JP2008503586A - アンフォテリシンbを含む組成物、方法、およびシステム - Google Patents
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Abstract
組成物は、アンフォテリシンBの少なくとも約95重量%を含む粒子を含み、前記粒子は、約1.1μm〜約1.9μmの質量中央径を有する。他の組成物はまた、アンフォテリシンBの少なくとも約95重量%を含む粒子を含み、前記粒子の少なくとも約80重量%は、約1.1μm〜約1.9μmの幾何学的粒径を有する。さらに他の組成物は、アンフォテリシンBを含む粒子を含み、前記粒子は、約1.9μm未満の質量中央径を有し、そして前記アンフォテリシンBは、少なくとも約20%の結晶度を有する。単位剤形、デリバリーシステム、および方法は、同様の組成物を含み得る。
Description
本発明の一つ又は複数の実施態様は、アンフォテリシンBを含む組成物、アンフォテリシンBの組成物を生成および使用する方法、およびアンフォテリシンBの組成物を使用するためのシステムを含む。
侵襲性糸状真菌感染症(IFPFI)などの肺真菌感染症は、免疫不全患者における罹病および死亡の主な原因である。個人の免疫系は、後天性免疫不全症(AIDS)などの一部の病気により損なわれ得る、および/または免疫抑制療法により意図的に損なわれ得る。免疫抑制療法は、癌治療を受けている患者および/または移植手順中の患者に施されることが多い。免疫不全患者は、肺および/または鼻の真菌感染症にかかりやすくなる。持続性好中球減少患者や、免疫抑制剤に加えて少なくとも1mg/kg/日のプレドニゾン投与が21日以上連続して必要である患者などの重度の免疫不完患者は、特に、肺および/または鼻の真菌感染症を起こしやすい。免疫不全患者の間で、全体的な真菌感染症の割合は0.5から28%である。Fred Hutchinson Cancer Centerでの特発性肺炎症候群(IPS)を患っていた病理解剖された骨髄移植患者のうち、7.3%がIFPFIに罹患していた。Vogeserらによる別の研究において、1993年から1996年の期間に何らかの原因で亡くなった欧州人患者を継続的に1187件病理解剖した結果、4%の割合でIFPFIが発見された。これらの欧州人患者の圧倒的大多数は、(1)高容量のステロイド投与(2)悪性腫瘍の治療(3)固形臓器の移植、または(4)ある種の骨髄移植手術、を受けていた。
最も一般的な免疫不全患者における肺および/または鼻の真菌感染症は、肺および/または鼻のアスペルギルス症である。アスペルギルス症は、主に肺を通って体内に侵入するAspergillus真菌種(Aspergillus spp.)が原因で起こる疾患である。アスペルギルス症の罹患率は、好中球減少の期間および深刻度、患者要素(例えば、年齢、コルチコステロイドの使用、および既に肺および/または鼻の疾患に罹患しているか)、環境汚染のレベル、診断の基準、および疾患の原因を判断することにおける持続によって決まる。
その他の糸状および二相性の菌も同様に、肺真菌感染症の原因となり得る。これらの追加の菌は、通常、風土性および地域性があり、例えば、ブラストミセス症、播種性カンジタ症、コクシジオイデス症、クリプトコッカス症、ヒストプラスマ症、ムコール症、およびスポロトリクム症を含み得る。一般的に、肺系統に影響を及ぼさないが、通常全身性で、ほとんどの場合、留置器具または静脈カテーテル、創傷、もしくは汚染された固形臓器移植による感染の結果起こる、Candida spp.により引き起こされる感染は、免疫不全患者における真菌感染症の50から67%を占める。
アンフォテリシンBは、アスペルギルス症を治療するために現在使用されている唯一の認可された化合物で、一般的に静脈内に投与される。アンフォテリシンBは、Streptomyces nodosusの菌株から得られる両性ポリエンマクロライドである。市販の形状において、アンフォテリシンBは、非結晶質および結晶質の形状の両方において存在する。デソキシコール酸ナトリウムで製剤されたアンフォテリシンBは、市販される最初の元のアンフォテリシンBの調合であった。全身性静脈療法は、治療の効果の妨げとなり、アンフォテリシンBの予防的使用の望ましさの度合いを低める、腎臓毒性および肝毒性などの用量依存的毒性により制限される。認可された療法を用いても、アスペルギルス症の罹患率は増加しており、治療を受ける感染した人のうち50%を超える死亡率を引き起こすと推定される。
当技術分野において、安全かつ効果的なアンフォテリシンBの組成物、その組成物を生成および使用する方法、およびその組成物を使用するためのシステムの必要性が残る。例えば、肺および/または鼻の真菌感染症にかかった患者を安全かつ効果的に治療するため、および/または肺および/または鼻の真菌感染症の発病に対する予防薬を提供するための、組成物および方法の必要性が残る。
したがって、一つ又は複数の本発明の実施態様は、アンフォテリシンBを含む組成物、アンフォテリシンBを生成および使用する方法、およびアンフォテリシンBの組成物を使用するためのシステムを含む。本発明の実施態様のその他の機能および利点は、以下の発明の説明において記述され、説明により明白である部分もあり、または本発明の実行により確認されることができる部分もある。本発明の実施態様は、本明細書に書かれている説明および請求項において具体的に示される組成物および方法により、実現および達成される。
一側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、少なくとも約95重量%のアンフォテリシンBを含む粒子を含む組成物を対象とする。前記粒子は、約1.1μmから約1.9μmの質量中央径を有する。
別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、アンフォテリシンBの少なくとも約95重量%を含む粒子を含む組成物を対象とする。前記粒子の少なくとも約80重量%は、約1.1μmから約1.9μmの幾何学的粒径を有する。
さらに別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、アンフォテリシンBを含む粒子を含む組成物を対象とする。前記粒子は、約1.9μm未満の質量中央径を有し、前記アンフォテリシンBは少なくとも約20%の結晶化度を有する。
さらに別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、アンフォテリシンBの有効量および薬学的に容認可能な賦形剤を含む粒子を含む医薬組成物を対象とする。前記医薬組成物は、約1.1μmから約1.9μmの質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る。
別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、アンフォテリシンBの有効量および薬学的に容認可能な賦形剤を含む医薬組成物を対象とする。前記医薬組成物は、アンフォテリシンBを含む粒子から成り、アンフォテリシンBを含む粒子の少なくとも約80重量%の前記粒子は、約1.1μmから約1.9μmの幾何学的粒径を有する。
さらに別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、アンフォテリシンBの有効量および薬学的に容認可能な賦形剤を含む医薬組成物を対象とする。前記アンフォテリシンBは、約20%から約99%の結晶度を有する。
別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、少なくとも約20%の結晶度を有するアンフォテリシンBを含む乾燥粉末を対象とする。前記乾燥粉末は、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有する粒子を含む。
さらなる側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、医薬組成物を収容する容器を含む単位剤形を対象とする。前記医薬組成物は、アンフォテリシンBの有効量および薬学的に容認可能な賦形剤を含む。前記薬学的組成物は、約1.9μm未満の質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る。
別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、医薬組成物を収容する容器を含む単位剤形を対象とする。前記医薬組成物は、アンフォテリシンBの有効量および薬学的に容認可能な賦形剤を含む。前記医薬組成物は、アンフォテリシンBを含む粒子から成り、アンフォテリシンBを含む前記粒子の少なくとも約80重量%は、約1.9μm未満の幾何学的粒径を有する。
さらに別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、医薬組成物を収容する容器を含む単位剤形を対象とする。前記医薬組成物は、アンフォテリシンBおよび薬学的に容認可能な賦形剤を含む。前記アンフォテリシンBは、約20%から約99%の結晶度を有する。
さらに別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、吸入器および医薬組成物を含むデリバリーシステムを対象とする。前記医薬組成物は、アンフォテリシンBを含む粒子状物質および薬学的に容認可能な賦形剤を含む。前記粒子状物質は、約1.9μm未満の質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る。
さらなる側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、吸入器および医薬組成物を含むデリバリーシステムを対象とする。前記医薬組成物は、アンフォテリシンBを含む粒子状物質および薬学的に容認可能な賦形剤を含む。前記粒子状物質は、アンフォテリシンBを含む粒子からなり、アンフォテリシンBを含む前記粒子の少なくとも約80重量%は、約1.9μm未満の幾何学的粒径を有する。
さらに別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、吸入器および医薬組成物を含むデリバリーシステムを対象とする。前記医薬組成物は、約20%から約99%の結晶度を有するアンフォテリシンBを含む粒子物質、および薬学的に容認可能な賦形剤を含む。
さらに別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、医薬組成物を生成するために、アンフォテリシンBを特徴付ける方法を対象とする。前記方法は、アンフォテリシンBの組成物の結晶度を決定するステップを含む。前記方法はまた、医薬組成物を生成するために、薬学的に容認可能な賦形剤との混合のため、前記アンフォテリシンBを放出する前に、前記結晶度が第一の既定の結晶度を超えることを確実にするステップも含む。
別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、医薬組成物を生成するために、アンフォテリシンBを特徴付ける方法を対象とする。前記方法は、アンフォテリシンBの組成物の非結晶化度を決定するステップを含む。前記方法はまた、前記医薬組成物を生成するために、薬学的に容認可能な賦形剤との混合のため、前記アンフォテリシンBを放出する前に、前記非結晶度が規定の非結晶化度未満であることを確実にするステップも含む。
別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、乾燥粉末の医薬組成物を生成するおよび特徴付ける方法を対象とする。前記方法は、前記乾燥粉末の医薬組成物を生成するために、アンフォテリシンBの組成物を、薬学的に容認可能な賦形剤と混合するステップを含む。前記方法はまた、乾燥粉末の医薬組成物の空気力学的質量中央径を決定するステップも含む。前記方法は、患者への投与のために前記乾燥粉末の医薬組成物を放出する前に、前記空気力学的質量中央径が、既定のレベル未満であることを確実にするステップをさらに含む。
さらに別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、乾燥粉末の医薬組成物を生成するおよび特徴付ける方法を対象とする。前記方法は、前記乾燥粉末の医薬組成物を生成するために、アンフォテリシンBの組成物を、薬学的に容認可能な賦形剤と混合するステップを含む。前記方法はまた、前記乾燥粉末の医薬組成物の均一性の度数を決定するステップも含む。前記方法は、患者への投与のために前記乾燥粉末の薬学的組成物を放出する前に、前記均一性の度数が、既定のレベルを超えていることを確実にするステップをさらに含む。
別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、噴霧乾燥された粒子を生成する方法を対象とする。前記方法は、原料を生成するために、液体中に、アンフォテリシンBを含む粒子を懸濁するステップを含む。前記粒子は、約3μm未満の質量中央径を有する。前記方法はまた、前記噴霧乾燥された粒子を生成するために、前記原料を噴霧乾燥するステップも含む。
さらに別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、噴霧乾燥された粒子を生成する方法を対象とする。前記方法は、原料を生成するために、液体中にアンフォテリシンBを含む粒子を懸濁するステップを含み、ここで前記アンフォテリシンBは、少なくとも約20%の結晶度を有する。前記方法は、前記噴霧乾燥された粒子を生成するために、前記原料を噴霧乾燥するステップをさらに含む。
別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、真菌感染症を治療する、および/または真菌感染症に対する予防薬を提供する方法を対象とする。前記方法は、吸入によって、アンフォテリシンBを含む組成物の有効量を、それらを必要としている患者に投与するステップを含み、ここで前記組成物は、約1.1μmから約1.9μmの質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る。
さらに別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、真菌感染症を治療する、および/または真菌感染症に対する予防薬を提供する方法を対象とする。前記方法は、吸入によって、アンフォテリシンBを含む組成物の有効量を、それを必要としている患者に投与するステップを含み、ここで前記組成物は、アンフォテリシンBを含む粒子から成り、そしてアンフォテリシンBを含む前記粒子の少なくとも約80重量%は、約1.1μmから約1.9μmの幾何学的粒径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る。
別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、真菌感染症を治療する、および/または真菌感染症に対する予防薬を提供する方法を対象とする。前記方法は、吸入によって、アンフォテリシンBを含む組成物の有効量を、それらを必要としている患者に投与するステップを含み、ここで前記アンフォテリシンBは、少なくとも約20%の結晶度を有する。
さらなる側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、真菌感染症を治療する、および/または真菌感染症に対する予防薬を提供する方法を対象とする。前記方法は、吸入によって、アンフォテリシンBを含む組成物の有効量を、それらを必要としている患者に投与するステップを含む。前記アンフォテリシンBは、少なくとも約20%の結晶度を有し、前記アンフォテリシンBは、肺組織の生体検査により測定されるように、少なくとも約一週間の肺の固形組織の滞留半減期を有する。
別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、真菌感染症を治療する、および/または真菌感染症に対する予防薬を提供する方法を対象とする。前記方法は、吸入によって、アンフォテリシンBを含む組成物の有効量を、それを必要としている患者に投与するステップを含む。前記アンフォテリシンBは、少なくとも約20%の結晶度を有し、前記アンフォテリシンBは、気管支肺胞洗浄により測定されるように、少なくとも約10時間の肺の上皮層洗浄液滞留半減期を有する。
さらに別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、真菌感染症を治療する、および/または真菌感染症に対する予防薬を提供する方法を対象とする。前記方法は、0.01mg/kgから7.0mg/kgのアンフォテリシンBの量を含む組成物を、それらを必要としている患者に吸入により投与するステップを含む。前記アンフォテリシンBは、少なくとも約20%の結晶度を有し、血漿中のアンフォテリシンB濃度は、約1000ng/mL未満のままである。
別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、真菌感染症を治療する、および/または真菌感染症に対する予防薬を提供する方法を対象とする。前記方法は、0.01mg/kgから7.0mg/kgのアンフォテリシンBの量を含む組成物を、それらを必要としている患者に吸入により投与するステップを含む。前記アンフォテリシンBは、少なくとも約20%の結晶度を有し、血漿中のアンフォテリシンB濃度は、腎臓および/または肝毒性を回避するのに十分低いままである。
さらに別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、真菌感染症を治療する、および/または真菌感染症に対する予防薬を提供する方法を対象とする。前記方法は、アンフォテリシンBを含む組成物を、それらを必要としている患者に吸入により投与するステップを含む。前記アンフォテリシンBは、少なくとも約20%の結晶度を有する。前記肺のアンフォテリシンB濃度は、気管支肺胞洗浄により測定されるように、治療期間の少なくとも一部の間、最小阻止濃度の少なくとも約5倍に達する。血漿中のアンフォテリシンB濃度は、約1000ng/mL未満のままである。
別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、真菌感染症を治療する、および/または真菌感染症に対する予防薬を提供する方法を対象とする。前記方法は、アンフォテリシンBを含む組成物を、それらを必要としている患者に吸入により投与するステップを含む。前記アンフォテリシンBは、少なくとも約20%の結晶度を有する。治療期間は約15週から20週に及ぶ。肺のアンフォテリシンB濃度は、気管支肺胞洗浄により測定されるように、前記治療期間の少なくとも一部の間、最小阻止濃度の少なくとも約5倍に達する。
さらなる側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、真菌感染症を治療する、および/または真菌感染症に対する予防薬を提供する方法を対象とする。前記方法は、吸入によって、約2mgから約50mgのアンフォテリシンBの量を含む組成物を、それらを必要としている患者に吸入により投与するステップを含む。前記アンフォテリシンBは、少なくとも約20%の結晶度を有する。前記投与は、約5分未満以内で実行される。
別の側面において、本発明の一つ以上の実施態様は、真菌感染症を治療する、および/または真菌感染症に対する予防薬を提供する方法を対象とする。前記方法は、アンフォテリシンBを含む乾燥粉末の有効量を、それらを必要としている患者に吸入により投与するステップを含む。前記アンフォテリシンBは、少なくとも約20%の結晶度を有し、前記乾燥粉末は、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有する粒子を含む。
本発明の実施態様は、記載の限定されない図を参照して、以下の発明の説明においてさらに詳しく述べられる。
他に特に明記しない限り、本発明は、特定の処方組成物、薬物デリバリーシステム、製造技術、投与方法、または同様なものには、変化する可能性があるので、限定されないことを理解されるべきである。この点において、他に特に明記しない限り、合成物または組成物への言及は、合成物または組成物それ自体の他に、合成物の混合物などの他の合成物または組成物と混合する合成物も含む。
さらなる説明の前に、以下の用語の定義が、本発明の実施態様の理解に役立つだろう。
本明細書で使用される際、単数形の「a」、「an」、および「the」は、内容が別途明確に述べない限り、複数形の言及も含む。したがって、例えば、「リン酸質(「a phospholipid」)」は、内容が別途明確に述べない限り、単数のリン酸質だけでなく、結合または結合した二つ以上のリン酸質を言及する。
本明細書で使用される際、「粒子状物質」は、アンフォテリシンBおよび少なくとも1つの薬学的に容認可能な賦形剤を含む粒子を言及する。粒子状物質は、中空および/または多孔性の微細構造などの様々な形および形状であり得る。中空および/または多孔性の微細構造は、空隙、孔隙、欠陥、中空、隙間、間質腔、開口、せん孔、または穴を示し、明示し、または含み、球状、崩壊性、変形の、または亀裂性の粒子である可能性がある。
活性物質を言及する際、用語は、特定の分子的実体だけでなく、塩、エステル、アミド、ヒドラジド、N―アルキル誘導体、N―アシル誘導体、プロドラッグ、共役、活性代謝物、およびその他のそのような誘導体、アナログ、および関連の共役化合物を含むがそれだけに限られない、薬学的に容認可能な、薬学的に活性なアナログを含む。したがって、本明細書で使用される際、用語の「アンフォテリシンB」は、アンフォテリシンB自体、又は誘導体、アナログ、または上記に述べられる関連の化合物を言及するが、そのようなアンフォテリシンBの誘導体、アナログ、または関連の化合物が、抗真菌活性を明示する場合に限る。
本明細書で使用される際、用語「治療すること(treating)」および「治療(treatment)」は、症状および/または根底にある原因の重度および/または頻度における低減、症状および/または根底にある原因の発生の可能性における縮小、および損傷の改善または修復を言及する。したがって、本明細書に述べられるように、活性物質で患者を「治療する」ことは、感染を受けやすい個人における特定の状態、疾患、または障害の予防の他に、臨床的に症状を示す個人における治療も含む。
本明細書で使用される際、「有効量」は、有効な量および予防的に有効な量を言及する。
本明細書で使用される際、「治療的に有効量」は、所望の治療結果を達成するために有効である量を言及する。一定の活性物質の治療的に有効量は、一般的に、治療されている障害や疾患の種類および重度、および年齢、性別、および患者の体重などの要素によって変化する。
本明細書で使用される際、「予防的に有効量」は、所望の予防結果を達成するために有効である量を言及する。予防線量用量は、疾患の発病前に患者に投与されるため、予防的に有効量は、一般的に、治療的に有効量よりも少ない。
本明細書で使用される際、「質量中央径」または「MMD」は、一般的に多分散粒子集団における、すなわち様々な粒サイズの範囲を含む、複数の粒子の中央径を言及する。本明細書において報告されるMMD値は、文中で別途明確に述べられない限り、レーザー回折により決定される(Sympatec Helos,Clausthal―Zellerfeld,Germany)。一般的に、粉末試料は、Sympatec RODOS乾燥粉末の分散装置の供給ファンネルに直接加えられる。この作業は、手動またはVIBRI振動性供給エレメントの端から機械的にかき混ぜることによって達成される。試料は、真空減圧(vacuum depression)(吸引力)を一定の分散圧力のために最大限にした状態で、圧搾空気(2から3バール)の適用を経て一次粒子に分散される。分散粒子は、分散粒子の軌跡を直角に交差する632.8nmのレーザービームで精査される。粒子の集団から散乱されたレーザー光線は、逆フーリエレンズ集合アッセンブリを使用して、光電子増倍管検知素子の同心性の列に記録される。散光は、5msのタイムスライスで得られる。粒子サイズ分布は、専用のアルゴリズムを使用して、散光の空間/強度分布から逆計算される。
本明細書で使用される際、「幾何学的粒径」は、文中で別途明確に述べられない限り、顕微鏡により決定される、単一粒子の直径を言及する。
本明細書で使用される際、「空気力学的質量中央径」または「MMAD」は、一般的に多分散集団における、複数の粒子または粒子状物質の空気力学的の中央サイズを言及する。「空気力学的直径」は、粉末として通常空中に同一の沈降速度を有する単位密度球(unit density sphere)の直径であり、したがって、沈殿挙動の点から見ると、噴霧された粉末噴霧粉末、またはその他の分散粒子または粒子状物質の処方を特徴付けるために有用な方法である。空気力学的直径は、粒子または粒子状物質の形態、密度、および粒子または粒子状物質の物理的な大きさを含む。本明細書で使用される際、MMADは、空気力学的粒子またはカスケードインパクションにより決定された噴霧粉末の粒子状物質のサイズ分布の中央値を言及する。
本明細書で使用される際、「結晶化度」は、アンフォテリシンBの総量に対する、結晶性形状におけるアンフォテリシンBの割合を言及する。文中でこれとは異なって別途明確に述べられない限り、本文書における結晶度は、広角粉末X線回折測定される。粉末X線回折パターンは、例1でさらに詳細に説明されるように、2秒の滞留時間(固定時間スキャン)、0.02°2θの刻み幅、3〜42°2θの走査範囲、0.5°の発散スリット、1°の散乱スリット、および0.3mmの受けスリットで、ShimazuX線回折計モデルXRD―6000で測定された。
本明細書で使用される際、「非結晶化度」は、アンフォテリシンBの総量に対する、非晶性形状におけるアンフォテリシンBの割合を言及する。文中でこれとは異なって別途明確に述べられない限り、本文書における非結晶化度は、広角粉末X線回折測定される。
本明細書で使用される際、用語「放出線量」または「ED」は、粉末装置または容器からの作動/分散事象後の、吸入器からの乾燥粉末のデリバリーの表示を言及する。EDは、通常の線量(すなわち、熱で乾燥させる前に適切な吸入器に置かれた単位線量当たりの粉末の塊)に対する、吸入器により供給された線量の割合として定義される。EDは、実験的に決定した量であり、患者の服用を再現するように設置された生体外装置を使用して、決定され得る。本明細書に使用されるように、ED値を決定するために、米国特許第4,069,819号および同4,995,385号に説明されるように、乾燥粉末の通常の線量(上記に定義されたとおり)は、Turbospin(登録商標)DPI装置(PH&T、Italy)に置かれる、ここで前記米国特許の内容全てを本明細書中に援用する。Turbospin(登録商標)DPIは、作動され、粉末を分散する。得られたエアロゾル雲は、その後、作動後2.5秒間の真空(30L/min)により装置から取り出され、装置の口に取り付けられている風袋計量されたガラス繊維ろ紙(Gelman,47mm直径)の上で回収される。ろ紙に集まる粉末の総量は、デリバリーされた線量を構成する。例えば、吸入装置に置かれた乾燥粉末の5mgを含むカプセルについて、粉末の分散により、上記に説明のとおり、風袋計量されたろ紙の上に粉末の4mgの回収をもたらす場合、乾燥粉末組成物のEDは80%[=4mg(デリバリーされた線量/5mg(通常の線量))]である。
本明細書で使用される際、「受動的乾燥粉末吸入器」は、容器または単位剤形における装置内に含まれる医薬組成物を分散および噴霧するために、患者の吸気努力に依存する吸入装置を言及し、医薬組成物を分散および噴霧するために、加圧ガスおよびエレメントを振動または回転させることのようなエネルギーを提供するための手段を含む吸入装置は含まない。
本明細書に使用される際、「能動的乾燥粉末吸入器」は、容器または単位剤形における装置内に含まれる医薬組成物を分散および噴霧するために、単に患者の吸気努力に依存しない吸入装置を言及し、医薬組成物を分散および噴霧するために、加圧ガスおよびエレメントを振動または回転させることのようなエネルギーを提供するための手段を含む吸入装置を含む。
本発明のいくつかの実施態様の要約は、本文書の「発明の開示」において説明される。簡潔にするため、この要約は、その内容の全てを本願明細書中に援用される。
本発明の一つ以上の実施態様は、特定のアンフォテリシンBの組成物が毒性を減少させたという驚くべきかつ予想外の発見に関する。理論に縛られることなく、いくつかの要因は、アンフォテリシンBの毒性に影響を及ぼすと思われる。これらの要因は、アンフォテリシンBの結晶化度、アンフォテリシンBの粒子のサイズ、アンフォテリシンBの粒子を含む粒子状物質の均一性、およびアンフォテリシンBの粒子を含む粒子状物質のサイズ、を非制限的に含む。状況によって、これらの要因のうちの複数は、毒性に影響を与えると思われる。
本発明の一つ以上の実施態様において、組成物はアンフォテリシンBを含む。アンフォテリシンBは、トランスポジションにおいて7つの共役二重結合、およびグリコシド結合により主環につながれる3−アミノ−3、6−デオキシマンノース(マイコサミン)部分を含むヘプタエンマクロライドである。アンフォテリシンBのバルク製剤物質は、Denmark、CopenhagenのAlpharma、またはConnecticut、WoodbridgeのChemwerthから入手され得る。
本発明の一つ以上の実施態様において、組成物は、抗真菌活性を有するアンフォテリシンB誘導体を含む。当該アンフォテリシンB誘導体は、エステル、アミド、ヒドラジド、N−アルキル、および/またはN−アミノアシルである可能性がある。アンフォテリシンBのエステル誘導体の例は、メチルエステル、コリンエステル、およびジメチルアミノプロピルを非制限的に含む。アンフォテリシンBのアミド誘導体の例は、アンフォテリシンBの一級、二級、および三級アミドを非制限的に含む。アンフォテリシンBのヒドラジド誘導体は、N−メチルピペラジンヒドラジドを非制限的に含む。アンフォテリシンBのN−アルキル誘導体の例は、アンフォテリシンBメチルエステルのN’、N’、N’−トリメチルおよびN’、N’−ジメチルアミノプロピル−サクシニミジル スクシンイミジル誘導体を非制限的に含む。アンフォテリシンBのN−アミノアシル誘導体の例は、N−オミチル(omithyl)、N−ジアミノプロピオニル−、N−リシル−、N−ヘキサメチルリシル−、およびN−ピペリジン ピペリジン(piperdine)−プロピオニル−またはN’、N−メチル−1−ピペラジン−プロピオニル−アンフォテリシンBメチルエステル、を非制限的に含む。
アンフォテリシンBを含む組成物は、様々な量のアンフォテリシンBを含む。例えば、アンフォテリシンBの量は、少なくとも0.01重量%からなり得、例えば少なくとも約1重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、または少なくとも約98重量%などの範囲である。
上記に説明されたとおり、アンフォテリシンBの結晶化度は、毒性を減少させることにおける要因であると思われる。例えば、肺に投与される場合、アンフォテリシンBの結晶性形状が多いほどより遅く溶解され、アンフォテリシンのより多い非結晶性形状よりも長い半減期を有する。理論によって縛られることは望まないが、低速溶解およびより長い半減期は、毒性を減少させると思われる。対照的に、理論によって縛られることは望まないが、非結晶性形状は、肺組織に有毒であると思われる可溶性会合体を発生させると思われる。理論によって縛られることを望まないが、これらの原理は、肺に限定されないと考えられている。
アンフォテリシンBの所望の結晶化度は、投与量および治療計画などの要因によって決まる。アンフォテリシンBの結晶化度は、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約99%などの、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%である可能性がある。したがって、結晶化度は、約10%から約100%となり得、例えば約20%から約99%、約50%から約99%、約70%から約99%、約70%から約98%、約80%から約98%、または約90%から約97%などとなり得る。
結晶度は、いくつかの周知の技術のうちのいずれかによって決定され得る。例えば、結晶度は、X線回折、ラマンおよび/または赤外分光法、動的蒸気収着、溶解熱測定、または等温微小熱量測定である可能性がある。上記に説明されたように、文中でこれとは異なって別途明確に述べられない限り、本文書における結晶化度は、実施例1に説明される方法を使用してX線回折により測定される。
場合により、小口径アンフォテリシンB粒子が使用される。一例において、アンフォテリシンBの粒子は、約2.5μm未満、約2μm未満、約1.9μm未満、または約1.5μm未満などの、約3μm未満の質量中央径を有する。例えば、アンフォテリシンBの粒子は、約0.5μmから約1.8μm、約0.8μmから約2.5μm、約1.1μmから約1.9μm、約1.2μmから約1.8μm、または約1μmから約2μmなどの、約0.5μmから約3μmの質量中央径を有する。いくつかの例において、アンフォテリシンB粒子の少なくとも約20%は、約3μm未満の大きさであり、例えば、少なくとも約50%は約3μm未満であり、少なくとも約90%は3μm未満であり、又は少なくとも約95%は約3μm未満である。例えば、粒子の60重量%、70重量%、80重量%、または90重量%は、約1.1μmから約1.9μmの質量中央径を有する可能性がある。
いくつかの例において、アンフォテリシンBは高結晶化度を有し、アンフォテリシンBの粒子サイズは小さい。結晶化度は上記に説明されたもののいずれかであり、粒子サイズは上記に説明されたもののいずれかであり得る。例えば、一例において、結晶化度は少なくとも約50%で、質量中央径は、約3μm未満である。その他の例において、結晶化度は少なくとも約70%で、質量中央径は約2.8μm未満である。さらにその他の例において、結晶化度は少なくとも約80%で、質量中央径は約2.6μm未満である。さらにその他の例において、結晶化度は少なくとも約90%で、質量中央径は約2.4μm未満である。
結晶化度は上記に説明されたレベルであり得るが、アンフォテリシンBの粒子サイズは上記に説明されたサイズより大きい可能性がある。例えば、結晶化度は少なくとも約50%で、質量中央径は約3μmを超える可能性がある。反対に、アンフォテリシンBの粒子サイズは、上記に説明されたサイズ内であり得るが、結晶化度は上記に説明されたレベル外である可能性がある。例えば、質量中央径は約3μm未満で、結晶化度は約50%未満である可能性がある。
本発明の一つ以上の実施態様に基づく医薬組成物は、アンフォテリシンBおよび、場合により、一つ以上のその他の活性成分および/または薬学的に容認可能な賦形剤を含む可能性がある。例えば、当該医薬組成物は、アンフォテリシンの純粒子を含む可能性があり、その他の粒子とともにアンフォテリシンBの純粒子を含む可能性があり、および/またはアンフォテリシンBを含む粒子状物質および一つ以上の活性成分および/または一つ以上の薬学的に容認可能な賦形剤を含む可能性がある。
したがって、本発明の一つ以上の実施態様に基づく医薬組成物は、必要に応じて、アンフォテリシンBおよび一つ以上のその他の活性成分の混合を含む可能性がある。その他の活性成分の例は、肺腔または鼻腔を通ってデリバリーされる薬剤を含むがそれだけに限定されない。例えば、その他の活性成分は、抗ウイルス剤、抗真菌剤、および/または抗生物質の如き肺および/または鼻の感染に対する長時間作用型薬剤および/または活性物質である。
