JP2003503326A

JP2003503326A - 水相中にラメラ分散構造を含む油中水型頭髪コンディショナー

Info

Publication number: JP2003503326A
Application number: JP2001505855A
Authority: JP
Inventors: チエン，リヤン・ビン; スン，ウエイ・メイ
Original assignee: ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ
Priority date: 1999-06-25
Filing date: 2000-05-17
Publication date: 2003-01-28
Also published as: PL352353A1; BR0011930B1; AU5216100A; DE60044249D1; US6235275B1; CN1165273C; PT1189574E; MX262448B; CN1358082A; EP1189574B1; PH12000001372B1; BR0011930A; AR024457A1; EP1189574A1; CA2368771A1; WO2001000140A1; ES2342147T3; KR20020070089A; MXPA01012670A; KR100698435B1

Abstract

(57)【要約】本発明は、（ａ）（ｉ）水と、（ｉｉ）水相の約０．１−約１０％で存在しラメラ分散構造を形成し得るカチオン性界面活性剤と、から成る約４０−９５％の水相と、（ｂ）揮発性シリコーン化合物、不揮発性シリコーン化合物、揮発性炭化水素化合物、不揮発性炭化水素化合物またはそれらの混合物から成る約０．５−約３０％の油と、（ｃ）約０．１−約２０％のシリコーン界面活性剤と、（ｄ）任意にＣ_１０−Ｃ_２２の炭素鎖を有する長鎖ジアルキルアミン、Ｃ_１０−Ｃ_２ _２の炭素鎖を有する長鎖脂肪アルコール、または、エトキシル化脂肪アルコールと、から成る油中水型エマルジョンの形態の水性不連続相中にラメラ分散構造を有している不透明な頭髪コンディショナー組成物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】（発明の背景）伝統的に頭髪コンディショナーは、望ましい粘度及び不透明な外観を与えるた
めにカチオン性界面活性剤と長鎖脂肪アルコールとの組合せを使用してきた。一
般にはコンディショニング効果が主として、アルキルカチオン性第四級アンモニ
ウム化合物と脂肪アルコールとの混合物から形成されたラメラゲル相の付着によ
って得られると考えられている。米国製の大抵のコンディショナーではジアルキ
ルカチオン性第四級アンモニウム化合物が使用されているが、欧州では大抵の製
品にモノアルキル第四級アンモニウム化合物が使用されている。これらの２つの
系の違いは、ジアルキル第四級アンモニウム化合物は単独でラメラゲル相を形成
できるが、モノアルキル第四級アンモニウム化合物は単独でラメラゲル相を形成
できないほど水溶性が大きいので、ラメラゲル構造を形成するために脂肪アルコ
ールの添加を要することである。

【０００２】近年の結果は、濡れた髪を梳き易くするために最も有効なコンディショナーを
得るためには、脂肪アルコールを減らすのが好ましいことを示唆している。しか
しながらまた、ジアルキル系コンディショナーから脂肪アルコールを除去すると
、粘りのない半透明の製品になることも知られている。消費者から見ればこれら
の特性は欠点であると考えられる。従って業界の課題は、脂肪アルコール非含有
ラメラ系の粘りを増し、かつ系を不透明にすることであった。本発明では、不連
続水相の内部でラメラゲル粒子が分散した多量の不連続相を含む油中水型エマル
ジョンの使用によって組成物が高い粘性及び不透明性の双方を有している。

【０００３】この分野には以下の特許が存在する：米国特許第４，０５７，６２２号；米国特許第５，５３９，０２１号；米国特許第５，５３４，２４６号；欧州特許０４３５４８３；日本特許１０１３７５７６；米国特許第５，６８８，８３１号；米国特許第４，７８４，８４４号；欧州特許１６０４３０；日本特許７１６５５２９；日本特許出願公開３−１９３７１８（１９９１年８月２３日公開）；及び日本特許２０６８１３７。

【０００４】本発明は、消費者に許容される美的特性を有しており、濡れた髪及び乾いた髪
の梳き易さを改善し、乾いた髪に満足な化粧特性及び物理的特性を与える油中水
型エマルジョンの形態の新規な不透明コンディショニング組成物を目的とする。
これらの組成物はすすぎが容易であり、頭髪に柔軟な乾いた感触を与える。

【０００５】（発明の概要）本発明は、不連続水相中にラメラ分散構造を有する不透明な頭髪コンディショ
ナー組成物に関する。

【０００６】本発明の目的は、改善された性能を有しており、不透明で粘りがあり、系の粘
りを増しかつ不透明にするための脂肪アルコールを含有しないコンディショナー
を提供することである。

