JP2003510193A - 酸素スカベンジャー金属を含有する融合研磨体 - Google Patents

酸素スカベンジャー金属を含有する融合研磨体

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Abstract

(57)【要約】 融合金属マトリックス研磨体および融合金属マトリックス研磨体を製造する方法を提供する。融合金属マトリックス研磨体は、複数の金属被覆研磨粒子と融合金属マトリックスとを含有し、融合金属マトリックスは、結合金属と有効量の酸素スカベンジャー金属とを含有する。金属被覆研磨粒子は、研磨粒子を結合して一体化させる融合金属マトリックス中に分布している。酸素スカベンジャー金属は、酸素に対するスカベンジャー(すなわち、「ゲッター」)として機能することにより研磨粒子上の接着促進金属コーティングを酸化から保護する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 背景 本発明は、融合金属結合研磨体(fused metal bond abr
asive bodies)およびその製造方法に関する。
【0002】 超研磨粒子(たとえば、ダイヤモンドおよび立方晶窒化ホウ素)を研磨体中に
保持するために金属マトリックスを使用することは公知である。そのような金属
マトリックス研磨体は、ペンシルエッジ型ホイールのような研削ホイールなどで
利用可能である。理想的には、金属マトリックスと研磨粒子との結合は、研磨粒
子が加工品を研磨しているときに研磨粒子をマトリックス中に保持するのに十分
な強度をもっていなければならない。
【0003】 そのような金属マトリックス中の研磨粒子の保持性を改良するために金属コー
ティングを使用しうることも公知である。たとえば、金属炭化物の形成によりダ
イヤモンドの表面に化学的に結合する炭化物形成金属でダイヤモンド研磨粒子を
有利に被覆しうる。金属コーティングは、典型的には平滑で結合させるのが難し
いダイヤモンドもしくは立方晶窒化ホウ素の研磨粒子の表面へテクスチャーを付
与しうる。テクスチャー表面にすると、機械的接着によって金属マトリックス中
に被覆研磨粒子をより強固に保持できるようになる可能性がある。接着促進コー
ティングに好適な金属としては、たとえば、モリブデン、チタン、およびクロム
が挙げられる。これらの金属は、高温塩法もしくは蒸着法によって適用しうる。
【0004】 典型的には、金属マトリックス研磨体は融合プロセスによって形成される。融
合プロセスは周知であり、たとえば、焼結、鑞付け、溶融、含浸もしくはそれら
の組み合わせが挙げられる。金属マトリックス研磨体を形成するために、典型的
には金属粉末と研磨粒子とを含有する融合性組成物が、互いに結合するように金
属粉末粒子を一体化させるのに十分な時間をかけて所定の温度に加熱される。た
とえば、焼結プロセスによる融合は、典型的には、空気雰囲気中、比較的高温、
たとえば、700〜1100℃、かつ高圧で行われる。そのような条件下では、
焼結性組成体の種々の成分の酸化が起こる可能性がある。研磨粒子上の非常に薄
い接着促進コーティングが酸化されるとコーティングの接着促進機能が劣化する
おそれがあることが確認されている。したがって、酸化を低減もしくは回避すべ
く、材料および技術の開発が行われてきた。
【0005】 酸化が最小限に抑えられた一つの方法は、接着促進コーティング上に耐酸化性
層を被覆する方法である。しかしながら、この方法では、少なくとも2種の材料
で被覆しなければならないので、研磨粒子にかかる費用が増大する。さらに、外
側コーティングは接着促進コーティングにうまく接着しないおそれがあるため、
研磨粒子と金属マトリックスとの境界が弱くなる可能性がある。米国特許第5,
024,860号には、マトリックス内での保持性を向上させるためにダイヤモ
ンド粒子上の多層コーティングの一部分としてクロム、チタンもしくはジルコニ
ウムの炭化物を形成する層の使用が報告されている。2層の炭化物形成層、すな
わち、第1の薄いベース層および第2の厚い耐酸化性層が適用される。この厚い
多層構造は、より薄い単一コーティングよりも増大した耐酸化性を提供する。
【0006】 また、窒素雰囲気などの非酸化雰囲気中もしくは非常に低い空気圧下で融合(
たとえば、焼結)を行うことにより酸化を最小限に抑えうる可能性がある。しか
しながら、このタイプのプロセスは、非酸化雰囲気の提供に伴ってコストが高く
なりかつプロセスが複雑になるため望ましくない。特に、非酸化雰囲気中での融
合は、典型的には、高価な真空炉を用いて行われる。このほか、融合性組成物が
、融合プロセス中に燃焼除去される有機化合物(たとえば、バインダー)を含有
している場合、非酸化雰囲気の管理はさらに複雑になる。酸化を最小限に抑えう
る他の方法は、粉末を融合する前に金属粉末から金属酸化物汚染物質を除去して
清浄化する方法である。この清浄化法では、さらなる処理ステップおよび関連費
用が加わる。
【0007】 以上の方法は研磨粒子上の接着促進コーティングの酸化を低減させるために利
用しうるが、ここで望まれるのは、融合研磨体に含まれる研磨粒子上の接着促進
金属コーティングの酸化を低減させるより便利な方法である。
【0008】 概要 本発明は、金属マトリックスによって結合されて一体化された複数の金属被覆
研磨粒子を含んでなる融合研磨体を提供する。金属被覆研磨粒子にはそれぞれ、
外側接着促進金属コーティングを有する研磨粒子が含まれる。融合研磨体にはま
た、少なくとも有効量の酸素スカベンジャー金属が含まれる。好適な酸素スカベ
ンジャー金属は、研磨粒子上の金属コーティングに対して競争的に酸化されるよ
うに選択される。このようにして、研磨体の融合中に存在する酸素は少なくとも
部分的に酸素スカベンジャー金属と反応するため、金属被覆研磨粒子は酸化から
保護される。その結果、研磨粒子上の接着促進コーティングの酸化は少なくとも
低減され、好ましくは回避される。好適な酸素スカベンジャー金属は、研磨粒子
上の接着促進コーティングを構成する金属に対して所与の金属が競争的に酸化さ
れるかを所与の融合温度で予測するエリンガム図を用いて選択されうる。
【0009】 本明細書中で使用する場合、「競争的に酸化する」という用語は、研磨粒子上
の接着促進コーティングを構成する金属が酸素と反応する速度と少なくとも等し
い速度で、好ましくはそれよりも速い速度で酸素スカベンジャー金属が酸素と反
応することを意味する。より特定的には、エリンガム図に関して、好適な酸素ス
カベンジャー金属は、(1)研磨粒子上の接着促進コーティングを構成する金属
によって融合温度で提供される酸素分圧よりも低いかもしくはそれに等しい酸素
分圧を融合温度で提供するか、または(2)研磨粒子上の接着促進コーティング
を構成する金属によって融合温度で提供される酸化のギブズ自由エネルギーより
も低いかもしくはそれに等しい酸化のギブズ自由エネルギーを融合温度で提供す
る。
【0010】 したがって、本発明の好ましい実施形態では、酸素スカベンジャー金属は、研
磨粒子上の接着促進コーティングを構成する金属によって融合温度で提供される
酸素分圧よりも低いかもしくはそれに等しい酸素分圧を融合温度で提供する。
【0011】 本発明の他の好ましい実施形態では、酸素スカベンジャー金属は、研磨粒子上
の接着促進コーティングを構成する金属によって融合温度で提供される酸化のギ
ブズ自由エネルギーよりも低いかもしくはそれに等しい酸化のギブズ自由エネル
ギーを融合温度で提供する。
【0012】 本発明のさらに他の好ましい実施形態では、研磨粒子は、ダイヤモンド、立方
晶窒化ホウ素を含み、研磨粒子上の外側接着促進コーティングは、チタン、クロ
ム、もしくはそれらの合金を含む。
【0013】 本発明のさらに他の好ましい実施形態では、酸素スカベンジャー金属は、アル
ミニウム、カルシウム、マグネシウム、ジルコニウムもしくはそれらの組み合わ
せを含み、約0.1〜10重量%の範囲の量で融合性組成物中に存在する。
【0014】 本発明の融合研磨体では、研磨粒子は、融合金属マトリックス全体にわたって
ランダムにもしくは非ランダムに分布しうる。非ランダムに分布させる場合、研
磨粒子は、研磨粒子の実質的に平行な平面層内の融合金属マトリックス中に濃縮
させることが可能である。
【0015】 本発明の金属マトリックス研磨体は、切削ホイールおよび研削ホイールに使用
するに特に適している。したがって、本発明のさらに他の好ましい実施形態では
、本発明の金属マトリックス研磨体を少なくとも一つ含んでなる切削ホイールも
