JP2003503122A - 乾燥粉末を調製するための噴霧乾燥法 - Google Patents
乾燥粉末を調製するための噴霧乾燥法Info
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Abstract
Description
特に本発明は、製剤用途に適した、好ましくは吸入により投与される乾燥粉末に
適した噴霧乾燥粉末の製造のための装置および方法を提供する。本発明によれば
、噴霧乾燥方法の乾燥動力学は、例えば、乾燥粉末組成物の製造中の表面活性構
成成分の表面分散を促しまたは非晶質−結晶質転移を促すよう制御され得る。
送達に適した組成物として販売されてきた。このような薬剤肺送達組成物は、患
者により吸入されて活性作用物質が肺の肺胞領域に達し得るエーロゾル化薬組成
物を含む。
る。これらの粉末は、WO96/32149,WO99/16419および米国特許第5,976,574号、
第5,985,248号、第6,001,336号および第6,051,256号(これらの記載内容は、参
照により本明細書中に含まれる)に記載されているような噴霧乾燥により調製さ
れてきた。しかしながら、噴霧乾燥による安定乾燥粉末としての製剤組成物の調
製は、多数の課題を抱えている。噴霧乾燥法を拡大するためには、供給流の総固
体含量を増大するのが望ましい。しかしながら、より多い総固体含量、即ち約1
%(w/v)より多い供給流から調製される粉末の放出用量は有意に減少すること
が判明した。
。例えば、結晶および非晶質相の両方を含有する粒子は、物理的または化学的不
安定性を示し得る。非晶質から結晶質への貯蔵中の物質の転移は、、粒子融合お
よびその他の物理的変化の結果としてこのような不安定性を生じ得る。さらに、
結晶化は、残留非晶質相中の含水量を増大し、それにより物質のガラス転移温度
(Tg)を低減する傾向がある。非晶質領域の含水量増大は分子移動度を増大し
、そして化学分解反応速度(即ち加水分解、凝集等)を増大し得る。高いパーセ
ンテージの結晶化度を有する組成物ほど、貯蔵中に分解しにくいと思われる。
ゾーンを有する噴霧乾燥機を提供することが知られている。例えば、米国特許第
4,257,799号は、約100〜500μの外径を有する小中空ガラス球の製造方法であっ
て、ガラス形成溶液の水性小滴を長型垂直滴下炉または種々の温度領域を有する
炉に導入する過程を包含する方法を開示する。
量を達成するために大型粒子が典型的には二次乾燥に付される多乾燥ゾーンによ
る噴霧乾燥を開示する。
らが噴霧乾燥法により生成された後の構造的改良粒子を開示する。粒子改質体は
、典型的には噴霧乾燥機炉とは無関係な温度制御を有する炉であり、それらが噴
霧乾燥機炉を出た後に生成粒子を受容するよう配置される。
相中で溶媒で処理し、次に余分量の溶媒を除去することにより慣用的微細粒子の
結晶化度を増大するための方法を記載する。溶媒は、有機溶媒であり得るし、あ
るいはそれは水であり得る。
る粒子を生成するために、噴霧乾燥工程の乾燥動力学の制御を提供する必要性が
依然として存在する。許容可能な肺送達特徴を有する乾燥粉末を提供する装置お
よび方法を提供するのが望ましい。本発明は、従来技術における前記の欠点を克
服する。
拡散を助長し、したがって肺送達に関する放出用量改善を示す乾燥粉末組成物を
生成するための好例の装置および方法を提供する。本発明の別の局面において、
完成微細粒子を水、溶媒または熱の付加処理に曝すことなく、乾燥中の非晶質−
結晶質転移を助長するために噴霧乾燥法の乾燥動力学の制御改善を提供すること
ができる、ということを我々は見出した。したがって、その保存期間を通して、
微細粒子組成物の潜在的不安定性を低減するかまたは最小限にすることができる
。
向けられる。乾燥粉末を生成するための装置であって、アトマイザー、ならびに
噴霧組成物が液体状態のままである滞留時間の間噴霧組成物を懸濁するようアト
マイザーと連結された少なくとも1つの状態調節ゾーン(conditioning zone)を
包含する装置が提供される。乾燥機は、状態調節ゾーンを出た組成物を乾燥する
ために状態調節ゾーンと連結される。さらに、収集器は、粉末形態の乾燥組成物
を収集する。このように、状態調節ゾーン中の滞留時間、温度および相対湿度を
制御することにより、小滴が熱力学的平衡に達する方法で噴霧組成物は懸濁され
るが、この場合、表面活性構成成分は小滴の表面に拡散して、その平衡配向に達
する。本発明のこの局面によれば、状態調節ゾーン中の温度および相対湿度は、
噴霧直後の期間中の状態調節ゾーンにおける小滴の乾燥を最小限にするレベルに
、好ましくは本発明の溶媒蒸発をすべて一緒に防止するレベルに保持される。
物の製造方法を提供する。本発明の一方法において、液体小滴の噴霧組成物は状
態調節ゾーン中に導入される。噴霧組成物は、滞留時間の間状態調節ゾーン内に
懸濁されるが、この間、組成物は、小滴が熱力学的平衡に達するのを可能にし、
そして表面活性構成成分を小滴の表面に拡散させるために、液体状態のままであ
る。本方法は、状態調節化組成物を乾燥機に移して、乾燥機中に加熱ガスを導入
し、状態調節化組成物を乾燥させて、乾燥粒子を生成し、乾燥粒子を収集する過
程を包含する。
促して、貯蔵中の安定性増大をもたらす乾燥粉末組成物の製造のための好例の装
置および方法を提供する。本発明は、少なくとも一部は、粉末化組成物の貯蔵安
定性が粉末の製造条件により大いに影響されるという予期せぬ観察に基づく。本
発明のこの局面によれば、乾燥粉末を生成するための多ゾーン噴霧乾燥機装置お
よび使用方法が提供される。本装置は、状態調節ゾーン中に噴霧組成物を導入す
