JP2003517998A - ナノカプセル及びその製造方法 - Google Patents

ナノカプセル及びその製造方法

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パンズナー,スエフェン
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ノボソム アーゲー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、包膜層が少なくとも2つの異なる、互いに架橋結合されたポリマーP1及びP2からなり、場合によってはこの包膜層の下にさらに脂質層がある直径50nmないし10μmの大きさのナノカプセルに関する。本発明に係るナノカプセルはリポソームの表面の少なくとも2つの異なる水溶性ポリマーP1及びP2の共有結合による架橋で調製され、場合によっては架橋の後にリポソームを溶解する。本発明に係るナノカプセルは生理活性化合物を担持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は直径50nmないし10μmで、包膜層が少なくとも2つの異なる互
いに架橋したポリマーP1及びP2からなり、場合によってはこの包膜層の下に
さらに脂質層があるナノカプセルに関する。本発明に係るナノカプセルはリポソ
ームの表面に少なくとも2つの異なる水溶性ポリマーP1及びP2を共有結合に
より架橋して調製し、場合によっては架橋の後にリポソームを溶出する。本発明
に係るナノカプセルは生理活性化合物を担持することができる。
【0002】 ナノカプセル又はナノ粒子は、50nmないし10μmの寸法範囲の包膜層が
内室を外部媒質から仕切る特定構造である。この性質がナノカプセルとナノスフ
ェアを区別する。後者は一様な横断面を有する。これより大きな寸法の同じ仕組
みの構造が知られており、その場合はミクロカプセルと呼ばれる。リポソームと
ウイルスカプシドはナノカプセルの別の類縁構造である。
【0003】 ナノカプセルの調製のために 、相界面で架橋する方法を使用することが好ま
しい。このような粒子の可能な効用は、使用する包膜層及び製造方法によって決
定的に左右される。先行技術による公知の包膜層は、架橋タンパク質又は界面重
合体、特にアクリル酸誘導体からなる包膜層である。
【0004】 全部又は一部がタンパク質からなる包膜層は生体適合性があり、分解可能とす
ることができるため、特に注目される。形成のために使用されるタンパク質は構
造形成的であるが、活性に関与することもできる。このような粒子は他剤の封入
及び他の成分の表面への結合に適している。使用可能なタンパク質の本来の多様
性に基づき、表面の性質は広範に変更可能であり、種々の要求に適応することが
できる。
【0005】 表層(S層)タンパク質からなる膜が(欧州特許第0154620号明細書に
)記載された。この膜は、リポソームの自由な溶液又は表面のS層タンパク質の
再結晶によって生じる。
【0006】 後者の場合は高分子を予め封入することが可能であり、リポソームは膜の被着
によって著しく安定化される(S.Kupcu、M.Sara及びU.B.Sleytr:Biochem.Bioph
ys.Acta.,1235(2):263-269(1995年))。平面結晶質構造の
膜に均一な細孔が規則的に配列された構造が生じ、この細孔は限外濾過の使用に
好都合である。
【0007】 同様に表面の化学基を規則的に配列すると、他の高分子を結合するときに極め
て均質な分布を生じ、検出系に応用するのに好都合である。S層タンパク質の膜
の場合は、その免疫原性の故に生物学的系での使用が制限されることがある。S
層タンパク質は強い免疫応答を生じるから、アジュバントとして使用される(米
国特許第5043158号)。またS層タンパク質自体は活性に関与しない。
【0008】 米国特許第5,498,421号明細書、第5,635,207号明細書、第5,
650,156号明細書、第5,665,383号明細書、第5,639,473号
明細書、第5,512,268号明細書は、水と混合しない核との相界面に包膜層
を形成する寸法範囲10μm以下の中空球の調製と使用を記載する。この包膜層
はジスルフィド橋で安定化され、タンパク質、特にヘモグロビン又はアルブミン
又はその他のチオール含有ポリマーで形成することができる。強力な超音波によ
って不混和相の乳化が行なわれる。この過程でとりわけ過酸化水素が生じ、包膜
成分の酸化架橋結合をもたらす。
【0009】 ヘモグロビンで作られた粒子は酸素を吸収及び放出する性質があるが、天然ヘ
モグロビンと異なるヒル係数を有する。この粒子は代用血液として使用される。
【0010】 別の用途ではガス又は造影剤が粒子に封入され、医学造影法で使用される。さ
らに別の用途で生理有効物質が活性を失わずに内部の相に溶解又は乳化される場
合について、この物質の包装が記述される。従って親水性高分子例えばタンパク
質又は核酸の包装には、この方法は条件付きでしか適合しない。
【0011】 さらに、コロイド溶解粒子に高分子電解質を繰返し析出することによって、ナ
ノメータ領域の中空球が調製される(F.Caruso;R.A.Caruso及びH.Moehwald(1
998年)Science 282:1111-1113)。例えばポリスチレン基質上
にポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)と交互に微細なシリカ粒子が
析出される。続いてこの基質をカ焼又は溶媒により除去することができ、後に中
空球が残る。
【0012】 例えば製薬配合物で生理活性化合物の封入のためにリポソームとナノカプセル
を使用することが知られている。ナノカプセルはその内容物を作用部位へ運び、
又はこれを長期間にわたり放出することができる。周囲の膜は封入された作用物
質を分解又は不活性化から守ることができる。
【0013】 封入された作用物質の性質、特にその溶解度及び分子量は広範囲に変えること
ができる。しかもリポソームは免疫学的適合性のため薬理的作用物質の包装に特
に適した系である。
【0014】 特別に設計されたリポソームは、哺乳動物細胞に核酸を入れるために利用でき
る。この技術の有利な変法では、陽イオン脂質を使用して脂質・核酸複合体を作
り、処理する細胞をこれでトランスフェクションする。トランスフェクションは
簡単であるが、あまり効率的でなく、非特異的である。
【0015】 別の実施形態ではpH感受性リポソームがエンドサイトーシスにより標的細胞