しくは研削ホイールが提供される。
【0016】 本発明はまた、上記の融合金属マトリックス研磨体を製造する方法を提供する
。この方法には、 (a)複数の金属被覆研磨粒子と、 結合金属粉末と、 有効量の酸素スカベンジャー金属粉末と、 を含有する融合性組成物を提供するステップと、 (b)該融合性組成物を焼結、鑞付け、溶融もしくは含浸することによって該
ステップ(a)の該融合性組成物を融合するステップと、 が含まれる。
【0017】 本明細書中で使用する場合、以下の用語は以下の意味を有する。
【0018】 「融合」とは、金属粉末のような金属粒子が熱の適用によって互いに結合され
るプロセスを表す用語である。金属粒子の融合は、焼結、鑞付け、溶融、含浸も
しくはそれらの組み合わせなどの方法によって達成されうる。金属粒子の融合は
、融合される金属粉末の融点を超えるかもしくはそれ未満の温度で行うことが可
能であり、融合性組成物に圧力を印加することが含まれていてもよい。
【0019】 「融合性」とは、融合することのできる組成体を表す用語である。
【0020】 「焼結」とは、液相の形成に必要な温度よりも低い温度における固相反応によ
る金属粒子の結合を表す用語である。本発明の融合性組成物は、典型的には約7
00〜1100℃の範囲の温度および約100〜500kg/cmの範囲の圧
力で焼結される。
【0021】 「鑞付け」とは、連結される金属粒子よりも低い融点を有する材料を用いて金
属粒子を結合させるプロセスを表す用語である。
【0022】 「溶融」とは、熱の適用により金属粒子を固体から液体に変換することによっ
て金属粒子を互いに結合させるプロセスを表す用語である。
【0023】 「含浸」とは、固体の細孔中に液状物質を進入させるプロセスを表す用語であ
る。
【0024】 本発明の好ましい実施形態では、酸素スカベンジャー金属は、実質的に純粋な
金属の形態で融合性組成物に添加される。実質的に純粋とは、少なくとも50重
量%以上の酸素スカベンジャー金属、より好ましくは80重量%以上の酸素スカ
ベンジャー金属、さらにより好ましくは95重量%以上の酸素スカベンジャー金
属、最も好ましくは99重量%以上の酸素スカベンジャー金属を含む形態で融合
性組成物に酸素スカベンジャー金属を添加することを意味する。
【0025】 本発明の他の好ましい実施形態では、融合性組成物は、バインダー、最も好ま
しくはポリビニルブチラールのような高分子材料をさらに含有する。
【0026】 本発明のさらに他の好ましい実施形態では、結合金属粉末および酸素スカベン
ジャー金属粉末は、第1の主面と第2の主面とを有するシート状の結合材層の形
態で提供される。融合前、研磨粒子は、融合性組成物を形成するように結合材層
の少なくとも一つの主面上に分布している。研磨粒子は、結合材層の主面上に非
ランダム配列で分布させうる。
【0027】 本発明のさらに他の好ましい実施形態では、以下の方法、すなわち、 (a)金属粉末と、有効量の酸素スカベンジャー金属と、バインダーとを含有
する結合材層をシートの形態で提供することと、 (b)第1の主面と、第2の主面と、該第1の主面から該第2の主面まで延在
する複数の開口とを有する多孔性シート材料を提供することと、 (c)該多孔性シート材料の一つの主面に接着テープを接着することと、 (d)集成体を形成するように該多孔性材料の少なくともいくつかの開口中に
金属被覆研磨粒子を位置づけることと、 (e)融合性組成物を形成するようにステップ(a)の該結合材層の少なくと
も一つの主面に接触させてステップ(d)の該集成体を配置することと、 を含んでなる方法に従って融合性組成物を製造する。
【0028】 この方法の好ましい実施形態では、ステップ(e)の融合性組成物を2〜10
,000層に互いに積み重ねることにより、金属被覆研磨粒子の2層以上の本質
的に平行な平面層を含む融合性組成物を製造する。その後、金属被覆研磨粒子の
2層以上の本質的に平行な平面層を含む研磨体を提供すべく融合性組成物を融合
させる。
【0029】 詳細な説明 本発明は、研磨粒子の保持性の改良された融合金属マトリックス研磨体を提供
する。特に、本発明は、金属マトリックス全体にわたって分布した複数の金属被
覆研磨粒子を含んでなる融合金属マトリックス研磨体を提供する。金属被覆研磨
粒子はそれぞれ、外側接着促進金属コーティングを有する研磨粒子を含有する。
金属マトリックスは、結合金属と少なくとも有効量の酸素スカベンジャー金属と
を含有する。酸素スカベンジャー金属は、融合プロセス中に存在する酸素と反応
することにより接着促進コーティングの酸化を低減するかもしくは回避する働き
をする。
【0030】 次に図1について説明する。この図には、本発明の融合研磨体10の実施形態
の斜視図が示されている。融合研磨体10は、切削ホイールもしくは研削ホイー
ルに使用するのに好適な円弧状セグメントの形態である。融合研磨体10は、複
数の金属被覆研磨粒子13を全体にわたって分布させてなる金属マトリックス1
2を含んでいる。図1Aは、切断線1Aに沿って得られた融合研磨体10の断面
図である。図1Aに示されているように、金属被覆研磨粒子13は、金属マトリ
ックス12全体にわたってランダムに分布している。各金属被覆研磨粒子13は
、外側接着促進金属コーティング16を有する研磨粒子14を含有している。研
磨粒子14は、好ましくはダイヤモンドを含有するが、立方晶窒化ホウ素のよう
な他の研磨粒子もまた本発明の範囲内にある。外側接着促進金属コーティング1
6は、好ましくはチタンもしくはクロムを含有する。融合研磨体10は、複合塊
中で金属被覆研磨粒子13を結び付けて一体化させる金属マトリックス12を含
んでいる。金属マトリックス12は、少なくとも1種の結合金属と有効量の酸素
スカベンジャー金属とを含有する。
【0031】 次に図2について説明する。この図には、本発明の焼結された研磨体20の実
施形態の斜視図が示されている。焼結された研磨体20は、切削ホイールもしく
は研削ホイールに使用するのに好適な円弧状セグメントの形態である。焼結され
た研磨体20は、複数の金属被覆研磨粒子23を全体にわたって分散させてなる
金属マトリックス22を含んでいる。金属マトリックス22は、複合塊中で金属
被覆研磨粒子23を結び付けて一体化させる働きをする。図2Aは、切断線2A
に沿って得られた焼結された研磨体20の断面図である。この実施形態では、金
属被覆研磨粒子23は、実質的に平行な平面層27、28および29内の金属マ
トリックス22全体にわたって分布している。金属マトリックス22は、少なく
とも1種の結合金属と有効量の酸素スカベンジャー金属とを含有している。各金
属被覆研磨粒子23は、外側接着促進金属コーティング26を有する研磨粒子2
4を含有している。好ましくは、研磨粒子23はダイヤモンドを含有するが、立
方晶窒化ホウ素のような他の研磨粒子もまた本発明の範囲内にある。外側接着促
進金属コーティング26は、好ましくはチタンもしくはクロムを含有する。
【0032】 研磨粒子 本発明の融合研磨体に使用するのに好適な研磨粒子は、金属もしくは金属合金
を含有する少なくとも1層の接着促進コーティングを有している。金属コーティ
ングは、研磨粒子と金属マトリックスとの接着性を増大させる働きをする。ダイ
ヤモンド研磨粒子の場合、金属接着促進コーティングは、典型的にはダイヤモン
ドと一緒になって炭化物を形成することのできる金属を含有する。このようにし
て、金属接着促進コーティングは、ダイヤモンド研磨粒子との化学結合を有利に
形成する。金属コーティングはまた、金属マトリックスと研磨粒子との化学反応
を防止する働きをする可能性もある。そのような化学反応は、ダイヤモンドの望
ましくない黒鉛化を引き起こして、結果としてダイヤモンドの硬度、強度および
耐摩耗性の低下を招くおそれがある。好適な炭化物形成金属としては、たとえば
、モリブデン、チタンおよびクロムが挙げられる。金属コーティングは、典型的
には約0.5〜5μmの範囲の厚さを有しており、任意の好適な方法、たとえば
、高温塩適用もしくは金属蒸着を用いて研磨粒子に適用しうる。
【0033】 好適な研磨粒子としては、金属マトリックスに改良された接着性を付与する1
層以上の金属コーティングで被覆しうる任意のタイプの研磨粒子が挙げられる。
好ましい研磨粒子としてはダイヤモンド粒子および立方晶窒化ホウ素粒子が挙げ
られるが、他のタイプの研磨粒子も本発明の範囲内にある。研磨粒子は、融合研
磨体に有用な任意のサイズであってよい。典型的には、研磨粒子のサイズは、約
0.1〜1000μmの範囲、より好ましくは約40〜1000μmの範囲、最