抗ウイルス剤の例は、アシクロビル、ガンシクロビル、アジドチミジン、シチジンアラビノシド、リバビリン、リファンパシン、アマンタジン、イドクスウリジン、ポスカルネット(poscarnet)、トリフルウリジンを含むがそれだけに限定されない。
抗真菌剤の例は、アゾール(例えば、イミダゾール、イトラコナゾール、ポザコナゾール(pozaconazole))、ミカファンギン、カスパファンギン(caspafungin)、サリチル酸、硝酸オキシコナゾール、シクロピロクス オラミン、ケトコナゾール、硝酸ミコナゾール、および硝酸ブトコナゾール、を含むがそれだけに限定されない。
抗生物質の例は、ペニシリン−G、ペニシリン−V、フェネチシリン、アンピシリン、アモキサシリン、シクラシリン、バカンピシリン、ヘタシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、メチシリン、ナフシリン、オキサシリン、アズロシリン、カルベニシリン、メズロシリン、ピペラシリン、チカリシリン(ticaricillin)、およびイミペネムを含むがそれだけに限定されないペニシリンおよび抗菌薬のペニシリン系の薬剤;セファロドキシル、セファゾリン、セファレキシン、セファロチン、セファピリン、セフラジン、セファクロール、セファマンドール、セフォニシド、セフォキシン、セフロキシム、セフォラニド、セフォテタン、セフィネタゾル(cefinetazole)、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフチゾキシム、セフチゾン(ceftizone)、モキサラクタム、セフタジジム、及びセフィキシムを含むがそれだけに限定されないセファロスポリンおよびセファロスポリン系の薬剤;ストレプトマイシン、ネオマイシン、カナマイシン、ゲンタマイシン、トブラマイシン、アミカシン、およびネチルミシンを含むがそれだけに限定されないアミノグリコシド薬剤およびアミノグリコシド系の薬剤;アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ロキシスロマイシン、エリストマイシン、及びリンコマイシン、クリンダマイシンなどのマクロライドおよびマクロライド系の薬剤;例えば、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、デモクロサイクリン(democlocyclin)、メタサイクリン、ドキシサイクリン、及びミノサイクリンなどのテトラサイクリンおよびテトラサイクリン系の薬剤;例えば、ナリジクス酸(naladixic acid)、シノキサシン、ノルフロキサシン、シプロフロキサシン、オフロキサシン、エノキサシン、及びペフロキサシンなどのキノリンおよびキノリン様薬剤;ポリミクシンB、コリスチン、およびバカトラシン(bacatracin)、並びに、デフェンシン、マゲイニン、セクロピン、及びその他の如き他の抗菌ペプチドであって、天然、または、工学の結果として、病原体特異的プロテアーゼおよび他の不活性酵素の活性に対するペプチド耐性を提供されるものを含むがそれだけに限定されない抗菌ペプチド;クロラムフェニコール、バンコマイシン、リファンピシン、メトロニダゾール、ボリコナゾール、フルコナゾール、エタンブトール、ピラジナミド、スルホンアミド、イソニアジド、およびエリスロマイシンを含むその他の抗菌薬、を含むがそれだけに限定されない。
活性物質の混合が使用される場合、薬剤は、医薬組成物の一種類において、または医薬組成物の別の種類において個々に、混合して提供され得る。さらに、当該医薬組成物は、所望の分散安定性または粉末分散性を提供する一つ以上の活性物質または生物活性物質と混合され得る。
当該医薬組成物における、活性物質、例えばアンフォテリシンBの量は変化する可能性がある。活性物質の量は、一般的に、医薬組成物の総量の少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、または少なくとも約80重量%など、少なくとも約5重量%である。活性物質の量は、通常、約5重量%から約95重量%、約10重量%から約90重量%、約30重量%から約80重量%、約40重量%から約70重量%、または約50重量%から約60重量%など、約0.1重量%から100重量%の間で変化する。
上記に説明のとおり、当該医薬組成物は、一つ以上の薬学的に容認可能な賦形剤を含み得る。薬学的に容認可能な賦形剤の例は、脂質、金属イオン、界面活性剤、アミノ酸、炭水化物、緩衝剤、塩、ポリマー、および同様なもの、およびそれらの混合、を含むがそれだけに限定されない。
脂質の例は、リン脂質、糖脂質、ガングリオシドGM1、スフィンゴミエリン、ホスファチジン酸、カルジオリピン;ポリエチレングリコール、キチン、ヒアルロン酸、またはポリビニルピロリドンなどの、ポリマー鎖を有する脂質;スルホン酸化したモノ−、ジ−、および多糖類を有する脂質;パルミチン酸、ステアリン酸、およびオレイン酸などの脂肪酸;コレステロール、コレステロールエステル、およびコレステロールヘミコハク酸エステルを含むがそれだけに限定されない。
一つ以上の実施態様において、リン脂質は、一つ以上のホスファチジルコリンなどの、一つ以上の飽和リン脂質を含む。典型的なアシル鎖長は、16:0および18:0(すなわちパルミトイルおよびステアロイル)である。リン脂質含有量は、活性物質の活性、デリバリー方式、およびその他の要因により決定され得る。
自然源および合成源の両方からのリン脂質は、様々な量で使用され得る。リン酸質が存在する場合、量は、一般的に、当該活性物質をリン脂質の少なくとも単一の分子層で被覆するのに十分量である。一般的に、リン脂質含有量は、約20重量%から約80重量%などの約5重量%から約99.9重量%である。
通常、適合性のあるリン脂質は、約60℃を超える、又は約80℃を超えるなどの、約40℃を超えるゲル−液晶相転移を有するものを含む。組み入れられるリン脂質は、比較的長鎖(例えば、C16〜C22)飽和脂質であり得る。開示される安定化された製剤において有用な例示的リン脂質は、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルコリンホスファチジルコリン、ジアラキドイルホスファチジルコリン、ジベヘノイルホスファチジルコリン、ジホスファチジルグリセロール、短鎖ホスファチジルコリン、水素化ホスファチジルコリン、E−100−3(Lipoid KG、Ludwigshafen、Germanyより入手可能)、長鎖飽和ホスファチジルエタノールアミン、長鎖飽和ホスファチジルセリン、長鎖飽和ホスファチジルグリセロール、長鎖飽和ホスファチジルイノシトール、ホスファチジン酸、ホスファチジルイノシトール、およびスフィンゴミエリンなどの、ホスホグリセリドを含むがそれだけに限定されない。
金属イオンの例は、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、および同様なものを含む二価カチオンを含むがそれだけに限定されない。例えば、リン脂質が使用される場合、当該医薬組成物はまた、WO 01/85136およびWO 01/85137において開示されるように、多価カチオンも含む可能性があり、前記国際特許公開は、その全内容を本願明細書中に援用する。多価カチオンは、リン脂質の融解温度(Tm)を上げるために有効な量において存在し、少なくとも約40℃などの、少なくとも約20℃で、当該医薬組成物が保存温度(TS)を超えるTmを明示するようにする。リン脂質に対する多価カチオンのモル比は、約0.05:1から約2.0:1または約0.25:1から約1.0:1などの、少なくとも0.05:1である可能性がある。多価カチオン:リン脂質のモル比の例は、約0.50:1である。多価カチオンがカルシウムである場合、塩化カルシウムの形状である場合がある。カルシウムなどの金属イオンがリン脂質に含まれる場合が多いが、何も必要ない。
上記に説明されるように、当該医薬組成物は、一つ以上の界面活性剤を含む可能性がある。例えば、一つ以上の界面活性剤は、一つ以上のものが当該組成物の固形粒子または粒子状物質と関連している状態で、液相に存在し得る。「関連していること」によって、当該医薬組成物は、界面活性剤を取り入れ、吸着し、吸収し、被覆され、または生成されることを意味する。界面活性剤は、飽和および非飽和脂質、非イオン性洗剤、非イオン性ブロック共重合体、イオン性界面活性剤、およびそれらの混合などの、フッ素および非フッ素化合物を含むがそれだけに限定されない。上記界面活性剤に加えて、適切なフッ素界面活性剤が、本明細書における示唆に対応し、及び所望の製剤を提供するために使用され得ることが強調されるべきである。
非イオン性洗剤の例は、三オレイン酸塩ソルビタン(Span85)(登録商標)、セスキオレイン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン(20)モノラウリン酸ソルビタン、およびポリオキシエチレン(20)モノオレイン酸ソルビタン、オレイン酸ポリオキシエチレン(2)エステル、ステアリルポリオキシエチレン(2)エステル、ラウリルポリオキシエチレン(4)エステル、グリセロールエステル、およびショ糖エステルを含むソルビタンエステルを含むがそれだけに限定されない。その他の適切な非イオン性洗剤は、McCutcheon‘s Emulsifier and Detergents(McPublishing Co.,Glen Rock,New Jersery)を使用して、容易に特定されることが可能であり、その内容全てを本願明細書中に援用する。
ブロック共重合体の例は、ポロキサマー188(Pluronic F―68)(登録商標)、ポロキサマー407(Pluronic F―127)(登録商標)、およびポロキサマーpoloxamer338を含む、ポリオキシエチレンおよびポリオキシプロピレンのジブロックおよびトリブロック共重合体を含むがそれだけに限定されない。
イオン性界面活性剤の例は、スルホコハク酸ナトリウム、および脂肪酸せっけんを含むがそれだけに限定されない。
アミノ酸の例は、疎水性アミノ酸を含むがそれだけに限定されない。薬学的に容認可能な賦形剤としてのアミノ酸の使用は、WO95/31479、WO96/36096、およびWO96/32149において開示されるように、当技術分野において周知であり、その内容全てを本願明細書中に援用する。
炭水化物の例は、単糖類、二糖類、および多糖類を含むがそれだけに限定されない。例えば、ブドウ糖(無水および一水和物)、ガラクトース、マンニトール、D−マンノース、ソルビトール、ソルボース、および同様なものなどの単糖類;乳糖、麦芽糖、ショ糖、トレハロース、および同様なものなどの二糖類;ラフィノースおよび同様なものなどの多糖類;でんぷん(ヒドロキシエチルでんぷん)、シクロデキストリン、及びマルトデキストリンなどのその他の炭水化物である。
緩衝剤の例は、トリスまたはクエン酸を含むがそれだけに限定されない。
酸の例は、カルボン酸を含むがそれだけに限定されない。
塩の例は、塩化ナトリウム、カルボン酸の塩(例えば、クエン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、グルコン酸マグネシウム、グルコン酸ナトリウム、塩酸トロメタミン、など)、炭酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、塩化アンモニウム、および同様なもの、を含むがそれだけに限定されない。
有機固体の例は、ショウノウ、および同様なものを含むがそれだけに限定されない。
本発明の一つ以上の実施態様の医薬組成物は、生分解性高分子、共重合体、または混合、またはその他のそれらの混合などの、生体適合性を有する物質である。この点において、有用なポリマーは、ポリラクチド、ポリラクチド−グリコリド、シクロデキストリン、ポリアクリル酸塩、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリ無水物、ポリラクタム、ポリビニルピロリドン、多糖類(デキストラン、でんぷん、キチン、キトサンなど)、ヒアルロン酸、タンパク質(アルブミン、コラーゲン、ゼラチンなど)を含む。当業者は、適切なポリマーを選択することによって、当該組成物のデリバリー効果および/または分散の安定性は、活性物質の効果を最大限に利用するために調整されることを正しく理解するでしょう。
上記の薬学的に容認可能な賦形剤に加え、粒子物質の剛性、生産収率、放出線量および沈着、保管寿命、および患者の承諾を改善するために、その他の薬学的に容認可能な賦形剤を当該医薬組成物に加えることが望ましい。そのような選択可能な薬学的に容認できる賦形剤は、着色剤、味覚マスキング剤、緩衝剤、吸湿剤、抗酸化物質、および化学安定剤、を含むがそれだけに限定されない。さらに、様々な薬学的に容認可能な賦形剤は、粒子状物質の組成物(例えば、ラテックス粒子)に、構造および形状を提供するために使用され得る。この点において、成分を厳密にすることが、選択的溶媒抽出法などの生成後の技術を使用して、取り除かれ得ることが正しく理解されるでしょう。
当該医薬組成物はまた、薬学的に容認可能な賦形剤の混合も含む可能性がある。例えば、炭水化物およびアミノ酸の混合は、本発明の範囲内である。
本発明の一つ以上の態様の組成物は、推進剤(例えば、クロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロアルカン)などの非水相を含む、乾燥粉末、カプセル、タブレット、再構成粉末、懸濁液、または分散液などの様々な形状を取る可能性がある。乾燥粉末の含水率は、約10重量%未満、約5重量%未満、約2重量%未満、約1重量%未満、または約0.5重量%未満などの、約15重量%未満である可能性がある。そのような粉末は、WO95/24183、WO96/32149、WO99/16419、WO99/16420、およびWO99/16422に説明され、その内容を本願明細書中に援用する。
本発明の一つ以上の実施態様は、アンフォテリシンB粒子を組み込まないものはたとえあったとしてもほとんどない、マトリクス材に組み込まれるアンフォテリシンBの均質な組成物を含む。例えば、当該組成物の、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、または少なくとも約99重量%は、アンフォテリシンBおよびマトリクス材の両方を含む粒子状物質を含む可能性がある。
しかし場合により、不均一な組成物は、投与されるアンフォレリシンBの所望の薬物動態統計データを提供するために望ましく、これらの場合において、アンフォテリシンBの大きな粒子(例えば、約3μmから約10μm、またはそれよりも大きい質量中央径)が使用される。
均一な組成物は、アンフォテリシンBの小粒子を含む可能性がある。上記に説明されるように約3μm未満の質量中央径を有するアンフォテリシンB粒子は、マトリクス材に組み込まれるアンフォレリシンBの均一の組成物の生成を容易にすることができる。アンフォテリシンBの質量中央径が約3μmを超える場合、結果は、マトリクス材に組み込まれるアンフォテリシンB、およびマトリクス材無しのアンフォテリシンBを含む粒子を含む不均一な組成物になり得る。これらの不均一な組成物は、粉末流および分散性の悪さを明示することが多く、結果として線量変化をもたらす。アンフォテリシンBのより大きい粒子で形成された組成物はまた、ネズミにおいて結果的に毒性を引き起こした。しかしながら、不均一な分散は、噴霧プロセスを通して改善される可能性があり、そのことはアンフォテリシンBのより大きな粒子に関して、均一な分散を可能にすることに留意すべきである。
上記を考慮し、いくつかの例において、当該医薬組成物は高い均一性を有し、当該アンフォテリシンBは高結晶度を有し、および当該組成物を形成するアンフォテリシンBの粒子のサイズは小さい。均一性の度合い、結晶化度、および粒子サイズは、上記に説明されたもののうちのいずれかであり得る。例えば、一例において、結晶化度は、少なくとも約50%で、質量中央径は約3μm未満である。その他の例において、結晶化度は少なくとも約70%で、質量中央径は2.8μm未満である。さらにその他の例において、結晶化度は少なくとも約80%で、質量中央径は約2.6μm未満である。さらにその他の例において、結晶化度は少なくとも約90%で、質量中央径は約2.4μm未満である。
しかしながら、場合により、均一性の度合いは高く、そして一つ以上の結晶化度およびアンフォテリシンBは上記に説明された範囲外である。あるいは、場合により、均一性の度合いは低く、一つ以上の結晶化度およびアンフォテリシンBは上記に説明された範囲外である。
一例において、当該医薬組成物は、リン脂質のマトリクスに組み込まれるアンフォテリシンBを含む。当該医薬組成物は、全内容を本明細書に援用する上記のWO99/16419、WO99/16420、WO99/16422、WO01/85136、およびWO01/85137において説明されるように、活性物質を組み込み、及び中空および/または多孔性の微細構造である粒子状物質の形状である、リン脂質のマトリクスを含む可能性がある。中空および/または多孔性の微細構造は、中空および/多孔性の微細構造の密度、サイズ、および空力特性が、使用者の吸入中に肺の深部までの到達を容易にするため、アンフォテリシンBを肺にデリバリーすることにおいて有効である。加えて、リン脂質ベースの中空および/多孔性の微細構造は、粒子状物質間の引力を減少させ、当該医薬組成物を噴霧中に凝集させないようにするのを容易にし、そしてプロセスを容易にする当該医薬組成物の流動性を改善する。
一例において、当該医薬組成物は、約1.0g/cm3未満、約0.5g/cm3未満、約0.3g/cm3未満、約0.2g/cm3未満、または約0.1g/cm3未満のかさ密度を有する中空および/または多孔性の微細構造から成る。低かさ密度の粒子または粒子状物質を提供することにより、単位線量容器に満たされる最小の粉末の塊が減らされ、担体粒子の必要性を取り除く。つまり、本発明の一つ以上の実施態様の比較的低密度の粉末は、比較的低線量の医薬組成物の再現性のある投与を提供する。さらに、担体粒子の排除は、例えば乳糖粒子などの担体大粒子が喉や上気道にそのサイズゆえに衝撃を与えるため、喉の沈着および咽頭反射的効果または咳を潜在的に軽減する。
一例において、医薬組成物は、乾燥粉末の形状であり、当該医薬組成物の単位線量を噴霧するための噴霧器にはめ込まれているまたは近くに存在し得る単位線量容器内に含まれる。この例は、乾燥粉末形状が単位線量容器内に安定して保管され得るという点において有用である。場合により、本発明の一つ以上の実施態様の医薬組成物は、少なくとも約二年間安定している。いくつかの例において、安定性を得るために、冷凍をする必要はない。その他の例において、例えば2〜8℃などの下げられた温度は、安定保存を長引かせるために使用される可能性がある。多くの例において、保存安定性は、外部電源で噴霧を可能にする。
本明細書で開示される医薬組成物は、空隙、孔隙、欠陥、中空、隙間、間質腔、開口、せん孔、または穴を示し、明示し、または含む構造マトリクスを含むことが正しく理解されるだろう。多孔の微細構造の完全な形(形態とは対照的に)は、通常は重要ではなく、所望の特性を提供する全体の構造が本発明の範囲内にあるものとして企図される。したがって、いくつかの実施態様は、大体において球状の形状を含む。しかしながら、崩壊性、変形の、または亀裂性の粒子状物質も適合する。
一例において、アンフォテリシンBは、離散粒子状物質を生成するマトリクスに組み込まれ、当該医薬組成物は、複数の離散粒子状物質を含む。当該離散粒子状物質は、効果的に投与されるように、および/または必要な時に利用可能であるように大きさを等しくされ得る。例えば、噴霧可能な医薬組成物に関して、粒子状物質は、当該粒子状物質が噴霧され、そして使用者吸入中に、使用者の気道にデリバリーされることを可能にするサイズのものである。
いくつかの例において、医薬組成物は、約10μm未満、約7μm未満、約5μm未満などの、約20μm未満の質量中央径を有する粒子状物質を含む。当該粒子状物質は、約1.5μmから約5μm、または約2μmから約4μmなどの、約1μmから約6μmの空気力学的質量中央径を有する可能性がある。粒子状物質が大きすぎる場合、ネズミにおいて毒性が観測された。粒子状物質が小さすぎる場合、粒子状物質のより多くの割合が消散される可能性があった。
上記を考慮して、いくつかの例において、医薬組成物は、小さい空気力学的質量中央径を有する粒子状物質を含み、当該医薬組成物は高い均一性を有し、アンフォテリシンBは高い結晶化度を有し、および当該医薬組成物を形成するアンフォテリシンBの粒子のサイズは小さい。空気力学的質量中央径、均一性の度数、結晶化度、アンフォテリシンBの粒子サイズは、上記に説明されたもののうちのいずれかであり得る。一例において、空気力学的質量中央径は約20m未満で、医薬組成物の少なくとも約60重量%はアンフォテリシンBおよびマトリクス材を含み、結晶化度は少なくとも約50%で、そして質量中央径は約3μm未満である。その他の例において、空気力学的質量中央径は約10μm未満で、医薬組成物の少なくとも約70重量%は、アンフォテリシンBおよびマトリクス材を含み、結晶化度は少なくとも約70%であり、そして質量中央径は約2.8μm未満である。さらにその他の例において、空気力学的質量中央径は、約7μm未満であり、医薬組成物の少なくとも約80重量%はアンフォテリシンBおよびマトリクス材を含み、結晶化度は少なくとも約80%で、質量中央径は約2.6μm未満である。さらにその他の例において、空気力学的質量中央径は約7μm未満であり、医薬組成物の少なくとも約90重量%はアンフォテリシンBおよびマトリクス材を含み、結晶化度は少なくとも約90%で、質量中央径は約2.4μm未満である。
しかしながら、場合により、空気力学的質量中央径は小さく、均一性、結晶化度、およびアンフォテリシンBの粒径粒子サイズのうちの一つ以上は、上記に説明された範囲外である。同様に、その他の場合において、空気力学的質量中央径は大きく、均一性、結晶化度、およびアンフォテリシンBの粒子サイズ粒径のうちの一つ以上は、上記に説明された範囲内である。
上記を考慮して、ネズミにおける、吸入されたアンフォテリシンBの粒子状物質または粒子の毒性は、いくつかの要因によって決まる。理論により縛られることは望まないが、これらの要因は、アンフォテリシンBの結晶化度、吸入された粒子または粒子状物質を生成形成するために使用されるアンフォテリシンBの粒子サイズ、吸入された粒子状物質の均一性、および吸入された粒子または粒子状物質のサイズ、を含むと思われるが、それだけに限定されない。
マトリクス材は、疎水性または部分的に疎水性の物質材料を含む可能性がある。例えば、マトリクス材は、リン脂質などの脂質、および/またはロイシンまたはトリロイシンなどの疎水性のアミノ酸、を含む可能性がある。リン脂質マトリクスの例は、全内容を本明細書に援用するWO99/16419、WO99/16420、WO99/16422、WO01/85136、およびWO01/85137、ならびに米国特許第5,874,064号、5,855,913号、5,985,309号、および6,503,480号、ならびに2003年12月31日に申請された同時係属および共同所有の米国特許申請第10/750,934において説明される。疎水性アミノ酸マトリクスの例は、全内容を本明細書に援用する米国特許第6,372,258および6,358,530、および2001年12月21日に申請された米国特許申請第10/032,239に説明される。
リン脂質がマトリクス材として利用される場合、医薬組成物はまた、全内容を本明細書に援用するWO01/85136およびWO01/85137に開示されるように、多価カチオンも含む。
その他の実施態様に基づいて、組成物を含む活性物質の放出速度を制御する。一つ以上の実施態様に基づいて、本発明の組成物は、活性物質の即時放出を提供する。あるいは、本発明のその他の実施態様の組成物は、抗真菌剤の望ましい放出率を提供するために、マトリクス材に組み込まれる活性物質と組み込まれていない活性物質の不均一の混合として提供され得る。この実施態様に基づいて、本発明の一つ以上の実施態様のエマルジョンベースの製造プロセスを使用して製剤された抗真菌剤は、気道に投与される場合に、即時放出の用途において有用性を有する。迅速な放出は、(a)低密度多孔性の粉末の高比表面積;(b)そこに組み込まれる小さいサイズの薬剤結晶、および;(c)粒子状物質の低表面エネルギーにより促進される。
あるいは、活性物質の持続放出がもたらされるように、粒子状物質のマトリクスを処理することが望ましい。この処理は、活性物質が迅速に肺から除去される場合、または持続放出が必要な場合に特に望ましい。例えば、リン脂質分子の相挙動の性質は、原料を噴霧乾燥することおよび乾燥条件およびその他の組成物成分を利用することにおける、化学構造および/または調合方法の性質により影響される。小単層ベシクル(SUV)または多重膜ベシクル(MLV)内で可溶化された活性物質を噴霧乾燥する場合、当該活性物質は、多重の二重層内でカプセル化され、長時間にわたって放出される。
対照的に、本明細書の教示に基づくエマルジョン滴、および分散または溶解された活性物質から成る、原料の噴霧乾燥は、より少ない長距離秩序を有するリン脂質マトリクスをもたらし、ゆえに迅速な放出を促進する。いかなる特定の理論にも縛られることは望まないが、これは、活性物質がリン脂質において正式にカプセル化されないという事実、およびリン脂質が単分子層(リポソームの場合としての二重層ではない)としてエマルジョン滴の表面に最初に存在しているという事実によものであると考えられる。本発明の一つ以上の実施態様のエマルジョンベースの製造プロセスによって調合された噴霧乾燥された粒子状物質は、多くの場合、高度の障害を有する。また、噴霧乾燥された粒子状物質は、一般的に低表面エネルギーを有し、その値は20mN/mが噴霧乾燥されたDSPC粒子状物質について観測されるほど低かった(逆ガスクロマトグラフィーにより決定される)。噴霧乾燥されたリン脂質の粒子状物質で実行された小角X線散乱(SAXS)法はまた、不鮮明になった散乱ピーク、およびある場合には最近傍を越えて延長している長さスケールの状態で、脂質について高度の障害を示した。
液晶相転移温度に対する高いゲルを有するマトリクスは、活性物質の持続放出を達成するためにはそれ自体で十分ではないことに留意すべきでない。二層構造のための十分な秩序を有することも、持続放出を達成するために重要である。迅速な放出を促進するために、エマルジョン系の高空隙率(高い表面積)、および製剤原料とリン脂質の間の最小限の相互作用が使用され得る。医薬組成物の形成過程は、二層構造を壊すために、その他の組成物成分(例えば、Pluronic F―68などの小ポリマー、炭水化物、塩、ヒドロトロープ(hydrotropes))の添加も含む可能性があることが企図される。
持続放出を達成するために、特に活性物質がそこにカプセル化される場合に、二重層形状におけるリン脂質の取り込みが使用され得る。この場合、リン脂質のTmを増加させることは、二価対イオン又はコレステロールの取り込みを通して利点を提供し得る。同様に、イオン対の生成(負電荷の活性+ステアリルアミン(steaylamine)、正電荷の活性+ホスファチジルグリセロール)を通して、リン脂質と製剤原料の間の相互作用を増加させることは、溶解率を減少させる傾向がある。その活性が両親媒性である場合、界面活性剤/界面活性剤相互作用も、活性溶解を遅らせる可能性がある。
二価対イオンの長鎖飽和ホスファチジルコリンへの添加(例えば、カルシウムまたはマグネシウムイオン)は、両性イオン頭部基の負電荷のリン酸塩部分と、正電荷の金属イオンの間の相互作用をもたらす。これは、水和水の置換、およびリン脂質の脂質頭部基およびアシル鎖のパッキングの縮合を引き起こす。さらに、これは、リン脂質のTmにおける増加を引き起こす。頭部基水和における減少は、水に接触している噴霧乾燥されたリン脂質の粒子状物質の拡散特性に大きな効果をもたらすことが可能である。完全に水和したホスファチジルコリン分子は、非常にゆっくりと、水相を経て分子拡散を介して分散された結晶へ分散する。当該プロセスは、水におけるリン脂質の溶解度が、とても低い(DPPCについて約10-10モル/L)ため、極めて遅い。従来技術のこの事象を克服するための試みは、リン脂質の存在下で結晶を均一化することを含む。この場合、均一化された結晶の曲率のせん断および半径は、結晶上のリン脂質の被覆を促進する。対照的に、本発明の一つ以上の実施態様に基づく「乾燥」リン脂質粉末は、水相と接触する場合に迅速に拡散することが可能で、ゆえに高エネルギーを適用する必要なく、分散された結晶を被覆する。
例えば、再構成後、できるだけ早く測定し、空気/水界面での噴霧乾燥されたDSPC/Ca混合の表面張力は、平衡値(約20mN/m)に減少する。対照的に、DSPCのリポソームは、表面張力(約50mN/m)を、何時間にもわたり、ほとんど減少させず、この減少は、リン脂質における遊離脂肪酸などの加水分解の分解産物の存在に起因している可能性がある。単一末端脂肪酸は、疎水性の親化合物よりもさらに迅速に空気/水界面に分散できる。このようにして、カルシウムイオンのホスファチジルコリンへの添加は、結晶薬剤の迅速なカプセル化を、迅速にかつ低エネルギー適用で促進することができる。
その他の例において、医薬組成物は、水中ペルフルオロカーボンのエマルジョンでナノ結晶を共同噴霧乾燥することによって達成された低密度粒子状物質を含む。ナノ結晶は沈殿により生成され、例えばサイズは約45μmから約80μmである可能性がある。ペルフルオロカーボンの例は、ペルフルオロヘキサン、臭化ペルフルオロオクチル、ペルフルオロオクチルエタン、ペルフルオロデカリン、ペルフルオロブチルエタンを含むがそれだけに限定されない。
本明細書の教示に基づいて、粒子状物質の組成物は、好ましくは、「乾燥」状態で提供される。つまり、一つ以上の実施態様において、粒子状物質は、大気温度または低下させた温度で保存中に粉末を化学的および物質的に安定し、分散性を保つことを可能にする、水分量を有する。この点において、最初の粒子状物質のサイズ、含有量、純度、および空気力学的粒子状物質のサイズ分散において、ほとんどまたは全く変化がない。
そのようなものとして、粒子状物質の水分量は、約6重量%未満、約3重量%未満、または約1重量%未満などの、一般的に約10重量%未満である。水分量は、少なくとも一部分において、組成物により決定づけられ、使用されるプロセス条件、例えば吸込温度、フィード供給濃度、ポンプ速度、および発泡剤の種類、濃度、ならびに乾燥後によって統制される。結合水における減少は、リン脂質ベースの粉末の分散性および流動性において重要な改善をもたらし、粉末の肺表面活性剤、またはリン脂質において分散される活性剤を含む粒子状物質の組成物の、非常に効果的なデリバリーの可能性をもたらす。改善された分散性は、単一の受動的のDPI装置がこれらの粉末を効果的にデリバリーするために使用されることを可能にする。
医薬組成物のさらにその他の例は、接触の時点で滞留時間を長引かせる、または粘膜を介して浸透を増進する荷電種を含み得、または当該荷電種で部分的にまたは完全に被覆される粒子状物質の組成物を含む。例えば、アニオン電荷は、粘膜接着を助けることで知られているが、一方、カチオン電荷は、生成された粒子状物質を、遺伝物質などの負電荷の生物活性剤と結合させるために使用され得る。当該電荷は、ポリアクリル酸、ポリリシン、ポリ乳酸、およびキトサンなどの、ポリアニオンまたはポリカチオン性の原料の結合または取り込みを通じて与えられ得る。
これらの単位線量の医薬組成物は、容器に入れられ得る。容器の例は、カプセル、ブリスター、バイアル、アンプル、または金属、ポリマー(例えば、プラスチック、エラストマー)、ガラス、または同様なものから作られる容器密封方式、を含むがそれだけに限定されない。
容器は噴霧器に取り付けられ得る。容器は、医薬組成物を入れるため、および使用可能な状態で医薬組成物を提供するために適切な形、サイズ、および材質である。例えば、カプセルまたはブリスターは、医薬組成物に悪い反応をしない材質を含む壁を含み得る。加えて、壁は、カプセルが、医薬組成物が噴霧されるようにすることを可能にするために開放される材質を含み得る。一例において、壁は、1つ一つ以上のゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリエチレングリコール配合HPMC、ヒドロキシプロピルproplyセルロース、寒天、アルミホイル、または同様なものを含む。一例において、カプセルは、全内容を本明細書に援用する、例えば米国特許第4,247,066で説明されるように、伸縮自在に隣接している部分を含み得る。カプセルのサイズは、医薬組成物の線量を適切に含むように選択され得る。サイズは、通常、それぞれ約4.91mmから9.97mmの外形、約11.10mmから約26.14の高さを有し、および0.13mLから約1.37mLの体積を有する、サイズ5からサイズ000である。適切なカプセルは、例えば、日本国、奈良県のShionogi Qualicaps Co.および South Carolina、GreenwoodのCapsugelより市販されている。充てん後、全内容を本明細書に援用する米国特許4,846,876号および6,357,490号、およびWO00/07572において説明されるように、上部分は、カプセル内に粉末を入れるために下部分の真上に置かれる。上部が下部の真上に置かれた後、カプセルは任意で縛られる。
一例において、結晶性のアンフォテリシンを含む医薬組成物は、患者の吸入中に患者の肺にデリバリーされるように噴霧される。この方法において、医薬組成物におけるアンフォテリシンBは、感染部位に直接デリバリーされる。これは全身投与に有利である。なぜなら活性物質は、腎臓またはその他の毒性を有し、全身暴露を最小限度に抑えることが、一般的に望ましいからである。したがって、肺にデリバリーされ得る活性物質の量は、好ましくは、最小の薬学的有効量に限られる。活性物質を肺に投与することにより、全身暴露を低下させる一方、治療が必要である部位により多くの量がデリバリーされ得る。さらに、主に結晶形状でアンフォテリシンBをデリバリーすることにより、アンフォテリシンBの所望の濃度が、肺内で毒性作用の発生の可能性を低めて、ある期間にわたって感染部位で維持されることができる。
1つ以上の実施態様の医薬組成物は味がない。この点において、味覚マスキング剤は任意で組成物に含まれるけれども、当該組成物は多くの場合、味覚マスキング剤がなくても味がない。
本発明の1つ以上の実施態様の粒子、粒子状物質、および組成物は、当業者に周知かつ利用可能な様々な方法および技術のうちのいずれかにより生成される。
上記に説明のとおり、アンフォテリシンBの結晶化度は、性能に影響を及ぼす。当業者は、結晶化条件を調整することによって、アンフォテリシンBの結晶化度を調整することができる。例えば、結晶化度は、溶剤、アンフォテリシンB濃度、pH、pH調整率、純度、温度、冷却/過熱速度、アニーリング時間、種結晶の使用、溶剤添加率、かくはん速度、共溶剤の種類/濃度、および結晶化中に使用される保有期間を変更することにより調整され得る。
あるいは、結晶化度は再結晶を介して調整される。再結晶技術は当技術分野において周知である。典型的な再結晶技術は、以下のとおり説明される。
再結晶プロセス中、アンフォテリシンBは、好ましくは光から保護される。アンフォテリシンBは、溶剤に溶解し得る。溶剤の例は、メタノール、ジメチルホルムアミド、クエン酸一水和物を含むものなどの溶媒系を含む。固体物が本質的に溶解された後、溶剤は任意でろ過される。
ろ過後、例えばジクロロメタンなどの追加溶剤が、ろ液に加えられ得る。その後、冷水がかき混ぜながら加えられる。
アンフォテリシンBの沈殿は、例えばトリエタノールアミンなどの塩基の添加によって、例えばpH−7への溶剤のpH調整を介して達成され得る。理論によって縛られることを望まないが、沈殿率は、結晶化度のレベルに影響を及ぼす。遅い沈殿は、通常より高い結晶化度をもたらす。
