JP2003507845A - ゲッターを有する真空排気されたガラスパネル - Google Patents

ゲッターを有する真空排気されたガラスパネル

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JP2003507845A
JP2003507845A JP2001517019A JP2001517019A JP2003507845A JP 2003507845 A JP2003507845 A JP 2003507845A JP 2001517019 A JP2001517019 A JP 2001517019A JP 2001517019 A JP2001517019 A JP 2001517019A JP 2003507845 A JP2003507845 A JP 2003507845A
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glass
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evacuated
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Abstract

(57)【要約】 二枚の互いに離間されたガラスシート(10及び12)によって形成されるチャンバ(18)と溶融エッジシール(16)とを備える真空排気されたガラスパネル、特に真空排気された複層ガラス、を製造する方法。前記方法は、前記両ガラスシート(10)及び(12)を複数のピラー(14)を使用して離間関係に配置する工程と、前記両ガラスシート間に形成される前記チャンバの領域(22)内にゲッター(20,21又は23)を配置する工程とを有する。前記両ガラスシート(10及び12)のエッジの周りに可溶性シーラント材(16)が堆積され、前記両ガラスシート間の空間に不活性ガスを導入することによって、両ガラスシート間から空気を排出する。前記不活性ガスの導入後、前記シーラント材が溶融されて、このシーラント材の溶融によって形成される前記チャンバ内に前記不活性ガスを維持しながら、前記両ガラスシートの周囲に溶融エッジシール(16)が形成される。その後、前記チャンバを真空排気し、使用されるゲッター(20,21又は23)のタイプに応じて、前記チャンバの真空排気後、又は、前記両ガラスシートの周囲の前記エッジシールの溶融中に、前記ゲッターが活性化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、ゲッターを有する真空排気されたガラスパネルと、このパネルの製
造方法とに関する。前記真空排気されたパネルは、二枚の離間されたガラスシー
ト間に位置するチャンバと、このチャンバを包囲する溶融シールとを備えて形成
される。
【0002】 本発明は、特に、真空排気された複層ガラスに適用され、以後、このコンテク
ストで説明される。しかしながら、本発明は、たとえば、ガラスディスプレイパ
ネルの製造等を含む、より広い用途を有するものと理解されるであろう。
【0003】発明の背景 電子管や真空複層ガラス等の、永久封止され真空排気された装置又は構造体に
於いて、効果的な性能の為に必要とされる圧力レベル(たとえば真空圧)は、大
気圧と比較して非常に低い。電子管等の装置に於いては、その内部圧は通常10 -3 Pa以下であり、真空複層ガラス等の断熱構造体に於いて、その圧力は通常1
-1Pa以下である。
【0004】 装置又は構造体内の真空状態の安定性は、真空排気及び封止後に於けるその装
置又は構造体の内表面からのガスの低放出に依存する。従って、安定した真空状
態が維持されなければならない装置又は構造体は、通常、排気を行いながら、表
面(吸着)及びバルク(吸収)ガスをできるだけ多く放出するべく高温の脱離(
outgassing)処理を受ける。脱離ができるだけ迅速に行われるように、これは、
通常、可能な限り最も高い温度で行われる。
【0005】 前記脱離工程に加えて、電子管等のいくつかの永久真空排気装置に於いては、
その真空状態の維持を助けるために、少量の高反応性材(即ち、「ゲッター」)
が、装置内部に配置される。適当なゲッター材としては、アルミニウム、バリウ
ム、ストロンチウム、チタン、及びジルコニウム等の化学的に活性な金属材が含
まれる。
【0006】 ゲッターは、それらの装置からの放出されうる大半の種類の気体原子と、安定
、不活性、低蒸気圧の化合物の形成を提供し、これによって、それら装置の内部