るための流入口を有する少なくとも1つの状態調節ゾーンを包含する。状態調節
ゾーン中への空気流は、温度および相対湿度を制御するよう制御される。
を可能にするために、予定温度および相対湿度出滞留時間の間、状態調節ゾーン
中に残存する。この水活性(または含水量)の平衡は、小滴の部分的乾燥を生じ
、そして噴霧組成物中の非晶質−結晶質転移を促す。乾燥機は、噴霧組成物を完
成乾燥粒子に乾燥するために状態調節ゾーンに連結される。さらに、収集器は、
乾燥粒子を収集する。このように、状態調節ゾーン中の温度および相対湿度を制
御することにより、そして滞留時間を制御することにより、噴霧組成物は状態調
節され、非晶質−結晶質転移を促進するように乾燥される。本発明のこの局面に
よれば、部分的乾燥粒子は状態調節ゾーンから出るが、この場合、粒子はさらに
乾燥を必要とする十分高い含水量を保持する。部分的乾燥粒子中のこの余分量水
分は、可塑剤として作用して結晶化を可能にする。部分的乾燥粒子は次に、2〜3
秒の滞留時間内に非晶質物質を転換する速度で結晶化を起こさせる温度および相
対湿度レベルに曝される。 発明の詳細な説明 定義 「活性(作用)物質(active agent)」とは、本明細書中で記載する場合、何ら
かの薬理学的な、しばしば有益な作用を提供する作用物質(剤/agent)、薬剤(dru
g)、化合物、組成物またはそれらの混合物を包含する。この例としては、食料、
食料サプリメント、栄養剤、薬剤、ワクチン、ビタミンおよびその他の有益な作
用物質が挙げられる。本明細書中で用いる場合、本用語はさらに、患者における
局在性または全身性作用を生じる任意の生理学的または薬理学的に活性な物質を
包含する。送達され得る活性作用物質としては、抗生物質、抗ウイルス薬、抗て
んかん薬、鎮痛薬、抗炎症薬および気管支拡張薬ならびにウイルスが挙げられ、
そして無機および有機化合物、例えば末梢神経、アドレナリン作動性受容体、コ
リン作動性受容体、骨格筋、心臓血管系、平滑筋、血液循環系、シナプス部位、
ニューロエフェクター接合部位、内分泌およびホルモン系、免疫系、生殖系、骨
格系、オータコイド系、栄養および排泄系、ヒスタミン系ならびに中枢神経系に
作用する薬剤であり得る。適切な作用物質は、例えば多糖、ステロイド、催眠薬
および鎮静薬、精神興奮薬、トランキライザー、鎮痙薬、筋弛緩薬、抗パーキン
ソン病薬、鎮痛薬、抗炎症薬、筋収縮薬、抗微生物薬、抗マラリア薬、ホルモン
薬、例えば避妊薬、交感神経様作用薬、生理学的作用を引き出し得るタンパク質
およびポリペプチド、利尿薬、脂質調節薬、抗男性ホルモン薬、駆虫薬、新生物
形成薬、抗新生物薬、低血糖薬、栄養剤およびサプリメント、成長補助剤、脂肪
、抗腸炎薬、電解質、ワクチンおよび診断薬が挙げられるが、これらに限定され
ない。
スロポイエチン(EPO)、VIII因子、IX因子、セレダーゼ、セレザイム
、シクロスポリン、顆粒球コロニー刺激因子(GCSF)、α−1プロテイナー
ゼ阻害剤、エルカトニン、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GMCSF
)、成長ホルモン、ヒト成長ホルモン(HGH)、成長ホルモン放出ホルモン(
GHRH)、ヘパリン、低分子量ヘパリン(LMWH)、インターフェロンα、
インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターロイキン−2、黄体形成ホ
ルモン放出ホルモン(LHRH)、ソマトスタチン、ソマトスタチン類似体、例
えばオクトレオチド、バソプレッシン類似体、卵胞刺激ホルモン(FSH)、イ
ンスリン様成長因子、インスリントロピン、インターロイキン−1受容体アンタ
ゴニスト、インターロイキン−3、インターロイキン−4、インターロイキン−
6、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)、神経成長因子、上皮小体
ホルモン(PTH)、チモシンα1、IIb/IIIa阻害剤、α−1アンチト
リプシン、呼吸器シンシチウムウイルス抗体、嚢胞性繊維症膜貫通調節剤(CF
TR)遺伝子、デオキシリボヌクレアーゼ(DNアーゼ)、殺細菌性/透過性増
大タンパク質(BPI)、抗CMV抗体、インターロイキン−1受容体、13−
シスレチノイン酸、パンタミジンイセチオネート、天然または合成肺表面活性作
用物質、ニコチン、アルブテロールスルフェート、メタプロテレノールスルフェ
ート、ベクロメタソンジプロピオネート、トリアムシノロンアセトアミド、ブデ
ソニドアセトニド、イプラトロピウムブロミド、フルニソリド、フルチカソン、
クロモリンナトリウム、エルゴタミンタートレート、ならびに前記の類似体、ア
ゴニストおよびアンタゴニスト、シプロフロキサシン、トブラミシン、ゲンタマ
イシンおよびアジトロマイシンが挙げられるが、これらに限定されない。活性作
用物質はさらに、裸核酸分子として存在する核酸、ウイルスベクター、関連ウイ
ルス粒子、関連するかまたは脂質または脂質含有物質内に組み入れられる核酸、
細胞、特に肺の肺胞領域の細胞のトランスフェクションまたは形質転換に適した
種類のプラスミドDNAまたはRNAあるいはその他の核酸構築物を包含する。
活性作用物質は、種々の形態、例えば可溶性および不溶性の荷電または非荷電の
分子、分子錯体の成分または薬理学的に許容可能な塩であり得る。活性作用物質
は天然分子であり得るし、あるいはそれらは組換え的に生成され得るか、または
それらは付加または欠失された1つ又はそれ以上のアミノ酸を有する天然または
組換え的生成活性作用節の類似体であり得る。さらに活性作用物質は、ワクチン
