JP2003511052A - 低カリウムジュースとその製造方法及びその含有食品 - Google Patents

低カリウムジュースとその製造方法及びその含有食品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 腎機能が低下し、カリウムの摂取が制限されている患者の為、含有カリウム分を低下せしめただけでなく、風味や栄養バランスを改善し、美味しく飲むことができる低カリウムジュースとその製法、並びに該低カリウムジュースを原料とした粉末低カリウムジュース、ゼリー菓子、グミ菓子等を提供すること。 【解決手段】 果物及び/又は野菜より搾汁したジュースを陽イオン交換樹脂によって処理することにより、該ジュースのカリウム含有量を1/10以下に除去せしめ、更に炭酸カルシウム及び水酸化カルシウムから選択されるカルシウム化合物を固体のまま添加して得られた風味を改善した低カリウムジュース、並びに、果物及び/又は野菜より搾汁したジュースを陽イオン交換樹脂によって処理することにより、該ジュースのカリウム含有量を1/10以下に除去せしめ、更に炭酸カルシウム及び水酸化カルシウムから選択されるカルシウム化合物を固体のまま添加することを特徴とする風味を改善した低カリウムジュースの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低カリウムジュースとその製造方法及びその用途に関し、詳しくは
カリウム濃度を低下せしめ、かつカルシウム化合物を添加したことにより風味を
改善した低カリウムジュースとその製造方法並びに該低カリウムジュースを原料
とした食品に関する。さらには、カリウムの摂取が制限され、炭酸カルシウム投
与が必要とされる腎不全患者に適した低カリウムジュース及びそれを利用した食
品に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
人を含む動物の細胞では、カリウムは主として細胞内液に存在し、主に細胞外
液に存在するナトリウムと対をなし、酸塩基平衡の主役の一つとして、生体のホ
メオスタシスの維持に重要な役割を果たしている。 ところが、腎不全患者はカリウムの排泄機能、血中イオンバランス保持機能が
低下しているため、高カリウム血症、高リン酸血症、低カルシウム血症を起こし
やすい。著しい血清カリウム値の上昇は、心臓の機能停止に結びつき、最悪の場
合は生命の危険を招く。
【0003】 したがって、腎不全患者はカリウムの摂取が厳しく制限されており、特にカリ
ウム分を多く含む果物や野菜などは自由に摂取することはできない。また、上記
したように、腎不全患者は高リン酸血症、低カルシウム血症を起こしやすいこと
から、このような患者には炭酸カルシウムの投与が必要である。さらには、果物
や野菜などの摂取が制限されている患者においては、食事内容が傾き、栄養バラ
ンスの保持が困難となるという新たな問題を生じる。
【0004】 イオン交換樹脂を用いたジュースの処理自体は古くから知られる技術で、J. S
ci. Food Agric. (1966), 17(11), 488-90には、グレープジュースのアーゴール
(argol) の沈殿阻止、酸性度調整に、陽イオン及び陰イオン交換樹脂の使用が報
告されている。また、このイオン交換樹脂を用いて、ジュース中のカリウムイオ
ンを調整する試みも報告されている(特開昭61−209573号公報、BR公
開 9704147号公報、EP公開 0339540号公報)。
【0005】 しかしながら、従来の技術でイオン交換樹脂によりカリウムイオンを減量調製
した食品は、医療目的、風味、呈味、食感、栄養バランスなどの点で必ずしも満
足できるものではなかった。特開昭61−209573号公報では、カリウム含
量を低下させると、ジュースの風味が著しく低下することから、脱カリウム量は
原料ジュースのカリウム含有量の90%程度以内に止め、すなわち少なくとも約
10%のカリウム量を残す、ことによって風味を保っており、それ以上のカリウ
ム減量は、行われていない。
【0006】 日本におけるガイドラインにおいては、週3回の透析による維持血液透析患者
の場合、カリウム分の摂取量が1.5g/日と厳しく制限されている。そこで、
腎不全患者の飲用に適するまで、果物又は野菜より搾汁して得られる、所謂ジュ
ース中のカリウムを減らすと、酸味が過度に強まり、風味が極端に悪化してジュ
ースとしての風味を持つ飲料には至らなかった。
【0007】 また、BR公開 9704147号公報およびEP公開 0339540号公報は、前記の風味
低下を改善するため、カルシウム型の陽イオン交換樹脂による水溶性カルシウム
イオンを含有する脱カリウムジュースの製造法を開示している。BR公開 97041
47号公報では、カルシウム型陽イオン交換樹脂によるジュースのカリウムイオン
とナトリウムイオンのカルシウムイオンへの交換技術を開示している。
【0008】 しかし、カルシウム型陽イオン交換樹脂は、その調整に必要な水溶性のカルシ
ウム塩が限られていることから、大量のカルシウムイオンの交換は非現実的で、
一般飲料に含まれる水溶性の微量のカルシウムイオン量を含んだジュースの提供
が限界であった。
【0009】 このカルシウム型陽イオン交換樹脂の使用が非現実的であることから、EP公
開 0339540号公報では、新規なカルシウム型陽イオン交換樹脂による低カリウム
ジュースの製造法を開示している。すなわち、ジビニルベンゼンで80%架橋さ
れた、スルホン基を有するポリスチレン樹脂よりなるカルシウム型陽イオン交換
樹脂を用いたカルシウム含有ジュースの製造法を開示している。 しかし、ここでもカリウムイオンの除去量、カルシウム型陽イオン交換樹脂の
交換容量と言う技術の壁があり、処理前の30%程度のカリウムイオンを含むジ
ュースの提供に止まっている。
【0010】 さらに、イオン交換技術が大幅に進歩した現在では、イオン交換膜によるジュ
ースの脱陽イオン法も広く用いられているが、固形分の多いジュースの場合は、
膜が目詰まりを起こすことから、原料ジュースに含有される陽イオンの5分の1
程度への減イオンが限界である。
【0011】 このように、従来技術では、陽イオン交換樹脂によるカリウムイオンの除去、
もしくは併せてカルシウム型イオン交換樹脂によりカルシウムを含有させたジュ
ースの提供が知られているが、風味を保ったまま、十分量のカリウムを除去する