【０００７】より詳細には本発明は、（ａ）（ｉ）水と、（ｉｉ）典型的には水相の約０．１−約１０％で存在しラメ
ラ分散構造を形成し得るカチオン性界面活性剤とから成る約４０−９５％の水相
と、（ｂ）揮発性シリコーン化合物、不揮発性シリコーン化合物、揮発性炭化水素化
合物、不揮発性炭化水素化合物またはそれらの混合物から成る約０．５−約３０
％の油と、（ｃ）約０．１−約２０％のシリコーン界面活性剤と、（ｄ）単独ではラメラ相を形成できないが水相の０−約１０重量％、好ましくは
約０．１−５重量％の量のカチオン性界面活性剤の存在下でラメラ相の形成に参
加できる任意の化合物と、から成る油中水型エマルジョンの形態の不透明な頭髪コンディショナー組成物に
関する。上記化合物の代表的なクラスは長鎖ジアルキルアミン（即ち、Ｃ_１０−
Ｃ_２２）、長鎖脂肪アルコール（即ち、Ｃ_１０−Ｃ_２２）、エトキシル化脂肪ア
ルコールである。

【０００８】カチオン性界面活性剤は最も好ましくは水相の約１−約５％の範囲で存在する
。

【０００９】水相は、約７０−約９２％、最も好ましくは約７５−約９０％の範囲で存在す
る。

【００１０】成分ｂは水相の約３−約２０％、最も好ましくは水相の約５−約１５％で存在
する。

【００１１】シリコーン界面活性剤は好ましくは水相の約０．１−１５％、最も好ましくは
水相の約０．１−１０％で存在する。

【００１２】本発明の組成物は８０°Ｆで測定すると以下の粘度を有している：ブルックフ
ィールド粘度計を、Ｔ−スピンドル（ＴＡまたはＴＢ）、０．５ｒｐｍで使用し
たときは２０，０００ｃｐｓ−６００，０００ｃｐｓ；ＲＶ４−６スピンドル、
２０ｒｐｍで使用したときは１００ｃｐｓ−２０，０００ｃｐｓ。

【００１３】最も好ましくは本発明は、（ａ）水相中の約１−約６％のカチオン性界面活性剤と、（ｂ）シリコーン油と炭化水素油との双方が０でないという条件付きで約０−約
１０％のシリコーン油または約０−約１０％の炭化水素油と、（ｃ）約０．４−約７％のシリコーン界面活性剤と、から成る油中水型エマルジョンの形態の不透明な頭髪コンディショナー組成物に
関する。これらの組成物の油相は成分ｂとｃとから成る。水相は成分ａから成る
。

【００１４】上記に指摘したように、本発明の組成物は、不連続水相の内部にラメラゲル粒
子が分散した多量の不連続相を含む油中水型エマルジョンの使用によって高い粘
性及び不透明性の双方を有している。これらの組成物は頭髪にラメラゲル相を供
給する。

【００１５】本発明の別の目的は、頭髪を本発明の不透明コンディショナーに接触させるこ
とによって美的に好ましい物理的特性をもつ十分にコンディショニングされた頭
髪を与える頭髪トリートメント方法を提供することである。

【００１６】本発明の別の目的は、頭髪から容易にすすぎ落とせるコンディショニング組成
物を提供することである。本発明の組成物はラメラ分散構造の存在によって頭髪
から容易にすすぎ落とせる。

【００１７】（詳細な説明）特に明記しない限り、本文中で使用された％は重量％を意味する。本文中に提
示された出発材料は公知であるかまたは公知方法で製造できる。

【００１８】ラメラなる用語は、リオトロピック（ｌｙｏｔｒｏｐｉｃ）ラメラ相を意味す
る。

【００１９】ラメラ分散構造を含むラメラ相は、溶媒、通常は水によって隔てられた２つの
界面活性剤の積重ね層から成る。界面活性剤の非極性部分が互いに会合して、二
層単位を形成する。水は界面活性剤の極性基の層の間に分散する。本発明で、ラ
メラ相は周囲温度で多重層の小胞（またはリポソーム−）様構造から成る。即ち
、本発明に使用される界面活性剤系は、２５℃を上回るクラフト温度を有してい
る。クラフト温度は界面活性剤中の炭化水素鎖の融点に相当し、クラフト温度よ
りも低温では炭化水素が固体のような秩序構造を有している。例えば、ジステア
リルジメチルアンモニウムクロリドのクラフト温度は約４７℃である。該温度よ
りも低い温度、即ち、室温も含む温度では、界面活性剤がサブミクロンから１０
ミクロンの範囲の粒度のラメラ分散構造を形成する。

【００２０】より詳細には本発明は、（ａ）（ｉ）水と、（ｉｉ）典型的には水相の約０．１−約１０％で存在しラメ
ラ分散構造を形成し得るカチオン性界面活性剤とから成る約４０−９５％の水相
と、（ｂ）揮発性シリコーン化合物、不揮発性シリコーン化合物、揮発性炭化水素化
合物、不揮発性炭化水素化合物またはそれらの混合物から成る約０．５％−約３
０％の油と、（ｃ）約０．１−約２０％のシリコーン界面活性剤と、（ｄ）単独ではラメラ相を形成できないが水相の０−約１０重量％、好ましくは
約０．１−５重量％の量のカチオン性界面活性剤の存在下でラメラ相の形成に参
加できる任意の化合物と、から成る油中水型エマルジョンの形態の不透明な頭髪コンディショナー組成物に
関する。上記化合物の代表的なクラスは長鎖ジアルキルアミン（即ち、Ｃ_１０−
Ｃ_２２）、長鎖脂肪アルコール（即ち、Ｃ_１０−Ｃ_２２）、エトキシル化脂肪ア
ルコールである。