に吸収される。エンドソームの酸性コンパートメントでエンドソームは周囲の膜
と融合し、こうして内容物を細胞内部へ運ぶ。この方法でタンパク質及びその他
の作用物質も細胞内部へ輸送される。
【0016】 リポソームは高いシグナル増幅を有する検出系としても使用することができる
(米国特許第4622294号)。この場合封入された多数の酵素分子と検出さ
れた種との比によってシグナル増幅が得られる。在来のリポソームを使用する場
合の欠点は、種々の用途で非特異的相互作用の抑制のために使用される洗剤に対
する感受性である。
【0017】 公知の中空球には次の欠点がある。
【0018】 S層の使用に基づく中空球は、含水性の内室と所定の透過性の包膜層を有する
。親水性高分子を包装することが可能である。しかし利用可能な化合物がS層タ
ンパク質に限られているのが欠点である。S層タンパク質は活性に関与せず、抗
原作用を示す。
【0019】 米国特許第5,498,421号明細書及びその他の上記した米国特許明細書に
記載の方法においては、タンパク質からなる機能性包膜層が相界面にできる。こ
の系は親水性高分子の封入のために条件付きでしか適合しない。包膜層の成分は
互いに極めて強固に架橋結合されており、その結果使用するヘモグロビンに性質
の変化が生じる。包膜の形成のために利用できる成分は、多数のチオール官能基
を有し、使用する相界面に沈着するようなポリマーに限られている。
【0020】 在来のリポソーム系の欠点は、機械的及び生体内安定性が低いことである。粒
子は短時間で細胞内皮系のマクロファージに吸収され、こうして循環から除外さ
れる。
【0021】 そこで本発明の課題は、上記の欠点のないナノカプセルを提供することであっ
た。
【0022】 本発明によればこの課題は、多数の官能基を有する2つの異なる水溶性ポリマ
ーP1及びP2をリポソームの表面で共有結合により架橋して調製した、直径5
0nmないし10μmの大きさのナノカプセルによって達成される。本発明に係
るナノカプセルの調製方法は、まずリポソームを調製し、ポリマーP1の水溶液
を該リポソームの表面に結合することによりリポソームをポリマーP1で被覆し
、次に被着されたポリマーP1をP1と異なるポリマーP2の水溶液と共有結合
により架橋し、場合によってはさらに別のポリマー層を架橋により被着すること
を特徴とする。
【0023】 出発材料としてリポソームを使用するので、その大きさは生じるナノカプセル
の大きさを決定する。このようなリポソームの適当な調製方法はそれ自体公知で
ある。
【0024】 リポソームの調製のための有利な変法は、膜成分をエタノールに溶解し、この
溶液を水又は緩衝水溶液と混合するものである。こうして得た多層リポソームか
ら高圧ホモジナイザー(フレンチプレス)で処理することにより、寸法分布の狭
い単層又はオリゴ層小胞が調製される。
【0025】 この技術の変法は多層の出発リポソームを均一な細孔を有する膜に通すことで
ある。これもまた寸法分布の狭い単層及びオリゴ層リポソームを生ずる。
【0026】 別の方法によれば洗剤・脂質相から洗剤を除去することによって、単層及びオ
リゴ層リポソームが調製される。洗剤の除去はゲル濾過又は透析によって得られ
る。
【0027】 本発明によれば、使用するリポソームは水溶性ポリマーP1の結合を可能にす
るものでなければならない。水性媒質中で共有結合させる方法は当業者に知られ
ており(G.Hermanson, Bioconjugate Techniques, Academic Press1996年)
、アミノ、チオール、ヒドラゾ、ヒドロキシ、アジ化水素、アルデヒド、カルボ
キシル基又はその活性化エステルの適当な組合せによる、ヘテロ官能又はホモ官
能結合を内容とする。
【0028】 リポソームはこのような官能基を含むことができる。代案として脂質成分の化
学的修飾によってこのような基をリポソームの表面上に作ることができる。
【0029】 このような基を有する適当な膜形成又は膜構成化合物には、とりわけホスファ
チジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール
、ホスファチジルイノシトール及びこれら化合物の誘導体、特に遊離チオール、
アミノ、カルボキシル、活性エステル又はアルデヒド官能基を有する化合物が属
する。別の適当な化合物は、上記の官能基を有し、脂質層を破壊することなくこ
れに組み込まれる両親媒性分子である。これに属するのはとりわけアルキルアミ
ン、アルキルチオール及び脂肪酸並びにこのような脂肪酸の活性化エステルであ
る。別の適当な化合物はステロール誘導体、例えばコール酸、デオキシコール酸
、チオコレステロール及び類似の化合物である。
【0030】 反応基を導入することによってリポソームの表面を化学的に修飾することがで
きる。膜構成カルボキシル官能基の活性エステル、例えばそのN-ヒドロキシス
クシンイミドエステルがこれに属する。また、例えば膜構成アミノ官能基を、グ
ルタルアルデヒドにより又は酸化してグリコシル化した脂質により処理すること
によって生じるアルデヒド官能基がこれに属する。また、例えば膜構成アミノ官
能基と2-イミノチオランの反応によって生成されるチオール官能基がこれに属
する。また適当なヘテロ二官能試薬によって生成される膜構成2-ピリジルジチ
オナート又はマレイミド又はハロアセチルがこれに属する。
【0031】 このような反応基をリポソームの外側に限定するために、この基の生成はリポ
ソームの調製の後に行なうことが好ましい。膜形成又は膜構成成分のこのような
反応基をリポソームの形成時に使用すると、封入された内容物分子との間に不都
合な反応が起こる場合がある。
【0032】 アミノ、チオール、ヒドラゾ、アルデヒド、カルボキシル、活性エステル、ヒ
ドロキシル又はアジ化水素基の間のホモ又はヘテロ官能結合は、助剤を利用して
行なうことが好ましい。そのためにタンパク質化学で慣用の二官能架橋剤、例え
ばイソチオシアナート、イソシアナート、アジ化アシル、N-ヒドロキシスクシ
ンイミドエステル、スルホニルキド、アルデヒド、エポキシド、炭酸エステル、
イミドエステル、カルボジイミド、無水物、ハロアセチル、ハロゲン化アルキル
、マレイミド、アジリジン、二硫化ピリジル、ジアゾアルカン、ジアゾアセチル
、カルボイルジイミダゾール、クロールギ酸-N-ヒドロキシスクシンイミジル又
はこれらの官能機の適当な組合せを含む化合物が適している。アミノ基とカルボ
キシル基の結合に代え、その慣用の変型として、例えばN-ヒドロキシスクシン