したがって、より多くの非結晶性のアンフォテリシンBを得るために、例えば、かき混ぜながら一注ぎで、塩基がすばやく添加され得る。得られた比較的非結晶性のアンフォテリシンBは、その後分離される。例えば、非結晶性のアンフォテリシンBは、当該スラリーの遠心分離を介して分離され得、その後上清がデカントされる。生成物は、例えば冷却メタノールなどにおける固形の再懸濁により洗浄され、その後、遠心分離及びデカンテーションが続く。洗浄プロセスは、繰り返されるか、例えば室温でアセトンを使用するなどの追加の洗浄処置を伴う可能性がある。
より多くの結晶性アンフォテリシンBを得るために、例えば、かき混ぜながら滴をたらすように、塩基はゆっくりと添加され得る。得られたスラリーは、その後例えば44から46℃で90分間加熱され、その後例えば30分間室温まで冷却されて、次に2から8℃まで60分間冷却される。結晶性形状は次に分離をできる状態である。例えば、アンフォテリシンBの結晶性形状は真空ろ過により得られる。生成物は、例えば、冷却された40%のメタノールを使用するなどによって洗浄され、後に室温でアセトンにより洗浄され得る。
アンフォテリシンBが分離および洗浄された後、それは乾燥され得る。例えば、アンフォテリシンBは、生成物が光から保護された状態で、例えば室温で1から3日間真空乾燥される。任意により、乾燥プロセス中、残留溶剤の蒸発を促進するために、例えばへらを使用するなどして大きめの凝集体は砕いてもつぶしてもよい。
上記に説明されるように、より小さいアンフォテリシンBの粒子サイズが、多くの場合において望ましい。多くの場合において、バルク形状のアンフォテリシンBは、3.0μmより大きく、多くは約10μmより大きい質量中央径を有する。したがって、本発明の一つ以上の実施態様において、バルクアンフォテリシンBは、使用前に質量中央径を約3μm未満に減少させる粉砕プロセスに供される。適切な粉砕プロセスは、当技術分野において周知であり、全内容を本明細書に援用するWO95/01221、WO96/00610、およびWO98/36825に開示されるような超臨界流体プロセス法、低温粉砕、湿式粉砕、超音波、高圧均質化、超流動化、晶析プロセス、および全内容を本明細書に援用する米国特許第5,858,410に開示されるプロセスを含む。
本発明の一つ以上の実施態様において、医薬組成物を生成する方法は、アンフォテリシンBの粒子を出発原料として提供するステップであって、当該アンフォテリシンBの少なくとも約50%が結晶性形状であるステップを含む。その他の例において、アンフォテリシンBの少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約99%は、結晶性形状である。出発物質のアンフォテリシンBの粒子は、任意で一つ以上の薬学的に容認可能な賦形剤を含む液体原料において懸濁され得る。懸濁原料はその後、結晶性のアンフォテリシンBおよび一つ以上の薬学的に容認可能な賦形剤を含む粒子状物質を生成するために、例えば噴霧乾燥することなどにより乾燥される。一例において、アンフォテリシンBを含む生成された粒子状物質において、生成された粒子状物質におけるアンフォテリシンBの少なくとも約70%は、結晶性形状である。その他の例において、生成された粒子状物質におけるアンフォテリシンBの少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約99%は、結晶性形状である。
ある場合において、アンフォテリシンBの粒子の出発物質の結晶化度が決定される。例えば、原料を導入する前に、原料の粉末X線回折パターンが測定され得る。このデータから、結晶化度が決定され得る。あるいは、赤外分光法、ラマン分光法、動的蒸気収着、溶液熱量測定法の加熱、または等温微小熱量測定が代わりに結晶化度を決定するために使用され、当業者によって認識されるだろう。結晶化度が、上記の割合の如き既定量を超える場合、当該出発原料が使用される。結晶化度が既定量未満である場合、出発原料は、例えば破棄または再結晶される可能性がある。
その他の例において、アンフォテリシンBの非結晶度が決定される。したがって、一例において、医薬組成物を生成する方法は、アンフォテリシンBの粒子を出発原料として提供するステップであって、アンフォテリシンBの約50%未満が非結晶性形状であるステップを含む。その他の例において、アンフォテリシンBの約40%未満、約30%未満、約20%未満、約10%未満、約5%未満、または約1%未満は、非結晶性形状である。出発原料のアンフォテリシンBの粒子は、任意で一つ以上の薬学的に容認可能な賦形剤を含む液体原料において懸濁され得る。懸濁原料はその後、アンフォテリシンBおよび一つ以上の薬学的に容認可能な賦形剤を含む粒子状物質を生成するために、例えば噴霧乾燥することなどにより乾燥される。一例において、アンフォテリシンBを含む生成された粒子状物質において、生成された粒子状物質におけるアンフォテリシンBの少なくとも約70%は、結晶性形状である。その他の例において、生成された粒子状物質におけるアンフォテリシンBの少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約99%は、結晶性形状である。
非結晶度は、周知の技術を使用して決定される。例えば、非結晶度は、赤外分光法、ラマン分光法、動的蒸気収着、示差走査熱量測定、および同様なものを使用して決定され得る。非結晶化度が、上記の割合の如き既定量未満である場合、出発原料が使用される。非結晶化度が既定量を越える場合、出発原料は、例えば破棄または再結晶される可能性がある。
さらに別の例において、結晶化度の決定に加えて、再結晶プロセスが調合プロセスの一部として実行され得る。再結晶プロセスは、エタノールまたは極性溶剤などの適切な溶剤においてアンフォテリシンBを溶解し、および結晶性のアンフォテリシンBを生成するために溶液をゆっくりと乾燥、または結晶性のアンフォテリシンBを当該溶液から沈殿させることによって、実行され得る。一例において、超臨界流体は、全内容を本明細書に援用するWO95/01221、WO96/00610、およびWO98/36825において開示されるように、結晶性の原料を同時に分散および抽出するために使用され得る。別の例において、全内容を本明細書に援用するWO01/00312において開示されるように、マルチゾーン噴霧乾燥プロセスが、結晶性のアンフォテリシンBを生成するために使用され得る。
別の例は、結晶性のアンフォテリシンB、および任意で薬学的に容認可能な賦形剤および/またはその他の活性成分を含む可能性のある、生成された粒子または粒子状物質の結晶化度を決定することを含む。生成された粒子または粒子状物質における結晶化度が、約70%を越える、約80%を越える、約90%を越える、約95%を越える、または約99%を越えるなどの、既定の割合を越える場合、生成された粒子または粒子状物質は、患者への投与のために放出され得る。結晶化度が既定の量未満である場合、生成された粒子または粒子状物質は破棄または再処方され得る。
医薬組成物は、様々な周知の技術を使用して生成される可能性がある。例えば、当該組成物は、噴霧乾燥、凍結乾燥、粉砕(例えば、湿式粉砕、乾式粉砕)、および同様なものにより生成され得る。
噴霧乾燥の際、噴霧乾燥される調合または原料は、選択された噴霧乾燥器を使用して噴霧され得るいかなる溶液、粗懸濁、スラリー、コロイド分散、またはペーストである可能性がある。不溶性物質の場合、原料は、上記に説明のとおり懸濁液を含む可能性がある。代わりに希薄溶液および/または一つ以上の溶剤が原料において利用される、一つ以上の実施態様において、原料は、エマルジョン、逆エマルジョン、マイクロエマルジョン、多重エマルジョン、粒子分散、またはスラリーなどのコロイド系を含む。
一例において、アンフォテリシンBおよびマトリクス剤は、原料溶液、懸濁液、またはエマルジョンを生成するために水性原料に添加される。原料は、次に、マトリクス材および結晶性のアンフォテリシンBを含む噴霧乾燥された粒子状物質を生成するために噴霧乾燥される。適切な噴霧乾燥プロセスは、全内容を本明細書に援用する、例えば、WO99/16419および米国特許6,077,543;6,051,256;6,001,336;5,985,248;および5,976,574において開示されるように、当技術分野において周知である。
どの成分が選択されても、粒子状物質の生成における第一段階は、一般的に原料調合を含む。リン脂質ベースの粒子状物質が、アンフォテリシンBの担体としての役割を果たすためのものである場合、選択された活性物質は、高濃度混濁液を生成するために、水などの液体に導入され得る。アンフォテリシンBの濃度および任意の活性物質は、一般的に、最終の粉末および使用されるデリバリー装置の性能において必要とされる薬剤の量によって決まる(例えば、定量吸入器(MDI)または乾燥粉末吸入器(DPI)のための微粒子用量)。一般的に最終の粉末および使用される供給装置(例えば、定量吸入器(MDI)のための微粒子線量、またはドライパウダー吸入器(DPI))の性能において必要とされる薬剤の量によって決まる。
いかなる追加活性物質も、複数の活性物質を含む単一の医薬組成物の種類を提供するために、単一の原料調合に取り込まれ、噴霧乾燥される。反対に、個々の活性分子は、異なる成分を有する複数の医薬組成物の種類を提供するために、別々の原料に添加され、別々に噴霧乾燥される。これらの個々の種類は、所望の割合で区分を調剤し、以下に説明されるような噴霧デリバリーシステムに置かれる、懸濁媒体または乾燥粉末に添加されることができる。
多価カチオンは、アンフォテリシンBの懸濁液と混合、リン脂質エマルジョンと混合、または別々の容器で生成された水中油型エマルジョンと混合され得る。当該アンフォテリシンBも、エマルジョンにおいて直接分散され得る。
例えば、多価カチオンおよびリン脂質は、高せん断機械式混合器(例えば、Ultra−TurraxモデルT−25混合器)を8000rpmで2分から5分間使用して、熱い蒸留水(例えば、70℃)において均質化される。一般的に過フッ化炭素水素の5から25gが、混ぜている間中、分散された界面活性剤溶液に滴をたらすように添加される。水エマルジョンにおいて結果として生じる多価カチオンを含むフッ化炭素水素は、次に、粒子サイズを減少するために、高圧均質器を使用して処理され得る。一般的に、エマルジョンは、12,000から18,000PSIで5つの離散パスのために処理され、約50℃から約80度で保存される。
多価カチオンが、水中油型エマルジョンと混合される場合、噴霧乾燥された医薬組成物の分散安定性および分散性は、全内容を本明細書に援用するWO99/16419において説明される、発泡剤を使用して改善されることができる。このプロセスは、取り込まれた界面活性剤によって任意で安定化され、一般的に水連続相において分散された水と非混和の発泡剤のサブミクロンの液滴を含むエマルジョンを生成する。発泡剤は、噴霧乾燥プロセス中に蒸発するフッ素化合物(例えば、ペルフルオロヘキサン、臭化ペルフルオロオクシル、ペルフルオロエタン、ペルフルオロデカリン、ペルフルオロブチルエタン)であり、中空で、多孔性の、気力学的に軽い粒子状物質を残す。その他の適切な液体の発泡剤は、非フッ素化オイル、クロロホルム、Freon(登録商標)、過フッ化炭化水素、酢酸エチル、アルコール、炭水化物、窒素、および炭酸ガスを含む。発泡剤は、リン脂質で乳化される可能性がある。
医薬組成物は、上記に説明のとおり、発泡剤を使用して生成され得るが、いくつかの例においては、追加の発泡剤は必要ではなく、アンフォテリシンBおよび/または薬学的に容認可能な賦形剤の水分散液および界面活性剤は直接噴霧乾燥されることを、正しく理解するだろう。その場合、当該医薬組成物は、そのような技術における使用に特に適する、一定の物理化学的特性(例えば、結晶化度、溶融温度、表面活性、など)を有する。
必要に応じて、ポロキサマー188やスパン80などの共界面活性剤は、添加アネックス(annex)溶液に分散され得る、あるいは、糖質やでんぷんなどの薬学的に容認可能な賦形剤もまた、添加され得る。
原料は、噴霧乾燥器に入れられる。一般的に、原料は、溶剤を蒸発する温かいろ過空気の流れに噴霧され、乾燥された生成物はコレクタへ運ばれる。使用済みの空気は、その後溶剤とともに排気される。Buchi Ltd.またはNiro Corp.によって製造される市販用の噴霧乾燥器は、医薬組成物を生成するための使用のために変更され得る。本発明の1つ一つ以上の実施態様の乾燥粉末を生成するための、噴霧乾燥の方法およびシステムの例は、全内容を本明細書に援用する米国特許第6,077,543;6,051,256;6,001,336;5,985,248;および5,976,574で説明される。
吸込温度および吐出し温度、供給量、噴霧圧力、乾燥空気の流量、およびノズル配置などの噴霧乾燥器の動作条件は、必要な粒子状物質のサイズ、および結果として生じる乾燥粒子状物質の生産収率を生成するために調整されることができる。適切な装置およびプロセス条件の選択は、本明細書の教示を考慮すると、当業者の権限の範囲内であり、過剰な実験をすることに達成され得る。典型的な設定は、以下のとおりである:約60℃から約170℃の空気吸入温度;約40℃から約120℃の空気吐出し温度;約3ml/分から約15ml/分の供給量;約300L/分の吸引空気の流量;および約25L/分から約50L/分の噴霧空気の流量である。設定は、当然ながら使用される装置の種類によって変化する。いかなる場合も、これらの使用および同様の方法が、肺への噴霧沈着に適する直径を有する空気力学的に軽い粒子物質の生成を可能にする。
中空および/または多孔性の微細構造は、全内容を本明細書に援用するWO99/16419に説明されるように、噴霧乾燥により生成される。噴霧乾燥プロセスは、大きな内部空隙を示す比較的薄い孔壁を有する粒子状物質を含む医薬組成物の生成をもたらすことが可能である。噴霧乾燥プロセスはまた、生成された粒子状物質がプロセス中または分離中に、破断する可能性が低いという点においてその他のプロセスよりも有用であることが多い。
本発明の一つ以上の実施態様において有用である医薬組成物は、あるいは、凍結乾燥により生成され得る。凍結乾燥は、凍結された後に水が組成物から昇華される凍結乾燥プロセスである。凍結乾燥プロセスは、しばしば使用されるが、それは、水溶液において比較的不安定である生物学的製剤および調合薬が、高温へ暴露することなく乾燥され、安定性の問題が少ない乾燥状態で保存されるからである。本発明の一つ以上の実施態様に関して、このような技術は、生理活動を侵害することなく、医薬組成物におけるペプチド、プロテイン、遺伝物質、およびその他の天然および合成の高分子の取り込みに特に適合する。細かい泡のような構造を含む凍結乾燥固体は、所望のサイズの粒子状物質を提供するために、当技術分野において周知の技術を使用して微粉にされる。
本発明の一つ以上の実施態様における組成物は、吸入、経口、筋肉内、静脈内、気管内、腹腔内、皮下、および経皮などの周知の技術により投与され得る。
例えば、本発明の一つ以上の実施態様の医薬組成物は、肺および/または鼻の真菌感染症の補助療法を含む治療において有用である。アンフォテリシンBは、肺および/または鼻の真菌感染症を治療するため、および/または、肺および/または鼻の真菌感染症の発症を防ぐために、抗真菌薬としての役割を果たす。アンフォテリシンBは、感染しやすい菌の増殖および繁殖を抑制するための役割を果たすと考えられる。アンフォテリシンBの濃度が十分高い場合、菌を破滅することもできる。アンフォテリシンBは、菌の細胞膜状で作用し、細胞膜の完全性を変化させると考えられている。
一例において、吸入される際、組成物は、有用なアンフォテリシンB濃度を達成するために、上皮層流体、肺胞マクロファージ、および好中球を含む感染性分泌物、肺組織などの鼻腔および/または肺の気道に浸透する。さらに、吸入される組成物の線量は、真菌感染の部位を直接対象標的にして的を効果的に絞るので、一般的に、その他の手段により投与され、かつ同様の抗真菌効果を得るために必要である量よりかなり少ない。
本発明の一つ以上の実施態様において、アンフォテリシンBの既定量が結晶性形状である、アンフォテリシンBを含む医薬組成物は、それを必要とする患者の肺に投与される。例えば、患者は、肺および/または鼻の真菌感染症と診断され得るか、または肺および/または鼻の感染の影響を受けやすい。肺および/または鼻の真菌感染症の例は、アスペルギルス症、ブラストミセス症、播種性カンジタ症、コクシジオイデス症、ヒストプラスマ症、ムコール症、スポロトリクム症、Candida sppにより引き起こされるいくつかの感染症、および当技術において周知であるその他のものを含む。
したがって、本発明の一つ以上の実施態様の医薬組成物は、幅広い患者のための治療予防薬を処理および/または予防を提供するために使用されることができる。本明細書で説明される治療および/または予防薬を受けるための適切な患者は、それを必要とするいかなる哺乳類の患者であり、好ましくはその哺乳類は、ヒトである。患者の例は、小児患者、成人患者、および高齢者、を含むがそれだけに限定されない。患者は、一般的に真菌感染症にかかる危険性がある。
一例において、本発明の一つ以上の実施態様の医薬組成物は、肺および/または鼻の真菌感染症の予防において、例えば、癌の免疫不全患者などの化学療法または放射線治療を受けている者、臓器移植の提供者、例えばHIVなどの免疫系に悪影響を及ぼす状態の患者、または患者を肺および/または鼻の真菌感染症にかかりやすくするその他の状態を患う患者のために有用である。当該医薬組成物はまた、アスペルギルス症(アルペルギルスフミガーツス、アルペルギルスフラバス(flavus)、黒色アスペルギルス、アスペルギルスニドランス(nidulans)、およびアスベルギルステレウスに、最も一般的に帰因する)、コクシジオイデス症、ヒストプラスマ症、ブラストミセス症、およびその他の菌類病原体などの、活動性の肺および/または鼻の真菌感染症の治療においても使用され得る。
一例において、アンフォテリシンBを含む噴霧可能な医薬組成物は、真菌の最小阻止濃度(MIC)を越えるアンフォテリシンBの濃度をもたらす方法で、患者の肺および/または鼻腔に投与される。MICは、真菌の増殖を阻止する最低濃度のアンフォテリシンBとして定義される。MICは、特定の濃度値として、または濃度の範囲として示され得る。本発明の一つ以上の実施態様に基づく方法は、MIC値の範囲内または特定のMIC値を超えるアンフォテリシンBの標的対象肺の濃度を達成するために、医薬組成物の十分な量を投与する。別の例において、アンフォテリシンBの標的対象肺の濃度は、MICの範囲を越える。別の例において、標的対象のアンフォテリシンBの濃度は、MICの範囲を越える濃度であり、MIC範囲の少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、または少なくとも約5倍など、少なくとも約2倍である。当該標的アンフォテリシンBの濃度は、標的肺の濃度範囲となり得る。一例において、標的肺のアンフォテリシンB濃度の範囲は、MICの範囲の中間値の、約3から約10倍の中間値、または約5倍の中間値など、約2から約20倍である値の上下を変動する。一例において、アンフォテリシンBの濃度およびMICの決定は、上皮層流体における濃度に基づく。別の例において、アンフォテリシンBの濃度およびMICの決定は、固形肺組織における濃度に基づく。本明細書で使用される際、別途特に規定がない限り、MIC値は、特定のMIC値が決定される際に特定値であると解釈され、MIC値の範囲が決定される際に中間値であると解釈される。MICの決定は、当技術分野で周知のプロセスに基づいて行なわれ得る。
一例において、アンフォテリシンBを含む医薬組成物は、標的の対象濃度が所望の期間に渡って維持されるように投与される。例えば、決定されたMIC値の少なくとも約3倍の如き少なくとも約2倍のアンフォテリシンBの標的濃度を維持する、投与手段が、肺および/または鼻の真菌感染症に対する予防薬を処置および/または提供することにおいて有用であることが分かる。アンフォテリシンBの肺濃度を、標的肺の濃度で、少なくとも約2週間、少なくとも約3週間など、少なくとも約1週間の期間、維持することによって、肺および/または鼻の真菌感染症は、患者において効果的に治療されることが可能であることがさらに分かる。さらに、またはあるいは、免疫不全患者において、アンフォテリシンBの肺濃度を標的の濃度で上記の期間維持することによって、肺および/または鼻の真菌感染症を発達する患者の可能性は軽減されることができる。多くの場合、治療期間および/または予防期間は、約1ヶ月超、約2ヶ月超、約3ヶ月超(例えば、17週)、約4ヶ月超、またそれ以上延長され得る。
一例において、結晶性アンフォテリシンBの投与の方法は、アンフォテリシンBを含む医薬組成物の肺の滞留特性を活用する。この点において、本発明の一つ以上の実施態様は、当該医薬組成物のアンフォテリシンBが、(1)気管支肺胞洗浄により測定されるように、肺上皮流動体において、少なくとも約15時間、または少なくとも約20時間など、少なくとも約10時間のアンフォテリシンBの肺滞留半減期、および/または(2)肺組織均質化により測定されるように、肺組織において少なくとも約2週間など、少なくとも約一週間のアンフォテリシンBの肺滞留半減期を有するという発見を含む。
アンフォテリシンBは、長い肺滞留半減期を有し、及び一つ以上の実施態様において低線量が使用され得るため、全身暴露(血液/血漿アンフォテリシンB濃度)は、腎臓および/または肝毒性を回避するには十分低いままとなる。例えば、吸入されたアンフォテリシンBの5mgの後、アンフォテリシンBの血液のレベルは、約750ng/mL未満、約500ng/mL未満、約250ng/mL未満、約100ng/mL未満、約80ng/mL未満、約60ng/mL未満、または約40ng/mL未満など、約1000ng/mL未満のままとなることが可能である。
長い滞留半減期を考慮して、いったん標的の対象肺組織のアンフォテリシンB濃度に達すると、限られた投与が肺組織のアンフォテリシンB濃度を維持するために必要である。例えば、当該医薬組成物は、肺の対象標的内のアンフォテリシンB濃度を維持するために、一週間に一度、投与される可能性がある。
アンフォテリシンB濃度を標的の対象濃度範囲内に維持するために必要な、投与量および投与の頻度は、組成物内のアンフォテリシンBの組成物および濃度によって決まる。投与計画のうちの各々において、投与量および頻度は、一定の標的範囲内に維持される肺のアンフォテリシンB濃度が与えられるように決定される。一例において、アンフォテリシンBは、週に一度投与され得る。この例において、アンフォテリシンBの週に一度の用量は、約2mgから約50mg、約4mgから約25mg、約5mgから約20mg、および約7mgから約10mgなど、約2mgから約75mgである。
用線量は、単一の吸入中に投与、またはいくつかの吸入中に投与され得る。肺のアンフォテリシンB濃度の変動は、当該医薬組成物を投与することによりかなり多くの場合低減され、当該医薬組成物を投与することにより増加することはあまりない。したがって、本発明における一つ以上の実施態様の医薬組成物は、1日に約1度から2週間おきに約1度、2日おきに約1度から1週間に約1度、および1週間につき約一度など、一日に約3度から一ヶ月に約1度、投与され得る。
一例において、当該組成物は、免疫不全である可能性がある患者に予防的に投与される。例えば、骨髄移植手術を受ける患者の如き薬物免疫抑制療法を受ける患者は、免疫不全の危険性のある期間中、真菌感染症を患う可能性を低めるために、結晶性のアンフォテリシンBを含む医薬組成物で、予防的に治療されることができる。この例において、当該アンフォテリシンBの投与は、肺のアンフォテリシンB濃度が標的の濃度に達することを可能にするために、患者が免疫不全になるとき、又は十分前に開始される。線量が週1回投与される場合、予防期間は約1週間から約20週間の間で変化し、それは組成物および投与量に依存する。しかしながら、本発明の一つ以上の実施態様において、有用な予防的アンフォテリシンB濃度に対する期間は、初期予防期間中アンフォテリシンの高線量を提供すること、および/または初期予防期間中投与量をさらに頻繁に投与すること(例えば、負荷量)によって、短縮される。この例において、追加の線量は、治療の第一週中に投与される。例えば、線量は、1日目、2日目、3日目、および4日目に(または一日目に4線量)投与され、その後は7日おきに投与され得る。この早期投与は、標的肺のアンフォテリシンBの濃度を素早く達成することを可能とする。したがって、有用な予防を達成するための期間は縮小され、患者は、各自の免疫不全期間をより早くはじめることができる。場合によって、肺および/または鼻の真菌感染症を発展させる可能性がかなり少ない状態で、患者は1〜4日後に免疫不全になる可能性がある。さらに、またはあるいは、免疫不全になる前の期間中の投与される量は、標的の肺のアンフォテリシンB濃度を維持するために投与される線量(例えば、負荷量)よりもより多い可能性がある。例えば、一例において、第一の線量は、標的の肺のアンフォテリシンB濃度に達する場合の定常状態の投与量の少なくとも約2倍となり得る。
したがって、一例において、アンフォテリシンBは、負荷量として投与され、後に続いて維持量として投与される。アンフォテリシンの負荷量は、約10mgから約50mg、約15mgから約40mg、または例えば25mgなどの約20mgから約30mgなど、例えば約5mgから約75mgであり得る。維持量は、負荷量の後に、例えば週1度定期的に投与され得る。維持量は、一般的に、約3mgから約15mg、または約5mgなどの約4mgから約10mgなど、約2mgから約20mgである。
初期負荷は、肺および/または鼻の真菌感染症と診断された患者を治療する場合に望ましい。初期負荷によって、標的の肺のアンフォテリシンB濃度は、初期負荷が投与されない場合よりも早く達成される。したがって、肺および/または鼻の真菌感染症の治療は、さらに迅速に開始または提供され得る。
特定の治療方法において、肺および/または鼻の真菌感染症の予防は、免疫抑制療法を受けている患者に提供される。本例に基づいて、患者は、初期期間中に一週間に少なくとも約2度、患者の吸入中に、噴霧されたアンフォテリシンBの約5mgから約10mgなどの、少なくとも約5mgを投与される。噴霧されたアンフォテリシンBは、初期期間中に1週間に少なくとも約3度投与されることができる。ある例において、初期期間は、約1週から約3週間続く。初期期間の後、患者は、同一線量をより少ない頻度で投与される。例えば、噴霧されたアンフォテリシンBは、2週間おきに1度投与され、さらに好ましくは約1週間に1度投与され得る。初期期間の後、または初期期間の終わり近くに、免疫抑制療法は開始されることが可能である。投与の第2期間は、標的の肺のアンフォテリシンB濃度が少なくとも免疫不全の危険性のある期間および必要であればそれより長い間維持されるように、または肺および/または鼻の真菌感染症が発現する場合に、続けられる。さらに、またはあるいは、第1期間中に投与される量は、第2期間中に投与される量よりも大きい可能性がある。例えば、第1期間中、アンフォテリシンBの約10mgから約20mgが投与され、より少ない量、例えば約5mgから約10mgが第2期間中に投与される。任意により、第3の投与期間は、投与量がよりより少ない頻度で投与される場合、および/または第2期間より少ない量で投与される場合、に提供され得る。第3の投与期間は、免疫不全期間の終わり近くに、免疫抑制療法が終了した場合、または重度が低下した場合に開始されるなどにより、開始され得る。
一例において、アンフォテリシンB濃度は、全内容を本明細書に援用する、2003年12月31日に申請された米国特許第10/751,342に説明されるように、決定された最小阻止濃度を超える濃度に、ある期間維持される。肺のアンフォテリシンB濃度は、上皮層におけるアンフォテリシンB濃度、または固形の肺組織におけるアンフォテリシンB濃度であり、好ましくは後者である。いくつかの例において、肺のアンフォテリシンB濃度は、少なくとも約9μ/gなどの少なくとも約4μ/gであり、約9μ/gから約15μ/gなどの、約4.5μ/gから約20μ/gである。
予防に関して、アンフォテリシンBの用量当たりの量は、真菌による肺および/または鼻の感染症を防ぐために有用である量であり、約0.4mg/kgから約4.0mg/kg、約0.7mg/kgから約3.0mg/kgなど、通常約0.01mg/kgから約5.0mg/kgである。
医薬組成物は、真菌による肺感染を防ぐために有用であるいかなる計画においても、患者に投与され得る。実例となる予防計画は、本明細書で説明されるように、1週から6週間の時間的経過にわたって、1週間につき1から21回、抗真菌乾燥粉末を投与することを含み、必要であればその後に、1週間に1度か2度の投与が続く。
噴霧された主に結晶性のアンフォテリシンBの投与のための、本発明の実施態様の例は、予防的負荷を示す図1に示される。この例におけるアンフォテリシンBのMIC値は、ブロック300により示されるように、約0.5μg/gから約4μg/gであるように決定された。中間のMIC値300′は、約2.25μg/gである。曲線301は、特定の投与計画に基づく予測の肺のアンフォテリシンB濃度を示す。見てわかるように、アンフォテリシンB濃度は、MICの範囲300を越え、少なくとも中間のMIC値300′の少なくとも二倍である、対象の肺のアンフォテリシンB濃度の範囲302に達する。対象の肺のアンフォテリシンB濃度の範囲302は、この例においては、4μg/gから50μg/gであり、さらに好ましくは4.5μg/gから20μg/gであり得る。示される特定の例において、対象の肺のアンフォテリシンB濃度の範囲302は、9μg/gから15μg/gの範囲であり、MICの範囲300の中間値300′の約5倍である濃度値あたりを変動する。
本発明の一つ以上の実施態様に基づく、対象の肺のアンフォテリシンB濃度範囲内の肺のアンフォテリシンB濃度の維持は、真菌感染症に対する治療および/または予防を提供することにおける有効性において有用であり、また、従来の治療よりも安全である。図2は、本発明の一つ以上の実施態様に基づくアンフォテリシンBの投与中の、得られる予測された血漿アンフォテリシンB濃度400を示す。見てわかるように、アンフォテリシンB濃度は、血漿アンフォテリシンB濃度の最小毒性濃度401よりもかなり少なく、したがって投与の安全性を高める。
肺および/または鼻の真菌感染症を患う患者を治療するために、投与されるアンフォテリシンBの用量ごとの量は、その感染症を治療するのに有効である量であり得る。感染症の治療のためのアンフォテリシンBの量は、通常、予防のために使用される量よりも多くなり、一般的に約0.2mg/kgから約6.0mg/kg、または約0.8mg/kgから約5.0mg/kgなど、0.01mg/kgから7.0mg/kgである。典型的な治療計画において、本発明の一つ以上の実施態様に基づく抗真菌粉末は、約7から約28日の間に、1日に約1から約8回、好ましくは1日に約2から約6回投与される可能性がある。
これらの呼吸器の真菌状態を治療することにおいて、医薬組成物は、一般的に、原因となる真菌病原体のMICの約3から約10倍、またはそれを超える用量で投与される。通常、患者に供給されるアンフォテリシンBの用量は、1日約10mgから200mgなど、1日約2mgから約400mgであり、治療される状態、患者の年齢および体重、および同様なものに依存する。
理論によって縛られることを望まないが、本発明の一つ以上の実施態様に基づいてアンフォテリシンBを提供することによって、アンフォテリシンBの局所毒性は、アンフォテリシンBの溶解率を低下させること、および/または肺全体への沈着を増加させ、上肺における局所毒性を防ぐことによって、減少されることが可能である。したがって、結晶性のアンフォテリシンBの投与は、アンフォテリシンBの主に非結晶性形状の投与よりも安全であると考えられる。さらに、小さめのアンフォテリシンBの粒子状物質から生成された小さめの吸入された粒子状物質の投与は、安全性を向上させる傾向がある。
より多くの用量が投与されると、安全性はさらに重要な問題となる。したがって、より高い結晶性のアンフォテリシンB、より小さいアンフォテリシンBの粒径、およびより小さい吸入された粒子または粒子状物質の粒径が、より多くの用量のために提案される。例えば、50mgを越える用量のために、当業者は、アンフォテリシンBの結晶化度が少なくとも約90%であり、アンフォテリシンBの質量中央径が少なくとも約2.8μm未満、そして吸入された粒子または粒子状物質が約2.8μm未満のMMADを有する組成物を使用することを望む場合がある。
アンフォテリシンBを含む固形粒子または粒子状物質が、肺に投与される場合、肺内で固形の粒子または粒子状物質の溶解率を制御することが望ましいことが決定された。溶解率が、不適切に高い場合、肺内の局所部位において、可溶性で、超分子の凝集体が生成される。これらの可溶性凝集体は、いくつかの例において、肺組織に毒性である。しかしながら、溶解率が十分低い場合、可溶性の毒性凝集体が発生する可能性は低い。理論によって縛られることは望まないが、結晶性のアンフォテリシンBを含む固形の粒子または粒子状物質を提供することは、非結晶性形状におけるアンフォテリシンBと比較すると、溶解率を下げると考えられる。さらに、結晶性形状における肺のアンフォテリシンB濃度は、毒性の可溶性凝集体の発生を減少または防止する一方で、肺および/または鼻の真菌感染症に対して治療効果を提供するのに十分高い濃度で維持され得る。
したがって、一例において、当該医薬組成物は、乾燥粉末の形状で患者の肺にデリバリーされ得る。したがって、当該医薬組成物は、肺の深部または別の対象部位まで効果的にデリバリーされ得る乾燥粉末を含む。この医薬組成物は、肺胞への浸透を可能にするために選択された大きさを有する粒子または粒子状物質を含む乾燥粉末の形状である。
いくつかの例において、アンフォテリシンBの5mgまたは10mgまたはそれを超えるなどの単位用量を、単一吸入で肺にデリバリーすることが望ましい。上記に説明されたリン脂質の中空および/または多孔性の乾燥粉末の粒子状物質は、単一の吸入においてデリバリーされる約5mgまたはそれを超え、多くの場合約10mgを超える場合が多く、場合によっては約25mgを超える用量を可能にする。あるいは、投与量は、2回以上の吸入にわたってデリバリーされ得る。たとえば、10mgの投与量は、それぞれ5mgの2回の単位用量を提供することによってデリバリーされ、その2回の単位用量は、別々に吸入され得る。
分散または粉末の医薬組成物は、噴霧器を使用して投与され得る。噴霧器は、ネブライザー、定量吸入器、液体用量注入器、または乾燥粉末吸入器であり得る。粉末の医薬組成物は、全内容を本明細書に援用する、WO99/169420において説明されるように、ネブライザーによってデリバリーされ、WO99/16422において説明されるように、定量吸入器によってデリバリーされ、WO99/16421において説明されるように、液体用量注入器によってデリバリーされ、そして2001年6月22日に申請された米国特許申請第09/888,311号、WO99/16419、WO02/83220、米国特許第6,546,929、および2003年7月8日に申請された米国特許申請第10/616,448号において説明されるように、乾燥粉末吸入器によってデリバリーされ得る。当該吸入器は、粒子または粒子状物質および推進剤を含むキャニスターを含み、当該吸入器は、キャニスターの外部と接続する絞り弁を含む。推進剤は、ヒドロフルオロアルカンであり得る。
本発明の一つ以上の実施態様の医薬組成物は、放出用量効果を改善した。したがって、当該医薬組成物の高用量は、様々な噴霧器および噴霧技術を使用してデリバリーされ得る。
これらの粉末の放出用量(ED)は、約40%を越える、約50%を越える、約60%を越える、または約70%を越えるなど、約30%を越える可能性がある。