容積部からの気体原子を効果的に除去する。しかしながら、ゲッターは、そのゲ
ッター自身が製造工程中に於いて劣化しない場合にのみ使用することができる。
【0007】 ゲッターの劣化は、空気中に於いて約400℃の昇温状態にまで加熱される時
に発生するので、二枚の離間したガラスシートによって形成されるチャンバと、
溶融エッジシールとを有する真空排気ガラス構造体に活性ゲッターを設けること
はこれまで実施不能であった。これは、前記溶融エッジシールが、中に含まれる
空気の排出に先立って、ゲッターを内部に配置したまま構造体全体を400℃を
超える温度にまで加熱することを必要とするからである。前記溶融シールを形成
するためにガラス構造体のエッジを局所的に加熱すること(構造体全体を加熱す
ることの代替手段として)は、それによって、ガラスシートに対して過度の応力
がかかることから適当ではなく、溶融シールを形成するための局所的加熱は、一
般に、電子管等の円筒状ガラス装置に於いてのみ適したものである。
【0008】発明の要旨 本発明は、上述した困難を避けることを課題とするものであり、広義には、二
枚の離間したガラスシートによって形成されたチャンバと、溶融エッジシールと
を備える真空排気されたガラスパネルを製造する方法を提供するものと定義でき
る。この方法は以下の工程を有する、 (a)前記両ガラスシートを離間関係に配置し、これら両ガラスシート間に形成
される前記チャンバの領域内にゲッターを配置する、 (b)前記両ガラスシートのエッジの周りに可溶性シーラント材を堆積させる、
(c)前記両ガラスシート間から空気を排出する、 (d)前記両ガラスシート間の空間に不活性ガスを導入する、 (e)前記シーラント材の溶融によって形成される前記チャンバ内に前記不活性
ガスを維持しながら、前記シーラント材を溶融して前記両ガラスシートの周囲に
溶融エッジシールを形成する、 (f)前記チャンバを真空排気する、そして (g)前記ゲッターを活性化する。
【0009】 本発明は、更に、上記方法によって形成される真空排気されたガラスパネル を提供するものとしても定義することができる。
【0010】発明の好適な特徴構成 前記方法の工程(c)と(d)は、好ましくは、組み合わされて、前記不活性
ガスは、前記両ガラスシート間から空気を排出するように、これら両ガラスシー
ト間の空間に導入される。
【0011】 前記空気は、好ましくは、前記シーラント材の溶融の前に、前記両ガラスシー
トのエッジの周りに堆積される前記シーラント材を介して排出される。
【0012】 前記ゲッターの性質により、それは、空気の排出及び前記不活性ガスの導入後
、いつでも活性化することができる。前記ゲッターが非蒸発性タイプのものであ
る場合、このゲッターは、好ましくは、前記方法工程(e)が行われる時に活性
化される。即ち、両ガラスシートを、前記シーラント材の溶融を行い、かつ、前
記ゲッターを活性化するのに十分な温度にまで実質的に均一に加熱することによ
って、行われる。前記ゲッターが蒸発性タイプのものである場合には、このゲッ
ターは、好ましくは、前記チャンバの真空排気後に活性化される。
【0013】 前記ゲッターが蒸発性タイプのものである場合は、このゲッターは、電気接続
を介してゲッターに電流を通過させることによって加熱することができる。或い
は、誘導加熱工程によって、加熱電流が誘導されゲッターを流れるように構成す
ることもできる。この後者の場合、ガラスパネルの外側に誘導コイルを配置し、
これを起動させて高周波エネルギをゲッターに送るように構成することができる
【0014】 本発明は、本発明を実施するその好適及び別実施例に関する以下の記載からよ
り完全に理解されるであろう。この記載は、添付の図面を参照して提供される。
【0015】図面の簡単な説明 図面に於いて、 図1は、ゲッターを備える真空排気された複層ガラスとして構成されるパネル
を示した図であり、 図2は、非蒸発性ゲッターを使用した場合の前記真空排気された複層ガラスの
製造の順次工程を示すフローチャートであり、 図3は、蒸発性ゲッターを使用した場合の前記真空排気された複層ガラスの製
造の順次工程を示すフローチャートであり、 図4A〜4Dは、第1の方法による製造中に於ける、前記真空排気された複層
ガラスの一部の断面図であり、 図5は、図4に図示した構成の変形例を図示し、 図6A〜6Dは、第2の方法による製造中に於ける、前記真空排気された複層
ガラスの一部の断面図であり、 図7A〜7Dは、第3の方法による製造中に於ける、前記真空排気された複層