として用いるのに適した生弱毒化または死ウイルスを包含し得る。
は賦形剤と併合され得る。このような担体または賦形剤は、患者に送達されてい
る粉末中の活性作用物質濃度を低減するのが望ましい場合に増量剤として単に役
立ち得るか、または加工処理前に活性作用物質に付加されて、粉末分散装置内の
粉末の安定性および/または分散可能性を改良し得る。他の実施態様では、賦形
剤は、例えばプラセボとして臨床試験において、活性作用物質を含有せずに肺経
路により送達され得る。このような賦形剤としては、(a)炭水化物、例えば単
糖、例えばフルクトース、ガラクトース、グルコース、D−マンノース、ソルボ
ース等;二糖、例えばラクトース、トレハロース、セルロビオース等;シクロデ
キストリン、例えば2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン;ならび
に多糖、例えばラフィノース、マルトデキストリン、デキストラン等、(b)ア
ミノ酸、例えばグリシン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、システ
イン、リシン等、(c)有機酸および塩基から調製される有機塩、例えばクエン
酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、グルコン酸マグネシウム、グルコン
酸ナトリウム、塩酸トロメタミン等、(d)ペプチドおよびタンパク質、例えば
アスパルテーム、ヒト血清アルブミン、ゼラチン等、ならびに(e)アルジトー
ル、例えばマンニトール、キシリトール等が挙げられるが、これらに限定されな
い。好ましい群の担体としては、ラクトース、トレハロース、ラフィノース、マ
ルトデキストリン、グリシン、クエン酸ナトリウム、ヒト血清アルブミンおよび
マンニトールが挙げられる。
散され、そして(ii)粒子の一部が肺に達して肺胞中への浸透を可能にするよ
う被験者により吸入され得る、微細分散固体粒子からなる組成物を示す。このよ
うな粉末は、「呼吸の際に吸い込まれ得る(respirable)」かまたは肺送達に適し
ていると考えられる。乾燥という用語は、粉末に関連して、組成物が吸入器装置
中で粒子を容易に分散させて、エーロゾルを生成させうる含水量を有することを
意味する。乾燥粉末は、典型的には約10%未満の水分を、好ましくは5%未満の
水分を含有し、さらに好ましくは約3%未満の水分を含有する。
からの燃焼または分散事象後の適切な吸入器装置からの乾燥粉末の送達の指標を
指す。EDは、送達用量対表示用量の比(即ち、燃焼前に適切な吸入器装置中に
入れられる単位用量当たりの粉末の質量)と定義される。EDは実験的確定量で
あり、典型的には患者投与を模したin vitro用具構成を用いて確定される。ED
値を確定するために、表示用量の乾燥粉末(前記のような)を適切な吸入器装置
に入れ、次にこれを作動させ、粉末を分散させる。その結果生じたエーロゾル雲
を次に装置から真空で引き抜くが、この場合、それは装置マウスピースに取り付
けられた引裂フィルター上に捕獲される。フィルターに達する粉末の量は、送達
用量と事実上等しい。例えば、吸入装置中に置かれた5 mg乾燥粉末含有ブリスタ
ーパックに関しては、粉末の分散が前記のように引裂フィルター上に4 mgの粉末
の回収を生じた場合には、乾燥粉末組成物に関するEDは4 mg(送達用量)/5 m
g(表示用量)=80%である。
粉末は一般に多分散性である(即ち、一連の粒子サイズから成る)ため、中央値
粒子サイズの測定値である。MMD値は、本明細書中で報告される場合、遠心沈
降により確定されるが、しかし任意の数の一般的に用いられる技法が中央値粒子
サイズを測定するために用いられ得る。
MMAD」とは、分散化粒子の空気力学的サイズの測定値である。空気力学的直
径は、その沈降行動に関してエーロゾル化粉末を記載するために用いられ、粒子
と同様の、一般的に空気中での沈降速度を有する単位密度球の直径である。空気
力学的直径は、粒子形状、密度および粒子の物理的サイズを包含する。本明細書
中で用いる場合、MMADは、カスケードインパクションにより測定されるエー
ロゾル化粉末の空気力学的粒子サイズ分布の中点または中央値を指す。
の前記のような活性作用物質、あるいは活性作用物質および賦形剤の組合せを意
味する。粉末化組成物は乾燥粉末形態で送達され得るか、またはそれは適切な低
沸点高揮発性噴射剤との混合物中に存在し得る。1つより多い活性作用物質また
は賦形剤が粉末化組成物中に混入され得るし、「作用物質」または「賦形剤」と
いう用語の使用は、どの点においても、2つまたはそれ以上のこのような作用物
質または賦形剤の使用を排除しない、と理解されるべきである。
装置および方法とともに用いられる組成物の任意の構成成分を指し、インスリン
のような表面活性タンパク質を含めた活性作用物質であり得るし、または組成物
に付加される賦形剤であり得る。
る。図1は、状態調節ゾーン12を有する装置10を示す。供給原料18は、ア
トマイザー20を通して状態調節ゾーン12中に注入される。状態調節ゾーン1
2に進入する空気流の相対湿度および温度を制御するために作動する相対湿度制
御器14および温度制御器16が含まれる。相対湿度制御器14は、状態調節ゾ
ーン12への空気流入口流に水を注入して、その中の湿度を増大し得る。温度制
御器16は、状態調節ゾーン12に付加される空気の温度を制御することにより
状態調節ゾーン12内の温度を制御する。
よび方法に向けられる本発明の第一の局面によれば、活性作用物質、賦形剤また
は活性作用物質/賦形剤組合せは、0.01%(w/v)〜10%(w/v)、通常は0.1%