も好ましくは約60〜700μmの範囲である。好ましい研磨粒子は、チタンを
含有する外側接着促進コーティングを有するダイヤモンドを含有する。そのよう
な研磨粒子は、商品名「MBS−960TI2」としてGeneral Ele
ctric Co.(Worthington,OH)から、およびDeBee
rsから市販されている。クロムを含有する外側接着促進コーティングを有する
ダイヤモンド研磨粒子はまた、General Electricから商品名「
MBS−960CR2」としても市販されている。
【0034】 金属マトリックス 本発明の融合研磨体は、研磨粒子を結合して一体化させる働きをする金属マト
リックスを含んでいる。金属マトリックスは、少なくとも1種の結合金属と少な
くとも1種の酸素スカベンジャー金属とを含有する。
【0035】 結合金属 本発明の融合研磨体に好適な結合金属としては、たとえば、青銅、コバルト、
タングステン、銅、鉄、ニッケル、スズ、クロム、またはそれらの混合物もしく
は合金が挙げられる。このほかの検討項目として、結合金属の特定の組成は、融
合研磨体の使用目的を熟知した当業者によって選択可能である。たとえば、研磨
粒子の所望の硬度、耐摩耗性、耐衝撃性、接着性などを提供するように、種々の
結合金属を選択しうる。多くの研削ホイール用途では、結合金属は、主として、
銅、鉄、ニッケル、スズ、クロム、および炭化タングステンを含有し、ホウ素、
シリカ、コバルトおよびリンが副次量(たとえば、それぞれ約1重量%未満)で
含まれる。結合金属は、典型的には融合研磨体の約75〜99体積%、より好ま
しくは融合研磨体の約75〜85体積%を占める。
【0036】 結合金属は、好ましくは、一体化された金属マトリックスを形成するように融
合される金属粉末もしくは金属粉末の混合物から形成される。金属粉末の融合は
、焼結、鑞付け、溶融もしくは含浸プロセスを用いて行いうる。好ましくは、金
属粉末は、たとえば、約700〜1100℃の温度で加熱することにより、焼結
プロセスを用いて融合される。好適な金属粉末は、Lucas Milhaup
t,Inc.(Cudacky,WI)およびWall Colomony C
orp.(Madison,MI)から市販されている。
【0037】 酸素スカベンジャー金属 金属マトリックスはまた、有効量の酸素スカベンジャー金属を含有している。
酸素スカベンジャー金属は、研磨体の焼結中に存在する任意の酸素の少なくとも
一部分を捕捉する働きをする。本明細書中で使用する場合、「スカベンジャー」
という用語は、不要な物質を除去するかもしくは不活性化させるために混合物に
添加される物質を意味する。酸素の捕捉は、融合性組成物の融合中に存在する酸
素の少なくとも一部分と酸素スカベンジャー金属が反応する酸化プロセスによっ
て行われる。この反応が起こると、酸素スカベンジャー金属は酸化物に変換され
る。一例として、アルミニウム(Al)は、酸素(O)と反応して酸化アルミ
ニウム(Al)を形成することにより、酸素スカベンジャー金属として機
能しうる。
【0038】 研磨体の焼結中に存在する酸素と反応(すなわち、捕捉)することによって、
酸素スカベンジャー金属は、研磨粒子上の接着促進コーティングを酸化から保護
する働きをする。保護とは、酸素スカベンジャー金属が研磨粒子上の接着促進金
属コーティングと相互作用もしくは直接反応することは意味するものではない。
もっと正確に言えば、酸素スカベンジャー金属は、犠牲酸化剤すなわち酸素の「
ゲッター」として機能する。融合処理中に存在する酸素の少なくとも一部分は、
酸素スカベンジャー金属によって捕捉されるので、研磨粒子上の接着促進金属コ
ーティングと反応(すなわち、酸化)しない。研磨粒子上の接着促進金属コーテ
ィングと比較して、好適な酸素スカベンジャー金属は競争的に酸化する。先に定
義したように、「競争的酸化」という用語は、研磨粒子上の接着促進コーティン
グを構成する金属が酸素と反応する速度と少なくとも等しい速度、好ましくはそ
れよりも速い速度で酸素スカベンジャー金属が酸素と反応することを意味する。
【0039】 特定の融合研磨体に好適な酸素スカベンジャー金属を選択する際、エリンガム
図を使用すると選択が容易になる可能性がある。エリンガム図は、所与の温度で
所与の金属と平衡した状態で存在する酸素の分圧(これ以降、pO)を予測す
るために使用しうる。図3にエリンガム図を示す。エリンガム図はまた、Dav
id R.Gaskell,Introduction to the Met
allurgical Thermodynamics,2nd Editio
n,McGraw−Hill Book Co,page 287の図10.1
3にも見いだしうる。このエリンガム図は、参照により本明細書に組み入れられ
るものとする。
【0040】 次に図3について説明する。この図には、エリンガム図が示される。エリンガ
ム図は、いくつかの金属酸化反応に対する「エリンガム線」を含んでいる。たと
えば、アルミニウムの酸化に対するエリンガム線は、反応式4/3Al+O
2/3Alで記されている。エリンガム図のx軸に沿って、℃単位の温度
目盛が付けられている。エリンガム図のy軸に沿って、ジュール/モル単位のΔ
oxid目盛が付けられている。対象の特定の金属酸化反応に関してエリンガ
ム図を利用するには、最初に、対象の温度に対応する垂直線(すなわち、y軸に
平行な線)と対象の金属酸化に対するエリンガム線との交点の位置を図上で決定
する。次に、この点と、図の左上隅に位置する「O」と記した点とを結ぶ線を引
く。その後、図の下側および右側のpO目盛と交差するまで、これらの2点で
定義された線を延長する。pO目盛上のこの交点は、対象の温度において対象
の金属と平衡状態にあるpO(気圧)に等しい。
【0041】 先に概説した手順を用いて、本発明の融合研磨体に好適な酸素スカベンジャー
金属は、研磨粒子の外側接着促進コーティングを構成する金属によって融合温度
で提供される平衡pOに等しいかもしくはそれよりも小さい平衡pOを融合
温度で提供する。好適な酸素スカベンジャー金属は、研磨粒子上の接着促進コー
ティングを構成する金属に対して競争的に酸化される。一例として、800℃の
温度で図3のエリンガム図を用いると、チタンと平衡状態にあるpOは約10 −36 気圧(10−34kPa)である。800℃のアルミニウムについては、
平衡pOは約10−42気圧(10−40kPa)である。アルミニウムと平
衡状態にあるpOがチタンと平衡状態にあるpOよりも小さいので、800
℃で融合される研磨体に対して研磨粒子上の接着促進金属コーティングとしてチ
タンを用いる場合、アルミニウムは好適な酸素捕捉金属である。研磨粒子上の接
着促進コーティングとしてチタンを用いる場合に使用しうる酸素捕捉金属として
は、たとえば、アルミニウム、カルシウム、マグネシウムおよびチタンならびに
それらの混合物が挙げられる。チタンを除くと、これらの物質に対するエリンガ
ム線は、エリンガム図上でチタンに対する線の下側に現われる。
【0042】 所与の接着促進コーティングと併用するのに適した好ましい酸素スカベンジャ
ー金属を予測する他の方法は、酸素スカベンジャー金属および接着促進コーティ
ングを構成する金属の両方について融合条件での酸化のギブズ自由エネルギー(
これ以降、ΔGoxid)を決定することである。好適な酸素スカベンジャー金
属は、同一条件において研磨粒子上の接着促進コーティングを構成する金属のΔ
oxidよりも小さいかもしくはそれと等しいΔGoxidを融合条件で有す
るであろう。
【0043】 次に図3を用いて説明する。対象の温度における対象の金属酸化反応に対する
ΔGoxidは、エリンガム図から決定することが可能である。最初に、対象の
温度に対応する垂直線と対象の金属酸化反応に対するエリンガム線との交点の位
置を図上で決定する。次に、y軸と交差するまで、この点からx軸に平行に水平
線を引く。この交点は、対象の温度における対象の金属酸化反応に対するΔG xid に等しい。
【0044】 有用な酸素スカベンジャー金属および接着促進コーティングに対するΔGox id およびpOを、1気圧(101.325kPa)の圧力および950℃の
温度における値として表1にまとめて示す。
【0045】
【表1】表1 David R. Lide, Editor, Handbook of Chemistry and Physics, 76th Edition (
1995-1996), CRC Press, 1995 , pages 5-72 to 5-75.