【００２１】カチオン性界面活性剤は水相の約１−約５％という最も好ましい範囲で存在す
る。

【００２２】水相は、約７０−約９２％、最も好ましくは約７５−約９０％の範囲で存在す
る。

【００２３】成分ｂは水相の約３−約２０％、最も好ましくは水相の約５−約１５％で存在
する。

【００２４】シリコーン界面活性剤は好ましくは水相の約０．１−１５％、最も好ましくは
水相の約０．１−１０％で存在する。

【００２５】最も好ましくは本発明は、（ａ）水相中の約１−約６％のカチオン性界面活性剤と、（ｂ）シリコーン油と炭化水素油との双方が０でないという条件付きで約０−約
１０％のシリコーン油または約０−約１０％の炭化水素油と、（ｃ）約０．４−約７％のシリコーン界面活性剤と、から成る油中水型エマルジョンの形態の不透明な頭髪コンディショナー組成物に
関する。

【００２６】これらの組成物の油相は成分ｂ及び成分ｃを含む。水相は成分ａを含む。

【００２７】上記に指摘したように、本発明の組成物は、不連続水相の内部にラメラゲル粒
子が分散した多量の不連続相を含む油中水型エマルジョンの使用によって高い粘
性及び不透明性の双方を有している。これらの組成物は頭髪にラメラゲル相を供
給する。

【００２８】本発明の別の目的は、頭髪を本発明の不透明コンディショナーに接触させるこ
とによって美的に好ましい物理的特性をもつ十分にコンディショニングされた頭
髪を得るための頭髪トリートメント方法を提供することである。

【００２９】本発明の別の目的は、すすぎが容易な頭髪コンディショニング組成物を提供す
ることである。ラメラの存在によって本発明の組成物は頭髪から容易にすすぎ落
とせる。

【００３０】本発明の組成物中のカチオン性界面活性剤は式

【００３１】

【化３】〔式中、Ｒ_１は約８−約２０個の炭素原子を含むアルキル基であり、Ｒ_２は約８
−約２０個の炭素原子を含むアルキル基、水素原子、メチル基、エチル基、ヒド
ロキシメチル基及びヒドロキシエチル基から成るグループから選択され、Ｒ_３は
ベンジル基、水素基、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基及びヒドロキシ
エチル基から成るグループから選択され、Ｒ_４は水素原子、メチル基、エチル基
、ヒドロキシメチル基及びヒドロキシエチル基から成るグループから選択され、
ｘはアニオンである〕の構造を有し得る。また、水溶性第四級アンモニウム化合
物の第四級窒素がモルホリンまたはピリジンのような複素環式窒素含有基の成分
であってもよい。第四級アンモニウム化合物のアニオンはクロリド、メトスルフ
ェート、エトスルフェート、ニトレート、ブロミド、トシラート、アセテートま
たはホスフェートのような常用の任意のアニオンでよい。

【００３２】水溶性第四級アンモニウム化合物は約８−約１８個の炭素原子を含む１つまた
は２つの長鎖アルキル基を有している。長鎖アルキル基はまた、炭素原子及び水
素原子に加えてまたは置換して、エーテル結合または同様の水可溶化性結合を含
み得る。第四級アンモニウム化合物の第四級窒素の残りの２個または３個の置換
基は水素、ベンジル、または、短鎖のアルキルもしくはヒドロキシアルキル基、
例えばメチル、エチル、ヒドロキシメチルもしくはヒドロキシエチル基でもよく
、または、同じまたは異なる種類のこれらの基の組合せでもよい。

【００３３】代表的な水溶性第四級アンモニウム化合物の非限定例は、ラウルトリモニウム
クロリド；クアテルニウム−１６；ラウルアルコニウムクロリド；オレアルコニ
ウムクロリド；ジラウリルジモニウムクロリド；セトアルコニウムクロリド；ジ
セチルジモニウムクロリド；ラウリルピリジニウムクロリド；セチルピリジニウ
ムクロリド；ソヤトリモニウムクロリド；ポリクアテルニウム−６；ポリクアテ
ルニウム−７；グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド；ポリクアテル
ニウム−１１；ポリクアテルニウム−５；ポリクアテルニウム−１０；ポリクア
テルニウム−２４；セトリモニウムクロリド；クアテルニウム−２４；ミトリモ
ニウムクロリド；ＰＥＧ−２ココモニウムクロリド；ＰＥＧ−２ココイルクアテ
ルニウム４；ＰＥＧ−１５ココイルクアテルニウム４；ＰＥＧ−２ステアリ
ルクアテルニウム４；ＰＥＧ−１５ステリアルクアテルニウム４；ＰＥＧ−
２オレイルクアテルニウム４；ＰＥＧ−１５オレイルクアテルニウム４及び
それらの混合物である。これらの化合物の名称は、Ｃｏｓｍｅｔｉｃ，ｔｏｉｌ
ｅｔｒｙａｎｄＦｒａｇｒａｎｃｅＡｓｓｏｃｉａｔｉｏｎ，Ｉｎｃ．に
よって本文中で以後ＣＴＦＡＤｉｃｔｉｏｎａｒｙと呼ぶＣＴＦＡＣｏｓｍ
ｅｔｉｃＩｎｇｒｅｄｉｅｎｔＤｉｃｔｉｏｎａｒｙ，４ｔｈＥｄ．，１
９９１に収載された名称である。その他の水溶性第四級アンモニウム化合物は、
ＣＴＦＡＣｏｓｍｅｔｉｃＩｎｇｒｅｄｉｅｎｔＨａｎｄｂｏｏｋ，１ｓ
ｔＥｄ．，１９８８（本文中では以後ＣＴＦＡＨａｎｄｂｏｏｋと呼ぶ）の
４０−４２ページに収載されている。該文献は参照によって本発明に含まれるも
のとする。