こと、並びにカルシウム型陽イオン交換樹脂を用いて大量のカルシウムイオンを
交換させることには、技術上の限界があった。
【0012】 また、一般的なジュースの凍結乾燥法については、(株)朝倉書店1997年10月
1日発行「最新果汁・果実飲料事典」287頁(ISBN 4-254-43060-4)に被乾燥
物のBxと凍結温度の関係、小さい結晶の氷の生成の必要性等を開示しているが
、低カリウムジュースの具体的な処理には言及していない。 次に、一般的なゼリー菓子及びグミ菓子の製法については、(株)朝倉書店、
2000年5月20日発行、「菓子の事典」397〜400頁(ISBN 4-254-43063-9
)に配合と製法を記述しているが、低カリウムジュースを含有した製品には言及
していない。 また、一般的な飴菓子については、上記「菓子の事典」386〜392頁に各
種配合と製法が述べられているが、上記同様に低カリウムジュースを含有した製
品には言及していない。更に、注出口付きパウチ( a soft container equipped
with a mouthpiece having a cap )に熱間充填( hot filling )し、密封した
ゼリー菓子については、特開平11−75726にコラーゲンペプタイドとピー
チ果汁含有ゼリー様飲食品( jelly-like fluid drink )を開示しているが、低カ
リウムジュースを含有した製品には全く言及していない。
【0013】 本発明に係る飲食品にあっては、風味が重要な要素であることは論を待たない
。単にカリウム分を除去しただけの飲食品では、食餌制限を長期に渡って強いら
れる慢性腎不全患者にとっては満足することができず、より深刻な問題であった
【0014】 しかし、人の風味の感覚については、十分な科学的解明が行われておらず、新
規な食品、新規な風味は、食料技術者の無作為なスクリーニングや甚大な努力に
頼らざるを得ないのが現状である。
【0015】 本発明は、上記の通り、従来の技術が抱えている問題点の解決を目的とするも
のであり、腎不全などの腎機能が低下した患者のため、単に含有カリウム分を低
下せしめただけでなく、風味や栄養バランスを改善し、おいしく飲むことができ
、併せて腎不全患者の治療、すなわち血中カリウムイオンの制限と低カルシウム
症、高リン酸血症の炭酸カルシウムによる改善、抑制を目的として、後記する製
造方法によって得た低カリウムジュース及びそれを原料として粉末低カリウムジ
ュース、ゼリー菓子、グミ菓子、飴菓子等の各種食品を提供するものである。
【0016】 就中、重症な腎不全患者に於いては、通常のジュース中に含まれている水分量
でさえも、それを排泄するのに腎臓に多くの負荷がかかるばかりでなく、前記し
た如く、カリウムの摂取も厳しく制限されている。この様な状況下での医療現場
では、水分摂取を制限した嗜好品としては単にぶっかき氷又は角氷を喫食させる
のが現状である。 かかる状況を踏まえて、水分含有量が比較的少なく、補完的に糖質由来のエネ
ルギーの摂取も可能な低カリウム食品について鋭意研究の結果、上記に示す各種
の低カリウムジュース含有食品の開発にも成功し、本発明に到達するに至った。
【0017】
【課題を解決するための手段】
先ず、低カリウムジュースを得るために、各方面の調査並びに研究を鋭意行っ
たところ、陽イオン交換樹脂でカリウム分を低下せしめることにより、酸味が過
度に強まり、風味を失った果物の低カリウムジュース及び/又は野菜の低カリウ
ムジュースが得られた。 しかし、該ジュースに適量の炭酸カルシウム及び水酸化カルシウムから選択さ
れるカルシウム化合物を固体のまま加えることにより、酸味が中和され、風味が
改善され、おいしく飲むことができた。次に、当該品を原料とした前記食品は、
腎不全患者の治療、体内中の血中カリウムイオンとリン酸イオンのバランス保持
の目的及び低カリウムジュース含有各種食品に必然的に添加された糖質による体
内へのエネルギーの供給の目的にも供することが出来ることを見出した。
【0018】 一般に、酸味の中和には塩基性物質の添加が考えられるが、除去したカリウム
又はナトリウム分を含む塩基性物質の添加は、カリウム又はナトリウム分の摂取
が制限されている腎不全患者用のジュースには望むべくもない。また、カルシウ
ム型陽イオン交換樹脂による従来技術では、前述した如く、脱カリウム量やカル
シウムイオン交換容量に技術の壁があった。
【0019】 一方、炭酸カルシウムは、水に不溶の化合物であり、The Merck Index(12
版、Merck & Co., Inc., pp271-272)に記載されているように、カルシウムイオ
ンの補充剤、抗酸化剤として人や動物に対して広く用いられている。また、腎不
全患者においては、下記に示す通りに、リン酸の吸収抑制のため幅広く服用され
ているものであり、それを添加したジュース又はそれを原料とした各種食品を患
者が摂取しても安全であるばかりでなく、それによりリン酸の吸収抑制効果も期
待される。
【0020】 ところで、従来技術では、風味の問題を水溶性カルシウムイオンで解決するこ
とを試みていたが、本発明者らは、非水溶性の炭酸カルシウム又は難水溶性の水
酸化カルシウムを固体のまま添加することによって、この課題を解決できること
を見出した。すなわち、各種ジュースは果実、野菜などに含まれる固形分の感触
、風味を感じながら飲用するものであるが、固体状の炭酸カルシウムあるいは水
酸化カルシウムの添加によって、風味を損ねることなく過度の酸性を中和できる
ことを見出して、本発明を完成した。
【0021】 また、果物や野菜を搾汁したままの元原料ジュースの種類によりカリウム含有
量が異なることから、多種類の低カリウムジュースを製造するため、各々の元原
料ジュースのカリウム含有量に適合する陽イオン交換樹脂量、接触時間を検討し
て、各元原料ジュースの十分な、好ましくは元原料ジュースのカリウム量を10
分の1以下、更に好ましくは20分の1以下に除去した低カリウムジュースを原
料とした前記した各種食品を提供することができることを見出した。
【0022】 さらに、腎不全患者の状態に合わせて炭酸カルシウム量を増減させることが可
能な、従来技術では解決できなかった、大きな特徴を有する本発明を完成した。
すなわち、果物や野菜のジュースを陽イオン交換樹脂で十分に脱カリウムして得
られた風味の落ちたジュースに、炭酸カルシウムまたは酸化カルシウムを固体の
まま、腎不全患者の治療に必要な量を添加することで、風味の問題はもとより、