イミドを使用して反応性エステルでカルボキシルの誘導体を形成する。この誘導
体形成はポリマー又はリポソームで行なうことができる。
【0033】 タンパク質の非共有結合のために、特にキレート錯体が適している。このよう
な結合のためのタンパク質は、当然のことながらキレート錯体を結合するタンパ
ク質、例えばDNAを結合するZnフィンガータンパク質である。また組換えD
NA技術によってキレート形成配列がタンパク質に挿入される。一般に知られて
いる例はタンパク質のN又はC末端の、HiSタグとして知られているヘキサヒ
スチジン・エクステンションである。
【0034】 このようなタンパク質は遷移金属イオンの存在でキレート形成脂質層に結合す
ることができる。この脂質層は、極性部分にトリニトリロ酢酸又はジイミノ酢酸
を含む両親媒性化合物を組み込むことによって生成することができる。
【0035】 ポリマーP1が脂質層に対して十分な親和力を持つポリマーであるならば、別
個の結合段階は必要でない。
【0036】 そこで適当なポリマーP1には、内在性及び周辺膜タンパク質、さらには事後
修飾によって膜に対する親和力を高めたポリマーが属する。このような修飾の方
法は、機能性アルキル残基を有するポリマーのドーピング、例えば長鎖脂肪酸の
N-ヒドロキシスクシンイミドエステルによる処理又はリン脂質の共有結合を包
含する。このような結合はホモ又はヘテロ二官能架橋結合を利用して、現存する
アミノ、チオール又はカルボキシル基によって得られ、その際リン脂質は洗剤に
より溶解される。酸化によってグリコキシル化タンパク質にアルデヒド官能基が
生成され、脂質を構成するアミノ官能基との結合にこれを利用することができる
。この場合助剤は必要でない。
【0037】 別の天然及び合成ポリマーでも同様な修飾が可能である。
【0038】 調製の際に両親媒性コモノマーを混入すれば、合成ポリマーは膜に対して高い
親和力をもつことができる。
【0039】 内在性又は周辺膜タンパク質となるように、タンパク質の性質を分子生物学的
方法で変えることもできる。
【0040】 結合段階の実施のために、脂質層のP1の静電的濃縮が好都合である。そのた
めに脂質層に適当なイオン成分をドープすることができる。適当な成分にはアル
キルカルボン酸、アルキルスルホン酸、アルキルアミン、アルキルアンモニウム
塩、長鎖アルコールとのリン酸エステル、さらには天然又は合成荷電脂質、例え
ばホスファチジルグリセロール、ホスファチジルセリン及びホスファチジルエタ
ノールアミン又はコレステロールの荷電誘導体、ホスファチジルイノシトール、
カルジオリピン又はスフィンゴ脂質が属する。
【0041】 本発明に基づきナノカプセルを形成するには、リポソームにポリマーを多量に
負荷しなければならない。他方、凝集が生ずるのをなるべく避けることが重要で
ある。できれば、脂質層とポリマーはなるべく異なる官能基をもたなければなら
ない。チオール含有脂質層を複数の無チオール・ポリマー、とりわけ遊離チオー
ル官能基をもたないタンパク質で被覆することができる。しかしポリマーP1と
してタンパク質を使用すると、かならずしもこれが達成されない。こうした場合
には、方向づけられた反応を可能にする安定な中間体が分離されるようなヘテロ
二官能試薬を助剤として使用することが好ましい。
【0042】 結合の後に過剰のポリマーP1があるならば、これを適当な処置、例えば透析
、接線透析、浮上、ゲル濾過又は限外濾過により除去することができる。
【0043】 次の段階で、ポリマーP1をこれと異なるポリマーP2により共有結合で架橋
する。そのために使用する助剤及び方法はP1の共有結合固定の場合と同様であ
る。P1とP2が自発的に共有結合することができるならば、助剤の使用を控え
る。例えばP1又はP2の一方が多官能アルデヒドであり、他方が多官能アミン
又はヒドラジンの場合がそうである。
【0044】 P1もP2も、多数の官能基、例えばアミノ、カルボキシル、チオール、ヒド
ラゾ、ヒドロキシル、アジ化水素、アルデヒド又は活性エステル基を有する水溶
性のポリマーである。
【0045】 これに属するのは特に多糖類、例えばアルギン酸、キトサン、ペクチン、ヒア
ルロン酸、ポリマヌロン酸、ヘパリン、アラビアゴム、カラヤゴム、キサンタン
ガム、カラゲーナン、イナゴマメガム及びこれらの化合物の塩、並びにカルボキ
シル化、アミノ化、チオニル化、ヒドラジル化又は酸化したデクストラン、デン
プン、レバン、イヌリン又はアガロースである。
【0046】 グルタルアルデヒド及びその他の多官能アルデヒドの重合産物もこれに属する
【0047】 また、天然又は合成タンパク質或いはペプチド、さらに幾つかの遊離アミノ、
カルボキシル又はチオール基をもつアミノ酸のホモ又はヘテロポリマーもこれに
属する。
【0048】 幾つかの遊離アミノ、カルボキシル又はチオール基をもつポリアクリル酸、ポ
リアクリルアミド、ポリメタクリル酸、ポリメタクリルアミド、ポリビニルピロ
リドン、ポリアクリル酸ヒドロキシエチル、ポリアクリル酸ヒドロキシメチル、
ポリエチレンイミン及び分枝ポリエチレングリコールがこれに属する。これらの
官能基は共重合又は事後の修飾によって挿入することができる。
【0049】 このようなコポリマーの生成の有利な変法がHansen(Analytical Biochemis-t
ry 76:37(1976年))又はO’Connell及びBrady( Analytical Bioch-
emistry 76:63(1976年))に記載されている。これらでは、分解可能
なビアクリルの存在でポリアクリルアミドが重合される。HansenはそのためにN
,N’-ビス(アクリロイル)-シスタミンを使用し、生じたゲルを還元分解する
。本発明の意味で架橋にすこぶる好適なアクリルベースのポリチオールが生じる
。O’Connell及びBradyは2つのビシナル・ヒドロキシ官能基を有する二官能ア
クリルアミドを使用し、続いてこれを酸化分解する。多価アルデヒドが生じ、こ
れで架橋包膜層が構成される。
【0050】 また上記の化合物の混合形態、例えばグリコシル化タンパク質、翻訳後修飾タ
ンパク質、他の天然物質を含むタンパク質複合体、糖とアクリレートのコポリマ
ー及び類縁化合物も、これに属する。もっともこれらのすべての化合物は水溶性
でなければならず、それ自体がミセル又は小胞構造を形成してはならない。
【0051】 また、キレート錯体を形成する性質があり、又は脂質層に対して親和力を有す
るような修飾ポリマーP1又はP2もこれに属する。