〜5.0%(w/v)、しばしば1.0%〜3.0%(w/v)の濃度で供給原料中に溶解また
は懸濁される。組成物は噴霧され、次に状態調節ゾーン12に進入する。噴霧組
成物は、蒸発を最小限にし、小滴を熱力学的平衡に達成させるために制御された
相対湿度および温度レベルで状態調節ゾーン中に残存するが、この場合、表面活
性構成成分は小滴表面でその平衡配向に達する。本発明のこの局面によれば、状
態調節ゾーンを出る小滴が溶媒の大多数を保持し、したがって以下で詳細に考察
するように、液体状態のままである。
皮膚」の形成前に小滴表面への表面活性構成成分、例えばタンパク質、例えばイ
ンスリンの拡散増大を促すために、遅い乾燥速度を最小限にするよう作動される
。好ましくは、状態調節ゾーン12中の温度は、噴霧直後の期間の小滴乾燥を最
小限にするよう下げられる。初期小滴乾燥は、中等度温度で状態調節ゾーン12
内の高相対湿度環境を保持することにより制限される。状態調節ゾーン12中の
温度は、60℃未満、好ましくは50℃未満、最も好ましくは25〜50℃であり、10%
より高い、好ましくは20%より高い、最も好ましくは25%より高く100%までの
相対湿度が状態調節ゾーン中で保持される。本発明のこの局面による状態調節ゾ
ーン12中の小滴滞留時間は、好ましくは約0.1秒〜約20秒、さらに好ましくは
約2秒〜約5秒である。しかしながら、特定滞留時間は、供給原料18の特定の組
成物によって変わり得る。滞留時間中、噴霧組成物18は、好ましくは液体小滴
のままである。状態調節ゾーン中の滞留時間および条件は、状態調節ゾーン12
を出る噴霧組成物が液体形態のままであるよう保持される。
調節ゾーン12内の滞留時間の制御は、表面活性構成成分の表面濃厚化増大を促
すのに十分な継続時間の間液体形態で噴霧供給原料18を懸濁することによる例
示的乾燥粉末の生成を促進する。標準噴霧乾燥装置、例えばBuchi、Niro、APV、
Yamato Chemical Company、Okawara Kakoki Company等により製造されるものと
比較した場合の最小化乾燥速度での液体小滴の状態調節は、小滴が熱力学的平衡
に達するのを、そして小滴表面への表面活性構成成分の拡散を促す。このように
して、表面活性構成成分により、生成された乾燥粉末の表面を濃厚化しながら、
噴霧供給原料中の固体含量増大が処理され得る。したがって、そのように生成さ
れた乾燥粉末は、標準BuchiまたはNiro噴霧乾燥機で生成されるものと比較した
場合、より高い放出用量を有する(図2参照)。
面によれば、本発明は、従来生成された噴霧乾燥粉末より安定である乾燥粉末を
生成するための装置および方法を提供する。乾燥粉末は、好ましくは、しばしば
混合非晶質および結晶質粉末を生じる条件下での噴霧乾燥により調製される。通
常は結晶形態の大量活性作用物質は、生理学的に許容可能な水性緩衝液、典型的
には約2〜9のpH範囲を有するクエン酸塩緩衝液中に溶解される。賦形剤は、活
性作用物質と組合せて、あるいは活性作用物質が送達されない場合はそれ自体が
、溶液に付加され得る。活性作用物質は、典型的には0.01%(w/v)〜3%(w/v
)、通常は0.2%〜2.0%(w/v)の濃度で供給原料中に溶解または懸濁される。
供給原料中の活性作用物質のより高い濃度は本発明の範囲内である、と理解され
るべきである。本発明のこの局面によれば、噴霧組成物は、組成物の非晶質−結
晶質転移を提供するよう温度および相対湿度が制御される少なくとも1つの状態
調節ゾーンを通過する。本発明のこの局面によれば、状態調節ゾーンに進入する
小滴が部分的乾燥粒子として出るよう、最終乾燥過程の前に噴霧組成物から液相
の大多数が蒸発される。部分的乾燥粒子は、可塑剤として作用し、結晶化を可能
にするのに十分な水分を保持する。
長滞留時間の間、曝露される。本発明のこの局面によれば、状態調節ゾーン12
中の温度は35〜120℃内であり、状態調節ゾーン12中の相対湿度は10〜99%で
あり、そして滞留時間は、実質的にさらなる結晶化が起きない程度に非晶質−結
晶質転移を可能にするのに十分な時間である。滞留時間は、好ましくは約1秒〜
約60秒、さらに好ましくは約2秒〜約20秒である。しかしながら、特定滞留時間
は、供給原料18の特定組成物によって変わり得る。本発明のこの局面によれば
、部分乾燥粒子は、収集前に、さらなる状態調節および/または最終乾燥のため
に状態調節ゾーン12を出る。大多数の液体は、最終乾燥段階に入る前に、状態
調節ゾーン(または多数の状態調節ゾーンが用いられる場合には最終状態調節ゾ
ーン)を出る噴霧組成物から蒸発されていた。
して作動する。特に供給原料組成物18はアトマイザー20により噴霧され、状
態調節ゾーン12中に注入され、そこではそれは前記のように滞留時間の間、残
留する。吸入用に意図された乾燥粉末の調製のために、アトマイザー20は直径
50μm未満、好ましくは30μm未満、最も好ましくは20μm未満の小滴を生成する
。噴霧組成物18が状態調節ゾーン12中に残留する時間は、状態調節ゾーン(
単数または複数)12のサイズ、型および数によって変わる。好ましくは状態調
節ゾーン12は、前記のより迅速な乾燥環境と比較して、状態調節ゾーン12内
で組成物の長期滞留時間を提供するよう形造される。
得る。例えば供給原料18は、前記の活性作用物質を単独でまたは前記のいずれ
かの賦形剤と組合せて含み得るか、あるいは供給原料18は、活性作用物質の非
存在下で賦形剤を含み得る。1つ又はそれ以上の活性作用物質および1つ又はそ
れ以上の賦形剤が、供給原料組成物中に含まれ得る。供給原料組成物は、溶媒ま
たは補助溶媒装置も含み得る。溶媒は、水、エタノール、アセトン、イソプロパ