【００３４】本発明の組成物に使用されるシリコーン界面活性剤または乳化剤の代表例はジ
メチコーンである。ジメチコーンは、ポリオキシエチレン及び／またはポリオキ
シプロピレン側鎖を有するジメチルシロキサンポリマーであり、例えば、Ｄｏｗ
ＣｏｒｎｉｎｇＣｏ．，Ｍｉｄｌａｎｄ，ＭＩ，から入手し得るＤＯＷＣ
ＯＲＮＩＮＧ３２２５Ｃ及び５２２５ＣＦＯＲＭＵＬＡＴＩＯＮＡＩＤ、
ＧｏｌｄｓｃｈｍｉｄｔＣｈｅｍｉｃａｌＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ，Ｈｏｐ
ｅｗｅｌｌ，ＶＡから入手し得るＡＢＩＬＥＭ９７、及び、ＯＳＩＳｐｅ
ｃｉａｌｔｉｅｓ，Ｉｎｃ．，Ｄａｎｂｕｒｙ，ＣＴから入手し得るＳＩＬＷＥ
Ｔ^ＴＭシリーズがある。ジメチコーンコポリオールの側鎖は合計で約１５個以下
のエチレンオキシド及び／またはプロピレンオキシドモノマー単位を有している
。シリコンを基剤とする油溶性界面活性剤は揮発性または不揮発性シリコーン化
合物に極度に可溶性であり水に極度に不溶性であるため、ジメチコーンコポリオ
ールは従来からシリコーンと併用されている。

【００３５】本発明の組成物に使用されるこれらのジメチコーンコポリオールは１０未満、
より好ましくは約２−約８のＨＬＢ値をもつジメチコーンコポリオールでよい。
これらのジメチコーンコポリオールは約６００−約２０，０００の分子量を有し
得る。これらのジメチコーンコポリオールは、ＤＣ５２２５Ｃ及びＤＣ３２
２５ＣのようなＳＩＬＷＥＴシリーズから得られる。また、セチルジメチコーン
のようなアルキルジメチコーンも本発明の組成物に使用し得る。

【００３６】ジメチコーンコポリオールは以下の式：

【００３７】

【化４】〔式中、ＰＥ＝−ＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ（ＥＯ）_ｍ（ＰＯ）_ｎＺであり、ここに、Ｍｅはメチル、ＥＯはエチレンオキシ、ＰＯは１，２−プロピレンオキ
シ、ｘ及びｙは１以上の数、ｍ及びｎは０以上の数を表し、但し、ＰＥ部分は１
，０００よりも大きい分子量をもつことが必要であり、Ｚは水素または低級アル
キル（例えばＣ_１−Ｃ_５アルキル）を表す〕を有し得る。

【００３８】シリコンを基剤とする油溶性界面活性剤の別の非限定例は、アルキルジメチコ
ーンコポリオール、例えば、ＧｏｌｄｓｃｈｍｉｄｔＣｈｅｍｉｃａｌＣｏ
ｒｐｏｒａｔｉｏｎ，Ｈｏｐｅｗｅｌｌ，ＶＡからＡＢＩＬＥＭ９０として
市販されているセチルジメチコーンコポリオールである。アルキルジメチコーン
コポリオールは式：

【００３９】

【化５】〔式中、ｐは７−１７の数を表し、ｑは１−１００の数を表し、ｍは１−４０の数を表し、ｎは０−２００の数を表し、ＰＥは約２５０−約２０００の分子量を有する（Ｃ_２Ｈ_４Ｏ）_ａ（Ｃ_３Ｈ_６Ｏ） _ｂ −Ｈを表し、ここにａ及びｂはＣ_２Ｈ_４Ｏ／Ｃ_３Ｈ_６Ｏの重量比が１００／０
−２０／８０になるように選択される〕の構造を有している。

【００４０】本発明の組成物に含まれ得る揮発性シリコーン油の構造本発明組成物のシリコーン油相は揮発性シリコーン油、不揮発性シリコーン油
相またはそれらの混合物、好ましくは揮発性シリコーン化合物から成る。代表的
な揮発性シリコーン化合物の非限定例は、低分子量ポリジメチルシロキサン化合
物である。これらは、約０．５−１０ｃｓｔ（センチストークス）の粘度を有す
る直鎖状または環状のポリジメチルシロキサン化合物でよい。好ましい揮発性ポ
リジメチルシロキサンは約０．５−約６ｃｓｔの範囲の粘度を有している。