腎不全患者へ配慮した各種食品を提供できることを見出した。
【0023】 リン酸の体内蓄積は腎不全患者にとって重大な問題であり、リン酸を含む食品
の摂取制限又はその吸収抑制が日常の重要な課題となっている。すなわち、米国
の一般的医師マニュアルである The Merck Manual(第5版、Merck Sharp & Doh
me Research Laboratories, pp 1551-1652,特に pp 1573, 1987)によれば、腎不
全患者では血中のカルシウムイオン、リン酸イオン、パラチロイドホルモン及び
ビタミンD代謝の異常を起こし、放置すると、低カルシウム血症と高リン酸血症
を惹起すること、したがって、腎不全患者の日常食餌療法においては、カリウム
含有食を避けること、高リン酸血症の悪化を防ぐため、リン酸の吸収抑制剤であ
る炭酸カルシウムを摂取することが記載されている。
【0024】 それ故、陽イオン交換樹脂で処理して得た低カリウムのジュースに炭酸カルシ
ウムを添加することは、かかる課題の解決法としては理にかなったものである。
実際に、リン酸吸収抑制による高リン酸血症の治療には、従来、水酸化アルミニ
ウム、炭酸アルミニウムが用いられてきたが、その毒性回避のため、現在では、
炭酸カルシウム(0.5−1.5g/day )が経口投与されている。
【0025】 本発明の第1の態様は、果物及び/又は野菜より搾汁したジュースを陽イオン
交換樹脂によって処理することにより、該ジュースのカリウム含有量を10分の
1以下、好ましくは20分の1以下に除去せしめ、さらに炭酸カルシウム及び水
酸化カルシウムから選択されるカルシウム化合物を固体のまま添加して得られた
風味を改善した低カリウムジュースを提供するものである。
【0026】 本発明の第2の態様は、陽イオン交換樹脂による処理がカラム又はバッチ処理
であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の低カリウムジュースを提供する
ものである。
【0027】 本発明の第3の態様は、陽イオン交換樹脂が、H型であることを特徴とする
請求の範囲第1項記載の低カリウムジュースを提供するものである。
【0028】 本発明の第4の態様は、果物及び/又は野菜より搾汁したジュースを陽イオン
交換樹脂によって処理することにより、該ジュースのカリウム含有量を10分の
1以下、好ましくは20分の1以下に除去せしめ、さらに炭酸カルシウム及び水
酸化カルシウムから選択されるカルシウム化合物を固体のまま添加することを特
徴とする風味を改善した低カリウムジュースの製造方法を提供するものである。
【0029】 本発明の第5の態様は、陽イオン交換樹脂による処理がカラム又はバッチ処理
であることを特徴とする請求の範囲第4項記載の低カリウムジュースの製造方法
を提供するものである。
【0030】 本発明の第6の態様は、陽イオン交換樹脂が、H型であることを特徴とする
請求の範囲第5項記載の低カリウムジュースの製造方法を提供するものである。
【0031】 本発明の第7の態様は、果物及び/又は野菜より搾汁したジュースを陽イオン
交換樹脂によって処理することにより、該ジュースのカリウム含有量を10分の
1以下、好ましくは20分の1以下に除去せしめ、さらに炭酸カルシウム及び水
酸化カルシウムから選択されるカルシウム化合物を固体のまま添加し、有機酸を
添加して得られた風味を改善した低カリウムジュースを提供するものである。
【0032】 本発明の第8の態様は、有機酸が、ビタミンC、クエン酸、リンゴ酸及び乳酸
の中から選択される一種以上のものである請求の範囲第7項記載の低カリウムジ
ュースを提供するものである。
【0033】 本発明の第9の態様は、陽イオン交換樹脂による処理がカラム又はバッチ処理
であることを特徴とする請求の範囲第7項記載の低カリウムジュースを提供する
ものである。
【0034】 本発明の第10の態様は、陽イオン交換樹脂が、H型であることを特徴とす
る請求の範囲第7項記載の低カリウムジュースを提供するものである。
【0035】 本発明の第11の態様は、果物及び/又は野菜より搾汁したジュースを陽イオ
ン交換樹脂によって処理することにより、該ジュースのカリウム含有量を10分
の1以下、好ましくは20分に1以下に除去せしめた後、炭酸カルシウム及び水
酸化カルシウムから選択されるカルシウム化合物を固体のまま添加し、さらに賦
形剤を添加し、凍結乾燥処理をして得られた粉末低カリウムジュースを提供する
ものである。
【0036】 本発明の第12の態様は、陽イオン交換樹脂による処理がカラム又はバッチ処
理であることを特徴とする請求の範囲第11項記載の粉末低カリウムジュースを
提供するものである。
【0037】 本発明の第13の態様は、陽イオン交換樹脂が、H型であることを特徴とす
る請求の範囲第11項記載の粉末低カリウムジュースを提供するものである。
【0038】 本発明の第14の態様は、請求の範囲第1項又は第7項に記載の低カリウムジ
ュース又は請求の範囲第11項に記載の粉末低カリウムジュースを含有させたこ
とを特徴とする低カリウムジュース含有食品を提供するものである。
【0039】 本発明の第15の態様は、請求の範囲第1又は第7項に記載の低カリウムジュ
ース又は請求の範囲第11項に記載の粉末低カリウムジュースとゲル化剤、増粘
剤及び糖質よりなることを特徴とするゼリーとしての低カリウムジュース含有食
品を提供するものである。
【0040】 本発明の第16の態様は、請求の範囲第1項又は第7項に記載の低カリウムジ
ュース又は請求の範囲第11項に記載の粉末低カリウムジュースとゲル化剤及び
糖質よりなる食品の加熱混合体を注出口付きパウチに熱間充填したことを特徴と
するゼリーとしての低カリウムジュース含有食品を提供するものである。
【0041】 本発明の第17の態様は、請求の範囲第1項に記載の低カリウムジュース又は
請求の範囲第11項に記載の粉末低カリウムジュースとゼラチン、糖質、有機酸
及び香料よりなることを特徴とするグミ菓子としての低カリウムジュース含有食
品を提供するものである。
【0042】 本発明の第18の態様は、請求の範囲第1項又は第7項に記載の低カリウムジ
ュース又は請求の範囲第11項に記載の粉末低カリウムジュースと糖質及び香料
よりなることを特徴とする飴菓子としての低カリウム含有食品を提供するもので
ある。