本発明の一つ以上の実施態様に基づいて、医薬組成物100を噴霧することにおいて特に有用である乾燥粉末の噴霧装置の例は、図3Aにおいて図式的に示される。噴霧装置200は、一つ以上の空気吸入口215および一つ以上の空気吹出し口220を有するチャンバー210を特徴とする本体205を含む。チャンバー210は、結晶性のアンフォテリシンBを含む噴霧可能な医薬組成物を含むカプセル225を受けるための大きさである。穿刺機構230は、チャンバー210内で可動である穿刺員235を含む。吹出し口220と接続している端面240における開口部245から、使用者が吸入することができるように、使用者の口または鼻で受けられるような大きさおよび形であり得る端面240は、吹出し口220の近接または隣接している。
乾燥粉末の噴霧装置200は、カプセル225における医薬組成物を噴霧するために、チャンバー210を流れる空気を利用する。例えば、図3Aから3Eは、吸込口215を流れる空気が、医薬組成物を噴霧するために使用され、端面240における開口部245から使用者にデリバリーされるように、噴霧された医薬組成物が吹出し口220に流れる噴霧装置200の例の操作を示す。乾燥粉末の噴霧装置200は、図3Aにおける初期状態において示される。カプセル225は、チャンバー210内に位置しており、医薬組成物はカプセル225内に含まれる。
噴霧装置200を使用するために、カプセル225における医薬組成物が、噴霧されることを可能にするために暴露される。図3Aから3Eの例において、穿刺機構230は、穿刺機構230への力250を適用することによって、チャンバー210内に進められる。例えば、図3Bに示されるように、使用者は、穿刺員235がチャンバー210内のカプセル225に接触するように、穿刺機構230を本体205内に滑り込ませるために、穿刺機構230の表面255を押すことができる。力250を適用し続けることによって、穿刺員235は、図3Cに示されるように、カプセル252の壁にまで突き進む。穿刺員は、カプセル225の壁を突き進むことを容易にするために、一つ以上の鋭い先端252を含む。穿刺機構230は、次に、図3Dに示される位置に戻り、カプセル225内の薬学的組成物を暴露するために、開口部260をカプセル225の壁が貫通している状態にする。
図3Eの矢印265によって示されるように、空気またはその他のガスは、次に、吸入口215から流れる。気流によって医薬組成物は噴霧される。使用者が端面240から吸入270する場合、噴霧された医薬組成物は、使用者の気道にデリバリーされる。一例において、気流265は、使用者の吸入270によって引き起こされ得る。別の例において、圧縮空気またはその他のガスは、噴霧している気流265を発生させるために、吸入口215に噴出される。
乾燥粉末の噴霧装置200の特定の例は、全内容を本明細書に援用する米国特許第4,069,819号および4,995,385号において説明される。そのような装置において、チャンバー210は、通常、吸入方向に存在する縦軸を含み、カプセル225は、カプセルの縦軸がチャンバー210の縦軸に平衡になるように、チャンバー210に挿入可能なくらいの縦方向の長さである。チャンバー210が、カプセルがチャンバー210内で移動できるような方法で、医薬組成物を含むカプセル225を受けるような大きさである。吸入口215は、複数の接線方向に向けられたスロットを含む。使用者が、末端部を通して吸入する場合、外気は、接線方向のスロットを流れるようになる。この気流は、チャンバー210内で旋回気流を生成する。旋回気流によって、カプセル225は仕切りに接触し、その後、医薬組成物がカプセル225から出て、旋回気流内で噴流されるという方法で、チャンバー210内で動く。この例は、医薬組成物の高用量を持続的に噴霧することにおいて特に有効である。一例において、カプセル225は、カプセルの縦軸が80度未満の角度、好ましくはチャンバーの縦軸から45度未満の角度にある方法で、チャンバー210内を回転する。チャンバー210内のカプセル225の動きは、カプセル225の長さ未満であるチャンバー210の幅により引き起こされる。特定の一例において、チャンバー210は、端で終らせる先細りになった部分を備える。チャンバー210内の旋回気流中、カプセル225の前端は仕切りに接触し、カプセル225の側壁は端に接触し、端に沿ってスライドおよび/または回転する。カプセルのこの動きは、大量の医薬組成物を、カプセル225の後部における一つ以上の開口部260に通すようにすることにおいて特に有効である。
別の受動的乾燥粉末吸入器の例において、乾燥粉末噴霧装置200は、図3Aから3Eに示されるようなものとは異なって構成され得る。例えば、チャンバー210は、全内容を本明細書に援用する米国特許第3,991,761号に説明されるように、カプセル225が吸入方向に直角になるように、カプセル225を受けるような大きさおよび形であり得る。米国特許第3,991,761においても説明されるように、穿刺機構230は、カプセル225の両端を貫通し得る。別の例において、チャンバーは、米国特許第4,338,931号および5,619,985号における例について説明されるように、空気がカプセル225を流れる方法で、カプセル225を受け得る。別の例において、医薬組成物の噴霧は、参照することにより本明細書に援用する米国特許第5,458,135号;5,785,049号;および6,257,233号における例について説明されるように、吸入口を流れる圧縮ガス、またはWO00/72904および米国特許第4,114,615号において説明されるような推進剤によって、達成され得る。この種類の乾燥粉末吸入器は、通常、能動的乾燥粉末吸入器と呼ばれる。
本明細書で開示される医薬組成物は、患者の肺気道および/または鼻気道に、定量吸入器の使用など、噴霧を介して投与され得る。そのような安定化された調合は、全内容を本明細書に援用するWO99/16422において開示されるように、優れた用量の再現性および改善された肺沈着を提供する。MDIは、当技術分野において周知であり、アンフォテリシンBの投与のために用いられることが可能である。呼気活性化MDIの他、開発されてきた、またはこれから開発されるその他の種類の改善を含むものも、本発明の一つ以上の実施態様の医薬組成物に適合する。
ネブライザーは当技術分野において周知であり、不必要な実験なしで請求の範囲の分散の投与のために容易に用いられることが可能である。呼気活性化ネブライザーの他、開発されてきた、またはこれから開発されるその他の種類の改善を含むものも安定化された分散に適合し、それらは本発明の一つ以上の実施態様の範囲内であるものとして考えられる。上述の実施態様の他に、本発明の一つ以上の実施態様の安定化された分散は、全内容を本明細書に援用するWO99/16420にいおいて開示されるように、それを必要としている患者の肺気道および/または鼻気道に投与され得る噴霧された薬剤を提供するために、ネブライザーと併用して使用され得る。
DPI、MDI、およびネブライザーと同様に、本発明の一つ以上の実施態様の安定化された分散は、例えば全内容を本明細書に援用するWO99/16421に開示されるように、液体の用量滴下またはLDI技術と併用して使用され得る。液体の用量滴下は、安定化された分散の肺への直接投与を伴う。この点において、生物活性化合物の肺および/または鼻への直接投与は、肺の病んだ部分の血管循環の不全が静脈内の薬物デリバリーの効果を低下する際の障害の治療において特に有効である。LDIに関して、安定化された分散は、好ましくは、部分的液体換気または全体的液体換気と併用して使用される。さらに、本発明の一つ以上の実施態様は、生理学的に容認可能なガス(一酸化炭素または酸素など)の治療的に有用な量を、投与の前、最中、または後に、医薬の微粒分散に導入することをさらに含む。
投与の時間は、一般的に短い。1つのカプセル(例えば5mg用量)に関して、総投与時間は、通常約1分未満である。2つのカプセル用量(例えば10mg)は、通常約1分かかる。5つのカプセル用量(例えば25mg)は、投与するのに約3.5分かかかる可能性がある。したがって、投与の時間は、約4分未満、約3分未満、約2分未満、または約1分未満など、約5分未満である。
先述の説明は、以下の実施例を参照してさらに完全に理解される。しかしながら、そのような実施例は、本発明の一つ以上の実施態様を実践する方法を単に代表するものではなく、本発明の範囲を限定するものとして読まれるべきではない。
実施例1
異なるロット間でのアンフォテリシンBの結晶化度の変動
この実施例は、定量粉末X線回折によるアンフォテリシンBの各ロットの結晶化度値を百分率で決定することを含む。この実施例は、アンフォテリシンBの異なるロットの結晶化度の範囲を示す。
装置と材料
装置
試料保持器
島津製作所のX線解析装置モデルXRD−6000
異なるロット間でのアンフォテリシンBの結晶化度の変動
この実施例は、定量粉末X線回折によるアンフォテリシンBの各ロットの結晶化度値を百分率で決定することを含む。この実施例は、アンフォテリシンBの異なるロットの結晶化度の範囲を示す。
装置と材料
装置
試料保持器
島津製作所のX線解析装置モデルXRD−6000
材料
シリコン標準品、NIST(全国科学技術情報システム)640c
フッ化リチウム、粒径<5μm
アンフォテリシンB結晶標準、し過<48μm
アンフォテリシンB「非晶質」、し過<48μm
媒体粉末(2:1のモル比でのDSPC/CaCl2)
シリコン標準品、NIST(全国科学技術情報システム)640c
フッ化リチウム、粒径<5μm
アンフォテリシンB結晶標準、し過<48μm
アンフォテリシンB「非晶質」、し過<48μm
媒体粉末(2:1のモル比でのDSPC/CaCl2)
方法
島津製作所のX線解析装置モデルXRD−6000のアラインメント検査を、シリコン標準品で実行した。アラインメント検査の間、発散スリットを1°に設定し、散乱スリットを、1.0°に設定し、受け取りスリットを、0.15mmで設定した。
島津製作所のX線解析装置モデルXRD−6000のアラインメント検査を、シリコン標準品で実行した。アラインメント検査の間、発散スリットを1°に設定し、散乱スリットを、1.0°に設定し、受け取りスリットを、0.15mmで設定した。
回折計を測定した場合、X線粉末回折データを、較正基準及び多くの未知の結晶化度に関して、必要とした(約60mgのサンプルサイズ)。以下の設定を、このデータ取得のために使用した。
滞留時間:2秒(定期走査)
刻み幅:0.02°2θ
走査範囲:3−42°2θ
スリット:0.5°の発散スリット、1°の散乱スリット、0.3mmの受け取りスリット
滞留時間:2秒(定期走査)
刻み幅:0.02°2θ
走査範囲:3−42°2θ
スリット:0.5°の発散スリット、1°の散乱スリット、0.3mmの受け取りスリット
サンプル内のアンフォテリシンBの結晶化度を決定するための較正プロットを準備するために、内標準法を使用した。内標準は、LiFであった。結晶質で広角X線非結晶標準の物理的混合物を準備した。今後は、この実施例において、当該広角X線非結晶標準を、「非晶質」として参照するだろう。次いで、これらの物理的混合物を、20重量%でのLiFでドープ塗料で塗った。
結晶標準を、高結晶化度のアンフォテリシンBのいくつかのロットの中から選択した。X線粉末回折パターンの定性的比較に基づいて、最小の非結晶質バックグラウンドを持つ材料を選択した。非結晶質標準を、結晶質材料(すなわち、アンフォテリシンBの同じロットが、非結晶質及び結晶アンフォテリシンB標準の双方で使われた)を低温で製粉することにより準備した。双方の標準を、物理的混合物の準備前に48μm未満にし過した。物理的混合物を、40±5%RH(20から25C°)で準備した。すべての計量を、少なくとも0.01mgの分解能で、化学天秤上で行った。
データ分析
LiFのピークに対する結晶アンフォテリシンBの回折ピークの積分強度の割合を、各LiFのドープされた物理的混合物の回折パターンから算出した。当該積分強度の割合であるIIRは、以下のように与えられる。
LiFのピークに対する結晶アンフォテリシンBの回折ピークの積分強度の割合を、各LiFのドープされた物理的混合物の回折パターンから算出した。当該積分強度の割合であるIIRは、以下のように与えられる。
IAmB、Cr及びILiFは、それぞれの結晶アンフォテリシンB及びLiFの選択された参照ピークの積分強度である。単一の回折ピーク(38から39.5°2θ)を、LiFとして選択し、狭度範囲を、アンフォテリシンB(12.75から16.25°2θ)として選択した。曲線基線を描く/挿入する必要を取り除くために、一組のアンフォテリシンBピークだけを使い、これらのピークは、初期結晶化度に敏感に反応した。ピークを、ジェード・ソフトウェア(MDI Inc.)のバージョン7.1.2を用い、積分した。
結果と議論
表1は、アンフォテリシンBのいくつかのロットの結晶化度の結果を示す。製剤原料法の最大分散は、約±10%の結晶であり、結晶化度の百分率に依存する。理論に固定されないように、選択された標準の大いに異なるかさ密度に起因し、結果の不確実性は、試料保持器を満たすために使われた圧縮の変動によるものである。正確さの改善は、より低いサンプル量を使うことにより得られる(サンプル圧縮の必要性がより少ない結果をもたらす)。
表1は、アンフォテリシンBのいくつかのロットの結晶化度の結果を示す。製剤原料法の最大分散は、約±10%の結晶であり、結晶化度の百分率に依存する。理論に固定されないように、選択された標準の大いに異なるかさ密度に起因し、結果の不確実性は、試料保持器を満たすために使われた圧縮の変動によるものである。正確さの改善は、より低いサンプル量を使うことにより得られる(サンプル圧縮の必要性がより少ない結果をもたらす)。
実施例2
スプレー乾燥されたアンフォテリシンB粒子状物質の調合
アンフォテリシンB粒子状物質を、2つのステップ処理により調合した。第一ステップでは、10.52gのアンフォテリシンB(デンマーク、コペンハーゲンのAlpharma社)と10.12gのジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)(マサチューセッツ州ケンブリッジのGenzyme社)と、0.84gの塩化カルシウム(ニュージャージー州フィリップスバーグのJT Baker社)を、2分から5分間、10,000rpmで、ウルトラ・トラックス・ミキサー(モデルT−25)を用い、1045gの熱い脱イオン水(T=70℃)中に分散した。混合を、DSPCとアンフォテリシンBが分散されていることが視覚的にはっきりするまで、続けた。
スプレー乾燥されたアンフォテリシンB粒子状物質の調合
アンフォテリシンB粒子状物質を、2つのステップ処理により調合した。第一ステップでは、10.52gのアンフォテリシンB(デンマーク、コペンハーゲンのAlpharma社)と10.12gのジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)(マサチューセッツ州ケンブリッジのGenzyme社)と、0.84gの塩化カルシウム(ニュージャージー州フィリップスバーグのJT Baker社)を、2分から5分間、10,000rpmで、ウルトラ・トラックス・ミキサー(モデルT−25)を用い、1045gの熱い脱イオン水(T=70℃)中に分散した。混合を、DSPCとアンフォテリシンBが分散されていることが視覚的にはっきりするまで、続けた。
次いで381gのペルフルオロオクチルエタン(PFOE)を、混合中に、毎分約50から60mLの割合で、ゆっくりと添加した。添加が完了した後、乳剤/ドラッグ分散を、12,000rpmで5分未満の添加期間で混合した。次いで、粗乳剤を、12,000から18,000psiの3回通過、その後、20,000から23,000psiの2回通過で、高圧ホモゲナイザー(カナダ、オタワのAvestin社)を通した。
得られた良質の乳剤を、第二ステップ、すなわち、Niro Mobile Minor上のスプレー乾燥における原料として利用した。以下のスプレー条件を、用いた:流速の合計=70SCFM、入口温度=110℃、出口温度=57℃、給水ポンプ=毎分38mL、噴霧圧=105psig、噴霧流速=12SCFMである。
流通黄白色粉末を、サイクロン分離器を用い、集めた。収集効率は、60%だった。アンフォテリシンB粒子状物質の幾何学的粒径を、レーザー回折(ドイツ、クラウスタール−ツェラーフェルトのSympatec Helos社)により確認し、2.44μmの体積加重平均粒径(VMD)を見つけた。走査電子顕微鏡(SEM)解析は、当該粉末が高表面粗度で小さい多孔質の粒子状物質であることを示した。各集電装置からの粉末の5SEM視野内に合体されていないアンフォテリシンB結晶の証拠は、なかった。乾燥粒子状物質の示差走査熱量測定解析では、78℃にした粉末中において、ジステアロイルホスファチジルコリンのTmを示し、そしてそれは、スプレー乾燥された、純ジステアロイルホスファチジルコリンとして観測されたものと類似している。
実施例3
スプレー乾燥されたアンフォテリシンB粒子状物質のエアロゾル機能
実施例2で調合した得られた乾燥アンフォテリシンBを、室温で、一晩中、15から20%RHで平衡を保たせた#2HPMCカプセル(日本、塩野義製薬)に手で詰めた。約10mgの充てん質量を使い、それは、#2HPMCカプセルの中詰め容積の約1/2に相当した。
スプレー乾燥されたアンフォテリシンB粒子状物質のエアロゾル機能
実施例2で調合した得られた乾燥アンフォテリシンBを、室温で、一晩中、15から20%RHで平衡を保たせた#2HPMCカプセル(日本、塩野義製薬)に手で詰めた。約10mgの充てん質量を使い、それは、#2HPMCカプセルの中詰め容積の約1/2に相当した。
空力粒子サイズ分布を、Andersenカスケードインパクター(ACI)上の重量測定法で決定した。粒子サイズ分布を、米国特許4,069,819と4,995,385に説明されたTurbospin(登録商標)DPI装置を用い、毎分28.3Lの流速(すなわち、快適な吸入作用)と毎分56.6Lの流速(すなわち、強引な吸入作用)で測定した、ここでそれらの米国特許の全内容を本願明細書中に援用する。2Lの総容積を、当該装置を通して、くみ出した。より高流速で、2つのACIを、毎分28.3Lの較正流速と毎分56.6Lの装置を通過する総流量とで同時に使用した。双方の場合において、設定は、ACIインパクタープレートが較正されている条件を示す。卓越したエアロゾル特性を、2.6μm未満のMMAD及び72%超のFPF<3.3μmからでもわかるように観測した。機能上の流速の効果を、また、同時に使用された2つのACIに毎分56.6Lで操作されたTurbospin(登録商標)(イタリア、PH&T社)DPI装置を用い(図4)、評価した。最小の流速依存機能を例証した際、高速の流速で観測された沈着データにおける、著しい違いは観測されなかった。
この上記で述べられた実施例は、現存の粉末のエアロゾル機能は、流速とは独立しており、さらに再現可能な患者への投薬をもたらすべきである。
この上記で述べられた実施例は、現存の粉末のエアロゾル機能は、流速とは独立しており、さらに再現可能な患者への投薬をもたらすべきである。
実施例4
アンフォテリシンB粒子状物質のエアロゾル化における保存効果
実施例2で調合した得られた乾燥アンフォテリシンBを、一晩中、15から20%RHで平衡を保たせた#2HPMCカプセル(日本、塩野義製薬)に手で詰めた。約10mgの充てん質量を使い、それは、#2HPMCカプセルの中詰め容積の約1/2に相当した。充てんされたカプセルを、ラミネート加工されたフォイルシールされた小袋に包装された独立インデックス付きのガラスのバイアル瓶中に置き、続いて、25℃/60%RHまたは、40℃/75%RHで保存した。
アンフォテリシンB粒子状物質のエアロゾル化における保存効果
実施例2で調合した得られた乾燥アンフォテリシンBを、一晩中、15から20%RHで平衡を保たせた#2HPMCカプセル(日本、塩野義製薬)に手で詰めた。約10mgの充てん質量を使い、それは、#2HPMCカプセルの中詰め容積の約1/2に相当した。充てんされたカプセルを、ラミネート加工されたフォイルシールされた小袋に包装された独立インデックス付きのガラスのバイアル瓶中に置き、続いて、25℃/60%RHまたは、40℃/75%RHで保存した。
放出投与(ED)測定は、米国特許4,069,819と4,995,385に説明され、毎分60Lの最適サンプリング流速で操作されるTurbospin(登録商標)(PH&T、Italy)DPI装置を用い、及び2Lの総容積を用いて実施された。総計10の測定は、各保存変化を決定するものであった。
空力粒子サイズ分布を、Andersenカスケードインパクター(ACI)上の重量測定法で決定した。粒子サイズ分布を、Turbospin(登録商標)DPI装置を用い、2Lの総容積を用いて、毎分28.3Lの流速で測定した。
卓越したエアロゾル特性を、93%±5.3%の平均ED、MMAD=2.6μmと、FPF<3.3μm=72%(図5と6)からわかるように観測した。エアロゾル機能(ED、MMADまたはFPF)における著しい変化を、上昇温度及び湿度での保存後、卓越した持続特性を表すものとして、観測しなかった。ED機能に関する現行のUSP(米国薬局方)条件は、90%を超える投与量がラベル表示用量の±25%でなければならず、用量の10%未満は±25%を超えるが±35%の範囲内でなければならないと規定している。FDA(食品医薬品局)が発行した最近の指針草案は、限度量が抑えられるべきであり、90%を超える投与量がラベル表示用量の±20%でなければならず、±25%を超えてはならないと提案している。統計的にいえば、提案されているFDA規格に適合するためには、RSDで6%であることが必要とされる。
前記現行の指針内である前記実施例の結果だけでなく、それらは、提案された指針の限度内でもある。したがって、前記組成物物は良好な分散性、エアロゾル特性、安定性を有した。
実施例5
さまざまなホスファチジルコリンを用いて噴霧乾燥したアンフォテリシンB粒子状物質
約50重量%のアンフォテリシンBを含む噴霧乾燥した粒子状物質を、さまざまなホスファチジルコリン(PC)を表面活性剤として用い、実施例2に記載の二段階ステップにしたがって調製した。組成物物を、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)(マサチューセッツ州ケンブリッジGenzyme社)、ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)(マサチューセッツ州ケンブリッジGenzyme社)、及びSPC―3(ドイツ、LudwigshafenのLipoid KG社)を用いて調製した。供給溶液を、ここに記載された同一の装置を用い、および同一の条件において調製した。前記50重量%アンフォテリシンBの組成物は以下のとおりである。
さまざまなホスファチジルコリンを用いて噴霧乾燥したアンフォテリシンB粒子状物質
約50重量%のアンフォテリシンBを含む噴霧乾燥した粒子状物質を、さまざまなホスファチジルコリン(PC)を表面活性剤として用い、実施例2に記載の二段階ステップにしたがって調製した。組成物物を、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)(マサチューセッツ州ケンブリッジGenzyme社)、ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)(マサチューセッツ州ケンブリッジGenzyme社)、及びSPC―3(ドイツ、LudwigshafenのLipoid KG社)を用いて調製した。供給溶液を、ここに記載された同一の装置を用い、および同一の条件において調製した。前記50重量%アンフォテリシンBの組成物は以下のとおりである。
アンフォテリシンB 0.733g
PC 0.714g
CaCl2 12.60mg
PFOB 32g
純水 75g
PC 0.714g
CaCl2 12.60mg
PFOB 32g
純水 75g
得られた多粒子乳剤を、例として、B−191 Mini Spray―Drier(スイス、フラウィルのBuchi社)による噴霧乾燥などをおこなう第二ステップへの供給原料として利用した。以下の公称噴霧条件、吸引=100%、吸気温度=85℃、出口温度=60℃、給水ポンプ=1.9mL/分、噴霧圧力=60−65psig、噴霧流量=30−35cmを用いた。前記吸気流量(69−75%)を、排出袋の圧力を30−31mbarに保つよう調節した。自由流動する黄色粉末を、標準的なサイクロ(登録商標)ン分離器を用いて収集した。アンフォテリシンB粒子状物質の幾何学的粒径を、レーザー回折(ドイツ、クラウスタール−ツェラーフェルトのSympatec Helos社)により計測し、2.65から2.75μmの体積加重平均粒径(VMD)を見つけた。走査型電子顕微鏡(SEM)検査解析では、前記粉末は高い表面粗度を持つ多孔性微粉末であるという結果を示した。
空気力学的粒子径の分布を、図7のとおり、重量分析によって、アンダーセンカスケードインパクター(ACI)を用いて測定した。粒子径の分布を、Turbospin(登録商標)DPI装置を用い、毎分56.6L(すなわち、強制的な吸入力)の流速で測定した。全量で2リットルを、前記装置を介して流入した。較正流量は28.3L/分、総流量は56.6L/分で、二台のACIを同時に使用した。三つの型のホスファチジルコリンとともに生じた、2.5μm未満のMMADおよび72%を超えるFPF<3.3μmを有するアンフォテリシンBにおいて、類似のエアロゾル特性を観察した。この上述の実施例は、使用されたホスファチジルコリンから独立してアンフォテリシンB粉末を生成する組成物技術の柔軟性を明示する。
実施例6
70重量%アンフォテリシンB噴霧乾燥微粉末の調製
アンフォテリシン微粉末を、実施例2に記載の二段階ステップにしたがって調製した。前記供給溶液を、ここに記載された同一の装置を用い、および同一の条件において調製した。前記70重量%アンフォテリシンBの組成物は以下のとおりである。
70重量%アンフォテリシンB噴霧乾燥微粉末の調製
アンフォテリシン微粉末を、実施例2に記載の二段階ステップにしたがって調製した。前記供給溶液を、ここに記載された同一の装置を用い、および同一の条件において調製した。前記70重量%アンフォテリシンBの組成物は以下のとおりである。
アンフォテリシンB 0.70g
DSPC 0.265g
CaCl2 12.24mg
PFOB 12g
純水 35g
DSPC 0.265g
CaCl2 12.24mg
PFOB 12g
純水 35g
得られた多粒子乳剤を、例として、B−191 Mini Spray―Drier(Buchi、Flawil、Switzerland)による噴霧乾燥などをおこなう第二ステップへの供給原料として利用した。以下の公称噴霧条件、吸引=100%、吸気温度=85℃、出口温度=60℃、給水ポンプ=1.9mL/分、噴霧圧力=60−65psi、噴霧流量=30−35cmを用いた。前記吸気流量(69−75%)を、排出袋の圧力を30−31mbarに保つよう調節した。自由流動する黄色粉末を、標準的なサイクロン分離器を用いて収集した。アンフォテリシンB粒子状物質の幾何学的粒径を、レーザー回折(ドイツ、クラウスタール−ツェラーフェルトのSympatec Helos社)により計測し、2.96μmの体積加重平均粒径(VMD)を見つけた。走査型電子顕微鏡(SEM)検査解析では、前記粉末は高い表面粗度を持つ多孔性微粉末であるという結果を示した。この上述の実施例は、ここに記述された多粒子の手法により、高含有アンフォテリシンB粉末を生成する、呈示された粉末工学の柔軟性を明示する。
実施例7
噴霧乾燥アンフォテリシンB粒子状物質のエアロゾル機能
得られた、実施例6において調製された乾燥アンフォテリシンB粒子状物質を、#2 HPMCカプセル(日本、塩野義製薬)もしくは#3 HPMC (サウスカロライナ州グリーンウッドCapsugel社)に手で詰め、一晩室温にて、15から20%RHで平衡に供した。約10mgの充填質量を使い、それは、#2HPMCカプセルの中詰め容積の約1/2、または#3 HPMCカプセルの中詰め容積の約5/8に相当した。エアロゾル機能を、Turbospin(登録商標)(イタリア、PH&T社)Eclipse(登録商標)(イギリス、Aventis社)またはCyclohaler(登録商標)(スイス、Novartis社)DPI装置を用いて評価した。前記Cyclohaler(登録商標)は#3 HPMC カプセルを使用し、一方、前記Turbospin(登録商標)ならびに前記Cyclohaler(登録商標)装置は#2 HPMCのサイズのカプセルを使用した。
噴霧乾燥アンフォテリシンB粒子状物質のエアロゾル機能
得られた、実施例6において調製された乾燥アンフォテリシンB粒子状物質を、#2 HPMCカプセル(日本、塩野義製薬)もしくは#3 HPMC (サウスカロライナ州グリーンウッドCapsugel社)に手で詰め、一晩室温にて、15から20%RHで平衡に供した。約10mgの充填質量を使い、それは、#2HPMCカプセルの中詰め容積の約1/2、または#3 HPMCカプセルの中詰め容積の約5/8に相当した。エアロゾル機能を、Turbospin(登録商標)(イタリア、PH&T社)Eclipse(登録商標)(イギリス、Aventis社)またはCyclohaler(登録商標)(スイス、Novartis社)DPI装置を用いて評価した。前記Cyclohaler(登録商標)は#3 HPMC カプセルを使用し、一方、前記Turbospin(登録商標)ならびに前記Cyclohaler(登録商標)装置は#2 HPMCのサイズのカプセルを使用した。
空気力学的粒子径の分布を、図8のとおり、重量分析によって、アンダーセンカスケードインパクター(ACI)を用いて測定した。粒子径の分布を、Turbospin(登録商標)とEclipce(登録商標)の両DPI装置においては強制的な吸入力であり、Cyclohaler(登録商標)装置においては快適である、毎分56.6Lの流速で測定した。全量で2リットルを前記装置を介して流入した。較正流量は28.3L/分、総流量は56.6L/分で、二台のACIを同時に使用した。2.5μm未満のMMADおよび71%を超えるFPF<3.3μmによって明示されるとおり、類似のエアロゾル機能をすべての装置において観察した。この上述の実施例は、前記呈示の粉末の前記エアロゾル機能が、中間および低い耐性に設計された装置に依存せず、またカプセルサイズにも依存しないことを明示し、これは検査されたアンフォテリシンB粉末の分散性を証明するものである。
実施例8
噴霧乾燥アンフォテリシンB微粉末のエアロゾル機能
本実施例はさらに、アンフォテリシンB微粉末の開発ロットの前記エアロゾル機能を調査する。
噴霧乾燥アンフォテリシンB微粉末のエアロゾル機能
本実施例はさらに、アンフォテリシンB微粉末の開発ロットの前記エアロゾル機能を調査する。
実施例2に記述の工程を用いて、以下のアンフォテリシンB微粉末を生成し、前記アンフォテリシンBをAlpharma社から得た。
・4000T
・4001T
・4000T
・4001T
図9および図10はそれぞれ、放出投与(ED)(mg/カプセル)を示し、コレクタあたり、およびロットあたりのEDを意味する。前記EDの測定には、米国特許出願No.10/298、177に示された吸引器装置を使用し、参照することにより全内容を本願明細書中に援用する。
図11および図12はそれぞれ、空気力学的質量中央径(MMAD)と、コレクタあたりの粒子状物質用量(%FPD<3.3μm)を示す。
実施例2に記述の工程を用いて、以下のアンフォテリシンB微粉末を生成し、前記アンフォテリシンBをChemwerthから得た。
・4024T
・4025T
・4026T
・4027T
・4028T
・4029T
・4030T
・4024T
・4025T
・4026T
・4027T
・4028T
・4029T
・4030T
図13と図14はそれぞれ、放出投与(ED)(mg/カプセル)を示し、コレクタあたり、およびロットあたりのEDを意味する。
図15と図16はそれぞれ、空気力学的質量中央径(MMAD)と、コレクタあたりの粒子状物質用量(%FPD<3.3μm)を示す。
下記にさらに詳述されるとおり、実施例2に記述の工程を用いて、下記アンフォテリシンB粒子状物質を生成した。
・N020226(高結晶質APIによる)
・N020227(高非晶質APIによる)
・N020226(高結晶質APIによる)
・N020227(高非晶質APIによる)
これらのアンフォテリシンBを、実施例2に記述の工程の変形を用いて生成し、ここで前記アンフォテリシンBはそもそもAlphannaから製造されたものである。しかしながら、噴霧乾燥の前に、前記アンフォテリシンBを(i)高非晶質または(ii)高結晶質のどちらかのAPIバッチ(X線粉末回折によって測定されたとおり)へ到達するよう処理した。
具体的には、アンフォテリシンBの再処理のための前記過程を下記に示す。下記工程系統図および次に続く説明が示すように、結晶質形および非晶質形の両方を、同一の出発原料より生成した。
アンフォテリシンB製剤原料の再処理工程の説明(API)
可溶化およびろ過
室温において、約20gのアンフォテリシンBを、1130mLのメタノールに、攪拌しながら添加した。約450mLのジメチルホルムアミド、39gのクエン酸一水和物を、アンフォテリシンB懸濁液に、連続して攪拌しながら添加した。すべての固体を基本的に融解したのち、その溶液をろ過によって清澄した。
可溶化およびろ過
室温において、約20gのアンフォテリシンBを、1130mLのメタノールに、攪拌しながら添加した。約450mLのジメチルホルムアミド、39gのクエン酸一水和物を、アンフォテリシンB懸濁液に、連続して攪拌しながら添加した。すべての固体を基本的に融解したのち、その溶液をろ過によって清澄した。
約280mLの塩化メチレンを前記ろ過物に添加した。前記生成物が入った容器を、処理中において光があたらないよう遮断した。約450mLの冷水(2−8℃)を添加し、そして前記溶液を15分間攪拌した。
pH調整および沈澱/結晶
アンフォテリシンBの沈澱を、40%トリエタノールアミン(〜140mL)を使用し、前記溶液をpH〜7にすることで達成した。非晶質形に関して、前記塩基を攪拌しながら一度に添加した。前記非晶質形はその後下記に示すとおり、分離が可能な状態となった。
アンフォテリシンBの沈澱を、40%トリエタノールアミン(〜140mL)を使用し、前記溶液をpH〜7にすることで達成した。非晶質形に関して、前記塩基を攪拌しながら一度に添加した。前記非晶質形はその後下記に示すとおり、分離が可能な状態となった。
結晶質形に関して、前記塩基を攪拌しながら30分超かけて滴状で添加した。前記スラリーはその後90分間、44−46℃まで熱せられ、次に30分間室温で冷却された。最後に、前記スラリーは60分間、2−8℃で冷却された。前記結晶質系はこうして、分離が可能な状態となった。
前記結晶質系の収集および洗浄
アンフォテリシンBの前記結晶質形を、内側に濾紙を敷いた大型ステンレス製ブーフナー漏斗を用いて真空濾過により取得した。前記生成物を、170mLの40%冷却メタノール(2−8℃)で、次に100mLアセトン(室温)で洗浄した。
アンフォテリシンBの前記結晶質形を、内側に濾紙を敷いた大型ステンレス製ブーフナー漏斗を用いて真空濾過により取得した。前記生成物を、170mLの40%冷却メタノール(2−8℃)で、次に100mLアセトン(室温)で洗浄した。
前記非晶質形の収集および洗浄
アンフォテリシンBの前記非晶質形を、前記スラリーの遠心分離、その後上清のデカントにより取得した。前記生成物を、600mLの40%冷却メタノール(2−8℃)における前記固形物の再懸濁により洗浄し、次に遠心分離、デカンテーションをおこなった。前記洗浄工程を、600mLのアセトン(室温)にて繰り返した。
