JP2003500566A - ドビー織機の開口装置の急速交換方法及び急速交換装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ドビー織機をその用途、特に織成の可能性、製品損失率及び性能パラメータの利用に関して汎用できるように、本発明に基づきドビー織機と伝動結合されたドビーを急速交換により偏心カム装置と交換することを提案する。急速交換のために、本発明に基づき形成された搬送手段(4)が設けられる。搬送手段(4)によって最小の人数の係員で当該の開口装置(2；3)の接続手段(2a；3a)をドビー織機(1)の接続手段(1a)に対して位置決めすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明は、開口のためにドビー織機を製織技術的条件に応じて開口装置として
のドビー又は開口装置としての偏心カム装置と連結する、ドビー織機と伝動結合
された開口装置の急速交換のための方法に関する。

【０００２】 また本発明は、ドビー織機と伝動結合された当該の一方の開口装置を解体位置
で第1の搬送手段が受領し、他方の開口装置を第2の搬送手段がドビー織機との伝
動結合を行なうための組立位置に置く急速交換の実施のための搬送手段に関する
。

【０００３】

【従来の技術】

周知のようにジェット織機、特にエアジェット織機はグリッパ織機と比較して
、1000min⁻¹を超える主駆動軸回転数で動作することができる。

【０００４】 また通常、高速ドビー織機は開口のために偏心カム装置と伝動結合されるが、
あまり高速でないドビー織機、即ち機械式よこ入れ手段を有するドビー織機はド
ビーと伝動結合されることも知られている。その理由はとりわけドビー織機で製
織される布の種類にある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】

例えばドビー織機で開口装置としての偏心カム装置を開口装置としてのドビー
と交換しようとすると、この交換は多額の操業費用を必要とする。操業費用は特
に伝動結合された開口装置の時間のかかる解体とその後の時間のかかる取扱い、
並びに他方の開口装置のドビー織機に対する位置決め及び調整作業としての時間
のかかる組立にある。

【０００６】 こうした背景のもとで本発明の課題は、ドビー織機が用途、特に織成の可能性
、製品損失率及び性能パラメータの利用に関して汎用可能となる、ドビー織機と
伝動結合された開口装置の急速交換のための方法を提供することであり、また本
発明の課題は、組立要員の最小限の使用で急速交換を可能にする方法実施のため
の搬送手段を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本発明に基づきこの課題は独立請求項の特徴によって解決される。

【０００８】 本発明のさらに発展した特徴とそれに関連する有利な効果は従属請求項で明ら
かである。

【０００９】 本発明に係る方法の重要な特徴は ａ）ドビー織機と伝動結合された第1の開口装置に関連する搬送手段を第1の開口
装置の解体位置に置き、 ｂ）次に搬送手段の手段を第1の開口装置の受領手段と連結し、 ｃ）続いてドビー織機と第1の開口装置の間の伝動結合を解除し、搬送手段を第1
の開口装置とともに解体位置から移動し、 ｄ）次に搬送手段を第2の開口装置とともに解体位置に相当する組立位置に運び
、 ｅ）次に第2の開口装置の接続手段をドビー織機の接続手段と関連させ、 ｆ）続いて第2の開口装置の接続手段をドビー織機の接続手段と伝動結合する ことである。

【００１０】 さらに改良した方法特徴によれば、ドビー織機の接続手段に対する開口装置の
接続手段の位置決めを手動的に、即ち開口装置の搬送手段の適当な手段の手動操
作によって行なうか、又は距離センサと適当な調整手段によって自動的に行なう
ことができ、その際距離センサはｘ、y及びｚ軸にある搬送手段及び／又は開口装
置の反射式固定基準点との間隔を無接触で測定して距離信号を発生し、調整手段
の調整運動の際に搬送手段及び／又は開口装置に伝達する。

【００１１】 ドビー織機に対する開口装置の位置決めの際に、開口装置の基準点とドビー織
機に配設されたセンサの間の間隔を連続的に測定する。

【００１２】 基準点と距離センサの相互偏差又は所定の基準値からの偏差の値は、搬送手段
の調整手段の操作のための調整信号に変換される。

【００１３】 その場合調整手段として直接又は遠隔制御アクチュエータが使用される。

【００１４】 方法特徴の別の実施態様では一方の開口装置が偏心カム装置、他方の開口装置
がドビーであるように構成されている。

【００１５】 独立請求項7に記載の本発明の重要な特徴は、搬送手段の内部で開口装置を受
領し、手動操作により位置決めする手段を有し、又は搬送手段の内部で調整手段
により開口装置の接続手段をドビー織機の接続手段に対して位置決めする搬送手
段である。