【0052】 以上挙げたポリマーの化学的に修飾された誘導体もこれに属する。両親媒性又
はキレート形成コモノマーを含む合成ポリマーもこれに属する。遺伝子工学的に
変化させた、キレート形成の性質を有するタンパク質もこれに属する。
【0053】 重要な応用例は、ポリマーP1又はP2の1つがタンパク質であることである
【0054】 好ましい変型は、このタンパク質がアルブミン、ヘモグロビン、ミオグロビン
、抗体、α2-マクログロブリン、フィブリノーゲン、フィブロネクチン、コラ
ーゲン、ビトロネクチン、タンパク質A、タンパク質G、アビジン、ストレプトア
ビジン、コンカナバリンA、コムギ胚芽凝集素又はセレクチンであるような変型
である。
【0055】 ポリマーP1又はP2の1つが鎖状構造を有するならば好都合である。多くの
炭水化物もしくはアクリル酸又はその誘導体のポリマーの場合がそうである。
【0056】 ポリマーは蛍光を発する性質を有し、又は修飾によりこの性質を得ることもで
きる。このような性質をもつ適当な物質は緑色蛍光タンパク質である。その他の
タンパク質又は炭水化物は蛍光物質によって修飾される。そのための適当な方法
は当業者にそれ自体公知のことであり、ポリマーの適当な基と活性化発蛍光団の
共有結合又は蛍光金属イオンとポリマーのキレート形成基との錯体形成である。
またナノカプセルを後で蛍光物質により修飾してもよい。
【0057】 遊離核酸は適当なポリマーに属さない。
【0058】 リポソームの表面にあるポリマーP1は、自由な溶液中より局部的にはるかに
高い濃度を有するから、架橋結合は表面で優先的に行なわれる。自由な溶液中の
P1の残留物もポリマーP2と架橋し、粒子を形成する。遊離P2及び遊離P1
−P2粒子は被覆されたリポソームから透析、接線透析、浮上、ゲル濾過または
限外濾過により分離される。
【0059】 被覆と架橋の後、内側の脂質膜を外側のポリマー包膜で取り囲んだ中空球が得
られる。この包膜はリポソームの表面の性質を変え、その安定性を高める。
【0060】 本発明の好ましい変型では、架橋の後にリポソームを溶解したナノカプセルが
調製される。この溶解は洗剤での洗浄によることが好ましい。
【0061】 その場合、脂質層にだけ結合され、相互に十分に結合されていないポリマーP
1またはP2の遊離と、架橋不十分の構造の破壊が起こる。ナノカプセルはこの
破壊産物から沈降、ゲル濾過または限外濾過によって分離される。適当な洗剤は
、アルキル化糖例えばオクチルグリコシド、コール酸塩及びその誘導体、アルキ
ルスルホン酸又はポリオキシエチレンソルビトールである。
【0062】 ナノメートル領域の本発明における中空球は、2つのポリマーP1及びP2か
らなる。成形後のリポソームは残存させ、又は除去することができる。生じた中
空球の大きさは、当初使用したリポソームの大きさで決まる。
【0063】 本発明で説明したナノカプセルは、生理活性化合物、例えば薬理作用物質又は
タンパク質又は核酸の封入に適している。
【0064】 この場合、封入物質をすでに含むリポソームが使用される。このようなリポソ
ームの調製方法は当業者に公知のことである。封入される化合物は、例えば洗剤
のようにリポソームの完全性に不都合な影響を及ぼしてはならないという点でだ
け制限がある。封入された化合物は、その後の反応段階、即ちP1及びP2の被
着の際にリポソーム中に残る。
【0065】 本発明に係るナノカプセルには例えば抗生物質、殺菌剤及び抗ウイルス剤、抗
体、静細胞剤及び免疫抑制剤、鎮痛剤、麻酔薬、抗うつ剤、糖尿病薬、抗高血圧
剤、抗凝血剤、抗炎症、不安解消、鎮静、抗不整脈、抗関節炎等の作用物質、気
管支拡張薬、低血糖及び低脂血作用物質並びに赤血球新生の刺激のための作用物
質として利用することができる合成化合物、タンパク質、ペプチド、ビタミン、
ホルモン、炭水化物又は核酸並びにその混合物を封入することができる。
【0066】 リポソームを洗い出すことによって、ナノカプセルの包膜層の透過性が大幅に
高められる。このプロセスは洗剤分子及び混合ミセルを外側の包膜層に通すこと
を内容とする。同様にナノカプセルの内部で起こる反応の基質及び産物を交換す
ることができる。このような反応を行なうのは、とりわけ脂質が洗剤で洗い出さ
れ、高分子量の酵素活性物質が内部にあるナノカプセルである。このような封入
に適した物質は特に酵素又はリボザイムである。
【0067】 本発明のこの実施形態の別の変型では脂質層が存続する。この実施形態では、
脂質層を貫いて拡散する物質だけを交換することができる。
【0068】 本発明の有利な実施形態では、構造を形成するだけでなく活性にも関与するポ
リマーが包膜層の形成のために使用される。このような包膜は例えば他の分子に
対する結合性又は触媒としての性質を有することが可能である。こうしたタンパ
ク質には、構造形成及び活性への関与の性質を有するポリマーがある。
【0069】 本発明のこの実施形態の変型では、包膜構造の形成のためにヘモグロビンが利
用される。生じるナノカプセルは代用血液として使用することができる。
【0070】 この実施形態の別の変型では、他のタンパク質にしばしば現われる特徴を認識
し、かつ結合することができるタンパク質を使用して包膜層を調製する。この目
的に適したタンパク質はレクチンもしくはビオチン結合又は抗体結合タンパク質
である。本発明のこの変型によって、タンパク質のグリコシル基、抗原エピトー
プ又はビオチン基を認識し、このタンパク質と高度に特異的に結合するナノカプ
セルを生成することができる。このようなナノカプセルは生化学的診断で注目さ
れる。またこのような構造のナノカプセルは、標的を目指す薬物の適用のために
利用することもできる。
【0071】 従って極めて特異的な分子には、特に細胞の表面に組み込むことができる分子
が属する。この意味の相補的な対は抗体と膜構成抗原、レクチン又はセレクチン
と膜構成グリコシル基、ホルモン及びその受容体等である。
【0072】 幾つかの少数の包膜層に不定数の特異性を生じさせる一方、他方では最終的に
特異性を決定する成分の極めて経済的な使用を可能にする、モジュール型構造が
好ましい。
【0073】 またこれらの成分は架橋のために使用される薬品と接触しない。従って不活性
化の危険がない。得られる構造の原子価、即ち表面で結合される特異的成分の数
は滴定によってたやすく変えられる。これらの成分の高い密度は高い結合活性と
同義であり、個々の交互作用、例えばMHC錯体とT細胞受容体との間の交互作