【００４１】ＣＴＦＡＤｉｃｔｉｏｎａｒｙにシクロメチコーンと命名されている低分子
量の揮発性環状ポリジメチルシロキサンが本発明組成物に使用される好ましいシ
ロキサンである。これらの揮発性化合物は１分子あたり平均で約３個−約６個の
−〔Ｏ−Ｓｉ（ＣＨ_３）_２〕−反復基単位を有している（ヘキサメチルシクロト
リシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタ
シロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン及びそれらの混合物）。これ
らの揮発性化合物は周囲圧力下、約１５０℃−約２５０℃で沸騰する。１分子あ
たり平均で約４個から約５個の反復単位を有するポリジメチルシクロシロキサン
が特に好ましい。適当なシクロメチコーンはＤＯＷＣＯＲＮＩＮＧＣｏｒｐ
ｏｒａｔｉｏｎ，Ｍｉｄｌａｎｄ，ＭＩ．から商標ＤＯＷＣＯＲＮＩＮＧ２
４５Ｆｌｕｉｄ、ＤＯＷＣＯＲＮＩＮＧ３４４Ｆｌｕｉｄ及びＤＯＷ
ＣＯＲＮＩＮＧ３４５Ｆｌｕｉｄとして市販されている。また、Ｇｅｎｅｒ
ａｌＥｌｅｃｔｒｉｃ，Ｗａｔｅｒｆｏｒｄ，ＮＹからＳＩＬＩＣＯＮＥＳ
Ｆ−１１７３及びＳＩＬＩＣＯＮＥＳＦ−１２０２として市販されている。

【００４２】ＣＴＦＡＤｉｃｔｉｏｎａｒｙにデカメチルテトラシロキサンと命名されて
いる低分子量の揮発性直鎖状ポリジメチルシロキサン化合物の一例は、粘度１．
５ｃｓｔ及び沸点１９５℃を有しておりＤＯＷＣＯＲＮＩＮＧ２００Ｆｌ
ｕｉｄという商標で市販されている。その他の直鎖状ポリジメチルシロキサとし
てはオクタメチルトリシロキサンがあり、また、デカメチルペンタシロキサンも
本発明の組成物に有用である。

【００４３】本発明の組成物に含まれ得る揮発性炭化水素油の構造揮発性炭化水素油相は約６−２０個の炭素原子を含む。好ましい揮発性炭化水
素化合物は、約８−１６個の炭素原子を有しており約１００−２５０℃の沸点を
有している脂肪族炭化水素である。代表的な揮発性炭化水素化合物は、イソドデ
カン及びイソヘキサデカン、即ち、Ｐｒｅｓｐｅｒｓｅ，Ｉｎｃ．，Ｓｏｕｔｈ
Ｐｌａｉｎｆｉｅｌｄ，ＮＪから入手し得るＰＥＲＭＥＴＨＹＬ９９Ａ、Ｐ
ＥＲＭＥＴＨＹＬ１０１Ａである。その他の例は、一般構造式（Ｉ）：

【００４４】

【化６】〔式中、ｎは２−３の範囲である〕で示される。

【００４５】別の代表的な揮発性炭化水素化合物はＩＳＯＰＡＲＭ（ＥＸＸＯＮＣｈｅ
ｍｉｃａｌＣｏ．，Ｂａｙｔｏｗｎ，ＴＸ製のＣ_１２−Ｃ_１４のイソパラフィ
ン）である。

【００４６】本発明の組成物に含まれ得る不揮発性シリコーン化合物の構造代表的な不揮発性シリコーン化合物としては、ポリジメチルシロキサン、ポリ
アルキルシロキサン、ポリアリールシロキサンまたはポリアルキルアリールシロ
キサンがある。不揮発性シリコーンは２５℃で約１０−約１０，０００ｃｓｔ、
最も好ましくは約１０−５００ｃｓｔの粘度を有している非官能性シロキサンま
たはシロキサン混合物である。不揮発性シリコーン化合物は周囲圧力で約２５０
℃を上回る沸点を有している。フェニルトリメチコーンも不揮発性シリコーン化
合物として有用である。その例は、ＤｏｗＣｏｒｎｉｎｇから入手し得るＤＣ５５６ｆｌｕｉｄである。

【００４７】本発明の組成物に含まれ得る不揮発性炭化水素化合物の構造不揮発性油相はまた、鉱油、イソエイコサンのような不揮発性炭化水素化合物
から成ってもよい。別の代表的化合物は水不溶性皮膚緩和薬、例えば、少なくと
も約１０個の炭素原子、好ましくは約１０個−約３２個の炭素原子を有するエス
テルである。適当なエステルの非限定例は脂肪族一価アルコールのエステル例え
ばイソプロピルミリステート、及び、ポリカルボン酸の脂肪族ジ−またはトリ−
エステル例えばジオクチルアジペートである。