【0043】 本発明の第19の態様は、カルシウム化合物を0.5〜20g/kg含有し、
果物及び/又は野菜より搾汁したジュースのカリウム含有量を10分の1以下、
好ましくは20分の1以下に除去せしめたことを特徴とする腎不全患者向け低カ
リウムジュースを提供するものである。
【0044】
【発明の実施の形態】
本発明は、カリウムを含有した通常のジュース、所謂元原料ジュースを陽イオ
ン交換樹脂によって処理することにより、元原料ジュースのカリウム含有量を1
0分の1以下、好ましくは20分の1以下に低下せしめ、さらに当該ジュースに
炭酸カルシウム及び水酸化カルシウムから選択されるカルシウム化合物を固体の
まま添加し、必要により、さらにビタミンC、クエン酸、リンゴ酸、乳酸等を添
加することより成る、風味が良く、しかも栄養バランスを保った腎不全患者向け
の低カリウムジュース及び当該低カリウムジュースの製造方法並びに当該低カリ
ウムジュース含有食品を提供するものである。なお、低カリウムジュース含有食
品として、例えば粉末ジュース、ネクター、ゼリー菓子、ムース、ジャム、プリ
ン、飴菓子等の食品が挙げられる。
【0045】 本発明の具体的な態様については、前記した通り、果物及び/又は野菜より
搾汁したジュースを陽イオン交換樹脂によって処理することにより、該ジュース
のカリウム含有量を10分の1以下、好ましくは20分の1以下に除去せしめ、
さらに炭酸カルシウム及び水酸化カルシウムから選択されるカルシウム化合物を
固体のまま添加して得られた風味を改善した低カリウムジュース、果物及び/
又は野菜より搾汁したジュースを陽イオン交換樹脂によって処理することにより
、該ジュースのカリウム含有量を10分の1以下、好ましくは20分の1以下に
除去せしめ、さらに炭酸カルシウム及び水酸化カルシウムから選択されるカルシ
ウム化合物を固体のまま添加することを特徴とする風味を改善した低カリウムジ
ュースの製造方法、果物及び/又は野菜より搾汁したジュースを陽イオン交換
樹脂によって処理することにより、該ジュースのカリウム含有量を10分の1以
下、好ましくは20分の1以下に除去せしめ、さらに炭酸カルシウム及び水酸化
カルシウムから選択されるカルシウム化合物を固体のまま添加し、ビタミンC、
クエン酸、リンゴ酸、乳酸等から選択される一種以上の有機酸を添加して得られ
た風味を改善した低カリウムジュース、果物及び/又は野菜より搾汁したジュ
ースを陽イオン交換樹脂によって処理することにより、該ジュースのカリウム含
有量を10分の1以下、好ましくは20分に1以下に除去せしめた後、炭酸カル
シウム及び水酸化カルシウムから選択されるカルシウム化合物を固体のまま添加
し、さらに賦形剤を添加し、凍結乾燥処理をして得られた粉末低カリウムジュー
ス、前記低カリウムジュース又は粉末低カリウムジュースを含有させたことを
特徴とする低カリウムジュース含有食品、カルシウム化合物を0.5〜20g
/kg含有し、果物及び/又は野菜より搾汁したジュースのカリウム含有量を1
0分の1以下、好ましくは20分の1以下に除去せしめたことを特徴とする腎不
全患者向け低カリウムジュースである。
【0046】 本発明に用いられる元原料ジュースとしては、野菜を搾汁したジュース、果物
を搾汁したジュース、それらを混合したジュースなど全ての種類のジュースを挙
げることができる。また、事前に予め濃縮したジュースについては、元原料ジュ
ースの濃度又は以降に述べるイオン交換処理が可能な濃度にまで薄めることも可
能である。
【0047】 次に、本発明に用いられる陽イオン交換樹脂は、市販の陽イオン交換樹脂でよ
く、これを通常の方法でH型に調製して用いる。陽イオン交換樹脂による処理
としては、バッチ式やカラム式が挙げられ、バッチ式によって処理を行う場合は
、元原料ジュース1000gに対して乾燥したイオン交換樹脂の重量で20〜1
000g程度の陽イオン交換樹脂を用意して、これを元原料ジュースに加えて2
0分以上、通常は30分程度攪拌した後、濾過することによって行う。
【0048】 一方、カラム式によって処理を行う場合は、元原料ジュース1000gに対し
てイオン交換樹脂の重量(g)又は容量(mL)で85〜500程度のカラムに充填
した陽イオン交換樹脂を用意して、元原料ジュースをこれにチャージし、0.5
〜2.0時間かけて通過させることによって行う。
【0049】 このように陽イオン交換樹脂による処理を行えば、元原料ジュース中のカリウ
ム含量を当初の10分の1以下にすることができる。また、元原料ジュースの種
類と陽イオン交換樹脂の量、陽イオン交換樹脂との接触時間等により、カリウム
含量を当初の20分の1以下にすることもできる。なお、生産性やイオン交換の
効率を考慮すれば、カラム式による処理が好ましい。
【0050】 さらに、陽イオン交換樹脂による処理を行って低カリウム化したジュースに、
炭酸カルシウム及び水酸化カルシウムから選択されるカルシウム化合物を固体の
まま0.5〜20g/kg、好ましくは元原料ジュースのpH値に完全に戻さない
程度に加えて、該元原料ジュースと同程度の風味の再発現と保存性を維持させ、
必要であれば、更にビタミンC、クエン酸、リンゴ酸、乳酸等を加えることによ
って、風味、酸味や栄養が改善された低カリウムジュースを製造することができ
る。
【0051】 腎不全患者の血中リン酸イオン濃度、カリウムイオン濃度のバランスによって
は、一日あたり0.5〜1.5gの炭酸カルシウムを摂取させることができる。 また、本発明によって提供される低カリウムジュースは、必要に応じ、腎機能
に悪影響がない範囲において、各種ビタミン、糖質、色素、香料などを配合し、
風味に変化を付けることができる。そして、そのまま飲料に供することは勿論の
こと、必要があれば、濃縮、乾燥、造粒工程を加えて、粉末または顆粒に成型す
ることも可能である。粉末または顆粒状の製品は、そのまま摂取してもよいし、
水を加えて液状に戻してもよく、他の食品に添加して用いることもできる。
【0052】
【実施例】
以下に実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0053】 なお、実施例では、市販の陽イオン交換樹脂Dowex50W−X4あるいは
SK1B(三菱ダイヤイオン社製)を以下の手順で調製することにより予め準備
した陽イオン交換樹脂を使用した。 すなわち、陽イオン交換樹脂500gに精製水を加えて攪拌することにより、