【0046】 エリンガム図および表1に示されているように、研磨粒子上の接着促進金属コ
ーティングとしてチタンを選択した場合、好適な酸素スカベンジャー金属として
は、たとえば、アルミニウム、カルシウム、マグネシウムおよびチタンが挙げら
れる。また、研磨粒子上の接着促進金属コーティングとしてクロムを選択した場
合、好適な酸素スカベンジャー金属としては、たとえば、アルミニウム、カルシ
ウム、マグネシウム、マンガン、ケイ素およびチタンが挙げられる。
【0047】 有効量の酸素スカベンジャー金属を融合性組成物に添加しなければならない。
本明細書中で使用する場合、「有効量」という表現は、本明細書に記載された試
験手順の少なくとも一つによって測定される研磨体の金属マトリックス中の研磨
粒子の改良された保持性を提供するために特定の融合性組成物で必要となる酸素
スカベンジャー金属の量を意味する。酸素スカベンジャー金属の有効量は融合性
組成物ごとに変化しうると考えられる。たとえば、有効量は、酸素捕捉金属の物
理的および組成的形態、融合中の雰囲気下に存在する酸素の量、融合温度、融合
性組成物を構成する物質中に存在する酸素の量、酸素スカベンジャー金属の融点
ならびに融合される研磨体の形状および形態などの因子に依存する可能性がある
。ただし、ここに記載の因子に限定されるものではない。たとえば、酸素スカベ
ンジャー金属が、生成する焼結された研磨体の物理的性質に有害な影響を及ぼす
おそれのある場合、有効量を超える酸素スカベンジャー金属の追加は、望ましく
ないこともある。たとえば、アルミニウム含有量が高いと(たとえば、約10重
量%よりも多いと)、いくつかの研磨用途において研磨体が軟らかくなりすぎる
こともある。典型的には、酸素スカベンジャー金属は、融合性組成物の約0.1
〜10重量%を占め、より好ましくは融合性組成物の約0.25〜5重量%を占
め、最も好ましくは融合性組成物の約0.5〜2重量%を占めるであろう。
【0048】 好ましくは、酸素捕捉金属は、微細な金属粉末の物理的形態で提供され、融合
性組成物全体にわたって一様に分散されるであろう。一様に分散された微細な金
属粉末の形態で提供された場合、酸素スカベンジャー金属は融合性組成物全体に
わたって存在し、融合性組成物全体にわたって存在するおそれのある酸素と反応
することができるので、酸素と酸素スカベンジャー金属との反応の動力学的(す
なわち、拡散)阻害は最小限に抑えられるであろう。さらに、単位質量あたりの
金属粉末の表面積は、典型的には粒子サイズの減少に伴って増加するであろう。
表面積が大きいほど、酸素スカベンジャー金属の反応性は増大する。したがって
、酸素スカベンジャー金属用の好ましい金属粉末は、約5〜200μmの範囲、
より好ましくは約15〜120μmの範囲の粒子サイズを有する。
【0049】 酸素スカベンジャー金属の組成形態もまた、特定の融合性組成物に必要な金属
の有効量に影響を及ぼす可能性がある。好ましくは、酸素スカベンジャー金属は
、合金などではなく実質的に純粋な金属の形態で融合性組成物に組み入れられる
であろう。熱力学的には、酸素スカベンジャー金属の化学的活性は、合金中の酸
素スカベンジャー金属のモル分率とほぼ等しくなるであろう。したがって、酸素
スカベンジャー金属でない(もしくはそれほど有効でない酸素スカベンジャー金
属である)別の金属との合金の形態である酸素スカベンジャー金属の合金は、酸
素スカベンジャー金属が実質的に純粋な(すなわち非合金の)形態で供給された
場合よりも有効性は低いであろう。また、酸素スカベンジャー金属の反応速度は
、合金を通過する酸素スカベンジャー金属の拡散速度によって制限されるであろ
う。拡散阻害が起こると、酸素スカベンジャー金属による酸素捕捉の効率が低下
し、結果として研磨粒子上の接着促進コーティングの酸化が促進されるおそれが
ある。実質的に純粋とは、少なくとも約50重量%以上の酸素スカベンジャー金
属、より好ましくは約80重量%以上の酸素スカベンジャー金属、最も好ましく
は約95重量%以上の酸素スカベンジャー金属、特に最も好ましくは99重量%
以上の酸素スカベンジャー金属を含む形態で融合性組成物に酸素スカベンジャー
金属が添加されることを意味する。さらに、酸素スカベンジャー金属が硫黄や酸
素のような非金属で実質的に汚染されていないことが好ましい。非金属で実質的
に汚染されていないとは、酸素スカベンジャー金属との反応生成物を形成しうる
非金属汚染物質をより少ない化学量論量で、好ましくは、酸素スカベンジャー金
属との反応生成物を形成しうる非金属汚染物質を10%未満の化学量論量で含有
する形態で酸素スカベンジャー金属が提供されることを意味する。アルミニウム
などのいくつかの酸素スカベンジャー金属では、金属の表面の酸化を妨害する不
浸透性酸化物層を伴って酸素スカベンジャー金属の表面が酸化されるおそれがあ
ることは分るであろう。
【0050】 融点もまた、特定の融合性組成物に必要な酸素スカベンジャー金属の有効量に
影響を及ぼす可能性がある。好ましくは、酸素スカベンジャー金属の融点は、融
合温度よりも低い温度である。これにより、酸素スカベンジャー金属の溶融およ
び融合性組成物全体にわたる流動が可能になり、結果として融合プロセス中に存
在する酸素をより効率的に捕捉できると思われる。
【0051】 酸素捕捉金属が存在しても研磨粒子上の接着促進コーティングの酸化は完全に
は回避されない可能性があり、典型的には、完全には回避されないことは分るで
あろう。もっと正確に言えば、有効量の酸素スカベンジャー金属は、研磨粒子と
金属マトリックスとの接着性が酸素スカベンジャー金属の存在しない場合よりも
増大するように研磨粒子上の接着促進コーティングの実質的な酸化を防止する働
きをする。
【0052】 融合性組成物および融合研磨体を製造する方法 本発明の融合研磨体の一実施形態では、研磨粒子はマトリックス全体にわたっ
てランダムに分布している。そのような研磨体を製造するためには、最初に、金
属粉末、複数の金属被覆研磨粒子、有効量の酸素スカベンジャー金属およびいず
れかの所望の任意成分(たとえば、有機バインダー、硬質粒子(たとえば、炭化
タングステン粒子))を組み合わせることにより融合性組成物を製造する。有機
バインダーとしては、ポリビニルブチラールなどのポリマーが挙げられる。有機
バインダーは、金属粉末を一体化して物理的に取り扱うことのできるグリーン体
として知られる造形塊を生成すべく融合性組成物に組み込まれる。好ましくは、
融合プロセス中に有機バインダーを燃焼除去しなければならないという事情から
、有機バインダーは、所望の性質を提供するのに必要な最小量で融合性組成物に
組み込まれる。場合により、得られる融合研磨体の耐摩耗性を増大させるために
、炭化タングステンのような硬質粒子を融合性組成物に添加してもよい。典型的
には、硬質粒子は、融合性組成物の約10〜50重量%の範囲の量で添加される
が、組成体の中にはこの範囲外の量が有利である可能性もある。有機バインダー
を溶媒和させるのに必要な量で有機溶媒を融合性組成物に添加してもよい。典型
的な有機溶媒としては、たとえば、メチルエチルケトンが挙げられる。有機溶媒
は、バインダーを溶媒和させるのに最低限必要な量で融合性組成物に添加される
【0053】 融合性組成物を製造した後、次に、グリーン状態の圧縮体を形成すべくプレス
を用いて金型中で冷間圧縮する。その後、グリーン状態の圧縮体を融合させる。
融合は、融合性組成物を焼結、鑞付け、溶融および/または含浸することによっ
て行いうる。本発明の好ましい実施形態では、融合性組成物を焼結する。焼結温
度は、典型的には約700〜1100℃の範囲であり、典型的な焼結時間は、約
5〜30分の範囲である。焼結プロセス中に圧力を印加してもよい。典型的な焼