ガラスの一部の断面図であり、そして 図8A〜8Dは、第4の方法による製造中に於ける、前記真空排気された複層
ガラスの一部の断面図である。
【0016】発明の実施例の詳細説明 図面の図1に図示されているように、真空排気された複層ガラスは、ピラー1
4の配列によって互いに離間関係に維持されている二枚の面状シート10及び1
2を有する。これらガラスシート10及び12は、一般に、下記の寸法を有する 表面積 0.02−4.00m2 シート厚 2.0−5.0mm シート間隔 0.10−0.20mm
【0017】 上側のガラスシート10は、下側のガラスシート12よりも僅かに小さな周寸
法を有し、これらガラスシートの周部の周りにエッジシール16を形成するため
に溶融はんだガラスが使用されている。前記離間ガラスシート10及び12と前
記溶融エッジシール16とによってチャンバ18が形成され、このチャンバは、
約10-1Pa以下の圧力にまで真空排気されている。これによって、両ガラスシ
ート10及び12間に、その他の熱流機構と比較して無視できる程度の熱伝導が
発生する。
【0018】 前記両ガラスシート間の前記チャンバ18の領域22内に、ゲッター20,2
1又は23が配置され、これは、前記チャンバ内の真空状態を維持する目的で活
性化される。このゲッターは、非蒸発性又は蒸発性のものとすることができ、図
2及び3は、それぞれのタイプのゲッターを使用して真空排気された複層ガラス
を製造する順次工程を含むフローチャートを提供している。
【0019】 図2及び3に示されている手順工程は、図4〜8に図示されている構成のいず
れとも実行可能である。
【0020】 図4A〜4Dに図示された構成に於いて、前記二枚のガラスシート10及び1
2は、最初、離間対向関係に配置され、ペースト状のはんだガラス16が、これ
らシートの辺縁エッジの周りに、上側ガラスシート10の垂直エッジに接触し、
かつ、下側ガラスシート12の水平突出部分上に載置される状態で堆積される。
前述したように、これら両ガラスシート10及び12は、これら対向するガラス
シート間に前記チャンバ18が位置する状態で、図1に図示されているように、
前記ピラー14によって離間関係に維持されている。
【0021】 ペレット状の非蒸発性ゲッター20が、前記チャンバ18の前記領域22に配
置される。前記領域22は、前記下側ガラスシート12に凹部として形成されて
いる。
【0022】 前記上側ガラスシート10には排気通路24が設けられ、この通路24の上端
部にはガラス製排気チューブ26が接続されて上側ガラスシート10の上面を超
えて延出している。ペースト状のはんだガラスの別の堆積材28が、ガラスシー
ト10の上面上の前記排気チューブ26の周囲に配置されている。
【0023】 前記上側ガラスシート10の上面には真空排気具30が取り外し可能に取り付
けられている。この真空排気具は、環状凹部32を備え、ここから、空気が、真
空排気ライン34に接続されたポンプ(図示せず)によって排出される。前記凹
部32の真空排気によって、前記ガラスシート10の上面と前記真空排気具の平
坦部36との間にシールが形成される。
【0024】 前記真空排気具30と上側ガラスシート10間にシールが形成されると、アル
ゴン等の不活性ガスを、ガス供給ライン38を介して前記チャンバ18に導入す
る。ガスは、真空排気具30の中央凹部40へと流入し、前記通路24を通って
チャンバ18に入る。
【0025】 前記はんだガラス16は、図4Aに図示されているように、溶融の前には通気
性を維持しており、前記不活性ガスのチャンバ18への導入によって、この未溶
融ハンダガラスを介したチャンバ18からの空気の排出が起こる。チャンバ18
からすべての空気が排出されると、前記ゲッター20は不活性ガスによって包囲
される。
【0026】 前記チャンバ18から空気が排出されると、内部の不活性ガスを含み、図4A
に示される完全な構成は、炉チャンバ(図示せず)内で熱に晒され、完全な構造
体が、図4Bに示されているように、溶融はんだガラスシール16及び28を形
成するのに十分なレベルにまで加熱される。不活性ガスの流入は、はんだガラス
堆積材16及び28が溶融して両ガラスシートのエッジの周りと、更に、前記排
気チューブ26の周りとに於いて不透過性のシールを形成するまで、維持される
。これにより、前記ゲッター20は、前記加熱工程中ずっと不活性ガス環境内に
留め置かれる。
【0027】 前記完全構成は、前記はんだガラスシール16及び28を溶融させるために約
450℃の温度にまで加熱され、そしてこの温度は前記非蒸発性ゲッター20を