用の結合定数が不良な場合でも安定な相互作用を可能にする。
【0074】 本発明の別の有利な実施形態ではナノカプセルが発生の後に別の物質で修飾さ
れる。この実施形態の重要な変型は、ポリエチレングリコールによるナノカプセ
ルの表面の修飾である。このような被覆は薬剤として適用する際の適合性が改善
された粒子をもたらす。
【0075】 図1は、本発明に係るナノカプセルの調製の模式図を示す。リポソーム(1)
をまずポリマーP1で被覆する(2)。続いてこの層を別のポリマーP2で架橋
結合する(3)。形状を決めたリポソームを洗剤で除去してもよい(4)。
【0076】 本発明に係るナノカプセルは、とりわけ生理活性物質の容器及び輸送体として
使用される。
【0077】 好適な用途では特に酵素活性を有する物質が使用され、包膜層を通してその基
質と産物を交換することができる。
【0078】 本発明の意味のナノカプセルは、例えば脂質層の溶出の際に多量の分子の交換
を許す、拡散に対して開放された構造を有する。しかし大きな分子、例えば酵素
は包膜層によって制止される。本発明に係るナノカプセルの別の使用においては
ナノカプセルに反応を触媒する酵素が充填されており、反応の基質と産物は包膜
層を通過することができる。ナノカプセルによる生物学的高分子のこの種の包装
は、先行技術に比して拡散経路が極度に小さく、それに伴って封入された酵素の
特異的活性が増大するという利点がある。しかも化学的固定で現われるような架
橋剤の作用を回避することができる。
【0079】 本発明に係る別の使用においては、シグナル系、例えば西洋ワサビペルオキシ
ダーゼ又はアルカリ性ホスファターゼ又は蛍光標識を付した高分子を、他の物質
に対して特異的結合性を有するナノカプセルに封入する。このような系は特に医
学的及び生化学的診断でこうした他の物質の検出に適している。ナノカプセルが
洗剤、特にこのような方法で非特異的結合の抑制のために常用される洗剤、例え
ばTween 20又はTriton X-100に対して安定であることは、リポ
ソームにとって好都合である。
【0080】 本発明に係るこの使用の一変型では、ナノカプセル自体がシグナル系の担体で
ある。ポリマーが蛍光性を有するナノカプセルを調製することが好ましい。その
場合P1及び/又はP2の蛍光性誘導体をナノカプセルの形成のために使用し、
又は調製の後にナノカプセルと蛍光物質を共有結合する。
【0081】 上記の構造は、薬物送達(Drug Delivery)のため又はデポー製剤システムの
ため又は酵素補充療法での薬理的作用物質の担体として適している。そこで上記
の作用物質の適用のための製薬調合物の調製に、本発明に基づき調製されたナノ
カプセルを使用することも本発明の主題である。検出系即ち生化学的診断での別
の使用においては、この構造が洗剤に安定であることが大きな利点である。非特
異的相互作用の抑制のために、通常このような物質が使用されるからである。
【0082】 ナノカプセルの本発明に係る使用において、ナノカプセルは哺乳動物の標的細
胞に特異的に結合する性質を有する。この使用のためのナノカプセルは表面に単
数又は複数種のリガンドを有し、その相補的結合パートナーが標的細胞の表面に
ある。このような性質のナノカプセルは、所定の作用部位に治療薬を差し向ける
ための担体である。この使用の場合、中空球の内部脂質層は輸送される物質の封
入に役立つならば残しておいてよい。
【0083】 この本発明に係る使用の一変型において、ナノカプセルは免疫応答を引き起こ
させる物質を含む。
【0084】 本発明のこの実施形態の別の有利な変型では、哺乳動物細胞の細胞質ゾルへの
作用物質の転移のためにナノカプセルが利用される。このナノカプセルは哺乳動
物細胞によってエンドサイトーシスされるような性質を有する。本発明のこの実
施形態のためのナノカプセルは、エンドソームの加水分解酵素により分解される
包膜層からなる。また、エンドサイトーシス小胞の膜と融合し得る膜を有するリ
ポソームから調製される。本発明に係る学説のこの実施形態では、このような融
合が細胞内部に対してエンドソーム溶菌活性を解放しないことが好ましい。この
用途のためのナノカプセルは種々の作用物質を負荷することができる。しかし上
記の輸送法は膜を通過しない生物学的高分子、例えばタンパク質、ペプチド、抗
体、酵素、オリゴヌクレオチド、DNA、RNA、ホルモン、さらには抗生物質、
殺菌剤及び抗ウイルス剤並びに静細胞剤の輸送で特に有利である。
【0085】 本発明に係るナノカプセルは、架橋ポリマーからなる親水性、透過性かつ洗剤
に安定な構造であって、多数の使用可能な成分に基づき多数の用途に対して特異
化される。本発明はドラグ・ターゲッティング、転移ベクター、デポー製剤形態
のため又は酵素補充療法の担体材料として使用される物質の範囲を大幅に拡張す
る。その場合使用される成分は構造形成的であるとともに、活性に関与すること
もできる。上記の中空球は抗原作用をもつ物質又は免疫応答を引き起こさない物
質で調製される。
【0086】 上記の構造を酵素の封入のために利用すれば、拡散に対して開放された構成に
より封入される活性の高い利用度が保証される。しかもミクロン及びサブミクロ
ン領域の選定されたサイズで、拡散経路が極めて短い。包膜の調製中に封入物質
は化学的架橋剤の作用から守られるから、この薬品により不活性化が起こること
はない。従ってここで説明した高分子封入はおよそ考え得る限り最も入念なもの
である。
【0087】
【実施例】
使用する略称 PC ホスファチジルコリン PS ホスファチジルセリン HEPES N-[2-ヒドロキシエチルピペラジン-N’-(2-エタンスル
ホン酸)] MES 2-(N-モルホリノ)-エタンスルホン酸 Sulfo-SMCC スルホスクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)-シク
ロヘキサン-1-カルボキシレ-ト BSA ウシ血清アルブミン EDC 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミ
ド CHAPS 3-[(コールアミドプロピル)-ジメチルアンモニオ]-2-ヒ
ドロキシプロパンスルホン酸 DeoxyBigCHAP N,N’-ビス(3-グルコアミドプロピル)-デオキシコールア
ミド EDTA エチレンジアミン四酢酸
【0088】
【実施例1】 BSA‐アルギン酸塩ナノカプセルの調製 リポソームの調製 基質として使用するリポソームを、PC(47.5モル%)、PS(2.5モ