樹脂を十分に水洗した。水を切った樹脂にエタノール500mLを加え、30分
間攪拌した後、濾過してエタノールを除去した。このエタノールによる洗浄操作
を3回繰り返した後、エタノールを精製水に代えて水洗した。水洗した樹脂に1
M水酸化ナトリウム溶液500mLを加え、30分間攪拌した後、濾過して樹脂
を回収した。この水酸化ナトリウム溶液による処理操作を5回繰り返した後、洗
液が中性になるまで樹脂を水洗した。 次に、洗浄した樹脂をカラムに詰め、3M塩酸溶液2500mLを通液後、洗
液が中性になるまで水洗した。以上の操作を行った後、そのままか、あるいは吸
引濾過によって樹脂を十分に乾燥してH型陽イオン交換樹脂を調製した。 元原料ジュースの量に応じて使用する陽イオン樹脂量の増減に伴い、エタノー
ル量、精製水量、1Mの水酸化ナトリウム溶液量、水洗量等は適宜選択すればよ
い。
【0054】 実施例1[バッチ式製法] 元原料ジュースとして市販の果汁100%オレンジジュース、果汁100%ア
ップルジュース、果汁100%グレープフルーツジュース及び果汁100%グレ
ープジュースの各々1000mLに、乾燥したH型陽イオン交換樹脂を第1表
に示した量を添加し、30分間攪拌してカリウムを吸着させた。その後、濾過し
て得た各ジュースに第1表に示した量の炭酸カルシウムを固体のまま加え、さら
に各ジュースにビタミンCを滴定法によって測定された処理前と同程度の濃度に
なるように加えて攪拌、溶解することにより、最終製品である低カリウムジュー
スを得た。陽イオン交換樹脂による処理の前及び処理後のビタミンCを添加する
前に、Automated Electolyte Analyzer EA05
(エイアンドティー)を用いてジュース中のカリウム濃度及びジュースのpHを
市販pHメーターで測定した結果を第1表に示した。
【0055】 この結果から明らかなように、カリウム含量が当初の10分の1、あるいは2
0分の1であるジュースを製造することができた。
【0056】
【表1】 第1表(各種原料ジュースのイオン交換樹脂処理の結果)
【0057】 試験例1 実施例1に準じた方法で調製したカリウム濃度2.5mmol/Lの低カリウ
ムオレンジジュース200mLを、実際に同一の透析療法を受けている腎不全患
者3名に、透析時及び非透析時にそれぞれ1回給与し、給与前後での患者の血中
カリウム濃度の推移をAutomated Electrolyte Analy
zer EA05(エイアンドティー)を用いて測定した。第2表に、その時の
測定値を示した。
【0058】 この結果より、本発明によって製造される低カリウムオレンジジュースは、腎
不全患者に給与しても、血中カリウム濃度を何ら変動させることなく、安全に腎
不全患者に給与できることが分かった。
【0059】
【表2】 第2表(低カリウムオレンジジュース給与時の血中カリウム濃度の推移)
【0060】 実施例2[バッチ式製法] 市販の緑黄色野菜ジュース(原料:セロリ、パセリ、クレソン、キャベツ、ラ
ディッシュ、ホウレン草、ミツバ)1000mLに、陽イオン交換樹脂700g
を添加して、実施例1に記載の方法と同様に陽イオン交換樹脂処理を行うことに
より、カリウムを吸着、除去した野菜ジュースを得た。 次に、この野菜ジュースに、第3表に示した量の炭酸カルシウムを固体のまま
加えた後、野菜ジュースにビタミンCを滴定法によって測定された処理前と同程
度の濃度になるように加えて攪拌、溶解することにより、最終製品である低カリ
ウムジュースを製造した。
【0061】 実施例1と同様に陽イオン交換樹脂による処理の前及びビタミンCを添加する
前に、ジュース中のカリウム濃度及びジュースのpHを測定した結果を第表に
示した。この結果から明らかなように、カリウム含量が当初の20分の1の緑黄
食野菜ジュースを得ることができた。
【0062】
【表3】 第3表(野菜ジュースのイオン交換樹脂処理の結果)
【0063】 実施例3[カラム式製法] 先ず、5倍濃縮オレンジジュース500kgに脱イオン水2000kgを加え
てよく攪拌、混合し、遠心分離機により脱パルプ処理を行った。該脱パルプした
100%オレンジジュース1250kgを採取、計量した。 また、7倍濃縮透明リンゴジュース180kgに脱イオン水1080kgを加
え、よく攪拌、混合することにより100%りんごジュースを調製した。 さらに、6倍濃縮にんじん搾汁85kg、10倍濃縮トマト搾汁(脱パルプ処
理により透明)7kg、6倍濃縮ホウレン草搾汁10kg、上記100%オレン
ジ果汁190kg、7倍濃縮透明リンゴジュース43kg、4倍濃縮混濁リンゴ
ジュース31kg及び脱イオン水884kgをよく攪拌、混合することによりミ
ックスジュースを調製した。 調製したそれぞれのジュースを乾燥したH型陽イオン交換樹脂SK1B(三
菱ダイヤイオン社製)303kgを高さ2m、直径55cmの円筒に常法に従い
充填したカラムに、円筒上部から1時間かけて通した後、第4表に示した量の炭
酸カルシウムを固体のまま添加することにより、最終製品である低カリウムジュ
ースを製造した。
【0064】 陽イオン交換樹脂による処理前と処理後のカリウム濃度を、偏光ゼーマン原子
吸光光度計Z-5300(日立製作所製)を用いて測定した結果を第4表に示した。 この結果から明らかなように、カリウム含量が当初の100分の1以下である
低カリウムジュースを製造することができた。
【0065】
【表4】 第4表(各種原料ジュースのカラム式イオン交換樹脂処理の結果)
【0066】 試験例2 実施例3における工程あるいは最終品で得られた各種低カリウムジュースにつ
いて、炭酸カルシウムが添加される前後での官能試験を行った。試験は、風味識
別能力に優れた専門パネル(20名)により実施した。評点は、次の5段階評価
とした。
【0067】 +2:風味を強く感じる +1:風味をやや感じる 0:どちらともいえない −1:風味をあまり感じない −2:風味をほとんど感じない 得られた評価を平均値で表した結果を第5表に示す。
【0068】
【表5】 第5表(炭酸カルシウム添加前後の風味評価)
【0069】 実施例4 炭酸カルシウムを添加しないこと以外は実施例3に記載の方法に準じて調製し
た低カリウムオレンジジュース(pH2.05)1250kgに、水酸化カルシ
ウム2.8kgを固体のまま添加することにより、最終製品である低カリウムオ
レンジジュース(pH3.25)を製造した。 このようにして製造した低カリウムオレンジジュースについて、試験例2に記