活性化するのに十分なものである。
【0028】 前記ゲッター20の活性化は、このゲッターの表面上に元から存在する酸化物
層が破断する結果として起こる。これによって、未反応の反応性材がゲッター2
0を包囲するガス分子に晒される。
【0029】 前記ゲッターの表面上の元から存在する酸化物層は、ゲッターが、たとえ室温
に於いても、空気に晒される時に元々形成されているものである。従って、万一
、ゲッター20が活性化の時に空気によって包囲されていたならば、ゲッター2
0の反応性材は、空気の気体分子と急速に反応することになる。しかしながら、
前記不活性ガスの気体分子は、ゲッター20の材料と化合物を形成しないので、
ゲッターが不活性ガスによって包囲されている場合には反応は起こらず、これに
よって、ゲッターは、元の酸化物層が破断し、不活性ガスがチャンバ18から排
出された後に於いても活性を保つ。
【0030】 その後、前記完全構成は、前記チャンバ18内に不活性ガスを留め置きしなが
ら、前記溶融シール16及び28の固化を起すべく徐々に冷却される。通常は約
400℃の温度で発生する溶融シールの固化が起こると、前記不活性ガスの供給
を終了し、図4Cに示されているように、チャンバ18を、前記ガラス製排気チ
ューブ26と、かつてガス供給ライン38であったラインとを介して真空排気す
る。この目的で、前記ライン38には真空ポンプ(図示せず)が接続されている
。前記真空排気工程中、前記完全構造体は、チャンバ18の内部表面の脱離を行
うために、通常は、約250℃以上の昇温状態に維持される。前記真空排気工程
が完了すると、前記ガラス製排気チューブ26を、図4Dに図示されているよう
な構造体を形成するべく、その開口端部を溶かすことによって封止する。この目
的の為に、前記真空排気具30内には抵抗加熱コイル42が配置され、外部電源
に電気接続されている。
【0031】 前記ガラス製排気チューブ26が閉じられた後、前記真空排気具の中央凹部4
0と環状凹部32とを通気し、この真空排気具を真空排気された複層ガラスから
取り外す。
【0032】 図5は、図4(特に図4A)の構造に対する代替構造が図示されており、ここ
では、細長いゲッター21が設けられ、これが二枚のガラスシート10及び12
の間に挟まれている。この構成に依れば、図4に示した実施例に於いて図示され
た凹部22を設ける必要が無くなる。
【0033】 図6A〜6Dは、図4A〜4Dの構成に類似の構成を図示し、類似の部品は類
似の参照番号によって示されている。しかしながら、図6A〜6Dの構成は、チ
ャンバ18内の真空状態を最終的に維持するために蒸発性(非蒸発性と異なる)
のゲッター23が使用される実施例である。
【0034】 前記蒸発性ゲッター23は、ステンレス鋼等の金属から形成される円筒リング
状ハウジング44内に収納される。前記ハウジング44は、下側ガラスシート1
2の前記凹部22の底部に面する開口下端部を有する。更に、このハウジング4
4は、該ハウジングと前記ガラスシート12との間の低熱伝導を提供する細長い
指状支持部材46によって前記凹部22内に位置保持されている。
【0035】 図6A〜6Dに図示した構造は、図4A〜4Dとの関連に於いて前述したのと
同様の方法で製造、加工される。即ち、チャンバ18への不活性ガスの導入によ
ってチャンバ18内から空気が排出され、溶融シール16及び28を形成するべ
く完全構造体が加熱される。しかしながら、溶融シールの形成中に前記ゲッター
23を劣化から保護するために不活性ガスを使用することが必要ではあるが、前
記ガラスはんだ溶融を行うために必要な熱のレベルは、前記蒸発性ゲッターを活
性化するのに十分ではない。蒸発性ゲッターの活性化は、ゲッター内の未反応の
バルク材が蒸発して始めて起こる。
【0036】 その活性化の前にゲッター23を保護する必要性について次に説明する。
【0037】 前記非蒸発性ゲッターの場合と同様、蒸発性ゲッターの外側層は、ゲッターが
たとえ室温でも空気に最初に晒された時に、気体分子と即座に反応する。もしも
、ゲッターが前記シール形成加熱工程中に空気に晒されたならば、ゲッターの劣
化を引き起こすのに十分なレベルの反応が起こるであろう。非蒸発性ゲッターの
場合と同様、蒸発性ゲッターの反応済み外側層は、約450℃の温度で破断し、
これによって未反応のバルク材を空気に晒す。これによって、このバルク材と空
気中の気体分子との間で即座の反応が起こり、その結果、蒸発性ゲッターの劣化
が起こるであろう。