ノールおよびメタノールまたはそれらの組合せであり得るが、これらに限定され
ない。
ちファースト−イン−ファースト−アウト(FIFO)状態調節ゾーンを包含す
る。あるいは、状態調節ゾーン12は、バックミキシング状態調節ゾーン12、
即ち再循環状態調節ゾーンであり得る。さらに、FIFOおよび再循環(連続撹
拌タンク反応器)形状の組合せを含めた、1つより多い状態調節ゾーン12が用
いられ得る。このようにして、滞留時間は、状態調節ゾーン12内の所望の温度
/相対湿度環境で供給原料18が費やす時間を制御することにより、制御され得
る。一実施態様では、状態調節ゾーン12は、約2 m〜約6 mの長さを有する長尺
状断熱管(例えばガラス管)を包含する。
を少なくとも10%、好ましくは約20%〜約99%に制御するために状態調節ゾーン
12中に十分な湿潤空気を入れる。
温度の概算は、示差走査熱量計(DSC)、熱活性モニター(TAM)、水分収
着およびX線粉末回析から概算され得る。一実施態様では、状態調節ゾーン12
中の温度は、個々の試験のために選択される温度/相対湿度の組合せによって、
約35℃〜約110℃の範囲である。
工程に関しては約2.5〜約100.0ミリリットル/分(ml/分)、しばしば約2.5〜7
.0 ml/分の、そしてパイロット商業規模工程に関しては約10.0〜100.0 ml/分
の液体速度で、双頭式流体アトマイザー20を通してポンプ輸送される。アトマ
イザー20ガス圧および流量は、実験室規模工程に関してはそれぞれ約30ポンド
/平方インチ(psig)〜約100 psiおよび約0.5〜1.3 scfm、パイロット商業規模
工程に関しては約30〜130 psigおよび5〜20 scfmである。
入る。乾燥機24は、噴霧供給源量18を乾燥組成物にさらに乾燥するよう作動
し、典型的には状態調節ゾーン12の相対湿度より有意に低い相対湿度で作動す
る。乾燥機24は、状態調節か供給原料22を受容する流入口と乾燥空気を受容
する流入口を有する。さらに、加熱空気(例えば約4〜9 scfm)は、状態調節ゾ
ーン12および乾燥機24間の装置10空気流に付加され得る。特殊な一実施態
様では、空気の温度は、装置10中の水の量ならびに下流での所望の相対湿度/
温度組合せによって、約90℃〜約180℃である。
では、乾燥機24は、長さ約2 m〜約6 mの断熱ガラス小室または管である。一実
施態様では、乾燥ゾーン24は、長さ約1 m〜約3 mの断熱ガラス小室または管で
ある。結晶性を促すための特定の一実施態様では、乾燥ゾーン24における粒子
滞留時間は約0.4秒である。
る供給原料18によって変わる。一例では、総空気流は、アトマイザー空気、供
給原料18および状態調節ゾーン12中に注入される空気ならびに乾燥機24中
に注入される加熱空気を考慮に入れて、約19 scfm〜約23 scfmである。
、例えばサイクロンまたはバッグハウス収集器を包含し得る。本発明の範囲内の
その他の収集器も用いられ得る、と当業者には理解される。乾燥粉末30は、好
ましくは約0.5μ〜約10.0μの質量中央値直径(MMD)、および約1〜5μの質
量中央値空気力学的直径(MMAD)を有する。
図3に示したように、例示的一方法(100)は、供給原料(102)を噴霧し
、噴霧供給原料を状態調節ゾーン(104)に導入する過程を包含する。
てさらに状態調節ゾーン内の湿潤空気を付加する(108)ことを包含し得る。
小滴表面への表面活性構成成分の移動を促すために滞留時間の間、溶液は状態調
節ゾーン中に懸濁される(110)。次に本方法は、供給原料組成物を乾燥し(
112)、そして乾燥粉末を収集する(114)過程を包含する。
霧小滴を懸濁するよう形造される。別の局面では、状態調節ゾーンは、少なくと
も約1 mの長さを有する長尺状断熱管を包含する。とりわけ状態調節ゾーンサイ
ズおよび状態調節ゾーンを通り抜ける供給原料組成物流量を制御することにより
、滞留時間が制御され得る。一局面では、状態調節ゾーンは供給原料組成物を懸
濁し得るタンクを包含する。一局面では、給湿器は、その中での相対湿度を制御
するために状態調節ゾーンに連結される。同様に、別の局面では、装置は、状態
調節ゾーンへの進入時に供給原料組成物の温度を制御するための温度制御器を包
含する。組成物温度および状態調節ゾーン相対湿度の制御は、一部は状態調節ゾ
ーン中で液体状態に噴霧組成物を保持することにより、表面活性粒子の拡散を助
長する。
状態調節ゾーン12中に懸濁される。あるいは、状態調節ゾーンのタンク中で組
成物を循環させることにより、組成物は懸濁される。それゆえ、本発明の範囲内
の種々の状態調節ゾーンが用いられ得る。
の代替的装置50が記載されている。装置50は、噴霧供給原料組成物58の受
容のための一次状態調節ゾーン52を有する。前記のように、一次状態調節ゾー
ン52は、状態調節ゾーン52に進入する空気流の温度および/または相対湿度
を制御するための制御器の他に、温度および/または相対湿度を監視するための
モニターを包含し得る。図4に示されているように、噴霧組成物58が導入され
る環境を制御するために、複数の状態調節ゾーンが一列に連結される。図4は、
二次状態調節ゾーン62からN次状態調節ゾーン64までを図示する。多数の状
態調節ゾーン52、62〜64を用いることにより、温度、相対湿度および状態
調節時間が制御され得る。このような環境は、噴霧組成物の非晶質−結晶質転移
を可能にする。多数の状態調節ゾーン52、62〜64の使用は、状態調節ゾー
ン52、62〜64の数を変えることにより、異なる組成物の生成に必要であり
得る場合に、単一装置50が状態調節時間を変更するのも可能にする。