アンフォテリシンBの前記非晶質形を、前記スラリーの遠心分離、その後上清のデカントにより取得した。前記生成物を、600mLの40%冷却メタノール(2−8℃)における前記固形物の再懸濁により洗浄し、次に遠心分離、デカンテーションをおこなった。前記洗浄工程を、600mLのアセトン(室温)にて繰り返した。
前記結晶質形および非晶質形の乾燥
前記洗浄済み結晶質アンフォテリシンBを含んだ濾紙を、真空槽内のステンレスのトレイ内に設置した。同様に、洗浄済み結晶質アンフォテリシンBを前記遠心分離瓶から除去し、前記槽内の濾紙を敷いたステンレス製トレイ上に広げた。前記乾燥処理は、室温にて1から3日間、前記生成物が光から遮断された状態でおこなった。前記乾燥工程において、比較的大きな粒子を、残留溶媒の蒸発を促進するため、ヘラを用いて粉砕することがときどきあった。最終生成物であるアンフォテリシンBは、アンバーガラスの瓶に入れられ、2−8℃で保存された。
前記洗浄済み結晶質アンフォテリシンBを含んだ濾紙を、真空槽内のステンレスのトレイ内に設置した。同様に、洗浄済み結晶質アンフォテリシンBを前記遠心分離瓶から除去し、前記槽内の濾紙を敷いたステンレス製トレイ上に広げた。前記乾燥処理は、室温にて1から3日間、前記生成物が光から遮断された状態でおこなった。前記乾燥工程において、比較的大きな粒子を、残留溶媒の蒸発を促進するため、ヘラを用いて粉砕することがときどきあった。最終生成物であるアンフォテリシンBは、アンバーガラスの瓶に入れられ、2−8℃で保存された。
上記に記載のとおり、実施例2に記載の工程を用いて、前記アンフォテリシンB粒子をその後生成した。図17は、N020226とN020227の両方についての前記放出投与(ED)(mg/カプセル)を示す。N020226とN020227の空気力学的質量中央径(MMAD)はそれぞれ、2.4μmと2.6μmであることがわかった。N020226とN020227の前記%FPD<3.3μmはそれぞれ、55%と47%であることがわかった。
実施例9および比較例1
気管内および静脈内の投与に関する比較
本実施例は、アンフォテリシンB溶液の気管内投与、もしくは市販のアンフォテリシンBデオキシコール酸塩の静脈内投与後における、血漿、肺洗浄液、および肺組織内のアンフォテリシンBの濃度判定に関するものだった。
気管内および静脈内の投与に関する比較
本実施例は、アンフォテリシンB溶液の気管内投与、もしくは市販のアンフォテリシンBデオキシコール酸塩の静脈内投与後における、血漿、肺洗浄液、および肺組織内のアンフォテリシンBの濃度判定に関するものだった。
材料および方法
本実施例においては、カニューレ挿入済み(頸静脈カニューレ〔JVC〕)で供給され、体重334gから366gのSD系ラット(ペンシルベニア州スコッツデールのHilltop Lab Animals Inc)を使用した。アンフォテリシンBを、気管内注入または静脈注射によって投与した。研究デザインは表2に示される。
本実施例においては、カニューレ挿入済み(頸静脈カニューレ〔JVC〕)で供給され、体重334gから366gのSD系ラット(ペンシルベニア州スコッツデールのHilltop Lab Animals Inc)を使用した。アンフォテリシンBを、気管内注入または静脈注射によって投与した。研究デザインは表2に示される。
BAL=気管支肺胞洗浄(bronchoalveolar lavage)
M=オス(Male)
M=オス(Male)
気管内注入用の前記アンフォテリシンB溶液を、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中にて、アンフォテリシンB13.3mg/mLの濃度で調製した。前記アンフォテリシンBデオキシコール酸塩静脈注射用製剤を、アンフォテリシンB50mgの凍結乾燥塊として供給し、それを1mg/mL溶液に再構成した。
研究評価項目および手順には、投与前体重、採血、BALおよび薬物濃度分析のための組織採取ならびに全体剖検所見を含む。
血液、BAL、肺組織試料を、投薬後12時間、1、2、4、6、8、11および14日後に採取した。各採取時に、IT群内の4匹およびIV群内の3匹の動物を犠牲にし、血液、肺洗浄液および肺組織試料を採取した。
血漿および洗浄液試料を、カナダ、モントリオールのMDS Pharma Services社によって、アンフォテリシンB濃度について分析した。肺組織試料をミネソタ州セントポールのMedTox Laboratories社によって、アンフォテリシンB濃度について分析した。
結果
全体剖検所見
気管内注入によってアンフォテリシンBを投与されたラットは、全体的に肺毒性を示した。所見には、肺水腫、肺出血、肺組織の変色を含む。
全体剖検所見
気管内注入によってアンフォテリシンBを投与されたラットは、全体的に肺毒性を示した。所見には、肺水腫、肺出血、肺組織の変色を含む。
BAL、肺組織および血漿内におけるアンフォテリシンB濃度
前記血漿、BALおよび肺組織内におけるアンフォテリシンB濃度、ならびにアンフォテリシンBの気管内注入100および静脈内注入200後における予測ELFアンフォテリシンB濃度を、図18に示した。図に示すように、気道に投与されたとき、少量のアンフォテリシンBが全身に存在した。これに対し、静脈内注入後は、高濃度のアンフォテリシンBが最長4日間にわたり血中に存在した。また、図18に示されるとおり、前記肺内アンフォテリシンB濃度は、気管内注入100よりも静脈内注入200のほうが高かった。実施された前記実験において、前記肺内アンフォテリシンB濃度は、多くの場合において気管内投与のほうが静脈内投与にくらべて高かったが、前記血漿中アンフォテリシンB濃度は、気管内投与のほうが低かった。
前記血漿、BALおよび肺組織内におけるアンフォテリシンB濃度、ならびにアンフォテリシンBの気管内注入100および静脈内注入200後における予測ELFアンフォテリシンB濃度を、図18に示した。図に示すように、気道に投与されたとき、少量のアンフォテリシンBが全身に存在した。これに対し、静脈内注入後は、高濃度のアンフォテリシンBが最長4日間にわたり血中に存在した。また、図18に示されるとおり、前記肺内アンフォテリシンB濃度は、気管内注入100よりも静脈内注入200のほうが高かった。実施された前記実験において、前記肺内アンフォテリシンB濃度は、多くの場合において気管内投与のほうが静脈内投与にくらべて高かったが、前記血漿中アンフォテリシンB濃度は、気管内投与のほうが低かった。
結果および考察
気管内液体注入によってアンフォテリシンBを投与されたラットは、全身に毒性を示した。所見は、肺水腫、肺出血および肺組織の変色を含む。
気管内液体注入によってアンフォテリシンBを投与されたラットは、全身に毒性を示した。所見は、肺水腫、肺出血および肺組織の変色を含む。
アンフォテリシンBは、気管内投与によって前記被検物質を投与された動物から採取されたどの血漿試料からも測定不可能であった。気管内投与によってアンフォテリシンBを投与された動物からの前記BALおよび肺組織内において、測定可能な濃度のアンフォテリシンBを検出した。薬物を、IT投与後2日間にわたり、すべての動物の前記BALにおいて測定し、4匹のうち1匹は、投与の8日後に測定した。薬物を、すべての動物の肺組織において、IT投与の14日後に測定した。
静脈内にアンフォテリシンBを投与された動物において、血漿中の薬物を、投与後最長2日間にわたり測定したが、前記動物の前記肺中には、どの測定時においても、測定可能な薬物は見られず、また一匹の動物にのみ、投与12時間後、BALに測定可能なアンフォテリシンB濃度が検出された。
結論として、濃度13.3mg/mLのアンフォテリシンB液の11mg/kgの気管投与は、肺に局所毒性をもたらす結果となった。気管投与はまた、投与後14日間にわたり、定量限度を超える濃度をもたらす結果となった。これに対し、アンフォテリシンBの静脈内投与を受けた動物の前記肺組織内における前記アンフォテリシンB濃度は、定量限度を下回った。
実施例10および比較例2
噴霧投与と静脈内投与の比較
エアロゾル化可能なアンフォテリシンB粉末を、犬に14日間にわたり気管投与した。前記アンフォテリシンBを、一日の摂取量11.5mg/kgを限度に投与した。前記アンフォテリシンBを、呼気に一方向弁を取り付け、吸気ラインが前記アンフォテリシンB粉末を含んだ中央の保持チャンバーに繋がれたフェイスマスクを使用し、覚醒イヌに対して投与した。前記処方アンフォテリシンB粉末の呼吸用乾燥エアロゾル粉末を、回転ブラシジェネレーターを用いて前記粉末を分散させて作成し、30分間の吸入暴露用に中央のチャンバーに投入した。
噴霧投与と静脈内投与の比較
エアロゾル化可能なアンフォテリシンB粉末を、犬に14日間にわたり気管投与した。前記アンフォテリシンBを、一日の摂取量11.5mg/kgを限度に投与した。前記アンフォテリシンBを、呼気に一方向弁を取り付け、吸気ラインが前記アンフォテリシンB粉末を含んだ中央の保持チャンバーに繋がれたフェイスマスクを使用し、覚醒イヌに対して投与した。前記処方アンフォテリシンB粉末の呼吸用乾燥エアロゾル粉末を、回転ブラシジェネレーターを用いて前記粉末を分散させて作成し、30分間の吸入暴露用に中央のチャンバーに投入した。
図19は、投与後のイヌ101における平均肺内アンフォテリシンB濃度−時間分析結果を示す。図に示すように、前記アンフォテリシンBは前記肺内に投与後数日間留まり、約19日間で半減期を観察した。これに対し、前記静脈内投与201は長く保持されず、約28時間で半減期を観察した。
実施例11
予防的投与に伴う生存率の増加
概要
本実施例は、吸入によるアンフォテリシンBの予防的投与が免疫抑制ウサギモデルのアスペルギルス・フミガーツスに有効であるかどうかを判定するものである。本研究の目的は、アスペルギルス・フミガーツス接種前にアンフォテリシンBを一回吸入投与した場合、生存時間が延長および/または合計死亡数が減少するかどうか判定することであった。
予防的投与に伴う生存率の増加
概要
本実施例は、吸入によるアンフォテリシンBの予防的投与が免疫抑制ウサギモデルのアスペルギルス・フミガーツスに有効であるかどうかを判定するものである。本研究の目的は、アスペルギルス・フミガーツス接種前にアンフォテリシンBを一回吸入投与した場合、生存時間が延長および/または合計死亡数が減少するかどうか判定することであった。
本研究では、10羽の動物を三つの群に分けて使用した。第一群は、静脈内シタラビンおよびメチルプレドニソロンならびに擬似生理食塩水の接種という、前記免疫抑制措置を受けた。第二群は、前記免疫抑制措置ならびにA.フミガーツス5×107分生胞子の接種を受けた。第三群は、前記免疫抑制措置ならびにA.フミガーツス5×107分生胞子接種の一日前にアンフォテリシンB推定量1.5mg/kgを吸入にて投与された。前記アンフォテリシンB乾燥粉末処方およびA.フミガーツスを、気管内チューブを通して麻酔ウサギに投与した。前記免疫抑制剤を、静脈注射にて投与した。細菌感染の予防目的で、静脈注射もしくは飲み水に混ぜて抗生物質を投与した。
本研究においておこなわれた判定は、死亡数および罹病率、毎日の臨床観察、体重、臨床病理学(血液学および臨床化学)、全体剖検、肺重量、可視肺感染数値、BAL、血液、および肺組織試料内における菌性コロニー形成ユニット(CFU)測定、組織病理学的評価を含む。
本研究の計画終了である第14日目までの、前記動物の生存率は以下のとおりであった。第一群は60%、第二群は20%、第三群は70%。第一群および第三群の動物の平均生存時間は13日間であり、両群の死亡もしくは犠牲の平均日は第14日目であった。一方、第二群の動物における平均生存は10日間であり、死亡もしくは犠牲の平均日は第10日目であった。Kaplan―Meier(KM)分析は、A.フミガーツス接種の一日前にアンフォテリシンBを投与した動物(第三群)の生存数が、A.フミガーツスのみを接種された動物(第二群)と比較して、著しく(p<0.05)増加していることを示した。第一群(対照)の動物の生存数はまた、第二群と比較して著しく増加した。第一群と第三群を比較したとき、著しい差はなかった。
喘ぎ、喘鳴音、またはラ音を含む呼吸への影響に関する臨床的症状を、第二群および第三群の動物において観察した。これらの症状は、第一群の動物においては観察されなかった。第二群において、7羽の動物において研究第7日目より喘ぎ、喘鳴音、またはラ音が見られた。第二群の呼吸への影響に関する臨床的症状が見られたすべての動物は、前記症状を示し始めてから一日以内に、死亡または瀕死の状態で発見された。第三群において、5羽の動物において喘ぎ、喘鳴音、またはラ音が見られた。しかしながら、早期の呼吸症状の発生は同様に第7日目であったが、呼吸への影響に関する症状を示した動物のうち2羽の動物のみが瀕死状態となった。残りの3羽の動物は、第14日目までに呼吸への影響に関する症状が消えた3羽のうち2羽(どちらもラ音のあった)の動物とともに、計画されていた剖検まで生存した。
すべての群において、体重への影響を観察した。ほぼ第8日目までに、すべての群において体重が減少した。第8日目までに、すべての群において、約6%の体重減少が見られた。この初期減少ののち、第一群および第二群の生存動物の体重は、本研究の間一定であった。これに対し、第三群の動物の平均体重は減少し続け、第14日目までには開始体重から18%減となり、これは第一群の平均体重を10%下回るものであった。
すべての群において計測された血液学および臨床化学の指標に影響が見られた。血液学指標に見られた前記最初の影響は、分葉核好中球(ANS)および血小板(PLC)の減少を含む白血球(WBC)レベルの減少であった。これらの影響は、全ての群において見られた。
第二群および第三群において、白血球レベル、ヘモグロビン、ヘマトクリット値、総タンパク量、アルブミン、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、アラニン・アミノトランスフェラーゼ、総ビリルビン、直接ビリルビン、コレステロール、グロブリン、およびトリグリセリドにおいてさらなる影響を示した。第二群および第三群に見られる赤血球(RBC)、ヘモグロビン(HGB)およびヘマトクリット値(HCT)の減少は、貧血を示唆し、顕微鏡によって肺組織内に見られる出血と整合する。第二群および第三群において見られた総タンパク量(TPR)、アルブミン(ALB)の減少と、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラニン・アミノトランスフェラーゼ(ALT)、総ビリルビン(TBI)および直接ビリルビン(DBT)の増加、およびコレステロール(CHO)は、肝臓効果と整合する。前記グロブリン(GLO)の増加は、おそらく前記菌感染および/または肺内において顕微鏡にて観察された炎症への反応の結果と思われる。前記トリグリセリド(TRI)値の増加は、本研究において観察された食欲の減退および体重の減少とともに見られた脂肪動員と整合する。
全体剖検を、第14日目に生存動物と瀕死状態となったのちに犠牲となった動物に対しておこなった。各動物の肺梗塞の数を、前記全体剖検において数えた。第一群において、可視の梗塞は見られなかった。第二群中の8羽中、剖検が可能であった7羽(88%)の動物において、可視の梗塞が見られ、8羽中6羽(75%)の動物において、20を超える全体的に可視の梗塞が見られた。第三群において、10羽中8羽(80%)の動物において可視の肺梗塞が見られたが、第二群と異なり、10羽中2羽(20%)のみに20を超える全体的に可視の肺梗塞が見られた。
気管支肺胞洗浄液、血液および肺組織試料における微生物学的評価を、剖検中におこなった。第一群から採取されたどの試料からも、コロニー形成ユニット(CFU)を検出しなかった。第二群については、培養のための試料を10羽中8羽の動物から採取した。死亡した状態で見つかった2羽の動物からは、試料の採取は不可能であった。評価されたうちの6羽(75%)の動物において、菌に対する反応が陽性である組織を1つかそれ以上有していた。第三群において、10羽中9羽の動物から培養のための試料を採取し、うち4羽(44%)の動物が菌に対する反応が陽性である組織を1つ以上有していた。
肺の絶対重量と前記肺一対一の体重の重量は、第二群および第三群において、第一群と比較して増加した。
前記肺の病理組織的評価は、対照ウサギから評価されたどの肺組織の中にも真菌菌糸が存在しなかったことを示した。真菌菌糸は、第二群の評価された動物のうち44%、第三群の動物のうち50%に存在した。顕微鏡的には、どの群の組織においても差異はなかった。真菌感染ウサギの肺断面にも、関連する続発的な変化がみられ、それには水腫、類壊死、出血、肺胞マクロファージ増殖、間質性炎症および/または血管周囲炎が含まれた。前記存在した変化は、重症度および罹患率において類似していた。前記評価可能な組織断面の前記顕微鏡評価は、評価されたうちの約半数の動物に真菌性感染を確認することができた。顕微鏡的に、第二群と第三群の組織または真菌菌糸に差異はなかった。
結論として、臨床的観察の裏付け、顕微鏡的データおよび肺梗塞と前記死亡数データに基づき、アンフォテリシンBは本研究に使用された免疫抑制ウサギモデルの死亡を誘発したA.フミガーツスに対する予防効果を発揮した。
研究デザイン
本実験において、三つの研究群があり、各群にはそれぞれ10の動物が存在した。
第一群は、静脈内シタラビンおよびメチルプレドニゾンの前記免疫抑制措置ならびに擬似生理食塩水の接種を受けた。第二群は、前記免疫抑制措置ならびにA.フミガーツス分生胞子5×107を与えられた。第三群は、前記免疫抑制措置ならびに、A.フミガーツス分生胞子5×107を与えられる一日前に1.5mg/kgのアンフォテリシンB経肺投薬を受けた。デザインの概略は、下記表3に示される。
本実験において、三つの研究群があり、各群にはそれぞれ10の動物が存在した。
第一群は、静脈内シタラビンおよびメチルプレドニゾンの前記免疫抑制措置ならびに擬似生理食塩水の接種を受けた。第二群は、前記免疫抑制措置ならびにA.フミガーツス分生胞子5×107を与えられた。第三群は、前記免疫抑制措置ならびに、A.フミガーツス分生胞子5×107を与えられる一日前に1.5mg/kgのアンフォテリシンB経肺投薬を受けた。デザインの概略は、下記表3に示される。
哺乳類検査システムおよび家畜学
血管アクセスポート(VAP)付きカテーテル二本を挿入された、研究当初体重2.5から4.0kgのニュージーランドホワイトSPFウサギを使用した。このウサギは、コンピュータによる体重層化無作為抽出法によって選ばれた。
血管アクセスポート(VAP)付きカテーテル二本を挿入された、研究当初体重2.5から4.0kgのニュージーランドホワイトSPFウサギを使用した。このウサギは、コンピュータによる体重層化無作為抽出法によって選ばれた。
各群の数/性別
各群10/メス、全三群
各群10/メス、全三群
免疫抑制および好中球減少
下記表4に示されるとおり、人間の患者の状態を模擬するため、ウサギに免疫抑制を施した。
下記表4に示されるとおり、人間の患者の状態を模擬するため、ウサギに免疫抑制を施した。
小動物エアロゾル投与システムのインビトロ投薬効果判定
乾燥粉末アンフォテリシンBを、前記吸気経路(IH)にて、小動物エアロゾル投与システムに接続された気管内チューブを使用して麻酔されたウサギにデリバリーした、このことは、米国特許出願No.6,257,233に示された小動物人工呼吸器に接続されたエアロゾルデリバリーシステムに関し、当該特許出願は参照することによりその内容全てを本明細書中に援用する。この点について、ブリスターパックから出た粉末は前記吸入器からチャンバーへ移動した。前記小動物人工呼吸器は前記分散粉末を気管内チューブへと押し込んだ。前記動物に対するデリバリー効果を、前記気管内チューブの末端に取り付けられたフィルターから採取された前記粉末を重量測定した質量を測定することによって判定した。前記フィルターから採取された質量を、実際のブリスターパックの重量と比較した。前記デリバリー効果を、前記インビボ実験用の推定投与量(mg)の計測に使用した。
乾燥粉末アンフォテリシンBを、前記吸気経路(IH)にて、小動物エアロゾル投与システムに接続された気管内チューブを使用して麻酔されたウサギにデリバリーした、このことは、米国特許出願No.6,257,233に示された小動物人工呼吸器に接続されたエアロゾルデリバリーシステムに関し、当該特許出願は参照することによりその内容全てを本明細書中に援用する。この点について、ブリスターパックから出た粉末は前記吸入器からチャンバーへ移動した。前記小動物人工呼吸器は前記分散粉末を気管内チューブへと押し込んだ。前記動物に対するデリバリー効果を、前記気管内チューブの末端に取り付けられたフィルターから採取された前記粉末を重量測定した質量を測定することによって判定した。前記フィルターから採取された質量を、実際のブリスターパックの重量と比較した。前記デリバリー効果を、前記インビボ実験用の推定投与量(mg)の計測に使用した。
処置群
下記表5は、処置方法の概要を示す。
下記表5は、処置方法の概要を示す。
図20は、前記好中球減少ウサギのKaplan―Meier曲線を示す。免疫抑制措置を施され、アスペルギウス・フミガーツス600に有効に曝露したウサギのうち、たった50%のみが9日間を超えて生存した。これに対し、免疫抑制措置を施され、アスペルギウス・フミガーツスに曝露し、アンフォテリシンB601を投与されたウサギのうち、100%が9日間を超えて生存した。曲線602は、免疫抑制措置のみを施された対照群のウサギを示す。より長期的には、曝露した処置なしウサギ600のうち25%未満が14日間を超えて生存したのに対し、曝露した処置ありウサギ602のうち約70%が14日間を超えて生存した。
実施例12
ウサギに吸入により投与されたアンフォテリシンBの薬物動態
本実施例は、吸入によるアンフォテリシンB粉末一回投与後のウサギの血漿中、気管支肺胞洗浄(BAL)液中、および肺組織内のアンフォテリシンB濃度の判定に関するものである。本実施例は、血漿中および肺組織内から得た結果のみについて説明する。
ウサギに吸入により投与されたアンフォテリシンBの薬物動態
本実施例は、吸入によるアンフォテリシンB粉末一回投与後のウサギの血漿中、気管支肺胞洗浄(BAL)液中、および肺組織内のアンフォテリシンB濃度の判定に関するものである。本実施例は、血漿中および肺組織内から得た結果のみについて説明する。
材料と方法
アンフォテリシンB(AmB)を、実施例2に記述の前記工程を用い、吸入可能な粉末として、有効成分含有50重量%で調剤した。前記調剤のロット番号はN020042であった。前記試験粉末をブリスターパックに手詰めし、一袋あたり約1.5mgの適正充填重量であり、340°Fにて一秒間接触密封した。
アンフォテリシンB(AmB)を、実施例2に記述の前記工程を用い、吸入可能な粉末として、有効成分含有50重量%で調剤した。前記調剤のロット番号はN020042であった。前記試験粉末をブリスターパックに手詰めし、一袋あたり約1.5mgの適正充填重量であり、340°Fにて一秒間接触密封した。
前記被検物質を、小動物エアロゾル投与システムに接続された気管内チューブを使用して前記吸入(IH)経路にて麻酔されたウサギに投与した、ここで米国特許出願No.6,257,233に示された小動物エアロゾル投与システムを使用し、小動物人工呼吸器に接続し、当該文献の全内容を本願明細書中に援用する。前記試験吸入を、一度の吸入曝露で実施した。
本研究は、二つの群を使用し、各群に48羽のウサギを有する。第一群および第二群に、それぞれ、目的投与量である0.25または1.5mg/kgアンフォテリシンBIHを投与した。投薬後以下の時点で4羽の動物を犠牲にした。0.16、0.3、1、1.3、2、3、4、5、14、21、28、45日後である。血漿および肺組織を採集し、LC/MSを用いてアンフォテリシンB含有量を分析した。前記分析の定量限度(LOQ)は、血漿中5ng/mlおよび肺組織内20ng/gであった。
考察および結論
本実施例の目的は、吸入によるアンフォテリシンB粉末一回投与後のウサギの血漿中、BAL液中および肺組織内のアンフォテリシンB濃度を判定することであった。二つの目標肺投与量、0.25および1.5mg/kgを試験した。本実施例は、血漿中および肺組織内から得た結果のみについて説明する。
本実施例の目的は、吸入によるアンフォテリシンB粉末一回投与後のウサギの血漿中、BAL液中および肺組織内のアンフォテリシンB濃度を判定することであった。二つの目標肺投与量、0.25および1.5mg/kgを試験した。本実施例は、血漿中および肺組織内から得た結果のみについて説明する。
血漿中の定量限度(LOQ)は5ng/mlであった。すべての動物、すべての時点の、試験された両方の投与量における血漿のアンフォテリシンB濃度はLOQを下回った。したがって、アンフォテリシンBのIH投与後の全身曝露は少量であった。
しかし、アンフォテリシンBのIH投与は、肺内における前記薬物の高濃度で持続的な凝縮という結果をもたらした。薬物の凝縮を急速に達成した。最初のサンプリング時である4時間までに、4.2および24.2μg/gの群平均濃度を達成した。当該Tmax値を、第一群および第二群において、0.25および1.5mg/kgの投与後、それぞれ32および24時間で観察した。群平均Cmax値を、0.25および1.5mg/kgの投与に対し、それぞれ8.0と46.6μg/gであった。Cmax値は投与量に比例する。
薬物濃度を、IH投与後数週間にわたり維持した。図21および図22に示すとおり、群平均アンフォテリシンB濃度は最終サンプリング時においてもなお上昇しており、それはすなわち投与の45日後であった。前記肺からのアンフォテリシンB消失の半減期(T1/2)は、0.25mg/kg投与では292時間、1.5mg/kg投与では254時間であった。
本実施例の結果は、ウサギに対するアンフォテリシンBのIH投与は、血漿中アンフォテリシンB濃度が一様にLOQを下回る(<5ng/ml)という結果をもたらすことを示す。さらに、それはアンフォテリシンBの高濃度で持続的な凝縮が肺組織内で達成されることをも示す。
実施例13
吸入されたアンフォテリシンBのウサギにおける予防的有効性
本実施例は、(1)上皮層の分泌液(ELF)中または肺実質内のアンフォテリシンB(AmB)濃度が、A.フミガーツスの罹病の予防にさらに関連があるかどうかを判定すること、および(2)効果的な予防投与量を立証することに関するものである。
吸入されたアンフォテリシンBのウサギにおける予防的有効性
本実施例は、(1)上皮層の分泌液(ELF)中または肺実質内のアンフォテリシンB(AmB)濃度が、A.フミガーツスの罹病の予防にさらに関連があるかどうかを判定すること、および(2)効果的な予防投与量を立証することに関するものである。
材料と方法
実施例14の前記吸入可能なアンフォテリシンB粉末、ロット番号N020042を、使用した。前記試験粉末をブリスターパックに手詰めし、一袋あたり約1.5mgの適正充填重量であり、340°Fにて一秒間接触密封した。
実施例14の前記吸入可能なアンフォテリシンB粉末、ロット番号N020042を、使用した。前記試験粉末をブリスターパックに手詰めし、一袋あたり約1.5mgの適正充填重量であり、340°Fにて一秒間接触密封した。
前記被検物質を、小動物エアロゾル投与システムに接続された気管内チューブを使用して前記吸入(IH)経路にて麻酔されたウサギに投与した、ここで米国特許出願No.6,257,233に示された小動物エアロゾル投与システムを使用し、小動物人工呼吸器に接続し、当該文献の全内容を本願明細書中に援用する。前記試験吸入を、一度の吸入曝露で実施した。
血管アクセスポート付きカテーテル二本を大腿静脈に挿入された、研究当初体重〜2.5から4.0kgのニュージーランドホワイトSPFウサギを、Covance Research Products、Denver PAより入手した。
アスペルギルス・フミガーツス、NIH株4215を、American Type Culture Collection(ATCC)より入手した。A.フミガーツスの接種剤を、サブローデキストロースフラスコで調製した。分生胞子を、0.9%塩化ナトリウム水溶液中に0.025%のTween20が含有する溶液によって集め、円錐チューブに入れ、洗浄し、カウントした。前記濃度を、同一の溶液によって分生胞子は300μL中5×107に調節した。投与群の動物に同量を接種した。接種を、麻酔されたウサギに実施した。ウサギを、気管チューブを用いて挿管し、つぎに、気管内チューブ内に導入されたカテーテルに取り付けたツベルクリン注射器を用いて、気管内に接種を実施した。
本研究は、六つの群を使用し、各群に10羽のウサギを有する。この群については、下記表6で説明する。すべての群に免疫抑制をほどこし、細菌感染を予防する目的で抗生物質を投与した。前記免疫抑制および抗生物質保護措置については、下記表7に詳述する。第一群は、A.フミガーツスおよびアンフォテリシンBのどちらも投与せず、免疫抑制の対照をつとめる。第二群は、A.フミガーツスを接種したが、しかしアンフォテリシンB処置を実施しなかった。第三群は、A.フミガーツス接種の12日前に、アンフォテリシンB1.5mg/kg処置を受けた。第四群は、A.フミガーツス接種の1日前に、アンフォテリシンB0.15mg/kg処置を受けた。第五群は、A.フミガーツス接種の1日前に、アンフォテリシンB0.5mg/kg処置を受けた。第六群は、A.フミガーツス接種の1日前に、アンフォテリシンB1.5mg/kg処置を受けた。
結果
生存データを、図23に示す。第一群に、免疫抑制措置をほどこしたが、アンフォテリシンBの投与およびA.フミガーツスの接種のどちらも実施しなかった。本群において、一羽を除く全てのうさぎが14日目の本研究最終日まで生存し、生存率は90%であった。
生存データを、図23に示す。第一群に、免疫抑制措置をほどこしたが、アンフォテリシンBの投与およびA.フミガーツスの接種のどちらも実施しなかった。本群において、一羽を除く全てのうさぎが14日目の本研究最終日まで生存し、生存率は90%であった。
第二群に、免疫抑制措置をほどこし、フミガーツスの接種を実施したが、アンフォテリシンBの投与を、実施しなかった。本群において、全てのうさぎが死亡し、生存率は0%であった。平均生存時間は6日間であった。
第三群に、免疫抑制措置をほどこし、アンフォテリシンBの投与を12日目に1.5mgアンフォテリシンB/kgで実施し、フミガーツスを接種した。本群において、全てのウサギが死亡し、生存率は0%であった。平均生存時間は10日間であった。
第四群に、免疫抑制措置をほどこし、アンフォテリシンBの投与を1日目に0.15mgアンフォテリシンB/kgで実施し、フミガーツスを接種した。本群において、9羽のウサギが死亡し、生存率は10%であった。平均生存時間は9日間であった。
第五群に、免疫抑制措置をほどこし、アンフォテリシンBの投与を1日目に0.5mgアンフォテリシンB/kgで実施し、フミガーツスを接種した。本群において、やはり9羽のウサギが死亡し、生存率は0%であった。平均生存時間は10.5日間であった。
第六群に、免疫抑制措置をほどこし、アンフォテリシンBの投与を1日目に1.5mgアンフォテリシンB/kgで実施し、フミガーツスを接種した。本群において、9羽のウサギが死亡し、生存率は10%であった。平均生存時間は10日間であった。
第二群対第三群、第二群対第四群、第二群対第五群、第二群対第六群の、ログランク検定法を用いた一対統計比較は、吸入されたアンフォテリシンBは、A.フミガーツス投与に対して著しい(P<0.001)予防を付与することを示す。同一の検定法を用いた第三、第四、第五、第六群の一対統計比較は、異なる処置の結果として、生存率曲線にいかなる差異も示さなかった。
考察および結論
本実施例は、A.フミガーツス胞子を接種された、免疫抑制処置をほどこしたウサギによって吸入されたアンフォテリシンBの前記予防効果について検査したものである。A.フミガーツスを接種したが、処置をほどこしていない第2群と、処置をほどこした全ての群との比較において、吸入によるアンフォテリシンBによる処置が、免疫抑制ウサギを保護したことを示す。これは、試験した全ての投薬量(0.15、0.5、および1.5mg/kg)において同様であった。また、前記ウサギに処置をほどこしたのが、A.フミガーツス投与の1日前、または12日前であっても同様であった。
本実施例は、A.フミガーツス胞子を接種された、免疫抑制処置をほどこしたウサギによって吸入されたアンフォテリシンBの前記予防効果について検査したものである。A.フミガーツスを接種したが、処置をほどこしていない第2群と、処置をほどこした全ての群との比較において、吸入によるアンフォテリシンBによる処置が、免疫抑制ウサギを保護したことを示す。これは、試験した全ての投薬量(0.15、0.5、および1.5mg/kg)において同様であった。また、前記ウサギに処置をほどこしたのが、A.フミガーツス投与の1日前、または12日前であっても同様であった。
実施例14
ネズミを使用した一ヶ月吸入毒性試験
本実施例は、ネズミを使用したアンフォテリシンB乾燥粉末製剤形態の吸入投与後の毒性査定、および約一ヶ月間の回復期を経たのちの全ての効果についての可逆性評価に関するものである。本実施例は、気道内に局部的に誘発された毒性および全身の毒性を捜すことによりおこなわれた。
ネズミを使用した一ヶ月吸入毒性試験
本実施例は、ネズミを使用したアンフォテリシンB乾燥粉末製剤形態の吸入投与後の毒性査定、および約一ヶ月間の回復期を経たのちの全ての効果についての可逆性評価に関するものである。本実施例は、気道内に局部的に誘発された毒性および全身の毒性を捜すことによりおこなわれた。
50重量%有効成分を含有するアンフォテリシンB粉末を、実施例2に記載の工程を用いて製剤した。その結果得られた粉末は、下記表8に示す特徴を有した。
ネズミ(雄198匹、雌198匹)を、六つの投与量群に分け、下記表9に示すとおり処置した。
動物410Mは第1日目に早期に死亡し、701Mと入れ替えた。続いておこなわれた眼底検査により、動物345F、436Fおよび541Fを、それぞれ711F,712F,および713Fと入れ替えた。
前記動物に、口吻単独暴露技術を使用し、約60分間、5回にわたり、一週間間隔で投薬した。回収した動物を、投与後約1ヶ月間の回復期の間保持した。
次の調査をおこなったが、それは臨床観察、体重、飼料消費、眼科学、血液学、臨床化学、尿検査、組織病理学、および毒物動態学に関するものであった。
群全体の賦形剤処方エアロゾルの平均暴露チャンバー濃度は、2.35mg/Lであった。群全体のアンフォテリシンB処方の平均暴露チャンバー濃度は、第3、第4および第5群においてそれぞれ、第1日目は0.06、0.39および0.91mg/L、以降の日は0.02、0.06および0.16mg/Lであった。群全体のアンフォテリシンB処方単独(分析により確定)の平均暴露チャンバー濃度は、第3、第4および第5群においてそれぞれ、第1日目は0.0290、0.152および0.389mg/L、以降の日は0.00847、0.0214および0.0519であった。第6群に関しては、群全体のアンフォテリシンB処方の平均暴露チャンバー濃度は、アンフォテリシンB単独で2.22mg/Lもしくは0.694mg/Lであった。
群全体(性別混在)の賦形剤処方の平均予測到達投与量は、73.56mg/kg/用量であった。群全体(性別混在)のアンフォテリシンB処方の平均予測到達投与量は、第3、第4および第5群においてそれぞれ、第1日目は1.89、12.27および28.45mg/kg、以降の日は0.528、1.74および4.87mg/kg/日であった。群全体(性別混在)のアンフォテリシンB処方単独(分析により確定)の平均予測到達投与量は、第3、第4および第5群においてそれぞれ、第1日目は0.914、4.78および12.36mg/kg、以降の日は0.256、0.646および1.58mg/kgであった。第6群に関しては、群全体(性別混在)のアンフォテリシンB処方の平均予測到達投与量は、アンフォテリシンB処方単独で、68.24mg/kg/用量もしくは21.64mg/kg/用量であった。