【0038】 前記不活性ガスの導入、前記溶融シール16及び28の形成、及び前記チャン
バ18の完全な真空排気の後、前記蒸発性ゲッター23を、約800℃の温度に
まで加熱することによって活性化する。これは、前記ハウジング44に電流を通
過させることによって、或いは、前記下側ガラスシート12の外側に位置するコ
イル(図示せず)からハウジング材に高周波エネルギを送ることによって達成す
ることができる。
【0039】 前記ハウジング44のための前記指状支持部材46は、ゲッターの加熱中に於
いて、ハウジング44とガラスシート12との間の熱伝導を最小化するべく作用
する。ハウジング44とガラスシート12との間に大きな熱伝導があれば、前記
蒸発性ゲッター23をその蒸発の為に必要な温度にまで加熱することがほとんど
不可能になってしまうであろう。更に、ハウジング44とガラスシート10,1
2間の熱伝達を最小化することによって、両ガラスシートは、局所的な加熱によ
って発生するような、過度の応力を受けない。
【0040】 前記蒸発工程の結果、活性ゲッター材の膜48が、前記凹部22の底部に堆積
され、これが、長期に渡るチャンバ18内の必要な真空状態の維持を提供する。
【0041】 図7A〜7D及び8A〜8Dは、それぞれ、図4A〜4D及び6A〜6Dのも
のに類似の構成を図示している。しかしながら、これら図7及び図8の実施例に
於いては、前記真空排気具30の使用は省略され、ガスの導入と排出は、一つの
ガラスチューブ50を介して行われる。このガラスチューブ50は、その上端部
を、前記真空排気された複層ガラスがその製造工程中に配置される加熱チャンバ
(図示せず)の外側に位置させるのに十分な長さを有する。これは、ガス供給/
排出用継手(図示せず)が加熱工程によって劣化するOリングを備える場合に、
これら取り付け具をガラスチューブ50に接続することを可能にするために必要
とされる。
【0042】 添付のクレームに定義された本発明の範囲から逸脱することなく、上述した本
発明に於いてその他の改造及び改変を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ゲッターを備える真空排気された複層ガラスとして構成されたパネルを示した図
【図2】 非蒸発性ゲッターを使用した場合の前記真空排気された複層ガラスの製造の順次
工程を示すフローチャート
【図3】 蒸発性ゲッターを使用した場合の前記真空排気された複層ガラスの製造の順次工
程を示すフローチャート
【図4】 1の方法による製造中に於ける、真空排気された複層ガラスの一部の断面図
【図5】 図4に図示した構成の変形例を示した図
【図6】 第2の方法による製造中に於ける、真空排気された複層ガラスの一部の断面図
【図7】 第3の方法による製造中に於ける、真空排気された複層ガラスの一部の断面図
【図8】 第4の方法による製造中に於ける、真空排気された複層ガラスの一部の断面図
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年8月28日(2001.8.28)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】発明の要旨 本発明は、上述した困難を避けることを課題とするものであり、広義には、二
枚の離間したガラスシートによって形成されたチャンバと、溶融エッジシールと
を備える真空排気されたガラスパネルを製造する方法を提供するものと定義でき
る。この方法は以下の工程を有する、 (a)前記両ガラスシートを離間関係に配置し、これら両ガラスシート間に形成
される前記チャンバの領域内にゲッターを配置する、 (b)前記両ガラスシートのエッジの周りに可溶性シーラント材を堆積させる、
(c)前記両ガラスシート間から空気を排出する、 (d)前記両ガラスシート間の空間に不活性ガスを導入する、 (e)前記ゲッターを実質的に不活性化するべく前記チャンバ内の前記不活性ガ
スを維持しながら、前記シーラント材を溶融して前記両ガラスシートの周囲に溶
融エッジシールを形成して前記チャンバを形成する、 (f)前記チャンバを真空排気する、そして (g)前記ゲッターを活性化する。
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Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二枚の離間したガラスシートによって形成されたチャンバと
    、溶融エッジシールとを備える真空排気されたガラスパネルを製造する方法であ