0の流れの中への種々の構成要素の導入を可能にする。例えば、ある環境では、
装置50中に溶媒および溶媒蒸気のような付加的物質を導入するのが望ましい。
このような物質の導入は、装置50内の、特に所望の状態調節ゾーン52、62
〜64内の適切な位置に生じ得る。図4に示されているように、一次物質70は
状態調節ゾーン52中に挿入され、二次物質72は状態調節ゾーン62中に導入
され、そしてN次物質74は状態調節ゾーン64中に導入される。装置50に導
入される物質70〜74の数および種類は、もちろん、一部は加工処理される組
成物58によって変わる。
により、組成物58内の構成要素の逐次転移および乾燥を可能にする。一実施態
様では、組成物58は、エタノール/水補助溶媒中に活性作用物質および賦形剤
を含有する。一補助溶媒、例えばエタノールの蒸発は、その中に溶解された構成
成分の凝固を引き起こして、それらの構成成分により濃厚化されるべき小滴の乾
燥表面の組成物を生じる。次に、残りの溶媒、例えば水の蒸発は、エタノール可
溶性構成成分の凝固を生じる。水およびエタノールの使用は、装置50において
加工処理され得る多数の補助溶媒および多溶媒の一例に過ぎない、と当業者には
理解される。例えば前記の活性作用物質エタノール/水補助溶媒組成物58に、
余分量のエタノールを含む一次物質70、および加熱乾燥空気を含む二次物質7
2が付加され得る。前記のように、エタノールが先ず蒸発し、次に水が蒸発する
。しかしながら、エタノールは余分量で付加されているため、二次物質72が付
加された後まで、エタノール溶解構成成分は依然として溶解したままである。そ
の溶媒中に溶解した構成成分は最初に凝固するため、蒸発する一次溶媒が乾燥粒
子の表面を決定する。残りの溶媒(単数または複数)は、乾燥皮膚を通して蒸発
し、そしてそれらの溶解構成成分は乾燥皮膚の内側に凝固する。
成する分散粒子の表面構成成分と反応し得る試薬を含む。このような試薬は、例
えば組成物58のコーティングを提供し得る。このような試薬としては、リン脂
質、サッカリン、ロイシンおよびコレステロールが挙げられるが、これらに限定
されない。物質70〜74はさらに、昇華物質を含有する加熱ガス流を含み得る
。状態調節ゾーン52、62〜64を通してガスおよび組成物58の流れに付加
される場合、昇華物質は固体コーティングとして粒子周囲に沈着され得る。
機66を包含する。乾燥機66は、好ましくは装置50を通る組成物58流への
加熱乾燥空気の導入を可能にする。収集器68は、前記のように関そう粒子を収
集するよう作動する。装置50では、状態調節ゾーン52、62〜64内の温度
、相対湿度および状態調節時間の制御は、組成物58の非晶質−結晶質転移を促
して、高結晶パーセンテージを有する乾燥粒子を生成する。
いる。図5に示されているように、装置100は、次に乾燥機116に連結され
る二次状態調節ゾーン114に連結された一次状態調節ゾーン102を包含する
。収集器118は乾燥機116に連結されて、乾燥粒子120を収集するよう作
動する。表面活性構成成分の拡散を可能にするために、噴霧供給源量組成物10
8は前記のようにアトマイザー110を通って状態調節ゾーン102に導入され
る。状態調節ゾーン102内の湿度は、給湿器104を用いて制御される。状態
調節ゾーン114は、前記のように非晶質−結晶質転移を可能にするよう作動す
る。状態調節ゾーン102中の特定時間の間の小滴乾燥を最小限にし、そして所
定温度に関して部分的乾燥粒子の含水量を制御することにより、粒子構成成分の
配向的平衡および所望の結晶性のための小滴乾燥が得られ、より大きい粒子安定
性が達成され得る。
0に連結された一次状態調節ゾーン202を有する。この実施態様では、アトマ
イザー206は状態調節ゾーン202中に噴霧供給原料組成物を挿入する。いく
つかの形状においては、状態調節ゾーン202中に加熱乾燥空気208を挿入す
るのも好ましい。状態調節ゾーン202のサイズ、形状および種類は、装置20
0内で生成されている粉末によって変わり得る。状態調節ゾーン202内で予定
時間後、組成物は、物質212が状態調節ゾーン210に挿入される時点で状態
調節ゾーン210に移される。物質212は、前記と同様に、昇華物質、試薬等
を含み得る。物質212は、例えば組成物204内の粒子上にコーティングを形
成するために用いられ得る。次に噴霧組成物204は乾燥機214中で乾燥され
て、前図においても記載されていたように、収集器216中に収集される。
燥粒子は少なくとも約60%の放出用量を有する。本発明はさらに、特許請求され
た方法により生成される乾燥粉末組成物を含む。
効量の活性作用物質を送達するのに必要な量である。実際、これは、特定の作用
物質、症状の重症度および所望の治療効果によって広範に変わる。しかしながら
、肺送達は一般に、0.001 mg/日〜100 mg/日、好ましくは0.01 mg/日〜50 mg
/日の用量で送達されねばならない活性作用物質に関して実用的である。
懸濁または溶解された粒子が挙げられる。粉末化組成物は、肺の肺胞中への浸透
を可能にするよう選択された粒子サイズ、即ち好ましくは10μm未満の質量中央
値直径(MMD)、好ましくは7.5μm未満、最も好ましくは5μm未満の、そして
通常は0.1μm〜5μmの範囲の直径を有する。これらの粉末の放出用量(ED)は
、>30%、通常は>40%、好ましくは>50%、しばしば>60%であり、エーロゾ
ル粒子サイズ分布は約1.0〜5.0μm質量中央値空気力学的直径(MMAD)、好
ましくは1.5〜4.0μmMMADである。これらの乾燥粉末は、約10重量%より低
い、通常は約5重量%より低い、好ましくは約3重量%より低い含水量を有する。
