、ジエチルエーテル
、ジブチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル等から選択される。この環状エ
ーテルは、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等から選択される。このグ
ライムは、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルメ
チルエーテル、エチレングリコールメチルn−プロピルエーテル、ジエチレング
リコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチ
レングリコールジメチルエーテル等から選択される。本発明方法の好ましい溶媒
は、テトラヒドロフランである。
【0093】 本発明方法はまた、非極性非プロトン性(炭化水素)溶媒の存在下で実施する
こともできる。その炭化水素溶媒は、当業者ならば本発明の条件下では反応性で
ないことが分かる、C4-15脂肪族化合物またはその塩素化誘導体、またはC6-12 アリール化合物またはその塩素化誘導体である。そのC4-15の脂肪族化合物は、
ヘプタン、2−メチルプロパン、トランス−l,2−ジメチルシクロペンタン、
スピロペンタン、シス−l,4−ジメチル−シクロヘキサン、デカン、n−ドデ
カンおよびシクロヘプタンからなる群より選択される。そのC6-12のアリール化
合物は、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、2−エチル
ナフタレンおよびp−シメンからなる群より選択される。
【0094】 その反応工程は約−78℃〜約10℃、より好ましくは約−35℃〜約−10
℃;最も好ましくは約−35℃〜約−15℃の温度で実施される。
【0095】 本発明のさらに別の態様において、Li、NaまたはKの無機塩は非プロトン性
溶媒に加える。リチウム塩が好ましい。特にリチウムハロゲン化物、さらに好ま
しくは臭化リチウムが好ましい。
【0096】 本発明は、本明細書中に言及されている個々のおよびより好ましいグループの
全ての適当な組合せを包含することを理解すべきである。式Iの化合物は、従来
使用の方法または文献に記載の方法、またはここに記載の本発明方法を意味する
知られた方法を適用または適応することによって製造することができる。本発明
方法の実施において、変化基のR1、R2、R3、R4、R5、R6aおよびR6b上の
チオール、ヒドロキシ、カルボキシまたはY12N−のようなプロトン性置換基
は、当業者ならば本発明の条件下で反応性でないことが分かる、本明細書中に記
載の有用な適当な保護基により保護され得る。
【0097】 本発明により製造されるある種の化合物が、異性、すなわち幾何異性例えばE
もしくはZ異性、または光学異性例えばRもしくはS配置を示すことができると
いうことは、当業者にとっては自明であろう。幾何異性体には、アルケニル部分
またはジアゾ部分を有する化合物のシス形態およびトランス形態がある。本発明
により製造される個々の幾何異性体および立体異性体の化合物並びにそれらの混
合物は、本発明の範囲内にある。このような異性体は、知られた方法、例えばク
ロマトグラフィー技法および再結晶技法の適用または適応によってそれらの混合
物から分離することができるか、またはそれらはそれらの中間体の適当な異性体
から、例えば本明細書に記載の方法の適用または適応により別々に製造される。
【0098】 本発明の化合物は、遊離の塩基もしくは酸の形態またはその塩の形態において
で有用である。全ての形態が本発明の範囲内にある。本発明の化合物が塩基部分
で置換される場合には、酸付加塩が形成され、使用に全く好都合な形態であるこ
とができ、そして実際、その塩形態の使用は本質的にその遊離塩基形態の使用に
匹敵する。酸付加塩を製造するのに使用できる酸は、その遊離塩基と組み合わさ
れると、それらの遊離塩基を基準にしてその活性/反応性が陰イオンによる副作
用によって損なわれない塩を製造する酸であるのが好ましい。この塩基性化合物
の医薬的に許容し得る塩が好ましいけれども、全ての酸付加塩は、たとえ個々の
塩それ自体が、例えばその塩が単に精製および同定の目的だけのために形成され
る場合、またはそれがイオン交換操作により医薬的に許容し得る塩を製造する際
の中間体として使用される場合のような中間体生成物としてのみ所望される場合
でさえも、その遊離塩基形態の供給源として有用である。本発明の範囲内にある
塩は、以下の酸すなわち無機酸例えば塩酸、硫酸、リン酸およびスルファミン酸
; 並びに有機酸例えば酢酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、マロン酸、メタンスルホ
ン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シク
ロヘキシルスルファミン酸、キニン酸、安息香酸等から誘導される塩である。対