載した専門パネルによる評価と同様の試験を行った。その結果、このジュースは
、実施例3に記載の炭酸カルシウムが添加されている低カリウムオレンジジュー
スと同様の風味を有することを確認した。
【0070】 実施例5 7倍濃縮透明リンゴジュース28.6kgと4倍濃縮混濁リンゴジュース20
0.0kgに脱イオン水771.4kgを加え、よく攪拌、混合することにより
原料リンゴジュースを調製した。 当該原料リンゴジュースを実施例3の方法にて1g中のカリウム量を測定した
ところ、1.10mgであった。以下、実施例3と同じくカラム式イオン交換樹
脂処理を行い、低カリウムリンゴジュースを得て、実施例3の方法にて1g中の
カリウム量を測定した。その結果、0.05mgであった。 この低カリウムリンゴジュース10kgに、賦形剤としてDE8のデキストリ
ン1kg及び炭酸カルシウム10.0gを加えて混合することにより炭酸カルシ
ウム含有低カリウムジュースを得た。当該ジュースをステンレス製トレーに厚さ
が1cmとなるように入れた。このトレーを、−25℃にて8時間急速凍結処理
してから、26.7Paで通常の凍結乾燥を行い低カリウム粉末ジュースを得た
【0071】 比較例1 比較のため、実施例5においてイオン交換樹脂処理を行わなかった原料リンゴ
ジュースに実施例5と同様にデキストリンを加えて、混合した後、これを厚さが
1cmとなるようにステンレス製トレーに入れた。このトレーを、−25℃にて
8時間急速凍結処理してから、26.7Paで通常の凍結乾燥をして通常の粉末
ジュースを得た。
【0072】 試験例3 実施例5で得た低カリウム粉末ジュースと比較例1で得た粉末ジュースとを、
それぞれ100%相当の天然ジュース濃度に復元して危険率5%で20人による
2者択一選択率による嗜好調査を行った。その結果、低カリウム粉末ジュースを
好んだ人40%、通常の粉末ジュースを好んだ人60%であり、検定の結果、有
意差は無かった。
【0073】 実施例6 6倍濃縮にんじん搾汁6.83kg、10倍濃縮トマト搾汁0.5kg、6倍
濃縮ホウレン草搾汁0.83kg、実施例3で得た100%オレンジジュース1
5kg、7倍濃縮透明リンゴジュース3.43kg、4倍濃縮混濁リンゴジュー
ス2.5kg及び脱イオン水55.15kgをよく攪拌、混合することにより通
常のミックスジュースを調製した。以下、実施例3と同じくカラム式イオン交換
樹脂処理し、低カリウムミックスジュースを得た。この低カリウムミックスジュ
ースを真空濃縮機によりBx13.3まで濃縮した。 別途、寒天31.5重量%、キサンタンガム5重量%、ローカストビーンガム
5重量%、ブドウ糖58.5重量%よりなるゲル化剤混合体と、キサンタンガム
40重量%、ローカストビーンガム40重量%、ブドウ糖20重量%よりなる増
粘剤混合体を調製した。次に、砂糖99g、ゲル化剤混合体8g及び増粘剤混合
体0.4gに仕込み水514.5gを加えて十分に混合、分散させ、90℃にて
溶解、混合して糖液を調製した。 一方、上記低カリウムミックスジュース376gに固体の炭酸カルシウム0.
24gと香料1.6gを加え、さらに上記糖液全量を加えて60℃に加温したの
ち、80gずつプラスチック容器に充填し、開口部を適宜の包材で封をし、以降
、通常の方法にて殺菌をすることによりゼリー菓子を得た。
【0074】 比較例2 イオン交換樹脂による処理を行わなかったこと以外は実施例6に記載の方法に
準じて得られた通常のミックスジュース376gに実施例6の製品とpHを同一
にするために、固体のクエン酸1.5gを加え、香料1.6gをも加え、さらに
実施例6と同量の糖液を加えて60℃に加温したのち、80gずつプラスチック
容器に充填し、開口部を適宜の包材で封をし、以降、通常の方法にて殺菌をする
ことにより通常のゼリー菓子を得た。
【0075】 試験例4 実施例6で得た低カリウムミックスジュース含有ゼリー菓子100g中のカリ
ウム量を、実施例3に記載した方法によって測定したところ、6.46mgであ
った。一方、比較例2で得た通常のミックスジュースを含有する通常のゼリー菓
子100g中のカリウム量は132.09mgであった。 次に、実施例6で得た低カリウムミックスジュース含有ゼリー菓子と比較例2
で得た通常のミックスジュースより成る通常のゼリー菓子とを、それぞれ危険率
5%で、20人による2者択一選択率による嗜好調査を行った結果、低カリウム
ミックスジュース含有ゼリー菓子を好んだ人45%、通常のミックスジュースよ
り成る通常のゼリー菓子を好んだ人55%であり、検定の結果、有意差は無かっ
た。
【0076】 実施例7 7倍濃縮透明透明リンゴジュース28.6kgと4倍濃縮混濁リンゴジュース
200.0kgに脱イオン水771.6kgを加え、よく攪拌、混合することに
より原料リンゴジュースを調製した。以下、実施例3と同じくカラム式イオン交
換樹脂処理し、低カリウムリンゴジュースを得た。この低カリウムリンゴジュー
スを真空濃縮機によりBx13.3まで濃縮した。 別途、寒天31.5重量%、キサンタンガム5重量%、ローカストビーンガム
5重量%、ブドウ糖58.5重量%よりなるゲル化剤混合体と、キサンタンガム
40重量%、ローカストビーンガム40重量%、ブドウ糖20重量%よりなる増
粘剤混合体を調製した。 次に、砂糖85g、ゲル化剤混合体9g、増粘材混合体0.4g及び仕込み水
531.3gを十分に混合、分散したのち、90℃にて溶解、混合して糖液を調
製した。 一方、上記低カリウムリンゴジュース375gに炭酸カルシウム0.35gと
香料1.0gを加え、さらに上記糖液全量を加えた後、92℃に加温し、150
gずつ注出口付きパウチに熱間充填密封し、ゼリー菓子を得た。この製品のpH
は3.8であった。
【0077】 比較例3 イオン交換樹脂処理を行わなかったこと以外は実施例7の記載の方法に準じて
得られた通常のリンゴジュース375gに香料1.0gを加え、さらに実施例7
の方法と同様にして調製した糖液を実施例7と同量を加えてから、92℃に加温
して150gずつ注出口付きパウチに熱間充填、密封し、ゼリー菓子を得た。こ
の製品のpHも3.8であった。
【0078】 試験例5 実施例7で得た低カリウムリンゴジュース含有ゼリー菓子100g中のカリウ
ム量を、実施例3に記載の方法によって測定した結果5.08mgであった。 一方、比較例3で得た通常のリンゴジュースより成る通常のゼリー菓子100