【００４８】本発明の組成物に含まれ得るポリマー樹脂本発明の組成物はまた、髪形を保つ特性を頭髪に与える、即ち、髪をセットす
る頭髪固定剤または膜形成剤となり得るポリマー化合物を含み得る。頭髪固定剤
は典型的にはホモポリマー、コポリマーまたはターポリマーである。ポリマーは
非イオン性、両性またカチオン性でよい。頭髪固定剤の非限定例は、アクリルア
ミドコポリマー、ポリエチレンコポリマー、水分散性ポリエステル、カチオン性
セルロース、ポリアクリルアミド、ポリクアテルニウム−１；ポリクアテルニウ
ム−２；ポリクアテルニウム−４：ポリクアテルニウム−５；ポリクアテルニウ
ム−６；ポリクアテルニウム−７；ポリクアテルニウム−８；ポリクアテルニウ
ム−９；ポリクアテルニウム−１０；ポリクアテルニウム−１１；ポリクアテル
ニウム−１２；ポリクアテルニウム−１３；ポリクアテルニウム−１４；ポリク
アテルニウム−１５；ポリクアテルニウム−１６；ポリクアテルニウム−２８；
ＰＶＰ（ポリビニルピロリドン）、ＰＶＰ／ジメチルアミノエチルメタクリレー
トコポリマー；ビニルピロリドン／酢酸ビニルコポリマー；ビニルピロリドンと
長鎖α−オレフィンとのコポリマー；ビニルカプロラクタム／ビニルピロリドン
／ジメチルアミノエチルメタクリレートターポリマー；Ｎ−アルキルピロリドン
；及びそれらの混合物である。

【００４９】本発明の組成物に含まれ得る任意化合物の例このような化合物の代表的なクラスは、長鎖ジアルキルアミン（即ち、Ｃ_１０ −Ｃ_２２）、長鎖脂肪アミン（即ち、Ｃ_１０−Ｃ_２２）、長鎖脂肪アルコール（
即ち、Ｃ_１０−Ｃ_２２）、エトキシル化脂肪アルコール、及び、ダブルテール型
（ｄｏｕｂｌｅ−ｔａｉｌｅｄ）リン脂質である。ラメラ分散相の形成に参加し
得る特定化合物は、ジパルミチルアミン、ステアラミドプロピルジメチルアミン
、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ｓｔｅａｒｅｔｈ−２、ｓｔｅａ
ｒｅｔｈ−２１、ホスファチジルセリン、ホスファチジルコリン及びそれらの混
合物である。

【００５０】本発明の組成物に含まれるその他の任意成分は、パラフィン、ワセリン、固体
パラフィン、スクアレン、オリゴマーオレフィンなど；ステアラミドプロピルジ
メチルアミン、イソステアラミドエチルモルホリン、ベヘナミドプロピルジメチ
ルアミンなどのようなアミドアミン；グリセリン、プロピレングリコール、グリ
セロール、ソルビトールなどのような保湿剤；イソプロピルパルミテート、イソ
プロピルミリステート及びステアリルステアレートなどのようなエステル；グリ
セリルモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンス
テアレートなどのような乳化剤；ヒドロキシプロピルセルロース、カチオン性セ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのようなセルロース誘導体；天然ポ
リマーなどのような増粘剤；並びに、溶媒、殺菌剤、色素及び芳香剤のようなそ
の他の成分である。

【００５１】本発明の組成物は、放置型コンディショナーの形態でもよくまたはすすぎ落と
し型コンディショナーの形態でもよい。

【００５２】本発明の組成物は、当業者に公知の方法によって製造され得る。本発明の組成
物の製造に使用される成分は公知でもよくまたは公知方法で調製されてもよい。

【００５３】すすぎ落とし型の本発明の組成物を頭髪のコンディショニングに使用するため
には、先ず髪を濡らし、次いで本発明の組成物を髪に塗り、泡立てた後、髪をす
すぐ。あるいは、水とコンディショナーとを同時に髪に塗布してもよい。洗髪後
の髪がまだ湿っているときが組成物によるコンディショニングに最適である。あ
るいは、洗髪に関係なく髪のコンディショニングを単独に行ってもよい。

【００５４】本発明の組成物は上記のような放置型コンディショナーでもよい。このような
場合、通常は指を使用して本発明の組成物を髪になじませるだけでよい。

【００５５】本発明の組成物は脂肪アルコール非使用で予想外の優れたコンディショニング
効果を与える。

【００５６】本発明の組成物は以下の手順で製造される：（１）カチオン性界面活性剤と水とによってラメラ分散相を調製する。この段階
が加熱を伴ってもよい。（２）油相とシリコーン界面活性剤とをプレミックスする。（３）１と２とを乳化させる。

【００５７】本発明のよって達成される予想外の新しい結果を証明するために、以下に示す
本発明の組成物を製造した。これらの組成物は公知の出発材料からまたは公知方
法によって得られる出発材料から製造した。これらの組成物は当業界で公知の方
法または当業界で公知の方法に類似の方法で製造した。