結圧力は、約100〜500kg/cmの範囲である。融合後、得られた融合
研磨体を所望のサイズおよび形状に切削することも可能である。
【0054】 本発明の融合研磨体の他の実施形態では、研磨粒子は、金属マトリックス全体
にわたって非ランダムに分布している。たとえば、研磨粒子は、金属マトリック
ス内に濃縮された1層以上の実質的に平面の層であってもよい。そのような焼結
された研磨体は、たとえば、米国特許第5,380,390号(Tselesi
n)に報告されている方法によって形成しうる。
【0055】 研磨粒子の実質的に平行な平面層を有する研磨体(たとえば、図2を参照され
たい)の製造方法については、「超研磨切削面」という名称の米国特許出願第0
8/882,434号(1997年6月25日出願)に報告されている。図4は
、研磨粒子の実質的に平行な平面層を有する研磨体50の製造に使用することの
できる層の積み重ねを示す研磨体50の分解断面図である。説明のために、研磨
体50は、三つの層52、54および56だけから構成されている。しかしなが
ら、研磨体50は、異なる層数で構成することも可能であり、典型的には1〜1
0,000層で構成される。研磨体の層数は、たとえば、研磨体の所望の使用に
基づいて選択してもよい。たとえば、研磨体を過酷な研磨用途に使用する場合、
もしくは研磨体のエッジを研磨面として使用する場合、多層研磨体が望ましいと
思われる。研磨体の主面が研磨面として使用される軽度の研磨用途では、単層研
磨体が望ましいと思われる。各層52、54および56は、それぞれ結合材層6
2、64および66、それぞれ多孔材層72、74および76、ならびに金属被
覆研磨粒子90を含有するそれぞれ研磨粒子層82、84および86を含んでい
る。各層52、54および56はまた、それぞれ多孔材層72、74および76
の一方の面上に配置されたそれぞれ接着剤層92、94および96を含んでおり
、各接着剤層は、感圧接着剤を含む少なくとも一つの面を有している。接着剤層
92、94および96の接着面は、それぞれ多孔層72、74および76に対し
て位置づけられている。このようにして、研磨粒子層82、84および86の金
属被覆研磨粒子90をそれぞれ多孔層72、74および76の開口に配置した場
合、金属被覆研磨粒子90は接着剤層92、94および96に接着し、結果とし
て研磨粒子90は多孔層72、74および76の開口に保持されることになる。
上記の多孔層は、たとえば、メッシュタイプの材料(たとえば、織布および不織
布のメッシュ材料、金属および非金属のメッシュ材料)、蒸着された材料、粉末
材料もしくは粉末ファイバー材料、ならびにグリーン圧縮体から選択しうる。た
だし、これらはいずれも、材料全体にわたって分布した細孔もしくは開口を有す
る。種々の層の順序もしくは配置が図示されたものと異なっていてもよいことは
分るであろう。
【0056】 研磨粒子が接着剤層に受容された後、多孔層を接着剤層から分離もしくは除去
してもよい。焼結プロセスで使用される研磨粒子を保持するための接着剤基材の
使用については、米国特許第5,380,390号(Tselesin)および
米国特許第5,620,489号(Tselesin)ならびに米国特許出願第
08/728,169号(1996年10月9日出願)に開示されている。
【0057】 層52、54および56は、研磨体50を形成するために上部プラテン98お
よび下部プラテン100により一緒に圧縮される。研磨体50に好適な焼結プロ
セスは当技術分野で公知であり、たとえば、米国特許第5,620,489号(
Tselesin)に報告されている。各層52、54および56に2層以上の
結合層を組み込むことも考えられる。
【0058】 上記の製造プロセスを実施する場合、結合材層62、64および66を構成す
る結合材は、研磨粒子層82、84および86と一緒に焼結しうる任意の材料で
あってよい。好ましくは、結合材層62、64および66は、軟質で容易に変形
可能な可撓性材料(SEDF)である。SEDFの製造法は、当技術分野で公知
であり、米国特許第5,620,489号に報告されている。そのようなSED
Fは、金属結合材料(たとえば、金属粉末もしくは金属粉末の混合物)、バイン
ダー、溶媒、シンナーおよび可塑剤を含有するペーストまたはスラリーを形成す
ることにより生成できる。好ましくは、酸素スカベンジャー金属は、ペーストも
しくはスラリーに組み込まれるが、層52、54、56の間に酸素スカベンジャ
ー金属を提供してもよい。好ましくは、酸素スカベンジャー金属を層間に提供す
る場合、それは研磨粒子層82、84および86上に散布されるが、より好まし
くは、接着剤層92、94および96に接着するように適用される。しかしなが
ら、積重体を構成するそれぞれすべての層間に酸素スカベンジャー金属を提供す
る必要はないことは分るであろう。金属結合材料としては、たとえば、青銅、コ
バルト、タングステン、銅、鉄、ニッケル、スズ、クロム、またはそれらの混合
物もしくは合金を含む金属粉末が挙げられる。場合により、たとえば、得られる
研磨体に耐摩耗性を付与するために、炭化タングステン粒子のような硬質粒子を
スラリーに添加してもよい。場合により、研磨粒子をペーストもしくはスラリー
に組み込んでもよい。バインダー樹脂としては、たとえば、ポリビニルブチラー
ルが挙げられるが、場合により、ポリエチレングリコールやジオクチルフタレー
トなどの可塑剤樹脂が含まれていてもよい。SEDFの配合成分は、以下の供給
業者を含めていくつかの供給業者から市販されている。Sulzer Metc
o,Inc.(Troy,MI)、All−Chemie,Ltd.(Moun
t Pleasant,SC)、Transmet Corp.(Columb
us,OH)、Valimet,Inc.(Stockton,CA)、CSM
Industries(Cleveland,OH)、Engelhard
Corp.(Seneca,SC)、Kulite Tungsten Cor
p.(East Rutherford,NJ)、Sinterloy,Inc
.(Selon Mills,OH)、Scientific Alloys
Corp.(Clifton,NJ)、Chemalloy Company,
Inc.(Bryn Mawr,PA)、SCM Metal Product
s(Research Triangle Park,NC)、F.W.Win
ter & Co.Inc.(Camden,NJ)、GFS Chemica
ls Inc.(Powell,OH)、Aremco Products(O
ssining,NY)、Eagle Alloys Corp.(Cape
Coral,FL)、Fusion,Inc.(Cleveland,OH)、
Goodfellow,Corp.(Berwyn,PA)、Wall Col
monoy(Madison Hts,MI)およびAlloy Metals
,Inc.(Troy,MI)。
【0059】 スラリーは、ナイフコーターなどのコーティング装置を用いて剥離剤被覆ポリ
エステルフィルムなどのキャリヤーシート上にキャストされる。その後、スラリ
ーから揮発性成分(たとえば、有機溶媒)を蒸発させるために、キャストされた
スラリーを室温でもしくは熱を加えて固化もしくは硬化させる。溶媒の一部分は
コーティング後に乾燥除去され、残りの有機化合物は焼結プロセス中に燃焼除去
されるであろう。また、特筆すべき点として、すべての結合層62、64、66
は必ずしも同一の組成である必要はない。
【0060】 材料が実質的に多孔性(すなわち、約30%〜99.5%の多孔度)であり好
ましくは非ランダムに離間して配置された複数の開口を有するかぎり、多孔性材
料は実際上任意の材料であってよい。好適な材料は、有機もしくは金属の不織も