このような粉末は、WO 95/24183、WO 96/32149およびWO 99/16419(これらの記
載内容は、参照により本明細書中に含まれる)に記載されている。
たは活性作用物質と賦形剤の組合せは、生理学的に許容可能な水性緩衝液、典型
的には約2〜9のpH範囲を有するクエン酸塩緩衝液中に溶解または懸濁される。
国特許出願60/136,418および60/141,793(これらの記載内容は、参照により本明
細書中に含まれる)に記載されているようなInhale Therapeutic Systemsの乾燥
粉末吸入器を用いて送達され得る。乾燥粉末は、米国特許第5,320,094号(この
記載内容は、参照により本明細書中に含まれる)においてLaube等により記載さ
れたような計量用量吸入器を用いても送達され得る。
が詳細に記載されている以下の説明から明らかになる。
I−016)組成物を生成するために試験した。以下の表1に示したように、状態
調節ゾーン12中の特定の条件を達成するよう、流入空気の温度および相対湿度
を制御した。乾燥空気流量は約10標準立方フィート/分(scfm)〜約14 scfmで
あった。
酸化ナトリウムおよびグリシンを表1に列挙したような総固体濃度について溶解
することにより、60%インスリン組成物を調製した。滞留時間は3.6〜3.8秒で、
インスリンタンパク質分子の表面拡散を促すのに十分な長さであるよう意図した
。総固体の関数として放出用量(ED)を比較することにより、本実施例の成功
を確認した。3%固体を含有する溶液を用いた4つの試験実行に関する結果及び
操作条件を以下の表1に示す。その値は図2に示したグラフ上に三角形としてプ
ロットし、標準噴霧乾燥機を用いた1%〜4%固体の溶液に関する放出用量の値と
比較する。
mの断熱ガラス小室であった。状態調節ゾーン温度は、熱乾燥空気流入口位置の
直前の位置で監視した。温度は状態調節ゾーンの長さに沿ってほぼ一定であった
(±約2℃)。監視温度を用いて、装置相対湿度を算定した。
する60%インスリン組成物を、5 ml/分の速度で状態調節ゾーン中にポンプ輸送
した。約50℃および約45%相対湿度で、状態調節ゾーンを作動させた。組成物は
、乾燥機に進行する前に、約3.8秒間、状態調節ゾーン中に残留した。ここで部
分的に乾燥された粒子は約0.4秒で乾燥機を通過したが、乾燥機は約63℃および
約19%相対湿度で作動した。約60℃および約19%相対湿度で作動するサイクロン
収集器により、乾燥粒子を収集した。85%の収率を生じ、MMDは約2.20μであ
った。重量−重量%での乾燥粉末中の含水量は、約2.8%であった。
固体組成を有する標準NiroおよびBuchiロットに関するEDと比較して、3%固体
組成物に関して、すべて大きかった。このようにして、本発明の装置および方法
は、標準NiroおよびBuchi装置と比較して、EDの低減を伴わずに固体含量の増
大を可能にする。
粒子を生成するために試験した。2つのBuchi噴霧乾燥機を、引き続いて作動す
るよう改作した。一次Buchi(Buchi 1)は給湿器として作動した。二次Buchi(B
uchi 2)はアトマイザーとして作用した。状態調節ゾーン(長さ2.1 mの断熱ガ
ラス管)をBuchi 2の出口に取り付けた。乾燥ゾーンは、状態調節ゾーンの末端
に取り付けられた長さ約0.6 mの断熱ガラス小室であった。熱圧縮乾燥空気流入
口は、状態調節ゾーンおよび乾燥ゾーンの分離を明示した。サイクロン収集器を
用いて、生成された乾燥粉末を収集した。
液を、以下の手法にしたがって、表2に示した濃度で、MZD中で乾燥させた。
約9 mL/分〜約22.5 mL/分の速度でBuchi 1中に水をポンプ輸送した。Buchi 1
の入口温度を、約200〜215℃に設定した。乾燥空気流量は約10標準立方フィート
/分(scfm)〜約14 scfmであった。アトマイザーガス圧および流量は35 psiお
よび0.7〜1.0 scfmに設定した。Buchi 1からの湿潤空気の流出口温度は、約52℃
〜約72℃の範囲であった。
、約2.5〜7 mL/分の速度でBuchi 2中にさらに噴霧した。アトマイザー圧および
流量はそれぞれ80〜100 psiおよび1.0〜1.3 scfmに設定した。付加される湿潤空
気の容積および温度により、状態調節ゾーンに達した噴霧組成物の温度を制御し
た。状態調節ゾーン温度は組成物噴霧直後の位置および熱乾燥空気流入口位置で
監視した。温度は状態調節ゾーンの長さに沿ってほぼ一定であった(±約2℃)
。監視温度を用いて、装置相対湿度を算定した。相対湿度算定は、装置に進入す
る水の総量、状態調節ゾーン温度および装置中の漏出の非可能性に基づいていた
。
残留した。乾燥ゾーンの温度はサイクロン収集器の直前で測定し、40〜80℃であ
った。乾燥空気の温度は90〜180℃であった。粉末収集のためにサイクロン収集
器を用いた。表1は、本発明にしたがって調製されたPTH/マンニトール組成
物の操作条件および生成物特性を示す。
した粒子に関する示差走査熱量計(DSC)により得られた結晶化のエンタルピ
ー(△Hc)の比較により、結晶化可能構成成分の量を概算した。
ン乾燥機による組成物の比較は、非常に低い△Hcを生じた(表4参照)。これ
は、本発明による加工処理の結果として非常に高レベルの結晶化が起きたという
ことを示す。本発明の装置および方法の結果として観察された結晶性の増大に関
しては、結果的に生じた粒子は、慣用的方法で加工処理したものより高率の非晶
質−結晶質転移を加工処理中に有し、したがって非常に大きい貯蔵安定性を示す
。