粒度分布データは、64.7%の前記媒体エアロゾル粒子が3.5μm未満であり、空気力学的質量中央径(MMAD)(±幾何学的標準偏差(GSD))は1.61μm(3.244)であり、第3、第4および第5群においてそれぞれ、第1日目はアンフォテリシンB処方の粒子状物質の81.2%、60.6%、および70.7%が3.5μm未満であり、以降の日は68.2%、59.0%および83.6%が3.5μm未満であり、第1日目のMMADおよび(GSD)は1.35μm(2.382)、1.46μm(4.508)および1.43μm(2.560)であり、以降の日は1.42μm(3.572)、1.89μm(2.710)および0.81μm(4.329)であることを示した。
アンフォテリシンB単独(分析により確定)では、第3、第4および第5群においてそれぞれ、第1日目は68.1%、58.1%および68.6%の粒子状物質が3.5μm未満であり、以降の日は66.2%、55.6%および71.1%は3.5μm未満であり、MMADおよび(GSD)は、第1日目は1.69μm(2.755)、1.71μm(3.351)および1.55μm(2.652)であり、以降の日は1.47μm(3.599)、2.29μm(2.525)および1.06μm(6.077)であった。第6群に関しては、粒度データは、アンフォテリシンB処方の粒子状物質の57.8%が3.5μm未満であり、MMAD(±GSD)は2.11μm(3.089)であることを示した。アンフォテリシンB単独(分析により確定)では、粒子状物質の54.3%が3.5μm未満であり、MMAD(±GSD)は2.29μm(2.966)であった。
前記粒子状物質は試験生物に対し、呼吸可能であると考えられた。
体重、飼料消費、眼科学、血液学、臨床化学および臓器重量において、副作用は認められなかった。
本研究において、181匹が死亡し、その多くは、呼吸困難を示す喘鳴音、ラ音、あえぎ呼吸などの臨床徴候と相互関係があり、これはアンフォテリシンBを処方されたすべての群内の動物において観察された。一匹が試験開始前に死亡し、これは処置と関連があるとは見なさなかった。
アンフォテリシンBの投与と関連のある肺の剖検所見には、質量、癒着、異常内容物、隆起部/病巣、白色病巣、硬化、ならびに暗色病巣、暗色、変色または海綿状肺を含む。異常内容物は、第6群(高用量)の2匹の動物の気管または気管支に認められた。約一ヶ月間の回復期ののち、第3群(低用量)の一匹の雌の動物に、肺癒着が見られた。
アンフォテリシンBによる処置を受けた動物の肺の顕微鏡における所見は、肺炎、胸膜炎、肺葉虚脱、気管/気管支内の管腔滲出、気管支粘膜肥大、炎症性細胞浸潤の増加、肺胞の炎症および好酸球浸潤、ならびに鬱血/出血を含んだ。肺炎/胸膜炎、虚脱もしくは肺胞の炎症は、主要研究の第3群から第6群までの動物110匹のうち17匹に認められた。
肺の剖検所見と組織学所見との間に相互関係があり、特に癒着と胸膜炎、質量、硬化、隆起部/病巣または異常内容物と肺炎との間にそれが認められた。肺炎の影響によるその他の所見は、脾臓および肝臓内の炎症をともなう壊死、胸骨および大腿の顆粒球形成の増加、リンパ組織の萎縮、末梢肝細胞空胞化および広範性副腎皮質細胞肥大を含んだ。
アンフォテリシンBによる処置を受けたどの群の間にも、これらの所見の発生率もしくは重症度において、著しい差異は認められなかった。
約一ヶ月間の回復期ののち、アンフォテリシンBを処方されたいくつかの動物において、極小もしくは軽度の気管粘膜肥大がまだ存在した。回復試験において、第3群および第4群内の動物18匹のうち、動物344の肺に慢性の炎症および胸膜炎が認められた。前記炎症は、リンパ球の病巣および有色マクロファージの集積を特徴的とした。
毒物動態学分析により、最大血漿濃度は、投与量に伴い徐々に増加し、また投薬停止から4時間以内に徐々に到達したことが判明した。定量化可能な量のアンフォテリシンBは、空気制御または溶剤制御試料においては検出されなかった。
結論として、21.64mg/kg/用量を上限とするアンフォテリシンBの口吻単独暴露投与は、呼吸困難を示す重篤な臨床的症状を示し、また、すべてのアンフォテリシンB処置を受けた群内の、第5群および第6群のすべての動物を含む多くの動物の早期死亡という結果をもたらした。すべての用量のアンフォテリシンB吸入投与は、管腔滲出および/または広範性炎症性細胞浸潤に関連する気管粘膜肥大に関連し、また、胸膜炎、肺炎、肺葉虚脱、気管/気管支内の管腔滲出、気管粘膜肥大および炎症性細胞浸潤の増加、肺胞の炎症および好酸球浸潤、ならびに硬化/出血のある肺に関連するものである。約一ヶ月間の回復期ののち、気管粘膜肥大および肺の炎症における、発生率ならびに重症度の減少がみられた。
実施例15
ネズミを使用した毎日もしくは毎週投与による、乾燥粉末毒物学試験
本実施例は、ネズミを使用した、二つの異なるアンフォテリシンB乾燥粉末バッチの二つの異なる投薬措置による吸入投与後の毒性の判定に関するものである。得られた情報を、その後の毒性試験における用量および/または投薬措置の選択に使用した。
ネズミを使用した毎日もしくは毎週投与による、乾燥粉末毒物学試験
本実施例は、ネズミを使用した、二つの異なるアンフォテリシンB乾燥粉末バッチの二つの異なる投薬措置による吸入投与後の毒性の判定に関するものである。得られた情報を、その後の毒性試験における用量および/または投薬措置の選択に使用した。
50重量%有効成分を含有するアンフォテリシンB粉末を、実施例2に記載の工程を用いて製剤された。その結果得られた粉末は、下記表10に示す特徴を有した。さらに、図24に示すとおり、前記粉末は、本願明細書中とその全内容を援用する米国特許出願No.10/298、177に示される吸引器装置を使用し、薬物固有のエアロゾル粒度対重量粒度の分析により測定されるとおり同質でない。
90匹の雄のネズミを、10の投与量群に分け、下記表11に示されるとおり処置した。
前記動物に、口吻単独暴露技術を使用し、1日1回1時間、上記表11のとおり投薬した。
次の調査がおこなわれたが、それは臨床観察、体重、血液学、臨床化学、臓器重量、組織病理学、毒物動態学、および生物分析化学に関するものであった。
群全体の賦形剤処方エアロゾルの平均暴露濃度は、第1群および第6群においてそれぞれ、2.23mgおよび2.11mg/Lであった。群全体のアンフォテリシンB処方の平均暴露チャンバー濃度は、第2、第4、第7、および第9群においてそれぞれ、第1日目は1.01、0.88、1.01mgおよび0.88/Lであり、以降の日は、0.18、0.17、0.17および0.18mg/Lであった。群全体のアンフォテリシンB処方の平均暴露チャンバー濃度は、第3、第5、第8および第10群においてそれぞれ、2.25、2.33、2.51および2.41mg/Lであった。
群全体のアンフォテリシンB処方単独(分析により確定)の平均暴露チャンバー濃度は、第2、第4、第7および第9群においてそれぞれ、第1日目0.353、0.306、0.353および0.306mg/Lであり、以降の日は0.0684、0.0598、0.0615および0.0783mg/Lであった。群全体のアンフォテリシンB処方単独(分析により確定)の平均暴露チャンバー濃度は、第3、第5、第8および第10群においてそれぞれ、0.856、0.927、0.963および0.987mg/Lであった。
群全体の賦形剤処方の平均予測到達投与量は、第1群および第6においてそれぞれ、72.79および66.34mg/kg/日であった。群全体のアンフォテリシンB処方の平均予測到達投与量は、第2、第4、第7および第9群においてそれぞれ、第1日目33.44、29.14、33.44および28.95mg/kg、以降の日は2.25、5.55、5.22および5.49mg/kgであった。群全体のアンフォテリシンB処方の平均予測到達投与量は、第3、第5、第8および第10群においてそれぞれ、74.85、75.00、77.81および77.41mg/kg/用量であった。
群全体のアンフォテリシンB処方単独(分析により確定)の平均予測到達投与量は、第1日目は、第2、第4、第7および第9群においてそれぞれ、11.69、10.13、11.69および10.07mg/kgであり、以降の日は2、25、1.96、1.89および2.28mg/kgであった。群全体のアンフォテリシンB処方単独(分析により確定)の平均予測到達投与量は、第3、第5、第8および第10群においてそれぞれ、24.45、29.97、29.91および30.60であった。
粒度分布データは、69.7%および77.6%の賦形エアロゾル粒子が3.5μm未満であり、空気力学的質量中央径(MMAD)(±幾何学的標準偏差(GSD))は第1および第6群においてそれぞれ、1.38μm(2.880)および1.43(2.281)であった。第1日目は、第2、第4、第7および第9群においてそれぞれ、アンフォテリシンB処方の粒子状物質の63.0%、69.2%、63.0%および69.2%が3.5μm未満であり、MMADおよび(GSD)は1.36μm(4.603)、1.54μm(2.502)1.36μm(4.603)および1.54μm(2.502)であった。以降の日は、第2、第4、第7および第9群においてそれぞれ、アンフォテリシンB処方の粒子状物質の77.2%、69.8%、71.3%および61.3%が、3.5μm未満であり、MMADおよび(GSD)は0.79μm(4.541)、1.75μm(2.455)1.56μm(3.618)および2.16μm(3.228)であった。第3、第5、第8および第10群においてそれぞれ、アンフォテリシンB処方の粒子状物質の69.2%、63.4%、64.7%および61.8%が3.5μm未満であり、MMADおよび(GSD)は0.95μm(4.344)、1.44μm(4.312)1.10μm(4.759)および1.52μm(4.233)であった。
アンフォテリシンB単独(分析により確定)では、第1日目は、第2、第4、第7および第9群においてそれぞれ、56.4%、61.9%、56.4%および61.9%のエアロゾルの粒子状物質が3.5μm未満であり、MMADおよび(GSD)は、1.58μm(3.563)、1.71μm(3.309)1.58μm(3.563)および1.71μm(3.309)であった。以降の日は、第2、第4、第7および第9群においてそれぞれ、66.8%、57.4%、62.0%および63.0%のエアロゾルの粒子状物質が3.5μm未満であり、MMADおよび(GSD)は、1.09μm(4.181)、1.95μm(3.386)1.42μm(3.372)および1.83μm(3.075)であった。
第3、第5、第8および第10群についてはそれぞれ、61.9%、57.6%、63.8%および61.5%のアンフォテリシンB単独(分析により確定)が3.5μm未満であり、MMADおよび(GSD)は、1.30μm(4.208)、1.77μm(3.782)、1.20μm(4.608)および1.58μm(4.097)であった。
アンフォテリシンB吸入の剖検所見には、肺の暗色病巣、暗色、赤色もしくは海綿状の肺、気管、腫大した気管支または頸部リンパ節内部の異常内容物を含む。さらに、早期に死亡した動物において、膨張した胃および腸が認められた。
組織学的判定では、吸入によって両方のロットのアンフォテリシンBによる、両方の投薬措置による処置を受けたほとんどの動物において、気管内の広範性粘膜肥大が明らかになった。第1投薬措置(第1、2および3日目アンフォテリシンB吸入)と比較して、第2投薬措置(第1、8、および15日目アンフォテリシンB吸入)において、前記粘膜肥大の重症度の上昇が見られた。本所見における発生率および重症度に関して、ロット4001T(A)とロット4019T(B)の間に著しい差異は認められなかった。
吸入によるアンフォテリシンB投与において、さらに粘膜下炎症性細胞浸潤および管腔滲出をも予期した。これらの所見は、主に、第2投薬措置(第1、8、および15日目アンフォテリシンB吸入)を受けた動物に見られた。これらの所見における低い発生率および第1投薬措置群における明確な用量反応関係の欠如を、この措置が短期間であったためであると考えた(第1、2および3日目アンフォテリシンB吸入、第4日目動物致死)。
肺内に、気管支管腔滲出、気管支肺炎ならびに気管支周囲および/または細気管支周囲の炎症または炎症性細胞浸潤が認められ、またアンフォテリシンB投与に伴う所見として予測されたものであった。さらに、気管支肺炎および気管支浸出のある動物が見られ、気管支肺炎はより大きな気道につないだことによる続発的な感染によって引き起こされたものであると考えられた。第1投薬措置群における肺内の気管支管腔滲出の低い発生率は、この措置が短期間であったためであると考えられた。高用量群における肺所見の前記発生率は、低用量群と比較して概して高かった。
毒物動態分析により、血漿濃度が投与量に伴って上昇することが明らかになった。媒体対照サンプルにおいて、定量化できる量のアンフォテリシンBは検出されなかった。
結論として、30.60mg/kg/用量を上限とするアンフォテリシンB(単独)の口吻単独暴露投与は、呼吸困難および/または過敏を示す重篤な臨床的症状を示し、また、動物3匹の早期致死という結果となった。すべての用量によるアンフォテリシンB吸入投与は、気管内の広範囲の粘膜肥大、粘膜下炎症性細胞浸潤、気管支および気管内管腔滲出、気管支肺炎および気管支周囲および/または細気管支周囲の炎症または肺内の炎症性細胞浸潤と関連した。これら所見の重症度は、第2投薬措置(第1、8および15日目アンフォテリシンB吸入)において上昇した。前記肺所見は、肺重量において明白な用量依存的増加に相関し、これは第2措置によって処置された動物により顕著であった。前記上昇は、アンフォテリシンBロット4001Tで処置された動物にもっとも顕著であった。
実施例16
ネズミを使用した毎日もしくは毎週投与による、二種の乾燥粉末の毒性
本実施例は、ネズミを使用した、二つの異なるアンフォテリシンB乾燥粉末バッチの二つの異なる投薬措置による吸入投与後の毒性の判定に関するものである。
ネズミを使用した毎日もしくは毎週投与による、二種の乾燥粉末の毒性
本実施例は、ネズミを使用した、二つの異なるアンフォテリシンB乾燥粉末バッチの二つの異なる投薬措置による吸入投与後の毒性の判定に関するものである。
50重量%有効成分を含有するアンフォテリシンB粉末を、実施例8に記載の工程を用いて製剤した。その結果得られた粉末は、下記表12に示す特徴を有した。
120の雄ネズミを、10の投与群に分け、下記表13に示すとおり処置した。
前記動物に、口吻単独暴露技術を使用し、1日1回1時間、上記表13のとおり投薬した。
次の調査がおこなわれたが、それは臨床観察、体重、呼吸測定、血液学、臨床化学、組織病理学、毒物動態学、および生物分析化学に関するものであった。
賦形剤処方の平均暴露濃度は、第1群および第6群においてそれぞれ、0.91mg/L、以降の日は0.22および0.17mg/Lであった。アンフォテリシンB処方の平均暴露チャンバー濃度は、第2、第4、第7および第9群においてそれぞれ、第1日目は0.31、0.36、0.31および0.36mg/L、以降の日は0.056、0.078、0.073および0.088mg/Lであり、第3、第5、第8および第10群においてそれぞれ、第1日目は1.04、0.94、1.04および0.94mg/L、以降の日は0.18、0.21、0.18および0.19mg/Lであった。
群全体のアンフォテリシンB処方単独(分析により確定)の平均暴露チャンバー濃度は、第2、第4、第7および第9群においてそれぞれ、第1日目は0.125、0.124、0.125および0.124mg/Lであり、以降の日は0.0166、0.0249、0.0277および0.0278mg/Lであり、第3、第5、第8および第10群においてはそれぞれ、第1日目は0.455、0.330、0.455および0.0.330mg/L、以降の日は0.0686、0.0717、0.0724および0.0687mg/Lであった。
群全体の賦形剤処方の平均予測到達投与量は、第1群および第6群においてそれぞれ、第1日目は29、29および29.40mg/kgであり、以降の日は6.87および4.98であった。群全体のアンフォテリシンB処方の平均予測到達投与量は、第2、第4、第7および第9群においてそれぞれ、第1日目は10.03、11.63、9.93および11.65mg/kgであり、以降の日は1.80、2.50、2.19および2.66mg/kgであり、第3、第5、第8および第10群においてはそれぞれ、第1日目は33.48、30.54、33.83および30.58mg/kgであり、 以降の日は5.75、6.76、5.47および5.81mg/kgであった。
群全体のアンフォテリシンB処方単独(分析により確定)の平均予測到達投与量は、第1日目は、第2、第4、第7および第9群においてそれぞれ、4.04、4.01、4.00および4.01mg/kgであり、以降の日は0.53、0.79、0.83および0.84mg/kgであり、第3、第5、第8および第10群においてはそれぞれ、第1日目は14.65、10.72、14.80および10.74mg/kgであり、以降の日は2.19、2.31、2.20および2.11mg/kgであった。
粒度分布データは、第1および第6群においては、第1日目は70.8%の媒体エアロゾル粒子が3.5μm未満であり、以降の日はそれぞれ、77.1%および75.6%が3.5μm未満であり、空気力学的質量中央径(MMAD)(±幾何学的標準偏差(GSD))は第1および第6群において、第1日目は1.56μm(2.832)であり、以降の日はそれぞれ、0.84μm(3.446)および1.24(2.948)であった。第2、第4、第7および第9群においては、第1日目はそれぞれ、アンフォテリシンB処方エアロゾルの粒子状物質の65.1%、75.7%、65.1%および75.7%が3.5μm以下であり、以降の日はそれぞれ、52.2%、79.4%、65.8%および75.2%が3.5μm未満であり、MMADおよび(GSD)は、第1日目はそれぞれ、1.77μm(3.787)、2.06μm(2.805)、1.77μm(3.787)、2.06μm(2.805)であり、以降の日はそれぞれ、2.88μm(2.269)、1.81μm(2.540)、1.97μm(2.719)、2.14μm(2.288)であった。第3、第5、第8および第10群において第1日目はそれぞれ、アンフォテリシンB処方の粒子状物質の72.0%、78.9%、72.0%および78.9%が3.5μm未満であり、以降の日はそれぞれ、68.6%、76.0%、72.4%および77.5%が3.5μm未満であり、MMADおよび(GSD)は、第1日目はそれぞれ、2.07μm(2.368)、1.87μm(2.464)、2.07μm(2.368)および1.87μm(2.464)であり、以降の日はそれぞれ、1.67μm(3.466)、1.77μm(2.378)、1.42μm(2.965)および1.40μm(2.911)であった。
アンフォテリシンB単独(分析により確定)では、第2、第4、第7および第9群においては、第1日目はそれぞれ、粒子状物質の70.4%、72.6%、70.4%および72.6%が3.5μm未満であり、以降の日は、68.0%、75.3%、77.3%および63.0%が3.5μm未満であり、MMADおよび(GSD)は、第1日目はそれぞれ、1.80μm(2.563)、2.06μm(2.702)、1.80μm(2.563)および2.06(2.702)であり、以降の日はそれぞれ、2.05μm(2.230)、2.01μm(2.752)、1.99μm(2.005)および2.60μm(2.463)であった。第3、第5、第8および第10群において第1日目はそれぞれ、粒子状物質の55.4%、69.9%、68.0%および69.6%が3.5μm以下であり、以降の日はそれぞれ、67.9%、63.6%、67.8%および63.3%が3.5μm未満であり、MMADおよび(GSD)は、第1日目はそれぞれ、2.74μm(2.116)、2.03μm(2.788)、2.05μm(2.230)および2.03 μm(2.788)であり、以降の日はそれぞれ、1.81μm(2.428)、 1.94μm(3.310)、1.92μm(2.402)および2.04μm(3.236)であった。
毒物動態分析により、アンテフォリシンBの血漿濃度が投与量に伴って上昇することが明らかになった。媒体対照試料において、定量化できる量のアンフォテリシンBは検出されなかった。
アンフォテリシンB吸入に伴う注目すべき剖検所見はなかった。
組織学的判定では、吸入によって両方のロットのアンフォテリシンBによる、両方の投薬措置による処置を受けたほとんどの動物において、気管内の広範性粘膜肥大が明らかになった。アンフォテリシンB N020226(高結晶質)と比較して、アンフォテリシンB N020227(高非晶質)使用時において、前記粘膜肥大の発生率および重症度の上昇が見られた。また、第1投薬措置(第1、2および3日目)と比較して、第2投薬措置(第1、8および15日目)において、前記粘膜肥大の発生率および重症度の限界上昇が見られた。
また、アンフォテリシンB吸入に伴う広範囲の気管の炎症も予測されていた。これらの病変の発生率および重症度は、アンフォテリシンB N020226(高結晶質)と比較して、アンフォテリシンB N020227(高非晶質)使用時において上昇した。病変の発生率は、第1投薬措置(毎日)と比較して、第2投薬措置(毎週)において下降した。
気管および気管支の管腔滲出は、アンフォテリシンB N020227(高度非結晶質)を投与された動物においてのみ見られた。
結論として、14.80mg/kgを上限とするアンフォテリシンB(単独)の口吻単独暴露投与は、呼吸困難を示す臨床的症状を示した。第1、2および3日目あるいは第1、8、15日目のアンフォテリシンB乾燥粉末製剤N020226(高結晶質)およびN020227(非晶質)の吸入は、気管および気管支の粘膜肥大、気管の炎症、気管支粘膜の炎症性細胞浸潤および気管および気管支の管腔滲出と関連があった。所見は、発生率ならびに重症度において、アンフォテリシンB N020226(高結晶質)と比較して、アンフォテリシンB N020227(高非晶質)使用時において増加した。第1投薬措置(第1、2および3日目)と比較して、第2投薬措置(第1、8および15日目)において、気管の炎症の発生率および重症度は下降したが、肥大の発生率および重症度の限界上昇が見られた。アンフォテリシンB N020227(高非晶質)を投与された、どの措置による高用量群と低用量群の間にも、わずかな差異しか認められなかった。両方の措置における、アンフォテリシンB N020226(高結晶質)を投与された低用量群において、効果は比較的軽度であり、発生率は下降した。
実施例17
イヌを使用した毎日もしくは毎週投与による、二種の乾燥粉末の毒性
本実施例は、ビーグル犬を使用した、二つの異なるアンフォテリシンB乾燥粉末バッチの吸入経路による投与後の毒性の判定に関するものである。
イヌを使用した毎日もしくは毎週投与による、二種の乾燥粉末の毒性
本実施例は、ビーグル犬を使用した、二つの異なるアンフォテリシンB乾燥粉末バッチの吸入経路による投与後の毒性の判定に関するものである。
50重量%有効成分を含有するアンフォテリシンB粉末を、実施例8に記載の工程を用いて製剤した。その結果得られた粉末は、下記表14に示す特徴を有した。
4頭の雄ビーグル犬および4頭の雌ビーグル犬を、4の投与群に分け、下記表15に示すとおり処置した。
動物に、ぴったりと装着できるフェイスマスク(マウスチューブによって装着)システムを使用して、下記表15のとおり、1日に30分間投薬した。
次の調査がおこなわれたが、それは臨床観察、体重、試料消費、血液学、臨床化学、呼吸測定(一回呼吸気量、呼吸速度、毎分換気量)、組織病理学、毒物動態学、および生物分析化学に関するものであった。
賦形剤処方の平均暴露濃度は、第1日目は1.34mg/L、以降の日は0.31mg/Lであった。アンフォテリシンB処方の平均暴露チャンバー濃度は、第2、第3、第4群においてそれぞれ、第1日目は、0.73、1.80および1.58 mg/Lであり、以降の日は0.13、0.33および0.33mg/L であった。群全体のアンフォテリシンB処方単独(分析により確定)の平均暴露チャンバー濃度は、第2、第3および第4群においてそれぞれ、第1日目は、0.236、0.521および0.769mg/Lであり、 以降の日は0.0427、0.120および0.154mg/Lであった。
群全体の賦形剤処方の平均(性別混在)予測到達投与量は、第2、第3および第4群においてそれぞれ、第1日目は29.3mg/kgであり、以降の日は6.9mg/kgであった。群全体のアンフォテリシンB処方の平均(性別混在)予測到達投与量は、第2、第3、および第4群においてそれぞれ、第1日目は16.3、45.1および33.0mg/kg、以降の日は2.9、8.1および6.7mg/kgであった。群全体のアンフォテリシンB単独(分析により確定)の平均(性別混在)予測到達投与量は、第2、第3および第4群においてそれぞれ、第1日目は5.3、13.0および16.0mg/kg、以降の日は0.96、3.0および3.2mg/kgであった。
粒度分布データは、第1日目は81.1%の賦形エアロゾル粒子が5μm未満であり、以降の日は78.9%が5μm未満であり、空気力学的質量中央径(MMAD)(±幾何学的標準偏差(GSD))は、第1日目は0.84μm(4.553)であり、以降の日は1.41μm(3.104)であった。第2、第3および第4群において、アムホテリシンアンフォテリシンB処方微粒子粒子状物質は、第1日目が69.0%、83.1%および43.3%が5μm未満であり、以降の日は85.9%、67.6%および57.3%が5μm未満であり、MMADおよび(GSD)は、第1日目は1.96μm(2.406)、1.17μm(2.725)および3.26μm(2.789)であり、以降の日は0.69μm(4.623)、1.62μm(3.137)および2.85μm(2.692)であった。アムホテリシンアンフォテリシンB単独(分析により確定)では、第2、第3および第4群においては、第1日目はそれぞれ、微粒子粒子状物質の57.7%、73.6%および46.2%が5μm未満であり、以降の日は、72.6%、63.6%および62.8%が5μm未満であり、MMADおよび(GSD)は、第1日目はそれぞれ、2.20μm(2.644)、1.79μm(2.378)および3.32μm(2.482)であり、以降の日はそれぞれ、1.96μm(2.507)、2.00μm(2.526)および2.48μm(2.168)であった。
臨床観察、体重、血液学、臨床化学、飼料消費、および呼吸測定変数に関して、顕著な変化は認められなかった。
すべての剖検所見は、この年齢のイヌの自然発生的な背景所見に典型的なものであった。アンフォテリシンBの投与に帰する可能性のある剖検所見は見られなかった。
すべての組織病理学所見は、この年齢のイヌの自然発生的な背景所見に典型的なものであった。アンフォテリシンBの投与に帰する可能性のある組織病理学所見は見られなかった。
毒物動態分析は、定量化可能な量のアンフォテリシンBが、処置を受けたすべての動物(第4群の動物4Mを除く)の血漿内において検出されたことを示した。検出された量は、処置を受けたすべての投与群において類似していた。媒体対照試料において、定量化可能な量のアムホテリシンアンフォテリシンBは検出されなかった。
結論として、8.2(3.2)mg/kgを上限とするビーグル犬に対するアンフォテリシンB処方(もしくは分析により確定したアンフォテリシンB)の毎週一回吸入投与は、すべての投与群(溶剤制御を含む)において流涎と関連があった。発赤した歯茎を含む偶発的な臨床徴候が、第2群および第4群の個別の動物において観察され、第2群の一頭の動物において発赤した耳が観察された。嘔吐および飼料の吐出は、第3群の一頭の動物において観察された。体重、飼料消費、血液学、臨床化学、および呼吸測定グラフにおいて、変化は認められなかった。アンフォテリシンBの投与に帰すると思われる剖検または組織病理学的所見は認められなかった。粒度分布測定により、高用量のアンフォテリシンBロット番号N20227(高非晶質)は、アンフォテリシンBロット番号N020226(高結晶質)と比較して著しく大きな粒度を持つことが判明した。
実施例18
ラットを使用した14日間吸入毒性試験
本実施例は、実施例2に記載の方法を用いて用意されたアンフォテリシンB製剤の14日間毒性試験に関連する。80匹のラットに口吻単独暴露技術を使用し、毎日60分間、少なくとも14日間にわたり目標投与量0mg(空気制御もしくは媒体のみ)、2.5mg/kg、10mg/kgもしくは25mg/kgで投薬された。
ラットを使用した14日間吸入毒性試験
本実施例は、実施例2に記載の方法を用いて用意されたアンフォテリシンB製剤の14日間毒性試験に関連する。80匹のラットに口吻単独暴露技術を使用し、毎日60分間、少なくとも14日間にわたり目標投与量0mg(空気制御もしくは媒体のみ)、2.5mg/kg、10mg/kgもしくは25mg/kgで投薬された。
回収した動物を、投与後14日間の回復期の間保持した。第1および14試験日に、投薬前、投薬2時間後、投薬4時間後において、媒体のみの群および高用量(25mg/kg)群の動物のうち指定された動物から、毒物動態分析用の血液試料を採取した。毒物動態血液試料はまた、前記14日間の回復期にも、オスは回復期7日および14日目に、メスは低体重のため、回復期14日目にのみ採取した。
すべての試験動物を、14日間の処置期間満了時(15日目)または14日間の回復期間満了時(29日目)に、詳細な剖検に供した。剖検の間、毒物動態分析用にすべての動物から肺組織試料を採取した。血漿中のアンフォテリシンB濃度を、液体クロマトグラフィータンデム質量分析分光光度計法(liquid chromatography−tandem mass spectrophotometer)(LC−MS/MS)(下限定量(LLQ)=10ng/mL)を使用して測定し、肺組織内のアンフォテリシンBを、高速液体クロマトグラフィー法(high performance liquid chromatography)(HPLC)および可視光線検知(visible light detection)(LLQ=4μg/g)を使用して測定した。
血漿中および肺組織内のアンフォテリシンBは、アンフォテリシンBを投与されたすべての動物から採取した試料において検知可能であった。血漿中または肺組織内の濃度−時間グラフは、性、投与量に関わらず類似していた。
アンフォテリシンBは、投与14日後、検知が可能なほどには血漿中において集積しておらず、静脈内(IV)投与後のアンフォテリシンB排出半減期に公表された値によって予測され得たとおり、減少した。リポソームアンフォテリシンBの類似IV投与について発見された血漿Cmax値は、1/1000から1/3000であった。
肺の濃度は、投薬量の上昇に伴って上昇するが、比例的性質を下回る。投薬終了時の平均肺濃度は、リポソームアンフォテリシンBの類似投与量のIV投与後、報告された肺内のアンフォテリシンBの10から30倍であった。本実施例における肺組織暴露は、長期IV投与に続いてこれまでに報告された例よりも著しく大きかった。回復期間内において、肺濃度はそれぞれ1.1および12.4mg/kg投薬量で22及び34日間の排出半減期(t1/2)の値を示す速度で下降し、リポソームアンフォテリシンBのIVおよび吸入投与後の肺内アンフォテリシンB報告例と類似する。
実施例19
イヌを使用した14日間吸入毒性試験
本実施例は、合計28頭のイヌ(オス14頭、メス14頭)において、実施例2に記載の方法を用いて調剤されたアンフォテリシンB製剤の、連続14日間吸入投与後の肺および体系的な毒性の評価、ならびに高用量における、14日間の回復期間を経たのちの効果に関する回復度に関連する。
イヌを使用した14日間吸入毒性試験
本実施例は、合計28頭のイヌ(オス14頭、メス14頭)において、実施例2に記載の方法を用いて調剤されたアンフォテリシンB製剤の、連続14日間吸入投与後の肺および体系的な毒性の評価、ならびに高用量における、14日間の回復期間を経たのちの効果に関する回復度に関連する。
活性薬剤を、1.4、5.6および11,.5mg/kgの投与量にて、ぴったりと装着できるフェイスマスクシステムを使用して、毎日30分間投与した。試験1日目および14日目の血液試料を、賦形剤群および高用量群から選出された指定の動物から、投与前および投与から2、4、8、12および24時間後、ならびに14日間の回復期間中毎日、毒物動態分析のために採取した。主要試験の動物を、第15日目に、回復動物を、第29日目に、安楽死ののち剖検し、各動物の右前葉を毒物動態分析のために採取した。血漿中のアンフォテリシンB濃度を、液体クロマトグラフィータンデム質量分析分光光度計法(LC−MS/MS)(下限定量(LLQ)=10ng/mL)を使用して測定し、肺組織内のアムホテリシンアンフォテリシンBを高速液体クロマトグラフィー法(HPLC)および可視光線検知(LLQ=4μg/g)を使用して測定した。
本実施例において、投与後14日目に血漿中にアンフォテリシンBが集積し、排出半減期に公表された値によって予測されたとおり減少したことが観察された。11.5gm/kg投与されたイヌの血漿平均Cmax値は、IVアンフォテリシンデソキシコールを投与されたイヌにおいて報告されたものの1/25であり、IVリポソームアンフォテリシンBを、おなじ期間毎日投与されたイヌの1/1000であった。
肺中のアンフォテリシンB濃度は、投与量に伴って上昇したが、比例的性質を下回る。暴露期の終了時において、平均アンフォテリシンB肺内濃度は、報告されたアンフォテリシンBデソキシコールもしくはリポソールアンフォテリシンBのIV投与後の22倍から24倍であった。本イヌ試験における肺組織の暴露は、先立って報告された長期IV投与後のものよりも明らかに大きかった。回復期間中、肺濃度は見かけ排出半減期18.8日を示す速度にて下降し、これはラットに対するリポソールアンフォテリシンBのIVおよび吸入投与後に報告されたものと類似する。
実施例20
製剤安定性試験
アンフォテリシンB粉末の安定性を、下記表16に示されるとおり評価した。各事例において、粉末をHPMCカプセルに充填した。当該カプセルを、25ccHDPEボトル内に入れた。各ボトルを、外側のパウチ内に脱湿剤を含む二重パウチ包装した。
製剤安定性試験
アンフォテリシンB粉末の安定性を、下記表16に示されるとおり評価した。各事例において、粉末をHPMCカプセルに充填した。当該カプセルを、25ccHDPEボトル内に入れた。各ボトルを、外側のパウチ内に脱湿剤を含む二重パウチ包装した。
これらの安定性観察についての要約および結論を下記に示す。
外観
3つのロットすべてが、すべての試験項目およびすべての条件での体裁において合否基準を満たした。
3つのロットすべてが、すべての試験項目およびすべての条件での体裁において合否基準を満たした。
内容
5重量%アンフォテリシンB:ロット10017において、初期結果物は粉末mg毎のアンフォテリシンBの0.053mgであった。18ヶ月超の両保管条件において、結果物は粉末mg毎のアンフォテリシンBの0.049から0.053の間で変動した。
5重量%アンフォテリシンB:ロット10017において、初期結果物は粉末mg毎のアンフォテリシンBの0.053mgであった。18ヶ月超の両保管条件において、結果物は粉末mg毎のアンフォテリシンBの0.049から0.053の間で変動した。
50重量%アンフォテリシンB:ロット10029において、初期結果物は粉末mg毎のアンフォテリシンBの0.507mgであった。18ヶ月超の両保管条件において、結果物は粉末mg毎のアンフォテリシンBの0.469から0.508の間で変動した。