【００５８】本発明の組成物を以下に示す：様々な種類のシリコーン乳化剤を使用する多量の不連続相を含むエマルジョンの例

【００５９】

【表１】 ^１セチルジメチコーンコポリオール、１００％活性物質、Ｇｏｌｄｓｃｈｍｉｄ
ｔ製^２ジメチコーンコポリオール及びシクロペンタシロキサン、８５％活性物質、Ｇ
ｏｌｄｓｃｈｍｉｄｔ製^３ジメチコーンコポリオール、１００％活性物質、ＯＳＩＳｐｅｃｉａｌｔｉ
ｅｓ製^４シクロメチコーン及びジメチコーンコポリオール、１０％活性物質、Ａｍｅｒ
ｃｈｏｌ，Ｅｄｉｓｏｎ，ＮＪ製^５ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、１００％活性物質、ＷｉｔｃｏＣｏｒｐ．，Ｇｒｅｅｎｗｉｃｈ，ＣＴ製。

【００６０】様々な種類の不揮発性油を連続相として使用した多量の不連続相を含むエマル
ジョンの例を以下に示す。

【００６１】

【表２】 ^６ポリフェニルメチルシロキサン、不揮発性シリコーン油、１００％活性物質、
ＤｏｗＣｏｒｎｉｎｇ製。

【００６２】濡れた髪の梳毛力に関して種々の配合物で得られたデータの例一般的に、濡れた髪の梳毛力が小さいほど、濡れた髪のコンディショニングが
優れている。従来のコンディショナーでは濡れた髪の梳毛力が約１０−約２０ｇ
の範囲である。

【００６３】Ｉｎｓｔｒｏｎ５５００シリーズで濡れた髪の梳毛試験を実施した。脱色し
パーマをかけた２ｇの髪束に０．３ｍＬの製品を塗布することによって全部の試
験を実施した。

【００６４】

【表３】

【００６５】

【表４】

【００６６】濡れた髪の梳毛力に関しては本発明の組成物は市販の組成物と同等以上の効果
を示した。

【００６７】スタイリング用樹脂を含有し、スタイリング特性を有している本発明の組成物
を製造し、以下に示す。

【００６８】

【表５】ａ．ＰＶＰＫ−９０、ポリビニルピロリドン、１００％粉末、ＩＳＰＶａｎＤｙｋ，Ｂｅｌｌｅｖｉｌｌｅ，ＮＪｂ．Ｂｒｉｊ５８；ポリオキシエチレン（２０）セチルエーテル；ＩＣＩＳ
ｕｒｆａｃｔａｎｔｓ，Ｗｉｌｍｉｎｇｔｏｎ，ＤＥｃ．ＤｏｗＣｏｒｎｉｎｇ２−１３９１エマルジョン、分枝状ジメチコノー
ル及びＴＥＡドデシルベンゼンスルホネート及びＬａｕｒｅｔｈ−２３、２６％
活性物質；ＤｏｗＣｏｒｎｉｎｇ，Ｍｉｄｌａｎｄ，ＭＩｄ．シクロメチコーン及びジメチコーンコポリオール、１０％活性物質、Ｄｏｗ
Ｃｏｒｎｉｎｇ，Ｍｉｄｌａｎｄ，ＭＩ。

【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書

【提出日】平成１３年７月１８日（２００１．７．１８）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正の内容】

【特許請求の範囲】

【化１】〔式中、Ｒ_１は約８−約２０個の炭素原子を含むアルキル基であり、Ｒ_２は約８
−約２０個の炭素原子を含むアルキル基、水素原子、メチル基、エチル基、ヒド
ロキシメチル基及びヒドロキシエチル基から成るグループから選択され、Ｒ_３は
ベンジル基、水素基、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基及びヒドロキシ
エチル基から成るグループから選択され、Ｒ_４は水素原子、メチル基、エチル基
、ヒドロキシメチル基及びヒドロキシエチル基から成るグループから選択される
か、または、水溶性第四級アンモニウム化合物の第四級窒素がモルホリンまたは
ピリジンのような複素環式窒素含有基の成分であり、第四級アンモニウム化合物
のアニオンがクロリド、メトスルフェート、エトスルフェート、ニトレート、ブ
ロミド、トシラート、アセテートまたはホスフェートである〕で示される化合物
であることを特徴とする、請求項１に記載の組成物。

【化２】〔式中、ｐは７−１７の数を表し、ｑは１−１００の数を表し、ｍは１−４０の数を表し、ｎは０−２００の数を表し、ＰＥは約２５０−約２０００の分子量を有する（Ｃ_２Ｈ_４Ｏ）_ａ（Ｃ_３Ｈ_６Ｏ） _ｂ −Ｈであり、ここにａ及びｂはＣ_２Ｈ_４Ｏ／Ｃ_３Ｈ_６Ｏの重量比が１００／０
−２０／８０になるように選択される〕を有することを特徴とする、請求項１に
記載の組成物。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者スン，ウエイ・メイアメリカ合衆国、イリノイ・60008、シカゴ、ローリング・メドウズ、イースト・ゴルフ・ロード・3100、ユニリーバー・ホーム・アンド・パーソナル・ケア・ユー・エス・エイＦターム(参考） 4C083 AA162 AB051 AC011 AC071 AC181 AC351 AC352 AC371 AC372 AC691 AC692 AD151 AD161 AD162 AD172 BB06 BB13 BB14 CC33 DD32 EE06 EE07