g中のカリウム量は57.84mgであった。 なお、各製品中のカルシウム含量は、実施例7で得た低カリウムリンゴジュー
ス含有ゼリー菓子は13mg、比較例3で得た通常のリンゴジュースより成る通
常のゼリー菓子は3mgであった。 次に、実施例7で得た低カリウムリンゴジュース含有ゼリー菓子と比較例3で
得た通常のリンゴジュースより成る通常のゼリー菓子とを、それぞれ危険率5%
で、20人による2者択一選択率による嗜好調査を行った結果、低カリウムリン
ゴジュース含有ゼリー菓子を好んだ人50%、通常のリンゴジュースより成る通
常のゼリー菓子を好んだ人50%で、検定の結果、有意差は無かった。 また、一般に市販されている3種類の銘柄の異なる通常の果汁ゼリーのカリウ
ム含有量は、実施例3に記載の方法によって測定した結果、内容量100g当た
り、それぞれ54.8mg、47.3mg、62.3mgであった。
【0079】 実施例8 実施例5で得た低カリウムリンゴジュースを真空濃縮機により、Bx13.3
まで濃縮した。当該ジュースに0.035重量%の固形炭酸カルシウムを添加し
た。 この固形炭酸カルシウム含有ジュース2.9重量%、砂糖48.5重量%及び
麦芽糖化水飴( 水分25重量%含有) 48.5重量%、香料0.1重量%の配合
にて、先ず砂糖と麦芽糖化水飴並びに砂糖の3分の1量の水を加え160℃まで
煮詰めた後、150℃まで冷却した。次に、香料と上記で得た固形炭酸カルシウ
ム含有ジュースを添加、混合してから成形し、飴菓子を得た。 この飴菓子のカリウム含量は、実施例3に記載の方法によって測定した結果、
0.002mg%であった。また、カルシウム含量を実施例3の分析装置を用い
て測定した結果、1.143mg%であった。
【0080】 比較例4 実施例5においてイオン交換樹脂処理を行っていない原料リンゴジュースを真
空濃縮機によりBx13.3まで濃縮した。当該Bx13.3の濃縮リンゴジュ
ースを用いて、炭酸カルシウムを加えることなく実施例8と同様の方法により通
常の飴菓子を得た。 この飴菓子のカリウム含量は、実施例3に記載の方法によって測定した結果、
4.505mg%であった。また、カルシウム含量を実施例3の分析装置を用い
て測定した結果、0.075mg%であった。
【0081】 試験例6 実施例8で得た飴菓子と比較例4で得た通常のリンゴジュースより成る通常の
飴菓子とを、それぞれ危険率5%で、20人による2者択一選択率による嗜好調
査を行った結果、実施例8の飴菓子を好んだ人45%、通常の飴菓子を好んだ人
55%で、検定の結果、有意差は無かった。
【0082】 実施例9 実施例5で得た低カリウム粉末ジュース5.4重量%、砂糖47.0重量%及
び麦芽糖化水飴(水分25重量%含有)47.0重量%の配合にて、先ず砂糖と
麦芽糖化水飴並びに砂糖の3分の1量の水を加え160℃まで煮詰めた後、15
0℃まで冷却した。次に、上記の低カリウム粉末ジュースと香料0.1重量%、
クエン酸0.5重量%を添加、混合してから成形し、飴菓子を得た。 この飴菓子のカリウム含量は、実施例3に記載の方法によって測定した結果、
0.15mg%であった。また、カルシウム含量を実施例3の分析装置を用いて
測定した結果、12mg%であった。
【0083】 実施例10 実施例5で得た炭酸カルシウム含有低カリウムリンゴジュースを真空濃縮機に
よりBx14.4まで濃縮した。当該ジュース77.040重量%、砂糖28.
240重量%、粉末ソルビトール5.780重量%、酸糖化水飴(水分25重量
%含有)49.906重量%、ゼラチン6.437重量%、クエン酸1.134
重量%、リンゴ酸0.341重量%、色素0.306重量%、香料0.144重
量%の配合において、先ず砂糖、ソルビトール、水飴及び砂糖の量の3分の1量
の水を加え、125℃迄煮詰め糖液を得た。 一方、ゼラチンを1.5倍量の水にて膨潤させた。次に、上記濃縮した炭酸カ
ルシウム含有低カリウムリンゴジュースと煮詰めた糖液及び膨潤したゼラチンを
混合し、最後にクエン酸、リンゴ酸、色素及び香料を混合し、Bx79のグミ生
地を得た。 次に、スターチモールドに、このグミ生地を流し込み、一昼夜放置した後、B
x82の成形グミ菓子を得た。この製品について、カリウム含量を実施例3の方
法によって測定した結果、0.8mg%であり、カルシウム含量は実施例3の分
析装置を用いて測定した結果、6.3mg%であった。
【0084】 比較例5 比較例1のイオン交換樹脂処理を行わない原料リンゴジュースを真空濃縮機に
よりBx14.4まで濃縮した。当該Bx14.4の濃縮リンゴジュースを用い
て、実施例9と同様の方法で通常のグミ菓子を得た。 この製品のカリウム量は、実施例3の方法によって測定した結果、8.65m
g%であり、カルシウム量は実施例3の分析装置を用いて測定した結果、3.3
mg%であった。
【0085】 試験例7 実施例10で得たグミ菓子と比較例5で得た通常のグミ菓子とを、それぞれ危
険率5%で20人による2者択一選択率による嗜好調査を行った結果、実施例1
0のグミ菓子を好んだ人40%、通常のグミ菓子を好んだ人60%で、検定の結
果、有意差は無かった。
【0086】
【発明の効果】
本発明によれば、カリウム分を本来の含有量に比べて10分の1以下、好まし
くは20分の1以下に低下せしめた低カリウムジュースと当該ジュースの製造方
法並びに当該ジュースを含有する食品が提供される。 本発明に係る低カリウムジュースは、炭酸カルシウムあるいは水酸化カルシウ
ムを固形のままの状態で添加したことにより風味が改善されている。 当該低カリウムジュースを用いて製造した粉末ジュース、ゼリー菓子、飴菓子
、グミ菓子等は、それらの通常食品と同等の風味を有している。
【0087】 本発明によって提供される低カリウムジュースそれ自体及びその利用食品は、
腎不全などの腎機能が低下し、カリウムの摂取が制限されている患者の飲食に適
するので有用である。また、腎不全患者の高リン酸血症に対しては、その抑制を