応する酸付加塩は、それぞれ、ハロゲン化水素酸塩例えば塩酸塩および臭化水素
酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、スルファミン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、乳
酸塩、酒石酸塩、マロン酸塩、シュウ酸塩、サリチル酸塩、プロピオン酸塩、コ
ハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、メチレン−ビス−β−ヒドロキシ−ハフ
トエ酸塩、ゲンチシン酸塩、メシル酸塩(mesylate)、イセチオン酸塩、ジ−p−
トルオイル酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスル
ホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、キニ
ン酸塩および安息香酸塩からなる。より好ましい酸付加塩は安息香酸塩である。
【0099】 本発明によれば、本発明化合物の酸付加塩は、知られた方法により、遊離塩基
を適当な酸と反応させることにより製造される。例えば、本発明化合物の酸付加
塩は、遊離塩基を、適当な酸を含有する水溶液もしくはアルコール水溶液または
他の適当な溶媒中に溶解し、次いでその溶液を蒸発させることによりその塩を単
離するか、または遊離塩基と酸を有機溶媒中で反応させ、その場合にはその塩を
直接またはその溶液の濃縮により分離することによるいずれかによって製造され
る。
【0100】 本発明化合物の遊離塩基形態は、その酸付加塩から、知られた方法を適用する
かまたは適応させることにより再生することができる。例えば、本発明の原化合
物は、それらの酸付加塩から、アルカリ例えば炭酸水素ナトリウム水溶液または
アンモニア水溶液での処理により再生することができる。
【0101】 実験: 本発明をさらに以下の実施例により説明するが、それらは本発明を限定するも
のではない。特記しない限り、全ての出発物質は商業上の供給者から得られ、そ
れ以上精製しないで使用する。諸反応はオールドリッチ化学会社(Aldrich Chem
ical Company)から得られる無水溶媒を使用して、窒素またはアルゴンの不活性
雰囲気下で常套的に行われる。1H NMRスペクトルは、特定のジューテロ化溶
媒中、300MHz周波数で記録されている。化学シフトは、テトラメチルシラ
ンの共鳴周波数δ=0.00を基準にして、ppmで表されている。NMRスペ
クトルを記載するため用いる変換は下記のとおりである。s=一重線、d=二重
線、t=三重線、q=四重線、m=多重線、b=幅広。カップリング定数は記号
Jで指定されており、Hzで測定される。
【0102】
【実施例】実施例1 操作1: −20℃に冷却したTHF中に懸濁したβ−アミノ酪酸メチルp−トルエンス
ルホン酸塩(4g,13.8mmol)の懸濁液に、LiHMDS(28.4mmol, 2.05当量)
を加えた。α−ブロモm−トルニトリル(2.57g, 13.1mmol)のTHF溶液を加
えた。終了後、その反応混合物を5%NaHCO3でクエンチし、次いで濃縮した
。残留物を水とプロピオン酸メチルとの間に分配した。水層を別のプロピオン酸
メチルで抽出した。一緒にした有機層をMgSO4で乾燥し次いでろ過した。ろ液
に酒石酸(2.95g, 19.66mmol)を加え、一夜攪拌した。固形物をろ過し、プロ
ピオン酸メチルで洗浄し次いで乾燥して、β−アミノ−α−(3−シアノフェニ
ルメチル)酪酸メチルの酒石酸塩(3.91g, 74%収率)を得た。HPLCおよび
NMRにより所望生成物の形成が確認された。その酒石酸塩の1H NMR:(50
0MHz, DMSO)δ7.71−7.51 (m, 4H), 4.32 (s, 2H), 3.53 (重なっている多重線
および一重線, 4H)。HPLCは純度>99%を示し、そのジアステレオマー比
率は17:1のアンチ:シン(anti:syn)(R,R:R,S)であることを示した
。β−アミノ−α−(3−シアノフェニルメチル)酪酸エステルはアンチジアス
テレオマーである。
【0103】 操作2: 無水THF(10mL)中に溶解したβ−アミノ酪酸メチル(1g, 8.54mmol)の
溶液を−15℃に冷却した。この溶液にLiHMDS (THF中の1M溶液)を1
0分かけて滴加し、次いでさらに10分攪拌した。得られた溶液にα−ブロモ−
m−トルニトリル(1.44g,7.34mmol)を、THF(4mL)中の溶液として10
分かけて加え、−15℃で30分間攪拌し、徐々に−5℃に加温し、次いでこの
温度で1時間攪拌させた。反応混合物のHPLCアッセイにより、反応の完了が
、α−ブロモ−m−トルニトリルの消失により示された。その反応混合物をメタ
ノールでクエンチし、真空濃縮した。残留物をCH2Cl2中に取り入れ、次いで
飽和NaHCO3で洗浄した。水性層をCH2Cl2で逆抽出した。有機層を一緒に
し、水(2×5mL)で洗浄した。有機層を乾燥し、ろ過し次いで濃縮して1.8