しくは織物のメッシュ材料であり、具体的には、銅、青銅、亜鉛、鋼、もしくは
ニッケルのワイヤーメッシュまたは繊維メッシュ(たとえば、炭素もしくは黒鉛
)が挙げられる。本発明で使用するのに特に好適なのは、ステンレス鋼ワイヤー
メッシュ、エキスパンドメタル材料、および低融解温度メッシュタイプ有機材料
である。図4に示された実施形態では、メッシュは、多孔層72、74および7
6を形成すべく、第2のセットの平行ワイヤーと垂直に交差する第1のセットの
平行ワイヤーから形成されている。多孔性材料の開口部は、金属被覆研磨粒子よ
りも大きくても小さくてもよい。好ましくは、多孔性材料の孔に嵌入するような
直径および形状のダイヤモンド研磨粒子を金属被覆研磨粒子90として使用する
。多孔性材料の孔よりもわずかに大きい研磨粒子および/または複数の粒子を多
孔性材料の孔に嵌入させるのに十分な程度に小さい粒子を使用することも考えら
れる。
【0061】 接着剤層92、94および96は、少なくとも一時的に研磨粒子を保持するの
に十分な粘着特性を有する材料、たとえば、感圧接着剤を表面上に有する可撓性
基材から形成することができる。接着剤を有するそのような基材は、当技術分野
で周知である。接着剤は、製造中、研磨粒子を保持することができなければなら
ず、好ましくは、焼結ステップ中、灰分が残らないように燃焼除去されなければ
ならない。使用可能な接着剤の例は、一般にBook Tape#895(Mi
nnesota Mining and Manufacturing Com
pany,St.Paul,MN)から市販されている)と呼ばれる感圧接着剤
である。
【0062】 本発明の融合研磨体は、切削ホイールおよび研削ホイールに利用しうる。図5
について説明する。この図には、本発明の融合研磨体を含む切削ホイールもしく
は研削ホイール110の実施形態の斜視図が示されている。ホイール110は、
形状が実質的に円筒状であり、本発明の融合研磨体112を含んでいて、好まし
くは、第1の支持プレート114と第2の支持プレート116とにはさまれてい
る。融合研磨体112は、単一の円筒状造形塊を含んでいてもよいし、もしくは
いくつかの周辺に延在する円弧状セグメント(たとえば、図1を参照されたい)
から構成されていてもよい。融合研磨体112は、融合金属マトリックス120
全体にわたって分散された複数の研磨粒子118を含んでいる。研磨粒子118
はそれぞれ、外側接着促進金属コーティング(図示されていない)を有している
。融合金属マトリックス120は、結合金属と有効量の酸素スカベンジャー金属
とを含有する。金属マトリックス120中の研磨粒子118の分布は、ランダム
であっても非ランダムであってもよく、たとえば、研磨粒子の平面層であっても
よいと考えられる。図6では、金属被覆研磨粒子は、金属マトリックス全体にわ
たってランダムに分布している。研削ホイールおよび切削ホイール中の種々の研
磨粒子の分布および配向については、1999年2月24日出願の米国特許出願
第09/256,837号(Cessenaら)に報告されている。
【0063】 焼結された研磨体112の外側研磨面124は、ホイール110の円周面12
6の一部分に延在する実質的に円筒状の帯である。ホイール110は、その中心
に、ホイール110を完全に貫通する内腔128を有している。内腔128は、
ホイール110を回転させるための回転可能なシャフト(図示されていない)へ
のホイール110の取り付けを可能にする。したがって、内腔128を貫通して
配置される回転可能なシャフトは、ホイール110の回転軸線111に沿って延
在するであろう。また、取付孔130を用いて中央シャフト(図示されていない
)を有する実質的に円形の取付プレート(図示されていない)をホイール110
に取り付けることによって、回転可能なシャフトにホイール110を取り付ける
ことも考えられる。回転可能なシャフト上でもしくは該シャフトによりホイール
110を回転させることによって、ホイール110の円周面126に対して加工
品を保持して研磨面124により研磨することができるので、結果として加工品
を適切に造形、研削もしくは切削することができる。
【0064】 実施例 以下の実施例により本発明についてさらに具体的に説明するが、これらの実施
例に限定されるものではない。実施例中の部、パーセント、比などはすべて、別
段の記載がないかぎり重量基準である。
【0065】 表2に示されているスラリー組成物を提供すべく、市販の金属粉末を混合した
。スラリーを調製するために使用した金属粉末は、約50μmのメジアン粒径を
有し、Lucas Milhaupt,Inc.(Cudacky,WI)およ
びWall Colmony Corp.(Madison,MI)から市販さ
れているものであった。ポリビニルブチラールは、Solutia Inc.(
St.Louis,MO)から商品名「BUTVAR B−76」として市販さ
れているものであった。Santicizer 160は、Solutia I
nc.(St.Louis,MO)から市販されているものであった。
【0066】
【表2】 表2
【0067】 実施例1〜3: 実施例1〜3では、以下に示される種々の量のアルミニウム粉末を添加するこ
とにより、表3に示された基準のスラリー組成物に変更を加えた。 スラリー1:有機物を除くスラリーの全重量を基準にして0.25重量%のア
ルミニウム粉末。 スラリー2:有機物を除くスラリーの全重量を基準にして0.50重量%のア
ルミニウム粉末。 スラリー3:有機物を除くスラリーの全重量を基準にして1重量%のアルミニ
ウム粉末。 スラリーA:アルミニウム粉末を添加しなかった。
【0068】 使用したアルミニウム粉末は、商品名「ALUMINUM METAL,FI
NEST POWDER,A−559」としてFisher Scientif
ic Company(Fair Lawn,New Jersey)から市販
されているものであった。テープの厚さを制御するためにナイフコーターを用い
てスラリー1〜3およびスラリーAをキャストし、金属テープにした。ポリエス
テル剥離ライナー上にスラリーをキャストした。溶媒蒸発後の金属テープの最終
面密度は、約0.75グラム/インチ(0.116グラム/cm)であった
【0069】 最初にステンレス鋼メッシュの一方の面に感圧性接着テープを接着することに
よりダイヤモンド/テープ積層体層を製造した。ステンレス鋼メッシュは、1イ
ンチあたり約165本のワイヤー(1cmあたり65本のワイヤー)を有し、0
.019インチ(0.483mm)ワイヤーで製造されたものであった。接着テ
ープは、商品名「845 BOOK TAPE」としてMinnesota M
ining and Manufacturing Company,St.P
aul,MNから市販されているものであった。それぞれ1個のダイヤモンドが
メッシュの各孔を満たしてテープの接着面に接着するように、ダイヤモンド研磨
粒子をワイヤーメッシュ上に落下させた。研磨粒子は、厚さ約1μmのチタンの
外側コーティングを有するダイヤモンドを含有していた。ダイヤモンド研磨粒子
は、約170/200米国標準メッシュのサイズを有し、商品名「MBG−64
0TI」としてGeneral Electric Co.,Worthing
ton,Ohioから市販されているものであった。スクリーンの開口1つあた
り1個を超えるダイヤモンド研磨粒子は除去した。
【0070】 ダイヤモンドを接着テープに接着させた後、テープからワイヤーメッシュを引
き剥がし、ダイヤモンドを正方形配列でテープに接着された状態にした。その後
、ダイヤモンド/テープ積層体層を、上記のキャストされた金属テープの層の主
面に接触させて配置した。キャストされた金属テープの他方の主面を、厚さ0.