溶液を噴霧乾燥した。操作条件および生成物特性を表5に示す。粒子サイズ(質
量中央値直径、MMD)は遠心沈降法(Horiba)により確定し、含水量はKarl F
isher滴定により確定した。
により生成した粉末に関する25%より大きい低下と比較して、10%未満の低下を
示した。これはさらに、多ゾーン乾燥機で生成した粉末の安定性を示す。
が成され得ると理解される。したがって、本発明の範囲および内容は、前記の説
明に限定されず、むしろ本発明の範囲および内容は、以下の特許請求の範囲によ
り定義される。
す図である。
を示す略図である。
を示す略図である。
を示す略図である。
Claims (33)
- 【請求項1】 製剤組成物の小滴であり、50μ未満の直径を有する小滴を生
成するためのアトマイザー、 前記の小滴を受容するためのアトマイザーと連結された少なくとも1つの状態
調節ゾーン、 状態調節ゾーンを出た組成物を乾燥する状態調節ゾーンと連結された乾燥機、 粉末形態の乾燥組成物を収集するための収集器 を包含する、乾燥粉末を生成するための装置。 - 【請求項2】 状態調節ゾーン内の相対湿度を制御するために状態調節ゾー
ンと連結される湿潤空気流入口をさらに包含する請求項1記載の装置。 - 【請求項3】 互いに列をなして連結され、その各々が空気流入口を有する
複数の状態調節ゾーンをさらに包含する請求項1記載の装置。 - 【請求項4】 粉末化組成物を収集するための収集器をさらに包含する請求
項1記載の装置。 - 【請求項5】 収集器がサイクロンおよびバッグハウスからなる群から選択
される請求項4記載の装置。 - 【請求項6】 状態調節ゾーンに進入時の空気の温度を制御するための温度
制御器をさらに包含する請求項1記載の装置。 - 【請求項7】 噴霧組成物を約0.1秒〜約60秒の範囲の対流時間の間懸濁さ
せるよう状態調節ゾーンが構成された請求項1記載の装置。 - 【請求項8】 状態調節ゾーンが少なくとも約1 mの長さを有する長尺状断
熱管を包含する請求項1記載の装置。 - 【請求項9】 状態調節ゾーンが組成物を懸濁するための循環メカニズムを
有するタンクを包含する請求項1記載の装置。 - 【請求項10】 小滴が20μ未満の直径を有する請求項1記載の装置。
- 【請求項11】 液体小滴のエーロゾル化組成物を状態調節ゾーンに導入し
、 滞留時間の間、状態調節ゾーン内のエーロゾル化組成物を懸濁させるが、組成
物は依然として液体状態で小滴の表面に向かう表面活性構成成分の動きを可能に
し、 エーロゾル化組成物を乾燥機に移し、 加熱ガスを乾燥機に導入してエーロゾル化組成物を乾燥し、乾燥粉末組成物を
生成して、そして 乾燥粉末組成物を収集する 過程を包含する、粉末乾燥組成物の製造方法。 - 【請求項12】 滞留時間が約1秒〜約20秒の範囲である請求項11記載の
方法。 - 【請求項13】 状態調節ゾーン中の温度が約35℃〜約120℃の範囲である
請求項11記載の方法。 - 【請求項14】 状態調節ゾーン中の相対湿度が約10%〜約99%の範囲であ
る請求項11記載の方法。 - 【請求項15】 乾燥粉末組成物が約1μm〜約5μm質量半数空気力学的直径
の範囲のサイズを有する粒子を含む請求項11記載の方法。 - 【請求項16】 乾燥粉末組成物が約0.5μm〜約10μm質量平均直径の範囲
のサイズを有する粒子を含む請求項11記載の方法。 - 【請求項17】 表面活性構成成分が活性作用物質または賦形剤から成る群
から選択される請求項11記載の方法。 - 【請求項18】 組成物が状態調節ゾーンの長尺状管に組成物を通すことに
より懸濁される請求項11記載の方法。 - 【請求項19】 組成物が状態調節ゾーンのタンク中で組成物を循環させる
ことにより懸濁される請求項11記載の方法。 - 【請求項20】 組成物が少なくとも1%固体内容物を含み、乾燥粒子が少
なくとも約60%の放出用量を有する請求項11記載の方法。 - 【請求項21】 請求項11の方法により生成される乾燥粉末組成物。
- 【請求項22】 噴霧組成物を状態調節ゾーンに導入し、 噴霧組成物の非晶質から結晶質への転移を促すのに十分に状態調節時間の間状
態調節ゾーン内の温度および相対湿度を制御し、 噴霧組成物を乾燥して乾燥粒子を生成しそして 粉末化組成物を収集する 過程を包含する、粉末組成物の製造方法。 - 【請求項23】 乾燥粒子が約0.5μ〜約10μMMDの範囲のサイズを有する請
求項22記載の方法。 - 【請求項24】 エーロゾル化組成物を導入する前に状態調節ゾーンに補助
溶媒を導入する過程をさらに包含する請求項22記載の方法。 - 【請求項25】 補助溶媒がエタノールを含む請求項24記載の方法。
- 【請求項26】 二次状態調節ゾーンに組成物を移す過程をさらに包含する
請求項22記載の方法。 - 【請求項27】 粉末化組成物が活性作用物質を含む請求項22記載の方法
。 - 【請求項28】 粉末化組成物が賦形剤を含む請求項22記載の方法。
- 【請求項29】 二次状態調節ゾーンに1つ又はそれ以上の試薬を導入する
過程をさらに包含する請求項26記載の方法。 - 【請求項30】 二次状態調節ゾーンに昇華物質を導入する過程をさらに包
含する請求項26記載の方法。 - 【請求項31】 二次状態調節ゾーンに有機蒸気または反応体を導入して粒
子表面を状態調節または被覆する過程をさらに包含する請求項26記載の方法。 - 【請求項32】 制御段階が状態調節ゾーン中で相対湿度を少なくとも10%
であるよう制御する請求項22記載の方法。 - 【請求項33】 請求項22の方法により生成される乾燥粉末組成物。
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