8g(105%収率)の粗反応生成物を得た。HPLC、質量スペクトルおよびN
MRにより、所望の生成物、β−アミノ−α−(3−シアノフェニルメチル)酪
酸エステルの形成が確認された。HPLCおよびNMRは、その純度が>90%
であり、かつそのジアステレオマー比率が14:1のアンチ:シン(anti:syn
)であることを示した。β−アミノ−α−(3−シアノフェニルメチル)酪酸エ
ステルは、アンチジアステレオマーである。遊離塩基の1H NMRデータ:(300
MHz, CDCl3) δ7.51−7.27 (m, 4H), 3.57 (s, 3H), 3.14(五重線, J = 6.35 H
z, 1 H), 2.98−287 (m, 2H), 2.62−2.55 (m, 1H), 1.18 (d, J = 6.50 Hz, 3H
)。
【0104】実施例2 実施例1の操作を使用して、下記の化合物が、適当な反応成分および記載の追
加反応物質を用いて、記載の立体選択性比率で製造された。 LiHMDSを使用してβ−アミノ−α−(3−シアノフェニルメチル)酪酸
メチル、ant/synの比率14:1; NaHMDSを使用してβ−アミノ−α−(3−シアノフェニルメチル)酪酸
メチル、ant/synの比率10:1; KHMDSを使用してβ−アミノ−α−(3−シアノフェニルメチル)酪酸メ
チル、ant/synの比率2:1; LiHMDSまたはNaHMDSを1当量のLiBrとともに使用してβ−アミノ
−α−(3−シアノフェニルメチル)酪酸メチル、ant/syn の比率24:1; LiHMDSを使用してβ−アミノ−α−メチル酪酸メチル、ant/synの比率
2:1、メチル化された生成物の1H NMRデータ:(300MHz, CDCl3) δ3.99
(q, J = 7.1 Hz, 2 H), 3.06−2.91 (m, 1H), 1.10 (t, J = 7.1Hz, 3H), 1.00
−0.92 (m, 3H);および LiHMDSを使用してβ−アミノ−α−プロペン−1−イル酪酸メチル、ant
/synの比率20:1、生成物の1H NMRデータ:(300MHz, CDCl3) δ5.67−
5.58 (m, 1H), 5.00−4.87 (m, 2H), 4.04 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 2.98 (五重線
, J = 6.4Hz, lH), 1.14(t, J = 7.2Hz, 3H), 1.01 (d, J = 7.9Hz, 3H)。
【0105】参考実施例1 β−アミノ酪酸メチルのp−トルエンスルホン酸塩の遊離塩基化 無水THF(300mL)中に懸濁したβ−アミノ酪酸メチルp−トルエンスルホ
ン酸塩(15g, 51.8mmol)の懸濁液を還流して透明溶液を得た。アンモニアガス
をその中に泡立たせて、沈澱を形成した。約2.2当量のアンモニアの通過後に
、その溶液を0℃に冷却し、次いで窒素ブランケットの下でろ過した。アリコー
トのHPLCは、極少量のp−トルエンスルホン酸またはそのアンモニア塩の存
在を示した。NMRは、β−アミノ酪酸メチルの形成を明確に示した。それは、
同様の収率およびジアステレオ選択性を有して、サンプル操作2に記載のように
アルキル化反応に付された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 53/00 C07B 53/00 A 61/00 300 61/00 300 C07M 7:00 C07M 7:00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA, BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,C Z,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE ,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS, JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,L R,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN ,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU, SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,T R,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 トーリー・エイチ・パウナー アメリカ合衆国ヴァージニア州23836.チ ェスター.ロックバスケットレーン1107 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC23 BA02 BA03 BA33 BA34 BA37 BA69 BB11 BB15 BB41 BB42 BB43 BC10 BT12 BU30 QN30 4H039 CA19 CA20 CD10 CD20