010インチ(0.254mm)の銅の金属層に接触させて配置した。結果とし
て、各サンプルは、1層のダイヤモンド層、1層の金属テープ層、および1層の
銅金属層を有していた。
【0071】 酸化銅(II)粉末をドープすることにより、比較例Bおよび実施例4を製造
した。酸化銅(II)ドープの目的は、焼結金属マトリックス中のチタン被覆ダ
イヤモンド研磨粒子の接着性に及ぼす酸素の有害な影響を実証すべく、焼結する
前に組成体に酸素を導入するためであった。
【0072】 比較例B: 比較例Aに次の変更を加えて比較例Bを製造した。比較例Aのときと同様にダ
イヤモンド/テープ積層体を製造した後、積層体に酸化銅(II)粉末を散布し
、テープの露出接着面に接着させた。過剰の粉末は除去した。
【0073】 実施例4: 比較例Aに次の変更を加えて実施例4を製造した。比較例Aのときと同様にダ
イヤモンド/テープ積層体を製造した後、酸化銅(II)粉末とアルミニウム粉
末との混合物を積層体に散布した。108グラムの酸化銅(II)と一緒に20
グラムのアルミニウムをボールミリング処理に付すことにより、混合物を製造し
た。この混合物は、酸化銅(II)を銅に還元するのに必要な量よりも化学量論
的に約50%過剰のアルミニウムを含有していた。酸化銅(II)粉末とアルミ
ニウムとの混合物をテープ上の露出接着面に接着させた。過剰の粉末は除去した
【0074】 隣接するサンプルを厚さ0.25インチ(0.365cm)の黒鉛プレートで
分離させた状態で、実施例1〜4および比較例A〜Bを互いに積み重ねた。次に
、6個のサンプルおよび黒鉛スペーサープレートを含む積重体を、オーブン内の
液圧式焼結プレス中に配置した。その後、表3に示されている焼結プロフィルに
従って積重体を空気中で焼結した。
【0075】
【表3】 表3
【0076】 試験手順1:ロッカードラム試験: 高圧下で研磨材を試験すべく設計されたロッカードラム試験機を利用して、実
施例および比較例の焼結研磨体の試験を行った。ロッカー試験機は、直径13イ
ンチおよび幅16インチのモーター駆動式ドラムを備えていた。5.5インチ(
13.97cm)のストロークでドラムが前後に振動(回転)するように、ドラ
ムはモータにより偏心リンクを介して駆動される。各前後動サイクルは1秒を要
する。4個の研磨材サンプルをドラムの表面に取り付けることができ、そして4
個の独立したピボットアームがそれぞれ、各サンプルに対して試験加工品を保持
する。水ラインが各サンプルに提供され、各サンプルの表面上で冷却水をゆっく
りと流動させる。冷却水の流量は、結果的に、1000サイクルあたり約1ガロ
ンの水が各サンプル上を流動する量である。
【0077】 試験手順1のロッカードラム試験を用いて、実施例4および比較例Bをそれぞ
れ1000サイクルで試験した。使用した加工品は、サンプルの表面に垂直に保
持された0.1875インチ(0.476cm)角形鋼ロッドであった。8ポン
ド(3.63kg)の荷重をかけて、加工品をサンプルに押圧した。ロッカード
ラム試験を行なった後、研磨材サンプルのそれぞれの表面上に観察可能な摩耗線
が存在していた。
【0078】 ロッカードラム試験の後、実施例4および比較例Bの研磨体を目視検査した。
比較例B上の摩耗線は、実施例4上の摩耗線よりも著しく高輝度であった。摩耗
線の輝度が高いほど、より多くの研磨粒子がロッカードラム試験中にサンプルか
ら剥落したことを示している。サンプルの写真を倍率1.4で撮影した。図6お
よび7は、それぞれ比較例Bおよび実施例4のディジタル画像である。各図中の
摩耗線は130と記されている。
【0079】 ロッカードラム試験を用いて、実施例1〜3および比較例Aを1000サイク
ルで試験した。使用した加工品は、研磨体の表面に垂直に保持された0.187
5インチ(0.476cm)角形鋼ロッドであった。8ポンド(3.63kg)
の荷重をかけて、加工品を研磨体に押圧した。次に、10ポンド(4.54kg
)の荷重をかけて、3000サイクルでロッカードラム試験を行った。得られた
サンプルを倍率1.4で写真撮影した。
【0080】 摩耗線の顕微鏡観察により、サンプルの表面からダイヤモンドが除去された小
さな領域を明確化した。摩耗線の輝度は、ダイヤモンドが剥落した後で金属が磨
耗により平滑化されたことに起因するものであった。図8〜11は、それぞれ比
較例Aおよび実施例1〜3のディジタル画像である。各図中の摩耗線は140と
記されている。比較例A(図8)が最大の摩耗を示す。実施例1、2および3(
それぞれ図9〜11)は、それぞれ、アルミニウムの添加量が増加するにつれて
摩耗量が減少することを示している。
【0081】 試験手順2:ウォータージェット侵食試験: 高圧ウォータージェットを利用して実施例および比較例の研磨体からダイヤモ
ンド研磨粒子を剥落させた。各サンプルから剥落した研磨粒子の数を、研磨体の
焼結金属マトリックスと研磨粒子との接着性の尺度として使用した。
【0082】 高圧ウォータージェット装置は、商品名「RE 2000 NT CNC」と
してRomero Engineering Inc.,Fort Worth
,TXから市販されているウォータージェットを備えていた。このウォータージ
ェットを、商品名「SV−IV Intensifier」としてInerso
ll−Rand Co.,Water Jet Systems,KSから市販
されている増圧器に接続した。Jet Edge,Minneapolis,M
Nから市販されている4ノズル空気圧ロボットスイベルヘッドを介してサンプル
に水を送出した。試験中、スイベルヘッドを約1800rpmで回転させた。ウ
ォータージェット中を通過する水の流量は、44,000psi(303Mpa
)の圧力で毎分約1ガロンであった。
【0083】 各サンプルを横切ってウォータージェットを2回パスさせた。パス中、スイベ
ルヘッドをサンプルの表面から2.5インチ(6.35cm)に位置づけた。各
パス中、ウォータージェットによりサンプル上の幅約1インチ(2.54cm)
の領域を洗浄した。2回目のパスは、1回目のパスによって洗浄されなかったサ
ンプル領域上に行った。サンプルを横切る1回目のパスは、毎分50インチ(1
27cm/分)で行われ、実質的な数のダイヤモンド研磨粒子の剥落は起こらな
かった。2回目のパスは、毎分15インチ(38.1cm/分)の速度でおこな
った。このパスにより、実質的な数のダイヤモンド研磨粒子が研磨体から剥落し
た。商品名「NIKON SMZ−2T STEREO−ZOOM」として市販
されている顕微鏡を用いて、サンプル表面の写真を撮影した。
【0084】 10〜63倍の範囲の倍率を有する顕微鏡を用いてサンプルの目視検査を行う
ことにより、水流によって剥落したダイヤモンド研磨粒子の数を測定した。各サ
ンプルの表面の写真を一定の倍率で撮影し、写真中のダイヤモンド研磨粒子の数
を数えた。サンプル中に最初に存在していたダイヤモンド研磨粒子の正方形配列
を用いて、サンプル間のダイヤモンド研磨粒子数の比較を行うことが可能であっ
た。結果を表4に報告する。
【0085】
【表4】 表4
【0086】 本明細書中に開示されている特許および特許出願は、個別に組み入れられたと
きと同じように参照により本明細書に組み入れるものとする。以上の説明は例示
を目的とするものであって限定を意図したものではないことを理解しなければな
らない。本発明の種々の修正態様および変更態様は、本発明の範囲および精神か
ら逸脱することなく以上の説明から当業者には自明なものとなるであろう。また
、本発明は本明細書に記載の例示的実施形態に過度に限定されるべきものではな
いことを理解しなければならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 切削工具もしくは研削工具のセグメントの形態の本発明の融合金
属マトリックス研磨体の斜視図である。
【図1A】 切断線1Aで得られた図1の融合金属マトリックス研磨体の断
面図である。
【図2】 切削工具もしくは研削工具のセグメントの形態の本発明の融合金
属マトリックス研磨体の斜視図である。
【図2A】 切断線2Aで得られた図2の融合金属マトリックス研磨体の断
面図である。
【図3】 エリンガム図である。
【図4】 本発明の融合金属マトリックス研磨体の断面分解図である。
【図5】 本発明の研削ホイールの斜視図である。
【図6】 ロッカードラム試験に付された後の融合金属マトリックス研磨体
の表面のディジタル画像である。
【図7】 ロッカードラム試験に付された後の本発明の融合金属マトリック
ス研磨体の表面のディジタル画像である。
【図8】 ロッカードラム試験に付された後の融合金属マトリックス研磨体
の表面のディジタル画像である。
【図9】 ロッカードラム試験に付された後の本発明の融合金属マトリック
ス研磨体の表面のディジタル画像である。
【図10】 ロッカードラム試験に付された後の本発明の融合金属マトリッ
クス研磨体の表面のディジタル画像である。
【図11】 ロッカードラム試験に付された後の本発明の融合金属マトリッ
クス研磨体の表面のディジタル画像である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22C 26/00 C22C 26/00 Z 32/00 32/00 Z (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子のそれぞれが、金属を含有する外側接着促進コーティン
    グを有する研磨粒子を含む、複数の金属被覆研磨粒子と、 結合金属と有効量の酸素スカベンジャー金属とを含有する融合金属マトリック
    スと、 を含んでなる融合金属マトリックス研磨体であって、 該金属被覆研磨粒子が、該金属被覆研磨粒子を結合して一体化させる該融合金
    属マトリックス中に分布している、融合金属マトリックス研磨体。