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】（ａ）（ｉ）水と、（ｉｉ）ラメラ分散構造を形成し得るカ
チオン性界面活性剤とから成り、前記カチオン性界面活性剤が水相の約０．１−
約１０％で存在している約４０−９５％の水相と、（ｂ）揮発性シリコーン化合物、不揮発性シリコーン化合物、揮発性炭化水素化
合物、不揮発性炭化水素化合物またはそれらの混合物から成る約０．５−約３０
％の油と、（ｃ）約０．１−約２０％のシリコーン界面活性剤と、（ｄ）任意に、Ｃ_１０−Ｃ_２２の炭素鎖を有する長鎖ジアルキルアミン、Ｃ_１０ −Ｃ_２２の炭素鎖を有する長鎖脂肪アルコール、または、エトキシル化脂肪アル
コールと、から成る不透明な油中水型頭髪コンディショニング組成物。
【請求項２】カチオン性界面活性剤が水相の約１−約５％の範囲で存在す
ることを特徴とする、請求項１に記載の組成物。
【請求項３】水相が約７０−約９２％の範囲で存在することを特徴とする
、請求項１に記載の組成物。
【請求項４】水相が約７５−約９０％の範囲で存在することを特徴とする
、請求項１に記載の組成物。
【請求項５】成分ｂが水相の約３−約２０％で存在することを特徴とする
、請求項１に記載の組成物。
【請求項６】成分ｂが水相の約５−約１５％で存在することを特徴とする
、請求項１に記載の組成物。
【請求項７】シリコーン界面活性剤が水相の約０．１−１５％で存在する
ことを特徴とする、請求項１に記載の組成物。
【請求項８】シリコーン界面活性剤が水相の約０．１−１０％で存在する
ことを特徴とする、請求項１に記載の組成物。
【請求項９】（ａ）水相中の約１−約６％のカチオン性界面活性剤と、（ｂ）シリコーン油と炭化水素油との双方ともが０でないという条件付きで約０
−約１０％のシリコーン油または約０−約１０％の炭化水素油と、（ｃ）約０．４−約７％のシリコーン界面活性剤と、を含むことを特徴とする、請求項１に記載の組成物。
【請求項１０】すすぎ落とし型コンディショナー（ｒｉｎｓｅｏｕｔ
ｃｏｎｄｉｔｉｏｎｅｒ）又は放置型コンディショナー（ｌｅａｖｅ−ｉｎｃ
ｏｎｄｉｔｉｏｎｅｒ）であることを特徴とする、請求項１に記載の組成物。
【請求項１１】カチオン性界面活性剤が式：【化１】〔式中、Ｒ_１は約８−約２０個の炭素原子を含むアルキル基であり、Ｒ_２は約８
−約２０個の炭素原子を含むアルキル基、水素原子、メチル基、エチル基、ヒド
ロキシメチル基及びヒドロキシエチル基から成るグループから選択され、Ｒ_３は
ベンジル基、水素基、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基及びヒドロキシ
エチル基から成るグループから選択され、Ｒ_４は水素原子、メチル基、エチル基
、ヒドロキシメチル基及びヒドロキシエチル基から成るグループから選択される
か、または、水溶性第四級アンモニウム化合物の第四級窒素がモルホリンまたは
ピリジンのような複素環式窒素含有基の成分であり、第四級アンモニウム化合物
のアニオンがクロリド、メトスルフェート、エトスルフェート、ニトレート、ブ
ロミド、トシラート、アセテートまたはホスフェートである〕で示される化合物
であることを特徴とする、請求項１に記載の組成物。
【請求項１２】シリコーン界面活性剤が１０未満のＨＬＢ値及び約６００
−約２０，０００の分子量を有するジメチコーンコポリオールであることを特徴
とする、請求項１に記載の組成物。
【請求項１３】シリコーン界面活性剤が式【化２】〔式中、ｐは７−１７の数を表し、ｑは１−１００の数を表し、ｍは１−４０の数を表し、ｎは０−２００の数を表し、ＰＥは約２５０−約２０００の分子量を有する（Ｃ_２Ｈ_４Ｏ）_ａ（Ｃ_３Ｈ_６Ｏ） _ｂ −Ｈであり、ここにａ及びｂはＣ_２Ｈ_４Ｏ／Ｃ_３Ｈ_６Ｏの重量比が１００／０
−２０／８０になるように選択される〕を有することを特徴とする、請求項１に
記載の組成物。
【請求項１４】揮発性炭化水素油相が約６−２０個の炭素原子を含むこと
を特徴とする、請求項１に記載の組成物。
【請求項１５】ポリジメチルシロキサン、ポリアルキルシロキサン、ポリ
アリールシロキサン及びポリアルキルアリールシロキサンから成るグループから
選択された不揮発性シリコーン化合物を含むことを特徴とする、請求項１に記載
の組成物。
【請求項１６】イソエイコサン、イソプロピルミリステートまたはジオク
チルアジペートを含むことを特徴とする、請求項１に記載の組成物。
【請求項１７】更に、ポリマー樹脂を含むことを特徴とする、請求項１に
記載の組成物。
【請求項１８】頭髪を請求項１に記載の組成物に接触させることから成る
頭髪のコンディショニング方法。