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキルリチウム化合物、水素化リチウム、リチウムアミド
    、リチウムジアルキルアミドおよびアルカリヘキサメチルジシリルアミンからな
    る群より選択される塩基の存在下で、(モノまたは非)−α−置換された未保護
    β−アミノエステル化合物またはその塩を脂肪族求電子物質と反応させることか
    らなる立体選択性置換方法。
  2. 【請求項2】 塩基が、LiHMDS、NaHMDSおよびKHMDSからな
    る群より選択されるアルカリヘキサメチルジシリルアミンである請求項1記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 アルカリヘキサメチルジシリルアミンが、LiHMDSであ
    る請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 脂肪族求電子物質が、第一級アリルまたはベンジル化合物で
    ある請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 脂肪族求電子物質が、プロペニルブロミド、m−シアノベン
    ジルブロミド、ベンズアルデヒド、ベンジルクロリドおよびフェニルクロロホル
    メートからなる群より選択される請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 未保護β−アミノエステル化合物が、下記式I 【化1】 (式中、R1およびR2は、独立して水素、脂肪族基または芳香族基であり; R3
    、R4およびR5は、独立して脂肪族基または芳香族基であり; そしてR6aおよび
    6bは、独立して水素、脂肪族基または芳香族基であるが、但し、R6aおよびR 6b のうちの一方は水素である)で表される化合物またはその塩である請求項1記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 未保護β−アミノエステル化合物が、下記式II 【化2】 (式中、R1、R2およびR5のうちの少なくとも一つは水素であり;R3およびR 4 は、独立して脂肪族基または芳香族基であり;そしてR6aおよびR6bは水素で
    ある)で表される化合物またはその塩である請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 R1およびR2が、両方とも水素である請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 R3がアルキルまたはアラルキルである請求項7記載の方法
  10. 【請求項10】 R3がメチル、エチルまたはベンジルである請求項9記載
    の方法。
  11. 【請求項11】 R4がアルキルである請求項7記載の方法。
  12. 【請求項12】 R4がメチルである請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 R5が水素である請求項7記載の方法。
  14. 【請求項14】 反応工程を非プロトン性溶媒中で実施する請求項1記載の
    方法。
  15. 【請求項15】 非プロトン性溶媒が極性である請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 極性非プロトン性溶媒が、低級アルキルエーテル、環状エ
    ーテルおよびグライムからなる群より選択される請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 極性非プロトン性溶媒が、テトラヒドロフランまたはジメ
    トキシエタンである請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 反応工程を、極性非プロトン性溶媒および非極性非プロト
    ン性溶媒の混合物中で実施する請求項1記載の方法。
  19. 【請求項19】 非極性非プロトン性溶媒がトルエンである請求項18記載
    の方法。
  20. 【請求項20】 反応工程を約−78℃〜約10℃の温度で実施する請求項
    1記載の方法。
  21. 【請求項21】 反応工程をLi、NaまたはKの無機塩の存在下で実施する
    請求項1記載の方法。
  22. 【請求項22】 無機塩がリチウムハライドである請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 リチウムハライドが、臭化リチウムである請求項22記載
    の方法。
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