目的として、本発明の低カリウムジュース及びその含有食品を提供することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A23L 2/52 A23L 2/00 F 2/26 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 滝沢 登志雄 埼玉県坂戸市千代田5丁目3番1号 明治 製菓株式会社 食料総合研究所内 (72)発明者 羽太 章中 東京都中央区京橋2丁目4番16号 明治製 菓株式会社内 (72)発明者 飯沼 勝春 神奈川県横浜市港北区師岡町760番地 明 治製菓株式会社 薬品総合研究所内 (72)発明者 藤木 博明 埼玉県坂戸市千代田5丁目3番1号 明治 製菓株式会社 食料総合研究所内 (72)発明者 堀井 和夫 埼玉県坂戸市千代田5丁目3番1号 明治 製菓株式会社 食料総合研究所内 (72)発明者 五十嵐 進 埼玉県坂戸市千代田5丁目3番1号 明治 製菓株式会社 食料総合研究所内 (72)発明者 山室 宗弘 埼玉県坂戸市千代田5丁目3番1号 明治 製菓株式会社 食料総合研究所内 (72)発明者 榎本 光一 埼玉県坂戸市千代田5丁目3番1号 明治 製菓株式会社 食料総合研究所内 Fターム(参考) 4B014 GB06 GB07 GG09 GK06 GL01 GP10 4B017 LC02 LC03 LE01 LE10 LG01 LG06 LK01 LL09 LP03 LP08 LP11 4B018 LB01 LB08 LE03 LE05 MD04 MD09 MD25 MD52 MD53 ME14 MF01 MF06 4B041 LC01 LC10 LD01 LK02 LK07 LK19 LK27 LK29 LP05 LP07

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 果物及び/又は野菜より搾汁したジュースを陽イオン交換樹
    脂によって処理することにより、該ジュースのカリウム含有量を10分の1以下
    、好ましくは20分の1以下に除去せしめ、さらに炭酸カルシウム及び水酸化カ
    ルシウムから選択されるカルシウム化合物を固体のまま添加して得られた風味を
    改善した低カリウムジュース。
  2. 【請求項2】 陽イオン交換樹脂による処理がカラム又はバッチ処理である
    ことを特徴とする請求の範囲第1項記載の低カリウムジュース。
  3. 【請求項3】 陽イオン交換樹脂が、H型であることを特徴とする請求の
    範囲第1項記載の低カリウムジュース。
  4. 【請求項4】 果物及び/又は野菜より搾汁したジュースを陽イオン交換樹
    脂によって処理することにより、該ジュースのカリウム含有量を10分の1以下
    、好ましくは20分の1以下に除去せしめ、さらに炭酸カルシウム及び水酸化カ
    ルシウムから選択されるカルシウム化合物を固体のまま添加することを特徴とす
    る風味を改善した低カリウムジュースの製造方法。
  5. 【請求項5】 陽イオン交換樹脂による処理がカラム又はバッチ処理である
    ことを特徴とする請求の範囲第4項記載の低カリウムジュースの製造方法。
  6. 【請求項6】 陽イオン交換樹脂が、H型であることを特徴とする請求の
    範囲第5項記載の低カリウムジュースの製造方法。
  7. 【請求項7】 果物及び/又は野菜より搾汁したジュースを陽イオン交換樹
    脂によって処理することにより、該ジュースのカリウム含有量を10分の1以下
    、好ましくは20分の1以下に除去せしめ、さらに炭酸カルシウム及び水酸化カ
    ルシウムから選択されるカルシウム化合物を固体のまま添加し、有機酸を添加し
    て得られた風味を改善した低カリウムジュース。
  8. 【請求項8】 有機酸が、ビタミンC、クエン酸、リンゴ酸及び乳酸の中か
    ら選択される一種以上のものである請求の範囲第7項記載の低カリウムジュース
  9. 【請求項9】 陽イオン交換樹脂による処理がカラム又はバッチ処理である
    ことを特徴とする請求の範囲第7項記載の低カリウムジュース。
  10. 【請求項10】 陽イオン交換樹脂が、H型であることを特徴とする請求
    の範囲第7項記載の低カリウムジュース。
  11. 【請求項11】 果物及び/又は野菜より搾汁したジュースを陽イオン交換
    樹脂によって処理することにより、該ジュースのカリウム含有量を10分の1以
    下、好ましくは20分に1以下に除去せしめた後、炭酸カルシウム及び水酸化カ
    ルシウムから選択されるカルシウム化合物を固体のまま添加し、さらに賦形剤を
    添加し、凍結乾燥処理をして得られた粉末低カリウムジュース。
  12. 【請求項12】 陽イオン交換樹脂による処理がカラム又はバッチ処理であ
    ることを特徴とする請求の範囲第11項記載の粉末低カリウムジュース。
  13. 【請求項13】 陽イオン交換樹脂が、H型であることを特徴とする請求
    の範囲第11項記載の粉末低カリウムジュース。
  14. 【請求項14】 請求の範囲第1項又は第7項に記載の低カリウムジュース
    又は請求の範囲第11項に記載の粉末低カリウムジュースを含有させたことを特
    徴とする低カリウムジュース含有食品。
  15. 【請求項15】 請求の範囲第1又は第7項に記載の低カリウムジュース又
    は請求の範囲第11項に記載の粉末低カリウムジュースとゲル化剤、増粘剤及び
    糖質よりなることを特徴とするゼリーとしての低カリウムジュース含有食品。
  16. 【請求項16】 請求の範囲第1項又は第7項に記載の低カリウムジュース
    又は請求の範囲第11項に記載の粉末低カリウムジュースとゲル化剤及び糖質よ
    りなる食品の加熱混合体を注出口付きパウチに熱間充填したことを特徴とするゼ
    リーとしての低カリウムジュース含有食品。
  17. 【請求項17】 請求の範囲第1項に記載の低カリウムジュース又は請求の
    範囲第11項に記載の粉末低カリウムジュースとゼラチン、糖質、有機酸及び香
    料よりなることを特徴とするグミ菓子としての低カリウムジュース含有食品。
  18. 【請求項18】 請求の範囲第1項又は第7項に記載の低カリウムジュース
    又は請求の範囲第11項に記載の粉末低カリウムジュースと糖質及び香料よりな
    ることを特徴とする飴菓子としての低カリウム含有食品。
  19. 【請求項19】 カルシウム化合物を0.5〜20g/kg含有し、果物及
    び/又は野菜より搾汁したジュースのカリウム含有量を10分の1以下、好まし
    くは20分の1以下に除去せしめたことを特徴とする腎不全患者向け低カリウム
    ジュース。
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