ル%)及びデオキシコール酸ナトリウム(50モル%)の含水混合物の透析により
調製する。混合物を150mMの塩化ナトリウムの水溶液に対して透析する。
【0089】 P1による被覆 BSAで被覆するために次の最終濃度を調整する。リポソーム4mg/ml、BSA
10mg/ml、EDC10mg/ml及びMES50mM、pH5.1。リポソーム
の表面にBSAを37℃で少なくとも1時間固定し、続いて200mMの酢酸カリ
ウムの添加により反応を終了する。使用したBSA及びEDCの過剰分を浮上によ
り分離する。
【0090】 P2による被覆 P1層の架橋のために、被覆されたリポソームにアルギン酸ナトリウム200
μg/mlとpH5.1のMES緩衝液50mMを加える。10mg/mlのEDCの
添加により架橋を開始し、37℃で2時間行なう。次に上記のように200mM
の酢酸カリウムの添加により反応を停止する。
【0091】 リポソームの洗浄 リポソームの除去のため、被覆したリポソームを1%CHAPSで処理した。得
られた洗剤に安定な構造の大きさは、出発材料に準拠する。カプセル形成の効率
は洗剤添加の前後の光散乱で測定したところ、30ないし60%である。
【0092】
【実施例2】 レクチンとアルギン酸塩によるカプセルの調製 リポソームの調製 820mgのPCを1mlのエタノールに溶解し、42mgのPS及び490mg
のデオキシコール酸ナトリウムを2.5mlの水に溶解する。2つの溶液を混合
し、150mMのNaClを追加して40mlにする。これより150mMのNaC
l中でSephadex(R) G-25で限外濾過してリポソームを作る。得たリ
ポソームを超遠心機で浮上により濃縮し、超音波で短時間処理し、孔径0.22
μmのフィルタで滅菌濾過する。
【0093】 P1による被覆 5mlのリポソームを1mlのMES緩衝液(500mM、PH5)及び0.3
mlのNaCl溶液(5M)と混合し、続いてコンカナバリンA(SIGMA、IV型
)35mgとEDC75mgを加え、混合物を37℃で3時間温置する。HEPE
S(1M、pH8)2mlと酢酸カリウム溶液(5M)0.2mlを加えて反応を
停止する。P1で被覆したリポソームを超遠心機で浮上により分離し、続いて5
mlのMES緩衝液(100mM、pH5)に受ける。
【0094】 P2による架橋 コンカナバリンAで被覆したリポソーム2.5mlをアルギン酸ナトリウム(1
0mg/ml)0.1ml及びEDC50mgと混合する。溶液に100mMのME
S緩衝液pH5と200mMのNaClを追加して4mlにし、夜の間温置する。
反応の終了のためにHEPES(1M、pH8) 1mlと酢酸カリウム(5M)
0.2ml及びCaClとMnCl(各々1M)夫々5μlを加える。
【0095】 リポソームの洗浄とナノカプセルの分離 上記の調合物を2.5mgのDeoxyBigCHAPで処理する。超遠心機でスクロース
勾配を利用して沈降して、包膜構造を分離することができる。ナノカプセルは0
.5Mのスクロース層を通って沈降し、2Mスクロース溶液との界面に制止され
る。こうして得た試料は検出可能な脂質を含まず、1mg/mlのタンパク質を含
む。使用したコンカナバリンAは包膜層に組み込んだ後なお結合力を有し、グリ
コシル化タンパク質を結合することができる。
【0096】
【実施例3】 コンカナバリンA-アルギン酸塩からなるナノカプセルへのグリコシル化タンパ
ク質の結合 Panznerら、Cell、1995年5月19日;81(4):561-70に記載さ
れたように、サッカロミセスセレビシエのSec複合体を精製する。実施例2の
ナノスフェア2〜20μlとSec複合体20μlを、80μlの緩衝液(50m
M HEPES、pH7.5、0.5%DeoxyBigCHAP)と混合し、4℃で12時
間温置する。含まれるナノスフェアを沈降し(Rotor Beckman 100.3、75
,000rpm、30分)、Sec複合体の分配をSDS-PAGE(SDSポリア
クリルアミドゲル電気泳動)で分析する。調製したナノスフェア5μlは提供さ
れたSec複合体の半分以上を結合する。
【0097】
【実施例4】 ナノカプセルへのペルオキシダーゼの封入 リポソームを実施例2のようにゲル濾過によって調製し、その際原液に西洋ワ
サビペルオキシダーゼ(POD)1mg/mlを加える。封入されなかったPODは
浮上で分離する。初期酵素量の1.3%、使用した脂質の25%が浮上相にある。
実施例2のように、コンカナバリンAとアルギン酸塩で被覆する。
【0098】 封入物の分析のために、リポソーム・ナノカプセル100μlと未被覆のリポ
ソーム100μlを使用した。そのために2つの試料を夫々100μlの洗剤溶液
(2%DeoxyBigCHAP、100mM HEPES、pH7.5及び150mM酢酸カ
リウム)と混合し、超遠心分離管(0.8ml、Beckman SW55用)に350μ
lの中密度スクロース溶液(0.8Mスクロース、50mM HEPES pH7
.5、150mM酢酸カリウム及び0.2%DeoxyBigCHAP)及び100μlの高密
度スクロース溶液(2Mスクロース、50mM HEPES、 pH7.5、15
0mM酢酸カリウム及び0.2%DeoxyBigCHAP)を下張りし、55,000rpm
で1時間遠心分離した。
【0099】 2M及び0.8Mスクロースの相界面からナノカプセルを捕集し、遊離したタ
ンパク質と破壊された包膜層を最上の試料塗布層から取り除いた。未被覆のリポ
ソーム及びナノカプセルのタンパク質、脂質及びPODの分布を表1に示す。
【0100】 リポソームをコンカナバリンAとアルギン酸塩で被覆した後に初めて、かなり
の割合(約25%)のPODが約15%のタンパク質とともに沈降相に見られる。
【0101】
【表1】 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― リポソーム リポソーム ナノカプセル ナノカプセル 上側の相 下側境界層 上側の相 下側境界層 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 脂質分布 100% 0% 100% 0% タンパク質分布 97% 3% 87.5% 12.5% POD分布 100% 0% 73% 27% ――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0102】
【実施例5】 チオール含有リポソームを使用するBSA-アルギン酸塩ナノカプセルの調製 リポソームの調製 400mgのPCと7.5mgのオクタデシルメルカプタンを1mlのエタノー