【００１６】 その場合搬送手段の適当な手段は手動的に操作される機械式手段であり、一方、
調整手段は電動式アクチュエータである。開口装置の自動位置決めの場合は、電
動式アクチュエータが機械式手段と連結される。

【００１７】 本発明の別の実施態様では搬送手段及び／又は開口装置がドビー織機に通じる
駆動側の適当な場所に反射式基準点を有し、この基準点をドビー織機の距離セン
サに対して整列することができる。

【００１８】 また電動式駆動手段の制御のために、距離センサに接続された電子解析装置が
ある。

【００１９】

【発明の実施の形態】 以下で実施例に基づき本発明を詳述する。

【００２０】 図1及び２では概略図で示したドビー織機１に開口装置2；3が接続されている
。開口装置は選択に応じて偏心カム装置又はドビーである。

【００２１】 図1によれば開口装置2；3はドビー織機1との解体又は組立のために、車輪4bを
有する搬送手段4の中で、開口装置2；3の図示しない受領手段に相当する手段7の
間に受領される。

【００２２】 その場合手段7は手動操作される機械式駆動手段であるか、又は電動式調整手
段と連動することができる。

【００２３】 重要なのは、ドビー織機1から搬送手段4へ又はその逆の開口装置2；3の受け渡
しのために、手段7を開口装置2；3の接続手段2a；3a、２c；３c対して位置決め
することができ、かつ開口装置２；３の接続手段２a；３aと織機側の接続手段１
aの切断及び接続及び開口装置２；３の駆動軸２c；３cと図２によるドビー織機
１の出力軸１bの間の伝動結合８の切断及び接続が簡単にできるように、接続手
段２a；３a、２c；３cと連結することができることである。開口装置2；3の図示
しない受領手段への手段7の送り込みは、図１、３及び４に示した調整運動９、1
0、11及び12に従って行なわれる。

【００２４】 図3は開放した架枠として形成された搬送手段4を示す。搬送手段4は操縦可能
な車輪4bを装備する。車輪4bは選択に応じて搬送手段4の縦及び横走向方向に整
列することができ、場合によっては電動駆動可能である。

【００２５】 ドビー織機１に接続される開口装置2；3を受領するための搬送手段4は、ドビ
ー織機1に対して整列することができる反射式基準点4aを有する。基準点4aはド
ビー織機の当該の距離センサ5に作用し、それによってドビー織機1に対する搬送
手段4の位置決めが行なわれる。

【００２６】 ドビー織機1に対して位置決めされた搬送手段4をロックするために、適当な公
知の手段を使用することができる。

【００２７】 図4は搬送手段4の内部で開口装置2；3を受領するとともに、ドビー2；3の接続
手段2a、2cをドビー織機1の接続手段1a、1bに対して位置決めする手段6、7を備
え、ドビー織機1に対して位置決めされ、かつロックされた搬送手段4を示す。

【００２８】 その場合手段７は手動的に操作し得る機械式駆動手段、例えばねじ付きスピン
ドルであり、手段6は当該のねじ付きスピンドルと連動する電動アクチュエータ
である。

【００２９】 電動式手段６を組み込むことによって、図2が示すようにドビー織機1にある別
の距離センサ5が開口装置2；3の反射式基準点2b；3bと相互作用することができ
る。

【００３０】 搬送手段4に差し向けられたセンサ5及び開口装置2；3に差し向けられたセンサ
5から電気距離信号を受信する電子解析装置13によって、接続手段1aに対する接
続手段2a；3aの位置及び連結手段15を介してドビー織機1の出力軸1bと伝動結合
された軸16に対する開口装置2；3の駆動軸2c、3cの位置を検出し、デジタル化し
てディスプレイ14に表示することができる。

【００３１】 電子解析装置13から電動式手段6へのフィードバックによって、電動式手段６
は開口装置2；3の接続手段2a；3aをドビー織機1の接続手段1aに正確に整列する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 搬送手段の手段の間に位置決めされたドビー織機の開口装置を示す図。