ロット10247において、初期結果物は粉末mg毎のアンフォテリシンBの0.470mgであった。9ヶ月間超の2−8℃の保管後、当該結果物は、粉末mg毎のアンフォテリシンBの0.448から0.446の間で変動した。25℃/60%RHの保管条件において、1ヶ月間、3ヶ月間および6ヶ月間の結果物は、それぞれ、0.441、0.399および0.385の粉末mg毎のアンフォテリシンBであった。
含水量
3つのロット初期結果物は、3−5重量%の間であった。当該含水量は、普通および加速保存条件の両方において、3−6重量%の間であった。
3つのロット初期結果物は、3−5重量%の間であった。当該含水量は、普通および加速保存条件の両方において、3−6重量%の間であった。
放出投与
すべてのロットにおける初期平均EDは、89から94%(8.9mg/カプセルから10.0mg/カプセル)の間であった。普通および加速条件での保存ののち、当該結果物は88から96%(8.8から10.2mg/カプセル)の間であった。
すべてのロットにおける初期平均EDは、89から94%(8.9mg/カプセルから10.0mg/カプセル)の間であった。普通および加速条件での保存ののち、当該結果物は88から96%(8.8から10.2mg/カプセル)の間であった。
残留パーフルブロン(PFOB)
PFOB分析は、カプセル充填前に原末において実施される。試験されたすべてのロットにおける原末に関する結果物は、<0.1重量%であった。PFOBを、12ヶ月間の時点において、ロット10017と10029で試験した。値は<0.05−0.1重量%であった。
PFOB分析は、カプセル充填前に原末において実施される。試験されたすべてのロットにおける原末に関する結果物は、<0.1重量%であった。PFOBを、12ヶ月間の時点において、ロット10017と10029で試験した。値は<0.05−0.1重量%であった。
好気性菌数および特定病原菌
微生物リミット試験を、初期試験時点で、すべてのロットにおいて行った。ロット10017および10029において、25℃/60%RHにて12ヶ月間の保管後にも試験を行い、合否基準を満たした。
微生物リミット試験を、初期試験時点で、すべてのロットにおいて行った。ロット10017および10029において、25℃/60%RHにて12ヶ月間の保管後にも試験を行い、合否基準を満たした。
純度
すべてのロットにおいて、初期部分基準化主要頂点純度は93.6%から96.4%の間であった。普通および加速条件下での保存中において、主要頂点純度は94.0%から96.5%であった。
すべてのロットにおいて、初期部分基準化主要頂点純度は93.6%から96.4%の間であった。普通および加速条件下での保存中において、主要頂点純度は94.0%から96.5%であった。
エアロゾル粒度
MMAD:当該ロットの空気力学的質量中央径(MMAD)の初期結果物は、2.7から3.0μmの間であった。普通および加速条件下での保存中において、MMADは2.6から3.1μmであった。
MMAD:当該ロットの空気力学的質量中央径(MMAD)の初期結果物は、2.7から3.0μmの間であった。普通および加速条件下での保存中において、MMADは2.6から3.1μmであった。
結論
ここに示す安定性結果は、5重量%のアンフォテリシンB粉末(10mg)および50重量%のアンフォテリシンB(10mg)は安定であることを表し、製品特質に適合することを示し、当該特質は2℃から8℃にて充填および保存時の体裁、アンフォテリシンBの包含、純度、含水量、微生物計数およびエアロゾル性能を含む。
ここに示す安定性結果は、5重量%のアンフォテリシンB粉末(10mg)および50重量%のアンフォテリシンB(10mg)は安定であることを表し、製品特質に適合することを示し、当該特質は2℃から8℃にて充填および保存時の体裁、アンフォテリシンBの包含、純度、含水量、微生物計数およびエアロゾル性能を含む。
実施例21
高湿度への暴露後の機能
適切な時間周期があるカプセルの規定に関係するこの実施例は、70%RHで小袋から外すことができ、それでもやはり放出される量の合格判定基準に達する。(%ED>85%およびED≧8.5mg)
高湿度への暴露後の機能
適切な時間周期があるカプセルの規定に関係するこの実施例は、70%RHで小袋から外すことができ、それでもやはり放出される量の合格判定基準に達する。(%ED>85%およびED≧8.5mg)
二つの製剤形態、5重量%のアンフォテリシンB粉末(ロットX1429)および50重量%アンフォテリシンB粉末(ロットN020242)を分析した。前記製剤形態を、子袋の中に包含されたカプセルの中に包含した。EDを決定するために、本願明細書中にその全内容を援用する米国出願番号10/298,177に示される吸入器装置を使用した。前記装置を25C/70%RHで平衡にした。
前記カプセルを特定の間隔で作動前に25C/70%RHで暴露した。当該EDを、下記表17に示すように、製剤形態ごとに合計10のED作動について10時点で測定した。
ロットN020242の結果を下記表18に示す。
ロットX1249の結果を下記表19に示す。
上記のデータは、高湿度への増加した暴露とのED機能における相関関係を示していない。平均的なED機能は高湿度環境のもとで減少するが、それでもやはり合格判定基準に達する。ロットN020042(50重量%剤形)の平均的なED機能は合格判定基準に達したが、全ての個別のEDが、≧85%および>8.5mgとは限らなかった。
選択された実施例の概要
選択された実施例の概要を下記表20に示す。
選択された実施例の概要を下記表20に示す。
本発明の態様をいくつか、その一部の好ましい種類に関して、かなり詳細に説明してきたが、その他の種類も可能であり、示した種類の改変、置換および相当物は、明細書を読む時点および図を調査する時点で当業者には明白となるであろう。例えば、エアロゾル化装置の要素の相対位置は変更されてもよく、曲がりやすい部分はちょうつがいで連結されたより硬い部分により置換されてもよく、あるいはそうでなければ曲がりやすい部分の動作を模倣するように移動可能としてもよい。さらに、通路は必ずしもしっかりとした直線である必要はなく、図に示すように、例えば曲線でもまたは斜めでもよい。ここでの種類の多様な特性は本発明の追加的な実施例を提供するために多様な方法で組み合わせることができる。さらに、特定の専門用語が記述的に明瞭にすることを目的として使用されてきたが、本発明を制限するものではない。従って、この開示に関連して提起された添付の請求項は、ここに含めた好ましい種類の説明を制限すべきではなく、本発明の本質及び本発明の範囲の中に含まれるような改変、置換および相当物全てを含むべきである。
Claims (355)
- 少なくとも約95重量%のアンフォテリシンBを含む粒子を含む組成物であって、前記粒子が約1.1μm〜約1.9μmの質量中央径を有する前記組成物。
- 前記質量中央径が約1.2μm〜約1.8μmである、請求項1に記載の組成物。
- 前記粒子の少なくとも約80重量%が、約1.1μm〜約1.9μmの幾何学的粒径を有する、請求項1に記載の組成物。
- 前記粒子の少なくとも約90重量%が、約1.1μm〜約1.9μmの幾何学的粒径を有する、請求項1に記載の組成物。
- 前記アンフォテリシンBは、少なくとも約20%の結晶化度を有する、請求項1に記載の組成物。
- 前記アンフォテリシンBは、少なくとも約70%の結晶化度を有する、請求項1に記載の組成物。
- 前記アンフォテリシンBは、少なくとも約90%の結晶化度を有する、請求項1に記載の組成物。
- 前記アンフォテリシンBは、約50%〜約99%の結晶化度を有する、請求項1に記載の組成物。
- 少なくとも約95重量%のアンフォテリシンBを含む粒子を含む組成物であって、前記粒子の少なくとも約80重量%が、約1.1μm〜約1.9μmの幾何学的粒径を有する前記組成物。
- 前記粒子の少なくとも約90重量%は、約1.1μm〜約1.9μmの幾何学的粒径を有する、請求項9に記載の組成物。
- 前記粒子は、約1.1μm〜約1.9μmの質量中央径を有する、請求項9に記載の組成物。
- 前記アンフォテリシンBは、少なくとも約20%の結晶化度を有する、請求項9に記載の組成物。
- 前記アンフォテリシンBは、少なくとも約70%の結晶化度を有する、請求項9に記載の組成物。
- 前記アンフォテリシンBは、少なくとも約90%の結晶化度を有する、請求項9に記載の組成物。
- 前記アンフォテリシンBは、約50%〜約99%の結晶化度を有する、請求項9に記載の組成物。
- アンフォテリシンBを含む粒子を含む組成物であって、
前記粒子が、約1.9μm未満の質量中央径を有し、
前記アンフォテリシンBが、少なくとも約20%の結晶化度を有する、前記組成物。 - 前記質量中央径が、約0.5μm〜約1.8μmである、請求項16に記載の組成物。
- 前記粒子の少なくとも約80重量%は、約3μm未満の幾何学的粒径を有する、請求項16に記載の組成物。
- 前記粒子の少なくとも約90重量%は、約3μm未満の幾何学的粒径を有する、請求項16に記載の組成物。
- 前記アンフォテリシンBが、少なくとも約70%の結晶化度を有する、請求項16に記載の組成物。
- 前記アンフォテリシンBが、少なくとも約90%の結晶化度を有する、請求項16に記載の組成物。
- 前記粒子内のアンフォテリシンBの結晶化度が、約50%〜約99%である、請求項16に記載の組成物。
- 有効量のアンフォテリシンB;及び
薬学的に容認可能な賦形剤、
を含む医薬組成物であって、
約1.1μm〜約1.9μmの質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る、前記医薬組成物。 - 約1.2μm〜約1.8μmの質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る、請求項23に記載の医薬組成物。
- 前記粒子の少なくとも約80重量%は、約1.1μm〜約1.9μmの幾何学的粒径を有する、請求項23に記載の医薬組成物。
- 前記粒子の少なくとも約90重量%は、約1.1μm〜約1.9μmの幾何学的粒径を有する、請求項23に記載の医薬組成物。
- 前記アンフォテリシンBは、少なくとも約50%の結晶化度を有する、請求項23に記載の医薬組成物。
- 前記アンフォテリシンBは、少なくとも約70%の結晶化度を有する、請求項23に記載の医薬組成物。
- 前記アンフォテリシンBは、少なくとも約80%の結晶化度を有する、請求項23に記載の医薬組成物。
- 粒子状物質を含む、請求項23に記載の医薬組成物。
- 前記粒子状物質が、約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有する、請求項30に記載の医薬組成物。
- 少なくとも約80重量%が、アンフォテリシンB及び前記薬学的に容認可能な賦形剤の両方を含む粒子状物質を含む、請求項23に記載の医薬組成物。
- 前記医薬組成物が、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有する粒子状物質を含み、かつ、前記アンフォテリシンBが、少なくとも約70%の結晶化度を有する、請求項23に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、炭水化物、脂質、アミノ酸、緩衝剤、及び塩から選択される少なくとも一つを含む、請求項23に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、リン脂質を含む、請求項23に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、金属イオンを含む、請求項23に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、リン脂質および金属イオンを含む、請求項23に記載の医薬組成物。
- 中空および/または多孔性の粒子状物質を含む、請求項23に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤によって形成されたマトリクス内にアンフォテリシンBを含む粒子状物質を含む、請求項23に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤は、少なくとも一つのリン脂質を含む、請求項39に記載の医薬組成物。
- 乾燥粉末を含む、請求項23に記載の医薬組成物。
- 推進剤をさらに含む、請求項23に記載の医薬組成物。
- 前記推進剤が少なくとも一つのヒドロフルオロアルカンを含む、請求項42に記載の医薬組成物。
- 約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有する粒子状物質を含む医薬組成物であって、前記アンフォテリシンBが少なくとも約70%の結晶化度を有し、前記医薬組成物の少なくとも約80重量%が、前記薬学的に容認可能な賦形剤を含むマトリクス内のアンフォテリシンBを有する粒子状物質を含み、そして、前記薬学的に容認可能な賦形剤が、少なくとも一つのリン脂質を含む、請求項23に記載の前記医薬組成物。
- 有効量のアンフォテリシンB;及び
薬学的に容認可能な賦形剤、
を含む医薬組成物であって、
アンフォテリシンBを含む粒子から成り、ここで前記アンフォテリシンBを含む粒子の少なくとも約80重量%が約1.1μm〜約1.9μmの幾何学的粒径を有する、前記医薬組成物。 - 前記粒子の少なくとも約90重量%が、約1.1μm〜約1.9μmの幾何学的粒径を有する、請求項45に記載の医薬組成物。
- 約1.2μm〜約1.8μmの質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る、請求項45に記載の医薬組成物。
- 前記アンフォテリシンBが、少なくとも約50%の結晶化度を有する、請求項45に記載の医薬組成物。
- 前記アンフォテリシンBが、少なくとも約70%の結晶化度を有する、請求項45に記載の医薬組成物。
- 前記アンフォテリシンBが、少なくとも約80%の結晶化度を有する、請求項45に記載の医薬組成物。
- 粒子状物質を含む、請求項45に記載の医薬組成物。
- 前記粒子状物質が、約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有する、請求項51に記載の医薬組成物。
- 前記医薬組成物の少なくとも約80重量%が、アンフォテリシンB及び薬学的に容認可能な賦形剤の両方を含む粒子状物質を含む、請求項45に記載の医薬組成物。
- 10μm未満の空気力学的質量中央径を有する粒子状物質を含み、ここで前記アンフォテリシンBが少なくとも約70%の結晶化度を有する、請求項45に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、炭水化物、脂質、アミノ酸、緩衝剤、及び塩から選択される少なくとも一つを含む、請求項45に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤がリン脂質を含む、請求項45に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が金属イオンを含む、請求項45に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤がリン脂質および金属イオンを含む、請求項45に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、中空および/または多孔性の粒子状物質を含む、請求項45に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤によって形成されたマトリクス内にアンフォテリシンBを含む粒子状物質を含む、請求項45に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、少なくとも一つのリン脂質を含む、請求項60に記載の医薬組成物。
- 乾燥粉末を含む、請求項45に記載の医薬組成物。
- 推進剤をさらに含む、請求項45に記載の医薬組成物。
- 前記推進剤が少なくとも一つのヒドロフルオロアルカンを含む、請求項63に記載の医薬組成物。
- 約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有する粒子を含む医薬組成物であって、ここで前記アンフォテリシンBが少なくとも約70%の結晶化度を有し、前記医薬組成物の少なくとも約80重量%が、前記薬学的に容認可能な賦形剤を含むマトリクス内にアンフォテリシンBを含む粒子状物質を含み、そして前記薬学的に容認可能な賦形剤が少なくとも一つのリン脂質を含む、請求項45に記載の医薬組成物。
- 有効量のアンフォテリシンB;及び
薬学的に容認可能な賦形剤を含む医薬組成物であって、前記アンフォテリシンBが、約20%〜約99%の結晶化度を有する、前記医薬組成物。 - 前記アンフォテリシンBが、約70%〜約98%の結晶化度を有する、請求項66に記載の医薬組成物。
- 約3μm未満の質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る、請求項66に記載の医薬組成物。
- 約2μm未満の質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る、請求項66に記載の医薬組成物。
- アンフォテリシンBを含む粒子から成る医薬組成物であり、ここで前記アンフォテリシンBを含む粒子の少なくとも約80重量%が約3μm未満の幾何学的粒径を有する、請求項66に記載の医薬組成物。
- アンフォテリシンBを含む粒子から成る医薬組成物であり、ここで前記アンフォテリシンBを含む粒子の少なくとも約90重量%が約3μm未満の幾何学的粒径を有する、請求項66に記載の医薬組成物。
- 粒子状物質を含む、請求項66に記載の医薬組成物。
- 前記粒子状物質が、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有する、請求項72に記載の医薬組成物。
- 前記粒子状物質が、約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有する、請求項72に記載の医薬組成物。
- 前記医薬組成物の少なくとも約80重量%が、アンフォテリシンBおよび薬学的に容認可能な賦形剤の両方を含む粒子状物質を含む、請求項66に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、炭水化物、脂質、アミノ酸、緩衝剤、塩から選択される少なくとも一つを含む、請求項66に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤がリン脂質を含む、請求項66に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が金属イオンを含む、請求項66に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤がリン脂質及び金属イオンを含む、請求項66に記載の医薬組成物。
- 中空および/または多孔性の粒子状物質を含む、請求項66に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤を有するマトリクス内にアンフォテリシンBを含む粒子状物質を含む、請求項66に記載の医薬組成物。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、少なくとも一つのリン脂質を含む、請求項81に記載の医薬組成物。
- 乾燥粉末を含む、請求項66に記載の医薬組成物。
- 推進剤をさらに含む、請求項66に記載の医薬組成物。
- 前記推進剤が少なくとも一つのヒドロフルオロアルカンを含む、請求項84に記載の医薬組成物。
- 約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有する粒子状物質を含む医薬組成物であり、ここで前記医薬組成物の少なくとも約80重量%が前記薬学的に容認可能な賦形剤を含むマトリクスにアンフォテリシンBを含む粒子状物質を含み、そして前記薬学的に容認可能な賦形剤が少なくとも一つのリン脂質を含む、請求項66に記載の医薬組成物。
- 少なくとも約20%の結晶化度を有するアンフォテリシンBを含む乾燥粉末であって、
約10μm未満の空気力学的質量中央径を有する粒子状物質を含む、前記乾燥粉末。 - 前記アンフォテリシンBが、約70%〜約90%の結晶化度を有する、請求項87に記載の乾燥粉末。
- 約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有する粒子を含む、請求項87に記載の乾燥粉末。
- 前記医薬組成物が、約3μm未満の質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る、請求項87に記載の乾燥粉末。
- 前記医薬組成物が、アンフォテリシンBを含む粒子から成り、かつ、前記アンフォテリシンBを含む前記粒子の少なくとも約80重量%が約3μm未満の幾何学的粒径を有する、請求項87に記載の乾燥粉末。
- 前記医薬組成物の少なくとも約80重量%は、アンフォテリシンBおよび薬学的に容認可能な賦形剤の両方を含む粒子状物質を含む、請求項87に記載の乾燥粉末。
- 薬学的に容認可能な賦形剤をさらに含む、請求項87に記載の乾燥粉末。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、炭水化物、脂質、アミノ酸、緩衝剤、及び塩から選択される少なくとも一つを含む、請求項93に記載の乾燥粉末。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤がリン脂質を含む、請求項93に記載の乾燥粉末。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が金属イオンを含む、請求項93に記載の乾燥粉末。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤がリン脂質および金属イオンを含む、請求項93に記載の乾燥粉末。
- 前記乾燥粉末が中空および/または多孔性の粒子を含む、請求項87に記載の乾燥粉末。
- 薬学的に容認可能な賦形剤を含むマトリクス内にアンフォテリシンBを含む粒子状物質を含む、請求項87に記載の乾燥粉末。
- 有効量のアンフォテリシンB、及び
薬学的に容認可能な賦形剤、
を含む医薬組成物を収容する容器を含む単位剤形であって、
ここで前記医薬組成物は約1.9μm未満の質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る、前記単位剤形。 - 前記容器がカプセルを含む、請求項100に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物が、約0.5μm〜約1.8μmの質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る、請求項100に記載の単位剤形。
- アンフォテリシンBを含む前記粒子の少なくとも約80重量%が、約1.9μm未満の幾何学的粒径を有する、請求項100に記載の単位剤形。
- アンフォテリシンBを含む前記粒子の少なくとも約90重量%が、約1.9μm未満の幾何学的粒径を有する、請求項100に記載の単位剤形。
- 前記アンフォテリシンBが、少なくとも約50%の結晶化度を有する、請求項100に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物が、粒子状物質を含む、請求項100に記載の単位剤形。
- 前記粒子状物質は10μm未満の空気力学的質量中央径を有する、請求項106に記載の単位剤形。
- 前記粒子状物質は約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有する、請求項106に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物の少なくとも約80%が、アンフォテリシンB及び前記薬学的に容認可能な賦形剤の両方を含む粒子状物質を含む、請求項100に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物が、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有する粒子状物質を含み、かつ、前記アンフォテリシンBが少なくとも約70%の結晶化度を有する、請求項100に記載の単位剤形。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、炭水化物、脂質、アミノ酸、緩衝剤、及び塩から選択される少なくとも一つを含む、請求項100に記載の単位剤形。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、リン脂質を含む、請求項100に記載の単位剤形。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、金属イオンを含む、請求項100に記載の単位剤形。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、リン脂質および金属イオンを含む、請求項100に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物が、中空および/また多孔性の粒子状物質を含む、請求項100に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物は、前記薬学的に容認可能な賦形剤を含むマトリクス内にアンフォテリシンBを含む粒子状物質を含む、請求項100に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物が約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有する粒子状物質を含み、前記アンフォテリシンBが少なくとも約70%の結晶化度を有し、前記医薬組成物の少なくとも約80重量%が前記薬学的に容認可能な賦形剤を含むマトリクス内に前記アンフォテリシンBを含む粒子状物質を含み、そして前記薬学的に容認可能な賦形剤が少なくとも一つのリン脂質を有する、請求項100に記載の単位剤形。
- 有効量のアンフォテリシンB、及び
薬学的に容認可能な賦形剤、
を含む医薬組成物を収容する容器を含む単位剤形であって、
前記医薬組成物はアンフォテリシンBを含む粒子から成り、かつ、前記アンフォテリシンBを含む粒子の少なくとも約80重量%は約1.9μm未満の幾何学的粒径を有する、前記単位剤形。 - 前記容器がカプセルを含む、請求項118に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物が約0.5μm〜約1.8μmの質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る、請求項118に記載の単位剤形。
- アンフォテリシンBを含む前記粒子の少なくとも約90重量%は、約1.9μm未満の幾何学的粒径を有する、請求項118に記載の単位剤形。
- アンフォテリシンBを含む前記粒子の少なくとも約95重量%は、約1.9μm未満の幾何学的粒径を有する、請求項118に記載の単位剤形。
- 前記アンフォテリシンBが、少なくとも約50%の結晶化度を有する、請求項118に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物が、粒子状物質を含む、請求項118に記載の単位剤形。
- 前記粒子状物質は、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有する、請求項124に記載の単位剤形。
- 前記粒子状物質は、約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有する、請求項124に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物の少なくとも約80%が、アンフォテリシンBおよび前記薬学的に容認可能な賦形剤の両方を含む粒子状物質を含む、請求項118に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物は、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有する粒子状物質を含み、前記アンフォテリシンBは、少なくとも約70%の結晶化度を有する、請求項118に記載の単位剤形。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、炭水化物、脂質、アミノ酸、緩衝剤、及び塩から選択される少なくとも一つを含む、請求項118に記載の単位剤形。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤は、リン脂質を含む、請求項118に記載の単位剤形。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤は、金属イオンを含む、請求項118に記載の単位剤形。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤は、リン脂質および金属イオンを含む、請求項118に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物は中空および/または多孔性の粒子状物質を含む、請求項118に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物が、前記薬学的に容認可能な賦形剤を含むマトリクス内にアンフォテリシンBを含む粒子状物質を含む、請求項118に記載の単位剤形。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤は、少なくとも一つのリン脂質を含む、請求項134に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物が、乾燥粉末を含む、請求項118に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物は、約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有する粒子状物質を含み、前記アンフォテリシンBは、少なくとも約70%の結晶化度を有し、前記医薬組成物の少なくとも約80重量%は、前記薬学的に容認可能な賦形剤を含むマトリクス内に前記アンフォテリシンBを含む粒子状物質を含み、そして前記薬学的に容認可能な賦形剤は、少なくとも一つのリン脂質を含む、請求項118に記載の単位剤形。
- アンフォテリシンB;及び
薬学的に容認可能な賦形剤、
を含む医薬組成物を収容する容器を含む単位剤形であって、
前記アンフォテリシンBは、約20%〜約99%の結晶化度を有する、前記単位剤形。 - 前記アンフォテリシンBは、約70%〜約98%の結晶化度を有する、請求項138に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物は、約3μm未満の質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る、請求項138に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物は、アンフォテリシンBを含む粒子から成り、かつ、前記アンフォテリシンBを含む粒子の少なくとも約80重量%は、約3μm未満の幾何学的粒径を有する、請求項138に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物は、粒子状物質を含む、請求項138に記載の単位剤形。
- 前記粒子状物質は、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有する、請求項142に記載の単位剤形。
- 前記粒子状物質は、約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有する、請求項142に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物の少なくとも80重量%が、アンフォテリシンB及び前記薬学的に容認可能な賦形剤の両方を含む粒子状物質を含む、請求項138に記載の単位剤形。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、炭水化物、脂質、アミノ酸、緩衝剤、及び塩から選択される少なくとも一つを含む、請求項138に記載の単位剤形。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、リン脂質を含む、請求項138に記載の単位剤形。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、金属イオンを含む、請求項138に記載の単位剤形。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、リン脂質および金属イオンを含む、請求項138に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物が、中空および/または多孔性の粒子状物質を含む、請求項138に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物が、前記薬学的に容認可能な賦形剤を含むマトリクス内にアンフォテリシンBを含む粒子状物質を含む、請求項138に記載の単位剤形。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤は、少なくとも一つのリン脂質を含む、請求項151に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物が、乾燥粉末を含む、請求項138に記載の単位剤形。
- 前記医薬組成物は、約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有する粒子状物質を含み、前記医薬組成物の少なくとも約80重量%は、前記薬学的に容認可能な賦形剤を含むマトリクス内にアンフォテリシンBを含む粒子状物質を含み、そして前記薬学的に容認可能な賦形剤は、少なくとも一つのリン脂質を含む、請求項138に記載の単位剤形。
- 吸入器;並びに
アンフォテリシンB;及び
薬学的に容認可能な賦形剤、
を含む粒子状物質を含む医薬組成物、
を含むデリバリーシステムであって、
前記粒子状物質は、約1.9μm未満の質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る、前記デリバリーシステム。 - 前記吸入器が、乾燥粉末吸入器を含む、請求項155に記載のデリバリーシステム。
- 前記吸入器が、前記粒子状物質及び前記推進剤を収容するキャニスターを含み、かつ、前記吸入器が前記キャニスターの内部と連通し、絞り弁を含む、請求項155に記載のデリバリーシステム。
- 前記吸入器は噴霧器を含み、かつ、前記粒子状物質が液体中に懸濁される、請求項155に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、約0.5μm〜約1.8μmの質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る、請求項155に記載のデリバリーシステム。
- アンフォテリシンBを含む前記粒子の少なくとも約80重量%は、約1.9μm未満の幾何学的粒径を有する、請求項155に記載のデリバリーシステム。