ルに溶解し、続いて40mlの緩衝液(10mM HEPES、150mM NaC
l、5mM EDTA、pH7.5)に攪拌しつつ加える。得たリポソーム懸濁液
を高圧ホモジナイザーにより800barで処理し、続いて0.45μmフィルタ
に圧入する。
【0103】 P1による被覆 上記のリポソームを上述の緩衝液で5mg/ml脂質に希釈する。続いてBSA(
2mg/ml)とsulfo-SMCC(2mM)を加える。混合物を室温で一夜温置す
る。
【0104】 P2による架橋 上記の反応混合物0.9mlを下記の溶液と混合する。 0.1ml MES緩衝液、500mM、pH5 0.08ml NaCl溶液、5M 0.1ml アルギン酸ナトリウム、4mg/ml 0.1ml EDC、100mg/ml 架橋は室温で2時間行なう。
【0105】 内部リポソームの溶解 前記の実施例で説明したように洗剤を加えることによって、内部リポソームの
溶解が得られる。洗剤添加の前後の散乱光の強さの変化に基づいて、固有安定性
包膜の形成を推定することができる。リポソームの溶解のために1%コール酸ナ
トリウムを使用することが好ましい。
【0106】
【実施例6】 ナノカプセルの調製のためのイオン荷電リポソームの使用 リポソームの調製 PC 400mg、オクタデシルメルカプタン7.5mg及び臭化セチルトリメ
チルアンモニウム9.7mgを1mlのエタノールに溶解し、続いて40mlの緩
衝液(10mM HEPES、150mM NaCl、5mM EDTA、pH7.5
)に攪拌しつつ加える。得たリポソーム懸濁液を高圧ホモジナイザ−により80
0barで処理し、次に0.45μmフィルタに圧入する。
【0107】 リポソームの被覆と架橋と溶解は実施例5で述べたように実施することができ
る。正荷電リポソームのBSA(負荷電)を濃縮することによって急速な反応が可
能になり、反応時間を2時間に短縮できる。
【0108】
【実施例7】 ヘモグロビン及びアルギン酸塩からなるナノカプセル リポソームの調製 400mgのPCと7.5mgのオクタデシルメルカプタンを1mlのエタノー
ルに溶解し、続いて40mlの緩衝液(10mM HEPES、150mM NaC
l、5mM EDTA、pH7.5)に攪拌しつつ加える。得たリポソーム懸濁液
を高圧ホモジナイザーにより800barで処理し、次に0.45μmフィルタに
圧入する。
【0109】 P1による被覆 上記のリポソームを上述の緩衝液で5mg/ml脂質に希釈する。続いてヘモグ
ロビン(2mg/ml)とsulfo-SMCC(2mM)を加える。混合物を室温で一
夜温置する。
【0110】 P2による架橋 上記の反応混合物0.9mlを下記の溶液と混合する。 0.1ml MES緩衝液、500mM、pH5 0.08ml NaCl溶液、5M 0.1ml アルギン酸ナトリウム、4mg/ml 0.1ml EDC、100mg/ml 架橋は室温で2時間行なう。
【0111】 生じた包膜層の固有安定性は、実施例5のように洗剤の添加及び光散乱の測定
によって明らかになる。
【0112】
【実施例8】 ヘモグロビン及びキトサンからなるナノカプセル リポソームを実施例7のように調製し、ヘモグロビンで被覆する。
【0113】 ヘモグロビンによる被覆の終了の後、上記の反応混合物0.9mlに下記の溶
液を加える。 0.1ml MES緩衝液、500mM、pH5 0. 08ml NaCl溶液、5M 0.08ml カニのキトサン、85%脱アシル、5mg/ml 0.1ml EDC、100mg/ml 架橋は室温で2時間行なう。
【0114】 生じた包膜層の固有安定性は、実施例5のように洗剤の添加及び光散乱の測定
によって明らかになる。
【0115】
【実施例9】 別のタンパク質及びキトサンからなるナノカプセル 実施例8の処方を同じ条件のもとでコンカナバリンA又はコラーゲン又はアル
ブミンで行なうことができる。
【0116】
【実施例10】 アクリレートを使用したナノカプセル リポソームを実施例5のように調製し、BSAで被覆する。
【0117】 チオール反応性アクリレートの調製 遊離チオール官能基を有するアクリレートを二硫化物架橋ポリアクリルアミド
ゲルの還元分解により生成する。このようなゲルの調製及び分解のための処方は
Hansen(Analytical Biochemistry 76:37-44(1976年))に示され
ている。この処方により置換度少なくとも5%のチオール含有ポリアクリルアミ
ドが調製される。
【0118】 チオール反応性アクリレートによる架橋 実施例5又は7のようにタンパク質で被覆したリポソームに上記のチオール反
応性アクリレートを加える。その場合ポリマーの最終濃度は400μg/mlであ
る。混合物を室温で数時間温置し、続いて実施例5のようにリポソームの洗浄に
よって包膜層の固有安定性を検出することができる。
【0119】
【実施例11】 タンパク質を使用しないナノカプセル リポソームを実施例5のように調製する。
【0120】 P1による被覆 リポソームを実施例5で使用した緩衝液により5mg/ml脂質に希釈する。続
いてキトサン(0.25mg/ml)及びsulfo-SMCC(2mM)を加える。混
合物を室温で一夜温置する。
【0121】 P2による架橋 反応混合物に実施例10のチオール含有ポリアクリルアミド400μg/mlを
加える。混合物を室温で数時間温置し、続いて実施例5のようにリポソームの洗
浄により包膜層の固有安定性を検出することができる。
【0122】 タンパク質による被覆
【0123】
【実施例12】 膜構成タンパク質を使用したナノカプセル BSAの修飾 50mgのBSAを2.5mlの緩衝液(20mM リン酸ナトリウム、150mg
NaCl、40mM デオキシコール酸ナトリウム、pH7.5)に溶解し、続い
て1.25mgのパルミチン酸-N-ヒドロキシスクシンイミドエステルを加える
。混合物を室温で2時間温置し、続いて未反応のパルミチン酸-N-ヒドロキシス
クシンイミドエステルとその加水分解産物をSephadex G25でゲル濾
過して分離する。この場合上記と同様の、但しデオキシコール酸ナトリウムを4
mMしか含まない緩衝液を使用する。
【0124】 リポソームの調製 400mgのPCを1mlのエタノールに溶解し、40mlの緩衝液( 20mM
リン酸ナトリウム、150mM NaCl、pH7.5)に迅速に溶解する。得た
リポソーム懸濁液を高圧ホモジナイザーにより800barで処理し、続いて0.