  2. 【請求項2】 前記金属マトリックス研磨体が所定の温度および所定の圧力
    で融合され、エリンガム図に関して、前記酸素スカベンジャー金属が、前記研磨
    粒子上の前記接着促進コーティングを構成する前記金属によって提供される酸素
    分圧よりも低い酸素分圧を提供し、これらの酸素分圧が該所定の温度および該所
    定の圧力における該エリンガム図から決定される、請求項1に記載の融合金属マ
    トリックス研磨体。
  3. 【請求項3】 前記金属マトリックス研磨体が所定の温度および所定の圧力
    で融合され、エリンガム図に関して、前記酸素スカベンジャー金属の酸化のギブ
    ズ自由エネルギーが、前記研磨粒子上の前記接着促進コーティングを構成する前
    記金属の酸化のギブズ自由エネルギーよりも低く、これらの酸化のギブズ自由エ
    ネルギーが該所定の温度および該所定の圧力における該エリンガム図から決定さ
    れる、請求項1に記載の融合金属マトリックス研磨体。
  4. 【請求項4】 前記研磨粒子が、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素もしくは
    それらの混合物を含む、請求項1に記載の融合金属マトリックス研磨体。
  5. 【請求項5】 前記外側接着促進金属コーティングがチタンを含み、前記酸
    素スカベンジャー金属が、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、チタン、
    ジルコニウムもしくはそれらの組み合わせを含む、請求項4に記載の融合金属マ
    トリックス研磨体。
  6. 【請求項6】 前記外側接着促進金属コーティングがジルコニウムを含み、
    前記酸素スカベンジャー金属が、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、マ
    ンガン、ケイ素、チタン、ジルコニウムもしくはそれらの組み合わせを含む、請
    求項4に記載の融合金属マトリックス研磨体。
  7. 【請求項7】 前記外側接着促進金属コーティングが、チタン、クロムもし
    くはそれらの合金を含む、請求項4に記載の融合金属マトリックス研磨体。
  8. 【請求項8】 前記酸素スカベンジャー金属が、アルミニウム、カルシウム
    、マグネシウム、マンガン、ケイ素、チタン、ジルコニウムもしくはそれらの組
    み合わせを含む、請求項4に記載の融合金属マトリックス研磨体。
  9. 【請求項9】 前記研磨粒子が、チタンを含有する外側接着促進コーティン
    グを有するダイヤモンドを含み、前記酸素スカベンジャー金属が、前記融合金属
    マトリックスの約0.1〜10重量%の範囲の量で存在するアルミニウムを含む
    、請求項4に記載の融合金属マトリックス研磨体。
  10. 【請求項10】 前記酸素スカベンジャー金属が前記融合金属マトリックス
    の約0.1〜10重量%を占める、請求項4に記載の融合金属マトリックス研磨
    体。
  11. 【請求項11】 前記結合金属が、青銅、コバルト、タングステン、銅、鉄
    、ニッケル、スズ、クロム、またはそれらの混合物もしくは合金を含む、請求項
    4に記載の融合金属マトリックス研磨体。
  12. 【請求項12】 前記研磨粒子が前記融合金属マトリックス中にランダムに
    分布している、請求項4に記載の融合金属マトリックス研磨体。
  13. 【請求項13】 前記研磨粒子が前記融合金属マトリックス中に非ランダム
    に分布している、請求項4に記載の融合金属マトリックス研磨体。
  14. 【請求項14】 前記研磨粒子が、研磨粒子の実質的に平行な平面層内の前
    記金属マトリックス中に濃縮されている、請求項13に記載の融合金属マトリッ
    クス研磨体。
  15. 【請求項15】 前記金属マトリックスが、焼結、鑞付け、溶融、含浸もし
    くはそれらの組み合わせによって融合される、請求項1に記載の融合金属マトリ
    ックス研磨体。
  16. 【請求項16】 請求項1に記載の融合研磨体を少なくとも一つ含んでなる
    研削ホイール。
  17. 【請求項17】 請求項1に記載の融合金属マトリックス研磨体を製造する
    方法であって、 (a)複数の金属被覆研磨粒子と、 結合金属粉末と、 有効量の酸素スカベンジャー金属粉末と、 を含有する融合性組成物を提供するステップと、 (b)該融合性組成物を焼結、鑞付け、溶融もしくは含浸することによって該
    ステップ(a)の該融合性組成物を融合するステップと、 を含んでなる、方法。
  18. 【請求項18】 前記ステップ(a)の前記酸素スカベンジャー金属が実質
    的に純粋である請求項17に記載の融合金属マトリックス研磨体を製造する方法
  19. 【請求項19】 融合金属マトリックス研磨体を製造する請求項18に記載
    の方法であって、前記酸素スカベンジャー金属が、約95重量%以上の酸素スカ
    ベンジャー金属を含む形態で提供される、方法。
  20. 【請求項20】 融合金属マトリックス研磨体を製造する請求項18に記載
    の方法であって、前記酸素スカベンジャー金属が、約99重量%以上の酸素スカ
    ベンジャー金属を含む形態で提供される、方法。
  21. 【請求項21】 融合金属マトリックス研磨体を製造する請求項17に記載
    の方法であって、前記融合ステップが、約700〜1100℃の範囲の温度で焼
    結することを含む、方法。
  22. 【請求項22】 融合金属マトリックス研磨体を製造する請求項17に記載
    の方法であって、前記融合性組成物がバインダーをさらに含む、方法。
  23. 【請求項23】 融合金属マトリックス研磨体を製造する請求項22に記載
    の方法であって、前記バインダーがポリビニルブチラールである、方法。
  24. 【請求項24】 融合金属マトリックス研磨体を製造する請求項22に記載
    の方法であって、前記結合金属粉末および前記酸素スカベンジャー金属粉末が、
    第1の主面と第2の主面とを有する結合材層の形態で提供され、前記研磨粒子が
    、前記融合性組成物を形成するように該結合材層の少なくとも一つの主面上に分
    布している、方法。
  25. 【請求項25】 融合金属マトリックス研磨体を製造する請求項22に記載
    の方法であって、前記研磨粒子が、前記結合材層の主面上に非ランダム配列で分
    布している、方法。
  26. 【請求項26】 融合金属マトリックス研磨体を製造する請求項17に記載
    の方法であって、前記ステップ(a)が、 (a)金属粉末と、有効量の酸素スカベンジャー金属と、バインダーとを含有
    する結合材層をシートの形態で提供することと、 (b)第1の主面と、第2の主面と、該第1の主面から該第2の主面まで延在
    する複数の開口とを有する多孔性シート材料を提供することと、 (c)該多孔性シート材料の一つの主面に接着テープを接着することと、 (d)集成体を形成するように該多孔性材料の少なくともいくつかの開口中に
    金属被覆研磨粒子を位置づけることと、 (e)融合性組成物を形成するように該ステップ(a)の該結合材層の少なく
    とも一つの主面に接触させて該ステップ(d)の該集成体を配置することと、 を含む、方法。
  27. 【請求項27】 融合金属マトリックス研磨体を製造する請求項26に記載
    の方法であって、 (f)前記ステップ(e)の前記融合性組成物を2〜10,000層に互いに
    積み重ねるステップ、 をさらに含んでなる、方法。
  28. 【請求項28】 融合金属マトリックス研磨体を製造する請求項26に記載
    の方法であって、 (f)前記多孔性シート材料から前記接着テープを取り除くステップ、 をさらに含んでなる、方法。
  29. 【請求項29】 融合金属マトリックス研磨体を製造する請求項17に記載
    の方法であって、前記研磨粒子が、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素もしくはそ
    れらの混合物を含む、方法。
  30. 【請求項30】 融合金属マトリックス研磨体を製造する請求項17に記載
    の方法であって、前記酸素スカベンジャー金属粉末が、アルミニウム、カルシウ
    ム、マグネシウム、マンガン、ケイ素、チタン、ジルコニウムもしくはそれらの
    組み合わせを含む、方法。
  31. 【請求項31】 融合金属マトリックス研磨体を製造する請求項17に記載
    の方法であって、前記研磨粒子上の前記金属コーティングが、チタン、クロムも
    しくはそれらの混合物を含む、方法。
  32. 【請求項32】 融合金属マトリックス研磨体を製造する請求項17に記載
    の方法であって、前記酸素スカベンジャー金属粉末が前記融合性組成物の約0.
    1〜10重量%を占める、方法。
  33. 【請求項33】 融合金属マトリックス研磨体を製造する請求項17に記載
    の方法であって、前記結合金属粉末が、青銅、コバルト、タングステン、銅、鉄
    、ニッケル、スズ、クロム、またはそれらの混合物もしくは合金を含む、方法。
  34. 【請求項34】 少なくとも一つの融合金属マトリックス研磨体を含んでな
    る研削ホイールであって、該融合金属マトリックス研磨体が、 複数のチタン被覆ダイヤモンド研磨粒子と、 融合金属マトリックスと、 を含み、該融合金属マトリックスが、 結合金属と、 0.1〜1重量%のアルミニウムと、 を含み、該チタン被覆ダイヤモンド研磨粒子が、該研磨粒子を結合して一体化さ
    せる該融合金属マトリックス中に分布している、研削ホイール。
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