【図２】 ドビー織機と伝動結合された開口装置を示す図。

【図３】 開口装置の受領と位置決めのための搬送手段を示す図。

【図４】 ドビー織機の距離センサにより位置決め可能な搬送手段及び／又は位置決め可
能な開口装置を示す図。

【符号の説明】

１ ドビー織機 １ａ 接続手段 １ｂ 接続手段 １ｄ 出力軸 ２ 開口装置 ２ａ 接続手段 ２ｃ 接続手段 ３ 開口装置 ３ａ 接続手段 ３ｃ 接続手段 ４ 搬送手段 ６ 手段（アクチュエータ） ７ 手段（ドビー）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 バレンティン、クラム ドイツ連邦共和国ハーゲンスバイラー、モ レンベルク、38 Ｆターム(参考） 4L043 AA05 BA01 BB01 4L050 AB09 CA19 CA33 CC21 CC25 EC15 ED35 EE07

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドビー織機(1)と伝動結合された第1の開口装置(2)と第2の開口装置(3)との急
   速交換のための方法において、伝動結合された開口装置(2)に関係する搬送手段(
   4)を第1の開口装置(2)の解体位置に位置決めし、次に搬送手段(4)の手段(6、7)を
   開口装置(2)の受領手段と連結し、続いてドビー(1)と開口装置(2)の間の伝動結
   合(8)を解除し、搬送手段(4)を開口装置(2)とともに解体位置から移動し、次に
   搬送手段(4)を第2の開口装置(3)とともに解体位置に相当する組立位置に位置決
   めし、次に第2の開口装置(3)の接続手段(3a；3c)をドビー織機の接続手段(1a、16
   )に関連させ、続いて第２の開口装置(3)の接続手段(3a；3c)をドビー織機(1)の
   接続手段（1a、16）と伝動結合することを特徴とする方法。
2. 【請求項２】 搬送手段(4)の位置決め及びドビー織機(1)の接続手段(1a、16)に対する開口装
   置(2；3)の接続手段(2a；3a；2c；3c)の位置決めが手動的に行なわれることを特
   徴とする請求項1に記載の方法。
3. 【請求項３】 搬送手段(4)の位置決め及びドビー織機(1)の接続手段(1a、16)に対する開口装
   置(3)の接続手段(3a；3c)の位置決めがセンサ(5)によって行なわれ、センサ(5)
   がx、y及びｚ軸にある搬送手段(4)の反射式固定基準点(4ａ)及び／又は開口装置
   (2；3)の基準点(2b；3b)との間隔を無接触で測定して距離信号を発生し、調整運
   動(9、10、11、12)の際に搬送手段(4)及び／又は開口装置（2；3）に伝達すること
   を特徴とする請求項１に記載の方法。
4. 【請求項４】 開口装置(2；3)の位置決めの時に開口装置(2；3)の基準点(2ａ；2b)とドビー
   織機(1)のセンサ(5)との間隔が測定され、相互の偏差又は所定の基準値からの偏
   差に応じて、搬送手段(4)の内部の手段(6、7)の操作のための調整信号に変換され
   ることを特徴とする請求項3に記載の方法。
5. 【請求項５】 距離信号が搬送手段(4)に定置されたディスプレイ(14)又は制御部(13)の可搬
   式ディスプレイ(14)にデジタル化して表示されることを特徴とする請求項3又は4
   に記載の方法。
6. 【請求項６】 一方の開口装置が偏心カム装置(2)、他方の開口装置がドビー(3)であることを
   特徴とする請求項1に記載の方法。
7. 【請求項７】 ドビー織機(1)の出力軸(1ｄ)の位置に対する一方の開口装置(2)の駆動軸(2ｃ)
   の位置と他方の開口装置(3)の駆動軸(3ｃ)の位置が異なっていて、ドビー織機(1
   )と伝動結合された第1の開口装置(2)と第2の開口装置(3)との急速交換を行なう
   ための、操縦可能で選択に応じて縦及び横走行方向に整列され、場合によっては
   電動駆動可能な車輪(4ｄ)を有する台車(4)を備えた搬送手段において、搬送手段
   (4)の内部で開口装置(2；3)を受領し、その接続手段(2ａ；3ａ、2ｃ；3ｃ)をドビ
   ー織機(1)の接続手段(1ａ、16)に対して位置決めする手段(6、7)を特徴とする搬送
   手段。
8. 【請求項８】 手段(6)が直接又は遠隔制御アクチュエータであり、手段(7)が手段(6)と連結さ
   れた機械式調整手段であることを特徴とする請求項7に記載の搬送手段。
9. 【請求項９】 選択に応じて搬送手段(4)及び／又は開口装置(2；3)が駆動側にドビー織機(1)
   の距離センサ(5)に対して整列することができる反射式基準点(4ａ；2ｂ；3ｂ)を
   有し、手段(6)の制御のために距離センサ(5)に接続された電子解析装置(13)を有
   することを特徴とする 請求項7に記載の搬送手段。