45μmフィルタに圧入する。
【0125】 修飾BSAによる被覆 リポソームを修飾タンパク質と混合し、緩衝液(20mM リン酸ナトリウム
、150mM NaCl、pH7.5)を追加して50mlにする。次に最終濃度が
10mMとなるような量のデオキシコール酸ナトリウムを加える。溶液を軽く動
かしながら室温で2時間温置し、続いてリン酸塩20mM、NaCl 150mM
、pH7.5に対して透析して洗剤を除去する。
【0126】 アルギン酸塩による架橋 BSA層の架橋のために、被覆されたリポソームにアルギン酸ナトリウム200
μg/ml及びMES緩衝液50mM、pH5.1を加える。10mg/mlのEDC
を加えて架橋を開始し、37℃で2時間行なう。続いて200mMの酢酸カリウ
ムを加えて反応を停止する。
【0127】 内部脂質層を洗剤で溶出し、散乱光の強さを比較することによって、包膜層の
固有安定性を決定することができる。
【0128】
【実施例13】 PEG修飾ナノカプセル 実施例10のようにチオール含有アクリレートを使用してナノカプセルを調製
する。組み込まれなかったポリマーは浮上によって除去する。使用した緩衝液は
10mM HEPES、150mM NaCl、5mM EDTA、pH7.5を含む
。浮上したナノカプセルに、脂質濃度が5mg/mlとなるような量の緩衝液を加
える。この溶液に0.5mg/mlのα-メトキシ-ω-マレイミドポリエチレングリ
コールを加え、室温で2時間温置する。
【0129】
【実施例14】 蛍光ナノカプセル リポソームの調製 すべての処理を暗室で行なう。400mgのPCと7.5mgのオクタデシルメ
ルカプタンを1mlのエタノールに溶解し、続いて攪拌しつつ40mlの緩衝液(
10mM HEPES、150mM NaCl、5mM EDTA、pH7.5)に加
える。得たリポソーム懸濁液を高圧ホモジナイザーにより800barで処理し、
続いて0.45μmフィルタに圧入する。リポソームに封入されなかったカルセ
インをSephadex G25でゲル濾過して分離する。そのために10mM
HEPES、150mM NaCl、5mM EDTA、pH7.5を含む緩衝液を
使用する。
【0130】 リポソームの被覆は実施例5のように実施することができる。本例では放出さ
れる蛍光の自己消光が生じるような濃度のカルセインを封入した。カルセインが
周囲の媒質に溶出すると、この消光効果が解消する。このようなナノカプセルは
種々の媒質、特に生物学的系例えば胃内容物、腸内容物、血清、リンパ液での安
定性の決定のために使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るナノカプセルの調製の模式図を示す。
【符号の説明】
P1 ポリマー P2 ポリマー
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年1月26日(2001.1.26)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/42 A61K 47/42 47/46 47/46 B01J 13/08 G01N 33/544 A G01N 33/544 B B01J 13/02 F (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C076 AA19 AA65 DD63 EE01 EE23 EE36 EE41 GG21 4G005 AA02 AB02 AB14 BA06 DB01Y DB05Y DB05Z DB09Y DB17Y DB22X DB23X DB24X DC26W DC43Y DC46Y DC61Y DD12Y DD38Y DD57Y DD59Y DD63Y DD67Y DD75Y EA03

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直径50nmないし10μmのナノカプセルの製造方法におい
    て、リポソームを調製し、ポリマーP1の水溶液をリポソームの表面に結合させ
    て該リポソームをポリマーP1で被覆し、次に被着されたポリマーP1をP1と
    は別のポリマーP2の水溶液により共有結合で架橋し、場合によってはさらに別
    のポリマー層を架橋結合により被着することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】ポリマーの架橋の後に、好ましくは洗剤で洗浄することによっ
    て、該リポソームを溶出することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】生理活性化合物又は検出系の化合物を担持するリポソームから
    出発し、前記方法の実施の際にこの化合物がナノカプセル中に残留することを特
    徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】官能基としてアミノ、カルボキシル、チオール、ヒドラゾ、ヒ
    ドロキシ、アジ化水素、アルデヒド及び/又は活性エステル基もしくはこれらの
    基の組合せを有し、それ自体はミセル又は小胞構造を形成しないポリマーを、水
    溶性ポリマーP1及びP2として使用することを特徴とする、請求項1ないし3
    のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】ポリマーP1とリポソーム又はポリマーP1とポリマーP2を
    助剤によって架橋することを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の
    方法。
  6. 【請求項6】助剤としてイソチオシアナート、イソシアナート、アジ化アシ
    ル、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、スルホニルキド、アルデヒド、エ
    ポキシド、炭酸エステル、イミドエステル、カルボジイミド、無水物、ハロアセ
    チル、ハロゲン化アルキル、マレイミド、アジリジン、二硫化ピリジル、ジアゾ
    アルカン、ジアゾアセチル、カルボイルジイミダゾール、クロロギ酸-N-ヒドロ
    キシスクシンイミジル又はこれらの官能基の適当な組合せを含む化合物を使用す
    ることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】水溶性ポリマーP1又はP2がキレート形成又はキレート結合
    の性質を有することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】ポリマーP1及び/又はP2がタンパク質であることを特徴と
    する、請求項1ないし6のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】ポリマーP1及び/又はP2が炭水化物であることを特徴とす
    る、請求項1ないし6のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】水溶性ポリマーP1及び/又はP2が合成ポリマーであるこ
    とを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】得られたナノカプセルの表面を、好ましくはポリエチレング
    リコール、タンパク質、ペプチド又はホルモンにより、特に好ましくはポリエチ
    レングリコールにより修飾することを特徴とする、請求項1ないし10のいずれ
    かに記載の方法。
  12. 【請求項12】包膜層が少なくとも2つの異なる互いに架橋したポリマーP
    1及びP2からなることを特徴とする、直径50nmないし10μmのナノカプ
    セル。
  13. 【請求項13】さらに脂質層があって、その上にポリマー層があることを特
    徴とする、請求項12に記載のナノカプセル。
  14. 【請求項14】請求項1ないし11の1以上の項により調製された、ナノカ
    プセル。
  15. 【請求項15】作用物質処方に適する製薬調合物を調製するための、請求項
    12ないし14のいずれかに記載のナノカプセルの使用。
  16. 【請求項16】生化学的診断のための、請求項12ないし14のいずれかに
    記載のナノカプセルの使用。
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