- 前記アンフォテリシンBは、少なくとも約50%の結晶化度を有する、請求項155に記載のデリバリーシステム。
- 前記アンフォテリシンBは、約70%〜約99%の結晶化度を有する、請求項155に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、10μm未満の空気力学的質量中央径を有する、請求項155に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有する、請求項155に記載のデリバリーシステム。
- 前記医薬組成物の少なくとも約80重量%が、アンフォテリシンBおよび前記薬学的に容認可能な賦形剤の両方を含む粒子状物質を含む、請求項155に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有し、かつ、前記アンフォテリシンBは、少なくとも約70%の結晶化度を有する、請求項155に記載のデリバリーシステム。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、炭水化物、脂質、アミノ酸、緩衝剤、及び塩から選択される少なくとも一つを含む、請求項155に記載のデリバリーシステム。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤は、リン脂質を含む、請求項155に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、前記薬学的に容認可能な賦形剤を含むマトリクス内に前記アンフォテリシンBを含む、請求項155に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有し、前記医薬組成物の少なくとも約80重量%は、前記薬学的に容認可能な賦形剤を含むマトリクス内に前記アンフォテリシンBを含む粒子状物質を含み、そして前記薬学的に容認可能な賦形剤は少なくとも一つのリン脂質を含む、請求項155に記載のデリバリーシステム。
- 吸入器;並びに
アンフォテリシンB、及び
薬学的に容認可能な賦形剤、
を含む粒子状物質を含む医薬組成物、
を含むデリバリーシステムであって、
前記粒子状物質はアンフォテリシンBを含む粒子から成り、そしてアンフォテリシンBを含む前記粒子の少なくとも約80重量%は、約1.9μm未満の幾何学的粒径を有する、前記デリバリーシステム。 - 前記吸入器が、乾燥粉末吸入器を含む、請求項171に記載のデリバリーシステム。
- 前記吸入器が、前記粒子状物質及び前記推進剤を収容するキャニスターを含み、かつ、前記吸入器が前記キャニスターの内部と連通し、絞り弁を含む、請求項171に記載のデリバリーシステム。
- 前記吸入システムは噴霧器を含み、かつ、前記粒子状物質が液体中に懸濁される、請求項171に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、約0.5μm〜約1.8μmの質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る、請求項171に記載のデリバリーシステム。
- アンフォテリシンBを含む前記粒子の少なくとも約80重量%は、約1.9μmの幾何学的粒径を有する、請求項171に記載のデリバリーシステム。
- 前記アンフォテリシンBが、少なくとも約50%の結晶化度を有する、請求項171に記載のデリバリーシステム。
- 前記アンフォテリシンBは、約70%〜約99%の結晶化度を有する、請求項171に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有する、請求項171に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有する、請求項171に記載のデリバリーシステム。
- 前記医薬組成物の少なくとも約80重量%は、アンフォテリシンB及び前記薬学的に容認可能な賦形剤の両方を含む粒子状物質を含む、請求項171に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質が、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有し、かつ、前記アンフォテリシンBが、少なくとも約70%の結晶化度を有する、請求項171に記載のデリバリーシステム。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤が、炭水化物、脂質、アミノ酸、緩衝剤、及び塩から選択される少なくとも一つを含む、請求項171に記載のデリバリーシステム。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤は、リン脂質を含む、請求項171に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、前記薬学的に容認可能な賦形剤を含むマトリクス内に前記アンフォテリシンBを含む、請求項171に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有し、前記医薬組成物の少なくとも約80重量%は、前記薬学的に容認可能な賦形剤を有するマトリクス内に前記アンフォテリシンBを含む粒子状物質を含み、そして前記薬学的に容認可能な賦形剤は、少なくとも一つのリン脂質を含む、請求項171に記載のデリバリーシステム。
- 吸入器;並びに
約20%〜約99%の結晶化度を有するアンフォテリシンB、及び
薬学的に容認可能な賦形剤、
を含む粒子状物質を含む医薬組成物を、
を含むデリバリーシステム。 - 前記呼吸器は、乾燥粉末吸入器を含む、請求項187に記載のデリバリーシステム。
- 前記吸入器は、前記粒子状物質と推進剤を収容するキャニスターを含み、かつ、前記吸入器は、前記キャニスターの内部と連通し絞り弁を含む、請求項187に記載のデリバリーシステム。
- 前記吸入器は噴霧器を含み、そして前記粒子状物質は液体中に懸濁される、請求項187に記載のデリバリーシステム。
- 前記アンフォテリシンBは、約70%〜約98%の結晶化度を有する、請求項187に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、約3μm未満の質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る、請求項187に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、約2μm未満の質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る、請求項187に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、アンフォテリシンBを含む粒子から成り、かつ、アンフォテリシンBを含む前記粒子の少なくとも約80重量%は、約3μm未満の幾何学的粒径を有する、請求項187に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有する、請求項187に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有する、請求項187に記載のデリバリーシステム。
- 前記医薬組成物の少なくとも約80重量%は、アンフォテリシンB及び前記薬学的に容認可能な賦形剤の両方を有する粒子状物質を含む、請求項187に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有し、かつ、前記粒子状物質は、約3μm未満の質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成る、請求項187に記載のデリバリーシステム。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤は、炭水化物、脂質、アミノ酸、緩衝剤、及び塩から選択される少なくとも一つを含む、請求項187に記載のデリバリーシステム。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤は、リン脂質を含む、請求項187に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、前記薬学的に容認可能な賦形剤を含むマトリクス内に前記アンフォテリシンBを含む、請求項187に記載のデリバリーシステム。
- 前記粒子状物質は、約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有し、前記医薬組成物の少なくとも約80重量%は、前記薬学的に容認可能な賦形剤を有するマトリクス内に前記アンフォテリシンBを含む粒子状物質を含み、そして前記薬学的に容認可能な賦形剤は少なくとも一つのリン脂質を含む、請求項187に記載のデリバリーシステム。
- 医薬組成物を作るためにアンフォテリシンBを特徴づける方法であって、以下のステップ:
アンフォテリシンB組成物の結晶化度のレベルを決定し;及び
前記医薬組成物を形成するために、薬学的に容認可能な賦形剤との組み合わせのため前記アンフォテリシンB組成物を放出する前に、前記結晶化度のレベルが第一既定レベルより高くなることを確実にする、
を含む、前記方法。 - 前記結晶化度を決定するステップが、前記アンフォテリシンB組成物の少なくとも一部のX線粉末回折を行うことを含む、請求項203に記載の方法。
- 前記結晶化度を決定するステップが、前記アンフォテリシンB組成物の少なくとも一部に対し赤外分光法を行うことを含む、請求項203に記載の方法。
- 前記結晶化度を決定するステップは、前記アンフォテリシンB組成物の少なくとも一部に対し動的蒸気収着を行うことを含む、請求項203に記載の方法。
- 前記第一既定レベルが、少なくとも約50%である、請求項203に記載の方法。
- 前記第一既定レベルが、少なくとも約70%である、請求項203に記載の方法。
- 前記第一既定レベルが、少なくとも90%である、請求項203に記載の方法。
- 前記結晶化度が前記第一既定レベルと同じか、又はそれ未満である場合、前記アンフォテリシンB組成物を再結晶化するステップをさらに含む、請求項203に記載の方法。
- 前記結晶化度が前記第一既定レベルと同じか、又はそれ未満である場合、前記アンフォテリシンB組成物を廃棄するステップをさらに含む、請求項203に記載の方法。
- 前記医薬組成物を形成するために、前記アンフォテリシンB組成物と前記薬学的に容認可能な賦形剤を組み合わせるステップをさらに含む、請求項203に記載の方法。
- 前記医薬組成物を形成するために、前記アンフォテリシンB組成物と前記薬学的に容認可能な賦形剤を組み合わせるステップが、噴霧乾燥を含む、請求項203に記載の方法。
- 前記医薬組成物の結晶化度を決定するステップをさらに含む、請求項212に記載の方法。
- 前記結晶化度のレベルが、第二既定レベルを超えた場合、患者への投与のために前記医薬組成物を放出するステップをさらに含む、請求項214に記載の方法。
- 前記第二既定レベルが少なくとも約50%である、請求項215に記載の方法。
- 医薬組成物を作るためにアンフォテリシンBを特徴づける方法であって、以下のステップ:
アンフォテリシンB組成物の非結晶化度を決定し;及び
前記医薬組成物を形成するために、薬学的に容認可能な賦形剤と組み合わせるため前記アンフォテリシンB組成を放出する前に、前記非結晶化度が既定レベル未満であることを確実にする、
を含む、前記方法。 - 前記非結晶化度を決定するステップは、前記アンフォテリシンB組成物の少なくとも一部分のX線粉末回折を実行するステップを含む、請求項217に記載の方法。
- 前記非結晶化度を決定するステップが、前記アンフォテリシンB組成物の少なくとも一部分に関し赤外分光法を実行するステップを含む、請求項217に記載の方法。
- 前記非結晶化度を決定するステップが、前記アンフォテリシンB組成物の少なくとも一部分に関し動的蒸気収着を実行するステップを含む、請求項217に記載の方法。
- 前記第一既定レベルは、約50%未満である、請求項217に記載の方法。
- 前記第一既定レベルは、約30%未満である、請求項217に記載の方法。
- 前記第一既定レベルは、約10%未満である、請求項217に記載の方法。
- 前記医薬組成物を形成するために前記アンフォテリシンB組成物と前記薬学的に容認可能な賦形剤を組み合わせるステップが、噴霧乾燥を含む、請求項217に記載の方法。
- 前記医薬組成物の非結晶化度を決定するステップをさらに含む、請求項217に記載の方法。
- 前記非結晶化度が、第二既定レベルを超える場合、患者への投与のための前記医薬組成物を放出するステップをさらに含む、請求項225に記載の方法。
- 前記第二既定レベルが、約50%未満である、請求項226に記載の方法。
- 乾燥粉末医薬組成物を作り、そして特徴づける方法であって、以下のステップ:
前記乾燥粉末医薬組成物を形成するために、アンフォテリシンB組成物と薬学的に容認可能な賦形剤を組み合わせ;
前記乾燥粉末医薬組成物の空気力学的質量中央径を決定し;及び、
患者への投与のために前記乾燥粉末医薬組成物を放出する前に、前記空気力学的質量中央径が既定レベル未満であることを確実にするステップ、
を含む、前記方法。 - 前記空気力学的質量中央径が、カスケードインパクションにより決定される、請求項228に記載の方法。
- 前記既定レベルは、約10μm未満である、請求項228に記載の方法。
- 前記既定レベルは、約5μm未満である、請求項228に記載の方法。
- 乾燥粉末医薬組成物を作り、そして特徴づける方法であって、以下のステップ:
前記乾燥粉末医薬組成物を形成するために、アンフォテリシンB組成物と薬学的に容認可能な組成を組み合わせ;
前記乾燥粉末医薬組成物の均質性の度合いを決定し;及び
患者への投与のために前記乾燥粉末医薬組成物を放出する前に、前記均質性の度合いが前記既定レベルを超えることを確実にするステップ、
を含む、前記方法。 - 前記均質性の度合いを決定するステップが、前記乾燥粉末医薬組成物のどれだけの重量パーセントが、アンフォテリシンBと前記薬学的に容認可能な賦形剤の双方を含む粒子状物質を含むのかを決定するステップを含む、請求項232に記載の方法。
- 前記重量パーセントが少なくとも80重量%を超えるレベルである場合、前記乾燥粉末医薬組成物が、投与のために放出されるものである、請求項232に記載の方法。
- 前記重量パーセントが少なくとも90重量%を超えるレベルである場合、前記乾燥粉末医薬組成物が、投与のために放出されるものである、請求項232に記載の方法。
- 噴霧乾燥された粒子を作る方法であって、以下のステップ:
原料を形成するために液体の中にアンフォテリシンBを含む粒子を懸濁するステップであって、ここで前記粒子は、約3μm未満の質量中央径を有し;及び
前記噴霧乾燥された粒子を生成するために、前記原料を噴霧乾燥する、
を含む、前記方法。 - アンフォテリシンBを含む前記粒子は、約1μm〜約2μmを範囲とする質量中央径を有する、請求項236に記載の方法。
- アンフォテリシンBを含む前記粒子は、少なくとも約50%の結晶化度のレベルを有する、請求項236に記載の方法。
- 前記噴霧乾燥された粒子は、約10μm未満の質量中央径を有する、請求項236に記載の方法。
- 前記噴霧乾燥された粒子の少なくとも約80重量%は、前記アンフォテリシンB及び薬学的に容認可能な賦形剤を含む、請求項236に記載の方法。
- 前記噴霧乾燥された粒子は、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有し、かつ、前記アンフォテリシンBを含む前記粒子は、少なくとも約50%の結晶化度のレベルを有する、請求項236に記載の方法。
- 前記原料が、薬学的に容認可能な賦形剤をさらに含む、請求項236に記載の方法。
- 前記原料を噴霧乾燥するステップが、薬学的に容認可能な賦形剤を含む追加の原料を噴霧乾燥するステップをさらに含む、請求項236に記載の方法。
- 前記噴霧乾燥された粒子が、薬学的に容認可能な賦形剤をさらに含む、請求項236に記載の方法。
- 前記噴霧乾燥された粒子を収集するステップをさらに含む、請求項236に記載の方法。
- 前記原料に乳化剤を加えるステップをさらに含む、請求項236に記載の方法。
- 前記乳化剤が、ホスファチジルコリンを含む、請求項246に記載の方法。
- 前記ホスファチジルコリンが、ジステアロイルホスファチジルコリンを含む、請求項247に記載の方法。
- 前記原料に発泡剤を加えるステップをさらに含む、請求項236に記載の方法。
- 前記噴霧乾燥された粒子が、リン脂質マトリクス内にアンフォテリシンBの結晶を含む、請求項236に記載の方法。
- 前記噴霧乾燥された粒子が、中空および/または多孔質である、請求項236に記載の方法。
- 前記原料が、疎水性アミノ酸をさらに含む、請求項251に記載の方法。
- 噴霧乾燥された粒子を作る方法であって、以下のステップ:
原料を形成するために、液体の中にアンフォテリシンBを含む粒子を懸濁するステップであって、ここで前記アンフォテリシンBが、少なくとも約20%の結晶化度を有する前記ステップ;及び
前記噴霧乾燥された粒子を生成するために、前記原料を噴霧乾燥するステップ、
を含む上記方法。 - 前記アンフォテリシンBが、少なくとも約50%の結晶化度を有する、請求項253に記載の方法。
- アンフォテリシンBを含む前記粒子が、約3μm未満の質量中央径を有する、請求項253に記載の方法。
- アンフォテリシンBを含む前記粒子の少なくとも約80重量%は、約3μm未満の幾何学的粒径を有する、請求項253に記載の方法。
- 前記噴霧乾燥された粒子が、約10μm未満の質量中央径を有する、請求項253に記載の方法。
- 前記噴霧乾燥された粒子の少なくとも約80重量%は、前記アンフォテリシンB及び薬学的に容認可能な賦形剤を含む、請求項253に記載の方法。
- 前記噴霧乾燥された粒子は、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有し、かつ、アンフォテリシンBを含む前記粒子は、少なくとも約50%の結晶化度を有する、請求項253に記載の方法。
- 前記原料が、薬学的に容認可能な賦形剤をさらに含む、請求項253に記載の方法。
- 前記原料を噴霧乾燥するステップが、薬学的に容認可能な賦形剤を含む追加の原料を噴霧乾燥するステップをさらに含む、請求項253に記載の方法。
- 前記噴霧乾燥された粒子は、薬学的に容認可能な賦形剤をさらに含む、請求項253に記載の方法。
- 前記噴霧乾燥された粒子を収集するステップをさらに含む、請求項253に記載の方法。
- 前記原料に乳化剤を加えるステップをさらに含む、請求項253に記載の方法。
- 前記乳化剤が、ホスファチジルコリンを含む、請求項264に記載の方法。
- 前記ホスファチジルコリンが、ジステアロイルホスファチジルコリンを含む、請求項265に記載の方法。
- 前記原料に前記発泡剤を加えるステップをさらに含む、請求項253に記載の方法。
- 前記噴霧乾燥された粒子が、リン脂質マトリクス内にアンフォテリシンBの結晶を含む、請求項253に記載の方法。
- 前記噴霧乾燥された粒子が、中空および/または多孔質である、請求項253に記載の方法。
- 前記原料は、疎水性アミノ酸をさらに含む、請求項269に記載の方法。
- 真菌感染症を治療するおよび/または、真菌感染症に対する予防を提供する方法であって:
アンフォテリシンBを含む組成物の有効量を、それらを必要とする患者に、吸入により投与するステップを含み、ここで、前記組成物が、約1.1μm〜約1.9μmの質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から作られる、上記方法。 - 十分な量の前記組成物は、一定の最小阻止濃度の少なくとも約5倍の、対象肺のアンフォテリシンB濃度を、少なくとも約4週間維持するために投与される、請求項271に記載の方法。
- 前記最小阻止濃度は、前記肺の上皮層における前記最小阻止濃度である、請求項272に記載の方法。
- 前記最小阻止濃度は、前記肺の固形組織内における前記最小阻止濃度である、請求項272に記載の方法。
- 前記対象肺のアンフォテリシンB濃度は、少なくとも約8週間維持される、請求項272に記載の方法。
- 前記対象肺のアンフォテリシンB濃度は、少なくとも約4μg/gである、請求項272に記載の方法。
- 前記対象肺のアンフォテリシンB濃度は、約4.5μg/g〜約20μg/gの範囲であり、かつ、前記投与は、前記肺のアンフォテリシンB濃度を前記対象アンフォテリシンBの肺濃度の範囲内に維持するために、周期的に前記医薬組成物をデリバリーすることを含む、請求項272に記載の方法。
- 前記投与が、投与の第一週の間に前記組成物の1回分を供給することを含む、請求項272に記載の方法。
- 前記投与が、投与の第一週の間に前記医薬組成物の少なくとも2回分を供給することを含む、請求項271に記載の方法。
- 前記投与は、第一投与期間と第二投与期間を含み、かつ、前記組成物は、前記第二投与期間よりも前記第一投与期間に、より頻繁にまたは、より高い投与量で投与される、請求項271に記載の方法。
- アンフォテリシンBを含む前記粒子は、約1.2μm〜約1.8μmの範囲の質量中央径を有する、請求項271に記載の方法。
- アンフォテリシンBを含む前記粒子の少なくとも約80重量%は、約1.9μm未満の幾何学的粒径を有する、請求項271に記載の方法。
- 前記アンフォテリシンBが、少なくとも約50%の結晶化度を有する、請求項271に記載の方法。
- 前記組成物は、粒子状物質を含む、請求項271に記載の方法。
- 前記粒子状物質が、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有する、請求項284に記載の方法。
- 前記粒子状物質が、約1μm〜約6μmの空気力学的質量中央径を有する、請求項284に記載の方法。
- 前記組成物の少なくとも約80重量%は、アンフォテリシンB及び薬学的に容認可能な賦形剤の双方を含む粒子状物質を含む、請求項271に記載の方法。
- 前記組成物は、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有する粒子を含み、かつ、前記アンフォテリシンBは、少なくとも約50%の結晶化度を有する、請求項271に記載の方法。
- 前記組成物は、本質的にアンフォテリシンBを含む粒子を含む、請求項271に記載の方法。
- 前記組成物は、薬学的に容認可能な賦形剤を含む粒子をさらに含む、請求項289に記載の方法。
- 前記組成物は、前記アンフォテリシンB及び薬学的に容認可能な賦形剤を含む粒子状物質を含む、請求項271に記載の方法。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤は、炭水化物、脂質、アミノ酸、緩衝剤、及び塩から選択される少なくとも一つを含む、請求項291に記載の方法。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤は、リン脂質を含む、請求項291に記載の方法。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤は、金属イオンを含む、請求項291に記載の方法。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤は、リン脂質及び金属イオンを含む、請求項291に記載の方法。
- 前記組成物は、中空および/または多孔性粒子を含む、請求項271に記載の方法。
- 前記組成物は、マトリクス材中に結晶性アンフォテリシンBを含む粒子状物質を含む、請求項271に記載の方法。
- 前記マトリクス材は、少なくとも一つのリン脂質を含む、請求項297に記載の方法。
- 前記投与は、乾燥粉末吸入器を用い、乾燥粉末形状の前記組成物をデリバリーすることを含む、請求項271に記載の方法。
- 前記組成物は推進剤を含み、かつ、前記投与は、前記組成物を放出するために弁を開くことにより、前記組成物を噴霧することを含む、請求項271に記載の方法。
- 前記推進剤は、少なくとも一つのヒドロフルオロアルカンを含む、請求項300に記載の方法。
- 前記真菌感染症を治療するステップを含む、請求項271に記載の方法。
- 前記真菌感染症に対する予防薬を提供するステップを含む、請求項271に記載の方法。
- 前記真菌感染症が、肺の真菌感染症を含む、請求項271に記載の方法。
- 前記真菌感染症が、鼻の真菌感染症を含む、請求項271に記載の方法。
- 前記投与が、経肺投与を含む、請求項271に記載の方法。
- 前記投与が、経鼻投与を含む、請求項271に記載の方法。
- 肺の真菌感染症に対する予防薬を提供するステップを含む方法であって、
前記投与は経肺投与を含み、
十分な量の前記組成物は、一定の最小阻止濃度の少なくとも約5倍の対象肺のアンフォテリシンB濃度を、少なくとも約8週間維持するように投与され、
前記組成物は、約0.5μm〜約1.8μmの範囲の質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から成り、
前記アンフォテリシンBは、少なくとも約50%の結晶化度を有し、
前記組成物は、約1μm〜約6μmの範囲の空気力学的質量中央径を有する粒子状物質を含み、及び
前記組成物の少なくとも約80重量%は、アンフォテリシンB及びリン脂質の双方を含む粒子状物質を含む、
請求項271に記載の方法。 - 真菌感染症を治療する、および/または、真菌感染症に対する予防薬を提供する方法であって、以下のステップ:
アンフォテリシンBを含む有効量の組成物を、それらを必要とする患者に吸入により投与するステップを含み、ここで前記組成物は、アンフォテリシンBを含む粒子から作られ、そしてアンフォテリシンBを含む前記粒子の少なくとも約80重量%は、約1.1μm〜約1.9μmの範囲の幾何学的粒径を有する、上記方法。 - 真菌感染症を治療する、および/または、真菌感染症に対する予防薬を提供する方法であって、以下のステップ
アンフォテリシンBを含む有効量の組成物を、それらを必要とする患者に吸入により投与するステップを含み、ここで、前記アンフォテリシンBは、少なくとも約20%の結晶化度を有する、上記方法。 - 十分量の前記組成物が、一定の最小阻止濃度の少なくとも約5倍の、対象肺のアンフォテリシンB濃度を、少なくとも約4週間維持するように投与される、請求項310に記載の方法。
- 前記最小阻止濃度は、前記肺の上皮層における前記最小阻止濃度である、請求項311に記載の方法。
- 前記最小阻止濃度は、前記肺の固形組織内においての前記最小阻止濃度である、請求項311に記載の方法。
- 前記対象の肺アンフォテリシンB濃度が、少なくとも約8週間維持される、請求項311に記載の方法。
- 前記対象の肺アンフォテリシンB濃度は、少なくとも約4μg/gである、請求項311に記載の方法。
- 前記対象の肺アンフォテリシンB濃度は、約4.5μg/g〜約20μg/gの範囲であり、かつ、前記投与は、前記肺のアンフォテリシンB濃度を前記対象の肺アンフォテリシンB濃度の範囲内に維持するために周期的に前記医薬組成物をデリバリーすることを含む、請求項311に記載の方法。
- 前記投与は、投与の第一週の間に、前記組成物の1回分をデリバリーすることを含む、請求項311に記載の方法。
- 前記投与は、投与の第一週の間に、前記組成物の少なくとも2回分をデリバリーすることを含む、請求項310に記載の方法。
- 前記投与は、第一投与期間及び第二投与期間を含み、かつ、前記組成物は、前記第二投与期間よりも前記第一投与期間に、より頻繁にまたは、より高い投与量で投与される、請求項310に記載の方法。
- 前記組成物が、約3μm未満の質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から作られる、請求項310に記載の方法。
- 前記組成物は、アンフォテリシンBを含む粒子から作られ、かつ、アンフォテリシンBを含む前記粒子の少なくとも約80重量%は、約3μm未満の幾何学的粒径を有する、請求項310に記載の方法。
- 前記アンフォテリシンBは、少なくとも約70%の結晶化度を有する、請求項310に記載の方法。
- 前記組成物は、粒子状物質を含む、請求項310に記載の方法。
- 前記粒子状物質は、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有する、請求項323に記載の方法。
- 前記粒子状物質は、約1μm〜約6μmの範囲の空気力学的質量中央径を有する、請求項323に記載の方法。
- 前記組成物の少なくとも約80重量%は、アンフォテリシンB及び薬学的に容認可能な賦形剤の双方を含む粒子状物質を含む、請求項323に記載の方法。
- 前記組成物は、約10μm未満の空気力学的質量中央径を有する粒子状物質を含み、かつ、前記アンフォテリシンBは、少なくとも約70%の結晶化度を有する、請求項310に記載の方法。
- 前記組成物は、本質的にアンフォテリシンBからなる粒子を含む、請求項310に記載の方法。
- 前記組成物は、薬学的に容認可能な賦形剤を含む粒子をさらに含む、請求項328に記載の方法。
- 前記組成物は、前記アンフォテリシンBと薬学的に容認可能な賦形剤を含む粒子状物質を含む、請求項310に記載の方法。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤は、炭水化物、脂質、アミノ酸、緩衝剤、及び塩から選択される少なくとも一つを含む、請求項330に記載の方法。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤は、リン脂質を含む、請求項330に記載の方法。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤は、金属イオンを含む、請求項330に記載の方法。
- 前記薬学的に容認可能な賦形剤は、リン脂質と金属イオンを含む、請求項330に記載の方法。
- 前記組成物は、中空および/または多孔性粒子を含む、請求項310に記載の方法。
- 前記組成物は、マトリクス材中に結晶性アンフォテリシンBを含む粒子状形質を含む、請求項310に記載の方法。
- 前記マトリクス材は、少なくとも一つのリン脂質を含む、請求項336に記載の方法。
- 前記投与は、乾燥粉末吸入器を用い、乾燥粉末形成において形状の前記配合組成をデリバリーすることを含む、請求項310に記載の方法。
- 前記組成物は、推進剤を含み、かつ、前記投与は、前記組成物を放出するための弁を開くことにより、前記組成物を噴霧することを含む、請求項310に記載の方法。
- 前記推進剤は、少なくとも一つのヒドロフルオロアルカンを含む、請求項339に記載の方法。
- 前記真菌感染症を治療するステップを含む、請求項310に記載の方法。
- 前記真菌感染症に対する予防薬を提供するステップを含む、請求項310に記載の方法。
- 前記真菌感染症が、肺の真菌感染症を含む、請求項310に記載の方法。
- 前記真菌感染症が、鼻の真菌感染症を含む、請求項310に記載の方法。
- 前記投与は、経肺投与を含む、請求項310に記載の方法。
- 前記投与は、経鼻投与を含む、請求項310に記載の方法。
- 肺臓真菌感染症に対する予防薬を提供するステップを含む方法であって、
前記投与は経肺投与を含み、
前記組成物の十分量は、一定の最小阻止濃度の少なくとも約5倍の、対象の肺アンフォテリシンB濃度を、少なくとも約8週間維持するように投与され、
前記組成物は、約3μm未満の範囲の質量中央径を有するアンフォテリシンBを含む粒子から作られ、
前記アンフォテリシンBは、少なくとも約70%の結晶化度を有し、
前記組成物は、約1μm〜約6μmの範囲の空気力学的質量中央径を有する粒子状物質を含み、そして
前記組成物の少なくとも約80重量%は、アンフォテリシンB及びリン脂質の双方を含む粒子状物質を含む、請求項310に記載の方法。 - 真菌感染症を治療する、および/または、真菌感染症に対する予防薬を提供する方法であって、以下のステップ:
アンフォテリシンBを含む組成物の有効量をそれらを必要とする患者へ吸入により投与するステップを含み、
ここで、前記アンフォテリシンBは、少なくとも約20%の結晶化度を有し、
前記アンフォテリシンBは、肺組織の生体検査により測定される通り、少なくとも約1週間の肺の固形組織内滞留半減期を有する方法。 - 真菌感染症を治療する、および/または真菌感染症に対する予防薬を提供する方法であって、以下のステップ:
アンフォテリシンBを含む組成物の有効量を、それらを必要とする患者へ吸入により投与するステップを含み、
ここで、前記アンフォテリシンBは少なくとも約20%の結晶化度を有し、及び
前記アンフォテリシンBは、気管支肺胞洗浄によって測定される通り、少なくとも約10時間の肺上皮の内面の流動体として滞留半減期を有する、上記方法。 - 真菌感染症を治療する、および/または真菌感染症に対する予防薬を提供する方法であって、以下のステップ:約0.01mg/kg〜7.0mg/kgまでの範囲の量のアンフォテリシンBを含む組成物を、それらを必要とする患者に吸入により投与するステップを含み、
ここで、前記アンフォテリシンBは少なくとも約20%の結晶化度を有し、及び
血漿アンフォテリシンBの濃度が約1000ng/mL未満のままである、上記方法。 - 真菌感染症を治療する、および/または真菌感染症に対する予防薬を提供する方法であって、以下のステップ:約0.01mg/kg〜7.0mg/kgまでの範囲の量のアンフォテリシンBを含む組成物を、それらを必要とする患者に吸入により投与するステップを含み、
ここで前記アンフォテリシンBは少なくとも約20%の結晶化度を有し、及び
血漿アンフォテリシンBの濃度が腎臓および/または肝障害を避けるために十分な低さのままである、上記方法。 - 真菌感染症を治療する、および/または真菌感染症に対する予防薬を提供する方法であって、アンフォテリシンBを含む組成物をそれらを必要とする患者に吸入により投与するステップを含み、
ここで前記アンフォテリシンBは少なくとも約20%の結晶化度を有し、
前記肺のアンフォテリシンB濃度は、気管支肺胞洗浄によって測定される通り、治療期間の少なくとも一部の間、最小阻止濃度の少なくとも約5倍に達し、及び
血漿アンフォテリシンBの濃度が約1000ng/mL未満に留まる、上記方法。 - 真菌感染症を治療する、および/または真菌感染症に対する予防薬を提供する方法であって、アンフォテリシンBを含む組成物をそれらを必要とする患者に吸入により投与するステップを含み、
ここで前記アンフォテリシンBは少なくとも約20%の結晶化度を有し、
治療期間が約15週間〜約20週間の範囲であって、及び
肺のアンフォテリシンBの濃度が、気管支肺胞洗浄によって測定される通り、前記治療期間の少なくとも一部の間、最小阻止濃度の少なくとも約5倍に達する、上記方法。 - 真菌感染症を治療する、および/または真菌感染症に対する予防薬を提供する方法であって、約2mg〜約50mgまでの範囲の量のアンフォテリシンBを含む組成物をそれらを必要とする患者に吸入により投与するステップを含み、
ここで前記アンフォテリシンBは少なくとも約20%の結晶化度を有し、及び
前記投与は約5分未満で行われる、上記方法。 - 真菌感染症を治療する、および/または真菌感染症に対する予防薬を提供する方法であって、アンフォテリシンBを含む乾燥粉末の有効量をそれらを必要とする患者に吸入により投与するステップを含み、
ここで前記アンフォテリシンBは少なくとも約20%の結晶化度を有し、及び
前記乾燥粉末は約10μm未満の空気力学的質量中央径を有する粒子を含む、上記方法。
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