    って、この方法は以下の工程を有する、 (a)前記両ガラスシートを離間関係に配置し、これら両ガラスシート間に形成
    される前記チャンバの領域内にゲッターを配置する、 (b)前記両ガラスシートのエッジの周りに可溶性シーラント材を堆積させる、
    (c)前記両ガラスシート間から空気を排出する、 (d)前記両ガラスシート間の空間に不活性ガスを導入する、 (e)前記シーラント材の溶融によって形成される前記チャンバ内に前記不活性
    ガスを維持しながら、前記シーラント材を溶融して前記両ガラスシートの周囲に
    溶融エッジシールを形成する、 (f)前記チャンバを真空排気する、そして (g)前記ゲッターを活性化する。
  2. 【請求項2】 前記不活性ガスは、前記両ガラスシート間から空気を排出す
    るように、これら両ガラスシート間の前記空間に導入される、請求項1に記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 前記シーラント材はガラスはんだであり、前記空気は、前記
    シーラント材の溶融の前に、このシーラント材を通して排出される、請求項2に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記エッジシールの溶融は、前記両ガラスシート、前記ゲッ
    ター、及び前記内在不活性ガスとを有する完全構造体を炉チャンバ内で加熱する
    ことによって行われる、請求項1〜3の何れか一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ゲッターは、非蒸発性ゲッターであり、前記ゲッターは
    、前記完全構造体の加熱中に熱活性化される、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記ゲッターは、非蒸発性ゲッターであり、前記ゲッターは
    、前記チャンバの真空排気後に熱活性化される、請求項4に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記ゲッターが配置される前記領域は、前記ガラスシートの
    一方に形成された凹部である、請求項1〜6の何れか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記ゲッターは、前記両ガラスシート間に挟まれる、請求項
    1〜6の何れか一項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記ゲッターは、前記ガラスシートの一方に形成されて前記
    チャンバ内へ開口する凹部内に配置された金属製ハウジング内に収納される、請
    求項6に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記ハウジングは、このハウジングと前記凹部が形成され
    た前記ガラスシートとの間の熱伝導を最小化するための指状部材によって前記凹
    部内に保持される、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記ゲッターは、外部電流源から前記ハウジングに加熱電
    流を通過させることによって熱活性化される、請求項9又は10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記ゲッターは、このゲッターの近傍に取り外し可能に配
    置された外部誘導コイルによって熱活性化される、請求項9又は10に記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12の何れか一項に記載の方法によって製造さ
    れる真空排気された複層ガラスとして構成される真空排気されたガラスパネル。
  14. 【請求項14】 添付図面の図4〜8のいずれかを参照してここに実質的に
    記載された真空排気された複層ガラスの製造方法。
  15. 【請求項15】 添付図面の図4〜8のいずれかを参照してここに記載され
    た方法によって製造される真空排気された複層ガラスとして構成されたガラスパ
    ネル。
JP2001517019A 1999-08-18 2000-08-17 ゲッターを有する真空排気されたガラスパネル Pending JP2003507845A (ja)

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